JP2002220443A - 改質ポリエステル樹脂の製造方法 - Google Patents
改質ポリエステル樹脂の製造方法Info
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Abstract
ステル樹脂の製造方法を提供する。 【構成】 ジカルボン酸成分とジオール成分とを、エス
テル化反応或いはエステル交換反応を経て溶融重縮合及
び固相重縮合させることによりポリエステル樹脂を製造
するにおいて、ポリエステル樹脂の理論収量に対して、
アンチモン原子(Sb)として0.08〜2モル/ト
ン、及び、チタン原子(Ti)として0〜0.2モル/
トンの含有量となる量のアンチモン化合物、及びチタン
化合物の存在下にポリエステル樹脂を製造し、得られた
ポリエステル樹脂の粒状体を、流動条件下に、ポリオレ
フィン樹脂又はポリアミド樹脂からなる部材に接触させ
て該ポリオレフィン樹脂又はポリアミド樹脂をポリエス
テル樹脂に微量含有せしめることにより、成形体とした
後の昇温結晶化温度(Tc1’)を2℃以上低下せしめて
155〜165℃とする改質ポリエステル樹脂の製造方
法。
Description
樹脂の製造方法に関し、更に詳しくは、加熱処理によ
り、透明性を低下させることなく成形体に耐熱性を効率
的に付与でき、特に射出ブローボトルの成形に有用な改
質ポリエステル樹脂の製造方法に関する。
ボトルとして、ポリエチレンテレフタレート樹脂が、優
れた機械的性質及び化学的特性に加え、その優れた透明
性、ガスバリア性、安全衛生性等の面から注目され、著
しい伸びを示している。
のボトルは、通常、射出成形したプリフォームをブロー
金型内で延伸ブロー成形して成形されるが、果汁飲料等
のように熱充填を必要とする内容物のボトルにおいて
は、ボトルの耐熱性を上げるために、プリフォーム又は
ボトルの口栓部を赤外線ヒーター等で加熱処理して結晶
化させることが行われており、又、小容量のボトルにお
いては、ボトル胴部の密度を上げるために、ブロー金型
の温度を120〜180℃程度の高温に設定して胴部の
結晶化を促進することが行われている。
レンテレフタレート樹脂素材としては、重縮合触媒とし
て多用されているアンチモン化合物を重縮合触媒として
製造されたポリエチレンテレフタレート樹脂が、結晶化
速度が早すぎ、ボトル成形時のこれらの加熱処理により
透明性の低下が著しいといった問題があることから、ゲ
ルマニウム化合物を重縮合触媒として製造されたポリエ
チレンテレフタレート樹脂が主として用いられている
が、ゲルマニウム化合物を重縮合触媒としたポリエチレ
ンテレフタレート樹脂は、ゲルマニウム化合物自体が高
価であることから経済性の面で問題がある外、高温に設
定されたブロー成形金型を汚染して、得られるボトルの
表面平滑性を損ない透明性が劣るものとなり易いという
問題があった。
たポリエチレンテレフタレート樹脂における前記加熱処
理時の透明性の低下をなくすべく、例えば、重縮合触媒
として、アンチモン化合物に加えて、チタン化合物又は
ゲルマニウム化合物、更に、マグネシウム化合物及び燐
化合物等を併用する方法(例えば、特開2000−21
9726号、特開2000−219730号、特開20
00−226444号、特開2000−226445
号、特開2000−226446号、特開2000−2
26500号、等各公報参照。)等、重縮合触媒面での
提案が多数なされているが、本発明者等の検討による
と、いずれも結晶化速度が遅くなり、ボトル成形時の前
記加熱処理に時間を要すると共に、口栓部の内側と外側
間等に局所的な結晶化度の差を生じ、口栓部の寸法精度
が安定しないという問題があることが判明した。
レフタレート樹脂を流動条件下にポリエチレン等の結晶
性熱可塑性樹脂製の部材と接触させるか(特開平9−7
1639号公報参照。)、或いは、ポリエチレンテレフ
タレート樹脂にポリエチレン等の結晶性熱可塑性樹脂を
微量配合して(特開平9−152308号、特開平9−
194697号各公報参照。)、結晶性熱可塑性樹脂を
微量含有せしめることにより、ポリエチレンテレフタレ
ート樹脂の結晶化温度を低温化ならしめる方法を提案し
た。しかし、これら公報に記載される方法では、ポリエ
チレンテレフタレート樹脂の結晶化速度にある程度の改
良を与えるものの、結晶化特性面での品質安定化の点
で、市場の要求を十分に満足させ得ているとは言い難か
った。
に鑑みてなされたもので、従って、本発明は、加熱処理
により、透明性を低下させることなく成形体に耐熱性を
効率的に付与でき、特に射出ブローボトルの成形に有用
な改質ポリエステル樹脂の製造方法を提供することを目
的とする。
又はそのエステル形成性誘導体を主成分とするジカルボ
ン酸成分とエチレングリコールを主成分とするジオール
成分とを、エステル化反応或いはエステル交換反応を経
て溶融重縮合及び固相重縮合させることによりポリエス
テル樹脂を製造するにおいて、ポリエステル樹脂の理論
収量に対して、アンチモン原子(Sb)として0.08
〜2モル/トン、及び、チタン原子(Ti)として0〜
0.2モル/トンの含有量となる量のアンチモン化合
物、及びチタン化合物の存在下に溶融重縮合及び固相重
縮合させて、固有粘度が0.6〜1.2dl/gであ
り、成形体とした後の昇温結晶化温度(Tc1)が160
℃以上で降温結晶化温度(Tc2)が180℃以下のポリ
エステル樹脂を製造し、しかる後、得られたポリエステ
ル樹脂の粒状体を、流動条件下に、ポリオレフィン樹脂
又はポリアミド樹脂からなる部材に接触させて該ポリオ
レフィン樹脂又はポリアミド樹脂をポリエステル樹脂に
微量含有せしめることにより、成形体とした後の昇温結
晶化温度(Tc1’)を2℃以上低下せしめて155〜1
65℃とする改質ポリエステル樹脂の製造方法、を要旨
とする。
製造方法は、先ず、テレフタル酸又はそのエステル形成
性誘導体を主成分とするジカルボン酸成分とエチレング
リコールを主成分とするジオール成分とを、エステル化
反応或いはエステル交換反応を経て溶融重縮合及び固相
重縮合させることによりポリエステル樹脂を製造する。
成性誘導体におけるエステル形成性誘導体としては、例
えば、炭素数1〜4程度のアルキルエステル等が挙げら
れ、テレフタル酸又はそのエステル形成性誘導体は全ジ
カルボン酸成分の98モル%以上占めるのが、又、エチ
レングリコールは全ジオール成分の95モル%以上占め
るのが、それぞれ好ましく、ポリエステル樹脂として、
