JP2002226689A - グリコール酸系樹脂組成物 - Google Patents

グリコール酸系樹脂組成物

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリグリコール酸系脂肪族ポリエステル樹脂
を主成分とし、従来にない優れた生分解性とともに、柔
軟性および加工性、実用強度、薄肉化・可塑化した際の
バリアー性等を有した樹脂組成物及び成型品を提供する
こと。 【解決手段】 結晶融点が110〜250℃のポリグリ
コール酸系脂肪族ポリエステル樹脂を主体とする樹脂
(A)に対し、添加剤(B)を0.5〜30重量%含む
樹脂組成物(C)において、添加剤(B)の主成分がグ
リセリン縮合体(2〜4量体)の飽和エステル化合物で
あり、該エステル基を構成する脂肪酸が全て炭素数が2
もしくは3の短鎖脂肪酸であるか、又は該短鎖脂肪酸と
1つの炭素数が7〜12の中鎖脂肪酸であるグリセリン
縮合体(2〜4量体)の飽和エステル化合物から選ばれ
る少なくとも1種からなることを特徴とする該樹脂組成
物及びこれらの成型品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は生分解性樹脂組成物
およびこれらの組成物からなる成型加工品に関するもの
である。特にその用途を限定しないが、詳しくは優れた
生分解性とともに柔軟性、加工安定性、実用強度、およ
び薄肉化した際のバリアー性、耐熱性を有した包装材
料、医療用材料、その他生活用品・工業用品等に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、家庭や工場から廃棄されるプラス
チックの増大が大きな社会問題となっている。従来より
高分子材料の多くは長期にわたって安定であることを目
的に作られてきたので、これらは自然環境の中では容易
には分解されず、人手による処理が必須である。現状の
廃棄物処理は焼却処分や埋設処分であるが、不要となっ
たプラスチック廃棄物の量はこれを処理する側の能力を
はるかに超え、いかに処分すべきかとの問題を引き起こ
している。また一部使用者の心無い行為によりルールを
無視して廃棄されたプラスチックは自然の景観を損な
い、海洋生物の生活環境を汚染するなどの問題も引き起
こしている。
【0003】このような状況の中、加水分解・微生物分
解等で崩壊する生分解性高分子が環境に負荷を与えない
高分子材料として注目を集め、研究開発が多数行われて
いる。その中にポリエチレン、ポリプロピレン、ポリス
チレン等の材料を澱粉とブレンドして生分解性を付与し
たものが知られている。この方法は、澱粉が生分解する
ことで樹脂成形加工品自体は崩壊するが他の構成物はそ
のまま残り、環境汚染を進めることになるので真の意味
での生分解性高分子とは言い難い。
【0004】容易に生分解を起こす高分子材料として
は、まず澱粉単独もしくはこれに植物繊維、蛋白、脂
肪、カルシウム等を含ませた材料があり、緩衝材や使い
捨て食器として利用されている。しかしこれらは水分に
事の外弱く、実用に対しては様々な制約がある。セルロ
ースをベースにした材料は上記より多少耐水性はある
が、セルロースが熱可塑性を持たないことから加工が難
しく生産性が低いため、加工コストが問題となってい
る。ポリヒドロキシ酪酸(PHB)やポリヒドロキシ吉
草酸(PHV)などの微生物産生ポリエステルからなる
材料は微生物の生産能力に依存しなくてはならず、大量
生産によるコストダウン・純度等に難点を残している。
【0005】前述のような天然物由来の原料から作る材
料に対し、化学合成(重合工程)によって高分子化さ
れ、作られる材料の研究も盛んに行われている。この中
には、ポリカプロラクトン(以下、PCLと略す)、ポ
リブチレンサクシネート(PBS)およびそのアジペー
ト(PBSA)もしくはカーボネート共重合体、ポリエ
チレンサクシネート(PES)、ポリビニルアルコール
(PVA)、ポリウレタン(PU)、ポリ乳酸(PL
A)、ポリグリコール酸(PGA)等がある。PCLは
典型的な軟質系のポリマーであり、結晶融点が低いため
成形加工性に優れているが耐熱材料としては利用できな
い。
【0006】PBSおよびPBSAもしくはPBSのカ
ーボネート共重合体、PESも同様で、PESは比較的
良好なバリアー性を示すものの、耐熱性も併せて求めら
れる材料には使用できない。PVAは生分解性ではある
がこれを進める菌は一般の環境中には少なく、通常はほ
とんど生分解を受けることなく環境中に残存してしま
う。PLAは耐熱性は程々であるが、酸素透過性、水蒸
気透過性等のバリアー性がない。また、ガラス転移点が
