JP2002212895A - 製紙用粘剤、その製造方法及び製紙方法 - Google Patents

製紙用粘剤、その製造方法及び製紙方法

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JP2002212895A
JP2002212895A JP2000345276A JP2000345276A JP2002212895A JP 2002212895 A JP2002212895 A JP 2002212895A JP 2000345276 A JP2000345276 A JP 2000345276A JP 2000345276 A JP2000345276 A JP 2000345276A JP 2002212895 A JP2002212895 A JP 2002212895A
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papermaking
monomer
paper making
polyethylene glycol
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Takumi Ohara
工 大原
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Hymo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有効成分濃度が高く、溶解性が良好で、しか
も水溶液の劣化が少ない高濃度液状品の製紙用粘剤、そ
の製造方法とその使用方法を提供する。 【解決手段】ポリエチレングリコ−ル水溶液中におい
て、アクリルアミド5〜100モル%、アクリル酸0〜
95モル%及び共重合可能な他の単量体0〜20モル%
からなる単量体(混合物)を重合することにより得た水
溶性高分子の高分子分散液からなる製紙用粘剤と、前記
製紙用粘剤を抄紙前の製紙原料中に添加することによっ
て達成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は製紙用粘剤に関する
のもであり、詳しくはアクリルアミドあるいはアクリル
アミドを主体とする単量体混合物を、ポリエチレングリ
コ−ル水溶液中において、イオン性高分子分散剤を共存
させる分散重合法により(共)重合することを特徴とす
る製紙用粘剤の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】製紙用粘剤は、製紙原料の分散性を促進
するため抄紙前の製紙原料中に添加される。古くはトロ
ロアオイなど植物が生産する天然物が使用されてきた
が、現在ではポリエチレンオキサイド、ポリアクリルア
ミド、ポリアクリル酸あるいはアニオン性ポリアクリル
アミドなどの合成高分子が一般的に普及している。この
うちポリエチレンオキサイドは、価格が比較的に高いこ
と、粉末製品であるため溶解するのに時間がかかるこ
と、溶解水溶液の分子切断による劣化が早いことなど意
外に使い勝手が悪い。ノニオン性またはアニオン性ポリ
アクリルアミドあるいはポリアクリル酸は、劣化の問題
はないが、粉末製品で供給されるのが一般的であり、や
はり溶解に手間がかかる。水溶液製品も一部販売されて
はいるが、高分子量の水溶液であるため、有効成分の濃
度は上げることは不可能である。また、塩水溶液中分散
重合品も凝集剤としては、市販されているが、が製紙原
料に比較的多量に添加されるため、無機イオン混入増加
の観点から、製紙用粘剤としては使用することはできな
い。
【0003】油中水型エマルジョン重合のように有機溶
剤を使用しない重合法として、ポリエチレングリコ−ル
水溶液中によるエマルジョンあるいは分散重合法が検討
されている。単量体としてアクリル酸やアクリル酸とア
クリルアミドとの共重合がおもに実施されているが、製
紙用粘剤という観点からは、まだ検討されている例はな
い。分散媒としてポリエチレングリコ−ルが使用されて
いるため、分散媒も同時に利用できるため、利用価値が
高い。また、有効成分が高濃度で、しかも見かけ粘性が