それらによるエチレンテレフタレート単位が構成繰り返
し単位の93モル%以上を占めるのが好ましい。エチレ
ンテレフタレート単位が93モル%未満では、ポリエス
テル樹脂としての機械的強度や耐熱性が劣る傾向とな
る。
誘導体以外のジカルボン酸成分として、例えば、フタル
酸、イソフタル酸、フェニレンジオキシジカルボン酸、
4,4’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェ
ニルエーテルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルケト
ンジカルボン酸、4,4’−ジフェノキシエタンジカル
ボン酸、4,4’−ジフェニルスルホンジカルボン酸、
2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン
酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタ
ル酸等の脂環式ジカルボン酸、及び、コハク酸、グルタ
ル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライ
ン酸、セバシン酸、ウンデカジカルボン酸、ドデカジカ
ルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸、並びに、これらジカ
ルボン酸のエステル形成性誘導体等の一種又は二種以上
が、共重合成分として用いられてもよい。
分として、例えば、トリメチレングリコール、テトラメ
チレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサ
メチレングリコール、オクタメチレングリコール、デカ
メチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジエチ
レングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラ
メチレンエーテルグリコール等の脂肪族ジオール、1,
2−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサン
ジオール、1,1−シクロヘキサンジメチロール、1,
4−シクロヘキサンジメチロール等の脂環式ジオール、
及び、キシリレングリコール、4,4’−ジヒドロキシ
ビフェニル、2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(4’−β−ヒドロキシエ
トキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)スルホン、ビス(4−β−ヒドロキシエトキシフ
ェニル)スルホン酸等の芳香族ジオール等の一種又は二
種以上が、共重合成分として用いられてもよい。
キシ安息香酸、p−β−ヒドロキシエトキシ安息香酸等
のヒドロキシカルボン酸やアルコキシカルボン酸、及
び、ステアリルアルコール、ベンジルアルコール、ステ
アリン酸、安息香酸、t−ブチル安息香酸、ベンゾイル
安息香酸等の単官能成分、トリカルバリル酸、トリメリ
ット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、没食子酸、ト
リメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセ
ロール、ペンタエリスリトール等の三官能以上の多官能
成分、等の一種又は二種以上が、共重合成分として用い
られてもよい。
の製造は、前記ジカルボン酸成分と前記ジオール成分と
を、必要に応じて用いられる共重合成分と共に、エステ
ル化反応或いはエステル交換反応を経て溶融重縮合及び
固相重縮合させるにおいて、ポリエステル樹脂の理論収
量に対して、アンチモン原子(Sb)として0.08〜
2モル/トンの含有量となる量のアンチモン化合物の存
在下に溶融重縮合及び固相重縮合させることを必須と
し、アンチモン原子(Sb)として0.2〜1.7モル
/トンの含有量となる量とするのが好ましい。アンチモ
ン化合物のアンチモン原子(Sb)としての量が前記範
囲未満では、重縮合性が低下し、得られるポリエステル
樹脂に副生成物としての環状三量体等の含有量が多くな
り、一方、前記範囲超過では、得られるポリエステル樹
脂をボトル等として用いたときのアンチモン化合物の溶
出量が多くなる。
は、例えば、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、酢
酸アンチモン、メトキシアンチモン、トリフェニルアン
チモン、アンチモングリコレート等が挙げられ、中で、
三酸化アンチモンが好ましい。
ン化合物を共存させるのが好ましく、その使用量として
は、ポリエステル樹脂の理論収量に対して、チタン原子
(Ti)として0.2モル/トン以下の含有量となる量
とするのが好ましく、チタン原子(Ti)として0.0
01〜0.1モル/トンの含有量となる量とするのが更
に好ましい。チタン化合物のチタン原子(Ti)として
の量が前記範囲未満では、得られるポリエステル樹脂の
透明性の改良程度が低下する傾向となり、一方、前記範
囲超過では、色調が悪化する傾向となる。
例えば、テトラ−n−プロピルチタネート、テトラ−i
−プロピルチタネート、テトラ−n−ブチルチタネー
ト、テトラ−n−ブチルチタネートテトラマー、テトラ
−t−ブチルチタネート、テトラシクロヘキシルチタネ
ート、テトラフェニルチタネート、テトラベンジルチタ
ネート、酢酸チタン、蓚酸チタン、蓚酸チタンカリウ
ム、蓚酸チタンナトリウム、チタン酸カリウム、チタン
酸ナトリウム、チタン酸−水酸化アルミニウム混合物、
塩化チタン、塩化チタン−塩化アルミニウム混合物、臭
化チタン、フッ化チタン、六フッ化チタン酸カリウム、
六フッ化チタン酸コバルト、六フッ化チタン酸マンガ
ン、六フッ化チタン酸アンモニウム、チタンアセチルア
セトナート等が挙げられ、中で、テトラ−n−プロピル
チタネート、テトラ−i−プロピルチタネート、テトラ
−n−ブチルチタネート、蓚酸チタン、蓚酸チタンカリ
ウムが好ましい。
ルデヒド等の副生成物の低減下、並びに得られる樹脂の
透明性、色調等の面から、溶融重縮合及び固相重縮合時
に、周期律表第IA族又は第IIA族の元素の化合物、及
び燐化合物を共存させるのが好ましく、前記元素の化合
物の使用量としては、ポリエステル樹脂の理論収量に対
して、前記元素の化合物の原子の合計(M)として0.
