JPH06186521A - 液晶プロジェクター - Google Patents

液晶プロジェクター

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JPH06186521A
JPH06186521A JP4337676A JP33767692A JPH06186521A JP H06186521 A JPH06186521 A JP H06186521A JP 4337676 A JP4337676 A JP 4337676A JP 33767692 A JP33767692 A JP 33767692A JP H06186521 A JPH06186521 A JP H06186521A
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JP
Japan
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light
liquid crystal
color
modulated
red
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JP4337676A
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English (en)
Inventor
Kenji Abe
健志 安部
Katsumi Kurematsu
榑松  克巳
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液晶プロジェクターを、高輝度化が図れるよ
うにする。 【構成】 液晶プロジェクター100 では、光源101 は、
赤色光の波長領域の光量が緑色光および青色光の波長領
域の光量よりも大きい分光分布特性をもつ。また、光源
101 から発せられた白色光LR+G+B の光軸上に互いに交
叉して設けられた第1および第2の色分解用ダイクロイ
ックミラー103,104のうちの第1の色分解用ダイクロイ
ックミラー103 は、赤色光LR を反射し緑色光LG およ
び青色光L B を透過する分光透過特性をもち、また、第
2の色分解用ダイクロイックミラー104 は、青色光LB
を反射し赤色光LR および緑色光LG を透過する分光透
過特性をもつ。さらに、第1および第2の色分解用全反
射ミラー105,106は、赤色光LR を180°反射させる
反射手段として機能する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶プロジェクターに
関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
A.本発明の第1の液晶プロジェクターについて 〔従来の技術〕図16は、3個の液晶ライトバルブを用
いた液晶プロジェクターの一従来例を示す概略構成図で
ある。
【0003】液晶プロジェクター1500は、光源1501と、
リフレクター1502と、第1および第2の色分解用ダイク
ロイックミラー1504,1505と、色分解用全反射ミラー15
06と、3つの液晶ライトバルブ(赤色用液晶ライトバル
ブ1507R ,緑色用液晶ライトバルブ1507G および青色用
液晶ライトバルブ1507B )と、第1および第2の色合成
用ダイクロイックミラー1508,1509と、色合成用全反射
ミラー1510と、投写レンズ1511とを含む。液晶プロジェ
クター1500の各構成要素について、以下に簡単に説明す
る。
【0004】(1)光源1501およびリフレクター1502 光源1501は、ハロゲンランプおよびメタルハライドラン
プなどからなり、白色光LR+G+B を発する。リフレクタ
ー1502は回転放物面形状を有し、光源1501から発せられ
た白色光LR+G+B を第1の分解用ダイクロイックミラー
1504に向けて出射させる。なお、光源1501はリフレクタ
ー1502の焦点位置に設けられている。
【0005】(2)第1の色分解用ダイクロイックミラ
ー1504,第2の色分解用ダイクロイックミラー1505およ
び色分解用全反射ミラー1506 第1および第2の色分解用ダイクロイックミラー1504,
1505と色分解用全反射ミラー1506とは、光源1501から発
せられた白色光LR+G+B またはリフレクター1502で反射
された白色光LR+G+B を赤色光LR ,緑色光LG および
青色光LB に分解する色分解手段として機能する。ここ
で、第1の色分解用ダイクロイックミラー1504は、マゼ
ンタ光LR+B を図示上方に反射するとともに緑色光LG
を透過することにより、白色光LR+G+B をマゼンタ光L
R+B と緑色光LG とに分解する。第2の色分解用ダイク
ロイックミラー1505は、赤色光LR を透過するとともに
青色光LB を図示左方に反射することにより、マゼンタ
光LR+B を赤色光LR と青色光LB とに分解する。
【0006】第1の色分解用ダイクロイックミラー1504
を透過した緑色光LG は、色分解用全反射ミラー1506で
図示上方に反射されて緑色用液晶ライトバルブ1507G
入射する。また、第2の色分解用ダイクロイックミラー
1505で図示左方に反射された青色光LB は、青色用液晶
ライトバルブ1507B に入射する。さらに、第2の色分解
用ダイクロイックミラー1505を透過した赤色光LR は、
赤色用液晶ライトバルブ1507R に入射する。
【0007】(3)赤色用液晶ライトバルブ1507R ,緑
色用液晶ライトバルブ1507G および青色用液晶ライトバ
ルブ1507B 赤色用液晶ライトバルブ1507R は、画像信号の赤色成分
に応じて赤色光LR を変調する液晶光学素子として機能
する。また、緑色用液晶ライトバルブ1507G は、画像信
号の緑色成分に応じて緑色光LG を変調する液晶光学素
子として機能する。さらに、青色用液晶ライトバルブ15
07B は、画像信号の青色成分に応じて青色光LB を変調
する液晶光学素子として機能する。
【0008】(4)第1の色合成用ダイクロイックミラ
ー1508,第2の色合成用ダイクロイックミラー1509およ
び色合成用全反射ミラー1510 第1の色合成用ダイクロイックミラー1508,第2の色合
成用ダイクロイックミラー1509および色合成用全反射ミ
ラー1510は、赤色用液晶ライトバルブ1507R ,緑色用液
晶ライトバルブ1507G および青色用液晶ライトバルブ15
07B からそれぞれ出射される変調赤色光LR *,変調緑色
光LG *および変調青色光LB *を合成する色合成手段とし
て機能する。
【0009】ここで、第1の色合成用ダイクロイックミ
ラー1508は、緑色用液晶ライトバルブ1507G から出射さ
れる変調緑色光LG *を透過するとともに、青色用液晶ラ
イトバルブ1507B から出射される変調青色光LB *を図示
上方に反射することにより、両者を合成して変調シアン
光LG+B *に変換する。色合成用全反射ミラー1510は、赤
色用液晶ライトバルブ1507R から出射される変調赤色光
R *を図示左方に反射する。第2の色合成用ダイクロイ
ックミラー1509は、色合成用全反射ミラー1510から入射
してくる変調赤色光LR *を透過するとともに、第1の色
合成用ダイクロイックミラー1508から入射してくる変調
シアン光LG+B *を図示左方に反射することにより、両者
を合成して変調白色光LR+G+B *に変換する。
【0010】(5)投写レンズ1511 投写レンズ1511は、第2の色合成用ダイクロイックミラ
ー1509から入射してくる変調白色光LR+G+B *をスクリー
ン1520に投射して、スクリーン1520にカラー画像を表示
する。
【0011】次に、液晶プロジェクター1500の動作につ
いて説明する。
【0012】光源1501から発せられた白色光LR+G+B
よびリフレクター1502で反射された白色光LR+G+B は、
第1および第2の色分解用ダイクロイックミラー1504,
1505で赤色光LR ,緑色光LG および青色光LB に分解
される。赤色光LR は、赤色用液晶ライトバルブ1507R
に入射し、画像信号の赤色成分に応じて変調される。緑
色光LG は、色分解用全反射ミラー1506を介して緑色用
液晶ライトバルブ1507 G に入射し、画像信号の緑色成分
に応じて変調される。青色光LB は、青色用液晶ライト
バルブ1507B に入射し、画像信号の青色成分に応じて変
調される。赤色用液晶ライトバルブ1507R ,緑色用液晶
ライトバルブ1507G および青色用液晶ライトバルブ1507
B からそれぞれ出射される変調赤色光LR *,変調緑色光
G *および変調青色光LB *は、第1および第2の色合成
用ダイクロイックミラー1508,1509で合成されて、変調
白色光LR+G+B *に変換される。変調白色光LR+G+B *は、
投写レンズ1511によりスクリーン1520に投射される。
【0013】〔発明が解決しようとする課題〕しかしな
がら、上述した従来の液晶プロジェクターでは、光源15
01と各液晶ライトバルブ1507R,1507G,1507B との間
に、第1および第2の色分解用ダイクロイックミラー15