高く、剛直で脆いためしなやかさが求められる材料とし
ては使い勝手が悪く、これらにおける利用価値は限定さ
れる。PGAは高い耐熱性および非常に優れたバリアー
性を示す材料であるが、硬く剛直で柔軟性が乏しく、そ
の耐熱性のゆえに加工安定性が低い。
【0007】このように、優れた生分解性とともに柔軟
性、加工安定性、耐熱性を発揮できる能力、実用強度、
および薄肉化、可塑化した際のバリアー性を有した生分
解性樹脂材料は未だ得られていない。そこで上記のう
ち、剛直な樹脂は脆いためこれを可塑化して柔軟性を与
え、適当な伸び、適当な弾性率を発現させてポリオレフ
ィンのように使い勝手を良くする工夫が種々なされてい
る。このうちPLA系樹脂組成物は、可塑化すると耐熱
性、バリアー性が更に大幅に低下するという問題点があ
った(例えば特開平4−335060号、特表2000
−506204号の各公報)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的はポリグ
リコール酸系脂肪族ポリエステル樹脂を主成分とし、優
れた生分解性とともに柔軟性、加工安定性、耐熱性を発
揮できる能力(非晶状・低結晶状でも可)、実用強度、
更には薄肉化、可塑化した際のバリアー性をも有した従
来にない特殊な樹脂組成物及びその成型加工品、好まし
くはシート、フィルムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、
(1)結晶融点が110〜250℃のポリグリコール酸
系脂肪族ポリエステル樹脂を主体とする樹脂(A)に対
し、添加剤(B)を0.5〜30重量%含む樹脂組成物
(C)であって、添加剤(B)の主成分が、グリセリン
縮合体(2〜4量体)の飽和エステル化合物であり、該
飽和エステル化合物が、該エステル基を構成する脂肪酸
の全てが炭素数が2もしくは3の短鎖脂肪酸であるグリ
セリン縮合体(2〜4量体)の飽和エステル化合物、お
よび分子中の全エステル基のうちの1つのエステル基を
構成する脂肪酸が炭素数が7〜12の中鎖脂肪酸であ
り、残りのエステル基を構成する脂肪酸が炭素数が2も
しくは3の短鎖脂肪酸であるグリセリン縮合体(2〜4
量体)の飽和エステル化合物からなる群から選ばれる少
なくとも1種であることを特徴とするグリコール酸系樹
脂組成物、(2)ポリグリコール酸系脂肪族ポリエステ
ル樹脂が、グリコール酸由来以外の共重合する成分を3
〜45モル%含んでいることを特徴とする(1)に記載
のグリコール酸系樹脂組成物、(3)ポリグリコール酸
系脂肪族ポリエステル樹脂が、グリコール酸由来よりな
る単位を有し、他に共重合成分として、乳酸誘導体、2
−ヒドロキシ−2,2−ジアルキル酢酸、3−ヒドロキ
シ−2,2−ジアルキルプロピオン酸、3−ヒドロキシ
酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸、3
−ヒドロキシカプロン酸、ε−カプロラクトンから選択
される少なくとも一種の単位を含むことを特徴とする
(1)または(2)に記載のグリコール酸系樹脂組成
物、(4)ポリグリコール酸系脂肪族ポリエステル樹脂
を主体とする樹脂(A)が、混合樹脂としてポリグリコ
ール酸系脂肪族ポリエステル樹脂以外の他の脂肪族ポリ
エステル系樹脂(D)、その他の熱可塑性樹脂(E)か
ら選択される少なくとも一種の樹脂を1〜45重量%含
むことを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の
グリコール酸系樹脂組成物、(5)添加剤(B)のグリ
セリン縮合体(2〜4量体)の飽和エステル化合物が、
グリセリン縮合体(2〜4量体)と酢酸との飽和エステ
ル化合物、およびグリセリン縮合体(2〜4量体)の全
ての水酸基のうちの1つが炭素数が7〜12の中鎖脂肪
酸とエステル結合し、残りの水酸基が全て酢酸とエステ
ル結合したグリセリン縮合体(2〜4量体)の飽和エス
テル化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種であ
ることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の
グリコール酸系樹脂組成物、(6)樹脂組成物(C)の
酸素透過度が、100(cc/m2 ・day・atm・
200μm)以下であることを特徴とする(1)〜
(5)のいずれかに記載のグリコール酸系樹脂組成物、
(7)上記(1)〜(6)のいずれかに記載のグリコー
ル酸系樹脂組成物がフィルムまたはシートに加工された
ものであることを特徴とする成型加工品、(8)フィル
ムまたはシートの2%引張弾性率が0.1〜200kg
