JP2002225104A - ポリスチレン系樹脂押出発泡断熱材及びその製造方法 - Google Patents

ポリスチレン系樹脂押出発泡断熱材及びその製造方法

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JP2002225104A
JP2002225104A JP2001029666A JP2001029666A JP2002225104A JP 2002225104 A JP2002225104 A JP 2002225104A JP 2001029666 A JP2001029666 A JP 2001029666A JP 2001029666 A JP2001029666 A JP 2001029666A JP 2002225104 A JP2002225104 A JP 2002225104A
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organic volatile
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JP2001029666A
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Yuichiro Hashizume
祐一郎 橋爪
Hiroyuki Gokuraku
広行 極楽
Onori Imanari
大典 今成
Noritoshi Nishiyama
典利 西山
Masato Naito
真人 内藤
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JSP Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、押出発泡時に発泡性溶融樹脂混合
物から放出される有機揮発性成分、及び得られた押出発
泡断熱材から放出される有機揮発性成分を低減すること
により、押出発泡時の作業環境を改善し、製造後の養
生、保管中や、建材として使用された場合に有機揮発性
成分を殆ど放出することがないポリスチレン系樹脂押出
発泡断熱材を提供することを目的とする。また、本発明
は有機揮発性成分の含有量が少ないポリスチレン系樹脂
押出発泡断熱材の製造法を提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明のポリスチレン系樹脂押出発泡断
熱材は、加熱下に溶融されたポリスチレン系樹脂を発泡
剤と混練した後、押出機より押出して得られる厚み5m
m以上、密度20〜120kg/m、連続気泡率50
%以下のポリスチレン系樹脂押出発泡断熱材であって、
トルエン、エチルベンゼン、スチレンモノマー、キシレ
ンの4種類の有機揮発性成分の総含有量が400ppm
未満である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は主に建築物の壁、
床、屋根等の断熱材や畳の断熱材(芯材)等に使用され
るポリスチレン系樹脂押出発泡断熱材及びその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポリスチレン系樹脂発泡断熱
材の製造方法として、ポリスチレン系樹脂に気泡調整剤
を加え、加熱溶融混練した後、物理発泡剤を添加し、こ
れらからなる溶融樹脂混合物を発泡可能な温度に調節し
た後、高圧のダイ内から低圧の雰囲気中へ押出して、発
泡させることによりポリスチレン系樹脂発泡断熱材を製
造する方法が知られている。かかる方法により製造され
た押出発泡体は断熱材として優れた素材であることか
ら、建築物の壁、床、屋根等の断熱材や畳の芯材等とし
て広く使用されてきた。
【0003】しかし、上記ポリスチレン系樹脂は、一般
にトルエン、エチルベンゼン、スチレンモノマー、キシ
レン等の有機揮発性成分を含んでいる。これらの有機揮
発性成分は、高温の上記溶融樹脂混合物がダイより排出
され発泡するときに、大気中に排出される。
【0004】その結果、排出された有機揮発性成分は、
装置上部や天井等で凝縮するので、落下して製品を汚す
という不都合が起こり易い。また、有機揮発性成分は臭
気を有しているものが多く、その臭気が作業環境の悪化
につながる場合がある。
【0005】更に、押出発泡断熱材中に残留している有
機揮発性成分は、押出発泡断熱材が完全に冷却された後
もわずかづつ排出されるため、養生、保管中の倉庫内に
おいて臭気が発生し、作業環境の悪化につながる場合も
ある。
【0006】また近年、住宅の高気密化高断熱化が進む
中で、様々な揮発性ガスによる室内空気汚染、即ちシッ
クハウスが重要な問題となっている。このシックハウス
を解決するために、建築物内における空気中の有機成分
の量を規制する動きがある。従って、ポリスチレン系樹
脂押出発泡断熱材から室内に放出される有機揮発性成分
はできるだけ少なくすることが望ましい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、押出発泡時
