JP2002220528A - 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形品 - Google Patents

難燃性ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形品

Info

Publication number
JP2002220528A
JP2002220528A JP2001018610A JP2001018610A JP2002220528A JP 2002220528 A JP2002220528 A JP 2002220528A JP 2001018610 A JP2001018610 A JP 2001018610A JP 2001018610 A JP2001018610 A JP 2001018610A JP 2002220528 A JP2002220528 A JP 2002220528A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polycarbonate resin
weight
parts
resin composition
meth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001018610A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiko Ishii
一彦 石井
Shigeru Muramatsu
繁 村松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Engineering Plastics Corp
Original Assignee
Mitsubishi Engineering Plastics Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Engineering Plastics Corp filed Critical Mitsubishi Engineering Plastics Corp
Priority to JP2001018610A priority Critical patent/JP2002220528A/ja
Publication of JP2002220528A publication Critical patent/JP2002220528A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 難燃性と耐衝撃性に優れたポリカーボネート
樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 (a)芳香族ポリカーボネート樹脂10
0重量部に、(b)ゴムの存在下少なくともスチレン系
単量体と(メタ)アクリロニトリル系単量体とを重合し
てなるスチレン/(メタ)アクリロニトリル系共重合体
5〜40重量部、(c)燐系難燃剤1〜40重量部及び
(d)ポリフルオロエチレン0.01〜5重量部を配合
してなるポリカーボネート樹脂組成物において、ゴム粒
子を含むスチレン/(メタ)アクリロニトリル系共重合
体ドメイン内の平均ゴム粒子数が5個以下であることを
特徴とする難燃性ポリカーボネート樹脂組成物及びその
成形品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリカーボネート
樹脂組成物に関し、詳しくは、耐衝撃性の改善された難
燃性ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形品に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ABS樹脂等のスチレン/(メ
タ)アクリロニトリル系共重合体を配合したポリカーボ
ネート樹脂組成物は、広く市場で使用されている。こう
した樹脂組成物であって、OA機器等の用途に使用でき
る難燃性の材料としては、ポリカーボネート樹脂とAB
S樹脂との樹脂組成物に燐系難燃剤を配合した材料が、
例えば、特開平2−115262号公報や特開平2−3
2154号公報等に開示されている。しかしながら、こ
れらの難燃性材料は、耐衝撃性においては必ずしも満足
できるものではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、難燃
性と耐衝撃性に優れたポリカーボネート樹脂組成物及び
その成形品を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の問題を解
決するためになされたものであり、その要旨は、(a)
芳香族ポリカーボネート樹脂100重量部に、(b)ゴ
ムの存在下少なくともスチレン系単量体と(メタ)アク
リロニトリル系単量体とを重合してなるスチレン/(メ
タ)アクリロニトリル系共重合体5〜40重量部、
(c)燐系難燃剤1〜40重量部及び(d)ポリフルオ
ロエチレン0.01〜5重量部を配合してなるポリカー
ボネート樹脂組成物において、ゴム粒子を含むスチレン
/(メタ)アクリロニトリル系共重合体ドメイン内の平
均ゴム粒子数が5個以下であることを特徴とする難燃性
ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形品。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。ドメイン内の平均ゴム粒子数とゴム粒子数10個以上の
ドメイン 本発明組成物又はその成形品は、通常、(a)成分−芳
香族ポリカーボネート樹脂−からなる連続相(本明細書
においては、「マトリックス」という。)中に、(b)
成分−ゴムの存在下少なくともスチレン系単量体と(メ
タ)アクリロニトリル系単量体とを重合してなるスチレ
ン/(メタ)アクリロニトリル系共重合体−又は(b)
成分及びゴムの不存在下少なくともスチレン系単量体と
(メタ)アクリロニトリル系単量体とを重合してなるス
チレン/(メタ)アクリロニトリル系共重合体の混合物
からなる多数の不連続相(本明細書においては、「ドメ
イン」という。)が分散されたモルフォロジーを示す。
この状態は、四酸化オスミウム及び四酸化ルテニウムに
よる2段染色のような、適切な染色技術を適用すれば、
