JP2002206176A - リン酸塩処理用水性表面調整剤及び表面調整方法 - Google Patents

リン酸塩処理用水性表面調整剤及び表面調整方法

Info

Publication number
JP2002206176A
JP2002206176A JP2001001885A JP2001001885A JP2002206176A JP 2002206176 A JP2002206176 A JP 2002206176A JP 2001001885 A JP2001001885 A JP 2001001885A JP 2001001885 A JP2001001885 A JP 2001001885A JP 2002206176 A JP2002206176 A JP 2002206176A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phosphate
crystal
surface conditioner
film
phosphating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001001885A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshio Moriya
喜夫 盛屋
Arata Suda
新 須田
Yasushi Takagi
靖 高木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nihon Parkerizing Co Ltd
Original Assignee
Nihon Parkerizing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nihon Parkerizing Co Ltd filed Critical Nihon Parkerizing Co Ltd
Priority to JP2001001885A priority Critical patent/JP2002206176A/ja
Priority to TW090131602A priority patent/TW538136B/zh
Priority to KR1020010088166A priority patent/KR20020060058A/ko
Priority to MXPA03005894A priority patent/MXPA03005894A/es
Priority to EP02714695A priority patent/EP1368508A4/en
Priority to US10/250,527 priority patent/US20040112471A1/en
Priority to PCT/US2002/000273 priority patent/WO2002061176A1/en
Priority to CA002434306A priority patent/CA2434306A1/en
Publication of JP2002206176A publication Critical patent/JP2002206176A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C22/00Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals
    • C23C22/05Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions
    • C23C22/06Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6
    • C23C22/07Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6 containing phosphates
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C22/00Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals
