JP2002212197A - フラーレン誘導体およびそれからなる組成物 - Google Patents
フラーレン誘導体およびそれからなる組成物Info
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Abstract
により腫瘍細胞に対する選択性が期待され、暗所毒性が
無く、光照射により殺細胞効果を示す、PDT療法に使
用し得る剤の提供。 【解決手段】式(I): 【化1】 [式中、Aは、単糖類または二糖類の残基であり、Alk
は、低級アルキレン基であり、式(X): 【化2】 で表される基はフラーレン残骨格を表し、nは1または
2の整数である]で表されるフラーレン誘導体またはそ
の塩により提供される。
Description
体に関し、詳細には、アルキレン基を介して単糖または
二糖類の残基で1または2置換されたフラーレン誘導体
またはその塩、それらの製造法ならびにそれらを含有す
る光増感用組成物に関する。この光増感用組成物は、癌
および腫瘍の治療に用いられる。
細胞に対する特異的親和性を有する光増感剤をあらかじ
め患者に投与し、その後、各種波長のレーザー光等を照
射することにより癌の治療を行う光線力学的療法(PD
T)は、癌の非侵襲的療法の一つとして注目を浴びてい
る。このようなPDT療法に使用し得る光増感剤として
は、ポルフィリン骨格やフラーレン骨格を有する種々の
誘導体が知られており、それらの中には臨床上実際に使
用されている化合物もある。
い光増感剤としては、親水性であること、腫瘍細胞に対
する選択性が高いこと、暗所では細胞に対して無害であ
ること等が要求される。しかしながら、特開平9-235235
号において提案されているフラーレン誘導体には、フラ
ーレンを水溶性高分子のポリエチレングリコール(PE
G)で化学修飾して水溶性を高め、癌組織への標的指向
化を目指したもののであり、癌組織へのフラーレン−PE
G結合体の集積量は正常組織に比較して高くなってりか
つ、癌の光線力学的治療実験において、光照射により腫
瘤が消失することが報告されている。
保護した糖残基でフラーレンを修飾したフラーレン誘導
体が報告されているが、その誘導体の水溶性や癌組織へ
の標的指向化については全く記載されていない。一方、
特開平9-235235号にはPEGでフラーレンを化学修飾して
いるため、各種臓器の細胞壁への親和性を増大させるな
ど、臓器選択性の向上に関する結果は報告はされていな
い。
り優れた光増感剤を開発すべく鋭意研究した結果、親水
性と細胞選択性を付与するための糖類の残基と、細胞壁
への親和性を増大させるための低級アルキレン基とを有
するフラーレン誘導体が、光に対して強い光増感作用を
示し、従って癌細胞への強い毒性を有することを見出
し、この発明を完成した。
は、低級アルキレン基であり、式(X):
2の整数である]で表されるフラーレン誘導体またはそ
の塩が提供される。
ラノース、グルコピラノノース、ガラクトピラノース、
マンノピラノース、キシロピラノースのような単糖類お
よびマルトース、スクロース、α−ラクトースのような
二糖類から誘導される残基が挙げられる。単糖類の糖残
基としての好ましい具体例は、α−D−グルコフラノシ
ル、β−D−グルコフラノシル、α−D−グルコピラノ
シル、β−D−グルコピラノシル、α−D−ガラクトピ
ラノシル、β−D−ガラクトピラノシル、α−D−マン
ノピラノシル、β−D−マンノピラノシル、α−D−キ
シロピラノシルおよびβ−D−キシロピラノシルであ
る。二糖類の糖残基としての好ましい具体例は、α−D
−グルコピラノシル−(1→4)−α−D−グルコピラ
ノシル、β−D−フルクトフラノシル−α−D−グルコ
ピラノシル、β−D−ガラクトピラノシル−(1→4)
−α−D−グルコピラノシルである。
る低級アルキレン基を意味し、例えばメチレン、エチレ
ン、プロピレン、ブチレン、ペンチレンおよびヘキシレ
ンが挙げられる。なかでも、エチレンが好ましい。式
(X)で表される基とはフラーレン残骨格を表し、フラー
レン残骨格の前駆体であるフラーレンとしては、フラー
レン−C60、C70、C76、C78、C82、C84、C90、C96などが
挙げられ、なかでも、フラーレン−C60が好ましい。フ
ラーレンは、市販で入手することができる。フラーレン
残骨格は、任意にスカンジウム、ランタン、イットリウ
ムなどの元素の周期表のIII族元素、ランタノイド元
素、II族元素およびチタンから選択される金属を内包し
てもよい。なお、フラーレン残骨格とは、フラーレンか
ら誘導される2価の残基を意味し、具体的にはフラーレ
ンの5員環部分の炭素と6員環部分の炭素とに結合手を
有する残骨格である。
はその塩は、Aがβ−D−グルコピラノシル、β−D−
マンノピラノシル、β−D−ガラクトピラノシル、β−
D−キシロピラノシルまたはα−D−グルコピラノシル
−(1→4)−α−D−グルコピラノシルであり、Alk
がエチレン基であり、式(X)で表される基がフラーレ
ンC60の残骨格を表す式(I)のフラーレン誘導体または
その塩が好ましい。それらの化合物は、具体的には以下
の式(I−1):
ノピラノシル、β−D−キシロピラノシル、β−D−ガ
ラクトピラノシルまたはα−D−グルコピラノシル−
(1→4)−α−D−グルコピラノシルである]で表わ
すことができる。
基を全て保護した糖にルイス酸の存在下、ヒドロキシア
ルキレンハライドを反応させ、その生成物にアジ化ナト
リウムを反応させて、アジド体を得、これとフラーレン
を反応させ、脱保護反応を行う工程からなる方法により
製造することができる。
り、ヒドロキシアルキルハライドがエチレンブロモヒド
リンであり、フラーレンがフラーレン-C60である場合に
ついて式で示せば、次の通りである。
媒中で、糖の水酸基が全て保護されたグルコース1当量
に、式HO−(CH2)2−Brで表されるエチレンブロモヒドリ
ン約1当量を、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体の
ようなルイス酸約3当量存在下に約25℃でアルゴン雰囲
気下に処理し、ブロモ化合物を得る。そのブロモ化合物
のジメチルホルムアミドのような極性有機溶媒中の溶液
に、アジ化ナトリウムを約2当量含む水溶液を加え、70
〜90℃で窒素雰囲気下に8時間反応させて、アジド化合
物を得る。得られたアジド化合物1当量とフラーレン1
当量とを、クロロベンゼンのようなハロゲン化芳香族炭
化水素中で窒素雰囲気下に8時間加熱還流して糖の水酸
