JP4416281B2 - 自動ブレーキ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のブレーキ装置に係わり、特に、自動作動可能な気圧式の推進力発生装置を備える自動ブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開平11−20636号公報には、加えられた操作力に応じたブレーキ液圧を発生する車両上の液圧発生手段と、この液圧発生手段が発生するブレーキ液圧よりも高い吐出圧力を発生するポンプと、このポンプが車輪ブレーキに高ブレーキ液圧を与えるための吐出側流路と液圧発生手段の出力ポートとの間のブレーキ液の通流を制御する第1圧力制御弁と、ポンプの吸込側流路と液圧発生手段の出力ポートとの間のブレーキ液の通流を制御する第2圧力制御弁と、前記ポンプの駆動/停止ならびに第1および第2圧力制御弁の通流を制御する調整制御手段とを備えた車輪ブレーキ圧制御装置が記載されている。この車輪ブレーキ圧制御装置では、ポンプが液圧発生手段が発生するブレーキ液圧よりも高い吐出圧を発生するので、液圧発生手段が発生可能なブレーキ液圧よりも高いブレーキ液圧まで、車輪ブレーキ圧を昇圧することができる。
【0003】
例えば、特開平8−239029号公報には、推進力発生装置として気圧式の電子制御倍力装置を備え、自動作動可能な自動ブレーキ装置が記載されている。この装置では、電磁ソレノイドにより電磁気的にハウジング内の弁機構を作動させることにより、大気−変圧室間の弁を開き、変圧室を増圧させ、変圧室より低圧に保たれた定圧室との圧力差によってブレーキ力を発生させる。この種の自動ブレーキ装置によれば、自車の車両運動状態や周囲環境によりブレーキ力が必要と判断される場合に、運転者のブレーキ操作から独立してブレーキ力を発生させたり、緊急時に運転者のブレーキ操作力を助勢する力を発生させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特開平11−20636号公報に記載された車輪ブレーキ圧制御装置では、あくまでも運転者のブレーキペダル操作量に対応した目標減速度が実現されるように、液圧発生手段が発生するブレーキ液圧の不足分を補うものであり、運転者のブレーキ操作から独立してブレーキ力を発生したり、緊急時に運転者のブレーキ操作力を助勢する力を発生すること等については、配慮されていない。
【0005】
一方、特開平8−239029号公報に記載されたような電子制御倍力装置を備える自動ブレーキ装置では、大気−変圧室間と変圧室−定圧室間の空気の流出入により差圧を発生させてブレーキ力を制御するため、目標とするブレーキ力を得るまでに、弁の開弁量の制限や空気の流路面積の制限による遅れ等を含む制御系の遅れが生じる。しかし、特開平8−239029号公報に記載された自動ブレーキ装置では、この点についての配慮が十分でない。
【0006】
本発明の目的は、ブレーキ力目標値の高速な変化に対しても、十分な応答性をもつ、制御性に優れた自動ブレーキ装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記本発明の目的を達成するための一つの特徴は次のとおりである。
電磁気力に基づいて作動し空気の流れを制御する気圧制御弁と、
二つの空気室を有し前記気圧制御弁により前記二つの空気室の差圧が制御されることにより前記気圧制御弁の動作に基づく推進力を発生するダイヤフラムと、
前記ダイヤフラムの推進力に基づきブレーキ液圧を発生するマスタシリンダと、
前記マスタシリンダからブレーキ液圧を受け、制動力を発生するホイールシリンダへブレーキ液圧を供給する液圧制御弁ユニットと、
前記気圧制御弁を制御するための制御装置と、を備え、
前記液圧制御弁ユニットは前記ホイールシリンダへ供給するブレーキ液圧を増圧するための増圧制御弁と減圧するための減圧制御弁とを有しており、
前記制御装置は、入力信号に基づいて、前記マスタシリンダが発生する目標液圧を求めて前記気圧制御弁を制御すると共に、前記目標液圧に基づき、大ブレーキ制御か小ブレーキ制御かを判断し、
前記大ブレーキ制御と判断された場合には、前記増圧制御弁を連通状態にして前記マスタシリンダからのブレーキ液圧をホイールシリンダへ供給し、さらに前記マスタシリンダのブレーキ液圧を検出し、前記マスタシリンダのブレーキ液圧が許容上限値に達することにより前記増圧制御弁を遮断状態にして前記ホイールシリンダへ供給されるブレーキ液圧が前記許容上限値を超えるのを防止し、
