JP2022182558A - 車両の制動制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 電気モータを動力源に制動液圧を増加する制動制御装置において、電気モータが停止されていても、停車状態が確実に維持されるものを提供する。【解決手段】 制動制御装置は、アクチュエータHU、及び、コントローラECUを備える。アクチュエータHUは、電気モータMAによって駆動される流体ポンプQA、及び、流体ポンプQAが吐出する制動液BFをサーボ液圧Paに調節する調圧弁UAにて構成され、サーボ液圧PaによってホイールシリンダCWの制動液圧Pwを調節する。また、コントローラECUは、制動操作部材BPの操作量Baに基づいて、アクチュエータHUを介して、サーボ液圧Paを制御する。更に、コントローラECUは、車両JVが停止した時点で、サーボ液圧Paを所定液圧Pkだけ増加した後に、調圧弁UAを閉弁し、電気モータMAの駆動を停止する。【選択図】 図4
Description
本開示は、車両の制動制御装置に関する。
出願人は、「ポンプモータを止めるモータ停止制御時に、不要なモータ再起動による制御ハンチングの発生を防止する」ことを目的に、特許文献1に記載されるような制動制御装置を開発している。具体的には、制動制御装置は、マスタシリンダと、ホイールシリンダと、VDCブレーキ液圧アクチュエータと、差圧ブレーキ制御部と、を備え、差圧ブレーキ制御部は、停車条件が成立するとVDCモータを停止するモータ停止制御部(ステップS5→ステップS7)と、モータ停止制御時、ブレーキ操作保持状態を継続するブレーキペダル保持継続時間が、差圧弁からの液漏れにより所定圧までホイールシリンダ圧が低下するのに要する所定時間Xを超えるという操作保持継続時間条件が不成立である間、VDCモータの再起動判断を待機するモータ再起動制御部(ステップS8)と、を有している。
特許文献1に記載される制動制御装置では、電気モータが停止された状態で、ブレーキペダル保持継続時間が所定時間を超え、車両が僅かに動き始めると電気モータが再駆動され、ホイールシリンダの液圧(「制動液圧」ともいう)が増加される。例えば、坂路において車両が停止された場合には、制動液圧が僅かに減少するだけでも、車両が大きく動くことがある。運転者の違和感の観点では、車両が不用意に動くことは回避されることが望ましい。従って、車両の制動制御装置には、坂路でも停車状態が確実に維持され得るものが望まれている。
本発明の目的は、電気モータを動力源に制動液圧を増加する車両の制動制御装置において、電気モータが停止されても、停車状態が確実に維持され得るものを提供することである。
本発明に係る車両の制動制御装置は、「電気モータ(MA)によって駆動される流体ポンプ(QA)、及び、前記流体ポンプ(QA)が吐出する制動液(BF)をサーボ液圧(Pa)に調節する調圧弁(UA)にて構成され、前記サーボ液圧(Pa)によって車両(JV)のホイールシリンダ(CW)の制動液圧(Pw)を調節するアクチュエータ(HU)」と、「前記車両(JV)の制動操作部材(BP)の操作量(Ba)に基づいて、前記アクチュエータ(HU)を介して、前記サーボ液圧(Pa)を制御するコントローラ(ECU)」と、を備える。
本発明に係る車両の制動制御装置では、前記コントローラ(ECU)は、前記車両(JV)が停止した時点で、前記サーボ液圧(Pa)を所定液圧(Pk)だけ増加した後に、前記調圧弁(UA)を閉弁し、前記電気モータ(MA)の駆動を停止する。この構成によれば、車両JVの停止維持において、所定液圧Pk分の余裕を有しているので、電気モータMAの駆動が停止されても、停車状態が確実に維持され得る。
以下、本発明に係る車両の制動制御装置SCの実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
<構成要素の記号等>
以下の説明において、「CW」等の如く、同一記号を付された部材、信号、値等の構成要素は同一機能のものである。車輪に係る各種記号の末尾に付された添字「f」、「r」は、それが前輪、後輪の何れに関する要素であるかを示す包括記号である。具体的には、「f」は前輪に係る要素を、「r」は後輪に係る要素を、夫々示す。例えば、ホイールシリンダCWにおいて、「前輪ホイールシリンダCWf、後輪ホイールシリンダCWr」というように表記される。更に、添字「f」、「r」は省略されることがある。これらが省略される場合には、各記号は、その総称を表す。
以下の説明において、「CW」等の如く、同一記号を付された部材、信号、値等の構成要素は同一機能のものである。車輪に係る各種記号の末尾に付された添字「f」、「r」は、それが前輪、後輪の何れに関する要素であるかを示す包括記号である。具体的には、「f」は前輪に係る要素を、「r」は後輪に係る要素を、夫々示す。例えば、ホイールシリンダCWにおいて、「前輪ホイールシリンダCWf、後輪ホイールシリンダCWr」というように表記される。更に、添字「f」、「r」は省略されることがある。これらが省略される場合には、各記号は、その総称を表す。
<制動制御装置SCの実施形態>
図1の概略図を参照して、制動制御装置SCの実施形態について説明する。車両JVには、制動操作部材BP、制動装置SX、各種センサ(VW等)、及び、制動制御装置SCが備えられる。
図1の概略図を参照して、制動制御装置SCの実施形態について説明する。車両JVには、制動操作部材BP、制動装置SX、各種センサ(VW等)、及び、制動制御装置SCが備えられる。
車両JVには、制動操作部材BPが備えられる。制動操作部材(例えば、ブレーキペダル)BPは、運転者が車両を減速するために操作する部材である。制動操作部材BPの操作量Baに応じて、制動制御装置SCによって、ホイールシリンダCWに制動液圧Pwが発生される。
車両JVの各車輪WHには、制動液圧Pwに応じて、車輪WHに制動力Fxを発生させるよう、制動装置SXが備えられる。制動装置SXは、回転部材(例えば、ブレーキディスク)KT、及び、ブレーキキャリパCPにて構成される。回転部材KTは、車輪WHに固定され、回転部材KTを挟み込むようにブレーキキャリパCPが設けられる。ブレーキキャリパCPには、ホイールシリンダCWが設けられている。ホイールシリンダCWには、制動制御装置SCから、制動液圧Pwに調整された制動液BFが、制動液圧Pwとして供給される。制動液圧Pwによって、摩擦部材(例えば、ブレーキパッド)が、回転部材KTに押し付けられる。回転部材KTと車輪WHとは、一体的に回転するよう固定されているため、このときに生じる摩擦力によって、車輪WHに制動力Fxが発生される。
車両JVには、制動操作量センサBA、操舵角センサSA、車輪速度センサVW、ヨーレイトセンサYR、前後加速度センサGX、横加速度センサGY等の各種センサが含まれている。
制動操作部材(ブレーキペダル)BPの操作量Baを検出するよう、制動操作量センサBAが設けられる。具体的には、制動操作量センサBAとして、入力室Rn(後述)の液圧Pn(「入力液圧」という)を検出する入力液圧センサPN、制動操作部材BPの操作変位Spを検出する操作変位センサSP、及び、制動操作部材BPの操作力Fpを検出する操作力センサFPのうちの少なくとも1つが採用される。つまり、操作量センサBAによって、制動操作量Baとして、入力液圧Pn、制動操作変位Sp、及び、制動操作力Fpのうちの少なくとも1つが検出される。
操舵操作部材(例えば、ステアリングホイール)(図示省略)の操作量Saを検出するよう、操舵量センサSA(図示省略)が設けられる。操舵操作量Saは、車両の直進走行に対応する操舵中立位置「Sa=0」からの変位である。車両JVの各車輪WHには、車輪WHの回転速度である車輪速度Vwを検出する車輪速度センサVWが備えられる。また、車両JVには、車体の実際のヨーレイト(ヨー角速度)Yrを検出するヨーレイトセンサYR(図示省略)、車体の前後方向における加速度(前後加速度)Gxを検出する前後加速度センサGX、及び、車体の横方向における加速度(横加速度)Gyを検出する横加速度センサGY(図示省略)が設けられる。
車両JVには、制動装置SX(特に、ホイールシリンダCW)に加圧された制動液BFを供給するよう、制動制御装置SCが備えられる。具体的には、制動制御装置SCは、制動操作部材BPの操作量Baに応じて、電気的に、制動液圧Pwを発生し、調整する。そして、制動液圧Pwが、ホイールシリンダCWに供給される。制動制御装置SCは、マスタシリンダCMを含む流体ユニットHU(「アクチュエータ」ともいう)、及び、制動制御装置SC用のコントローラECU(単に、「コントローラ」ともいう)にて構成される。
≪流体ユニットHU≫