基が全て保護された糖残基の1つが付加した化合物と、
糖の水酸基が全て保護された糖残基の2つが付加した化
合物の混合物を得る。それぞれを分別し、糖の水酸基の
保護基を脱離させて、糖残基の1つが付加した化合物
と、糖残基の2つが付加した化合物をそれぞれ得る。
ルのようなアシル基、ベンジルのようなアラルキル基な
どが挙げられる。これらの保護基は、公知の方法により
容易に脱離できる。他の種類の糖、ヒドロキシアルキレ
ンハライドおよび/またはフラーレンを用いる以外は上
記方法を用いることにより、本発明の化合物を製造する
ことができる。
にして得られるフラーレン誘導体(I)を、適当な酸ま
たは塩基で処理することにより、形成することができ
る。塩を形成するのに用いられる酸または塩基として
は、例えば、塩酸、臭化水素、硝酸、硫酸等の鉱酸、ト
ルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸等の有機酸、ア
ルカリ金属もしくはアルカリ土類金属(例えば、ナトリ
ウム、カリウム、カルシウムまたはマグネシウム)の水
酸化物、炭酸塩もしくは炭酸水素塩、あるいはアンモニ
ウム、トリメチルアミン、トリエチルアミン等の有機塩
基が挙げられる。
の塩は、糖類の残基および低級アルキレン基の導入によ
り、親水性と親油性の両方が高まり、かつ糖類の残基に
よる細胞認識により腫瘍細胞に対する選択性が期待され
る。さらに本発明のフラーレン誘導体(I)およびその
塩には、暗所では細胞に対して毒性が無く、光照射によ
り殺細胞効果を有していることから、PDT療法におけ
る光増感剤として有用である。
体(I)またはその塩からなる光増感用組成物が提供さ
れる。
の塩からなる組成物は、癌および腫瘍の治療に使用する
ことができる。癌および腫瘍の例としては、胃癌、腸
癌、肺癌、乳癌、子宮癌、食道癌、卵巣癌、膵臓癌、咽
頭癌、肉腫、肝臓癌、膀胱癌、上顎癌、胆管癌、舌癌、
大脳腫瘍、皮膚癌、悪性甲状腺腫、前立腺癌、耳下腺の
癌、ホジキン病、多発性骨髄腫、腎臓癌、白血病および
悪性リンパ細胞腫が挙げられる。
の塩は、医薬的に許容される通常の添加剤と組み合わせ
た組成物として、ヒトまたは動物に投与される。本発明
の組成物は、任意に他の医薬品をさらに含んでいてもよ
い。
内もしくは筋肉内注射などにより非経口的に投与され
る。経口的には、例えば、錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、
細粒剤、カプセル剤、液剤、懸濁液剤、乳剤等の形態
で、投与される。非経口的には注射剤、点滴剤、坐剤、
軟膏剤、硬膏剤、貼付剤、エアゾール剤等の形態で、投
与される。
にもよるが、医薬の分野で通常使用されているものを用
いることができる。例えば、錠剤の形態に成形するに際
しては、賦形剤(乳糖、デンプン、結晶セルロース
等)、結合剤(デンプン液、カルボキシメチルセルロー
ス等)等を添加して、常法に従って製造することができ
る。
するに際しては、希釈剤として注射用蒸留水に溶解さ
せ、適宜pH調製剤および緩衝剤(クエン酸ナトリウム、
酢酸ナトリウム、リン酸ナトリウム等)等を添加し、常
法により静脈内、筋肉内、皮下、皮内または腹腔内用の
注射剤または点滴剤を製造することができる。なお、注
射剤または点滴剤は滅菌され、かつ血液と等張であるの
が好ましい。
の塩の投与量は、フラーレン誘導体(I)またはその塩
の量として、腫瘍の治療のためには、0.3〜30mg/k
g HpD、好ましくは3mg/kg HpDまたは0.2〜
20mg/kg PHE、好ましくは2mg/kg PHE
である。
に本発明のフラーレン誘導体(I)またはその塩が腫瘍
細胞に選択的に分布するであろう。
(I)またはその塩を含む組成物を投与したのち、治療
すべき部位に、260nm近傍、例えば240〜280nmの間
の波長を有する光線を照射する。
長範囲において強い光線を選択的に発するものを選択利
用するのが望ましい。照射源としては、レーザービーム
を発する、ガリウム−アルミニウム−ヒ素、ガリウム−
インジウム−ヒ素−リン、ガリウム−リンまたはガリウ
ム−ヒ素−リンを用いた近赤外領域のレーザーのような
半導体レーザーまたは発光ダイオード、クリプトンイオ
ンレーザーのような気体レーザーならびにスチリル、オ
キサジンおよびキサンテンを用いた色素レーザーが挙げ
られる。
00mW/cm2、好ましくは160〜500mW/c
m2である。光線の照射回数は、1日1回以上であって
もよく、例えば1〜100回/日、好ましくは1〜10
回/日である。本発明の組成物の投与の回数と、光線の
照射回数との組み合わせは、腫瘍を有意に減少させるの
に十分な程度であればよい。
の塩は、感温塗料としても利用可能である。
具体的な製造を製造例および実施例により説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
た、9.46 g(24.3 mmol)のペンタ-O-アセチル-β-D-グル
コピラノースと3.04 g(24.3 mmol)のエチレンブロモヒ
ドリンをアルゴン雰囲気下で入れた。続いて、撹拌しな
がら10mLの三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体をゆっ
くり滴下し、さらに1時間氷冷しながら撹拌しつづけ、
その後室温で遮光下で1晩撹拌した。撹拌後反応溶液は
オレンジ色に変化した。この反応溶液に酢酸エチルを適
量加え、有機相を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、
飽和食塩水で順次洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、有機相をろ過し、溶媒を減圧下に蒸発させてオイル
状の2-ブロモエチル 2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-
グルコピラノシドを得た。(収量11.0 g;収率 100%)
ラノースの代わりに10.0 g(25.6 mmol)のペンタ-O-アセ
チル-β-D-マンノピラノースを用いて製造例1と同様に
操作して、2-ブロモエチル 2,3,4,6-テトラ-O-アセチル
-β-D-マンノピラノシドを得た(収量 11.6 g;収率 1
00 %)。
ラノースの代わりに8.9 g(22.8 mmol)のペンタ-O-アセ
チル-β-D-ガラクトピラノースを用いて製造例1と同様
に操作して、2-ブロモエチル 2,3,4,6-テトラ-O-アセチ
