JP2002224809A - 鋳造用金型 - Google Patents

鋳造用金型

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JP2002224809A
JP2002224809A JP2001030639A JP2001030639A JP2002224809A JP 2002224809 A JP2002224809 A JP 2002224809A JP 2001030639 A JP2001030639 A JP 2001030639A JP 2001030639 A JP2001030639 A JP 2001030639A JP 2002224809 A JP2002224809 A JP 2002224809A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャビティにおける溶湯を注入する湯口から
遠い位置にある部分の温度を、溶湯充填時の湯流れ及び
凝固時における冷却スピードが良好なレベルの温度に維
持して、巣等の鋳造欠陥の発生を防止する。 【解決手段】 下型12、横型13及び上型14で構成
されたキャビティ10を有し、前記下型12の中央部付
近から溶湯を前記キャビティ10内に充填する。前記上
型12に設けられ、該上型12に相対した前記キャビテ
ィ10の部分を冷却する環状の水冷プール15を設け
る。前記水冷プール15内には、その水冷プール15に
おける前記キャビティ10側の壁面15aに対して所定
の隙間tを設ける環状の浸漬部材16を配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミ合金等の鋳
造に用いる鋳造用金型に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、鋳造により製造されるアルミ合
金のディスクホイールは、図9に示すように、車両に取
り付けられる厚肉のディスク部1a、厚肉と薄肉の混在
したデザイン部1b及びタイヤが取り付けられる薄肉の
リム部1cから構成されている。
【0003】上記のディスクホイールを鋳造により製造
する場合、金型で構成されるキャビティに対して、中央
に位置するディスク部1aから溶湯を注入し、デザイン
部1bを経てリム部1cに溶湯を充填していく方法が一
般に用いられている。
【0004】この場合、湯口の押し湯効果を利かせるた
め、リム部1c、デザイン部1b及びディスク部1aの
順に充填された溶湯を凝固させていく必要があるが、鋳
造サイクルタイムの短縮を図る目的から、金型の冷却は
一般に水冷が行われており、リム部1cの水冷として
は、リム部1cに相当するキャビティ側に面した上型の
部分に、水冷プールを設けて冷却を行うものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、金型の
水冷を行うものにおいては、金型の温度が全体的に低下
してキャビティ内の溶湯温度が低下するので、溶湯充填
時の湯流れが悪くなる。この場合、溶湯を注入する湯口
から最も遠い位置にある薄肉のリム部を形成するキャビ
ティの部分への湯流れが特に悪くなり、上記の部分は溶
湯が十分に充填されない状態で溶湯が凝固するので、引
け巣等の鋳造欠陥を生じる恐れがある。
【0006】上記の問題を解決するため、前述の水冷プ
ールによってリム部を形成するキャビティの部分を冷却
するものでは、水冷プール内の冷却水の流量を下げる
か、又は冷却水の温度を上げることにより、上型の表面
温度を上げることが考えられるが、上型に形成される水
冷プールは製作上から容量が大きく、上記の方法では上
型の表面温度を目標のレベルまで上げることは困難であ
った。
【0007】また、水冷プールの水冷面と上型表面まで
の距離を拡げることにより、上型の表面温度を上げるこ
とも考えられるが、その効果には限界があり、且つ部分
的に表面温度を変えること及び冷却スピードを変えるこ
とは困難であった。
【0008】本発明の目的は、鋳造用金型において、簡
易な構造で、キャビティを形成する部分の表面温度を部
分的に変更することができるようにして、溶湯充填時の
湯流れが良好にでき、かつ凝固時における冷却スピード
を部分的に変えることができる鋳造用金型を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために、次の手段を用いるものである。
【0010】請求項1記載の第1の発明は、キャビティ
を形成する型の内部に冷却水の流通路を形成した鋳造用
金型において、前記冷却水の流通路内に、前記キャビテ
ィを形成する表面における一部分の温度と他の部分の温
度との間に温度差を生じさせる温度変更部材を設けたこ