一方前記制御装置が小ブレーキ制御と判断した場合には、前記増圧制御弁をデューティ制御することによりホイールシリンダへのブレーキ液圧を制御することを特徴とする自動ブレーキ装置。
上記本発明の目的を達成するための他の一つの特徴は次のとおりである。
推力を発生する電子制御倍力装置と、
前記電子制御倍力装置の推力に基づきブレーキ液圧を発生するマスタシリンダと、
前記マスタシリンダからブレーキ液圧を受け、制動力を発生するホイールシリンダへブレーキ液圧を供給する液圧制御弁ユニットと、
外界環境の状態を表す入力信号と前記マスタシリンダのブレーキ液圧を表す入力信号を受け、前記電子制御倍力装置を制御する制御装置と、を備え、
前記電子制御倍力装置は、二つの空気室を有し前記二つの空気室の差圧に基づく推進力を発生するダイヤフラムと前記二つの空気室の差圧を制御するために電磁力に基づいて作動し空気の流れを制御する気圧制御弁とを有し、
前記液圧制御弁ユニットは前記ホイールシリンダへ供給するブレーキ液圧を増圧するための増圧制御弁と減圧するための減圧制御弁とを有しており、
上記制御装置は、外界環境の状態を表す入力信号に基づいて、前記マスタシリンダが発生する目標液圧を求め、前記目標液圧と前記マスタシリンダのブレーキ液圧に基づき、大ブレーキ制御か小ブレーキ制御かを判断し、
前記大ブレーキ制御と判断された場合には、前記増圧制御弁を連通状態にして前記マスタシリンダからのブレーキ液圧をホイールシリンダへ供給し、さらに前記マスタシリンダのブレーキ液圧が許容上限値に達することにより前記増圧制御弁を遮断状態にして前記ホイールシリンダへ供給されるブレーキ液圧が前記許容上限値を超えるのを防止し、
一方前記制御装置が小ブレーキ制御と判断した場合には、前記増圧制御弁をデューティ制御することによりホイールシリンダへのブレーキ液圧を制御することを特徴とする自動ブレーキ装置。
【0008】
本発明の上記特徴では、マスタシリンダが出力するブレーキ液圧が許容範囲外になった場合に、液圧制御弁が作動してマスタシリンダからの液圧供給が遮断され、ホイールシリンダへ供給されるブレーキ液圧が許容範囲内に維持されるように制御される。
【0009】
これにより、推進力発生装置によってブレーキ液圧に生じる制御の行き過ぎ量を液圧制御弁で遮断できるため、目標ブレーキ力の高速な変化に対しても、十分な応答性をもつ、制御性に優れた自動ブレーキ装置を提供することが可能となる。
【0010】
このとき、制御装置は、マスタシリンダの液圧の目標値を算出すると共に、目標値に対する許容上限値と許容下限値とを設定し、液圧検出手段により検出される液圧が許容上限値以上または許容下限値以下となる場合に、液圧制御弁を作動させるように構成するとよい。
【0011】
また制御装置を、推進力発生装置の作動によりマスターシリンダの液圧を所定の一定液圧に制御し、液圧制御弁の作動によりブレーキ力の大小を制御するように構成するとよい。これにより、推進力発生装置を液圧供給源、液圧制御弁をホイールシリンダ液圧調整手段として用いることができるため、ブレーキ液圧を高応答に発生可能な他の液圧供給源が不要となり、小型で低コストな自動ブレーキ装置を提供することが可能となる。
【0012】
また制御装置を、ブレーキ力の目標値を算出するとともに、ブレーキ力の目標値が所定値以下の領域において、推進力発生装置の作動によりマスターシリンダの液圧を所定の一定液圧に制御し、液圧制御弁の作動によりブレーキ力の大小を制御するように構成するとよい。これにより、電子制御倍力装置と液圧制御弁との協調制御により、制御範囲を拡大できるので、比較的小さいブレーキ力を精度良く制御することができ、制御性に優れた自動ブレーキ装置を提供することが可能となる。
【0013】
また自動ブレーキ装置において、車輪のスリップ状態を検出する手段とを備え、制御装置を、車輪のスリップ状態を検出する前記手段が車輪のスリップを検出していない場合に、前記推進力発生装置と前記液圧制御弁とを同時に作動させてブレーキ液圧を制御するように構成する。
【0014】
これにより、スリップ状態を制御目標としない領域において、推進力発生装置によってブレーキ液圧に生じる制御の行き過ぎ量を液圧制御弁で遮断できるため、目標ブレーキ力の高速な変化に対しても、十分な応答性をもつ、制御性に優れた自動ブレーキ装置を提供することが可能となる。
【0015】
