JP2002206456A - エンジン制御パラメータの適合方法及び適合システム - Google Patents

エンジン制御パラメータの適合方法及び適合システム

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JP2002206456A
JP2002206456A JP2001005038A JP2001005038A JP2002206456A JP 2002206456 A JP2002206456 A JP 2002206456A JP 2001005038 A JP2001005038 A JP 2001005038A JP 2001005038 A JP2001005038 A JP 2001005038A JP 2002206456 A JP2002206456 A JP 2002206456A
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JP2001005038A
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Toru Kaeriyama
亨 帰山
Senji Katou
千詞 加藤
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】エンジン制御パラメータの数や各種エンジン特
性値に対する要求の増大に対しても、適合にかかる工数
を削減しつつより精度の高い適合値を得ることのできる
エンジン制御パラメータの適合方法及び適合システムを
提供する。 【解決手段】エンジン10の出力軸24の発生する負荷
がダイナモメータ31に吸収されることで、エンジン1
0が擬似的に車両に搭載した状態とされる。そして、制
御パラメータの値を様々に設定してエンジン10の各種
特性値が計測される。この計測結果から、各種制御パラ
メータとエンジンの各種特性値との関係を定めたモデル
式が解析ツール50で求められる。このモデル式に基づ
いて要求条件を満たす適合値が算出されるとともに、モ
デル式は、データベース52に記憶される。算出された
適合値を用いた実車評価がなされることで、要求条件が
見直されると、この要求条件と同モデル式とから適合値
が再度算出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエンジン制御パラメ
ータの適合方法及び適合システムに関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、例えば車両用エンジンの
制御に際しては、排気エミッション特性や点火特性、燃
料消費特性等、様々な要求を満たすべく、複雑な制御が
なされている。すなわち、エンジンの回転速度や負荷に
基づき決定されるエンジンの運転状態に応じた最適な燃
料噴射量や最適な燃料噴射時期等、各種制御パラメータ
の適合値を予め設定しておき、この設定した適合値に基
づいてそれら対象とされるエンジン制御を実行する排気
エミッションに対する制約等を満足する走行を可能とし
ている。
【0003】また、この適合値は通常、エンジンベンチ
上で試行錯誤を繰り返すなどして求められる。すなわ
ち、エンジンの出力軸とダイナモメータとを回転駆動軸
によって連結し、ダイナモメータにてエンジンの負荷ト
ルクをテストトルクとして吸収することで、エンジンが
車両に搭載されて運転される状態を擬似的に作り出す。
そして、例えばエンジンの回転速度や負荷等に基づいて
決定される各種運転状態毎に、エンジン制御パラメータ
を様々な値に設定し、そのときのNOx排出量や燃料消
費量等のエンジンの各種特性値についての計測値から、
同パラメータの最適な値を適合値として取得する。
【0004】このように、エンジン制御パラメータの適
合値の取得には、試行錯誤とそれに伴う膨大な時間を必
要とする。特に、筒内噴射式ガソリンエンジン等、成層
燃焼を伴うエンジンの自動制御にかかる適合値の取得に
関しては、その制御パラメータが多いためにこうした問
題も深刻である。
【0005】そこで従来は、例えば特開平2000−2
48991号公報に見られるように、いくつかの計測点
に基づきエンジンの出力特性に関する低次のモデル式を
算出して上記適合値を取得する提案などもなされてい
る。すなわち、エンジンの各回転速度とトルク毎に、い
くつかのエンジン制御パラメータの値に対する上記エン
ジンの各種特性値を計測し、これに基づいて制御パラメ
ータとそれら特性値との関係を低次のモデル式で表現す
る。そして、この低次のモデル式を用いて、排気エミッ
ション等の様々な要求をそれら特性値が満たすときの制
御パラメータの値を適合値として取得する。こうするこ
とで、適合値の取得にかかる計測点の数を削減すること
ができ、ひいては同適合値の取得に要する時間も短縮す
ることができるようになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、低次のモデ
ル式を用いることで適合値の取得にかかる計測点を削減
することができるとはいえ、低次のモデル式の信頼度
は、制御パラメータの計測点に大きく影響される。この
ため、信頼度の高い適合値を算出するためには、パラメ
ータの計測点として適切な値を取得するための何らかの
試行錯誤をする必要があり、結果として計測点を増大さ
せるおそれがある。
【0007】更に、上記適合値としてのパラメータの数
が多い場合には、あるいはエンジン特性値に対する様々
な要求をカバーせざるを得ない場合には、上記低次のモ
デル式を作成すること自体にも困難が伴うことがある。
【0008】本発明はこうした実情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、エンジン制御パラメータの数や
各種エンジン特性値に対する要求の増大に対しても、適
合にかかる工数を削減しつつより精度の高い適合値を得
ることのできるエンジン制御パラメータの適合方法及び
適合システムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】以下、上記目的を達成す
るための手段及びその作用効果について記載する。請求
項1に記載の発明は、エンジンの各運転状態における制
御パラメータを同エンジンの特性値が要求条件を満たす
ように適合させるエンジン制御パラメータの適合方法で
あって、前記エンジンの特性値を同エンジンの各運転状
態毎に予め計測して前記各制御パラメータとそれらエン
ジンの特性値との関係を定めたモデル式を求めるととも
に、それらモデル式に基づいて前記エンジンの特性値に
ついての前記要求条件を満足する制御パラメータの適合
値を算出し、この算出した適合値に基づいて前記エンジ
ン制御したときの特性値を監視するとともに、その監視
する特性値が所望の要求条件を満たすまで、同要求条件
を見直しつつ前記モデル式に基づく前記制御パラメータ
の適合値の算出を繰り返すことをその要旨とする。
【0010】上記方法では、例えばテストベンチ等で、
エンジンの特性値を同エンジンの各運転状態毎に予め計
測して前記各制御パラメータとそれらエンジンの特性値
との関係を定めたモデル式が求められる。更に、それら
モデル式に基づいて前記エンジンの特性値についての前
記要求条件を満足する制御パラメータの適合値が算出さ
れる。
【0011】こうして算出された制御パラメータの適合
値は、例えば実車走行等によってその妥当性が再度検討
される。したがって、エンジン特性値への様々な要求が
課せられたとしても、一旦算出した適合値に基づきエン
ジンが運転されるときの実際の特性値の評価を通じて、
それら要求条件を満たす適合値の算出が可能となる。ま
た、適合値の算出が繰り返される場合であれ、それらは
全てモデル式に基づいて行われるため、エンジンの各運
転状態毎の特性値についての予めの計測が繰り返される
ことはない。なお、適合値の再度の算出に際しては、上
記モデル式を記憶しておくようにしてもよいし、上記特
性値についての予めの計測値を記憶しておくようにして
もよい。モデル式は、それら計測値があれば容易に求め
ることができる。
【0012】請求項2記載の発明は、エンジンの各運転
状態における制御パラメータを同エンジンの特性値が要
求条件を満たすように適合させるに、前記エンジンの特
性値を同エンジンの各運転状態毎に予め計測して前記各
制御パラメータとそれらエンジンの特性値との関係を定
めたモデル式を求めるとともに、それらモデル式に基づ
いて前記エンジンの特性値についての前記要求条件を満
足する制御パラメータの適合値を算出するエンジン制御
パラメータの適合方法であって、前記エンジンの特性値
についての前記各運転状態毎の予めの計測が、次の各工
程、a.前記適合値の算出を所望するエンジンの運転条
件について予め代表点を定め、この定めた代表点での前
記エンジンの特性値を計測する工程、及びb.この計測
結果に基づいて制御パラメータとエンジンの特性値との
関係を定めたモデル式を求める工程、及びc.この求め
たモデル式から前記代表点での制御パラメータの前記エ
ンジンの特性値についての要求条件を満足する最適値を
算出する工程、及びd.この算出した最適値に基づいて
エンジンの運転状態とその対応する適合値との関係を定
める予測式を求める工程、及びe.この求めた予測式か
ら前記適合値の算出を所望するエンジンの全運転条件に
対する適合値を推定する工程、及びf.これら推定され
た適合値及びその近傍に設定された制御パラメータのも
とに前記エンジンの特性値についての前記各運転状態毎
の計測を行う工程、を経て行われることをその要旨とす
る。
【0013】上記方法では、上記(a)〜(d)の工程
において、エンジン運転状態とその対応する適合値との
関係を定める予測式を算出し、同予測式に基づいて適合
値の算出を所望するエンジンの全運転条件に対する適合
値を推定する。そして、この推定された適合値及びその
近傍に設定された制御パラメータのもとにエンジンの特
性値の計測を各運転状態毎に行う。
【0014】このように、上記方法によれば、制御パラ
メータの値を、予め適合値の存在する領域近傍に絞り込
んでからエンジンの特性値を計測するため、計測点の数
を減らした場合であれ、適合値を精度よく算出すること
ができるようになる。
【0015】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発
明において、前記代表点が前記エンジンの異なる運転領
域毎に各別に定められ、前記予測式がそれら異なる運転
領域毎に各別に求められることをその要旨とする。
【0016】上記方法では、複数に分割された各運転領
域毎に予測式が算出される。このため、エンジンの運転
領域によってエンジンの各種特性が顕著に異なる場合で
あれ、同予測式を精度の良いものとすることができるよ
うになる。また、特性が顕著に異なる領域毎に各別の予
測式を算出するようにすることで、上記予測式を低次の
モデル式とした場合であれ、エンジンの各運転状態と制
御パラメータの適合値との関係を的確に表現することが
できるようになる。
【0017】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明において、前記予測式によって推定される適合値のう
ち、前記エンジンの異なる運転領域の境界近傍の値は、
それら該当する運転領域での適合値の変化が急変するこ
とのないように徐変処理されることをその要旨とする。
【0018】上記方法では、徐変処理を施すことで、エ