電子顕微鏡によって、図1又は図3に示す灰色のマトリ
ックス及び明色のドメインとして、容易に確認すること
ができる。同図においては、さらに、明色のドメイン内
部に、暗色の不連続相(本明細書においては、「ゴム粒
子」という。これは、上記両単量体がグラフト重合した
又はしていないゴムの四酸化オスミウムによる染色物で
ある。)が分散した状態をも確認することができる。ま
た、(c)成分−燐系難燃剤−は、(a)成分中にも、
(b)成分中にも溶解してマトリックス及びドメインを
形成し、一方、(d)成分−ポリフルオロエチレン−
は、マトリックス中に分散しているのが一般的である。
従って、各成分の種類、配合比、混練法等によって、ド
メイン内部の分散状態が変化する。
【0006】本発明では、ドメイン内部の分散状態を適
切に調節するために、「ドメイン内の平均ゴム粒子
数」(個)及び「ゴム粒子数10個以上のドメイン」
(%)に着目する。これらの値は、上記モルフォロジー
を確認した電子顕微鏡写真から、ゴム粒子を含むドメイ
ンの数及び該ドメイン内のゴム粒子の数を数え、次の手
順で算出される。 ドメイン内の平均ゴム粒子数(個):全ドメイン内のゴ
ム粒子の総数を、ゴム粒子を含む全ドメイン数で割る。 ゴム粒子数10個以上のドメイン(%):ゴム粒子数1
0個以上のドメインの数を、ゴム粒子を含む全ドメイン
数で割り百分率とする。 すなわち、本発明においては、少なくとも、上記の「ド
メイン内の平均ゴム粒子数」の値が、5個以下であるこ
とが必要であり、4個以下であることが好ましい。この
値が5個を超えると、衝撃強度が低下するので、好まし
くない。また、本発明においては、さらに、上記の「ゴ
ム粒子10個以上のドメイン」の値が、10%以下であ
ることが好ましく、8%以下であることが特に好まし
い。この値が10%を超えると、衝撃強度が低下するの
で、好ましくない。
【0007】(a)芳香族ポリカーボネート樹脂 本発明における(a)芳香族ポリカーボネート樹脂とし
ては、芳香族ジヒドロキシ化合物又はこれと少量のポリ
ヒドロキシ化合物を、ホスゲン又は炭酸ジエステルと反
応させることによって得られる、分岐していてもよい熱
可塑性重合体又は共重合体が挙げられる。
【0008】芳香族ジヒドロキシ化合物としては、2,
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(=ビス
フェノールA)、テトラメチルビスフェノールA、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベン
ゼン、ハイドロキノン、レゾルシノール、4,4−ジヒ
ドロキシジフェニル等が挙げられ、好ましくはビスフェ
ノールAが挙げられる。
【0009】分岐した芳香族ポリカーボネート樹脂を得
るには、フロログルシン、4,6−ジメチル−2,4,
6−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ヘプテン−2、
4,6−ジメチル−2,4,6−トリ(4−ヒドロキシ
フェニル)ヘプタン、2,6−ジメチル−2,4,6−
トリ(4−ヒドロキシフェニルヘプテン−3、1,3,
5−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,
1,1−トリ(4−ヒドロキシフェニル)エタン等のポ
リヒドロキシ化合物、又は3,3−ビス(4−ヒドロキ
シアリール)オキシインドール(=イサチンビスフェノ
ール)、5−クロルイサチン、5,7−ジクロルイサチ
ン、5−ブロムイサチン等で前記芳香族ジヒドロキシ化
合物の一部を置換すればよく、使用量は、該ジヒドロキ
シ化合物に対して、0.01〜10モル%であり、好ま
しくは0.1〜2モル%である。分子量を調節するに
は、m−及びp−メチルフェノール、m−及びp−プロ
ピルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、p
−長鎖アルキル置換フェノール等の芳香族モノヒドロキ
シ化合物を用いることもできる。
【0010】芳香族ポリカーボネート樹脂としては、好
ましくは、2、2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパンから誘導されるポリカーボネート樹脂、又は2、
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンと他の芳
香族ジヒドロキシ化合物とから誘導されるポリカーボネ
ート共重合体が挙げられる。これらの芳香族ポリカーボ
ネート樹脂は、2種以上を混合して用いてもよい。
【0011】芳香族ポリカーボネート樹脂の分子量は、
溶媒としてメチレンクロライドを用い、温度25℃で測
定された溶液粘度より換算した粘度平均分子量で、1
6,000〜30,000、好ましくは18,000〜
23,000である。
【0012】(b)スチレン/(メタ)アクリロニトリ
ル系共重合体 本発明における(b)スチレン/(メタ)アクリロニト
リル系共重合体は、ゴムの存在下少なくともスチレン系
単量体と(メタ)アクリロニトリル系単量体とを重合
し、必要であればさらにスチレン系単量体及び(メタ)
アクリロニトリル系単量体と共重合可能な他の単量体も
共に重合してなるスチレン/(メタ)アクリロニトリル
系共重合体である。しかして、このスチレン/(メタ)
アクリロニトリル系共重合体においては、上記2種以上
の単量体が、全てゴムとグラフト重合しグラフト共重合
体を形成しているものではない。むしろ、グラフト共重
合体と共に、上記2種以上の単量体のみが相互に共重合
した共重合体を多分に含有する混合物であるのが通常で
ある。
【0013】本発明におけるスチレン/(メタ)アクリ
ロニトリル系共重合体としては、構成するゴム及び単量
体の種類により、例えば、ABS樹脂、AES樹脂、A
AS樹脂等が挙げられる。また、これら共重合体の製造
方法としては、乳化重合法、溶液重合法、懸濁重合法又
は塊状重合法等の公知の方法が挙げられる。
【0014】本発明におけるスチレン/(メタ)アクリ
ロニトリル系共重合体は、単独でも使用できるが、ゴム
の不存在下少なくともスチレン系単量体と(メタ)アク
リロニトリル系単量体とを重合してなる共重合体、例え
ば、AS樹脂等と併用することができるし、また好まし
い。特に、併用される共重合体においては、スチレン/
