JP2002217028A - 電磁弁制御装置 - Google Patents

電磁弁制御装置

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JP2002217028A
JP2002217028A JP2001011391A JP2001011391A JP2002217028A JP 2002217028 A JP2002217028 A JP 2002217028A JP 2001011391 A JP2001011391 A JP 2001011391A JP 2001011391 A JP2001011391 A JP 2001011391A JP 2002217028 A JP2002217028 A JP 2002217028A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁弁の開度制御において、電磁弁の制御精
度の向上を図ることを主たる目的とし、さらに、特に、
ブレーキ制御装置の電磁弁の制御において、使用者に違
和感を与えることの無いように制御品質を向上させるこ
と。 【解決手段】 開弁時にホイルシリンダ圧を減圧するア
ウト側ゲート弁の制御信号を形成するデューティ演算部
26は、フィードフォワード制御量Sf_Vと電磁弁制
御量Sb_Vと差圧補正量Sd_Vを合算して制御信号
を形成する構成であり、目標液圧と減速度との偏差に基
づいてアウト側ゲート弁に対する電磁弁制御量Sb_V
を決定する電磁弁制御量演算部23が、アウト側ゲート
弁を開弁方向に補正するときと閉弁方向に補正するとき
とでゲインを異ならせる構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁弁制御装置に
関し、特に、電磁弁の作動状態の補正技術に関する。
【0002】
【従来の技術】車両や産業機器などにおいて油圧制御な
どの種々の目的で電磁弁が用いられている。例えば、車
両にあっては、ホイルシリンダ圧制御用電磁弁や、自動
変速機におけるロックアップクラッチスリップ制御用電
磁弁,アキュム背圧制御用電磁弁,スロットル圧発生用
電磁弁や、内燃機関の吸入空気量制御用電磁弁などにお
いて用いられている。また、これらは、高い制御性を得
るためにデューティ制御などにより、電流値を制御して
開度の可変制御が行われている。そして、これらの電流
制御型の電磁弁を用いて制御を実行するにあたり、その
制御精度の向上を図るためにフィードバック制御が実行
されている。このようなフィードバック制御を実行する
従来技術としては、例えば、特開平10−278764
号公報に記載のものが知られている。この従来技術は、
車両のブレーキ液圧システムに適用されるもので、ブレ
ーキ液圧を制御する電磁弁を、増圧状態、減圧状態、保
持状態に制御するために、目標液圧を設定する手段と、
目標液圧と実際液圧との偏差を求め、偏差を無くす方向
に出力液圧を補正する補正手段とを備え、実際液圧と目
標液圧との間に液圧偏差が存在していても、目標液圧が
実際液圧に近付く向きに変化している場合には電磁弁を
保持状態とし、目標液圧が実際液圧から離れる向きに変
化している場合に限り電磁弁を増圧状態あるいは減圧状
態として両液圧を近づける方向に補正する待ち型制御手
段を設けたことを特徴とするものである。
【0003】この従来技術は、上述のような手段を採用
したことにより、増圧と減圧が頻繁に繰り返される制御
ハンチングの発生を防止して、制御品質を向上させるこ
とができ、また、電磁弁の作動音の発生やエネルギ消費
を低減させることができるという特徴を有するものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のような制御に用
いられる電磁弁としては、ポペット弁が一般的であり、
このポペット弁としては、図15に示すように弁体01
が流入口02に対向して設けられている構造のものが知
られている。本発明者は、研究の結果、このような構造
のポペット弁にあっては、弁体01は、閉方向へ移動し
難く、開方向へ移動し易いという特性を有していること
を知見した。上記のように閉方向へ移動し難く開方向へ
移動し易い理由としては、下記の2つの理由がある。ま
ず、第1の理由は、図15に示すように、流入口02の
上流の高圧による流体力が弁体01に対して開弁方向に
作用するため、開弁は容易であるが、閉弁には大きな力
を要する。特に、この流体力は、同図(a)(b)に示
すように、弁体01とシート面03との距離が短くなる
ほど高圧の受圧面積が広くなるため、閉弁直前ほど大き
くなり、閉弁直前ほど大きなソレノイド吸引力が必要と
なる。第2の理由は、弁体01が極微少であっても軸ず
れした場合、弁開度を微少としたときに図16に示すよ
うに、弁体01とシート面03とが片当たり状態となる
ことがあり、この場合、接触部において摩擦力が作用
し、それだけ閉弁させるのに大きなソレノイド吸引力が
必要となる。
【0005】上述したように、ポペット弁にあっては、
閉弁作動させる際には、開弁作動させる場合よりも大き
な吸引力が必要であり、かつ、特に、全閉直前で、大き
な吸引力が必要である。しかしながら、上述の従来技術
にあっては、このような点を考慮していなかったため、
精度の高い弁開度制御が難しいという問題があった。す
なわち、開弁方向と閉弁方向とで同じ特性を用いて電磁
弁制御量を大きくすると、弁開度が必要以上に大きくな
りやすい傾向が強くなり、一方、電磁弁制御量を小さく
すると、弁開度が広がるのが遅くなるという現象が生じ
る。特に、この電磁弁として、ブレーキ液圧を能動的に
制御するブレーキ制御装置の減圧弁に適用した場合、弁
開度が必要以上に大きくなった場合、制動力が不意に抜
ける感じであるG抜け現象を招くおそれがあり、一方、
弁開度の広くなるのが遅くなった場合、ブレーキの引き
ずり感を招くおそれがあった。特に、G抜け感は、電磁
弁の制御信号において、ノイズが重畳することがある
が、このようなノイズが重畳してソレノイド吸引力が低
下した場合、この低下が僅かであっても、弁体01は、
開方向に大きく移動してブレーキ液圧が低下して発生す
ることがあった。
【0006】本願発明は、上述の従来の問題点に着目し
て成されたもので、電磁弁の開度制御において、フィー
ドバック制御精度の向上を図ることを主たる目的とし、
さらに、特に、ブレーキ制御装置の電磁弁の制御におい
て、使用者に違和感を与えることの無いように制御品質
を向上させることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明は、流体の流量を調整する電磁弁(3)と、
この電磁弁に対する制御信号を所定の入力に基づいて演
算する制御信号演算手段(26)と、前記制御信号に基
づいて電磁弁に向けて駆動制御信号を出力する駆動制御
手段(29)と、前記電磁弁の作動状態を検出する作動
検出手段(22)と、前記電磁弁に対する制御信号と作
動検出手段が検出する作動検出値との差に基づいて電磁
弁制御量を求める電磁弁制御手段(23)と、を備え、
前記制御信号演算手段は、電磁弁制御量に応じて前記制
御信号を求めるよう構成された電磁弁制御装置におい
て、前記電磁弁(3)は、閉作動時と開作動時とで弁体
の作動特性が異なり、前記電磁弁制御手段(23)は、
前記弁体の作動特性に応じ、閉弁方向と開弁方向とで異
なる特性で前記電磁弁制御量を求める構成であることを
特徴とする手段とした。
【0008】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の電磁弁制御装置において、前記電磁弁(3)
は、弁体がシート面に対して下流に配置されて流体の流
体力が弁体に対して開弁方向に作用する構成であり、前
記電磁弁制御手段(23)は、電磁弁を閉弁方向に補正
するときには、開弁方向に補正するときに比べて電磁弁
