JP4609028B2 - プロジェクタ - Google Patents

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JP4609028B2
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本発明は、複数の光変調装置を有し、それぞれの光変調装置からの変調光を合成して投射するプロジェクタに関する。
液晶パネルを用いたプロジェクタにおいて、高圧水銀ランプやメタルハライドランプ等を光源とした場合、光源が発生する光の波長分布特性により、波長帯域によって光量に差が生じる。例えば、高圧水銀ランプからの光を、赤、緑、青の3色に分離した場合、緑色光に比べ、赤色光、青色光の光量が少ない。これを補うための技術として、例えば、3つの色光の光路上にある液晶パネルのうち、少なくとも1つがマイクロレンズアレイを備えており、緑色光の利用効率を高めているものが知られている(特許文献1)。また、同様の効果を得るための別の技術として、開口率の違うパネルを用いるものも知られている(特許文献2)。
他方、これらとは異なる技術として、プロジェクタには平行配向型であるTN型の液晶パネルを用いるのが一般的であるが、プロジェクタの液晶パネルに垂直配向液晶を用いることにより、コントラストを良くするものが知られている(例えば、特許文献3)。
特開2003−241304号公報 特開2003−5167号公報 特開平6−273772号公報
しかしながら、マイクロレンズを用いた場合、液晶パネルからの射出光が広がることになり、それに合わせた口径の大きな投射レンズを使う必要があり、装置が大型化し、コストもかかってしまう可能性がある。また、開口率の違う液晶パネルを用いた場合、開口部のサイズや形状の違いにより、色ずれや色にじみが生じ、画像が合わせづらいという問題が生じる。また、垂直配向液晶を用いた場合、画像のコントラストは良くなるが、明るさが不十分となる傾向がある。
そこで、本発明は、特殊な投射レンズを用いることも色ずれ等を生じさせることもなく、光源の特性による波長帯域ごとの光量差を調整することができ、より良好なホワイトバランスを可能にする高輝度のプロジェクタを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係るプロジェクタは、複数の色光をそれぞれ変調する複数の液晶パネルと、複数の液晶パネルによって変調された光を合成する色合成光学系と、色合成光学系によって合成された光を投射する投射光学系とを備え、複数の色光のうち、少なくとも1つの色光を変調する液晶パネルが、一対の基板と、基板間に垂直配向された液晶とを有する垂直型液晶パネルであり、複数の色光のうち、残りの色光を変調する前記液晶パネルが、一対の基板と、前記基板間に平行配向された液晶とを有する平行型液晶パネルである。尚、ここで、垂直配向とは、液晶に電圧がかかっていない場合に液晶の配向ベクトルが基板面に垂直に、もしくは、基板法線方向からわずかに傾いて(プレチルトをもって)配向している状態を意味する。また、平行配向とは、液晶に電圧がかかっていない場合に液晶の配向ベクトルが基板面に平行に、もしくは、基板面からわずかに傾いて(プレチルトをもって)配向している状態を意味する。
一般に、垂直型液晶パネルは、光の透過特性はやや劣るものの、コントラスト性に優れている。一方、平行型液晶パネルは、コントラスト性はやや劣るものの、光の透過特性に優れているため、明るい。これら双方の性質を利用するために、各色光のうち、少なくとも1つの色光については、基板間に垂直配向される液晶を有する垂直型液晶パネルを用い、他の色光については、基板間に平行配向される液晶を有する平行型液晶パネルを用いてそれぞれ像光を形成させる。これにより、上記少なくとも1つの色光については垂直型液晶パネルの特性を生かした変調が可能であり、他の色光については平行型液晶パネルの特性を生かした変調が可能になる。形成されたそれぞれの像光を色合成光学系によって合成し、投射光学系によって投射することにより画像形成が行われる。
例えば、プロジェクタ内で照明光として利用されるそれぞれの色光には、その光源の特性等により、通常、光量に偏りがあることは避けられない。また、プロジェクタの用途によっては、特定の色光による表現を強調したり抑えたりしたい場合がある。色光による表現の強調は、例えば、その色の明るさやコントラストを高めることによって達成される。本発明のプロジェクタでは、上述のように、色光によって平行配向と垂直配向とを使い分けているので、投射される画像を画像の投影用途に適合したものとすることが可能である。
また、本発明の具体的な態様として、垂直型液晶パネルが、上記複数の色光のうち、光量が比較的大きい色光に対して用いられる。この場合、複数の色光の合成後における各色光間での光量差が少なくなり、比較的ホワイトバランスが取れた画像形成のための合成光を得ることができる。
また、本発明の具体的な態様として、垂直型液晶パネルが、上記複数の色光のうち、高コントラストを要する色光に対して用いられる。この場合、目的の色光に対してコントラストを高めることができ、全体としてもコントラスト比の高い画像形成が可能となる。
また、本発明の具体的な態様として、平行型液晶パネルが、ツイステッドネマティック(TN)型の液晶パネルである。この場合、安価な装置によって当該色光から明るい変調光を得ることができる。
また、本発明の具体的な態様として、プロジェクタは、光源と、光源から射出された光を前記複数の色光に分離する色分離光学系とをさらに備える。この場合、所定分光分布を有するランプ等の単一光源から特定波長帯域ごとに分離された分離光を各色の色光として得ることができる。