04,1505と色分解用全反射ミラー1506とを設ける必要が
あるため、光源1501から各液晶ライトバルブ1507R,150
7G,1507B までの距離がある程度大きくならざるを得な
いので、以下に示す問題がある。
【0014】光源1501は有限の大きさをもつため、リフ
レクター1502の形状を放物面形状または楕円面形状にし
てもリフレクター1502で反射される白色光LR+G+B を平
行白色光とすることはできず、白色光LR+G+B は発散光
となる。その結果、光源1501から各液晶ライトバルブ15
07R,1507G,1507B までの距離が大きくなればなるほど
各液晶ライトバルブ1507R,1507G,1507B に入射される
各色光LR,LG,LBの光量が減るため、光源1501から
各液晶ライトバルブ1507R,1507G,1507B までの距離が
大きいと、光源1501から出射される白色光LR+G+B の利
用効率が低下し、液晶プロジェクター1500の高輝度化が
図れない。
【0015】本発明の第1の目的は、高輝度化が図れる
液晶プロジェクターを提供することにある。
【0016】B.本発明の第2の液晶プロジェクターに
ついて 〔従来の技術〕液晶プロジェクターの画像形成手段とし
ては、通常、ツイストネマチック型(以下、「TN型」
と称する。)液晶による液晶ライトバルブが用いられ
る。TN型液晶は、よく知られているように、視野角特
性が大きく、見る方向によってコントラストがかなり異
なるため、液晶ライトバルブを直接観察する直視型液晶
表示装置では、視野角特性に合わせて液晶分子,偏光子
および検光子の向きを調節する。すなわち、直視型液晶
表示装置1500では、観察者Aの視線Rは、図17(A)
に示すように、直視型液晶表示装置1500の法線Qに対し
て視角θだけ傾いており、通常、視角θの周辺領域が視
野領域となる。したがって、視野領域にTN型液晶の視
野角特性を合わせるために、同図(B)に示すように、
偏光子の透過偏光方向T1 と検光子の透過偏光方向T2
と液晶分子1530の液晶層両端部における分子配光軸
1,S2とをそれぞれ水平軸Hに対して45゜だけ傾け
た構成が用いられる。
【0017】一方、液晶プロジェクターでは、液晶に入
射する光の角度拡がりは直視型液晶表示装置に比べて小
さくなるが、画質向上(特に、コントラストの向上)の
ために、直視型液晶表示装置と同様の構成を用いる場合
が多い。この場合には、生産設備共通化によるコスト削
減などの副次的効果も得られる。
【0018】また、近年、液晶プロジェクターの昇温防
止や高輝度化並びに光利用効率向上の一手段として、光
源から発せられる不定偏光光をある特定の偏光方向をも
った直線偏光光に変換する偏光照明装置が種々提案され
ている。偏光照明装置を液晶プロジェクターに使用する
場合には、図17(B)で説明した理由から、偏光照明
装置から出射される直線偏光光は、その偏光方向が水平
軸Hに対して45゜傾いていなくてはならない。
【0019】図18は、偏光照明装置から出射される直
線偏光光の偏光方向を傾ける一方法を説明するための図
である。
【0020】偏光照明装置1600は、不定偏光光を発する
光源1601と、光源1601から発せられた不定偏光光を光源
1601側に反射させるリフレクター1602と、不定偏光光の
光軸上に設けられた、多層膜1603a を有する偏光ビーム
スプリッター1603と、偏光ビームスプリッター1603の光
源1601と反対側に設けられたλ/2光学位相板1604とを
含む。
【0021】偏光照明装置1600では、光源1601から発せ
られた不定偏光光およびリフレクター1602で反射された
不定偏光光は、偏光ビームスプリッター1603の多層膜16
03aでP偏光光LP が透過されるとともにS偏光光LS
が図示下方に反射されることにより、2つの直線偏光光
(P偏光光LP およびS偏光光LS )に変換される。偏
光ビームスプリッター1603の多層膜1603a を透過したP
偏光光LP は、λ/2光学位相板1604を透過することに
より、その偏光方向が回転させられる。このとき、λ/
2光学位相板1604の光学軸に依存した方向にP偏光光L
P の偏光方向を傾けることができるため、偏光照明装置
1600から出射されるP偏光光LP の偏光方向を水平軸H
に対して45゜だけ傾けることができる。
【0022】図19は、図18に示したものと同様の構
成の偏光照明装置を備えた液晶プロジェクターの一従来
例を示す概略構成図である。
【0023】液晶プロジェクター1700では、図18に示
したλ/2光学位相板1604に相当する赤色用λ/2光学
位相板1707R ,緑色用λ/2光学位相板1708G および青
色用λ/2光学位相板1708B は、赤色用液晶ライトバル
ブ1708R ,緑色用液晶ライトバルブ1708G および青色用
液晶ライトバルブ1708B の入射側にそれぞれ設けられて
いる。なお、赤色用λ/2光学位相板1707R は、赤色光
の波長領域(概ね、600〜700nm)においてレタ
デーションが1/2波長(位相差Δn・d=0.5)に
近くなるように選択される。緑色用λ/2光学位相板17
08G および青色用λ/2光学位相板1708B についても同
様である。
【0024】液晶プロジェクター1700では、光源1701か
ら発せられた白色不定偏光光およびリフレクター1702で
反射された白色不定偏光光は、偏光ビームスプリッター
1703の多層膜1703a で白色P偏光光PR+G+B が透過され
るとともに白色S偏光光SR+ G+B が図示下方に反射され
ることにより、2つの直線偏光光(白色P偏光光PR+
G+B および白色S偏光光SR+G+B )に変換される。
【0025】偏光ビームスプリッター1703の多層膜1703
a を透過した白色P偏光光PR+G+Bは、第1および第2
の色分解用ダイクロイックミラー1704,1705と色分解用
全反射ミラー1706により赤色P偏光光PR ,緑色P偏光
光PG および青色P偏光光P B に変換される。すなわ
ち、白色P偏光光PR+G+B のうち赤色P偏光光PR は、
第1の色分解用ダイクロイックミラー1704で図示下方に
反射されたのち、色分解用全反射ミラー1706で図示左方
に反射される。一方、白色P偏光光PR+G+B のうちシア
ンP偏光光PG+B は、第1の色分解用ダイクロイックミ
ラー1704を透過したのち、第2の色分解用ダイクロイッ
クミラー1705に入射する。シアンP偏光光PG+B のうち
青色P偏光光PB は、第2の色分解用ダイクロイックミ
ラー1705で図示下方に反射され、シアンP偏光光PG+B
のうち緑色P偏光光PG は、第2の色分解用ダイクロイ
ックミラー1705を透過する。
【0026】色分解用全反射ミラー1706で図示左方に反
射された赤色P偏光光PR は、赤色用λ/2光学位相板
1707R を透過することによりその偏光方向が紙面に対し
て45°だけ傾けられたのち、紙面に対して分子配光軸
が45°だけ傾けられた赤色用液晶ライトバルブ1708R
に入射する。第2の色分解用ダイクロイックミラー1705
を透過した緑色P偏光光PG と第2の色分解用ダイクロ
イックミラー1705で図示下方に反射された青色P偏光光
B についても同様である。
【0027】赤色用液晶ライトバルブ1708R では、赤色
P偏光光PR が、画像信号の赤色成分に応じて変調され
ることにより変調赤色P偏光光PR *に変換される。変調
赤色P偏光光PR *は、赤色用液晶ライトバルブ1708R
出射側に設けられた赤色用偏光板1709R を透過する。こ
こで、赤色用偏光板1709R は、検光子として作用するも
のである。すなわち、図20に示すように、水平軸Hに
平行な偏光方向をもつ赤色P偏光光PR は、屈折率の光
学軸Uが22.5°だけ傾いた赤色用λ/2光学位相板
1707R を透過することによりその偏光方向が45°だけ
回転させられたのち、図17(B)で説明した液晶構成
からなる赤色用液晶ライトバルブ1708Rで画像信号の赤
色成分に応じて変調されることにより変調赤色P偏光光
R *に変換される。変調赤色P偏光光PR *のうち画像信
号の赤色成分を示すもののみが、検光子として作用する
赤色用偏光板1709R を透過することにより、最終的にス
クリーン(不図示)上に赤色の画像が拡大投写される。
なお、緑色P偏光光PG および青色P偏光光PB につい
ても同様である。
【0028】赤色用偏光板1709R を透過した変調赤色P
偏光光PR *と緑色用偏光板1709G を透過した変調緑色P
偏光光PG *と青色用偏光板1709B を透過した変調青色P
偏光光PB *とは、第1および第2の色合成用ダイクロイ
ックミラー1710,1711と色合成用全反射ミラー1712によ
り合成されて変調白色P偏光光PR+G+B *に変換される。
すなわち、赤色用偏光板1709R を透過した変調赤色P偏
光光PR *が第1の色合成用ダイクロイックミラー1710を
透過し、青色用偏光板1709B を透過した変調青色P偏光
光PB *が第1の色合成用ダイクロイックミラー1710で図
示左方に反射されることにより、両者が合成され、変調
マゼンタP偏光光PR+B *に変換される。また、変調マゼ