(メタ)アクリロニトリル系共重合体との相溶性を考慮
した場合、重合に使用する単量体は、同種でほぼ同組成
のものを選択するのが望ましい。
【0015】スチレン系単量体としては、例えば、スチ
レン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン等が挙
げられ、好ましくはスチレンが挙げられる。(メタ)ア
クリロニトリル系単量体としては、例えば、アクリロニ
トリル、メタクリロニトリル等が挙げられる。スチレン
系単量体及び(メタ)アクリロニトリル系単量体と共重
合可能な単量体としては、例えば、アクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、メタクリル酸
メチル、メタクリル酸エチル等の(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステル、マレイミド、N−フェニルマレイミド
等が挙げられ、好ましくは、(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステルが挙げられる。
【0016】ゴムとしては、好ましくはガラス転移温度
が10℃以下のゴムである。ゴムの具体例としては、ジ
エン系ゴム、アクリル系ゴム、エチレン/プロピレンゴ
ム、シリコンゴム等が挙げられ、好ましくは、ジエン系
ゴム、アクリル系ゴム等が挙げられる。
【0017】ジエン系ゴムとしては、例えば、ポリブタ
ジエン、ブタジエン/スチレン共重合体、ポリイソプレ
ン、ブタジエン/(メタ)アクリル酸低級アルキルエス
テル共重合体、ブタジエン/スチレン/(メタ)アクリ
ル酸低級アルキルエステル共重合体等が挙げられ、(メ
タ)アクリル酸低級アルキルエステルとしては、例え
ば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル
酸メチル、メタクリル酸エチル等が挙げられる。ブタジ
エン/(メタ)アクリル酸低級アルキルエステル共重合
体又はブタジエン/スチレン/(メタ)アクリル酸低級
アルキルエステル共重合体における(メタ)アクリル酸
低級アルキルエステルの割合は、ゴム重量の30重量%
以下であることが好ましい。
【0018】アクリル系ゴムとしては、例えば、アクリ
ル酸アルキルゴムが挙げられ、アルキル基の炭素数は好
ましくは1〜8である。アクリル酸アルキルゴムの具体
例としては、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、ア
クリル酸エチルヘキシル等が挙げられる。アクリル酸ア
ルキルゴムには、任意に、架橋性のエチレン性不飽和単
量体が用いられていてもよく、架橋剤としては、例え
ば、アルキレンジオール、ジ(メタ)アクリレート、ポ
リエステルジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼ
ン、トリビニルベンゼン、シアヌル酸トリアリル、(メ
タ)アクリル酸アリル、ブタジエン、イソプレン等が挙
げられる。アクリル系ゴムとしては、更に、コアとして
架橋ジエン系ゴムを有するコア−シェル型重合体が挙げ
られる。
【0019】本発明におけるスチレン/(メタ)アクリ
ロニトリル系共重合体の配合量は、芳香族ポリカーボネ
ート樹脂100重量部に対して、5〜40重量部であ
る。スチレン/(メタ)アクリロニトリル系共重合体の
配合量が5重量部未満であると流動性が低下しやすく、
40重量部を超えると耐熱性が低下しやすい。スチレン
/(メタ)アクリロニトリル系共重合体の配合量は、芳
香族ポリカーボネート樹脂100重量部に対して、好ま
しくは6〜30重量部であり、更に好ましくは7〜26
重量部である。また、ゴムの不存在下少なくともスチレ
ン系単量体と(メタ)アクリロニトリル系単量体とを重
合してなる共重合体の配合量は、芳香族ポリカーボネー
ト樹脂100重量部に対して、0〜15重量部である。
この種共重合体の配合量が15重量部を超えると衝撃強
度が低下しやすい。ゴムの不存在下少なくともスチレン
系単量体と(メタ)アクリロニトリル系単量体とを重合
してなる共重合体の配合量は、芳香族ポリカーボネート
樹脂100重量部に対して、好ましくは0〜15重量部
であり、更に好ましくは2〜10重量部である。
【0020】(c)燐系難燃剤 本発明における(c)燐系難燃剤としては、分子中にリ
ンを含む化合物であり、好ましくは、下記の一般式
(1)又は(2)で表される燐系化合物が挙げられる。
【0021】
【化3】
【0022】(式中、R1 、R2 及びR3 は、それぞ
れ、炭素数1〜6のアルキル基又はアルキル基で置換さ
れていてもよい炭素数6〜20のアリール基を示し、
h、i及びjは、それぞれ0又は1を示す。) 上記一般式(1)で表される燐系化合物は、公知の方法
で、オキシ塩化燐等から製造することができる。一般式
(1)で表される燐系化合物の具体例としては、燐酸ト
リフェニル、燐酸トリクレジル、燐酸ジフェニル2エチ
ルクリジル、燐酸トリ(イソプロピルフェニル)、メチ
ルホスホン酸ジフェニルエステル、フェニルホスホン酸
ジエチルエステル、燐酸ジフェニルクレジル、燐酸トリ
ブチル等が挙げられる。
【0023】
【化4】
【0024】(式中、R4 、R5 、R6 及びR7 は、そ
れぞれ、炭素数1〜6のアルキル基又はアルキル基で置
換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基を示
し、p、q、r及びsは、それぞれ0又は1であり、t
は、1〜5の整数であり、Xは、アリーレン基を示
す。) 上記一般式(2)で表される燐系化合物は、tが1〜5
の縮合燐酸エステルであり、tが異なる縮合燐酸エステ
ルの混合物については、tはそれらの混合物の平均値と
なる。Xは、アリーレン基を示し、例えばレゾルシノー
ル、ハイドロキノン、ビスフェノールA等のジヒドロキ
シ化合物から誘導される2価の基である。一般式(2)
で表される燐系化合物の具体例としては、ジヒドロキシ
化合物がレゾルシノールを使用した場合は、フェニルレ
ゾルシン・ポリホスフェート、クレジル・レゾルシン・
ポリホスフェート、フェニル・クレジル・レゾルシン・
ポリホスフェート、キシリル・レゾルシン・ポリホスフ
ェート、フェニル−p−t−ブチルフェニル・レゾルシ
ン・ポリホスフェート、フェニル・イソプロピルフェニ
