JP2002206753A - 加熱調理器具 - Google Patents

加熱調理器具

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JP2002206753A
JP2002206753A JP2001001059A JP2001001059A JP2002206753A JP 2002206753 A JP2002206753 A JP 2002206753A JP 2001001059 A JP2001001059 A JP 2001001059A JP 2001001059 A JP2001001059 A JP 2001001059A JP 2002206753 A JP2002206753 A JP 2002206753A
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food
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Yoshitaka Kawasaki
良隆 川崎
Ikuko Tanaka
郁子 田中
Akiko Sugiyama
亜希子 杉山
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 食材の加熱調理において、食材の褐色化や炭
化を防止しつつ高速に食材を加熱調理し得る加熱調理器
具を提供することを目的とする。 【解決手段】 調理食材を収納する加熱室6と、前記加
熱室に対向して配置され放射光を発する放射ランプ1
と、前記放射ランプ1の反加熱室側に配置された反射板
4と、前記放射ランプ1と前記加熱室6との間に配設さ
れた透過板5と、前記透過板5の放射ランプ1対向側表
面に密着して赤外線反射性能を有する赤外線反射膜11
を設けた加熱調理器具。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、調理食材を放射加
熱によって加熱する加熱調理器具に関する。
【0002】
【従来の技術】食材を放射熱で加熱して加温、解凍、調
理する加熱調理器具は、従来より各種実用されている
が、この種の器具において放射熱を発する放射熱源とし
ては、ガスグリルやガスオーブンのように、燃焼熱を利
用して熱放射体を加熱するものや、電気オーブンやトー
スターのように電熱ヒータからの発熱を用いたもの、あ
るいは不活性ガスを封入したガラス管内で電熱線を高温
発光させた放射ランプを利用したもの等が一般的に用い
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】熱放射体から発せられ
る放射波長の分布は、波長に対する放射エネルギーの分
布曲線に関して、最大値を与える波長λm がウィーンの
変位則で示される絶対温度Tとの関係式:λmT =2.
898×10-3(m・K)で表されることから明らかな
ように、熱放射体の温度が高くなるほど単波長成分が増
加する。
【0004】前記従来の放射加熱型の調理器具において
は、熱放射体が燃焼熱で加熱されるものや、ニクロム線
などの電熱線を通電加熱したもの、あるいはシーズヒー
タのように通電加熱された電熱線に被覆を施したもので
は、熱放射体の表面最高温度が800℃前後であり、こ
こから発せられる放射熱の波長分布は、2.7μm程度
に最大波長を有する赤外線および遠赤外線(波長3μm
以上の赤外線)が主体となる。
【0005】これらの波長領域の放射熱(電磁波)は食
材の加熱に利用した場合、食材の極めて薄い表面層で大
部分が吸収され、食材内部の数μm〜数十μm程度まで
しか浸透しない。
【0006】そのため、熱放射体の放射面積を増加させ
る等の手段で放射熱量を増加させても、食材内部まで急
速に加熱することが難しく、表面層のみが過熱して褐色
化さらには炭化を生じ、食材中心部は冷たいまま残され
るという不均一で不完全な加熱調理を招く欠点があっ
た。
【0007】このため従来は、放射熱量をやや小さく
し、あるいは間欠的に熱供給して、食材の表面層で集中
的に受けた熱を、食材内の熱伝導で内部に分散移動さ
せ、全体を加熱する操作を行っていた。
【0008】こうすることによって食材の全体を加熱調
理することは可能となるが、加熱に長時間を要すること
になり、例えば電子レンジ等で使用されるマイクロ波加
熱のように電磁波の内部浸透が著しいものに比べて、数
倍の加熱調理時間を必要とするものであった。
【0009】一方、この欠点を回避するために、熱放射
体として高温発熱線を不活性ガス封入のガラス管内に配
した発光体(例えばハロゲンランプ)を利用した機器も
利用されているが、この場合でも、発熱線からの放射波
長分布はピークを短波長側にシフトした形となるものの
