JP2002212118A - オクタフルオロシクロブタンの精製方法および製造方法並びにその用途 - Google Patents

オクタフルオロシクロブタンの精製方法および製造方法並びにその用途

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    • C07C17/38Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
    • C07C17/395Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by treatment giving rise to a chemical modification of at least one compound

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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 本発明に係るオクタフルオロシクロブタ
ンの精製方法は、不純物を含有する粗オクタフルオロシ
クロブタンを、不純物分解剤と加熱下で接触させ、次い
で吸着剤と接触させることにより、前記粗オクタフルオ
ロシクロブタンから前記不純物を実質的に除去すること
を特徴としている。 【効果】 本発明のオクタフルオロシクロブタンの精製
方法あるいは製造方法によれば、フルオロカーボン等の
不純物を実質的に除去することができ、高純度のオクタ
フルオロシクロブタンを容易に得ることができる。ま
た、本発明の精製方法により得られるオクタフルオロシ
クロブタンは、不純物を実質的に含んでいないので、半
導体デバイス製造プロセス等で用いるエッチングガス、
あるいはクリーニングガスとして用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、オクタフルオロシクロブ
タンの精製方法、その製造方法、高純度オクタフルオロ
シクロブタンおよびその用途に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体デバイス製造プロセス
においては、半導体回路を構成する各種の薄膜材料に回
路パターンを形成するための手法の一つとして、薄膜材
料を部分的に除去するガスエッチングが行われている。
また、薄膜形成過程での反応容器内等に付着した薄膜原
料を除去するため、クリーニングガスなどにより付着物
を除去することが行われている。このような半導体デバ
イス製造プロセスにおいては、有用なエッチングガスあ
るいはクリーニングガスの一つとして、従来よりオクタ
フルオロシクロブタン(以下「FC−C318」という
ことがある。)が用いられている。
【0003】一方、近年、電気機器あるいは電子機器の
高性能化、小型化、高密度配線化等にともない、回路基
板の電極はより微細化する傾向にあり、エッチング等に
よる回路パターン形成をより高精度で行うために、不純
物が極力除去された高純度のエッチングガスを用いるこ
とが求められている。エッチングガス中に微量であって
も不純物が含まれていると、微細なパターン形成におい
て広い幅線を生じさせたり、あるいは高密度集積回路を
有する製品の欠陥を増加させる要因となることがあるか
らである。
【0004】またクリーニングガスによる付着物の除去
過程においても、純度、品質の高いデバイスを提供する
ため、クリーニング後の半導体デバイス製造プロセス中
の残留不純物をできるだけ低減させることが必要であ
り、不純物を実質的に含まない高純度のクリーニングガ
スの提供が求められている。前記FC−C318の製造
方法としては、たとえば、テトラフルオロエチレン(以
下「FC−1114」ということがある。)あるいはヘ
キサフルオロプロペン(以下「FC−1216」という
ことがある。)を製造する際に、副生物として得られる
FC−C318を精製して得る方法が挙げられる。
【0005】しかしながら、前記FC−1114あるい
はFC−1216は、たとえば、EP451793号公
報に記載されているように、クロロジフルオロメタン
(以下「HCFC−22」ということがある。)を熱分
解して製造され、この熱分解反応で生成する物質の種類
も多く、未反応のHCFC−22と含塩素化合物も多く
含まれている。
【0006】表1に、FC−C318およびHCFC−
22を熱分解した際に生成する不純物として含まれる化
合物の沸点を示す。これらのうち、FC−1114ある
いはFC−1216といった目的生成物および未反応の
HCFC−22は蒸留によりほとんど分離することがで
きる。しかし、クロロフルオロカーボン、特に2−クロ
ロ−1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロ
パン(以下「CFC−217ba」ということがあ
る。)、1−クロロ−1,1,2,2,3,3,3−ヘ
プタフルオロプロパン(以下「CFC−217ca」と
いうことがある。)、2−クロロ−1,1,1,2−テ
トラフルオロエタン(以下「HCFC−124」という
ことがある。)、1−クロロ−1,1,2,2−テトラ
フルオロエタン(以下「HCFC−124a」というこ
とがある。)、1,2−ジクロロテトラフルオロエタン
(以下「CFC−114」ということがある。)、FC
−1216および1H−ヘプタフルオロプロパン(以下
「HFC−227ca」ということがある。)は、FC
−C318と沸点が近いため、不純物濃度が1質量pp
m以下であるFC−C318を蒸留分離で得ることは非
常に困難であった。
【0007】
【表1】
【0008】このため、蒸留分離以外の精製方法とし
て、抽出蒸留法、膜分離法、吸着分離法等の精製方法も
試みられている。しかし、抽出蒸留法は設備コストが高
く、プロセスが煩雑である等の問題があり、膜分離法
は、FC−C318と不純物を分離するために必要な特
性を有する適当かつ実用的な膜が現存せず、たとえば、
FC−C318中の不純物含有量を1質量ppm以下と
いうように高純度に精製することは困難であった。ま
た、表2に示すように、FC−C318と不純物化合物
との分子径(安定型構造時における計算値)にはほとん
ど差がないこと、前述のようにFC−C318と不純物
化合物の沸点差が小さいこと、さらにはFC−C318
と不純物の構造と物性が類似しているため、既存の吸着
剤、たとえば、活性炭、シリカゲル、ゼオライト(モレ
キュラーシーブ)、モレキュラーシービングカーボン
(以下「MSC」という。)等を用いた吸着分離法によ
っては、FC−C318と不純物化合物とを分離して、
高純度のFC−C318を得ることは困難であった。
【0009】
【表2】
【0010】このうち、活性炭は不純物の1つであるF
C−1216を吸着除去するには有効であるが、塩素化
合物を含む他の全ての不純物を分離することは困難であ
った。したがって、従来の精製方法では、フルオロカー
ボンからなる不純物、特にCFC−217baの濃度が
1質量ppm以下であるFC−C318を得ることは困
難であった。
【0011】そこで本願発明者らは、上記問題を解決す
べく鋭意研究し、フルオロカーボン等の不純物を含有す
る粗オクタフルオロシクロブタンを、酸化鉄とアルカリ
土類金属化合物とを含有する不純物分解剤に接触させ、
さらに吸着剤に接触させると、実質的にこれらの不純物
を容易に除去することができることを見出した。すなわ
ち、CFC−217ba、CFC−217ca、HCF
C−124、HCFC−124a、CFC−114、F
C−1216およびHFC−227caなどのフルオロ
カーボンからなる不純物、特にCFC−217baを、
10〜10,000質量ppm程度の濃度で含有するF
C−C318を、不純物分解剤と接触させ、次いで吸着
剤に接触させることにより、これらの不純物を1質量p
pm以下に低減できるFC−C318の精製方法を見出
し、本発明を完成するに至った。
【0012】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題を解決しようとするものであって、不純物を含有す
る粗オクタフルオロシクロブタンから、不純物を実質的
に除去することができるオクタフルオロシクロブタンの
精製方法を提供することを目的としている。特に、従来
の精製方法では除去することが困難であったCFC−2
17baを効果的に除去し、フルオロカーボン等の不純
物を1質量ppm以下にすることができる精製方法を提
供することをより具体的な目的とする。
【0013】また、その精製方法を含むオクタフルオロ
シクロブタンの製造方法、高純度オクタフルオロシクロ
ブタンおよびその用途を提供することを目的としてい
る。
【0014】
【発明の概要】本発明に係るオクタフルオロシクロブタ
ンの精製方法は、不純物を含有する粗オクタフルオロシ
クロブタンを、不純物分解剤と加熱下で接触させ、次い
で吸着剤と接触させることにより、前記粗オクタフルオ
ロシクロブタンから前記不純物を実質的に除去すること
を特徴としている。
【0015】前記不純物分解剤は、酸化鉄およびアルカ
リ土類金属化合物からなることが好ましい。前記酸化鉄
は、酸化第二鉄であることが好ましい。前記酸化第二鉄
は、γ―水酸化酸化鉄および/またはγ―酸化第二鉄で
あることが好ましい。
【0016】前記アルカリ土類金属化合物は、マグネシ
ウム、カルシウム、ストロンチウムおよびバリウムのい
ずれかのアルカリ土類金属の酸化物、水酸化物および炭
酸塩から選ばれる少なくとも1種であることが好まし
