JP2002221533A - 半導体力学量センサとその製造方法 - Google Patents

半導体力学量センサとその製造方法

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JP2002221533A JP2001019667A JP2001019667A JP2002221533A JP 2002221533 A JP2002221533 A JP 2002221533A JP 2001019667 A JP2001019667 A JP 2001019667A JP 2001019667 A JP2001019667 A JP 2001019667A JP 2002221533 A JP2002221533 A JP 2002221533A
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    • G01P2015/0814Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining in-plane movement of the mass, i.e. movement of the mass in the plane of the substrate for one single degree of freedom of movement of the mass for translational movement of the mass, e.g. shuttle type

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Abstract

(57)【要約】 【課題】可動電極と固定電極間の静電容量がバラツクこ
とに起因するセンサの感度バラツキを低減する。 【解決手段】シリコン基板1には空洞2と溝4a,4b
が形成され、空洞2は横方向に延び、溝4a,4bは縦
方向に延びている。この空洞2と溝4a,4bにより、
ベースプレート部3と、四角枠部4と、可動電極を有す
る梁構造体6と、梁構造体6の可動電極に対向して配置
された固定電極16b,22bとが区画形成されてい
る。少なくとも可動電極と固定電極16b,22bの側
壁には不純物拡散層60が形成され、空洞2を形成する
ための基板エッチングを抑制する不純物が添加されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、可動電極を有す
る梁構造体を具備し、例えば、加速度やヨーレートや振
動等の力学量を検出する半導体力学量センサに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のセンサ構造体として、特
開2000−286430公報に開示されたものがあ
る。このセンサを、図27の平面図、図28の縦断面図
を用いて説明する。
【0003】図28において、シリコン基板100に
は、横方向に延びる空洞101と縦方向に延びる溝10
2が形成され、空洞101の下にベースプレート部10
3が区画されるとともに、空洞101および溝102に
より四角枠部104(図27参照)と、可動電極105
を有する梁構造体106(図27参照)と、固定電極1
07(図27参照)が区画されている。固定電極107
は梁構造体106の可動電極105と対向している。可
動電極105と四角枠部104との間および固定電極1
07と四角枠部104との間に、図28に示すように溝
108が形成され、この溝108の内部に電気的絶縁材
料109が埋め込まれている。そして、可動電極105
と固定電極107とでコンデンサが形成され、このコン
デンサの静電容量の変化に基づいて加速度を検出するこ
とができる。
【0004】製造の際には、図29に示すように、シリ
コン基板100の上面に溝108を形成するとともに絶
縁材料109を埋め込み、さらに、基板100の上に絶
縁膜110,111および配線材112,113を配置
するとともに、シリコン基板100の上面から異方性エ
ッチングを行い、四角枠部と梁構造体と固定電極を区画
形成するための縦方向に延びる溝102を形成し、溝1
02の底面を除く溝102の側壁に保護膜114を形成
する。次に、溝102の底面からシリコン基板100に
対し等方性エッチングを行い、図30に示すように、横
方向に延びる空洞101を形成する。その結果、空洞1
01の下に位置するベースプレート部103と、四角枠
部104と、梁構造体106と、固定電極107とが区
画形成される。このようにして、マイクロマシニング技
術を用いて半導体基板を加工して可動電極を有する梁構
造体、および可動電極に対向する固定電極が半導体基板
に作り込まれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、以下のよう
な改良の余地があることが分かった。図31,32は図
27におけるY−Y断面を示しており、それぞれ図2
9,30に相当する工程時点のものである。図31にお
ける溝102の底面からシリコン基板100に対し等方
性エッチングを行い、図32に示すように、横方向に延
びる空洞101を形成する際、エッチングは等方的に進
行するため、保護膜114の裏側のシリコン基板100
も侵蝕される。梁構造体106の可動電極105と固定
電極107の対面配置はセンシング動作においてキャパ
シタを形成しており、こうした侵蝕はキャパシタの対向
電極面積が溝深さによって規定される値に対して変化す
ることを意味する。図32における距離dがその変化量
を示す。対向電極面積が変化すれば、キャパシタの初期
容量が変化してしまうこととなり、センシング回路の設
計に支障を来たす。ただし、この侵蝕量つまり変化量が
一定であれば予めその変化量を考慮に入れ設計すること
も可能である。しかし、一般にはこの侵蝕量にはウェハ
の面内分布、またはウェハ間の変動が含まれ、一定とす
ることは困難である。
【0006】本発明は上述した技術的背景に鑑みてなさ
れたもので、可動電極と固定電極間の静電容量がバラツ