ル・レゾルシンポリホスフェート、クレジル・キシリル
・レゾルシン・ポリホスフェート、フェニル・イソプロ
ピルフェニル・ジイソプロピルフェニル・レゾルシンポ
リホスフェート等が挙げられる。
【0025】本発明における(c)燐系難燃剤は、ホス
ファゼン化合物であってもよい。そのような化合物とし
ては、環状フェノキシホスファゼン化合物、鎖状フェノ
キシホスファゼン化合物及び架橋フェノキシホスファゼ
ン化合物から選ばれた少なくとも1種である。環状ホス
ファゼン化合物としては、例えば下記の一般式(3)
【0026】
【化5】
【0027】(式中、mは、3〜25の整数を示す。P
hは、フェニル基を示す。)で表される環状フェノキシ
ホスファゼン化合物を挙げることができる。鎖状フェノ
キシホスファゼン化合物としては、例えば下記の一般式
(4)
【0028】
【化6】
【0029】(式中、X1 は、基−N=P(OPh)3
又は基−N=P(O)OPhを示し、Y1 は、基−P
(OPh)4 又は基−P(O)(OPh)2 を示す。n
は、3〜10,000の整数を示す。Phは前記に同
じ。)で表される鎖状フェノキシホスファゼン化合物を
挙げることができる。架橋フェノキシホスファゼン化合
物としては、例えば上記一般式(3)で表される環状フ
ェノキシホスファゼン化合物及び上記一般式(4)で表
される鎖状フェノキシホスファゼン化合物からなる群よ
り選ばれた少なくとも1種のホスファゼン化合物が、o
−フェニレン基、m−フェニレン基、p−フェニレン基
及び下記の一般式(5)
【0030】
【化7】
【0031】(式中、Aは、−C(CH3 2 −、−S
2 −、−S−又は−O−を示す。aは、0又は1を示
す。)で表されるビスフェニレン基からなる群より選ば
れる少なくとも1種の架橋基により架橋されてなる化合
物であって、a)該架橋基はホスファゼン化合物のフェ
ニル基が脱離した2個の酸素原子間に介在し、b)フェ
ニル基の含有割合が上記一般式(3)及び/又は(4)
で表されるホスファゼン化合物中の全フェニル基の総数
を基準に50〜99.9%であり、且つc)分子内にフ
リーの水酸基を有していない架橋フェノキシホスファゼ
ン化合物を挙げることができる。これらの環状、鎖状及
び架橋フェノキシホスファゼン化合物は、既知の化合物
であり、単一又は混合フェノキシホスファゼン化合物と
して使用することもできる。中でも、架橋フェノキシホ
スファゼン化合物が好適である。
【0032】上記c)において、「分子内にフリーの水
酸基を有していない」とは、分析化学便覧(改訂第3
版、日本分析化学会編、丸善(株)、1981年)第3
53頁に記載の無水酢酸とピリジンによるアセチル化法
に従って定量した場合に、フリーの水酸基量が検出限界
以下であることを意味する。ここで検出限界とは、試料
(架橋フェノキシホスファゼン化合物)1g当たりの水
酸基当量としての検出限界であり、より具体的には1×
10-6水酸基当量/gである。なお、上記のアセチル化
法に従い、下記の製法で得られる架橋フェノキシホスフ
ァゼン化合物を分析すると、残留する原料フェノールの
水酸基の量も加算されるが、別途高速液体クロマトグラ
フィーによって定量した残留フェノールの水酸基の量を
減ずれば、架橋フェノキシホスファゼン化合物中のフリ
ーの水酸基量を正しく定量することができる。また前記
架橋フェノキシホスファゼン化合物は、例えば、下記の
一般式(6)
【0033】
【化8】
【0034】(式中、mは、前記に同じ。)で表される
環状ジクロロホスファゼン化合物及び下記の一般式
(7)
【0035】
【化9】
【0036】(式中、X2 は、基−N=PCl3 又は基
−N=P(O)Clを示し、Y2 は、基−P(Cl)4
又は基−P(O)Cl2 を示す。nは、前記に同じ。)
で表される鎖状ジクロロホスファゼン化合物からなる群
より選ばれる少なくとも1種のジクロロホスファゼン化
合物に、下記の一般式(8)
【0037】
【化10】
【0038】(式中、Mは、リチウム、ナトリウム、カ
リウム等のアルカリ金属を示す。)で表されるアルカリ
金属フェノラートと、下記の一般式(9)
【0039】
【化11】
【0040】(式中、Mは、前記に同じ。)で表される
o−,m−,p−置換アルカリ金属ジフェノラート及び
下記の一般式(10)
【0041】
【化12】
【0042】(式中A、a及びMは、前記に同じ。)で
表されるアルカリ金属ジフェノラートからなる群より選
ばれる少なくとも1種のジフェノラートとの混合物を反
応させ(第一工程)、次いで得られる化合物に上記アル
カリ金属フェノラートを更に反応させる(第二工程)こ
とにより製造される。
【0043】燐系難燃剤の配合量は、芳香族ポリカーボ
ネート樹脂100重量部に対し、1〜40重量部であ
る。燐系難燃剤の添加量が1重量部未満であると難燃性
が不十分であり、40重量部を超えると機械的物性が低
下しやすい。燐系難燃剤の配合量は、芳香族ポリカーボ
ネート樹脂100重量部に対し、好ましくは3〜30重
量部、さらに好ましくは5〜25重量部である。
【0044】(d)ポリフルオロエチレン 本発明における(d)ポリフルオロエチレンとしては、
例えばフィブリル形成能を有するポリテトラフルオロエ
チレンが挙げられ、重合体中に容易に分散し、且つ重合
体同士を結合して繊維状材料を作る傾向を示すものであ
る。フィブリル形成能を有するポリテトラフルオロエチ
レンはASTM規格でタイプ3に分類される。フィブリ
ル形成能を有するポリテトラフルオロエチレンとして
は、例えば三井・デュポンフロロケミカル(株)より、
テフロン6J又はテフロン30Jとして、又はダイキン
工業(株)よりポリフロンとして市販されている。
【0045】ポリフルオロエチレンの配合量は、芳香族
ポリカーボネート樹脂100重量部に対し、0.01〜
5重量部である。ポリフルオロエチレンが0.01重量
部未満の場合は難燃性が不十分であり、5重量部を超え
ると成形品外観の低下が起こり好ましくない。ポリフル
オロエチレンの配合量は、芳香族ポリカーボネート樹脂
100重量部に対し、好ましくは、0.02〜4重量
部、さらに好ましくは0.03〜3重量部である。
【0046】ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法 本発明のポリカーボネート樹脂組成物の製造方法として