また、本発明の具体的な態様として、光源が高圧水銀ランプ及びメタルハライドランプのいずれかであり、複数の色光が赤色光、青色光、及び緑色光の3つの色光を含み、緑色光が垂直型液晶パネルを用いて変調されるとともに、青色光及び赤色光が平行型液晶パネルを用いて変調される。この場合、垂直型液晶パネルにより比較的光量が多い緑色光のコントラスト比が高められるとともに、平行型液晶パネルにより青色光及び赤色光の光量が十分に確保され、用途に応じた無駄のないホワイトバランスの設定が可能となる。
また、本発明の具体的な態様として、光源が高圧水銀ランプ及びメタルハライドランプのいずれかであり、複数の色光が赤色光、青色光、及び緑色光の3つの色光を含み、緑色光及び青色光が垂直型液晶パネルを用いて変調されるとともに、赤色光が前記平行型液晶パネルを用いて変調される。この場合、垂直型液晶パネルにより比較的光量が多い緑色光のほか青色光のコントラスト比が高められるとともに、平行型液晶パネルにより赤色光の光量が十分に確保され、用途に応じた無駄のないホワイトバランスの設定が可能となる。
また、本発明の具体的な態様として、光源がハロゲンランプであり、複数の色光が赤色光、青色光、及び緑色光の3つの色光を含み、比較的光量が多い赤色光が垂直型液晶パネルを用いて変調されるとともに、緑色光及び前記青色光が平行型液晶パネルを用いて変調される。この場合、垂直型液晶パネルにより赤色光のコントラスト比が高められるとともに、平行型液晶パネルにより緑色光及び青色光の光量が十分に確保され、用途に応じた無駄のないホワイトバランスの設定が可能となる。
また、本発明の具体的な態様として、光源がハロゲンランプであり、複数の色光が赤色光、青色光、及び緑色光の3つの色光を含み、比較的光量が多い赤色光及び緑色光が垂直型液晶パネルを用いて変調されるとともに、青色光が平行型液晶パネルを用いて変調される。この場合、垂直型液晶パネルにより赤色光のほか緑色光のコントラスト比が高められるとともに、平行型液晶パネルにより青色光の光量が十分に確保され、用途に応じた無駄のないホワイトバランスの設定が可能となる。
また、本発明の具体的な態様として、複数の色光が4つの色光である。この場合、4つの色光を用いることで、より表現力のあるカラー画像が形成される。
また、本発明の具体的な態様として、4つの色光が、赤色光、青色光、及び緑色光の3つの色光にさらに1つの色光を加えたものである。この場合、3つの色光について光量やコントラストの相対的比重を調整するとともにさらに1つの色光についても光量やコントラストの相対的比重を調整することで、用途に応じたホワイトバランス等の設定が可能となるとともに、4つの色光を用いることで、より表現力のあるカラー画像が形成される。
また、本発明のより具体的な態様として、4つの色光が、上記3つの色光に黄色光を加えたものである。この場合、黄色光について光量やコントラストを調整することで用途に応じたホワイトバランス等の設定が可能となる。
また、本発明の具体的な態様として、複数の色光が2つの色光である。この場合、カラー画像を形成することが可能である。
また、本発明のより具体的な態様として、2つの色光が無彩色光と有彩色光とであり、上記高コントラストを要する色光が無彩色光である。この場合、特に、コントラストの良好なカラー画像を形成することが可能である。
また、本発明のより具体的な態様として、光源が、高圧水銀ランプ及びメタルハライドランプのいずれかであり、2つの色光は、一方が緑色光であり、緑色光は、光量が比較的大きい色光である。この場合、ホワイトバランスが取れた画像形成のための合成光を得ることができる。
また、本発明の具体的な態様として、垂直型液晶パネルがノーマリーブラックモードで動作し、平行型液晶パネルがノーマリーホワイトモードで動作する。ここで、ノーマリーブラックモードとは、液晶に電圧がかかっていない場合に光遮断状態とすることにより黒表示となる表示モードを意味し、ノーマリーホワイトモードとは、液晶に電圧がかかっていない場合に光透過状態とすることにより、白色光を入射させた場合に白表示となる表示モードを意味する。この場合、垂直型液晶パネルをノーマリーブラックモードで動作させることによりコントラスト比を効果的に高めることが可能となり、平行型液晶パネルをノーマリーホワイトモードで動作させることにより透過率、即ち画像の明るさを効果的に高めることが可能となる。
〔第1実施形態〕
図1は、第1実施形態に係るプロジェクタを説明するための図である。本実施形態におけるプロジェクタ100は、照明装置10と、光分離光学系30と、光変調装置50と、光合成光学系であるクロスダイクロイックプリズム70と、投射光学系である投射レンズ90とを備える。
照明装置10は、光源光WLの発生源である光源1と、光源光WLから照明光SLを形成するインテグレータ光学系20とを備え、さらに、インテグレータ光学系20は、フライレンズアレイ2、3と、偏光変換素子アレイ4と、重畳レンズ5と、ミラー6とを備える。本実施形態において、特に、光源1は、高圧水銀ランプとする。これにより、像光形成の必要に足る光量を有する光源光WLを得ることができる。また、この光源光WLは、高圧水銀ランプ固有の波長分布を有する。フライレンズアレイ2、3と重畳レンズ5とは、光源光WLを光束断面内で均一化する。偏光変換素子アレイ4は、光源光WLを所定の偏光光に偏光変換して射出する。また、ミラー6は、反射により光源光WLの光路を折り曲げる。これらインテグレータ光学系20により、光源光WLから均一な偏光光である照明光SLが形成される。