クことに起因するセンサの感度バラツキを低減すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の半導体
力学量センサは、可動電極と固定電極の少なくとも側壁
に、空洞を形成するための基板エッチングを抑制する不
純物を添加したことを特徴としている。これにより、半
導体基板の等方性エッチングを原因とした構造体(可動
電極、固定電極)の厚さバラツキに起因する静電容量の
バラツキが低減される。詳しくは、可動電極を有する梁
構造体、および可動電極に対向配置された固定電極を作
り込んだ半導体力学量センサにおいて、可動電極と固定
電極の少なくとも側壁に不純物を添加することにより、
等方性エッチングのエッチレートを抑制し基板の侵蝕を
抑制することができる。その結果、可動電極と固定電極
間の静電容量がバラツクことに起因するセンサの感度バ
ラツキを低減することができる。
【0008】請求項2に記載の半導体力学量センサの製
造方法によれば、半導体基板の上面から異方性エッチン
グが行われ、少なくとも梁構造体と固定電極を区画形成
するための縦方向に延びる溝が形成される。そして、半
導体基板における溝の側壁に不純物が導入される。さら
に、溝の底面から半導体基板に対し不純物の層をエッチ
ング抑制部として等方性エッチングが行われ、横方向に
延びる空洞が形成され、支持部と梁構造体と固定電極と
が区画形成される。これにより、可動電極を有する梁構
造体、および可動電極に対向配置された固定電極を作り
込んだ半導体力学量センサにおいて、これら構造体(可
動電極、固定電極)を区画する溝の側壁に不純物を導入
することによって等方性エッチングのエッチレートを抑
制し基板の侵蝕を抑制することができる。その結果、可
動電極と固定電極間の静電容量がバラツクことに起因す
るセンサの感度バラツキを低減することができる。
【0009】請求項3に記載の半導体力学量センサの製
造方法によれば、構造体(可動電極、固定電極)を区画
する溝の側壁に不純物を導入することによって等方性エ
ッチングのエッチレートを抑制し保護膜の裏側の基板の
侵蝕を抑制することができる。その結果、可動電極と固
定電極間の静電容量がバラツクことに起因するセンサの
感度バラツキを低減することができる。
【0010】ここで、前記溝の側壁に不純物を導入する
工程として、請求項4に記載のように、溝側壁に該不純
物を含む物質の層を形成し、かつ熱処理により溝側壁に
浸透させたり、請求項5に記載のように、溝底面を含む
溝側壁に該不純物を含む物質の層を形成し、異方性エッ
チングにより溝底部の該物質層のみ除去した後、熱処理
により溝側壁に浸透させたり、請求項6に記載のよう
に、該不純物原子を含む気体雰囲気中に曝すことによっ
て溝側壁に浸透させたり、請求項7に記載のように、該
不純物をイオン注入により溝側壁に注入した後、熱処理
によって活性化させたり、請求項8に記載のように、溝
側壁に該不純物を含む基板材料を成膜することにより行
うことができる。また、請求項9に記載のように、溝の
底面を含む側壁に不純物を導入した後、溝底部の不純物
層のみ異方性エッチングによって除去するようにしても
よい。さらに、請求項10に記載のように、溝の底面を
含む側壁に不純物を導入した後、溝底部にのみ選択的に
別の不純物を導入するようにしてもよく、特に、請求項
11に記載のように、溝底部にのみ選択的に別の不純物
を導入する方法としてイオン注入による方法を採用する
ことができる。
【0011】請求項12に記載の半導体力学量センサの
製造方法によれば、半導体基板の上面から異方性エッチ
ングが行われ、少なくとも梁構造体と固定電極を形成す
る領域に縦方向に延びる第1の溝が形成される。そし
て、第1の溝にエッチングを抑制する不純物を含む基板
材料が埋め込まれる。さらに、半導体基板の上面からエ
ッチングが行われ、少なくとも梁構造体と固定電極を区
画形成するための縦方向に延びる第2の溝が形成され
る。引き続き、第2の溝の底面から半導体基板に対し不
純物を含む基板材料をエッチング抑制部として等方性エ
ッチングが行われ、横方向に延びる空洞が形成され、支
持部と梁構造体と固定電極とが区画形成される。これに
より、可動電極を有する梁構造体、および可動電極に対
向配置された固定電極を作り込んだ半導体力学量センサ
において、これら構造体(可動電極、固定電極)を区画
する溝の側壁に不純物を導入することによって等方性エ
ッチングのエッチレートを抑制し基板の侵蝕を抑制する
ことができる。その結果、可動電極と固定電極間の静電
容量がバラツクことに起因するセンサの感度バラツキを
低減することができる。
【0012】請求項13に記載の半導体力学量センサの
製造方法によれば、半導体基板の上面から異方性エッチ
ングが行われ、少なくとも梁構造体と固定電極を形成す
る領域内における外周部に縦方向に延びる第1の溝が形
成される。そして、第1の溝にエッチングを抑制する不
純物を含む基板材料が埋め込まれる。さらに、半導体基
板の上面からエッチングが行われ、少なくとも梁構造体
と固定電極を区画形成するための縦方向に延びる第2の
溝が形成される。引き続き、第2の溝の底面から半導体
基板に対し不純物を含む基板材料をエッチング抑制部と
して等方性エッチングが行われ、横方向に延びる空洞が
形成され、支持部と梁構造体と固定電極とが区画形成さ
れる。これにより、可動電極を有する梁構造体、および
可動電極に対向配置された固定電極を作り込んだ半導体
力学量センサにおいて、これら構造体(可動電極、固定
電極)を区画する溝の側壁に不純物を導入することによ
って等方性エッチングのエッチレートを抑制し基板の侵
蝕を抑制することができる。その結果、可動電極と固定
電極間の静電容量がバラツクことに起因するセンサの感
度バラツキを低減することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、この
発明を具体化した第1の実施の形態を図面に従って説明
する。
【0014】図1,2には、本実施形態における加速度
センサを示す。図1は、加速度センサの平面図であり、
図2は、加速度センサの斜視図である。また、図3には