長波長成分も増加しており、またその発光線を覆うガラ
ス管で一部の波長成分が吸収され、加熱昇温されたこの
ガラス管から二次放射された遠赤外線が多量に含まれる
ことになる。
【0010】また、この発光体(ランプ)を食材の調理
中に発生する油煙等の蒸発成分の付着汚染から保護する
ために、発光体と食材の間に透明耐熱ガラスを配置した
ものもあるが、この場合にはここでも上記同様に放射波
長成分の吸収による昇温と、長波長成分に富んだ二次放
射の発生が促進されることになる。
【0011】この結果、透過する短波長の放射熱(電磁
波)は食品の比較的内部まで浸透するが、同時に供給さ
れる遠赤外線が食品の表面に吸収されて急速に表面加熱
を促進することになり、表面の褐色化や炭化を回避する
ことは困難であった。そのため上記同様に、放射熱の供
給量を減らすかまたは間欠供給せざるを得ず、加熱調理
時間の著しい短縮は困難であった。
【0012】本発明は、かかる従来の欠点を解消し、食
材の褐色化や炭化を防止しつつ高速に食材を加熱調理し
得る加熱調理器具を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、調理食材を収納する加熱室と、前記加熱室
に対向して配置され放射光を発する放射光源と、前記放
射光源の反加熱室側に配置された反射部材と、前記放射
光源と前記加熱室との間に配設された透過板と、前記透
過板の放射光源対向側表面に密着もしくは近接して赤外
線反射性能を有する赤外線反射体を設けたことを特徴と
する加熱調理器具である。
【0014】また、本発明は、少なくとも可視光および
近赤外線の多くが透過する構造もしくは材料で構成さ
れ、調理食材を載置する加熱テーブルを前記加熱室内に
設けことを特徴とするものである。
【0015】また、本発明は、前記赤外線反射体は、前
記放射光源と前記透過板との間に進退自在の可動構成で
備えたことを特徴とするものである。
【0016】また、本発明は、前記反射部材、放射光
源、透過板および赤外線反射体の構成を、前記加熱室の
上下両面に設けたことを特徴とするものである。
【0017】また、本発明は、前記加熱テーブルの調理
食材が載置される面を、調理食材下面との間に連通空間
を構成し得るよう凹凸構造を備えたことを特徴とするも
のである。
【0018】また、本発明は、前記加熱テーブルを回転
自在に構成し、前記放射光源の発光時には回転動作させ
ることを特徴とするものである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て添付図面に基づいて説明する。
【0020】なお、本発明の実施には、高温の発熱体を
備えた放射光源が用いられるが、その実現手段としては
タングステン線等の高耐熱性抵抗線を、ハロゲンガスで
雰囲気置換した透明石英ガラスの管内に封入して、通電
によって千数百度に昇温させて発光させる、いわゆるハ
ロゲンランプが一般的に用いることができる。
【0021】あるいは、アーク放電管のような放電発光
体でもよく、高温の短波長電磁波を放射するものであれ
ば、使用形態や設置条件等に応じて任意に選択すること
がでる。
【0022】これらはいずれも従来から一般的に採用さ
れている手段であり、本明細書ではこれらについての技
術的説明は省略する。
【0023】また、被加熱物である食材の種類や形状、
および大きさや載置数量によって、放射光源の出力制御
を行う必要があるが、通電時間制御や入力電圧制御、も
しくは周波数制御などの操作を、手動やメニュースイッ
チによるプログラム制御で行うことができ、最適な方式
を任意に選択可能であり、これらについても従来より一
般的に用いられているもので、ここでの詳細な説明は省
略する。
【0024】(実施の形態1)図1は、本発明の実施の
形態1における加熱調理器具の構成断面図、図2はその
性能特性説明図である。
【0025】図1において、1は放射光源となる放射ラ
ンプで、内部にタングステン製の発熱線2を備え、ハロ
ゲンガスで雰囲気置換した透明石英管3内に封入されて
いる。4は反射部材となるステンレス製の反射板で、複
数配設された放射ランプ1の背面を覆うよう構成設置さ
れている。反射板4の対向側には耐熱性を有する透明結
晶化ガラス製の透過板5が設置されている。
【0026】これら放射ランプ1、反射板4および透過
板5の組み合わせ構成は、加熱室6を挟んで上下に対面
設置されており、加熱室6に配置された食材7を載置す
る加熱テーブルに上下両面から放射熱を供給している。
【0027】9は加熱室6内に食材7を出し入れする開
閉自在の扉で、その一部には加熱室6内部を目視確認で
きるようガラス窓10が配設されている。
【0028】ここで透過板5には、放射ランプ1に対向
する表面に、酸化錫を主成分とする赤外線反射膜11が
