JP2002220941A - 制震骨組構造 - Google Patents

制震骨組構造

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JP2002220941A JP2001016930A JP2001016930A JP2002220941A JP 2002220941 A JP2002220941 A JP 2002220941A JP 2001016930 A JP2001016930 A JP 2001016930A JP 2001016930 A JP2001016930 A JP 2001016930A JP 2002220941 A JP2002220941 A JP 2002220941A
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Shigeki Ito
茂樹 伊藤
Masa Ogawa
雅 小川
Toshihiro Terada
利坦 寺田
Takashi Kunugi
隆 椚
Hikari Senda
光 千田
Kunio Matsumoto
邦雄 松本
Jiyouichi Koike
浄一 小池
Hideo Sano
英雄 佐野
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JFE Steel Corp
Shimizu Construction Co Ltd
JFE Engineering Corp
Nippon Steel Corp
Tobishima Corp
Toda Corp
Shimizu Corp
Daiwa House Industry Co Ltd
Ohki Corp
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Tobishima Corp
Sumitomo Metal Industries Ltd
Toda Corp
Shimizu Corp
Daiwa House Industry Co Ltd
Kawasaki Steel Corp
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
Ohki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 集合住宅向けに計画される大スパンの梁を有
するラーメン構造の骨組構造において、経済的で効率の
良い制震構造を提供すること、並びに、住宅用途として
必要な設備配管系の自由な引き回しを可能にする手段お
よび大地震後の取り替え性に配慮した構造を提供するこ
と。 【解決手段】 大スパンの梁2を有するラーメン構造の
両側に、外柱4およびこの外柱に接続される短スパンの
つなぎ梁5を併設してなる骨組構造において、短スパン
のつなぎ梁5の一部または全部に、極低降伏点鋼からな
るダンパー部材7を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大スパンの梁を有
するラーメン構造における制震骨組構造に関し、主とし
て集合住宅向けに計画されるラーメン構造の制震骨組構
造に関する。
【0002】
【従来の技術】極低降伏点鋼などを利用した履歴型ダン
パーと呼ばれるエネルギー吸収構造部分を備えた制震構
造は種々のものが提案、実施されており、一般的には、
壁型やブレース型あるいは間柱型のダンパー部材を骨組
構造に取り付ける方法が利用される。しかし、純ラーメ
ン構造(柱と梁だけで、壁やブレースなどがない骨組構
造)で計画され、大きな開口部や大きな居住空間を配置
する建物にあっては、上記のような部材を取り付けるこ
とができない場合も多い。特に、集合住宅の場合などで
は、通常なら壁によって耐震性を確保するものであり、
そのような部位に壁型やブレース型あるいは間柱型のダ
ンパー部材を取り付けることも可能であるが、集合住宅
を純ラーメン構造で計画する場合には、それらのダンパ
ー部材を配置する部分がないことになる。このようなダ
ンパー部材を設置できない純ラーメン構造に対しても、
境界梁ダンパーなどと呼ばれる、その一部に極低降伏点
鋼を組み込んだ梁を適宜配置することにより、制振構造
を実現している場合がある。
【0003】例えば、特許第2963861号公報に開