ル-β-D-ガラクトピラノシドを得た(収量 10.6 g;収
率100 %)。
ラノースの代わりに19.4 g(51.4 mmol)のオクタアセチ
ルマルトースを用いて製造例1と同様に操作して、2-ブ
ロモエチル 2,3,6,8,9,13-ヘプタ-O-アセチル-β-(α-D
-グルコピラノシル(1-4)-D-グルコピラノシドを得た
(収量 21.3 g;収率100 %)。
ラノースの代わりに8.10 g(25.7 mmol)のトリ-O-アセチ
ル-β-D-キシロピラノースを用いて製造例1と同様に操
作して、2-ブロモエチル 2,3,4-トリ-O-アセチル-β-D-
キシロピラノシドを得た(収量 2.78 g;収率28.7
%)。
mmol)の2-ブロモエチル 2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β
-D-グルコピラノシドと3.64 g(55.0 mmol)のアジ化ナト
リウムを200 mLナスフラスコに入れ、油浴中80 ℃ で1
晩撹拌した。この反応溶液に酢酸エチルを適量加え、有
機相を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水
で順次洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、有機相
をろ過し、溶媒を減圧下に蒸発させてオイル状の生成物
を得た。その生成物をエタノールで再結晶したところ白
色粉末結晶の2-アジドエチル 2,3,4,6-テトラ-O-アセチ
ル-β-D-グルコピラノシドを得た(収量 1.68 g;収率
16.6 %)。
-アセチル-β-D-グルコピラノシドの代わりに11.6 g(2
5.4 mmol)の2-ブロモエチル 2,3,4,6-テトラ-O-アセチ
ル-β-D-マンノピラノシドを用いて製造例6と同様に操
作して、2-アジドエチル 2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-
β-D-マンノピラノシドを得た(収量 10.2 g;収率 9
7.1 %)。
-アセチル-β-D-グルコピラノシドの代わりに10.6 g(2
3.3 mmol)の2-ブロモエチル 2,3,4,6-テトラ-O-アセチ
ル-β-D-ガラクトピラノシドを用いて製造例6と同様に
操作して、2-アジドエチル 2,3,4,6-テトラ-O-アセチル
-β-D-ガラクトピラノシドを得た(収量9.48 g;収率9
7.6 %)。
-アセチル-β-D-グルコピラノシドの代わりに5.01 g(6.
73 mmol)の2-ブロモエチル 2,3,6,8,9,13-ヘプタ-O-ア
セチル-β-(α-D-グルコピラノシル(1-4)-D-グルコピラ
ノシド)を用いて製造例6と同様に操作して、2-アジド
エチル 2,3,6,8,9,13-ヘプタ-O-アセチル-β-(α-D-グ
ルコピラノシル(1-4)-D-グルコピラノシド)を得た(2.0
4 g;収率43.0 %)。
-アセチル-β-D-グルコピラノシドの代わりに0.9 g(2.3
5 mmol)の2-ブロモエチル 2,3,4-トリ-O-アセチル-β-D
-キシロピラノシドを用いて製造例6と同様に操作し
て、2-アジドエチル 2,3,4-トリ-O-アセチル-β-D-キ
シロピラノシドを得た(0.72g;収率88.9%)。
ルコピラノシドとフラーレンC60の反応 2-アジドエチル 2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グル
コピラノシド 42.9 mg(1.03×10-4mol) とフラーレンC
60 73.4 mg (1.02×10-4mol) のクロロベンゼン25mL中
溶液を、窒素下、油浴中140 ℃で1晩遮光下に加熱し
た。生成したN-[2-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-
グルコピラノシルオキシ)エチル][5,6]-アザフラロイ
ド(式(I-1)中、Aが2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-
D-グルコピラノシル基である化合物、以下、(D-AcGlc-
(CH2)2-N)C60と称する)と、N, N´-ビス[2-(2,3,4,6-
テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシルオキシ)エチ
ル] [5,6]-ジアザフラロイド(式(II-1)中、Aが2,
3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル基で
ある化合物、以下、(D-AcGlc-(CH2)2-N)2C60と称する)
の混合物から溶媒を減圧濃縮した後、残渣をトルエン15
mLに溶解させてトルエン:酢酸エチル=10:3、2:1
および1:1で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーで精製して、(D-AcGlc-(CH2)2-N)C60を21.7 mg
(収率9 %)と(D-AcGlc-(CH2)2-N)2C60を22.4 mg(収率
29 %)を分離した。
2.05 (s, 3H, CH3), 2.08 (s, 3H, CH3), 2.12 (s, 3H,
CH3), 3.77-3.83 (m, 1H, H-5), 4.04 (t, J =6.00 H
z, 2H, H-β1,H-β2), 4.16-4.22 (m, 2H, H-6a, H-α
1), 4.31-4.41 (m,2H, H-6b, H-α2), 4.83 (d, J = 7.
50 Hz, 1H, H-1), 5.11 (t, J = 9.30 Hz, 1H, H-2),
5.17 (t, J = 9.60 Hz, 1H, H-4), 5.28 (t, J = 9.30,
9.60 Hz,1H, H-3).13 C NMR (75.45 MHz, CDCl3): δ 20.39, 20.52, 20.7
2, 29.57, 51.24, 61.87,68.30, 71.14, 71.86, 72.86,
100.85, 125.37, 128.30, 128.63, 129.01, 129.14, 1
30.52, 130.84, 131.73, 132.62, 134.35, 135.05, 13
5.16, 135.57, 136.80, 137.56, 137.93, 138.32, 138.