図1のA−A線での断面を、図4には図1のB−B線で
の断面を示す。
【0015】図5は加速度センサの配線を取り除いた状
態での斜視図を示している。つまり、図2は、本センサ
の配線を含む斜視図であり、これに対し、図5では配線
を除いたものとなっている。
【0016】図3において、単層の半導体基板としての
シリコン基板1の内部には空洞2が形成されており、こ
の空洞2は所定の厚さtを有し、かつ、横方向(水平方
向)に延びている。基板1における空洞2の下の部位が
ベースプレート部3となっている。つまり、空洞2によ
りベースプレート部3が区画され、空洞2の下にベース
プレート部3が位置している。また、基板1における空
洞2の上の部位において、図1,3に示すように、溝4
a,4b,4c,4dが形成され、この溝4a〜4dは
縦方向に延び、かつ、空洞2に達している。この空洞2
および溝4a〜4dにより、図5に示すように、四角枠
部5および梁構造体6が区画形成されている。四角枠部
5は、空洞2および溝4a,4bの横に位置し、ベース
プレート部3の上面に立設されている。この四角枠部5
は基板1の側壁にて構成されている。また、梁構造体6
は、空洞2の上に位置し、四角枠部5から延びている。
このとき、梁構造体6はベースプレート部3の上面から
所定の間隔tをおいて配置されている。さらに、空洞2
および溝4a,4bにより、固定電極16a〜16d,
17a〜17d,22a〜22d,23a〜23dが区
画され、これら固定電極は空洞2の上に位置し、四角枠
部5から延びている(詳細は後述する)。
【0017】本実施形態においては、ベースプレート部
3と四角枠部5により、梁構造体と固定電極を支持する
ための支持部を構成している。図5において、梁構造体
6は、アンカー部7,8と、梁部9,10と、質量部1
1と、可動電極12a,12b,12c,12d,13
a,13b,13c,13dを備えている。四角枠部5
における対向する内壁面においてアンカー部7,8が突
設され、アンカー部7,8には梁部9,10を介して質
量部11が連結支持されている。つまり、質量部11
は、四角枠部5の内方においてアンカー部7,8により
架設され、かつ、ベースプレート部3の上面において所
定間隔tを隔てた位置に配置されている。
【0018】アンカー部7,8と梁部9,10との間に
は絶縁溝14a,14bが形成され、その内部には酸化
膜等の電気的絶縁材料15a,15bが配置され、この
絶縁材料15a,15bにて電気的に絶縁されている。
【0019】質量部11における一方の側面からは4つ
の可動電極12a〜12dが突出している。また、質量
部11における他方の側面からは4つの可動電極13a
〜13dが突出している。可動電極12a〜12d,1
3a〜13dは、等間隔で平行に延びる櫛歯状の形状に
なっている。このように、梁構造体6は、力学量である
加速度により変位する可動電極12a〜12d,13a
〜13dを有する。
【0020】図5において、四角枠部5の内壁面におけ
る可動電極12a〜12dと対向する面には、第1の固
定電極16a,16b,16c,16dおよび第2の固
定電極17a,17b,17c,17dが固定されてい
る。第1の固定電極16a〜16dはベースプレート部
3の上面に所定間隔tを隔てた位置に配置され、可動電
極12a〜12dの一方の側面と対向している。同様
に、第2の固定電極17a〜17dはベースプレート部
3の上面に所定間隔tを隔てた位置に配置され、可動電
極12a〜12dの他方の側面と対向している。ここ
で、第1の固定電極16a〜16dと四角枠部5との間
には絶縁溝18a〜18d(図3参照)が形成され、そ
の内部には酸化膜等の電気的絶縁材料19a〜19d
(図3参照)が配置され、この絶縁材料19a〜19d
にて電気的に絶縁されている。同様に、第2の固定電極
17a〜17dと四角枠部5との間には絶縁溝20a〜
20d(図4参照)が形成され、その内部には酸化膜等
の電気的絶縁材料21a〜21d(図4参照)が配置さ
れ、この絶縁材料21a〜21dにて電気的に絶縁され
ている。
【0021】同様に、図5において、四角枠部5の内壁
面における可動電極13a〜13dと対向する面には、
第1の固定電極22a,22b,22c,22dおよび
第2の固定電極23a,23b,23c,23dが固定
されている。第1の固定電極22a〜22dはベースプ
レート部3の上面に所定間隔tを隔てた位置に配置さ
れ、可動電極13a〜13dの一方の側面と対向してい
る。同様に、第2の固定電極23a〜23dはベースプ
レート部3の上面に所定間隔tを隔てた位置に配置さ
れ、可動電極13a〜13dの他方の側面と対向してい
る。ここで、第1の固定電極22a〜22dと四角枠部
5との間には絶縁溝24a〜24d(図3参照)が形成
され、その内部には酸化膜等の電気的絶縁材料25a〜
25d(図3参照)が配置され、この絶縁材料25a〜
25dにて電気的に絶縁されている。同様に、第2の固
定電極23a〜23dと四角枠部5との間には絶縁溝2
6a〜26d(図4参照)が形成され、その内部には酸
化膜等の電気的絶縁材料27a〜27d(図4参照)が
配置され、この絶縁材料27a〜27dにて電気的に絶
縁されている。
【0022】このように本実施形態においては、トレン
チ溝を酸化膜等で埋め込んだ絶縁材料15a,15b,
19a〜19d,21a〜21d,25a〜25d,2
7a〜27dを介して可動および固定電極が四角枠部5
に支持されるとともに、ベースプレート部3側から電気
的に絶縁されている。
【0023】また、図3,4に示すように、梁構造体6
と固定電極16a〜16d,17a〜17d,22a〜
22d,23a〜23dと四角枠部5における側壁には
不純物層40が形成され、不純物層40には空洞2を形
成するための基板エッチングを抑制する不純物が添加さ
れている。
【0024】図2に示すように、第1の固定電極16a
〜16dは配線28により外部に電位が取り出され、ま
た、第2の固定電極17a〜17dは配線29により外
部に電位が取り出されている。同様に、第1の固定電極
22a〜22dは配線30により外部に電位が取り出さ