低く、溶解性も良好であるため製紙用粘剤として期待さ
れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、有効
成分濃度が高く、溶解性が良好で、しかも水溶液の劣化
が少ない高濃度液状品の製紙用粘剤、その製造方法とそ
の使用方法を開発することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、鋭意検討を重ねた結果、以下のような発明に到達し
た。すなわち本発明の請求項1の発明は、ポリエチレン
グリコ−ル水溶液中において、アクリルアミド5〜10
0モル%、アクリル酸0〜95モル%及び共重合可能な
他の単量体0〜20モル%からなる単量体(混合物)を
重合することにより得た水溶性高分子の高分子分散液か
らなる製紙用粘剤である。
【0006】請求項2の発明は、ポリエチレングリコ−
ル水溶液中において、アクリルアミド5〜100モル
%、アクリル酸0〜95モル%及び共重合可能な他の単
量体0〜20モル%からなる単量体(混合物)を重合す
る場合、イオン性高分子からなる分散剤を共存させるこ
とを特徴とする請求項1に記載の製紙用粘剤である。
【0007】請求項3の発明は、前記イオン性高分子か
らなる分散剤のイオン当量が1.5〜15meq/gで
あることを特徴とする請求項1あるいは2に記載の製紙
用粘剤である。
【0008】請求項4の発明は、前記ポリエチレングリ
コ−ルの分子量が、1000〜50万であることを特徴
とする請求項1に記載の製紙用粘剤である。
【0009】請求項5の発明は、高分子分散液中のポリ
エチレングリコ−ルの濃度が、15〜35重量%パ−セ
ントであることを特徴とする請求項1あるいは4に記載
の製紙用粘剤である。
【0010】請求項6の発明は、前記水溶性高分子の分
子量が、10万〜1000万であることを特徴とする請
求項1に記載の製紙用粘剤である。
【0011】請求項7の発明は、ポリエチレングリコ−
ル水溶液中において、アクリルアミド5〜100モル
%、アクリル酸0〜95モル%及び共重合可能な他の単
量体0〜20モル%からなる単量体(混合物)を重合す
ることを特徴とする水溶性高分子の高分子分散液からな
る製紙用粘剤の製造方法である。
【0012】請求項8の発明は、ポリエチレングリコ−
ル水溶液中において、アクリルアミド5〜100モル
%、アクリル酸0〜95モル%及び共重合可能な他の単
量体0〜20モル%からなる単量体(混合物)を重合す
る場合、イオン性高分子からなる分散剤を共存させるこ
とを特徴とする請求項7に記載の製紙用粘剤の製造方法
である。
【0013】請求項9の発明は、請求項1〜6に記載の
製紙用粘剤を抄紙前の製紙原料中に添加することを特徴
とする製紙方法である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の製紙用粘剤の製造方法
は、まずポリエチレングリコ−ルの水溶液中に使用する
単量体であるアクリルアミドの水溶液をし込み、ポリエ
チレングリコ−ル水溶液中に溶解するイオン性高分子か
らなる分散剤共存下で、攪拌しながら分散重合を行う。
単量体濃度は、10〜40重量%であり、経済的なメリ
ットを考慮すれば20〜40重量%であるが、分散液の
安定性、製造の容易さを考慮すなら20〜35重量%で
ある。重合温度は、10〜80度Cの範囲で通常行う
が、製造時間、分散液の安定性などを考慮して20〜6
0度Cで重合を行うのが好ましい。
【0015】分散媒となるポリエチレングリコ−ルの分
子量としては、1000〜50万程度であり、好ましく
は5000〜20万である。分子量が50万より高い
と、必要な濃度にまで溶解した場合、粘性が上がりすぎ
てしまう。また製造後の分散液の粘性も高く取り扱いが
悪い。また分子量が1000未満では、重合後生成した
重合体を析出する機能が弱く、また重合体粒子を分散さ
せる機能も弱く使用できない。分散液中のポリエチレン
グリコ−ル濃度は、15〜35重量%であり、好ましく
は20〜30重量%である。
【0016】本発明の製紙用粘剤は、アクリルアミドを
主体とする非イオン性単量体を使用するが、他の非イオ