制御量を大きくする構成であることを特徴とする。
【0009】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
に記載の電磁弁制御装置において、前記電磁弁(3)
は、弁体がシート面に対して上流に配置されて流体の流
体力が弁体に対して閉弁方向に作用する構成であり、
前記電磁弁制御手段(23)は、電磁弁を開弁方向に補
正するときには、閉弁方向に補正するときに比べて電磁
弁制御量を大きくする構成であることを特徴とする。
【0010】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
ないし3に記載の電磁弁制御装置において、前記電磁弁
制御手段(23)は、閉弁方向と開弁方向とで電磁弁制
御量を異ならせるにあたりゲインを変化させることを特
徴とする。また、請求項5に記載の発明は、請求項1な
いし4に記載の電磁弁制御装置において、前記電磁弁制
御手段(23)は、補正方向の判断を圧力勾配の偏差が
正であるか負であるかにより行うことを特徴とする。ま
た、請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5に記載
の電磁弁制御装置において、前記電磁弁制御手段(2
3)は、電磁弁制御量の上限値と下限値とに制約を与え
るリミット制御を実行することを特徴とする。また、請
求項7に記載の発明は、請求項1ないし6に記載の電磁
弁制御装置において、前記駆動制御手段(29)は、前
記電磁弁にデューティ比信号からなる駆動制御信号を出
力する構成であることを特徴とする。
【0011】また、請求項8に記載の発明は、請求項1
ないし7に記載の電磁弁制御装置において、前記電磁弁
(3)は、ブレーキ液圧を任意に増圧および減圧可能に
構成されたブレーキユニット(H/U)において、ホイ
ルシリンダとリザーバとを結ぶ減圧回路(1,2)の途
中に設けられ、前記制御信号演算手段(26)は、ホイ
ルシリンダに与えるブレーキ液圧に応じた制御信号を形
成する構成であることを特徴とする。また、請求項9に
記載の発明は、請求項8に記載の電磁弁制御装置におい
て、前記制御信号演算手段(26)は、ホイルシリンダ
の目標液圧に基づいて形成したフィードフォワード制御
量と、電磁弁制御量として用いられるフィードバック制
御量とを加算する演算を行って制御信号を求めることを
特徴とする。また、請求項10に記載の発明は、請求項
8または9に記載の電磁弁制御装置において、前記作動
検出手段(22)は、車両の減速度に基づいて作動状態
を検出することを特徴とする。また、請求項11に記載
の発明は、請求項8ないし10に記載の電磁弁制御装置
において、前記電磁弁制御手段(23)は、電磁弁制御
量を求めるにあたり、目標液圧と制御液圧との液圧偏差
に第1ゲインを乗算した値と、目標液圧勾配と制御液圧
勾配との偏差である圧力勾配偏差に第2ゲインを乗算し
た値とを加算して電磁弁制御量を求める構成であること
を特徴とする。また、請求項12に記載の発明は、請求
項11に記載の電磁弁制御装置において、前記電磁弁制
御手段(23)は、前記リミット制御を実行するにあた
り、圧力勾配偏差に第2ゲインを乗じた値に上限リミッ
ト値と下限リミット値とを与えることを特徴とする。ま
た、請求項13に記載の発明は、請求項11に記載の電
磁弁制御装置において、前記電磁弁制御手段(23)
は、前記リミット制御を実行するにあたり、電磁弁制御
量それ自体に上限リミット値と下限リミット値とを与え
ることを特徴とする。また、請求項14に記載の発明
は、請求項10ないし13に記載の電磁弁制御装置にお
いて、前記電磁弁の上下差圧に基づいて上下差圧補正量
を演算する差圧補正制御量演算手段(24)が設けら
れ、前記制御信号演算手段(26)は、フィードフォワ
ード制御量と電磁弁制御量と上下差圧補正量とを加算し
て制御信号を形成することを特徴とする。
【0012】
【発明の作用および効果】本発明では、制御信号演算手
段が制御信号を演算し、駆動制御手段が制御信号に基づ
いて電磁弁を作動させて流体の流量を調整する。同時
に、電磁弁制御手段は、制御信号と作動検出値との差に
基づいて電磁弁制御量を求め、制御信号演算手段は、電
磁弁制御量に応じて制御信号を求める。
【0013】上述の流量調整時には、本願発明者が知見
したように、電磁弁の弁体に対して流体力が作用し、か
つ、弁体がシート面に当接して全閉となる直前では、片
当たりによる摩擦力が作用するおそれがあり、これによ
り、弁体が開弁方向に移動するときと閉弁方向に移動す
るときとで、弁体の作動特性が異なる。そこで、本発明
では、電磁弁制御手段が電磁弁制御量を求めるにあた
り、弁体の作動特性に応じて開弁方向と閉弁方向とで異
なる特性で電磁弁制御量を求めている。
【0014】電磁弁制御手段の制御方法としては、フィ
ードバック制御、フィードフォワード制御、プレビュー
制御が含まれる。したがって、電磁弁が制御信号に対し
て実際の作動状態に偏差が生じた場合、電磁弁制御量に
応じて偏差を無くすフィードバック補正を実行したとき
に、弁開度が必要以上に大きくなったり、弁開度が広が
るのが遅くなったりすることが生じることを無くし、目
標とする制御値に対する収束性を向上させて、電磁弁の
制御精度を向上させることができるという効果が得られ
る。
【0015】例えば、請求項2に記載の発明のように、
電磁弁の弁体に対して流体力が開弁方向に作用する構成
である場合、電磁弁制御手段は、電磁弁を閉弁方向に補
正するときには開弁方向に補正するときに比べて、電磁
弁制御量を大きくする。したがって、開弁方向と閉弁方
向で同じ電磁弁制御量である場合には、閉弁方向に補正
する場合、弁体の動きが、開弁方向に補正する場合に比
べて遅くなるが、本発明では、閉弁方向の補正量を大き
くすることにより、閉弁方向と開弁方向とで弁体の移動
速度の均一化を図り、上述のように目標とする制御値に
対する収束性を向上させて、フィードバック制御精度を
向上させることができるという効果が得られる。
【0016】また、請求項3に記載の発明の場合、電磁
弁の弁体の作動特性が請求項2に記載の発明と逆である
ことから、電磁弁制御手段の電磁弁制御量の特性も逆に
することで、請求項2に記載の発明と同様に、閉弁方向
と開弁方向とで弁体の移動速度の均一化を図り、上述の
ように目標とする制御値に対する収束性を向上させて、
フィードバック制御精度を向上させることができるとい
う効果が得られる。
【0017】また、請求項4に記載の発明では、電磁弁
制御手段は、閉弁方向と開弁方向とで電磁弁制御量を異
ならせるにあたり、ゲインを変化させる。したがって、
制御を単純化して構成の簡略化を図り、コストダウンを
図ることができる。
【0018】また、請求項5に記載の発明は、補正方向
の判断を圧力勾配の偏差が正であるか負であるかにより
行う。したがって、圧力勾配は電磁弁の弁体の弁開度に
相当するので、電磁弁の補正方向を容易かつ正確に判断
することができ、信頼性の高い電磁弁の制御が得られ
る。
【0019】請求項6に記載の発明は、電磁弁制御手段
は、リミット制御を実行して電磁弁制御量の上限値と下
限値に制約を与える。これにより、過剰な補正が加えら
れたり、逆に、細かすぎる補正が加えられたりするのを
防止して、目標値に対する収束性を良好とすることがで
き、フィードバック精度の向上を図ることができる。
【0020】請求項7に記載の発明では、駆動制御手段
は、電磁弁にデューティ比信号からなる駆動制御信号を
出力する。したがって、電磁弁制御量もデューティ比に
換算して制御信号に与えられる。
【0021】請求項8に記載の発明では、制御信号演算
手段は、ホイルシリンダに与えるブレーキ液圧に応じた
制御信号を形成し、これに基づき駆動制御手段が、電磁
弁に駆動制御信号を出力して、電磁弁の開度が制御され