また自動ブレーキ装置において、制御装置を、ホイールシリンダに液圧を発生させる以前に、液圧制御弁を作動させてマスタシリンダとホイールシリンダのブレーキ液を遮断状態にすると共に、推進力発生装置を作動させてマスタシリンダに液圧を発生させるように制御するように構成する。
【0016】
これにより、ブレーキ力発生前に、マスターシリンダに液圧を発生させておき、ブレーキ力発生の立ち上がり特性を向上させることができるため、目標ブレーキ力の高速な変化に対しても、十分な応答性をもつ、制御性に優れた自動ブレーキ装置を提供することが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の自動ブレーキ装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0018】
(基本構成)
図1に示すように、本発明の実施の形態の自動ブレーキ装置は、ブレーキペダル2と、ブレーキペダル2の操作または電磁気的な操作により作動され、推進力を出力する気圧式の電子制御倍力装置1と、この電子制御倍力装置1の出力により2つの液室にそれぞれブレーキ液圧を発生するマスタシリンダ3と、このマスタシリンダ3の液室に発生したブレーキ液圧を各輪に伝達する液圧配管4a,4bと、4つの車輪の各ホイールシリンダ6a〜6dと、液圧配管4a,4bに配置されれ各ホイールシリンダ6a〜6dの液圧を制御する液圧制御弁ユニット5と、マスタシリンダ3のブレーキ液圧を検出する液圧検出装置20と、電子制御倍力装置1に負圧を供給する負圧源7と、車両の運転状態を検知する運転状態検出装置21と、他車や障害物などの外界環境の状態を検知する外界環境検出装置22と、電子制御倍力装置1と液圧制御弁ユニット5を制御する制御装置10とを備えている。
【0019】
電子制御倍力装置1は、負圧源7にて発生する負圧と大気圧との圧力差を利用して、マスタシリンダ3のピストン43の推進力を発生する。この電子制御倍力装置1は、運転者によるブレーキ操作時にはブレーキペダル2の操作量に応じて圧力差を調整し、マスタシリンダ3に出力する力を増大させる。また、自動ブレーキ時にはソレノイド31への駆動電流に応じて圧力差を調整し、マスタシリンダ3に出力する力を発生する。電子制御倍力装置1は、ブレーキペダル2に連結された入力ロッド32、推進力をマスタシリンダ3に出力する出力ロッド33、負圧源と連通する定圧室34と、定圧室34と同等の負圧から大気圧まで変圧可能な変圧室35と、定圧室34と変圧室35とを区画するダイアフラム36と、負圧室34と変圧室35との遮断連通および変圧室35と大気との遮断連通を制御する気圧制御弁37と、気圧制御弁37を電磁気力で開閉制御するソレノイド31を備えている。
【0020】
気圧制御弁37は、運転者のブレーキペダル2の操作によって、または、ソレノイド31の通電に伴って発生する電磁気力によって開閉動作する。プレーキペダル2が操作されておらずソレノイド31が励磁されていない場合は、負圧室34と変圧室35は連通状態、変圧室35と大気は遮断状態となっており、プレーキペダル2の操作量に応じて、負圧室34と変圧室35は遮断状態、変圧室35と大気は連通状態へ変化する。このとき、気圧制御弁37の開弁量は、ブレーキペダル2の操作量に応じて連続的に変化し、可動範囲内に全方向遮断状態となる位置をもつ。また、気圧制御弁37は、ソレノイド31の通電に伴い電磁気的に開閉動作し、励磁されていない時には、負圧室34と変圧室35は連通状態、変圧室35と大気は遮断状態となり、励磁時には、負圧室34と変圧室35は遮断状態、変圧室35と大気は連通状態に制御される。このとき、気圧制御弁37の開弁量は、ソレノイド31への電流値に応じて連続的に変化し、可動範囲内に全方向遮断状態となる位置をもつ。気圧制御弁37は、電磁気的な作動よりも、運転者のブレーキ操作による機械的な作動が優先されるような機構となっている。なお、図1は、ブレーキペダル2が操作されておらず、ソレノイド3が励磁されていない状態を示しており、気圧制御弁37は、負圧室34と変圧室35を連通状態、変圧室を大気から遮断している。
【0021】
マスタシリンダ3は、出力ロッド33からの入力を液圧に変換するピストン43と、第一液室41と、第二液室42とを備え、第一液室41は、液圧配管4aを経由して、右前輪のホイールシリンダ6aと左前輪のホイールシリンダ6bと連通しており、第二液室42は、液圧配管4bを経由して、右後輪のホイールシリンダ6cと左後輪のホイールシリンダ6dと連通している。
【0022】
