JP2002224108A - 超音波撮影装置 - Google Patents

超音波撮影装置

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JP2002224108A
JP2002224108A JP2001023000A JP2001023000A JP2002224108A JP 2002224108 A JP2002224108 A JP 2002224108A JP 2001023000 A JP2001023000 A JP 2001023000A JP 2001023000 A JP2001023000 A JP 2001023000A JP 2002224108 A JP2002224108 A JP 2002224108A
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Japan
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image
ultrasonic
mark
imaging apparatus
destruction
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JP2001023000A
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English (en)
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Shinichi Amamiya
慎一 雨宮
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GE Medical Systems Global Technology Co LLC
Original Assignee
GE Medical Systems Global Technology Co LLC
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 3次元の血流動態を撮影する。 【解決手段】 造影剤の集合体に超音波で破壊痕502
を付与し、この破壊痕を有する造影剤を、造影剤を破壊
しない音圧の超音波を用いて3次元撮影する。これによ
って、破壊痕を有する造影剤の3次元像402を得るこ
とができ、破壊痕の挙動から血流等の3次元的な動態を
把握することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波撮影装置に
関し、特に、血流等の動態を撮影する超音波撮影装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】超音波撮影装置は、撮影対象の内部を超
音波ビーム(beam)で走査してエコー(echo)
を受信し、エコーの強度に対応した画像データ(dat
a)を求め、それによっていわゆるBモード(mod
e)画像を生成する。
【0003】また、エコーのドップラシフト(Dopp
ler shift)を求め、それに基づいて血流等の
流速分布を表すカラー(color)画像すなわちいわ
ゆるカラードップラ画像を生成する。カラードップラ画
像は、超音波ビーム方向における速度成分の2次元的な
分布を示す。超音波ビーム方向は視線方向ともいう。
【0004】血流等について高レベル(level)の
エコーを必要とするときは、造影剤が用いられる。造影
剤はコントラスト剤(contrast mediu
m)とも呼ばれる。造影剤はマイクロバルーン(mic
ro balloon)またはマイクロバブル(mic
ro bubble)と呼ばれる微小な気泡によって構
成される。
【0005】微小気泡が発生するエコーは血液が発生す
るエコーより強いので、これを血液に注入することによ
り血流部分におけるエコーの強度を高めることができ
る。造影剤が発生するエコーには特徴的な高調波成分が
含まれる。高調波は第2高調波が支配的である。
【0006】微小気泡は照射された超音波の音圧がある
値を超えると破壊されて消滅するので、造影剤を用いる
ときは、それを破壊しない音圧の超音波によって撮影が
行われる。
【0007】造影剤のエコー強度に基づいてBモード画
像を生成することにより、血流の断層像を得る。また、
造影剤を用いてカラードップラ画像の撮影を行うことに
より、エコー受信信号のSNR(signal−to−
noise ratio)を良くすることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】心室や心房あるいは大
動脈や大静脈等のように比較的容積が大きい循環器内の
血流は複雑な動態を示す。そのような血流動態について