蒸着配備されている。
【0029】また、加熱テーブル8は多数の透過孔12
を配設した円盤状の金属板で構成されており、その下面
中心部には回転軸13が固定されていて、モータ14に
連接支持されている。
【0030】次に、図1に示した実施の形態1の動作と
効果について図2を参照して説明する。
【0031】通電によって白熱状態に加熱された放射ラ
ンプ1内の発熱線2からは、放射波長分布が図2の実線
(a)で示される可視光(波長約400〜800nm)
を高率で含む放射光が発せられる。
【0032】しかしながら発熱線2の周囲には透明石英
管3があり、また食材7との間には結晶化ガラス製の透
過板5があるために、発熱線2から発せられる放射熱の
一部、特に波長2.7μm付近の部分と波長4μm程度
以上の成分が吸収される。
【0033】放射熱の吸収によって温度が上昇した透明
石英管3および透過板5からは、比較的低温(300〜
500℃)の二次放射熱が発散されることになり、この
透過成分と二次放射成分の合成によって、食材7には図
2の破線(c)で示されるような、可視光および近赤外
線から遠赤外線に一部波長変換された分布特性の放射熱
が供給されることになる。
【0034】従来のハロゲンランプ加熱ではほぼこの状
態で使用されていたため、表面吸収性の強い遠赤外線に
よって食材7の表面が急速加熱されていたが、ここで透
過板5の表面に赤外線反射体として赤外線反射膜11を
配設することによって、放射ランプ1から発せられた放
射波長のうち、波長4〜5μm以上の成分はほとんど反
射され、透過板5の加熱にほとんど寄与しないことにな
るから、透過板5からの低温二次放射熱は実質上削除さ
れ、図2の一点鎖線(b)で示すような可視光および近
赤外線のみの波長分布を有する放射熱が食材7に供給さ
れることになる。
【0035】したがって食材7では、放射熱(電磁波)
が表面層でのみ吸収されることなく、表面から数百μm
〜数mmの内部にまで浸透することになり、またその熱
が速やかに食材7の中心方向に熱伝達されるから、表面
を褐色化または炭化させることなく全体を加熱昇温せし
めることが可能となる。
【0036】もちろんこの場合でも、過剰な放射熱量を
供給すると食材7内部の熱伝達速度が追いつかず、表面
の温度上昇が過剰となって褐色化や炭化を招くが、放射
ランプ1への通電電圧もしくは通電時間を適宜制御する
ことによって、その現象は回避できる。
【0037】このように、可視光〜近赤外線のみに波長
選択した加熱により、食材7の中心までの加熱を速やか
に行うことができ、また比較的多量の放射熱の供給をし
ても表面状態に異常を生ずることなく加熱調理を行い得
るから、食材7の加熱調理時間は従来の遠赤外線を多量
に含む場合に比べて30〜50%以上の短縮が可能とな
る。
【0038】ここで、赤外線反射膜11によって反射さ
れた遠赤外線領域の放射熱は、反射板4との間で交互に
反射されつつ放射ランプ1に戻され、その温度上昇に再
利用されることになるから、発熱線2もしくは透明石英
管3を所定の温度上昇に要する通電量を削減することも
可能になり、省電力の効率的な放射加熱機器を提供する
ことにも効果的である。
【0039】なお、赤外線反射膜11の形成位置は、透
過板5の放射ランプ1に対向する側の表面とするのが望
ましい。すなわち、放射ランプ1から発せられる放射熱
のうち、透過板5の過熱昇温に有効な長波長成分を予め
遮断することにより、透過板5の温度上昇をより効果的
に抑制でき、食材7側に供せられる放射熱から遠赤外線
成分を高率に除外できることになる。
【0040】また、この放射波長選択の効果は、食材7
が薄い場合(例えばピザの加熱など)には片側表面から
の加熱でも十分効果は発揮できるが、本実施例のように
食材7の上下両面から加熱することによって、より速く
かつ均一に食材7を加熱することができる。
【0041】この場合、食材の下面に位置する透過板5
の上に直接食材7を載置することもできるが、加熱によ
って発生する水蒸気や油煙等の発散を損なわず、かつ透
過板5の汚染を防止するためにも、加熱室6の中空位置
に加熱テーブル8を設置し、ここに食材7を載置する方
が好ましい。
【0042】また、下面の透過板5を透過して供給され
る放射熱は、加熱テーブル8の温度を上昇させて接触熱
伝達させても良いが、放射熱を直接食材7に十分到達さ
せ、短波長成分を内部浸透させるために、加熱テーブル
8に多数の透過孔12を配設するのがより有効である。
【0043】また、食材7の表面は必ずしも平滑平面と
は限らず、透過板5を介して供給される放射熱の平面分
布状態も必ずしも全域で均一とはなり難いために、部分
的に集中加熱されて褐色化および炭化を生ずる場合もあ
るが、加熱テーブル8を支える回転軸13をモータ14