光分離光学系30は、色分離光学系として、ダイクロイックミラー31、32と、ミラー33、34、35と、リレーレンズ36、37と、フィールドレンズ38、39、40とを備える。ここで、ダイクロイックミラー31、32は、照明装置10によって形成された照明光SLを選択的に透過又は反射することによって所定波長帯域ごとに色分離し、各色の色光を形成する。特に、ダイクロイックミラー31は、赤色光RLを含む波長領域の成分を透過させる一方、その他の領域を反射する特性を有する。これにより、照明光SLから赤色光RLが分離される。また、ダイクロイックミラー32は、青色光BLを含む波長領域の成分を反射する一方、その他の領域を透過させる特性を有する。これにより、照明光SLの残りの成分から青色光BLが分離され、残りが緑色光GLとなる。ミラー33、34、35は、反射により各色光の光路を所定方向に変更する。リレーレンズ36、37は、各色光間の光路差、即ち照明装置10から各液晶ライトバルブ51r、51b、51gまでの光路の長さの相違のために必要となるビーム形状の補正を行う。フィールドレンズ38、39、40は、照明光の色分離によって得られる各色光の、後述する偏光子への入射角度を調整する。
光変調装置50は、液晶ライトバルブ51r、51b、51gを備え、さらに、各液晶ライトバルブ51r、51b、51gは、それぞれ偏光子52r、52b、52gと、垂直配向液晶パネル53gと、TN配向液晶パネル53r、53bと、検光子54r、54b、54gとを備える。偏光子52r、52b、52gは、それぞれ光路上液晶パネルの入射側に位置し、各液晶パネル53r、53b、53gへの入射光の偏光方向をより狭い範囲に限定して偏光度を高めるための偏光板である。いずれの液晶パネル53r、53b、53gも、入射した各色光を、電気的信号として入力された駆動信号或いは画像信号に応じて画素単位でそれぞれ偏光状態に調整することにより、変調光を形成する。検光子54r、54b、54gは、各液晶パネル53r、53b、53gから射出された変調光から特定方向の偏光成分を選択するための偏光板である。
ここで、垂直配向液晶パネル53gは、一対の基板とその基板間に電圧非印加時に垂直配向される液晶とを備えた垂直型液晶パネルであり、電圧非印加時に入射光の偏光方向を変化させることなくそのまま通過させ、電圧印加時に入射光の偏光方向を90°回転させる。垂直配向液晶パネル53gは、透過特性はやや劣るものの、コントラスト性に優れている。一方、TN配向液晶パネル53r、53bは、一対の基板とその基板間に電圧非印加時に平行配向される液晶とを備えた平行型液晶パネルであり、電圧印加時に入射光の偏光方向を90°回転させ、電圧非印加時に入射光の偏光方向を変化させることなくそのまま通過させる。TN配向液晶パネル53r、53bは、透過特性に優れている。より具体的な動作例で説明すると、まず、ノーマリーブラックタイプモードで垂直配向液晶パネル53gを用いた場合、電圧非印加時に液晶が垂直に配向され偏光状態を維持させて光遮断する黒表示となるので、黒再現の安定性に優れる。また、垂直配向液晶パネル53gは、波長分散性や角度依存性が小さく、色や角度の違いに影響されにくい。これらにより、コントラスト比を効果的に高めることが可能となる。一方、ノーマリーホワイトタイプモードでTN配向液晶パネル53r、53bを用いた場合、電圧非印加時に液晶がねじれた水平状態に配置され、偏光状態を90°回転させて光透過する白表示となり、明るくなる。これにより、コントラストをある程度確保しつつ透過率を効果的に高めることが可能となる。
クロスダイクロイックプリズム70は、各液晶パネル53r、53b、53gから射出された変調光に応じて得られる像光を結合し、合成光を形成するための光合成光学系である。
投射レンズ90は、形成された合成光を投射光として、不図示のスクリーン等へ投射するための投射光学系である。
以下、図1を用いて本画像形成部による画像形成の手順に従って、本画像形成部の機能を説明する。照明装置10において、光源1から発生し、射出された光源光WLは、まず、レンズアレイ2を透過する。その後、光源光WLは、ミラー6で反射され、さらに、レンズアレイ3を透過する。レンズアレイ2、3により、光源光WLの光量分布が光束断面内で均一化される。この際、光源光WLに含まれている光は全てミラー6で反射されることによって方向転換される。光源光WLは、レンズアレイ3を透過後、偏光変換素子アレイ4を透過することによって1種類の直線偏光光に偏光変換される。さらに、光源光WLは、重畳レンズ5によって重ね合わされ、照明光SLが形成される。
次に、光分離光学系30において、照明装置10で形成された照明光SLのうち、まず、第1のダイクロイックミラー31によって、赤色光RLを主成分として含む波長帯域が色分離される。次に、照明光SLの残りの成分については、第2のダイクロイックミラー32によって、青色光BLを主成分として含む波長帯域と緑色光GLを主成分として含む波長帯域とに色分離される。以上の各ダイクロイックミラーの機能により、照明光SLは、波長帯域ごとに赤色光RL、緑色光GL、青色光BLに分離される。赤色光RLは、ミラー33で反射され、さらに、フィールドレンズ38によって入射角度が調整され、光変調装置50の液晶ライトバルブ51rに導かれ、液晶ライトバルブ51rを照射する。青色光BLも同様に、ダイクロイックミラー32での反射により抽出された後、フィールドレンズ39によって入射角度が調整され、光変調装置50の液晶ライトバルブ51bに導かれ、液晶ライトバルブ51bを照射する。緑色光GLは、ダイクロイックミラー15での透過により抽出された後、ミラー34及び35で反射され、さらに、フィールドレンズ40によって入射角度が調整され、光変調装置50の液晶ライトバルブ51rに導かれ、液晶ライトバルブ51rを照射する。尚、光分離光学系30内において、緑色光GLの光路が、物理的に他の光の光路より長くなっている。よってビーム形状の補正が必要となり、かかる補正のためにリレーレンズ36、37等が緑色光GLの光路中に設けられている。