/mm2である(7)に記載の成型加工品、である。
【0010】本発明における、結晶融点が110〜25
0℃のポリグリコール酸系脂肪族ポリエステル樹脂は、
グリコール酸、グリコール酸のオリゴマーの直接重合
体、グリコール酸エステルの重縮合体、グリコライドの
開環重合体等であり、好ましくはグリコール酸、グリコ
ール酸のオリゴマー、グリコール酸エステル、グリコラ
イド等と他の単量体との共重合体で、共重合成分で光学
異性体の存するものはそのD体、L体、DL(ラセミ)
体、メソ体等が含まれる。ここで共重合とは、ランダム
状、ブロック状、両者の自由な混合構造をも含む。
【0011】共重合する他の単量体のうち、脂肪族ヒド
ロキシカルボン酸類としては、例えば、乳酸誘導体、2
−ヒドロキシ−2−モノアルキル酢酸、2−ヒドロキシ
−2,2−ジアルキル酢酸、3−ヒドロキシ−2,2−
ジアルキルプロピオン酸、3−ヒドロキシ−3−モノア
ルキルプロピオン酸、4−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロ
キシ−4−モノアルキル酪酸、5−ヒドロキシ吉草酸、
3−ヒドロキシ−2−モノアルキルプロピオン酸、4−
ヒドロキシ−2−モノアルキル酪酸、4−ヒドロキシ−
3−モノアルキル酪酸、3−ヒドロキシ−3,3−ジア
ルキルプロピオン酸、6−ヒドロキシカプロン酸、3−
ヒドロキシ−2−モノアルキル吉草酸、4−ヒドロキシ
−2−モノアルキル吉草酸、5−ヒドロキシ−2−モノ
アルキル吉草酸、5−ヒドロキシ−5−モノアルキル吉
草酸、2−ヒドロキシ−3,3−ジアルキルプロピオン
酸、4−ヒドロキシ−3,4−ジアルキル酪酸、5−ヒ
ドロキシ−3−モノアルキル吉草酸、4−ヒドロキシ−
4,4−ジアルキル酪酸、5−ヒドロキシ−4−モノア
ルキル吉草酸、3−ヒドロキシ−2,2,3−トリアル
キルプロピオン酸、4−ヒドロキシ−2,2−ジアルキ
ル酪酸、4−ヒドロキシ−3,3−ジアルキル酪酸、3
−ヒドロキシ−2,3,3−トリアルキルプロピオン
酸、4−ヒドロキシ−2,3−ジアルキル酪酸、その他
公知のもの等から選択される少なくとも一種が挙げられ
る。
【0012】但し、これらの環状二量体、光学異性体
(D体、L体、DL体、メソ体)が存在する場合には、
それらも含める。又、これらのエステル類を原料として
使用し、共重合しても良い。又、共重合するラクトン類
としては、β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクト
ン、β−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−バ
レロラクトン、δ−カプロラクトン、ε−カプロラクト
ン等が挙げられる。
【0013】同様に共重合する他の単量体のうち、脂肪
族多価アルコール類としては、エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、その他のポリエチレングリコール
類、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、
その他のポリプロピレングリコール類、1,3−プロパ
ンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオ
ール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、2,2−トリメチル−1,6−ヘキサンジオー
ル、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シ
クロヘキサンジメタノール、2,2,4,4−テトラメ
チル−1,3−シクロブタンジオール、カーボネート結
合を有するジオール類などが挙げられ、エチレンオキシ
ドやプロピレンオキシド等を含む物も使用することが可
能である。なお、これらを多成分に組み合わせても良
い。
【0014】又共重合する他の単量体のうち、脂肪族多
価カルボン酸類としては、マロン酸、コハク酸、グルタ
ル酸、アジピン酸、ピメリン酸、2,2−ジメチルグル
タル酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,
2−シクロペンタンジカルボン酸、1,3−シクロペン
タンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン
酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シ
クロヘキサンジカルボン酸、ジグリコール酸、フタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、及びこれらのエステ
