JP2002214592A - 投射型表示装置 - Google Patents

投射型表示装置

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JP2002214592A
JP2002214592A JP2001006754A JP2001006754A JP2002214592A JP 2002214592 A JP2002214592 A JP 2002214592A JP 2001006754 A JP2001006754 A JP 2001006754A JP 2001006754 A JP2001006754 A JP 2001006754A JP 2002214592 A JP2002214592 A JP 2002214592A
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lens
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JP2001006754A
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Hidefumi Sakata
秀文 坂田
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より高いコントラスト比が得られる投射型表
示装置を提供する。 【解決手段】 本発明の投射型液晶表示装置30は、光
源31と、光源31から入射される照度分布を持った光
を照度分布が均一化された光に変換する第1フライアイ
レンズ32、第2フライアイレンズ33と、光源31か
ら前記フライアイレンズ32,33を経て入射される光
を変調する3枚の液晶ライトバルブ34,35,36
と、これら液晶ライトバルブにより変調された光を投射
する投射レンズ37などを有している。そして、第2フ
ライアイレンズ33に入射される光のうち、液晶ライト
バルブにおいてコントラスト比が低下する方向からの入
射光を遮光したり、偏向させる構成となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、投射型表示装置に
関し、特に液晶ライトバルブを用いた高コントラスト比
の投射型液晶表示装置の構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示装置は、直視型のみなら
ず、プロジェクタ等の投射型表示装置としても需要が高
まってきている。図13は、3つの液晶ライトバルブを
用いた、いわゆる3板式の投射型液晶表示装置の一例を
示す概略構成図である。図中、符号510は光源、51
3,514はダイクロイックミラー、515,516,
517は反射ミラー、518,519,520はリレー
レンズ、522,523,524は液晶ライトバルブ、
525はクロスダイクロイックプリズム、526は投射
レンズ系を示す。
【0003】光源510は、メタルハライド等のランプ
511とランプ511の光を反射するリフレクタ512
とから構成されている。青色光・緑色光反射のダイクロ
イックミラー513は、光源510からの白色光のうち
の赤色光を透過させるとともに、青色光と緑色光とを反
射する。透過した赤色光は反射ミラー517で反射さ
れ、赤色光用液晶ライトバルブ522に入射される。
【0004】一方、ダイクロイックミラー513で反射
された色光のうち、緑色光は、緑色光反射のダイクロイ
ックミラー514によって反射され、緑色用液晶ライト
バルブ523に入射される。一方、青色光は、第2のダ
イクロイックミラー514も透過する。青色光に対して
は、光路長が緑色光、赤色光と異なるのを補償するため
に、入射レンズ518、リレーレンズ519、出射レン
ズ520を含むリレーレンズ系からなる導光手段521
が設けられ、これを介して青色光が青色光用液晶ライト
バルブ524に入射される。
【0005】各ライトバルブにより変調された3つの色
光は、クロスダイクロイックプリズム525に入射す
る。このプリズムは、4つの直角プリズムが貼り合わさ
れ、その内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光
を反射する誘電体多層膜とが十字状に形成されたもので
ある。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成
されて、カラー画像を表す光が形成される。合成された
光は、投射光学系である投射レンズ系526によってス
クリーン527上に投射され、画像が拡大されて表示さ
れる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の投射型液晶表示
装置は、各色光用の液晶ライトバルブそれぞれに対して
光を垂直に入射させるものであるが、実際には液晶ライ
トバルブの入射面に対する法線方向から10°程度の範
囲で光が入射していた。ところが、投射型液晶表示装置
の重要な性能の一つであるコントラスト比は、例えばね
じれネマティック(Twisted Nematic,以下、TNと略記
する)液晶を用いた場合、図11にコントラスト分布曲
線を示すように(方位角をφ、極角をθで示す)、液晶
ライトバルブへの入射光の入射角依存性を持っており、
液晶ライトバルブの入射面に対する法線方向から傾いた
ところにコントラスト比が最大になる領域がある。この
ように、TNモードでは全体的にコントラスト比が大き
くとれなかった。
【0007】ところで、液晶装置の配向モードには、電
圧無印加状態で液晶分子が基板面に略平行で基板に垂直
な方向にねじれた配向を持つTNモードと、液晶分子が
垂直に配向した垂直配向モードとがある。信頼性等の面
