JPH11133372A - 液晶変調素子および投射型液晶表示装置 - Google Patents

液晶変調素子および投射型液晶表示装置

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JPH11133372A
JPH11133372A JP9295939A JP29593997A JPH11133372A JP H11133372 A JPH11133372 A JP H11133372A JP 9295939 A JP9295939 A JP 9295939A JP 29593997 A JP29593997 A JP 29593997A JP H11133372 A JPH11133372 A JP H11133372A
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light
color
liquid crystal
incident
pixel
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JP9295939A
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Toshihiro Fukuda
俊広 福田
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Sony Corp
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    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/01Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour 
    • G02F1/13Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
    • G02F1/133Constructional arrangements; Operation of liquid crystal cells; Circuit arrangements
    • G02F1/1333Constructional arrangements; Manufacturing methods
    • G02F1/1335Structural association of cells with optical devices, e.g. polarisers or reflectors
    • G02F1/1336Illuminating devices
    • G02F1/133621Illuminating devices providing coloured light

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 色純度の低下防止と画像輝度の向上とを可能
とする液晶変調素子および投射型液晶表示装置を提供す
る。 【解決手段】 3つの画素電極812B,812R,8
12Gごとに設けたマイクロレンズ822により、互い
に異なる角度で入射してきたB,R,Gの各色光をそれ
ぞれ集光して対応する色の画素に入射させる。各画素電
極812B,812R,812G上に、それぞれ、トリ
ミングフィルタ814B,814R,814Gを設け
て、隣接する画素電極に入射すべき色光のうち自らの画
素電極上に洩れ込んでくる光を遮断する。液晶パネル1
8に入射する各色光の入射発散角が大きくても、混色に
よる色純度の低下を防止できる。入射発散角を比較的大
きくすることができることから、投射光学系における絞
り量を緩和でき、大きな光量を確保できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶層を通過する
光を画素単位で変調可能な液晶変調素子、および投射光
学系からの照射光を液晶変調素子により変調してスクリ
ーンに拡大投影し画像を表示する投射型液晶表示装置に
係わり、特に、単板でカラー表示を可能とする液晶変調
素子、およびそのような単板の液晶変調素子を用いて構
成される投射型液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶パネルを光スイッチング素子
または光変調素子として利用し、液晶パネル上の画像を
投射光学系によってスクリーン上に拡大投影するように
した液晶プロジェクタや液晶プロジェクションTV等の
投射型液晶表示装置が登場している。この種の液晶表示
装置には、モノクロ液晶パネルをB(青),R(赤),
G(緑)の各色光路ごとに設けて構成した3板方式と、
各画素に対しB,RまたはGの各色選択用のカラーフィ
ルタ(CF)を形成した液晶パネルを1枚用いて構成し
た単板方式とがある。このうち、3板方式は、装置が大
型化してコスト的にも不利なので、小型化・軽量化およ
び低価格化の要請が高い用途分野においては、構造が簡
単な単板方式が採用されることが多い。
【0003】上記のようなカラーフィルタを備えた単板
方式の液晶パネルには、色純度のよい画像が得られると
いう利点があるが、その一方、カラーフィルタによる光
吸収が多く、耐光性が低いという問題点がある。例え
ば、G用の画素に対応して形成されるG色光選択用フィ
ルタにおいては、R色光およびB色光を吸収することに
より温度が上昇し、フィルタ特性が著しく劣化する。こ
のため、十分な冷却が必要となる。他のR用およびB用
の画素に対応して形成されるRフィルタおよびBフィル
タについても同様である。しかも、各色のフィルタは、
他の色の光の透過を吸収により遮断して色分離を行うよ
うになっていることから、光源からの光の利用効率が悪