ンタP偏光光PR+B *が第2の色合成用ダイクロイックミ
ラー1711を透過し、緑色用偏光板1709G を透過した変調
緑色P偏光光PG *が色合成用全反射ミラー1712で図示下
方に反射されたのち第2の色合成用ダイクロイックミラ
ー1711で図示左方に反射されることにより、両者が合成
され、変調白色P偏光光P R+G+B *に変換される。なお、
変調白色P偏光光PR+G+B *は、投写レンズ1713によるス
クリーン(不図示)に投射される。
【0029】図22は、1個の液晶ライトバルブを用い
た液晶プロジェクターの一従来例を示す概略構成図であ
る。
【0030】液晶プロジェクター1800は、白色不定偏光
光を発する光源1801と、光源1801から発せられた白色不
定偏光光を図示左方へ反射させるリフレクター1802と、
光源1801から発せられた白色不定偏光光の光軸上に設け
られた、白色P偏光光PR+G+ B を透過するとともに白色
S偏光光SR+G+B を図示下方に反射する多層膜1803aを
有する偏光ビームスプリッター1803と、多層膜1803a を
透過した白色P偏光光PR+G+B が入射されるλ/2光学
位相板1804と、λ/2光学位相板1804を透過した白色P
偏光光PR+G+B が入射される、偏光子として機能する第
1の偏光板1805と、第1の偏光板1805を透過した白色P
偏光光PR+G+B を画像信号に応じて変調して変調白色P
偏光光PR+G+B*に変換する液晶ライトバルブ1806と、液
晶ライトバルブ1806で変換された変調白色P偏光光P
R+G+B*が入射される、検光子として機能する第2の偏光
板1807と、第2の偏光板1807を透過した変調白色P偏光
光P R+G+B*をスクリーン1820に投射する投写レンズ1808
とを含む。
【0031】ここで、白色P偏光光PR+G+B とは、進行
方向に垂直でかつ紙面と平行方向に偏光方向をもつ直線
偏光光をいい、また、白色S偏光光SR+G+B とは、進行
方向に垂直でかつ紙面と垂直方向に偏光方向をもつ直線
偏光光をいう。
【0032】液晶プロジェクター1800では、光源1801か
ら発せられた白色不定偏光光および、リフレクター1802
で図示左方に反射された白色不定偏光光は、偏光ビーム
スプリッター1803に入射し、白色P偏光光PR+G+B と白
色S偏光光SR+G+B とに変換される。白色P偏光光P
R+G+B は、λ/2光学位相板1804で紙面に対して45°
だけ偏光方向が傾けられたのち、偏光方向が紙面に対し
て同じく45°だけ傾いた第1の偏光板1805を介して、
分子配光軸が同じく紙面に対して45°だけ傾いた液晶
ライトバルブ1806に入射する。白色P偏光光PR+G+B
は、液晶ライトバルブ1806で、画像信号に応じて変調さ
れ変調白色P偏光光PR+G+B*に変換される。変調白色P
偏光光PR+G+B*が第2の偏光板1807を介して投写レンズ
1808によりスクリーン1820に投射されることにより、ス
クリーン1820に画像が拡大投写される。
【0033】なお、第1の偏光板1805はなくてもよい
が、第1の偏光板1805を具備することにより、スクリー
ン1820に拡大投写される画像のコントラストを向上する
ことができる。
【0034】図23は、偏光スクリーンに画像を拡大投
写する、1個の液晶ライトバルブを用いた液晶プロジェ
クターの一従来例を示す概略構成図である。ここで、偏
光スクリーンは、スクリーンにフィルム上の偏光板など
を貼り合わせて偏光特性をもたせたものである。
【0035】液晶プロジェクター1900は、以下に示す点
で、図22に示した液晶プロジェクター1800と異なる。 (1)偏光ビームスプリッター1803を有しない。 (2)λ/2光学位相板1904が、第2の偏光板1907と投
写レンズ1908との間に設けられている。
【0036】液晶プロジェクター1900では、光源1901か
ら発せられた白色不定偏光光およびリフレクター1902で
図示左方に反射された白色不定偏光光は、偏光方向が紙
面に対して同じく45°だけ傾いた第1の偏光板1905を
透過することにより、白色偏光光に変換される。白色偏
光光は、分子配光軸が同じく紙面に対して45°だけ傾
いた液晶ライトバルブ1906で画像信号に応じて変調され
ることにより、変調白色偏光光に変換される。変調白色
偏光光は、第2の偏光板1907を透過することにより、偏
光方向が紙面に対して45°だけ傾いた直線偏光光とし
てλ/2光学位相板1904に入射し、進行方向に垂直でか
つ紙面に平行な方向に偏光した白色P偏光光として、白
色P偏光光と同じ偏光方向をもつ偏光スクリーン1920に
投写レンズ1908により投射される。
【0037】したがって、液晶プロジェクター1900で
は、偏光スクリーン1920に投射される白色P偏光光の偏
光方向と偏光スクリーン1920の偏光方向とを揃えること
ができるため、視聴者から見たときの画像のコントラス
トを向上させることができる。
【0038】図24は、偏光スクリーンにカラー画像を
拡大投写する、3個の液晶ライトバルブを用いた液晶プ
ロジェクターの一従来例を示す概略構成図である。
【0039】液晶プロジェクター2000は、光源2001と、
リフレクター2002と、第1および第2の色分解用ダイク
ロイックミラー2004,2005と、色分解用全反射ミラー20
06と、3つの液晶ライトバルブ(赤色用液晶ライトバル
ブ2007R ,緑色用液晶ライトバルブ2007G および青色用
液晶ライトバルブ2007B )と、各液晶ライトバルブ2007
R ,2007G,2007Bの入射側にそれぞれ設けられた3つの
第1の偏光板(第1の赤色用偏光板2012R ,第1の緑色
用偏光板2012G および第1の青色用偏光板2012 B )と、
各液晶ライトバルブ2007R,2007G,2007B の出射側にそ
れぞれ設けられた3つの第2の偏光板(第2の赤色用偏
光板2013R ,第2の緑色用偏光板2013Gおよび第2の青
色用偏光板2013B )と、各第2の偏光板2013R,2013G
2013B の出射側にそれぞれ設けられた3つのλ/2光学
位相板(赤色用λ/2光学位相板2014R ,緑色用λ/2
光学位相板2014G および青色用λ/2光学位相板2014
B )と、第1および第2の色合成用ダイクロイックミラ
ー2008,2009と、色合成用全反射ミラー2010と、投写レ
ンズ2011とを含む。液晶プロジェクター2000の各構成要
素について、以下に簡単に説明する。
【0040】(1)光源2001およびリフレクター2002 光源2001は、ハロゲンランプおよびメタルハライドラン
プなどからなり、白色不定偏光光LR+G+B を発する。リ
フレクター2002は回転放物面形状を有し、光源2001から
発せられた白色不定偏光光LR+G+B を図示左方に反射さ
せる。なお、光源2001は、リフレクター2002の焦点位置
に設けられている。
【0041】(2)第1の色分解用ダイクロイックミラ
ー2004,第2の色分解用ダイクロイックミラー2005およ
び色分解用全反射ミラー2006 第1および第2の色分解用ダイクロイックミラー2004,
2005と色分解用全反射ミラー2006とは、光源2001から発
せられた白色不定偏光光LR+G+B およびリフレクター20
02で反射された白色不定偏光光LR+G+B を赤色不定偏光
光LR ,緑色不定偏光光LG および青色不定偏光光LB
に分解する色分解手段として機能する。ここで、第1の
色分解用ダイクロイックミラー2004は、黄色不定偏光光
R+G を図示上方に反射するとともに青色不定偏光光L
B を透過することにより、白色不定偏光光LR+G+B を黄
色不定偏光光LR+G と青色不定偏光光LB とに分解す
る。第2の色分解用ダイクロイックミラー2005は、赤色
不定偏光光LR を透過するとともに緑色不定偏光光LG
を図示左方に反射することにより、黄色不定偏光光L
R+G を赤色不定偏光光LR と緑色不定偏光光LG とに分
解する。
【0042】第1の色分解用ダイクロイックミラー2004
を透過した青色不定偏光光LB は、色分解用全反射ミラ
ー2006で図示上方に反射されて第1の青色用偏光板2012
B に入射する。また、第2の色分解用ダイクロイックミ
ラー2005で図示左方に反射された緑色不定偏光光LG
は、第1の緑色用偏光板2012G に入射する。さらに、第
2の色分解用ダイクロイックミラー2005を透過した赤色
不定偏光光LR は、第1の赤色用偏光板2012Rに入射す
る。
【0043】(3)各第1の偏光板2012R,2012G,2012
B ,各液晶ライトバルブ2007R,2007G,2007B ,各第2
の偏光板2013R,2013G,2013B および各λ/2光学位相
板2014R,2014G,2014B 赤色不定偏光光LR は、偏光方向が紙面に対して45°
だけ傾いた第1の赤色用偏光板2012R を透過することに
より、赤色直線偏光光に変換される。赤色直線偏光光
は、分子配光軸が同じく紙面に対して45°だけ傾いた
赤色用液晶ライトバルブ2007R で画像信号の赤色成分に
応じて変調されることにより、変調赤色直線偏光光に変
換される。変調赤色直線偏光光は、第2の赤色偏光板20