る。この場合、電磁弁が開弁すれば、ホイルシリンダの
ブレーキ液が減圧回路を介してリザーバ向けて抜かれて
ホイルシリンダ圧の減圧が成され、電磁弁が閉弁すれ
ば、この減圧が停止されてホイルシリンダ圧の保持ある
いは増圧が実行される。このようにホイルシリンダ圧の
調圧を行うにあたり、上述したように電磁弁に対して高
い精度でフィードバック制御が実行されることにより、
弁開度が必要以上に大きくなって制動力が不意に抜ける
感じであるG抜け現象を招いたり、弁開度が広がるのが
遅くなってブレーキの引きずり感を招いたりすることを
防止でき、車両乗員に違和感を与えることのない、高度
の制御品質を得ることができる。また、この請求項8に
記載の発明にあっては、請求項9に記載のよう、制御信
号演算手段は、ホイルシリンダの目標液圧に基づいて形
成されたフィードフォワード制御量と、電磁弁制御手段
において求められた電磁弁制御量として用いられるフィ
ードバック制御量とを加算して、制御信号を形成するこ
とができる。また、車両の減速度はホイルシリンダ圧と
関連しているため、請求項10に記載のように、作動検
出手段は、車両の減速度に基づいて作動状態を検出する
ことができる。また、請求項11に記載の発明は、電磁
弁制御手段は、目標液圧と制御液圧との液圧偏差に第1
ゲインを乗算算した値と、圧力勾配偏差に第2ゲインを
乗算した値とを加算して電磁弁制御量を求める。すなわ
ち、液圧偏差に第1ゲインを乗算して電磁弁制御量を求
めることにより、偏差の絶対量を減らす補正を実行する
ことができる。また、圧力勾配偏差に第2ゲインを乗算
して電磁弁制御量を求めることにより、圧力勾配偏差を
無くして、ノイズや一時的な応答遅れなどにより短期に
生じる偏差を減らす補正を実行することができる。した
がって、高いフィードバック制御精度を得ることができ
る。また、電磁弁制御手段が、閉弁方向と開弁方向とで
電磁弁制御量を変化させるにあたり、ゲインを変化させ
る際には、これら第1ゲインと第2ゲインとの少なくと
も一方、望ましくは両方のゲインを変更させることによ
り、簡単に電磁弁制御量を変更させることができ、制御
性に優れる。
【0022】さらに、請求項12に記載の発明は、電磁
弁制御手段がリミット制御を実行するにあたり、第2ゲ
インを乗じた値に上限リミット値と下限リミット値とを
与えて、この第2ゲインを乗じた値が、上下限リミット
値よりも大きな値および小さな値にならないようにす
る。したがって、減圧変化率が所定の範囲に制限され
て、制動力が急激に減少する「G抜け感」や「ブレーキ
の引きずり」が生じるのを確実に防止することができ、
また、そのための制御が、第2ゲインにリミットを掛け
るだけで簡単である。なお、請求項13に記載の発明に
あっては、電磁弁制御量それ自体に上限リミット値およ
び下限リミット値を設けることで、請求項12に記載の
発明と同様に、制動力が急激に減少する「G抜け感」や
「ブレーキの引きずり」が生じるのを確実に防止するこ
とができる。なお、「G抜け感」や「ブレーキの引きず
り」は、減速度の変化率に基づくものであるため、請求
項12に記載の発明のように、圧力勾配に関する第2ゲ
インにリミッタを掛ける方が、「G抜け感」や「ブレー
キの引きずり」を防止し易い。請求項14に記載の発明
では、差圧補正制御量演算手段が、電磁弁の上下差圧に
基づいて、すなわち電磁弁の弁体に対して作用する流体
力に基づいて、上下差圧補正量を演算し、制御信号演算
手段は、上述のフィードフォワード制御量と電磁弁制御
量にさらに、上下差圧補正量を加算して制御信号を形成
する。したがって、弁体に作用する流体力に応じて予め
制御信号を形成することにより、前もってこの流体力の
影響により目標液圧と制御液圧とが異ならないようにす
ることができ、制御精度が向上し、乗員に違和感を与え
ないようにすることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図2は本発明の電磁弁制御装置
を適用した実施の形態のブレーキ制御装置を示すブレー
キ配管図である。なお、この実施の形態は、全請求項に
記載の発明のうち請求項3および13に記載の発明を除
く発明に対応している。図において、MCはマスタシリ
ンダでありブレーキペダルBPを踏み込むとブレーキ配
管1,2を介してブレーキ液をホイルシリンダWCに向
けて供給する周知のものである。なお、マスタシリンダ
MCにはブレーキ液を貯留するリザーバRESが設けら
れている。
【0024】前記ブレーキ配管1,2はいわゆるX配管
と呼ばれる接続構造となっている。すなわち、ブレーキ
配管1は、左前輪のホイルシリンダWC(FL)と右後
輪のホイルシリンダWC(RR)とを結び、ブレーキ配
管2は、右前輪のホイルシリンダWC(FR)と左後輪
のホイルシリンダWC(RL)とを結ぶよう構成されて
いる。
【0025】前記ブレーキ配管1,2の途中には、アウ
ト側ゲート弁3が設けられている。このアウト側ゲート
弁3は、ブレーキ配管1,2の連通・遮断を切り替える
常開のソレノイド弁であり、また、後述するように制動
制御時には、PWM制御により開度を可変制御する。す
なわち、アウト側ゲート弁3は、請求項2に記載の電磁
弁に相当するものであり、従来技術を説明する図15に
示すように、弁体がシート面の下流に配置され、かつ、
弁体がスプリングなどの付勢手段により全開方向に付勢
され、かつ、図外のコイルに通電した際には、発生した
吸引力により弁体が付勢力に抗して全閉方向に移動する
構造の常開の比例電磁弁であり、この吸引力をPWM制
御により可変制御することで開度が可変制御される。前
記アウト側ゲート弁3には、マスタシリンダMC側(以
下、これを上流という)からホイルシリンダWC側(以
下、これを下流という)へのブレーキ液の流通のみを許
容する一方弁3aが並列に設けられている。
【0026】また、前記ブレーキ配管1,2において、
アウト側ゲート弁3の下流にはソレノイド駆動の常開の
ON・OFF弁からなる流入弁5が設けられ、さらに、
この流入弁5よりも下流位置とリザーバ7とを結ぶリタ
ーン通路10の途中にはソレノイド駆動の常閉のON・
OFF弁からなる流出弁6が設けられている。
【0027】さらに、前記ブレーキ配管1,2には、液
圧源としてポンプ4が接続されている。このポンプ4
は、制動制御時のブレーキ液圧源となるとともに、AB
S制御を実行したときの戻しポンプを兼ねるものであ
る。このポンプ4は、モータ8により作動するプランジ
ャポンプであって、2つのプランジャ4p,4pを備え
るとともに、それぞれのプランジャ4p,4pで吸入・
吐出を行うポンプ室4rが、枝分かれされた吸入回路4
a,4bを介して前記ブレーキ配管1,2においてアウ
ト側ゲート弁3よりも上流の位置と、前記リザーバ7と
に接続されている。一方、吐出回路4cが、前記ブレー
キ配管1,2において、前記アウト側ゲート弁3と流入
弁5との間の位置に接続されている。前記吸入回路4b
には、ブレーキ液がリザーバ7の方向へ流れるのを防止
する逆止弁4dが設けられている。また、前記吸入回路
4aには、この吸入回路4aの連通・遮断を切り替える
イン側ゲート弁9が設けられている。このイン側ゲート
弁9は、常閉のソレノイドバルブにより構成されてい
る。なお、上述した図2において四角枠で囲んだ構成は
ブレーキユニットH/Uとして1つのハウジングに組み
込まれている。
【0028】このブレーキユニットH/Uにおける2つ
のゲート弁3,9、流入弁5、流出弁6およびモータ8
の作動は、図示を省略したコントロールユニットにより
制御される。このコントロールユニットは、図示は省略
するが、車輪速センサを含んで車両の走行状態を検出す
る走行状態検出手段に接続され、この走行状態検出手段
からの入力に基づいて後述するABS制御ならびに自動
制動制御を実行する。
【0029】ABS制御は、周知の制御であり、これを