    • C23C22/78Pretreatment of the material to be coated

Abstract

(57)【要約】 【課題】 リン酸塩皮膜化成処理において、化成反応の
促進及び短時間化並びに得られるリン酸塩皮膜結晶の微
細化を図るために用いられる表面調整剤として、所期の
目的を達成し得るとともに、経時安定性に優れ、使用条
件の制限が軽減されたリン酸塩処理用表面調整剤、及び
表面調整方法の提供。 【解決手段】 ホパイト[Zn3(PO4)2・4H2O]及び/又
はホスホフィライト[Zn2Fe(PO4)2・4H2O]、ショルタ
イト[CaZn2(PO4)2・2H2O]及びヒューリオライト[Mn
5(PO4)2[PO3(OH)]2・4H2O]から選ばれる1つのリン酸塩
皮膜の結晶格子と、2次元のエピタキシーが3%以内の
ミスフィットで一致する結晶であって、平均粒径が5μ
m以下である結晶を0.g/L以上配合して得られるリ
ン酸塩処理用水性表面調整剤、及び表面調整方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、鉄鋼、亜鉛めっき
鋼板、及びアルミニウム等の金属材料の表面に施される
リン酸塩皮膜化成処理において、化成反応の促進及び短
時間化並びにリン酸塩皮膜結晶の微細化を図るために、
その化成処理前に用いられるリン酸塩処理用水性表面調
整剤及び金属材料の表面調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】昨今、自動車のリン酸塩処理においては
塗装後の耐食性向上のため、また、塑性加工用のリン酸
塩処理においてはプレス時の摩擦低減またはプレス型寿
命延長のために金属表面に微細で緻密なリン酸塩皮膜結
晶を形成することが求められている。そこで、微細で緻
密なリン酸塩皮膜結晶を得るために金属表面を活性化
し、リン酸塩皮膜結晶析出のための核をつくる目的で、
リン酸塩皮膜化成処理工程の前に表面調整工程が採用さ
れている。以下に微細で緻密なリン酸塩皮膜結晶を得る
ために行われている一般的なリン酸塩皮膜化成工程を例
示する。 (1)脱脂 (2)水洗(多段) (3)表面調整 (4)リン酸塩皮膜化成処理 (5)水洗(多段) (6)純水洗
【0003】表面調整はリン酸塩皮膜結晶を微細で緻密
なものにするために行われる。そのための組成物は、例
えば米国特許第2874081号、第2322349
号、及び第2310239号などに記載されており、表
面調整剤に含まれる主たる構成成分としてチタン、ピロ
リン酸イオン、オルソリン酸イオン及びナトリウムイオ
ン等が挙げられている。上記表面調整組成物は「ジャー
ンステッド塩」と称され、その水溶液にはチタンイオン
とチタンコロイドが含まれる。脱脂、水洗を行った金属
を前記表面調整組成物の水溶液に浸漬するか又は金属に
リン酸塩処理用表面調整剤を噴霧することによってチタ
ンコロイドが金属表面に吸着する。吸着したチタンコロ
イドが次工程のリン酸塩皮膜化成処理工程においてリン
酸塩皮膜結晶析出の核となり、化成反応の促進およびリ
ン酸塩皮膜結晶の微細化、緻密化が可能となる。現在工
業的に利用されている表面調整組成物は全てジャーンス
テッド塩を利用したものである。しかしながら、ジャー
ンステッド塩から得られるチタンコロイドを表面調整工
程に用いた場合、種々の問題点があった。
【0004】第1の問題点としては、リン酸塩処理用表
面調整剤の経時劣化が挙げられる。従来の表面調整組成
物を用いる場合、その組成物を水溶液とした直後はリン
酸塩皮膜結晶の微細化及び緻密化に関して著しい効果を
発揮する。しかし、水溶液とした後に数日間が経過する
と、チタンコロイドが凝集することによって経過日数の
間のリン酸塩処理用表面調整剤の使用の有無に関わらず
その効果が失われ、得られるリン酸塩皮膜結晶は粗大化
する。
【0005】そこで、特開昭63−76883号公報に
は、リン酸塩処理用表面調整剤中のチタンコロイドの平
均粒径を測定し平均粒径がある一定値未満になるように