80, 139.11, 139.51, 139.59, 139.79, 140.35, 140.7
1, 140.89, 141.54, 141.68, 141.75, 142.02, 142.41,
142.72, 142.81, 143.48, 143.53, 143.77, 143.85, 1
44.00, 144.06, 144.02, 144.17, 144.25, 144.38, 14
4.42, 144.67, 144.71, 144.77, 144.88, 145.06, 145.
16, 145.42, 145.60, 146.76, 146.83, 147.59, 147.6
5, 1620437, 169.52, 170.41, 170.82. m/z = 1110.0(calcd. for C76H23O10N 1110.02). UV(DMSO)λmax 265, 323, 369 (nm). IR(KBr) 1756, 1428, 1363, 1220, 1044, 527cm-1.
2.07(S), 2.10(S), 2.11(S), 2.12 (s), 3.78-3.85(dd,
2H), 4.05-4.26(m), 4.33-4.45(m), 4.74-4.81(d,2H),
5.10-5.31(m).13 C NMR (75.45 MHz, CDCl3): δ20.49, 20.67, 20.73,
20.81, 20.93, 21.33,50.97, 51.26, 60.34, 61.81, 6
1.89, 68.22, 68.31, 68.56, 71.22, 71.31, 71.94, 7
2.89, 72.97, 100.67, 100.73, 125.36, 128.29, 129.1
1, 130.53, 130.86, 131.75, 132.64, 134.37, 135.08,
135.18, 135.60, 136.81, 137.59, 137.96, 138.32, 1
38.82, 139.14, 139.59, 139.63, 139.82, 140.40, 14
0.73, 140.89, 141.57, 141.71, 141.78, 142.05, 142.
44, 142.73, 142.85, 143.16, 143.51, 143.80, 143.8
8, 144.01, 144.09, 144.14, 144.20, 144.29, 144.45,
144.71, 144.76, 144.92, 145.09, 145.19, 145.45, 1
45.63, 146.77, 146.84, 147.60, 147.67, 162.45, 16
9.60, 170.43, 170.46, 170.87, 171.34. m/z = 1499.3(calcd. for C92H46O20N2 1499.38). UV(DMSO)λmax 265, 325, 370 (nm). IR(KBr) 1755, 1430, 1365, 1229, 1037, 527cm-1.
ンノピラノシドとC60の反応 2-アジドエチル 2,3,4,6-テトラ-O-アセチル- β-D-グ
ルコピラノシド42.9 mg(1.03×10-4mol) とフラーレンC
60 73.4 mg (1.02×10-4mol) の代わりに、2-アジドエ
チル 2,3,4,6-テトラ-O-アセチル- β-D-マンノピラノ
シド35 mg(8.39×10-5mol) とフラーレンC60 60 mg(8.3
3×10-5mol)を用いる以外は実施例1と同様に操作し
て、N-[2-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-マンノピ
ラノシルオキシ)エチル] [5,6]-アザフラロイド(式(I
-1)中、Aが2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-マンノ
ピラノシル基である化合物、以下、(D-AcMan-(CH2)2-N)
C60と称する)を17.6 mg(収率19 %)と、N, N´-ビス
[2-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-マンノピラノシ
ルオキシ)エチル] [5,6]-ジアザフラロイド(式(II-
1)中、Aが2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-マンノピ
ラノシル基である化合物、以下、(D-AcMan-(CH2)2-N)2C
60と称する)を18.1 mg(収率29 %)得た。
2.03 (s, 3H, CH3), 2.13 (s, 3H, CH3), 2.19 (s, 3H,
CH3), 4.01-4.09(m, 2H, H-β1, H-β2), 4.17-4.25
(m, 2H, H-6a, H-α1), 4.31-4.36 (m, 3H, H-5, H-6b,
H-α2), 5.06 (s,1H, H-1), 5.34-5.38 (m, 3H, H-2,
H-3, H-4).13 C NMR (75.45 MHz, CDCl3): δ 20.59, 20.68, 20.7
3, 20.81, 29.60, 51.50,62.50, 66.13, 67.33, 68.98,
69.46, 97.66, 125.37, 128.30, 128.71, 129.13, 13
0.97, 134.03, 136.08, 136.23, 136.70, 137.94, 138.
06, 138.51, 138.69, 139.53, 140.55, 140.99, 141.6
3, 142.88, 143.06, 143.20, 143.27, 143.38, 143.56,
143.75, 144.01, 144.29, 144.43, 144.54, 144.71, 1
44.82, 145.03, 145.98, 147.86, 147.97, 169.90, 17
0.27, 170.83. m/z = 1109.6(calcd. for C76H23O10N 1110.02). UV(DMSO)λmax 265, 334, 370 (nm). IR(KBr)1749, 1431, 1365, 1262, 1037, 527cm-1.
2.02, 2.04 (s), 2.06, 2.09, 2.10, 4.09-4.32(m), 5.
07-5.11(dd), 5.27-5.58(m).13 C NMR (75.45 MHz, CDCl3): 20.51, 20.55, 20.72, 2
0.75, 49.45, 50.63, 62.00, 62.33, 65.43, 65.77, 6
6.03, 67.12, 68.25, 68.25, 69.17, 69.35, 70.53, 9
0.56, 97.26, 97.66, 125.32, 128.27, 129.08, 130.2
8, 131.12, 132.43,132.83, 132.93, 133.85, 135.08,
135.60, 135.95, 136.16, 136.92, 137.93,137.99, 13
8.72, 139.32, 139.43, 139.48, 139.51, 139.79, 139.
92, 141.07,141.52, 141.76, 141.83, 141.86, 141.89,
142.67, 142.75, 142.89, 143.38,143.51, 143.56, 14
3.88, 143.91, 143.96, 143.99, 144.12, 144.19, 144.
56,144.63, 144.69, 144.74, 144.79, 144.87, 144.97,
145.09, 145.18, 145.22,145.58, 145.71, 146.73, 14
7.04, 147.52, 147.63, 162.07, 168.20, 169.67,169.7
8, 169.88, 170.12, 170.37, 170.74, 170.79. m/z = 1499.5(calcd. for C92H46O20N2 1499.38). UV(DMSO)λmax 266, 328, 370 (nm). IR(KBr)1753, 1431, 1370, 1221, 1047, 526cm-1.