から従来はTNモードが主流であったが、垂直配向モー
ドがいくつかの優れた特性を持っていることから、垂直
配向型の液晶装置が注目されてきた。例えば、垂直配向
モードでは、液晶分子が基板面に対して垂直に配列され
た状態(法線方向から見た光学的リターデーションが無
い)を黒表示として用いるため、黒表示の質が良く、高
いコントラスト比が得られる。また、正面コントラスト
比に優れる垂直配向型LCDでは、図12にコントラス
ト分布曲線を示すように、一定のコントラスト比が得ら
れる視角範囲はTNモードに比較して広くなる。この観
点から、垂直配向モードの液晶ライトバルブは、近年、
リア型プロジェクションTVなどの映像向けに注目され
ている。
【0008】しかしながら、図12に示す通り、垂直配
向モードの液晶ライトバルブはTNモードと比べるとコ
ントラスト比は高く、特に偏光板の透過軸方向(図12
では方位角φ=45°−225°,135°−315°
の方向(クロスニコル)に偏光板の透過軸を合わせてい
る)ではコントラスト比が充分に高いものの、偏光板の
透過軸に対して45°の方向(図12の方位角φ=0
°,90°,180°,270°の方向)でコントラス
ト比が極端に低いという問題があった。投射型液晶表示
装置の画質改善に向けて、高いコントラスト比への要求
がますます高まっており、垂直配向モードの液晶ライト
バルブを用いたとしても、さらにコントラスト比を向上
し得る手段の提供が望まれている。
【0009】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであって、より高いコントラスト比が得られ
る投射型表示装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の投射型表示装置は、光源と、光源から入
射される照度分布を持った光を照度分布が均一化された
光に変換する照度均一化手段と、光源から照度均一化手
段を経て入射される光を変調する光変調手段と、光変調
手段により変調された光を投射する投射手段と、光源か
ら照度均一化手段に入射される光のうち、光変調手段に
おいてコントラスト比が低下する方向から入射される光
を遮光するか、もしくは偏向させる光制限手段とを備え
たことを特徴とする。
【0011】通常の投射型表示装置は、投射面上での光
の照度を均一にするためにフライアイレンズ、ロッドレ
ンズ等からなる照度均一化手段を備えており、この照度
均一化手段を通して光源からの光をそのまま光変調手段
に入射させている。しかしながら、[従来の技術]の項
で述べたように、実際のところ、光変調手段の種類によ
って特有のコントラスト特性があり、コントラスト比の
高い入射角と低い入射角があるため、全角度の光をその
まま光変調手段に入射させると、コントラスト比の低い
入射角度からの入射光が全体としてコントラスト比を低
下させることになる。
【0012】そこで、本発明の投射型表示装置では、光
源から照度均一化手段に入射される光をそのまま入射さ
せるのではなく、光制限手段を備えた構成としたことで
この光変調手段が特定方向の光、特にコントラスト比が
低下する方向からの入射光を遮光するか、もしくは偏向
させてコントラスト比の高い方向を通過させるので、従
来に比べてコントラスト比を向上させることができる。
【0013】具体的には、前記光変調手段として液晶ラ
イトバルブを用いることができる。また、この液晶ライ
トバルブとして、各々の透過軸が互いに直交する2枚の
偏光板を備え、誘電異方性が負の液晶を有する垂直配向
モードの液晶ライトバルブを用いることができる。その
場合、コントラスト比が低下する方向が光軸に垂直な面
内において2枚の偏光板の各々の透過軸に対して45°
の方向となる。つまり、TN液晶を用いたライトバルブ
に比べてもともとコントラスト比の高い垂直配向モード
の液晶ライトバルブに本発明を適用すれば、垂直配向モ
ードの液晶ライトバルブの利点をより充分に生かすこと
ができる。
【0014】照度均一化手段を、光源側から順に配置さ
れた第1フライアイレンズ、第2フライアイレンズの2
枚のフライアイレンズで構成した場合、光制限手段とし
ては2つの形態が考えられる。第1の形態は、第2フラ
イアイレンズに入射する光のうち、2枚の偏光板の各々
の透過軸に対して45°の方向から入射する光を遮光す
る遮光部を有するものである。この構成によれば、遮光
部によってコントラスト比を低下させる要因となる入射
角度の光(偏光板の透過軸に対して45°の方向から入
射する光)が遮光されるので、結果的にコントラスト比
を向上させることができる。なお、遮光部は、少なくと
も第2フライアイレンズに入射する光のうちの一部を遮
光するか、あるいは第2フライアイレンズ出射直後の位
置で光の一部を遮光する必要がある。その理由は、光は
第2フライアイレンズを出射した後、拡散するために、
出射後で第2フライアイレンズと離れた位置では十分に
遮光できないことと、本来遮光せずに利用したい光が遮
られてしまうために、投射面での照度が不均一になって
しまい、照度均一化手段の機能を損ねてしまうからであ
る。
【0015】この場合、遮光部を設ける具体的な手段と
しては、第2フライアイレンズの表面、または第1フラ
イアイレンズの表面に遮光膜を設ければよい。また、第
1フライアイレンズの前段または後段の少なくともいず
れか一方に遮光フィルターを設けてもよい。
【0016】第2の形態は、光制限手段が、各レンズが
矩形状に配列され、入射光のうち、2枚の偏光板の各々
の透過軸に対して45°の方向から入射する光が第2フ
ライアイレンズの中心部分もしくは偏光板の各々の透過
軸に沿った部分に偏向するように各レンズを偏心させた
第1フライアイレンズと、2枚の偏光板の各々の透過軸