流体ユニットHUは、電気モータMAを動力源として、制動液圧Pwを電気的に発生させる。そして、制動液圧Pwは、前輪、後輪連絡路HSf、HSrを介して、ホイールシリンダCWに供給される。例えば、制動制御装置SCでは、2系統の制動系統として、所謂、前後型(「II型」ともいう)のものが採用される。以下、流体ユニットHUの構成例について、詳しく説明する。流体ユニットHUは、アプライユニットAU(マスタシリンダCMを含む)、及び、加圧ユニットKUにて構成される。なお、流体ユニットHU、及び、ホイールシリンダCWは、連絡路HS、入力路HN、リザーバ路HR、還流路HK、サーボ路HVにて接続される。これらは、制動液BFが移動される流体路であり、流体配管、流体ユニットHU内の流路、ホース等が該当する。
流体ユニットHUは、電気モータMAを動力源として、制動液圧Pwを電気的に発生させる。そして、制動液圧Pwは、前輪、後輪連絡路HSf、HSrを介して、ホイールシリンダCWに供給される。例えば、制動制御装置SCでは、2系統の制動系統として、所謂、前後型(「II型」ともいう)のものが採用される。以下、流体ユニットHUの構成例について、詳しく説明する。流体ユニットHUは、アプライユニットAU(マスタシリンダCMを含む)、及び、加圧ユニットKUにて構成される。なお、流体ユニットHU、及び、ホイールシリンダCWは、連絡路HS、入力路HN、リザーバ路HR、還流路HK、サーボ路HVにて接続される。これらは、制動液BFが移動される流体路であり、流体配管、流体ユニットHU内の流路、ホース等が該当する。
[アプライユニットAU]
アプライユニットAUは、マスタリザーバRV、マスタシリンダCM,マスタピストンNM、マスタばねDM、入力シリンダCN、入力ピストンNN、入力ばねDN、入力弁VN、開放弁VR、ストロークシミュレータSS、及び、入力液圧センサPNにて構成される。アプライユニットAUには、入力室Rn、サーボ室Ru、後方室Ro、及び、マスタ室Rmの各種の液圧室が設けられる。ここで、「液圧室」は、制動液BFが満たされ、シール部材SLによって封止されたチャンバである。なお、夫々の液圧室の体積は、入力ピストンNN、マスタピストンNMの移動によって変化される。
アプライユニットAUは、マスタリザーバRV、マスタシリンダCM,マスタピストンNM、マスタばねDM、入力シリンダCN、入力ピストンNN、入力ばねDN、入力弁VN、開放弁VR、ストロークシミュレータSS、及び、入力液圧センサPNにて構成される。アプライユニットAUには、入力室Rn、サーボ室Ru、後方室Ro、及び、マスタ室Rmの各種の液圧室が設けられる。ここで、「液圧室」は、制動液BFが満たされ、シール部材SLによって封止されたチャンバである。なお、夫々の液圧室の体積は、入力ピストンNN、マスタピストンNMの移動によって変化される。
マスタリザーバ(「大気圧リザーバ」ともいう)RVは、作動液体用のタンクであり、その内部に制動液BFが貯蔵されている。マスタリザーバRVは、マスタシリンダCM(特に、マスタ室Rm)に接続されている。
マスタシリンダCMは、底部を有するシリンダ部材である。マスタシリンダCMの内部には、マスタピストンNMが挿入され、その内部が、シール部材SLによって封止されて、マスタ室Rmが形成されている。マスタシリンダCMは、所謂、シングル型である。マスタ室Rmは、前輪連絡路HSf、及び、液圧モジュレータMJを介して、最終的には前輪ホイールシリンダCWfに接続される。マスタピストンNMが前進方向Ha(マスタ室Rmの体積が減少する方向)に移動されると、流体ユニットHU(特に、マスタシリンダCM)から液圧モジュレータMJ(最終的には、前輪ホイールシリンダCWf)に対して、液圧Pm(「供給液圧」という)の制動液BFが供給される。
マスタピストンNMには、つば部(フランジ)Tpが設けられている。このつば部Tpによって、マスタシリンダCMの内部は、更に、サーボ室Ruと後方室Roとに仕切られている。サーボ室Ruは、マスタピストンNMを挟んで、マスタ室Rmに相対するように配置される。また、後方室Roは、マスタ室Rmとサーボ室Ruとに挟まれ、それらの間に配置されている。サーボ室Ru、及び、後方室Roも、上記同様に、シール部材SLによって封止されている。
例えば、つば部Tpの受圧面積(即ち、サーボ室Ruの受圧面積)ruは、マスタピストンNMの受圧面積(即ち、マスタ室Rmの受圧面積)rmと等しくなるように設定されている。この場合、サーボ室Ru内に導入された液圧Pa(後述)と、供給液圧Pmとは、定常状態では同一である(即ち、「ru=rm」であるため、「Pa=Pm」である)。
入力シリンダCNは、マスタシリンダCMに固定されている。入力シリンダCNの内部には、入力ピストンNNが挿入され、シール部材SLによって封止されて、入力室Rnが形成されている。入力ピストンNNは、クレビス(U字リンク)を介して、制動操作部材BPに機械的に接続されている。入力ピストンNNには、つば部(フランジ)Tnが設けられる。入力シリンダCNのマスタシリンダCMへの取付面と、入力ピストンNNのつば部Tnとの間には、入力ばねDNが設けられる。入力ばねDNは、マスタシリンダCMの中心軸に沿って、つば部Tnを入力シリンダCNの底部に対して押し付けている。
非制動時には、入力シリンダCNの内部にて、マスタピストンNM(特に、端面Mp)と入力ピストンNN(特に、端面Mn)とは、隙間Ks(「離間距離」ともいう)を有している。非制動時には、ピストンNM、NNは、最も後退方向Hbの位置(各ピストンの「初期位置」という)にある。該状況での隙間Ksが、「所定距離ks(「初期隙間」ともいう)」と称呼される。入力室Rn内で、マスタピストンNMと入力ピストンNNとが離間距離Ksだけ離れていることによって、制動操作部材BPが操作されているにもかかわらず、制動液圧Pwが発生されない状況が生み出される。即ち、離間距離Ksによって、回生協調制御の実行が可能にされる。なお、離間距離Ksは、サーボ液圧Pa(後述)によって制御(調節)される。
入力室Rnと後方室Roとは、入力路HNを介して接続されている。そして、入力路HNには、入力弁VNが設けられる。入力路HNは、後方室Roと入力弁VNとの間で、開放弁VR、及び、リザーバ路を介して、マスタリザーバRVに接続される。入力弁VN、及び、開放弁VRは、開位置(連通状態)と閉位置(遮断状態)とを有する2位置の電磁弁(「オン・オフ弁」ともいう)である。入力弁VNとして常閉型の電磁弁が採用される。また、開放弁VRとして常開型の電磁弁が採用される。
後方室Roには、ストロークシミュレータ(単に、「シミュレータ」ともいう)SSが接続されている。シミュレータSSによって、制動操作部材BPの操作力Fpが発生される。シミュレータSSの内部には、ピストン、及び、弾性体(例えば、圧縮ばね)が備えられる。制動液BFがシミュレータSSに流入する際に、制動液BFによってピストンが押される。ピストンには、弾性体によって制動液BFの流入を阻止する方向に力が加えられるため、制動操作部材BPの操作力Fpが発生される。つまり、制動操作部材BPの操作特性(操作変位Spと操作力Fpとの関係)は、シミュレータSSによって形成される。
入力室Rn内の液圧Pn(「入力液圧」という)を検出するよう、入力液圧センサPNが設けられる。入力液圧Pnは、シミュレータSS、及び、後方室Roの液圧でもある。入力液圧センサPNは、上記の制動操作量センサBAの1つであり、入力液圧Pnは、制動操作量Baとして、制動用のコントローラECUに入力される。
流体ユニットHUには、入力液圧センサPNの他に、制動操作量センサBAとして、制動操作部材BPの操作変位Spを検出する操作変位センサSP、及び/又は、制動操作部材BPの操作力Fpを検出する操作力センサFPが設けられる。つまり、制動操作量センサBAとしては、入力液圧センサPN、操作変位センサSP(ストロークセンサ)、及び、操作力センサFPのうちの少なくとも1つが採用される。従って、制動操作量Baは、入力液圧Pn、操作変位Sp、及び、操作力Fpのうちの少なくとも1つである。
[加圧ユニットKU]
加圧ユニットKUは、電気モータMA、流体ポンプQA、調圧弁UA、供給液圧センサPM、及び、サーボ液圧センサPAにて構成される。加圧ユニットKUでは、電気モータMAによって駆動される流体ポンプQAが吐出する制動液BFの圧力が、調圧弁UAによって調節される。ここで、調圧弁UAによって調整された液圧が、「サーボ液圧Pa」と称呼される。サーボ液圧Paは、アプライユニットAU(特に、サーボ室Ru)、及び、後輪ホイールシリンダCWrに供給され、最終的には、前輪、後輪制動液圧Pwf、Pwr(=Pw)が発生される。