クトピラノシドとフラーレンC60の反応 2-アジドエチル 2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グル
コピラノシド 42.9 mg(1.03×10-4mol) とフラーレンC
60 73.4 mg (1.02×10-4mol) の代わりに、2-アジドエ
チル 2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-ガラクトピラノ
シド 81 mg(1.94×10-4mol) とフラーレンC60 141mg
(1.96×10-4mol) を用いる以外は実施例1と同様に操作
して、N-[2-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-ガラク
トピラノシルオキシ)エチル] [5,6]-アザフラロイド
(式(I-1)中、Aが2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-
ガラクトピラノシル基である化合物、以下、(D-AcGal-
(CH2)2-N)C60と称する)を30.1 mg(収率14 %)と、N,
N´-ビス[2-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-ガラク
トピラノシルオキシ)エチル] [5,6]-ジアザフラロイド
(式(II-1)中、Aが2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D
-ガラクトピラノシル基である化合物、以下、(D-AcGal-
(CH2)2-N)2C60と称する)を27.6 mg(収率19 %)得た。
2.08 (s, 3H, CH3), 2.09 (s, 3H, CH3), 2.19 (s, 3H,
CH3), 3.99-4.07(m, 3H, H-5, H-β1, H-β2),4.15-4.
28 (m, 3H, H-6a, H-α1, H-α2), 4.37 (dd, J=5.01 1
0.50, 1H, H-6b), 4.79 (d, J=8.10, 1H, H=1), 5.09
(dd, J = 3.30, 10.80 Hz, 1H, H-3), 5.33 (dd, J =
8.10, 10.50 Hz, 1H, H-2), 5.44 (d, J = 2.70 Hz, 1
H, H-4).13 C NMR (75.45 MHz, CDCl3): δ 20.49, 20.60, 20.9
3, 20.86, 29.60, 51.28,61.16, 66.99, 68.18, 68.81,
70.76, 101.25, 121.96, 125.96, 128.56, 129.77, 13
0.92, 131.85, 132.09, 132.62, 133.77, 135.21, 135.
61, 135.80, 136.93, 137.82, 138.46, 138.87, 139.3
0, 139.66,140.79, 140.95, 141.83, 142.13, 142.09,
143.54, 143.75, 143.92, 144.09, 144.12, 144.32, 14
4.48, 144.67, 144.77, 144.83, 145.31, 145.45, 145.
71, 146.91, 147.42, 147.63, 162.44, 169.60, 170.3
5, 170.46, 170.58. m/z = 1109.1(calcd. for C76H23O10N 1110.02). UV(DMSO)λmax 266, 328, 370 (nm). IR(KBr) 1750, 1430, 1367, 1262, 1047, 525cm-1.
07, 2.08, 2.12(s), 2.19(s), 2.21(s), 3.99-4.47(m),
4.73(d, J=8.10 Hz, 1H, H-1a), 4.80(d, J=8.10 Hz,
1H, H-1b), 5.076-5.122(dd, 2H), 5.30-5.365(m, 2H),
5.44-5.45(m, 2H).13 C NMR (75.45MHz,CDCl3) : δ 20.47, 20.59, 20.85,
20.91, 51.23, 60.97,61.11, 66.92, 66.99, 68.17, 6
8.30, 68.75, 68.86, 70.71, 70.95, 101.15, 101.20,
130.55, 130.89, 131.81, 132.59, 134.40, 135.05, 13
5.16, 135.60, 136.86, 137.56, 138.41, 138.82, 139.
14, 139.56, 139.63, 139.80, 140.32, 140.60, 140.9
4, 141.55, 141.68, 141.78, 142.05, 142.41, 142.72,
142.80, 143.51, 143.54, 143.75, 143.90, 144.03, 1
44.09, 144.14, 144.19, 144.27, 144.42, 144.74, 14
4.79, 144.92, 145.09, 145.18, 145.42, 145.61, 146.
78, 146.86, 147.60, 147.67, 162.42, 169.57, 169.6
0, 170.32, 170.45, 170.51, 170.54. m/z = 1109.1(calcd. for C76H23O10N 1110.02). UV(DMSO)λmax 266, 329, 370 (nm). IR(KBr)1752, 1430, 1371, 1226, 1077, 527cm-1.
(α-D-グルコピラノシル(1-4)-D-グルコピラノシド)と
フラーレンC60の反応 2-アジドエチル 2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グル
コピラノシド42.9 mg(1.03×10-4mol) とフラーレンC60
73.4 mg (1.02×10-4mol) の代わりに、2-アジドエチ
ル 2,3,6,8,9,13-ヘプタ-O-アセチル-β-(α-D-グルコ
ピラノシル(1-4)-D-グルコピラノシド)72.7 mg (1.03×
10-4mol) とフラーレンC60 75.1 mg (1.04×10-4mol)
を用いる以外は実施例1と同様に操作して、N-[2-(2,3,
6,8,9,13-ヘプタ-O-アセチル-β-(α-D-グルコピラノシ
ル(1-4)-D-グルコピラノシルオキシ)エチル) [5,6]-ア
ザフラロイド(式(I-1)中、Aが2,3,6,8,9,13-ヘプタ
-O-アセチル-β-(α-D-グルコピラノシル(1-4)-D-グル
コピラノシル基である化合物、以下、(D-AcMal-(CH2)2-
N)C60と称する)を24.5 mg(収率17 %)と、N, N´-ビ
ス[2-(2,3,6,8,9,13-ヘプタ-O-アセチル-β-(α-D-グル
コピラノシル(1-4)-D-グルコピラノシルオキシ)エチル)
[5,6]-ジアザフラロイド(式(II-1)中、Aが2,3,6,
8,9,13-ヘプタ-O-アセチル-β-(α-D-グルコピラノシル
(1-4)-D-グルコピラノシル基である化合物、以下、(D-A
cMal-(CH2)2-N)2C60と称する)を36.4 mg(収率34 %)
得た。
2.02 (s, 3H, CH3), 2.03 (s, 3H, CH3), 2.05 (s, 3H,
CH3),2.06(s, 3H, CH3), 2.11(s, 3H, CH3), 2.18(s,
3H, CH3), 3.77-3.81(m, H1, H-5), 3.96-4.17 (m, 6H,
H-4, H-11, H-12a, H-α1, H-β1, H-β2), 4.24-4.38
(m, 3H, H=6a, H-12b, H-α2), 4.55 (dd, 1H, H-6b),
4.82-4.98 (m, 3H, H-1, H-2, H-8), 5.07(t, 9.90 Hz,
1H, H-10).13 C NMR (75.45 MHz, CDCl3): δ 20.47, 20.60, 20.8
3, 29.60, 51.63, 61.44,62.80, 67.96, 68.47, 68.70,
69.32, 69.98, 72.28, 72.65, 75.45, 95.61, 100.54,
133.85, 134.34, 134.60, 134.97, 135.44, 135.87, 1
35.95, 136.00, 136.08, 136.34, 136.79, 136.94, 13
7.09, 137.17, 137.62, 137.75, 137.99, 138.27, 138.
