JP2002212602A - 磁石材料およびその製造方法 - Google Patents

磁石材料およびその製造方法

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JP2002212602A JP2001003195A JP2001003195A JP2002212602A JP 2002212602 A JP2002212602 A JP 2002212602A JP 2001003195 A JP2001003195 A JP 2001003195A JP 2001003195 A JP2001003195 A JP 2001003195A JP 2002212602 A JP2002212602 A JP 2002212602A
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Nobuyuki Yoshino
吉野  信幸
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    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F41/00Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 R−Fe−B組成の磁石(Rは希土類元素)
に関し、機械加工による磁気特性劣化を回復して、高度
の磁気特性を保持し、更には耐食性被膜の薄膜化、密着
性の向上を可能にして、耐食性に優れた磁石材料の提供
を可能にする。 【解決手段】 R−Fe−B系組成の磁石材料の被加
工面に、PdまたはPd合金層を付着させた後、表面に
レーザービームを照射して、溶融し、PdまたはPd合
金と磁石表層成分からなる合金層を形成して、その後、
合金層上にメッキ層を被覆する、または被加工面にレ
ーザービームを照射して、磁石表層からなる溶融層を形
成し、その後、溶融層上にPdまたはPd合金層を付着
させた後、PdまたはPd合金層上にメッキ層を被覆し
たことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、R−Fe−B系組
成(Rは希土類元素)の磁石に関し、特に、磁気特性劣
化および耐食性に優れた磁石材料およびその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】R−Fe−B系組成の希土類磁石、その
中でもNd−Fe−B組成からなる希土類磁石は、非常
に優れた磁気特性を持ち、特に、その最大エネルギー積
はSmCo系磁石を凌ぎ、最近では50MGOeを越え
る高性能磁石が量産化されており、現在の情報エレクト
ロニクス社会に必要不可欠な機能性材料として活躍して
いる。
【0003】近年、磁石を応用したコンピュータ関連機
器やCDプレーヤー、ミニディスクシステム、携帯電話
をはじめとする電子機器の軽薄短小化、高密度化、高容
量化、高性能化、省電力・省エネルギー化に伴い、R−
Fe−B組成からなる希土類磁石、特に、Nd−Fe−
B組成の磁石の小型化、薄型化が要求されている。
【0004】R−Fe−B系磁石を小型化あるいは薄型
の実用形状に加工し、磁気回路に実装するためには、成
形焼結したブロック状の焼結磁石を切断、研削あるいは
研磨加工などの機械加工をする必要があり、この加工に
は一般にはブレードソーやワイヤーソー等の切断機やダ
イヤモンド砥石等による表面研削機が使用される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような機械加工を行うと加工表面に加工歪みや微小クラ
ックの発生、粒界相の欠落を含む加工変質層が形成さ
れ、これが原因となって減磁曲線で示される磁石全体の
磁気特性が大幅に劣化する問題が生ずる。この現象は実
用形状の体積が小さくなるほど顕著に現れる。
【0006】この対策として例えば、特公平5−801
21号公報には実用形状に加工後、500〜900℃で
時効熱処理をすることによって、表面層の加工歪みを原
因とする磁気特性の劣化を改善するという方法が開示さ
れている。しかしながら、この方法を試みた結果、特に
小型形状の磁石の場合、磁気特性を完全に回復させるこ
とは困難であることが明らかとなった。
【0007】その理由は、このような高温領域での熱処