に発泡性溶融樹脂混合物から放出される有機揮発性成
分、及び得られた押出発泡断熱材から放出される有機揮
発性成分を低減することにより、押出発泡時の作業環境
を改善し、製造後の養生、保管中や、建材として使用さ
れた場合に有機揮発性成分を殆ど放出することがないポ
リスチレン系樹脂押出発泡断熱材を提供することを目的
とする。また、本発明は有機揮発性成分の含有量が少な
いポリスチレン系樹脂押出発泡断熱材の製造法を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)加熱下
に溶融されたポリスチレン系樹脂を発泡剤と混練した
後、押出機より押出して得られる厚み5mm以上、密度
20〜120kg/m、連続気泡率50%以下のポリ
スチレン系樹脂押出発泡断熱材であって、トルエン、エ
チルベンゼン、スチレンモノマー、キシレンの4種類の
有機揮発性成分の総含有量が400ppm未満であるこ
とを特徴とするポリスチレン系樹脂押出発泡断熱材、
(2)トルエン、エチルベンゼン、スチレンモノマー、
キシレンの4種類の有機揮発性成分の総含有量が400
ppm未満のポリスチレン系樹脂を、押出機内で加熱下
に溶融させると共に発泡剤と混練して発泡性溶融樹脂混
合物とした後、低圧下に押出して発泡させるにあたり、
押出機内におけるポリスチレン系樹脂の最高温度を25
0℃以下とすることにより前記(1)記載の押出発泡断
熱材を得ることを特徴とするポリスチレン系樹脂押出発
泡断熱材の製造方法、(3)押出機内で加熱下に溶融さ
れたポリスチレン系樹脂を水と混練した後、有機揮発性
成分を押出機内から吸引除去することにより得られたト
ルエン、エチルベンゼン、スチレンモノマー、キシレン
の4種類の有機揮発性成分の総含有量が400ppm未
満のポリスチレン系樹脂を用いることを特徴とする前記
(2)記載のポリスチレン系樹脂押出発泡断熱材の製造
方法、(4)押出機内で加熱下に溶融されたポリスチレ
ン系樹脂を水と混練した後、有機揮発性成分を押出機内
から吸引除去し、次いで押出機内に発泡剤を圧入し、更
に混練して発泡性溶融樹脂混合物とした後、低圧下に押
出して発泡させることにより前記(1)記載の押出発泡
断熱材を得ることを特徴とするポリスチレン系樹脂押出
発泡断熱材の製造方法を要旨とする。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に使用し得るポリスチレン
系樹脂としては、スチレンホモポリマーやスチレンを主
成分とするスチレンー無水マレイン酸共重合体、スチレ
ンーブタジエン共重合体、スチレンーアクリロニトリル
共重合体、スチレンーアクリロニトリルーブタジエン共
重合体、或いは耐衝撃性ポリスチレン等が挙げられる。
スチレン系共重合体におけるスチレン成分含有量は50
モル%以上、特に80モル%以上が好ましい。
【0010】本発明におけるポリスチレン系樹脂は、M
FRが0.5〜30g/分(ただしASTM D−12
38G法による。)の範囲のものが好ましい。かかるポ
リスチレン系樹脂は、押出発泡成形性に優れると共に、
得られる押出発泡断熱材も機械的強度に優れている。
【0011】本発明の押出発泡断熱材の厚みは5mm以
上である。該厚みが5mm未満の場合は、建材用途に使
用される断熱材に対して要求される断熱性が得られない
虞がある。尚、本発明の押出発泡断熱材の厚みは、通常
は7〜200mm、好ましくは10〜150mmであ
る。また本発明の押出発泡断熱材の長さは、通常は15
0〜3000mm、好ましくは300〜2000mmで
あり、その幅は、通常は100〜2500mm、好まし
くは200〜1000mmである。
【0012】本発明の押出発泡断熱材の密度(本明細書
中では発泡断熱材の密度とは発泡断熱材の見かけ密度を
意味する。)は、20〜120kg/mである。該密
度が20kg/m未満の場合は、発泡倍率が高すぎて
気泡膜が薄くなるため、圧縮強度や曲げ強度等の機械的
物性が低下し建材用途に使用できなくなる虞がある。一
方、密度が120kg/mを越える場合は、発泡倍率
が低すぎて建材用途に要求される断熱性を得ることがで
きない虞がある。
【0013】本発明の押出発泡断熱材の連続気泡率は、
50%以下、好ましくは20%以下であり、その下限値
は、平均気泡径の大小で変わるが、通常は1〜4%であ
る。該連続気泡率が50%を越える場合は、建材用途に
要求される断熱性を得ることができなくなる虞がある上
に、押出発泡断熱材内部の有機揮発性成分が排出され易
くなるので、異臭が発生しやすくなる虞がある。
【0014】本発明における押出発泡断熱材の連続気泡
率は、ASTM D−2856−70(手順C)に準じ
て空気比較式比重計により、押出発泡断熱材から採取し
た測定試料の真の体積:V(cm)の割合を求め、
下記数式(1)により連続気泡率を計算して得たもので
ある。
【0015】
【数1】 連続気泡率(%)=(V−V)×100/(V−W/ρ) (1)