い。前記不純物分解剤は、該不純物分解剤に対して、酸
化鉄を5〜40質量%、アルカリ土類金属化合物を60
〜95質量%の割合で含有することが好ましい。
【0017】前記不純物分解剤は、平均粒径が100μ
m以下である酸化鉄の粉末と、平均粒径が100μm以
下であるアルカリ土類金属化合物の粉末とからなる粒剤
であることが好ましい。前記不純物分解剤は、平均粒径
が0.5〜10mmの範囲にある粒剤であることが好ま
しい。
【0018】前記粗オクタフルオロシクロブタンを前記
不純物分解剤と接触させる温度は、250℃〜380℃
での範囲にあることが好ましい。前記吸着剤は、活性
炭、モレキュラーシービングカーボンおよび賦活炭から
選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。前記賦
活炭は、原料炭を酸および水で洗浄する工程(工程1)
と、不活性ガス気流中、原料炭を50〜250℃の温度
で加熱して該原料炭を脱酸素処理および/または脱水処
理する工程(工程2)と、不活性ガス気流中、原料炭を
500〜700℃の温度で加熱して該原料炭を再炭化処
理する工程(工程3)と、不活性ガス、二酸化炭素およ
び水蒸気を含有する混合ガス気流中、原料炭を700〜
900℃の温度で加熱して該原料炭を賦活化処理する工
程(工程4)とからなる方法により得られる賦活炭であ
ることが好ましい。
【0019】前記原料炭は、ヤシ殻炭、石炭、木炭およ
びタールピッチから選ばれる少なくとも1種を400〜
600℃の温度で加熱して炭化処理して得られるもので
あることが好ましい。前記酸は鉱酸であり、該酸の濃度
は1〜1000モル/m3の範囲であることが好まし
い。
【0020】前記酸は塩酸および/または硫酸であるこ
とが好ましい。前記工程2を実施した後、次いで前記工
程3に移行するに際し、不活性ガス気流下に、工程2を
経た原料炭を300〜500℃/hrの速度で、500
〜700℃の温度範囲まで昇温することが好ましい。前
記工程3を実施した後、次いで前記工程4に移行するに
際し、不活性ガス気流下に、工程3を経た原料炭を10
0〜200℃/hrの速度で、700〜900℃の温度
範囲まで昇温することが好ましい。
【0021】前記混合ガスが、全混合ガスの体積に対し
て、不活性ガスを50〜89体積%、二酸化炭素を10
〜30体積%、水蒸気を1〜20体積%の割合で含有す
ることが好ましい。前記工程4の後、さらに、不活性ガ
ス気流下に、工程4を経た賦活炭を200〜300℃/
hrの速度で、常温まで降温することが好ましい。前記
賦活炭のヨウ素吸着量は、700〜1000mg/gで
あることが好ましい。
【0022】前記賦活炭に含まれるアルカリ金属の総含
有量は、1000ppm以下であることが好ましい。前
記アルカリ金属は、カリウムであって、前記賦活炭に含
まれる総含有量が500ppm以下であることが好まし
い。前記粗オクタフルオロシクロブタンは、前記不純物
を10〜10,000質量ppmの量で含有することが
好ましい。
【0023】前記不純物は、2−クロロ−1,1,1,
2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン、1−クロロ
−1,1,2,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパ
ン、1−クロロ−1,2,2,2−テトラフルオロエタ
ン,1−クロロ−1,1,2,2−テトラフルオロエタ
ン、1,2−ジクロロ−1,1,2,2−テトラフルオ
ロエタン、ヘキサフルオロプロペンおよび1H−ヘプタ
フルオロプロパンから選ばれる少なくとも1種のフルオ
ロカーボンであることが好ましい。
【0024】実質的に不純物が除去されたオクタフルオ
ロシクロブタン中に残留する不純物の濃度は、1質量p
pm未満であることが好ましい。本発明に係るオクタフ
ルオロシクロブタンの製造方法は、不純物を含有する粗
オクタフルオロシクロブタンを製造した後、該粗オクタ
フルオロシクロブタンを不純物分解剤と加熱下で接触さ
せ、次いで吸着剤と接触させて、実質的に不純物が除去
されたオクタフルオロシクロブタンを得ることを特徴と
している。
【0025】前記不純物を含有する粗オクタフルオロシ
クロブタンを製造する工程は、クロロジフルオロメタン
を熱分解するものであってもよい。また、前記不純物
は、2−クロロ−1,1,1,2,3,3,3−ヘプタ
フルオロプロパン、1−クロロ−1,1,2,2,3,
3,3−ヘプタフルオロプロパン、1−クロロ−1,
2,2,2−テトラフルオロエタン,1−クロロ−1,
1,2,2−テトラフルオロエタン、1,2−ジクロロ
−1,1,2,2−テトラフルオロエタン、ヘキサフル
オロプロペンおよび1H−ヘプタフルオロプロパンから
選ばれる少なくとも1種のフルオロカーボンであっても
よい。
【0026】本発明に係るオクタフルオロシクロブタン
は、フルオロカーボンからなる不純物の含有量が0.0
001質量%未満であり、かつ、純度が99.9999
質量%以上であることを特徴としている。前記フルオロ
カーボンは、2−クロロ−1,1,1,2,3,3,3
−ヘプタフルオロプロパン、1−クロロ−1,1,2,
2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン、1−クロロ
−1,2,2,2−テトラフルオロエタン,1−クロロ
−1,1,2,2−テトラフルオロエタン、1,2−ジ
クロロ−1,1,2,2−テトラフルオロエタン、ヘキ
サフルオロプロペンおよび1H−ヘプタフルオロプロパ
ンから選ばれる少なくとも1種のフルオロカーボンであ
ってもよい。
【0027】本発明に係るガスは、前記オクタフルオロ
シクロブタンを含有することを特徴としている。本発明
に係るエッチングガスは、前記ガスからなることを特徴
としている。本発明に係るクリーニングガスは、前記ガ
スからなることを特徴としている。
【0028】
【発明の具体的説明】[オクタフルオロシクロブタンの
精製方法]本発明に係るオクタフルオロシクロブタンの
精製方法は、不純物を含有する粗オクタフルオロシクロ
ブタンを、不純物分解剤と加熱下で接触させ、次いで吸
着剤と接触させることにより、前記粗オクタフルオロシ
クロブタンから前記不純物を実質的に除去する方法であ
る。以下、まずこの精製方法について詳しく説明する。
なお、本明細書において、粗オクタフルオロシクロブタ
ンとは、本発明に係る精製工程を経ていない、不純物が
含有されたオクタフルオロシクロブタンを指す。また、
実質的に除去されたとは、不純物が全く含まれていない
か、あるいはほとんど含まれていないことを意味する。不純物分解剤 本発明では、酸化鉄およびアルカリ土類金属化合物から
なる不純物分解剤を好ましく用いることができる。
【0029】酸化鉄としては、たとえば、酸化第一鉄、
酸化第二鉄などが挙げられるが、このうち酸化第二鉄を
好ましく用いることができる。酸化第二鉄のうちでは、
γ−FeOOH(γ−水酸化酸化鉄)、γ−Fe2
3(γ−酸化第二鉄)が好ましく、さらに好ましくはγ
−FeOOHを用いることが望ましい。これらの酸化鉄
は1種単独でまたは複数を併用して用いることもでき
る。
【0030】γ−FeOOHあるいはγ−Fe23が、
α−Fe23に比較して好ましく用いることができるの
は、酸化鉄の活性に関係するためであると推測される。
γ−FeOOHあるいはγ−Fe23は反応性がより高
く、塩素化合物に対する活性は、γ−FeOOH>γ−
Fe23>α−FeOOH>Fe23≫α−Fe23
順であった。このような塩素化合物に対する活性の相違
は、γ−FeOOHあるいはγ−Fe23中の鉄原子と
酸素原子との結合エネルギーが、α−FeOOH等のそ
れよりも小さいためであると推測される。
【0031】本発明で用いられるアルカリ土類金属化合
物は、アルカリ土類金属の水酸化物、酸化物あるいは炭
酸塩であることが好ましい。アルカリ土類金属としては
マグネシウム、カルシウム、ストロンチウムまたはバリ
ウムが挙げられる。これらのアルカリ土類金属化合物の
うちでは、カルシウムの水酸化物または酸化物を用いる
ことが好ましく、水酸化カルシウムを用いることがさら
に好ましい。これらのアルカリ土類金属化合物は、1種
単独でまたは複数を併用して用いることができる。
【0032】本発明で用いられる不純物分解剤は、前記
酸化鉄および前記アルカリ土類金属化合物を、不純物分
解剤の全質量に対して、好ましくは酸化鉄を5〜40質
量%、アルカリ土類金属化合物を60〜95質量%の割
合で含有し、さらに好ましくは酸化鉄を20〜30質量
%、アルカリ土類金属化合物を70〜80質量%の割合
で含有することが望ましい。
【0033】不純物分解剤中の酸化鉄とアルカリ土類金
属化合物の含有割合が上記範囲にあると、後述するよう
に、不純物の分解と、不純物の分解により生成する分解
生成物の除去とを有効に行うことができると推測され、
酸化鉄とアルカリ土類金属化合物の特徴を最大限に活か
した、効率的な精製を行うことができる。不純物分解剤
を構成する前記酸化鉄と前記アルカリ土類金属化合物の
形状は特に限定されないが、それぞれ粒子状であること
が好ましい。前記酸化鉄および前記アルカリ土類金属の
形状が粒子状の場合、これらの配合前、すなわち不純物
分解剤を形成する前の平均粒子径はそれぞれ、好ましく
は100μm以下、さらに好ましくは10μm以下、特
に好ましくは1μm以下であることが望ましく、また、
その下限値は、好ましくは0.01〜100μm、さら
に好ましくは0.01〜10μm、特に好ましくは0.