理を行うと、磁石表面の一部が溶融し、熱処理時に磁石
を設置する容器に付着、結合する。また、量産性向上の
要求から、小型形状の磁石の場合、一度に多量の小型磁
石を磁石同士が接触する状態で時効熱処理する場合が生
ずるが、このような場合、熱処理条件によっては磁石同
士が溶融、結合する現象が生じ、熱処理終了後、磁石を
一つ一つに取り外す際に磁石表面に応力が加わり、極端
な場合、磁石表面層の欠けや割れが発生する。その結
果、熱処理によって回復した磁気特性は再び劣化してし
まう。また、欠けや割れの発生は製品としての品質を著
しく低下させるものであり、最終的に歩留まりの低下を
伴うなどの生産上の問題を生ずる。また、900℃付近
以上の熱処理ではR−Fe−B系磁石を構成する成分の
一部が溶融、蒸発し、磁気特性を完全に回復させること
が困難になる可能性が生ずる。
【0008】また、R−Fe−B組成からなる磁石材料
は、通常の環境下では、僅かな大気中の水分の存在によ
り、錆びやすく、腐食する。その結果、磁気特性の大幅
な劣化を引き起こす。その対策として一般には、メッキ
法、電着塗装法、気相成長法、塗装法によって、磁石全
面にピンホールの無い被膜の形成を必要とするが、従来
完全な耐食性を得るためには、加工後の磁石表面の凹凸
が大きいために膜厚10μm以上の被膜形成を必要とし
た。しかしながら、このことは磁石材料全体の重量増に
つながり、例えば、R−Fe−B組成からなる磁石材料
をモーター、特に時計などに使用するローター磁石のよ
うな小型モーターに適用する場合、消費電力の増大の一
因となっていた。
【0009】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、R−Fe−B組成の希土類磁石に関
し、機械加工による磁気特性劣化を回復して、更には耐
食性に優れた磁石材料を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明による磁石材料は、基材がR−Fe−B系組
成の磁石材料(Rはイットリウムを含む希土類元素)で
あって、基材上にPdまたはPd合金と磁石成分との合
金層を有し、さらにこの合金層上にメッキ層を有するこ
とを特徴とする。
【0011】また、本発明による磁石材料は、基材がR
−Fe−B系組成の磁石材料であって、基材の表層部に
基材の表層部が溶融されて固化した溶融層を有し、この
溶融層上にPdまたはPd合金層を有し、さらにPdま
たはPd合金層上にメッキ層を有することを特徴とす
る。
【0012】また、本発明による磁石材料は、溶融層の
厚さが1μm以上であることを特徴とする。
【0013】また、本発明による磁石材料は、メッキ層
の厚さが2μm以上であることを特徴とする。
【0014】また、本発明による磁石材料の製造方法
は、基材がR−Fe−B系組成の磁石材料(Rはイット
リウムを含む希土類元素)である磁石材料であって、基
材上にPdまたはPd合金層を付着させる工程と、Pd
またはPd合金層の表面にエネルギービームを照射し
て、基材上にPdまたはPd合金と磁石成分との合金層
を形成する工程と、PdまたはPd合金と磁石成分との
合金層表面にメッキを行ってメッキ層を形成する工程と
を有することを特徴とする。
【0015】また、本発明による磁石材料の製造方法
は、基材がR−Fe−B系組成の磁石材料である磁石材
料であって、基材の表面にエネルギービームを照射し
て、基材の表層部に基材の表層部が溶融されて固化した
溶融層を形成する工程と、溶融層上にPdまたはPd合
金層を付着させる工程と、PdまたはPd合金層表面に
メッキを行ってメッキ層を形成する工程とを有すること
を特徴とする。
【0016】また、本発明による永久磁石材料の製造方
法は、エネルギービームとして、レーザービームを用い
ることを特徴とする。
【0017】(作用)本発明者は、機械加工によるR−
Fe−B組成からなる磁石材料の磁気特性劣化を回復す
る手段について種々の検討を行った結果、磁石材料を切
断、研削後、エネルギービームとして、レーザービーム
を用いて、磁石材料の表層部分を溶融し、溶融深さが1
μm以上になるようにすることが最適であることを見い
出した。エネルギービームとしては、レーザービーム以
外にも電子ビームや高周波プラズマ、放射線などがある
が、経済性、安全性の面からレーザービームが最適であ
