JP2002216749A - アルカリ蓄電池と電極の製造方法 - Google Patents

アルカリ蓄電池と電極の製造方法

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Akiko Miyahara
亜希子 宮原
Toru Kikuyama
亨 菊山
Kazutaka Ikeda
一貴 池田
Koji Yuasa
浩次 湯浅
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 球状の水素吸蔵合金粉末を用いて、集電体と
水素吸蔵合金との集電効率を向上させ、寿命特性と放電
特性の両立が可能なアルカリ蓄電池を提供する。 【解決手段】 球状の水素吸蔵合金4からなる活物質層
は、集電体1と接する第1の層2と接しない第2の層3
の少なくとも2層からなり、第1の層2の水素吸蔵合金
粉末の平均粒子径は、第2の層3のものよりも小さいこ
とを特徴とするアルカリ蓄電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水素吸蔵合金を用
いたアルカリ蓄電池とそれに用いられる電極製造法に関
するものであり、特にサイクル寿命と放電特性を両立さ
せたアルカリ蓄電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ニッケル−水素蓄電池の負極材料として
は、一般にCaCu5型の結晶構造を有するMmNi
5(Mmは希土類元素の混合物)系のNiの一部をC
o、Mn、Alなどの金属で置換したものが用いられて
いる。
【0003】このような合金の粉末は、水素吸蔵合金の
インゴットを粉砕して作られるもの(以下粉砕合金)の
他に、例えばアトマイズ法などにより溶融状態の合金材
料を不活性ガス中に噴霧して、微細な球状として得るこ
とが可能である。
【0004】この球状の合金粉末は、球状であるため
に、粉砕合金と比べ高充填密度化が可能であり、更に、
微粉化され難く、また、同程度の平均粒子径をもつ粉砕
合金よりも比表面積が小さいことから耐食性に優れると
いう長所を有している。
【0005】図5に球状の水素吸蔵合金粉末を用いた従
来の水素吸蔵合金電極の断面図を示す。この図において
1は集電体、4は水素吸蔵合金粉末である。このような
球状の水素吸蔵合金粉末4は、その形状から集電体1と
の集電点数が十分に確保できず、粉砕合金に比べると集
電効率が劣ることが課題となる。
【0006】つまり、従来技術に基づく水素吸蔵合金電
極では、粉砕合金を用いるために、球状の水素吸蔵合金
のみを使用した場合と比較すると、微粉化速度が大き
く、電解液消費を伴う合金粉末の腐食によりサイクル寿
命特性が低下したり、充填密度が低下するという課題が
生じる。また、使用する水素吸蔵合金を、全て球状のも
のにすると、耐食性および充填密度の向上は期待される
ものの、合金粒子と集電体との接触抵抗の増大という従
来からの問題が解消されないため、十分な放電容量の確
保が困難となる。
【0007】このため、球状の水素吸蔵合金と粉砕合金
とを混合して用いる構成(特開平11−97002号公
報)、粉砕合金と球状の水素吸蔵合金との二層構造を有
する電極として用いる構成(特開平11−283618
号公報)などが提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ように、粉砕合金と球状の水素吸蔵合金の両方を使う構
成では、相反する特性のバランスを取っただけであり、
粉砕合金によるサイクル寿命特性の低下は、基本的に解
決されていない。
【0009】本発明は、このような課題を解決するもの
であって、サイクル寿命特性と放電特性の両立が可能な
水素吸蔵合金電極および、これを用いたニッケル−水素
蓄電池を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明においては、アルカリ蓄電池において、前
記負極が球状の水素吸蔵合金粉末を主体とした活物質層
と集電体とからなる負極であって、前記活物質層は、前
記集電体と接する第1の層と接しない第2の層の少なく
とも2層からなり、前記第1の層の水素吸蔵合金粉末の
