JP2002210842A - 積層ゴム部材形成方法、装置、及び積層ゴム部材を用いたタイヤ - Google Patents

積層ゴム部材形成方法、装置、及び積層ゴム部材を用いたタイヤ

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JP2002210842A JP2001010487A JP2001010487A JP2002210842A JP 2002210842 A JP2002210842 A JP 2002210842A JP 2001010487 A JP2001010487 A JP 2001010487A JP 2001010487 A JP2001010487 A JP 2001010487A JP 2002210842 A JP2002210842 A JP 2002210842A
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    • B29D30/06Pneumatic tyres or parts thereof (e.g. produced by casting, moulding, compression moulding, injection moulding, centrifugal casting)
    • B29D30/52Unvulcanised treads, e.g. on used tyres; Retreading
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    • B29D2030/665Treads containing inserts other than spikes, e.g. fibers or hard granules, providing antiskid properties
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/14Anti-skid inserts, e.g. vulcanised into the tread band
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  • Tyre Moulding (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 短繊維が長さ方向に配向するゴムシートか
ら、短繊維が厚さ方向に向く積層ゴム部材を、効率良く
かつ精度良く形成できる。 【解決手段】 間欠搬送されるゴムシートSgを、前後
の押圧手段13、14により切断位置Jの前後で搬送面
11S上に押圧しつつ切断する。前の押圧手段13の押
圧片31は、押圧する面31Sを、切断片Gを付着させ
て持ち上げうる保持押圧面33とし、先行して保持押圧
面33に付着された先の切断片Gaを介して、次の切断
片Gbを付着して積み重ねる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、短繊維が長さ方向
に配向する帯状ゴムシートの巾方向の切断片を、順次積
み重ねることにより、短繊維が表裏方向に向く積層ゴム
部材を効率よく形成しうる積層ゴム部材形成方法、装
置、及び積層ゴム部材を用いたタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】スタッドレスタイヤでは、氷上性能を向
上させるために、路面掘り起こし摩擦や粘着摩擦を増加
させる必要があり、従来から、トレッドゴムの氷路面に
対する摩擦係数を上げる種々の研究が試みられている。
その一つとして、トレッドゴム中に短繊維を配合するこ
とが提案されており、特に短繊維をタイヤ半径方向に配
向させることにより、路面掘り起こし能力が高まり、よ
り高い摩擦力が得られることが知られている。
【0003】ところで、図8(A)に示すように、トレ
ッドゴムは、通常、カレンダーロールや押出し機によっ
て連続的に押出成形されるシート状のゴム部材gにより
形成される。そのため、ゴム中の短繊維fは、ゴム流れ
によって押出し方向(長さ方向)に沿って配向してしま