01〜1μmであることが望ましい。
【0034】酸化鉄およびアルカリ土類金属化合物の粒
子の平均粒径が100μm以下であると、より高純度の
オクタフルオロシクロブタンを得ることができるととも
に、効率的な精製を行うことができる。これは、不純物
分解剤と不純物との接触に際し、酸化鉄およびアルカリ
土類金属化合物が微粉であると、これらの比表面積が増
大するとともに、酸化鉄およびアルカリ土類金属化合物
が互いに分散しやすくなり、不純物を含有する粗オクタ
フルオロシクロブタンと、酸化鉄およびアルカリ土類金
属との接触する面積と機会が増大するためであると推測
される。
【0035】なお、酸化鉄およびアルカリ土類金属化合
物中の不純物濃度および不純物の種類は、粗オクタフル
オロシクロブタン中の不純物の分解能力に影響を与えな
ければ特に制限されない。このような不純物分解剤の形
状については限定されず、何れの形状でも有効に精製に
用いることができるが、不純物分解剤は、粒子形状の粒
剤であることが好ましい。この粒剤の具体的形状として
は、たとえば、ペレット状、球状などが挙げられる。こ
のような粒剤の平均粒径は好ましくは0.5〜10m
m、さらに好ましくは1〜5mmの範囲にあることが望
ましい。
【0036】粒剤の平均粒径が上記範囲にあると、粗オ
クタフルオロシクロブタンに含まれるフルオロカーボン
等の不純物と、不純物分解剤との接触機会が増大し、不
純物の分解と除去を効率的に行うことができる。不純物
分解剤の平均粒径が10mmより大きいと、ガスの吸着
拡散に関与する表面積が相対的に小さくなり、拡散速度
が遅くなることがある。また、不純物分解剤の平均粒径
が0.5mmより小さいと、吸着拡散に関与する表面積
が相対的に大きくなり、拡散速度は速くなるが、処理し
ようとするガス量が多くなり差圧が大きくなることがあ
る。
【0037】このような酸化鉄およびアルカリ土類金属
化合物からなる不純物分解剤を得るには、酸化鉄および
アルカリ土類金属化合物の粉末を添加して混合すればよ
く、その製法は限定されない。前記粒剤の製造(造粒)
に当たっては、前記配合割合に従っていれば、水を加え
ることで十分造粒することができる。また、酸化鉄ある
いはアルカリ土類金属化合物の粒子径が多少粗い場合
は、水とともにバインダーを添加して造粒することもで
きる。バインダーは得られる不純物分解剤の性能に影響
を与えないものであれば、その種類、量は限定されず、
無機系バインダーであれば、たとえば、粘土、石膏な
ど、有機系バインダーであれば、たとえば、メチルセル
ロース、ポリビニルアルコール、でんぷんなどの公知の
ものを使用できる。
【0038】このような粒状の不純物分解剤は、たとえ
ば、酸化鉄およびアルカリ土類金属化合物を混合した
後、適量の水を加えて混練し、混練物を造粒することに
より、粒状の粒剤として得ることができる。このような
粒剤の調製に必要な混練機としては、前記混合および前
記造粒が同時に行えるものでもよいし、混合と造粒とを
別々に行うものであってもよい。このような混練機とし
ては、たとえば、混合と造粒を同時に行うものとしてヘ
ンシェルミキサー、縦型ミキサー等が挙げられ、また、
前記混合をヘンシェルミキサーあるいはV型混合機等で
行い、次に造粒を皿型造粒機やドラムペレタイザー等で
行うこともできる。
【0039】このようにして得られた粒剤は、その硬度
を高め、水分を蒸発させるために、空気あるいは窒素な
どの不活性ガス気流中、100〜150℃、3〜5時間
乾燥することが望ましい。乾燥後の不純物分解剤に含ま
れる水分量は、風環乾燥機で、110℃、2〜3時間乾
燥した減量が1質量%以下であればよい。このような不
純物分解剤を用いることにより、粗オクタフルオロシク
ロブタン中のフルオロカーボン等の不純物は、不純物分
解剤中のアルカリ土類金属化合物と反応し、分解される
と推定される。たとえば、CFC−217baは、不純
物分解剤中のアルカリ土類金属の水酸化物、酸化物ある
いは炭酸塩と反応し、アルカリ土類金属のフッ化物およ
び塩化物、一酸化炭素、水を生成する。この反応の過程
で生成した一酸化炭素および水が、鉄を触媒として反応
し、水素やメタンを生成する。これらの反応が連続的に
起こり、CFC−217ba中の塩素が、生成した水素
と置換されて、2H−ヘプタフルオロプロパン(以下
「HFC−227ea」ということがある。)を生成す
るものと推測される。HFC−227eaは後に説明す
る吸着剤により除去できる。
【0040】また、オクタフルオロシクロブタン自体
も、加熱下での不純物分解剤との接触により、数百質量
ppm程度分解してシクロヘキサフルオロブテン(以下
「FC−C1316」ということがある。)を生成する
が、これは後に説明する吸着剤により除去できる。吸着剤 本発明に係る精製方法では、粗オクタフルオロシクロブ
タンを不純物分解剤と加熱下で接触させた後、次いで吸
着剤と接触させる。
【0041】このような吸着剤としては、活性炭、モレ
キュラーシービングカーボンおよび賦活炭から選ばれる
少なくとも1種を用いることが好ましい。また、これら
の活性炭、モレキュラーシービングカーボン、賦活炭
は、酸処理、熱処理、水蒸気処理などの前処理したもの
を用いることが好ましい。これらのうち、本発明では、
前記前処理を施した賦活炭がより好ましく、特に好まし
くは下記の4つの工程を含む後述する方法によって製造
された賦活炭が望ましい。
【0042】これらの吸着剤は1種単独でまたは複数を
併用して用いることができる。 (賦活炭の製造方法)前記の特に好ましい賦活炭の製造
方法についてさらに詳細に説明する。賦活炭の製造方法
は、以下の4工程を含んでいる。 (1)工程1 前記賦活炭の原料炭を、酸および水で洗
浄する工程 (2)工程2 不活性ガス気流中、原料炭を50〜25
0℃の温度で加熱して該原料炭の脱酸素処理および/ま
たは脱水処理する工程 (3)工程3 不活性ガス気流中、原料炭を500〜7
00℃の温度で加熱して該原料炭を再炭化処理する工程 (4)工程4 不活性ガス、二酸化炭素および水蒸気を
含有する混合ガス気流中、原料炭を700〜900℃の
温度で加熱して該原料炭を賦活化処理する工程。
【0043】なお、工程1の方法を用いて洗浄した前記
原料炭を吸着剤として用いることもできるが、工程1を
経た原料炭を用いる場合は、工程2〜4を含む方法を用
いて製造した賦活炭を用いることが好ましい。 (賦活炭の原料炭)前記賦活炭の原料炭としては、ヤシ
殻炭、石炭、木炭およびタールピッチから選ばれる少な
くとも1種を用いることができる。細孔発達に必要な炭
の緻密性、吸着剤としての硬度等を考慮すると、ヤシ殻
炭を用いることが好ましい。
【0044】また、原料炭は、加熱して炭化(炭化処
理)されたものであり、その炭化温度に特に制限はない
が、好ましくは細孔のほとんど発達していない400〜
600℃の範囲で、より好ましくは400〜500℃の
範囲で炭化処理されたものであることが望ましい。この
ようにして得られる原料炭は、酸および水で洗浄処理す
る工程(工程1)、脱酸素および/または脱水を行う工
程(工程2)、再炭化処理を行う工程(工程3)、賦活
化処理する工程(工程4)の一連の工程で処理されるこ
とが望ましい。 (工程1)前記賦活炭の原料炭は、まず酸および水で洗
浄処理する。工程1の酸洗浄に用いられる酸としては、
たとえば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等の鉱酸、酢酸、
トリフルオロ酢酸等の有機酸が挙げられる。このうちで
は、鉱酸を用いることが好ましく、塩酸および/または
硫酸を用いることがさらに好ましく、生成する金属塩を
考慮すると、塩酸を用いることが特に好ましい。
【0045】酸の濃度としては、好ましくは1〜100
0モル/m3、さらに好ましくは200〜500モル/
3であることが望ましい。酸の濃度が、1モル/m3