示された「短スパン梁による制振装置」(以下、従来技
術1という。)では、図10に示すように、耐震壁10
0を有する2つの構造101、102の相互を短い梁1
03で接続し、その梁103の中間に極低降伏点鋼材を
用いた制震ダンパー104を挿入することで、ダンパー
の機能を有効に発揮できるとしている。しかし、この従
来技術1では、耐震壁を有する構造へのダンパー要素の
適用であり、ラーメン骨組への適用ではない。また、耐
震の考え方として、耐力抵抗型である耐震壁100と、
エネルギー吸収型である制震ダンパー104とを併用し
ているものであり、必ずしも合理的とは言い難い構造で
あり、コストの高いものとなることは避けられない。
【0004】特開平9−221836号公報に開示され
た「建物の制振構造」(以下、従来技術2という。)で
は、図11に示すように、ラーメンフレームの中間梁1
10の中央部に極低降伏点鋼材を用いた制震ダンパー1
11を挿入している。この従来技術2は、上記従来技術
1に対して壁がないだけの構成であるが、同時に、極低
降伏点鋼の利用方法に関する従来の考え方を示している
に過ぎない。例えば、従来技術2には先行技術として間
柱型ダンパーが記載されているが、構造としては間柱も
柱の一種類であり、形態としては縦使いか横使いかの違
いだけである。また、間柱では数多く入れなくてはなら
ないと述べているが、従来技術2の方法でも数多く挿入
しなくてはならないことは同じである。制震構造として
は、どのような構造にどのように組み込むことが効果的
で経済的であるかなどが考慮されるべきである。この点
で、従来技術1では、壁構造との組み合わせにより、剛
体的に挙動する隣接した耐震壁構造が地震時に生じる相
対変形を短スパン梁でつなぐことで、変形を集中させて
いることで有効なものである。
【0005】一方、従来技術2では、極軟鋼材を組み込
んだ部位の梁も変形するわけであるから、それなりに降
伏が先行して、構造として履歴挙動は描くものの、変形
の集中についての配慮が特になされていないため、非常
に効率の悪い制震構造である。また、従来技術2には、
このような制震ダンパー部材として不可欠な取り替え性
についての配慮がなされていない。すなわち、制震構造
部材は、損傷を自らが引き受けて損傷を集中させること
で、主体構造の健全性を確保しようとするものである
が、一般骨組構造の梁部材に導入してしまうと、大地震
後に取り替える必要が生じた場合には、明らかに困難な
工事を伴うものになる。従って、建物の利用や機能上の
支障を最小限にした取り替え性が確保できる構造方式が
必要である。
【0006】また、近年増加しつつある、設備配管の自
由な引き回しができる配置に対して、一般には梁に貫通
孔を設けるものであるが、上記の先行技術1、2にはそ
のような配慮がなされていない。制震部材といえども、
骨組の一部を形成する部材にあっては、設備配管などの
貫通にも支障のない構造としても成立することが必要で
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術1、2について述べたような種々の課題を解決するた
めになされたもので、集合住宅向けに計画される大スパ
ンの梁を有するラーメン構造の骨組構造において、経済
的で効率の良い制震構造を提供すること、並びに、集合
住宅用途として必要な設備配管系の自由な引き回しを可
能にする手段および大地震後の取り替え性に配慮した構
造を提供することを目的としたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、極低降伏点鋼
を組み込んだ梁を、集合住宅向けに計画される大スパン
の居住部分と短スパンの共用部分とをそれぞれ骨組構造
で構成する構造に組み込むことで、制震構造を実現しよ
うとするもので、その特徴とするところは、大スパンの
梁を有するラーメン構造の両側に、外柱およびこの外柱
に接続される短スパンのつなぎ梁を併設してなる骨組構
造において、短スパンのつなぎ梁の一部または全部に、
極低降伏点鋼からなるダンパー部材を設けた制震骨組構
造にある。
【0009】また、本発明の制震骨組構造は、前記つな
ぎ梁の中間部に極低降伏点鋼からなるダンパー部材を設
けた場合において、そのダンパー部材が設けられていな