ン性単量体を共重合しても良い。たとえばメタアクリル
アミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、酢酸ビニ
ル、アクリロニトリル、アクリル酸メチル、(メタ)ア
クリル酸2−ヒドロキシエチル、ジアセトンアクリルア
ミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミ
ド、N−ビニルアセトアミドなどがあげられ。これら非
イオン性単量体の共重合体中モル%は、5〜20モル%
である。
【0017】また、アニオン性単量体も共重合し、アニ
オン性共重合体としても使用することができる。そのよ
うなアニオン性単量体の例としては、アクリルアミド2
−メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸、
(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸などであ
るが、最も好ましい組み合わせは、アクリルアミドとア
クリルアミド2−メチルプロパンスルホン酸やアクリル
酸である。これらアニオン性単量体の共重合体中のモル
%は、0〜95モル%であるが、好ましくは0〜50モ
ル%であり、適宜抄紙条件や原料パルプの種類、配合量
によって適切なアニオン化度を選択する。
【0018】本発明の非イオン性あるいはアニオン性水
溶性高分子(A)の分子量は、100万以上、2000
万以下であり、好ましくは200万以上、2000万以
下である。100万以下であると製紙原料の分散剤とし
ても効果が低下し、2000万より高いと製紙原料スラ
リ−の粘性が上がりすぎて好ましくない。
【0019】本発明の分散液を製造する際、分散剤とし
てはアニオン性、カチオン性のいずれの高分子でも使用
することができる。アニオン性高分子としては、アニオ
ン性単量体の単独重合体あるいアニオン性単量体と非イ
オン性単量体との共重合体が使用可能である。非イオン
性単量体の例としては、アクリルアミド、N−ビニルホ
ルムアミド、、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルピ
ロリドン、N、N−ジメチルアクリルアミド、アクリロ
ニトリル、ジアセトンアクリルアミド、2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレ−トのなどである。アニオン性
単量体は、アクリルアミド2−メチルプロパンスルホン
酸、スチレンスルホン酸、(メタ)アクリル酸などであ
るが、最も好ましい組み合わせは、アクリルアミド2−
メチルプロパンスルホン酸(塩)とメタクリル酸(塩)
との共重合体である。また、カチオン性高分子として
は、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアン
モニウム塩化物、ジメチルジアリルアンモニウム塩化
物、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリメチルア
ンモニウム塩化物などの単独重合体、これらカチオン性
単量体と上記非イオン性単量体との共重合体である。好
ましく使用されるのは、ジメチルジアリルアンモニウム
塩化物やアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニ
ウム塩化物の単独重合体である。
【0020】イオン性高分子からなる分散剤のイオン当
量は1.5〜15meq/gであり、好ましくは3.0
〜10meq/gであり、カチオン性単量体と非イオン
性単量体との共重合モル%で表わすならばカチオン性単
量体が、おおよそ35モル%以上である。
【0021】重合開始はラジカル重合開始剤を使用し、
油溶性あるいは水溶性のどちらでも良く、アゾ系、過酸
化物系、レドックス系いずれでも重合することが可能で
ある。油溶性アゾ系開始剤の例としては、2、2’−ア
ゾビスイソブチロニトリル、1、1’−アゾビス(シク
ロヘキサンカルボニトリル)、2、2’−アゾビス(2
−メチルブチロニトリル)、2、2’−アゾビス(2−
メチルプロピオネ−ト)、4、4−アゾビス(4−メト