い、このゴム部材gをそのまま用いてトレッドゴムを製
造した場合、短繊維fはタイヤ周方向に沿って配向して
しまうこととなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本出願人は、
特願平11−315859号等において、図8(B)に
示すように、押出し成形された薄いゴム部材gをジグザ
グ状に折り畳むことを提案している。このものは、短繊
維fのほとんどを厚さ方向(表裏方向)に効率よく配向
できるという利点があるが、図8(C)に拡大して示す
如く、トレッドゴムの表面裏面では短繊維fがどうして
も寝てしまい、タイヤの使用初期から優れた氷上性能を
発揮し得ないという問題がある。
【0005】従って、厚さ全体に亘って短繊維fを厚さ
方向(表裏方向)に配向させるためには、図9に示す如
く、押出し成形された従来のゴム部材gを巾方向に切断
し、得られた切断片g1をいったん並び替え、その切断
面sを表面、裏面に露出させて積み重ねることが必要と
なる。そして、この切断片g1を積み重ねてなる積層ゴ
ム部材を効率よくかつ精度良く形成するために、新規な
方法及び装置が要求される。
【0006】本発明は、以上のような状況に鑑み案出な
されたもので、その第1の目的は、短繊維が長さ方向に
配向するゴムシートの切断片を、順次積み重ねることに
より、短繊維が表裏方向に向く積層ゴム部材を効率よく
かつ精度良く形成しうる積層ゴム部材形成方法を提供す
ることにある。
【0007】又第2の目的は、短繊維が長さ方向に配向
するゴムシートの切断片を、順次積み重ねることによ
り、短繊維が表裏方向に向く積層ゴム部材を効率よくか
つ精度良く形成しうる積層ゴム部材形成装置を提供する
ことにある。
【0008】又第3の目的は、前記積層ゴム部材をトレ
ッド形成用のタイヤゴム部材として用いることにより、
優れた氷上性能をタイヤの使用初期から有効に発揮し得
るタイヤを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本願の請求項1の発明は、長さ方向に配向された短
繊維を含有する広巾の帯状のゴムシートを巾方向に切断
してなる切断片が、その前後の切断面を表面、裏面に露
出させて積み重ねられることにより前記短繊維が表裏方
向に向くシート状の積層ゴム部材を形成する積層ゴム部
材形成方法であって、長さ方向に間欠的に搬送される前
記ゴムシートを、前の押圧手段、後の押圧手段の昇降可
能な押圧片により切断位置の前後で搬送面上に押圧しつ
つ切断することによって前記切断片を形成するととも
に、前の押圧手段の押圧片は、前記ゴムシートを押圧す
る面を、前記切断片を付着させて持ち上げうる保持押圧
面とし、かつ先行して保持押圧面に付着された先の切断
片を介して、前の押圧手段は前記ゴムシートを押圧する
ことにより次に切断された切断片を先の切断片に付着し
て切断片を積み重ねることを特徴としている。
【0010】なお、前記保持押圧面とゴムシートとの間
の粘着力を、前記搬送面とゴムシートとの間の粘着力よ
りも大とすることにより、前記保持押圧面に切断片を持
ち上げ可能に付着させることができる。又前記積層ゴム
部材は、トレッド形成用のタイヤゴム部材として用いる
ことができる。
【0011】又請求項4は、タイヤの発明であって、請
求項1〜3のいずれかに記載の積層ゴム部材形成方法に
より形成された積層ゴム部材を用いたことを特徴として
いる。
【0012】又請求項5の発明は、長さ方向に配向され
た短繊維を含有する広巾の帯状のゴムシートを巾方向に
切断してなる切断片が、その前後の切断面を表面、裏面
に露出させて積み重ねられることにより前記短繊維が表
裏方向に向くシート状の積層ゴム部材を形成する積層ゴ
ム部材形成装置であって、長さ方向に間欠的に前記ゴム
シートを搬送する搬送手段と、搬送されるゴムシートを
巾方向に切断し切断片を形成する切断手段と、切断に際
して切断位置の前後でゴムシートを前記搬送手段の搬送
面上に押圧する昇降可能な押圧片を有する前後の押圧手
段とを具え、かつ前の押圧手段の押圧片は、前記ゴムシ
ートを押圧する面を、前記切断片を付着させて持ち上げ
うる保持押圧面としたことを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を、