に対して45°の方向に並んだレンズが他のレンズと比
べて中心に向けて縮小した形状を有し、開口中心を透過
した光が液晶ライトバルブの中心を透過するように各レ
ンズを偏心させた第2フライアイレンズとから構成され
たものである。この構成によれば、第1フライアイレン
ズによってコントラスト比を低下させる要因となる入射
角度の光(偏光板の透過軸に対して45°の方向から入
射する光)が第2フライアイレンズ上の中心部分もしく
は偏光板の各々の透過軸に沿った部分に偏向するので、
コントラスト比が低い部分の光がコントラスト比が高い
部分に移動する。その結果、装置全体としてコントラス
ト比を向上させることができる。
【0017】この構成の場合、第2フライアイレンズの
各レンズの外形が、第1フライアイレンズの各レンズに
より集光された第2フライアイレンズの各レンズ上の集
光スポットの径よりも大きくなるように第2フライアイ
レンズを設計することが望ましい。逆に、第2フライア
イレンズの各レンズ上の集光スポットが第2フライアイ
レンズの各レンズよりも大きいと、光が投射面以外の部
分にそれてしまい、光の利用効率が低下するからであ
る。
【0018】他の表現を用いると、本発明の投射型表示
装置は、光源と、前記光源からの照明光を導光する照明
光学系と、前記照明光学系からの照明光を変調する光変
調手段と、前記光変調手段の入射側と出射側に設けられ
た偏光素子と、前記光変調手段からの出射光を投射する
投射光学系とを有し、前記照明光学系は、前記光変調手
段における前記一対の偏光素子の透過軸方向の間の領域
に照射される照明光を制限することを特徴とする。
【0019】また、本発明の投射型表示装置は、光源
と、前記光源からの照明光を導光する照明光学系と、前
記照明光学系からの照明光を変調するコントラスト特性
を持つ光変調手段と、前記光変調手段からの出射光を投
射する投射光学系とを有し、前記照明光学系は、前記光
変調手段のコントラスト比の低い領域に照射される照明
光を制限することを特徴とする。
【0020】つまり、先に記載した本発明の投射型表示
装置では、光源から照度均一化手段に入射される光のう
ち、コントラスト比が低下する方向から入射される光を
制限する光制限手段を設けているが、特に照明光の照度
を均一化するような手段を持たない投射型表示装置であ
っても、光源からの照明光を導光する照明光学系が、光
変調手段の入射側と出射側の偏光素子の透過軸方向の間
の領域に照射される照明光を制限するか、もしくは光変
調手段のコントラスト比の低い領域に照射される照明光
を制限する作用を持っていてもよい。本発明はこの種の
投射型表示装置も含むものである。
【0021】
【発明の実施の形態】[第1の実施の形態]以下、本発
明の第1の実施の形態を図1〜図7を参照して説明す
る。図1は本実施の形態の投射型表示装置の全体構成を
示す概略構成図である。図中符号31は光源、32は第
1フライアイレンズ(照度均一化手段)、33は第2フ
ライアイレンズ(照度均一化手段)、34,35,36
は液晶ライトバルブ(光変調手段)、37は投射光学系
(投射手段)である。
【0022】本実施の形態の投射型表示装置30は、図
1に示すように、システム光軸Lに沿って配置された光
源31、第1フライアイレンズ32、第2フライアイレ
ンズ33、偏光変換素子38からなる偏光照明装置3
9、赤色用、緑色用、青色用の各液晶ライトバルブ3
4,35,36、複数の投射レンズ群からなる投射光学
系37で概略構成されている。光源31は、メタルハラ
イド等のランプ40とランプ40の光を反射するリフレ
クタ41とから構成されている。本発明の特徴点は第1
フライアイレンズ32および第2フライアイレンズ33
の構成にあるが、これについては後述する。また、偏光
変換素子38は複数の偏光ビームスプリッタが組み合わ
されたものであって、光源31からの光に含まれるp偏
光、s偏光のうちの一方を偏光変換して他方の偏光に揃
えることで液晶ライトバルブ34,35,36の偏光板
での光の吸収をなくし、光の利用効率を高めるためのも
のである。
【0023】偏光変換素子38から出射した光の偏光方
向と液晶ライトバルブ34,35,36の入射側の偏光
板の透過軸が一致するように1/2波長板70aを、液
晶ライトバルブ34,35,36の入射側に配置してい
る。こうすることにより、偏光板による光損失を低減す
ることができる。また、液晶ライトバルブ34,36の
出射側にも1/2波長板70bを配置することで、クロ
スダイクロイックプリズム51での色分離機能の偏光依
存性の影響を緩和することができ、色純度の高い表示を
得ることができる。
【0024】青色光・緑色光反射のダイクロイックミラ
ー42は、光源31からの白色光のうちの赤色光を透過
させるとともに、青色光と緑色光とを反射する。透過し
た赤色光は反射ミラー43で反射され、赤色光用液晶ラ
イトバルブ34に入射される。一方、ダイクロイックミ
ラー42で反射された色光のうち、緑色光は、緑色光反
射のダイクロイックミラー44によって反射され、緑色
用液晶ライトバルブ35に入射される。一方、青色光
は、第2のダイクロイックミラー44も透過する。青色
光に対しては、光路長が緑色光、赤色光と異なるのを補
償するために、入射レンズ45、リレーレンズ46、出
射レンズ47を含むリレーレンズ系、反射ミラー48,
49からなる導光手段50が設けられ、これを介して青
色光が青色光用液晶ライトバルブ36に入射される。
【0025】各液晶ライトバルブ34,35,36に
は、画素スイッチング用素子として薄膜トランジスタ
(Thin Film Transistor, 以下、TFTと略記する)を
用いた垂直配向モードのアクティブマトリクス型液晶セ
ルを採用している。液晶ライトバルブ34,35,36