キシ−2、4ジメチル)バレロニトリルなどがあげら
れ、水混溶性溶剤に溶解し添加する。
【0022】水溶性アゾ系開始剤の例としては、2、
2’−アゾビス(アミジノプロパン)二塩化水素化物、
2、2’−アゾビス〔2−(5−メチル−2−イミダゾ
リン−2−イル)プロパン〕二塩化水素化物、4、4’
−アゾビス(4−シアノ吉草酸)などがあげられる。ま
たレドックス系の例としては、ペルオクソ二硫酸アンモ
ニウムと亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、ト
リメチルアミン、テトラメチルエチレンジアミンなどと
の組み合わせがあげられる。さらに過酸化物の例として
は、ペルオクソ二硫酸アンモニウムあるいはカリウム、
過酸化水素,ベンゾイルペルオキサイド、ラウロイルペ
ルオキサイド、オクタノイルペルオキサイド、サクシニ
ックペルオキサイド、t-ブチルペルオキシ2−エチルヘ
キサノエ−トなどをあげることができる。これら開始剤
の中で最も好ましいのは、水溶性アゾ開始剤である2、
2’−アゾビス(アミジノプロパン)二塩化水素化物、
2、2’−アゾビス〔2−(5−メチル−2−イミダゾ
リン−2−イル)プロパン〕二塩化水素化物である。
【0023】本発明のポリエチレングリコ−ル水溶液中
において、アクリルアミドとアクリル酸からなる単量体
(混合物)を重合して得た高分子分散剤からなる製紙用
粘剤は、分散媒として用いたポリエチレングリコ−ルも
製紙用粘剤として使用できるので非常に有用である。ま
た、製紙用粘剤として使用されている高分子量のポリエ
チレングリコ−ル(高分子量のものはポリエチレンオキ
サイドと呼ばれている)は、水溶液の安定性が非常に悪
く、一度水に溶解したものは保存しておくことはできな
い。しかし本発明の高分子分散剤からなる製紙用粘剤
は、アクリル系高分子を主体としているので水溶液の安
定性は良く、溶解液も一定期間保存が可能で、保存液も
製紙時再使用出きる。
【0024】本発明のアニオン性及び/又は非イオン性
水溶性高分子からなる製紙用粘剤の製紙原料への添加量
としては、製紙原料の固形分に対して100ppm〜2
00、000ppmであり、好ましくは1000ppm
〜100、000ppmであり、さらに好ましくは10
00ppm〜10、000ppmである。製紙工程上で
の添加場所としては、マシンチェスト、種箱、ファンポ
ンプの前など想定できるが、分散剤であるため添加後、
アニオン性及び/又は非イオン性水溶性高分子の分散が
良い場所が選択の基準となる。分散液の添加は、水によ
り希釈液でも良いが、製品の原液、すなわち分散液の形
態で添加するのが最も簡単でメリットがある。
【0025】対象となるの製紙原料としては、広葉樹ク
ラフトパルプ、針葉樹クラフトパルプ、コ−トブロ−
ク、新聞古紙、雑誌古紙あるいはチラシ古紙などであ
り、機械パルプとしては、グランドウッドパルプ、リフ
ァイナーグランドウッドパルプ、加圧式砕木パルプ、サ
ーモメカニカルパルプ及びケミサーモメカニカルパルプ
などである。これらパルプを配合したライナ−、白ボ−
ル、上質印刷用紙、中質印刷用紙あるいは新聞用紙など
である。また、本発明の製紙用粘剤を使用する製紙方法
の適用可能な抄紙pHとしては、酸性抄紙にも適用可能
であり、抄紙pHとして3.5〜10の範囲において使
用可能である。
【0026】
【実施例】以下、実施例および比較例によって本発明を
さらに詳しく説明するが、本発明はその要旨を超えない
限り、以下の実施例に制約されるものではない。
【0027】
【実施例1】攪拌機、還流冷却管、温度計および窒素導
入管を備えた4つ口500mlセパラブルフラスコに脱
イオン水:125.2gに分子量5万のポリエチレング
リコ−ル125gを溶解させた溶液をしこんだ。これに
60%水溶液のアクリル酸:63.0g、50%アクリ
ルアミド:174.0gを加え、30重量%の水酸化ナ
トリウム8.4gによりアクリル酸の12モル%を中和
した。更に20重量%のジメチルジアリルアンモニウム
塩化物の重合体水溶液(溶液粘度14500mPa・
s)10gを添加した(対単量体4.0%)。外部から