ンジンの異なる運転領域の境界近傍において適合値の変
化が急変することを好適に抑制することができるように
なる。
【0019】請求項5記載の発明は、エンジンの運転状
態とエンジン制御パラメータの適合値との間の関係を定
めたモデル式を求めることで、エンジンの各運転状態に
対応する適合値を算出するエンジン制御パラメータの適
合方法であって、エンジンの運転状態とエンジン制御パ
ラメータの適合値との間の関係を定めたモデル式を予備
的に設定する工程の後、次の各工程、a.前記モデル式
から前記計測点以外の少なくとも1つの点における適合
値を算出する工程、及びb.この算出された適合値及び
その近傍に設定された制御パラメータのもとに前記エン
ジンの特性値についての当該運転条件での計測を行う工
程、及びc.この計測結果に基づいて当該制御パラメー
タとエンジンの特性値との関係式を求める工程、及び
d.この求めた関係式から当該運転状態におけるエンジ
ン特性値についての要求条件を満足する制御パラメータ
の適合値を算出する工程、及びe.この算出した適合値
に基づいて前記モデル式を更新する工程、を任意回繰り
返すことでエンジンの運転状態とエンジン制御パラメー
タの適合値との間の関係を定めたモデル式を求めること
をその要旨とする。
【0020】上記方法では、エンジンの運転状態とエン
ジン制御パラメータの適合値との間の関係を定めたモデ
ル式を用いて、少なくとも1つの点における適合値が算
出される。そして、制御パラメータを、算出された適合
値及びその近傍に設定してエンジンの特性値の計測を行
うことで、この新たな計測においては、計測点の数を削
減しつつも上記(c)及び(d)の工程によって算出さ
れる適合値は、精度のよいものとなる。更に、この算出
された適合値に基づいてモデル式が更新されることで、
このモデル式そのものの精度をも向上させていくことが
できるようになる。
【0021】したがって、上記方法によれば、所望とす
るモデル式の精度が、はじめに予備的に設定されるモデ
ル式の精度や、はじめに計測される点における計測結果
によって大きく影響されることを好適に抑制することが
できるようになる。
【0022】なお、この請求項5記載の発明におけるエ
ンジンの運転状態とエンジン制御パラメータの適合値と
の間の関係を定めたモデル式を予備的に求める工程は、
請求項6記載の発明によるように、前記エンジンの運転
状態からいくつかの計測点を定め、この定めた計測点で
の前記エンジンの特性値を計測する工程、及びこの計測
結果に基づいて制御パラメータとエンジンの特性値との
関係式を求める工程、及びこの求めた関係式から前記計
測点での制御パラメータの前記エンジンの特性値につい
ての要求条件を満足する最適値を算出する工程、及びこ
の算出した最適値に基づいてエンジンの運転状態とその
対応する適合値との関係を定めるモデル式を求める工
程、としてもよい。
【0023】また、この請求項6記載の発明におけるモ
デル式を用いて最終的に制御パラメータを算出し、例え
ばエンジンの制御マップ等に適用する場合には、請求項
7記載の発明によるように、エンジンの各運転状態にお
ける制御パラメータを同エンジンの特性値が要求条件を
満たすように適合させる際に、前記エンジンの特性値を
同エンジンの各運転状態毎に予め計測して前記各制御パ
ラメータとそれらエンジンの特性値との関係式を求める
とともに、それら関係式に基づいて前記エンジンの特性
値についての前記要求条件を満足する制御パラメータの
適合値を算出するエンジン制御パラメータの適合方法で
あって、前記エンジンの特性値についての前記各運転状
態毎の予めの計測、及び前記各制御パラメータとそれら
エンジンの特性値との関係式の求出、及びそれら関係式
に基づく前記エンジンの特性値についての前記要求条件
を満足する制御パラメータの適合値の算出が、次の各工
程、a.前記適合値の算出を所望するエンジンの運転条
件について予め代表点を定め、この定めた代表点での前
記エンジンの特性値を計測する工程、及びb.この計測
結果に基づいて制御パラメータとエンジンの特性値との
関係式を求める工程、及びc.この求めた関係式から前
記代表点での制御パラメータの前記エンジンの特性値に
ついての要求条件を満足する最適値を算出する工程、及
びd.この算出した最適値に基づいてエンジンの運転状
態とその対応する適合値との関係を定めるモデル式を求
める工程と、前記適合値の算出を所望するエンジンの全
ての運転条件について同適合値が求まるまでの次の各工
程、e.前記適合値の算出を所望するエンジンの運転条
件について先に計測した点以外の少なくとも1つの点を
選択する工程、及びf.前記求めたモデル式から前記選
択した点での適合値を推定する工程、及びg.この推定
された適合値及びその近傍に設定された制御パラメータ
のもとに前記エンジンの特性値についての当該運転条件
での計測を行う工程、及びh.この計測結果に基づいて
当該制御パラメータとエンジンの特性値との関係式を求
める工程、及びi.この求めた関係式から前記選択した
点での制御パラメータの前記エンジンの特性値について
の要求条件を満足する適合値を算出する工程、及びj.
この算出した適合値に基づいて前記求めたモデル式を更
新する工程、の繰り返しを経て行われるようにしてもよ
い。
【0024】請求項8記載の発明は、請求項5〜7のい
ずれかに記載の発明において、前記モデル式が複数に分
割された運転領域毎に各別に求められるとともに各別に
更新されることをその要旨とする。
【0025】上記方法では、複数に分割された各運転領
域毎に、それぞれ別に予測式が設定される。このため、
エンジンの運転領域によってエンジンの各種特性が顕著
に異なる場合であれ、予測式を精度の良いものとするこ
とができるようになる。また、特性が顕著に異なる領域
毎に各別の予測式を算出するようにすることで、上記予
測式を低次のモデル式とした場合であれ、エンジンの各
運転状態と前記制御パラメータの適合値との関係を的確
に表現することができるようになる。
【0026】請求項9記載の発明は、請求項8記載の発
明において、前記エンジンの異なる運転領域の境界近傍
の値は、それら該当する運転領域での適合値の変化が急
変することのないように徐変処理されることをその要旨
とする。
【0027】上記方法では、徐変処理を施すことで、エ
ンジンの異なる運転領域の境界近傍において適合値が急
変することを好適に抑制することができるようになる。
請求項10記載の発明は、請求項9記載の発明におい
て、前記選択された点がこのエンジンの異なる運転領域
の境界近傍にあたるとき、それまでに算出された当該運
転領域での適合値に基づき、前記徐変処理のための処理
関数が更新されることをその要旨とする。
【0028】上記方法では、選択された点がこのエンジ
ンの異なる運転領域の境界近傍にあたるとき、それまで
に算出された当該運転領域での適合値に基づき徐変関数
を更新する。このため、対象となるエンジンにおいて予
め精密な徐変関数を設定する情報を得ることができない
場合であれ、適合工程の中で、この徐変関数を精度の良
いものにしていくことができるようになる。
【0029】請求項11記載の発明は、エンジンの運転
領域を特性の異なる複数の領域に分割し、該分割された
領域毎に、エンジンの運転状態とその対応するエンジン
制御パラメータの適合値との間の関係を定めたモデル式
を設定することで、エンジンの各運転状態に対応する適
合値を算出することをその要旨とする。
【0030】上記方法では、複数に分割された各運転領
域毎に、それぞれ別にエンジンの各運転状態と前記制御
パラメータの適合値との関係を定めるモデル式が設定さ
れる。このため、エンジンの運転領域によってエンジン
の特性が顕著に異なる場合であれ、エンジンの各運転状
態と前記制御パラメータの適合値との関係を定めるモデ
ル式を精度の良いものとすることができるようになる。
また、特性が顕著に異なる領域毎に各別の予測式を算出
するようにすることで、上記モデル式を低次の式とした
場合であれ、エンジンの各運転状態と前記制御パラメー
タの適合値との関係を的確に表現することができるよう
になる。
【0031】請求項12記載の発明は、請求項11記載
の発明において、前記モデル式に基づいて算出される適
合値のうち、前記分割された運転領域の境界近傍の値
は、それら該当する運転領域での適合値の変化が急変す
ることのないように徐変処理されることをその要旨とす
る。
【0032】上記方法では、徐変処理を施すことで、エ
ンジンの異なる運転領域の境界近傍において適合値が急
変することを好適に抑制することができるようになる。
請求項13記載の発明は、エンジンの各運転状態におけ
る制御パラメータを同エンジンの特性値が要求条件を満
たすように適合させるに、前記エンジンの特性値を同エ
ンジンの各運転状態毎に予め計測して前記各制御パラメ
ータとそれらエンジンの特性値との関係を定めたモデル
式を求めるとともに、それらモデル式に基づいて前記エ
ンジンの特性値についての前記要求条件を満足する制御
パラメータの適合値を算出するエンジン制御パラメータ
の適合方法であって、前記エンジンの運転領域について
これを特性の異なる複数の領域に分割し、これら分割し
た運転領域毎に前記要求条件を各別に設定することをそ
の要旨とする。
【0033】上記方法によれば、エンジンの運転領域に
ついてこれを特性の異なる複数の領域に分割し、これら
分割した運転領域毎に前記要求条件を各別に設定するこ
とで、適合値の算出を迅速に行うことができる。すなわ
ち、特性の異なる領域間で同一の要求条件を設定する
と、適合値の解が存在しないことがあり、この場合、こ
の事態を打開するために、新たな試行錯誤等が必要とな
る。例えば、各運転状態毎に要求条件を設定することも
その設定に多くの試行錯誤を必要とする。これに対し
て、上記方法によれば、分割した運転領域毎に前記要求
条件を各別に設定することで、同要求条件を満たす適合
値を的確に算出することができるようになる。
【0034】請求項14記載の発明は、請求項13記載
の発明において、前記適合値のうち、前記分割された運
転領域の境界近傍の値は、それら該当する運転領域での
適合値の変化が急変することのないように徐変処理され
ることをその要旨とする。
【0035】上記方法によれば、徐変処理を施すこと
で、エンジンの異なる運転領域の境界近傍において適合
値が急変することを好適に抑制することができるように
なる。請求項15記載の発明は、エンジンの各運転状態
における制御パラメータを同エンジンの特性値が要求条
件を満たすように適合させるエンジン制御パラメータの
適合システムであって、前記エンジンの特性値を同エン
ジンの各運転状態毎に計測する手段と、それら計測値に
基づき前記各制御パラメータとそれらエンジンの特性値
との関係を定めたモデル式を求める手段と、それら求め
られたモデル式を記憶保持する手段と、前記エンジンの
特性値についてその要求条件を入力する手段と、前記記
憶保持されたモデル式と前記入力された要求条件とに基
づいて同要求条件を満足する前記各制御パラメータの適
合値を算出する手段と、この算出された制御パラメータ
の適合値に基づいて前記エンジンを制御する際にその特
性値を監視し、その監視結果を保持する手段と、それら
保持された監視結果とその対応する制御パラメータとの
関係を適宜に演算処理して前記算出された適合値につい
ての適否評価、並びに前記入力すべき要求条件の見直し
を支援する手段と、を備えることをその要旨とする。
【0036】上記構成では、算出された制御パラメータ