の全体構成は、図6および図7に示すように、TFTア
レイ基板8の上に、シール材9が対向基板15の縁に沿
うように設けられており、その内側に並行して額縁とし
ての第3遮光膜10が設けられている。シール材9の外
側の領域には、データ線駆動回路11および外部回路接
続端子12がTFTアレイ基板8の一辺に沿って設けら
れており、走査線駆動回路13がこの一辺に隣接する2
辺に沿って設けられている。
【0026】さらに、TFTアレイ基板8の残る一辺に
は、画像表示領域の両側に設けられた走査線駆動回路1
3間を接続するための複数の配線14が設けられてい
る。また、対向基板15のコーナー部の少なくとも1箇
所においては、TFTアレイ基板8と対向基板15との
間で電気的導通をとるための導通材16が設けられてい
る。
【0027】そして、図7に示すように、図6に示した
シール材9とほぼ同じ輪郭を持つ対向基板15がシール
材9によりTFTアレイ基板8に固着されており、TF
Tアレイ基板8と対向基板15との間に負の誘電異方性
を有する液晶17が封入されている。また、図6に示す
シール材9に設けられた開口部は液晶注入口9aであ
り、封止材20によって封止されている。
【0028】液晶ライトバルブ34,35,36のより
詳細な構成は、図5に示すように、TFTアレイ基板8
には各画素電極1に隣接する位置に、各画素電極1をス
イッチング制御する画素スイッチング用TFT2が設け
られている。TFTアレイ基板8と各画素スイッチング
用TFT2との間の画素スイッチング用TFT2に対応
する位置には、第1遮光膜21が設けられている。第1
遮光膜21は、例えば不透明な高融点金属であるTi、
Cr、W、Ta、MoおよびPdのうちの少なくとも一
つを含む、金属単体、合金、金属シリサイド等から構成
されている。この第1遮光膜21により、TFTアレイ
基板8の側からの戻り光等が画素スイッチング用TFT
2のチャネル領域に入射する事態を未然に防ぐことがで
き、光リーク電流の発生により画素スイッチング用TF
T2の特性が変化するのを防止できる。
【0029】また、第1遮光膜21と複数の画素スイッ
チング用TFT2との間には、第1層間絶縁膜22が設
けられている。第1層間絶縁膜22は、画素スイッチン
グ用TFT2を構成する半導体層23を第1遮光膜21
から電気的に絶縁するために設けられるものである。さ
らに、第1層間絶縁膜22は、TFTアレイ基板8の全
面に形成されることにより、画素スイッチング用TFT
2のための下地膜としての機能をも有する。第1層間絶
縁膜22は、例えばNSG(ノンドープトシリケートガ
ラス)、PSG(リンシリケートガラス)、BSG(ボ
ロンシリケートガラス)、BPSG(ボロンリンシリケ
ートガラス)などの高絶縁性ガラス、または酸化シリコ
ン膜、窒化シリコン膜等の単層膜あるいは積層膜から構
成されている。
【0030】図5において、画素スイッチング用TFT
2は、半導体層23上にゲート絶縁膜、ゲート電極をな
す走査線4が形成され、走査線4が交差する半導体層2
3の領域にチャネル領域が形成される。半導体層23に
は、データ線3に接続されるソース領域、画素電極1に
接続されるドレイン領域が形成される。
【0031】本実施の形態では、ゲート絶縁膜を走査線
4に対向する位置から延設して誘電体膜として用い、半
導体層23を延設して第1蓄積容量電極とし、さらにこ
れらに対向する容量線6の一部を第2蓄積容量電極とす
ることにより、蓄積容量5が構成されている。
【0032】本実施の形態では、特にデータ線3は、A
l等の低抵抗な金属膜や金属シリサイド等の合金膜など
の遮光性を持つ薄膜から構成されている。また、走査線
4、ゲート絶縁膜および第1層間絶縁膜22の上には、
ソース領域へ通じるコンタクトホールおよびドレイン領
域へ通じるコンタクトホールが各々形成された第2層間
絶縁膜24が形成されている。このソース領域へのコン
タクトホールを介して、データ線3はソース領域に電気
的に接続されている。さらに、データ線3および第2層
間絶縁膜24の上には、ドレイン領域へのコンタクトホ
ールが形成された第3層間絶縁膜25が形成されてい
る。
【0033】このドレイン領域へのコンタクトホールを
介して、画素電極1はドレイン領域に電気的に接続され
ている。そして、画素電極1はインジウム錫酸化物(In
diumTin Oxide, 以下、ITOと記す)等からなり、第
3層間絶縁膜25の上面に設けられている。なお、画素
電極1とドレイン領域とは、データ線3と同一のAl膜
や走査線4と同一のポリシリコン膜を中継して電気的に
接続するようにしてもよい。
【0034】一方、対向基板15上には、TFTアレイ
基板8上の画素スイッチング用TFT2、走査線4、デ
ータ線3等のうち、少なくとも画素スイッチング用TF
T2および走査線4に対応する位置に第2遮光膜26が
設けられ、全面にITO等の透明導電膜からなる対向電
極27が設けられている。そして、TFTアレイ基板8
の画素電極1上を含む第3層間絶縁膜25の上面、対向
基板15の対向電極27の上面には、垂直配向処理が施
された配向膜28,29がそれぞれ設けられている。T
FTアレイ基板8と対向基板15とからなる一対の基板
の両外面には、入射側偏光板18、出射側偏光板19が
それぞれ固定されている。この液晶ライトバルブ34,
35,36は透過型の構成例である。
【0035】図1に示すように、各液晶ライトバルブ3
4,35,36によって変調された3つの色光は、クロ
スダイクロイックプリズム51に入射する。このクロス
ダイクロイックプリズム51は、4つの直角プリズムが
貼り合わされ、その内面に赤色光を反射する誘電体多層
膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが十字状に形成さ