は、速度と方向すなわち速度ベクトル(vector)
を3次元的に表す情報を得ることが望まれるが、視線方
向の速度しか示さないカラードップラ画像は、そのよう
な要求に応えることができない。
【0009】敢えてドップラシフトを利用して速度ベク
トルを求めようとすれば、同一の血流について方向を異
にする複数の視線方向の速度成分をそれぞれ求め、それ
らのベクトル合成によって速度ベクトルを求めることに
なるが、装置が大がかりとなるので現実的でない。血流
像のフレーム(frame)間の相互相関に基づいて流
速ベクトルを求める試みもあるが、精度に問題があり実
用に至っていない。
【0010】そこで、本発明の課題は、3次元の血流動
態を撮影する超音波撮影装置を実現することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決する本
発明は、造影剤を破壊するに足りる音圧の超音波で対象
の内部における造影剤の集合体に破壊痕を付与する破壊
痕付与手段と、造影剤を破壊するに足りない音圧の超音
波で前記対象の内部を3次元的に走査してエコーを受信
する3次元走査手段と、前記エコーに基づいて画像を生
成する画像生成手段と、を具備することを特徴とする超
音波撮影装置である。
【0012】本発明では、造影剤の集合体に超音波で破
壊痕を付与し、この破壊痕を有する造影剤を、造影剤を
破壊しない音圧の超音波を用いて3次元撮影する。これ
によって、破壊痕を有する造影剤の3次元像を得ること
ができ、破壊痕の挙動から血流等の3次元的な動態を把
握することができる。
【0013】前記破壊痕付与手段で直線状の破壊痕を付
与することが、血流等の動態の把握を容易にする点で好
ましい。前記破壊痕付与手段で破壊痕の付与を間欠的に
行うことが、新たな破壊痕を逐次付与する点で好まし
い。
【0014】その場合、破壊痕の付与を一定の時間間隔
で行うことが、破壊痕の間隔から血流等の流速を把握す
る点で好ましい。あるいは、前記破壊痕付与手段による
破壊痕の付与を前記対象の心拍に同期して行うことが、
心臓の拍動が血流等の動態に及ぼす影響を把握する点で
好ましい。
【0015】前記画像生成手段により前記エコーの高調
波成分に基づいて画像を生成することが、造影剤による
撮影を効果的に行う点で好ましい。その場合、前記高調
波は第2高調波であることが、撮影を高感度で行う点で
好ましい。
【0016】前記画像生成手段で前記破壊痕の形状を表
す画像を生成することが、血流等の3次元的な動態の把
握を容易にする点で好ましい。前記画像生成手段で前記
破壊痕の形状を表す画像と前記超音波による破壊痕付与
位置を結ぶ画像を生成することが破壊痕の変位を明確化
する点で好ましい。
【0017】前記3次元走査手段は超音波トランスデュ
ーサの2次元アレイを有することが、3次元走査をフェ
ーズドアレイ方式に基づくビームフォーミングによって
行う点で好ましい。
【0018】その場合、前記破壊痕付与手段は前記2次
元アレイを共用することが、ビームフォーミングにより
破壊痕付与位置を3次元空間において自由に設定できる
点で好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は実施の形態
に限定されるものではない。図1に超音波撮影装置のブ
ロック(block)図を示す。本装置は本発明の実施
の形態の一例である。本装置の構成によって、本発明の
装置に関する実施の形態の一例が示される。
【0020】図1に示すように、本装置は、超音波プロ
ーブ2(probe)を有する。超音波プローブ2は、
操作者により撮影の対象4に当接して使用される。対象
4の血管には造影剤が注入される。造影剤は例えばマイ
クロバルーン造影剤等のように超音波によって破壊可能
な造影剤である。
【0021】超音波プローブ2は、例えば、図2に示す
ような超音波トランスデューサアレイ(transdu
cer array)300を有する。超音波トランス
デューサアレイ300は2次元アレイであり、例えば、
32x32の正方マトリクスをなす1024個の超音波
振動子302からなる。超音波振動子302は例えばP
ZT(チタン(Ti)酸ジルコン(Zr)酸鉛)セラミ
ックス(ceramics)等の圧電材料によって構成
される。
【0022】超音波トランスデューサアレイ300は、
本発明における超音波トランスデューサの2次元アレイ
の実施の形態の一例である。なお、2次元アレイは正方
マトリクスに限るものではなく、例えば32x16等の
異方マトリクスであって良い。
【0023】超音波プローブ2は送受信部6に接続され
ている。送受信部6は、超音波プローブ2に駆動信号を
与えて超音波を送波させる。送受信部6は、また、超音
波プローブ2が受波したエコー信号を受信する。