加圧ユニットKUは、電気モータMA、流体ポンプQA、調圧弁UA、供給液圧センサPM、及び、サーボ液圧センサPAにて構成される。加圧ユニットKUでは、電気モータMAによって駆動される流体ポンプQAが吐出する制動液BFの圧力が、調圧弁UAによって調節される。ここで、調圧弁UAによって調整された液圧が、「サーボ液圧Pa」と称呼される。サーボ液圧Paは、アプライユニットAU(特に、サーボ室Ru)、及び、後輪ホイールシリンダCWrに供給され、最終的には、前輪、後輪制動液圧Pwf、Pwr(=Pw)が発生される。
「1つの電気モータMA」と「電気モータMAによって駆動される1つの流体ポンプQA」との組み合わせによって、電動ポンプが構成される。電気モータMAは、制動時に、ホイールシリンダCWの液圧(制動液圧)Pwを発生し、調整するための動力源である。電気モータMAには、電気モータMA(特に、回転子)の回転角Kaを検出するよう、回転角センサKAが備えらる。
流体ポンプQAにおいて、吸込部Qsと吐出部Qtとは、還流路HKを介して接続されている。また、流体ポンプQAの吸込部Qsは、リザーバ路HRを介して、マスタリザーバRVに接続されている。電気モータMAが駆動され、流体ポンプQAが回転されると、制動液BFは、還流路HK内を循環する。また、還流路HK、アプライユニットAU、ホイールシリンダCW等で制動液BFの量が不足している場合には、制動液BFがリザーバ路HRを経由して、マスタリザーバRVから吸入される。なお、流体ポンプQAが逆転されないよう、還流路HK(特に、流体ポンプQAの吐出部Qt)には、逆止弁GAが設けられている。
流体ポンプQAが吐出する制動液BFの圧力Pa(サーボ液圧)を調整するよう、還流路HKには、調圧弁UAが設けられる。調圧弁UAは、その通電状態(例えば、供給電流)に応じて開弁量(リフト量)が連続的に制御されるリニア型の電磁弁(「比例弁」、又は、「差圧弁」ともいう)である。調圧弁UAとして、常開型の電磁弁が採用される。
電気モータMAが作動している場合、還流路HKには、破線矢印で示すような、制動液BFの循環流KN(流体の流れが、再び元の流れに戻ることであり、単に、「還流」ともいう)が発生される。調圧弁UAによって、還流KNが絞られること(所謂、オリフィス効果)によって、サーボ液圧Pa(流体ポンプQAの吐出部Qtと調圧弁UAとの間の圧力)が調整される。なお、調圧弁UAは、常開型であるため、非通電時には全開状態にあり、サーボ液圧Paは「0」である。
還流路HKは、逆止弁GAと調圧弁UAとの間で、サーボ路HVを介して、サーボ室Ruに接続される。従って、サーボ液圧Paは、サーボ室Ruに供給される。サーボ室Ruの受圧面積ruと、マスタ室Rmの受圧面積rmとが等しい構成では、サーボ室Ruにサーボ液圧Paが供給されると、マスタ室Rmからは、サーボ液圧Paと同圧である供給液圧Pmが出力される(即ち、「Pm=Pa」)。更に、受圧面積ru、rmが異なっている構成でも、それらの関係(例えば、受圧面積の比率)は既知であるため、供給液圧Pmとサーボ液圧Paとは相互変換が可能である。
マスタシリンダCMのマスタ室Rmは、前輪連絡路HSf、及び、液圧モジュレータMJを介して、前輪ホイールシリンダCWfに接続される。液圧モジュレータMJは、アンチロックブレーキ制御、車両安定性制御等で、各ホイールシリンダCWの液圧Pwを、独立、且つ、個別に調整するためのものである。前輪連絡路HSfは、液圧モジュレータMJ内で2つに分岐される。分岐された前輪連絡路HSfは、前輪ホイールシリンダCWfの夫々に接続される。前輪連絡路HSfには、マスタ室Rmから供給される制動液BFの液圧Pmを検出するよう、供給液圧センサPMが設けられる。例えば、供給液圧センサPMは、液圧モジュレータMJ内に含まれている。ここで、液圧モジュレータMJが作動されていない場合には、供給液圧Pmは、前輪ホイールシリンダCWf内の液圧(前輪制動液圧)Pwfに等しい。
前輪制動液圧Pwfの調整(例えば、加圧)では、「Ru→Rm→CWf」の順で、サーボ液圧Paが、マスタシリンダCMを介して伝達される。一方、後輪制動液圧Pwrの調整(例えば、加圧)は、サーボ液圧Paが、直接、後輪ホイールシリンダCWrに供給されることで行われる。具体的には、後輪連絡路HSrは、逆止弁GAと調圧弁UAとの間で、還流路HKに接続される。更に、後輪連絡路HSrは、液圧モジュレータMJ内で2つに分岐され、後輪ホイールシリンダCWrの夫々に接続される。後輪連絡路HSrには、サーボ液圧Paを検出するよう、サーボ液圧センサPAが設けられる。なお、アプライユニットAUが「ru=rm」で構成されている場合には、サーボ液圧Paと供給液圧Pmとの間には時間的なズレは存在するが、実質的(定常的)には等しいため、サーボ液圧センサPA、及び、供給液圧センサPMのうちの一方が省略されてもよい。上記同様に、液圧モジュレータMJが作動されていない場合には、サーボ液圧Paは、後輪ホイールシリンダCWr内の液圧(後輪制動液圧)Pwrに等しい。
≪コントローラECU≫
制動制御装置SCには、上述の流体ユニットHUを制御するよう、コントローラECUが設けられる。コントローラECUには、制動操作量Ba、供給液圧Pm、サーボ液圧Pa、車輪速度Vw、前後加速度Gx等の信号が入力される。そして、これらの信号に基づいて、コントローラECUによって、流体ユニットHUを構成する電磁弁、電気モータ等が制御される。コントローラECUは、「信号処理を行うマイクロプロセッサMP」、及び、「電磁弁、電気モータを駆動する駆動回路DD」にて構成される。なお、コントローラECUは、他のシステムと情報(検出値、演算値等)を共有できるよう、通信バスBSを介して、他のコントローラに接続されている。
制動制御装置SCには、上述の流体ユニットHUを制御するよう、コントローラECUが設けられる。コントローラECUには、制動操作量Ba、供給液圧Pm、サーボ液圧Pa、車輪速度Vw、前後加速度Gx等の信号が入力される。そして、これらの信号に基づいて、コントローラECUによって、流体ユニットHUを構成する電磁弁、電気モータ等が制御される。コントローラECUは、「信号処理を行うマイクロプロセッサMP」、及び、「電磁弁、電気モータを駆動する駆動回路DD」にて構成される。なお、コントローラECUは、他のシステムと情報(検出値、演算値等)を共有できるよう、通信バスBSを介して、他のコントローラに接続されている。
コントローラECUでは、車輪速度Vwに基づいて、車両JVの車体速度Vxが演算される。また、コントローラECUでは、車輪速度Vw、及び、車体速度Vxに基づいて、車輪WHのロックを抑制するアンチロックブレーキ制御が実行される。更に、コントローラECUでは、操舵操作量Sa、ヨーレイトYr、前後加速度Gx、横加速度Gy等に基づいて、車両JVの安定性を維持する(即ち、過大なアンダステア/オーバステア挙動を抑制する)車両安定性制御が実行される。
≪コントローラECUによる流体ユニットHUの駆動≫
コントローラECUには、制動操作量Baの信号が入力される。ここで、制動操作量Baは、制動操作部材BPの操作の程度(大きさ)を表示する信号である。例えば、制動操作量Baとして、入力液圧Pn、操作変位Sp、及び、操作力Fpのうちの少なくとも1つが採用される。コントローラECUには、流体ユニットHUに設けられた各種センサ(PA等)からの信号(Pa等)が入力される。これらの信号、及び、コントローラECUに備えられたマイクロプロセッサMPにプログラムされた制御アルゴリズムに基づいて、入力弁VNの駆動信号Vn、開放弁VRの駆動信号Vr、調圧弁UAの駆動信号Ua、及び、電気モータMAの駆動信号Maが演算される。コントローラECUには、蓄電池BUから電力が供給される。この電力供給を元に、駆動信号「Vn、Vr、Ua、Ma」に応じて、流体ユニットHUを構成する電磁弁「VN、VR、UA」、及び、電気モータMAが制御(駆動)される。
コントローラECUには、制動操作量Baの信号が入力される。ここで、制動操作量Baは、制動操作部材BPの操作の程度(大きさ)を表示する信号である。例えば、制動操作量Baとして、入力液圧Pn、操作変位Sp、及び、操作力Fpのうちの少なくとも1つが採用される。コントローラECUには、流体ユニットHUに設けられた各種センサ(PA等)からの信号(Pa等)が入力される。これらの信号、及び、コントローラECUに備えられたマイクロプロセッサMPにプログラムされた制御アルゴリズムに基づいて、入力弁VNの駆動信号Vn、開放弁VRの駆動信号Vr、調圧弁UAの駆動信号Ua、及び、電気モータMAの駆動信号Maが演算される。コントローラECUには、蓄電池BUから電力が供給される。この電力供給を元に、駆動信号「Vn、Vr、Ua、Ma」に応じて、流体ユニットHUを構成する電磁弁「VN、VR、UA」、及び、電気モータMAが制御(駆動)される。