れ、また、第2の固定電極23a〜23dは配線31に
より外部に電位が取り出されている。より詳しくは、図
3に示すように、第1の固定電極16a〜16d,22
a〜22dからは、酸化膜32,33上に形成されてい
る配線28,30によりコンタクト部34,35を通し
て四角枠部5と電気的に絶縁を保った状態で外部に電位
が取り出されている。また、図4に示すように、第2の
固定電極17a〜17d,23a〜23dからは、酸化
膜32,33上に形成されている配線29,31により
コンタクト部36,37を通して四角枠部5と電気的に
絶縁を保った状態で外部に電位が取り出されている。
【0025】また、図2に示すように、可動電極12a
〜12d,13a〜13dの電位は質量部11と梁部
9,10を通し、配線38,39により(詳しくは、梁
部9,10に設けられているコンタクト部を通じて)外
部に電位が取り出されている。
【0026】一方、基板1に形成された溝の側壁には保
護膜が形成されている。図3,4では、質量部11、固
定電極16b,17a,22b,23aの側壁に、それ
ぞれ保護膜41が形成されている状態を示す。つまり、
図3,4に示すように、質量部11の側壁、固定電極1
6a〜16d,17a〜17d,22a〜22d,23
a〜23dの側壁には保護膜41が形成されている。さ
らに、基板1の上面には(図3,4では、四角枠部5、
質量部11、固定電極16a〜16d,17a〜17
d,22a〜22d,23a〜23dの上部には)、酸
化膜32,33が形成されている。
【0027】このように本実施形態の半導体加速度セン
サは、図3,5に示すように、ベースプレート部3が空
洞2により区画され、四角枠部5が空洞2および溝4
a,4bにより区画され、可動電極12a〜12d,1
3a〜13dを有する梁構造体6が空洞2および溝4a
〜4dにより区画され、固定電極16a〜16d,17
a〜17d,22a〜22d,23a〜23dが空洞2
および溝4a,4bにより区画されている。また、溝1
4a,14b,18a〜18d,20a〜20d,24
a〜24d,26a〜26dが、可動電極12a〜12
d,13a〜13dと四角枠部5との間および固定電極
16a〜16d,17a〜17d,22a〜22d,2
3a〜23dと四角枠部5との間に形成され、電気的絶
縁材料15a,15b,19a〜19d,21a〜21
d,25a〜25d,27a〜27dが埋め込まれてい
る。
【0028】よって、シリコン基板1に形成した空洞2
と溝4a〜4dによりベースプレート部3と四角枠部5
と梁構造体6と固定電極16a〜16d,17a〜17
d,22a〜22d,23a〜23dとが区画されると
ともに、可動電極12a〜12d,13a〜13dと四
角枠部5との間および固定電極16a〜16d,17a
〜17d,22a〜22d,23a〜23dと四角枠部
5との間に形成された溝14a,14b,18a〜18
d,20a〜20d,24a〜24d,26a〜26d
に埋め込まれた電気的絶縁材料15a,15b,19a
〜19d,21a〜21d,25a〜25d,27a〜
27dにより電極が電気的に分離されている。
【0029】上述した構成において、可動電極12a〜
12dと第1の固定電極16a〜16dとの間には第1
のコンデンサが、また、可動電極12a〜12dと第2
の固定電極17a〜17dとの間には第2のコンデンサ
が形成されている。同様に、可動電極13a〜13dと
第1の固定電極22a〜22dとの間に第1のコンデン
サが、また、可動電極13a〜13dと第2の固定電極
23a〜23dとの間に第2のコンデンサが形成されて
いる。そして、これら各コンデンサの容量が等しくなる
ように(加速度と静電気力が等しく釣り合うように)可
動・固定電極間の印加電圧を制御することにより、その
印加電圧値から加速度の大きさを求めることができるこ
ととなる。
【0030】このように、1枚のシリコン基板に、可動
電極を有する梁構造体、および可動電極に対向配置され
た固定電極を作り込んだ半導体力学量センサにおいて、
単層の半導体基板、即ち、単結晶シリコン基板1を用い
ているためセンサの断面構造を簡単化することができ
る。
【0031】次に、加速度センサの製造方法を、図6〜
図14を用いて説明する。図6〜図9および図13は図
1のB−B線での断面図であり、図10,11,12,
14は図1のC−C線での断面図である。なお、製造工
程の説明において、各固定電極および梁構造体の絶縁構
造(支持構造)は同じであるので、図1のB−B,C−
C断面を説明することによりその他の部位の説明は省略
する。
【0032】まず、図6に示すように、単層の半導体基
板としての単結晶シリコン基板1を用意し、シリコン基
板1の上面から異方性エッチングを行い、可動および固
定電極を四角枠部から電気的に絶縁するための縦方向に
延びる第1の溝20a,26aをパターン形成する。そ
して、シリコン基板1の上にシリコン酸化膜を成膜し、
溝20a,26aを絶縁材料(酸化膜)21a,27a
で埋め込み、かつ基板表面を酸化膜32で覆う。
【0033】さらに、図7に示すように、配線材料50
を成膜しパターニングを行い、続いて、酸化膜33を成
膜して配線パターン50を覆う。引き続き、図8に示す
ように、基板1と配線材料50の上部の酸化膜32,3
3を一部除去してコンタクトホール36,37を形成
し、さらに、配線材料29,31を成膜しパターニング
を行う。
【0034】そして、図9に示すように、基板1に構造
体形成のためのマスクフォトを行い、マスク51にて酸
化膜32,33のエッチングを行う。続いて、マスク5
1を用いてシリコン基板1の上面から異方性エッチング
(トレンチエッチング)を行い、四角枠部と梁構造体と
固定電極を区画形成するための縦方向に延びる溝4a,
4bを形成する。図9では、質量部(11)および固定
電極(17a,23a)となる領域を形成する。
【0035】このように溝4a,4bを形成した後、図
10(図1のC−C相当の断面)に示すように、シリコ
ン基板1における溝(4a)の内壁(底面と側壁)に不
純物を導入する。不純物の導入には気相拡散法を用い