ル誘導体、酸無水物等を使用することが可能である。な
お、これらを多成分に組み合わせても良い。
【0015】更にこれに限定されるものではないが、好
ましい組み合わせ例として、例えば、グリコール酸を主
原料にして、これに少量のL−乳酸又はD−乳酸と共重
合したもの、又は同DL体と共重合したもの、又、2−
ヒドロキシ−2,2−ジアルキル酢酸、3−ヒドロキシ
−2,2−ジアルキルプロピオン酸、3−ヒドロキシ酪
酸、4−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸、3−
ヒドロキシカプロン酸、ε−カプロラクトンと共重合し
たもの(前述のランダム状、ブロック状、その他をも含
む)等が挙げられる。又、これらのエステルを原料とし
て重縮合しても良い。
【0016】これら共重合する他の単量体の比率は、対
象成分同士によって多少異なるが、好ましくは共重合す
る他の単量体の合計で表して1〜50モル%、より好ま
しくは2〜45モル%、さらに好ましくは3〜45モル
%、最も好ましくは3〜30モル%程度である。これら
共重合する他の単量体の合計の好ましい比率は、下限は
添加剤(B)とのなじみの悪化で制限され、上限はバリ
アー性、耐熱性を維持するために制限される。又、ポリ
グリコール酸系脂肪族ポリエステル樹脂を主体とする樹
脂(A)は、他にポリグリコール酸系脂肪族ポリエステ
ル樹脂以外の脂肪族ポリエステル系樹脂(D)、その他
の熱可塑性樹脂(E)のうち少なくとも一種の樹脂を混
合して用いても構わない。
【0017】これら樹脂の混合する場合の比率は、対象
成分同士によって多少異なるが、一般には混合する樹脂
(D)〜(E)の合計で表して1〜45重量%、好まし
くは2〜40重量%、より好ましくは3〜30重量%程
度である。具体的には該樹脂(D)としては、乳酸、2
−ヒドロキシ−2,2−ジアルキル酢酸、3−ヒドロキ
シ−2,2−ジアルキルプロピオン酸、3−ヒドロキシ
酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸、3
−ヒドロキシカプロン酸、ε−カプロラクトン等から選
択される少なくとも一種の単量体単位(又はこれらのエ
ステル単位)を少なくとも50モル%以上含む重合体、
及びこれらの共重合体、これらの光学異性体、又はこれ
らにグリコール酸を50モル%未満含む共重合体、更に
は前述の共重合成分からなる樹脂等が挙げられる(光学
異性体は通常結晶構造に影響を与えるので別の単量体と
して換算する事とする)。またポリL体、ポリD体との
共重合体のステレオコンプレックス体等の組成物をも含
むものとする。
【0018】次に、その他の熱可塑性樹脂(E)として
は、ポリオレフィン系樹脂、芳香族系単量体を含む通常
のポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレン−
ビニルアルコール系共重合樹脂、α−オレフィン( エチ
レン、他) −スチレン共重合体樹脂(又は同水添樹脂含
む。)、α−オレフィン−一酸化炭素共重合樹脂(同水
添樹脂含む。)、エチレン−脂環族炭化水素共重合樹脂
(同水添樹脂含む。)、スチレン−ブタジエン乃至イソ
プレン共重合樹脂(同水添樹脂含む。)、石油樹脂(同
水添樹脂含む。)、天然樹脂(同水添樹脂含む。)、原
料を天然品として重合した樹脂(同水添樹脂含む。)、
その他が挙げられる。
【0019】本発明のポリグリコール酸系脂肪族ポリエ
ステル樹脂の重合度の範囲は、重量平均分子量(Mw)
(但し測定はASTM−D3536に準拠してゲルパー
ミエーションクロマトグラフィーにより行い、標準ポリ
メチルメタクリレート換算にて分子量を算出)で、通常
20,000〜1,000,000程度であり、好まし
くは50,000〜800,000、より好ましくは7
0,000〜700,000である。これらの下限は強
度、加工時の適正な熔融粘度(加工安定性)、耐熱性等
より制限され、上限は添加剤との馴染み及び加工性によ
り制限される。
【0020】本発明における樹脂(A)は、結晶融点
(後述のDSC法に準じて測定)が110〜250℃の
ポリグリコール酸系脂肪族ポリエステル樹脂を主成分と
している。該樹脂(A)の結晶融点が110℃未満であ
ると耐熱性が必要な用途の場合、耐熱性が不足し、また
250℃を超えると分解温度が近くなり、分子量低下等
による押出成形性の不安定化や着色し易くなるという問
題点が出て好ましくない。より好ましいこれらの範囲は
同じ理由で120〜230℃であり、更に好ましくは1
40〜220℃である。