る。レーザービームとしてはYAGレーザーや炭酸ガス
(CO2)レーザー、エキシマレーザーなどのレーザー
光源が適用可能である。
【0018】通常、磁石材料を切断、研削することによ
って生じる磁気特性劣化の大きな原因は磁石表面に存在
する加工歪みや微小クラック、粒界相の欠落を含む加工
変質層によるものであり、この加工変質層の厚さは、1
〜10μm程度と推定されている。この加工変質層を上
記の手段によりレーザービームにより溶融すると加工変
質層が修復され、更に加工歪みが除去されて、磁気特性
の劣化が回復することが本発明者により明らかとなっ
た。この時の表層部分の溶融層の厚さは1μm以上必要
であり、これ以下では効果の無いことも本発明者により
明らかとなっている。
【0019】更に、上記の手段により溶融層の表面は滑
らかで平坦な面となる。これは凹凸のない表面が得られ
ることを意味し、メッキ層の被覆性の向上、薄膜化の可
能性につながり、膜厚が薄くともピンホールの少ないメ
ッキ層の形成が可能となる。すなわち、従来は磁石材料
の表面の凹凸が大きく、表面のRmaxは約10μm以上
であり、完全な耐食性を得るためには、膜厚10μm以
上のメッキ層の形成を必要としたが、本発明では溶融さ
れた表面のRmaxは約5μm以下となるため、メッキ層
の厚さが2μm以上であれば、実用可能な耐食性が得ら
れることが本発明者によって確認された。ここでRmax
とはJIS規格B0610に定義された表面粗さの指標
であり、一般には基準長さ(L)1mmで凹凸の最高高
さと最低高さの差を示すものである。
【0020】このことは、例えば、R−Fe−B組成か
らなる磁石材料をモーターに応用する場合、磁石の軽量
化につながり、しいてはモーター、特に時計に使用する
ローター磁石のような小型モーターの消費電力の低減化
に寄与する効果がある。
【0021】一方、レーザービームを照射する雰囲気は
材料の酸化を防止するため、通常、不活性ガス雰囲気で
行うことが多いが、完全に酸化を抑制することは不可能
であり、表面に主に酸化層からなる不導態層が形成す
る。このことは耐食性を得るためのメッキ被膜の密着性
不良の原因となる。すなわち、かじりと呼ばれる、メッ
キ層が形成されない現象や被覆されてもすぐに剥離して
しまう現象が生じる。この現象は電解、無電解メッキあ
るいは被覆するメッキ金属の種類に依らず発生する現象
である。
【0022】そのため、本発明者は上記の解決策として
種々の検討を行った結果、R−Fe−B系組成の磁石
材料の被加工面に、PdまたはPd合金層を付着させた
後、表面にレーザービームを照射して、溶融し、Pdま
たはPd合金と磁石成分からなる合金層を形成して、合
金層表面にメッキ層を被覆するか、または被加工面の
表層にレーザービームを照射し、溶融して固化された溶
融層を形成し、溶融層上にPdまたはPd合金層を付着
させた後、PdまたはPd合金層の表面にメッキ層を被
覆することにより、加工によって劣化した磁気特性が回
復するという効果に加えて、メッキ層の密着性は著しく
向上することを見い出した。すなわち、、の方法と
もR−Fe−B系組成からなる加工した磁石材料の表面
にPdまたはPd合金が存在することにより、表面が活
性化して、その後のメッキ層は電解メッキ、無電解メッ
キあるいはメッキする金属の種類に関わらず、容易に形
成され、密着性に優れることが本発明者によって確認さ
れた。
【0023】また、PdまたはPd合金層を磁石材料の
表面に付着する方法は、蒸着やスパッタリング、イオン
プレーティングのような気相成膜法やメッキ法、さらに
は塩化パラジウム水溶液に浸漬し、吸着させ、乾燥する
簡単なディップ法でも良い。いずれも磁石材料の表面に
付着したPdまたはPd合金層は酸化されにくく、磁石
材料の表面との密着性にも優れることが確認されてい
る。ここでPd合金とは特に限定するものではないが、
分子量%でPdを30%以上含むものが好ましい。ま
た、付着させるPdまたはPd合金層の膜厚は特に限定
するものではないが、レーザービームによってPdまた
はPd合金と磁石成分からなる溶融層を形成することを
考慮してPdまたはPd合金層の膜厚は、0.1μm以
上が好ましい。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0025】図1(d)および図2(d)は、本発明で