次に、光変調装置50において、各液晶ライトバルブ51r、51b、51gをそれぞれ照射した各色の色光RL、BL、GLは、まず、各液晶ライトバルブ51r、51b、51g内の偏光子52r、52b、52gにより、各液晶パネル53r、53b、53gへの入射光の偏光方向がより狭い範囲に限定され、偏光度が高められる。偏光度が高められた各色光のうち、緑色光GLは、垂直配向液晶パネル53gに入射し、赤色光RLと青色光BLとは、それぞれTN配向液晶パネル53r、53bに入射する。各液晶パネル53r、53b、53gによって変調された各色光RL、BL、GLは、さらに検光子54r、54b、54gによって特定方向の偏光成分が選択される。以上により、各液晶ライトバルブ51r、51b、51gによって各色光RL、BL、GLの像光が形成される。この際、各液晶パネル53r、53b、53gと、それぞれ対応する検光子54r、54b、54gとの関係によって偏光成分の選択が定まり、これにより、ノーマリーブラックタイプモード及びノーマリーホワイトタイプモードの設定が可能となる。
ここで、本実施形態においては、光源1として高圧水銀ランプを用いている。この場合、高圧水銀ランプの特性により、各色光のうち、特に緑色光GLの波長帯域の光量が比較的大きくなる。従って、ホワイトバランスを良好にするためには、緑色光GLを相対的に減光することが望ましい。そこで、透過性にはやや劣るもののコントラストを向上させるノーマリーブラックタイプモードで動作する垂直配向液晶パネル53gを使用する。これにより、緑色光GLは一定範囲で自動的に減光されるとともに、コントラストの高い変調光に変調される。一方、緑色光GLに比して光量の少ない赤色光RL及び青色光BLには、透過性の高いノーマリーホワイトモードタイプで動作するTN配向液晶パネル53r、53bを使用する。これにより、赤色光RL及び青色光BLは、十分な光量が確保された変調光に変調される。
光変調装置50で形成された像光は、クロスダイクロイックプリズム70で互いに結合する。これにより形成された合成光は、投射レンズ90から投射光としてスクリーン等に投影され、当該スクリーン上に所望の拡大率のカラー合成画像が表示される。
以上をまとめると、本実施形態のプロジェクタ100においては、光源1として用いる高圧水銀ランプの特性により、各色光RL、BL、GLのうち、緑色光GLの光量が大きくなる。しかし、光変調装置50での変調において、緑色光GLに関しては垂直配向液晶パネル53gを用いることにより減光するとともにコントラストを上げる一方、赤色光RL及び青色光BLに関してはTN配向液晶パネル53r、53bを用いることにより光量を確保する。これにより、特殊な投射レンズを用いることも色ずれ等を生じさせることもなく、光源1の特性による波長帯域ごとの光量差を補正し、より良好なホワイトバランスを得たプロジェクタを提供することが可能となる。
本実施形態において、光源1を高圧水銀ランプとしたが、光源1は高圧水銀ランプには限られない。例えば、メタルハライドランプであってもよい。この場合も、緑色光の光量が最も大きくなる。また、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプともに緑色光、青色光、赤色光の順で光量が大きいのが基本であるが、分光分布はそれぞれ使用する各ランプの特性によって若干異なる。また、プロジェクタの使用用途によっても設定する色温度が異なってくる。例えば、テレビ向けの画像では赤及び青が強いものが望ましいが、シアター向けの画像には赤が強いものが良い、等といった場合が考えられる。従って、これらの状況に応じて、例えば、緑色光だけでなく、青色光に対しても垂直型液晶パネルを用いても良い。つまり、液晶パネル53bを、垂直型液晶パネルとしても良い。
尚、本実施形態では、色光を減光する側に垂直型液晶パネルとして垂直配向液晶パネル53gを、色光の光量を確保する側に平行型液晶パネルとしてTN配向液晶パネル53r、53bを用いているが、色光を減光する側にノーマリーブラックタイプとし、逆に、色光の光量を確保する側にノーマリーホワイトタイプとすることにより、これに限らず様々なタイプの液晶を用いる際にホワイトバランスを得たプロジェクタを提供することが期待される。
〔第2実施形態〕
第2実施形態のプロジェクタは、図1に示す第1実施形態のプロジェクタを光源1について変形したものである。以下、第2実施形態のプロジェクタについて説明する。第1実施形態において、光源1として高圧水銀ランプを用い、また、メタルハライドランプを例示したが、これらとは異なる分光分布を呈するハロゲンランプを光源として用いることも可能である。以下では、光源1として、特にハロゲンランプを用いた場合について高圧水銀ランプの特性と比較して説明する。図2(a)、(b)は、本実施形態における光源の特徴を説明するための光源の分光分布図である。図2(a)は、一般的な高圧水銀ランプの分光分布特性を示すグラフである。図から分かるように、可視光領域であるおよそ400nmから700nm波長帯域のうち、高圧水銀ランプは、特に、短波長側である緑色光波長帯域、青色光波長帯域の相対強度が比較的大きい。この場合、視認した際には、緑色光波長帯域の光を最も強く感じ取ることになる。一方、図2(b)は、一般的なハロゲンランプの分光分布特性を示すグラフである。図から分かるように、ハロゲンランプは、長波長側である赤色光波長帯域の相対強度が比較的大きい。つまり、光量は、赤色光、緑色光、青色光の順で大きい。従って、この場合、赤色光RLに対しては、液晶パネル53rとして垂直型液晶パネルを用い、緑色光GL及び青色光BLに対しては、液晶パネル53g、53bとして平行型液晶パネルを用いればよい。尚、ここにおいても、上述同様、使用用途等に応じて、赤色光RL及び緑色光GLに対しては垂直型液晶パネルを用い、青色光BLに対しては平行型液晶パネルを用いるとしても良い。
〔第3実施形態〕