図示例とともに説明する。図1は、本発明に係わる積層
ゴム部材G0がトレッド形成用のタイヤゴム部材Tgと
して使用された場合のタイヤ1の子午断面図である。
【0014】図1において、タイヤ1は、トレッド部2
からサイドウォール部3を経てビード部4のビードコア
5に至るカーカス6と、このカーカス6のタイヤ半径方
向外側かつトレッド部2の内部に配されるベルト層7と
を具える。なお同図には、タイヤ1が乗用車用ラジアル
タイヤである場合を例示している。
【0015】前記カーカス6は、従来と同様、カーカス
コードをタイヤ周方向に対して例えば75゜〜90゜の
角度で配列した1枚以上、本例では1枚のカーカスプラ
イ6Aから構成されており、カーカスコードとして、ナ
イロン、ポリエステル、レーヨン、芳香族ポリアミド等
の有機繊維コード、及びスチールコード等が使用され
る。なおカーカス6は、その両端が前記ビードコア5の
廻りで折り返して係止されるとともに、ビード部4に
は、前記ビードコア5からタイヤ半径方向外方にのびる
断面三角形状の補強用のビードエーペックスゴム8が配
される。
【0016】前記ベルト層7は、ベルトコードをタイヤ
周方向に対して例えば10〜35°の角度で配列した2
枚以上、本例では2枚のベルトプライ7A、7Bからな
り、各ベルトコードがプライ間相互で交差するように、
互いの傾斜の向きに違えて重置している。なおベルトコ
ードとして、スチールコード及び芳香族ポリアミド等の
高弾性の有機繊維コードが好適に使用される。
【0017】又前記ベルト層7のタイヤ半径方向外側に
は、本例では、トレッド面2Sをなすキャップゴム部9
aと、その半径方向内側に配されるベースゴム部9bと
からなるトレッド形成用のトレッドゴム9が配される。
【0018】そして、本実施形態では、前記キャップゴ
ム部9aを構成するタイヤゴム部材Tgに、短繊維fが
表裏方向(厚さ方向)に向くシート状の積層ゴム部材G
0を用いている。
【0019】ここで、前記積層ゴム部材G0は、図2に
略示するように、短繊維fを押出し方向(長さ方向)に
配向させた広巾帯状のゴムシートSgを巾方向に切断
し、これによって得た切断片Gを、その前後の切断面V
sを表裏面Wsに露出させて積み重ねることにより形成
している。
【0020】そして、以下に、この積層ゴム部材G0を
形成する積層ゴム部材形成方法(以下に形成方法という
場合がある)を、それを実施する積層ゴム部材形成装置
10(以下に形成装置10という場合がある)とともに
説明する。なお図3は、前記形成装置10を示す側面図
であり、図4、5は、その主要部を拡大して示す側面図
及び斜視図である。
【0021】図3において、前記形成装置10は、前記
ゴムシートSgを長さ方向に間欠的に搬送する搬送手段
11と、搬送されるゴムシートSgを巾方向に切断して
切断片Gを形成する切断手段12と、切断に際して切断
位置Jの前後でゴムシートSgを前記搬送手段11の搬
送面11S上に押圧して固定する前後の押圧手段13、
14とを具える。本明細書では、搬送方向の下流側を
「前」、上流側を「後」と呼んでいる。
【0022】なお前記ゴムシートSgでは、前記図2に
示す如く、カレンダーロールや押出し機を用いて従来的
に押出し成形することにより、ゴム材料中に含有する短
繊維fが押出し方向(長さ方向)に実質的に配向され
る。このゴムシートSgにおいては、その厚さTは、短
繊維fの配向の容易さから1.0〜3.0mmの範囲が
好ましい。又ゴムシートSgの巾W及び切断片Gの切断
間隔Dは、夫々、キャップゴム部9aのタイヤ軸方向巾
及びタイヤ半径方向高さに相当するものであり、製造す
るタイヤサイズに応じて適宜設定される。
【0023】次に、前記搬送手段11は、ゴムシートS
gの長さ方向に移動可能に支持される、本例では、テー
ブル状の搬送台15と、この搬送台15を、前記切断間
隔Dに合わせて間欠移動させる移動具16とを具える場
合を例示している。
【0024】前記移動具16は、前記長さ方向にのびか
つ架台17上で回転自在に支持されるネジ軸19と、該
ネジ軸19の一端に連結する駆動用のモータMとを具え
る。又前記搬送台15は、本例では、前記架台17に、