平均粒子径は、前記第2の層のものよりも小さいことを
特徴とするものである。これにより、寿命特性と放電特
性の両立が可能なアルカリ蓄電池を提供するものであ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1記載の発明は、
水素吸蔵合金負極と正極とセパレータおよびアルカリ電
解液とから構成されたアルカリ蓄電池において、前記負
極が球状の水素吸蔵合金粉末を主体とした活物質層と集
電体とからなる負極であって、前記活物質層は、前記集
電体と接する第1の層と接しない第2の層の少なくとも
2層からなり、前記第1の層の水素吸蔵合金粉末の平均
粒子径は、前記第2の層のものよりも小さいことを特徴
とするアルカリ蓄電池である。
【0012】図1に本発明の極板の断面模式図を示す。
図1において、1は集電体、4は球状の水素吸蔵合金粉
末である。3は相対的に平均粒子径の小さい第1の層
で、集電体1と接している。その外側の4は、相対的に
平均粒子径の大きな第2の層である。この電極をアルカ
リ蓄電池に適用することにより、寿命特性、放電特性の
両立が可能となる。すなわち、アトマイズ法で作製した
球状の水素吸蔵合金は微粉化し難く、更に、同様な平均
粒子径を有する粉砕合金と比較して、比表面積が小さい
ため、これを用いることで、アルカリ電解液による水素
吸蔵合金の腐食を抑制することができる。しかしなが
ら、単に球状の水素吸蔵合金を用いた極板では、図5に
示したように、合金粒子と集電体との接触が不十分で、
放電特性が低下するが、集電体1に接して平均粒子径の
小さな水素吸蔵合金粉末の第1の層2を形成することに
よって、集電点数を増加させ、その結果、放電特性の低
下を極力抑制することが可能となる。よって耐食性と放
電特性の両立が可能となる。
【0013】請求項2記載の発明は、請求項1記載の水
素吸蔵合金電極において、第1の層の厚みが、第1の層
および第2の層からなる活物質層の厚みに対して、10
〜30%であることを特徴とするものである。平均粒子
径の小さな合金粉末は、比表面積の増加に伴い、電解液
による腐食反応を加速させてしまうため、平均粒子径の
小さな合金粉末を用いている第1の層は、集電体との接
触点を十分に確保できる程度に存在していればよく、第
1の層の厚みは活物質層に対して10〜30%であるこ
とが好ましい。
【0014】請求項3記載の発明は、請求項1記載の水
素吸蔵合金電極において、第1の層に用いる水素吸蔵合
金粉末の平均粒子径が5〜20μmであり、第2の層に
用いる水素吸蔵合金粉末の平均粒子径が25〜50μm
であることを特徴とするものである。第1の層に用いる
水素吸蔵合金粉末の平均粒子径を20μm以下にするこ
とで、水素吸蔵合金粉末と集電体との接触点数を十分に
確保することができるが、平均粒子径5μm未満の水素
吸蔵合金粉末では、比表面積の大幅な増加により、腐食
反応が著しく進行してしまうため、5〜20μmの平均
粒子径を持つ水素吸蔵合金粉末を用いることで、集電体
との接触点を確保しながら、アルカリ電解液による合金
の腐食を最小限にすることができる。
【0015】一方、第2の層に用いる水素吸蔵合金の平
均粒子径が20μm未満であると、合金粉末の腐食反応
が加速される。更に、粒子径が極端に小さな合金粉末は
水素吸蔵能が低下するため、このような合金粉末を多量
に用いると、電極容量の減少を招く。また、平均粒子径
が50μm以上では、反応面積の減少により、充放電反
応が低下してしまう。
【0016】請求項4記載の発明は、(a)アトマイズ
法により平均粒子径の異なる少なくとも2種の水素吸蔵
合金粉末を製造し、(b)集電体に平均粒子径の小さい
水素吸蔵合金粉末を用いたペーストを塗着し、さらに重
ねて、平均粒子径の大きい水素吸蔵合金粉末を塗着する
ことを特徴とする電極の製造方法である。
【0017】(a)においては、アトマイズ法により水
素吸蔵合金を合成する。アトマイズ法により作製した合
金粉末は、粉砕工程が不要であること、また、球状であ
るために、粉砕合金と比べ高充填密度化が可能であり、
更に、金属組織が均質で、微粉化され難く、また、同程
度の平均粒子径をもつ粉砕合金よりも比表面積が小さい
ことから耐食性に優れるという長所を有しており、現在