簡単に説明すると、本実施の形態では、車輪速センサか
らの入力に基づいて制動時の車輪ロックを判断し、車輪
がロックしそうな状態になったら、ホイルシリンダ圧を
減圧させて車輪ロックを回避した後、その対象となる車
輪の車輪速が、車体速よりも所定値だけ低い、制動に最
も有効な速度となるように適宜、減圧・保持・増圧を行
うものである。このABS制御における減圧・保持・増
圧を行うにあたり、減圧の場合は、流入弁5を閉弁させ
るとともに流出弁6を開弁させ、保持の場合は、両弁
5,6を閉弁させ、増圧の場合は、流入弁5を開弁させ
るとともに流出弁6を閉弁させることにより行う。ま
た、減圧の際には、ホイルシリンダWCのブレーキ液が
リザーバ7に逃がされるが、このリザーバ7に溜まった
ブレーキ液は、ポンプ4の作動に基づいて随時ブレーキ
配管1,2に戻される。
【0030】次に、上述した自動制動制御は、能動的制
動制御の1つの態様であって、この自動制動制御は、図
1に示すオートクルーズコントローラACCが先行車と
の車間距離を予め設定された理想的な車間距離に保ちな
がら先行車に追従する自動追従制御を実行するにあた
り、車間距離が理想車間距離よりも縮まったときに自動
的に目標減速度を設定し、この目標減速度が得られるよ
うに自動的に制動力を発生させる制御である。この自動
制動制御は、本実施の形態では、図1に示す能動制動制
御手段20により実行するもので、この能動制動制御手
段20は、図外の車輪速センサから車輪速信号を入力す
るとともに、オートクルーズコントローラACCから目
標減速度を示す信号を入力して(本実施の形態では目標
減速度が目標液圧PTに換算されて入力されるものとす
る)、目標減速度が得られるように車輪速に基づいてフ
ィードバックしながら、ホイルシリンダWCの増圧・保
持・減圧を行う。また、この自動制動制御を実行するに
あたっては、流入弁5および流出弁6は、非通電状態と
して流入弁5を開弁させるとともに流出弁6を閉弁させ
ておき、増圧の際には、アウト側ゲート弁3を閉弁さ
せ、かつイン側ゲート弁9を開弁させるとともにポンプ
4を作動させ、これによりブレーキ液をホイルシリンダ
WCに向けて供給し、さらに、ポンプ4のモータ8をP
WM駆動させることにより増圧量を任意にコントロール
する。この場合、さらに流入弁5の開度をPWM制御す
ることにより増圧量をコントロールするようにしても良
い。したがって、本実施例では、ブレーキ回路1,2そ
のものが、請求項8に記載の発明の減圧回路に相当し、
アウト側ゲート弁3が同請求項に記載の発明の電磁弁に
相当する。一方、減圧する際には、イン側ゲート弁9を
閉弁させるとともに、ポンプ4のモータ8を吐出量が発
生しないアイドリング回転させ、さらに、アウト側ゲー
ト弁3を開弁させることによりホイルシリンダWCのブ
レーキ液をマスタシリンダMCに向けて排出させ、さら
に、アウト側ゲート弁3の開弁量をPWM制御すること
により減圧量を任意にコントロールする。なお、能動的
制動制御としては、上述の自動制動制御の他に、駆動輪
がスリップしたのを検出したときに駆動輪に制動力を発
生させて駆動輪スリップを防止するトルクスリップ制御
や、車両が過オーバステア状態や過アンダステア状態と
なったときに、所望の輪に制動力を発生させて、車両を
ニュートラル状態に戻す方向にヨーモーメントを発生さ
せる車両運動制御などを実行してもよい。ちなみに、上
記自動制動制御の場合は、全輪のホイルシリンダ圧を同
圧に制御あるいは前後輪で所定の液圧差を持たせながら
全ホイルシリンダWCに対して液圧を供給するのに対
し、車両運動制御の場合は、任意の車輪に制動力を発生
させる。また、トルクスリップ制御に関しては、駆動輪
のホイルシリンダWCにのみ液圧を供給するものであ
る。
【0031】次に、図1に基づき、能動制動制御手段2
0の構成について説明する。この能動制動制御手段20
は、図示のように、オートクルーズコントローラACC
から送られてくる目標減速度(目標液圧PT)に基づい
て必要な制御量を演算するフィードフォワード制御量演
算部(制御信号演算手段)21と、車輪速センサから入
力される車輪速信号から実際に発生している減速度を演
算する減速度演算部(作動検出手段)22と、フィード
フォワード制御量と実際の減速度に基づいて制御誤差を
埋める電磁弁制御量を求める電磁弁制御量演算部(電磁
弁制御手段)23と、目標値である目標減速度から差圧
補正制御量、すなわちアウト側ゲート弁3を挟んでその
上流(この上流は能動制動制御時における上流であるか
らポンプ4側となる)と下流(この下流とは能動制動制
御時にあってはマスタシリンダMC側となる)との圧力
差に応じて同じ電流値でも弁開度が異なるために減速度
から差圧を推定しさらにこの差圧から補正制御量を求め
る差圧補正制御量演算部(差圧補正手段)24と、目標
減速度とフィードフォワード制御量と電磁弁制御量と差
圧補正制御量とから制御モード、すなわちホイルシリン
ダ圧を増圧するか保持するか減圧するかを判断する制御
モード判断部25と、同じく、目標減速度とフィードフ
ォワード制御量と電磁弁制御量と差圧補正制御量とから
増圧量をコントロールするモータ8および減圧量をコン
トロールするアウト側ゲート弁3に対して出力するデュ
ーティ比を演算するデューティ演算部(制御信号演算手
段)26と、アウト側ゲート弁3の全開時および全閉時
において図外の弁体が全開ストッパおよびシート面に当
接する際の当たりをソフトに制御するソフトランディン
グ制御部27と、モータ8に対して駆動信号を出力する
モータPWM駆動回路28と、アウト側ゲート弁3に対
して駆動信号を出力するゲート弁PWM駆動回路(駆動
制御手段)29と、アウト側ゲート弁3に出力する駆動
制御信号に対してフィードバック補正を実行するフィー
ドバック制御部30と、イン側ゲート弁9に対して駆動
制御信号を出力するイン側ゲート弁駆動回路31とを備
えている。
【0032】次に、図3のフローチャートに基づいて上
述した能動制動制御手段20による自動制動制御の流れ
について説明する。ステップ101において、各入力信
号に対して必要な処理を実行した後、ステップ102で
は、フィードフォワード制御量演算部21においてポン
プ4に対するフィードフォワード制御量であるSf_P
およびアウト側ゲート弁3に対するフィードフォワード
制御量Sf_Vを下記の演算式に基づいて演算する。 Sf_P=DGAINF_P×DPT Sf_V=DGAINF_V×DPT ここで、DPTは目標液圧勾配、DGAINF_Pはポ
ンプ4におけるフィードフォワードDゲイン、DGAI
NF_Vはアウト側ゲート弁3におけるフィードフォワ
ードDゲインである。なお、前記目標液圧勾配DPTと
は、現在の液圧と目標値である目標液圧とを結んで決定
される液圧の傾きである。
【0033】続くステップ103では、アウト側ゲート
弁3における差圧補正制御量Sd_V[ただし、Sd_
V=fd_V(PT)]を差圧補正制御量演算部24に
おいて求める。ちなみに、この差圧補正特性は図4に示
す差圧補正量マップとして記憶されている。この差圧補
正量マップは、横軸が目標液圧PTとなっているもの
で、すなわち、自動制動制御時(能動的制動制御時)に
あっては、アウト側ゲート弁3の下流であるマスタシリ
ンダMC側は大気圧となっているため、その上下差圧
は、ポンプ4側の液圧に等しい。そこで、差圧補正制御
量Sd_Vは、目標液圧PTに応じて設定されているも
のである。次に、ステップ104では、ポンプ4におけ
る立ち上がり補正制御量Sd_Pを[ただし、Sd_P
=fd_P(PL)]を求める。ちなみに、この立ち上
がり補正特性は図5に示すマップとして記憶されてい
る。この立ち上がり補正特性マップは、横軸が制御液圧
PLとなっているもので、すなわち、ポンプ4の吸入側
は大気圧となっているため、ポンプ4にあっては制御液
圧PLに向けて吐出圧を立ち上げるものであるから、立