4〜8モル/トンの含有量となる量とするのが好まし
く、該原子の合計(M)として0.6〜4モル/トンの
含有量となる量とするのが更に好ましい。又、燐化合物
の使用量としては、ポリエステル樹脂の理論収量に対し
て、燐原子(P)として0.1〜7モル/トンの含有量
となる量とするのが好ましく、燐原子(P)として0.
3〜4モル/トンの含有量となる量とするのが更に好ま
しい。
元素の化合物としては、例えば、リチウム、ナトリウ
ム、カリウム、マグネシウム、カルシウム等の、酸化
物、水酸化物、アルコキシド、酢酸塩、炭酸塩、蓚酸
塩、及びハロゲン化物等、具体的には、例えば、酢酸リ
チウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酸化マグネシ
ウム、水酸化マグネシウム、マグネシウムアルコキシ
ド、酢酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化カルシ
ウム、水酸化カルシウム、酢酸カルシウム、炭酸カルシ
ウム等が挙げられる。中で、マグネシウム化合物が好ま
しい。
酸、ポリ燐酸、及び、トリメチルホスフェート、トリエ
チルホスフェート、トリ−n−ブチルホスフェート、ト
リオクチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、
トリクレジルホスフェート、トリス(トリエチレングリ
コール)ホスフェート、エチルジエチルホスホノアセテ
ート、メチルアシッドホスフェート、エチルアシッドホ
スフェート、イソプロピルアシッドホスフェート、ブチ
ルアシッドホスフェート、モノブチルホスフェート、ジ
ブチルホスフェート、ジオクチルホスフェート、トリエ
チレングリコールアシッドホスフェート等の5価の燐化
合物、亜燐酸、次亜燐酸、及び、ジエチルホスファイ
ト、トリスドデシルホスファイト、トリスノニルデシル
ホスファイト、トリフェニルホスファイト等の3価の燐
化合物等が挙げられ、中で、正燐酸、トリス(トリエチ
レングリコール)ホスフェート、エチルジエチルホスホ
ノアセテート、エチルアシッドホスフェート、トリエチ
レングリコールアシッドホスフェート、亜燐酸が好まし
く、トリス(トリエチレングリコール)ホスフェート、
エチルジエチルホスホノアセテート、エチルアシッドホ
スフェート、トリエチレングリコールアシッドホスフェ
ートが特に好ましい。
発明の効果を損なわない範囲で、前記各化合物以外の金
属化合物を更に存在させてもよい。その場合の金属化合
物としては、アルミニウム、クロム、鉄、コバルト、ニ
ッケル、銅、亜鉛、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリ
ブデン、銀、錫、ランタン、セリウム、ハフニウム、タ
ングステン、金等の酸化物、水酸化物、アルコキシド、
炭酸塩、燐酸塩、カルボン酸塩、ハロゲン化物等の化合
物が挙げられる。
ンチモン化合物、前記チタン化合物、前記周期律表第I
A族又は第IIA族の元素の化合物、及び前記燐化合物を
存在させるには、原料の前記ジカルボン酸成分と前記ジ
オール成分と必要に応じて用いられる前記共重合成分と
のスラリー調製時、エステル化反応或いはエステル交換
反応の任意の段階、又は、溶融重縮合の初期の段階のい
ずれかにそれらの化合物を添加することによりなされる
が、それらの化合物の添加順序としては、燐化合物、周
期律表第IA族又は第IIA族の元素の化合物、アンチモ
ン化合物、チタン化合物の順序とするのが好ましく、周
期律表第IA族又は第IIA族の元素の化合物とアンチモ
ン化合物とは、予め混合させた混合物として添加するの
が特に好ましい。
は、基本的には、ポリエステル樹脂の慣用の製造方法に
よる。即ち、前記テレフタル酸又はそのエステル形成性
誘導体を主成分とするジカルボン酸成分とエチレングリ
コールを主成分とするジオール成分とを、エステル化反
応槽で、通常240〜280℃程度の温度、通常0〜4
×105 Pa程度の加圧下で、攪拌下に1〜10時間程
度でエステル化反応させ、或いは、エステル交換触媒の
存在下にエステル交換反応させた後、得られたエステル
化反応生成物或いはエステル交換反応生成物としてのポ
リエステル低分子量体を重縮合槽に移送し、前記化合物
の存在下に、通常250〜290℃程度の温度、常圧か
ら漸次減圧として最終的に通常1333〜13.3Pa
程度の減圧下で、攪拌下に1〜20時間程度で溶融重縮
合させる。これらは連続式、又は回分式でなされる。
を、通常、重縮合槽の底部に設けられた抜き出し口から
ストランド状に抜き出して、水冷しながら若しくは水冷
後、カッターで切断してペレット状、チップ状等の粒状
体となし、この溶融重縮合後の粒状体を、通常、窒素、
二酸化炭素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下、又は水
蒸気雰囲気下、或いは水蒸気含有不活性ガス雰囲気下
で、通常60〜180℃程度の温度で加熱して樹脂粒状
体表面を結晶化させた後、不活性ガス雰囲気下、又は/
及び、1333〜13.3Pa程度の減圧下で、通常、
樹脂の粘着温度直下〜80℃低い温度で、粒状体同士が
膠着しないように流動等させながら、通常50時間程度
以下の時間で加熱処理して固相重縮合させる。この固相
重縮合により、更に高重合度化させると共に、反応副生
成物の環状三量体やアセトアルデヒド等を低減化したも
のとする。
固相重縮合により得られた樹脂を、熱安定性の改良、成
形時の環状三量体やアセトアルデヒド等の副生成物の低
減化等を目的として、加温下の水又は水蒸気に接触させ
る処理を施すのが好ましく、これらの具体的手段として
は、例えば、40℃以上の温水に10分以上浸漬させる
水処理、或いは、60℃以上の水蒸気又は水蒸気含有ガ
スに30分以上接触させる水蒸気処理等が挙げられる。
ポリエステル樹脂は、その固有粘度が、フェノール/テ