例えばレールや直線軸受などの適宜の案内手段(図示し
ない)を介して水平移動自在に案内されており、又その
下面には、前記ネジ軸19に螺合するナット部15Aを
形成している。従って、搬送手段11は、前記モータM
によるネジ軸19への回転制御により、前記搬送台15
上のゴムシートSgを、前記切断間隔Dに合った送りピ
ッチで、間欠的に搬送できる。
【0025】なお図中の符号20A、20Bは、前記搬
送台15の移動開始位置及び移動終了位置を検出するセ
ンサであり、移動開始位置において、搬送台15にゴム
シートSgが搬入される。又搬送手段11として、ベル
トコンベヤ等も好適に採用できる。
【0026】次に、前記切断手段12は、図4、5に示
すように、搬送されるゴムシートSgを切断位置Jで巾
方向に切断する切断ナイフ21を具える。この切断ナイ
フ21は、昇降具22を介して、上方の待機高さ位置か
ら刃先が搬送面11Sに接触する切断高さ位置まで下降
し、これにより、前記ゴムシートSgのうち切断位置J
より前方部分SgAを切断する。なお図1の符号28
は、前記待機高さ位置を検出するセンサであり、切断
後、切断手段12が待機高さ位置まで戻ったのを検知
し、搬送手段11に、次の間欠送りを指示する。
【0027】なお前記昇降具22として、シリンダが好
適に使用でき、そのロッド22A下端に、前記切断ナイ
フ21が、例えば板状のホルダ24を介して着脱自在に
取り付けられる。なお本例では、前記切断ナイフ21の
前面とホルダ24の前面とが面一状に連なり、互いに協
同して前の押圧手段13のための垂直な案内面25を形
成する場合を例示している。
【0028】次に、前記後の押圧手段14は、切断に際
し、切断位置Jの後側で前記ゴムシートSgを搬送面1
1Sに押圧する昇降可能な押圧片26を具える。
【0029】前記押圧片26は、ゴムシートSgへの押
圧面26Sを下面に有し、前記切断ナイフ21に対して
上下に相対移動可能に保持される。詳しくは、前記押圧
片26は、本例では、その上面で立設するガイド軸27
を有し、このガイド軸27は、前記ホルダ24の後面に
取り付く上下の支持金具29U、29Lの各保持孔29
Aに遊挿されて保持される。
【0030】又ガイド軸27には、下の支持金具29と
当接することにより、前記相対移動の下限位置R1を規
制するストッパ部27Aが膨設されている。又後の押圧
手段14は、例えば前記ストッパ部27Aと上の支持金
具29Uとの間に介在するバネ片30を有し、これによ
って前記押圧片26を前記下方に付勢する。
【0031】ここで、前記下限位置R1では、押圧面2
6Sが前記切断ナイフ21の刃先と同高さ又は下方に突
出していることが必要である。これにより、押圧片26
は、切断に先駆け、バネ片30による付勢力によって前
記ゴムシートSgを搬送面11Sに押圧でき、切断時の
位置ズレを確実に防止できる。又押圧片26は、切断後
においても、切断ナイフ21が上昇してゴムシートSg
から離間するまでの間、ゴムシートSgを搬送面11S
に押さえ付けて固定できる。従って、切断後において、
ゴムシートSgのシート本体SgB(切断位置Jより後
方側の部分)が、切断ナイフ21に付着して浮き上がり
位置ズレするのを防止できる。なおバネ片30による付
勢力は、例えば前記上の支持金具29Uの取付け高さを
調整自在とすること等によって調整できる。
【0032】次に、前記前の押圧手段13は、切断に際
し、切断位置Jの前側で前記ゴムシートSgを搬送面1
1Sに押圧する昇降可能な押圧片31を具え、この押圧
片31は、前記切断ナイフ21に対して上下に相対移動
可能に保持される。
【0033】詳しくは、前記押圧片31は、本例では、
ゴムシートSgへの押圧面31Sを下面に有する矩形板
状をなし、前記ホルダ24に、ガイド手段32を介して
前記案内面25に沿って上下に相対移動可能に保持され
る。
【0034】前記ガイド手段32として、本例では、前
記ホルダ24の前面で突出するガイドピン32Aと、押
圧片31に穿設されかつ上下にのびるとともに前記ガイ
ドピン32Aが遊挿する長孔状のガイド溝32Bとから
形成される場合を例示している。従って、前記押圧片3
1は、ガイド溝32Bの上端EUがガイドピン32Aに