【0024】送受信部6のブロック図を図3に示す。同
図に示すように、送受信部6は送波タイミング(tim
ing)発生ユニット(unit)602を有する。送
波タイミング発生ユニット602は、送波タイミング信
号を周期的に発生して送波ビームフォーマ(beamf
ormer)604に入力する。送波タイミング信号の
周期は後述の制御部18により制御される。
【0025】送波ビームフォーマ604は、送波のビー
ムフォーミング(beamforming)を行うもの
で、送波タイミング信号に基づき、所定の方位の超音波
ビームを形成するためのビームフォーミング信号を生じ
る。ビームフォーミング信号は、方位に対応した時間差
が付与された複数の駆動信号からなる。ビームフォーミ
ングは後述の制御部18によって制御される。送波ビー
ムフォーマ604は、送波ビームフォーミング信号を送
受切換ユニット606に入力する。
【0026】送受切換ユニット606は、ビームフォー
ミング信号を超音波トランスデューサアレイに入力す
る。超音波トランスデューサアレイにおいて、送波アパ
ーチャ(aperture)を構成する複数の超音波ト
ランスデューサは、駆動信号の時間差に対応した位相差
を持つ超音波をそれぞれ発生する。それら超音波の波面
合成により、所定方位の音線に沿った超音波ビームが形
成される。
【0027】送波ビームフォーマ604が出力するビー
ムフォーミング信号は、後述の制御部16により、信号
強度が2段階に切換可能になっている。相対的に信号強
度が高いビームフォーミング信号は、造影剤を破壊する
に足りる音圧を持つ超音波ビームを発生させる。相対的
に信号強度が低いビームフォーミング信号は造影剤を破
壊するに足りない音圧を持つ超音波ビームを発生させ
る。
【0028】送受切換ユニット606には受波ビームフ
ォーマ610が接続されている。送受切換ユニット60
6は、超音波トランスデューサアレイ中の受波アパーチ
ャが受波した複数のエコー信号を受波ビームフォーマ6
10に入力する。受波ビームフォーマ610は、送波の
音線に対応した受波のビームフォーミングを行うもの
で、複数の受波エコーに時間差を付与して位相を調整
し、次いでそれら加算して所定方位の音線に沿ったエコ
ー受信信号を形成する。受波のビームフォーミングは後
述の制御部18により制御される。
【0029】超音波ビームの送波は、送波タイミング発
生ユニット602が発生する送波タイミング信号によ
り、所定の時間間隔で繰り返し行われる。それに合わせ
て、送波ビームフォーマ604および受波ビームフォー
マ610により、音線の方位が所定量ずつ変更される。
それによって、対象4の内部が、音線によって順次に走
査される。
【0030】このような構成の送受信部6は、例えば図
4に示すような走査を行う。すなわち、超音波トランス
デューサアレイ300の中央を頂点とするコーン(co
ne)状の撮影範囲を超音波ビーム303により角度θ
方向および角度φ方向に走査して3次元走査を行う。な
お、超音波ビーム303の長さ方向をz方向とする。θ
方向およびφ方向は互いに垂直な2方向である。このよ
うな3次元走査はピラミッドスキャン(Pyramid
al scan)とも呼ばれる。
【0031】送受信部6はBモード(mode)処理部
10およびドップラ(Doppler)処理部12に接
続されている。送受信部6から出力される音線ごとのエ
コー受信信号は、Bモード処理部10およびドップラ処
理部12に入力される。
【0032】Bモード処理部10はBモード画像データ
を形成するものである。Bモード処理部10は、図5に
示すように、バンドパスフィルタ100、対数増幅ユニ
ット102および包絡線検波ユニット104を備えてい
る。
【0033】Bモード処理部10は、バンドパスフィル
タ(band−pass fiter)100でエコー受
信信号をバンドパスフィルタリングする。以下、バンド
パスフィルタリングを単にフィルタリングともいう。
【0034】バンドパスフィルタ100は後述の制御部
18によって制御され、エコー受信信号の基本波成分ま
たは高調波成分を通過させる。高調波としては例えば第
2高調波が選ばれるがそれに限るものではない。
【0035】フィルタリングしたエコー受信信号を対数
増幅ユニット102で対数増幅し、包絡線検波ユニット
104で包絡線検波して音線上の個々の反射点でのエコ
ーの強度を表す信号、すなわちAスコープ(scop
e)信号を得る。Bモード処理部10は、このAスコー
プ信号の各瞬時の振幅をそれぞれ輝度値として、Bモー
ド画像データを形成する。
【0036】ドップラ処理部12はドップラ画像データ
を形成するものである。ドップラ画像データには、後述
する流速データ、分散データおよびパワーデータが含ま
れる。
【0037】ドップラ処理部12は、図6に示すよう