り小さいと、金属除去効果が小さくなることがあり、1
000モル/m3より大きいと、洗浄効果が飽和状態と
なることがある。酸洗浄に用いる酸溶液の原料炭に対す
る割合は、その体積比(酸溶液の体積/原料炭の体積)
で、好ましくは1/1〜5/1の範囲、より好ましくは
1/1〜2/1の範囲であることが望ましい。体積比が
1/1より小さいと、酸洗浄の効果が小さくなり、体積
比が5/1より大きいと、酸洗浄の効果が飽和状態にな
ることがある。
【0046】酸による洗浄時間は、洗浄温度により異な
り特に限定されない。洗浄温度が高い場合(たとえば、
30〜100℃)は数時間程度(たとえば1〜12時
間)でよく、常温程度(たとえば、10〜30℃)の場
合一昼夜程度(たとえば12〜24時間)放置すればよ
く、原料炭に含まれる金属分を十分に洗浄することがで
きる。
【0047】酸洗浄後に行う水洗浄処理は、原料炭から
溶解した金属塩が原料炭に残らないように洗浄するもの
である。したがって、このような水洗浄で用いることの
できる水としては、上水等の金属塩の少ない水、純水が
好ましい。水による洗浄方法に特に制限はなく、連続あ
るいは回分式のどちらでも十分に洗浄することができ
る。
【0048】水洗浄は、洗浄後の洗浄液のpHがpH3
〜5となるまで行うことが好ましい。水洗浄を行った原
料炭を乾燥する操作は、後述する工程2の前に単独で行
ってもよいし、脱酸素および/または脱水を行う工程2
において行ってもよい。このような酸および水による原
料炭の洗浄を行うことにより、原料炭中に含まれる金属
分、特にアルカリ金属を除去することができる。原料炭
中に金属分、特にアルカリ金属が残留していると、後述
する工程4でこれが触媒として作用し、賦活ガス(水蒸
気、二酸化炭素)と原料炭中の炭素原子の反応が進行
し、結果として細孔径の制御が困難になることがある。 (工程2)工程2は、不活性ガス気流中に、原料炭を加
熱して、該原料炭の脱酸素処理および/または脱水処理
する工程である。
【0049】不活性ガスとしては、各種不活性ガスを用
いることができ、このうち窒素ガスを好ましく用いるこ
とができる。不活性ガスの流量と処理時間に特に制限は
なく、原料炭から放出される酸素ガスおよび水分を系外
にスムースに排気できるガス流量と処理時間を適宜選択
することができる。
【0050】不活性ガス気流下に原料炭を加熱する温度
は、工程3における加熱温度より低く、かつ一定温度で
あり、かつ再炭化しない温度であればよい。このような
工程2における加熱温度としては、好ましくは50〜2
50℃、さらに好ましくは100〜250℃の範囲であ
ることが望ましい。工程2での加熱温度が上記範囲にあ
ると、後述する工程3における再炭化温度に速やかに昇
温させることができる。
【0051】このようにして原料炭を加熱して脱酸素お
よび/または脱水処理することにより、再炭化処理を行
う工程3における酸素源の影響を少なくすることができ
る。 (工程3)工程3は、原料炭を加熱下に再炭化処理する
工程である。前記工程2から工程3に移行する際の昇温
速度は速い程好ましいが、好ましくは300〜500℃
/hrの範囲から適宜選択することが望ましい。
【0052】昇温速度が300℃/hrより小さいと、
乾留揮発物としてタール分が除去されず、マクロ孔が発
達しない傾向がある。また、昇温中は不活性ガス気流下
で行うことが好ましい。再炭化処理の温度は、好ましく
は500〜700℃、さらに好ましくは600〜700
℃の温度範囲であることが望ましい。再炭化の温度が5
00℃より低いと揮発分を十分に除去できず、細孔分布
の幅が広くなり、温度が高いと炭素基質が収縮し、ミク
ロ孔の収縮が起こることがある。再炭化の温度が700
℃より高いと、同様に炭素基質が収縮し、ミクロ孔の収
縮が起こることがある。
【0053】再炭化処理の時間は、1〜2時間でよい。
再炭化処理は不活性ガス気流中で行うことが好ましく、
不活性ガスとしては各種不活性ガスを用いることがで
き、窒素ガスを好ましく用いることができる。不活性ガ
スの流量は、処理原料炭1L当たり好ましくは2〜10
リットル/min、さらに好ましくは3〜5リットル/
minであることが望ましい。
【0054】このように、原料炭を再炭化することによ
り、前記工程1で金属が除去された原料炭を加熱乾留す
ることにより、タール分の分解、炭化マクロ孔の発現・
発達およびタール分の炭化を行うことができ、工程4に
おける細孔の発現・発達を有効に行うことができる。 (工程4)工程4は、工程3で再炭化した原料炭と混合
ガスとを加熱下に接触させて、原料炭を賦活化する工程
である。
【0055】なお、本明細書において賦活化とは、原料
炭に細孔を発達させて、原料炭を活性化することを意味
している。賦活化は、まず、原料炭内部の結晶体内の閉
鎖された細孔が開放され(第一段階)、次に隣接する細
孔間の壁が完全に消失して、径が大きい細孔が形成され
る(第二段階)ことにより進行するものと推測される。
【0056】工程4で用いる混合ガスとしては、上記賦
活化を損なわければ限定されないが、不活性ガス、二酸
化炭素および水蒸気からなる混合ガスを用いることが好
ましい。不活性ガス種は特に限定されないが、窒素が好
ましい。前記工程4で用いることができるガスが、前記
混合ガスであると、炭素との反応が水蒸気より比較的緩
やかな二酸化炭素、および不活性ガスである窒素が水蒸
気と混合されるので、賦活化を緩やかな反応により進行
させることができる。
【0057】なお、前記混合ガスの成分として、空気
(酸素)を用いると、該酸素と原料炭の炭素との反応
が、発熱の大きな反応であるため、炉内の温度調節が難
しく、部分的に過熱してしまい、賦活を均一に行うこと
が難しくなることがある。また水蒸気と炭素との反応は
比較的激しいため、水蒸気を単独で使用すると賦活処理
工程での細孔径制御が難しくなることがある。
【0058】前記不活性ガス、二酸化炭素および水蒸気
からなる混合ガスの混合割合は、全混合ガスの体積に対
して、不活性ガスが50〜89体積%、二酸化炭素が1
0〜30体積%、水蒸気が1〜20体積%の割合である
ことが好ましく、さらに好ましくは、不活性ガスが70
〜80体積%、二酸化炭素が15〜25体積l%、水蒸
気が2〜10体積%の割合であることが望ましい。
【0059】前記混合ガスの割合が上記範囲にあると、
原料炭中の炭素と水蒸気の反応を穏やかにしつつ、賦活
化処理を効果的に行うことができる。前記混合ガスの流
量は、処理原料炭1L当たり好ましくは0.5〜3リッ
トル/min、さらに好ましくは1〜2リットル/mi
nであることが望ましい。工程2〜工程4の各工程はそ
れぞれ加熱下で行うため、連続的に行うことが好まし
く、特により高温下での処理工程である工程3と工程4
は連続的に行うことが望ましい。
【0060】工程3から工程4への昇温速度としては、
100〜200℃/hrであることが好ましい。昇温速
度が上記範囲にあると、工程3から工程4への移行を効
率的に行うことができる。また、工程3から工程4に移
行する際の昇温速度が、100℃/hrより小さいと、
炭素結晶体内の閉鎖された細孔が開放せず、表面積が増
大しないことがある。昇温速度が200℃/hrより大
きいと、比表面積、細孔径が大きくなりすぎる傾向があ
る。
【0061】賦活化処理の温度は、好ましくは700〜
900℃、より好ましくは800〜900℃の範囲にあ
ることが望ましい。賦活処理の温度が、700℃より低
いと、細孔の開放、拡大が十分に進行しないことがあ
り、温度が900℃より高いとその細孔の開放、拡大等
の制御が難しくなることがある。
【0062】賦活化処理の時間は、処理時間を長くする
と、賦活の進行により活性炭の細孔径が大きくなる傾向
があり、処理時間は、吸着除去の対象となる不純物の大
きさにより異なり、特に限定されない。たとえば、オク
タフルオロシクロブタン中に含まれる不純物を吸着する