具体的には、コントローラECUには、電磁弁「VN、VR、UA」、及び、電気モータMAを駆動するよう、駆動回路DDが備えられる。駆動回路DDには、補機用蓄電池BUから電力が供給される。駆動回路DDには、電気モータMAを駆動するよう、スイッチング素子(MOS-FET、IGBT等のパワー半導体デバイス)によってブリッジ回路が形成される。モータ駆動信号Maに基づいて、各スイッチング素子の通電状態が制御され、電気モータMAの出力が制御される。また、駆動回路DDでは、電磁弁「VN、VR、UA」を駆動するよう、駆動信号「Vn、Vr、Ua」に基づいて、それらの通電状態(即ち、励磁状態)が制御される。
制動操作部材BPが操作される制動時には、入力弁VNが開弁され、開放弁VRが閉弁されている。従って、制動操作部材BPの動きに連動して、入力室Rnから排出される制動液BFは、シミュレータSSに移動される。これにより、制動操作部材BPの操作力Fpが形成される。また、制動時には、電気モータMA、及び、調圧弁UAが駆動される。流体ポンプQAから吐出される制動液BFが、調圧弁UAにて絞られることで、サーボ液圧Paが調整される。サーボ液圧Paは、マスタピストンNMを介して、サーボ室Ruからマスタ室Rmに伝達され、供給液圧Pmとして、前輪ホイールシリンダCWfに供給される。一方、後輪ホイールシリンダCWrには、サーボ液圧Paが、直接供給される。
<調圧制御の処理>
図2のフロー図を参照して、制動制御装置SCにおける調圧制御の処理例について説明する。「調圧制御」は、電気モータMAを動力源にして、電気的にサーボ液圧Paを発生し、調整することによって、前輪、後輪ホイールシリンダCWf、CWrの夫々の液圧Pwf、Pwr(前輪、後輪制動液圧)を調整するものである。調圧制御のアルゴリズムは、コントローラECU内のマイクロプロセッサMPにプログラムされている。
図2のフロー図を参照して、制動制御装置SCにおける調圧制御の処理例について説明する。「調圧制御」は、電気モータMAを動力源にして、電気的にサーボ液圧Paを発生し、調整することによって、前輪、後輪ホイールシリンダCWf、CWrの夫々の液圧Pwf、Pwr(前輪、後輪制動液圧)を調整するものである。調圧制御のアルゴリズムは、コントローラECU内のマイクロプロセッサMPにプログラムされている。
以下の説明では、図1を参照して説明した制動制御装置SCにおいて、「ru=rm」の構成が想定されている。従って、サーボ液圧Paと供給液圧Pmとは等しい(厳密には、定常状態において等しい)。
ステップS110にて、制動操作量Ba、供給液圧Pm、サーボ液圧Pa、車輪速度Vw、前後加速度Gx等を含む各種信号が読み込まれる。ここで、制動操作量Ba(制動操作部材BPの操作状態量の総称)は、制動操作量センサBAによって検出される。供給液圧Pmは、供給液圧センサPMによって検出される。サーボ液圧Paは、サーボ液圧センサPAによって検出される。車輪速度Vwは、車輪速度センサVWによって検出される。前後加速度Gxは、前後加速度センサGXによって検出される。
ステップS120にて、車輪速度Vw、及び、公知の方法に基づいて、車体速度Vxが演算される。また、車体速度Vxは、通信バスBSを通して、他のコントローラから取得されてもよい。
ステップS130にて、要求液圧Ps(変数)が演算される。要求液圧Psは、運転者によって要求された車両JVを減速するための、サーボ液圧Pa(実際値)に対応する目標値である。要求液圧Psは、ブロックX130に示すように、制動操作量Ba(変数)、及び、演算マップZpsに基づいて決定される。具体的には、演算マップZpsに従って、制動操作量Baが「0」から遊び量boの範囲内では、要求液圧Psは「0」に演算される。そして、制動操作量Baが遊び量bo以上の場合には、制動操作量Baの増加に伴って、要求液圧Psが「0」から増加するように演算される。つまり、「Ba≧bo」では、制動操作量Baが大きいほど、要求液圧Psが大きくなるように決定される。ここで、遊び量boは、予め設定された所定値(定数)であり、制動操作部材BPに遊びに相当する。
ステップS140にて、車体速度Vxに基づいて、「車両JVが停車状態であるか、否か(「停車判定」という)」が判定される。車体速度Vxが「0」よりも大きく、車両JVが未だ減速中である場合には、停車判定は否定され、処理はステップS150に進められる。車体速度Vxが「0」であり、車両JVが停車中である場合には、停車判定は肯定され、処理はステップS160に進められる。
ステップS150にて、減速制御が実行される。「減速制御」は、制動操作量Baに応じて、車両JVを減速するものである。具体的には、減速制御では、制動操作量Baによって要求される要求液圧Psが、目標液圧Ptとして演算される(即ち、「Pt=Ps」)。ここで、目標液圧Ptは、制動制御装置SCによって達成されるべき液圧の最終的な目標値である。従って、要求液圧Psは、目標液圧Ptを演算するための中間的な目標値ということができる。
ステップS150の減速制御では、サーボ液圧Pa(実際値)が、目標液圧Pt(目標値)に近付き、一致するように、流体ユニットHUが制御される。サーボ室Ruの受圧面積ruとマスタ室Rmの受圧面積rmとは同一であるため、サーボ液圧Paと等しい供給液圧Pmが、マスタ室Rmから前輪ホイールシリンダCWfに供給される。また、サーボ液圧Paは、後輪ホイールシリンダCWrに、直接供給される。
ステップS150では、制動操作部材BPが操作されると(例えば、「Pt>0」の条件が満足される場合)、電気モータMAが駆動される。電気モータMAの駆動においては、目標回転数Ntが決定される。目標回転数Ntは、目標液圧Ptに基づいて決定される。例えば、目標液圧Ptの時間変化量dP(即ち、目標液圧Ptの時間微分値)が大きいほど、目標回転数Ntが大きくなるように演算される。そして、目標回転数Nt、及び、実際の回転数Nsに基づいて、回転数フィードバック制御が実行される。ここで、実回転数Nsは、電気モータMAに備えられた回転角センサKAの検出値(回転角)Kaに基づいて演算される。或いは、モータ回転数(回転速度)Nsを検出する回転数センサNSが備えられてもよい。
電気モータMAにおける回転数フィードバック制御では、目標回転数Ntと実際の回転数Nsとの偏差hNが演算される(即ち、「hN=Nt-Ns」)。そして、回転数偏差hNが「0」に近付き、一致するよう、電気モータMAへの通電量(電流値)Im(例として、電気モータのPWM制御(パルス幅変調制御)におけるデューティ比Dm)が調整される。詳細には、回転数偏差hNが所定回転数hnよりも大きい場合には、電気モータMAの電流値Imが増加され、電気モータMAは増速される。一方、回転数偏差hNは所定回転数「-hn」未満の場合には、電気モータMAの電流値Imが減少され、電気モータMAは減速される。ここで、所定回転数hnは、制御の不感帯であり、予め設定された所定値(正符号の定数)である。なお、目標回転数Ntは、目標液圧Ptの関数として演算されるのではなく、予め設定された所定回転数nt(定数)に決定されてもよい。
電気モータMAの駆動に応じて、流体ポンプQAが回転され、流体ポンプQAから制動液BFが吐出される。そして、還流路HK内に、制動液BFの還流KNが発生される。調圧弁UAが駆動され、この還流KNが絞られることによって、サーボ液圧Pa(結果、供給液圧Pm、制動液圧Pw)が調整される。具体的には、目標液圧Pt、及び、演算マップZitに基づいて、調圧弁UAへの通電量(例えば、電流値)の目標値It(「目標通電量」という)が演算される。演算マップZitは、調圧弁UAの電流値とサーボ液圧Paとの関係を表す特性(所謂、IP特性)であり、予め設定されている。調圧弁UAは、常開型のリニア電磁弁であるため、演算マップZitでは、目標液圧Ptが大きいほど、目標通電量Itが大きくなるように演算される。
更に、目標通電量Itは、実際のサーボ液圧Pa(サーボ液圧センサPAの検出値)が、目標液圧Ptに近付き、一致するように、液圧フィードバック制御によって、目標通電量Itが調整されてもよい。液圧フィードバック制御では、目標液圧Pt、及び、サーボ液圧Paに基づいて、その偏差hPが演算される(即ち、「hP=Pt-Pa」)。そして、液圧偏差hPが「0」に近付き、一致するよう、目標通電量Itが調整される。詳細には、液圧偏差hPが所定液圧hpよりも大きい場合には、調圧弁UAの目標通電量It(結果、実通電量Ia)が増加され、調圧弁UAの開弁量が減少される。一方、液圧偏差hPが所定液圧「-hp」未満の場合には、調圧弁UAの通電量It、Iaが減少され、調圧弁UAの開弁量が増加される。ここで、所定液圧hpは、制御の不感帯であり、予め設定された所定値(正符号の定数)である。