図3は、第3実施形態に係るプロジェクタを説明するための図である。本実施形態のプロジェクタ200は、4つの色光合成による所謂4板式のプロジェクタであり、照明装置210と、光分離光学系230と、光変調装置250と、光合成光学系270と、投射光学系である投射レンズ290とを備える。
照明装置210は、光源光WLの発生源である光源201と、光源光WLから照明光SLを形成するインテグレータ光学系220とを備える。本実施形態においても、図1の光源1と同様に、光源201は、高圧水銀ランプとする。尚、インテグレータ光学系220は、図1におけるインテグレータ光学系20のうち、光の方向転換を行うミラー6を有しないことを除いて同じ機構を有するので、説明を割愛する。インテグレータ光学系220等を経て、光源光WLから照明光SLが形成される。
光分離光学系230は、十字に交差させた第1及び第2ダイクロイックミラー231、232を備えるクロスダイクロイックミラー233と、第3及び第4ダイクロイックミラー234、235と、ミラー236、237、238、239、240と、フィールドレンズ241、242、243、244とを備える。クロスダイクロイックミラー233及びダイクロイックミラー234、235は、照明装置210によって形成された照明光SLを選択的に透過又は反射することによって所定波長帯域ごとに色分離し、各色の色光を形成する。より具体的には、クロスダイクロイックミラー233のうち、第1ダイクロイックミラー231は、青色光BLと緑色光GLとを含む波長領域の成分を反射する特性を有する。一方、第2ダイクロイックミラー232は、黄色光YLと赤色光RLとを含む波長領域の成分を反射する特性を有する。これにより、照明光SLから2種類の色光が分離される。さらに、第3ダイクロイックミラー234は、黄色光YLを含む波長領域の成分を反射する一方、赤色光RLを含む波長領域の成分を透過させる特性を有する。第4ダイクロイックミラー235は、緑色光GLを含む波長領域の成分を反射する一方、青色光BLを含む波長領域の成分を透過させる特性を有する。以上の各ダイクロイックミラーの機能により、照明光SLは、波長帯域ごとに赤色光RL、黄色光YL、緑色光GL、青色光BLに分離される。ミラー236、237、238、239、240は、反射により各色光の光路を所定方向に変更する。フィールドレンズ241、242、243、244は、照明光の色分離によって得られる各色光の、後述する偏光子への入射角度を調整する。
光変調装置250は、液晶ライトバルブ251r、251y、251g、251bを備え、さらに、液晶ライトバルブ251r、251y、251g、251bは、それぞれ入射側に配置される偏光子と、垂直配向液晶パネル253gと、TN配向液晶パネル253r、253y、253bと、射出側に配置される検光子とを備える。尚、第1実施形態におけるものと同名のものは、設置される箇所や有する機能等が同じであるので説明を割愛する。
光合成光学系270は、ダイクロイックプリズム271、272と、反射プリズム273、274と、クロスダイクロイックプリズム275とを備える。ダイクロイックプリズム271、272は、底面が正方形の柱状プリズムであり、2つの同一形状の直角二等辺三角柱プリズムを互いの最大側面で貼り合わせることにより形成されている。この際、当該張り合わせ箇所にダイクロイック膜が施されることにより、ダイクロイックミラーとしての機能を果たす。反射プリズム273、274は、上述のものと同一形状の直角二等辺三角柱プリズムであり、最大側面にミラーが施されることにより、光の方向転換を行う。クロスダイクロイックプリズム275は、各ダイクロイックプリズムによって合成された色光どうしをさらに合成し、投射光となる合成光を形成する。尚、ダイクロイックプリズム271と反射プリズム273とが貼付され、ダイクロイックプリズム272と反射プリズム274とが貼付され、さらに反射プリズム273、274がクロスダイクロイックプリズム275に貼付されることにより、一体化した状態で光合成光学系270が形成されている。
投射レンズ290は、形成された合成光を投射光として、不図示のスクリーン等へ投射するための投射光学系である。
以下、図3を用いて本実施形態のプロジェクタ200の動作を説明する。照明装置210において、光源201から発生し、射出された光源光WLから、インテグレータ光学系220によって偏光光である照明光SLが形成される。
次に、光分離光学系230において、照明装置210で形成された照明光SLのうち、まず、クロスダイクロイックミラー233が備えるダイクロイックミラー231、232によって、波長帯域ごとに色分離される。各ダイクロイックミラーの機能により、照明光SLは、波長帯域ごとに赤色光RL、黄色光YL、緑色光GL、青色光BLに分離される。各色の色光は、それぞれフィールドレンズ241、242、243、244によって入射角度が調整され、光変調装置250の液晶ライトバルブ251r、251y、251g、251bに導かれ、液晶ライトバルブ251r、251y、251g、251bを照射する。
次に、光変調装置250において、各液晶ライトバルブ251r、251y、251g、251bにそれぞれ入射した各色の色光RL、YL、GL、BLは、まず、入射側の偏光子により、各液晶パネル253r、253y、253g、253bへの入射光の偏光方向がより狭い範囲に限定され、偏光度が高められる。偏光度が高められた各色光のうち、緑色光GLは、垂直配向液晶パネル253gに入射し、赤色光RLと黄色光YLと青色光BLとは、それぞれTN配向液晶パネル253r、253y、253bに入射する。各液晶パネル253r、253y、253g、253bによって変調された各色光RL、YL、GL、BLは、さらに射出側の検光子によって特定方向の偏光成分が選択される。以上により、各液晶ライトバルブ251r、251y、251g、251bによって各色光RL、YL、GL、BLの像光が形成される。