13R を透過することにより、偏光方向が紙面に対して4
5°だけ傾いた変調赤色直線偏光光として赤色用λ/2
光学位相板2014R に入射し、進行方向に垂直でかつ紙面
に平行な方向に偏光した変調赤色P偏光光PR*として出
射される。なお、青色不定偏光光LB および緑色不定偏
光光LG についても同様である。
【0044】(4)第1の色合成用ダイクロイックミラ
ー2008,第2の色合成用ダイクロイックミラー2009およ
び色合成用全反射ミラー2010 第1の色合成用ダイクロイックミラー2008,第2の色合
成用ダイクロイックミラー2009および色合成用全反射ミ
ラー2010は、赤色用λ/2光学位相板2014R ,緑色用λ
/2光学位相板2014G および青色用λ/2光学位相板20
14B からそれぞれ出射される変調赤色P偏光光PR *,変
調緑色P偏光光PG *および変調青色P偏光光PB *を合成
する色合成手段として機能する。
【0045】ここで、第1の色合成用ダイクロイックミ
ラー2008は、緑色用λ/2光学位相板2014G から出射さ
れる変調緑色P偏光光PG *を図示上方に反射するととも
に、青色用λ/2光学位相板2014B から出射される変調
青色P偏光光PB *を透過することにより、両者を合成し
て、変調シアンP偏光光PG+B *に変換する。色合成用全
反射ミラー2010は、赤色用λ/2光学位相板2014R から
出射される変調赤色P偏光光PR *を図示左方に反射す
る。第2の色合成用ダイクロイックミラー2009は、合成
用全反射ミラー2010から入射してくる変調赤色P偏光光
R *を透過するとともに、第1の色合成用ダイクロイッ
クミラー2008から入射してくる変調シアンP偏光光P
G+B *を図示左方に反射することにより、両者を合成し
て、変調白色P偏光光PR+G+B *に変換する。
【0046】(5)投写レンズ2011 投写レンズ2011は、第2の色合成用ダイクロイックミラ
ー2009から入射してくる変調白色P偏光光PR+G+B *を、
変調白色P偏光光PR+G+B *と同じ偏光方向をもつ偏光ス
クリーン2020に投射して、偏光スクリーン2020にカラー
画像を表示する。
【0047】以上のように構成された液晶プロジェクタ
ー2000では、偏光スクリーン2020に投射される変調白色
P偏光光PR+G+B *の偏光方向と偏光スクリーン2020の偏
光方向とを揃えることができるため、視聴者から見たと
きのカラー画像のコントラストを向上させることができ
る。
【0048】〔発明が解決しようとする課題〕しかしな
がら、上述した図19に示した従来の液晶プロジェクタ
ー1700では、以下に示すような問題がある。
【0049】一般に、光学位相板は、図21に2本の曲
線V1,V2で示すように、位相差Δn・dが波長依存性
をもつため、白色偏光光のような広帯域の光の偏光方向
を所定の角度だけ回転しようとすると、たとえば光学位
相板が緑色偏光光に対して設計されている場合には、赤
色偏光光および青色偏光光に対しては緑色偏光光と同じ
量だけ位相をずらすことができなくなる。このため、光
学位相板に白色偏光光を透過させても、緑色偏光光の偏
光方向は所定の角度だけ回転されるが、赤色偏光光およ
び青色偏光光の偏光方向は所定の角度だけ回転されな
い。
【0050】したがって、液晶プロジェクター1700で
は、緑色P偏光光PG に対して設計されたλ/2光学位
相板を偏光ビームスプリッター1703の出射面側に設ける
と、λ/2光学位相板の位相差の波長依存性のために、
偏光ビームスプリッター1703から出射される白色P偏光
光PR+G+B のうちの赤色P偏光光PR および青色P偏光
光PB は偏光方向が正確に45°だけ回転されないの
で、スクリーンに投射される成分が緑色P偏光光PG
比べて小さくなる。その結果、スクリーンには、緑色が
かったカラー画像が拡大投写される。
【0051】そこで、液晶プロジェクター1700では、各
液晶ライトバルブ1708R,1708G,1708B の入射側に各λ
/2光学位相板1707R,1707G,1707B をそれぞれ設ける
ことにより、赤色,緑色および青色の3色のバランスが
よいカラー画像をスクリーンに拡大投写できるという利
点がある反面、3個のλ/2光学位相板が必要であるた
めコストがかかるという問題がある。
【0052】また、上述した図22に示した従来の液晶
プロジェクター1800においても、光源1801から発せられ
る広帯域の白色不定偏光光の偏光方向をλ/2光学位相
板1804を用いて液晶ライトバルブ1806の分子配光軸に合
わせるため、λ/2光学位相板1804の位相差の波長依存
性により、スクリーン1820に拡大投写される画像の色バ
ランスが悪く、また、コントラストが十分に取れないと
いう問題がある。
【0053】さらに、上述した図23に示した従来の液
晶プロジェクター1900においても、投写レンズ1908から
投射される広帯域の変調白色偏光光の偏光方向をλ/2
光学位相板1904を用いて偏光スクリーン1920の偏光方向
と一致させるため、λ/2光学位相板1904の位相差の波
長依存性により、スクリーン1920に拡大投写される画像
の色バランスが悪く、また、コントラストが十分に取れ
ないという問題がある。
【0054】上述した図24に示した従来の液晶プロジ
ェクター2000においても、3つのλ/2光学位相板(赤
色用λ/2光学位相板2014R ,緑色用λ/2光学位相板
2014 G および青色用λ/2光学位相板2014B )を設ける
必要があるため、コストがかるという問題がある。
【0055】本発明の第2の目的は、低コスト化または
高画質化が図れる液晶プロジェクターを提供することに
ある。
【0056】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の液晶プロ
ジェクターは、白色光を発する光源と、該光源から発せ
られた白色光を赤色光,緑色光および青色光に分解する
色分解手段と、該色分解手段から出射される前記赤色
光,前記緑色光および前記青色光を画像信号の赤,緑お
よび青の各色成分に応じて変調して変調赤色光,変調緑
色光および変調青色光にそれぞれ変換する3個の液晶光
学素子と、該各液晶光学素子で変換された前記変調赤色
光,前記変調緑色光および前記変調青色光を合成して変
調白色光に変換する色合成手段と、該色合成手段で変換
された前記変調白色光をスクリーンに投射する投写レン
ズとを含む液晶プロジェクターにおいて、前記光源が、
前記赤色光の波長領域,前記緑色光の波長領域および前
記青色光の波長領域のうちのいずれか一つの波長領域の
光量が他の波長領域の光量よりも大きい分光分布特性を
もち、前記色分解手段が、前記光源から発せられた白色
光の光軸上に互いに交叉して設けられた、前記赤色光,
前記緑色光および前記青色光のうちの、前記光源の光量
が大きい波長領域の色光を含む2つの色光を互いに逆方
向にそれぞれ反射するとともに、残りの色光を透過する
2枚のダイクロイックミラーと、該ダイクロイックミラ
ーで反射された前記2つの色光のうちの、前記光源の光
量が大きい波長領域の色光の光軸上に設けられた、該色
光を180°反射させる反射手段とを有し、前記3個の
液晶光学素子が、前記ダイクロイックミラーで反射され
た前記2つの色光のうち前記反射手段で反射される色光
でない方の色光の光軸上,該ダイクロイックミラーを透
過した前記残りの色光の光軸上および前記反射手段で反
射された色光の光軸上にそれぞれ設けられている。
【0057】本発明の第2の液晶プロジェクターは、不
定偏光光を発する光源と、該光源から発せられた前記不
定偏光光を偏光光に変換する偏光手段と、該偏光手段で
変換された前記偏光光を画像信号に応じて変調する液晶
ライトバルブと、該液晶ライトバルブで変調された前記
偏光光をスクリーンに投射する投写レンズとを備えた液
晶プロジェクターにおいて、前記液晶ライトバルブの前
記光源側と前記投写レンズ側との少なくともいずれか一
方の側に設けられた、位相差をΔn・dおよび波長をλ
としたときにΔn・d/λがほぼ一定の特性をもつ光学
位相板を含む。
【0058】ここで、前記光学位相板が、Δn・d/λ
≒0.5一定の特性をもってもよい。
【0059】または、本発明の第2の液晶プロジェクタ
ーは、不定偏光光を発する光源と、該光源から発せられ
た前記不定偏光光を偏光光に変換する偏光手段と、該偏
光手段で変換された前記偏光光を3つの色光に分解する
色分解手段と、該色分解手段で分解された各色光を画像
信号の対応する色成分に応じてそれぞれ変調する複数の
液晶ライトバルブと、該各液晶ライトバルブでそれぞれ
変調された前記各色光を合成する色合成手段と、該色合
成手段により合成された前記各色光をスクリーンに投射
する投写レンズとを備えた液晶プロジェクターにおい
て、前記光源と前記色分解手段との間および前記色合成
手段と前記投写レンズとの間の少なくともいずれか一方
に設けられた、位相差をΔn・dおよび波長をλとした
ときにΔn・d/λがほぼ一定の特性をもつ光学位相板
を含む。
【0060】ここで、前記光学位相板が、Δn・d/λ
≒0.5一定の特性をもってもよい。
【0061】