調圧弁UAの駆動制御では、実通電量Iaが、目標通電量Itに近付き、一致するように、通電量フィードバック制御が実行される。ここで、実際の通電量Ia(例えば、電流値)は、駆動回路DDに設けられた通電量センサIA(図示省略)(例えば、電流センサ)によって検出される。調圧弁UAの通電量フィードバック制御では、目標通電量It、及び、実通電量Iaに基づいて、その偏差hIが演算される(即ち、「hI=It-Ia」)。そして、通電量偏差hIが「0」に近付き、一致するよう、調圧弁UAのPWM制御(パルス幅変調制御)におけるデューティ比Daが調整される。詳細には、通電量偏差hIが所定液圧hiよりも大きい場合には、デューティ比Da(結果、実際の通電量Ia)が増加され、通電量Iaが増加される。一方、通電量偏差hIが所定液圧「-hi」未満の場合には、デューティ比Daが減少され、通電量Iaが減少される。ここで、所定液圧hiは、制御の不感帯であり、予め設定された所定値(正符号の定数)である。
ステップS160にて、停車制御が実行される。「停車制御」は、車両JVの停車状態を維持するものである。詳細については後述するが、停車制御では、サーボ液圧Pa(結果、供給液圧Pm、制動液圧Pw)が、所定液圧Pkだけ嵩上げされた上で、調圧弁UAが閉弁され、電気モータMAの駆動が停止される。
<停車制御の処理>
図3のフロー図を参照して、ステップS160の停車制御の処理例について説明する。上述したように、停車制御では、不必要な電気モータMA等の駆動が停止され、省電力化が図られる。更に、停車制御では、調圧弁UAにおける制動液BFの漏れ等に起因する電気モータMAの再駆動が頻繁に発生しないよう、或いは、路面勾配で車両JVが動き出さないよう、制動操作量Baに応じた要求液圧Psに対して、サーボ液圧Paが増加される。なお、図2の場合と同様に、制動制御装置SCにおいて、サーボ室Ruの受圧面積ruとマスタ室Rmの受圧面積rmとは等しくされているので、「Pa=Pm」の関係が成立している。
図3のフロー図を参照して、ステップS160の停車制御の処理例について説明する。上述したように、停車制御では、不必要な電気モータMA等の駆動が停止され、省電力化が図られる。更に、停車制御では、調圧弁UAにおける制動液BFの漏れ等に起因する電気モータMAの再駆動が頻繁に発生しないよう、或いは、路面勾配で車両JVが動き出さないよう、制動操作量Baに応じた要求液圧Psに対して、サーボ液圧Paが増加される。なお、図2の場合と同様に、制動制御装置SCにおいて、サーボ室Ruの受圧面積ruとマスタ室Rmの受圧面積rmとは等しくされているので、「Pa=Pm」の関係が成立している。
ステップS210にて、嵩上げ処理が実行される。「嵩上げ」は、サーボ液圧Pa(=Pm=Pw)が所定液圧Pkだけ増加されることである。ここで、所定液圧Pkは、「嵩上げ液圧」とも称呼される。具体的には、停車制御における嵩上げ処理では、制動操作量Baによって要求される要求液圧Psに対して、更に所定液圧Pkが加算されて、最終的な目標値である目標液圧Ptが演算される(即ち、「Pt=Ps+Pk」)。そして、ステップS210では、嵩上げされた目標液圧Ptに基づいて、上述した、回転数フィードバック制御、液圧フィードバック制御、及び、通電量フィードバック制御が適用され、電気モータMA、及び、調圧弁UAが制御される。これにより、サーボ液圧Paが、目標液圧Ptに近付き、一致するよう、流体ユニットHUが駆動(制御)される。
例えば、所定液圧Pk(嵩上げ液圧)は、予め設定された所定値(定数)として決定される。また、所定液圧Pkは、路面勾配Kvに基づいて演算されてもよい。具体的には、ブロックX210に示すように、演算マップZpkに従って、路面勾配Kvが大きいほど、所定液圧Pkが大きくなるように決定される。路面勾配Kvは、車両JVが停車する時点での、車両JVの前後方向(進行方向)に対する道路の傾斜(例えば、登坂路、降坂路の傾き)である。路面勾配Kvは、前後加速度センサGXの検出値(前後加速度)Gxに基づいて演算される。また、路面勾配Kvは、通信バスBS等を介して、地図情報から取得されてもよい。なお、演算マップZpkでは、演算される所定液圧Pkに、下限値pk、及び、上限値pjが設けられている。ここで、下限値pk、上限値pjは、予め設定された所定値(定数)である。
更に、所定液圧Pkは、制動操作部材BPが「0(非制動状態に対応する初期位置)」に向けて戻されるに従って、徐々に小さくなるように決定されてもよい。ここで、所定液圧Pkには下限値pkが設けられている。詳細には、車両JVが停止する時点(停車時点)で、所定液圧Pkが決定される。そして、制動操作量Baが一定である場合には、停車時点での所定液圧Pkが維持される。その後、制動操作量Baが減少されるにつれて、所定液圧Pkが順次減少されていく。しかしながら、所定液圧Pkには、下限値pkが設けられているので、停車制御が終了される時点でも、目標液圧Ptは、要求液圧Psに対して、少なくとも下限値pk分だけは大きい。
ステップS220にて、モータ駆動信号Ma、調圧弁駆動信号Ua等に基づいて、「流体ユニットHUの作動状態が、保持状態であるか、否か(「保持判定」という)」が判定される。ここで、「保持状態」とは、サーボ液圧Paを一定に維持するよう、調圧弁UAが閉弁され、電気モータMAが停止されている状態(即ち、回転数Nsが「0」の状態)である。流体ユニットHUが保持状態ではなく、ステップS220が否定される場合には、処理はステップS230に進められる。一方、流体ユニットHUが保持状態であり、ステップS220が肯定される場合には、処理はステップS240に進められる。
ステップS230にて、制動操作量Ba、目標液圧Pt、及び、サーボ液圧Paに基づいて、「保持状態が開始されるか、否か(「開始判定」という)」が判定される。保持状態の開始判定は、「制動操作量Baが一定であること」、及び、「サーボ液圧Paが目標液圧Ptに一致していること」が満足される場合に肯定される。例えば、「制動操作量Baが一定であること」は、操作速度dB(制動操作量Baの時間変化量)が所定速度db未満の状態が、第1所定時間tbに亘って継続される場合に肯定される。また、「サーボ液圧Paが目標液圧Ptに一致していること」は、目標液圧Ptとサーボ液圧Paとの偏差hPが所定偏差hx未満である状態が、第2所定時間thに亘って継続される場合に肯定される。ここで、所定速度db、所定偏差hx、及び、第1、第2所定時間tb、thは、予め設定された所定値(定数)である。ステップS230が否定される場合、処理はステップS110に戻される。一方、ステップS230が肯定される場合、処理はステップS260に進められる。なお、制動操作量Baは一定であるが、サーボ液圧Paが目標液圧Ptに未だ達していないために、ステップS230が否定される場合には、以降の演算処理(特に、ステップS220)にて、サーボ液圧Paが目標液圧Ptに一致するよう、サーボ液圧Paの増加が行われる。
ステップS240にて、制動操作量Ba、目標液圧Pt、及び、サーボ液圧Paに基づいて、「保持状態が解除(終了)されるか、否か(「終了判定」という)」が判定される。保持状態の終了判定は、「制動操作量Baが変化したこと」、及び、「サーボ液圧Paと目標液圧Ptとが一致しなくなったこと」のうちの少なくとも1つが満足される場合に肯定される。例えば、「制動操作量Baが変化したこと」は、制動操作部材BPが更に操作され、制動操作量Baが増加された場合、或いは、制動操作部材BPが戻され、制動操作量Baが減少された場合に肯定される。また、「サーボ液圧Paと目標液圧Ptとが一致しなくなったこと」は、例えば、調圧弁UAでの漏れに起因して、サーボ液圧Paが減少したような場合に肯定される。ステップS240が否定される場合、処理はステップS260に進められる。一方、ステップS240が肯定される場合、処理はステップS250に進められる。
ステップS250にて、制動操作量Ba、目標液圧Pt、及び、サーボ液圧Paに基づいて、「サーボ液圧Paの減少が必要であるか、否か(「減圧判定」という)」が判定される。制動操作量Baが減少され、サーボ液圧Paの減少が必要な場合(即ち、減圧指示がなされる場合)には、ステップS250は肯定され、処理はステップS270に進められる。一方、サーボ液圧Paの増加が必要な場合(即ち、減圧指示がなされない場合)には、ステップS250は否定され、処理はステップS280に進められる。