く、液晶パネル全体としての光透過率が低い。したがっ
て、このようなCF付単板方式では、冷却の点で不利で
あると同時に、高輝度化が困難である。
【0004】これらの問題を解決すべく、例えば特開平
4−60538号公報あるいは「ASIA DISPL
AY ’95,p887」には、3個の画素ごとに1個
の集光用マイクロレンズを対向配置し、このマイクロレ
ンズの各々にそれぞれ異なる方向からB,R,Gの3色
を入射させて集光し、その出射光をB,R,Gの3色に
対応した画素にそれぞれ入射させるようにした単板方式
のカラー液晶表示装置が開示されている。この種の投射
型液晶表示装置は、カラーフィルタの代わりにマイクロ
レンズアレイを備えた単一の液晶パネルを用いて構成さ
れるので、以下、この種の装置を単板CFレスマイクロ
レンズ方式の投射型液晶表示装置と称する。このような
単板CFレスマイクロレンズ方式の投射型液晶表示装置
では、入射光のうちのかなりの部分を吸収することにな
るカラーフィルタを用いないので、耐光性に優れると共
に、液晶パネル全体としての光利用効率が高く、さら
に、マイクロレンズの存在により、画素と画素との間の
領域(ブラックマトリクス部分)に入射した光をも有効
に利用することができて実質的な開口率が高くなるの
で、この点でも光利用効率が改善される。このため、表
示画像の高輝度化が可能となる。
【0005】図7は、従来の単板CFレスマイクロレン
ズ方式の投射型液晶表示装置に用いられる液晶パネルの
概略の断面構造を拡大して表すものである。この液晶パ
ネルは、画素電極が多数形成された画素基板181と、
対向電極およびマイクロレンズが形成された対向基板1
82と、画素基板181と対向基板182とによって挟
まれた液晶層183とを備えている。
【0006】画素基板181は、ガラス基板1811
と、ガラス基板181aの片面側(光入射側)に規則的
に(周期的に)配置されたB色光,R色光,G色光用の
画素電極1812B,1812R,1812G等と、こ
れらの各画素電極に対して画像信号に応じた電圧を印加
するためのスイッチング素子として機能するTFT (Th
in Film Transistor, 薄膜トランジスタ)(図示せず)
等からなるブラックマトリクス部1813とを含んで構
成されている。ブラックマトリクス部1813は、図示
しないアルミニウム等の金属膜で遮光され、光照射によ
ってTFTが誤動作することがないようになっている。
【0007】一方、対向基板182は、ガラス基板18
21と、ガラス基板1821の一面側(光出射側)に形
成された集光用のマイクロレンズ1822からなるマイ
クロレンズアレイと、マイクロレンズ1822に密着し
て配置されたカバーガラス11823と、カバーガラス
1823上に形成された対向電極1824とを備えてい
る。マイクロレンズ1822は、画素基板181の3つ
の画素電極1812B,1812R,1812Gの組に
対して1個ずつ形成配置されている。対向電極1824
は、カバーガラス1823の全面あるいは必要な領域
(すなわち、少なくとも画素基板181の画素電極18
12B,1812R,1812Gと対向する領域)に形
成された透明電極であり、一定の電位に固定されてい
る。
【0008】次に、図7に示したCFレスマイクロレン
ズ方式の液晶パネルの一般的な作用を簡単に説明する。
マイクロレンズ1822は、図示しないダイクロイック
ミラーで色分離されて異なる3方向から入射するB,
R,Gの光束をそれぞれ集光し、液晶層183を経て画
素電極1812B,1812R,1812Gにそれぞれ
入射させる。画素基板181の各画素電極に印加される
各色ごとのカラー画像信号に応じて、各画素に対応した
領域の液晶層の液晶分子配向が変化し、それぞれの領域
の液晶層に入射されるB,R,Gの3色光がそれぞれ選
択的に空間変調を受ける。この液晶パネルで変調を受け
た各色光は図示しない投影レンズによってスクリーン
(図示せず)上に結像し、色合成される。これにより、
スクリーン上にカラー画像が投影表示される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、液晶プロジ
ェクション方式のデータプロジェクタやリアプロジェク
タTVは既に実用化されているが、今後は、マルチメデ
ィアの進展に伴い、コンピュータの画面表示とAV(オ
ーディオ・ビデオ)表示とをハイビジョンテレビのよう
な高精細で混在表示できるタイプの装置が求められるこ
とが予想される。この場合、液晶表示素子を含む光学シ
ステムには従来に比較してさらなる高精細化、高画質
化、および高輝度化等が要求され、このため、各画素面
積を縮小する必要がある。
【0010】このように画素面積が縮小していくと、こ
れに対応して、マイクロレンズによる集光径を小さくす
る必要が生ずる。この場合、前段のプロジェクション光
学系からマイクロレンズに入射する各色光束は、それぞ
れ、完全なテレセントリック光束になっていることが理
想であるが、実際の各色入射光束には主光線から僅かに
角度のずれた光線も含まれているため、本来、ある画素
にのみ入射すべき色光が、隣接画素との境界部のブラッ
クマトリクス部にも照射し、集光効率が低下する。この
場合には、結果として表示画像の輝度低下を招くことと
なり、マイクロレンズの効果が減少することとなる。さ
らに、上記の主光線からのずれ角(以下、この角度を入
射発散角という。)が大きい場合には、本来、ある色用
の画素(例えばG用画素)にのみ入射すべき色光が隣接
する他の色用の画素(例えばR用画素)にも洩れ入るこ
ともあり、いわゆる混色とよばれる現象が生じて色純度
が劣化する。したがって、入射発散角の大きさは表示画
像の輝度低下や混色に敏感に影響する。
【0011】図8は、混色による色純度の劣化の様子を