得られる永久磁石材料の断面構造を示すものである。図
1(d)では、R−Fe−B系組成の磁石材料に、Pd
またはPd合金層と磁石表層の磁石成分からなる合金
層、メッキ層が順次、積層されている。また、図2
(d)では、R−Fe−B系組成の磁石材料に、磁石表
層部分が溶融されて固化した溶融層、PdまたはPd合
金層、メッキ層が順次、積層されている。
【0026】図1(d)では、切断、研削により加工し
た直方体状の磁石材料10の表面全面に付着させたPd
またはPd合金層を磁石材料10全面にレーザービーム
100を照射することによって、PdまたはPd合金層
と磁石表層の磁石成分からなる合金層12を形成する。
この時、溶融する磁石表層の深さは1μm以上であり、
合金層12の全体の厚みは3μm以上となっている。ま
た、その表面は平坦で、例えば表面粗さを示すパラメー
タRmaxでは3μm以下となっている。この処理により、
加工表面に存在している加工歪みや微小クラック、粒界
相の欠落を含む加工変質層が消失し、加工によって劣化
した磁気特性は回復する。さらに、この表面にはPdあ
るいはPd合金が存在しており、その後、メッキ層15
を被覆することによって、本発明の永久磁石材料が完成
する。この時のメッキ層15の膜厚は2μm以上で実用
上、充分な耐食性を示す。
【0027】図2(d)では切断、研削により加工し、
磁気特性が大幅に劣化した直方体状の磁石材料20の磁
石表層全面にレーザービーム100を照射することによ
り、溶融層14を形成する。溶融層14の表面は平坦化
されており、例えば表面粗さを示すパラメータRmaxで
は3μm以下となる。この時、溶融する磁石表層の厚み
は1μm以上である。以上の工程により加工表面に存在
している加工歪みや微小クラック、粒界相の欠落を含む
加工変質層が消失し、加工によって劣化した磁気特性は
回復する。その後、PdまたはPd合金層21を溶融層
14の表面付着させ、さらにメッキ層25を被覆するこ
とによって、本発明の磁石材料が完成する。この時のメ
ッキ層25の膜厚は2μm以上で実用上、充分な耐食性
を示す。
【0028】
【実施例】以下に本発明の具体的な実施例について図1
(a)〜図1(d)および図2(a)〜図2(d)の製
造工程を示す断面模式図および図3の減磁曲線グラフを
参照しながら説明する。ここで図3における曲線Iは、
加工により磁気特性の劣化した磁石材料の減磁曲線を示
し、曲線IIは本発明で得られた磁気特性の回復した磁
石材料の減磁曲線を示す。 (実施例1)本発明のR−Fe−B組成からなる磁石材
料およびその製造方法はまず、高周波溶解により所定組
成のNd−Fe−B合金を溶解しインゴットを作製す
る。このインゴットを粗粉砕機と微粉砕機との組み合わ
せにより、平均粒径3μmまで粉砕し、微粉末を得る。
この微粉末を磁場中でプレスして、c軸方向が揃った成
形体を作製する。この成形体をアルゴン雰囲気中、11
00℃付近の温度で焼結し、その後、アルゴン雰囲気中
で約600℃で熱処理することにより長さ40mm、幅
30mm、厚み20mmの高磁気エネルギー積、(B
H)maxを有するブロック状の磁石材料を得た。
【0029】その後、上記のブロック状の磁石材料をブ
レードソーを用いて切断し、長さ5mm、幅3mm、厚
さ2mm寸法の直方体状の磁石材料10を作製した。こ
の時のRmaxは8.5μmであった。この時、上記の加
工手段によって加工された加工表面には加工歪みや微小
クラック、粒界相の欠落を含む加工変質層が形成され、
これが原因となって図3の減磁曲線Iで示されるように
磁石全体の磁気特性が大幅に劣化している。
【0030】その後、図1(a)のように切断、研削に
より加工した直方体状の磁石材料10の表面全面にPd
またはPd合金層11を付着させる。PdまたはPd合
金11を付着させる方法は特に限定するものではない
が、本実施例ではイオンプレーティング法によりPdを
膜厚が0.5μmになるように磁石材料10の表面全面
に形成した。
【0031】その後、図1(b)のように全面にレーザ
ービーム100を照射する。本実施例ではYAGレーザ
ーを用いてレーザー光を走査しながら各面に照射するこ
とにより表面を溶融した。その結果、図1(c)に示す
ように磁石材料10の表面にPd層と磁石表層の磁石成
分からなる合金層12が形成される。それと同時に加工
表面の加工歪みや微小クラック、粒界相の欠落を含む加