れたものである。これらの誘電体多層膜によって3つの
色光が合成されて、カラー画像を表す光が形成される。
合成された光は、投射光学系37によってスクリーン5
2上に投射され、画像が拡大されて表示される。
【0036】次に、本実施の形態の特徴点である第1フ
ライアイレンズ32、第2フライアイレンズ33の構成
について説明する。図2は第1フライアイレンズ32の
平面図、図3は第2フライアイレンズ33の平面図であ
る。図4は第1フライアイレンズ32、第2フライアイ
レンズ33を設置した状態を示す図であって、図2およ
び図3のA−A’線に沿う側断面図である。
【0037】本実施の形態では、図2、図3に示すよう
に、第1フライアイレンズ32、第2フライアイレンズ
33ともに同一形状の矩形状のレンズ53,54が縦横
に(本実施の形態の場合、8行×6列)マトリクス状に
配置されている。図4に示すように、第1フライアイレ
ンズ32の入射面および第2フライアイレンズ33の出
射面が平坦面であり、第1フライアイレンズ32および
第2フライアイレンズ33の曲面側が対向するように配
置されている。そして本実施の形態の場合、第1フライ
アイレンズ32の入射面側に、金属膜等からなる遮光膜
55(遮光部、光制限手段)が設けられている。
【0038】遮光膜55は、図2に示すように、第1フ
ライアイレンズ32の外形の各辺の中央の2個ずつのレ
ンズ53の部分が遮光されるように設けられている。し
たがって、図4に示すように、第1フライアイレンズ3
2に入射される光Lのうち、遮光膜55が設けられたレ
ンズ部分に入射された光は第2フライアイレンズ33に
入射されないことになる。その一方、遮光膜55が設け
られていない部分に入射された光は各レンズ53により
集光されて(図4では中心光のみを図示する)第2フラ
イアイレンズ54の対応する各レンズ54に入射され
る。なお、本実施の形態の場合、これらフライアイレン
ズ32,33と液晶ライトバルブ34,35,36は、
各フライアイレンズ32,33を縦横に4等分する直線
に対して45°の角度をなす2本の直線の方向(図2、
図3における矢印Tの方向)が各液晶ライトバルブ3
4,35,36に備えられた入射側偏光板18、出射側
偏光板19の透過軸の方向に一致するように配置されて
いる。
【0039】本実施の形態の投射型液晶表示装置30に
よれば、偏光照明装置39において照度均一化機能を有
する第1フライアイレンズ32に上記のような遮光膜5
5が設けられたことによって、垂直配向モードの各液晶
ライトバルブ34,35,36においてコントラスト比
を低下させる要因を持つ入射角度(各フライアイレンズ
32,33を縦横に4等分する直線の延在方向)の光が
遮光されるので、装置全体としてコントラスト比の向上
を図ることができる。
【0040】また、本実施の形態の構成では、従来装置
で用いている第1フライアイレンズに遮光膜55を設け
るだけでコントラスト比を低下させる方向の光を制限す
ることができるため、コントラスト比と明るさのバラン
スを最適化する設計を比較的容易に行うことができる。
【0041】なお、本実施の形態においては第1フライ
アイレンズ32の入射面側に遮光膜55を設ける例を挙
げたが、この例に限ることなく、第1フライアイレンズ
32の出射面側、第2フライアイレンズ33の入射面
側、出射面側のいずれに遮光膜を設けてもよい。ただ
し、第1フライアイレンズ32の作用により第2フライ
アイレンズ33上では光が集光するため、第2フライア
イレンズ33上で遮光すると熱が発生する恐れがある。
よって、フライアイレンズの耐熱性の観点からすると、
第1フライアイレンズ32上で遮光することが望まし
い。もしくは、フライアイレンズ上に直接遮光膜55を
設ける構成に代えて、第1フライアイレンズ32の前段
または後段の少なくともいずれか一方に、第1フライア
イレンズ32の外形の各辺の中央部分が遮光されるよう
なパターンを有する遮光フィルターを設置してもよい。
【0042】さらに本実施の形態においては、第1フラ
イアイレンズ32の外形の各辺中央の2個のレンズ部分
を遮光したが、遮光するレンズの数については任意でよ
い。その場合でも、入射角度が大きい側、すなわち一つ
のフライアイレンズの周縁側を多く遮光するようにした
方がコントラスト比の向上に有利である。
【0043】[第2の実施の形態]以下、本発明の第2
の実施の形態を図8〜図10を用いて説明する。本実施
の形態の投射型液晶表示装置の基本構成は第1の実施の
形態と全く同様であり、コントラスト比を低下させる入
射角度の光を如何にして制限するかという手段が異なる
のみである。したがって、以下ではその部分のみを説明
し、共通部分の説明は省略する。図8は第1フライアイ
レンズの平面図、図9は第2フライアイレンズの平面図
である。図10は第1フライアイレンズ、第2フライア
イレンズを設置した状態を示す図であって、図8および
図9のB−B’線に沿う側断面図である。
【0044】本実施の形態の投射型液晶表示装置におい
て、第1フライアイレンズ57は、図8に示すように、
平面的に同一形状の正方形状のレンズ59a,59bが
縦横に(本実施の形態の場合、4行×4列)マトリクス
状に配置されている。一方、第2フライアイレンズ58
は、図9に示すように、第1フライアイレンズ57と同
数のレンズが並んではいるが、第2フライアイレンズ5
8の外形の各辺の中央の2個のレンズ60aが他のレン
ズ60b(例えば対角線上に並んだレンズ)と比べて第
2フライアイレンズ58の中心に向けて半分程度に縮小
した変形形状を有している。本実施の形態の場合、これ
らフライアイレンズ57,58と液晶ライトバルブ3
4,35,36は、各フライアイレンズ57,58の対