【0021】上記ポリグリコール酸系脂肪族ポリエステ
ル樹脂の結晶構造は触媒などによりある程度自由に制御
できるが、上述及び下述の範囲内であれば、各種の構造
及びブロック的結晶構造のものも含むものとする。更に
上記ポリグリコール酸系脂肪族ポリエステル樹脂の結晶
化度(後述のDSC法に準じて測定)の範囲は通常3〜
50%程度であり、好ましくは4〜40%である。これ
らの下限は耐熱性より制限され、上限は添加剤との馴染
みにより制限される。但し、組成物および樹脂自体につ
いては、加工条件および添加剤等の影響により結晶化度
が低くなったとしても、そのまま使用できる場合は当然
のこと、使用時に適度に結晶化し、実用上有効に耐熱性
が出る場合があるので、結晶化度はここに定めた範囲を
超えていてもかまわない。
【0022】本発明で使用する添加剤(B)は該樹脂
(A)の可塑化を行うために有用であり、加工性向上の
ために必要なものである。又、廃棄後のコンポスト処理
を容易にするにも都合が良い。その主体とする成分は、
グリセリン縮合体(2〜4量体)の飽和エステル化合物
であり、該エステル基を構成する脂肪酸の全てが炭素数
が2もしくは3の短鎖脂肪酸であるか、又は分子中の全
エステル基のうちの1つのエステル基において、それを
構成する脂肪酸が炭素数が7〜12の中鎖脂肪酸であ
り、残りのエステル基においてはそれを構成する脂肪酸
が炭素数が2もしくは3の短鎖脂肪酸であるグリセリン
縮合体(2〜4量体)の飽和エステル化合物から選ばれ
る少なくとも1種からなるものである。
【0023】好ましくはグリセリン縮合体(2〜4量
体)の飽和エステル化合物が、グリセリン縮合体(2〜
4量体)と酢酸との飽和エステル化合物、又はグリセリ
ン縮合体(2〜4量体)の全ての水酸基のうちの1つが
炭素数が7〜12の中鎖脂肪酸とエステル結合し、残り
の水酸基が全て酢酸とエステル結合したグリセリン縮合
体(2〜4量体)の飽和エステル化合物から選ばれる少
なくとも1種のものである。更に好ましくは、ジグリセ
リンテトラアセテート、ジグリセリンの4つの水酸基の
うちの1つが炭素数が7〜12の中鎖脂肪酸とエステル
結合し、残りの水酸基が全て酢酸とエステル結合したジ
グリセリン飽和エステル化合物から選ばれる少なくとも
1種のものである。
【0024】本発明における該樹脂(A)は、グリセリ
ン縮合体のエステル化合物である前述特定のポリグリセ
リンエステルにより可塑化されることが見出されたが、
添加剤(B)として使用する成分のエステル基の数が少
ないと該樹脂(A)が加水分解し、分子量低下を起こし
易くなるためエステル基は飽和の方が好ましい。また、
グリセリンエステルの多量化度(グリセリンの縮合度)
が大きいほど、エステル基の数の場合と同様に該樹脂
(A)の分子量低下が起こり易くなるため、多量化の度
合いは小さい方が好ましい。更にエステル基を構成する
該脂肪酸の全炭素数の合計が大きくなると該樹脂(A)
との相溶性が悪化し、可塑化が進みにくくなるため、添
加剤(B)の主成分のエステル基を構成する脂肪酸の炭
素数は少ない方が好ましい。
【0025】該添加剤(B)の添加量は、該樹脂(A)
に対し0.5〜30重量%の範囲であり、好ましい範囲
は3〜27重量%であり、より好ましくは5〜25重量
%である。これらの下限は該樹脂組成物(C)の柔軟性
不足により制限され、上限は寸法安定性、耐熱性、成形
加工安定性不足、強度不足、により制限される。又、該
添加剤(B)は、主体となる前述のグリセリン縮合体
(2〜4量体)の飽和エステル化合物の他に他の公知の
グリセリンエステル、ポリグリセリンエステル、又、そ
の他の単価アルコール、多価アルコールとの脂肪族脂肪
酸エステル(F)等のうち少なくとも一種を少量混合し
て用いても構わない。
【0026】これらは具体的には、グリセリンエステル
又はジグリセリンエステル等のポリグリセリンエステル
類、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラ
キジン酸、ベヘニン酸、リグノセリン酸等の飽和脂肪酸
や、オレイン酸等のノルマルモノ不飽和脂肪酸、リノー
ル酸、リノレン酸等のジおよびトリ二重結合を有する脂
肪酸を少なくとも1種有する自由なエステル(但し、酢
酸、プロピオン酸を他に1部含むエステルであっても良
いことは言うまでもない)、又はソルビタンと前述の脂
肪酸との前述と同様の自由なエステル、又はエチレング
リコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリ
コール、およびこれらの重縮合物と前述の脂肪酸との自
由なエステル、又は脂肪族ヒドロキシカルボン酸とし