では、水素吸蔵合金作製法として一般的に検討されてい
る。ここで、平均粒子径を変えるには、溶融状態の合金
材料の温度や、不活性ガス中に噴霧するときの噴出圧力
などの合成条件を変えることで行うことが出来る。
【0018】(b)においては、工程(a)で合成した
水素吸蔵合金粉末を従来良く知られている方法で、ペー
ストにし、まず集電体に、相対的に平均粒子径の小さい
水素吸蔵合金粉末で作成したペーストを、スリット法な
どの従来公知の方法で塗着する。塗着されたペーストを
温風乾燥し、同様な方法で相対的に平均粒子径の大きい
水素吸蔵合金粉末で作成したペーストを塗着する。この
ようにして、活物質層を少なくとも2種の層からなる複
合層にする。塗着後の極板成型などは、従来公知の方法
で行えばよい。
【0019】請求項5記載の発明は、請求項4記載の電
極の製造方法の(a)の工程において、まず粒度分布を
もつ1種の水素吸蔵合金粉末を合成し、その後、ふるい
わけにより平均粒子径の異なる少なくとも2種の水素吸
蔵合金粉末とする。この方法は、ふるいわけの設備が必
要であるが、製造条件を1種に固定することができるた
め、安定した製造を行うことができるという利点を持
つ。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0021】(実施例1)組成がMmNi3.55Mn0.40
Al0.30Co0.75(Mmは希土類元素の混合物)の球状
水素吸蔵合金粉末をアトマイズ法により作製した後、9
00℃で1時間、熱処理を行った。この粉末をふるいに
かけ、平均粒子径30μmの合金粉末を得た。更に、こ
の粉末の一部を分級した平均粒子径10μmの粉末1
と、その残りの粉末2とに分けた。
【0022】これらの合金粉末を、それぞれ80℃で比
重1.30のKOH水溶液中に60分間浸漬撹拌した。
その後、合金粉末を水洗して付着物を除去し、次いで6
0℃でpH3.4の酢酸水溶液中に20分浸漬撹拌し
た。
【0023】上記の水素吸蔵合金粉末の100重量部
と、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースの0.1
5重量部と、導電剤としてカーボンブラックの0.3重
量部と、結着剤としてスチレン−ブタジエン共重合体の
0.8重量部および分散媒として水とを混合してペース
トを調整した。次に、パンチングメタルからなる集電体
(以下、芯材と称す)に、粉末1からなるペーストを第
1の層として塗着、さらに粉末2からなるペーストを第
2の層として塗着した。このとき第1の層と第2の層に
用いる水素吸蔵合金粉末の重量比率は2:8となるよう
にした。これを乾燥、加圧し、さらにその表面にフッ素
樹脂粉末をコーティング後、幅35mm、長さ150m
m、厚さ0.4mm、容量2200mAhの水素吸蔵合
金電極を作成した。これに公知の焼結式のニッケル正極
とナイロン不織布セパレータを組み合わせて渦巻き状に
巻いて、金属ケースに挿入後、比重1.30のKOH水
溶液に40g/lのLiOHを溶解した電解液を所定量
注液した。この後、ケースを封口し、4/5Aサイズで
電池容量1500mAhの密閉型電池を構成した。この
実施例をA1とする。
【0024】比較のため、粉末1と粉末2とに分ける前
の平均粒子径30μmの球状水素吸蔵合金粉末からなる
1種類のペーストを芯材に塗着する以外は実施例A1と
同じ方法で構成した電池を比較例B1、鋳造法により合
金を作製した後、1100℃で1時間熱処理を行い、湿
式粉砕により平均粒子径を30μmとした水素吸蔵合金
粉末からなるペーストを第1の層として芯材に塗着し、
その上に平均粒子径30μmの球状水素吸蔵合金粉末か
らなるペーストを第2の層として塗着する以外は実施例
A1と同様な電池を比較例B2、鋳造法により作成した
合金を平均粒子径30μmに粉砕した粉末と平均粒子径
30μmの球状水素吸蔵合金粉末を混合して作製した1
種類のペーストを芯材に塗着する以外は実施例A1と同
様な電池を比較例B3とした。
【0025】以上の方法により得られた実施例A1およ
び比較例B1〜B3の電池を用いて、初期における放電
特性および寿命特性を評価した。
【0026】放電特性については、20℃、電流値1.