角線の方向(図8、図9における矢印Tの方向)が各液
晶ライトバルブ34,35,36に備えられた入射側偏
光板18、出射側偏光板19の透過軸の方向に一致する
ように配置されている。
【0045】図10に示すように、第1フライアイレン
ズ57の入射面および第2フライアイレンズ58の出射
面が平坦面で、第1フライアイレンズ57および第2フ
ライアイレンズ58の曲面側が対向するように配置され
ている点は第1の実施の形態と同様である。
【0046】また、各フライアイレンズ57,58の断
面形状に関しては、第1フライアイレンズ57は、各レ
ンズ59a,59bの開口中心に入射された光が上記の
ように変形させた第2フライアイレンズ58の対応する
各レンズ60a,60bの開口中心に集光するように、
第1フライアイレンズ57の外形の各辺中央の2個のレ
ンズ59aが偏心している。図10に示す中央の2個の
レンズ59bは、偏心させなくても、開口中心に入射さ
れた光が第2フライアイレンズ58の対応するレンズ6
0bの開口中心に集光する。一方、第2フライアイレン
ズ58は、各レンズ60a,60bの開口中心に入射さ
れた光が各液晶ライトバルブ34,35,36の中心に
入射されるように、第2フライアイレンズ58の外形の
各辺中央の2個のレンズ60aが偏心している。図10
に示す中央の2個のレンズ60bは、偏心させなくて
も、開口中心に入射された光が各液晶ライトバルブ3
4,35,36の中心に入射される。
【0047】本実施の形態の投射型液晶表示装置によれ
ば、照度均一化手段である第1フライアイレンズ57お
よび第2フライアイレンズ58を上記のように変形させ
たことによって、垂直配向モードの各液晶ライトバルブ
34,35,36においてコントラスト比を低下させる
要因を持つ入射角度(各フライアイレンズ57,58を
縦横に4等分する直線の延在方向)の光が中心に向けて
偏向されるので、第1の実施の形態と同様、装置全体と
してコントラスト比の向上が図れる。
【0048】また、第1の実施の形態ではコントラスト
比が低い入射角度の光を遮光膜でただ単にカットしてい
たのに対し、本実施の形態ではコントラスト比が低い入
射角度の光をコントラスト比が高くなる領域に偏向させ
ることでコントラスト向上に寄与させることができる。
したがって、本実施の形態の場合には、従来のフライア
イレンズに遮光膜を設けただけの第1の実施の形態に比
べて、「白」表示の明るさを維持できることによってコ
ントラスト向上の効果をより大きくすることができる。
【0049】なお、本実施の形態では、第1フライアイ
レンズ57の外形の各辺中央のレンズ59aに入射され
た光を第2フライアイレンズ58の中心寄りに偏向(図
8の矢印Cの方向)させる例を示したが、対角線寄りに
偏向(図8の矢印Dの方向)させるようにしてもよい。
対角線寄りに偏向させた場合も図12に示したようにコ
ントラスト比の高い領域に偏向させることになるので、
コントラスト比の向上が図れる。また、本実施の形態で
は第1フライアイレンズ57と第2フライアイレンズ5
8を構成するレンズの数を同数とし、図10に示したよ
うに、第1フライアイレンズ57の各レンズを透過した
光が第2フライアイレンズ58の異なるレンズに入射す
るようにしたが、レンズの設計に無理がなければ、例え
ば第1フライアイレンズ57の外形の各辺中央のレンズ
を透過した光を第2フライアイレンズ58の中央のレン
ズに入射させる等、第1フライアイレンズのどのレンズ
を透過した光を第2フライアイレンズのどのレンズに入
射させるかはレンズの設計が可能な限り自由に設定する
ことができる。
【0050】さらに上記2つの実施の形態では、照度均
一化手段として2枚のフライアイレンズを用い、2枚の
フライアイレンズに対してコントラスト比が低下する方
向からの光を制限する光制限手段を設ける構成とした
が、本発明においては、照明光の照度を均一化させるよ
うな作用を持たない、照明光を単に導光するだけの照明
光学系がコントラスト比の低下する方向からの光を制限
する作用を持つような構成であってもよい。また、本発
明は垂直配向モードの投射型液晶表示装置に好適である
が、液晶表示モードの入射角度特性に応じて制限する光
の角度領域を選択することで、垂直配向モード以外の他
のモードの投射型液晶表示装置にも適用できることは勿
論である。そして、上記実施の形態で例示した投射型液
晶表示装置の基本構成は図1に示したものに限ることな
く、種々の投射型液晶表示装置、例えば反射型の液晶ラ
イトバルブを用いた投射型液晶表示装置、液晶ライトバ
ルブを1枚のみ用いた、いわゆる1板式の投射型液晶表
示装置などにも本発明が適用可能である。
【0051】
【実施例】本発明者は、本発明の効果を検証するシミュ
レーションを実際に行った。以下では、その結果につい
て報告する。 [実施例1]垂直配向モードの液晶ライトバルブを用い
た投射型液晶表示装置において、照度均一化手段として
通常のフライアイレンズを用いた従来の装置と、フライ
アイレンズの一部(コントラスト比を低下させる領域)
に遮光を施した本発明の第1の実施の形態の装置とでフ
ライアイレンズ以外の光学系は全て同一の構成としてコ
ントラスト比のシミュレーションを行った。
【0052】シミュレーションにあたっての条件とし
て、第1フライアイレンズ、第2フライアイレンズとも
に矩形状(6mm×5mm)の小レンズを8×6個のア
レイ状に配置した。第2フライアイレンズについては、
図2における斜線で覆われた位置にあるレンズ8個を遮
光した。この構成において、一般的な光線追跡手法を用
いて液晶ライトバルブに入射する光強度の角度分布を求
めた。次に、4×4行列法を用いて電圧印加時、電圧無
印加時における液晶ライトバルブの透過率の入射角度特