【作用】本発明の第1の液晶プロジェクターでは、3個
の液晶光学素子のうち2個の液晶光学素子が、ダイクロ
イックミラーで反射された2つの色光のうちの一方の色
光の光軸上とダイクロイックミラーを透過した残りの色
光の光軸上にそれぞれ設けられているため、これらの液
晶光学素子と光源との間の各距離を従来のものよりも小
さくすることができる。また、残りの液晶光学素子と光
源との間の距離は大きくなるが、この液晶光学素子に入
射させる色光を光源の光量の大きい波長領域の色光とす
ることにより、3個の液晶光学素子から出射される変調
された色光の光量を等しくすることができる。
【0062】本発明の第2の液晶プロジェクターは、液
晶ライトバルブの光源側と投写レンズ側との少なくとも
いずれか一方の側に設けられた、位相差をΔn・dおよ
び波長をλとしたときにΔn・d/λがほぼ一定の特性
をもつ光学位相板、または、光源と色分解手段との間お
よび色合成手段と投写レンズとの間の少なくともいずれ
か一方に設けられた、位相差をΔn・dおよび波長をλ
としたときにΔn・d/λがほぼ一定の特性をもつ光学
位相板を含むことにより、光源から発せられる不定偏光
光が広帯域であっても、その偏光方向をすべての波長λ
について所定の角度だけ傾けることができる。
【0063】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
して説明する。
【0064】図1は、本発明の第1の液晶プロジェクタ
ーの第1の実施例を示す概略構成図である。
【0065】本実施例の液晶プロジェクター100 は、以
下に示す点で、図16に示した従来の液晶プロジェクタ
ー1500と異なる。
【0066】(1)光源101 は、図2に示すように、赤
色光の波長領域RR の光量が緑色光の波長領域RG の光
量および青色光の波長領域RB の光量よりも大きい分光
分布特性をもつ。
【0067】(2)色分解手段として、光源101 から発
せられた白色光LR+G+B の光軸上に互いに交叉して設け
られた第1および第2の色分解用ダイクロイックミラー
103,104を有する。ここで、第1の色分解用ダイクロイ
ックミラー103 は、図3に示すように、赤色光LR を反
射し緑色光LG および青色光LB を透過する分光透過特
性をもつ。第2の色分解用ダイクロイックミラー104
は、図4に示すように、青色光LB を反射し赤色光LR
および緑色光LG を透過する分光透過特性をもつ。ま
た、色分解手段として、赤色光LR を図示左方に反射す
る第1の色分解用全反射ミラー105 と、第1の色分解用
全反射ミラー105 で反射された赤色光LRを図示上方に
反射する第2の色分解用全反射ミラー106 とを有する。
ここで、第1および第2の色分解用全反射ミラー105,1
06は、赤色光LR を180°反射させる反射手段として
機能する。
【0068】(3)青色用液晶ライトバルブ107Bが、第
2の色分解用ダイクロイックミラー104 で反射された青
色光LB の光軸上に設けられており、また、緑色用液晶
ライトバルブ107Gが、第1および第2の色分解用ダイク
ロイックミラー103,104を透過した緑色光LG の光軸上
に設けられており、さらに、赤色用液晶ライトバルブ10
7Rが、第1の色分解用ダイクロイックミラー103 で反射
されたのち,第1および第2の色分解用全反射ミラー10
5,106で反射された赤色光LR の光軸上に設けられてい
る。
【0069】次に、液晶プロジェクター100 の動作につ
いて説明する。
【0070】光源101 から発せられた白色光LR+G+B
よびリフレクター102 で反射された白色光LR+G+B は、
第1および第2の色分解用ダイクロイックミラー103,1
04で赤色光LR ,緑色光LG および青色光LB に分解さ
れる。赤色光LR は、第1および第2の色分解用全反射
ミラー105,106を介して赤色用液晶ライトバルブ107R
入射し、画像信号の赤色成分に応じて変調される。緑色
光LG は、緑色用液晶ライトバルブ107Gに入射し、画像
信号の緑色成分に応じて変調される。青色光L B は、青
色用液晶ライトバルブ107Bに入射し、画像信号の青色成
分に応じて変調される。
【0071】第1の色合成用ダイクロイックミラー108
において、赤色用液晶ライトバルブ107Rから出射される
変調赤色光LR *が透過されるとともに、緑色用液晶ライ
トバルブ107Gから出射される変調緑色光LG *が図示上方
に反射されることにより、両者が合成されて、変調黄色
光LR+G *に変換される。また、第2の色合成用ダイクロ
イックミラー109 において、青色用液晶ライトバルブ10
7Bから出射されたのち色合成用全反射ミラー110 で図示
左方へ反射された変調青色光LB *が透過されるととも
に、第1の色合成用ダイクロイックミラー108で合成さ
れた変調黄色光LR +G *が図示左方へ反射されることによ
り、両者が合成されて、変調白色光LR+G+B *に変換され
る。変調白色光LR+G+B *は、投写レンズ111 によりスク
リーン120に投射される。
【0072】液晶プロジェクター100 では、図16に示
した従来の液晶プロジェクター1500と比較して、光源10
1 から緑色用液晶ライトバルブ107Gまでの距離および光
源101 から青色用液晶ライトバルブ107Bまでの距離を小
さくできるため、光源101 から出射される白色光L
R+G+B のうち緑色光LG および青色光LB の利用効率を
向上することができる。
【0073】また、光源101 から赤色用液晶ライトバル
ブ107Rまでの距離は光源101 から緑色用液晶ライトバル
ブ107Gまでの距離および光源101 から青色用液晶ライト
バルブ107Bまでの距離よりも大きくなるが、光源101
が、図2に示したように、赤色光の波長領域RR の光量
が緑色光の波長領域RG の光量および青色光の波長領域
B の光量よりも大きい分光分布特性をもつため、光源
101 から赤色用液晶ライトバルブ107Rまでの距離が大き
いことによる赤色光LR の損失が生じても、変調赤色光
R *の光量を変調緑色光LG *の光量および変調青色光L
B *の光量と等しくできる。その結果、スクリーン120 上
に、高輝度で、かつ、赤色,緑色および青色の3色のバ
ランスがよいカラー画像を得ることができる。
【0074】さらに、色分解手段および色合成手段を構
成するのに高価なプリズムを用いる必要がないため、低
価格化が図れる。
【0075】図5は、本発明の第1の液晶プロジェクタ
ーの第2の実施例を示す概略構成図である。
【0076】本実施例の液晶プロジェクター200 は、以
下に示す点で、図16に示した従来の液晶プロジェクタ
ー1500と異なる。
【0077】(1)光源201 は、図6に示すように、青
色光の波長領域RB の光量が赤色光の波長領域RR の光
量および緑色光の波長領域RG の光量よりも大きい分光
分布特性をもつ。
【0078】(2)色分解手段として、光源201 から発
せられた白色光LR+G+B の光軸上に互いに交叉して設け
られた第1および第2の色分解用ダイクロイックミラー
203,204を有する。ここで、第1の色分解用ダイクロイ
ックミラー203 は、図7に示すように、青色光LB を反
射し赤色光LR および緑色光LG を透過する分光透過特
性をもつ。第2の色分解用ダイクロイックミラー204
は、図8に示すように、赤色光LR を反射し緑色光LG
および青色光LB を透過する分光透過特性をもつ。ま
た、色分解手段として、青色光LB を図示左方に反射す
る第1の色分解用全反射ミラー205 と、第1の色分解用
全反射ミラー205 で反射された青色光LBを図示上方に
反射する第2の色分解用全反射ミラー206 とを有する。
ここで、第1および第2の色分解用全反射ミラー205,2
06は、青色光LB を180°反射させる反射手段として
機能する。
【0079】(3)赤色用液晶ライトバルブ207Rが、第
2の色分解用ダイクロイックミラー204 で反射された赤
色光LR の光軸上に設けられており、また、緑色用液晶
ライトバルブ207Gが、第1および第2の色分解用ダイク
ロイックミラー203,204を透過した緑色光LG の光軸上
に設けられており、さらに、青色用液晶ライトバルブ20
7Bが、第1の色分解用ダイクロイックミラー203 で反射
されたのち,第1および第2の色分解用全反射ミラー20
5,206で反射された青色光LB の光軸上に設けられてい
る。
【0080】次に、液晶プロジェクター200 の動作につ
いて説明する。
【0081】光源201 から発せられた白色光LR+G+B
よびリフレクター202 で反射された白色光LR+G+B は、
第1および第2の色分解用ダイクロイックミラー203,2
04で赤色光LR ,緑色光LG および青色光LB に分解さ
れる。青色光LB は、第1および第2の色分解用全反射
ミラー205,206を介して青色用液晶ライトバルブ207B
入射し、画像信号の青色成分に応じて変調される。赤色
光LR は、赤色用液晶ライトバルブ207Rに入射し、画像
信号の赤色成分に応じて変調される。緑色光L G は、緑
色用液晶ライトバルブ207Gに入射し、画像信号の緑色成
分に応じて変調される。