いつなぎ梁に設備配管用の穴を設けてなることを特徴と
する。
【0010】また、本発明の制震骨組構造は、前記ダン
パー部材をつなぎ梁にボルト接合してなること、あるい
は、前記ダンパー部材を組み込んだつなぎ梁を前記骨組
構造の内柱と外柱にボルト接合してなることを特徴とす
る。
【0011】本発明の制震骨組構造と前記従来技術1、
2の構造とを比較して説明すると、以下のとおりであ
る。従来技術1では、図9(A)に示すように、剛性の
高い壁構造を隣接させ、地震時にそれらの壁構造部分が
剛体的に変形する際に生じるそれらをつなぐ境界梁10
3が大きく変形することになる。この境界梁103の変
形集中を利用しているものである。これに対して、本発
明では、図9(B)に示すように、外側の両側に外柱4
と短スパン梁5とで構成される骨組部分を有する集合住
宅向け骨組構造を対象として、制震構造を構成するもの
である。このような、大スパンの骨組部分と短スパンの
骨組部分とが隣接している場合、剛性の低い大スパン部
分に対して、剛性が高い短スパン部分に剪断力が集中す
るため、通常であれば、剪断耐力を上げる工夫をするも
のであるが、本発明では、これを積極的に利用し、その
短スパン部分の梁ウェブ部に極低降伏点鋼を配置してダ
ンパー部材とし、これを比較的早期に剪断降伏させるこ
とで、地震時のエネルギー吸収をはかろうとするもので
ある。一方、従来技術2でも、意図的に短スパン部分を
構成し、その部位に極低降伏点鋼を配置すれば同様な効
果が得られるが、従来技術2と異なるところは、本発明
が対象としている構造骨組が、住宅用のラーメン構造で
あり、その共用部に位置するいわば付帯骨組構造部分に
極低降伏点鋼を設置する点で異なるものである。また、
本発明の構造の場合には、損傷を集中させる極低降伏点
鋼を配置した構造部分が、建物外部にあり共用部となる
付帯構造部分にあることは、大地震を受けて極低降伏点
鋼が大きな塑性変形を受けるなどの損傷を受けた際、専
用部分(住戸部分)に与える影響を少なくして補修や取
り替えができるものである。すなわち、住戸部分に住人
が生活したままで補修ないし取り替え工事ができる可能
性も高いという集合住宅用の構造として有効な構成とな
っている。
【0012】従って、本発明の構造によれば、集合住宅
向けのラーメン構造の骨組構造として経済的で効率の良
い制震骨組構造を実現できるものとなる。また、耐震壁
やブレースを有する骨組構造に比べて集合住宅の構成の
自由度は格段に向上する。また、資源循環型の要請が高
まる中できわめて長期にわたって利用できる骨組構造と
いえる。さらに、共用部の骨組構造部分における短スパ
ンつなぎ梁の極低降伏点鋼が設けられていない部分に設
備配管用の穴をあけることも可能であるので、設備配管
の自由な引き回しが可能となる。また、ダンパー部材あ
るいは短スパンつなぎ梁自体をユニット化しボルト接合
構造とすることにより、大地震後の取り替えが可能とな
り、補修工事が容易なものとなる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて説明する。図1は本発明の制震骨組構造の概要
を示す図で、図2はその側面図である。これらの図にお
いて、1は内柱、2は前後の内柱1をつなぐ梁間方向梁
で、本発明において「大スパンの梁」というのは、この
梁間方向梁2をいう。3は左右の内柱1をつなぐ桁方向
梁、4は外柱、5は内柱1と外柱4をつなぐ短スパンの
つなぎ梁、6は外柱4をつなぐ桁方向梁である。また、
10は居住空間、11はバルコニーなどが構成される共
用部、12は廊下などが構成される共用部である。
【0014】図2に示すように、この制震骨組構造は、
内柱1、梁間方向梁2、および桁方向梁3からなるラー
メン構造において、その外側に、外柱4と、この外柱4
と内柱1とをつなぐ短スパンのつなぎ梁(通常は2m前
後で、居住空間10を渡す梁間方向梁2のスパンが10
m前後であるのに対してきわめて短い梁)5をそれぞれ
設置し、さらにつなぎ梁5の中間部に極低降伏点鋼から
なる鋼製のダンパー部材7を挿入するものである。ダン
パー部材7の両脇の部分は普通鋼材からなるウェブ部8
である。なお、つなぎ梁5全体を極低降伏点鋼にて構成
してもよい。
【0015】本構造は、地震時、大スパン部に比較して