【0016】上記数式(1)におけるV(cm
は、押出発泡断熱材の見掛けの体積であり、試料の外寸
から求められる。V(cm)はASTM D−28
56−70(手順C)によって求められる測定試料の真
の体積であり、測定試料を構成する樹脂の容積と、測定
試料内の独立気泡部分の気泡全容積との和である。Wは
測定試料の重量(g)であり、ρは押出発泡断熱材の基
材樹脂の密度(g/cm )である。
【0017】尚、上記連続気泡率は、押出発泡断熱材の
無作為に選択した箇所から、縦25mm、横25mm、
厚み40mmの直方体を切り出して、測定試料として使
用する。厚みが40mmの測定試料を切り出せない場合
は、2以上の測定試料を重ね合せて所定の厚みに調整し
て測定する。この測定を別々にサンプリングした測定試
料に対して計10回行い、得られた10回の連続気泡率
の値を相加平均することにより、本発明の連続気泡率が
計算される。
【0018】本発明の押出発泡断熱材中のトルエン、エ
チルベンゼン、スチレンモノマー、キシレンの4種類の
有機揮発性成分の総含有量(以下、有機揮発性成分の総
含有量という。)は、400ppm未満である。該有機
揮発性成分の総含有量が400ppm未満の場合は、発
泡性溶融樹脂混合物がダイより排出されて押出発泡断熱
材が形成する際、排出された有機揮発性成分が装置上部
や天井等で凝縮することが殆どない。従って、凝縮した
有機揮発性成分が落下して製品を汚すという不都合が発
生しない。又、押出発泡断熱材を倉庫内において養生、
保管する場合に、異臭が発生することもなく、作業環境
が良好に保たれる。一方、有機揮発性成分の総含有量が
400ppm以上の場合は、上記弊害が発生する虞があ
る。
【0019】排出された有機揮発性成分が装置上部等で
凝縮することを防ぎ、養生、保管中の異臭の発生をより
完全に防ぐという観点からは、有機揮発性成分の総含有
量が350ppm未満であることが好ましく、250p
pm未満であることがより好ましく、200ppm未満
であることが更に好ましく、後述する測定法の検出限界
を下回ることが最も好ましい。
【0020】尚、本発明においてトルエン、エチルベン
ゼン、スチレンモノマー、キシレンの4種類の有機揮発
性成分を対象としているのは、これらがポリスチレン系
樹脂の製造の際に使用されてポリスチレン系樹脂中に残
存する可能性が大きい成分又は/及びポリスチレン系樹
脂を溶融混練した場合にポリスチレン系樹脂の一部が分
解することにより発生してポリスチレン系樹脂中に含有
される可能性が大きい成分だからである。
【0021】本発明において、発泡断熱材中の有機揮発
性成分の総含有量とは、ガスクロマトグラフにより測定
された測定値をいう。次に、具体的な測定方法につい
て、[1]内部標準溶液の作製、[2]検量線作製用の
測定溶液の準備、[3]検量線の作製及び補正係数の算
出、[4]有機揮発性成分の測定及び含有量の計算に分
けて説明する。
【0022】[1]内部標準(シクロペンタノール)溶
液の作製 容量100mLのメスフラスコを3本用意し、それ
ぞれA、B、Cとする。 メスフラスコAにジメチルホルムアミド(以下、D
MFという。)を約20mL加える。 メスフラスコAに内部標準としてシクロペンタノー
ル約5gを0.001g単位まで精秤し入れる。このと
きのシクロペンタノールの正確な値をWi(g)とする。 メスフラスコAにさらにDMFを加え、全体を正確
に100mLとする。 メスフラスコA中の溶液を均一に攪拌後、ホールピ
ペットを用い、10mLを正確に採集し、メスフラスコ
Bに加える。 メスフラスコBにさらにDMFを加え、全体を正確
に100mLとする。 メスフラスコB中の溶液を均一に攪拌後、ホールピ
ペットを用い、10mLを正確に採集し、メスフラスコ
Cに加える。 メスフラスコCにさらにDMFを加え、全体を正確
に100mLとする。 上記の操作によりメスフラスコC中のシクロペンタノー
ルの濃度は約5g/10,000mLとなり、これを内
部標準溶液として使用する。
【0023】[2]検量線作製用の測定溶液の準備 まず検量線を作成するための各有機揮発性成分溶液を作
製し、次に該各有機揮発性成分溶液を用いて検量線作成
用溶液を作製する。 [2−1]検量線作成用溶液調整のための有機揮発性成
分溶液の作製 トルエン、エチルベンゼン、スチレンモノマー、キシレ
ンの4種類の有機揮発性成分の内トルエンを例に説明す
る。 容量100mLのメスフラスコを3本用意し、それ
ぞれA'、B'、C'とする。 メスフラスコA'にDMFを約20mL加える。 メスフラスコA'に有機揮発性成分(トルエン)約
1gを0.001g単位まで精秤し入れる。このときの
有機揮発性成分(トルエン)の正確な値をWn(g)とす
る。 メスフラスコA'にさらにDMFを加え、全体を正
確に100mLとする。 メスフラスコA'中の溶液を均一に攪拌後、ホール
ピペットを用い、10mLを正確に採集し、メスフラス