CIE(Commission Internationalede l'Eclairage =
国際照明委員会)によるXYZ表色系のx−y色度図を
用いて表すものである。この図で、○印で示した各座標
点は混色がない状態におけるB,R,Gの各色光を示
し、□印で示した各座標点は各色光に他の色光がそれぞ
れ1%ずつ混色している場合を示し、△印で示した各座
標点は各色光に他の色光がそれぞれ2%ずつ混色してい
る場合を示す。この図に示したように、混色が僅か1〜
2%程度ずつであっても各色光の色純度が低下してお
り、特にR色光においては、その劣化の程度が著しいこ
とが判る。
【0012】このように、従来の単板CFレスマイクロ
レンズ方式の投射型液晶表示装置では、液晶パネルを照
射する光の入射発散角が大きいと、混色が生じて表示画
像の色純度が低下し、画品位を著しく損なうおそれがあ
るので、液晶パネルに入射する光の入射発散角を十分小
さくする必要がある。一方、入射発散角を小さくするた
めには、光源から液晶パネルに到る投射光学系に設けた
開口絞りの大きさを十分小さくする必要があるため、必
然的に液晶パネルに到達する光量が絞られてしまい、十
分な画像輝度を得るのが困難になる。すなわち、この種
の投射型液晶表示装置では、色純度の向上と輝度の向上
とはトレードオフの関係にあり、両者を同時に実現する
ことは困難であった。
【0013】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、色純度の低下防止と画像輝度の向上
とを可能とする液晶変調素子および投射型液晶表示装置
を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶変調素子
は、液晶材料を含む液晶層と、複数の基本色の各々に対
応して配列されると共に液晶層を通る光を選択的に変調
する画素と、複数の画素ごとに共通に配設されると共に
互いに異なる角度で入射してきた基本色の各色光をそれ
ぞれ集光し対応する色の画素に入射させる集光手段と、
画素の光入射側に形成されると共に隣接する画素に入射
すべき色光のうちの洩れ込んでくる光を遮断する洩込光
遮断フィルタとを備えている。
【0015】本発明の投射型液晶表示装置は、入射され
た光を複数の基本色の色光に色分解すると共に色分解し
た各色光を互いに異なる角度で出射する色分解手段と、
液晶材料を含む液晶層と、複数の基本色の各々に対応し
て配列されると共に液晶層を通る光を選択的に変調する
画素と、複数の画素ごとに共通に配設されると共に色分
解手段から互いに異なる角度で入射してきた基本色の各
色光をそれぞれ集光し対応する色の画素に入射させる集
光手段、および画素の光入射側に形成されると共に隣接
する画素に入射すべき色光のうちの洩れ込んでくる光を
遮断する洩込光遮断フィルタを含んで構成された単一の
液晶変調素子と、この液晶変調素子を出射した各色光を
合成して結像させる合成結像手段とを備えている。
【0016】本発明の液晶変調素子または投射型液晶表
示装置では、異なる角度で入射してきた基本色の各色光
は集光手段によりそれぞれ集光されて、対応する色の画
素に入射する。このとき、本来、隣接する画素に入射す
べき色光のうち当画素上に洩れ込んでくる光は、各画素
の光入射側に形成された洩込光遮断フィルタによって遮
断され、混色の発生が抑制される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0018】[第1の実施の形態]図1は、本発明の一
実施の形態に係る投射型液晶表示装置の光学系の概略構
成を表すもので、装置を真上から見下ろした状態を示し
ている。なお、この図では、煩雑さを避けるために、主
たる光線の経路のみを描き、他を省略している。この装
置は、単板CFレスマイクロレンズ方式の投射型液晶表
示装置として構成されたものであり、白色光を放射する
光源11と、光源11から放射された白色光のうち紫外
および赤外領域の光を除去するUV/IRカットフィル
タ12と、UV/IRカットフィルタ12を通過した光
束の断面内強度分布を均一化するためのグラスロッドイ
ンテグレータ13と、グラスロッドインテグレータ13
から出射された光束を集光するリレーレンズ14と、リ
レーレンズ14から入射される光束をほぼ平行光束に変
換するコリメータレンズ15とを備えている。
【0019】この投射型液晶表示装置はさらに、コリメ
ータレンズ15の後方の光路上に順次設けられ、コリメ
ータレンズ15から出射された白色光束をB,R,Gの
各色光に色分解すると共にこれらの各色光を互いに異な
る角度で反射するダイクロイックミラー16B,16
R,16Gと、ダイクロイックミラー16B,16R,
16Gで色分解されたB,R,Gの各色光のうち所定の
偏光方向の直線偏光成分のみを通過させる入射側偏光板
17と、この入射側偏光板17を通過した各色光をカラ
ー画像信号に応じて変調する液晶パネル18と、液晶パ
ネル18からの出射光を集光してスクリーン20上に投
影して色合成する投影レンズ19とを備えている。な
お、液晶パネル18の背面側には出射側偏光板が配置さ
れているが、ここでは図示を省略している。ここで、液
晶パネル18が本発明における「液晶変調素子」に対応
し、ダイクロイックミラー16B,16R,16Gが本
発明における「色分解手段」に対応し、投影レンズ19
が本発明における「合成結像手段」に対応する。
【0020】光源11は、発光体11aと、回転対称な
凹面鏡11bとを含んで構成される。発光体11aとし
ては、例えばメタルハライド系のランプが用いられる。
凹面鏡11bとしてはできるだけ集光効率のよい形状の
ものがよく、例えば回転楕円面鏡が用いられる。グラス
ロッドインテグレータ13は、角柱状のガラス材で構成