は、特に制限はなく、例えば、芳香族ポリカーボネート
樹脂、スチレン/(メタ)アクリロニトリル系共重合
体、燐系難燃剤、ポリテトラフルオロエチレンを一括溶
融混練する方法、芳香族ポリカーボネート樹脂、スチレ
ン/(メタ)アクリロニトリル系共重合体及びポリテト
ラフルオロエチレンをあらかじめ混練し、難燃剤を押出
機の途中から供給し、混練する方法等が挙げられる。特
に難燃剤が液状の場合に用いられる。
【0047】本発明のポリカーボネート樹脂組成物に
は、必要に応じて、紫外線吸収剤、酸化防止剤等の安定
剤、顔料、染料、滑剤、その他難燃剤、離型剤、摺動性
改良剤等の添加剤、ガラス繊維、ガラスフレーク、炭素
繊維等の強化材又はチタン酸カリウム、ホウ酸アルミニ
ウム等のウィスカーを添加配合することができる。
【0048】本発明のポリカーボネート樹脂組成物にお
いては、芳香族ポリカーボネート樹脂及びスチレン/
(メタ)アクリロニトリル系共重合体以外に、ポリブチ
レンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートのよ
うなポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィ
ン樹脂等の熱可塑性樹脂を配合することができる。芳香
族ポリカーボネート樹脂及びスチレン/(メタ)アクリ
ロニトリル系共重合体以外の熱可塑性樹脂の配合量は、
好ましくは熱可塑性樹脂組成物の40重量%以下、より
好ましくは30重量%以下である。
【0049】本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、
好ましくは非ハロゲンのポリカーボネート樹脂組成物で
あり、本発明の組成物において配合される成分は、それ
ぞれ非ハロゲンであること又はハロゲン含有量が少ない
ことが、成形機や金型の腐食問題等の点より、好まし
い。
【0050】本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成
物の成形加工方法は、特に限定されるものではなく、熱
可塑性樹脂について一般に用いられている成形法、すな
わち射出成形、中空成形、押出成形、プレス成形等の成
形法が適用できる。
【0051】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施
例に限定されるものではない。
【0052】実施例及び比較例においては次に記載の原
材料を用いた。 (1)ポリカーボネート樹脂: ポリ−4,4−イソプ
ロピリデンジフェニルカーボネート、ユーピロンS−1
000、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)
製、粘度平均分子量25000。(以下、「PC−1」
と称することがある。) (2)ポリカーボネート樹脂: ポリ−4,4−イソプ
ロピリデンジフェニルカーボネート、ユーピロンS−3
000、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)
製、粘度平均分子量21000。(以下、「PC−2」
と称することがある。)
【0053】(3)ABS樹脂−1: 塊状重合ABS
樹脂、日本A&L(株)製 AT−05 (4)ABS樹脂−2: 乳化重合ABS樹脂、テクノ
ポリマー(株)製 CBT−698 (5)ABS樹脂−3: 乳化重合ABS樹脂、テクノ
ポリマー(株)製 DP−611 (6)AS樹脂−1: 高流動AS樹脂、テクノポリマ
ー(株)製 SAN−F (7)AS樹脂−2: 超高流動AS樹脂、テクノポリ
マー(株)製 SAN−FF
【0054】(8)難燃剤−1: 下記式(11)(式
中、t1 =1.01)で示される縮合燐酸エステル、旭
電化工業(株)製 FP−500。 (9)難燃剤−2: 下記式(12)(式中、t2
1.08)で示される縮合燐酸エステル、旭電化工業
(株)製 FP−700。
【0055】
【化13】
【0056】(10)難燃剤−3: 架橋ホスファゼン
化合物、大塚化学製。 (11)ポリテトラフルオロエチレン(PTFE):
ダイキン(株)製 ポリフロンF−201L。
【0057】なお、試験片の物性評価は次に記載のよう
に行った。 (12)アイゾット衝撃強度: ASTM D256に
従い、0.25Rのノッチを切削した3.2mmの試験
片を用い、アイゾット衝撃試験を行った。 (13)荷重撓み温度(DTUL): ASTM D6
48に従い、抗折片(曲げ試験片)を用い、1.82M
Paでの荷重撓み温度を測定した。 (14)燃焼性: UL94に従い、1.6mm厚みの
試験片を用い、20mm垂直燃焼試験を行い、V−0、
V−1、V−2に評価した。V−2の基準を満たさない
ものはV−2 NGと表示した。 (15)Q値: 高化式フローテスターにて、径1m
m、長10mmのオリフィスを使用し、240℃、16
0Kg/cm2 の荷重で、単位時間の樹脂量(単位は、
cc/sec)を測定した。
【0058】(16)透過式電子顕微鏡観察: [超薄切片]厚さ3mmの抗張片(引張試験片)の端面
中央部より、射出成形時の流れ方向と垂直な両端面(3
×3mm)を有し、流れ方向に6mmの長さを有する切
片を切り出した。この切片より、試料冷却装置を備えた
ミクロトーム(LEICA社、ULTRACUT UC
T)を用いて、−100℃の低温下で、射出成形時の流
れ方向と垂直な表面を有する、超薄切片を作成した。該
超薄切片(表面:0.5×0.5mm)の厚さは、60
〜200μm、好ましくは90〜120μm。 [2段染色]超薄切片を四酸化オスミウムと四酸化ルテ
ニウムで2段染色した。この染色により、ポリカーボネ
ートは灰色のマトリックス、スチレン/(メタ)アクリ
ロニトリル系共重合体は明色のドメインとして、またブ
タジエンゴムは該明色のドメイン内の暗色のゴム粒子と
して観察されるようになる。(添付図1、3参照) [電子顕微鏡写真撮影条件]日本電子1200EX2
型、加速電圧100KV。撮影倍率は、一画面中に40
〜150個程度のゴム粒子を含むスチレン/(メタ)ア
クリロニトリル系共重合体ドメインが含まれる様に選択
して、写真撮影する。一般的には、5000倍〜100
00倍が好ましく、ドメイン及びゴム粒子の計数は視野
を異にする3枚以上の電子顕微鏡写真に基づいて行い、