コB'に加える。 メスフラスコB'にさらにDMFを加え、全体を正
確に100mLとする。 メスフラスコB'中の溶液を均一に攪拌後、ホール
ピペットを用い、10mLを正確に採集し、メスフラス
コC'に加える。 メスフラスコC'にさらにDMFを加え、全体を正
確に100mLとする。 上記の操作によりメスフラスコC'中のトルエンの濃度
は約1g/10,000mLとなり、これを有機揮発性
成分溶液とする。さらに他の有機揮発性成分についても
同様の操作を行ない、計4種類の有機揮発性成分溶液を
作製する。
【0024】[2−2]検量線作成用溶液の作製 ガスクロマトグラフ分析に使用する検量線作成のため、
有機揮発性成分(トルエン)と内分標準(シクロペンタ
ノール)を混合した検量線作成用溶液を、両者の割合を
変えたもの6種類を作製する。同様に他の各有機揮発性
成分についても6種類作製する。即ち、4種類の有機揮
発性成分について、計24種類作製する。
【0025】トルエンを例に検量線作成用溶液の具体的
な作製方法を説明する。 容量50mLの共栓付三角フラスコを6個用意す
る。 ホールピペットを用い有機揮発性成分(トルエン)
溶液10mLを正確に採集し、共栓付三角フラスコに加
える。 ついでホールピペットを用い前記[1]で作製した
内部標準溶液2mLを正確に採集し、上記の共栓付三角
フラスコに加える。 さらに前記の共栓付三角フラスコにさらにDMF約
8mLを加え、全体を約20mLとする。 これを有機揮発性成分(トルエン)と内部標準(シ
クロペンタノール)の重量比が[約10:10]の検量線作
製用溶液とする。 さらに有機揮発性成分(トルエン)溶液と内部標準
溶液の割合を変え、同様な操作により、有機揮発性成分
(トルエン)と内部標準(シクロペンタノール)の重量
比が[約8:10]、[約6:10]、[約4:10]、[約2:
10]、[約1:10]の検量線作製用溶液を作製する。 さらに他の有機揮発性成分についても同様の操作を
行ない、計24種類の検量線作成用溶液を作製する。
【0026】表1に、各有検量線作成用溶液を作製する
ための有機揮発性成分溶液量、内部標準溶液量、有機揮
発性成分概略重量、内部標準概略重量、有機揮発性成分
/内部標準の概略重量比の関系を一覧表にして示す。
【0027】
【表1】
【0028】[3]検量線の作製及び補正係数の算出 各有機揮発性成分ごとに作製した6種類の濃度の異なる
検量線作成用溶液をガスクロマトグラフに注入してガス
クロマトグラムを得る。次に、該ガスクロマトグラムに
基づいてそれぞれの有機揮発性成分について検量線を作
製し、補正係数を求める。
【0029】具体的な検量線の作製方法及び補正係数の
求め方についてトルエンを例に説明を行なう。 6種類の濃度の異なる検量線作成用溶液のそれぞれ
について、各1μLを順次ガスクロマトグラフに注入し、
得られたクロマトグラムより有機揮発性成分(トルエ
ン)及び内部標準のピーク面積を求める。 6種類の濃度の異なる検量線作成用溶液のそれぞれ
についての測定結果を、横軸に検量線作成用溶液の有機
揮発性成分(トルエン)と内部標準の重量比[有機揮発
性成分(トルエン)の重量/内部標準の重量]をとり、
縦軸にガスクロマトグラフ測定より得られた有機揮発性
成分(トルエン)と内部標準のピーク面積比[有機揮発
性成分(トルエン)のピーク面積/内部標準のピーク面
積]を取り、グラフにプロットする。得られたグラフの
一例を図3に示す。 最小自乗法によりにより一次直線の近似を行ない、
グラフの傾きを求め、これを有機揮発性成分(トルエ
ン)の補正係数Fnとする。 さらに他の有機揮発性成分についても同様の操作を
行ない、各有機揮発性成分について補正係数Fnを求め
る。
【0030】[4]有機揮発性成分の測定及び含有量の
計算 [4−1]有機揮発性成分の測定 測定対象となるポリスチレン系樹脂又は押出発泡断
熱材から、測定用試料約1gを精秤し、このときの重量
をWs(g)とする。 精秤した試料を約18mLのDMFに溶解させ、前
記[1]で作製した内部標準溶液をホールピペットにて
正確に2mL加える。 この溶液をマイクロシリンジにて1μL採集し、ガス
クロマトグラフに導入し、クロマトグラムを得る。
【0031】得られたクロマトグラムより各有機揮発性
成分及び内部標準のピーク面積を求め、以下の式(2)
により有機揮発性成分濃度を求める。
【0032】
【数2】 有機揮発性成分濃度(ppm)= [(Wi/10,000)×2]×[An/Ai]×Fn÷Ws×1,000,000 (2)
【0033】ただし、 Wi:内部標準溶液を作成したときのシクロペンタノー
ル重量(g) Ws:DMFに溶解させた試料重量(g) An:ガスクロマトグラフ測定時の各揮発成分物質のピ
ーク面積 Ai:ガスクロマトグラフ測定時の内部標準物質のピー
ク面積 Fn:各揮発成分の補正係数 計算は各揮発成分のそれぞれについて行ない、有機揮発
性成分の総含有量はトルエン、エチルベンゼン、スチレ
ンモノマー、キシレンの結果を合計したものである。