加温することにより反応容器内部を33〜35℃に保
ち、攪拌しながら窒素導入管より窒素を導入し溶存酸素
の除去を行うため30分間窒素置換した。その後、2、
2’−アゾビス〔2−(5−メチル−2−イミダゾリン
−2−イル)プロパン〕二塩化水素化物の1%水溶液を
1.3g添加した(対単量体0.01重量%)。反応容
器内部を33〜35℃に保ちながら重合開始5時間後に
開始剤溶液1.3gを追加し、さらに5時間反応を継続
し、その後停止した。この試作品を試作−1とする。こ
の試作−1のアクリル酸とアクリルアミドのモル比は3
0:70であり、単量体としての濃度は25重量%であ
る。分散液粘度は530mPa・sであった。なお、顕
微鏡観察の結果、5〜50μmの粒子であることが判明
した。また、静的光散乱法による分子量測定器(大塚電
子製DLS−7000)によって重量平均分子量を測定
した。結果を表1に示す。
【0028】
【実施例2】合成例1と同様な操作によってアクリル酸
とアクリルアミドのモル比60:40からなる分散液を
合成した(試作−2)。分散液粘度は400mPa・s
であった。なお、顕微鏡観察の結果、2〜30μmの粒
子であることが判明した。結果を表1に示す。
【0029】
【実施例3】攪拌機、還流冷却管、温度計および窒素導
入管を備えた4つ口500mlセパラブルフラスコに脱
イオン水:110.0gに分子量5万のポリエチレング
リコ−ル125gを溶解させた溶液をしこんだ。これに
60%水溶液のアクリル酸:20.8g、50%水溶液
アクリルアミド:225.3gを加え、20重量%のジ
メチルジアリルアンモニウム塩化物の重合体水溶液(溶
液粘度14500mPa・s)10gを添加した(対単
量体4.0%)。外部から加温することにより反応容器
内部を33〜35℃に保ち、攪拌しながら窒素導入管よ
り窒素を導入し溶存酸素の除去を行うため30分間窒素
置換した。その後、2、2’−アゾビス〔2−(5−メ
チル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン〕二塩化
水素化物の1%水溶液を1.3g添加した(対単量体
0.01重量%)。反応容器内部を33〜35℃に保ち
ながら重合開始5時間後に開始剤溶液1.3gを追加
し、さらに5時間反応を継続し、その後停止した。この
試作品を試作−3とする。この試作−3のアクリル酸と
アクリルアミドのモル比は10:90であり、単量体と
しての濃度は25重量%である。分散液粘度は660m
Pa・sであった。なお、顕微鏡観察の結果、5〜30
μmの粒子であることが判明した。結果を表1に示す。
【0030】
【実施例4】攪拌機、還流冷却管、温度計および窒素導
入管を備えた4つ口500mlセパラブルフラスコに脱
イオン水:160.0gに分子量5万のポリエチレング
リコ−ル125gを溶解させた溶液をしこんだ。これに
50%水溶液アクリルアミド:200.0gを加え、2
0重量%のジメチルジアリルアンモニウム塩化物の重合
体水溶液(溶液粘度14500mPa・s)12.5g
を添加した(対単量体4.5%)。外部から加温するこ
とにより反応容器内部を33〜35℃に保ち、攪拌しな
がら窒素導入管より窒素を導入し溶存酸素の除去を行う
ため30分間窒素置換した。その後、2、2’−アゾビ
ス〔2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)
プロパン〕二塩化水素化物の1%水溶液を1.3g添加
した(対単量体0.01重量%)。反応容器内部を33
〜35℃に保ちながら重合開始5時間後に開始剤溶液
1.3gを追加し、さらに5時間反応を継続し、その後
停止した。この試作品を試作−4とする。この試作−4
の単量体としての濃度は20重量%である。分散液粘度
は620mPa・sであった。なお、顕微鏡観察の結
果、5〜50μmの粒子であることが判明した。結果を
表1に示す。
【0031】
【実施例5〜8】針葉樹さらしクラフトパルプ(NBK
P)をCSF=500mlに叩解し、0.5%分散液を
調製した。前記分散液を200ml採取し、攪拌しなが
ら試作−1〜4をそれぞれ乾燥パルプ固形分に対し1.