トラクロロエタン(重量比1/1)の混合溶媒中で30
℃で測定した値として、0.6〜1.2dl/gである
ことを必須とし、0.7〜1.0dl/gであるのが好
ましい。固有粘度が前記範囲未満では、ポリエステル樹
脂としての機械的強度が不足すると共に、延伸ブロー成
形等の成形において均一な延伸が困難となり、一方、前
記範囲超過では、成形性が低下すると共に、延伸ブロー
成形等の成形においてブロー圧によって成形体が破断す
る等の問題を生じることとなる。
樹脂は、成形体とした後の昇温結晶化温度(Tc1)が1
60℃以上であることが必要であり、165℃以上であ
るのが好ましい。昇温結晶化温度(Tc1)が前記範囲未
満では、改質ポリエステル樹脂としての透明性が劣ると
か、ボトル成形時の加熱処理における結晶化速度の制御
が困難となり結果として口栓部等の形状が悪化する等の
問題を生じることとなる。又、ポリエステル樹脂は、降
温結晶化温度(Tc2)が180℃以下であることが必要
であり、178℃以下であるのが好ましい。降温結晶化
温度(Tc2)が前記範囲超過では、改質ポリエステル樹
脂としての透明性が劣ることとなる。
温度(Tc1)は、280℃で射出成形した後のプリフォ
ームについて、示差走査熱量計(セイコー電子社製「D
SC220C」)にて、窒素気流下、20℃から285
℃まで20℃/分の速度で昇温させ、その途中で観測さ
れる結晶化発熱ピークのトップ温度を測定したものであ
り、降温結晶化温度(Tc2)は、20℃から285℃ま
で20℃/分の速度で昇温させ、285℃で5分間溶融
状態を保持した後、10℃/分の速度で20℃まで降温
させ、その途中で観測される結晶化発熱ピーク温度を測
定したものである。
製造方法は、前記製造方法で得られたポリエステル樹脂
の粒状体を、流動条件下に、ポリオレフィン樹脂又はポ
リアミド樹脂からなる部材に接触させて該ポリオレフィ
ン樹脂又はポリアミド樹脂をポリエステル樹脂に微量含
有せしめる。
動条件下に、ポリオレフィン樹脂又はポリアミド樹脂か
らなる部材に接触させて該ポリオレフィン樹脂又はポリ
アミド樹脂をポリエステル樹脂に微量含有せしめる方法
としては、ポリオレフィン樹脂又はポリアミド樹脂製の
部材が存在する空間内で、ポリエステル樹脂粒状体を該
部材に衝突接触させることが好ましく、具体的には、例
えば、ポリエステル樹脂の溶融重縮合直後、予備結晶化
直後、固相重縮合直後等の製造工程時、又、ポリエステ
ル樹脂粒状体の製品としての輸送段階等での輸送容器充
填・排出時、又、ポリエステル樹脂粒状体の成形段階で
の成形機投入時、等における気力輸送配管、重力輸送配
管、サイロ、振動篩のパンチング板、マグネットキャッ
チャーのマグネット部等の一部をポリオレフィン樹脂又
はポリアミド樹脂製とするか、又は、ポリオレフィン樹
脂又はポリアミド樹脂をライニングするか、或いはこれ
らの移送経路内に棒状、網状、又は板状体等のポリオレ
フィン樹脂又はポリアミド樹脂製部材を設置する等し
て、ポリエステル樹脂粒状体を移送する方法が挙げられ
る。これらの方法の中で、移送経路内に棒状、網状、又
は板状等のポリオレフィン樹脂又はポリアミド樹脂製部
材を設置して、ポリエステル樹脂粒状体を移送する方法
が好ましい。
の前記部材との接触は、該部材の摩滅量が、ポリエステ
ル樹脂の移送量1トンに対して、0.0001〜100
0gとなる量で接触させるのが好ましい。
ては、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン−1等の
炭素数2〜8程度のα−オレフィンの単独重合体、それ
らのα−オレフィンと、エチレン、プロピレン、1−ブ
テン、3−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、4−メ
チル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1
−デセン等の炭素数2〜20程度の他のα−オレフィン
や、酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル
酸エステル、メタクリル酸エステル、塩化ビニル、スチ
レン等のビニル化合物との共重合体等が挙げられ、具体
的には、例えば、低・中・高密度ポリエチレン等(分岐
状又は直鎖状)のエチレン単独重合体、エチレン−プロ
ピレン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチ
レン−4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン−
1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリ
ル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチ
レン−アクリル酸エチル共重合体等のエチレン系樹脂、
プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレン共重合
体、プロピレン−エチレン−1−ブテン共重合体等のプ
ロピレン系樹脂、及び、1−ブテン単独重合体、1−ブ
テン−エチレン共重合体、1−ブテン−プロピレン共重
合体等の1−ブテン系樹脂等が挙げられる。
ば、ブチロラクタム、δ−バレロラクタム、ε−カプロ
ラクタム、エナントラクタム、ω−ラウリルラクタム等
のラクタム類の重合体、6−アミノカプロン酸、7−ア
ミノヘプタン酸、8−アミノオクタン酸、9−アミノノ
ナン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデ
カン酸等のアミノ酸類の重合体、1,4−ブタンジアミ
ン、1,5−ペンタンジアミン、1,5−ヘキサンジア
ミン、1,6−ヘキサンジアミン、1,9−ノナンジア
ミン、1,11−ウンデカジアミン、1,12−ドデカ