工変質層が消失し、加工によって劣化した磁気特性は図
9の減磁曲線IIで示されるように回復する。この時、
溶融して形成された合金層12の厚みは約3μmであ
り、その表面は平坦で、例えば表面粗さを示すパラメー
タRmaxでは2.5μmとなる。また、この表面にはPd
が存在していることがEDX(X線マイクロアナライザ
ー)による表面元素分析によって確認されている。
【0032】以下にレーザー照射条件を記す。 出力:180V パルス幅:3.3msec スポット径:12μm 走査速度:70mm/sec 雰囲気:アルゴン雰囲気中
【0033】本実施例ではYAGレーザーを用いたが、
これに限るものではなく、CO2 レーザーやエキシマレ
ーザーなどの他のレーザー光源を用いても良い。また本
実施例ではレーザービーム100を走査させることによ
り磁石材料10の表面を溶融したが、磁石材料10をX
−Yテーブルに固定し、レーザービームのON−OFF
とXY軸の移動を連動させ、溶融しても良い。
【0034】その後、図1(d)のように、メッキ前処
理を行い、無電解メッキ法により膜厚2μmのNiP合
金からなるメッキ層15を合金層12の全面に被覆し
て、実施例1の磁石材料を得た。
【0035】(実施例2)実施例1と同様の方法で、R
−Fe−B組成からなる長さ40mm、幅30mm、厚
み20mmの高磁気エネルギー積、(BH)maxを有
するブロック状の磁石材料を得た。
【0036】その後、上記のブロック状の焼結磁石材料
をブレードソーを用いて切断し、長さ5mm、幅3m
m、厚さ2mm寸法の直方体状の磁石材料20を作製し
た。この時のRmaxは8.5μmであった。この時、上
記の加工手段によって加工された加工表面には加工歪み
や微小クラック、粒界相の欠落を含む加工変質層が形成
され、これが原因となって図3の減磁曲線Iで示される
ように磁石全体の磁気特性は大幅に劣化している。
【0037】その後、図2(a)に示すように、切断、
研削により加工した直方体状の磁石材料20の表層全面
にレーザービーム100を照射する。本実施例ではYA
Gレーザーを用いてレーザービーム100を走査しなが
ら各面に照射することにより各表面を溶融した。この
時、図2(b)に示すように溶融された固化した溶融層
14の厚みは約3μmであり、その表面は平坦で、例え
ば表面粗さを示すパラメータRmaxでは2.3μmとな
る。
【0038】以下にレーザー照射条件を記す。 出力:180V パルス幅:3.3msec スポット径:12μm 走査速度:70mm/sec 雰囲気:アルゴン雰囲気中
【0039】本実施例ではYAGレーザーを用いたが、
これに限るものではなく、CO2 レーザーやエキシマレ
ーザーなどの他のレーザー光源を用いても良い。また本
実施例ではレーザービーム100を走査させることによ
り磁石材料20の表層を溶融したが、磁石材料20をX
−Yテーブルに固定し、レーザービームのON−OFF
とXY軸の移動を連動させ、溶融しても良い。
【0040】以上の処理により加工表面の加工歪みや微
小クラック、粒界相の欠落を含む加工変質層が消失し、
加工によって劣化した磁気特性は図3の減磁曲線IIで
示されるように回復する。その後、図2(c)に示すよ
うに、直方体状の磁石材料20のレーザー照射によって
溶融した溶融層14の表面全面にPdまたはPd合金層
21を付着させる。PdまたはPd合金層21を付着さ
せる方法は特に限定するものではないが、本実施例では
イオンプレーティング法によりPdを膜厚が0.5μm
になるように溶融層14の全面に形成した。この時、付
着したPd層は強固な密着性を示す。
【0041】その後、図2(d)のように、メッキ前処
理を行い、無電解メッキ法により膜厚2μmのNiP合
金からなるメッキ層25をPd層の全面に被覆して、実
施例2の磁石材料を得た。
【0042】(比較例1)実施例1と同様の方法で、R
−Fe−B組成からなる長さ5mm、幅3mm、厚さ2
mm寸法の直方体状の磁石材料を作製した。この時のR
maxは8.5μmであった。この時、上記の加工手段に
よって加工された加工表面には加工歪みや微小クラッ
ク、粒界相の欠落を含む加工変質層が形成され、これが
原因となって図3の減磁曲線Iで示されるように磁石全
体の磁気特性は大幅に劣化している。その後、特公平5
−80121号公報に記載されている方法を参考に、こ