リン酸塩処理用表面調整剤を連続的に廃棄し、更に廃棄
された分の表面調整組成物を補給することによって表面
調整効果を維持管理する方法が提案されている。しか
し、この方法はリン酸塩処理用表面調整剤の効果を定量
的に管理維持することを可能としたが、効果を維持する
ためにはリン酸塩処理用表面調整剤を廃棄する必要があ
った。また、この方法でリン酸塩処理用表面調整剤の効
果を水溶液とした初期と同等に維持するためには多量の
リン酸塩処理用表面調整剤の廃棄を必要とする。従っ
て、実際には使用される工場の排水処理能力の問題もあ
り、連続的なリン酸塩処理用表面調整剤の廃棄と全量更
新を併用してその効果を維持している。
【0006】第2の問題点としては、リン酸塩処理用表
面調整剤を建浴する際に使用される水質によって、その
効果及び寿命が大きく左右されることが挙げられる。通
常リン酸塩処理用表面調整剤を建浴する際には工業用水
が使用される。しかし、周知の通り工業用水にはカルシ
ウム、マグネシウム等の全硬度の元になるカチオン成分
が含まれており、その含有量は使用される工業用水の水
源によってまちまちである。ここで、従来のリン酸塩処
理用表面調整剤の主成分であるチタンコロイドは、水溶
液中でアニオン性の電荷を持つことにより、その電気的
反発力によって沈降せずに分散していることが知られて
いる。従って、工業用水中にカチオン成分であるカルシ
ウムやマグネシウムが多量に存在するとチタンコロイド
はカチオン成分によって電気的に中和され、反発力を失
い凝集沈殿を引き起こすことによってその効果を失う。
【0007】そこで、カチオン成分を封鎖しチタンコロ
イドの安定性を維持する目的でピロリン酸塩等の縮合リ
ン酸塩をリン酸塩処理用表面調整剤に添加する方法が提
案されている。しかし、縮合リン酸塩をリン酸塩処理用
表面調整剤に多量に添加すると縮合リン酸が鋼板表面と
反応し不活性皮膜を形成するために、その後のリン酸塩
皮膜化成処理工程において化成不良が発生する弊害を有
する。また、極端にマグネシウムやカルシウム含有量が
多い地域では純水を用いてリン酸塩処理用表面調整剤の
建浴及び給水を行う必要があり経済面でも極めて不利で
ある。
【0008】第3の問題点として、使用条件における温
度、pHの制約が挙げられる。具体的には、温度35℃
以上、pH8.0〜9.5以外の範囲ではチタンコロイ
ドが凝集し表面調整効果を発揮することが出来なくな
る。従って、従来の表面調整組成物を使用する際には定
められた温度、pH範囲で使用する必要があり、かつ、
脱脂剤等に表面調整組成物を添加して金属表面の清浄化
と活性化の効果を長時間に渡って一液で発揮させること
は不可能であった。
【0009】第4の問題点として、リン酸塩処理用表面
調整剤の効果によって得られるリン酸塩皮膜結晶の微細
化の限界が挙げられる。表面調整効果はチタンコロイド
が金属表面に吸着してリン酸塩皮膜結晶析出の際の核を
形成することにより得られる。従って、表面調整工程で
金属表面に吸着したチタンコロイドの数が多ければ多い
ほど微細で緻密なリン酸塩皮膜結晶が得られる。その為
には、リン酸塩処理用表面調整剤中のチタンコロイドの
数を増やす、すなわちチタンコロイドの濃度を高めるこ
とが容易に考えられる。しかし、濃度を増すとリン酸塩
処理用表面調整剤中でのチタンコロイド同士の衝突頻度
が増し、衝突することによってチタンコロイドの凝集沈
殿が発生する。現在使用されているチタンコロイドの濃
度の上限はリン酸塩処理用表面調整剤中のチタンとして
100ppm以下であり、それ以上にチタンコロイド濃
度を増やすことによってリン酸塩皮膜結晶を微細化する
ことは従来技術では不可能であった。
【0010】そこで、特開昭56−156778号公報
および特開昭57−23066号公報では、ジャーンス
テッド塩以外の表面調整剤として鋼帯表面に2価または
3価の金属の不溶性リン酸塩を含む縣濁液を加圧下に吹
き付ける表面調整方法が開示されている。しかし、この
表面調整方法は被処理物に縣濁液を加圧下に吹き付けて
初めてその効果が発揮されるため通常の浸漬および噴霧
処理によって施されるリン酸塩皮膜化成処理の表面調整