ステップS260にて、制動制御装置SCの消費電力が低減された状態で、サーボ液圧Paが一定に維持されるよう、電気モータMAが停止され、調圧弁UAが閉弁される。即ち、ステップS260では、上記の保持状態が達成される。保持状態が開始される場合、或いは、保持状態が継続され場合には、ステップS260では、例えば、電気モータMAのPWM制御におけるデューティ比Dmが「0」にされる。つまり、電気モータMAに電圧が印加されなくなり、モータ電流Imが「0」にされる。電気モータMAは駆動されなくなり、電気モータMAの回転が停止される(即ち、「Ns=0」が達成される)。また、調圧弁UAの実通電量Iaが、調圧弁UAが確実に閉弁されるように増加される。これにより、還流路HKにおいて、逆止弁GAと調圧弁UAとの間で、制動液BFが封止される。調圧弁UAの閉弁によって、サーボ液圧Paが一定値(即ち、調圧弁UAが閉弁される直前の液圧値)に保持される。
ステップS270にて、電気モータMAの駆動が停止された状態で、サーボ液圧Paが減少されるよう、調圧弁UAの実通電量Ia(結果、調圧弁UAの開弁量)が調節される。保持状態からサーボ液圧Paの減圧が指示される場合には、ステップS270では、「Ns=0」の状態が維持された上で、目標液圧Ptに応じて、目標通電量It(結果、実通電量Ia)が減少される。閉弁されていた調圧弁UAは開弁され、その開弁量が、目標液圧Ptに基づいて調節(増加)される。結果、減圧指示に応じて、サーボ液圧Paが減少される。
ステップS280にて、サーボ液圧Paが増加されるよう、電気モータMAの駆動が再開され、調圧弁UAの実通電量Ia(結果、調圧弁UAの開弁量)が調節される。保持状態からサーボ液圧Paの増圧が指示される場合には、ステップS280では、増加された目標液圧Ptに応じて、電気モータMA(特に、実際の回転数Ns)が制御された上で、目標液圧Ptに応じて、目標通電量It(結果、実通電量Ia)が増加される。閉弁されていた調圧弁UAは開弁され、その開弁量が、目標液圧Ptに基づいて調節される。結果、増圧指示に応じてサーボ液圧Paが増加される。
以上、調圧制御における停車制御について説明した。停車制御は、車両JVが停止し、停車状態が判定された時点で開始されるが、車両JVが動き始めても継続される。停車制御は、制動操作量Baが所定量bx以下の条件が満足される時点で終了される。ここで、所定量bxは、制動操作量Baに対応するしきい値であり、予め設定された「0」近傍の所定値(定数)である。例えば、所定量bxは「0」に設定され得る。この場合、車両JVが動き始めた後、制動操作部材BPが完全に初期位置「0」に戻されるまでは、停車制御が実行され続け、サーボ液圧Pa(結果、制動液圧Pw)の嵩上げが行われる。そして、制動操作が完全に終了され、制動操作量Baが「0」に戻される時点で、停車制御が終了され、所定液圧Pkが「0」にステップ的に減少される。換言すれば、停車制御の実行中は、車両JVが動いていても、サーボ液圧Paは、要求液圧Psに対して、所定液圧Pkだけ(少なくとも下限値pkだけ)は嵩上げされ続ける。
停車制御では、先ず、制動操作量Baに基づいて演算される要求液圧Psに対して、サーボ液圧Pa(結果、制動液圧Pw)が所定液圧Pk分だけ嵩上げされる。その後、調圧弁UAが閉弁され、電気モータMAの駆動が停止される。つまり、嵩上げによる所定液圧Pk分の余裕が見込まれて、調圧弁UAの閉弁、及び、電気モータMAの停止が実行される。従って、調圧弁UA等において多少の液漏れがあっても、車両JVの停止状態は確実に維持され得る。
停車制御による所定液圧Pk分の嵩上げは、車両JVが動き出した後も継続され、制動操作量Baが所定量bx以下になる時点で終了される。車両JVが動き出した時点(即ち、停車状態ではなくなった時点)で、嵩上げが直ちに終了されると、車両JVの動き(例えば、車体加速度)に不連続が生じ、運転者が違和を感じる場合がある。該状況が回避され得るよう、「Ba≦bx」が満足される時点で、所定液圧Pk分の嵩上げが終了される。このように、サーボ液圧Paの嵩上げが継続されることにより、車両JVが発進される際において、上記不連続が回避され、円滑で良好な発進特性が確保され得る。
<調圧制御の作動>
図4の時系列線図(時間Tの経過に対する各種状態量の遷移図)を参照して、停車制御(特に、ステップS260、S270の処理)の作動例について説明する。例では、車体速度Vxが一定速度voで走行している車両JVが減速され、その後、停止される状況が想定されている。ここで、車両JVが停止した時点での路面は下り勾配を有する降坂路である。また、停車制御の終了条件において、所定量bx(制動操作量Baに係るしきい値)は「0」に設定されている。
図4の時系列線図(時間Tの経過に対する各種状態量の遷移図)を参照して、停車制御(特に、ステップS260、S270の処理)の作動例について説明する。例では、車体速度Vxが一定速度voで走行している車両JVが減速され、その後、停止される状況が想定されている。ここで、車両JVが停止した時点での路面は下り勾配を有する降坂路である。また、停車制御の終了条件において、所定量bx(制動操作量Baに係るしきい値)は「0」に設定されている。
上述したように、制動制御装置SCでは、「ru=rm」であるため、「Pa=Pm」である。更に、電気モータMAが駆動される際には、目標回転数Ntは、予め設定された所定回転数ntに演算される。従って、モータ駆動信号Maが「0」にされることで、電気モータMAの停止(即ち、「Nt=0」であり、電気モータMAのオフ状態)が指示され、駆動信号Maが「1」にされることで、電気モータMAの駆動(即ち、「Nt=nt」であり、電気モータMAのオン状態)が指示される。
線図では、時点u0(制動操作の開始時点)から時点u3(停車判定時点)までが、ステップS150の減速制御に対応し、時点u3から時点u8(制動操作の終了時点)までが、ステップS160の停車制御に対応している。なお、サーボ液圧Paは、目標液圧Ptに一致するように制御されるので、サーボ液圧Paと目標液圧Ptとは重なっている。また、実通電量Iaは、目標通電量Itに一致するように制御されるので、実通電量Iaと目標通電量Itとは重なっている。
時点u0までは、制動操作が行われず、「Vx=vo」の定速で車両JVは走行している。このため、時点u0までは、目標通電量It(結果、実通電量Ia)は「0(非通電)」であり、調圧弁UAは全開状態である。また、駆動信号Maは「0」であり、電気モータMAの回転運動は停止されている。
時点u0にて、制動操作部材BPの操作が開始され、制動操作量Baが「0(初期位置)」から増加される。そして、時点u1にて、制動操作量Baは値baに保持される。時点u0からは、演算マップZpsに応じて、要求液圧Psが「0」から順次増加される。そして、時点u1からは、「Ba=ba」に対応して、要求液圧Psは値paに維持される。車両JVは未だ停止していないので、ステップS150の減速制御が実行される。このため、最終的な目標値(目標液圧)Ptは、要求液圧Psに等しく演算される。つまり、目標液圧Ptは、「Pt=Ps」に基づいて決定される。減速制御により、時点u0にて、車両JVの減速が開始され、時点u1からは、「Pa=pa」に対応じて、車体減速度が一定で、車体速度Vxが減少される。
減速制御における調圧制御では、サーボ液圧Paが、目標液圧Ptに近付き、一致するように、流体ユニットHU(特に、加圧ユニットKU)が制御される。具体的には、制動操作部材BPの操作が開始される時点u0にて、「Ma=1(オン状態)」が指示されて、電気モータMAの回転駆動が開始される。電気モータMAのオン作動に伴い、流体ポンプQAから制動液BFが吐出され、還流路HKにおいて、制動液BFの循環流KNが発生される。目標液圧Ptに応じて、調圧弁UAの目標通電量Itが決定される。そして、実通電量Iaが、目標通電量Itに近付き、一致するように制御される。実通電量Iaの調整によって、調圧弁UAの開弁量が定まり、制動液BFの循環流KNが、調圧弁UAで絞られる際のオリフィス効果によって、サーボ液圧Paが調節される。これにより、サーボ液圧Paが、目標液圧Pt(=Ps)に一致するように調整される。
時点u2にて、車体速度Vxが「0」になり、車両JVが停止する。時点u2の直後(即ち、時点u3)にて、ステップS140の停車判定が肯定され、停車状態(即ち、「Vx=0」の状態)が識別される。これに伴い、状態フラグFTが、「0」から「1」に切り替えられる。ここで、状態フラグFTは、停車状態を表す制御フラグであって、「1」が停車状態を、「0」が走行状態(停車状態ではなく、車両JVが動いている走行状態)を、夫々表示する。
時点u3にて、調圧制御が、減速制御(ステップS150の処理)から停車制御(ステップS160の処理)に切り替えられる。換言すれば、時点u3にて、減速制御が終了され、停車制御が開始される。これにより、時点u3からは、要求液圧Ps(中間的な目標値)に所定液圧Pkが加えられることで、最終的な目標値(目標液圧)Ptが演算される。即ち、「Pt=Ps+Pk」に基づいて、目標液圧Ptが決定される。停車制御の場合には、減速制御の場合に比較して、同一の制動操作量Baであっても、所定液圧Pkだけ高いサーボ液圧Paが要求される。