に、直交検波ユニット120、MTIフィルタ(mov
ing target indication fil
ter)122、自己相関演算ユニット124、平均流
速演算ユニット126、分散演算ユニット128および
パワー(power)演算ユニット130を備えてい
る。
【0038】ドップラ処理部12は、直交検波ユニット
120でエコー受信信号を直交検波し、MTIフィルタ
122でMTI処理してエコー信号のドップラシフトを
求める。また、自己相関演算ユニット124でMTIフ
ィルタ122の出力信号について自己相関演算を行い、
平均流速演算ユニット126で自己相関演算結果から平
均流速Vを求め、分散演算ユニット128で自己相関演
算結果から流速の分散Tを求め、パワー演算ユニット1
30で自己相関演算結果からドップラ信号のパワーPW
を求める。以下、平均流速を単に流速ともいう。また、
流速の分散を単に分散ともいい、ドップラ信号のパワー
を単にパワーともいう。
【0039】ドップラ処理部12によって、対象4内で
移動するエコー源の流速V、分散TおよびパワーPWを
表すそれぞれのデータが音線ごとに得られる。これらデ
ータは、音線上の各点(ピクセル:pixel)の流
速、分散およびパワーを示す。なお、流速は音線方向の
成分として得られる。また、超音波プローブ2に近づく
方向と遠ざかる方向とが区別される。
【0040】Bモード処理部10およびドップラ処理部
12は画像処理部14に接続されている。画像処理部1
4は、Bモード処理部10およびドップラ処理部12か
らそれぞれ入力されるデータに基づいて、それぞれBモ
ード画像およびドップラ画像を生成する。Bモード処理
部10および画像処理部14からなる部分は、本発明に
おける画像生成手段の実施の形態の一例である。
【0041】画像処理部14は、図7に示すように、セ
ントラル・プロセシング・ユニット(CPU:Cent
ral Processing Unit)140を有
する。CPU140には、バス(bus)142によっ
て、メインメモリ(mainmemory)144、外
部メモリ146、制御部インターフェース(inter
face)148、入力データメモリ(data me
mory)152、ディジタル・スキャンコンバータ
(DSC:Digital Scan Convert
er)154、画像メモリ156、および、ディスプレ
ーメモリ(display memory)158が接
続されている。
【0042】外部メモリ146には、CPU140が実
行するプログラムが記憶されている。プログラムには、
後述する画像処理すなわち3次元画像作製を行うための
プログラムが含まれる。外部メモリ146には、また、
CPU140がプログラムを実行するにあたって使用す
る種々のデータも記憶されている。
【0043】CPU140は、外部メモリ146からプ
ログラムをメインメモリ144にロード(load)し
て実行することにより、所定の画像処理を遂行する。C
PU140は、プログラム実行の過程で、制御部インタ
ーフェース148を通じて後述の制御部18と制御信号
の授受を行う。
【0044】Bモード処理部10およびドップラ処理部
12から音線ごとに入力されたBモード画像データおよ
びドップラ画像データは、入力データメモリ152にそ
れぞれ記憶される。入力データメモリ152のデータ
は、DSC154で走査変換されて画像メモリ156に
記憶される。画像メモリ156のデータはディスプレー
メモリ158を通じて表示部16に出力される。
【0045】画像処理部14には表示部16が接続され
ている。表示部16は、画像処理部14から画像データ
が与えられ、それに基づいて画像を表示するようになっ
ている。なお、表示部16は、カラー(color)画
像が表示可能なCRTを用いたグラフィックディスプレ
ー(graphic display)等で構成され
る。
【0046】以上の送受信部6、Bモード処理部10、
ドップラ処理部12、画像処理部14および表示部16
には制御部18が接続されている。制御部18は、それ
ら各部に制御信号を与えてその動作を制御する。制御部
18には、被制御の各部から各種の報知信号が入力され
る。制御部18の制御の下で、Bモード動作およびドッ
プラモード動作が実行される。
【0047】制御部18には操作部20が接続されてい
る。操作部20は使用者によって操作され、制御部18
に適宜の指令や情報を入力するようになっている。操作
部20は、例えばキーボード(keyboard)やポ
インティングデバイス(pointing devic
e)およびその他の操作具を備えている。
【0048】制御部18は、図8に示すように、CPU
180を有する。CPU180には、バス182によっ
て、メインメモリ184、外部メモリ186、操作部イ