とを特徴とするものである。
【0011】この第1の発明によれば、温度変更部材に
よって、キャビティを形成する表面における一部分の温
度と他の部分の温度との間に温度差を設けるようにした
ので、溶湯充填時に、高い表面温度が要求される部分と
低い温度が要求される部分がある場合において、その要
求を満たすことができ、湯流れを良好に、且つ、凝固時
における冷却スピードを部分的に変えることができる。
【0012】請求項2記載の第2の発明は、前記第1の
発明において、前記温度変更部材に、前記キャビティを
形成する面における一部分の温度と他の部分の温度との
間の温度差を生じさせる温度変更部を設け、かつ、この
温度変更部の形状が異なる温度変更部材を用意し、この
異なる温度変更部材を交換するようにしたものである。
【0013】この第2の発明によれば、異なる温度変更
部材に交換することにより、前記の温度差を容易に変更
することができ、キャビティの表面温度を湯流れ及び凝
固時における冷却スピードが良好となる最適温度に容易
に設定することができる。
【0014】請求項3記載の第3の発明は、下型、横型
及び上型で構成されたキャビティを有し、前記下型の中
央部付近から溶湯を前記キャビティ内に充填する鋳造用
金型において、前記上型に設けられ、該上型に相対した
前記キャビティの部分を冷却する環状の水冷プールと、
前記水冷プール内に配置され、かつ該水冷プールにおけ
る前記キャビティ側の壁面に対して所定の隙間を有して
配置された環状の浸漬部材と、を有することを特徴とす
る。
【0015】この第3の発明によれば、上型に相対した
キャビティの部分を冷却する環状の水冷プールの壁面
(水冷面)に対して、所定の隙間を有する環状の浸漬部
材が挿入配置されているので、この隙間を循環する冷却
水の流量は大幅に少なくなる。
【0016】そのため、水冷プールの水冷面の冷却能力
が大幅に低く抑えられるので、上型の表面温度を目標温
度レベルまで上げることが可能となり、上型に相対した
キャビティの部分に対する溶湯充填時の湯流れ及び凝固
時における冷却スピードが良好になる。
【0017】請求項4記載の第4の発明は、前記浸漬部
材として、これと前記水冷プールの壁面とで形成される
隙間の大きさが異なるものを用意し、この異なる浸漬部
材を交換することにより前記の隙間を変更できるように
したものである。
【0018】この第4の発明によれば、水冷プールの壁
面(水冷面)と浸漬部材との隙間の大きさは、浸漬部材
を交換することによって変えることができるので、水冷
プールの水冷面の冷却能力を変えることが可能となり、
上型の表面温度を湯流れ及び凝固時における冷却スピー
ドが良好となる最適温度に設定することができる。
【0019】請求項5記載の第5の発明は、キャビティ
を形成する型の内部に冷却水を流通させる流通路を形成
した鋳造用金型であって、前記流通路にスリーブを挿入
配置し、該スリーブの外周には部分的に、前記流通路の
内面との間に隙間を形成し、冷却水を、スリーブ内と前
記隙間とに流通させるようにしたことを特徴とするもの
である。
【0020】この第5の発明によれば、流通路の内面に
スリーブが接する部分においては、冷却水が、流通路の
内面に接することなくスリーブ内を流れるため、スリー
ブの存在によって冷却能力が低く抑えられ、また、スリ
ーブの外周に隙間が形成された部分においては、この隙
間に冷却水が流れてその冷却水が流通路の内面に接し、
冷却能力が高められる。したがって、前記隙間が存在す
る部分と隙間が存在しない部分とに温度差を設けること
ができ、溶湯充填時に、高い表面温度が要求される部分
と低い表面温度が要求される部分がある場合において、
その要求を満たすことができ、湯流れ及び凝固時におけ
る冷却スピードを良好にすることができる。
【0021】請求項6記載の第6の発明は、前記第5の
発明において、前記スリーブとして、前記隙間の形状が
異なるものを用意し、この異なるスリーブを交換するよ
うにしたものである。
【0022】この第6の発明によれば、異なるスリーブ
に変換することにより、前記の温度差を容易に変更する
ことができ、キャビティの表面温度を湯流れ及び凝固時
における冷却スピードが良好となる最適温度に容易に設
定することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
乃至図8に示す実施例に基づいて説明する。図1乃至図
5はアルミ合金製のディスクホイールを製造する鋳造用
金型に本発明を適用した第1実施例を示す。
【0024】図1において、アルミ合金の溶湯が注入さ
れる湯口入子11の上方外周部には下型12が嵌合配置
され、下型12の上方外周部には横型13が嵌合配置さ
