JP2002211261A - 作業車両の動力伝達装置 - Google Patents

作業車両の動力伝達装置

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JP2002211261A
JP2002211261A JP2001007881A JP2001007881A JP2002211261A JP 2002211261 A JP2002211261 A JP 2002211261A JP 2001007881 A JP2001007881 A JP 2001007881A JP 2001007881 A JP2001007881 A JP 2001007881A JP 2002211261 A JP2002211261 A JP 2002211261A
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transmission
pto
speed
gear
shaft
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JP2001007881A
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Osamu Hyodo
兵頭  修
Noriyuki Yamakawa
紀行 山川
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 走行用変速装置とPTO用変速装置を備えた
作業車両に於いて、従来の動力伝達装置を利用しつつ、
PTO系への影響を考慮したクリープ速用変速装置を追
加装備する。 【解決手段】 フロントミッションのフロント部14a
とリヤ部14bとの間に隔壁18を介在させ、該隔壁1
8の前方に第2のPTO用変速装置22aを配置すると
ともに、該隔壁18の後方にクリープ速用変速装置80
を配置する。低速用PTO変速部である第2のPTO用
変速装置22aは、クリープ速用変速装置80がクリー
プ速に切り換えられているときだけ動力伝達可能に構成
されているため、走行用変速装置21の変速の影響を受
けない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は作業車両の動力伝達
装置に関するものであり、特に、従来型の変速装置にク
リープ速用変速装置を追加装備する際にPTO系への影
響を考慮した作業車両の動力伝達装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】図4は
従来型の変速装置の構成を示し、ミッションケース14
は伝動軸20を取り囲むフロントミッションケース14
a,14bと、走行用変速装置21を内装するミッドミ
ッションケース14cと、リヤデフ装置27を内装する
リヤミッションケース14dとを連接して車体の主枠を
構成するとともに、前記フロントミッションケースはフ
ロント部14aとリヤ部14bとに分割可能に構成さ
れ、更に、フロント部14aの前下部に前輪変速ケース
14eが取り付けられている。エンジンの回転動力は伝
動軸20に入力され、変速軸24及び駆動軸26に設け
られた走行用変速装置21によって変速された後に、リ
ヤデフ装置27から後輪に伝達されるとともに、前輪変
速軸65から前輪に伝達される。また、前記エンジンの
回転動力は走行用変速装置21を経てPTO用変速装置
22にて変速され、PTO出力軸59から車体後方に連
結した作業機に伝達される。
【0003】近年、畦塗り機や野菜作業用深耕ロータリ
を備えたトラクタ等の作業車両では、0.5〜0.8k
m/h程度のクリープ走行が望まれており、従来型の変
速装置にクリープ速用変速装置を追加装備する必要が高
くなっている。従来は、走行用変速装置21の内部にク
リープ速用変速装置を配置するスペースがないため、ク
リープ速用変速装置を追加する場合はミッションケース
のフロント部14a内に配置することになる。しかし、
同一の伝動軸20から走行系動力とPTO系動力とが取