る。つまり、不純物原子を含む気体雰囲気中に曝すこと
によって溝側壁に浸透させる。例えば、拡散炉中におい
て、B2 6 (ジボランガス)を含む雰囲気中に曝すこ
とにより、溝底面を含む溝側壁表面には不純物としてB
(ボロン)を導入した層40が形成される。この気相拡
散における不純物源としては、上述のジボラン以外に、
液体であるBBr 3 、BCl3 、あるいは固体であるB
2 3 、H3 BO3 等を用いてもよい。
【0036】そして、図11(図1のC−C相当の断
面)に示すように、異方性を有するドライエッチングを
施し溝底部の不純物層40のみを除去する。これによ
り、シリコン基板1における溝側壁のみに不純物層40
が配置される。引き続き、図12(図1のC−C相当の
断面)に示すように、溝側壁に保護膜41を形成し、さ
らに溝底面に付いた保護膜41を除去する。これによ
り、溝底面を除く溝側壁に保護膜41が配置されること
になる。
【0037】なお、本例では溝底部の不純物層40を除
去してから保護膜41を形成することとしたが、溝底部
の不純物層40を除去する前に保護膜41を形成し、溝
底部の保護膜41を除去してから溝底部の不純物層40
を除去してもよい。これらの除去は共に異方性ドライエ
ッチングにより行っているため、ガス種等のエッチング
処理条件を変えることにより一連の処理で除去すること
が可能となり効率的である。
【0038】この状態で、図13(図1のB−B相当の
断面)に示すように、溝4a,4bの底面からシリコン
基板1に対し不純物層40をエッチング抑制部として等
方性エッチングを行い、横方向に延びる空洞2を形成す
る。これにより、支持部(空洞2の下に位置するベース
プレート部3と、空洞2および溝4a,4bの横に位置
する四角枠部5)と、加速度により変位する可動電極を
有する梁構造体6と、梁構造体6の可動電極に対向して
配置された固定電極17a,23aとが区画形成され
る。図13では質量部11、固定電極17a,23aの
下のシリコンのみがエッチング除去されて、特に質量部
11とベースプレート部3が完全に分離し、下部に所定
の間隔tの空隙が形成される。この等方性エッチングの
際に図1のC−Cの断面では、図14に示すようにな
る。例えば、SF6 を主成分とするエッチングガスを用
いて等方性エッチングを実施する場合、ボロンが導入さ
れたシリコン層40は不純物が導入されていないシリコ
ン層に比してエッチングレートが小さい。このため、保
護膜41の裏面のシリコン基板1の侵蝕は図14のよう
に小さくなる。この形状であるならば、対向電極面積の
減少はなく、図32を用いて説明したように従来の初期
容量変化に関する不具合が解消される。
【0039】なお、図12〜図14では溝側壁に不純物
を導入後に保護膜41を形成することとしたが、この保
護膜41の形成は必ずしも必要としない。具体的には、
これに続く等方性エッチングにおいて不純物導入層40
と非導入層のエッチングレート比が十分大きい場合には
側壁の侵蝕自身が無視できるほど小さくなるため保護膜
は不要となる。
【0040】最後に、エッチングマスク51を除去する
と、図4に示す加速度センサを形成することができる。
以上のように、半導体基板の等方性エッチングの際の構
造体(可動電極、固定電極)の厚さバラツキに起因する
静電容量のバラツキが低減される。詳しくは、可動電極
を有する梁構造体、および可動電極に対向配置された固
定電極を作り込んだ半導体力学量センサにおいて、これ
ら構造体(可動電極、固定電極)を区画する溝の側壁に
不純物を導入し、即ち、可動電極と固定電極の少なくと
も側壁に不純物を添加することにより、等方性エッチン
グのエッチレートを抑制し基板の侵蝕を抑制することが
できる。その結果、可動電極と固定電極間の静電容量が
バラツクことに起因するセンサの感度バラツキを低減す
ることができる。
【0041】以下に、応用例を説明する。上述した説明
においては溝側壁に不純物を導入するために気相拡散法
を用いたが、他の手段として固相拡散法を用いてもよ
い。つまり、溝側壁に不純物を含む物質の層を形成し、
かつ熱処理により溝側壁に浸透させる。例えば、キャリ
アガスのN2 に少量のO2 と不純物ガス(B2 6 )を
拡散炉に導入する。すると、B2 6 とO2 が反応し、
2 3 (ボロンガラス)がシリコン表面上に析出・堆
積される。この後、不純物ガスの導入を止め、炉の温度
をさらに上げて反応を進めると、シリコン表面のB2
3 層からボロン(B)がシリコンに拡散(ドライブイン
拡散)すると同時にシリコン表面が酸化される。次に、
このB2 3 層およびシリコン酸化物層を除去する。こ
れにより、溝底部を含む溝側壁に不純物層が形成され
る。以降、上述の気相拡散法の場合と同様に異方性エッ
チングにて溝底部の不純物層を除去するとともに溝側壁
のみに保護膜を形成し、等方性エッチングを実施する。
この時、気相拡散法の場合と同様に溝底部の不純物層を
除去する前に保護膜を形成する工程を採ることも可能で
ある。さらに、この固相拡散の場合には、溝側壁に不純
物源として形成されるB2 3 層あるいは酸化物層自体
を保護膜として利用することも可能である。この場合、
以下の手順を踏むことになる。まず、溝底部を含む溝側
壁にB2 3 層を堆積する。この後、ドライブイン拡散
させるが、この時にはシリコン酸化物も形成されてい
る。次に、異方性ドライエッチにより溝底部のB2 3
層およびシリコン酸化物層を除去し、さらに不純物層を
除去する。この時点で溝側壁のみにB2 3 層およびシ
リコン酸化物層が形成された状態を作ることができ、以
降、等方性エッチングを実施すればよい。
【0042】また、上の例ではボロン(B)をシリコン
中に拡散させた後に溝底部のB2 3 層およびシリコン
酸化物層を除去するとしたが、B2 3 層堆積後、ドラ
イブイン拡散前に溝底部のB2 3 層を除去することも
可能である。この除去にも異方性ドライエッチングが利
用できる。然る後にドライブイン拡散すれば溝底部には
不純物層が形成されないため、その除去も不要になると
いう利点がある。このように、溝底面を含む溝側壁に不