得られた値を平均することが望ましい。 ドメイン内の平均ゴム粒子数(個): 撮影された写
真を基に、ゴム粒子を含む全てのドメイン内に存在する
ゴム粒子の数を、ゴム粒子を含むドメイン(以下、ドメ
インの全体が画面内に存在する−換言すれば、ドメイン
とマトリックスの境界線が画面からはみ出していない−
ドメインであって、かつ、ゴム粒子を1個以上含むもの
を、「ドメイン」と略称する。なお、図2、4は、それ
ぞれ、図1、3において、ドメインとマトリックスの境
界線及びドメイン内のゴム粒子形状のみを表示した説明
図である。)ごとに測定し、下記の式に従い、1ドメイ
ン内のゴム粒子数の平均値を算出する。 ドメイン内の平均ゴム粒子数=全ドメイン中のゴム粒子
の総数/全ドメイン数 ゴム粒子数10個以上のドメイン(%): 撮影され
た写真を基に、1ドメイン内のゴム粒子数が10個以上
のドメインの数を、全ドメイン数で割り、百分率で表
す。
【0059】〔実施例1〕100重量部のポリカーボネ
ート樹脂PC−1に、25.2重量部のABS樹脂−
1、18.8重量部の難燃剤−1及び0.43重量部の
ポリフルオロエチレンを配合し、タンブラーにて20分
混合後、スクリュー径30mm、L/D=42の二軸押
出機(日本製鋼所製、TEX−30)にて、シリンダー
温度240℃、スクリュー回転数200rpmでペレッ
ト化した。このペレットを80℃で5時間乾燥した後、
射出成形機(住友重機製、SG−75)にて、シリンダ
ー温度250℃、射出速度中速で、アイゾット試験片、
抗折片及び抗張片を成形し、シリンダー温度260℃、
射出速度中速で、1.6mm燃焼試験片を成形し、各種
試験機にて評価を行った。評価結果を表−1に示す。
【0060】〔実施例2〕実施例1において、25.2
重量部のABS樹脂−1を15.1重量部のABS樹脂
−2と10.1重量部のAS樹脂−1に、難燃剤−1の
量を18.8重量部から14重量部に、PTFEの量を
0.43重量部から0.42重量部に変更する以外は、
実施例1と同様の方法でペレット化し、同様に評価を行
った。結果を表−1に示す。 〔実施例3〕実施例1において、100重量部のポリカ
ーボネート樹脂PC−1に配合するものを、25.2重
量部のABS樹脂−1、18.8重量部の難燃剤−1及
び0.43重量部のポリフルオロエチレンから、17.
7重量部のABS樹脂−3、7.2重量部のAS樹脂−
2及び0.43重量部のポリフルオロエチレンに変え、
二軸押出機の途中から17.2重量部の難燃剤−2を液
体注入するように変更した以外は、実施例1と同様の方
法でペレット化し、同様に評価を行った。結果を表−1
に示す。 〔実施例4〕実施例1において、25.2重量部のAB
S樹脂−1を17.7重量部のABS樹脂−3及び7.
2重量部のAS樹脂−2に、難燃剤−1の量を13.8
重量部から17.2重量部に、二軸押出機を単軸押出機
に変更する以外は、実施例1と同様の方法を実施し、同
様の評価を行った。結果を表−1に示す。 〔実施例5〕実施例1において、25.2重量部のAB
S樹脂−1を17.7重量部のABS樹脂−3及び7.
2重量部のAS樹脂−2に、難燃剤−1の量を13.8
重量部から17.2重量部に変更する以外は、実施例1
と同様の方法を実施し、同様の評価を行った。結果を表
−1に示す。 〔実施例6〕実施例2において、PC−1をPC−2
に、難燃剤−1を難燃剤−3に変更する以外は、実施例
2と同様の方法を実施し、同様の評価を行った。その結
果を表−1に示す。
【0061】〔比較例1〕実施例3において、PC−1
をPC−2に、17.7重量部のABS樹脂−3及び
7.2重量部のAS樹脂−2を15.1重量部のABS
樹脂−2及び10.1重量部のAS樹脂−1に、難燃剤
−2の量を17.2重量部から17.4重量部に変更す
る以外は、実施例3と同様の方法を実施し、同様の評価
を行った。結果を表−1に示す。 〔比較例2〕実施例1において、PC−1をPC−2
に、25.2重量部のABS樹脂−1を15.1重量部
のABS樹脂−2及び10.2重量部のAS樹脂−1に
変更し、難燃剤−1及びPTFEを添加しない以外は、
実施例1と同様の方法実施し、同様の評価を行った。結
果を表−1に示す。 〔比較例3〕比較例1において、押出機のスクリュー構
成を強化した以外は、比較例1と同様の方法を実施し、
同様の評価を行った。結果を表−1に示す。 〔比較例4〕実施例3において、PC−1をPC−2に
変更した以外は、実施例3と同様の方法を実施し、同様
の評価を行った。その結果を表−1に示す。
【0062】
【表1】
【0063】以上の結果から、透過式電子顕微鏡観察に
より、ゴム粒子を含むドメイン内の平均ゴム粒子数が5
個以下であれば、アイゾット衝撃強度が高い値を示し
た。それに対して、配合割合は請求項記載の範囲に含ま
れる組成物であっても、この平均ゴム粒子数が5個を超
えるものは、アイゾット衝撃強度が低い値を示す。同様
に、1ドメイン内のゴムの粒子数が10個以上のドメイ
ンの数がゴム粒子を含む全ドメイン数の10%以下の割
合であれば、アイゾット衝撃強度は高い値を示すが、1
0%を超えるとアイゾット衝撃強度は低い値を示す。従
って、配合割合が請求項を満足し、さらにその透過式電
子顕微鏡観察で、ドメインの分散状態が、請求項を満た
して初めて物性バランスのとれた製品となりうる。
【0064】
【発明の効果】本発明のポリカーボネート樹脂組成物
は、難燃性に優れ、且つ衝撃強度と熱安定性に優れてお
り、電気電子機器や精密機械分野における大型成形品や
薄肉成形品として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例3の超薄切片表面の電子顕微鏡写真。
【図2】 図1の説明図。
【図3】 比較例4の超薄切片表面の電子顕微鏡写真。
【図4】 図3の説明図。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 27:12) C08L 27:12) (72)発明者 村松 繁 神奈川県平塚市東八幡5丁目6番2号 三 菱エンジニアリングプラスチックス株式会 社技術センター内 Fターム(参考) 4F071 AA12X AA22X AA34X AA50 AA77 AC15 AE07 AF23 BB03 BB05 BB06 4J002 BD153 BN152 CG001 EW046 EW156 FD136