され、一端面から入射した光束を内面で多数回反射させ
て光束断面内での強度分布を均一化させ、他端面から出
射する。これにより、液晶パネル18における面内照度
分布が均一化するようになっている。但し、このような
グラスロッドインテグレータ13に代えて、一対のマル
チレンズアレイ(フライアイレンズ)を用いてインテグ
レータを構成することも可能である。
【0021】ダイクロイックミラー16B,16R,1
6Gは互いに微小角をなすように配置されており、コリ
メータレンズ15から出射して光軸10とほぼ平行にな
った光束を約90°の角度で選択的に反射してB,R,
Gの3色光に色分解し、それぞれを液晶パネル18に異
なる角度で入射させる機能を有している。図示の例で
は、ダイクロイックミラー16B,16R,16Gは、
R光が液晶パネル18に垂直に入射し、B光およびG光
がR光に対してそれぞれ〔+θ〕,〔−θ〕の角度をも
って液晶パネル18に入射するように配置されている。
但し、液晶パネル18に垂直入射する光がB光(または
G光)であり、垂直方向に対してそれぞれ〔+θ〕,
〔−θ〕の角度で入射する光がR光,G光(またはR
光,B光)であるように配置してもよい。
【0022】液晶パネル18は、基本的にはCFレスマ
イクロレンズ方式の液晶パネルであり、本図ではいずれ
も図示しないが、R,G,Bの各色に対応して規則的に
2次元配置された画素電極と、液晶層を挟んでR,G,
B用の3個の画素電極ごとに1つずつ対向配置された集
光用のマイクロレンズとを含んで構成される。ここで、
集光用のマイクロレンズは、ダイクロイックミラー16
B,16R,16Gで色分解されて互いに異なる角度で
入射してくるB,R,Gの3色光をそれぞれ集光して
B,R,Gの3色に対応した画素にそれぞれ入射させる
ためのものである。液晶パネル18については後に詳述
する。
【0023】なお、図1に示した各光学素子について
は、紙面内で光軸10と直交する方向を水平方向、紙面
と垂直な方向を垂直方向と呼び、以下の説明でもこれら
の定義に従うものとする。
【0024】図2は図1における液晶パネル18の水平
方向の断面構造を拡大して表すものである。この図に示
したように、液晶パネル18は、画素電極等が多数形成
された画素基板81と、対向電極およびマイクロレンズ
が形成された対向基板82と、画素基板81と対向基板
82とによって挟まれた液晶材からなる液晶層83とを
備えている。ここで、液晶層83が本発明における「液
晶層」に対応する。
【0025】画素基板81は、ガラス基板811と、ガ
ラス基板811の片面側(光入射側)に規則的に(周期
的に)配置されたB色光,R色光およびG色光用の画素
電極812B,812R,812G等と、これらの各画
素電極に対して画像信号に応じた電圧を印加するための
スイッチング素子として機能するTFT(図示せず)等
からなるブラックマトリクス部813とを含んで構成さ
れている。上記のTFTは例えば多結晶シリコンからな
るゲート電極、ドレイン電極およびソース電極(いずれ
も図示せず)を有している。このうち、ゲート電極は、
図の紙面内で左右に走るアドレス配線(図示せず)に接
続され、ソース電極は図の紙面と垂直な方向に走るB,
R,G用の各データ配線(図示せず)に接続され、ドレ
イン電極は各画素電極812B,812R,812Gに
接続されている。そして、アドレス配線とデータ配線と
の交差部分の画素電極にB,RまたはG色用の画像信号
電圧を印加することによって、その画素電極と後述する
対向電極824との間の領域の液晶層83中の液晶分子
配向を変化させ、ここを通過する光の偏光方向をコント
ロールできるようになっている。ブラックマトリクス部
813は、図示しないアルミニウム等の金属膜で遮光さ
れ、光照射によるTFTの誤動作を防止するようになっ
ている。ここで、画素電極812B,812R,812
G等が本発明における「画素」に対応する。
【0026】画素基板81は、さらに、各画素電極81
2B,812R,812G等の上にそれぞれ対応するよ
うに形成されたトリミングフィルタ814B,814
R,814G等を備えている。ここで、トリミングフィ
ルタ814Bは、画素電極812Bに入射する色光のう
ちB色光のみを透過し、他の色光(G色光およびR色
光)を遮断するためのものであり、トリミングフィルタ
814Rは、画素電極812Rに入射する色光のうちR
色光のみを透過し、他の色光(B色光およびG色光)を
遮断するためのものであり、トリミングフィルタ814
Gは、画素電極812Gに入射する色光のうちG色光の
みを透過し、他の色光(B色光およびR色光)を遮断す
るためのものである。これらのトリミングフィルタ81
4B,814R,814Gは、例えば、顔料分散タイプ
のアクリル樹脂等の染料を主成分として形成される。ト
リミングフィルタ814B,814R,814Gは、表
面が平坦化された保護層815によって覆われている。
保護層815は、例えばアクリル樹脂等の絶縁材で構成
されている。さらに、保護層815の上には、図示しな
い配向膜が形成されている。ここで、トリミングフィル
タ814B,814R,814G等が本発明における
「洩込光遮断フィルタ」に対応する。
【0027】一方、対向基板82は、ガラス基板821
と、ガラス基板821の一面側(光出射側)に形成され
た集光用のマイクロレンズ822からなるマイクロレン
ズアレイと、マイクロレンズ822に密着して配置され
たカバーガラス823と、カバーガラス823上に形成
された対向電極824と、対向電極824上に形成され
た配向膜(図示せず)とを備えている。対向電極824
は、カバーガラス823の全面あるいは必要な領域(す
なわち、少なくとも画素基板81の画素電極812B,
812R,812Gと対向する領域)に形成された透明