純物を含む物質の層(不純物層)を形成し、異方性エッ
チングにより溝底部の物質層(不純物層)のみ除去した
後、熱処理により溝側壁に浸透させるようにすることも
できる。
【0043】溝側壁に不純物を導入する他の手段として
イオン注入法が利用できる。つまり、不純物をイオン注
入により溝側壁に注入した後、熱処理によって活性化さ
せる。溝側壁に効果的にイオン照射するためにはウェハ
面に対して垂直に照射するのではなく注入角度を設ける
とよい。この注入角度は溝開口幅と溝深さによって適正
に調整する。さらに、各方向を向いた溝側壁に漏れなく
イオン照射するためにウェハを回転させる。一般的にこ
れらの溝は交差(直交)する2方向のみに形成される場
合が多く、こうした場合には90度毎の4回回転により
均一に照射することができる。この後の工程は前述の気
相拡散の場合と同様である。なお、こうした斜めイオン
注入を用いたとしても、溝底部にイオン照射は避けられ
ない。従って、気相拡散、固相拡散の場合と同様に溝底
部のイオン注入層を異方性エッチングにより除去するこ
とが必要である。
【0044】溝側壁に不純物を導入する他の手段とし
て、不純物を含む基板材料自体を溝側壁に成膜する方法
が利用できる。つまり、溝を形成した後、溝側壁に不純
物層をエピタキシャル成長させる。具体的工程として
は、まず前処理として、フッ酸により自然酸化膜の除去
を行う。次に、エピタキシャル成長を行う装置内におい
て、圧力80Torr、基板温度900〜1100℃、
水素雰囲気にて再度表面処理を行う。引き続いて、同一
装置内で、原料ガスとしてジクロルシラン(SiH 2
2 )、水素、塩酸(HCl)を導入し、圧力80To
rr、基板温度800〜1000℃にて基板材料である
シリコンをエピタキシャル成長させる。ここで、エピタ
キシャル層に不純物としてリン(P)を含ませる場合に
は原料ガスとしてホスフィン(PH3 )を加える。同様
に、ボロン(B)を含ませる場合にはジボラン(B2
6 )を導入する。これにより、溝側壁には基板と結晶性
において連続的な不純物層が形成される。なお、このエ
ピタキシャル成長の工程において、基板表面には酸化
膜、窒化膜が存在するためエピタキシャル層が成長しな
い。さらに、溝底面のエピタキシャル層を異方性エッチ
ングで除去する。
【0045】なお、このように成膜によって不純物層
(不純物を含む基板材料)を溝側壁に形成する場合に
は、当然成膜した不純物層の厚さだけ溝の幅が狭くな
る。換言すれば、構造体の幅が広くなってしまう。従っ
て、異方性エッチングによって溝を形成する際には、こ
の幅の変化量を考慮して予め溝幅を広くする必要があ
る。具体的には、異方性エッチングのパターンを決める
フォトマスクにこの変化量を加味したパターン修正を施
せばよい。
【0046】以上述べてきた、気相拡散法、固相拡散
法、イオン注入法、溝内へのエピ層形成法いずれにして
も、溝底部に形成された不純物層を除去する工程が必要
であった。そして、そのために異方性ドライエッチング
を用いる方法を示したが、他の方法を示す。溝の底面を
含む側壁に不純物を導入した後、イオン注入により溝底
部にのみ選択的に別の不純物(イオン)を導入(注入)
する方法を用いてもよい。これまで示したボロン注入の
場合には別の原子として例えばP(リン)を注入する。
イオン注入角度を垂直にすることにより溝底部のみに効
率的にPイオンを注入することが可能である。これによ
り先に導入した不純物であるボロンの効果を低減するこ
とができ、等方性エッチングにおけるエッチレートの低
下を抑止できる。特に、先に導入されたボロンより多く
のリン原子を導入することにより、不純物が導入されて
いないシリコンよりむしろエッチレートを高くすること
も可能である。ここに示した方法は気相拡散法、固相拡
散法、イオン注入法いずれの場合にも適用可能である。 (第2の実施の形態)次に、第2の実施の形態を、第1
の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0047】以下、図1のC−C断面における図15〜
図20に示す工程図に従って説明する。まず、図15に
示すように、単結晶シリコン基板1上に四角枠部・梁構
造体・固定電極形成領域を除く領域にマスク材料70を
設け、図16に示すように異方性エッチングを施し溝7
1を設ける。つまり、シリコン基板1の上面から異方性
エッチングを行い、少なくとも梁構造体と固定電極を形
成する領域に縦方向に延びる第1の溝71を形成する。
異方性エッチング手法としては、ドライエッチング、ウ
ェットエッチングの双方が利用できる。一般に電極等を
形成した後ではそれらの材料の侵蝕のおそれがあるため
ウェットエッチングの採用が困難であるが、ここではそ
の心配がない。特に、シリコン基板1として(110)
基板を用いれば水酸化カリウム(KOH)溶液等による
ウェットエッチングが利用できる。ウェットエッチング
ではバッチ処理が容易なため生産性に優れ、コストダウ
ンを図ることができる。マスク材料70としては、異方
性エッチングに際し、基板1との選択比が十分に得られ
る材料、たとえばシリコン酸化膜、シリコン窒化膜、レ
ジスト等を用いる。異方性エッチングの深さは梁構造体
の厚さに相当する値とする。
【0048】次に、図17に示すように、選択エピタキ
シャル成長を行い、前述の溝71を埋め込む。埋め込み
材料72はエッチングを抑制する不純物を含む単結晶シ
リコン(基板材料)である。具体的な成膜条件は第1の
実施形態で示したエピタキシャル成長条件と同一であ
る。選択エピタキシャル成長条件を用いない場合には、
マスク材70上にも成膜されることになり、エッチバッ
ク、研磨等の方法によりこれを除去する必要がある。
【0049】然る後、図18に示すように、マスク材7
0を除去すれば、梁構造体、固定電極となる領域にエッ
チング抑制領域が形成される。この後、図19に示すよ
うに、シリコン基板1の上面から異方性エッチングを行
い、四角枠部と梁構造体と固定電極を区画形成するため
の縦方向に延びる第2の溝73を形成する。
【0050】さらに、図20に示すように、溝73の底