場合、処理時間は、好ましくは1〜20時間、より好ま
しくは5〜18時間の範囲にあることが望ましい。
【0063】工程4において、原料炭の賦活化処理を行
った後、不活性ガス気流下で原料炭を常温まで冷却させ
ることが好ましい。この場合の降温速度は、賦活化によ
る細孔の変化が実質的に起こらなければよく、速い程好
ましいが、たとえば、降温速度は、200〜300℃/
hrの範囲にあることが好ましい。降温速度が200℃
/hrより遅いと、降温に時間を要するため、細孔径を
制御した吸着剤に細孔の変化が起こる傾向がある。前記
冷却の際に好ましく用いられる不活性ガスの流量は、吸
着剤の持つ熱量を系外へ円滑に除去するためには大きい
方が好ましいが、処理炭1L当たり1.5〜3リットル
/minの範囲にあることが望ましい。
【0064】このようにして得られる賦活炭は、原料炭
を酸および水洗浄処理しているので、特にアルカリ金属
の含有量が少ない。賦活炭に含まれるアルカリ金属の総
含有量は好ましくは1000ppm以下、より好ましく
は50〜1000ppmであることが望ましい。特にカ
リウムの含有量は好ましくは500ppm以下、より好
ましくは200ppm以下、特に好ましくは10〜20
0ppmであることが望ましい。
【0065】吸着剤中のアルカリ金属の含有量は、たと
えば吸着剤を灰化後、酸に溶解してICP(Inductivel
y Coupled Plasma Emission Spectro-chemical analysi
s:誘導結合形プラズマ分析法)により測定することが
できる。このようにして得られる賦活炭のヨウ素吸着量
は、好ましくは700〜1000mg/gであることが
望ましい。ヨウ素吸着量の測定方法としてはJIS K
1474に基づいて求めることができる。粗オクタフルオロシクロブタンの精製方法 本発明に係るオクタフルオロシクロブタンの精製方法
は、不純物を含有する粗オクタフルオロシクロブタン
を、加熱下で不純物分解剤と接触させる工程(精製工程
1)と、さらに吸着剤と接触させる工程(精製工程2)
とからなる。本発明の精製方法に適用しうる粗オクタフ
ルオロシクロブタンとしては、公知の方法で製造される
もの、あるいは市販のものでも、いずれも適用しうる。 (精製工程1)不純物分解剤による粗オクタフルオロシ
クロブタン中のフルオロカーボン等の不純物の分解反応
操作としては、たとえば、前記不純物分解剤を分解反応
器に充填し、この分解反応器中に粗オクタフルオロシク
ロブタンを供給して、粗オクタフルオロシクロブタンと
不純物分解剤とを接触させればよく、その接触方法につ
いて特に制限はないが、たとえば固定床による流通法で
の連続操作などを好ましく用いることができる。
【0066】反応圧力としては、加圧してもしなくても
よく、通常取り扱いやすい圧力で処理可能であるが、好
ましくはゲージ圧で0〜2MPa、さらに好ましくは0〜
1MPa程度の範囲の圧力で行うことが望ましい。分解反
応器の大きさ(容積)および空間速度は、粗オクタフル
オロシクロブタンと不純物分解剤との間にある程度の接
触時間があれば特に制限はないが、粗オクタフルオロシ
クロブタンの分解反応器中の滞留時間が、好ましくは1
〜30sec.、より好ましくは4〜30sec.となるように
設定することが望ましい。
【0067】分解反応器中の分解反応温度は、好ましく
は250℃〜380℃、さらに好ましくは280〜36
0℃の範囲にあることが望ましい。分解反応温度が上記
範囲にあると、不純物分解剤の分解を起こさずに、その
活性を維持することができる。分解反応温度が250℃
より低いと、不純物分解剤の活性が上がらないため分解
が進みにくくなることがあり、分解反応温度が380℃
を超えると、熱により不純物分解剤自体が分解してしま
い粗オクタフルオロシクロブタン中の不純物の分解が進
まなくなることがある。 (精製工程2)上記精製工程1により生成あるいは残留
するフルオロカーボン等の不純物は、さらに吸着剤と接
触させて実質的に除去され、純度の高いオクタフルオロ
シクロブタンを得ることができる。
【0068】吸着操作は、たとえば前記吸着剤を吸着塔
に充填させ、分解反応後の粗オクタフルオロシクロブタ
ンを供給して行うことができる。この場合、吸着操作方
法は、限定されず、公知の方法を用いることができる
が、たとえば、固定床による流通法での連続操作を好ま
しく用いることができる。精製工程1を経た粗オクタフ
ルオロシクロブタンと吸着剤とを接触させる場合、気
相、液相のどちらでもよい。線速度は気相接触法では、
好ましくは1〜10m/min、さらに好ましくは1〜
5m/minであることが望ましい。液相接触法では、
線速度は好ましくは0.2〜5m/hr、さらに好まし
くは0.5〜2m/hrであることが望ましい。
【0069】圧力は、通常取り扱いやすい圧力で処理可
能であり、特に加圧等の操作は必要なく、一般的にはゲ
ージ圧で0〜2MPaの範囲にあることが望ましい。吸
着操作の温度は、加温、冷却を行う必要はなく、通常、
室温程度でよい。吸着剤の吸着能が飽和した場合には、
再生して使用することが可能である。この場合、吸着剤
の再生は、窒素ガス等の各種不活性ガスを用い、該不活
性ガスを高温にして吸着剤に通すことにより、吸着剤に
吸着したフルオロカーボン等の不純物、オクタフルオロ
シクロブタンを脱着することができる。
【0070】吸着剤の再生の際の前記不活性ガスの温度
は、好ましくは100℃〜400℃、より好ましくは1
00〜200℃の範囲にあることが望ましい。 [オクタフルオロシクロブタンの製造方法]本発明に係
るオクタフルオロシクロブタンの製造方法は、粗オクタ
フルオロシクロブタンを製造した後、前記精製方法を組
合わせて適用することもできる。具体的には、粗オクタ
フルオロシクロブタンを製造した後、前記精製工程1お
よび精製工程2を組み合わせることができる。
【0071】このような粗オクタフルオロシクロブタン
の合成方法は限定されず、公知の方法を採用することが
できる。たとえば、前記したように、テトラフルオロエ
チレン(FC−1114)あるいはヘキサフルオロプロ
ペン(FC−1216)を製造する際に、副生物として
得ることができる。また、前記FC−1114あるいは
FC−1216は、たとえば、EP451793号公報
に記載されているように、クロロジフルオロメタン(H
CFC−22)を熱分解して製造することができる。
【0072】このようにして粗オクタフルオロシクロブ
タンを製造した後、前記の精製工程1および精製工程2
を経て、不純物が実質的に除去されたオクタフルオロシ
クロブタンを得ることができる。 [高純度オクタフルオロシクロブタン]本発明の精製方
法を用いれば、粗オクタフルオロシクロブタン中のクロ
ロフルオロカーボン類あるいはハイドロフルオロカーボ
ン類などのフルオロカーボンからなる不純物、たとえ
ば、2−クロロ−1,1,1,2,3,3,3−ヘプタ
フルオロプロパン(CFC−217ba)、1−クロロ
−1,1,2,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパ
ン(CFC−217ca)、1−クロロ−1,2,2,
2−テトラフルオロエタン(または2−クロロ−1,
1,1,2−テトラフルオロエタン。HCFC−12
4)、1−クロロ−1,1,2,2−テトラフルオロエ
タン(HCFC−124a)、1,2−ジクロロ−1,
1,2,2−テトラフルオロエタン(CFC−11
4)、ヘキサフルオロプロペン(FC−1216)およ
び1H−ヘプタフルオロプロパン(HFC−227c
a)等のフルオロカーボンからなる不純物、特にCFC
−217baを、実質的に除去し、高純度のオクタフル
オロシクロブタンを得ることができる。
【0073】粗オクタフルオロシクロブタンに含まれる
上記不純物の含有量は、通常、10〜10,000質量
ppmの範囲にあるが、本発明の精製方法を用いれば、