の適合値に基づいて前記エンジンを制御する際にその特
性値を監視し、その監視結果を保持する手段を用いるこ
とで、例えば実車走行試験等によるエンジンの運転状態
と、そのときのエンジンの特性値及び制御パラメータの
値を取得することができる。また、それら保持された監
視結果とその対応する制御パラメータとの関係を適宜に
演算処理して前記算出された適合値についての適否評
価、並びに前記入力すべき要求条件の見直しを支援する
手段によって、様々な要素に基づいて要求条件の見直し
を容易に行うことができる。
【0037】こうして、要求条件が見直されたときに
は、新たな要求条件を入力するのみで、上記モデル式に
基づく同要求条件を満足する前記各制御パラメータの適
合値が算出される。したがって、要求条件の見直しに際
して、同要求条件を満たす適合値を得るために新たな計
測を行う必要がなく、適合工数を削減することができ
る。
【0038】したがって、上記構成によれば、その適合
工数を削減しつつも様々な要求条件を満たす適合値を得
ることができるようになる。なお、この請求項15記載
の発明によるようにモデル式を記憶保持する構成とする
代わりに、請求項16記載の発明によるように、同モデ
ル式を算出するために用いる計測値を記憶保持する構成
としてもよい。
【0039】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明
にかかるエンジン制御パラメータの適合方法及び適合シ
ステムを、筒内噴射式ガソリンエンジンにおける成層燃
焼時の制御マップに対してその適合値の算出に適用した
第1の実施形態について図面を参照しつつ説明する。な
お、この制御マップは、エンジンの運転状態を回転速度
と負荷とで定義し、これら回転速度(ne)及び負荷
(kl)の少なくとも一方が互いに異なる例えば120
点の運転条件に対して、それぞれ制御パラメータの適合
値を設定したものである。
【0040】図1は、本実施形態にかかるエンジン制御
パラメータの適合システムの全体構成を示すブロック図
である。同図1に示されるように、制御パラメータによ
って制御される対象となる筒内噴射型ガソリンエンジン
10は、シリンダ11及びピストン12によって区画形
成される燃焼室13に燃料を直接噴射可能とすべく同燃
焼室13の上方にインジェクタ14を備えている。更
に、エンジン10は、燃焼室13内の混合気に点火する
ための点火プラグ15を備えている。
【0041】上記燃焼室13には吸気通路16から空気
が吸入され、これが上記噴射される燃料とともに混合気
になるとともに、この混合気の上記点火による燃焼ガス
が排気として同燃焼室13から排気通路17へ排出され
る構造となっている。この吸気通路16からの空気の吸
入及び排気通路17への排気の排出の各タイミングは、
それぞれ吸気バルブ18及び排気バルブ19の開弁タイ
ミングによって設定される。そして、ここに例示するエ
ンジン10の場合、この吸気バルブ18の開弁タイミン
グ(排気バルブ19の開弁期間とのオーバーラップ量)
は、可変バルブタイミング機構(以下VVTという)2
0によって可変設定される。
【0042】一方、エンジン10の燃焼室13に取り込
まれる空気量は、吸気通路16の途中に設けられた電子
制御スロットル21によって調量される。また、排気通
路17へ排出された排気の一部は、EGR通路22を介
して吸気通路16に戻される。そして、この戻される排
気量は、EGRバルブ23の開弁量によって調量され
る。
【0043】こうしたエンジン10の制御は、電子制御
装置(以下、ECUという)30によって行われる。ま
た、このECU30には、水温センサ26やエンジン1
0の出力軸24近傍に設けられた回転速度センサ25
等、エンジンの運転状態を計測する各種センサからの情
報が計測情報として入力される。
【0044】一方、上記エンジン10の各種制御パラメ
ータを適切な値に設定する制御マップの各適合値を算出
する本実施形態の適合システムは、エンジン10の出力
軸24と連結されるダイナモメータ31や、ダイナモメ
ータ31を操作するダイナモ操作盤32、ダイナモメー
タ31を所定の条件に制御すべくダイナモ操作盤32に
指令を送る自動計測装置33を備えている。
【0045】ここで、ダイナモメータ31は、エンジン
10の出力軸24の発生するトルクを吸収することで、
エンジン10を擬似的に車両に搭載した負荷状態にして
各種試験を行うためのものである。そして、ダイナモメ
ータ31の吸収するトルクは、自動計測装置33からの
指令にしたがって、ダイナモ操作盤32が操作されるこ
とで制御される。
【0046】また、同適合システムは、ECU30及び
自動計測装置33間でのデータのやりとりを仲介するパ
ネルチェッカー34を備えている。そして、自動計測装
置33では、このパネルチェッカー34を介して、EC
U30内に保持されるエンジン10の上記計測情報を取
得する。一方、同自動計測装置33では、この計測情報
によってモニタされるエンジン10の状態に基づいて、
アクセルペダルの踏み込み量に相当するデータ等をパネ
ルチェッカー34を介してECU30に供給する。
【0047】すなわち、エンジン10が実際に車両に搭
載されるときには、上記各種センサ等からECU30に
入力される計測情報に基づきその運転状態が制御され
る。これに対し、ダイナモメータ31を用いて擬似的に
車両に搭載された状態を作り出す場合には、運転者の意
志を反映したアクセルペダルの踏み込み量等のデータが
ECU30に供給されない。そこで自動計測装置33で
は、このようなアクセルペダルの踏み込み量に相当する
データ等を上記パネルチェッカー34を介してECU3
0に供給することで、同エンジン10を所望の運転状態
に制御する。
【0048】一方、ECU30内には、エンジン10の
制御情報として、同エンジン10に類似する機種のエン
ジンの制御マップ等、当該エンジン10を大まかに制御
することのできる制御マップを備えている。したがっ
て、この適合システムによるエンジン10の走行試験時
には、同エンジン10の状態を検出する上記各種センサ
からの計測情報や自動計測装置33から入力されるデー
タに基づき、この制御マップを通じてECU30による
エンジン10の制御が行われる。
【0049】こうした自動計測装置33によるエンジン
10やダイナモメータ31を制御する指令は、大きくは
自動計測装置33内の条件ファイルに基づいて設定され
る。この条件ファイルには、基本的には、計測を所望す
るエンジン10の各運転状態(回転速度及びトルク)毎
に、その制御パラメータが書き込まれている。そして、
この各運転状態毎にエンジン10が固定制御されてその
ときのエンジン10の出力が計測器35によって計測さ
れる。なお、この条件ファイル内に設定される各条件
は、条件設定ツール53によって設定される。
【0050】この条件ファイルに設定された各運転状態
にエンジン10の運転状態を制御するために、自動計測
装置33では、パネルチェッカー34を介してECU3
0にアクセルペダルの踏み込み量に相当するデータ等を
供給する。そして、エンジン10がこの条件ファイルを
通じて設定された運転状態に制御されると、自動計測装
置33では、パネルチェッカー34を介してECU30
内のメモリあるいはレジスタ等にマニュアルフラグをセ
ットする。このマニュアルフラグは、上記制御マップに
よるエンジン10の制御を禁止するフラグである。エン
ジン10が上記条件ファイルを通じて設定された運転状
態となると、自動計測装置33では、このフラグをセッ
トするとともに、エンジン10の制御パラメータを同条
件ファイル内に設定された値に固定制御する。
【0051】こうして上記条件ファイルに設定されたエ
ンジン運転条件下、制御パラメータが所定の制御値にて
固定制御された状態で、消費燃料量や排気中のNOx濃
度、出力トルクの変動量等、エンジン10の各種特性値
が計測器35により計測される。
【0052】詳しくは、この計測器35は、エンジン1
0に供給される燃料量を計測する燃費計や、エンジン1
0の排気通路17から排出されるガス成分中のNOx濃
度を分析する分析計、エンジン10及びダイナモメータ
31間に設置されたトルクメータ及び同トルクメータの
値を計算処理するトルク変動計を備えている。そして、
消費燃料量に関しては、燃費計による計測値が、自動計
測装置33内で計算処理される。また、NOx濃度は、
分析計で算出された濃度が計測値として用いられ、自動
計測装置33によって計算処理される。更に、出力トル
クの変動量は、トルク変動計の値として計測され、自動
計測装置33で計算処理される。これら自動計測装置3
3内で計算処理されたデータが計測データとなる。
【0053】この計測データを上記各条件ファイル毎に
保持すべく、この適合システムは、サーバ40を備えて
いる。また、同適合システムは、このサーバ40に保持
された計測データを各条件ファイルの情報とともに解析
する解析ツール50や、この解析ツール50による解析
結果を表示する表示器51、同解析結果の一部を記憶保
持するデータベース52を備えている。更に、これら解
析ツール50や、条件設定ツール53等を操作すべく、
上記適合システムは、操作部60を備えている。
【0054】ここで、上記条件ファイルに設定されるエ
ンジン10の運転状態についてその設定態様や、上記解
析ツール50によるエンジン制御パラメータの適合値の
算出態様について説明する。
【0055】上述したように、本実施形態では、エンジ
ン10の成層燃焼領域において、回転速度と負荷とで定
まる120点の運転条件に対して、それら各点における
エンジン制御パラメータの適合値を算出する。
【0056】そして、この120点の適合値の算出は、
基本的には、 ・各運転状態毎に、制御パラメータの値をいくつか設定
してエンジン10の上述した各種特性値を計測する。 ・こうした計測結果に基づいて、各運転状態毎に、各制
御パラメータとエンジン10の各種特性値との関係を定
めた低次のモデル式を求める。 ・各運転状態毎に上記エンジン10の各種特性値に対し
て予め設定された要求条件に基づいて、この求めたモデ
ル式から各運転状態における制御パラメータの適合値を
算出する。 といった手順にて行われる。
【0057】ここで、本実施形態における上記モデル式
は、エンジン10の上記計測する各種特性値を、消費燃
料量BSFC、窒素酸化物排出量NOx、トルク変動量
TFとし、また上記制御パラメータを、電子制御スロッ
トル21の開度x、点火時期y、燃料噴射時期z、EG
Rバルブ23の開度(EGR量)w、吸気バルブ18の
開弁時期(バルブオーバーラップ量またはVVT進角
値)をvとして下式にて定義される。 ・消費燃料量 BSFC=a10+a11×x+a12×y+a13×z+a14×w +a15×v+a16×y×y+a17×w×y+a18×v×y +a19×w×v+… …(a1) ・窒素酸化物排出量 NOx=a20+a21×x+a22×y+a23×z+a24×w +a25×v+a26×y×y+a27×w×w+a28×v×v +a29×v×x+… …(a2) ・トルク変動量 TF=a30+a31×x+a32×y+a33×z+a34×w +a35×v+a36×y×y+a37×z×z+a38×v×y +a39×v×x+… …(a3) 上記(a1)〜(a3)にて表される2次の各モデル式
は、各制御パラメータのそれぞれについて2次までの項
と、同制御パラメータの任意の2つの交互作用を示す項
とから、一般的な知見により影響の少ないと考えられる
項を除くことで得られる多項式である。