性を垂直配向モードについて求め、入射角度毎に液晶ラ
イトバルブの強度分布と掛け合わせ、投射レンズの飲み
込み角度範囲(半頂角16度のコーン)で足し合わせる
ことによって電圧印加時、および電圧無印加時の光強度
を求めた。
【0053】シミュレーションの結果を表1に示す。
【表1】
【0054】表1に示す通り、従来の装置においては、
電界強度ON時の輝度が155281、電界強度OFF
時の輝度が97となり、コントラスト比が1559とな
る。一方、本発明(第1の実施の形態)の装置において
は、電界強度ON時の輝度が143285、電界強度O
FF時の輝度が86となり、コントラスト比が1663
となる。このように、フライアイレンズの一部を遮光す
る本発明の第1の実施の形態の構成を採用することによ
って、コントラスト比を4%程度向上できることが実証
された。
【0055】[実施例2]TNモードの液晶ライトバル
ブを用いた投射型液晶表示装置と、垂直配向モードの液
晶ライトバルブを用いた投射型液晶表示装置において、
照度均一化手段として通常のフライアイレンズを用いた
従来の装置と、フライアイレンズの一部(コントラスト
比を低下させる領域)を変形させた本発明の第2の実施
の形態の装置とでフライアイレンズ以外の光学系は全て
同一の構成としてコントラスト比のシミュレーションを
行った。
【0056】シミュレーションにあたっての条件とし
て、第1フライアイレンズは6mm×5mmの小レンズ
を8×6個のアレイ状に配置した。第2フライアイレン
ズは、図2における斜線で覆われた位置から外れた位置
にレンズが配置されるように、上辺の斜線で覆った位置
にあるレンズについては、レンズ群を左右に2等分する
線から遠ざかる方向に隣り合ったレンズの高さを2/3
に縮小して6mm×3mmとして下方に詰め、縮小して
できた上部の隙間に上辺の斜線で覆った位置にあるレン
ズを縮小して6mm×2mmにして配置した。また、下
辺の斜線で覆った位置にあるレンズについては、レンズ
群を左右に2等分する線から遠ざかる方向に隣り合った
レンズの高さを2/3に縮小して上方に詰め、空いた隙
間に斜線で覆った位置にあるレンズを縮小して配置し
た。左辺および右辺については、斜線で覆った位置にあ
るレンズの、中央側の隣り合ったレンズの高さを1/2
に縮小し、レンズ群を上下に2等分する線側へ詰めた。
そうして空いた隙間に斜線で覆った位置にあるレンズを
高さを1/2に縮小して配置した。電圧印加時、電圧無
印加時の光強度は実施例1の場合と同様に光線追跡手法
および4×4行列法を用いてシミュレーションを行っ
た。
【0057】シミュレーションの結果を表2に示す。た
だし、TN型はノーマリーホワイト、垂直配向型はノー
マリーブラックである。
【表2】
【0058】表2に示す通り、TNモードの装置におい
ては、電界強度ON時の輝度が29.7、電界強度OF
F時の輝度が18868.8となり、コントラスト比が
634.9と低いものであった。これに対して、垂直配
向モードの従来の装置においては、電界強度ON時の輝
度が18763.7、電界強度OFF時の輝度が9.0
となり、コントラスト比が2092.4に向上した。ま
た、本発明(第2の実施の形態)の装置においては、電
界強度ON時の輝度が17707.5、電界強度OFF
時の輝度が7.9となり、コントラスト比が2235.
0とさらに向上した。このように、フライアイレンズの
一部を変形させた本発明の第2の実施の形態の構成を採
用することによって、通常の垂直配向モードに比べてコ
ントラスト比を7%程度向上できることが実証された。
【0059】コントラスト比の向上効果は、第1の実施
の形態の4%に対して第2の実施の形態では7%であ
り、第2の実施の形態の方が大きい効果が得られてい
る。これはコントラスト比が低い領域の光を単に使用し
ない構成の第1の実施の形態と、コントラスト比が低い
領域の光を高い領域に偏向させる構成の第2の実施の形
態との違いが表れていると考えられる。つまり、第1の
実施の形態ではフライアイレンズの一部を遮光したこと
で白表示時の輝度が155281から143285にな
り、8%減少しているのに対し、第2の実施の形態では
一部の光を偏向させたことで白表示時の輝度が1876
3.7から17707.5となり、6%の減少に止まっ
ていることがコントラスト比の向上に寄与していると考
えられる。
【0060】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
投射型表示装置によれば、光制限手段を備えたことでこ
の光変調手段がコントラスト比が低下する方向から入射
する光を遮光または減光するので、従来の装置に比べて
コントラスト比を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態の投射型液晶表示
装置を示す概略構成図である。
【図2】 同、装置に用いる第1フライアイレンズの平
面図である。
【図3】 同、第2フライアイレンズの平面図である。
【図4】 上記第1フライアイレンズ、第2フライアイ
レンズを設置した状態を示す図であって、図2および図
3のA−A’線に沿う側断面図である。
【図5】 同、装置に用いる液晶ライトバルブを示す断
面図である。
【図6】 同、液晶ライトバルブの全体構成を示す平面
図である。
【図7】 図6のH−H’線に沿う断面図である。
【図8】 本発明の第2の実施の形態の投射型液晶表示
装置に用いる第1フライアイレンズの平面図である。
【図9】 同、第2フライアイレンズの平面図である。
【図10】 上記第1フライアイレンズ、第2フライア
イレンズを設置した状態を示す図であって、図8および
図9のB−B’線に沿う側断面図である。
【図11】 TNモードの液晶ライトバルブにおけるコ