停車制御においても、減速制御と同じ方法(電気モータMAの駆動、及び、調圧弁UAの実通電量Iaの調節)によって、サーボ液圧Pa(結果、制動液圧Pw)が、目標液圧Ptに近付き、一致するように調整される。目標通電量Itが、所定液圧Pkに対応する所定通電量Ikだけ増加される。これにより、値iaであった実通電量Iaが、値ibにまで増加される。
時点u4にて、サーボ液圧Paの嵩上げ(サーボ液圧Paが所定液圧Pk分だけ増加されること)が完了されたことが判定される。時点u4にて、ステップS230が肯定され、保持作動が開始される。これにより、調圧弁UAが閉弁され、電気モータMAの駆動が停止される(ステップS260を参照)。具体的には、調圧弁UAが確実に閉弁されるよう、目標通電量Itが、閉弁通電量Icだけ増加される。ここで、閉弁通電量Icは、予め設定された所定値(定数)である。これにより、値ibであった実通電量Iaが、値icにまで増加される。なお、予め設定されている所定の閉弁通電量ic(定数)にまで、通電量It、Iaが増加されることによって、調圧弁UAの閉弁が達成されてもよい。調圧弁UAが閉弁されると、制動液BFは、逆止弁GAと調圧弁UAとの間で封止状態(「液封状態」ともいう)にされるので、調圧弁UAが閉弁された時点におけるサーボ液圧Paが維持される。更に、時点u4にて、駆動信号Maが「1」から「0」に切り替えられ、「Im=0」にされる。これにより、電気モータMAへの通電が停止され、電気モータMAの駆動が一旦終了される。なお、作動例では、調圧弁UAの閉弁と、電気モータMAの駆動停止とが、時点u4にて同時に行われるが、これらの作動は、時間差をもって行われてもよい。つまり、調圧弁UAの閉弁、及び、電気モータMAの停止のうちの一方が先に実行され、その後、調圧弁UAの閉弁、及び、電気モータMAの停止のうちの他方が実行され得る。
時点u5までは、制動操作部材BPが保持され、制動操作量Baが一定に維持されるため、調圧弁UAの閉弁、及び、電気モータMAの停止が継続される。時点u5にて、制動操作部材BPが、運転者によって、初期位置「Ba=0」に向けて戻され始める。時点u5にて、ステップS240、及び、ステップS250が肯定されるので、ステップS260の処理から、ステップS270の処理へと切り替えられる。時点u5にて、通電量It、Iaが、閉弁通電量Icだけ減少されて、調圧弁UAが開弁され、閉弁前の状態に戻される。
時点u5以降、制動操作量Baが徐々に減少されるに伴い、目標液圧Ptが徐々に減少するように演算される。目標液圧Ptの減少に伴い、通電量It、Iaが徐々に減少され、調圧弁UAの開弁量が増加される。結果、サーボ液圧Paが、目標液圧Ptに一致するよう、徐々に減少されていく。このとき、電気モータMAの駆動停止は継続されている(以上、ステップS270を参照)。
時点u6にて、下り勾配に起因する重力等の影響により、車両JVが動き始める。その直後の時点u7にて、車両JVの走行状態(即ち、「Vx≠0」)が識別され、状態フラグFTが、「1(停車状態)」から「0(走行状態)」に切り替えられる。しかしながら、制動操作量Baは「0(=bx)」に戻されていないため、停車制御(ステップS160の処理)の実行は継続される。
車両JVが動き始めた後の時点u8にて、制動操作部材BPが完全に初期位置(非制動状態)にまで戻されて、制動操作量Baが「0」にされる。時点u8にて、停車制御(ステップS160の処理)が終了され、所定液圧Pkが「0」に急減される。時点u8では、「Ba=0」であるため、「Ps=0」である(演算マップZpsを参照)。従って、時点u8では、目標液圧Ptは「0」に決定される。通電量It、Iaは「0」にされ、調圧弁UAへの通電は停止される。結果、調圧弁UAは完全に開弁され、サーボ液圧Paは「0」に調整される。
所定液圧Pkは、制動操作量Baの減少に伴って、小さくなるように演算され得る。しかしながら、所定液圧Pkには、予め設定された下限値pk(定数)が設けられる。この場合、目標液圧Ptは、一点鎖線(a)にて示すように遷移する。所定液圧Pkが徐々に減少される構成であっても、制動操作が終了される直前では、目標液圧Ptは、要求液圧Psよりも、少なくとも下限値pk分だけは大きいので、制動終了時点u8で、目標液圧Ptは「0」に急減される。
上述したステップS270の処理では、車両JVが走行し始めても、電気モータMAの停止状態が維持された。これに代えて、車両JVが動き始めると、電気モータMAの駆動が再開されてもよい。この場合の作動例が、駆動信号Maについて時系列線図において、破線で図示される。時点u7にて、状態フラグFTが、「1(停車状態)」から「0(走行状態)」に切り替わった場合(即ち、停車状態が否定された場合)に、駆動信号Maが「0(停止指示)」から「1(駆動指示)」に切り替えられる。これにより、一旦停止されていた電気モータMAの駆動が再開される。「車両JVが走行状態であること」、且つ、「制動操作部材BPが操作されていること」を条件に電気モータMAが駆動されるので、電気モータMAの起動に係る応答性が向上され得る。
停車制御によって、サーボ液圧Pa(結果、制動液圧Pw)の嵩上げが実行されるので、路面勾配等の影響を受けず、車両JVの停車状態が確実に維持される。そして、サーボ液圧Paの嵩上げが行われた後に、調圧弁UAが閉弁され、電気モータMAの駆動が停止される。停車状態を維持するために必要なサーボ液圧Paに対して、所定液圧Pk(嵩上げ分)が余裕として見込まれているので、調圧弁UAの閉弁における液漏れ等に起因して、多少、サーボ液圧Paが減少されても、停車状態は維持される。更に、所定液圧Pk分の余裕をもって、電気モータMAが停止されているので、頻繁に電気モータMAが再起動されることが回避される。
更に、サーボ液圧Paの嵩上げは、車両JVが動いた後であっても、制動操作量Baが所定量bx以下になるまで(例えば、制動操作が完全に終了されるまで)継続される。これにより、車両JVは、急に動き出すことはなく、滑らかに発進される。つまり、運転者が意図したよりも大きい加速度で、車両JVが発進されることが回避される。
<調圧制御の他の作動>
図5の時系列線図を参照して、調圧制御の他の作動例について説明する。図4を参照して説明した例では、停車中に、制動操作部材BPが、一定(値ba)に維持された後に、初期位置「0」に戻された。他の作動例では、停車状態で、制動操作部材BPの操作量Baが増加される場合(ステップS280を参照)が図示されている。なお、想定されている状況(降坂路で停車等)は、上述した作動例と同じである。また、時点u4までの作動は同じであるため、説明は省略する。
図5の時系列線図を参照して、調圧制御の他の作動例について説明する。図4を参照して説明した例では、停車中に、制動操作部材BPが、一定(値ba)に維持された後に、初期位置「0」に戻された。他の作動例では、停車状態で、制動操作部材BPの操作量Baが増加される場合(ステップS280を参照)が図示されている。なお、想定されている状況(降坂路で停車等)は、上述した作動例と同じである。また、時点u4までの作動は同じであるため、説明は省略する。
時点u9にて、制動操作量Baが増加される。時点u9にて、ステップS240が肯定され、ステップS250が否定されるので、ステップS280の処理が開始される。これにより、通電量It、Iaが、閉弁通電量Icだけ減少されて、調圧弁UAが開弁される(即ち、閉弁前の状態に戻される)。また、時点u9にて、モータ駆動信号Maが「0」から「1」に切り替えられ、電気モータMAの再駆動(再起動)が開始される。時点u9以降、制動操作量Baが徐々に増加されるに従い、目標液圧Ptが徐々に増加するように演算される。目標液圧Ptの増加に伴い、通電量It、Iaが徐々に増加され、調圧弁UAの開弁量が減少される。結果、サーボ液圧Paが、目標液圧Ptに一致するよう、徐々に増加されていく。
時点u9における調圧制御では、停車制御が実行されているため、目標液圧Ptは、嵩上げ処理により、要求液圧Psから所定液圧Pkだけ増加されている。停車制御中に制動操作量Baが増加される場合には、サーボ液圧Paの嵩上げが行われている状態で、運転者による制動操作部材BPの操作量Baが調圧制御に反映される。これにより、調圧制御の連続性が確保され得る。
<流体ユニットHUの他の構成例>