ンジアミン、α,ω−ジアミノポリプロピレングリコー
ル等の脂肪族ジアミン、1,3−又は1,4−ビス(ア
ミノメチル)シクロヘキサン、ビス(p−アミノシクロ
ヘキシルメタン)等の脂環式ジアミン、m−又はp−キ
シリレンジアミン等の芳香族ジアミン等のジアミン類
と、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン
酸、ドデカン二酸等の脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキ
サンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸、テレフタル
酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸等のジカルボ
ン酸類との重縮合体、又はそれらの共重合体等が挙げら
れ、具体的には、例えば、ナイロン4、ナイロン6、ナ
イロン7、ナイロン8、ナイロン9、ナイロン11、ナ
イロン12、ナイロン66、ナイロン69、ナイロン6
10、ナイロン611、ナイロン612、ナイロン6
T、ナイロン6I、ナイロンMXD6、ナイロン6/6
6、ナイロン6/610、ナイロン6/12、ナイロン
6/6T、ナイロン6I/6T等が挙げられる。
改質ポリエステル樹脂は、前述のポリオレフィン樹脂又
はポリアミド樹脂を微量含有させることにより、成形体
とした後の昇温結晶化温度(Tc1’)を2℃以上、好ま
しくは4℃以上低下させたものであるが、その昇温結晶
化温度(Tc1’)が155〜165℃であることを必須
とし、昇温結晶化温度(Tc1’)が157〜164℃で
あるのが好ましい。ここで、昇温結晶化温度(Tc1’)
が前記範囲未満では、改質ポリエステル樹脂としての透
明性が劣ることとなり、一方、前記範囲超過では、ボト
ル成形時の加熱処理に時間がかかり生産性が低下するこ
ととなるか、或いは加熱処理による口栓部等の形状が悪
化することとなる。尚、ここで、成形体とした後の昇温
結晶化温度(Tc1’)は、前述の昇温結晶化温度
(Tc1)と同様の方法で測定したものである。
ポリエステル樹脂は、成形時の耐金型汚染性等の面か
ら、環状三量体含有量(CT0 )が0.45重量%以下
であるのが好ましく、又、ボトル等として用いたときの
内容飲食品の耐風味低下性等の面から、アセトアルデヒ
ド含有量(AA0 )が10ppm以下であるのが好まし
く、又、ボトル等としての色調等の面から、JIS Z
8730の参考1に記載されるLab表色系におけるハ
ンターの色差式の色座標bが4以下であるのが好まし
い。環状三量体含有量(CT0 )は0.40重量%以下
であるのが更に好ましく、又、アセトアルデヒド含有量
(AA0 )は5ppm以下であるのが更に好ましく、
又、ハンターの色差式の色座標bは3以下であるのが更
に好ましい。
ポリエステル樹脂は、成形時の耐金型汚染性等の面か
ら、280℃での射出成形後の成形体における環状三量
体含有量(CTS ;重量%)と、射出成形前の環状三量
体含有量(CT0 ;重量%)との差(CTS −CT0 )
が0.15重量%以下であるのが好ましく、0.10重
量%以下であるのが更に好ましい。又、ボトル等として
用いたときの内容飲食品の耐風味低下性等の面から、2
80℃での射出成形後の成形体におけるアセトアルデヒ
ド含有量(AAS ;ppm)と、射出成形前のアセトア
ルデヒド含有量(AA0 ;ppm)との差(AAS −A
A0 )が20ppm以下であるのが好ましく、15pp
m以下であるのが更に好ましい。
脂には、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光
安定剤、帯電防止剤、滑剤、ブロッキング防止剤、防曇
剤、核剤、可塑剤、着色剤、分散剤、赤外線吸収剤、充
填材等の添加剤が含有されてもよい。
エステル樹脂は、必要に応じて用いられる前記添加剤等
と共に、常法により溶融混練することにより調製され
る。そして、例えば、射出成形によってプリフォームに
成形した後、ブロー成形金型内で二軸延伸し延伸ブロー
成形してボトル等を成形する射出ブロー成形体の成形に
用いるに有用であり、その際にプリフォーム又はボトル
の口栓部を赤外線ヒーター等で加熱処理して耐熱ボトル
を成形するにおいて特に好適に用いられる。尚、その際
の射出成形条件としては、通常採用されている範囲であ
って、例えば、シリンダー温度260〜300℃、スク
リュー回転数40〜300rpm、射出圧力4×106
〜14×106 Pa、金型温度5〜40℃程度とし、
又、延伸ブロー成形条件としては、延伸温度70〜12
0℃、延伸倍率は縦方向に1.5〜3.5倍、円周方向
に2〜5倍程度とし、更に、温度100〜200℃で数
秒〜数分間の熱固定がなされる。
記の成形方法による成形体の中で、射出成形方法によっ
て得られたプリフォームを、再加熱後に二軸延伸するコ
ールドパリソン法等のブロー成形法よってボトルに成形
された、射出ブローボトルとして好適であり、例えば、
炭酸飲料、アルコール飲料、醤油、ソース、みりん、ド
レッシング等の液体調味料等のボトルとして、更には、
果汁飲料、茶やミネラルウォーター等の飲料等の耐熱ボ
トルとして、好適に用いられる。
は、射出ブローボトルとして、93℃の熱水を充填した
ときのアンチモン化合物の溶出量が、水中のアンチモン
原子(Sb)濃度として1.0ppb以下という、極め
て優れた耐アンチモン化合物溶出性を有するものとな
る。
するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例
に限定されるものではない。
6.1kgのスラリーを、予めビス(2−ヒドロキシエ
チル)テレフタレート約50kgが仕込まれ、温度25
0℃、圧力1.2×105 Paに保持されたエステル化
反応槽に4時間かけて順次供給し、供給終了後も更に1
時間かけてエステル化反応を行い、このエステル化反応