【0082】第1の色合成用ダイクロイックミラー208
において、青色用液晶ライトバルブ207Bから出射される
変調青色光LB *が透過されるとともに、緑色用液晶ライ
トバルブ207Gから出射される変調緑色光LG *が図示上方
に反射されることにより、両者が合成されて、変調シア
ン光LG+B *に変換される。また、第2の色合成用ダイク
ロイックミラー209 において、赤色用液晶ライトバルブ
207Rから出射されたのち色合成用全反射ミラー210 で図
示左方へ反射された変調赤色光LR *が透過されるととも
に、第1の色合成用ダイクロイックミラー208で合成さ
れた変調シアン光LG+B *が図示左方へ反射されることに
より、両者が合成されて、変調白色光L R+G+B *に変換さ
れる。変調白色光LR+G+B *は、投写レンズ211 によりス
クリーン220 に投射される。
【0083】液晶プロジェクター200 では、図16に示
した従来の液晶プロジェクター1500と比較して、光源20
1 から赤色用液晶ライトバルブ207Rまでの距離および光
源201 から緑色用液晶ライトバルブ207Gまでの距離を小
さくできるため、光源201 から出射される白色光L
R+G+B のうち赤色光LR および緑色光LG の利用効率を
向上することができる。
【0084】また、光源201 から青色用液晶ライトバル
ブ207Bまでの距離は光源201 から赤色用液晶ライトバル
ブ207Rまでの距離および光源201 から緑色用液晶ライト
バルブ207Gまでの距離よりも大きくなるが、光源201
が、図6に示したように、青色光の波長領域RB の光量
が赤色光の波長領域RR の光量および緑色光の波長領域
G の光量よりも大きい分光分布特性をもつため、光源
201 から青色用液晶ライトバルブ207Bまでの距離が大き
いことによる青色光LB の損失が生じても、変調青色光
B *の光量を変調赤色光LR *の光量および変調緑色光L
G *の光量と等しくできる。その結果、スクリーン220 上
に、高輝度で、かつ、赤色,緑色および青色の3色のバ
ランスがよいカラー画像を得ることができる。
【0085】さらに、色分解手段および色合成手段を構
成するのに高価なプリズムを用いる必要がないため、低
価格化が図れる。
【0086】図9は、本発明の第1の液晶プロジェクタ
ーの第3の実施例を示す概略構成図である。
【0087】本実施例の液晶プロジェクター300 は、以
下に示す点で、図16に示した従来の液晶プロジェクタ
ー1500と異なる。
【0088】(1)光源301 は、図10に示すように、
緑色光の波長領域RG の光量が赤色光の波長領域RR
光量および青色光の波長領域RB の光量よりも大きい分
光分布特性をもつ。
【0089】(2)色分解手段として、光源301 から発
せられた白色光LR+G+B の光軸上に互いに交叉して設け
られた第1および第2の色分解用ダイクロイックミラー
303,304を有する。ここで、第1の色分解用ダイクロイ
ックミラー303 は、図11に示すように、緑色光LG
反射し赤色光LR および青色光LB を透過する分光透過
特性をもつ。第2の色分解用ダイクロイックミラー304
は、図12に示すように、緑色光LG を反射し赤色光L
R および青色光LB を透過する分光透過特性をもつ。ま
た、色分解手段として、緑色光LG を図示左方に反射す
る第1の色分解用全反射ミラー305 と、第1の色分解用
全反射ミラー305 で反射された緑色光LG を図示上方に
反射する第2の色分解用全反射ミラー306 とを有する。
ここで、第1および第2の色分解用全反射ミラー305,3
06は、緑色光LG を180°反射させる反射手段として
機能する。
【0090】(3)赤色用液晶ライトバルブ307Rが、第
2の色分解用ダイクロイックミラー304 で反射された赤
色光LR の光軸上に設けられており、また、青色用液晶
ライトバルブ307Bが、第1および第2の色分解用ダイク
ロイックミラー303,304を透過した青色光LB の光軸上
に設けられており、さらに、緑色用液晶ライトバルブ30
7Gが、第1の色分解用ダイクロイックミラー303 で反射
されたのち,第1および第2の色分解用全反射ミラー30
5,306で反射された緑色光LG の光軸上に設けられてい
る。
【0091】次に、液晶プロジェクター300 の動作につ
いて説明する。
【0092】光源301 から発せられた白色光LR+G+B
よびリフレクター302 で反射された白色光LR+G+B は、
第1および第2の色分解用ダイクロイックミラー303,3
04で赤色光LR ,緑色光LG および青色光LB に分解さ
れる。緑色光LG は、第1および第2の色分解用全反射
ミラー305,306を介して緑色用液晶ライトバルブ307G
入射し、画像信号の緑色成分に応じて変調される。赤色
光LR は、赤色用液晶ライトバルブ307Rに入射し、画像
信号の赤色成分に応じて変調される。青色光L B は、青
色用液晶ライトバルブ307Bに入射し、画像信号の青色成
分に応じて変調される。
【0093】第1の色合成用ダイクロイックミラー308
において、緑色用液晶ライトバルブ307Gから出射される
変調緑色光LG *が透過されるとともに、青色用液晶ライ
トバルブ307Bから出射される変調青色光LB *が図示上方
に反射されることにより、両者が合成されて、変調シア
ン光LG+B *に変換される。また、第2の色合成用ダイク
ロイックミラー309 において、赤色用液晶ライトバルブ
307Rから出射されたのち色合成用全反射ミラー310 で図
示左方へ反射された変調赤色光LR *が透過されるととも
に、第1の色合成用ダイクロイックミラー308で合成さ
れた変調シアン光LG+B *が図示左方へ反射されることに
より、両者が合成されて、変調白色光L R+G+B *に変換さ
れる。変調白色光LR+G+B *は、投写レンズ311 によりス
クリーン320 に投射される。
【0094】液晶プロジェクター300 では、図16に示
した従来の液晶プロジェクター1500と比較して、光源30
1 から赤色用液晶ライトバルブ307Rまでの距離および光
源301 から青色用液晶ライトバルブ307Bまでの距離を小
さくできるため、光源301 から出射される白色光L
R+G+B のうち赤色光LR および青色光LB の利用効率を
向上することができる。
【0095】また、光源301 から緑色用液晶ライトバル
ブ307Gまでの距離は光源301 から赤色用液晶ライトバル
ブ307Rまでの距離および光源301 から青色用液晶ライト
バルブ307Bまでの距離よりも大きくなるが、光源301
が、図10に示したように、緑色光の波長領域RG の光
量が赤色光の波長領域RR の光量および青色光の波長領
域RB の光量よりも大きい分光分布特性をもつため、光
源301 から緑色用液晶ライトバルブ307Gまでの距離が大
きいことによる緑色光LG の損失が生じても、変調緑色
光LG *の光量を変調赤色光LR *の光量および変調青色光
B *の光量と等しくできる。その結果、スクリーン320
上に、高輝度で、かつ、赤色,緑色および青色の3色の
バランスがよいカラー画像を得ることができる。
【0096】さらに、色分解手段および色合成手段を構
成するのに高価なプリズムを用いる必要がないため、低
価格化が図れる。
【0097】B.本発明の第2の液晶プロジェクターに
ついて 図13は、本発明の第2の液晶プロジェクターの第1の
実施例を示す概略構成図である。
【0098】本実施例の液晶プロジェクター500 は、液
晶ライトバルブ506 の光源501 側と投写レンズ508 側と
にそれぞれ設けられた、位相差をΔn・dおよび波長を
λとしたときにΔn・d/λがほぼ一定の特性をもつ第
1および第2の光学位相板510,511を含む点で、図22
に示した液晶プロジェクター1800と異なる。
【0099】ここで、第1および第2の光学位相板51
0,511としては、たとえば、1991年7月5日に東京
晴海国際見本市会場で行われた、『第1回ファインプロ
セステクノロジー・ジャパン91』の専門技術セミナー
の材料セッションR−9のなかで日東電工(株)により
「偏光板と位相差板の開発動向」の発表の中で述べられ
たものを用いることができる。具体的には、図21に曲
線V1 で示した特性をもつ光学位相板601 (図14
(B)参照)および同図に曲線V2 で示した特性をもつ
光学位相板602 (図14(B)参照)のように波長分散
特性の異なる光学位相板を積層することにより、図14
(A)に曲線V3 で示すような位相差Δn・d/波長λ
が波長λによらずほぼ一定となる第1および第2の光学
位相板510,511を作製することができる。なお、これら
の材料としては、PVA(ポリビニルアルコール)やP
C(ポリカーボネート)などのプラスチック(有機材
料)フィルムを延伸したものがよく知られている。
【0100】次に、液晶プロジェクター500 の動作につ
いて説明する。
【0101】光源501 から発せられた白色不定偏光光お
よびリフレクター502 で図示左方に反射された白色不定
偏光光は、偏光ビームスプリッター503 に入射し、白色
P偏光光PR+G+B と白色S偏光光SR+G+B とに変換され