ち上がり補正制御量Sd_Pは、制御液圧PLに応じて
設定されているものである。
【0034】次のステップ105では、電磁弁制御量演
算部23においてポンプ4の電磁弁制御量Sb_Pを下
記の演算式により演算する。 Sb_P=PGAINB_P×(PT−PL)+DGA
INB_P(DPT−DPL) 次のステップ106では、電磁弁制御量演算部23にお
いてアウト側ゲート弁3の電磁弁制御量Sb_Vを求め
る。なお、詳細については後述する。
【0035】次のステップ107では、フィードフォワ
ード制御量演算部21において得られたフィードフォワ
ード制御量Sf_P,Sf_V、差圧補正制御量演算部
24で得られた差圧補正制御量Sd_V、立ち上がり補
正制御量Sd_P、電磁弁制御量演算部23で得られた
電磁弁制御量Sb_P,Sb_Vを下記の演算式に示す
ように合算してポンプ制御量St_Pおよびバルブ制御
量St_Vを求める。 Sb_P=Sf_P+Sd_P+Sb_P Sb_V=Sf_V+Sd_V+Sb_V 続くステップ108〜111は、制御モード判断部25
における制御モード判断であって、まず、ステップ10
8では、目標液圧PTが、予め設定された自動制動制御
(能動制動制御)を実行するか実行しないかを判定する
閾値であるOFF閾値THOFFよりも大きいか否か判
定し、YESすなわちPT>THOFFの場合は自動制
動制御(能動制動制御)を実行すべくステップ109に
進むが、NOすなわちPT≦THOFFの場合はステッ
プ116に進んで、非制御状態(OFF)とする。
【0036】次に、ステップ109では、目標液圧勾配
DPTが予め設定された急増圧閾値THKYU未満であ
るか否か判定し、YESすなわちDPT>THKYUの
場合は急増圧を行うべくステップ115に進み、一方、
NOすなわちDPT≦THKYUの場合は、(通常の)
増圧、保持、減圧の判断を行うべくステップ110に進
む。ステップ110では、目標液圧勾配DPTが予め設
定された増圧閾値DBICよりも大きいか否か判定し、
YESすなわちDPT>DBICの場合は増圧処理を行
うべくステップ114に進み、NOすなわちDPT≦D
BICの場合は減圧あるいは保持の判断を行うべくステ
ップ111に進む。
【0037】次に、減圧と保持の判断を行うステップ1
11では、目標液圧勾配DPTが予め設定された減圧閾
値DBDC未満であるか否か判断し、YESすなわちD
PT<DBDCの場合には減圧処理を実行すべくステッ
プ112に進み、NOすなわちDPT≧DBDCの場合
は、保持処理を実行すべくステップ113に進む。
【0038】次に、ステップ112〜116は、上述の
判断に基づく処理、すなわちデューティ演算部26にお
いて、処理に応じたポンプ4ならびにアウト側ゲート弁
3のそれぞれに出力するデューティ比を演算し、さら
に、モータPWM駆動回路28ならびにゲート弁PWM
駆動回路29において、デューティ比信号を出力する処
理を実行するものである。
【0039】ステップ112では、減圧処理を実行する
もので、この場合、ポンプ制御ONデューティ比DUT
Y_Pを0%としてポンプ4を非駆動状態とし、減圧弁
制御ONデューティ比DUTY_Vを図6に示すマップ
に基づいてバルブ制御信号St_Vに応じて決定して目
標減速度に応じた(実際にはこれにフィードバック補正
を加えている)開度とし、さらに、イン側ゲート弁9を
閉弁させる。したがって、ホイルシリンダWCの液圧が
アウト側ゲート弁3からマスタシリンダMC側へ逃げ
て、減圧が成される。
【0040】ステップ113では、保持処理を実行する
もので、この場合、ポンプ制御ONデューティ比DUT
Y_Pを0%としてポンプ4を非駆動状態とし、減圧弁
制御ONデューティ比DUTY_Vを60%としてアウ
ト側ゲート弁3を全閉状態とし、さらに、イン側ゲート
弁9を閉弁させる。したがって、ポンプ4からのブレー
キ液の供給が無く、かつ、アウト側ゲート弁3からの逃
げもなく、ホイルシリンダ圧は保持される。
【0041】ステップ114では、増圧処理を実行する
もので、この場合、ポンプ制御ONデューティ比DUT
Y_Pを図7に示すマップに基づいてポンプ制御信号S
t_Pに応じて決定してポンプ4において目標減速度に
応じた吐出量が得られるようにし、減圧弁制御ONデュ
ーティ比DUTY_Vを60%としてアウト側ゲート弁
3を全閉状態とし、さらに、イン側ゲート弁9を開弁さ
せる。したがって、アウト側ゲート弁3からの逃げがな
い状態でポンプ4からブレーキ液が供給されてホイルシ
リンダ圧が増圧される。
【0042】ステップ115では、急増圧処理を実行す
るもので、この場合、ポンプ制御ONデューティ比DU
TY_Pを100%として最大駆動させ、減圧弁制御O
Nデューティ比DUTY_Vを60%としてアウト側ゲ
ート弁3を全閉状態とし、さらに、イン側ゲート弁9を
開弁させる。したがって、アウト側ゲート弁3からの逃
げがない状態でポンプ4から最大供給量でブレーキ液が
供給されてホイルシリンダ圧が急増圧される。
【0043】ステップ116では、OFF処理を実行す
るもので、この場合、ポンプ制御ONデューティ比DU
TY_Pを0%として駆動停止させ、減圧弁制御ONデ
ューティ比DUTY_Vも0%としてアウト側ゲート弁
3を全開状態とし、さらに、イン側ゲート弁9を閉弁さ
せる。したがって、能動的な制動が全く成されず、運転
者の制動操作に応じた制動力が発生する。
【0044】ちなみに、アウト側ゲート弁3における差
圧特性は、図8に示すようになるもので、図において太
線で示しているのが、デューティ比と液圧勾配との関係
を示す基準マップ特性である。この図では、アウト側ゲ
ート弁3の上下差圧が、それぞれ10,20,30,4
0,100kgf/cmである場合の特性を示してい
る。このように、差圧が大きくなれば、アウト側ゲート
弁3の開弁方向に作用する流体力が強くなるため、同じ
液圧勾配を得るのに必要なデューティ比は大きくなる。
【0045】上述のステップ112〜116における減
圧・保持・増圧・急増圧・OFFの各処理のいずれかを
実行した後には、ステップ117に進んで電流フィード
バック制御部30においてアウト側ゲート弁(減圧弁)
3に出力するデューティ比を演算する。なお、この詳細
については後述する。さらに、ステップ118に進んで
ソフトランディング制御部27においてソフトランディ
ング制御を実行し、続くステップ119において各駆動
回路28,29,31から駆動信号を出力する処理を実
行する。
【0046】次に、ステップ106において実行する電
磁弁制御量演算の詳細について図9のフローチャートに
基づいて説明する。まず、ステップ201では、圧力勾
配偏差PDを、PD=DPT−DPLにより演算する。
なお、DPTは目標液圧勾配、DPLは制御液圧勾配で
ある。制御液圧勾配DPLは、実際の減速度に基づき得
られるものであるので、図9のフローチャートは全体と
してフィードバック制御が行われるようになっている。
次に、ステップ202では、圧力勾配偏差PDが、正で
あるか否か、つまりアウト側ゲート弁3の圧力勾配が目
標液圧勾配DPTよりも緩やか、言い換えると開度が目
標よりも広くなっているか判断し、YESすなわちPD
>0の場合は、目標液圧勾配DPTよりも緩やかな液圧
勾配となっている(目標よりも開度が広くなっている)
として閉じ方向の補正を行うべくステップ203に進
み、NOすなわちPD≦0の場合は、目標液圧勾配DP
Tよりも急な液圧勾配となっている(目標よりも開度が
狭くなっている)として開き方向の補正を行うべくステ
ップ204に進む。
【0047】ステップ203では、フィードバックPゲ
インPGAINB_VをPGBO_Pに設定するととも
に、フィードバックDゲインDGAINB_VをDGB
O_Pに設定する処理を実行する。ステップ204で
は、フィードバックPゲインPGAINB_VをPGB