液圧制御弁ユニット5では、第一液室41からの液圧が右前輪のホイールシリンダ6aと左前輪のホイールシリンダ6bへ供給され、第二液室42からの液圧が右後輪のホイールシリンダ6cと左後輪のホイールシリンダ6dへ供給されるように接続されている。この液圧制御弁ユニット5は、車輪のホイールシリンダ液圧を増圧制御する増圧制御弁51a〜51dと、ホイールシリンダ液圧を減圧制御する減圧制御弁52a〜52dと、減圧制御弁52a〜52dから供給されたブレーキ液を蓄えるリザーバ53a,53b、ブレーキ液を圧送するポンプ54a,54bを備えている。増圧制御弁51a〜51dは、励磁されていない常態で開弁状態を保持する二位置の電磁弁である。減圧制御弁52a〜52dは、励磁されていない常態で閉弁状態を保持する二位置の電磁弁である。
【0023】
運転状態検出装置21は、例えば、車両の速度、車両の加速度、車両の旋回角速度、各車輪の回転速度、各車輪のスリップ状態、ブレーキペダル踏込み量、ステアリングの舵角、エンジンのスロットル開度、などを検出し、各運転状態に応じた信号を制御装置10へ送るものである。外界環境検出装置22は、前方走行車との車間距離や相対速度、障害物の有無、道路勾配、などを検出し、外界環境に応じた信号を制御装置10へ送るものである。
【0024】
制御装置10は、運転状態検出装置21と、外界環境検出装置22と、液圧検出装置20からの信号に応じて、車両のブレーキ力の目標値、マスタシリンダ3の液圧の目標値、ホイールシリンダ6a〜6dの液圧の目標値を算出し、電子制御倍力装置1と液圧制御弁ユニット5を制御する。
【0025】
(基本動作)
以上のような基本構成をもつ自動ブレーキ装置の動作について、以下説明する。
【0026】
前記構成の自動ブレーキ装置は、運転者のブレーキ操作による通常ブレーキ時と、運転者のブレーキ操作の有無に関わらず電磁気的にブレーキ力を作動させる自動ブレーキ時の二つの動作状態に大別される。
【0027】
自動ブレーキ時においては、外界環境検出装置22により車両の前方に他車や障害物が検知された場合、または、運動状態検出装置21により車輪の過大なスリップ率や不安定な車両挙動が検出された場合、制御装置10は、運転者のブレーキ操作の有無に関わらず、電子制御倍力装置1または液圧制御弁ユニット5を駆動し、自動ブレーキを作動させる。
【0028】
自動ブレーキ作動時には、車輪のスリップ状態や車両の姿勢安定性を制御対象としない通常自動ブレーキ時と、車両減速時に車輪のスリップ状態を制御するアンチスキッド制御時と、車両加速時に車輪のスリップ状態を制御するトラクションコントロール時と、車両姿勢安定性を制御する車両姿勢安定化制御時との、四つの自動ブレーキモードがある。制御装置10は、車輪の回転速度と車両の速度との関係から、車輪のスリップ率が所定値より小さい場合は、通常自動ブレーキ制御または車両姿勢安定化制御を行う。なかでも、運動状態検出装置21の情報より車両挙動が不安定であると判断した場合には、車両姿勢安定化制御を行う。また、車輪のスリップ率が所定値以上の場合には、アンチスキッド制御時またはトラクションコントロール時を行う。なかでも、車両減速時にはアンチスキッド制御を、車両加速時にはトラクションコントロールを行う。
【0029】
以下では、四つの車輪に対する制御方法は同様であるので、右前輪のブレーキ力制御についてのみ説明することとする。
【0030】
(通常ブレーキ時)
ブレーキペダル2の踏込力により入力ロッド32が出力ロッド33の方向に移動し、気圧制御弁37が作動し、負圧室34と変圧室35は遮断状態、変圧室35と大気は連通状態となる。これにより、大気が変圧室35に導入される。従って、ダイヤフラム36の前後に圧力差が生じ、ダイヤフラム36および出力ロッド33が、出力ロッド33の軸方向において、ピストン43を紙面左側、すなわち第一液室41及び第二液室42の液圧を高める方向に推進し、入力ロッド32からの入力を所定の倍率で倍力しマスタシリンダ3のピストン43へ出力する。ピストン43の作動により第一液室41および第二液室42にブレーキ液圧が発生する。第一液室41の液圧はホイールシリンダ6aに供給され、右前輪にブレーキ力が発生する。
【0031】
(通常自動ブレーキ時)
車輪のスリップ状態制御や車両姿勢安定化制御を行わない通常自動ブレーキ時の制御方法を、図2,図4のフローチャートと図3,図5の時間応答図に基づいて説明する。
【0032】