当接する下限位置Q1と、ガイド溝32Bの下端ELが
ガイドピン32Aに当接する上限位置との間において、
前記切断ナイフ21と独立して上下に相対移動しうる。
なおこの相対移動の際、押圧片31はその自重によって
下方に付勢されている。
【0035】ここで、前記下限位置Q1では、押圧面3
1Sが前記切断ナイフ21の刃先と同高さ又は下方に突
出していることが必要である。これによって、初回の切
断に際し、押圧片31は、切断に先駆け、その自重によ
って前記ゴムシートSgを搬送面11Sに押圧でき、切
断時の位置ズレを確実に防止しうる。又押圧片31は、
切断後においても、切断ナイフ21が上昇してゴムシー
トSgから離間するまでの間、ゴムシートSgを搬送面
11Sに押さえ付けて固定できる。
【0036】又前記押圧片31では、その押圧面31S
を、前記切断片Gを付着させて持ち上げうる保持押圧面
33として形成しており、このとき、前記保持押圧面3
3とゴムシートSgとの間の粘着力が、搬送面11Sと
ゴムシートSgとの間の粘着力よりも大となるように設
定することが重要である。
【0037】そのために、本例では、前記保持押圧面3
3に、表面研磨、硬質クロムメッキ、又は特殊材料(例
えば布テープ、ビニールテープ及び両面接着テープなど
のテープ類等)の貼着などによる表面処理を施し、ゴム
シートSgとの粘着性を高めている。これに対して、搬
送面11Sには、ゴムシートSgとの粘着性を減じるた
めに、アドロン処理、テフロン(登録商標)コーテイン
グ処理等を施したり、又ポリエチレンなどの合成樹脂で
形成したりしている。
【0038】従って、初回の切断においては、前記押圧
により保持押圧面33とゴムシートSgとは強く粘着さ
れ、切断後に押圧片31が上昇する際、切断片Gは、前
記粘着性の差によって、保持押圧面33に付着して一体
に持ち上げられる。なお図6に初回の切断時の動作を順
を追って示している。
【0039】又2回目以降の切断に際しては、図7に示
すように、押圧片31は、先行して保持押圧面33に付
着された先の切断片Ga・・・ を介して、ゴムシートSg
を押圧し、このゴムシートSgを固定するとともに、切
断後は、次に切断された切断片Gbが先の切断片Gaに
付着する。このように、前記切断を繰り返すことによ
り、保持押圧面33に、切断片Ga・・・ 、Gbが順次積
み重なってなる一体の積層ゴム部材G0が形成される。
【0040】なお積層ゴム部材G0の積層高さの上限
は、昇降具22の昇降ストローク、ガイド溝32Bの長
さ、及び前記保持押圧面33と切断片Gとの粘着力の強
さ等に準じて設定されるが、積み重ね精度や安定性を考
慮して、積層高さの上限は20〜30mm程度とするの
が好ましい。
【0041】又形成された積層ゴム部材G0は、例えば
作業者の手によって保持押圧面33から容易に取外すこ
とができ、取外された各積層ゴム部材G0・・・ を、次工
程において順次重ね合わす(図2に示す)ことによりタ
イヤゴム部材Tgに形成されていく。
【0042】このように、前記形成装置10及び形成方
法は、短繊維fを長さ方向に配向させた薄い帯状のゴム
シートSgから、短繊維fが厚さ方向に向く積層ゴム部
材G0を、効率良くかつ精度良く形成できる。なお形成
される積層ゴム部材G0は、本例では、積層高さが20
〜30mm程度であるが、厚さDの厚いシート状となる
ため取り扱い性に優れ、従って、各積層ゴム部材G0・・
・ のさらなる重ね合わせなども、変形などを招くことな
く能率良く行える。
【0043】又積層ゴム部材G0では、全厚さに亘っ
て、短繊維fが厚さ方向に配向するため、トレッド形成
用のタイヤゴム部材Tgとして用いることにより、タイ
ヤの使用初期から優れた氷上性能を発揮できる。
【0044】以上、本発明の特に好ましい実施形態につ
いて詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定される
ことなく、種々の態様に変形して実施しうる。
【0045】
【発明の効果】本発明は叙上の如く構成しているため、
短繊維が長さ方向に配向するゴムシートの切断片を、順
次積み重ねることにより、短繊維が表裏方向に向く積層