の記磁石材料を真空熱処理に入れ、5×10-6Torr
の真空中で800℃、2時間の熱処理を行った。その
後、実施例1と同様にメッキ前処理を行い、無電解メッ
キ法により膜厚2μmのNiP合金からなるメッキ層を
全面に被覆して、比較例1の磁石材料を得た。
【0043】(比較例2)実施例1と同様の方法で、R
−Fe−B組成からなる長さ5mm、幅3mm、厚さ2
mm寸法の直方体状の磁石材料を作製した。この時のR
maxは8.5μmであった。この時、上記の加工手段に
よって加工された加工表面には加工歪みや微小クラッ
ク、粒界相の欠落を含む加工変質層が形成され、これが
原因となって図3の減磁曲線Iで示されるように磁石全
体の磁気特性は大幅に劣化している。その後、直方体状
の磁石材料の表面全面にPdまたはPd合金層を付着さ
せる。PdまたはPd合金層を付着させる方法は特に限
定するものではないが、本比較例ではイオンプレーティ
ング法によりPd層を膜厚が0.5μmになるように磁
石材料の表面全面に形成した。この時、付着したPd層
は強固な密着性を示す。
【0044】その後、磁石材料の表面にレーザー照射を
行わずに、メッキ前処理を行い、無電解メッキ法により
膜厚2μmのNiP合金からなるメッキ層を全面に被覆
して、比較例2の磁石材料を得た。
【0045】(比較例3)実施例1と同様の方法で、R
−Fe−B組成からなる長さ5mm、幅3mm、厚さ2
mm寸法の直方体状の磁石材料を作製した。この時のR
maxは8.5μmであった。この時、上記の加工手段に
よって加工された加工表面には加工歪みや微小クラッ
ク、粒界相の欠落を含む加工変質層が形成され、これが
原因となって図3の減磁曲線Iで示されるように磁石全
体の磁気特性が大幅に劣化している。
【0046】その後、直方体状の磁石材料の表面全面に
レーザービームを照射した。本比較例ではYAGレーザ
ーを用いてレーザービームを走査しながら各面に照射す
ることにより表面を溶融した。この時、溶融されて固化
した溶融層の厚みは約3μmであり、その表面は平坦
で、表面粗さを示すパラメータRmaxでは2.3μmとな
った。
【0047】以下にレーザー照射条件を記す。 出力:180V パルス幅:3.3msec スポット径:12μm 走査速度:70mm/sec 雰囲気:アルゴン雰囲気中
【0048】以上の処理により加工表面の加工歪みや微
小クラック、粒界相の欠落を含む加工変質層が消失し、
加工によって劣化した磁気特性は図3の減磁曲線IIで
示されるように回復する。その後、直方体状の磁石材料
の表面全面にPdあるいはPd合金を付着させないで、
メッキ前処理を行い、無電解メッキ法により膜厚2μm
のNiP合金からなるメッキ層を全面に被覆して、比較
例3の磁石材料を得た。
【0049】以上にようにして得られた実施例および比
較例の磁石材料について温度60℃、相対湿度95%の
雰囲気に曝す4日間の耐食試験を行い、試験前後の表面
状態観察および試験前後の磁気特性を振動試料型磁力計
(VSM)を用いて測定した。その結果を表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】表1から分かるようにいずれの実施例で得
られた磁石材料はいずれも比較例と比較すると明らかな
ように、耐食試験の有無に係わらず、優れた磁気特性を
示すことが確認された。また、本発明で得られた磁石材
料はメッキ膜厚2μmでも優れた耐食性を示すことも確
認された。一方、比較例1で得られた磁石材料は、加工
によって劣化した磁気特性は熱処理により回復したもの
の、耐食試験後は、磁石表面の一部に錆が発生して、磁
気特性が劣化していた。これは表面の凹凸が大きいにも
かかわらず、メッキ膜厚が薄いためにメッキ層中にピン
ホールが数多く存在し、このピンホールを起点として錆
が発生したことによるものと推定している。比較例2で
得られた磁石材料は、磁気特性は加工によって劣化した
ままであり、耐食試験後、磁石全面に錆が発生してお
り、磁気特性も更に劣化していた。また、比較例3で得
られた磁石材料は、加工によって劣化した磁気特性はレ
ーザービームの照射およびこれに伴う磁石表層の溶融に
より回復したものの、耐食試験後は、磁石表面が変色し
て磁気特性がやや劣化しており、一部にメッキ被膜の剥
離が観察された。これは磁石表面にPdあるいはPd合
金層を付着させなかったために、メッキ層の密着性が劣