剛性が高いために力が集中するダンパー部材7に大きな
剪断力が作用するため、比較的早期にダンパー部材7が
降伏し、塑性化が進展し、構造全体の挙動としても、地
震エネルギーを吸収する履歴挙動が実現する。その際、
居住空間10を包含する内柱1および梁間方向梁2は、
ほぼ弾性状態を保つことができ、従って、損傷を伴わな
い。損傷は、ダンパー部材7に集中させているからであ
る。また、この構造方式では、塑性変形をさせるダンパ
ー部材7が居住区の外部にあるため、前記従来技術2の
ような構造に比較してダンパー部材や共用部の取り替え
補修が容易に行えるものである。
【0016】図3は本発明の他の実施の形態を示すH形
断面からなるつなぎ梁の構成図である。この実施形態で
は、極低降伏点鋼からなる鋼製のダンパー部材7が設け
られていないつなぎ梁5のウェブ部8に設備配管用の穴
(スリーブ用の貫通孔など)9を設けたものである。穴
9の個数は1本のつなぎ梁5に対して1個以上とするこ
とができる。
【0017】先にも述べたように、集合住宅を例えば1
00年程度の長期耐用で計画する場合、設備配管等を自
由に引き回すことができるように、構造上の配慮が必要
である。一般的な骨組構造にあっても、梁には設備配管
用の貫通孔が設けられる場合が多いが、貫通孔を設ける
部材は、孔の存在に伴う部材の耐力低下を補うためかな
りの補強を施すものである。梁部材を制震部材として利
用する場合にあっても、貫通孔の設置は避けられない場
合が多い。短スパン梁にあっては、先にも述べたよう
に、剪断力が集中する構造特性をもっているため、通常
の構造においては、剪断力を負担する梁ウェブ部に貫通
孔を設けることは考えにくい。しかし、本発明の構造の
場合には、短スパン梁で、剪断力が集中する構造であっ
ても、その中間部に通常の鋼の降伏点の1/2〜1/3
の降伏点を有する極低降伏点鋼を(ダンパー部材7とし
て)用いているので、両脇の普通鋼材からウェブ部8に
貫通孔9を設けて、普通鋼部分が孔の存在により耐力低
下しても、極低降伏点鋼部分の耐力がもともと低いもの
であるから、簡単な補強あるいは補強無しで貫通孔を設
けることが可能である。
【0018】図4に、この実施形態の構造が図示の方向
の水平力を受けたときの、つなぎ梁5の剪断力分布図
(イ)、剪断耐力分布図(ロ)、曲げモーメント分布図
(ハ)、曲げ耐力分布図(ニ)の各模式図を示す。つな
ぎ梁5の剪断耐力分布図(ロ)から分かるように、つな
ぎ梁5の普通鋼からなるウェブ部8に貫通孔9を設けた
場合にはその部分の剪断耐力は低下するが、それでもウ
ェブ中間部の極低降伏点鋼部分7に比べて多少高くなっ
ている。また、曲げ耐力については、貫通孔9の存在は
ほとんど影響しない。従って、つなぎ梁5の普通鋼から
なるウェブ部8に貫通孔9を設けることが可能となり、
これにより設備配管の自由な引き回しが可能となる。
【0019】また、ダンパー部材7は取り替え可能に構
成することもできる。図5〜図7は本発明のさらに他の
実施の形態を示すつなぎ梁の構成図で、各図の(A)は
ユニット化されたダンパー部材の取付状態、(B)はそ
のダンパー部材ユニットを取り外した状態を示し、
(C)はダンパー部の断面図を示すものである。図5〜
図7においては、短スパン梁のウェブ中間部に挿入され
る極低降伏点鋼からなるダンパー部材7を取り替え自在
とするため、ダンパー部材7をユニット化し、このダン
パー部材ユニット20をボルト接合14することでつな
ぎ梁5を構成するものである。
【0020】図5に示すダンパー部材ユニット20は、
ウェブ部に極低降伏点鋼からなるダンパー部材7を設
け、さらにフランジ21、スチフナ22および複数のボ
ルト穴を設けた溝形断面のダンパー構造としている。こ
の溝形断面のダンパー部材ユニット20は、H形断面か
らなるつなぎ梁5の中間部分に取り付けられるようにな
っており、内柱1および外柱4からそれぞれブラケット
状に突設した部材13に、フランジ21およびダンパー
部材7の両端の取付部23を両側のブラケット部材13
のフランジおよびウェブに重ね合わせてボルト接合14
することで、取り替え性を実現する。また、溝形断面の
ダンパー部材ユニット20を1つ取り付ける場合と、2
つ背中合わせで取り付ける場合とがあり、いずれでもよ
い。また、ダンパー部材7が損傷した場合には、フラン