【0034】ガスクロマトグラフの条件は以下の通りで
ある。 使用機器:(株)島津製作所製のガスクロマトグラフG
C−6AM。 カラム材質:内径3mm、長さ5000mmのガラスカ
ラム。 カラム充填剤:〔液相名〕FFAP(遊離脂肪酸)、
〔液相含浸率〕10重量%、〔担体名〕ガスクロマトグ
ラフ用珪藻土Chromosorb W、〔担体粒度〕
60/80メッシュ、〔担体処理方法〕AW−DMCS
(水洗・焼成・酸処理・シラン処理)、〔充填量〕90
mL 注入口温度:250℃ カラム温度:120℃ 検出部温度:250℃ キャリヤーガス:N、流量40m/min. 検出器:FID(水素炎イオン化検出器) 検出限界:各成分ごとに20ppm
【0035】上記測定を無作為にサンプリングした別な
測定試料に対して計5回行い、得られた5回の有機揮発
性成分の総含有量を相加平均することにより、本発明の
有機揮発性成分の総含有量が計算される。尚、本発明に
おいて、トルエン、エチルベンゼン、スチレンモノマ
ー、キシレンの内、上記検出限界を下回る成分について
はその成分の含有量は0ppmとみなす。
【0036】本発明の前記押出発泡断熱材は、上記有機
揮発性成分の総含有量が400ppm未満のポリスチレ
ン系樹脂を、押出機内で加熱下に溶融させると共に発泡
剤と混練して発泡性溶融樹脂混合物とした後、低圧下に
押出して発泡させるにあたり、押出機内におけるポリス
チレン系樹脂の最高温度を250℃以下とすることによ
り製造することができる。押出機内におけるポリスチレ
ン系樹脂の最高温度が250℃を越えるようになるとポ
リスチレン系樹脂の一部が分解することによって上記有
機揮発性成分の総含有量が増加してしまい、得られる押
出発泡体、ひいては押出発泡断熱材中の有機揮発性成分
の総含有量が400ppm以上に増加してしまう虞があ
る。このような観点から、押出機内におけるポリスチレ
ン系樹脂の最高温度は230℃以下とすることが好まし
く、220℃以下とすることがより好ましい。
【0037】上記有機揮発性成分の総含有量が400p
pm未満のポリスチレン系樹脂は、例えば、スチレンモ
ノマー等からポリスチレン系樹脂を重合する際に、触媒
の選択や、温度、時間などの重合条件を適宜制御するこ
とによって製造することができる。
【0038】又、有機揮発性成分の総含有量が400p
pm未満のポリスチレン系樹脂は、押出機内で加熱下に
溶融されたポリスチレン系樹脂を水と混練し、次いで水
と共に有機揮発性成分を押出機内から吸引除去すること
により得ることができる。即ち、トルエン又は/及びエ
チルベンゼン又は/及びスチレンモノマー又は/及びキ
シレンと、水との混合物は極小共沸点を有し水の沸点
(100℃)より低い温度で沸騰するため、水が添加さ
れたポリスチレン系樹脂を、図1に示す様なベント口2
を有するベント式押出機1を用いて溶融混練し、ベント
口2から吸引すると、ポリスチレン系樹脂中からトルエ
ン、エチルベンゼン、スチレンモノマー、キシレンを容
易に除去することができる。
【0039】水を使用する上記方法によれば、上記有機
揮発性成分の総含有量が400ppm以上のポリスチレ
ン系樹脂であっても、上記有機揮発性成分の総含有量を
400ppm未満に、好ましくは350ppm未満に、
より好ましく250ppm未満に、更に好ましく200
ppm未満にすることができる。
【0040】上記のポリスチレン系樹脂押出発泡断熱材
の製造方法は、いずれのケースにおいても、有機揮発性
成分の総含有量が400ppm未満のポリスチレン系樹
脂を予め準備しておき、そのポリスチレン系樹脂を押出
機内に投入して、加熱下に溶融させると共に発泡剤と混
練して発泡性溶融樹脂混合物とした後、低圧下に押出し
て発泡させるにあたり、押出機内におけるポリスチレン
系樹脂の最高温度を250℃以下とすることにより上記
有機揮発性成分の総含有量が400ppm未満の本発明
のポリスチレン系樹脂押出発泡断熱材を製造する方法で
ある。
【0041】上記方法以外にも本発明においては、押出
機へポリスチレン系樹脂を投入してから押出発泡させる
までの一連の操作の間に上記有機揮発性成分を除去する
工程を設けることにより上記有機揮発性成分の総含有量
が400ppm未満のポリスチレン系樹脂押出発泡断熱
材を製造することもできる。即ち、押出機内で加熱下に
溶融されたポリスチレン系樹脂を水と混練した後、共沸
した有機揮発性成分を押出機内から吸引除去し、次いで
押出機内に発泡剤を圧入し、更に混練して発泡性溶融樹
脂混合物とした後、低圧下に押出して発泡させることに
より、上記有機揮発性成分の総含有量が400ppm未
満の本発明のポリスチレン系樹脂押出発泡断熱材を製造
することができる。
【0042】尚、押出機へポリスチレン系樹脂を投入し
てから押出発泡させるまでの一連の操作の間に上記有機
揮発性成分を除去する工程を設ける後者の方法は、一連
の操作の間に上記有機揮発性成分の除去と押出発泡を実
施できるメリットがある。しかし、除去工程において溶