生成物の50kgを重縮合槽に移送した。
た前記重縮合槽に、その配管より、エチルアシッドホス
フェートのエチレングリコール溶液、酢酸マグネシウム
と三酸化アンチモンの水/エチレングリコール溶液、及
びテトラ−n−ブトキシチタンのエチレングリコール溶
液を、ポリエステル樹脂1トン当たり、燐原子(P)と
して0.420モル、マグネシウム原子(Mg)として
0.700モル、アンチモン原子(Sb)として0.9
86モル、及びチタン原子(Ti)として0.021モ
ルとなるように、順次5分間隔で添加した後、ジエチレ
ングリコール582gを添加した。その後、系内を2時
間30分かけて250℃から280℃まで昇温すると共
に、1時間かけて常圧から400Paに減圧して同圧を
保持しつつ、得られる樹脂の固有粘度が0.62dl/
gとなる時間溶融重縮合させ、重縮合槽の底部に設けら
れた抜き出し口からストランド状に抜き出して、水冷
後、カッターでチップ状とすることにより、約40kg
のポリエチレンテレフタレート樹脂(ジエチレングリコ
ールの共重合量3.4モル%)を製造した。
樹脂チップを、約160℃に保持された攪拌結晶化機
(Bepex社製)内に滞留時間が約5分となるように
連続的に供給して結晶化させ、イナートオーブン(ES
PEC社製「IPHH−201型」)中で、40リット
ル/分の窒素気流下160℃で4時間乾燥させた後、2
10℃で、固有粘度が0.839dl/gとなる時間加
熱して固相重縮合させた。
て、以下に示す方法で、ポリエステル樹脂に占めるエチ
レンテレフタレート単位の割合、各金属化合物における
金属原子含有量、及び固有粘度、並びに、後述する成形
法と同様の成形法で段付成形板を成形し、成形体とした
後の昇温結晶化温度(Tc1)及び降温結晶化温度
(Tc2)を測定し、結果を表1に示した。
タレート単位の割合 樹脂試料を重水素化トリフルオロ酢酸に常温で溶解させ
た3重量%溶液を用いて、核磁気共鳴装置(日本電子社
製「JNM−EX270型」)にて1H−NMRを測定
し、各ピークを帰属し、その積分比からテレフタル酸以
外のジカルボン酸成分、及びエチレングリコール以外の
ジオール成分を算出することにより、エチレンテレフタ
レート単位の割合を求めた。
全分解後、蒸留水にて50mlに定容したものについ
て、プラズマ発光分光分析法により定量した。
ラクロロエタン(重量比1/1)の混合溶媒に、濃度
(c)を1.0g/dlとして、110℃で20分間で
溶解させた後、ウベローデ型毛細粘度管を用いて、30
℃で、原液との相対粘度(ηrel )を測定し、この相対
粘度(ηrel )−1から求めた比粘度(η sp)と濃度
(c)との比(ηsp/c)を求め、同じく濃度(c)を
0.5g/dl、0.2g/dl、0.1g/dlとし
たときについてもそれぞれの比(ηsp/c)を求め、こ
れらの値より、濃度(c)を0に外挿したときの比(η
sp/c)を固有粘度〔η〕(dl/g)として求めた。
度(TC2) 成形板における厚み3.5mm部の先端部分(図1にお
けるA部)を切り出して、真空乾燥機にて40℃で3日
間乾燥させた後、その非表面部から切り出した試料を用
い、その約10mgを精秤し、アルミニウム製オープン
パン及びパンカバー(常圧タイプ、セイコー電子社製
「P/N SSC000E030」及び「P/N SS
C000E032」)を用いて封入し、示差走査熱量計
(セイコー社製「DSC220C」)を用いて、窒素気
流下、20℃から285℃まで20℃/分の速度で昇温
させ、その途中で観測される結晶化発熱ピーク温度を測
定し昇温結晶化温度(TC1)とした。しかる後、285
℃で5分間溶融状態を保持した後、10℃/分の速度で
20℃まで降温させ、その途中で観測される結晶化発熱
ピーク温度を測定し降温結晶化温度(TC2)とした。
チップ40kgを、高さ5mに設置したホッパーからS
US製配管を通して落下させ、配管直下に設置した低密
度ポリエチレン樹脂(日本ポリケム社製「UE32
0」)製の直径2cmのロッドに、ロッドの摩滅量がポ
リエステル樹脂の移送量1トンに対して、0.05gと
なるように衝突接触させることにより、該低密度ポリエ
チレン樹脂をポリエステル樹脂に微量含有せしめて改質
ポリエステル樹脂となし、得られた改質ポリエステル樹
脂チップについて、以下に示す方法で、環状三量体含有
量、アセトアルデヒド含有量、及び色調としての色座標
bを測定し、結果を表1に示した。
ルオロイソプロパノール(容量比3/2)の混合溶媒2
mlに溶解した後、更にクロロホルム20mlを加えて
希釈し、これにメタノール10mlを加えて析出させ、
引き続いて濾過して得た濾液を蒸発乾固後、ジメチルホ
ルムアミド25mlに溶解し、その溶液中の環状三量体
(シクロトリエチレンテレフタレート)量を、液体クロ
マトグラフィー(島津製作所製「LC−10A」)で定
量した。
50mlのミクロボンベに窒素シール下に封入し、16
0℃で2時間の加熱抽出を行い、その抽出液中のアセト
アルデヒド量を、イソブチルアルコールを内部標準とし
てガスクロマトグラフィー(島津製作所製「GC−14
A」)で定量した。
体測色用セルにすりきりで充填し、測色色差計(日本電
色工業社製「ND−300A」)を用いて、JIS Z
8730の参考1に記載されるLab表色系におけるハ
ンターの色差式の色座標bを、反射法で、セルを90度
ずつ回転させて4箇所測定した値の単純平均値として求
めた。
を、イナートオーブン(ESPEC社製「IPHH−2
01型」)中で、40リットル/分の窒素気流下160
℃で4時間乾燥させた後、射出成形機(名機製作所社製
「M−70AII−DM」)にて、シリンダー温度28
0℃、背圧5×105 Pa、射出率40cc/秒、保圧
力35×105 Pa、金型温度25℃、成形サイクル約
75秒で、図1に示される形状の、縦50mm、横10
0mmで、横方向に6mmから3.5mmまで段差0.