5Aで理論容量の120%充電し、0℃、電流値4.5
Aで放電し、電池電圧が1.0Vに低下するまでの容量
を調べた。また、寿命特性については、電池を20℃
で、電流値1.5Aで理論容量の120%充電し、電流
値1.5Aで電池電圧が1.0Vに低下するまで放電す
るサイクルを繰り返し、サイクル寿命測定を行った。上
記電池の放電特性と寿命特性の結果を表1に示す。放電
特性は、比較例B1の放電容量を100として、寿命特
性は、放電容量が初期電池容量の80%まで劣化したと
きのサイクル数を、比較例B1のサイクル数を100と
して、それぞれ指数化した数値を示す。
【0027】実使用を考慮すると、放電特性は指数値が
110以上必要であり、寿命特性は指数値が90以上で
あればよい。
【0028】
【表1】
【0029】(表1)から、実施例A1と比較例B1を
比較すると明らかなように、アトマイズ合金の微粉末を
一部分級採取したものを第1の層として塗着し、残りの
粉末を第2の層に塗着するという2層電極を作製するこ
とにより、芯材との接触抵抗が低減され、寿命特性を維
持したまま、放電特性を向上させることが可能となっ
た。
【0030】また、実施例A1と比較例B2、B3を比
較すると、実施例A1は、2層構造の効果によって、実
使用上問題のない放電特性が確保でき、且つアトマイズ
合金のみを用いているため、粉砕合金とアトマイズ合金
を併用した電極を用いたものより、寿命特性は良好であ
った。
【0031】(実施例2)第1の層および第2の層に用
いる水素吸蔵合金粉末の平均粒子径をそれぞれ10μ
m、30μmに固定し、電極中の第1の層の厚み比率と
電池特性の関係を検討した。
【0032】第1の層の厚みを、第1の層および第2の
層からなる活物質層に対して0〜50%となるように電
極を作製し、実施例1と同様な方法で、初期の放電特性
および寿命特性を評価した。その結果を図2に示す。
【0033】図2から、第1の層の厚みが30%以下で
ある場合、平均粒子径の小さな合金粉末の使用量がそれ
ほど多くなく、良好な寿命特性が得られることがわか
る。また、放電特性は、第1の層の厚みが10%以上で
実使用可能なレベルに達しており、集電体との接触抵抗
を抑制するためには、第1の層には10%以上の厚みが
必要となる。
【0034】この検討結果から、第1の層の厚みは10
〜30%であることが好ましい。
【0035】(実施例3)次に、各層の平均粒子径が電
池特性に及ぼす影響を調査するために以下の検討を行っ
た。
【0036】先ず、第2の層に用いる水素吸蔵合金粉末
の平均粒子径を30μmに、また、第1の層の比率を2
0重量%に固定して、第1の層の平均粒子径を1〜25
μmに種々変更した電極を作製し、実施例1と同様な試
験を行った。その結果を図3に示す。この検討結果か
ら、第1の層に用いる水素吸蔵合金粉末の平均粒子径
は、5〜20μmの範囲内とすることで放電特性と寿命
特性の両立が可能となった。すなわち、第1の層に用い
る水素吸蔵合金粉末の平均粒子径を5μmよりも小さく
すると、接触抵抗は低減されるが、非常に小さな合金粉
末は水素吸蔵能が低いため、電極容量が減少し、大幅な
放電特性の向上は達成できないと考えられる。更に、水
素吸蔵合金粉末の比表面積が増加することによって、腐
食量が多くなり、寿命特性が低下する。また、これを2
0μm以上にすると、芯材との接触点数が減少し、十分
な放電特性が得られなかった。このため、第1の層に用
いる水素吸蔵合金粉末の平均粒子径は5〜20μmであ
るとよい。
【0037】次に、同様にして、第2の層に用いる水素
吸蔵合金粉末の平均粒子径に関して検討を行った。第1
の層の比率を20重量%、合金粉末の平均粒子径を10
μmに固定し、第2の層を15〜100μmの範囲で変
更した。結果を図4に示す。この検討により第2の層の
平均粒子径25μm未満の合金粉末を用いると、比表面
積の増加に伴い、放電特性は向上するものの、アルカリ
電解液による腐食反応が加速されるため、寿命特性の低
下を招くことがわかった。また、平均粒子径が50μm
よりも大きなものを用いると、反応面積の低下や合金粉
末間の接触抵抗の増加などにより放電特性が大きく低下
した。
【0038】このような実験を種々の組み合わせで行っ
たが、同様な傾向が見られたため、第1の層には平均粒
子径5〜20μm、第2の層には平均粒子径25〜50
μmのものを用いるのが好ましい。