な共通電極であり、一定の電位に固定されている。マイ
クロレンズ822は、例えば基板をレンズ状にエッチン
グして透明樹脂を埋め込む方法や選択的イオン拡散法に
よる屈折率分布型レンズとして形成されるが、その他の
任意の方法で形成されたものであってもよい。また、マ
イクロレンズ822は、通常は図の紙面と垂直方向に軸
を有する蒲鉾型レンズとして形成されるが、そのほか、
一般の球面状またはそれに近い曲面のレンズであっても
よい。マイクロレンズ822は、例えば、いわゆるデル
タ(トライアングル)配列に従って配置されるが、その
他の配列(例えば、ストライプ配列やモザイク配列等)
により配列してもよい。ここで、マイクロレンズ822
が本発明における「集光手段」に対応する。
【0028】次に、図1および図3を参照して、このよ
うな構成の投射型液晶表示装置の動作および作用を説明
する。ここで、図3は図1に示した液晶パネル18にR
色光,B色光およびG色光の各色光が入射した場合の光
路を表すもので、R色光を実線で表し、B色光を一点鎖
線で表し、G色光を破線で表している。
【0029】まず、図1の光学系を参照して、投射型液
晶表示装置全体の動作を説明する。図1に示したよう
に、光源11から出た白色光は、UV/IRカットフィ
ルタ12によって紫外および赤外域の光を除去されて一
旦収束したのちグラスロッドインテグレータ13に入射
する。グラスロッドインテグレータ13に入射した光
は、その内面で多数回反射することでその光束断面内の
強度分布がほぼ均一化されてリレーレンズ14に入射す
る。リレーレンズ14によって一旦収束されたのち発散
した光束はコリメータレンズ13に入射し、ここでほぼ
テレセントリックな光束に変換されて出射される。
【0030】コリメータレンズ15によってほぼテレセ
ントリックとなった光束は、ダイクロイックミラー16
B,16R,16Gに入射する。ダイクロイックミラー
16B,16R,16Gは、入射光束をB,R,Gの3
色光に色分解すると共に、各色光を互いに異なる角度方
向に反射する。ダイクロイックミラー16B,16R,
16Gで色分解され反射された各色光は入射側偏光板1
7に入射する。この入射側偏光板17は、入射した各色
光について、所定の偏光方向の直線偏光成分のみを透過
させる。入射側偏光板17を透過し完全な直線偏光とな
った各色光は、液晶パネル18にそれぞれ異なる方向か
ら入射する。液晶パネル18は、B,R,Gの各色光を
カラー画像信号に応じて変調して出射する。
【0031】なお、入射側偏光板17の直後に、偏光方
向を例えば45度回転させるための位相差板を付加する
ようにしてもよい。この場合には、液晶パネル18に入
射する光の偏光方向が、ダイクロイックミラー16B,
16R,16Gで反射されて液晶パネル18に入射する
B,R,Gの各色光を含む面の方向(液晶パネル18に
おける水平方向)に対してほぼ45度の角度をなすよう
になり、画面の水平方向における色むらを低減すること
が可能である。
【0032】次に、図3を参照して、マイクロレンズ8
22のうちの1つのマイクロレンズMLに入射する光の
経路について説明する。R色光は対向基板82のガラス
基板821に垂直に入射し、マイクロレンズMLの光軸
が通る画素電極812Rを通り、その下のガラス基板8
11の深い位置に収束する。このとき、R色光の一部
は、ブラックマトリクス部813および隣接する画素電
極812B,812G上の一部に入射する。また、B色
光はガラス基板821に入射角θで入射し、屈折角ψで
屈折したのち、これと同じ入射角ψでマイクロレンズM
Lに入射し、画素電極812Rと隣り合っている画素電
極のうちマイクロレンズMLの光軸と角ψをなす直線が
中心を通っている方の画素電極812Bを通り、ガラス
基板811の深い位置に収束する。このとき、B色光の
一部は、ブラックマトリクス部813および隣接する画
素電極812R,812G上の一部に入射する。同様
に、G色光はガラス基板821に入射角[−θ]で入射
し、屈折角[−ψ]で屈折したのち、これと同じ入射角
[−ψ]でマイクロレンズMLに入射し、画素電極81
2Rと隣り合っている画素電極のうちマイクロレンズM
Lの光軸と角[−ψ]をなす直線が中心を通っている方
の画素電極812Gを通り、ガラス基板811の深い位
置に収束する。このとき、G色光の一部は、ブラックマ
トリクス部813および隣接する画素電極812R,8
12B上の一部に入射する。そして、与えられた画素信
号に応じて画素電極812B,812R,812Gへの
印加電圧が変化し、これに応じて液晶層83中を通過す
るB,R,Gの各色光の偏光状態が変調を受ける。
【0033】画素基板81のガラス基板811の内部で
焦点を結んだB,R,Gの各色光は、再びそれぞれ拡が
りながらガラス基板811から出射し、図示しない出射
側偏光板を選択的に透過したのち、投影レンズ19によ
って投射されてスクリーン20上に到達し、色合成され
る。このようにして、スクリーン20上にカラー画像が
投影表示される。
【0034】ここで、例えば垂直入射するR色光に着目
すると、マイクロレンズ822の焦点位置を画素電極8
12R上もしくはその近傍に設定してもよいが、図示の
ようにガラス基板811の内部の深い所に設定するのが
より好適である。他の光(B色光およびG色光)につい
ても同様である。このように、マイクロレンズ822の
焦点位置をガラス基板811の深い位置に設定するよう
にしているのは、次のような理由からである。
【0035】すなわち、マイクロレンズ822の焦点距
離を短くして集光能力を上げるのは、それを構成する樹
脂材料の屈折率の制限等から容易ではなく、一方、マイ
クロレンズ822の集光能力が十分でない場合には、集
光スポットのサイズが大きくなり、隣接する画素電極に