り出されるため、走行系動力をクリープ速へ変速した状
態では、PTO系動力も低速回転となって作業に支障を
来たすとともに、出力トルクが増大して機械的強度が不
足する虞がある。
【0004】そこで、走行用変速装置とPTO用変速装
置を備えた作業車両に於いて、従来の動力伝達装置を利
用しつつ、PTO系への影響を考慮したクリープ速用変
速装置を追加装備するために解決すべき技術的課題が生
じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために提案されたものであり、伝動軸20を取り囲
むフロントミッションケース14a,14b、走行用変
速装置21を内装するミッドミッションケース14c、
リヤデフ装置27を内装するリヤミッションケース14
dと連接して車体の主枠を構成するとともに、前記ミッ
ドミッションケース14c内には車体後部のPTO出力
軸59の回転を変速するPTO用変速装置22を内装す
る作業車両に於いて、前記フロントミッションケースを
更にフロント部14aとリヤ部14bとに分割可能に構
成し、このフロント部14aとリヤ部14bとを直接連
接させて前記伝動軸20の回転を走行用変速装置21へ
直接伝達させる「標準伝動構成」と、フロント部14a
とリヤ部14bとの間に軸受部18a,18b,18
c,18dを有する隔壁18を介在させて、この隔壁1
8の前方に前記PTO用変速装置22とは異なる第2の
PTO用変速装置22aを構成し、且つ前記隔壁18の
後方に前記走行用変速装置21へ入力する回転を更に減
速可能なクリープ速用変速装置80を構成した「クリー
プ速付き伝動構成」とに切り換え可能に構成した作業車
両の動力伝達装置、及び、上記隔壁18には、その上部
に前記軸受部18a,18b,18c,18dを構成
し、且つ、その下部にフロントミッションケースのフロ
ント部14aとリヤ部14bを連通させる開放部19を
構成した作業車両の動力伝達装置、及び、上記第2のP
TO用変速装置22aは前記クリープ速用変速装置80
がクリープ速に切り換えられているときにだけ動力伝達
可能な低速用PTO変速部に構成した作業車両の動力伝
達装置を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面に従って詳述する。図1は作業車両の一例としてのト
ラクタ10を示し、車体の後部にリンク機構11を介し
てロータリ作業機12を連結してある。エンジン13の
回転動力はミッションケース14内の変速装置により変
速された後、前輪15と後輪16に伝達される。
【0007】図2は前記ミッションケース14の内部を
示し、該ミッションケース14は伝動軸20を取り囲む
フロントミッションケース14a,14bと、走行用変
速装置21を内装するミッドミッションケース14c
と、リヤデフ装置27を内装するリヤミッションケース
14dとを連接して車体の主枠を構成している。前記フ
ロントミッションケースはフロント部14aとリヤ部1
4bとに分割可能に構成され、その下面を同一高さに形
成して接続部分が同一面となっている。また、ミッドミ
ッションケース14cの下面とリヤミッションケース1
4dの下面の接合部分にボルトを貫通して連接してあ
る。更に、フロント部14aの前下部に前輪変速ケース
14eが取り付けられている。
【0008】ここで、フロント部14aとリヤ部14b
との間には、図3に示した隔壁18が介装されている。
該隔壁18の上部には、伝動軸20を支持する軸受部1
8aと、駆動軸26を支持する軸受部18bと、PTO
軸29を支持する軸受部18cと、クリープ変速軸81
を支持する軸受部18dが設けられ、該隔壁18の下部
には、フロントミッションケースのフロント部14aと
リヤ部14bを連通させる開放部19が設けられてい
る。前述したように、フロントミッションケースはフロ
ント部14aの下面とリヤ部14bの下面とが同一面に
形成されているため、該隔壁18の開放部19によって
フロント部14aの潤滑油とリヤ部14bの潤滑油が相
互に流入し、潤滑油を共用化することができる。そし