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)芳香族ポリカーボネート樹脂100
    重量部に、(b)ゴムの存在下少なくともスチレン系単
    量体と(メタ)アクリロニトリル系単量体とを重合して
    なるスチレン/(メタ)アクリロニトリル系共重合体5
    〜40重量部、(c)燐系難燃剤1〜40重量部及び
    (d)ポリフルオロエチレン0.01〜5重量部を配合
    してなるポリカーボネート樹脂組成物において、ゴム粒
    子を含むスチレン/(メタ)アクリロニトリル系共重合
    体ドメイン内の平均ゴム粒子数が5個以下であることを
    特徴とする難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
  2. 【請求項2】(a)芳香族ポリカーボネート樹脂100
    重量部に、(b)ゴムの存在下少なくともスチレン系単
    量体と(メタ)アクリロニトリル系単量体とを重合して
    なるスチレン/(メタ)アクリロニトリル系共重合体5
    〜40重量部、(c)燐系難燃剤1〜40重量部及び
    (d)ポリフルオロエチレン0.01〜5重量部を配合
    してなるポリカーボネート樹脂組成物において、ゴム粒
    子を含むスチレン/(メタ)アクリロニトリル系共重合
    体ドメイン内の平均ゴム粒子数が5個以下で、かつ、ド
    メイン内のゴム粒子数が10個以上のドメインが、ゴム
    粒子を含む全ドメイン数の10%以下であることを特徴
    とする難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
  3. 【請求項3】ゴムの不存在下少なくともスチレン系単量
    体と(メタ)アクリロニトリル系単量体とを重合してな
    る共重合体を、芳香族ポリカーボネート樹脂100重量
    部に対して0〜15重量部の割合で配合してなる請求項
    1又は2に記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
  4. 【請求項4】芳香族ポリカーボネート樹脂の粘度平均分
    子量が16,000〜30,000であることを特徴と
    する請求項1ないし3のいずれかに記載のポリカーボネ
    ート樹脂組成物。
  5. 【請求項5】燐系難燃剤が、下記の一般式(1)又は
    (2)で表される燐系化合物であることを特徴とする請
    求項1ないし4のいずれかに記載の難燃性ポリカーボネ
    ート樹脂組成物。 【化1】 (式中、R1 、R2 及びR3 は、それぞれ、炭素数1〜
    6のアルキル基又はアルキル基で置換されていてもよい
    炭素数6〜20のアリール基を示し、h、i及びjは、
    それぞれ0又は1を示す。) 【化2】 (式中、R4 、R5 、R6 及びR7 は、それぞれ、炭素
    数1〜6のアルキル基又はアルキル基で置換されていて
    もよい炭素数6〜20のアリール基を示し、p、q、r
    及びsは、それぞれ0又は1であり、tは、1から5の
    整数であり、Xは、アリーレン基を示す。)
  6. 【請求項6】燐系難燃剤がホスファゼン化合物である請
    求項1ないし4のいずれかに記載の難燃性ポリカーボネ
    ート樹脂組成物。
  7. 【請求項7】請求項1ないし6のいずれかに記載の難燃
    性ポリカーボネート樹脂組成物の成形品。
JP2001018610A 2001-01-26 2001-01-26 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形品 Pending JP2002220528A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001018610A JP2002220528A (ja) 2001-01-26 2001-01-26 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001018610A JP2002220528A (ja) 2001-01-26 2001-01-26 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002220528A true JP2002220528A (ja) 2002-08-09