粗オクタフルオロシクロブタン中に含まれるこのような
不純物を1質量ppm(0.0001質量%)未満に除
去し、精製後に得られるオクタフルオロシクロブタンの
純度を99.9999質量%以上とすることができる。
【0074】ここで、オクタフルオロシクロブタンの純
度は、オクタフルオロシクロブタン以外のフルオロカー
ボン分を100質量%から差し引いた値として定義され
る。また、純度が99.9999質量%以上であるオク
タフルオロシクロブタン製品の分析は、(1)ガスクロ
マトグラフィー(GC)のTCD法、FID法(いずれ
もプレカット法を含む)、ECD法、(2)ガスクロマ
トグラフィー質量分析計(GC―MS)等の分析器機を
用いて行うことができる。
【0075】[用途]本発明の精製方法あるいは製造方
法により得られたオクタフルオロシクロブタンは、不純
物が実質的に除去されているので、半導体デバイス製造
工程の中のエッチング工程におけるエッチングガスとし
て用いることができる。具体的には、LSIやTFT等
の半導体デバイスの製造プロセスにおいては、CVD
法、スパッタリング法あるいは蒸着法などを用いて薄膜
や厚膜を形成し、回路パターンを形成するためのエッチ
ングガスとして好ましく用いることができる。
【0076】また、半導体デバイス製造工程の中のクリ
ーニング工程におけるクリーニングガスとしても用いる
ことができる。すなわち、薄膜や厚膜を形成する装置に
おいては、装置内壁、治具等に堆積した不要な堆積物を
除去するためのクリーニングが行われる。これは不要な
堆積物が生成するとパーティクル発生の原因となるため
であり、良質な膜を製造するために不要な堆積物を随時
除去する必要があり、そのためのクリーニングガスとし
て本発明に係るオクタフルオロシクロブタンを好ましく
用いることができる。
【0077】本発明に係るガスは、高純度のオクタフル
オロシクロブタンを含有するガスである。このようなガ
スは、オクタフルオロシクロブタンを単独で含有してい
てもよいし、適宜他のガスを含有していてもよい。この
ような他のガスとしては、たとえば、He、Ne、A
r、O2などが挙げられる。このような他のガスの配合
量は特に限定されず、たとえば、本発明に係る高純度な
オクタフルオロシクロブタンをエッチングガスあるいは
クリーニングガスとして用いる場合には、エッチングの
対象である化合物の種類、厚み等により異なるととも
に、クリーニングの対象となる付着物の量、厚みなどに
対応して決定することができる。
【0078】
【発明の効果】本発明のオクタフルオロシクロブタンの
精製方法あるいは製造方法によれば、従来除去が困難で
あったフルオロカーボン等の不純物を実質的に除去する
ことができ、高純度のオクタフルオロシクロブタンを容
易に得ることができる。また、本発明に係る精製方法に
より得られるオクタフルオロシクロブタンは、不純物を
実質的に含んでいないので、半導体デバイス製造プロセ
ス等で用いるエッチングガス、あるいはクリーニングガ
スとして有効に用いることができる。
【0079】
【実施例】以下本発明を実施例により説明するが、本発
明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
【0080】
【実施例1〜3】[不純物分解管の調製]不純物分解剤
の酸化鉄およびアルカリ土類金属化合物の配合の割合と
して、γ−FeOOH(石原産業(株)製)/Ca(O
H)2(吉沢石灰工業(株)製)=30/70質量%(実
施例1)、γ−Fe23(戸田工業(株)製)/Ca
(OH)2=20/80質量%(実施例2)およびγ−
FeOOH/CaCO3(奥多摩工業(株) 製)=20
/80質量%(実施例3)となるように調製し、水を添
加して造粒した後、105℃で2時間乾燥処理を行い、
篩分けして、粒径0.85〜2.8mmの粒状品を調製
した。内径16mmのステンレス管(反応管)に上記不
純物分解剤を8cmの層高(容積15ml)で1.9g
を充填し、300℃で3時間以上窒素気流中で処理し
て、不純物分解管を用意した。 [吸着剤および吸着塔の調製]吸着剤としては、以下の
ようにして製造したものを用いた。原料炭としてヤシ殻
炭(フィリピン産)75Lを300mol/m3の濃度
の塩酸で洗浄し、その後水洗浄操作を3回繰り返した。
300mol/m3の濃度の塩酸の使用量は、洗浄する
原料炭と同体積量であり、塩酸を原料炭に加えた後、1
5時間静置した後に液抜きをした。水洗時の水の量は、
原料炭の5倍体積量であり、洗浄の完了は、洗浄後の洗
浄液のpHが4となったことにより確認した。
【0081】
【表3】
【0082】その後原料炭を焼成炉(電気外熱式金属ロ
ータリーキルン:回転数8rpm設定、炉内径950m
m、直胴部620mm、50kw、150A(ma
x))に入れ、90℃で2時間窒素乾燥した。窒素は純
度99%以上のものを用い、その流量は50リットル/
minとした。さらに、乾燥した原料炭は前述の焼成炉
において、表4に示す条件で、脱酸素/脱水処理(工程
2)、再炭化処理(工程3)および賦活化処理(工程
4)を行った。
【0083】
【表4】
【0084】上記の方法により得られた吸着剤を、外径
1/2インチのステンレス管(吸着塔、内径11mm×
塔長150cm、容積130ml)に83g充填し、6
0℃で1時間、160℃で7時間計8時間窒素気流中で
処理した。不純物分解剤を充填した不純物分解管の後ろ
に接続させた。 [粗オクタフルオロシクロブタン(FC−C318)の
調製]粗オクタフルオロシクロブタンは、FC−111
4を製造する際に副生したものを用いた。すなわち、H
CFC−22を熱分解することによってFC−1114
を製造し、この際、FC−1114が二量化してオクタ
フルオロシクロブタンが副生し、これを蒸留することに
より、粗オクタフルオロシクロブタンを製造した。これ
により得られた粗オクタフルオロシクロブタン中の不純
物の量は、ガスクロマトグラフィーで定量した。ガスク
ロマトグラフィー分析における分析条件は次の通りであ
る。
【0085】・機器本体 GC−18A
((株)島津製作所製) ・キャリアー He ・検出器 水素炎イオン化検出器(FID) ・試料量 0.2ml ・定量 絶対検量線 粗オクタフルオロシクロブタン中のフルオロカーボン不
純物の成分組成は、CFC−217baが350質量p
pm、CFC−217caが20質量ppm、HCFC
−124、HCFC−124aおよびCFC−114が
それぞれ10質量ppmであった。 [粗オクタフルオロシクロブタンの精製]前記で得られ
た粗オクタフルオロシクロブタンを、0.2MPaの圧
力で、不純物分解管での空間速度750Hr-1、吸着塔
での線速度1m/minで、気相で流通させた。不純物
分解管での分解反応温度は350℃で行った。不純物分
解管に通した後および吸着塔に通した後のオクタフルオ
ロシクロブタンを捕集し、上記条件にてガスクロマトグ
ラフィーで定量した。表5に、粗オクタフルオロシクロ
ブタンを通し始めてから、5時間、10時間、15時間
経過後の反応管出口および吸着塔出口でのオクタフルオ
ロシクロブタン中のフルオロカーボン不純物類の分析結
果を示す。
【0086】その結果、CFC−217ba、CFC−
217ca、HCFC−124、HCFC−124aお
よびCFC−114は不純物分解剤により分解され、不
純物分解管の出口ではほとんど検出されず、HFC−2
27ea、FC−C1316等が生成した。これらの生
成物は吸着剤での吸着が可能であり、結果として、FC
−218中のCFC−217ba、CFC−217c
a、HCFC−124、HCFC−124aおよびCF
C−114の除去ができ、オクタフルオロシクロブタン
の精製ができることが分かった。
【0087】また、HFC−227ea、FC−C13
16は吸着塔の出口では検出されなかった。
【0088】
【表5】