て、後述するように該隔壁18の後方にクリープ速用変
速装置80を配置して「クリープ速付き伝動構成」にす
るか、或いは、前記フロント部14aとリヤ部14bと
を直接連接させて前記伝動軸20の回転を走行用変速装
置21へ直接伝達させる「標準伝動構成」にするかの何
れかの構成を切り換え可能にしてある。
【0009】そして、図2に示すように、フロント部1
4aの前上部に伝動軸20を枢着し、該伝動軸20の後
方位置に走行用変速装置21を設けるとともに、該伝動
軸20の下方及びその後方にPTO用変速装置22及び
第2のPTO用変速装置22aが配置されている。該伝
動軸20の後方には、該伝動軸20と同軸上に伝動軸2
3及び変速軸24が夫々回転自在に枢着され、伝動軸2
3には爪付きギヤ25をスプライン嵌合してある。該爪
付きギヤ25を前方へスライドして伝動軸20の後端部
に係合させれば、伝動軸20と伝動軸23が一体に回転
する。また、伝動軸20の下方位置には伝動軸20と平
行に駆動軸26を枢着し、該駆動軸26の後方位置にリ
ヤデフ装置27を配置する。更に、前記伝動軸20と平
行にアイドル軸28及びPTO軸29を枢着し、前記変
速軸24と平行にカウンタ軸30を枢着する。
【0010】ここで、前記伝動軸20にはPTO取り出
し部31が設けられており、前記伝動軸20に第1ギヤ
32と第2ギヤ33を固設し、第1ギヤ32はアイドル
軸28に設けたアイドルギヤ34と常時噛合している。
また、前記駆動軸26の前部に筒体ギヤ35を遊転自在
に嵌着し、該筒体ギヤ35にPTO1速ギヤ36とPT
O逆転ギヤ37とを一体にスプライン嵌合するととも
に、前記PTO軸29の前端部に嵌着したPTO入力ギ
ヤ38と該筒体ギヤ35とを常時噛合させる。
【0011】従って、前記一体のギヤ36,37が筒体
ギヤ34上を前後へスライドして、PTO1速ギヤ36
と第2ギヤ33とが噛合すれば、エンジン13の回転動
力がPTO1速に変速されてPTO軸29へ伝達され、
PTO逆転ギヤ37とアイドルギヤ34とが噛合すれ
ば、エンジン13の回転動力が逆転してPTO軸29へ
伝達される。前記伝動軸20に設けた第1ギヤ32及び
第2ギヤ33、アイドル軸28に設けたアイドルギヤ3
4、筒体ギヤ35に設けたPTO1速ギヤ36及びPT
O逆転ギヤ37等から、低速用PTO変速部である第2
のPTO用変速装置22aが構成される。
【0012】一方、走行用変速装置21は主変速部21
aと副変速部21bとからなり、主変速部21aは、前
記駆動軸26の後部に筒体40を遊転自在に嵌着し、該
筒体40の前部に入力ギヤ41を嵌着して前記伝動軸2
3の後端部に設けた出力ギヤ45に常時噛合させるとと
もに、該筒体40に、入力ギヤ41と並んで大径ギヤ4
2を設け、該筒体40の中間部に中径ギヤ43を固設
し、該筒体40の後部に小径ギヤ44を固設してある。
また、前記変速軸24に小径の高速ギヤ46と中径の中
速ギヤ47とを一体にスプライン嵌合し、その後方に大
径の低速ギヤ48をスプライン嵌合する。更に、前記カ
ウンタ軸30にカウンタギヤ49を設けて前記中径ギヤ
43と常時噛合させる。
【0013】而して、前記爪付きギヤ25が伝動軸20
に係合しているときは、伝動軸20と伝動軸23が一体
に回転し、エンジン13の回転は出力ギヤ45と入力ギ
ヤ41の噛合により減速されて筒体40が駆動軸26上
を遊転する。このとき、オペレータの変速操作によって
前記高速ギヤ46が前方へスライドして筒体40の大径
ギヤ42に噛合すれば、筒体40の回転が変速軸24へ
高速の3速状態で伝達され、これに対して、前記中速ギ
ヤ47が後方へスライドして筒体40の中径ギヤ43に
噛合すれば、筒体40の回転が変速軸24へ中速の2速
状態で伝達される。また、前記低速ギヤ48が後方へス
ライドして筒体40の小径ギヤ44に噛合すれば、筒体
40の回転が変速軸24へ低速の1速状態で伝達され、
前記低速ギヤ48が前方へスライドしてカウンタギヤ4
9に噛合すれば、筒体40の回転が変速軸24へ逆転し
て後進状態で伝達される。尚、図示は省略するが、前記