に連接して、放射ランプ1の通電時には回転駆動するよ
う構成すれば、放射熱の平面分布状態に偏りがあって
も、この回転操作によって食材7に供給される放射熱は
全体に均一化されることになり、部分的な過熱状態は回
避できる。
【0044】かくして透過板5に赤外線反射膜11を配
設することにより、食材7の表面過熱による変質を防止
しつつ内部まで高速に加熱調理することができ、かつ通
電量も削減できる経済的で有効な放射加熱型の加熱調理
機器を提供することができるものである。
【0045】(実施の形態2)本発明の実施の形態2で
は、基本的な構成および作用は実施の形態1と同様であ
るが、赤外線反射体を放射ランプ1周囲に可動の構成で
配置した点が異なる。したがってこの相違点を中心に説
明する。
【0046】図3は、本発明の実施の形態2における加
熱調理器具の要部断面図であり、同図において、反射板
4と透過板5に囲まれた空間に発熱線2とこれを封入す
る透明石英管3からなる放射ランプ1が複数個配置され
ているが、放射ランプ1の周囲の約半周部分を覆うよう
に断面が円弧形状の赤外線反射体21が、回転自在に設
置されている。
【0047】赤外線反射体21は、実際には円筒直管形
状の放射ランプの略半周面を覆うような半円管の薄板石
英ガラス体の内側表面に酸化錫を主成分とする薄膜を蒸
着して構成されている。
【0048】この赤外線反射体21が、発熱線2を回転
の略中心とするように、端部に操作手段(図示せず)を
備えて配置されており、これを反射板4側面に回転移動
させたり、あるいは透過板5側に回転させたりの操作を
任意に行えるようになっている。
【0049】この構成で、加熱室6内の食材7が、薄肉
のフライや食パンのように表面の加熱や焦げ目が求めら
れるものの場合には、赤外線反射体21を反射板4側
(図中点線で示す位置の方向)に回転移動させ、放射ラ
ンプ1からの放射熱を吸収して透過板5も昇温させるよ
う操作し、透過板5からの遠赤外線を多量に含む二次放
射熱でも食材7を加熱するように作用させる。
【0050】こうすることによって、前述のように遠赤
外線が食材7の表面層で集中的に吸収され、表面加熱が
促進されて、食材7の内部が適度に昇温した時には表面
に焦げ目ができる程度に加熱されている状態を得ること
ができる。
【0051】一方、食材7が冷凍食品のような場合、表
面の放射熱吸収を少なくして速やかに内部熱伝達させる
必要があり、この時には赤外線放射体21を放射ランプ
1と透過板5の間に位置(図中実線で示す位置)するよ
う回転動作させ、実施の形態1で説明したと同様の可視
光および近赤外線に集中選択した放射熱で食材を加熱
し、速やかな内部加熱を行う。
【0052】もちろんこの中間領域の操作も、赤外線反
射体21の回転角度によって制御操作可能であり、食材
7の性状および要望する仕上がり状態に適宜対応して、
最適な加熱を施すことができるものである。
【0053】(実施の形態3)本発明の実施の形態3で
は、基本的な構成および作用は実施の形態1と同様であ
るが、加熱テーブル8の構成に特徴がある。この点を中
心に本実施の形態を説明する。
【0054】図4は、本発明の実施の形態3における加
熱調理器具の要部平面図であり、同図において、回転軸
13に固定された円板形状の加熱テーブル8が、交互に
交叉する金属線18の網目構造で構成されている。
【0055】この構成にすることにより、食材7に対し
て上下両面に放射ランプ1を設置した場合でも、金属線
18間の大きな透過孔12を介して十分な放射熱線が食
材7下部からも供給され、上下の偏りがほとんどない状
態で加熱することができる。
【0056】同時に、金属線18が湾曲して交叉する交
叉部19は、部分的に突出した突起部分となるから、食
材7をこの加熱テーブル8上に載置した時、食材7下面
は加熱テーブル8と点接触状態となり、加熱テーブル8
に熱伝達して熱放散を招くことも少なく、また食材7の
加熱によって発生した水蒸気や油煙を閉じこめることも
なくなり、食材7の下面の加熱状態を上面と異なる状態
にすることは避けられる。
【0057】したがって加熱または解凍もしくは調理の
間、食材7の上下の載置方向を入れ替えて均一化する操
作は不要で、操作性に優れた加熱調理器具となし得る。
【0058】なお、食材7の上下面で加熱状態を変える
必要がある場合(例えば上面のみ強く加熱)には、加熱
テーブル8上にアルミ箔のトレイを置く等の方法で調節
可能であり、これらの操作調節を損なうものではない。
【0059】(実施の形態4)本発明の実施の形態4で
は、基本的な構成および作用は実施の形態3と同様であ
るが、加熱テーブル8の材質および表面形状に特徴があ
る。この点を中心に本実施の形態を説明する。
【0060】図5は、本発明の実施の形態4における加