【0058】そして、上記各運転状態毎に、これら(a
1)〜(a3)のモデル式を求めるために、同各運転状
態毎に制御パラメータの値をいくつか設定してエンジン
10の上記対象とする特性値の計測を行う。この計測の
関しては、上記モデル式の定数(a10、a20、a3
0)、及び上記モデル式の係数(a11、a12,…a
21,a22,…a31,a32,…)を算出する際
に、最小の計測点で最高の精度を得るために、各計測点
を実験計画法によって設定する。
【0059】具体的には、各運転状態毎に、各制御パラ
メータを、センターポイント及びその上下の値の3点に
設定する。そして、センターポイントを「0」、その上
下の値を「+1」及び「−1」として、図2に例示する
ような直交表を用いて29点の計測を行う。この直交表
は、上記(a1)〜(a3)に示す態様にて交互作用項
を含む各モデル式に対して計測点の数を削減しつつ、同
計測から得られる情報を最適化するための設定がなされ
たものである。なお、図2においては、センターポイン
トを計測の最初(第1点)、中間(第12点)、最後
(第29点)の3回計測することにしているが、これは
センターポイント計測時の試験バラツキの影響を除くた
めの配慮である。
【0060】また、上記直交表における「+1」及び
「−1」に対応して、各制御パラメータ毎に振り幅を予
め設定しておく。したがって、例えば点火時期yのセン
ターポイントを上記ピストン12の上死点から「30
度」の進角された点とし、振り幅を「4度」とすると、
計測に用いられる制御パラメータの値は、上記直交表の
「0」、「+1」、「−1」に対応して、それぞれ「3
0度」、「34度」「26度」となる。
【0061】ところで、上記(a1)〜(a3)式の算
出に際し、その信頼度を高めるためには、計測点を適合
点近傍に設定することが、換言すれば、センターポイン
トを予め適合値に近い値に設定することが望ましい。こ
のことは、図3に模式的に示す曲線によって説明され
る。
【0062】すなわち、真の特性が図3に実線で示され
る曲線のように非線形性の強い複雑な特性を有する場
合、低次のモデル式でこの実線で示される曲線を精度よ
く近似することのできる領域は自ずと限られてくる。
【0063】ここで、実線で示される曲線の極値Tを最
適値とし、且つ3点の計測値を用いて代数的に得られる
2次のモデル式から極値を算出する場合を例に取って、
低次のモデル式の適用限界について更に説明する。
【0064】同図3に示されるように、三角形のプロッ
トで表される適合値近傍領域の3点を計測すると破線で
示される曲線が得られる。そして、この破線で示される
曲線の極値は、実線で示される曲線の極値Tにほぼ一致
する。これに対し、白丸のプロットで表される上記適合
値近傍領域よりも広域の3点を計測すると、同図3に一
点鎖線で示される2次のモデル式が得られる。そして、
この一点鎖線の曲線から算出される極値T’は、上記最
適値(極値T)から大きくずれたものとなってしまう。
【0065】このように、低次のモデル式を用いて精度
のよい適合値を得るためには、予め適合値近傍の領域で
計測を行うことが望ましい。そして、予め計測点を適合
値近傍に絞り込むことのできない場合には、計測点を増
大させて計測を行い、この計測結果に基づいて上記絞り
込みを行うなどする必要が生じる。
【0066】そこで、本実施形態では、適合値の算出を
所望する120点からなる各運転条件からいくつかの代
表点を取り出し、この代表点の計測結果に基づいて制御
パラメータと適合値との関係を定めた予測式を求めるこ
とで、それら120点の適合値を推定するようにしてい
る。そして制御パラメータを、この推定値とその近傍の
値とに設定して、同120点の各点において計測を行
う。本実施形態では、こうして得られる計測値を用いて
上記各点における上記(a1)〜(a3)のモデル式を
求めることで、その信頼度を高めることができるように
している。なお、この代表点に関しては、類似のエンジ
ンの適合値に基づいて予測するか、多数の計測点を用い
て予め絞り込みを行うなどしてセンターポイントを設定
するようにすればよい。
【0067】更に、本実施形態では、制御パラメータと
適合値との関係を定めた予測式を、図4に示す3つの運
転領域毎に各別に設定するようにする。これは、成層燃
焼を行う領域が実際には同図4に示される各領域でそれ
ぞれ異なる性質を持ち、もしもこれら3つの領域をまと
めて上記予測式を作成すると、適合値の推定を精度よく
行うことができなくなる懸念があるためである。
【0068】例えば、成層燃焼領域のうちの最も低負荷
低回転速度の領域(アイドル近傍領域)では、失火が生
じやすい。このため同領域では、失火の発生しにくい部
分でNOx等の要求値を厳しく設定すると、それらを満
たす解がなくなることがある。したがって、同領域で
は、同要求条件を緩和して失火の生じにくい部分を確保
するなどの工夫が必要となることがある。また、アイド
ル近傍領域と回転速度がほぼ等しく、負荷が大きな領域
であるレーシング発進領域では、トルク変動が問題とな
りやすく、トルク変動が極小になる制御パラメータを適
合値とすることが望ましい。これに対して、成層燃焼領
域のうち、上記アイドル近傍領域及びレーシング発進領
域以外の領域である常用領域では、燃費やNOx、トル
ク変動の要求値を満たす解の集合が十分に存在すること
が多い。したがって、この領域では、アイドル近傍領域
で緩和したNOxの条件等を補うような要求条件に設定
することができる。
【0069】こうした実情から本実施形態では、上記常
用領域及びアイドル近傍領域及びレーシング発進領域の
各運転領域毎に異なる要求条件を設定する。なお、これ
ら各異なる要求条件を満たす上記各領域毎の予測式を、
本実施形態では以下の式で定義する。
【0070】<アイドル近傍領域> x=b11×ne+b12×kl+b13×ne×kl
+b14 z=b21×ne+b22×kl+b23×ne×kl
+b24×kl×kl+b25 v=b31×ne+b32×kl+b33×ne×kl
+b34×kl×kl+b35 w=b41×ne+b42×kl+b43×ne×kl
+b44×kl×kl+b45 y=b51×ne+b52×kl+b53×ne×kl
+b54×kl×kl+b55 <レーシング発進領域> x=c11×ne+c12×kl+c13×ne×kl
+c14 z=c21×ne+c22×kl+c23×ne×kl
+c24×ne×ne+c25×kl×kl+c26 v=c31×ne+c32×kl+c33×ne×kl
+c34×kl×kl+c35 w=c41×ne+c42×kl+c43×ne×kl
+c44×kl×kl+c45 y=c51×ne+c52×kl+c53×ne×kl
+c54×kl×kl+c55 <常用領域> x=d11×ne+d12×kl+d13×ne×kl
+d14×ne×ne+d15×kl×kl+d16 z=d21×ne+d22×kl+d23×ne×kl
+d24×ne×ne+d25×kl×kl+b25 v=d31×ne+d32×kl+d33×ne×kl
+d34×ne×ne+d35×kl×kl+b35 w=d41×ne+d42×kl+d43×ne×kl
+d44×ne×ne+d45×kl×kl+b45 y=d51×ne+d52×kl+d53×ne×kl
+d54×ne×ne+d55×kl×kl+b55 そして、上記代表点を、図4に例示する13点に設定す
る。これにより、上記3つの領域における各予測式の算
出に際して、それら領域に含まれる各5点の適合値を用
いることができる。ちなみに、この5点の適合値を用い
た上記各予測式の算出は、例えば、以下のようにして行
う。
【0071】まず、5つの代表点(ne、kl)の標準
偏差std(ne)、std(kl)及び平均ave
(ne)、ave(kl)を算出し、それら代表点での
回転速度NE及び負荷KLを下式にて定義する。 NE={ne−ave(ne)}/std(ne) KL={kl−ave(kl)}/std(kl) そして、適合値の平均をave(x)、ave(y)…
とすることで、例えば、常用領域の電子スロットル開度
xは、 x=d11×NE+d12×KL+d13×NE×KL
+d14×NE×NE+d15×KL×KL+ave
(x) =d11×NE+d12×KL+d13×NE×KL+
d14×NE×NE+d15×KL×KL+d16 などとして近似することができる。
【0072】なお、複数の領域の境界近傍の計測点につ
いては、それら各領域の予測式に基づいて得られる推定
値を直接用いる代わりに、領域間の境界の両側で推定値
が大きく異なることがないような処理を施した値を用い
る。具体的には、例えばファジィ推論によるモデル化を
行い、予め各領域の境界近傍を滑らかにつなぐことので
きるメンバーシップ関数を定義しておく。そして、上記
各予測式に基づいて得られた推定値に対応するメンバー
シップ関数の値を乗算する。これにより、各予測式から
得られる推定値の間の値を、上記センターポイントとし
て設定することができるようになる。
【0073】図5に、このメンバーシップ関数の一例を
示す。同図5に示すメンバーシップ関数は、アイドル近
傍領域及び常用領域内で定義されたメンバーシップ関数
のうち、負荷を一定としたときのものである。
【0074】同図5に示すように、アイドル近傍領域の
メンバーシップ関数f1は、エンジン回転速度が、常用
領域との境界から十分離れてアイドル領域内に入ってい
るときには、値「1」をとる。したがって、このときに
は、上記アイドル近傍領域における予測式から得られる
値が、そのまま推定値として用いられる。
【0075】一方、アイドル近傍領域及び常用領域間の
境界近傍であるエンジン回転速度が例えば「α」である
領域においては、それら各領域に対応するメンバーシッ
プ関数f1、f2の値は、「0」より大きく「1」より
小さい値である「β」及び「γ」をとる。したがってこ
の場合、エンジン回転速度が「α」であるときにアイド
ル領域の予測式から得られる値に「β」を乗算したもの
と、エンジン回転速度が「α」であるときに常用領域の
予測式から得られる値に「γ」を乗算したものとの和
が、推定値として用いられることとなる。
【0076】次に、本実施形態にかかるエンジン制御パ
ラメータの適合手順について説明する。図6に、エンジ
ン制御パラメータの適合値を決定する手順を示す。
【0077】この図6に示されるステップ1000にお
いては、上述したように、120点からなる各マップ点
でのエンジンの各種特性値が計測される。この各マップ
点の計測手順は、図7のフローチャートに示される。
【0078】すなわち、この計測に際してはまず、ステ
ップ100において、上記13点からなる各代表点にお
けるエンジンの各種特性値が計測される。これは以下の
ような手順で行われる。 (イ)先の図1に示した条件設定ツール53において、
各代表点毎に条件ファイルが設定される。 (ロ)操作部60を介して外部から、各代表点における
制御パラメータのセンターポイントとなる値が入力され
る。 (ハ)条件設定ツール53において、上記各代表点毎
に、上記入力された値をセンターポイントとし、実験計
画法の直交表に基づいて計測に用いる制御パラメータの
値が設定される。この設定された制御パラメータの値
は、上記条件ファイルに記入される。 (ニ)13点からなる全ての代表点について条件ファイ
ルが設定されると、この条件ファイルは、自動計測装置
33に転送される。 (ホ)自動計測装置33では、ECU30内にセットさ