高速ギヤ46及び中速ギヤ47を動かすシフタと低速ギ
ヤ48を動かすシフタは、双方が同時に動くことがない
ように、リンクまたは制御回路が構成されている。
【0014】また、副変速部21bは、前記駆動軸26
の筒体40後方に小径ギヤ50と大径ギヤ51とを固設
し、前記変速軸24の後部に大径の低速ギヤ52と小径
の超低速ギヤ53とを一体にスプライン嵌合してある。
オペレータの変速操作によって前記低速ギヤ52が前方
へスライドして小径ギヤ50に噛合すれば、変速軸24
の回転が駆動軸26へ低速状態で伝達される。また、前
記超低速ギヤ53が後方へスライドして大径ギヤ51に
噛合すれば、変速軸24の回転が駆動軸26へ超低速状
態で伝達される。そして、これら走行用変速装置21に
て変速された動力は、前記リヤデフ装置27を経て後輪
16に伝達される。
【0015】一方、前記PTO軸29には大径のPTO
2速ギヤ55と小径のPTO3速ギヤ56とを一体にス
プライン嵌合してあり、前記筒体ギヤ35に設けたPT
O1速ギヤ36及びPTO逆転ギヤ37が第1ギヤ32
及び第2ギヤ33の何れにも噛合していない状態のとき
に、このPTO2速ギヤ55及びPTO3速ギヤ56が
前後へスライド可能となるように、リンクまたは制御回
路が構成されている。従って、PTO2速ギヤ55が後
方へスライドして前記筒体40に設けた中径ギヤ43に
噛合すれば、エンジン13の回転が伝動軸20及び伝動
軸23を経て筒体40からPTO2速に変速されてPT
O軸29に伝達される。
【0016】また、PTO3速ギヤ56が前方へスライ
ドして前記筒体40に設けた大径ギヤ42に噛合すれ
ば、エンジン13の回転が伝動軸20及び伝動軸23を
経て筒体40からPTO3速に変速されてPTO軸29
に伝達される。前記筒体40に設けた大径ギヤ42及び
中径ギヤ43、PTO軸29に設けたPTO2速ギヤ5
5及びPTO3速ギヤ56等から、高速用PTO変速部
であるPTO用変速装置22が構成される。該PTO用
変速装置22または前記第2のPTO用変速装置22a
を経てPTO軸29に伝達されたPTO動力は、PTO
軸29の後端部から変速ギヤ57,58を経てPTO出
力軸59に伝達される。
【0017】ここで、駆動軸26の前端部に前輪駆動用
の出力ギヤ60を固設してあり、駆動軸26と平行に枢
着した前輪変速軸61に入力ギヤ62を固設して、双方
のギヤ60,62を噛合させる。該前輪変速軸61には
小径ギヤ63と大径ギヤ64が遊転自在に枢着され、該
前輪変速軸61と平行に枢着した前輪出力軸65に大径
ギヤ66と小径ギヤ67を固設して、前記小径ギヤ63
と大径ギヤ66、大径ギヤ64と小径ギヤ67を噛合さ
せる。前記前輪変速軸61の内部には中実状の棒からな
るシフタ操作軸68が前後方向へスライド自在に挿入さ
れており、前記PTO取り出し部31の下方にシフタア
ーム69を枢着して、キーシフト式の前輪変速装置70
が構成されている。
【0018】そして、リンク機構または制御回路などに
より前記シフタアーム69を回動してシフタ操作軸68
がスライドすれば、前記小径ギヤ63または大径ギヤ6
4の何れか一方のギヤが前輪操作軸61と一体に回転
し、前記駆動軸26の回転動力が変速されて前輪出力軸
65へ伝達され、前輪15の周速度が後輪16と同一ま
たは倍速で四輪駆動される。このように、ミッションケ
ース14内の空いたスペースにキーシフト式の前輪変速
装置70を配置したので、ミッションケース14の前面
にシフタアームなどが突出することなく、部品点数の低
減と省スペース化を図ることができる。
【0019】次に、クリープ速用変速装置80について
説明する。該クリープ速用変速装置80は、前記走行用
変速装置21の前段部に設けられており、前記隔壁18
の軸受部18dにクリープ変速軸81の前端部を支持さ
せるとともに、前記フロントミッションケースのリヤ部
14bにクリープ変速軸81の前端部を支持させて、前
記伝動軸23と平行にクリープ変速軸81を枢着する。
そして、該クリープ変速軸81に大径ギヤ82と小径ギ
ヤ83とを固設し、前記伝動軸20の後端部に固設した