ゴム部材を効率よくかつ精度良く形成しうる。
【0046】又この積層ゴム部材をトレッド形成用のタ
イヤゴム部材として用いることにより、優れた氷上性能
をタイヤの使用初期から有効に発揮し得るタイヤを得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる積層ゴム部材がトレッド形成用
のタイヤゴム部材として使用された場合のタイヤの一実
施例を示す断面図である。
【図2】積層ゴム部材の形成過程を説明する線図であ
る。
【図3】積層ゴム部材形成装置を説明する側面図であ
る。
【図4】切断手段を前後の押圧手段とともに説明する断
面図である。
【図5】切断手段を前後の押圧手段とともに説明する斜
視図である。
【図6】初回の切断過程を示す線図である。
【図7】2回目以降の切断過程を示す線図である。
【図8】(A)〜(C)は、従来技術の問題点を説明す
る線図である。
【図9】従来技術の問題点を説明する線図である。
【符号の説明】
1 タイヤ 10 積層ゴム部材形成装置 11 搬送手段 12 切断手段 13 前の押圧手段 14 後の押圧手段 26、31 押圧片 33 保持押圧面 f 短繊維 G 切断片 G0 積層ゴム部材 J 切断位置 Sg ゴムシート Tg タイヤゴム部材 Vs 前後の切断面 Ws 表裏面

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】長さ方向に配向された短繊維を含有する広
    巾の帯状のゴムシートを巾方向に切断してなる切断片
    が、その前後の切断面を表面、裏面に露出させて積み重
    ねられることにより前記短繊維が表裏方向に向くシート
    状の積層ゴム部材を形成する積層ゴム部材形成方法であ
    って、 長さ方向に間欠的に搬送される前記ゴムシートを、前の
    押圧手段、後の押圧手段の昇降可能な押圧片により切断
    位置の前後で搬送面上に押圧しつつ切断することによっ
    て前記切断片を形成するとともに、 前の押圧手段の押圧片は、前記ゴムシートを押圧する面
    を、前記切断片を付着させて持ち上げうる保持押圧面と
    し、 かつ先行して保持押圧面に付着された先の切断片を介し
    て、前の押圧手段は前記ゴムシートを押圧することによ
    り次に切断された切断片を先の切断片に付着して切断片
    を積み重ねることを特徴とする積層ゴム部材形成方法。
  2. 【請求項2】前の押圧手段の保持押圧面と前記ゴムシー
    トとの間の粘着力を、前記搬送面と前記ゴムシートとの
    間の粘着力よりも大とすることにより、前の押圧手段の
    押圧による粘着により前記保持押圧面に切断片を持ち上
    げ可能に付着することを特徴とする請求項1記載の積層
    ゴム部材形成方法。
  3. 【請求項3】前記積層ゴム部材は、タイヤのトレッド形
    成用のタイヤゴム部材であることを特徴とする請求項1
    又は2記載の積層ゴム部材形成方法。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の積層ゴム
    部材形成方法により形成された前記積層ゴム部材を用い
    たタイヤ。
  5. 【請求項5】長さ方向に配向された短繊維を含有する広
    巾の帯状のゴムシートを巾方向に切断してなる切断片
    が、その前後の切断面を表面、裏面に露出させて積み重
    ねられることにより前記短繊維が表裏方向に向くシート
    状の積層ゴム部材を形成する積層ゴム部材形成装置であ
    って、 長さ方向に間欠的に前記ゴムシートを搬送する搬送手段
    と、 搬送されるゴムシートを巾方向に切断し切断片を形成す
    る切断手段と、 切断に際して切断位置の前後でゴムシートを前記搬送手
    段の搬送面上に押圧する昇降可能な押圧片を有する前後
    の押圧手段とを具え、 かつ前の押圧手段の押圧片は、前記ゴムシートを押圧す
    る面を、前記切断片を付着させて持ち上げうる保持押圧
    面としたことを特徴とすると積層ゴム部材形成装置。
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