制御装置10は、要求ブレーキ力が比較的小さく、電子制御倍力装置1のみでブレーキ力を制御することが困難な場合には、図4に示すような小ブレーキ制御を行い、要求ブレーキ力が比較的大きい場合には、図2に示すような大ブレーキ制御を行う。さらに、外界環境検出装置22が車両前方に危険物を検知したとき、ブレーキ力発生の立ち上がりを速くするために、ホイールシリンダ6aに液圧は供給せず、マスタシリンダ3の液圧を高める予圧制御を行う。
【0033】
[通常自動ブレーキ制御−大ブレーキ制御]
図2のステップ100にて、制御装置10は、マスタシリンダ液圧の目標値Pmoとマスターシリンダ液圧の検出値Pmとの誤差ΔP(=Pmo−Pm)と、誤差ΔPの変化率 ΔP’と、誤差ΔPの時間積分∫ΔPを演算する。このとき、気圧制御弁31を全方向遮断状態とする電流値は、所定値Isに設定されている。また、誤差ΔPの制御ゲインはAp、変化率ΔP’の制御ゲインはAd、時間積分∫ΔPの制御ゲインはAiという所定値(通常値)に設定されている。制御装置10は、誤差ΔPと変化率ΔP’の情報により、誤差ΔPに許容上限値と許容下限値を設定する。
【0034】
大ブレーキ制御においては、さらに、目標値Pmoが比較的高速で変化する高速応答要求時と、目標値Pmoが比較的低速で変化する低速応答要求時に分けられる。図2のステップ110にて、高速応答要求時か否かを、誤差ΔPの大小により判定する。誤差ΔPの絶対値が所定値以上のとき、制御装置10は高速応答要求時と判断し、ステップ120へ進み、一方否定されると、ステップ130へ進む。ステップ120では、高速応答の要求に対応するために、三つの制御ゲインAp、Ad、Aiを通常値よりも増加させる。これにより、ブレーキ力の目標値の高速な変化に対しても高速に応答可能となり、図3に示す実線と一点鎖線のような、立ち上がりの速い液圧応答を実現できる。ステップ130では、ソレノイドに通電する電流値Iを演算する。例えば、
I=Is+Ap×ΔP+Ad×ΔP’+Ai×∫ΔP
のように演算される。ステップ140では、増圧制御弁51aの連通状態を判断する。増圧制御弁51aが連通状態の場合はステップ150へ、増圧制御弁51aが遮断状態の場合はステップ170へ進む。ステップ150では、誤差ΔPと変化率ΔP’の情報により、増圧制御弁51aを遮断状態へ制御するか否かを判定する。誤差ΔPが許容範囲の外にあり、かつ誤差ΔPが許容値範囲の外の方向に変化している場合には、増圧制御弁51aの遮断条件が満たされたと判断し、ステップ160へ進み、一方否定されると一旦本処理を終了する。スッテプ160では、ホイールシリンダの液圧Pwが、誤差ΔPの許容範囲を外れないように、増圧制御弁51aを遮断状態に設定する。これにより、ホイールシリンダ6aの液圧Pwは、図3に示す実線のように、誤差ΔPの許容範囲をオーバーすることなく、許容範囲の境界となる圧力を保持することになる。この後、一旦本処理を終了する。
【0035】
一方、ステップ170では、誤差ΔPと変化率ΔP’の情報により、増圧制御弁51aを連通状態へ制御するか否かを判定する。誤差ΔPが許容範囲内にある場合には、増圧制御弁51aの連通条件が満たされたと判断し、ステップ180へ進み、一方否定されるとステップ一旦本処理を終了する。ステップ180では、ホイールシリンダの液圧Pwが、マスタシリンダ3の液圧Pmとなるように、増圧制御弁を連通状態に設定する。これにより、ホイールシリンダ6aには、電子制御倍力装置1により制御されたマスタシリンダ3の液圧が供給される。そして、一旦本処理を終了する。一旦本処理を終了後、大ブレーキ制御を継続するか否かを判断し、肯定判断されるとステップ100へ戻る。
【0036】
以上のような通常自動ブレーキ制御の大ブレーキ制御を繰り返すことにより、ホイールシリンダの液圧Pwは図3の実線のようになり、従来の電子制御倍力装置のみで液圧の制御をする場合より、応答性の良い自動ブレーキ装置を実現可能となる。
【0037】
[通常自動レーキ制御−小ブレーキ制御]
要求ブレーキ力が比較的小さい場合の制御方法を、図4のフローチャートと図5の時間応答図に基づいて説明する。この制御においては、マスターシリンダ3の液圧が要求ブレーキ力発生に十分な一定液圧となるように、電子制御倍力装置1によって制御する。同時に、液圧制御弁ユニット5の周期的な開閉制御によってホイールシリンダ6aの液圧の増減を制御する。ステップ200では、制御装置10が、マスタシリンダ3の液圧を、電子制御倍力装置1の制御可能なブレーキ力の下限値以上、かつ、ホイールシリンダ液圧の目標値Pwo以上の所定値に制御する。ステップ210では、ホイールシリンダの液圧Pwに増圧の要求がなされているのか否かを判定する。