小径の出力ギヤ84とこの大径ギヤ82とを常時噛合さ
せる。また、小径ギヤ83は前記爪付きギヤ25と噛合
可能である。従って、前記爪付きギヤ25が伝動軸23
の前端部にスライドして伝動軸20の後端部に係合して
いる状態では、前述したように、伝動軸20と伝動軸2
3とが直結され、エンジン13の回転動力は伝動軸20
から減速されずに主変速装置21aに入力される。この
とき、前記クリープ変速軸81は伝動軸20の出力ギヤ
84の回転を受けて空転する。
【0020】これに対して、リンクまたは制御回路によ
って前記爪付きギヤ25が伝動軸23の後部へスライド
したときは、該爪付きギヤ25がクリープ変速軸81の
小径ギヤ83と噛合する。然るときは、伝動軸20と伝
動軸23との係合が外れて伝動軸23は伝動軸20との
直結状態から解放されるとともに、小径ギヤ83と爪付
きギヤ25との噛合を介して、クリープ変速軸81の回
転が伝動軸23に伝達される。従って、エンジン13の
回転動力は伝動軸20からクリープ速用変速装置80に
て減速されて主変速装置21aに入力され、車両はクリ
ープ走行となる。
【0021】ここで、前記爪付きギヤ25を後方へスラ
イドできるのは、前記第2のPTO用変速装置22aが
PTO1速またはPTO逆転にシフトされている場合だ
けに限定するように、リンクまたは制御回路が構成され
ている。即ち、前記PTO用変速装置22がPTO2速
またはPTO3速にシフトされている場合は、前記爪付
きギヤ25の後方へのスライドが牽制される。これは、
前記PTO用変速装置22は走行用変速装置21と一緒
に設けられているため、伝動経路の中間に配置された伝
動軸23の回転が変化するとPTO出力も変化し、クリ
ープ速用変速装置80にて走行系を減速させればPTO
系も減速して作業に支障を来たすとともに、出力トルク
増大による機械強度の不足を招くからである。
【0022】斯くして、従来型の変速装置にクリープ速
用変速装置80を追加装備する際に、フロントミッショ
ンケースのフロント部14aとリヤ部14bとの間に隔
壁18を介装し、該隔壁18と前記リヤ部14bとの間
のスペースを利用してクリープ速用変速装置80を設
け、このクリープ速用変速装置80の前段部に第2のP
TO用変速装置22a及びPTO取り出し部31を配置
したので、クリープ速へ変速時にPTO系へ与える悪影
響を回避することができる。
【0023】尚、本発明は、本発明の精神を逸脱しない
限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該
改変されたものに及ぶことは当然である。
【0024】
【発明の効果】本発明は上記一実施の形態に詳述したよ
うに、請求項1記載の発明は、フロントミッションケー
スをフロント部とリヤ部とに分割可能に形成し、該フロ
ント部とリヤ部とを直接連接させて伝動軸の回転を走行
用変速装置へ直接伝達させる「標準伝動構成」と、該フ
ロント部とリヤ部との間に隔壁を介在させて、該隔壁の
前方に第2のPTO用変速装置を設けるとともに、該隔
壁の後部にクリープ速用変速装置を設ける「クリープ速
付き伝動構成」とに切り換え可能に構成したことことに
より、動力伝達装置を新たに設計し直すことなく、従来
の構成を利用して簡単且つ安価にクリープ速用変速装置
を追加装備することができる。
【0025】また、請求項2記載の発明は、上記隔壁は
その上部に軸受部を設けるとともに、その下部にフロン
トミッションケースのフロント部とリヤ部を連通させる
開放部を設けたことにより、フロント部の潤滑油とリヤ
部の潤滑油が相互に流入して、潤滑油を共用化すること
ができる。
【0026】また、請求項3記載の発明は、上記第2の
PTO用変速装置はクリープ速用変速装置がクリープ速
に切り換えられているときだけ動力伝達可能な低速用P
TO変速部に構成したので、PTO系が高速変速状態の
ときに走行系がクリープ速へ変速されることがなく、ク
リープ速への変速によってPTO系に悪影響を与える虞