O_Mに設定するとともに、フィードバックDゲインD
GAINB_VをDGBO_Mに設定する処理を実行す
る。なお、PGBO_P>PGBO_M、DGBO_P
>DGBO_Mであり、ここで、Pゲインとは絶対量偏
差に対応するゲインであり、Dゲインとは液圧勾配に対
応するゲインである。
【0048】次に、ステップ205では、フィードバッ
クD成分値Sbd_Vを、Sbd_V=DGAINB_
V×PDにより求める処理を実行する。
【0049】続くステップ206および207にあって
は、フィードバックD成分値Sbd_Vが、予め設定さ
れた上限リミット値SbdUと下限リミット値SbdL
とに対して、これらリミット値の間の値であるか、上回
っているか、下回っているかを判断し、Sbd_Vが上
限リミット値SbdU以上の場合はステップ208に進
んで、フィードバックD成分値Sbd_Vを上限リミッ
ト値SbdUに設定する処理を実行する。また、フィー
ドバックD成分値Sbd_Vが、下限リミット値Sbd
L以下の場合にはステップ209に進んで、フィードバ
ックD成分値Sbd_Vを下限リミット値SbdLに設
定する処理を実行する。すなわち、フィードバックD成
分値Sbd_Vが、上限リミット値SbdUと下限リミ
ット値SbdLとの間の場合は、フィードバックD成分
値Sbd_Vとしてそのままの値を用い、かつ、上限と
下限にリミッタをかけて、上限リミット値SbdUより
も大きな値を用いないようにするとともに、下限リミッ
ト値SbdLよりも小さな値を用いないようにするもの
であり、このステップ205〜209の処理が特許請求
の範囲のリミット制御に相当する。
【0050】さらに、ステップ210では、電磁弁制御
量Sb_VをSb_V=PGAINB_V×(PT−P
L)+Sbd_Vの式により求める。すなわち、電磁弁
制御量Sb_Vは、目標液圧PTと制御液圧PLとの偏
差に基づくP成分値と、フィードバックD成分値Sbd
_Vとにより求めるものであり、P成分値を求める減圧
フィードバックゲインPGAINB_Vおよびフィード
バックD成分値Sbd_Vを決定するフィードバックD
ゲインDGAINB_Vは、閉じ側に補正する場合は相
対的に大きな値に設定され、開く側に補正する場合は相
対的に小さな値に設定される結果、電磁弁制御量Sb_
Vそれ自体も、閉じる側にフィードバック補正する場合
は、開く側にフィードバック補正する場合に比べて相対
的に大きな値となるものであり、このフィードバックD
成分値Sbd_Vの特性は、図10に示す特性となる。
【0051】次に、ステップ117におけるアウト側ゲ
ート弁3のデューティ比を演算する処理の流れについて
図11のフローチャートにより説明する。ステップ30
1およびステップ302において、2サンプル前のデュ
ーティ比DUTY_V_2と1サンプル前のデューティ
比DUTY_V_1との書き換えを行い、続くステップ
303では、2サイクル前から今回の制御サイクルまで
の3サンプルのいずれもアウト側ゲート弁3のデューテ
ィ比DUTY_Vが=0であるか否か判断し、YESの
場合はステップ305に進むが、NOの場合はステップ
304に進む。ステップ304では、保持もしくは増圧
モードであって、アウト側ゲート弁3のデューティ比D
UTY_Vが2サイクル前から今回の制御サイクルまで
同じ値であるか否か判断し、YESであればステップ3
09に進み、NOであればステップ313に進む。
【0052】ステップ305からの流れは最小電流値I
minの移動平均を求める流れであり、ステップ305
および306では、2サンプル前の最小電流値(移動平
均値)Imin_2および1サンプル前の最小電流値I
min_1の書き換えを行い、続くステップ307で
は、今回の制御サイクルの最小電流値Imin_0の読
み込みを行い、続くステップ308において、最小電流
値(移動平均)Iminを、Imin=(Imin_0
+Imin_1+Imin_2)/3により求める。な
お、最小電流値Iminとは、最小デューティ比Dmi
n(本実施の形態では0%)として時に流れた電流値で
ある。
【0053】一方、ステップ309からの流れは最大電
流値Imaxの移動平均を求める流れであり、ステップ
309および310では、2サンプル前の最大電流値
(移動平均値)Imax_2および1サンプル前の最大
電流値Imax_1の書き換えを行い、続くステップ3
11では、今回の制御サイクルの最大電流値Imax_
0の読み込みを行い、続くステップ312において、最
大電流値(移動平均)Imaxを、Imax=(Ima
x_0+Imax_1+Imax_2)/3により求め
る。なお、最大電流値Imaxとは、最大デューティ比
Dmax(本実施の形態では60%)の時に流れた電流
値である。
【0054】ステップ313では、傾きKarを、 Kar=(Dmax−Dmin)/(Imax−Imi
n) により求める。さらに、ステップ314において、切片
Kbrを、 Kbr=Dmin−(Kar×Imin) により求める。最後にステップ315において、アウト
側ゲート弁3のデューティ比DUTY_Vを、 DUTY_V=Kar×Istd+Kbr により求める。
【0055】すなわち、図12において、実線で示す基
準電流特性に対して、車両における発電特性が変化した
り、あるいはソレノイドなどの作動に伴う温度上昇によ
り抵抗値が変化したりして同図において点線FBで示す
ように電流特性が変化した場合、Dmaxに対応したI
maxとDminに対応したIminにより特性FBの
傾きKarを求めるとともに、Dminにおける切片K
brを求めて、予め設定された電流値が得られるように
デューティ比をシフトさせる。
【0056】次に、ステップ118におけるソフトラン
ディング制御について図13のフローチャートにより説
明する。まず、ステップ401では、ステップ315で
得られたアウト側ゲート弁3のデューティ比DUTY_
Vを目標デューティ比DUTY_Vtとする。次のステ
ップ402では、制御モードがOFF、すなわち目標デ
ューティ比DUTY_Vt=0%であるか否か判定し、
YES(制御モードOFF)の場合、ステップ403に
進んで急加速か否か判定し、急加速の場合は、ソフトラ
ンディング制御をキャンセルすべくステップ404に進
んでアウト側ゲート弁3に出力するバルブデューティ比
DUTY_V=0%としてアウト側ゲート弁3を全開さ
せる。なお、急加速か否かは、図外のアクセル開度セン
サからの出力などにより判断する。一方、急加速でない
場合は、ステップ405→406と進むもので、まず、
ステップ405において目標デューティ比DUTY_V
tと1サイクル前のバルブデューティ比DUTY_Vと
の偏差△Dを求め、続くステップ406において、バル
ブデューティ比DUTY_Vを、 DUTY_V=DUTY_V−min(ΔDd,−△
D) により演算し、バルブデューティ比DUTY_Vを0%
に向けて、予め設定されたOFF時デューティ減少率△
Ddあるいは偏差−△Dとの小さい方を用いて徐々に減
らす。すなわち、アウト側ゲート弁3を全開とする際に
は、ステップ403〜406の制御に基づいて、急加速
時以外はバルブデューティ比DUTY_Vを0%に向け
て徐々に減らし、図外の弁体を図外のストッパに向けて
徐々に移動させるものであり、これを本明細書ではソフ
トランディング制御と呼ぶ。
【0057】さらに、ステップ402において制御モー
ドOFFでない場合には、ステップ407に進んで、制
御モードが減圧であるか否か判断し、減圧の場合にはス
テップ408に進んで、目標デューティ比DUTY_V
tをそのままアウト側ゲート弁3のデューティ比DUT
Y_Vとする。一方、ステップ407において、制御モ
ードが減圧を除く保持あるいは増圧の場合、ステップ4
09に進み、目標バルブデューティ比DUTY_Vtと
1サイクル前のバルブデューティ比DUTY_Vとの偏