れる前記マニュアルフラグをリセットする。この状態
で、ダイナモメータ31及びECU30に所定の指令が
送られることで、特定の条件ファイルに設定された回転
速度に一致するようにエンジン10の回転速度が制御さ
れる。次に、エンジン10の負荷が同条件ファイルに設
定されたものとなるように制御される。 (ヘ)そして、パネルチェッカー34を介してECU3
0から供給される計測データに基づき、エンジン10の
運転状態が条件ファイルでの設定に一致した旨判断され
ると、自動計測装置33では、パネルチェッカー34を
介してECU30に前記マニュアルフラグをセットする
とともに、エンジン10の各制御パラメータを条件ファ
イルに設定された29通りのうちの1つに固定する。 (ト)この状態でエンジン10の各種特性値が計測され
る。そして、所定期間に渡る計測が終了されると、制御
パラメータが上記条件ファイルに設定された他の値に固
定制御され、再度計測が行われる。 (チ)こうして1つの条件ファイルに設定された上記2
9ポイントの計測が終了すると、この計測データはサー
バ40に自動登録される。そして、次の条件ファイルが
選択されるとともに、ECU30内のマニュアルフラグ
がリセットされ、新たに選択された条件ファイルに設定
されている運転状態へとエンジン10の運転状態が制御
される。
【0079】こうした一連の手順によって13点からな
る代表点の計測が終了すると、図7のステップ200に
移行する。このステップ200では、先の図1に示した
解析ツール50によって各代表点毎に上記(a1)〜
(a3)のモデル式が算出される。すなわち、まず、解析
ツール50では、計測データをサーバ40から、また、
対応する条件ファイルを自動計測装置33からそれぞれ
取り込む。そして、条件ファイルに記入されている計測
時の制御パラメータの種類等、各種計測条件と、計測デ
ータとに基づいて上記モデル式が算出される。
【0080】そして、各代表点毎にモデル式が算出され
ると、ステップ300に移行する。このステップ300
では、解析ツール50によって、各代表点毎のモデル式
から同代表点毎に要求条件を満たす最適値が算出され
る。この要求条件は、予め操作部60を介して外部から
解析ツール50に入力されている。
【0081】この要求条件は、例えば上記常用領域(図
4)に属する代表点に関しては、図8に例示するよう
に、NOxの排出量及びトルク変動量に対して上限を設
定し、この範囲内で消費燃料量が最小になる条件に設定
することが望ましい。ちなみに、上記算出された各モデ
ル式からNOxの排出量が上限値以下となり、且つトル
ク変動量が最小時及び許容しうる上限値間となる領域
が、同図8中の斜線で囲まれた適合領域となる。そのた
めここでは、この適合領域において消費燃料量BSFC
が最小となる値が最適値として算出される。なお、レー
シング発進領域(図4)においては、上述した理由か
ら、例えばトルク変動最小時の消費燃料量BSFCのグ
ラフ上から最適値が算出されることが望ましい。
【0082】こうして各代表点における最適値が算出さ
れると、各代表点毎に、計測値と最適値、更に最適値の
算出に用いたモデル式とがグラフ化され、先の図1に示
した表示器51によって表示される。これによりロバス
ト性のチェックを行うことができる。すなわち、上記解
析ツール50によって数値解析により算出された最適値
は、ロバスト性に乏しい値である可能性がある。したが
って、算出された最適値と計測値と上記モデル式とをグ
ラフ化して表示することで、ロバスト性のチェックを行
う。
【0083】こうして各代表点毎に算出された最適値が
ロバスト性を満たすと判断されると、ステップ400
(図7)において、解析ツール50では、これら最適値
に基づいて、アイドル近傍領域、レーシング発進領域、
常用領域の各領域毎に上記予測式を算出する。
【0084】上記予測式が算出されると、ステップ50
0において、解析ツール50において、120点からな
る全マップ点の適合値が推定される。この推定に際し
て、上記3つの領域の境界近傍については、上記各予測
式から算出される値が直接用いられることなく、上述し
たように、同算出された値をメンバーシップ関数等に基
づき徐変処理した値が用られる。
【0085】上記態様にて120点からなる各マップ点
で適合値が推定されると、ステップ600において、こ
れらをセンターポイントとする上記ステップ100と同
様の計測が行われる。すなわち、条件設定ツール53に
おいて、各マップ点毎に条件ファイルが設定された後、
各条件ファイルに各推定適合値がセンターポイントとし
て書き込まれる。そして、この条件ファイルに基づき自
動計測装置33では、上記センターポイントとその上下
値とが制御パラメータの値として設定された各29ポイ
ントの計測を行う。この計測結果は、それぞれサーバ4
0に自動登録される。
【0086】このように、図7に示す一連の手順にて全
120点からなるマップ点の計測が終了されると、先の
図6に示すステップ2000の処理に移行する。このス
テップ2000では、先の図7に示したステップ200
と同様に、各マップ点毎に上記(a1)〜(a3)に示
すモデル式が算出される。
【0087】そして、ステップ3000において、先の
図7に示したステップ300同様、これら各マップ点毎
に算出されたモデル式から、各点での適合値が算出され
る。次に、ここでも各マップ点毎に、計測値、算出され
た適合値、同算出に用いたモデル式がグラフ化され、先
の図1に示した表示器51によって表示されることでロ
バスト性のチェックが行われる。なお、これら各モデル
式は、先の図1に示したデータベース52に記憶保持さ
れる。
【0088】ステップ4000では、これら120点の
適合値が設定された制御マップを用いて、車両に搭載さ
れたエンジンを制御することで、これら適合値の妥当性
が評価される。この実車評価は、大きくは、以下の2つ
理由により行われる。
【0089】まず第1に、先の図1に示したエンジン1
0をダイナモメータ31と接続したテストベンチ上にて
行われる適合が、実車走行環境において同様の特性を示
さないことがあるという理由である。すなわち、例えば
実車両はその構造に特有の共振点を有するために、特定
の領域でのエンジンのトルク変動がこの車両に固有の共
振点と一定してしまうことがある。この場合、テストベ
ンチにてトルク変動が所定値以下に収まったとしても実
際にエンジンを車両に搭載して走行試験を行う場合、こ
のトルク変動が所定値を上回るおそれがある。こうした
場合には、実車評価によってエンジンの制御パラメータ
の適合値を修正する。
【0090】また、第2の理由として、上記各適合値
は、エンジン10の所定の定常的な運転状態において最
適な制御値として算出されたものであり、実際の走行中
に行われるエンジンの制御を反映したものではないとい
う点が挙げられる。このため、例えば所定の走行条件に
おける燃料消費量を最小化するなどの要求によって、テ
ストベンチ上で求められた適合値を微調整することが望
ましい場合がある。
【0091】すなわち、例えば排気通路にNOx吸蔵還
元型の触媒を用いたエンジンにおいては、排気中のNO
xを同触媒内に吸蔵するとともに、その吸蔵量が所定量
に達すると排気通路に未燃ガスを排出することで、NO
xを還元する制御を行う。こうした制御における未燃ガ
スを排出するタイミングは、通常、上記算出された制御
マップに基づいて、NOxの吸蔵量を推定算出すること
で行われる。すなわち、上記テストベンチでの適合によ
って、制御マップの適合値に対応したエンジン特性値の
データが存在するために、これに基づいて、NOx吸蔵
量を推定することができる。
【0092】ただし、実走行試験に用いた所定の走行条
件下、上記未燃ガスを排出するタイミングを変更するこ
とによって燃料消費量を更に削減することができる場合
などには、テストベンチ上で算出された上記適合値を微
妙に修正することで、同走行条件における燃料消費量を
削減することが望ましい。
【0093】こうした理由から行われる実車評価は、具
体的にはまず、車載エンジンに接続されたECUに、上
記テストベンチでの計測から求められた適合値が設定さ
れた制御マップを導入する。更に、エンジンの制御態様
とそのときのエンジンの各種特性値との関係を把握する
ために、同ECUには、先の図1に示したパネルチェッ
カー34が接続される。こうして車両の実走行試験を行
いつつ、その間のエンジンの制御パラメータの値やエン
ジンの各種センサからの値がパネルチェッカー34にて
実時間で取り込まれる。更に、例えばエンジンの排気通
路のうち、上記NOx吸蔵還元型の触媒の下流側にNO
xを検出するセンサを設ける等、実車評価のために専用
のセンサが搭載されるなどして、パネルチェッカー34
にはこの専用のセンサからの計測データも実時間で取り
込まれる。
【0094】そして、実走行試験後、これらECUや専
用のセンサからパネルチェッカー34に取り込まれる計
測データが取り出される。この計測データには、エンジ
ンの運転状態と、そのときの各種制御パラメータの値及
び各種エンジン特性値とが含まれるため、これに基づい
て上記制御マップ内の適合値が適切なものか否かが評価
される。
【0095】このように、実車評価を行うことで、テス
トベンチによる計測から求められた適合値を微調整する
ことが望ましいと判断されると(図6のステップ500
0)、ステップ6000において各マップ点の要求条件
が見直される。これにより、テストベンチ上のエンジン
の各種出力と実車走行時とで差異が生じた場合や、実走
行時の様々な制御から適合値の修正が望まれる場合に、
各マップ点におけるエンジンの各種特性値に対する要求
条件が設定し直される。
【0096】ここで、この適合値の見直しについて、上
記NOxを検出するセンサの検出結果に基づいてNOx
排出量が所定値を超えたときに行われる見直しを例とし
て更に説明する。なお、ここでNOx排出量が、所定値
を超える可能性があるのは、上述した2つの理由のいず
れかに起因する。すなわち、テストベンチ上で要求条件
を満たしたとしても実走行試験時に満たさなくなること
があるという第1の理由に起因する場合もある。また、
各適合点以外の点における制御パラメータの値に問題が
ある等、非定常な運転制御に起因するという第2の理由
に起因する場合もある。
【0097】上記実走行試験に伴う計測データには、エ
ンジン回転速度と負荷とで定まるエンジンの各運転状態
と、そのときの各制御パラメータの値やNOx量の値と
の関係が含まれている。そこで、同NOx量に対して閾
値を設定することで、同閾値を超えたときのエンジン回
転速度及び負荷、更には制御パラメータの値が適宜の演
算ツールによって算出される。
【0098】こうして算出されたエンジン回転速度及び
負荷、更には制御パラメータの値は、上記120点から
なるマップ点のいずれかとは限らない。これは、実際の
エンジン制御においては、エンジンの運転状態が各マッ
プ点の間の値に対応するときには、適合値の値を補間す
る制御がなされているためである。そこで、これら算出
されたエンジン回転速度及び負荷、更には制御パラメー
タの値に基づいて、NOx量が閾値を超えるエンジン制
御にかかわった適合値を算出するとともに、それら各適
合値の寄与率を考慮する。そして、これら寄与率の考慮
に基づいて、当該適合値に対する要求条件の再設定を行
う。
【0099】そして、この要求条件の再設定が行われる
とステップ3000に戻り、この要求条件に基づいて再
度適合値が算出される。これについては、先の図1に示