光が洩れ込む割合が多い。この場合、マイクロレンズ8
22の焦点距離に合わせて画素基板81と対向基板82
との間隔を大きくし、本来、集光スポット径が最小とな
るはずの焦点位置近傍に画素電極を配置する方法が考え
られる。ところが、B色光,R色光およびG色光の各色
光は、相互にある決まった角度差θを保ってマイクロレ
ンズ822に入射してくるので、図3に示したように、
マイクロレンズ822の長い焦点距離に応じて、各色光
の集光位置FR,FB,FGの相互間隔もまた大きくな
る。したがって、この場合、隣接する画素電極への光洩
れ込みをできるだけ少なくするためには、画素電極の相
互間隔を相当大きくしなければならず、液晶パネル18
が大型化してしまう。
【0036】これに対して、マイクロレンズ822に入
射するB色光,R色光およびG色光の相互の入射角度差
θを小さく設定すれば、マイクロレンズ822の焦点距
離が大きくても集光位置FR,FB,FGの相互間隔を
小さくすることができ、画素電極の相互間隔が大きくな
らずに済む。ところが、B色光,R色光およびG色光
は、それぞれが完全な平行光束であるわけではなく、投
射光学系における絞りサイズ(図1の例ではグラスロッ
ドインテグレータ13の出射面の断面積)で定まるばら
つき角度(すなわち、入射発散角)を持った光を含んで
いるため、入射角度差θを小さく設定すると、B色光,
R色光およびG色光の相互間分離が不完全となる。この
場合は隣接画素電極への光洩れ込み量が却って増加し、
色純度を確保できない。
【0037】このような事情から、液晶パネル18の小
型化・高精細化の要求が高くなればなるほど画素電極と
マイクロレンズ822との距離を近づける必要がある。
そこで、画素基板81と対向基板82との距離をマイク
ロレンズ822の焦点距離よりも小さく設定し、マイク
ロレンズ822の焦点位置が画素基板81のガラス基板
811の内部の深い位置にくるようにしているのであ
る。
【0038】次に、この投射型液晶表示装置において特
徴的な作用を説明する。
【0039】上記したように、垂直入射したR色光の大
部分は画素電極812Rに入射してこれを透過するが、
R色光の一部は、ブラックマトリクス部813および隣
接する画素電極812B,812G上の一部領域に入射
する。ところが、画素電極812B,812G上には、
それぞれに対応してトリミングフィルタ814B,81
4Gが設けられているので、これらの各フィルタによっ
てR色光が吸収され、画素電極812B,812Gを透
過することが阻止される。このため、B色およびG色に
R色が混じり込むという混色の発生を防止することがで
きる。また、この場合、トリミングフィルタ814B,
814Gによって吸収されるR色光の光量は、入射した
R色光の1〜2%程度であるので、そこでの発熱はあま
り問題とならない。また、R色光の大部分は、画素電極
812R上に設けられたトリミングフィルタ814Rを
透過するが、その透過率をできる限り高く設定すること
は可能であるので、そこでの発熱も問題とはならない。
【0040】また、入射角θで入射したB色光の大部分
は画素電極812B上に入射するが、一部のB色光は、
ブラックマトリクス部813および隣接する画素電極8
12R,812G上の一部に入射する。入射角[−θ]
で入射したG色光の大部分は画素電極812G上に入射
するが、一部のG色光は、ブラックマトリクス部813
および隣接する画素電極812R,812B上の一部に
入射する。これらの場合においても、各画素電極812
B,812G上に形成されたトリミングフィルタ814
B,814Gは、上記の場合と同様に作用して混色の発
生を防止し、光吸収による発熱の問題も生じない。
【0041】図4はトリミングフィルタ814Rの分光
透過特性の一例を表すものである。この図で横軸は光の
波長を示し、縦軸は透過率を示す。また、実線TFはト
リミングフィルタ814Rの分光透過曲線を示し、破線
CFは従来の単板カラーフィルタ付き液晶パネルに用い
られるR色選択用のカラーフィルタの分光透過曲線を示
す。この図に示したように、トリミングフィルタ814
Rでは、従来の単板カラーフィルタ付き液晶パネルに用
いられるカラーフィルタに比べて、透過波長バンド幅が
広くてもよい。これは、次のような理由からである。
【0042】すなわち、従来の単板カラーフィルタ付き
液晶パネルに用いられるカラーフィルタは多数の波長域
の光が混合した白色光から、ある特定波長の光(ここで
はR色光)を選択するためのものであり、このため、透
過バンド幅をできるだけ小さくする必要がある。この場
合、ピークの透過率を100%に近づけるのは容易では
なく、図示のように、80%程度にとどまるのが通常で
ある。これに対し、本実施の形態におけるトリミングフ
ィルタ814Rは、ダイクロイックミラー16B,16
G(図1)によって既に色分離され隣接する画素電極8
12B,812Gに向かうB色光およびG色光のうち画
素電極812R上に僅かに洩れ込んでくる部分のみを遮
断するという役割を有しているに過ぎず、既にダイクロ
イックミラー16Rによって色分離されて入射してくる
R色光については、これをただ透過させればよく、波長
選択性を鋭くする必要はないからである。但し、図4に
示したように、光利用効率をできるだけ高めるため、ト
リミングフィルタ814Rの透過率をできるだけ100
%に近づけるのが好適である。
【0043】同様の理由から、他のトリミングフィルタ
814B,814Gにおいても、従来の単板カラーフィ
ルタ付き液晶パネルに用いられるB,G用カラーフィル
タに比べて、透過波長バンド幅が広くてもよい。このた
め、バンド幅の小さいフィルタの場合に比べて製作が容
易である。
【0044】以上のように、本実施の形態によれば、3