れており、横型13の上部には上型14が嵌合され且つ
該上型14の中央部下方は横型13の内側に配置されて
いる。これ等の下型12、横型13及び上型14によ
り、ディスクホイール部を形成するキャビティ10が構
成されている。なお、10a,10b及び10cは、図
9に示すディスク部1a、デザイン部1b及びリム部1
cに相当するキャビティ10の部分である。
【0025】ここで上記のリム部10cを冷却するた
め、上型14には環状の流通路である水冷プール15が
設けられており、この水冷プール15内には、リム部1
0c側の壁面15a(水冷面)に対して隙間tを有して
鉄材等より成る環状(筒状)の温度変更部材である浸漬
部材16が挿入配置されている。なお、上型14におけ
るリム部10c側の表面と水冷プール15の水冷面15
aとの間は所定厚の肉によって所定の距離Dだけ離され
ている。
【0026】水冷プール15内には、冷却水を給水する
給水管17が挿入されて開口されている。また、水冷プ
ール15の設けられた上型14の上面には、円板状の裏
板18が設置されていて、この裏板18によって上型1
4の上面における水冷プール15の開口部は覆われてい
る。また、この裏板18には、前記給水管17に連結さ
れた給水口19と水冷プール15内を循環した冷却水を
排水する排水口20が設けられている。
【0027】前述の浸漬部材16は、図2に示すよう
に、上型14とは別体に形成され、かつ水冷プール15
内に嵌入する環状に形成され、上型14に設けられた水
冷プール15内に対して交換が可能であり、前記隙間t
の異なる別の浸漬部材を用意してこを簡単に取り替える
ことができるようになっている。即ち、図3に示すよう
に水冷プール15から取り出す場合は、裏板18を上型
14より取り外してから浸漬部材16を取り出し、水冷
プール15内に挿入配置する場合は、浸漬部材16を水
冷プール15内に挿入してから裏板18を上型14の上
面に取り付ける。
【0028】また、前記の浸漬部材16には、その外周
の一部、図の例では上部と下部に、部分的に突出する鍔
部16a,16bが形成され、該浸漬部材16を挿入配
置した場合に、鍔部16a,16bが前記水冷面15a
に接触して前記の隙間tを保持するようになっている。
【0029】前記浸漬部材16の底部には鍔部16bに
よって流入口16cが形成され、上部には鍔部16aに
よって流出口16dが形成されており、水冷プール15
内の冷却水が図2の矢印に示すように流通するようにな
っている。
【0030】次に、上記の構成より成る鋳造用金型につ
いて、その試験結果を説明する。
【0031】図4は、図1における浸漬部材16の隙間
tとリム部10cに面した上型14の表面A部の温度と
の関係を示すもので、試験は下記の表1に示す条件で行
った。
【0032】
【表1】 図4に示すように、隙間tを5mmから2mmに狭くす
ることにより、A部の温度は200℃から270℃に上
昇しているが、リム部10cの良好な湯流れ及び凝固時
における冷却スピードを得るA部の温度(目標温度)は
250℃であるので、十分に満足するレベルに達してい
る。
【0033】因みに、浸漬部材16を用いない場合は、
表1の条件で試験を行った結果、A部の温度は約140
℃であり、目標温度に対し100℃以上も低い温度であ
った。
【0034】上記の結果は、過大な冷却能力を有する水
冷プール15の水冷面15aに循環する冷却水の一部を
浸漬部材16の隙間tに循環させることにより、リム部
10cを冷却する水冷プール15の水冷面15aの冷却
能力が大幅に抑えられることを示している。これによ
り、上型14の表面A部の温度は目標温度250℃に大
幅に上げられるので、上型14に相対したリム部10c
への溶湯充填時の湯流れ及び凝固時の冷却スピードが良
好となる。
【0035】また、水冷プール15の水冷面15aと浸
漬部材16との隙間tは、隙間tの異なる浸漬部材16
と交換することにより変えることができるので、図4よ
り明らかなように、上型14の表面A部の温度は、同一
寸法、形状のキャビティ10に対して、コストと時間を
掛けないで湯流れ及び凝固時における冷却スピードが良
好となる最適温度に設定することが可能となる。
【0036】図5は、リム部10cの各部位における溶
湯充填後の凝固時間について、浸漬部材16を用いた本
実施例と浸漬部材16を用いない従来例とを対比して示
すもので、試験は前記の表1の条件で行った。
【0037】図5(a)は各測定部位を示し、(b)は
各測定部位と凝固時間の関係を示す図である。
【0038】図5(b)より明らかなように、本実施例
Bでは従来例Cに比べリム部10cの先端側から付根側
に向けて凝固時間が順次長くなっており、指向性凝固が