には使用できなかった。また、特公昭40−1095号
公報では亜鉛めっき鋼板を高濃度の2価または3価金属
の不溶性リン酸塩縣濁液に浸漬する表面調整方法が開示
されている。しかし、この方法で示される実施例は亜鉛
めっき鋼板に限られており、かつ表面調整効果を得るた
めには最低30g/L以上の高濃度の不溶性リン酸塩縣
濁液を用いる必要があった。
【0011】従って、ジャーンステッド塩の問題点は種
々提示されているにも関わらず、現在までのところ、そ
れに代わり得る新しい技術は未だ提示されていないので
ある。また、その作用機構が明確でなかったために、ど
のような物質に表面調整効果があるのか明らかでなく、
その物質探索に膨大な努力を必要とした。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術の抱
える前記課題を解決し、リン酸塩皮膜化成処理におい
て、化成反応の促進及び短時間化、並びに得られるリン
酸塩皮膜結晶の微細化を図るために用いられる、経時安
定性に優れた新規なリン酸塩処理用水性表面調整剤及び
表面調整方法を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決するための手段について鋭意検討し、表面調整剤の
作用機構を詳細に調べた。リン酸塩皮膜の生成過程では
金属溶解に伴い、皮膜成分が過飽和状態になるため、表
面調整剤の最も重要な作用機構はそこから生ずる結晶が
リン酸塩皮膜結晶の結晶核として機能することであり、
結晶核としていかに有効に作用できるかが、表面調整液
の性能を決定づけることを発見するに至った。つまり本
発明者らは、リン酸塩皮膜結晶と格子定数が近い結晶は
擬似結晶核として機能し、表面調整効果を発現すること
を見出し、さらに研究を重ねて本発明を完成するに至っ
た。
【0014】すなわち、本発明はホパイト(hopeite)
[Zn3(PO4)2・4H2O]及び/又はホスホフィライト(phosph
ophyllite)[Zn2Fe(PO4)2・4H2O]、ショルタイト(scho
lzite)[CaZn2(PO4)2・2H2O]及びヒューリオライト(hu
reaulite)[Mn5(PO4)2[PO3(OH)]2・4H2O]から選ばれる1
つのリン酸塩皮膜の結晶格子と、2次元のエピタキシー
が3%以内のミスフィットで一致する結晶であって、平
均粒径が5μm以下である結晶を0.1g/L以上配合
して得られるリン酸塩処理用水性表面調整剤に関する。
本発明はまた金属材料の表面を前記リン酸塩処理用水性
表面調整剤と1秒以上接触させることを特徴とする金属
材料の表面調整方法に関する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明をさらに詳細に説明
する。リン酸皮膜結晶はその生成過程を考えると、濃度
増加によって溶液中から結晶が析出する過程を示したLa
Mer図によって説明することができる。一般に溶質濃度
が上昇していくと、飽和濃度を超えてもすぐには結晶析
出は起こらず、結晶核生成濃度C* minになって初めて結
晶核生成が起き、続いてその結晶が成長するので溶質濃
度が減少する。リン酸塩皮膜結晶も同様の析出過程にな
るものと考えられ、これは表面調整液を使用しない場合
に相当する(図1の実線の部分に相当)。この場合、結
晶核が生成するのは図1の斜線部分だけであり、結晶核
の数が少ないために粗大な結晶皮膜となることが多く、
皮膜生成反応が終了するのに長時間を要する。
【0016】これに対し、表面調整液を使用すると、こ
の成分であるチタンコロイド粒子などがリン酸塩皮膜結
晶の疑似結晶核として機能するために、結晶核生成濃度
* m inより低い濃度C* Xから既に結晶成長が始まる。こ
の場合、結晶核の数は表面調整液に含まれるチタンコロ
イド粒子などの数により決まるため、この粒子数を多く
することにより、緻密な皮膜結晶を生成することが可能
である。また、図1にて示されるように、皮膜結晶の生
成時間が短く、リン酸塩化成処理の短時間化が可能であ
ることが判る。ここで、疑似結晶核の上に結晶成長が始
まる濃度C* Xが飽和濃度CSに近ければ近いほど皮膜の