【0089】また、表8に粗オクタフルオロシクロブタ
ンを通し始めてから2時間、5時間経過後の吸着塔出口
でのオクタフルオロシクロブタン中のCFC−217b
aの濃度変化および破過までのCFC−217baの除
去量を示す。ここで、吸着塔出口でのフルオロカーボン
不純物が1ppm検出された時点を破過とし、その時ま
でのCFC−217baの流通量をCFC−217ba
の除去量とした。
【0090】酸化第二鉄としてγ−Fe23を用いた時
(実施例2)およびアルカリ土類金属化合物としてCa
CO3を用いた時(実施例3)でも、CFC−217b
a除去量として高い能力が得られ、結果的にオクタフル
オロシクロブタンの精製が可能であることが分かった。
【0091】
【比較例1】実施例1において、粗オクタフルオロシク
ロブタン中のフルオロカーボン不純物の不純物分解剤に
よる分解工程がない以外は、実施例1と同様の条件で行
った。上記活性炭中に通す前と後の不純物の濃度を、同
様にガスクロマトグラフィーで定量した。表6に、オク
タフルオロシクロブタンを通し始めてから、5時間、1
0時間、15時間経過後の吸着塔出口でのオクタフルオ
ロシクロブタン中のフルオロカーボン不純物の分析結果
を示す。CFC−217baおよびCFC−217ca
については、オクタフルオロシクロブタンを流し始める
とほぼ同時に破過し、吸着剤のみではCFC−217b
aおよびCFC−217caは吸着除去されないことが
分かった。
【0092】表7に、本発明の精製方法による時(実施
例1)のHCFC−124、HCFC−124aおよび
CFC−114の除去量、および吸着精製のみによる時
(比較例1)の除去量を示す。吸着塔出口でのオクタフ
ルオロシクロブタン中の各不純物濃度が1質量ppm検
出された時点を破過とし、その時までの各不純物の流通
量を除去量とした。実施例1と比較例1の結果による
と、HCFC−124、HCFC−124aおよびCF
C−114においては、吸着のみでも除去可能である
が、実施例1のように吸着工程の前に分解工程を入れる
ことによりHCFC−124、HCFC−124aおよ
びCFC−114自体が分解され、すでに除去されるの
で、従来の吸着精製法に比べ除去量は向上し、さらに有
効であることが分かった。
【0093】
【表6】
【0094】
【表7】
【0095】
【比較例2〜4】不純物分解剤として、γ−FeOOH
=100質量%(比較例2)、γ−Fe 23=100質
量%(比較例3)、Ca(OH)2=100質量%(比
較例4)を用いたこと以外は実施例1〜3と同様の条件
で試験を実施した。吸着塔出口でのオクタフルオロシク
ロブタン中のフルオロカーボン不純物濃度が、1質量p
pm検出された時点を破過とした。
【0096】表8に、オクタフルオロシクロブタンを通
し始めてから2時間、5時間経過後の吸着塔出口でのオ
クタフルオロシクロブタン中のCFC−217baの濃
度変化および破過までのCFC−217baの除去量を
示す。酸化第二鉄のみ(比較例2、3)では不純物分解
剤の形状が保てず壊れてしまったためか、CFC−21
7baの破過が早かった。アルカリ土類金属化合物のみ
(比較例4)ではFC−217baの分解反応はほとん
ど進行せず、CFC−217baの除去量は極めて小さ
かった。これより、酸化第二鉄およびアルカリ土類金属
化合物の両方を適宜の割合で混合した不純物分解剤でな
ければ、CFC−217baの分解量は少なく、CFC
−115の除去においてよい結果が得られないことが分
かった。
【0097】
【表8】
【0098】
【比較例5、6】不純物分解管中での分解温度以外は実
施例1と同様の条件で試験を行った。不純物分解管にお
ける分解温度条件としては、240℃(比較例5)、4
00℃(比較例6)で行った。表9に、オクタフルオロ
シクロブタンを流し始めてから2時間、5時間、10時
間経過後の反応管出口におけるCFC−217baの濃
度変化を示す。試験結果に示すように240℃では温度
が低すぎて不純物分解剤の活性が上がらないため分解が
進まず、400℃では温度が高すぎるため不純物分解剤
自体が熱によって分解してしまい、吸着塔出口でのCF
C−217baの破過が早かった。CFC−217ba
の除去量は1mg以下であり、ほとんど除去されないこ
とが分かった。
【0099】
【表9】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 23/06 C07C 23/06 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 Fターム(参考) 4G066 AA05B AA14D AA34D AA43D AA47D AC07A BA36 CA32 CA33 DA10 FA18 FA33 FA34 FA37 4H006 AA02 AB78 AD17 AD30 BC51 EA12 4H039 CA50

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不純物を含有する粗オクタフルオロシク
    ロブタンを、不純物分解剤と加熱下で接触させ、次いで
    吸着剤と接触させることにより、前記粗オクタフルオロ
    シクロブタンから前記不純物を実質的に除去することを
    特徴とするオクタフルオロシクロブタンの精製方法。
  2. 【請求項2】 前記不純物分解剤が、酸化鉄およびアル
    カリ土類金属化合物からなることを特徴とする請求項1
    に記載のオクタフルオロシクロブタンの精製方法。
  3. 【請求項3】 前記酸化鉄が酸化第二鉄であることを特
    徴とする請求項2に記載のオクタフルオロシクロブタン
    の精製方法。
  4. 【請求項4】 前記酸化第二鉄が、γ―水酸化酸化鉄お
    よび/またはγ―酸化第二鉄であることを特徴とする請
    求項3に記載のオクタフルオロシクロブタンの精製方
    法。
  5. 【請求項5】 前記アルカリ土類金属化合物が、マグネ
    シウム、カルシウム、ストロンチウムおよびバリウムの
    いずれかのアルカリ土類金属の酸化物、水酸化物および
    炭酸塩から選ばれる少なくとも1種であることを特徴と
    する請求項2〜4のいずれかに記載のオクタフルオロシ
    クロブタンの精製方法。
  6. 【請求項6】 前記不純物分解剤が、該不純物分解剤に
    対して、酸化鉄を5〜40質量%、アルカリ土類金属化
    合物を60〜95質量%の割合で含有することを特徴と
    する請求項1〜5のいずれかに記載のオクタフルオロシ
    クロブタンの精製方法。
  7. 【請求項7】 前記不純物分解剤が、平均粒径が100
    μm以下である酸化鉄の粉末と、平均粒径が100μm
    以下であるアルカリ土類金属化合物の粉末とからなる粒
    剤であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記
    載のオクタフルオロシクロブタンの精製方法。
  8. 【請求項8】 前記不純物分解剤が、平均粒径が0.5
    〜10mmの範囲にある粒剤であることを特徴とする請
    求項1〜7のいずれかに記載のオクタフルオロシクロブ
    タンの精製方法。
  9. 【請求項9】 前記粗オクタフルオロシクロブタンを前
    記不純物分解剤と接触させる温度が、250℃〜380
    ℃の範囲にあることを特徴とする請求項1〜8のいずれ
    かに記載のオクタフルオロシクロブタンの精製方法。
  10. 【請求項10】 前記吸着剤が、活性炭、モレキュラー
    シービングカーボンおよび賦活炭から選ばれる少なくと
    も一種であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか
    に記載のオクタフルオロシクロブタンの精製方法。