上述した流体ユニットHUでは、加圧ユニットKUによって発生されたサーボ液圧Paが、前輪系統では、マスタシリンダCMを介して前輪ホイールシリンダCWfに前輪制動液圧Pwfとして伝達され、後輪系統では、直接的に後輪ホイールシリンダCWrに後輪制動液圧Pwrとして伝達された。これに代えて、流体ユニットHUに、タンデム型のマスタシリンダCMが採用され、サーボ液圧Paが、このタンデム型マスタシリンダCMを介して、前輪、後輪ホイールシリンダCWf、CWrに、前輪、後輪制動液圧Pwf、Pwrとして伝達されてもよい。更に、サーボ液圧Paが、電磁弁を介してホイールシリンダCWに伝達される構成(例えば、特開2016-144952号を参照)が採用され得る。何れにしても、制動制御装置SCの流体ユニットHUでは、電気モータMAによって流体ポンプQAが駆動され、この流体ポンプQAが吐出する制動液BFが、調圧弁UAによってサーボ液圧Paに調節される。そして、サーボ液圧Paによって、ホイールシリンダCW内の液圧(制動液圧)Pwが調節される。
上述した流体ユニットHUでは、加圧ユニットKUによって発生されたサーボ液圧Paが、前輪系統では、マスタシリンダCMを介して前輪ホイールシリンダCWfに前輪制動液圧Pwfとして伝達され、後輪系統では、直接的に後輪ホイールシリンダCWrに後輪制動液圧Pwrとして伝達された。これに代えて、流体ユニットHUに、タンデム型のマスタシリンダCMが採用され、サーボ液圧Paが、このタンデム型マスタシリンダCMを介して、前輪、後輪ホイールシリンダCWf、CWrに、前輪、後輪制動液圧Pwf、Pwrとして伝達されてもよい。更に、サーボ液圧Paが、電磁弁を介してホイールシリンダCWに伝達される構成(例えば、特開2016-144952号を参照)が採用され得る。何れにしても、制動制御装置SCの流体ユニットHUでは、電気モータMAによって流体ポンプQAが駆動され、この流体ポンプQAが吐出する制動液BFが、調圧弁UAによってサーボ液圧Paに調節される。そして、サーボ液圧Paによって、ホイールシリンダCW内の液圧(制動液圧)Pwが調節される。
<制動制御装置SCの実施形態のまとめ>
以下、本発明に係る制動制御装置SCの実施形態をまとめる。制動制御装置SCは、流体ユニットHU(アクチュエータ)、及び、コントローラECUにて構成される。流体ユニットHUは、電気モータMAによって駆動される流体ポンプQA、及び、流体ポンプQAが吐出する制動液BFをサーボ液圧Paに調節する調圧弁UAにて構成される。そして、最終的には、このサーボ液圧Paによって、ホイールシリンダCWの制動液圧Pwが調節される。更に、サーボ液圧Paは、コントローラECUによって、制動操作部材BPの操作量Baに基づいて、流体ユニットHUを介して制御される。そして、制動制御装置SCでは、コントローラECUによって、車両JVが停止した時点(停車時点)で、サーボ液圧Paが所定液圧Pk(嵩上げ液圧)だけ増加される。その後、制動制御装置SCでは、調圧弁UAが閉弁され、電気モータMAの駆動が停止される。
以下、本発明に係る制動制御装置SCの実施形態をまとめる。制動制御装置SCは、流体ユニットHU(アクチュエータ)、及び、コントローラECUにて構成される。流体ユニットHUは、電気モータMAによって駆動される流体ポンプQA、及び、流体ポンプQAが吐出する制動液BFをサーボ液圧Paに調節する調圧弁UAにて構成される。そして、最終的には、このサーボ液圧Paによって、ホイールシリンダCWの制動液圧Pwが調節される。更に、サーボ液圧Paは、コントローラECUによって、制動操作部材BPの操作量Baに基づいて、流体ユニットHUを介して制御される。そして、制動制御装置SCでは、コントローラECUによって、車両JVが停止した時点(停車時点)で、サーボ液圧Paが所定液圧Pk(嵩上げ液圧)だけ増加される。その後、制動制御装置SCでは、調圧弁UAが閉弁され、電気モータMAの駆動が停止される。
制動制御装置SCでは、車両JVの停止状態が判定される時点(停車判定時点)で、嵩上げが実行される。上述したように、「嵩上げ」は、サーボ液圧Pa(最終的には、制動液圧Pw)が所定液圧Pkだけ増加されることである。具体的には、車両JVが走行している場合(即ち、車両JVの停止状態が判定されない場合)には、制動操作量Baに基づいて演算される要求液圧Psが、目標液圧Ptとして決定される(即ち、「Pt=Ps」)。一方、車両JVの停止状態が判定される場合には、該判定時点にて、要求液圧Psに所定液圧Pkが加えられた値が、目標液圧Ptとして演算される(即ち、「Pt=Ps+Pk」)。つまり、停車判定時点で、嵩上げが行われ、サーボ液圧Paが所定液圧Pkだけ、ステップ的に増加される。この嵩上げにより、路面勾配等に起因して、車両JVが不必要に動き始めることが回避され、確実な停車状態が確保される。
制動制御装置SCでは、嵩上げの完了後(つまり、実際のサーボ液圧Paが嵩上げされたことが確認された後)、該時点でのサーボ液圧Paが保持されるよう、調圧弁UAが閉弁される。それに合わせて、電気モータMAへの通電が停止される。調圧弁UAと逆止弁GAとによって、制動液BFが液封されるので、サーボ液圧Paは一定に保持される。この保持状態(即ち、「調圧弁UAの閉弁状態」、且つ、「電気モータMAの停止状態」)では、サーボ液圧Paは、制動操作量Baによって要求される要求液圧Psから、所定液圧Pk分だけ増加されている。停車状態の維持において、要求液圧Psに対して、所定液圧Pkだけの余裕成分が見込まれているので、確実に、停車状態が維持され得る。また、所定液圧Pkによって、車両JVが動き始めることが防止されるので、制動操作部材BPが保持されている限り、電気モータMAの再起動が回避される。
例えば、所定液圧Pkは、車両JVが停止した路面の勾配Kvが大きいほど、大きく決定される。また、操作量Baが減少されるに従って、所定液圧Pkが小さくなるように決定される。状況に応じて、所定液圧Pk(嵩上げ液圧)が決定されるので、停車制御による嵩上げが適切に行われ得る。
制動制御装置SCのコントローラECUでは、保持状態で制動操作量Baが減少される場合には、電気モータMAの駆動が停止された状態で、制動操作量Baに応じて、調圧弁UAが開弁される。更に、制動操作量Baが減少する場合、サーボ液圧Paの嵩上げ(所定液圧Pk分の増加)は、車両JVが動き出した後も、操作量Baが所定量bxよりも大きい場合(即ち、「Ba>bx」)には継続される。つまり、停車制御による嵩上げは、停車判定時から、制動操作量Baが所定量bx以下になるまでの間に亘って続けられる。ここで、所定量bxは、予め設定された所定値であり、例えば、「0」に設定され得る。「bx=0」に設定された構成では、嵩上げは、制動操作部材BPの操作が完全に終了される直前まで継続され、制動操作部材BPが完全に「0」に戻される時点で終了される。例えば、降坂路において路面勾配Kvが大きい場合には、制動操作量Baが減少し始める際に、運転者が意図したより大きい加速度で、車両JVが急に動き始めることがある。しかしながら、サーボ液圧Paの嵩上げは、車両JVの走行開始後(即ち、車両JVが停止していなくても)も継続されているので、車両JVは滑らかに発進され得る。
JV…車両、SC…制動制御装置、BP…制動操作部材、CM…マスタシリンダ、CW…ホイールシリンダ、HU…流体ユニット(アクチュエータ)、KU…加圧ユニット、MA…電気モータ、QA…流体ポンプ、UA…調圧弁、SS…ストロークシミュレータ、ECU…コントローラ、It…目標通電量、Ia…実際の通電量、VW…車輪速度センサ、Vw…車輪速度(車輪速度センサVWの検出値)、Vx…車体速度、BA…制動操作量センサ、Ba…制動操作量(制動操作量センサBAの検出値)、PM…供給液圧センサ、Pm…供給液圧(実際値)、PA…サーボ液圧センサ、Pa…サーボ液圧(実際値)、Ps…要求液圧(操作量Baによって要求される中間的な目標値)、Pt…目標液圧(最終的な液圧目標値)、Pk…所定液圧(嵩上げ液圧)。
Claims (1)
- 電気モータによって駆動される流体ポンプ、及び、前記流体ポンプが吐出する制動液をサーボ液圧に調節する調圧弁にて構成され、前記サーボ液圧によって車両のホイールシリンダの制動液圧を調節するアクチュエータと、
前記車両の制動操作部材の操作量に基づいて、前記アクチュエータを介して、前記サーボ液圧を制御するコントローラと、
を備える車両の制動制御装置において、
前記コントローラは、
前記車両が停止した時点で、前記サーボ液圧を所定液圧だけ増加した後に、前記調圧弁を閉弁し、前記電気モータの駆動を停止する、車両の制動制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021090173A JP2022182558A (ja) | 2021-05-28 | 2021-05-28 | 車両の制動制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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