促進されているため、従来の問題であったリム部10c
の引け巣等による鋳造欠陥の発生が抑えられる。
【0039】ここで、上記実施例ではアルミ合金のディ
スクホイールの場合について説明したが、ディスクホイ
ールに限定するものではなく、上型に水冷プールの設け
られた鋳造用金型ならば、全ての鋳造品に対して適用す
ることができる。
【0040】図6乃至図8は第2実施例を示す。図6に
おいて、21は下型、22は横型、23は上型を示し、
これらにより、所定形状のキャビティ24が形成されて
いる。前記下型21の中央部には、前記キャビティ24
に連通する湯口25が形成されている。更に、該下型2
1内には図6及び図7に示すように、冷却水を流通させ
るための流通路26が形成されている。該流通路26は
金型を冷却すべき所望の位置に形成されるもので、実施
例においては、図6及び図7に示すように前記湯口25
の外周部を囲むように配置されている。更に、該流通路
26は、実施例では、図7に示すように直線状の複数の
流通穴26a〜26fを連通して形成され、その各流通
穴26a〜26fの外側端27は閉塞手段28で閉塞さ
れている。そして、図7に示す流入口29より冷却水を
流入することにより、その冷却水が前記各流通穴26a
〜26fを流通して流出口30より流出するようになっ
ている。
【0041】前記流通路26部と前記閉塞手段28につ
いて図8により詳述する。前記流通路26を形成する各
流通穴26a〜26f内には、温度変更部材である直線
状のスリーブ31が挿入配置されている。該スリーブ3
1には、各流通穴26a〜26fに配置されたスリーブ
31と相互に連通するように連通口32,33が形成さ
れている。更に、スリーブ31の所定位置の外周面には
凹部34が全周にわたって形成され、該スリーブ31と
下型21間に所定寸法の隙間tと所定寸法の幅Wなる部
分通水部35が形成されている。更に、スリーブ31に
は、前記部分通水部35における軸方向の両端部におい
て、スリーブ31内の通路31aと部分通水部35内を
連通する通水口36,37が形成されている。
【0042】前記スリーブ31の外端側には鍔38が一
体形成されており、該鍔38が下型21に当接するまで
スリーブ31を各流通穴26a〜26f内に挿入するこ
とにより、前記部分通水部35を所定位置に設けること
ができるようになっている。前記鍔38の表裏側にはシ
ール部材39,40が設けられている。
【0043】前記閉塞手段28は、前記挿入されたスリ
ーブ31の鍔38の外側に押え板41を配置し、その外
側に押えねじ42を螺合して構成されており、該押えね
じ42によって押え板41及び鍔38を押えて、流通路
26の外側端、すなわち、スリーブ31内の通路31a
における外端部を閉塞するようになっている。そして、
前記押えねじ42と押え板41を外すことにより、スリ
ーブ31を各流通穴26a〜26fに挿入配置したり取
り外すことができるようになっており、前記部分通水部
35の寸法が異なる別のスリーブ31と交換可能になっ
ている。
【0044】以上の構成において、図7に示すように鋳
造時に冷却水を流入口29より注入し、各流通穴26a
〜26f内を流通させて流出口30より排出させ、これ
を循環させる。この冷却水が各流通穴26a〜26f内
を流通することにより、下型21の冷却面(キャビティ
側の型の表面)が冷却されるが、図8において下型21
における部分通水部35が有しない部分の冷却面21a
においては、スリーブ31の厚みの分、冷却能力が抑制
される。
【0045】また、前記のように各流通穴26a〜26
f内の上流側から流れて来た冷却水の一部は、通水口3
6から部分通水部35内に流出し、下型21の冷却面2
1bに接して流れ、通水口37から各流通穴26a〜2
6f内に流入して下流へ流れる。そのため、部分通水部
35における下型21の冷却面21b(キャビティ側の
型の表面)は、前記スリーブ31が接する冷却面21a
よりも冷却される。
【0046】したがって、下型21の表面温度を、相対
的に下げたい部分において前記の部分通水部35を配置
し、上げたい部分に前記部分通水部35以外のスリーブ
部分を配置することにより、下型21の表面温度を部分
的に目標温度にすることができる。
【0047】また、前記部分通水部35の深さ、すなわ
ち隙間tの寸法を変更することにより冷却面21bの温
度を変更でき、また、部分通水部35の軸方向の幅Wの
寸法を変更することにより冷却面21bの面積、すなわ
ち温度変更部分の面積を変更することができ、更に、部
分通水部35の形成位置を変更することにより、温度変
更部の位置を変えることができる。
【0048】したがって、前記部分通水部35の寸法が
異なるスリーブ31を用意し、これを交換することによ