ジ21および取付部23のボルトを取り外すことにより
ダンパー部材ユニット20を取り替えることができる。
また、ブラケット部材13には、前記のように設備配管
用の貫通孔9を設けることができる。
【0021】図6に示すダンパー部材ユニット24は、
同じく溝形断面のダンパー構造としたものであり、但し
この場合は、ウェブ部全体あるいは両端の取付部を除く
ウェブ部が極低降伏点鋼からなるダンパー部材7で形成
されている。また、H形断面からなるつなぎ梁5は、図
5(B)のように分離しておらず、フランジ15のみは
連続させ、ウェブ部の中間部分に開口部16を設けてな
るものである。そして、この開口部16を塞ぐようにダ
ンパー部材ユニット24を1つまたは背中合わせに2
つ、フランジ21およびダンパー部材7のウェブ両端部
をつなぎ梁5のフランジおよびウェブに重ね合わせてボ
ルト接合14することにより、つなぎ梁5に取り付ける
ものである。また、つなぎ梁5の開口部16両脇のウェ
ブ部に前記同様に設備配管用の貫通孔9を設けることが
できる。
【0022】図7に示すダンパー部材ユニット25は、
H形断面のダンパー構造としたものであり、つなぎ梁5
は図5と同様にブラケット部材13からなる分離型とし
て構成されている。このH形断面のダンパー部材ユニッ
ト25は、両側のブラケット部材13の間に挿入される
長さのフランジ21を有し、ウェブ部が極低降伏点鋼か
らなるダンパー部材7で形成されている。このダンパー
部材ユニット25を取り付けるには、フランジ21をブ
ラケット部材13のフランジに直線的に合わせ、そのつ
なぎ目をそれぞれ上下2枚の継ぎ板17を介してボルト
接合14し、またダンパー部材7両端の取付部23を各
々のブラケット部材13のウェブ部に重ね合わせてボル
ト接合14することにより、ブラケット部材13に取り
付けられる。
【0023】本発明になるダンパー構造は、前述したよ
うに集合住宅の外部に面した共用部分の骨組に設置して
いるため、居住部分への影響が少ないので、図5〜図7
のようにボルト接合によるユニット構造とすることによ
り、取り替え性を確保できる。
【0024】図8は本発明の別の実施の形態を示すつな
ぎ梁の構成図で、(A)はユニット化されたつなぎ梁の
取付状態、(B)はそのつなぎ梁ユニットを取り外した
状態を示し、(C)はダンパー部の断面図を示すもので
ある。この実施形態では、極低降伏点鋼からなるダンパ
ー部材7をウェブ中間部に組み込んだつなぎ梁全体をユ
ニット化し、このつなぎ梁ユニット26を内柱1および
外柱4に設けたガセットプレートのような取付部材27
に、両端の普通鋼からなるフランジ28およびウェブ2
9をボルト接合14することで、図5〜図7の実施形態
と同様に取り替え性を実現することができる。この実施
形態においても、普通鋼からなるウェブ部29に設備配
管用の貫通孔9を設けることができる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
集合住宅向けの大スパンの梁を有するラーメン構造の骨
組構造において、その両側に併設される共用部骨組構造
における外柱をつなぐ短スパンのつなぎ梁に極低降伏点
鋼からなるダンパー部材を設けるものであるから、地震
時のエネルギー吸収をこのダンパー部材で行うことがで
きるとともに、塑性変形が居住区にほとんど及ばないも
のとなるため、経済的で効率の良い制震骨組構造を実現
できる。また、ダンパー部材を設けたつなぎ梁を利用す
ることにより設備配管の自由な引き回しが可能となり、
ダンパー部材やつなぎ梁自体をユニット化してボルト接
合することにより、取り替え性を確保することが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の制震骨組構造の概要図である。
【図2】この制震骨組構造の側面図である。
【図3】本発明の他の実施の形態を示すつなぎ梁の構成
図である。
【図4】このつなぎ梁の剪断力分布図(イ)、剪断耐力
分布図(ロ)、曲げモーメント分布図(ハ)、曲げ耐力
分布図(ニ)の各模式図である。
【図5】本発明のさらに他の実施の形態を示すつなぎ梁
の構成図で、(A)はユニット化されたダンパー部材の
取付状態、(B)はそのダンパー部材を取り外した状態
を示し、(C)はダンパー部の断面図である。