熱調理器具の要部断面図であり、同図において、回転軸
13に固定された加熱テーブル8は透明耐熱ガラスで構
成されており、その上部表面には多数の三角形断面の溝
28と山29が交互に形成されている。
【0061】加熱テーブル8の下部に配置された放射ラ
ンプ1から発せられ、赤外線反射膜11で波長選択され
た後の放射熱は、可視光および近赤外線が大部分となっ
ており、加熱テーブル8を構成する透明耐熱ガラスで大
きな吸収を受けることなくここを透過して、山29上に
線接触状態で載置された食材7に供給される。
【0062】食材7から発生する蒸気や油煙は、溝28
を介して側面に放散されるから、ここでの加熱中に表面
を濡らしたり油煙で汚染することもなく、食材7の上面
と同様の最適な加熱調理を行うことができる。
【0063】また、透明耐熱ガラスで構成された山29
の断面三角形の形状は、通過する放射熱線に対してプリ
ズム状に作用して透過熱線を分散するから、加熱テーブ
ル8の回転操作と併せてより一層の均一化加熱が可能に
なり、部分的な過熱状態を解消することができるという
副次的効果も期待できる。
【0064】また、加熱テーブル8に透過孔12を設け
ることなく放射熱線を食材7に供給できるとともに、こ
こで加熱中に液汁を生じた場合でも、滴下して下面の透
過板5を汚染することも避けられ、加熱室6を清浄に維
持できる加熱調理器具を提供することが可能となる。
【0065】
【発明の効果】可視光および近赤外線を高率に含む放射
熱線を選択的に供給し、食材表面の過熱による褐色化も
しくは炭化を招くことなく、高速に内部までの加熱調理
を可能とし、かつ放射熱線を供給するための入力エネル
ギーを有効に利用でき、また食材の入れ替えや反転操作
を必要とせずに上限均一な加熱調理を行えるもので、食
材の食味や食感を損なうことなく最適の調理を可能に
し、効率的で食味豊かな食生活の実現に寄与できるもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における加熱調理器具の
構成断面図
【図2】本発明の実施の形態1における加熱調理器具の
性能特性説明図
【図3】本発明の実施の形態2における加熱調理器具の
要部断面図
【図4】本発明の実施の形態3における加熱調理器具の
要部平面図
【図5】本発明の実施の形態4における加熱調理器具の
要部断面図
【符号の説明】
1 放射ランプ 2 発熱線 3 透明石英管 4 反射板 5 透過板 6 加熱室 7 食材 8 加熱テーブル 11 赤外線反射膜 12 透過孔 13 回転軸 14 モータ 18 金属線 19 交叉部 21 赤外線反射体 28 溝 29 山
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉山 亜希子 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3L087 AA01 AC11 CA09 CB02 CC01 DA12

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 調理食材を収納する加熱室と、前記加熱
    室に対向して配置され放射光を発する放射光源と、前記
    放射光源の反加熱室側に配置された反射部材と、前記放
    射光源と前記加熱室との間に配設された透過板と、前記
    透過板の放射光源対向側表面に密着もしくは近接して赤
    外線反射性能を有する赤外線反射体を設けたことを特徴
    とする加熱調理器具。
  2. 【請求項2】 少なくとも可視光および近赤外線の多く
    が透過する構造もしくは材料で構成され、調理食材を載
    置する加熱テーブルを前記加熱室内に設けことを特徴と
    する請求項1記載の加熱調理器具。
  3. 【請求項3】 前記赤外線反射体は、前記放射光源と前
    記透過板との間に進退自在の可動構成で備えたことを特
    徴とする請求項1または2記載の加熱調理器具。
  4. 【請求項4】 前記反射部材、放射光源、透過板および
    赤外線反射体の構成を、前記加熱室の上下両面に設けた
    ことを特徴とする請求項1、2または3記載の加熱調理
    器具。
  5. 【請求項5】 前記加熱テーブルの調理食材が載置され
    る面を、調理食材下面との間に連通空間を構成し得るよ
    う凹凸構造を備えたことを特徴とする請求項2、3また
    は4記載の加熱調理器具。
  6. 【請求項6】 前記加熱テーブルを回転自在に構成し、
    前記放射光源の発光時には回転動作させることを特徴と
    する請求項2から5いずれかに記載の加熱調理器具。
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