ンターフェース188、送受信部インターフェース19
0、Bモード処理部インターフェース192、ドップラ
処理部インターフェース194、画像処理部インターフ
ェース196、および、表示部インターフェース198
が接続されている。
【0049】外部メモリ186には、CPU180が実
行するプログラムが記憶されている。外部メモリ186
には、また、CPU180がプログラムを実行するにあ
たって使用する種々のデータも記憶されている。
【0050】CPU180は、外部メモリ186からプ
ログラムをメインメモリ184にロードして実行するこ
とにより、所定の制御を遂行する。CPU180は、プ
ログラム実行の過程で、操作部インターフェース188
ないし表示部インターフェース198を通じて各部と制
御信号の授受を行う。
【0051】本装置の撮影動作を説明する。使用者は超
音波プローブ2を対象4の所望の箇所に当接し、操作部
20を操作して、Bモードまたはドップラモード、ある
いは、Bモードとドップラモードを併用した撮影を遂行
する。撮影は制御部18による制御の下で行われる。
【0052】Bモード撮影は対象4の血管に造影剤を注
入した状態で行われる。送受信部6は、超音波プローブ
2を通じて音線順次で対象4の内部を図4に示したよう
に3次元走査して逐一そのエコーを受信する。3次元走
査は、造影剤を破壊しない音圧の超音波によって行われ
る。送受信部6および超音波プローブ2からなる部分
は、本発明における3次元走査手段の実施の形態の一例
である。
【0053】Bモード処理部10は、送受信部6から入
力されるエコー受信信号をバンドパスフィルタ100で
フィルタリングする。バンドパスフィルタ100は例え
ば第2高調波成分だけを通過させる。これによって、造
影剤に特有のエコーが抽出される。2高調波は造影剤に
特有のエコー成分の中では最大成分であるから、造影剤
に関するエコー受信信号を感度良く得ることができる。
【0054】バンドパスフィルタ100を通過したエコ
ー受信信号を対数増幅ユニット102で対数増幅し包絡
線検波ユニット104で包絡線検波してAスコープ信号
を求め、それに基づいて音線ごとのBモード画像データ
を形成する。この画像データは造影剤のBモード画像を
表す画像データとなる。
【0055】画像処理部14は、Bモード処理部10か
ら入力される音線ごとのBモード画像データを入力デー
タメモリ152に記憶する。これによって、入力データ
メモリ152内に、Bモード画像データについての音線
データ空間が形成される。
【0056】ドップラモードにおいては、送受信部6は
超音波プローブ2を通じて音線順次で対象4の内部を走
査して逐一そのエコーを受信する。その際、1音線あた
複数回の超音波の送波とエコーの受信が行われる。
【0057】ドップラ処理部12は、エコー受信信号を
直交検波ユニット120で直交検波し、MTIフィルタ
122でMTI処理し、自己相関演算ユニット124で
自己相関を求め、自己相関結果から、流速演算ユニット
126で流速Vを求め、分散演算ユニット128で分散
Tを求め、パワー演算ユニット130でパワーPWを求
める。これらの算出値は、それぞれ、エコー源の速度、
分散およびパワーを、音線ごとかつピクセルごとに表す
データとなる。
【0058】画像処理部14は、ドップラ処理部12か
ら入力される音線ごとかつピクセルごとの各ドップラ画
像データを入力データメモリ152に記憶する。これに
よって、入力データメモリ152内に、各ドップラ画像
データについての音線データ空間がそれぞれ形成され
る。
【0059】CPU140は、入力データメモリ152
のBモード画像データおよび各ドップラ画像データをD
SC154でそれぞれ走査変換して画像メモリ156に
書き込む。
【0060】その際、ドップラ画像データは、流速Vと
分散Tを組み合わせた流速分布画像データ、パワーPW
を用いたパワードップラ画像データまたはパワーPWと
分散Tを組み合わせた分散付パワードップラ画像デー
タ、および、分散Tを用いた分散画像データとしてそれ
ぞれ書き込まれる。
【0061】CPU140は、Bモード画像データおよ
び各ドップラ画像データを別々な領域に書き込む。これ
らBモード画像データおよび各ドップラ画像データに基
づく画像が表示部16に表示される。
【0062】Bモード画像は、音線走査面における体内
組織の断層像を示すものとなる。カラードップラ画像の
うち、流速分布画像はエコー源の流速の2次元分布を示
す画像となる。この画像では流れの方向に応じて表示色
を異ならせ、流速に応じて表示色の輝度を異ならせ、分
散に応じて所定の色の混色量を高めて表示色の純度を変
える。
【0063】パワードップラ画像はドップラ信号のパワ
ーの2次元分布を示す画像となる。この画像によって運
動するエコー源の所在が示される。画像の表示色の輝度