る。ここで、白色P偏光光P R+G+B とは、進行方向に垂
直でかつ紙面と平行方向に偏光している直線偏光光をい
う。白色P偏光光PR+G+B は、第1のλ/2光学位相板
510 で紙面に対して45°だけ偏光方向が傾けられたの
ち、偏光方向が紙面に対して同じく45°だけ傾いた第
1の偏光板505 を介して、分子配光軸が同じく紙面に対
して45°だけ傾いた液晶ライトバルブ506 に入射す
る。白色P偏光光PR+G+B は、液晶ライトバルブ506
で、画像信号に応じて変調され変調白色P偏光光P
R+G+B*に変換される。変調白色P偏光光PR+G+B*は、第
2の偏光板507 を透過することにより、偏光方向が紙面
に対して45°だけ傾いた直線偏光光として第2の光学
位相板511に入射する。第2の光学位相板511 を透過し
た変調白色P偏光光PR+G+B*は、進行方向に垂直でかつ
紙面と平行方向に偏光している直線偏光光として投写レ
ンズ508 に入射される。変調白色P偏光光PR+G+B*は、
投写レンズ508 により、変調白色P偏光光PR+G+B*と同
じ偏光方向をもつ偏光スクリーン520 に投射される。
【0102】液晶プロジェクター500 では、Δn・d/
λがほぼ一定の特性をもつ第1および第2の光学位相板
510,511を用いているため、第1の光学位相板510 で、
白色P偏光光PR+G+B の偏光方向を波長λにかかわらず
45°だけ傾けることができるとともに、第2の光学位
相板511 で、変調白色P偏光光PR+G+B*の偏光方向を偏
光スクリーン520 の偏光方向に波長λにかかわらず合わ
せることができるため、色バランスがよくかつコントラ
ストが十分にとれた画像を偏光スクリーン520に拡大投
写することができる。
【0103】なお、第1の偏光板505 はなくてもよい
が、第1の偏光板505 を設けた方が画像のコントラスト
をより向上させることができる。
【0104】図15は、本発明の第2の液晶プロジェク
ターの第2の実施例を示す概略構成図である。
【0105】本実施例の液晶プロジェクター700 は、以
下に示す点で、図24に示した液晶プロジェクター2000
と異なる。
【0106】(1)光源701 と第1の色分解用ダイクロ
イックミラー704 との間に、偏光ビームスプリッター70
3 が設けられている。
【0107】(2)3つのλ/2光学位相板(赤色用λ
/2光学位相板2014R ,緑色用λ/2光学位相板2014G
および青色用λ/2光学位相板2014B )の代わりに、光
源701 と第1の色分解用ダイクロイックミラー704 との
間に設けられた第1のλ/2光学位相板810 と、第2の
色合成用ダイクロイックミラー709 と投写レンズ711と
の間に設けられた第2のλ/2光学位相板811 とを含
む。ここで、第1および第2のλ/2光学位相板810,8
11はそれぞれ、Δn・d/λがほぼ一定の特性をもつも
のである。
【0108】次に、液晶プロジェクター700 の動作につ
いて説明する。
【0109】光源701 から発せられた白色不定偏光光お
よびリフレクター702 で反射された白色不定偏光光は、
偏光ビームスプリッター703 の多層膜703aで白色P偏光
光P R+G+B (進行方向に垂直でかつ紙面と平行方向に偏
光している直線偏光光)と白色S偏光光SR+G+B とに変
換される。偏光ビームスプリッター703 の多層膜703aを
透過した白色P偏光光PR+G+B は、第1のλ/2光学位
相板810 を透過することにより、偏光方向が紙面に対し
て45°だけ傾いた白色直線偏光光QR+G+B に変換され
る。白色直線偏光光QR+G+B は、第1および第2の分解
用ダイクロイックミラー704,705で赤色直線偏光光Q
R ,緑色直線偏光光QG および青色直線偏光光QB に分
解される。
【0110】赤色直線偏光光QR は、偏光方向が紙面に
対して45°だけ傾いた第1の赤色用偏光板712Rを透過
したのち、分子配光軸が同じく紙面に対して45°だけ
傾いた赤色用液晶ライトバルブ707Rで画像信号の赤色成
分に応じて変調されることにより、変調赤色偏光光に変
換される。変調赤色偏光光は、第2の赤色偏光板713R
透過することにより、偏光方向が紙面に対して45°だ
け傾いた変調赤色直線偏光光WR *として出射される。な
お、青色直線偏光光QB および緑色直線偏光光QG につ
いても同様である。変調赤色直線偏光光WR *,変調緑色
直線偏光光WG *および変調青色直線偏光光WB *は、第1
の色合成用ダイクロイックミラー708 ,第2の色合成用
ダイクロイックミラー709 および色合成用全反射ミラー
710 により合成されて、変調白色直線偏光光WR+G+B *
変換される。変調白色直線偏光光WR+G+B *は、第2のλ
/2光学位相板811 を透過することにより、進行方向に
垂直でかつ紙面に平行な方向に偏光した変調白色P偏光
光PR+G+B*に変換される。変調白色P偏光光P
R+G+B *は、投写レンズ711により、変調白色P偏光光P
R+G+B *と同じ偏光方向をもつ偏光スクリーン720 に投射
される。
【0111】液晶プロジェクター700 では、Δn・d/
λがほぼ一定の特性をもつ第1および第2のλ/2光学
位相板810,811を用いているため、第1のλ/2光学位
相板810 で、白色P偏光光PR+G+B の偏光方向を波長λ
にかかわらず45°だけ傾けることができるとともに、
第2のλ/2光学位相板811 で、変調白色直線偏光光W
R+G+B*の偏光方向を偏光スクリーン720 の偏光方向に波
長λにかかわらず合わせることができるため、色バラン
スがよくかつコントラストが十分にとれた画像を偏光ス
クリーン720 に拡大投写することができる。また、図2
4に示した液晶プロジェクター700 に比べて、使用する
λ/2光学位相板の数を減らすことができるため、低コ
スト化が図れる。
【0112】なお、各第1の偏光板712R ,712G,712B
はなくてもよいが、各第1の偏光板712R ,712G,712B
を設けた方が画像のコントラストをより向上させること
ができる。さらに、偏光ビームスプリッター703 で光源
701 からの白色不定偏光光を2つの白色直線偏光光(白
色P偏光光PR+G+B および白色S偏光光SR+G+B )に分
離したのち、一方の白色直線偏光光(白色P偏光光P
R+G+B )のみを使用したが、特にそれに限るわけではな
く、2つの白色直線偏光光をともに用いる偏光変換照明
系を用いることにより、より効率のよい液晶プロジェク
ターを提供することができる。
【0113】
【発明の効果】本発明は、上述のとおり構成されている
ので、次の効果を奏する。
【0114】請求項1記載の発明(本発明の第1の液晶
プロジェクター)は、3個の液晶光学素子のうち2個の
液晶光学素子と光源との間の各距離を従来のものよりも
小さくすることができるため、これらの液晶光学素子に
入射される色光の利用効率を向上することができる。ま
た、残りの液晶光学素子と光源との間の距離は大きくな
るが、この液晶光学素子に入射させる色光を光源の光量
の大きい波長領域の色光とすることにより、3個の液晶
光学素子から出射される変調された色光の光量を等しく
することができるため、赤色,緑色および青色の3色の
バランスがよいカラー画像を得ることができる。
【0115】請求項2乃至請求項5記載の発明(本発明
の第2の液晶プロジェクター)は、光源から発せられる
不定偏光光が広帯域であっても、その偏光方向をすべて
の波長λについて所定の角度だけ傾けることができるた
め、液晶ライトバルブで変調された偏光光の偏光方向を
偏光スクリーンの偏光方向に波長にかかわらず合わせる
ことができるので、色バランスがよくかつコントラスト
が十分にとれた画像を偏光スクリーンに拡大投写するこ
とができる。また、3つの液晶ライトバルブを用いる場
合にも、光源と色分解手段との間および色合成手段と投
写レンズとの間の少なくともいずれか一方に光学位相板
を設ければよいため、低コスト化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の液晶プロジェクターの第1の実
施例を示す概略構成図である。
【図2】図1に示した光源の分光分布特性を示すグラフ
である。
【図3】図1に示した第1の色分解用ダイクロイックミ
ラーの分光透過特性を示すグラフである。
【図4】図1に示した第2の色分解用ダイクロイックミ
ラーの分光透過特性を示すグラフである。
【図5】本発明の第1の液晶プロジェクターの第2の実
施例を示す概略構成図である。
【図6】図5に示した光源の分光分布特性を示すグラフ
である。
【図7】図5に示した第1の色分解用ダイクロイックミ
ラーの分光透過特性を示すグラフである。
【図8】図5に示した第2の色分解用ダイクロイックミ
ラーの分光透過特性を示すグラフである。
【図9】本発明の第1の液晶プロジェクターの第3の実
施例を示す概略構成図である。
【図10】図9に示した光源の分光分布特性を示すグラ
フである。
【図11】図9に示した第1の色分解用ダイクロイック
ミラーの分光透過特性を示すグラフである。
【図12】図9に示した第2の色分解用ダイクロイック