【図6】本発明のさらに他の実施の形態を示すつなぎ梁
の構成図で、(A)はユニット化されたダンパー部材の
取付状態、(B)はそのダンパー部材ユニットを取り外
した状態を示し、(C)はダンパー部の断面図である。
【図7】本発明のさらに他の実施の形態を示すつなぎ梁
の構成図で、(A)はユニット化されたダンパー部材の
取付状態、(B)はそのダンパー部材ユニットを取り外
した状態を示し、(C)はダンパー部の断面図である。
【図8】本発明の別の実施の形態を示すつなぎ梁の構成
図で、(A)はユニット化されたつなぎ梁の取付状態、
(B)はそのつなぎ梁ユニットを取り外した状態を示
し、(C)はダンパー部の断面図である。
【図9】従来技術1の構造と本発明の構造の地震時にお
ける作用を示す説明図で、(A)は従来技術1の場合、
(B)は本発明の場合である。
【図10】従来技術1の構造の概要図である。
【図11】従来技術2の構造の概要図である。
【符号の説明】
1 内柱 2 梁間方向梁 3 桁方向梁 4 外柱 5 つなぎ梁 7 ダンパー部材 9 設備配管用穴 20、24、25 ダンパー部材ユニット 26 つなぎ梁ユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 000002299 清水建設株式会社 東京都港区芝浦一丁目2番3号 (71)出願人 000002118 住友金属工業株式会社 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 (71)出願人 390037154 大和ハウス工業株式会社 大阪府大阪市北区梅田3丁目3番5号 (71)出願人 000166432 戸田建設株式会社 東京都中央区京橋1丁目7番1号 (71)出願人 000235543 飛島建設株式会社 東京都千代田区三番町2番地 (72)発明者 伊藤 茂樹 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 小川 雅 東京都千代田区神田須田町1−23−2 大 木建設株式会社内 (72)発明者 寺田 利坦 兵庫県神戸市中央区北本町通1丁目1番28 号 川崎製鉄株式会社内 (72)発明者 椚 隆 東京都港区芝浦1−2−3 清水建設株式 会社内 (72)発明者 千田 光 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内 (72)発明者 松本 邦雄 大阪府大阪市北区梅田三丁目3番5号 大 和ハウス工業株式会社内 (72)発明者 小池 浄一 東京都中央区京橋一丁目7番1号 戸田建 設株式会社内 (72)発明者 佐野 英雄 東京都千代田区三番町2番地 飛島建設株 式会社内 Fターム(参考) 3J048 AA06 AC06 BC09 BE10 EA38 3J066 AA01 AA26 BA03 BE08 BF09 BG04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大スパンの梁を有するラーメン構造の両
    側に、外柱およびこの外柱に接続される短スパンのつな
    ぎ梁を併設してなる骨組構造において、 短スパンのつなぎ梁の一部または全部に、極低降伏点鋼
    からなるダンパー部材を設けたことを特徴とする制震骨
    組構造。
  2. 【請求項2】 前記つなぎ梁の中間部に極低降伏点鋼か
    らなるダンパー部材を設けた場合において、そのダンパ
    ー部材が設けられていないつなぎ梁に設備配管用の穴を
    設けてなることを特徴とする請求項1記載の制震骨組構
    造。
  3. 【請求項3】 前記ダンパー部材をつなぎ梁にボルト接
    合してなることを特徴とする請求項1または請求項2記
    載の制震骨組構造。
  4. 【請求項4】 前記ダンパー部材を組み込んだつなぎ梁
    を前記骨組構造の内柱と外柱にボルト接合してなること
    を特徴とする請求項1または請求項2記載の制震骨組構
    造。
JP2001016930A 2001-01-25 2001-01-25 制震骨組構造 Withdrawn JP2002220941A (ja)

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