つの画素電極812B,812R,812Gごとに設け
たマイクロレンズ822により、互いに異なる角度で入
射してきたB,R,Gの各色光をそれぞれ集光して対応
する色の画素に入射させるようにすると共に、各画素電
極812B,812R,812G上にそれぞれトリミン
グフィルタ814B,814R,814Gを設けて、隣
接する画素電極に入射すべき色光のうち自らの画素電極
上に洩れ込んでくる光を遮断するようにしたので、液晶
パネル18に入射する各色光の入射発散角が大きくて
も、混色による色純度の低下を防止することができる。
ここで、入射発散角を大きくできるということは、投射
光学系における絞り量を緩和してもよいことを意味す
る。したがって、液晶パネル18への入射光量をアップ
させても、混色による色純度の低下が生じにくいことに
なる。すなわち、色純度の低下を防止しつつ、スクリー
ン20上の投影像輝度を高めることが可能となる。
【0045】[第2の実施の形態]次に、本発明の第2
の実施の形態を説明する。
【0046】図5は、本発明の第2の実施の形態に係る
投射型液晶表示装置に用いられる液晶パネル18′の水
平方向の断面構造を拡大して表すものである。なお、こ
の図において、上記第1の実施の形態(図2)で示した
要素と同一要素には同一の符号を付し、適宜説明を省略
するものとする。
【0047】本実施の形態は、上記第1の実施の形態の
ようにB,R,Gのすべての色用の画素電極上にトリミ
ングフィルタを設けるのではなく、光源11(図1)が
放射する光の分光スペクトルのうち、混色による色度変
動が最も大きいスペクトル色に対応する画素電極上にの
みトリミングフィルタを設けるようにしたものである。
具体的には、例えば、上記したように光源11としてメ
タルハライド系のランプを用いた場合には、その分光ス
ペクトル中に赤領域の輝線スペクトルが含まれておら
ず、R色光の強度がB色光やG色光に比べて弱いので、
特にR色用の画素電極812RにB色光およびG色光が
洩れ込むことによるR色の色純度劣化が著しくなる。そ
こで、本実施の形態では、そのような混色による色度変
動が最も大きいR色の色純度低下を重点的に抑制すべ
く、図5に示したように、R色用の画素電極812R上
にのみトリミングフィルタ814Rを設けるようにして
いる。その他の構成は上記実施の形態(図1および図
2)と同様である。
【0048】図6は図5に示した液晶パネルにR色光,
B色光およびG色光の各色光が入射した場合の光路を表
すものである。この図で、図3と同一要素には同一の符
号を付し、説明を省略する。また、この図においても図
3と同様にR色光を実線で表し、B色光を一点鎖線で表
し、G色光を破線で表す。
【0049】この図に示したように、液晶パネル18′
に垂直入射するR色光は、マイクロレンズ822(M
L)によって集光され、トリミングフィルタ814Rお
よび画素電極812Rを透過してガラス基板811の内
部に焦点を結ぶ。このとき、R色光の一部は、隣接する
画素電極812B,812Gに入射してこれを透過する
が、元々R色光の強度はB色光およびG色光に比べて小
さいので、隣接画素へのR色光の洩れ込みがB色および
G色の色度変動に影響を与える度合いは小さく、B色お
よびG色の色純度の低下は小さい。一方、入射角度θで
入射するB色光は、マイクロレンズ822(ML)によ
って集光され、その大部分は画素電極812Bを透過し
てガラス基板811の内部に焦点を結ぶ。このとき、B
色光の一部は、隣接する画素電極812R上に洩れ込む
が、この画素電極812R上にはトリミングフィルタ8
14Rが設けられているので、これによって吸収され
る。G色光についても同様であり、その一部が画素電極
812R上に洩れ込むが、画素電極812R上のトリミ
ングフィルタ814Rによって吸収される。したがっ
て、R色への他の二色の混色は厳しく制限され、R色の
色純度が保たれることとなる。
【0050】このように、本実施の形態によれば、R,
G,Bの3色のうち混色による色度変動が最も大きいR
色用の画素電極812Rの上にのみトリミングフィルタ
814Rを設けるようにしたので、上記第1の実施の形
態の場合に比べて、液晶パネルの製作工程を簡易化する
ことができる。また、本実施の形態では、B色およびG
色用の画素電極812B,812G上にトリミングフィ
ルタ814B,814Gを設けないことから、それらの
トリミングフィルタの存在による光量損失がなくなる。
トリミングフィルタ814BによるB色光の透過率やト
リミングフィルタ814GによるG色光の透過率を如何
に高くしたとしても完全に100%にすることは困難で
あり、それらのフィルタを設ける限りは僅かな吸収が生
ずるからである。したがって、上記第1の実施の形態の
場合に比べてB色光およびG色光の光利用効率が改善さ
れ、投影画像の輝度が向上する。
【0051】以上、いくつかの実施の形態を挙げて本発
明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定さ
れず、種々の変形が可能である。例えば、上記第2の実
施の形態では、光源としてメタルハライド系のランプを
用いる場合の例として、R色用の画素電極812Rの上
にのみ、対応するトリミングフィルタ814Rを設ける
ようにしたが、本発明はこれに限られるものではなく、
例えば他の種類の光源を用いる場合には、その光源の分
光スペクトルに合わせて、他の色用の画素電極(画素電
極812Bまたは812G)の上にのみ、対応するトリ
ミングフィルタ(814Bまたは814G)を設けるよ
うにしてもよい。さらに、光源の分光スペクトル特性に
応じて3種類の画素電極812B,812R,812G
のうちのいずれか2種類の上にのみ、それぞれ対応する