生成時間が短くできて効率がよい。
【0017】これらのことから表面調整液中に含まれる
疑似結晶核となりうる物質について、詳細に検討を行っ
た。この結果、リン酸塩皮膜が主としてホパイト及び/
又はホスホフィライトよりなる場合には、リン酸水素マ
グネシウム[MgHPO4・3H2O]、酸化ジルコニウム[Zr
O2]、シュウ酸亜鉛[Zn(COO)2]、シュウ酸コバルト[Co(C
OO)2]、オルトケイ酸鉄[Fe2SiO4]、メタケイ酸鉄[FeSiO
3]及びホウ酸マグネシウム[Mg3(BO3)2]の結晶、リン酸
塩皮膜が主としてショルタイトよりなる場合には、無水
リン酸コバルト[Co3(PO4)2]、無水リン酸亜鉛[γ-Zn3(P
O4)2]、無水リン酸亜鉛コバルト[γ-Zn2Co(PO4)2]、無
水リン酸亜鉛マグネシウム[Zn2Mg(PO4)2]及び無水リン
酸亜鉛鉄[γ-Zn2Fe(PO4)2]の結晶、リン酸塩皮膜が主と
してヒューリオライトよりなる場合には、オルトケイ酸
カルシウム[Ca2SiO4・H2O]、メタリン酸カルシウム[Ca3
(PO3)6・10H2O]及びメタリン酸マンガン(II)[Mn3(P
O3)6・10H2O]の結晶に表面調整効果があることを確認し
た。なお上記で主としては、ホパイト及び/又はホスホ
フィライト;ショルタイト;又はヒューリオライトがリ
ン酸塩皮膜の50質量%以上、好ましくは70質量%以
上を占めることを意味するものとする。これらの表面調
整物質は、対応するリン酸塩皮膜に関して、それぞれ1
種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
【0018】これらの表面調整物質の結晶の格子定数に
着目すると、リン酸塩皮膜結晶の格子定数に近いことが
わかった。つまり、結晶構造が近いと疑似結晶核として
有効であるわけで、このことはエピタキシーとして知ら
れている。エピタキシーの例として良く挙げられるのが
人工雨である。過飽和、過冷却になった水蒸気の中にヨ
ウ化銀の微粉末を散布すると、ヨウ化銀を結晶核として
氷の結晶が成長して雨となるわけである。これはヨウ化
銀結晶の格子定数と氷の格子定数が非常に近いために起
きる現象であり、一般的にはある結晶の上に格子定数が
近い異種の結晶が成長することはエピタキシャル成長と
して、半導体分野で知られている。本発明者らはさまざ
まな物質の表面調整効果を確認した結果、上記のよう
に、リン酸塩皮膜に対して表面調整効果がある物質はそ
のリン酸塩皮膜結晶とエピタキシーが良く一致する物質
であることを見出した。
【0019】エピタキシーの一致について以下に詳しい
説明を加える。図2はホパイト[Zn3(PO4)2・4H2O]の単
位格子を表しているが、この結晶格子を並べたものを(0
20)面に垂直な方向から見たものが図3の格子状の実線
部分である。この格子上にリン酸水素マグネシウム[Mg
HPO4・3H2O]の単位格子を並べると図3の点線部分の様
になり、格子が良く一致する。実際にはリン酸水素マグ
ネシウムの上にリン酸亜鉛が析出するわけであるが、こ
のように格子が良く一致すれば結晶の座りが良く、結晶
が成長しやすいわけである。この例でも若干の格子のず
れがあるが、これををミスフィットと称する。この例で
あれば、リン酸亜鉛のa軸に対してリン酸水素マグネシ
ウムのb軸が10.6845Å/10.6067Å=1.0073であるので
ミスフィットが0.7%、同じくリン酸亜鉛のc軸の2倍
に対してリン酸水素マグネシウムのc軸が10.0129/(5.
0284×2)=0.9956で−0.4%のミスフィットとなる。当
然のことながら、ミスフィットが少ないほど両結晶格子
が良く一致するわけである。ここで注意すべきは片方の
格子定数の整数倍が他方に一致することもあるわけで、
また、あらゆる面の組合せも考慮する必要がある。
【0020】このように2次元平面上のミスフィットを
あらゆる平面の組合せについて、計算すると、表面調整
効果のある物質はいずれも2次元のミスフィットが3%
以内で一致することを見出した。表1は、リン酸亜鉛皮
膜がホパイト及び/又はホスホフィライト[Zn2Fe(PO4)2