【0039】尚、本実施例では、球状の水素吸蔵合金粉
末の熱処理は900℃において1時間行ったが、これに
限定するものではなく、均質性を維持した球状合金粉末
であれば同様な効果が得られる。また、電極表面へは、
フッ素樹脂をコーティングしない場合や、Niメッキを
行ったものでも良い。
【0040】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、活物質
層を集電体に接する第1の層と、接しない第2の層の2
層構造にしたことで、寿命特性と放電性能の両立が可能
なアルカリ蓄電池が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における水素吸蔵合金電極の断面図
【図2】水素吸蔵合金電極の活物質層に対する第1の層
の厚み比率と電池特性の関係を示す図
【図3】水素吸蔵合金電極の第1の層に用いる合金粉末
の平均粒子径と電池特性の関係を示す図
【図4】水素吸蔵合金電極の第2の層に用いる合金粉末
の平均粒子径と電池特性の関係を示す図
【図5】従来の水素吸蔵合金電極の断面図
【符号の説明】
1 集電体 2 第1の層 3 第2の層 4 水素吸蔵合金粉末
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 一貴 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 湯浅 浩次 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4K017 AA04 CA01 CA07 DA01 EB00 5H050 AA02 AA07 BA14 CA03 CB17 EA10 EA28 FA08 FA17 GA06 GA22 HA04 HA05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素吸蔵合金負極と正極とセパレータお
    よびアルカリ電解液とから構成されたアルカリ蓄電池に
    おいて、前記負極が球状の水素吸蔵合金粉末を主体とし
    た活物質層と集電体とからなる負極であって、前記活物
    質層は、前記集電体と接する第1の層と接しない第2の
    層の少なくとも2層からなり、前記第1の層の水素吸蔵
    合金粉末の平均粒子径は、前記第2の層のものよりも小
    さいことを特徴とするアルカリ蓄電池。
  2. 【請求項2】 前記第1の層の厚みが、第1の層および
    第2の層からなる活物質層の厚みに対して、10〜30
    %であることを特徴とする請求項1記載のアルカリ蓄電
    池。
  3. 【請求項3】 前記第1の層の水素吸蔵合金粉末の平均
    粒子径が5〜20μmであり、前記第2の層の水素吸蔵
    合金粉末の平均粒子径が25〜50μmであることを特
    徴とする請求項1記載のアルカリ蓄電池。
  4. 【請求項4】 アトマイズ法により平均粒子径の異なる
    少なくとも2種の水素吸蔵合金粉末を製造し、集電体に
    前記2種の水素吸蔵合金粉末のうちの平均粒子径の小さ
    い方の水素吸蔵合金粉末を用いたペーストを塗着し、塗
    着したペーストの上に重ねて、残りの水素吸蔵合金粉末
    を用いたペーストを塗着することを特徴とする電極の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 平均粒子径の異なる水素吸蔵合金粉末を
    製造するのは、まず粒度分布をもつ1種の水素吸蔵合金
    粉末を合成し、その後、ふるいわけにより平均粒子径の
    異なる少なくとも2種の水素吸蔵合金粉末とする請求項
    4記載の電極の製造方法。
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Cited By (1)

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WO2021096025A1 (ko) * 2019-11-14 2021-05-20 주식회사 엘지화학 서로 다른 입경의 활물질을 포함하는 이중층 구조의 합제층을 포함하는 이차전지용 전극 및 이의 제조방법

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