48, 138.66, 138.95, 139.43, 139.50, 139.92, 140.1
4, 140.92, 141.57, 142.47, 142.85, 143.06, 143.25,
143.36, 143.56, 143.79, 143.99, 144.15, 144.19, 1
44.30, 144.46, 144.59, 144.76, 144.87, 145.13, 14
5.32, 145.35, 145.92, 146.11, 146.21, 146.31, 146.
92, 147.88, 169.60, 169.90, 170.17, 170.46, 170.7
4. m/z = 1397.7(calcd. for C88H39O18N 1398.27). UV(DMSO)λmax 266, 326, 370 (nm). IR(KBr)1750, 1436, 1367, 1232, 1044, 527cm-1.
2.05, 2.07, 2.09, 2.11,3.76-3.79(m), 3.88-4.60(m),
4.74-5.58(m).13 C NMR (75.45 MHz, CDCl3): δ,20.43, 20.55, 20.7
6, 50.95, 51.08, 61.36,62.75, 67.91, 68.22, 68.41,
68.67, 69.27, 69.93, 72.08, 72.13, 72.26, 72.44,
72.57, 72.73, 75.27, 75.46, 95.59, 100.15, 100.28,
130.50, 130.76,131.83, 132.54, 134.37, 135.02, 13
5.16, 135.53, 136.80, 137.49, 138.38,138.82, 139.1
4, 139.53, 139.59, 139.77, 140.27, 140.53, 140.79,
141.52,141.66, 141.75, 142.02, 142.38, 142.70, 14
2.78, 143.48, 143.53, 143.75,143.88, 143.99, 144.0
8, 144.12, 144.17, 144.25, 144.37, 144.67, 144.72,
144.77, 144.90, 145.05, 145.09, 145.18, 145.40, 14
5.60, 146.78, 146.83,147.59, 147.63, 162.34, 169.5
6, 169.83, 170.12, 170.38, 170.59, 170.67. m/z = 2076.7(calcd. for C116H78O36N2 2075.89). UV(DMSO)λmax 265, 327, 370 (nm). IR(KBr)1756, 1431, 1369, 1234, 1047, 520cm-1.
ラノシドとフラーレンC6 0の反応 2-アジドエチル 2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グル
コピラノシド 42.9 mg(1.03×10-4mol) とフラーレンC
60 73.4 mg (1.02×10-4mol) の代わりに、2-アジドエ
チル 2,3,4-トリ-O-アセチル-β-D-キシロピラノシド 1
2.4 mg(3.60×10-5mol) とフラーレンC60 26.6 mg(3.69
×10-5mol) を用いる以外は実施例1と同様に操作し
て、N-[2-(2,3,4-トリ-O-アセチル-β-D-キシロピラノ
シルオキシ)エチル] [5,6]-アザフラロイド(式(I-1)
中、Aが2,3,4-トリ-O-アセチル-β-D-キシロピラノシ
ル基である化合物、以下、(D-AcXyl-(CH2)2-N)C60と称
する)を5.23 mg(収率14 %)と、N, N´-ビス[2-(2,3,
4-トリ-O-アセチル-β-D-キシロピラノシルオキシ)エチ
ル] [5,6]-ジアザフラロイド(式(II-1)中、Aが2,
3,4-トリ-O-アセチル-β-D-キシロピラノシル基である
化合物、以下、(D-AcXyl-(CH2)2-N)2C60と称する)を1
2.2 mg(収率50 %)得た。
2.07 (s, 3H, CH3), 2.09 (s, 3H, CH3), 3.48 (dd, J=
8.40, 12.00 Hz, 1H, H-5a), 4.02-4.37(m, 5H,H-5b, H
-α1, H-α2, H-β1, H-β2), 4.79 (d, J=6.90 Hz, 1
H, H-1), 4.97-5.08 (m, 2H, H-2, H-4), 5.23 (t, J=
8.10, 8.40 Hz, 1H, H-3).13 C NMR (75.45 MHz, CDCl3): δ 20.65, 20.78, 29.5
8, 51.73, 62.12, 68.88,70.71, 71.37, 100.91, 128.7
2, 128.88, 129.79, 130.11, 130.97, 131.20, 133.85,
134.98, 135.88, 135.99, 136.37, 136.84, 136.99, 1
37.64, 137.95, 138.00, 138.28, 138.64, 139.42, 14
0.66, 140.79, 140.90, 141.58, 142.54, 142.83, 143.
04, 143.20, 143.25, 143.54, 143.77, 143.98, 144.1
8, 144.29, 144.45, 144.61, 144.74, 144.85, 145.13,
145.29, 146.19, 146.29, 146.76, 147.93, 169.64, 1
70.06, 170.28. m/z = 1038.8(calcd. for C73H19O8N 1038.00). UV(DMSO)λmax 266, 326, 370 (nm). IR(KBr)1756, 1430, 1369, 1221, 1037, 524cm-1.
06(s), 2.07(s), 2.09(s), 2.11(s), 3.43-3.52(m), 4.
05-4.51(m), 4.71-4.77(dd, 2H), 5.02-5.11(m,4H), 5.
21-5.28(m, 2H).13 C NMR (75.45 MHz, CDCl3):δ 20.62, 20.73, 20.78,
21.31, 51.02, 51.16,62.13, 62.29, 67.84, 68.05, 6
8.31, 68.67, 68.94, 70.84, 70.89, 71.58, 71.76, 10
0.70, 100.91, 125.34, 128.27, 129.09, 130.57, 130.