面からシリコン基板1に対し不純物を含む基板材料(7
2)をエッチング抑制部として等方性エッチングを行
い、横方向に延びる空洞2を形成する。つまり、四角枠
部と梁構造体と固定電極はエッチングが抑制される不純
物が導入されているため、等方性エッチング時の侵蝕を
抑えることができる。この空洞2により、支持部(ベー
スプレート部+四角枠部)と梁構造体と固定電極とが区
画形成される。
【0051】なお、図15におけるマスク形成時には、
その後の梁構造体と固定電極の間のエッチング時のマス
クとのアライメントずれを考慮して、マスク開口面積を
大きめにしておくことが有効である。 (第3の実施の形態)次に、第3の実施の形態を、第2
の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0052】第2の実施の形態では梁構造体・固定電極
形成領域の全体をエッチング抑制層とする方法を述べた
が、第3の実施の形態においては領域全体をエッチング
抑制層しておらず、必要な箇所のみ配置している。
【0053】詳しくは、図21に示すように、シリコン
基板1の上面にマスク材80をパターニングし、図22
に示すように、シリコン基板1の上面から異方性エッチ
ングを行い、四角枠部と梁構造体と固定電極を形成する
領域内における外周部に縦方向に延びる第1の溝81を
形成する。そして、図23に示すように、第1の溝81
にエッチングを抑制する不純物を含む基板材料82を埋
め込み、図24に示すようにマスク材80を除去する。
【0054】さらに、図25に示すように、シリコン基
板1の上面からマスク84を用いて異方性エッチングを
行い、少なくとも梁構造体と固定電極を区画形成するた
めの縦方向に延びる溝83を形成する。引き続き、図2
6に示すように、溝83の底面からシリコン基板1に対
し不純物を含む基板材料82をエッチング抑制部として
等方性エッチングを行い、横方向に延びる空洞2を形成
する。これにより、支持部(ベースプレート部+四角枠
部)と梁構造体と固定電極とが区画形成される。
【0055】このように、梁構造体・固定電極形成領域
内における外周部のみをエッチング抑制部とすることに
より、第2の実施形態に比べ以下のメリットがある。梁
構造体・固定電極領域の幅が一定でない場合には、溝の
埋め込み工程において、幅の狭い溝の埋め込みが完了し
ても幅の広い溝の埋め込みが完了していないという事が
生じるが、これに対し、梁構造体・固定電極領域内にお
ける外周部のみに一定幅の溝を形成すればこれを回避す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態における加速度センサの平
面図。
【図2】 加速度センサの斜視図。
【図3】 図1におけるA−A線での断面図。
【図4】 図1におけるB−B線での断面図。
【図5】 配線を取り除いた状態での加速度センサの斜
視図。
【図6】 加速度センサの製造工程を説明するための断
面図。
【図7】 加速度センサの製造工程を説明するための断
面図。
【図8】 加速度センサの製造工程を説明するための断
面図。
【図9】 加速度センサの製造工程を説明するための断
面図。
【図10】 加速度センサの製造工程を説明するための
断面図。
【図11】 加速度センサの製造工程を説明するための
断面図。
【図12】 加速度センサの製造工程を説明するための
断面図。
【図13】 加速度センサの製造工程を説明するための
断面図。
【図14】 加速度センサの製造工程を説明するための
断面図。
【図15】 第2の実施の形態における加速度センサの
製造工程を説明するための断面図。
【図16】 加速度センサの製造工程を説明するための
断面図。
【図17】 加速度センサの製造工程を説明するための
断面図。
【図18】 加速度センサの製造工程を説明するための
断面図。
【図19】 加速度センサの製造工程を説明するための
断面図。
【図20】 加速度センサの製造工程を説明するための
断面図。
【図21】 第3の実施の形態における加速度センサの
製造工程を説明するための断面図。
【図22】 加速度センサの製造工程を説明するための
断面図。
【図23】 加速度センサの製造工程を説明するための
断面図。
【図24】 加速度センサの製造工程を説明するための
断面図。
【図25】 加速度センサの製造工程を説明するための
断面図。
【図26】 加速度センサの製造工程を説明するための
断面図。
【図27】 従来技術を説明するための加速度センサの
平面図。
【図28】 図27におけるX−X線での断面図。
【図29】 加速度センサの製造工程を説明するための
断面図。
【図30】 加速度センサの製造工程を説明するための
断面図。
【図31】 加速度センサの製造工程を説明するための
断面図。
【図32】 加速度センサの製造工程を説明するための
断面図。
【符号の説明】
2…空洞、4a〜4d…溝、5…四角枠部、6…梁構造
体、12,13…可動電極、12a〜12d,13a〜
13d…可動電極、16,17,22,23…固定電
極、16a〜16d,17a〜17d,22a〜22
d,23a〜23d…固定電極、40…不純物層、71
…溝、72…埋め込み材料、73…溝、81…溝、82
…基板材料、83…溝。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも半導体基板に形成した横方向
    に延びる空洞により区画された支持部と、 前記空洞および半導体基板に形成した縦方向に延びる溝
    により区画され、空洞の上に位置し、前記支持部から延
    び、かつ、力学量により変位する可動電極を有する梁構
    造体と、 前記空洞および溝により区画され、空洞の上に位置し、
    前記支持部から延び、かつ、前記梁構造体の可動電極に
    対向して配置された固定電極と、を備えた半導体力学量
    センサにおいて、 前記可動電極と固定電極の少なくとも側壁に、前記空洞
    を形成するための基板エッチングを抑制する不純物を添
    加したことを特徴とする半導体力学量センサ。
  2. 【請求項2】 支持部と、力学量により変位する可動電