した操作部60から解析ツール50に新たに設定された
要求条件が入力されるとともに、データベース52から
上記各マップ点のうち、要求条件に変更があった点に対
応したモデル式が入力される。そして、入力されたモデ
ル式を用いて、解析ツール50では、新たな適合値が算
出される。
【0100】こうして新たな適合値が算出されると、再
度実車評価が行われる(ステップ4000及びステップ
5000)。こうしたステップ3000〜6000の処
理は、算出される適合値が実車評価を満足するまで繰り
返し行われる。そして、実車評価を満足すると判断され
ると、そのときの適合値が最終的な適合値として決定さ
れ(ステップ7000)、本実施形態にかかるエンジン
制御パラメータの適合にかかる一連の処理が終了され
る。
【0101】以上説明した本実施形態によれば、以下の
効果が得られるようになる。 (1)テストベンチ上での計測値に基づいて各マップ点
毎に算出されたモデル式から適合値を算出するととも
に、このモデル式をデータベース52に記憶保持してお
くようにしたことで、算出された適合値を修正する必要
が生じたときに、再計測を行わず、要求条件を設定し直
すだけで再度適合値を算出することができる。
【0102】(2)実車走行時において、エンジン回転
速度及び負荷と、各種制御パラメータの値及びエンジン
の各種特性値との関係を実時間で計測する構成とした。
これにより適合値の評価及び要求条件の見直しが容易と
なる。
【0103】(3)全マップ点におけるエンジン10の
各種特性値の計測を行う前に、代表点13点についての
同特性値の計測を行い、その計測結果に基づいて全マッ
プ点での適合値を推定するようにした。そして、この推
定された適合値及びその近傍に制御パラメータの値を設
定してエンジン10の各種特性値を計測するようにし
た。このため、制御パラメータとエンジン特性値との間
の関係を低次のモデル式にて精度よく近似することがで
きるようになる。
【0104】(4)成層燃焼領域を、それぞれ特性の異
なるアイドル近傍領域、レーシング発進領域、常用領域
の3つの領域に分割し、これら各領域毎にエンジン特性
に対して各異なる要求条件を設定した。これにより、適
合値の算出を所望するエンジンの運転領域内においてエ
ンジンの特性が著しく異なる場合であれ、適合値を的確
に求めることができるようになる。また、これら各運転
領域毎に、エンジンの特性のに運転状態と各制御パラメ
ータの適合値との間の関係を定める予測式を設定した。
これにより、上記予測式を低次の多項式で表現した場合
であれ、簡易に精度のよい式を得ることができる。
【0105】(5)メンバーシップ関数を定義して、ア
イドル近傍領域、レーシング発進領域、常用領域の3つ
の領域の境界近傍における適合値を滑らかにつなぐよう
にした。したがって、これら境界近傍において推定され
る適合値についても、このメンバーシップ関数を用いる
ことで、領域間の移行に伴う同適合値の急激な変化を回
避することができる。
【0106】(6)13点からなる代表点及び120点
からなる全マップ点における適合値が算出されると、計
測値、適合値及び適合値の算出に用いたモデル式を各点
毎に表示器51によって表示することとした。これによ
り、解析ツール50によりロバスト性に乏しく適合値と
してふさわしくない点が算出された場合であれ、ロバス
ト性のチェックを行うことでこれを排除することができ
る。
【0107】(第2の実施形態)以下、本発明にかかる
エンジン制御パラメータの適合方法の第2の実施形態に
ついて、上記第1の実施形態との相違点を中心に説明す
る。
【0108】上記第1の実施形態においては、予め制御
パラメータの値を適合値近傍領域に絞り込んで計測を行
う代表点の数を極力少なくすることで、適合工数を削減
するようにした。ただし、代表点の数を削減すると、上
記各領域毎に算出される予測式の精度が、代表点の各点
に大きく依存するようになる。
【0109】これに対し本実施形態では、代表点の計測
に基づいて上記各領域毎に3つの予測式が算出される
と、120点からなる全マップ点の中からランダムに選
択された1点における適合値を、その該当する領域の予
測式を用いて推定するようにする。次に、制御パラメー
タの値を、この推定された適合値及びその近傍に設定し
てエンジンの各種特性値の計測を行う。そして、この計
測結果に基づいて対応する領域において定義された予測
式を再度算出する。そして、それまで計測に用いられな
かった任意の1点がランダムに選択され、再度算出され
た予測式に基づいて適合値を推定する。このように、新
たに1点の計測がなされる度に、その計測結果に基づい
て予測式を更新する。
【0110】上記態様にて新たな計測が行われる度に、
計測点に対応した領域において定義される予測式を更新
し、この更新された予測式を用いてこれから計測を行う
点での適合値を推定することで、はじめに選択した代表
点への依存性を的確に緩和することができる。なお、こ
の予測式の算出に関しては、最小2乗法等、統計的に外
れた値の影響を抑制することのできる任意の手法を用い
ることができる。
【0111】更に、本実施形態では、各領域毎に算出さ
れる予測式から推定される適合値がそれら領域間の境界
近傍において急激に変化することのないように設けられ
るメンバーシップ関数を、各領域間の境界近傍のマップ
点における計測がなされる度に、その計測結果を用いて
更新する。これにより、エンジンの種類にかかわらず、
適合値の推定を更に精度よく行うことができる。なお、
予め定義されたメンバーシップ関数の値が「1」以下と
なる領域を、各領域間の境界近傍の領域として定義す
る。
【0112】また通常、上述したアイドル近傍領域、レ
ーシング発進領域、常用領域の各領域の境界は、エンジ
ンの種類毎に異なる。そしてこの各領域の境界は、計測
前には最適な値に設定することができないことがある。
この場合には、前記メンバーシップ関数も漠然とした値
としてしか定義することができない。
【0113】これに対し、本実施形態では、これら領域
の境界近傍に位置する新たなマップ点が計測される度
に、この新たに追加された計測データと、それまでに計
測されたデータのうちの境界近傍のデータとを用いてメ
ンバーシップ関数が更新される。このように、エンジン
の種類によってその適切な値が異なる場合であれ、メン
バーシップ関数を予め予測して設定するとともに、同関
数を用いて新たに得られる計測データによって、その都
度更新されるメンバーシップ関数を用いることで、更に
適合値を精度よく推定することができるようになる。
【0114】なお、境界近傍において新たに計測がなさ
れた場合には、メンバーシップ関数を更新する都合上、
本実施形態においては、この場合の予測式の更新は行わ
ないこととする。
【0115】ここで、本実施形態における全マップ点の
計測手順について、図9を参照しつつ説明する。図9
は、本実施形態における全マップ点計測手順の一部を示
すフローチャートである。
【0116】すなわち、先に示した図7のステップ40
0において、13点からなる各代表点の最適値に基づい
て、上記領域別の予測式が算出されると、例えば先の図
1に示した条件設定ツール53において、計測されてい
ない任意の1点がランダムに選択される(ステップ70
0)。なお、この選択された点に対しては、上記条件フ
ァイルが用意される。
【0117】これに対して、上記解析ツール50では、
上記選択された点が属する領域の予測式及びメンバーシ
ップ関数を用いて、同選択された点における推定適合値
を算出する(ステップ710)。
【0118】そして、こうして推定適合値が算出される
と、上記条件設定ツール53では、対応する条件ファイ
ルに、この推定適合値をセンターポイントとして書き込
む。更に、同条件ファイルには、先の図2に示した直交
表に基づいて、計測に用いる制御パラメータの値も書き
込まれる。こうして制御パラメータの値が書き込まれた
条件ファイルは、上記自動計測装置33に転送される。
自動計測装置33では、条件ファイルに従った計測を実
行し、その計測データは上述したように上記サーバ40
に自動登録される(ステップ720)。
【0119】こうして、新たに計測データが得られる
と、上記解析ツール50では、計測データをサーバ40
から、また、対応する条件ファイルを自動計測装置33
から読み出し、これらに基づいて上記(a1)〜(a
3)のいずれか1つのモデル式を求める(ステップ73
0)。
【0120】また、モデル式を求めた解析ツール50で
は、予め操作部60を介して外部から入力されている要
求条件とこのモデル式とから適合値を算出する(ステッ
プ740)。
【0121】そして、この新たに得られた適合値が、上
記3つの領域の境界近傍のマップ点のものであると判断
されると(ステップ760)、上記解析ツール50で
は、それまでに算出された適合値に基づいてメンバーシ
ップ関数を更新する(ステップ770)。一方、新たに
得られた適合値が、上記3つの領域の境界近傍のマップ
点のものではないと判断されると(ステップ760)、
解析ツール50では、上記予測式を更新する(ステップ
780)。
【0122】この一連の処理は、全マップ点の計測が終
了するまで行われる(ステップ750)。そして本実施
形態の場合、この一連の処理によって全マップ点の計測
が終了された時点で、それら各マップ点に対応するモデ
ル式の算出と同モデル式による制御パラメータの適合値
の算出とが共に完了される。このため、その後は、先の
図6のステップ4000以降の処理を通じて、第1の実
施形態と同様の評価、あるいはその評価に基づく要求条
件の見直し等が繰り返される。
【0123】以上説明した本実施形態によれば、先の第
1の実施形態の上記(1)〜(6)の効果あるいはそれ
に準じた効果に加えて、更に以下の効果が得られるよう
になる。
【0124】(7)境界近傍以外の領域に属するマップ
点を新たに一点計測する度に、この計測結果に基づいて
上記予測式を更新するようにしたことで、予測式に基づ
く適合値の推定をいっそう精度よく行うことができるよ
うになる。
【0125】(8)3分割された領域の境界近傍のマッ
プ点を新たに計測する度に、この計測結果に基づいて上
記メンバーシップ関数を更新するようにしたことで、メ
ンバーシップ関数に基づく適合値の推定をいっそう精度
よく行うことができるようになる。また、計測によって
最終的に得られるメンバーシップ関数から、対象となる
エンジンの特性について把握することもできる。このた
め、類似したエンジンを新たに開発した場合には、その
適合時において、適切なメンバーシップ関数を初期条件
として設定することができる。
【0126】なお、上記第2の実施形態は以下のように
変更して実施することもできる。 ・上記ステップ730において、計測点が少なくモデル
式を算出することができないと判断される場合には、ス
テップ700の処理に戻るようにすることもでき、むし
ろその方が望ましい。ただし、先の図7に示したステッ
プ400までの処理による計測結果を用いるなどするこ
とで、こうした処理を回避することもできる。
【0127】・マップ点が計測される度に予測式を更新
することで適合値が的確に推定できる場合、領域間の境
界近傍のマップ点が計測される度にメンバーシップ関数
を更新する処理については、これを割愛することもでき
る。
【0128】・また、予測式自体の信頼度を確保するこ
とができる場合には、領域間の境界近傍のマップ点が計
測される都度、メンバーシップ関数を更新する処理のみ
を行うようにしてもよい。