5mmの6段階の厚みを有する段付成形板を射出成形し
た(尚、図1において、Gはゲート部である。)。得ら
れた成形板について、以下に示す方法で、環状三量体含
有量、アセトアルデヒド含有量、昇温結晶化温度
(TC1’)、並びに透明性としてのヘーズを測定し、結
果を表1に示した。
けるA部)から切り出した試料を用い、前述と同じ方法
で測定した。
けるB部)から4mm角程度に切り出しチップ化した試
料を用い、前述と同じ方法で測定した。
た。
について、ヘーズメーター(日本電色工業社製「NDH
−300A」)にてヘーズを測定した。
ップを、真空乾燥機にて130℃で10時間乾燥させた
後、射出成形機(日精樹脂工業社製「FE−80S」)
にて、シリンダー温度280℃、背圧5×105 Pa、
射出率45cc/秒、保圧力30×105 Pa、金型温
度20℃、成形サイクル約40秒で、外径約29mm、
高さ約165mm、平均肉厚約3.7mm、重量約60
gの試験官状の予備成形体(プリフォーム)を射出成形
した。得られたプリフォームの口栓部を石英ヒーター式
口栓部結晶化機により150〜180秒間加熱した後、
型ピンを挿入して口栓部の結晶化処理を行い、その際の
口栓部の形状、寸法を目視観察し、以下の基準に従って
評価し、結果を表1に示した。
ォームを、石英ヒーターを備えた近赤外線照射炉内で7
0秒間加熱し、25秒間室温で放置した後、160℃に
設定したブロー金型内に装入し、延伸ロッドで高さ方向
に延伸しながら、ブロー圧力7×105 Paで1秒間、
更に30×105 Paで40秒間ブロー成形し、ヒート
セットして空冷することにより、外径約95mm、高さ
約305mm、胴部平均肉厚約0.37mm、重量約6
0g、内容積約1.5リットルのボトルを成形した。得
られたボトルについて外観を目視観察して以下の基準に
従って評価し、更に、以下に示す方法でアンチモン化合
物の熱水溶出量を測定し、結果を表1に示した。
冷した後、誘導結合プラズマ質量分析計(ヒューレット
パッカード社製「HP4500」)を用いて、水中のア
ンチモン化合物の溶出量を、アンチモン原子(Sb)濃
度として測定した。
化アンチモンの添加量を変えた外は、実施例1と同様に
して、ポリエステル樹脂を製造し、ポリエステル樹脂と
しての、エチレンテレフタレート単位の割合、金属原子
含有量、及び固有粘度、並びに、成形体とした後の昇温
結晶化温度(Tc1)及び降温結晶化温度(Tc2)を測定
し、改質ポリエステル樹脂を製造し、改質ポリエステル
樹脂としての、環状三量体含有量、アセトアルデヒド含
有量、及び色調を測定し、又、段付成形板を射出成形
し、環状三量体含有量、アセトアルデヒド含有量、昇温
結晶化温度(Tc1’)、及び透明性を測定し、更に、ボ
トルを射出ブロー成形し、口栓部形状、及びボトル外観
を評価、アンチモン溶出量を測定し、結果を表1に示し
た。
ネシウム、及び三酸化アンチモンの添加量を変えたこ
と、並びに、テトラ−n−ブトキシチタンを添加しなか
ったことの外は、実施例1と同様にして、ポリエステル
樹脂を製造し、ポリエステル樹脂としての、エチレンテ
レフタレート単位の割合、金属原子含有量、及び固有粘
度、並びに、成形体とした後の昇温結晶化温度(Tc1)
及び降温結晶化温度(Tc2)を測定し、改質ポリエステ
ル樹脂を製造し、改質ポリエステル樹脂としての、環状
三量体含有量、アセトアルデヒド含有量、及び色調を測
定し、又、段付成形板を射出成形し、環状三量体含有
量、アセトアルデヒド含有量、昇温結晶化温度
(Tc1’)、及び透明性を測定し、更に、ボトルを射出
ブロー成形し、口栓部形状、及びボトル外観を評価、ア
ンチモン溶出量を測定し、結果を表1に示した。
に95℃の蒸留水に4時間浸漬して水処理した外は、実
施例4と同様にして、ポリエステル樹脂を製造し、ポリ
エステル樹脂としての、エチレンテレフタレート単位の
割合、金属原子含有量、及び固有粘度、並びに、成形体
とした後の昇温結晶化温度(Tc1)及び降温結晶化温度
(Tc2)を測定し、改質ポリエステル樹脂を製造し、改
質ポリエステル樹脂としての、環状三量体含有量、アセ
トアルデヒド含有量、及び色調を測定し、又、段付成形
板を射出成形し、環状三量体含有量、アセトアルデヒド
含有量、昇温結晶化温度(Tc1’)、及び透明性を測定
し、更に、ボトルを射出ブロー成形し、口栓部形状、及
びボトル外観を評価、アンチモン溶出量を測定し、結果
を表1に示した。
水/エチレングリコール溶液を、三酸化アンチモンのエ
チレングリコール溶液、酢酸マグネシウムのエチレング
リコール溶液として別々に添加量を変えて添加したこ
と、その後に燐化合物としてのトリメチルホスフェート
のエチレングリコール溶液を添加量を変えて添加したこ
と、及びテトラ−n−ブトキシチタンを添加しなかった
ことの外は、実施例1と同様にして、ポリエステル樹脂
を製造し、ポリエステル樹脂としての、エチレンテレフ
タレート単位の割合、金属原子含有量、及び固有粘度、
並びに、成形体とした後の昇温結晶化温度(Tc1)及び
降温結晶化温度(Tc2)を測定し、改質ポリエステル樹
脂を製造し、改質ポリエステル樹脂としての、環状三量
体含有量、アセトアルデヒド含有量、及び色調を測定
し、又、段付成形板を射出成形し、環状三量体含有量、
アセトアルデヒド含有量、昇温結晶化温度(Tc1’)、
及び透明性を測定し、更に、ボトルを射出ブロー成形
し、口栓部形状、及びボトル外観を評価、アンチモン溶
出量を測定し、結果を表1に示した。