て、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸等の前述と同様の自由
なエステル、又は多価カルボン酸としてマロン酸、コハ
ク酸、グルタル酸、アジピン酸、テレフタル酸、イソフ
タル酸等の自由なエステル、又はこれらの重縮合物、又
はエポキシ化変性大豆油、エポキシ化変性亜麻仁油等で
ある。
【0027】これらは該添加剤(B)に対し50重量%
未満、好ましくは0.1〜40重量%、より好ましくは
0.2〜30重量%の範囲内で混合し、用いることがで
きる。これらは可塑化と同時に少量の粘度の高い成分が
表面にブリードする場合は、可塑化と密着性を同時に満
足し、用途により、より好ましい場合がある。本発明の
樹脂組成物(C)は、例えば、射出成形、押出成形、ブ
ロー成形、カレンダ成形、真空成形、発泡成形、圧縮成
形等の製法により、射出成形品、発泡体、押出しシー
ト、インフレ、キャストフィルム、延伸フィルム等に加
工して、例えば包装材、又バイオ、医学用の用途(徐放
材、培養材等)等に用いられる。
【0028】本発明の樹脂組成物(C)の引張弾性率
(シート状に加工し、後述の方法で測定)の範囲は、一
般に0.1〜200kg/mm2 である。この値の好ま
しい範囲は0.2〜170kg/mm2 、より好ましい
範囲は0.3〜150kg/mm2 、更に好ましくは
0.4〜120kg/mm2 である。ここでいう引張弾
性率(kg/mm2 )とは、厚み200μmの急冷プレ
スシートをサンプルとして用い、ASTM−D882に
準拠して室温23 ℃、湿度50%の条件下で測定される
2%伸張時の応力を100%に換算し、更に厚み換算し
た値の平均値(サンプル数=5)である。ここでの値
は、上記急冷プレスシートを熱処理し、自由な結晶化度
に制御したものをサンプルとした場合にも適用される。
又、延伸してフィルム状に加工し、自由な熱処理をした
ものをサンプルとした場合にも適用される。
【0029】本発明の樹脂組成物(C)の流れ指数(M
FR)はASTM−D1238に準拠して2160gの
荷重下において、210℃として測定される。得られた
数値は10分間に押出された試料の質量(サンプル数=
3の平均)であり、単位は(g/10分)である。MF
Rの好ましい範囲は80以下、より好ましくは70以下
である。本発明の樹脂組成物の結晶融点は、ASTM−
D1238に準拠してDSC法(10℃/分のスキャン
スピード条件でのピーク値)によって決定される。また
本発明の原料樹脂の結晶化度は、簡易的に100%結晶
の融解エネルギーにPGAの結晶融解エネルギー20
6.5J/g(出典:J.A.P.SciVol.2
6.1727〜1734:1981年)を用い、DSC
法(結晶融点測定法と同様)にて求めた原料樹脂の融解
エネルギーとの相関を求めて決定する。
【0030】本発明の樹脂組成物の酸素透過度は、23
℃に管理された室内においてデシケーター内で塩化カル
シウムにより48時間乾燥処理をしたサンプルを、23
℃に管理された室内でJIS−K−7126に準拠した
方法により測定して決定される。得られた数値は24時
間のうちに1m2 あたり1atmの圧力差のもとでシー
トを透過した酸素の体積で(サンプル数=3の平均
値)、単位は(cc/m2 ・day・atm・200μ
m)である。酸素透過度の好ましい範囲は100以下、
より好ましくは70以下、更に好ましい範囲は50以下
である。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例を用いて更
に詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるもので
はない。ここで使用するポリグリコール酸系脂肪族ポリ
エステル樹脂を主体とする樹脂(A)、又はポリグリコ
ール酸系脂肪族ポリエステル樹脂以外の脂肪族ポリエス
テル樹脂(D)の詳細は以下の通りのものである。A−
1は、ポリグリコール酸系脂肪族ポリエステル樹脂で、
グリコライド80モル%にL−ラクタイドを20モル%
共重合した樹脂(結晶融点190℃、結晶化度25%、
Mw=300,000)である。A−2は、ポリグリコ
ール酸系脂肪族ポリエステル樹脂で、グリコライド95
モル%にL−ラクタイドを5モル%共重合した樹脂(結
晶融点200℃、結晶化度35%、Mw=200,00
0)である。
【0032】A−3は、ポリグリコール酸系脂肪族ポリ
エステル樹脂で、グリコライド75モル%にL−ラクタ
イドを25モル%共重合した樹脂(結晶融点164℃、
結晶化度10%、Mw=330,000)である。A−
4は、ポリグリコール酸系脂肪族ポリエステル樹脂で、