車両加速度に対する要求値αoと運動状態検出装置21からの車両加速度情報αとの差Δα(=α−αo)が正となり、ブレーキ力増加が必要な場合には、増圧要求がなされていると判断しステップ220へ進み、一方否定判断されるとステップ260へ進む。ステップ220では、図5−(a)に示すような、増圧制御弁6aの開閉周期と、増圧制御弁6aを連通状態としている時間比率(以下デューティと呼ぶ)をΔαの大小に応じて演算する。急速に増圧する場合にはデューティを大きく、緩やかに増圧する場合にはデューティを小さく設定する。続くステップ230では、増圧制御弁51aを連通状態とするタイミングか否かを判定する。肯定判断されるとステップ240へ進み、増圧制御弁51aを連通状態に設定する。一方否定判断されるとステップ250へ進み、増圧制御弁51aを遮断状態に設定する。このとき減圧制御弁52bは遮断状態となっているので、増圧制御弁51aの連通状態では、ホイールシリンダ6aの液圧は増圧され、増圧制御弁51aの遮断状態では、ホイールシリンダ6aの液圧は保持される。このような増圧制御弁51aの開閉動作が繰返されると、図5−(a)に示すように、ホイールシリンダ6aの液圧は階段状に増圧される。
【0038】
ステップ260では、図5−(b)に示すような減圧制御弁52aの開閉周期と、減圧制御弁52aを連通状態としているデューティを、Δαの大小に応じて演算する。急速に減圧する場合にはデューティを大きく、緩やかに減圧する場合にはデューティを小さく設定する。続くステップ270では、減圧制御弁52aを連通状態とするタイミングか否かを判定する。肯定判断されるとステップ280へ進み、減圧制御弁52aを連通状態に設定する。一方否定判断されるとステップ290へ進み、減圧制御弁52aを遮断状態に設定する。減圧制御弁52aの連通状態では、ホイールシリンダ6aの液圧は減圧され、減圧制御弁52aの遮断状態では、ホイールシリンダ6aの液圧は保持される。このような減圧制御弁52aの開閉動作が繰返されると、図5−(b)に示すように、ホイールシリンダ6aの液圧は階段状に減圧される。
【0039】
以上の小ブレーキ制御により、要求ブレーキ力が所定値未満となり、電子制御倍力装置1の制御可能なブレーキ力の下限値を下回る場合においても、ブレーキ力を滑らかに制御でき、制御性の良い自動ブレーキ装置が実現可能となる。
【0040】
[通常自動レーキ制御−予圧制御]
外界環境検出装置22が車両前方に障害物を検知したとき、ブレーキ力を発生する必要はないが、障害物の危険度が高まった時、即座にブレーキ力の出力可能なように、予めマスタシリンダ3の液圧を高めておく。このとき、増圧制御弁51aを励磁状態として遮断し、減圧制御弁52aを非励磁状態として遮断し、電子制御倍力装置1によってマスターシリンダ3の液圧を所定値まで増圧する。電子制御倍力装置1によって増圧されたマスタシリンダ3のブレーキ液は、増圧制御弁51aに遮断されホイールシリンダ6aへ供給されないので、ホイールシリンダ6aの液圧は保持されることになる。この状態で、ブレーキ力発生の要求があると、制御装置10は、増圧制御弁51aを非励磁状態として連通する。すると増圧されたマスタシリンダ3のブレーキ液が高速でホイールシリンダ6aへ供給されるので、ブレーキ力発生の立ち上がりが速い、高応答な自動ブレーキ装置を実現することが可能となる。
【0041】
(アンチスキッド制御時)
車両の減速時に、車輪のスリップ率が所定値以上になった場合、制御装置10はアンチスキッド制御を開始する。例えば、右前輪のスリップ率が所定値以上となった場合には、ホイールシリンダ6aの液圧を低減する減圧制御を行う。増圧制御弁51aを励磁して遮断し、減圧制御弁52aを励磁して連通すると、ホイールシリンダ6aのブレーキ液は減圧制御弁52aを通して、リザーバ53aへ供給されるので、ホイールシリンダ6aの液圧は低減されることになる。リザーバ53aへ供給されたブレーキ液は、ポンプ54aによって液圧制御弁ユニット5の上流へ圧送される。ホイールシリンダ6aの液圧が必要以上に低減されたとき、再び液圧を増加させる増圧制御を行う。このとき、増圧制御弁51aを連通し、減圧制御弁52aを遮断すると、ホイールシリンダ6aへブレーキ液が供給され、ホイールシリンダ6aの液圧は増加することになる。ホイールシリンダの液圧を保持する保持制御を行うためには、増圧制御弁51aと減圧制御弁52aを共に遮断することにより、ホイールシリンダ6aの液圧が保持されることになる。
【0042】