84, 131.60, 132.61, 132.69, 134.51, 134.89, 135.2
6, 135.47, 137.04, 137.36, 137.93, 138.79, 138.88,
139.04, 139.55, 139.59, 139.74, 139.79, 140.86, 1
40.90, 141.66, 141.73, 142.12, 142.33, 142.73, 14
2.80, 143.15, 143.44, 143.57, 143.72, 143.85, 144.
01, 144.04, 144.06, 144.20, 144.29, 144.33, 144.3
7, 144.71, 144.93, 145.03, 145.09, 145.21, 145.34,
145.58, 146.81, 146.84, 147.65, 162.55, 169.57, 1
69.62, 170.03, 170.27. m/z = 1356.6(calcd. for C86H38O16N2 1355.25). UV(DMSO)λmax 265, 328, 370 (nm). IR(KBr)1756, 1369, 1221, 1037, 524cm-1.
ロホルムとメタノールの混合液(クロロホルム:メタノ
ール=1:1)4 mL中の溶液にナトリウムメトキシドを
加えpH9に調整した。窒素下、油浴中70 ℃で30分間遮
光下に加熱した後、その溶液を25%酢酸水溶液で中和
し、冷蔵庫中に3時間放置した。生じた沈殿をメンブレ
ンフィルターでろ過して集め、減圧乾燥してN-[2-(β-D
-グルコピラノシルオキシ)エチル] [5,6]-アザフラロイ
ド(式(I-1)中、Aがβ-D-グルコピラノシル基である
化合物、以下、(D-Glc-(CH2)2-N)C60と称する)を6.77m
g(収率84 %)得た。 UV(DMSO)λmax 265, 323, 339, 369 (nm). IR(KBr)3439, 2924, 1647, 1436, 1082, 528cm-1.
AcGlc-(CH2)2-N)C60 9.5 mg (8.56×10-6mol)の代わり
に用いる以外は、実施例6と同様に操作して、N, N´-
ビス[2-(β-D-グルコピラノシルオキシ)エチル][5,6]-
ジアザフラロイド(式(II-1)中、Aがβ-D-グルコピ
ラノシル基である化合物、以下、(D-Glc-(CH2)2-N)2C60
と称する)を14.7mg(収率69%)得た。 UV(DMSO)λmax 265, 324, 339, 370 (nm). IR(KBr)3423, 2918, 1653, 1418, 1078, 531cm-1.
-AcGlc-(CH2)2-N)C609.5 mg (8.56×10-6mol)の代わり
に用いる以外は、実施例6と同様に操作して、N-[2-(β
-D-マンノピラノシルオキシ)エチル][5,6]-アザフラロ
イド(式(I-1)中、Aがβ-D-マンノピラノシル基である
化合物、以下、(D-Man-(CH2)2-N)C60と称する)を10.8m
g(収率71 %)得た。 UV(DMSO)λmax 265, 325, 340, 370 (nm). IR(KBr)3447, 2918, 1653, 1418, 1076, 526cm-1.
cGlc-(CH2)2-N)C60 9.5 mg (8.56×10-6mol)の代わりに
用いる以外は、実施例6と同様に操作して、N,N´-ビス
[2-(β-D-マンノピラノシルオキシ)エチル][5,6]-ジア
ザフラロイド(式(II-1)中、Aがβ-D-マンノピラノシ
ル基である化合物、以下、(D-Man-(CH2) 2-N)2C60と称す
る)を14.8mg(収率38%)得た。 UV(DMSO)λmax 266, 322, 338, 370 (nm). IR(KBr) 3388, 2918, 1653, 1419, 1056, 530 cm-1.
-AcGlc-(CH2)2-N)C609.5 mg (8.56×10-6mol)の代わり
に用いる以外は、実施例6と同様に操作して、N-[2-(β
-D-ガラクトピラノシルオキシ)エチル][5,6]-アザフラ
ロイド(式(I-1)中、Aがβ-D-ガラクトピラノシル基で
ある化合物、以下、(D-Gal-(CH2)2-N)C60と称する)を1
0.0mg(収率72 %)得た。 UV(DMSO)λmax 265, 326, 340, 370 (nm). IR(KBr)3418, 2928, 1638, 1415, 1077, 526 cm-1.
-AcGlc-(CH2)2-N)C609.5 mg (8.56×10-6mol)の代わり
に用いる以外は、実施例6と同様に操作して、N, N´-
ビス[2-(β-D-ガラクトピラノシルオキシ)エチル] [5,
6]-ジアザフラロイド(式(II-1)中、Aがβ-D-マンノ
ピラノシル基である化合物、以下、(D-Gal-(CH2)2-N)2C
60と称する)を9.60mg(収率65 %)得た。 UV(DMSO)λmax 265, 324, 340, 370 (nm). IR(KBr)3377, 2928, 1638, 1416, 1074, 530 cm-1.
lc-(CH2)2-N)C60 9.5mg (8.56×10-6mol)の代わりに用
いる以外は、実施例6と同様に操作して、N-[2-(β-(α
-D-グルコピラノシル(1-4)-D-グルコピラノシルオキシ)
エチル) [5,6]-アザフラロイド(式(I-1)中、Aがβ-
(α-D-グルコピラノシル(1-4)-D-グルコピラノシル基で
ある化合物、以下、(Mal-(CH2)2-N)C60と称する)を17.
7mg(収率86 %)得た。 UV(DMSO)λmax 265, 326, 339, 370 (nm). IR(KBr)3419, 2925, 1641, 1428, 1054, 528cm-1.
lc-(CH2)2-N)C60 9.5mg (8.56×10-6mol)の代わりに用
いる以外は、実施例6と同様に操作して、N,N´-ビス[2
-(β-(α-D-グルコピラノシル(1-4)-D-グルコピラノシ
ルオキシ)エチル)[5,6]-ジアザフラロイド(式(II-
1)中、Aがβ-(α-D-グルコピラノシル(1-4)-D-グルコ
ピラノシル基である化合物、以下、(Mal-(CH2)2-N)2C60
と称する)を9.45mg(収率66 %)得た。 UV(DMSO)λmax 265, 323, 337, 370 (nm). IR(KBr)3412, 2927, 1643, 1457, 1033, 527 cm-1.