・4H2O]である場合に使用する前記表面調整物質のホパ
イトに対するミスフィットを計算した例であるが、いず
れも2次元のミスフィットが3%以内で一致しており、
表面調整効果が認められた。また、ミスフィットが大き
く、3%を超えるような物質では表面調整効果が認めら
れなかった。なお、リン酸亜鉛系皮膜はホパイトだけで
なくホスホフィライトを多く含むことが知られている
が、ホスホフィライトはホパイトときわめて類似した結
晶構造を持ち、格子定数も非常に近く、両者は混晶とし
て析出する。
【0021】前記のエピタキシーの説明はリン酸亜鉛皮
膜を生成させる場合について説明したものであるが、生
成させる皮膜がショルタイト、あるいはヒューリオライ
トである場合も同様であり、図2のリン酸亜鉛の結晶格
子の代わりにショルタイト又はヒューリオライトの結晶
格子を並べてあらゆる組合わせを考え、ミスフィットを
計算すれば良い。表2は、リン酸亜鉛皮膜がショルタイ
トである場合に使用する前記表面調整物質のショルタイ
トに対するミスフィットを計算した例であるが、いずれ
も2次元のミスフィットが3%以内で一致しており、シ
ョルタイト皮膜を生成させる場合に表面調整効果が認め
られた。表3、リン酸亜鉛皮膜がヒューリオライトであ
る場合に使用する前記表面調整物質のヒューリオライト
に対するミスフィットを計算した例であるが、いずれも
2次元のミスフィットが3%以内で一致しており、ヒュ
ーリオライトを生成させる場合に表面調整効果が認めら
れた。
【0022】ホパイト及び/又はホスホフィライト、
ショルタイト及びヒューリオライトのいずれの場合
でも、2次元のミスフィットが2.5%以内で一致する
ことが好ましい。
【0023】これらの表面調整物質の結晶の平均粒径は
5μm以下である必要があり、1μm以下であることが
好ましい。平均粒径が5μmを超えると表面調整効果が
乏しくなる。本発明の表面調整剤中、これらの結晶の濃
度は特に限定されないが、0.1g/L以上含有させる
とが必要であり、0.1〜50g/L含有させるとが好
ましく、1〜5g/L含有させるとがさらに好ましい。
0.1g/L未満では表面調整効果が充分でなく、50
g/L以上ではその効果が飽和し、経済的に無駄とな
る。
【0024】本発明の表面調整剤のもう1つの必須成分
は水である。この水は純水であっても、水道水であって
も工業用水であっても良い。前記表面調整物質は通常水
に懸濁している。懸濁に際して要すれば分散剤を使用し
ても良い。
【0025】分散剤としては単糖類、オリゴ糖類、多糖
類、単糖類、オリゴ糖類もしくは多糖類のエーテル化
体、水溶性高分子化合物等を用いることができる。単糖
類としてはグルコース、フラクトース、マンノース、ガ
ラクトース、リボース等が、オリゴ糖類としてはスクロ
ース、マルトース、ラクトース、トレハロース、マルト
トリオース等が、多糖類としてはデンプン、デキストリ
ン、デキストラン、グリコーゲン等が、単糖類、オリゴ
糖類もしくは多糖類のエーテル化体としては構成単糖の
水酸基を−NO2、−CH3、−C24OH、−CH2
H(OH)CH3、−CH2COOH等の置換基でエーテ
ル化して得られる化合物が、水溶性高分子化合物として
はポリ酢酸ビニル、ポリ酢酸ビニルの部分加水分解物、
ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールの誘導体
(例えば、アクリロニトリルによるシアノエチル化物、
ホルムアルデヒドによるアセタール化物、尿素によるウ
レタン化物、カルボキシル基、スルホン基、アミド基等
を導入したもの)、酢酸ビニルとこれと共重合可能な単
量体(例えば、アクリル酸、クロトン酸、無水マレイン
酸等)との共重合体等が挙げられる。
【0026】分散剤の濃度は本発明で使用する結晶を分
散させるのに必要な量であれば良く、特に制限はない
が、通常1〜2000ppmであることが望ましい。
【0027】本発明の表面調整剤を適用する対象はリン
酸塩化成処理の対象となる金属材料全般であり、例え
ば、鋼材、亜鉛及び亜鉛めっき材、合金亜鉛めっき材、
アルミニウム及びアルミニウムめっき材、マグネシウム
材が挙げられる。