ここで、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、光源201として高圧水銀ランプを用いている。この場合、高圧水銀ランプの特性により、各色光のうち、特に緑色光GLの波長帯域の光量が比較的大きくなるため、緑色光GLに対しては垂直型液晶パネルである垂直配向液晶パネル253gが用いられている。つまり、緑色光GLについてはコントラスト比が高められ、他の色光RL、YL、BLについては、光量が確保される。
次に、合成光学系270において、形成された各色の像光が互いに結合する。まず、ダイクロイックプリズム271により赤色光RLと黄色光YLとが結合し、2色光RYを形成する。一方、ダイクロイックプリズム272により緑色光GLと青色光BLとが結合すし、2色光GBを形成する。2色光RY、GBは、それぞれ反射プリズム273、274により方向転換され、クロスダイクロイックプリズム275に入射し、合成光が形成される。形成された合成光は、投射レンズ290から投射光としてスクリーン等に投影され、当該スクリーン上に所望の拡大率のカラー合成画像が表示される。
本実施形態においても、第1実施形態と同様に、光源201として、高圧水銀ランプの代わりに、メタルハライドランプや第2実施形態のハロゲンランプを用いることも可能である。また、第1実施形態と同様に、状況に応じて各液晶パネル253r、253y、253g、253bの種類を適宜定めて良い。
〔第4実施形態〕
図4(a)、(b)は、ともに第4実施形態に係るプロジェクタを説明するための図である。図4(a)に見られる一方のプロジェクタ300は、2つの色光合成による所謂2板式のプロジェクタであり、照明装置310と、光分離光学系330と、光変調装置350と、光合成光学系である合成プリズム370と、投射光学系である投射レンズ390とを備える。
照明装置310は、光源301と、インテグレータ光学系320とを備えるが、構造は図3におけるプロジェクタ200の照明装置210と同一であるので説明を割愛する。
光分離光学系330は、ダイクロイックプリズム331と、ミラー332、333と、フィールドレンズ334、335とを備える。ダイクロイックプリズム331は、照明装置310によって形成された照明光SLを半透過・半反射する。ミラー332、333は、反射により各色光の光路を所定方向に変更する。フィールドレンズ334、335は、照明光の色分離によって得られる各色光の、後述する偏光子への入射角度を調整する。
光変調装置350は、液晶ライトバルブ351w、351cを備え、さらに、液晶ライトバルブ351w、351cは、それぞれ入射側に配置される偏光子と、垂直配向液晶パネル353wと、TN配向液晶パネル353cと、射出側に配置される検光子とを備える。尚、第1及び第2実施形態におけるものと同名のものは、設置される箇所や有する機構等が同じであるので説明を割愛する。
合成プリズム370は、例えば、偏光ビームスプリッタからなり、各液晶パネル351w、351cから射出された変調光に応じて得られる像光を結合し、合成光を形成するための光合成光学系である。
投射レンズ90は、形成された合成光を投射光として、不図示のスクリーン等へ投射するための投射光学系である。
以下、図4(a)を用いてプロジェクタ300の動作を説明する。照明装置310において、光源301から発生し、射出された光源光WLから、インテグレータ光学系320によって照明光SLが形成される。
次に、光分離光学系330において、照明装置310で形成された照明光SLは、ダイクロイックプリズム331によって、半透過・半反射される。これによる反射光が無彩色光である白黒光WBとなり、透過光が有彩色光であるカラー光TCとなる。白黒光WBは、ミラー332で反射されることにより方向転換され、フィールドレンズ334によって入射角度が調整される。さらに、白黒光WBは、光変調装置350の液晶ライトバルブ351wに導かれ、液晶ライトバルブ351wを照射する。カラー光TCも、同様に、ミラー333で反射されることにより方向転換される。この過程において、不図示の調整バルブによって、時系列に透過色が切換えられ、カラー光TCに含まれる色光の調整が行われる。例えば、カラーフィルタを用いたカラーホィール等を制御することによって上記調整は可能である。色光の調整が行われたカラー光TCは、フィールドレンズ335によって入射角度が調整され、光変調装置350の液晶ライトバルブ351wに導かれ、液晶ライトバルブ351wを照射する。
次に、光変調装置350において、各液晶ライトバルブ351w、351cをそれぞれ照射した両色光WB、TCは、まず、各液晶ライトバルブ351w、351c内の偏光子により、各液晶パネル353w、353cへの入射光の偏光方向がより狭い範囲に限定され、偏光度が高められる。偏光度が高められた各色光のうち、白黒光WBは、垂直配向液晶パネル353wに入射し、カラー光TCは、TN配向液晶パネル353cに入射する。各液晶パネル353w、353cによって変調された各色光WB、TCは、さらに検光子によって特定方向の偏光成分が選択される。以上により、各液晶ライトバルブ351w、351cによって各色光WB、TCの像光が形成される。
形成された像光は、合成プリズム370で互いに結合する。これにより形成された合成光は、投射レンズ390から投射光としてスクリーン等に投影され、当該スクリーン上に所望の拡大率のカラー合成画像が表示される。
ここで、白黒光WB側に、垂直型液晶パネルである垂直配向液晶パネル353wを用いることにより、コントラスト比が高く、また、カラー光TC側に、平行型液晶パネルであるTN配向液晶パネル353wを用いることにより、明るいカラー画像を形成することが可能となる。