【0129】・上記実施形態では、予測式を用いて適合
値の推定を行う点を、120点の中からランダムに選択
する構成としたが、予め何らかの意図的な順序づけをし
て、それに基づいて適合値の推定を行うようにしてもよ
い。
【0130】・上記実施形態では、予測式を用いて適合
値の推定及びそれに基づく計測を1点毎に行うこととし
たが、複数点毎に行うなどしてもよい。その他、上記各
実施形態に共通して変更可能な要素としては、以下のも
のがある。
【0131】・先の図6に示したステップ3000の処
理として上記データベース52にモデル式を記憶する代
わりに、ステップ1000で得られる計測結果を適宜の
メモリに記憶保持し、ステップ6000において要求条
件の見直しを行う場合には、この記憶保持した計測結果
を用いて適合値を再度算出するようにしてもよい。
【0132】・ステップ4000の実車走行に伴う計測
データから閾値を超えたマップ点を算出する適宜の演算
ツール等、ステップ6000の要求条件の見直しを支援
する手段を設けるものにも限らず、同計測データから自
動的に要求条件を変更する演算ツールを設けるようにし
てもよい。これは例えば、同計測データが予め設定され
た閾値を超えた場合に、その計測データと関連するマッ
プ点に課せられた要求条件を再設定するようにすればよ
い。
【0133】・また、実走行試験に代えて、テストベン
チ上で、先の図6のステップ3000で算出された制御
マップを用いたエンジン制御を行う走行試験を行うなど
してもよい。
【0134】・更に、計算機にて複雑な運転制御のシミ
ュレーションを行うことができる場合には、先の図6に
示したステップ4000の処理の代わりに、計算機上で
のシュミレーションを行ってもよい。これによっても、
例えば、上記NOx吸蔵還元触媒に吸蔵されるNOx量
を算出するなどして、所定の走行条件下、未燃ガスの排
出タイミングを把握することができ、上記各実施形態に
準じた態様にて同走行条件下における消費燃料量をより
少なくするための適合値の見直し等を行うことができ
る。
【0135】・成層燃焼領域の3分割された各領域の境
界において、特定の領域に属する予測式を用いるなどす
ることで適切な推定値を得ることができる場合には、必
ずしも上記メンバーシップ関数を定義しなくてもよい。
【0136】・上記代表点の取り方やその数等は任意で
ある。また、先の図7に示したステップ400における
予測式の算出態様も上記実施形態で例示したものには限
られない。
【0137】・先の図6に示したステップ300(ただ
し、ステップ6000における見直し前)、図7に示し
たステップ300においては、上記分割された領域毎に
設定された要求条件に基づいて適合値を算出したが、各
点毎に要求条件を可変としてもよい。
【0138】・上記各実施形態で例示したモデル式や予
測式は、これに限られない。例えば、高次のモデル式を
用いることで計測領域の絞り込み条件を緩和したりする
など、適宜変更して実施してもよい。
【0139】・実車走行試験等による要求条件の見直し
に伴い適合値を再度算出する処理に関しては、必ずしも
先の図7に示した一連の処理手順に従わずとも、任意の
手法にて計測された120点の計測点及び同計測点に基
づき算出されたモデル式の少なくとも一方を記憶保持し
ておくことで、再度適合値を算出する際の工数を削減す
ることはできる。
【0140】・120点の計測を行う際には、エンジン
の特性や用いる予測式の次数によって代表点の計測結果
に基づいて十分に信頼できる1つの予測式が算出できる
なら、必ずしも3分割された領域毎に各別に上記予測式
を設定せずとも、同予測式に基づく推定適合値及びその
近傍の値においてエンジンの各種特性値を計測すること
で120点の各点における計測数を削減しつつも精度を
向上させることはできる。
【0141】・また、120点の全点を含む運転条件下
においてエンジンの特性が近似するなどの理由からエン
ジン特性に対する要求条件を同一に設定した場合にも、
上記予測式を1つのみ設定するようにすることができる
場合がある。この場合にも、同予測式に基づく推定適合
値及びその近傍の値においてエンジンの各種特性値を計
測することで120点の各点における計測数を削減しつ
つも精度を向上させることができる。
【0142】・要求条件を与えたときに速やかに適合値
を算出する際には、予測式による計測領域の絞り込み処
理とは独立に、上記領域毎での要求条件の設定が有効で
ある。すなわち、上述したように領域毎にエンジンの特
性が異なる場合には、同一の要求条件を課すと同条件を
満たす解が存在しないおそれがあり、適合に時間がかか
る。これに対して、分割された領域毎に要求条件を設定
することで、適合値の算出を迅速化することができる。
【0143】・各異なるエンジンの要求条件を設定する
エンジンの運転領域の分割態様については、先の図4に
示したものに限られず、エンジンの特性に応じてその分
割する数等を適宜設定すればよい。
【0144】・更にこの場合、分割されたエンジンの運
転領域毎に各別に設定された要求条件を満たす適合値を
算出した後、先の図6に示したステップ4000からス
テップ6000の要求条件の見直し処理を行うか、上記
各変形例において例示した同処理に準じた処理を行うか
するなら、最終的に各マップ点毎に各異なる要求条件を
満たす最適な適合値を得ることができる。
【0145】・120点からなる制御マップを用いる代
わりに、運転状態と制御パラメータとの関係を定めたモ
デル式を用いてECUの制御が行われるものに対しても
本発明のエンジン制御パラメータの適合方法及び適合シ
ステムは有効である。すなわちこの場合、例えば成層燃
焼領域において上記アイドル領域及びレーシング発進領
域、常用領域の3つの領域毎にモデル式を設定するな
ら、低次のモデル式において制御パラメータの適合値を
精度よく表現することができる。
【0146】更には、同モデル式を算出する際に、代表
点の計測等から予備的にモデル式を求めた後、(イ)モ
デル式を用いて任意の点において推定される適合値を算
出する、(ロ)この算出された適合値及びその近傍に制
御パラメータを設定してエンジンの各種特性値の計測を
行う、(ハ)同計測結果に基づいて上記(a1)〜(a
3)の式を作成し、これから上記点における適合値を算
出する、(ニ)算出された適合値を用いてモデル式を更
新する、という(イ)〜(ニ)の工程を繰り返すことで
同モデル式の精度を向上させることもできる。なお、予
備的なモデル式は、代表点計測によって得る代わりに、
例えば類似エンジンにおいて用いられたモデル式を用い
るなどしてもよい。
【0147】・その他、エンジンの各種特性値の計測態
様等も任意である。すなわち、先の図1に示したECU
30からパネルチェッカーに各種データが取り込まれる
構成である必要もなく、例えば、専用のセンサからの計
測結果が直接自動計測装置33に供給されるようにする
など、適宜変更して実施することもできる。
【0148】・適合パラメータは、上記各実施形態にお
いて例示したものに限られない。他に例えば、エンジン
10の燃焼室13に噴射される燃料の燃圧等のパラメー
タを適宜導入することができる。
【0149】・また、要求条件が課されるエンジンの各
種特性値も、上記各実施形態で例示したNOx、トルク
変動量、消費燃料量に限られない。 ・上記各実施形態では、筒内噴射式ガソリンエンジンに
おける成層燃焼領域の制御パラメータの適合に本発明の
適合方法及び適合システムを適用したが、他のエンジン
制御パラメータの適合にも同様に適用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるエンジン制御パラメータの適合
システムの実施形態についてその全体構成を示すブロッ
ク図。
【図2】同実施形態のシステムにおいて各種エンジン特
性値の計測時に用いる制御パラメータの設定態様を示す
図。
【図3】複雑な関数を低次のモデル式で近似する例を示
す図。
【図4】筒内噴射式ガソリンエンジンにおける成層燃焼
運転領域の分割態様及びそれら分割領域における運転条
件代表点を例示する図。
【図5】上記領域間の境界近傍の適合値をファジィ推論
するためのメンバーシップ関数の一例を示す図。
【図6】本発明にかかるエンジン制御パラメータの適合
方法の実施形態についてその制御パラメータの適合手順
を示すフローチャート。
【図7】本発明にかかるエンジン制御パラメータの適合
方法の第1の実施形態の適合方法におけるエンジンの各
種特性値の計測手順を示すフローチャート。
【図8】同実施形態の適合方法における適合値の算出態
様の一例を示すグラフ。
【図9】本発明にかかるエンジン制御パラメータの適合
方法の第2の実施形態におけるエンジンの各種特性値の
計測手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
10…エンジン、11…シリンダ、12…ピストン、1
3…燃焼室、14…インジェクタ、15…点火プラグ、
16…吸気通路、17…排気通路、18…吸気バルブ、
19…排気バルブ、20…可変バルブタイミング機構、
21…電子制御スロットル、22…EGR通路、23…
EGRバルブ、24…出力軸、25…回転速度センサ、
26…水温センサ、30…電子制御装置、31…ダイナ
モメータ、32…ダイナモ操作盤、33…自動計測装
置、34…パネルチェッカー、35…計測器、40…サ
ーバ、50…解析ツール、51…表示器、52…データ
ベース、53…条件設定ツール、60…操作部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G084 DA00 DA04 DA25 EA11 EB02 EB08 EB10 FA13 FA28 FA32 5H004 GB12 HA04 HB01 HB02 HB04 HB08 KC22 KC32 KC35 LA05 MA50

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの各運転状態における制御パラメ
    ータを同エンジンの特性値が要求条件を満たすように適
    合させるエンジン制御パラメータの適合方法であって、 前記エンジンの特性値を同エンジンの各運転状態毎に予
    め計測して前記各制御パラメータとそれらエンジンの特
    性値との関係を定めたモデル式を求めるとともに、それ
    らモデル式に基づいて前記エンジンの特性値についての
    前記要求条件を満足する制御パラメータの適合値を算出
    し、この算出した適合値に基づいて前記エンジン制御し
    たときの特性値を監視するとともに、その監視する特性
    値が所望の要求条件を満たすまで、同要求条件を見直し
    つつ前記モデル式に基づく前記制御パラメータの適合値
    の算出を繰り返すことを特徴とするエンジン制御パラメ
    ータの適合方法。
  2. 【請求項2】エンジンの各運転状態における制御パラメ
    ータを同エンジンの特性値が要求条件を満たすように適
    合させるに、前記エンジンの特性値を同エンジンの各運
    転状態毎に予め計測して前記各制御パラメータとそれら
    エンジンの特性値との関係を定めたモデル式を求めると
    ともに、それらモデル式に基づいて前記エンジンの特性
    値についての前記要求条件を満足する制御パラメータの
    適合値を算出するエンジン制御パラメータの適合方法で
    あって、 前記エンジンの特性値についての前記各運転状態毎の予