ントラスト分布曲線を示す図である。
【図12】 垂直配向モードの液晶ライトバルブにおけ
るコントラスト分布曲線を示す図である。
【図13】 従来の投射型液晶表示装置の一例を示す概
略構成図である。
【符号の説明】
17 液晶 18 入射側偏光板 19 出射側偏光板 30 投射型液晶表示装置 31 光源 32,57 第1フライアイレンズ(照度均一化手段) 33,58 第2フライアイレンズ(照度均一化手段) 34,35,36 液晶ライトバルブ 37 投射レンズ 53,54,59a,59b,60a,60b (フラ
イアイレンズを構成する)レンズ 55 遮光膜(遮光部、光制限手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03B 21/00 G03B 21/00 E 21/14 21/14 A Fターム(参考) 2H042 AA09 AA15 AA28 2H052 BA02 BA03 BA09 BA14 2H088 EA15 HA13 HA23 HA24 JA05 MA02 MA06 2H091 FA05X FA26X FA29Z FA41Z GA02 GA13 HA07 LA17 LA18 MA07

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と、該光源から入射される照度分布
    を持った光を照度分布が均一化された光に変換する照度
    均一化手段と、前記光源から前記照度均一化手段を経て
    入射される光を変調する光変調手段と、該光変調手段に
    より変調された光を投射する投射手段と、前記光源から
    前記照度均一化手段に入射される光のうち、前記光変調
    手段においてコントラスト比が低下する方向から入射さ
    れる光を遮光するか、もしくは偏向させる光制限手段と
    を備えたことを特徴とする投射型表示装置。
  2. 【請求項2】 前記光変調手段が液晶ライトバルブであ
    ることを特徴とする請求項1に記載の投射型表示装置。
  3. 【請求項3】 前記液晶ライトバルブが、各々の透過軸
    が互いに直交する2枚の偏光板を備え、誘電異方性が負
    の液晶を有する垂直配向モードの液晶ライトバルブであ
    り、前記コントラスト比が低下する方向が光軸に垂直な
    面内において前記偏光板の各々の透過軸に対して45°
    の方向であることを特徴とする請求項2に記載の投射型
    表示装置。
  4. 【請求項4】 前記照度均一化手段が、前記光源側から
    順に配置された第1フライアイレンズ、第2フライアイ
    レンズの2枚のフライアイレンズで構成されたことを特
    徴とする請求項3に記載の投射型表示装置。
  5. 【請求項5】 前記光制限手段が、前記第2フライアイ
    レンズに入射する光のうち、前記各々の透過軸に対して
    45°の方向から入射する光を遮光する遮光部を有する
    ことを特徴とする請求項4に記載の投射型表示装置。
  6. 【請求項6】 前記遮光部が、前記第2フライアイレン
    ズの表面に設けられた遮光膜からなることを特徴とする
    請求項5に記載の投射型表示装置。
  7. 【請求項7】 前記遮光部が、前記第1フライアイレン
    ズの表面に設けられた遮光膜からなることを特徴とする
    請求項5に記載の投射型表示装置。
  8. 【請求項8】 前記遮光部が、前記第1フライアイレン
    ズの前段または後段の少なくともいずれか一方に設けら
    れた遮光フィルターからなることを特徴とする請求項5
    に記載の投射型表示装置。
  9. 【請求項9】 前記光制限手段が、各レンズが矩形状に
    配列され、入射光のうち、前記各々の透過軸に対して4
    5°の方向から入射する光が前記第2フライアイレンズ
    の中心部分もしくは前記各々の透過軸に沿った部分に偏
    向するように前記各レンズを偏心させた第1フライアイ
    レンズと、前記各々の透過軸に対して45°の方向に並
    んだレンズが他のレンズと比べて中心に向けて縮小した
    形状を有し、開口中心を透過した光が前記液晶ライトバ
    ルブの中心を透過するように前記各レンズを偏心させた
    第2フライアイレンズとから構成されたことを特徴とす
    る請求項4に記載の投射型表示装置。
  10. 【請求項10】 前記第2フライアイレンズの各レンズ
    の外形が、前記第1フライアイレンズの各レンズにより
    集光された前記第2フライアイレンズの各レンズ上の集
    光スポットの径よりも大きいことを特徴とする請求項9
    に記載の投射型表示装置。
  11. 【請求項11】 光源と、前記光源からの照明光を導光
    する照明光学系と、前記照明光学系からの照明光を変調
    する光変調手段と、前記光変調手段の入射側と出射側に
    設けられた偏光素子と、前記光変調手段からの出射光を
    投射する投射光学系とを有し、前記照明光学系は、前記
    光変調手段における前記一対の偏光素子の透過軸方向の
    間の領域に照射される照明光を制限することを特徴とす
    る投射型表示装置。
  12. 【請求項12】 光源と、前記光源からの照明光を導光
    する照明光学系と、前記照明光学系からの照明光を変調
    するコントラスト特性を持つ光変調手段と、前記光変調
    手段からの出射光を投射する投射光学系とを有し、前記
    照明光学系は、前記光変調手段のコントラスト比の低い
    領域に照射される照明光を制限することを特徴とする投
    射型表示装置。
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