【0028】本発明の表面調整剤は通常金属材料の脱
脂、水洗後に適用されるが、これに限定される訳ではな
い。本発明の表面調整剤による表面調整は該剤と金属材
料の表面とを1秒以上接触させることにより行う。具体
的に及び好ましくは、該剤に金属材料を10秒から2分
程度浸漬するか、金属材料に該剤を10秒から2分程度
スプレーすることにより行う。この処理は表面調整剤の
温度として通常は常温で行うが、常温〜80℃程度で行
ってもよい。 本発明によれば数多くの物質の中から目
的に適合したものを選択することが可能なため、脱脂剤
中にこれらの結晶を分散させて、脱脂・表面調整工程を
同時に行うことも可能である。この場合は処理は通常5
0〜80℃で1〜3分程度、浸漬又はスプレー法で行
う。
【0029】
【実施例】次に本発明のリン酸塩処理用表面調整剤を適
用した際の効果を実施例と比較例を用いて詳細に説明す
る。ただし、リン酸塩処理の一例として、自動車用のリ
ン酸亜鉛系処理を示したものであり、本発明におけるリ
ン酸塩処理用水性表面調整剤の用途を限定するものでは
ない。以下の記載において%はすべて質量%である。
【0030】(供試板)実施例と比較例に用いた供試板
の略号と内訳を以下に示す。 SPC(冷延鋼板:JIS−G−3141) EG(両面電気亜鉛めっき鋼板:めっき目付量20g/
2) Al(アルミニウム板:JIS−5052)
【0031】(アルカリ脱脂液)実施例、比較例ともに
ファインクリーナーL4460(登録商標:日本パーカ
ライジング(株)製)を水道水で2%に希釈して使用し
た。 (リン酸亜鉛処理液)実施例、比較例ともにパルボンド
L3020(登録商標:日本パーカライジング(株)製)
を水道水で希釈し、成分濃度4.8%、全酸度23ポイ
ント、遊離酸度0.9ポイント、促進剤3ポイントに調
整して使用した(これらは、現在、自動用リン酸亜鉛処
理として一般に用いられている濃度である)。
【0032】以下に全体の処理工程を示す。 (処理工程) (1)アルカリ脱脂 42℃、120秒スプレー (2)水洗 室温、30秒スプレー (3)表面調整 室温、20秒浸漬 (4)リン酸亜鉛処理 42℃、120秒浸漬 (5)水洗 室温、30秒スプレー (6)脱イオン水洗 室温、30秒スプレー
【0033】(表面調整剤)以下に実施例で使用したリ
ン酸塩処理用表面調整剤の調製方法を示す。 実施例1 リン酸水素マグネシウム(MgHPO4・3H2O)試薬をジルコ
ニアビーズを用いたボールミルで60分間粉砕したもの
をエピタキシーが3%以内で一致する結晶粉末として用
いた。これを純水への縣濁液とした後に5μmのペーパ
ーフィルターで濾過し、リン酸水素マグネシウムの濃度
が5g/Lとなるように調整したものを表面調整剤とし
て用いた。
【0034】実施例2 シュウ酸亜鉛2水塩(Zn(COO)2・2H2O)試薬を200℃
で1時間焼成したものをX線回折装置にて測定した結
果、シュウ酸亜鉛(Zn(COO)2)であることを確認した。
これをジルコニアビーズを用いたボールミルで60分間
粉砕したものをエピタキシーが3%以内で一致する結晶
粉末として用いた。これを純水への縣濁液とした後に5
μmのペーパーフィルターで濾過し、シュウ酸亜鉛の濃
度が5g/Lとなるように調整したものを表面調整剤と
して用いた。
【0035】実施例3 シュウ酸コバルト2水塩(Co(COO)2・2H2O)試薬を20
0℃で1時間焼成したものをX線回折装置にて測定した
結果、シュウ酸コバルト(Co(COO)2)であることを確認
した。これをジルコニアビーズを用いたボールミルで6
0分間粉砕したものをエピタキシーが3%以内で一致す
る結晶粉末として用いた。これを純水への縣濁液とした
後に5μmのペーパーフィルターで濾過し、シュウ酸コ
バルトの濃度が5g/Lとなるように調整したものを表
面調整剤として用いた。
【0036】実施例4 ホウ酸(H3BO3)試薬12.3g及び酸化マグネシウム
(MgO)試薬12.1g乳鉢にて混合粉砕し、1000
℃1時間焼成したものをX線回折装置にて測定した結
果、ホウ酸マグネシウム(Mg3(BO3)2)であることを確
認した。これには未反応の酸化ホウ素(B2O3)及び酸化