グリコライド80モル%に2−ヒドロキシイソ酪酸を2
0モル%共重合した樹脂(結晶融点185℃、結晶化度
20%、Mw=300,000)である。A−5は、ポ
リグリコール酸系脂肪族ポリエステル樹脂で、グリコー
ル酸90モル%にL−乳酸を10モル%共重合した樹脂
(結晶融点181℃、結晶化度35%、Mw=200,
000)である。
【0033】D−1は、ポリグリコール酸系脂肪族ポリ
エステル樹脂以外の脂肪族ポリエステル樹脂で、L−ラ
クタイドの開環重合によって得られたPLA(結晶融点
170℃、Mw=140,000)である。
【0034】ここに使用する添加剤(B)、又は他の添
加剤(F)は以下の通りである。B−1は、ジグリセリ
ンテトラアセテートである。B−2は、ジグリセリント
リアセテートモノカプレートである。B−3は、トリグ
リセリンヘプタアセテートである。B−4は、テトラグ
リセリンヘキサアセテートである。B−5は、ジグリセ
リントリアセテートモノラウレートである。
【0035】F−1は、ジグリセリンモノアセテートで
ある。F−2は、ジグリセリンジラウレートである。F
−3は、ジグリセリントリアセテートモノカプレートで
ある。F−4は、ヘキサグリセリンオクタアセテートで
ある。F−5は、エポキシ化変性大豆油である。
【0036】(実施例1〜5)樹脂(A)としてA−1
と、添加剤(B)としてB−1〜B−4を表1に示す割
合で窒素フロー下において210℃で15分間ニーダー
で混練し、プレスで200μmの急冷シートを作製し
て、該シートの物性を測定した。その結果を表1に示す
(数値の単位は省略する)。実施例1〜5では添加剤
(B)にB−1〜B−4を用いるとMFRがあまり上昇
せず、該組成物が分子量低下を起こしにくくなっている
ことが見出された。また、添加量によって可塑化の程度
が自由に調整できることも確認できた。実施例2は添加
剤量が15重量%だが、酸素透過度は3(cc/m2
day・atm・200μm)と低く、本発明の樹脂組
成物が優れたバリアー性を有していることが確認され
た。更に、実施例3のシートを100℃で2分間熱処理
して物性を測定すると、引張弾性率が102(kg/m
2 )、酸素透過度が2(cc/m2 ・day・atm
・200μm)であった。
【0037】
【表1】
【0038】(比較例1)比較例1として、樹脂(D)
としてD−1と、添加剤(B)としてB−1を15重量
%使用し、これらを窒素フロー下、190℃で15分間
ニーダーで混練してプレスで200μmの急冷シートを
作製後、該シートの物性を測定したところ、引張弾性率
は78(kg/mm2 )、MFRは35(g/10分)
(測定温度190℃、荷重2160g)、酸素透過度は
572(cc/m2 ・day・atm・200μm)で
あり、実施例1〜5で確認されたバリアー性維持の効果
は認められなかった。
【0039】(比較例2〜5)樹脂(A)としてA−1
と、添加剤(F)としてF−1〜F−4を15重量%窒
素フロー下において210℃で15分間ニーダーで混練
し、プレスで200μmの急冷シートを作製して、該シ
ートの物性を測定した。その結果を示す(数値の単位は
省略する)。F−1、F−2のように水酸基が分子内に
残存する可塑剤の場合は、ポリマーの加水分解(分子崩
壊)が進み、MFRが著しく増大して加工安定性が損な
われた。これは、F−4のようにグリセリンエステルの
多量化度が進んだものを用いた際にも確認された。ま
た、F−2、F−3のようにエステル基中のアルキル鎖
が長くなると、本発明の組成物では可塑化が進まなくな
ることが確認された。
【0040】
【表2】
【0041】(実施例6〜9)樹脂(A)としてA−
2、A−3、A−4、A−5を、添加剤(B)としてB
−1、B−2、B−3、B−5を、表3に示すような組
合わせで、窒素フロー下において210℃で15分間ニ
ーダーで混練し、プレスで200μmの急冷シートを作
製して、該シートの物性を測定した。その結果を表3に
示す(数値の単位は省略する)。実施例6〜9では実施
例1〜5と同様に本発明の樹脂組成物が分子量低下を起
こしにくくなっていること、優れたバリアー性を有して
いることが確認された。
【0042】
【表3】
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、優れた生分解性ととも
に耐熱性、柔軟性および加工安定性、実用強度、および
薄肉化・可塑化した際のバリアー性を有した、包装材
料、医療用材料、その他生活用品・工業用品等として利