ミラーの分光透過特性を示すグラフである。
【図13】本発明の第2の液晶プロジェクターの第1の
実施例を示す概略構成図である。
【図14】図13に示した第1および第2のλ/2光学
位相板を説明するための図であり、(A)は第1および
第2のλ/2光学位相板の位相差の波長依存性を説明す
るためのグラフ、(B)は作製方法を説明するための図
である。
【図15】本発明の第2の液晶プロジェクターの第2の
実施例を示す概略構成図である。
【図16】3個の液晶ライトバルブを用いた液晶プロジ
ェクターの一従来例を示す概略構成図である。
【図17】TN型液晶による液晶ライトバルブにおける
液晶分子,偏光子および検光子の向きの調節を説明する
ための図であり、(A)は視角を説明するための図、
(B)は偏光子の透過偏光方向と検光子の透過偏光方向
と液晶分子の液晶層両端部における分子配光軸とを示す
図である。
【図18】偏光照明装置から出射される直線偏光光の偏
光方向を傾ける一方法を説明するための図である。
【図19】図18に示したものと同様の構成の偏光照明
装置を備えた液晶プロジェクターの一従来例を示す概略
構成図である。
【図20】図19に示した赤色用偏光板が検光子として
作用することを説明するための図である。
【図21】光学位相板の位相差の波長依存性を説明する
ためのグラフである。
【図22】1個の液晶ライトバルブを用いた液晶プロジ
ェクターの一従来例を示す概略構成図である。
【図23】偏光スクリーンに画像を拡大投写する、1個
の液晶ライトバルブを用いた液晶プロジェクターの一従
来例を示す概略構成図である。
【図24】偏光スクリーンにカラー画像を拡大投写す
る、3個の液晶ライトバルブを用いた液晶プロジェクタ
ーの一従来例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
100,200,300,500,700 液晶プロジェクター 101,201,301,501,701 光源 102,202,302,502,702 リフレクター 103,203,303,704 第1の色分解用ダイクロイック
ミラー 104,204,304,705 第2の色分解用ダイクロイック
ミラー 105,205,305,706 第1の色分解用全反射ミラー 106,206,306 第2の色分解用全反射ミラー 107R,207R,307R,707R 赤色用液晶ライトバルブ 107G,207G,307G,707G 緑色用液晶ライトバルブ 107B,207B,307B,707B 青色用液晶ライトバルブ 108,208,308,708 第1の色合成用ダイクロイック
ミラー 109,209,309,709 第2の色合成用ダイクロイック
ミラー 110,210,310,710 色合成用全反射ミラー 111,211,311,508,711 投写レンズ 120,220,320 スクリーン 503,703 偏光ビームスプリッター 503a,703a 多層膜 505 第1の偏光板 506 液晶ライトバルブ 507 第2の偏光板 510,810 第1のλ/2光学位相板 511,811 第2のλ/2光学位相板 520,820 偏光スクリーン 712R 第1の赤色用偏光板 712G 第1の緑色用偏光板 712B 第1の青色用偏光板 713R 第2の赤色用偏光板 713G 第2の緑色用偏光板 713B 第2の青色用偏光板 RR 赤色光の波長領域 RG 緑色光の波長領域 RB 青色光の波長領域 LR+G+B 白色光 LR 赤色光 LG 緑色光 LB 青色光 LR+G+B * 変調白色光 LR * 変調赤色光 LG * 変調緑色光 LB * 変調青色光 LR+G * 変調黄色光 LG+B * 変調シアン光 PR+G+B 白色P偏光光 SR+G+B 白色S偏光光 PR+G+B * 変調白色P偏光光 QR+G+B 白色直線偏光光 QR 赤色直線偏光光 QG 緑色直線偏光光 QB 青色直線偏光光 QR+B 黄色直線偏光光 WR+G+B * 変調白色直線偏光光 WR * 変調赤色直線偏光光 WG * 変調緑色直線偏光光 WB * 変調青色直線偏光光 WG+B * 変調シアン直線偏光光

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 白色光を発する光源と、該光源から発せ
    られた白色光を赤色光,緑色光および青色光に分解する
    色分解手段と、該色分解手段から出射される前記赤色
    光,前記緑色光および前記青色光を画像信号の赤,緑お
    よび青の各色成分に応じて変調して変調赤色光,変調緑
    色光および変調青色光にそれぞれ変換する3個の液晶光
    学素子と、該各液晶光学素子で変換された前記変調赤色
    光,前記変調緑色光および前記変調青色光を合成して変
    調白色光に変換する色合成手段と、該色合成手段で変換
    された前記変調白色光をスクリーンに投射する投写レン
    ズとを含む液晶プロジェクターにおいて、 前記光源が、 前記赤色光の波長領域,前記緑色光の波長領域および前
    記青色光の波長領域のうちのいずれか一つの波長領域の
    光量が他の波長領域の光量よりも大きい分光分布特性を
    もち、 前記色分解手段が、 前記光源から発せられた白色光の光軸上に互いに交叉し
    て設けられた、前記赤色光,前記緑色光および前記青色
    光のうちの、前記光源の光量が大きい波長領域の色光を
    含む2つの色光を互いに逆方向にそれぞれ反射するとと
    もに、残りの色光を透過する2枚のダイクロイックミラ
    ーと、 該ダイクロイックミラーで反射された前記2つの色光の
    うちの、前記光源の光量が大きい波長領域の色光の光軸
    上に設けられた、該色光を180°反射させる反射手段
    とを有し、 前記3個の液晶光学素子が、 前記ダイクロイックミラーで反射された前記2つの色光
    のうち前記反射手段で反射される色光でない方の色光の
    光軸上,該ダイクロイックミラーを透過した前記残りの
    色光の光軸上および前記反射手段で反射された色光の光
    軸上にそれぞれ設けられていることを特徴とする液晶プ
    ロジェクター。
  2. 【請求項2】 不定偏光光を発する光源と、該光源から
    発せられた前記不定偏光光を偏光光に変換する偏光手段
    と、該偏光手段で変換された前記偏光光を画像信号に応
    じて変調する液晶ライトバルブと、該液晶ライトバルブ
    で変調された前記偏光光をスクリーンに投射する投写レ
    ンズとを備えた液晶プロジェクターにおいて、 前記液晶ライトバルブの前記光源側と前記投写レンズ側
    との少なくともいずれか一方の側に設けられた、位相差
    をΔn・dおよび波長をλとしたときにΔn・d/λが
    ほぼ一定の特性をもつ光学位相板を含むことを特徴とす
    る液晶プロジェクター。
  3. 【請求項3】 前記光学位相板が、Δn・d/λ≒0.
    5一定の特性をもつことを特徴とする請求項2記載の液
    晶プロジェクター。
  4. 【請求項4】 不定偏光光を発する光源と、該光源から
    発せられた前記不定偏光光を偏光光に変換する偏光手段
    と、該偏光手段で変換された前記偏光光を3つの色光に
    分解する色分解手段と、該色分解手段で分解された各色
    光を画像信号の対応する色成分に応じてそれぞれ変調す
    る複数の液晶ライトバルブと、該各液晶ライトバルブで
    それぞれ変調された前記各色光を合成する色合成手段
    と、該色合成手段により合成された前記各色光をスクリ
    ーンに投射する投写レンズとを備えた液晶プロジェクタ
    ーにおいて、 前記光源と前記色分解手段との間および前記色合成手段
    と前記投写レンズとの間の少なくともいずれか一方に設
    けられた、位相差をΔn・dおよび波長をλとしたとき
    にΔn・d/λがほぼ一定の特性をもつ光学位相板を含
    むことを特徴とする液晶プロジェクター。
  5. 【請求項5】 前記光学位相板が、Δn・d/λ≒0.
    5一定の特性をもつことを特徴とする請求項4記載の液
    晶プロジェクター。
JP4337676A 1992-12-17 1992-12-17 液晶プロジェクター Pending JPH06186521A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5726719A (en) * 1994-10-17 1998-03-10 Sharp Kabushiki Kaisha Projection-type color display device
US5812222A (en) * 1995-06-16 1998-09-22 Samsung Electronics Co., Ltd. Bi-direction liquid crystal projection television set
CN114859638A (zh) * 2021-02-05 2022-08-05 精工爱普生株式会社 显示装置和投影仪

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