り、下型の表面温度を部分的に所望に設定することがで
きる。なお、前記図6乃至図8に示す第2実施例は、前
記のスリーブ31を備えた流通路26を、下型21に形
成した例であるが、このスリーブ31を備えた流通路2
6を、横型22や上型23などに設けてもよく、また流
通路26の配置は上記実施例に限るものではない。
【0049】更に、図6においては、キャビティ24及
びこれにより形成される製品50を簡略化して示した
が、このキャビティ24は前記第1実施例のようなディ
スクホイールを形成するキャビティであってもよく、ま
たその他の製品を形成するキャビティであってもよい。
すなわち、冷却水を流通する流通路を有する鋳造用金型
ならば、全ての鋳造品に対して適用することができる。
【0050】
【発明の効果】本発明の鋳造用金型は、以上述べたよう
に構成されているので、次の効果を奏する。
【0051】型のキャビティ側の表面温度を、所望の部
分において所望の温度に設定することができるので、型
に相対したキャビティの部分に対する溶湯充填時の湯流
れ及び凝固時における冷却スピードが良好になり、溶湯
充填不足によって生じる引け巣等の鋳造欠陥の発生が防
止される。
【0052】また、温度変更部材を交換する構造にする
ことにより、型の表面温度を容易に変えることができる
ので、コストと時間を掛けないで湯流れ及び凝固時にお
ける冷却スピードの良好な最適温度に設定することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の鋳造用金型の第1実施例を示す縦断面
図。
【図2】図1の要部を示す拡大縦断面図。
【図3】図1の要部部品を分解して示す斜視図。
【図4】図1に示す第1実施例における浸漬部材の隙間
と上型の表面部温度の関係を示す図。
【図5】(a)は各測定部位を示す図、(b)は各測定
部位と凝固時間の関係を示す図。
【図6】本発明の鋳造用金型の第2実施例を示す縦断面
図。
【図7】図6におけるE−E線断面図。
【図8】図7における要部拡大断面図。
【図9】ディスクホイールの縦断面図。
【符号の説明】
10,24 キャビティ 12,21 下型 13,22 横型 14,23 上型 15 流通路である水冷プール 15a 壁面(水冷面) 16 温度変更部材である浸漬部材 t 隙間 26 流通路 31 温度変更部材であるスリーブ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャビティを形成する型の内部に冷却水
    の流通路を形成した鋳造用金型において、前記冷却水の
    流通路内に、前記キャビティを形成する表面における一
    部分の温度と他の部分の温度との間に温度差を生じさせ
    る温度変更部材を設けたことを特徴とする鋳造用金型。
  2. 【請求項2】 前記温度変更部材に、前記キャビティを
    形成する面における一部分の温度と他の部分の温度との
    間の温度差を生じさせる温度変更部を設け、かつ、この
    温度変更部の形状が異なる温度変更部材を用意し、この
    異なる温度変更部材を交換するようにした請求項1記載
    の鋳造用金型。
  3. 【請求項3】 下型、横型及び上型で構成されたキャビ
    ティを有し、前記下型の中央部付近から溶湯を前記キャ
    ビティ内に充填する鋳造用金型において、 前記上型に設けられ、該上型に相対した前記キャビティ
    の部分を冷却する環状の水冷プールと、 前記水冷プール内に配置され、かつ該水冷プールにおけ
    る前記キャビティ側の壁面に対して所定の隙間を有して
    配置された環状の浸漬部材と、を有することを特徴とす
    る鋳造用金型。
  4. 【請求項4】 前記浸漬部材として、これと前記水冷プ
    ールの壁面とで形成される隙間の大きさが異なるものを
    用意し、この異なる浸漬部材を交換することにより前記
    の隙間を変更できるようにした請求項3記載の鋳造用金
    型。
  5. 【請求項5】 キャビティを形成する型の内部に冷却水
    を流通させる流通路を形成した鋳造用金型であって、前
    記流通路にスリーブを挿入配置し、該スリーブの外周に
    は部分的に、前記流通路の内面との間に隙間を形成し、
    冷却水を、スリーブ内と前記隙間とに流通させるように
    したことを特徴とする鋳造用金型。
  6. 【請求項6】 前記スリーブとして、前記隙間の形状が
    異なるものを用意し、この異なるスリーブを交換するよ
    うにした請求項5記載の鋳造用金型。
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