Family

ID=18884607

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001018610A Pending JP2002220528A (ja) 2001-01-26 2001-01-26 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002220528A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015537100A (ja) * 2012-12-07 2015-12-24 バイエル・マテリアルサイエンス・アクチェンゲゼルシャフトBayer MaterialScience AG 防炎性ポリカーボネート成形配合物iii
JP2016501298A (ja) * 2012-12-07 2016-01-18 バイエル・マテリアルサイエンス・アクチェンゲゼルシャフトBayer MaterialScience AG 難燃性ポリカーボネート成形組成物i

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07292233A (ja) * 1994-04-27 1995-11-07 Denki Kagaku Kogyo Kk 難燃性樹脂組成物
JPH08253666A (ja) * 1995-03-07 1996-10-01 Cheil Ind Co Ltd 難燃性を有する熱可塑性樹脂組成物
JPH10237291A (ja) * 1997-02-19 1998-09-08 Cheil Ind Co Ltd 難燃性を有する熱可塑性樹脂組成物
JPH1135816A (ja) * 1997-07-23 1999-02-09 Techno Polymer Kk 難燃性熱可塑性樹脂組成物
JPH11279394A (ja) * 1998-03-30 1999-10-12 Toray Ind Inc 難燃性熱可塑性樹脂組成物
JP2000038501A (ja) * 1998-07-14 2000-02-08 Cheil Ind Co Ltd 難燃性熱可塑性樹脂組成物

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07292233A (ja) * 1994-04-27 1995-11-07 Denki Kagaku Kogyo Kk 難燃性樹脂組成物
JPH08253666A (ja) * 1995-03-07 1996-10-01 Cheil Ind Co Ltd 難燃性を有する熱可塑性樹脂組成物
JPH10237291A (ja) * 1997-02-19 1998-09-08 Cheil Ind Co Ltd 難燃性を有する熱可塑性樹脂組成物
JPH1135816A (ja) * 1997-07-23 1999-02-09 Techno Polymer Kk 難燃性熱可塑性樹脂組成物
JPH11279394A (ja) * 1998-03-30 1999-10-12 Toray Ind Inc 難燃性熱可塑性樹脂組成物
JP2000038501A (ja) * 1998-07-14 2000-02-08 Cheil Ind Co Ltd 難燃性熱可塑性樹脂組成物

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015537100A (ja) * 2012-12-07 2015-12-24 バイエル・マテリアルサイエンス・アクチェンゲゼルシャフトBayer MaterialScience AG 防炎性ポリカーボネート成形配合物iii
JP2016501298A (ja) * 2012-12-07 2016-01-18 バイエル・マテリアルサイエンス・アクチェンゲゼルシャフトBayer MaterialScience AG 難燃性ポリカーボネート成形組成物i

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5030541B2 (ja) 薄肉成形品用ポリカーボネート樹脂組成物、ならびに薄肉成形品及びその製造方法
JP2001164105A (ja) ガラス強化難燃性ポリカーボネート樹脂組成物
US11124647B2 (en) Thermoplastic resin composition and molded article using same
KR102553255B1 (ko) 열가소성 수지 조성물 및 이를 이용한 성형품
JP4964020B2 (ja) 薄肉成形用難燃性芳香族ポリカーボネート樹脂組成物及び薄肉成形品
EP1956047A1 (en) Aromatic polycarbonate resin composition and molded article thereof
KR102007100B1 (ko) 열가소성 수지 조성물 및 이로부터 형성된 성형품
KR102341896B1 (ko) 열가소성 수지 조성물 및 이로부터 형성된 성형품
JP3626575B2 (ja) ポリカーボネート樹脂組成物
KR100425984B1 (ko) 내충격성이우수한난연성을갖는폴리카보네이트계열가소성수지조성물
JP7060452B2 (ja) 高濃度リン系難燃剤マスターバッチ、ポリカーボネート樹脂組成物、及びマスターバッチの製造方法
KR102018717B1 (ko) 열가소성 수지 조성물 및 이를 이용한 성형품
JP3682148B2 (ja) ポリカーボネート樹脂組成物
JP4288344B2 (ja) ポリカーボネート樹脂組成物及び成形品
KR101194557B1 (ko) 폴리카보네이트 수지 조성물 및 그의 성형품
WO2016002841A1 (ja) 強化熱可塑性樹脂組成物および成形品
JP2002220528A (ja) 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形品
JP2007169616A (ja) 芳香族ポリカーボネート樹脂組成物およびその成形品
JP2003041112A (ja) ポリカーボネート系難燃樹脂組成物及び薄肉成形体
JP5008224B2 (ja) ポリカーボネート系着色難燃樹脂組成物からなるハウジング材料及びその製法
JPH10338802A (ja) ポリカーボネート樹脂組成物
JP2002069282A (ja) ポリカーボネート樹脂組成物
JPH11263903A (ja) 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物
JP2006002044A (ja) ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形品
JP2002363399A (ja) ポリカーボネート樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071206

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20071206

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101029

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101109

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110308