用可能な組成物を提供することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) (C08L 67/04 (C08L 67/04 101:00) 101:00)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶融点が110〜250℃のポリグリ
    コール酸系脂肪族ポリエステル樹脂を主体とする樹脂
    (A)に対し、添加剤(B)を0.5〜30重量%含む
    樹脂組成物(C)であって、添加剤(B)の主成分が、
    グリセリン縮合体(2〜4量体)の飽和エステル化合物
    であり、該飽和エステル化合物が、該エステル基を構成
    する脂肪酸の全てが炭素数が2もしくは3の短鎖脂肪酸
    であるグリセリン縮合体(2〜4量体)の飽和エステル
    化合物、および分子中の全エステル基のうちの1つのエ
    ステル基を構成する脂肪酸が炭素数が7〜12の中鎖脂
    肪酸であり、残りのエステル基を構成する脂肪酸が炭素
    数が2もしくは3の短鎖脂肪酸であるグリセリン縮合体
    (2〜4量体)の飽和エステル化合物からなる群から選
    ばれる少なくとも1種であることを特徴とするグリコー
    ル酸系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ポリグリコール酸系脂肪族ポリエステル
    樹脂が、グリコール酸由来以外の共重合する成分を3〜
    45モル%含んでいることを特徴とする請求項1に記載
    のグリコール酸系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 ポリグリコール酸系脂肪族ポリエステル
    樹脂が、グリコール酸由来よりなる単位を有し、他に共
    重合成分として、乳酸誘導体、2−ヒドロキシ−2,2
    −ジアルキル酢酸、3−ヒドロキシ−2,2−ジアルキ
    ルプロピオン酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ
    酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸、3−ヒドロキシカプロン
    酸、ε−カプロラクトンから選択される少なくとも一種
    の単位を含むことを特徴とする請求項1または請求項2
    に記載のグリコール酸系樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 ポリグリコール酸系脂肪族ポリエステル
    樹脂を主体とする樹脂(A)が、混合樹脂としてポリグ
    リコール酸系脂肪族ポリエステル樹脂以外の他の脂肪族
    ポリエステル系樹脂(D)、その他の熱可塑性樹脂
    (E)から選択される少なくとも一種の樹脂を1〜45
    重量%含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに
    記載のグリコール酸系樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 添加剤(B)のグリセリン縮合体(2〜
    4量体)の飽和エステル化合物が、グリセリン縮合体
    (2〜4量体)と酢酸との飽和エステル化合物、および
    グリセリン縮合体(2〜4量体)の全ての水酸基のうち
    の1つが炭素数が7〜12の中鎖脂肪酸とエステル結合
    し、残りの水酸基が全て酢酸とエステル結合したグリセ
    リン縮合体(2〜4量体)の飽和エステル化合物からな
    る群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とす
    る請求項1〜4のいずれかに記載のグリコール酸系樹脂
    組成物。
  6. 【請求項6】 樹脂組成物(C)の酸素透過度が、10
    0(cc/m2 ・day・atm・200μm)以下で
    あることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の
    グリコール酸系樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載のグリコ
    ール酸系樹脂組成物がフィルムまたはシートに加工され
    たものであることを特徴とする成型加工品。
  8. 【請求項8】 フィルムまたはシートの2%引張弾性率
    が0.1〜200kg/mm2 である請求項7に記載の
    成型加工品。
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