図4(b)に見られる他方のプロジェクタ400も、図4(b)のプロジェクタ300同様、2つの色光合成による所謂2板式のプロジェクタであり、照明装置410と、光分離光学系430と、光変調装置450と、光合成光学系であるダイクロイックプリズム470と、投射光学系である投射レンズ490とを備える。
照明装置410は、光源401と、インテグレータ光学系420とを備えるが、構造は図4(a)におけるプロジェクタ300の照明装置310と同一であるので説明を割愛する。
光分離光学系430は、ダイクロイックミラー431と、ミラー432、433と、フィールドレンズ434、435とを備える。ダイクロイックミラー431は、照明装置410によって形成された照明光SLのうち、緑色光GLを主成分として含む波長帯域を色分離する。つまり、ダイクロイックミラー431は、緑色光GLを含む波長領域の成分を反射する一方、その他の成分つまり、赤色光及び青色光の2色光RBを含む波長領域の成分を透過させる特性を有する。これにより、照明光SLが緑色光GLと2色光RBとに分離される。ミラー432、433は、反射により各色光の光路を所定方向に変更する。フィールドレンズ334、335は、色分離によって得られた各色光の、後述する偏光子への入射角度を調整する。
光変調装置450は、液晶ライトバルブ451g、451rを備え、さらに、液晶ライトバルブ451g、451rは、それぞれ入射側に配置される偏光子と、垂直配向液晶パネル453gと、TN配向液晶パネル453rと、射出側に配置される検光子とを備える。尚、第1及び第2実施形態におけるものと同名のものは、設置される箇所や有する機構等が同じであるので説明を割愛する。
ダイクロイックプリズム470は、各液晶パネル451g、451rから射出された変調光に応じて得られる像光を結合し、合成光を形成するための光合成光学系である。
投射レンズ490は、形成された合成光を投射光として、不図示のスクリーン等へ投射するための投射光学系である。
以下、図4(b)を用いてプロジェクタ400の画像形成の手順に従って、本画像形成部の機能を説明する。照明装置410において、光源401から発生し、射出された光源光WLから、インテグレータ光学系420によって照明光SLが形成される。
次に、光分離光学系430において、照明装置410で形成された照明光SLは、ダイクロイックミラー431によって、緑色光GLと2色光RBとに分離される。これによる反射光が緑色光GLとなり、透過光が2色光RBとなる。緑色光GLは、ミラー432で反射されることにより方向転換され、フィールドレンズ434によって入射角度が調整される。さらに、緑色光GLは、光変調装置450の液晶ライトバルブ451gに導かれ、液晶ライトバルブ451gを照射する。2色光RBも、同様に、ミラー433で反射されることにより方向転換される。この過程において、不図示の調整バルブによって、時系列に透過する色が切換えられ、2色光RBの色調整が行われる。例えば、カラーフィルタを用いたカラーホィール等を制御することによって上記調整は可能である。色光の調整が行われた2色光RBは、フィールドレンズ435によって入射角度が調整され、光変調装置450の液晶ライトバルブ451gに導かれ、液晶ライトバルブ451rを照射する。
次に、光変調装置450において、各液晶ライトバルブ451g、451rをそれぞれ照射した各色の色光GL、RBは、まず、各液晶ライトバルブ451g、451r内の偏光子により、各液晶パネル453g、453rへの入射光の偏光方向がより狭い範囲に限定され、偏光度が高められる。偏光度が高められた各色光のうち、緑色光GLは、垂直配向液晶パネル453gに入射し、2色光RBは、TN配向液晶パネル453rに入射する。各液晶パネル453g、453rによって変調された各色光GL、RBは、さらに検光子によって特定方向の偏光成分が選択される。以上により、各液晶ライトバルブ451g、451rによって各色光GL、RBの像光が形成される。
形成された像光は、ダイクロイックプリズム470で互いに結合する。これにより形成された合成光は、投射レンズ490から投射光としてスクリーン等に投影され、当該スクリーン上に所望の拡大率のカラー合成画像が表示される。
ここで、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、光源401として高圧水銀ランプを用いている。この場合、高圧水銀ランプの特性により、各色光のうち、特に緑色光GLの波長帯域の光量が比較的大きくなるため、緑色光GLに対しては垂直型液晶パネルである垂直配向液晶パネル453gが用いられている。
尚、本実施形態においても、第1及び第2実施形態と同様に、光源401として高圧水銀ランプの代わりに、メタルハライドランプやハロゲンランプを用いることも可能である。この場合、光量が比較的大きくなる色光が、ダイクロイックミラー431によって抽出されるように反射・透過特性を設定すればよい。
なお、この発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
また、上記実施形態では、照明装置10からの光を複数の部分光束に分割するため、2つのフライレンズアレイ2、3を用いていたが、この発明は、このようなフライレンズアレイを用いないプロジェクタにも適用可能である。さらに、フライレンズアレイ2、3をロッドインテグレータに置き換えることもできる。
また、上記プロジェクタ100において、照明装置10からの光を特定方向の偏光とする偏光変換素子アレイ4を用いていたが、この発明は、このような偏光変換素子アレイ4を用いないプロジェクタにも適用可能である。