トリミングフィルタを設けるようにしてもよい。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように請求項1ないし3の
いずれか記載の液晶変調素子または請求項4ないし6の
いずれか記載の投射型液晶表示装置によれば、異なる角
度で入射してきた基本色の各色光を集光手段によりそれ
ぞれ集光して、対応する色の画素に入射させると共に、
各画素の光入射側に洩込光遮断フィルタを形成し、本
来、隣接する画素に入射すべき色光のうちの洩れ込んで
くる光を洩込光遮断フィルタにより遮断するようにした
ので、混色の発生を抑制することができる。このため、
入射光を生成する光学系における絞りを緩和することに
より各色光の入射発散性が大きくなって隣接する画素へ
の洩れ込みが生じたとしても、混色による色純度の低下
を防止することができる。したがって、色純度を確保し
つつ、表示画像輝度を高めることができるという効果が
ある。
【0053】特に、請求項2記載の液晶変調素子または
請求項5記載の投射型液晶表示装置によれば、洩込光遮
断フィルタを、基本色のうちの一部の色に対応する画素
についてのみ設けるようにしたので、液晶変調素子の製
作工程を簡易化することができるという効果がある。
【0054】さらに、請求項3記載の液晶変調素子また
は請求項6記載の投射型液晶表示装置によれば、洩込光
遮断フィルタを、集光手段に入射してくる色光のうち色
度変動がより大きい色光に対応する画素についてのみ設
けるようにしたので、すべての画素について洩込光遮断
フィルタを設けた場合と比べて、洩込光遮断フィルタの
存在による光量損失を低減することができる。したがっ
て、最低限の色純度の確保を可能にしつつ、光利用効率
の改善により投影画像の輝度をさらに向上させることが
できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る投射型液晶表示装
置の要部構成を表す平面図である。
【図2】図1の液晶パネルの要部構造を表す拡大断面図
である。
【図3】この液晶パネルの作用を説明するための説明図
である。
【図4】この液晶パネルに用いられるトリミングフィル
タの分光透過特性の一例を表す図である。
【図5】本発明の他の実施の形態に係る投射型液晶表示
装置に用いられる液晶パネルの要部構造を表す拡大断面
図である。
【図6】この液晶パネルの作用を説明するための説明図
である。
【図7】従来の単板CFレスマイクロレンズ方式の投射
型液晶表示装置に用いられる液晶パネルの要部構造を表
す拡大断面図である。
【図8】混色による色度変動の様子を説明するための説
明図である。
【符号の説明】
16B,16R,16G…ダイクロイックミラー、1
8,18′…液晶パネル、19…投射レンズ、81…画
素基板、82…対向基板、83…液晶層、812B,8
12R,812G…画素電極、814B,814R,8
14G…トリミングフィルタ、815…保護層、822
…マイクロレンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H04N 5/74 H04N 5/74 K 9/31 9/31 C

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶材料を含む液晶層と、 複数の基本色の各々に対応して配列されると共に、前記
    液晶層を通る光を選択的に変調する画素と、 複数の画素ごとに共通に配設されると共に、互いに異な
    る角度で入射してきた前記基本色の各色光をそれぞれ集
    光し、対応する色の画素に入射させる集光手段と、 前記画素の光入射側に形成されると共に、隣接する画素
    に入射すべき色光のうちの洩れ込んでくる光を遮断する
    洩込光遮断フィルタとを備えたことを特徴とする液晶変
    調素子。
  2. 【請求項2】 前記洩込光遮断フィルタは、前記基本色
    のうちの一部の色に対応する画素についてのみ設けられ
    ていることを特徴とする請求項1記載の液晶変調素子。
  3. 【請求項3】 前記洩込光遮断フィルタは、前記集光手
    段に入射してくる色光のうち色度変動がより大きい色光
    に対応する画素についてのみ設けられていることを特徴
    とする請求項2記載の液晶変調素子。
  4. 【請求項4】 入射された光を複数の基本色の色光に色
    分解すると共に、色分解した各色光を互いに異なる角度
    で出射する色分解手段と、 液晶材料を含む液晶層と、前記複数の基本色の各々に対
    応して配列されると共に、前記液晶層を通る光を選択的
    に変調する画素と、複数の画素ごとに共通に配設される
    と共に、前記色分解手段から互いに異なる角度で入射し
    てきた前記基本色の各色光をそれぞれ集光し、対応する
    色の画素に入射させる集光手段と、前記画素の光入射側
    に形成されると共に、隣接する画素に入射すべき色光の
    うちの洩れ込んでくる光を遮断する洩込光遮断フィルタ
    と、を含んで構成された単一の液晶変調素子と、 前記液晶変調素子を出射した各色光を合成して結像させ
    る合成結像手段とを備えたことを特徴とする投射型液晶
    表示装置。
  5. 【請求項5】 前記洩込光遮断フィルタは、前記基本色
    のうちの一部の色に対応する画素についてのみ設けられ
    ていることを特徴とする請求項4記載の投射型液晶表示
    装置。
  6. 【請求項6】 前記洩込光遮断フィルタは、前記集光手
    段に入射してくる色光のうち色度変動がより大きい色光
    に対応する画素についてのみ設けられていることを特徴
    とする請求項5記載の投射型液晶表示装置。
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