融樹脂の搬送を遅くしなければ上記有機揮発性成分の効
率的な除去ができない場合には、単位時間当たりの押出
量そのものを遅くしなければならなくなるり、その結
果、生産効率を低下させることになる。従って、この場
合には、有機揮発性成分の総含有量が400ppm未満
のポリスチレン系樹脂を予め準備しておく前者の方法を
採用することが好ましい。
【0043】本発明の押出発泡断熱材の製造方法におい
ては、従来用いられている押出機、ダイ等の装置を変
更、改造することがないか、あっても僅かな改造(ベン
ト口と吸引設備の設置)で済むため低コストで実施可能
である。
【0044】本発明に用いる発泡剤としては、塩化メチ
ル、塩化メチレン、塩化エチル等の塩素化炭化水素、
1,1,1−トリクロロエタン、1,1−ジクロロ−1
−フルオロエタン(HCFC−141b)、1,1−ジ
クロロ−2,2,2−トリフルオロエタン(HCFC−
123)、クロロジフルオロメタン(HCFC−22)
及び1−クロロ−1,2,2,2−テトラフルオロエタ
ン(HCFC−124)等のクロロフルオロカーボン、
メタン、エタン、プロパン、n−ブタン、イソブタン、
n−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン等の脂肪族
炭化水素、1,1−ジフルオロエタン(HFC−152
a)、1,1,1−トリフルオロエタン(HFC−14
3a)、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HF
C−134a)、ジフルオロメタン(HFC−32)等
のフルオロカーボン、各種アルコール、二酸化炭素(C
)、水、及び窒素等の物理発泡剤が挙げられる。
尚、上記発泡剤は単独又は2種以上を併用して使用する
ことができる。
【0045】本発明の押出発泡断熱材を得るための上記
物理発泡剤の添加量(圧入量)は、発泡剤の種類や得よ
うとする発泡断熱材の密度によっても異なるが、通常
は、ポリスチレン系樹脂100重量部当たり5〜40重
量部である。
【0046】本発明の製造方法においては、必要に応じ
てポリスチレン系樹脂中に気泡調整剤、難燃剤、流動性
向上剤、及び所期の目的を妨げない範囲において、着色
剤、熱安定剤、充填剤等の各種添加剤を適宜添加するこ
とができる。
【0047】上記気泡調整剤としては例えばタルク、ク
レー等の無機化合物の微粉末、或いは加熱により分解又
は化学反応を起こしてガスを発生することができる化合
物、例えば多価カルボン酸又はその酸性アルカリ金属塩
と、炭酸塩又は重炭酸塩とを組合わせたものが挙げられ
る。
【0048】多価カルボン酸又はその酸性アルカリ金属
塩としては、例えば酒石酸、コハク酸、クエン酸、シュ
ウ酸、シュウ酸水素ナトリウム、コハク酸水素カリウ
ム、クエン酸モノナトリウム、クエン酸モノカリウム、
シュウ酸モノナトリウム等が挙げられる。炭酸塩又は重
炭酸塩としては、例えば炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリ
ウム、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム、炭酸カ
リウム、重炭酸カリウム等が挙げられる。これらのうち
でもクエン酸モノアルカリ塩と、炭酸塩又は重炭酸塩と
の組合わせが好適である。
【0049】気泡調整剤は、通常ポリスチレン系樹脂1
00重量部当たり、0.05〜3重量部程度使用され
る。
【0050】尚、本発明の押出発泡断熱材の製造方法に
おいては、押出発泡時の発泡性溶融樹脂混合物の温度制
御が重要である。具体的には、本発明の押出発泡断熱材
を得るには、原料ポリスチレン系樹脂のビカット軟化
点、メルトフローレイト、分子量等の物性により多少変
動するが、ダイから押出される直前の発泡性溶融樹脂混
合物の温度は、通常、110〜150℃の範囲の任意の
温度に調整される。
【0051】
【実施例】以下、実施例、比較例を挙げて本発明を更に
詳細に説明する。
【0052】実施例1 主原料としてのポリスチレン(東洋スチレン株式会社製
「トーヨースチロールGP G330」、有機揮発性成
分の総含有量500ppm)100重量部に対して、気
泡調整剤としてタルクを0.5重量部加えたものを口径
47mmの二軸押出機へ供給し、二軸押出機の途中より
水を主原料に対し2重量部圧入し、続いて二軸押出機に
設けられている真空ベントにおいて、圧入した水ととも
に共沸した有機揮発性成分を吸引した後、二軸押出機先
端に取り付けられたφ3mmの樹脂排出孔を6個有する
ダイより押出し、押出されたストランドを水槽を通して
冷却してからペレタイザーによって切断し、有機揮発性
成分の総含有量が150ppmのポリスチレン樹脂ペレ
ットを得た。
【0053】上記ペレット100重量部と、安定剤が添
加された難燃剤ヘキサブロモシクロドデカン2重量部
を、口径65mmの第一押出機と口径90mmの第二押
出機と口径150mmの第三押出機とが連結されたタン
デム型押出機へ供給し、第一押出機において220℃ま