差△Dを求める。続くステップ410では、1サイクル
前のバルブデューティ比DUTY_Vに、予め設定され
ている減圧勾配であるデューティ増加率△Diと、前記
偏差△Dとの小さい方を加えて、今回の指令値としての
バルブデューティ比DUTY_Vを求める。すなわち、
DUTY_V=DUTY_V+min(ΔDi,△D)
の演算式により求める。
【0058】したがって、アウト側ゲート弁3におい
て、図外の弁体は、全開位置に規制するストッパに対し
て緩やかに移動して衝突するのを防止でき、これによ
り、衝突音の発生を防止して乗員に不快感を与えるのを
防止できるとともに、衝撃を抑えて耐久性を向上させる
ことができる。さらに、このソフトランディング制御に
より、残圧発生時には、残圧を徐々に除去することが可
能となるものであり、高価な圧力センサを用いない安価
な手段により残圧除去を行って制御品質を向上させるこ
とができるとともに、乗員に対して「G抜け感」を与え
ることを防止できる。なお、このソフトランディング制
御は、全開あるいは全閉に制御する際の制御であるか
ら、このように弁体の変位量に制限を与えても、前述の
実際液圧を目標液圧に近付けるフィードバック制御に悪
影響を及ぼすことはない。
【0059】次に、実施の形態の、特にアウト側ゲート
弁3の制御について説明する。実施の形態にあっては、
オートクルーズコントローラACCから入力される目標
減速度に応じてフィードフォワード制御量演算部21に
おいてフィードフォワード制御量Sf_Vが形成される
とともに、電磁弁制御量演算部23において電磁弁制御
量Sb_Vが演算され、さらに、差圧補正制御量演算部
24においてアウト側ゲート弁3の上下差圧、すなわち
このとき弁体が受けている流体力を考慮した差圧補正量
Sd_Vが形成される。そして、これらが合算されてバ
ルブ制御量St_Vが得られる。ここで、電磁弁制御量
Sb_Vは、閉方向に補正する場合と、開方向に補正す
る場合とでは、PゲインPGAINB_VならびにDゲ
インDGAINB_Vとを異ならせ、閉方向ではゲイン
を大きくしている。したがって、図15あるいは図16
により説明したように、弁体に対して流体力が開方向に
大きく作用することならびに摩擦力が作用して閉弁時に
は開弁時よりも大きな力を要するという特性に応じたフ
ィードバック補正を行うことができるものであり、した
がって、弁開度が必要以上に大きくなりやすい傾向が強
くなったり、逆に、弁開度が広がるのが遅くなったりす
る現象を抑えて、目標液圧PTに対する収束性を良好に
して制御精度を向上させることができる。これにより、
制動力が不意に抜ける感じであるG抜け現象を招いた
り、逆に、ブレーキの引きずり感を招いたりすることを
防止して、制御品質を向上させることができるという効
果が得られる。加えて、開方向と閉方向とで発生する力
の変化をゲイン変化により行うようにしており、弁体の
移動速度を開方向と閉方向とで同等にすることができ、
滑らかな液圧制御が可能となり、これによっても制御品
質を向上させることができるという効果が得られる。さ
らに、本実施の形態では、電磁弁制御量Sb_Vを演算
するフィードバックD成分値Sbd_Vに上限リミット
値・下限リミット値を設定しているため、電磁弁制御量
Sb_Vの最大値および最小値を適正範囲に収めて、補
正速度が遅れたり、過度に弁体が移動したりすることを
防いで液圧精度の向上を図ることができる。なお、本実
施の形態では、上限リミット値・下限リミット値は、自
動制動制御を実行する際における制動力の変化(自動制
動制御において必要な最大液圧勾配および最小液圧勾
配)に応じて設定しているが、この制御が能動制動制御
において他の制御を実行する場合には、上限リミット値
・下限リミット値は、その制御に応じて適宜設定する。
すなわち、車両に必要なヨーモーメントを発生させる車
両運動制御を実行する場合、最大液圧勾配は、本実施の
形態よりも大きくなるため、上限リミット値は本実施の
形態よりも大きな値に設定するのが好ましい。また、本
実施の形態は、フィードバックD成分値Sbd_Vに上
限リミット値および下限リミット値を設定しているが、
電磁弁制御量Sb_Vに上限値と下限値を設定してもよ
い。ちなみに、フィードバックD成分値Sbd_Vは、
液圧の勾配に関連した数値であるので、本実施の形態で
はこの値に上限値および下限値を設定しているものであ
る。
【0060】さらに、本実施の形態にあっては、アウト
側ゲート弁3の上下差圧に基づいた差圧補正量Sd_V
を予め加算しているため、目標液圧PTと実際液圧との
偏差が少なくなり、これによっても、制御ハンチングを
抑えて精度の高い制御を実行することができる。特に、
この実施の形態1にあっては、差圧を目標液圧PTに基
づいて形成しているため、実際にホイルシリンダ圧が発
生して、実際にその差圧が生じる以前にこの差圧に応じ
た補正を実行することにより、補正遅れが無く、乗員が
制動に違和感をおぼえることのない制御品質に優れた自
動制動制御(能動制動制御)を実行することができる。
【0061】ちなみに、図14は本実施の形態による作
動例を示すタイムチャートであり、目標減速度Gcar
(目標液圧PTに相当する)が(a)に示すように変化
した場合、(b)に示すように目標液圧targetP
と実際のホイルシリンダ圧pwcとの間に偏差が生じて
いるが、その偏差は、極めて小さく、運転者に与える違
和感は大幅に軽減されている。また、同図(c)に示す
ようにアウト側ゲート弁3に出力するデューティ比は、
図中太線で示すように変化が少なく、制御が安定し、制
御ハンチングも殆ど生じていない。
【0062】以上図面により実施の形態について説明し
てきたが、本発明は上記実施の形態の構成に限定される
ものではない。例えば、実施の形態では、ブレーキ制御
装置の電磁弁(アウト側ゲート弁3)に適用した例を示
したが、自動変速機におけるロックアップクラッチスリ
ップ制御用電磁弁,アキュム背圧制御用電磁弁,スロッ
トル圧発生用電磁弁や、内燃機関の吸入空気量制御用電
磁弁などの他の車載機器の電磁弁に適用することはもち
ろんのこと、車載装置以外の産業機器などの電磁弁にも
適用することができる。
【0063】また、実施の形態では、常開の電磁弁に適
用した例を示したが、常閉の電磁弁に適用することがで
きる。この常閉の電磁弁において、図15に示すよう
に、流体の下流に弁体が配置されている場合、開弁方向
にスムーズであり、閉弁方向に力を要するから、開弁方
向の補正はゲインを低く、閉弁方向の補正はゲインを高
くする。さらに、図15に示す場合とは流体の流通方向
の上下方向が逆の常閉の電磁弁の場合は、流体力が閉弁
方向に作用するから、閉弁方向の補正はゲインを低く、
開弁方向の補正はゲインを高くする。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の能動制動制御手段を示す制御ブロ
ック図である。
【図2】実施の形態のブレーキ制御装置を示すブレーキ
配管図である。
【図3】実施の形態の自動制動制御流れを示すフローチ
ャートである。
【図4】実施の形態の差圧補正量マップである。
【図5】実施の形態の立ち上がり制御補正量マップであ
る。
【図6】実施の形態のアウト側ゲート弁に対するデュー
ティ特性を示す基準マップである。
【図7】実施の形態のポンプに対するデューティ特性を
示す基準マップである。
【図8】実施の形態におけるデューティ比に応じた液圧
勾配の差圧特性図である。
【図9】実施の形態の電磁弁制御量を求める流れを示す
フローチャートである。
【図10】実施の形態の電磁弁制御量特性図である。
【図11】実施の形態における電流値補正の流れを示す
フローチャートである。
【図12】実施の形態における電流値補正の説明図であ
る。
【図13】実施の形態におけるソフトランディング制御
の流れを示すフローチャートである。