-AcGlc-(CH2)2-N)C609.5 mg (8.56×10-6mol)の代わり
に用いる以外は、実施例6と同様に操作して、N-[2-(β
-D-キシロピラノシルオキシ)エチル][5,6]-アザフラロ
イド(式(I-1)中、Aがβ-キシロピラノシル基である化
合物、以下、(D-Xyl-(CH2)2-N)C60と称する)を2.84mg
(収率26 %)得た。 UV(DMSO)λmax 265, 324, 339, 370 (nm). IR(KBr)3450, 2924, 1644, 1429, 1076, 527cm-1.
-AcGlc-(CH2)2-N)C609.5 mg (8.56×10-6mol)の代わり
に用いる以外は、実施例6と同様に操作して、N, N´-
ビス[2-(β-D-キシロピラノシルオキシ)エチル] [5,6]
-ジアザフラロイド(式(II-1)中、Aがβ-キシロピラ
ノシル基である化合物、以下、(D-Xyl-(CH2)2-N)2C60と
称する)を18.2mg(収率71 %)得た。 UV(DMSO)λmax 265, 325, 339, 370 (nm). IR(KBr)3374, 2886, 1647, 1419, 1045, 529 cm-1.
の式で表す。
ェニルイソベンゾフラン(DPBF)のDMSO溶液を調製し
た。石英セルに調製したDMSO溶液を3 mL 入れ、この溶
液中の濃度が6.5×10-7 M になるように1.5×10-5 M の
フラーレン誘導体のDMSO 溶液を加えた後、この溶液中
に酸素を1分以上バブリングした。セルを恒温槽内の所
定の位置にセットし、マルチスターラーで攪拌、光を10
秒ごとに照射し、418 nmにおけるDPBFの吸光度を測定し
た。測定した吸光度の自然対数を、光の照射時間に対し
てプロットし、その傾きを求めてテトラフェニルポルフ
ィリンの量子収率(φ1O2)に対する相対的なスケール
を算出した。その結果を表2に示す。
く一重項酸素を発生していることが判明した。
下、化合物Aと称する)の細胞毒性を、MTTアッセイ法
(Carmichal, J.,W.G.DeGraff, A.F.Gazdar, J.D.Minna
およびJ.B.Mitchell, Cancer Res., 1987, 47, 936-94
2)を用いたヒーラー細胞の生存力で評価した。ヒーラー
細胞(5×103細胞/ウエル)を、10%胎児ウシ血
清(FBS)を含むダルベッコの修飾イーグル培地(D
MEM)中で、96ウエル−プレートで5%CO2下、
37℃で24時間インキュベートした。リン酸緩衝溶液
(PBS)で洗浄した後、細胞に本発明のフラーレン誘
導体の(D-Mal-(CH2)2-N)C60(DMEM)(-)溶液(25μ
M)を100μl加え、2時間インキュベートした。その細
胞をPBSで洗浄し、DMEM(+)100μlで交換した後、生
存力をMTTアッセしたイにより測定した。生存力は、5
70nmでの吸光度(OD570)を測定することにより
決定した。図1は、照射を行っていない細胞の生存比
(%)を示す。その比は、以下の式に従って計算した:
細胞生存比(%)={化合物A存在時のOD570/化合
物A不在時のOD570}×100。細胞生存比が100%
とは、細胞毒性が存在しないことを示す。この比は、化
合物Aの細胞毒性と考えられる。図1から示されるよう
に、化合物A存在下でも、照射を行っていないときに
は、細胞毒性を示さないことが明らかとなった。
上記と同様に処理した。化合物Aを加えた細胞を、500 W
ハロゲンランプで8分間照射した。24時間インキュベ
ートした後、上澄み液を取り除き、ホルマザンをDMSO10
0μlに溶解した後、生存力を、570nmでの吸光度
(OD570)を測定することにより決定した。図1は、
照射後の細胞生存比(%)を示した。細胞生存比は、以下
の式に従って計算した;細胞生存比(%) = [照射したと
きの化合物A存在時のOD570/照射したときの化合物A不在
時のOD570 ] × 100。図1から示されるように、化合物
A存在下に光照射を行うと、細胞毒性を示すことが明ら
かとなった。
物A)および実施例14で得られた化合物(D-Xyl-(CH2)2-
N)C60(以下、化合物Bと称する)を、添加量1、5、10、
25、50μMでそれぞれ用いる以外は、試験例2と同様に
して操作した。得られた細胞毒性の結果を化合物Aにつ
いては図2に、化合物Bについては図3に示す。図2か
ら示されるように、化合物Aは10μMと低い濃度で約50%
の細胞に対し毒性を示した。
は、糖類の残基および低級アルキレン基の導入により親
水性と親油性の両方が高まり、かつ糖類の残基による細
胞認識により腫瘍細胞に対する選択性が期待される。さ
らに本発明のフラーレン誘導体またはその塩には、暗所
では細胞に対して毒性が無く、光照射により殺細胞効果
を有していることから、PDT療法およびPDDにおけ
る光増感剤として有用である。また、本発明のフラーレ
ン誘導体またはその塩は、感温塗料としても利用可能で
ある。
フラーレン誘導体の毒性と、光照射を行った、細胞に対
する本発明のフラーレン誘導体の毒性を示すグラフであ
る。
Claims (4)
- 【請求項1】式(I): 【化1】 [式中、Aは、単糖類または二糖類の残基であり、Alk
は、低級アルキレン基であり、式(X): 【化2】 で表される基はフラーレン残骨格を表し、nは1または
2の整数である]で表されるフラーレン誘導体またはそ
の塩。 - 【請求項2】Aがβ−D−グルコピラノシル、β−D−
マンノピラノシル、β−D−ガラクトピラノシル、β−
D−キシロピラノシルまたはα−D−グルコピラノシル
−(1→4)−α−D−グルコピラノシルであり、Alk
がエチレン基であり、式(X)で表される基がフラーレ
ンC60の残骨格を表す請求項1のフラーレン誘導体また
はその塩。 - 【請求項3】 請求項1または2のいずれか一つに記載
のフラーレン誘導体またはその塩からなる光増感用組成
物。 - 【請求項4】 光線力学的療法に用いられる請求項3に
記載の光増感用組成物。
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