で加熱溶融した後、メチルクロライドとブタンを85/
15モル比の割合で混合した発泡剤を第一押出機の先端
付近において溶融樹脂中に圧入し(ポリスチレン100
重量部あたり8.4重量部の割合で)、次に、第二押出
機及び第三押出機において樹脂混合物の温度を第三押出
機の先端部の圧力が40kgf/cmになるように徐
々に冷却して発泡性溶融樹脂混合物とした。尚、実施例
1におけるポリスチレン系樹脂の押出機内での最高温度
は220℃であった。
【0054】上記発泡性溶融樹脂混合物12を、図2に
示すように、第三押出機11の先端に取付けられたダイ
13のダイリップ14(リップ幅100mm、リップク
リア1mmの樹脂排出口を持つ)を通して、該ダイリッ
プ14の先端に取付けられたガイダー15内に排出し、
該ガイダー内で発泡性溶融樹脂混合物12を発泡させて
厚さ25mm、幅270mm、密度27.6kg/
、連続気泡率4%のポリスチレン樹脂押出発泡板1
9を形成した。尚、図2中、16a、16bはガイダー
15内に取り付けられたポリテトラフロロエチレン樹脂
板(発泡を開始した発泡性溶融樹脂混合物との摩擦抵抗
を小さくして得られる押出発泡板の表面を平滑にする効
果がある。)、17はガイダー15とポリテトラフロロ
エチレン樹脂板16a、16bとの接合部、18はスク
リュー、20は引き取りロールである。
【0055】尚、ガイダー15内のポリテトラフロロエ
チレン樹脂板16a、16bは、入口寸法が樹脂排出口
より若干大きく、出口寸法が高さ25mm、幅260m
mであり、入口付近から出口に向かって緩やかに拡大す
る、ポリテトラフロロエチレン樹脂からなる傾斜板16
aと、その後のポリテトラフロロエチレン樹脂からなる
両側面が大気に開放された平行板16bからなるもので
ある。
【0056】得られた発泡板(押出発泡断熱材)につい
て有機揮発性成分を測定したところ、有機揮発性成分の
総含有量は200ppmであった。
【0057】比較例1 主原料としてのポリスチレン(東洋スチレン株式会社製
「トーヨースチロールGP G330」、有機揮発性成
分の総含有量500ppm)を、押出機を用いて水と共
に溶融混練した後、共沸した有機揮発性成分をベント吸
引するという工程を経ずに、タンデム押出機に直接投入
したこと以外は実施例1と同様の方法で、厚さ25m
m、幅270mm、密度30.0kg/m、連続気泡
率4%のポリスチレン樹脂押出発泡板を形成した。尚、
比較例1におけるポリスチレン系樹脂溶融物の押出機内
での最高温度は220℃であった。
【0058】得られた発泡板(押出発泡断熱材)につい
て有機揮発性成分を測定したところ、有機揮発性成分の
総含有量は520ppmであった。尚、この比較例1に
おいてポリスチレン系樹脂の押出機内での最高温度を2
55℃に変更した場合、得られた押出発泡断熱材におけ
る有機揮発性成分の総含有量は680ppmとなった。
【0059】
【発明の効果】本発明のポリスチレン系樹脂押出発泡断
熱材は、特定範囲の厚み、密度、連続気泡率を有すると
共に、トルエン、エチルベンゼン、スチレンモノマー、
キシレンの4種類の有機揮発性成分の総含有量が400
ppm未満である。従って、発泡性溶融樹脂混合物がダ
イより排出されて押出発泡断熱材として形成される際、
排出された有機揮発性成分が装置上部や天井等で凝縮す
ることが殆どないので、凝縮した有機揮発性成分が落下
して製品を汚すという不都合が発生しない。又、押出発
泡断熱材を倉庫内において養生、保管する場合に、異臭
が発生することもなく、作業環境が良好に保たれる。ま
た、本発明ポリスチレン系樹脂押出発泡断熱材は、シッ
クハウス症候群の原因として疑わしい対象物質の総量を
低減させることに貢献できるので好ましい。
【0060】本発明のポリスチレン系樹脂押出発泡断熱
材の製造方法においては、トルエン、エチルベンゼン、
スチレンモノマー、キシレンの4種類の有機揮発性成分
の総含有量が400ppm未満のポリスチレン系樹脂
を、押出機を用いて押出発泡させることにより前記ポリ
スチレン系樹脂押出発泡断熱材を製造するに際し、押出
機内におけるポリスチレン系樹脂の最高温度を250℃
以下とする方法によれば、前述した押出発泡断熱材を容
易に製造することができる。
【0061】ポリスチレン系樹脂を、押出機を用いて水
と共に溶融混練した後、共沸した有機揮発性成分を吸引
除去するという処理を行なったポリスチレン系樹脂を用
いると、前述したポリスチレン系樹脂押出発泡断熱材を
容易に製造することができる。かかる方法によれば、も
とのポリスチレン系樹脂中の有機揮発性成分の総含有量
が400ppm以上であっても400ppm未満のポリ
スチレン系樹脂を容易に製造でき、得られる押出発泡断
熱材中の有機揮発性成分の総含有量を400ppm未満
にすることができるという効果を奏する。
【0062】また、押出機内で加熱下に溶融されたポリ
スチレン系樹脂を水と混練した後、共沸した有機揮発性
成分を押出機内から吸引除去し、次いで押出機内に発泡