【図14】実施の形態の作動例を示すタイムチャートで
ある。
【図15】従来技術および弁体の作動特性の説明図であ
る。
【図16】従来技術および弁体の作動特性の説明図であ
る。
【符号の説明】
1 ブレーキ配管 2 ブレーキ配管 3 アウト側ゲート弁 3a 一方弁 4 ポンプ 4a,4b 吸入回路 4c 吐出回路 4d 逆止弁 4p,4p プランジャ 4r ポンプ室 5 流入弁 6 流出弁 7 リザーバ 8 モータ 9 イン側ゲート弁 10 リターン通路 20 能動制動制御手段 21 フィードフォワード制御量演算部 22 減速度演算部 23 電磁弁制御量演算部 24 差圧補正制御量演算部 25 制御モード判断部 26 デューティ演算部 27 ソフトランディング制御部 28 モータPWM駆動回路 29 ゲート弁PWM駆動回路 31 イン側ゲート弁駆動回路 ACC オートクルーズコントローラ BP ブレーキペダル H/U ブレーキユニット MC マスタシリンダ RES リザーバ WC ホイルシリンダ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16K 31/06 310 F16K 31/06 310A 5E048 G05D 7/06 G05D 7/06 Z 5H307 H01F 7/16 H01F 7/16 R Fターム(参考) 3D046 BB03 BB15 CC02 DD04 EE01 HH00 JJ00 KK13 LL23 3G301 LA00 LC10 NA08 NB18 ND41 ND42 NE17 NE19 PB08Z 3H106 DA04 DA12 DA13 DA23 DC02 DC17 EE04 EE07 FB02 FB11 FB16 FB17 FB27 FB28 KK02 KK17 KK21 KK22 KK31 3J053 CA03 CB03 CB14 CB18 3J552 MA02 MA04 MA12 MA26 NA01 NB01 PA02 PA54 QA13C QA16C QA34C QB08 RA02 SA02 SA09 SA10 SA55 SA57 TA02 TA06 TB11 TB15 VA07W VA07Y VA54W VA54Y VA56W VA56Y VC03Z VD02Z 5E048 AB02 5H307 AA11 AA18 BB07 DD03 EE04 EE07 GG20 HH02 HH10 HH12

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体の流量を調整する電磁弁(3)と、 この電磁弁に対する制御信号を所定の入力に基づいて演
    算する制御信号演算手段(26)と、 前記制御信号に基づいて電磁弁に向けて駆動制御信号を
    出力する駆動制御手段(29)と、 前記電磁弁の作動状態を検出する作動検出手段(22)
    と、 前記電磁弁に対する制御信号と作動検出手段が検出する
    作動検出値との差に基づいて電磁弁制御量を求める電磁
    弁制御手段(23)と、を備え、前記制御信号演算手段
    は、電磁弁制御量に応じて前記制御信号を求めるよう構
    成された電磁弁制御装置において、 前記電磁弁(3)は、閉作動時と開作動時とで弁体の作
    動特性が異なり、 前記電磁弁制御手段(23)は、前記弁体の作動特性に
    応じ、閉弁方向と開弁方向とで異なる特性で前記電磁弁
    制御量を求める構成であることを特徴とする電磁弁制御
    装置。
  2. 【請求項2】 前記電磁弁(3)は、弁体がシート面に
    対して下流に配置されて流体の流体力が弁体に対して開
    弁方向に作用する構成であり、 前記電磁弁制御手段(23)は、電磁弁を閉弁方向に補
    正するときには、開弁方向に補正するときに比べて電磁
    弁制御量を大きくする構成であることを特徴とする請求
    項1に記載の電磁弁制御装置。
  3. 【請求項3】 前記電磁弁(3)は、弁体がシート面に
    対して上流に配置されて流体の流体力が弁体に対して閉
    弁方向に作用する構成であり、 前記電磁弁制御手段(23)は、電磁弁を開弁方向に補
    正するときには、閉弁方向に補正するときに比べて電磁
    弁制御量を大きくする構成であることを特徴とする請求
    項1に記載の電磁弁制御装置。
  4. 【請求項4】 前記電磁弁制御手段(23)は、閉弁方
    向と開弁方向とで電磁弁制御量を異ならせるにあたりゲ
    インを変化させることを特徴とする請求項1ないし3に
    記載の電磁弁制御装置。
  5. 【請求項5】 前記電磁弁制御手段(23)は、補正方
    向の判断を圧力勾配の偏差が正であるか負であるかによ
    り行うことを特徴とする請求項1ないし4に記載の電磁
    弁制御装置。
  6. 【請求項6】 前記電磁弁制御手段(23)は、電磁弁
    制御量の上限値と下限値とに制約を与えるリミット制御
    を実行することを特徴とする請求項1ないし5に記載の
    電磁弁制御装置。
  7. 【請求項7】 前記駆動制御手段(29)は、前記電磁
    弁にデューティ比信号からなる駆動制御信号を出力する
    構成であることを特徴とする請求項1ないし6に記載の
    電磁弁制御装置。
  8. 【請求項8】 前記電磁弁(3)は、ブレーキ液圧を任
    意に増圧および減圧可能に構成されたブレーキユニット
    (H/U)において、ホイルシリンダとリザーバとを結
    ぶ減圧回路(1,2)の途中に設けられ、 前記制御信号演算手段(26)は、ホイルシリンダに与
    えるブレーキ液圧に応じた制御信号を形成する構成であ
    ることを特徴とする請求項1ないし7に記載の電磁弁制
    御装置。
  9. 【請求項9】 前記制御信号演算手段(26)は、ホイ
    ルシリンダの目標液圧に基づいて形成したフィードフォ
    ワード制御量と、電磁弁制御量として用いられるフィー
    ドバック制御量とを加算する演算を行って制御信号を求
    めることを特徴とする請求項8に記載の電磁弁制御装
    置。
  10. 【請求項10】 前記作動検出手段(22)は、車両の
    減速度に基づいて作動状態を検出することを特徴とする
    請求項8または9に記載の電磁弁制御装置。
  11. 【請求項11】 前記電磁弁制御手段(23)は、電磁
    弁制御量を求めるにあたり、目標液圧と制御液圧との液
    圧偏差に第1ゲインを乗算した値と、目標液圧勾配と制
    御液圧勾配との偏差である圧力勾配偏差に第2ゲインを
    乗算した値とを加算して電磁弁制御量を求める構成であ
    ることを特徴とする請求項8ないし10に記載の電磁弁
    制御装置。
  12. 【請求項12】 前記電磁弁制御手段(23)は、前記
    リミット制御を実行するにあたり、圧力勾配偏差に第2
    ゲインを乗じた値に上限リミット値と下限リミット値と
    を与えることを特徴とする請求項11に記載の電磁弁制
    御装置。
  13. 【請求項13】 前記電磁弁制御手段(23)は、前記
    リミット制御を実行するにあたり、電磁弁制御量それ自
    体に上限リミット値と下限リミット値とを与えることを
    特徴とする請求項11に記載の電磁弁制御装置。
  14. 【請求項14】 前記電磁弁の上下差圧に基づいて上下
    差圧補正量を演算する差圧補正制御量演算手段(24)
    が設けられ、 前記制御信号演算手段(26)は、フィードフォワード
    制御量と電磁弁制御量と上下差圧補正量とを加算して制
    御信号を形成することを特徴とする請求項10ないし1
    3に記載の電磁弁制御装置。
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