以上のような減圧制御、保持制御、増圧制御を車輪のスリップ率に応じて繰り返すことにより、車輪のスリップ率が好適な値になるように液圧を制御することができる。
【0043】
(トラクションコントロール時)
車両の加速時に、車輪のスリップ率が所定値以上になった場合、制御装置10はトラクションコントロールを開始する。トラクションコントロールとは、例えば、エンジンやモーター等の駆動力発生源からの出力トルクが、タイヤと路面の摩擦力と比較して過大なため、車輪のスリップ率が過大となり加速性能や車両安定性が悪化するような状況で行われる制御である。このとき、電子制御倍力装置1によってマスターシリンダ3の液圧を所定値まで増圧する。この増圧制御は、前述の通常自動ブレーキ制御における大ブレーキ制御と同様に行われるので、十分応答性の高い増圧制御を実現できる。右前輪のスリップ率が所定値以上となった場合には、ホイールシリンダ3の液圧を増加させる増圧制御を行う。増圧制御弁51aを非励磁状態として連通し、減圧制御弁52aを非励磁状態として遮断すると、電子制御倍力装置1によって増圧されたマスタシリンダ3のブレーキ液が、増圧制御弁51aを通してホイールシリンダ6aへ供給されるので、ホイールシリンダ6aの液圧は増圧されることになる。ホイールシリンダ6aの液圧が必要以上に増圧されたとき、液圧を減圧する減圧制御を行う。このとき、増圧制御弁51aを遮断し、減圧制御弁52aを連通すると、ホイールシリンダ6aへブレーキ液が減圧制御弁52aを通してリザーバ53aへ供給されるので、ホイールシリンダ6aの液圧は減少することになる。リザーバ53aへ供給されたブレーキ液は、ポンプ54aによって液圧制御弁ユニット5の上流へ圧送される。ホイールシリンダ6aの液圧を保持する保持制御を行うためには、増圧制御弁51aと減圧制御弁52aを共に遮断することにより、ホイールシリンダの液圧が保持されることになる。
【0044】
以上のような増圧制御、保持制御、減圧制御を車輪のスリップ率に応じて繰り返すことにより、車輪のスリップ率が好適な値になるように液圧を制御することができる。また、以上のように、電子制御倍力装置1が液圧発生源として、液圧制御弁ユニット5がホイールシリンダ液圧調整手段として用いられるので、ポンプ54a、54bはブレーキ液を増圧する必要がなく、ポンプの小型化、低コスト化が可能となる。
【0045】
(車両姿勢安定化制御時)
車両の旋回時に、車両の横すべり角やヨー角速度が所定値の許容範囲外になる場合に、制御装置10が車両姿勢安定化制御を開始する。車両姿勢安定化制御とは、例えば、前輪がグリップ限界を越え、車両の横すべり角やヨー角速度が所定の許容値以下となる、いわゆるドリフトアウト状態に陥った場合や、後輪がグリップ限界を越え、車両の横すべり角やヨー角速度が所定の許容値以上となる、いわゆるスピン状態に陥った場合に行われる制御である。車両姿勢安定化制御は、トラクションコントロールと同様に電子制御倍力装置1と液圧制御弁ユニット5を同時に作動させることにより、各車輪のホイールシリンダ6a〜6dの液圧を好適に制御し、車両の横すべり角やヨー角速度を許容範囲内に制御する。このとき、ポンプ54a,54bはブレーキ液を増圧する必要がないので、ポンプの小型化、低コスト化が可能となる。
【0046】
上記のような実施形態により、目標ブレーキ力の高速な変化に対して十分な応答性をもち、制御性の優れた、小型で低コストな自動ブレーキ装置を提供すること可能となる。
【0047】
以上、本発明の一実施形態例を説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨から逸脱しない限り、種々の変更を行うことができる。
【0048】
(他の実施形態例)
例えば、液圧制御弁ユニット5において、ホイールシリンダ6a〜6dの液圧を検出する液圧検出装置を、増圧制御弁51a〜51dと、それぞれに対応するホイールシリンダ6a〜6dの間に配置することも可能である。このときホイールシリンダ6a〜6dの液圧を検出できるため、増圧制御弁51a〜51dを遮断状態とした場合でも、ホイールシリンダ6a〜6dの液圧が分かる。従って、制御装置10は、ホイールシリンダ6a〜6dの液圧をフィードバックして、増圧制御弁51a〜51dと減圧制御弁52a〜52dの開閉制御をすることができるので、より正確なブレーキ力の制御が可能となる。
【0049】
【発明の効果】