剤を圧入し、更に混練して発泡性溶融樹脂混合物とした
後、低圧下に押出して発泡させる方法を採用しても、得
られる押出発泡断熱材中の有機揮発性成分の総含有量を
400ppm未満にすることができる。かかる方法によ
れば押出機にポリスチレン系樹脂を投入してから押出発
泡体を製造する過程でポリスチレン系樹脂中の有機揮発
性成分を除去できるので効率的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、ベント式押出機の一例を示す図面であ
る。
【図2】図2は、押出機の先端部、ダイリップ、ガイダ
ーの一例を示す図面である。
【図3】図3は、検量線作製用のグラフの一例である。
【符号の説明】
1 押出機 2 ベント口 11 第三押出機11 12 発泡性溶融樹脂混合物 13 ダイ 14 ダイリップ 15 ガイダー 16a ポリテトラフロロエチレン樹脂板 16b ポリテトラフロロエチレン樹脂板 17 ガイダーとポリテトラフロロエチレン樹脂板
との接合部 18 スクリュー 19 ポリスチレン樹脂押出発泡板 20 引き取りロール
【手続補正書】
【提出日】平成14年4月4日(2002.4.4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】ガスクロマトグラフの測定条件は以下の通
りである。 使用機器:(株)島津製作所製のガスクロマトグラフG
C−6AM。 カラム材質:内径3mm、長さ5000mmのガラスカ
ラム。 カラム充填剤:〔液相名〕FFAP(遊離脂肪酸)、
〔液相含浸率〕10重量%、〔担体名〕ガスクロマトグ
ラフ用珪藻土Chromosorb W、〔担体粒度〕
60/80メッシュ、〔担体処理方法〕AW−DMCS
(水洗・焼成・酸処理・シラン処理)、〔充填量〕90
mL 注入口温度:250℃ カラム温度:120℃ 検出部温度:250℃ キャリヤーガス:N、流量40mL/min. 検出器:FID(水素炎イオン化検出器) 検出限界:各成分ごとに20ppm
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今成 大典 栃木県鹿沼市さつき町10−3 株式会社ジ ェイエスピー鹿沼研究所内 (72)発明者 西山 典利 栃木県鹿沼市さつき町10−3 株式会社ジ ェイエスピー鹿沼研究所内 (72)発明者 内藤 真人 栃木県鹿沼市さつき町10−3 株式会社ジ ェイエスピー鹿沼研究所内 Fターム(参考) 4F207 AA13 AB02 AB07 AB08 AC01 AE02 AG20 AH46 AJ03 AK01 AR02 AR06 KA01 KA12 KF03 KF04 KF12 KK04 KK23 KK41 KL41 KM14

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱下に溶融されたポリスチレン系樹脂
    を発泡剤と混練した後、押出機より押出して得られる厚
    み5mm以上、密度20〜120kg/m、連続気泡
    率50%以下のポリスチレン系樹脂押出発泡断熱材であ
    って、トルエン、エチルベンゼン、スチレンモノマー、
    キシレンの4種類の有機揮発性成分の総含有量が400
    ppm未満であることを特徴とするポリスチレン系樹脂
    押出発泡断熱材。
  2. 【請求項2】 トルエン、エチルベンゼン、スチレンモ
    ノマー、キシレンの4種類の有機揮発性成分の総含有量
    が400ppm未満のポリスチレン系樹脂を、押出機内
    で加熱下に溶融させると共に発泡剤と混練して発泡性溶
    融樹脂混合物とした後、低圧下に押出して発泡させるに
    あたり、押出機内におけるポリスチレン系樹脂の最高温
    度を250℃以下とすることにより請求項1記載の押出
    発泡断熱材を得ることを特徴とするポリスチレン系樹脂
    押出発泡断熱材の製造方法。
  3. 【請求項3】 押出機内で加熱下に溶融されたポリスチ
    レン系樹脂を水と混練した後、有機揮発性成分を押出機
    内から吸引除去することにより得られたトルエン、エチ
    ルベンゼン、スチレンモノマー、キシレンの4種類の有
    機揮発性成分の総含有量が400ppm未満のポリスチ
    レン系樹脂を用いることを特徴とする請求項2記載のポ
    リスチレン系樹脂押出発泡断熱材の製造方法。
  4. 【請求項4】 押出機内で加熱下に溶融されたポリスチ
    レン系樹脂を水と混練した後、有機揮発性成分を押出機
    内から吸引除去し、次いで押出機内に発泡剤を圧入し、
    更に混練して発泡性溶融樹脂混合物とした後、低圧下に
    押出して発泡させることにより請求項1記載の押出発泡
    断熱材を得ることを特徴とするポリスチレン系樹脂押出
    発泡断熱材の製造方法。
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