がパワーに対応する。それに分散を組み合わせた場合
は、分散に応じて所定の色の混色量を高めて表示色の純
度を変える。
【0064】分散画像は分散値の2次元分布を示す画像
となる。この画像も運動するエコー源の所在を示す。表
示色の輝度が分散の大小に対応する。DSC154によ
る走査変換により、画像メモリ156にはBモード画像
データおよびドップラ画像データについての物理データ
空間がそれぞれ形成される。
【0065】図9に、Bモード画像について物理データ
空間の概念図を示す。この物理データ空間は、対象4の
内部の物理空間に対応する。すなわち、画像メモリ15
6には物理空間における3次元画像データが記憶され
る。
【0066】超音波ビームで走査した3次元空間に血流
が存在し、かつ、そこに造影剤が行き渡っているとき
は、画像データは同図に示すように血流402の3次元
像を表すものとなる。
【0067】CPU140でこの3次元像の2次元投影
画像を作製しディスプレーメモリ158を通じて表示部
16に与えることにより、血流402の3次元画像が表
示部16に可視像として表示される。
【0068】この3次元画像は血流の所在を示す画像と
なる。造影剤は血流中に概ね一様に行き渡っているの
で、この画像からは血流の流速やその分布は分からな
い。そこで、本装置では、造影剤に画像化可能なマーク
(mark)を付け、そのマークの挙動を通じて血流の
動態が視認できるようにしている。以下、それについて
説明する。
【0069】例えば、図10に示すように、上流側にお
いて血流402を貫く音線305を設定し、この音線3
05に沿って、造影剤を破壊するに足りる音圧の超音波
を送波する。このようにすることにより、造影剤は音線
305に沿って破壊される。
【0070】これによって、造影剤には例えば図11に
示すような破壊痕502が付与される。破壊痕502に
は造影剤が存在しないので、以後はそこから造影剤に特
有のエコーが発生しない。したがって、破壊痕502は
その周囲に対してコントラストを有し画像化可能なマー
クとなる。
【0071】破壊痕502を付与する超音波は送受信部
6によって駆動される超音波プローブ2から照射され
る。この超音波を照射する音線305の方位はビームフ
ォーミングにより自由に設定することが可能である。送
受信部6および超音波プローブ2から部分は、本発明に
おける破壊痕付与手段の実施の形態の一例である。な
お、破壊痕502を付与する音線305は単一の音線に
限るものではなく、隣接する複数の音線の束であって良
い。
【0072】造影剤は血流とともに移動するので、破壊
痕502も一緒に移動する。移動の様子は例えば図12
に示すようになる。同図は破壊痕502の経時的な変位
を表している。変位の速度が血流の速度を表す。移動に
伴う破壊痕502の形状の変化が血流の局部的な速度の
相違を表す。
【0073】このような破壊痕502を有する造影剤の
3次元画像を表示部16に表示して観察することによ
り、使用者は血流の3次元的な動態を把握することがで
きる。血流の動態の把握をさらに容易にするためには、
破壊痕502の画像を強調して表示するのが好ましい。
画像の強調は、例えば破壊痕502をカラー画像等とし
て表示することにより行われる。
【0074】表示にあたっては、例えば図13に示すよ
うに、血流402の3次元画像を例えば破線等により輪
郭として表示し、それに破壊痕502のカラー画像を組
み合わせて表示する。破壊痕502のカラー画像の作製
および血流402の3次元画像の輪郭画像の作製は、画
像処理部14のCPU140によって行われる。
【0075】このようにすることにより、例えば図14
〜図17に示すように、時間とともに位置と形状が変化
する破壊痕502の3次元画像を観察することができ
る。これによって、血流の3次元的な動態を一層明瞭に
把握することができる。
【0076】時間とともに位置と形状が変化する破壊痕
502の画像は、例えば図18に示すように、破壊直後
の破壊痕502’の画像と線で結んだ画像として表示す
るようにしても良い。破壊直後の破壊痕502’は、超
音波ビームによる破壊痕付与位置を表す。このようにす
ることにより破壊痕502の移動の軌跡を示すことがで
き、血流の3次元的な動態をより良く把握するのに役立
つ。このような画像もCPU140によって作製され
る。
【0077】破壊痕502の付与は所定の時間間隔で間
欠的に行うようにしても良い。これによって、例えば図
19に示すように、破壊痕502の画像の列が表示され
るようになる。このような画像列における複数の破壊痕
画像の相互関係から血流の3次元的な動態をさらに良く
把握することができる。
【0078】時間間隔は、例えば予め定めた一定時間と
する。このようにすることにより、破壊痕の間隔から平