    極を有する梁構造体と、梁構造体の可動電極に対向して
    配置された固定電極とを備えた半導体力学量センサの製
    造方法であって、 半導体基板の上面から異方性エッチングを行い、少なく
    とも梁構造体と固定電極を区画形成するための縦方向に
    延びる溝を形成する工程と、 前記半導体基板における前記溝の側壁に不純物を導入す
    る工程と、 前記溝の底面から前記半導体基板に対し前記不純物の層
    をエッチング抑制部として等方性エッチングを行い、横
    方向に延びる空洞を形成し、支持部と梁構造体と固定電
    極とを区画形成する工程と、を備えたことを特徴とする
    半導体力学量センサの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記半導体基板における前記溝の側壁に
    不純物を導入する工程において、不純物を導入するとと
    もに当該溝の底面を除く溝の側壁に保護膜を形成するよ
    うにしたことを特徴とする請求項2に記載の半導体力学
    量センサの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記溝の側壁に不純物を導入する工程
    は、溝側壁に該不純物を含む物質の層を形成し、かつ熱
    処理により溝側壁に浸透させることによることを特徴と
    する請求項2または3に記載の半導体力学量センサの製
    造方法。
  5. 【請求項5】 前記溝の側壁に不純物を導入する工程
    は、溝底面を含む溝側壁に該不純物を含む物質の層を形
    成し、異方性エッチングにより溝底部の該物質層のみ除
    去した後、熱処理により溝側壁に浸透させることによる
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の半導体力学
    量センサの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記溝の側壁に不純物を導入する工程
    は、該不純物原子を含む気体雰囲気中に曝すことによっ
    て溝側壁に浸透させることによることを特徴とする請求
    項2または3に記載の半導体力学量センサの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記溝の側壁に不純物を導入する工程
    は、該不純物をイオン注入により溝側壁に注入した後、
    熱処理によって活性化させることによることを特徴とす
    る請求項2または3に記載の半導体力学量センサの製造
    方法。
  8. 【請求項8】 前記溝の側壁に不純物を導入する工程
    は、溝側壁に該不純物を含む基板材料を成膜することに
    よることを特徴とする請求項2または3に記載の半導体
    力学量センサの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記溝の側壁に不純物を導入する工程
    は、溝の底面を含む側壁に不純物を導入した後、溝底部
    の不純物層のみ異方性エッチングによって除去すること
    を特徴とする請求項2〜4、6〜8のいずれかに記載の
    半導体力学量センサの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記溝の側壁に不純物を導入する工程
    は、溝の底面を含む側壁に不純物を導入した後、溝底部
    にのみ選択的に別の不純物を導入することを特徴とする
    請求項2〜4、6〜8のいずれかに記載の半導体力学量
    センサの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記溝底部にのみ選択的に別の不純物
    を導入する方法は、イオン注入によることを特徴とする
    請求項10に記載の半導体力学量センサの製造方法。
  12. 【請求項12】 支持部と、力学量により変位する可動
    電極を有する梁構造体と、梁構造体の可動電極に対向し
    て配置された固定電極とを備えた半導体力学量センサの
    製造方法であって、 半導体基板の上面から異方性エッチングを行い、少なく
    とも梁構造体と固定電極を形成する領域に縦方向に延び
    る第1の溝を形成する工程と、 前記第1の溝にエッチングを抑制する不純物を含む基板
    材料を埋め込む工程と、 半導体基板の上面からエッチングを行い、少なくとも梁
    構造体と固定電極を区画形成するための縦方向に延びる
    第2の溝を形成する工程と、 前記第2の溝の底面から前記半導体基板に対し前記不純
    物を含む基板材料をエッチング抑制部として等方性エッ
    チングを行い、横方向に延びる空洞を形成し、支持部と
    梁構造体と固定電極とを区画形成する工程と、を備えた
    ことを特徴とする半導体力学量センサの製造方法。
  13. 【請求項13】 支持部と、力学量により変位する可動
    電極を有する梁構造体と、梁構造体の可動電極に対向し
    て配置された固定電極とを備えた半導体力学量センサの
    製造方法であって、 半導体基板の上面から異方性エッチングを行い、少なく
    とも梁構造体と固定電極を形成する領域内における外周
    部に縦方向に延びる第1の溝を形成する工程と、 前記第1の溝にエッチングを抑制する不純物を含む基板
    材料を埋め込む工程と、 半導体基板の上面からエッチングを行い、少なくとも梁
    構造体と固定電極を区画形成するための縦方向に延びる
    第2の溝を形成する工程と、 前記第2の溝の底面から前記半導体基板に対し前記不純
    物を含む基板材料をエッチング抑制部として等方性エッ
    チングを行い、横方向に延びる空洞を形成し、支持部と
    梁構造体と固定電極とを区画形成する工程と、を備えた
    ことを特徴とする半導体力学量センサの製造方法。
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