本発明の自動ブレーキ装置は、電子制御倍力装置と液圧制御弁ユニットを協調制御する。したがって、制御性に優れた自動ブレーキ装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全体基本構成の一例を表す図である。
【図2】自動ブレーキ制御の一例を表すフローチャートである。
【図3】液圧の時間応答の一例を表す図である。
【図4】自動ブレーキ制御の他の一例を表すフローチャートである。
【図5】液圧の時間応答の他の一例を表す図である。
【符号の説明】
1…電子制御倍力装置、3…マスタシリンダ、5…液圧制御弁ユニット、6a〜6d…ホイールシリンダ、10…制御装置、31…ソレノイド、37…気圧制御弁、51a〜51d…増圧制御弁、52a〜52d…減圧制御弁。

Claims (3)

  1. 電磁気力に基づいて作動し空気の流れを制御する気圧制御弁と、
    二つの空気室を有し前記気圧制御弁により前記二つの空気室の差圧が制御されることにより前記気圧制御弁の動作に基づく推進力を発生するダイヤフラムと、
    前記ダイヤフラムの推進力に基づきブレーキ液圧を発生するマスタシリンダと、
    前記マスタシリンダからブレーキ液圧を受け、制動力を発生するホイールシリンダへブレーキ液圧を供給する液圧制御弁ユニットと、
    前記気圧制御弁を制御するための制御装置と、を備え、
    前記液圧制御弁ユニットは前記ホイールシリンダへ供給するブレーキ液圧を増圧するための増圧制御弁と減圧するための減圧制御弁とを有しており、
    前記制御装置は、入力信号に基づいて、前記マスタシリンダが発生する目標液圧を求めて前記気圧制御弁を制御すると共に、前記目標液圧に基づき、大ブレーキ制御か小ブレーキ制御かを判断し、
    前記大ブレーキ制御と判断された場合には、前記増圧制御弁を連通状態にして前記マスタシリンダからのブレーキ液圧をホイールシリンダへ供給し、さらに前記マスタシリンダのブレーキ液圧を検出し、前記マスタシリンダのブレーキ液圧が許容上限値に達することにより前記増圧制御弁を遮断状態にして前記ホイールシリンダへ供給されるブレーキ液圧が前記許容上限値を超えるのを防止し、
    一方前記制御装置が小ブレーキ制御と判断した場合には、前記増圧制御弁をデューティ制御することによりホイールシリンダへのブレーキ液圧を制御することを特徴とする自動ブレーキ装置。
  2. 推力を発生する電子制御倍力装置と、
    前記電子制御倍力装置の推力に基づきブレーキ液圧を発生するマスタシリンダと、
    前記マスタシリンダからブレーキ液圧を受け、制動力を発生するホイールシリンダへブレーキ液圧を供給する液圧制御弁ユニットと、
    外界環境の状態を表す入力信号と前記マスタシリンダのブレーキ液圧を表す入力信号を受け、前記電子制御倍力装置を制御する制御装置と、を備え、
    前記電子制御倍力装置は、二つの空気室を有し前記二つの空気室の差圧に基づく推進力を発生するダイヤフラムと前記二つの空気室の差圧を制御するために電磁力に基づいて作動し空気の流れを制御する気圧制御弁とを有し、
    前記液圧制御弁ユニットは前記ホイールシリンダへ供給するブレーキ液圧を増圧するための増圧制御弁と減圧するための減圧制御弁とを有しており、
    上記制御装置は、外界環境の状態を表す入力信号に基づいて、前記マスタシリンダが発生する目標液圧を求め、前記目標液圧と前記マスタシリンダのブレーキ液圧に基づき、大ブレーキ制御か小ブレーキ制御かを判断し、
    前記大ブレーキ制御と判断された場合には、前記増圧制御弁を連通状態にして前記マスタシリンダからのブレーキ液圧をホイールシリンダへ供給し、さらに前記マスタシリンダのブレーキ液圧が許容上限値に達することにより前記増圧制御弁を遮断状態にして前記ホイールシリンダへ供給されるブレーキ液圧が前記許容上限値を超えるのを防止し、
    一方前記制御装置が小ブレーキ制御と判断した場合には、前記増圧制御弁をデューティ制御することによりホイールシリンダへのブレーキ液圧を制御することを特徴とする自動ブレーキ装置。
  3. 請求項1あるいは請求項2に記載の自動ブレーキ装置において、
    前記制御装置が小ブレーキ制御と判断した場合には、前記マスタシリンダの目標液圧が一定液圧となるように前記気圧制御弁を制御し、前記液圧制御弁ユニットの増圧制御弁あるいは減圧制御弁をデューティ制御することによりホイールシリンダへのブレーキ液圧を制御することを特徴とする自動ブレーキ装置。
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