均流速を把握することができる。破壊痕502の付与
は、心電信号等を利用して対象4の心拍に同期させるよ
うにしても良い。そのようにした場合は、心臓の拍動が
血流の動態に及ぼす影響を把握することが容易になる。
【0079】なお、血流の動態は、上記のような3次元
画像で表示する代わりに、任意の断面における2次元画
像として表示するようにしても良いのはもちろんであ
る。
【0080】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、3次元の血流動態を撮影する超音波撮影装置を実
現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例の装置のブロック図
である。
【図2】超音波トランスデューサアレイの模式図であ
る。
【図3】送受信部のブロック図である。
【図4】音線走査の概念図である。
【図5】Bモード処理部の主要部のブロック図である。
【図6】ドップラ処理部のブロック図である。
【図7】画像処理部のブロック図である。
【図8】制御部のブロック図である。
【図9】3次元走査領域の概念図である。
【図10】3次元走査領域の概念図である。
【図11】3次元走査領域の概念図である。
【図12】3次元走査領域の概念図である。
【図13】3次元画像の概念図である。
【図14】3次元画像の概念図である。
【図15】3次元画像の概念図である。
【図16】3次元画像の概念図である。
【図17】3次元画像の概念図である。
【図18】3次元画像の概念図である。
【図19】3次元画像の概念図である。
【符号の説明】
2 超音波プローブ 4 対象 6 送受信部 10 Bモード処理部 12 ドップラ処理部 14 画像処理部 16 表示部 18 制御部 20 操作部 140 CPU 142 バス 144 メインメモリ 146 外部メモリ 148 制御部インターフェース 152 入力データメモリ 154 DSC 156 画像メモリ 158 ディスプレーメモリ
フロントページの続き (72)発明者 雨宮 慎一 東京都日野市旭が丘四丁目7番地の127 ジーイー横河メディカルシステム株式会社 内 Fターム(参考) 4C301 EE20 FF28 KK17

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 造影剤を破壊するに足りる音圧の超音波
    で対象の内部における造影剤の集合体に破壊痕を付与す
    る破壊痕付与手段と、 造影剤を破壊するに足りない音圧の超音波で前記対象の
    内部を3次元的に走査してエコーを受信する3次元走査
    手段と、 前記エコーに基づいて画像を生成する画像生成手段と、
    を具備することを特徴とする超音波撮影装置。
  2. 【請求項2】 前記破壊痕付与手段は直線状の破壊痕を
    付与する、ことを特徴とする請求項1に記載の超音波撮
    影装置。
  3. 【請求項3】 前記破壊痕付与手段は破壊痕の付与を間
    欠的に行う、ことを特徴とする請求項1または請求項2
    に記載の超音波撮影装置。
  4. 【請求項4】 前記破壊痕付与手段は破壊痕の付与を一
    定の時間間隔で行う、ことを特徴とする請求項3に記載
    の超音波撮影装置。
  5. 【請求項5】 前記破壊痕付与手段は破壊痕の付与を前
    記対象の心拍に同期して行う、ことを特徴とする請求項
    3に記載の超音波撮影装置。
  6. 【請求項6】 前記画像生成手段は前記エコーの高調波
    成分に基づいて画像を生成する、ことを特徴とする請求
    項1ないし請求項5のうちのいずれか1つに記載の超音
    波撮影装置。
  7. 【請求項7】 前記高調波は第2高調波である、ことを
    特徴とする請求項6に記載の超音波撮影装置。
  8. 【請求項8】 前記画像生成手段は前記破壊痕の形状を
    表す画像を生成する、ことを特徴とする請求項1ないし
    請求項7のうちのいずれか1つに記載の超音波撮影装
    置。
  9. 【請求項9】 前記画像生成手段は前記破壊痕の形状を
    表す画像と前記超音波による破壊痕付与位置を結ぶ画像
    を生成する、ことを特徴とする請求項8に記載の超音波
    撮影装置。
  10. 【請求項10】 前記3次元走査手段は超音波トランス
    デューサの2次元アレイを有する、ことを特徴とする請
    求項1ないし請求項9のうちのいずれか1つに記載の超
    音波撮影装置。
  11. 【請求項11】 前記破壊痕付与手段は前記2次元アレ
    イを共用する、ことを特徴とする請求項10に記載の超
    音波撮影装置。
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