    めの計測が、次の各工程、 a.前記適合値の算出を所望するエンジンの運転条件に
    ついて予め代表点を定め、この定めた代表点での前記エ
    ンジンの特性値を計測する工程、及び b.この計測結果に基づいて制御パラメータとエンジン
    の特性値との関係を定めたモデル式を求める工程、及び c.この求めたモデル式から前記代表点での制御パラメ
    ータの前記エンジンの特性値についての要求条件を満足
    する最適値を算出する工程、及び d.この算出した最適値に基づいてエンジンの運転状態
    とその対応する適合値との関係を定める予測式を求める
    工程、及び e.この求めた予測式から前記適合値の算出を所望する
    エンジンの全運転条件に対する適合値を推定する工程、
    及び f.これら推定された適合値及びその近傍に設定された
    制御パラメータのもとに前記エンジンの特性値について
    の前記各運転状態毎の計測を行う工程、を経て行われる
    ことを特徴とするエンジン制御パラメータの適合方法。
  3. 【請求項3】前記代表点が前記エンジンの異なる運転領
    域毎に各別に定められ、前記予測式がそれら異なる運転
    領域毎に各別に求められる請求項2記載のエンジン制御
    パラメータの適合方法。
  4. 【請求項4】前記予測式によって推定される適合値のう
    ち、前記エンジンの異なる運転領域の境界近傍の値は、
    それら該当する運転領域での適合値の変化が急変するこ
    とのないように徐変処理される請求項3記載のエンジン
    制御パラメータの適合方法。
  5. 【請求項5】エンジンの運転状態とエンジン制御パラメ
    ータの適合値との間の関係を定めたモデル式を求めるこ
    とで、エンジンの各運転状態に対応する適合値を算出す
    るエンジン制御パラメータの適合方法であって、 エンジンの運転状態とエンジン制御パラメータの適合値
    との間の関係を定めたモデル式を予備的に設定する工程
    の後、次の各工程、 a.前記モデル式から前記計測点以外の少なくとも1つ
    の点における適合値を算出する工程、及び b.この算出された適合値及びその近傍に設定された制
    御パラメータのもとに前記エンジンの特性値についての
    当該運転条件での計測を行う工程、及び c.この計測結果に基づいて当該制御パラメータとエン
    ジンの特性値との関係式を求める工程、及び d.この求めた関係式から当該運転状態におけるエンジ
    ン特性値についての要求条件を満足する制御パラメータ
    の適合値を算出する工程、及び e.この算出した適合値に基づいて前記モデル式を更新
    する工程、 を任意回繰り返すことでエンジンの運転状態とエンジン
    制御パラメータの適合値との間の関係を定めたモデル式
    を求めることを特徴とするエンジン制御パラメータの適
    合方法。
  6. 【請求項6】請求項5記載のエンジン制御パラメータの
    適合方法において、 エンジンの運転状態とエンジン制御パラメータの適合値
    との間の関係を定めたモデル式を予備的に求める工程
    が、 前記エンジンの運転状態からいくつかの計測点を定め、
    この定めた計測点での前記エンジンの特性値を計測する
    工程、及びこの計測結果に基づいて制御パラメータとエ
    ンジンの特性値との関係式を求める工程、及びこの求め
    た関係式から前記計測点での制御パラメータの前記エン
    ジンの特性値についての要求条件を満足する最適値を算
    出する工程、及びこの算出した最適値に基づいてエンジ
    ンの運転状態とその対応する適合値との関係を定めるモ
    デル式を求める工程、 の各工程からなることを特徴とするエンジン制御パラメ
    ータの適合方法。
  7. 【請求項7】エンジンの各運転状態における制御パラメ
    ータを同エンジンの特性値が要求条件を満たすように適
    合させる際に、前記エンジンの特性値を同エンジンの各
    運転状態毎に予め計測して前記各制御パラメータとそれ
    らエンジンの特性値との関係式を求めるとともに、それ
    ら関係式に基づいて前記エンジンの特性値についての前
    記要求条件を満足する制御パラメータの適合値を算出す
    るエンジン制御パラメータの適合方法であって、 前記エンジンの特性値についての前記各運転状態毎の予
    めの計測、及び前記各制御パラメータとそれらエンジン
    の特性値との関係式の求出、及びそれら関係式に基づく
    前記エンジンの特性値についての前記要求条件を満足す
    る制御パラメータの適合値の算出が、次の各工程、 a.前記適合値の算出を所望するエンジンの運転条件に
    ついて予め代表点を定め、この定めた代表点での前記エ
    ンジンの特性値を計測する工程、及び b.この計測結果に基づいて制御パラメータとエンジン
    の特性値との関係式を求める工程、及び c.この求めた関係式から前記代表点での制御パラメー
    タの前記エンジンの特性値についての要求条件を満足す
    る最適値を算出する工程、及び d.この算出した最適値に基づいてエンジンの運転状態
    とその対応する適合値との関係を定めるモデル式を求め
    る工程と、 前記適合値の算出を所望するエンジンの全ての運転条件
    について同適合値が求まるまでの次の各工程、 e.前記適合値の算出を所望するエンジンの運転条件に
    ついて先に計測した点以外の少なくとも1つの点を選択
    する工程、及び f.前記求めたモデル式から前記選択した点での適合値
    を推定する工程、及び g.この推定された適合値及びその近傍に設定された制
    御パラメータのもとに前記エンジンの特性値についての
    当該運転条件での計測を行う工程、及び h.この計測結果に基づいて当該制御パラメータとエン
    ジンの特性値との関係式を求める工程、及び i.この求めた関係式から前記選択した点での制御パラ
    メータの前記エンジンの特性値についての要求条件を満
    足する適合値を算出する工程、及び j.この算出した適合値に基づいて前記求めたモデル式
    を更新する工程、の繰り返しを経て行われる ことを特徴とするエンジン制御パラメータの適合方法。
  8. 【請求項8】前記モデル式が複数に分割された運転領域
    毎に各別に求められるとともに各別に更新される請求項
    5〜7のいずれかに記載のエンジン制御パラメータの適
    合方法。
  9. 【請求項9】前記エンジンの異なる運転領域の境界近傍
    の値は、それら該当する運転領域での適合値の変化が急
    変することのないように徐変処理される請求項8記載の
    エンジン制御パラメータの適合方法。
  10. 【請求項10】前記選択された点がこのエンジンの異な
    る運転領域の境界近傍にあたるとき、それまでに算出さ
    れた当該運転領域での適合値に基づき、前記徐変処理の
    ための処理関数が更新される請求項9記載のエンジン制
    御パラメータの適合方法。
  11. 【請求項11】エンジンの運転領域を特性の異なる複数
    の領域に分割し、該分割された領域毎に、エンジンの運
    転状態とその対応するエンジン制御パラメータの適合値
    との間の関係を定めたモデル式を設定することで、エン
    ジンの各運転状態に対応する適合値を算出するエンジン
    制御パラメータの適合方法。
  12. 【請求項12】前記モデル式に基づいて算出される適合
    値のうち、前記分割された運転領域の境界近傍の値は、
    それら該当する運転領域での適合値の変化が急変するこ
    とのないように徐変処理される請求項11記載のエンジ
    ン制御パラメータの適合方法。
  13. 【請求項13】エンジンの各運転状態における制御パラ
    メータを同エンジンの特性値が要求条件を満たすように
    適合させるに、前記エンジンの特性値を同エンジンの各
    運転状態毎に予め計測して前記各制御パラメータとそれ
    らエンジンの特性値との関係を定めたモデル式を求める
    とともに、それらモデル式に基づいて前記エンジンの特
    性値についての前記要求条件を満足する制御パラメータ
    の適合値を算出するエンジン制御パラメータの適合方法
    であって、 前記エンジンの運転領域についてこれを特性の異なる複
    数の領域に分割し、これら分割した運転領域毎に前記要
    求条件を各別に設定することを特徴とするエンジン制御
    パラメータの適合方法。
  14. 【請求項14】前記適合値のうち、前記分割された運転
    領域の境界近傍の値は、それら該当する運転領域での適
    合値の変化が急変することのないように徐変処理される
    請求項13記載のエンジン制御パラメータの適合方法。
  15. 【請求項15】エンジンの各運転状態における制御パラ
    メータを同エンジンの特性値が要求条件を満たすように
    適合させるエンジン制御パラメータの適合システムであ
    って、 前記エンジンの特性値を同エンジンの各運転状態毎に計
    測する手段と、 それら計測値に基づき前記各制御パラメータとそれらエ
    ンジンの特性値との関係を定めたモデル式を求める手段
    と、 それら求められたモデル式を記憶保持する手段と、 前記エンジンの特性値についてその要求条件を入力する
    手段と、 前記記憶保持されたモデル式と前記入力された要求条件
    とに基づいて同要求条件を満足する前記各制御パラメー
    タの適合値を算出する手段と、 この算出された制御パラメータの適合値に基づいて前記
    エンジンを制御する際にその特性値を監視し、その監視
    結果を保持する手段と、 それら保持された監視結果とその対応する制御パラメー
    タとの関係を適宜に演算処理して前記算出された適合値
    についての適否評価、並びに前記入力すべき要求条件の
    見直しを支援する手段と、 を備えることを特徴とするエンジン制御パラメータの適
    合システム。
  16. 【請求項16】エンジンの各運転状態における制御パラ
    メータを同エンジンの特性値が要求条件を満たすように
    適合させるエンジン制御パラメータの適合システムであ
    って、 前記エンジンの特性値を同エンジンの各運転状態毎に計
    測する手段と、 それら計測値を記憶保持する手段と、 この記憶保持された計測値に基づき前記各制御パラメー
    タとそれらエンジンの特性値との関係を定めたモデル式
    を求める手段と、 前記エンジンの特性値についてその要求条件を入力する
    手段と、 前記求められたモデル式と前記入力された要求条件とに
    基づいて同要求条件を満足する前記各制御パラメータの
    適合値を算出する手段と、 この算出された制御パラメータの適合値に基づいて前記
    エンジンを制御する際にその特性値を監視し、その監視
    結果を保持する手段と、 それら保持された監視結果とその対応する制御パラメー
    タとの関係を適宜に演算処理して前記算出された適合値
    についての適否評価、並びに前記入力すべき要求条件の
    見直しを支援する手段と、 を備えることを特徴とするエンジン制御パラメータの適
    合システム。
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