がなくなって、作業性並びに安全性の向上にも寄与でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示し、トラクタの側面
図。
【図2】本発明の一実施の形態を示し、ミッションケー
ス内部を展開した縦断側面図。
【図3】本発明の一実施の形態を示し、 (a)隔壁の正面図。 (b)隔壁の縦断側面図。 (c)隔壁の背面図。
【図4】従来型のミッションケース内部を展開した縦断
側面図。
【符号の説明】
10 トラクタ 13 エンジン 14a フロントミッションケースのフロント部 14b フロントミッションケースのリヤ部 14c ミッドミッションケース 14d リヤミッションケース 18 隔壁 18a,18b,18c,18d 軸受部 19 開放部 20 伝動軸 21 走行用変速装置 22 PTO用変速装置 22a 第2のPTO用変速装置 27 リヤデフ装置 59 PTO出力軸 80 クリープ速用変速装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2B041 AA06 AA13 AB05 AC03 EA02 EA22 EA26 3D039 AA03 AA04 AB12 AC40 AC65 AC77 AC84 AD33 3D043 AB12 BA01 BA04 BA06 3J063 AA14 AB02 AC06 AC11 AC14 BA03 BB31 BB48 BB50 CA01 CA04 CD01 CD45

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伝動軸20を取り囲むフロントミッショ
    ンケース14a,14b、走行用変速装置21を内装す
    るミッドミッションケース14c、リヤデフ装置27を
    内装するリヤミッションケース14dと連接して車体の
    主枠を構成するとともに、前記ミッドミッションケース
    14c内には車体後部のPTO出力軸59の回転を変速
    するPTO用変速装置22を内装する作業車両に於い
    て、前記フロントミッションケースを更にフロント部1
    4aとリヤ部14bとに分割可能に構成し、このフロン
    ト部14aとリヤ部14bとを直接連接させて前記伝動
    軸20の回転を走行用変速装置21へ直接伝達させる
    「標準伝動構成」と、フロント部14aとリヤ部14b
    との間に軸受部18a,18b,18c,18dを有す
    る隔壁18を介在させて、この隔壁18の前方に前記P
    TO用変速装置22とは異なる第2のPTO用変速装置
    22aを構成し、且つ前記隔壁18の後方に前記走行用
    変速装置21へ入力する回転を更に減速可能なクリープ
    速用変速装置80を構成した「クリープ速付き伝動構
    成」とに切り換え可能に構成したことを特徴とする作業
    車両の動力伝達装置。
  2. 【請求項2】 上記隔壁18には、その上部に前記軸受
    部18a,18b,18c,18dを構成し、且つ、そ
    の下部にフロントミッションケースのフロント部14a
    とリヤ部14bを連通させる開放部19を構成した請求
    項1記載の作業車両の動力伝達装置。
  3. 【請求項3】 上記第2のPTO用変速装置22aは前
    記クリープ速用変速装置80がクリープ速に切り換えら
    れているときにだけ動力伝達可能な低速用PTO変速部
    に構成した請求項1または2記載の作業車両の動力伝達
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104859436A (zh) * 2015-05-19 2015-08-26 陈勇 一种插秧机的动力传动装置

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CN104859436A (zh) * 2015-05-19 2015-08-26 陈勇 一种插秧机的动力传动装置

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