0%添加し、20秒攪拌した後タッピスタンダ−ドシ−
トマシン(1/16)により、坪量40g/m2の紙を
抄いた。3.5Kg/m2の圧で5分間プレス後、10
5度Cで2分間乾燥した。抄紙した試験片の乾燥後の地
合と引っ張り強度を測定することにより裂断長(JIS
P8113)を算出した。結果を表2に示す。
【0032】
【比較例1〜3】比較粘剤として、ポリエチレンオキサ
イド(分子量700万)(比較−1)、ノニオン性ポリ
アクリルアミド粉末品(分子量1200万)(比較−
2)及びアニオン性ポリアクリルアミド粉末品(分子量
1000万)(比較−3)を用い、実施例1〜4と同様
に試験を行った。結果を表2に示す。
【0033】
【実施例9〜12】試作−1〜4のアクリルアミド系重
合体純分として0.2%水溶液を調製し、30度C恒温
槽中で溶液安定性試験を行った。1日、3日、7日、1
5日につき溶液の粘度をB型粘度にて測定し安定性の指
標とした。結果を表3に示す。
【0034】
【比較例4〜6】実施例9〜12と同様に比較−1〜3
につき、0.2%重合体純分水溶液を調製し、安定性の
試験を行った。結果を表3に示す。
【0035】
【表1】 AAC:アクリル酸(モル%)、AAM(モル%):ア
クリルアミド 分散液粘度:mPa・s
【0036】
【表2】 地合:○>△の順に良いことをあらわす。 裂断長:Km、
【0037】
【表3】 数字は粘度を表わす。単位:mPa・s
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J011 JA06 JB07 JB26 4J100 AB07Q AG04Q AJ02Q AL03Q AL09Q AM02Q AM15P AM19Q AM21Q AN04Q AQ08Q BA12Q BA35Q BA56Q CA04 DA01 EA06 FA21 JA13 4L055 AA02 AC06 AG35 AG71 AG72 AG88 AG89 AH36 EA25 EA30 EA32 FA09 FA30 GA05 GA06 GA16 GA17 GA18

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエチレングリコ−ル水溶液中におい
    て、アクリルアミド5〜100モル%、アクリル酸0〜
    95モル%及び共重合可能な他の単量体0〜20モル%
    からなる単量体(混合物)を重合することにより得た水
    溶性高分子の高分子分散液からなる製紙用粘剤。
  2. 【請求項2】 ポリエチレングリコ−ル水溶液中におい
    て、アクリルアミド5〜100モル%、アクリル酸0〜
    95モル%及び共重合可能な他の単量体0〜20モル%
    からなる単量体(混合物)を重合する場合、イオン性高
    分子からなる分散剤を共存させることを特徴とする請求
    項1に記載の製紙用粘剤。
  3. 【請求項3】 前記イオン性高分子からなる分散剤のイ
    オン当量が1.5〜15meq/gであることを特徴と
    する請求項1あるいは2に記載の製紙用粘剤。
  4. 【請求項4】 前記ポリエチレングリコ−ルの分子量
    が、1000〜50万であることを特徴とする請求項1
    に記載の製紙用粘剤。
  5. 【請求項5】 高分子分散液中のポリエチレングリコ−
    ルの濃度が、15〜35重量%パ−セントであることを
    特徴とする請求項1あるいは4に記載の製紙用粘剤。
  6. 【請求項6】 前記水溶性高分子の分子量が、10万〜
    1000万であることを特徴とする請求項1に記載の製
    紙用粘剤。
  7. 【請求項7】 ポリエチレングリコ−ル水溶液中におい
    て、アクリルアミド5〜100モル%、アクリル酸0〜
    95モル%及び共重合可能な他の単量体0〜20モル%
    からなる単量体(混合物)を重合することを特徴とする
    水溶性高分子の高分子分散液からなる製紙用粘剤の製造
    方法。
  8. 【請求項8】 ポリエチレングリコ−ル水溶液中におい
    て、アクリルアミド5〜100モル%、アクリル酸0〜
    95モル%及び共重合可能な他の単量体0〜20モル%
    からなる単量体(混合物)を重合する場合、イオン性高
    分子からなる分散剤を共存させることを特徴とする請求
    項7に記載の製紙用粘剤の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜6に記載の製紙用粘剤を抄紙
    前の製紙原料中に添加することを特徴とする製紙方法。
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