っていたことが原因と推定している。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による磁石
材料およびその製造方法では、R−Fe−B系組成の
磁石材料の被加工面に、PdまたはPd合金層を付着さ
せた後、表面にレーザービームを照射して、溶融し、P
dまたはPd合金と磁石成分からなる合金層を形成し
て、その後、合金層表面にメッキ層を被覆するか、また
は被加工面にレーザービームを照射して、磁石表層成
分からなる溶融層を形成し、その後、溶融層表面にPd
またはPd合金層を付着させた後、PdまたはPd合金
層上にメッキ層を被覆する。
【0053】上記の構造および製造方法を採用すること
により、加工によって劣化した磁気特性が回復するとい
う効果に加えて、メッキ層の密着性は著しく向上し、メ
ッキ層の薄膜化を可能にする。このことはR−Fe−B
組成の希土類磁石に関し、高度の磁気特性を保持した、
耐食性に優れた磁石材料の提供を可能にするものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係わる実施例の磁石材
料および製造方法を示す断面模式図である。
【図2】本発明の他の実施の形態に係わる実施例の磁石
材料および製造方法を示す断面模式図である。
【図3】本発明の実施形態で得られた磁石および比較例
で得られた磁石の磁気特性を説明するための減磁曲線の
模式図である。
【符号の説明】
10 20 焼結磁石材料 11 21 PdまたはPd合金層 12 PdまたはPd合金と磁石表層からなる合金層 14 磁石表層からなる溶融層 15 25 メッキ層 100 レーザービーム

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材がR−Fe−B系組成の磁石材料
    (Rはイットリウムを含む希土類元素)であって、前記
    基材上にPdまたはPd合金と磁石成分との合金層を有
    し、さらに前記合金層上にメッキ層を有する磁石材料。
  2. 【請求項2】 基材がR−Fe−B系組成の磁石材料
    (Rはイットリウムを含む希土類元素)であって、前記
    基材の表層部に前記基材の表層部が溶融されて固化した
    溶融層を有し、前記溶融層上にPdまたはPd合金層を
    有し、さらに前記PdまたはPd合金層上にメッキ層を
    有する磁石材料。
  3. 【請求項3】 前記溶融層の厚さが1μm以上であるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の磁石材料。
  4. 【請求項4】 前記メッキ層の厚さが2μm以上である
    ことを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3に
    記載の磁石材料。
  5. 【請求項5】 基材がR−Fe−B系組成の磁石材料
    (Rはイットリウムを含む希土類元素)である磁石材料
    の製造方法であって、前記基材上にPdまたはPd合金
    層を付着させる工程と、前記PdまたはPd合金層の表
    面にエネルギービームを照射して、前記基材上にPdま
    たはPd合金と磁石成分との合金層を形成する工程と、
    前記PdまたはPd合金と磁石成分との合金層表面にメ
    ッキを行ってメッキ層を形成する工程とを有する磁石材
    料の製造方法。
  6. 【請求項6】 基材がR−Fe−B系組成の磁石材料
    (Rはイットリウムを含む希土類元素)である磁石材料
    の製造方法であって、前記基材の表面にエネルギービー
    ムを照射して、前記基材の表層部に前記基材の表層部が
    溶融されて固化した溶融層を形成する工程と、前記溶融
    層上にPdまたはPd合金層を付着させる工程と、前記
    PdまたはPd合金層表面にメッキを行ってメッキ層を
    形成する工程とを有する磁石材料の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記エネルギービームとして、レーザー
    ビームを用いることを特徴とする請求項5または請求項
    6に記載の磁石材料の製造方法。
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