その正燐酸と三酸化アンチモン、及び酢酸マグネシウム
の添加量を変えたこと、及び、テトラ−n−ブトキシチ
タン、ジエチレングリコールを添加しなかったこと、並
びに、固相重縮合後に低密度ポリエチレン樹脂と接触さ
せなかったことの外は、実施例1と同様にして、ポリエ
ステル樹脂を製造し、ポリエステル樹脂としての、エチ
レンテレフタレート単位の割合、金属原子含有量、及び
固有粘度、並びに、成形体とした後の昇温結晶化温度
(Tc1)及び降温結晶化温度(Tc2)を測定し、改質ポ
リエステル樹脂を製造し、改質ポリエステル樹脂として
の、環状三量体含有量、アセトアルデヒド含有量、及び
色調を測定し、又、段付成形板を射出成形し、環状三量
体含有量、アセトアルデヒド含有量、昇温結晶化温度
(Tc1’)、及び透明性を測定し、更に、ボトルを射出
ブロー成形し、口栓部形状、及びボトル外観を評価、ア
ンチモン溶出量を測定し、結果を表1に示した。
ったことの外は、実施例1〜3と同様にして、ポリエス
テル樹脂を製造し、ポリエステル樹脂としての、エチレ
ンテレフタレート単位の割合、金属原子含有量、及び固
有粘度、並びに、成形体とした後の昇温結晶化温度(T
c1)及び降温結晶化温度(Tc2)を測定し、改質ポリエ
ステル樹脂を製造し、改質ポリエステル樹脂としての、
環状三量体含有量、アセトアルデヒド含有量、及び色調
を測定し、又、段付成形板を射出成形し、環状三量体含
有量、アセトアルデヒド含有量、昇温結晶化温度
(Tc1’)、及び透明性を測定し、更に、ボトルを射出
ブロー成形し、口栓部形状、及びボトル外観を評価、ア
ンチモン溶出量を測定し、結果を表1に示した。
ったことの外は、実施例6と同様にして、ポリエステル
樹脂を製造し、ポリエステル樹脂としての、エチレンテ
レフタレート単位の割合、金属原子含有量、及び固有粘
度、並びに、成形体とした後の昇温結晶化温度(Tc1)
及び降温結晶化温度(Tc2)を測定し、改質ポリエステ
ル樹脂を製造し、改質ポリエステル樹脂としての、環状
三量体含有量、アセトアルデヒド含有量、及び色調を測
定し、又、段付成形板を射出成形し、環状三量体含有
量、アセトアルデヒド含有量、昇温結晶化温度
(Tc1’)、及び透明性を測定し、更に、ボトルを射出
ブロー成形し、口栓部形状、及びボトル外観を評価、ア
ンチモン溶出量を測定し、結果を表1に示した。
性を低下させることなく成形体に耐熱性を効率的に付与
でき、特に射出ブローボトルの成形に有用な改質ポリエ
ステル樹脂の製造方法を提供することができる。
板の(a)は平面図、(b)は正面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 テレフタル酸又はそのエステル形成性誘
導体を主成分とするジカルボン酸成分とエチレングリコ
ールを主成分とするジオール成分とを、エステル化反応
或いはエステル交換反応を経て溶融重縮合及び固相重縮
合させることによりポリエステル樹脂を製造するにおい
て、ポリエステル樹脂の理論収量に対して、アンチモン
原子(Sb)として0.08〜2モル/トン、及び、チ
タン原子(Ti)として0〜0.2モル/トンの含有量
となる量のアンチモン化合物、及びチタン化合物の存在
下に溶融重縮合及び固相重縮合させて、固有粘度が0.
6〜1.2dl/gであり、成形体とした後の昇温結晶
化温度(Tc1)が160℃以上で降温結晶化温度
(Tc2)が180℃以下のポリエステル樹脂を製造し、
しかる後、得られたポリエステル樹脂の粒状体を、流動
条件下に、ポリオレフィン樹脂又はポリアミド樹脂から
なる部材に接触させて該ポリオレフィン樹脂又はポリア
ミド樹脂をポリエステル樹脂に微量含有せしめることに
より、成形体とした後の昇温結晶化温度(Tc1’)を2
℃以上低下せしめて155〜165℃とすることを特徴
とする改質ポリエステル樹脂の製造方法。 - 【請求項2】 ポリエステル樹脂の溶融重縮合及び固相
重縮合時に、前記アンチモン化合物及びチタン化合物に
加えて、更に、ポリエステル樹脂の理論収量に対して、
周期律表第IA族又は第IIA族の元素の原子の合計
(M)として0.4〜8モル/トン、及び、燐原子
(P)として0.1〜7モル/トンの含有量となる量の
周期律表第IA族又は第IIA族の元素の化合物、及び燐
化合物を共存させる請求項1に記載の改質ポリエステル
樹脂の製造方法。 - 【請求項3】 ポリエステル樹脂の溶融重縮合時に、燐
化合物を添加した後、周期律表第IA族又は第IIA族の
元素の化合物とアンチモン化合物とを予め混合させた混
合物として添加する請求項2に記載の改質ポリエステル
樹脂の製造方法。 - 【請求項4】 ポリエステル樹脂の粒状体を、流動条件
下に、ポリオレフィン樹脂又はポリアミド樹脂からなる
部材に接触させて該ポリオレフィン樹脂又はポリアミド
樹脂をポリエステル樹脂に微量含有せしめるにおいて、
ポリエステル樹脂粒状体の移送経路内にポリオレフィン
樹脂又はポリアミド樹脂からなる棒状、網状、又は板状
部材を設置し、該部材の摩滅量が、ポリエステル樹脂の
移送量1トンに対して、0.0001〜1000gとな
る量で接触させる請求項1乃至3のいずれかに記載の改
質ポリエステル樹脂の製造方法。 - 【請求項5】 ポリエステル樹脂を、固相重縮合後成形
前の任意の段階において、加温下の水又は水蒸気に接触
させる請求項1乃至4のいずれかに記載の改質ポリエス
テル樹脂の製造方法。
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