  11. 【請求項11】 前記賦活炭が、 原料炭を酸および水で洗浄する工程(工程1)と、 不活性ガス気流中、原料炭を50〜250℃の温度で加
    熱して該原料炭を脱酸素処理および/または脱水処理す
    る工程(工程2)と、 不活性ガス気流中、原料炭を500〜700℃の温度で
    加熱して該原料炭を再炭化処理する工程(工程3)と、 不活性ガス、二酸化炭素および水蒸気を含有する混合ガ
    ス気流中、原料炭を700〜900℃の温度で加熱して
    該原料炭を賦活化処理する工程(工程4)とからなる方
    法により得られる賦活炭であることを特徴とする請求項
    10に記載のオクタフルオロシクロブタンの精製方法。
  12. 【請求項12】 前記原料炭が、ヤシ殻炭、石炭、木炭
    およびタールピッチから選ばれる少なくとも1種を40
    0〜600℃の温度で加熱して炭化処理して得られるも
    のであることを特徴とする請求項11に記載のオクタフ
    ルオロシクロブタンの精製方法。
  13. 【請求項13】 前記酸が鉱酸であり、該酸の濃度が1
    〜1000モル/m 3の範囲にあることを特徴とする請
    求項11または12に記載のオクタフルオロシクロブタ
    ンの精製方法。
  14. 【請求項14】 前記酸が塩酸および/または硫酸であ
    ることを特徴とする請求項11〜13のいずれかに記載
    のオクタフルオロシクロブタンの精製方法。
  15. 【請求項15】 前記工程2を実施した後、次いで前記
    工程3に移行するに際し、不活性ガス気流下に、工程2
    を経た原料炭を300〜500℃/hrの速度で、50
    0〜700℃の温度範囲まで昇温することを特徴とする
    請求項11〜14のいずれかに記載のオクタフルオロシ
    クロブタンの精製方法。
  16. 【請求項16】 前記工程3を実施した後、次いで前記
    工程4に移行するに際し、不活性ガス気流下に、工程3
    を経た原料炭を100〜200℃/hrの速度で、70
    0〜900℃の温度範囲まで昇温することを特徴とする
    請求項11〜15のいずれかに記載のオクタフルオロシ
    クロブタンの精製方法。
  17. 【請求項17】 前記混合ガスが、全混合ガスの体積に
    対して、不活性ガスを50〜89体積%、二酸化炭素を
    10〜30体積%、水蒸気を1〜20体積%の割合で含
    有することを特徴とする請求項11〜16のいずれかに
    記載のオクタフルオロシクロブタンの精製方法。
  18. 【請求項18】 前記工程4の後、さらに、不活性ガス
    気流下に、工程4を経た賦活炭を200〜300℃/h
    rの速度で、常温まで降温することを特徴とする請求項
    11〜17のいずれかに記載のオクタフルオロシクロブ
    タンの精製方法。
  19. 【請求項19】 前記賦活炭のヨウ素吸着量が、700
    〜1000mg/gであることを特徴とする請求項11
    〜18のいずれかに記載のオクタフルオロシクロブタン
    の精製方法。
  20. 【請求項20】 前記賦活炭に含まれるアルカリ金属の
    総含有量が、1000ppm以下であることを特徴とす
    る請求項11〜19のいずれかに記載のオクタフルオロ
    シクロブタンの精製方法。
  21. 【請求項21】 前記アルカリ金属がカリウムであっ
    て、前記賦活炭に含まれる総含有量が500ppm以下
    であることを特徴とする請求項20に記載のオクタフル
    オロシクロブタンの精製方法。
  22. 【請求項22】 前記粗オクタフルオロシクロブタン
    が、前記不純物を10〜10,000質量ppmの量で
    含有することを特徴とする請求項1〜21のいずれかに
    記載のオクタフルオロシクロブタンの精製方法。
  23. 【請求項23】 前記不純物が、2−クロロ−1,1,
    1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン、1−ク
    ロロ−1,1,2,2,3,3,3−ヘプタフルオロプ
    ロパン、1−クロロ−1,2,2,2−テトラフルオロ
    エタン,1−クロロ−1,1,2,2−テトラフルオロ
    エタン、1,2−ジクロロ−1,1,2,2−テトラフ
    ルオロエタン、ヘキサフルオロプロペンおよび1H−ヘ
    プタフルオロプロパンから選ばれる少なくとも1種のフ
    ルオロカーボンであることを特徴とする請求項22に記
    載のオクタフルオロシクロブタンの精製方法。
  24. 【請求項24】 実質的に不純物が除去されたオクタフ
    ルオロシクロブタン中に残留する不純物の濃度が、1質
    量ppm未満であることを特徴とする請求項23に記載
    のオクタフルオロシクロブタンの精製方法。
  25. 【請求項25】 不純物を含有する粗オクタフルオロシ
    クロブタンを製造した後、該粗オクタフルオロシクロブ
    タンを不純物分解剤と加熱下で接触させ、次いで吸着剤
    と接触させて、実質的に不純物が除去されたオクタフル
    オロシクロブタンを得ることを特徴とするオクタフルオ
    ロシクロブタンの製造方法。
  26. 【請求項26】 前記不純物を含有する粗オクタフルオ
    ロシクロブタンを製造する工程が、クロロジフルオロメ
    タンを熱分解するものであることを特徴とする請求項2
    5に記載のオクタフルオロシクロブタンの製造方法。
  27. 【請求項27】 前記不純物が、2−クロロ−1,1,
    1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン、1−ク
    ロロ−1,1,2,2,3,3,3−ヘプタフルオロプ
    ロパン、1−クロロ−1,2,2,2−テトラフルオロ
    エタン,1−クロロ−1,1,2,2−テトラフルオロ
    エタン、1,2−ジクロロ−1,1,2,2−テトラフ
    ルオロエタン、ヘキサフルオロプロペンおよび1H−ヘ
    プタフルオロプロパンから選ばれる少なくとも1種のフ
    ルオロカーボンであることを特徴とする請求項25また
    は26に記載のオクタフルオロシクロブタンの製造方
    法。
  28. 【請求項28】 フルオロカーボンからなる不純物の含
    有量が0.0001質量%未満であり、かつ、純度が9
    9.9999質量%以上であることを特徴とするオクタ
    フルオロシクロブタン。
  29. 【請求項29】 前記フルオロカーボンが、2−クロロ
    −1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパ
    ン、1−クロロ−1,1,2,2,3,3,3−ヘプタ
    フルオロプロパン、1−クロロ−1,2,2,2−テト
    ラフルオロエタン,1−クロロ−1,1,2,2−テト
    ラフルオロエタン、1,2−ジクロロ−1,1,2,2
    −テトラフルオロエタン、ヘキサフルオロプロペンおよ
    び1H−ヘプタフルオロプロパンから選ばれる少なくと
    も1種のフルオロカーボンであることを特徴とする請求
    項28に記載のオクタフルオロシクロブタン。
  30. 【請求項30】 請求項28または29に記載のオクタ
    フルオロシクロブタンを含有することを特徴とするガ
    ス。
  31. 【請求項31】 請求項30に記載のガスからなること
    を特徴とするエッチングガス。
  32. 【請求項32】 請求項30に記載のガスからなること
    を特徴とするクリーニングガス。
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