また、上記実施形態では、透過型のプロジェクタに本発明を適用した場合の例について説明したが、本発明は、反射型プロジェクタにも適用することが可能である。ここで、「透過型」とは、液晶パネル等を含むライトバルブが光を透過するタイプであることを意味しており、「反射型」とは、ライトバルブが光を反射するタイプであることを意味している。反射型プロジェクタの場合、ライトバルブは液晶パネルのみによって構成することが可能であり、一対の偏光板は不要である。なお、光変調装置は液晶パネル等に限られず、例えばマイクロミラーを用いた光変調装置であってもよい。
また、プロジェクタとしては、投写面を観察する方向から画像投写を行う前面プロジェクタと、投写面を観察する方向とは反対側から画像投写を行う背面プロジェクタとがあるが、図1に示すプロジェクタの構成は、いずれにも適用可能である。
第1実施形態に係るプロジェクタを説明するための図である。 (a)、(b)は、光源の分光分布を示すグラフである。 第3実施形態に係るプロジェクタを説明するための図である。 (a)、(b)は、第4実施形態に係るプロジェクタを説明するための図である。
符号の説明
100、200、300、400…プロジェクタ、 1、201、301、401…光源、 10、210、310、410…照明装置、 30、230、330、430…光分離光学系、 50、250、350、450…光変調装置、 51r、51b、51g、…液晶ライトバルブ、 53g…垂直配向液晶パネル、 53r、53b…TN配向液晶パネル、 70…クロスダイクロイックプリズム、 270…光合成光学系、 370、470…ダイクロイックプリズム、 90、290、390、490…投射レンズ、 RL…赤色光、 GL…緑色光、 BL…青色光

Claims (15)

  1. 複数の色光をそれぞれ変調する複数の液晶パネルと、
    前記複数の液晶パネルによって変調された光を合成する色合成光学系と、
    前記色合成光学系によって合成された光を投射する投射光学系と、
    を備えたプロジェクタであって、
    前記複数の色光のうち、少なくとも光量が最も大きい色光を変調する前記液晶パネルは、一対の基板と、前記基板間に垂直配向される液晶とを有する垂直型液晶パネルであり、
    前記光量が最も大きい色光以外の色光のうち、少なくともひとつの色光を変調する前記液晶パネルは、一対の基板と、前記基板間に平行配向される液晶とを有する平行型液晶パネルであることを特徴とするプロジェクタ。
  2. 前記垂直型液晶パネルは、前記複数の色光のうち、高コントラストを要する色光に対して用いられることを特徴とする請求項1記載のプロジェクタ。
  3. 前記平行型液晶パネルは、ツイステッドネマティック型の液晶パネルであることを特徴する請求項1及び請求項2のいずれか一項記載のプロジェクタ。
  4. 光源と、前記光源から射出された光を前記複数の色光に分離する色分離光学系とをさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項2のいずれか一項記載のプロジェクタ。
  5. 前記光源は、高圧水銀ランプ及びメタルハライドランプのいずれかであり、
    前記複数の色光は、赤色光、青色光、及び緑色光の3つの色光を含み、前記緑色光は、前記垂直型液晶パネルを用いて変調されるとともに、前記青色光及び前記赤色光は、前記平行型液晶パネルを用いて変調されることを特徴とする請求項4記載のプロジェクタ。
  6. 前記光源は、高圧水銀ランプ及びメタルハライドランプのいずれかであり、
    前記複数の色光は、赤色光、青色光、及び緑色光の3つの色光を含み、前記緑色光及び前記青色光は、前記垂直型液晶パネルを用いて変調されるとともに、前記赤色光は、前記平行型液晶パネルを用いて変調されることを特徴とする請求項4記載のプロジェクタ。
  7. 前記光源は、ハロゲンランプであり、
    前記複数の色光は、赤色光、青色光、及び緑色光の3つの色光を含み、前記赤色光は、前記垂直型液晶パネルを用いて変調されるとともに、前記緑色光及び前記青色光は、前記平行型液晶パネルを用いて変調されることを特徴とする請求項4記載のプロジェクタ。
  8. 前記光源は、ハロゲンランプであり、
    前記複数の色光は、赤色光、青色光、及び緑色光の3つの色光を含み、前記赤色光及び前記緑色光は、前記垂直型液晶パネルを用いて変調されるとともに、前記青色光は、前記平行型液晶パネルを用いて変調されることを特徴とする請求項4記載のプロジェクタ。
  9. 前記複数の色光は、4つの色光であることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項記載のプロジェクタ。
  10. 前記4つの色光は、赤色光、青色光、及び緑色光の3つの色光にさらに1つの色光を加えたものであることを特徴とする請求項9記載のプロジェクタ。
  11. 前記4つの色光は、前記3つの色光に黄色光を加えたものであることを特徴とする請求項10記載のプロジェクタ。
  12. 前記複数の色光は、2つの色光であることを特徴とする請求項4記載のプロジェクタ。
  13. 前記2つの色光は、無彩色光と、有彩色光とであり、前記高コントラストを要する色光は前記無彩色光であることを特徴とする請求項12記載のプロジェクタ。
  14. 前記光源は、高圧水銀ランプ及びメタルハライドランプのいずれかであり、
    前記2つの色光は、一方が緑色光であり、前記緑色光は、前記光量が最も大きい色光であることを特徴とする請求項12記載のプロジェクタ。
  15. 前記垂直型液晶パネルは、ノーマリーブラックモードで動作し、前記平行型液晶パネルは、ノーマリーホワイトモードで動作することを特徴とする請求項1から請求項14のいずれか一項記載のプロジェクタ。

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