マグネシウム(MgO)が不純物として検出された。これ
をジルコニアビーズを用いたボールミルで60分間粉砕
したものをエピタキシーが3%以内で一致する結晶粉末
として用いた。これを純水への縣濁液とした後に5μm
のペーパーフィルターで濾過し、ホウ酸マグネシウムの
濃度が5g/Lとなるように調整したものを表面調整剤
として用いた。
【0037】実施例5 日産化学工業(株)製ジルコニアゾルNZS−30B(粒
径70nmの酸化ジルコニウム微粒子を30%含む懸濁
液)10gを1Lに希釈したものをエピタキシーが3%
以内で一致する結晶試料として用いた。このように調整
したものを表面調整剤として用いた。
【0038】比較例1 ニ酸化ケイ素(SiO2)試薬をジルコニアビーズを用いた
ボールミルで60分間粉砕したものを結晶粉末として用
いた。これを純水への縣濁液とした後に5μmのペーパ
ーフィルターで濾過し、ニ酸化ケイ素の濃度が5g/L
となるように調整したものを表面調整剤として用いた。
【0039】比較例2 酸化マグネシウム(MgO)試薬をジルコニアビーズを用
いたボールミルで60分間粉砕したものを結晶粉末とし
て用いた。これを純水への縣濁液とした後に5μmのペ
ーパーフィルターで濾過し、酸化マグネシウムの濃度が
5g/Lとなるように調整したものを表面調整剤として
用いた。 比較例3 表面調整剤不使用の例である。すなわち前記処理工程で
(3)表面調整を省略した。
【0040】(塗装および評価工程)実施例、比較例と
もに、前記(1)〜(6)のリン酸亜鉛処理を終えた供
試板に、カチオン電着塗料(エレクロン2000:関西
ペイント社製)を膜厚20μmとなるように塗装し、1
80℃で25分間焼き付けた後に中塗り塗料(自動車用
中塗り塗料:関西ペイント社製)を中塗り塗装の膜厚が
40μmとなるように塗装し、140℃で30分間焼き
付けを行った。さらに中塗り塗装が完了した供試板に上
塗り塗料(自動車用上塗り塗料:関西ペイント社製)を
上塗り塗装の膜厚が40μmとなるように塗装し、14
0℃で30分間焼き付けた。得られた総合膜厚100μ
mの3コート板を塩水噴霧試験に供した。
【0041】(リン酸亜鉛皮膜の評価方法) (1)外観 目視観察により、リン酸亜鉛皮膜のスケ、ムラの有無を
確認した。評価は以下の通りとした。 ◎ 均一良好な外観 ○ 一部ムラあり △ ムラ、スケあり × スケ多し
【0042】(2)皮膜質量(C.W.) 化成処理後の処理板の質量を測定し(W1[g]とす
る)、ついで化成処理板に下記に示す剥離液、剥離条件
にて皮膜剥離処理を施し、その質量を測定し(W2
[g]とする)、式(I)を用いて算出した。 ・冷延鋼板の場合 剥離液 :5%クロム酸水溶液 剥離条件:75℃、15分、浸漬剥離 ・亜鉛めっき板の場合 剥離液 :重クロム酸アンモニウム2質量%+28%ア
ンモニア水49質量%+純水49質量% 剥離条件:常温、15分、浸漬剥離 皮膜質量[g/m2]=(W1−W2)/0.021 式(I)
【0043】(塗膜の評価方法) 実施例、比較例とも
に下記に示す評価方法に従って塗膜の評価を実施した。
(1)塩水噴霧試験(JIS−Z−2371)
クロスカットを入れた電着塗装板に5%塩水を960時
間噴霧した。噴霧終了後にクロスカットからの片側最大
剥離幅を測定し評価した。
【0044】表4に実施例及び比較例におけるリン酸塩
処理用水性表面調整剤を用いたリン酸亜鉛処理において
得られた化成処理皮膜の皮膜特性と塗装後の性能評価結
果を示す。表4において「−」は皮膜が正常に析出しな
かったため皮膜質量を測定しなかったことを意味する。
【0045】表4より本発明品であるエピタキシーが3
%以内で一致する結晶を含むリン酸塩処理用水性表面調
整剤が表面調整効果を有することが確認される。ー方、
比較例1のSiO2とホパイトのエピタキシーを計算する
と、ミスフィットがSiO2(a)/ホパイト(c)=4.9732/5.0
284=0.989、SiO2(c)/ホパイト(a)=6.9236/10.6067=
0.653でミスフィットは−1.1%、−34.7%である。ま
た、同様に比較例2ではMgO(a)/ホパイト(c)=4.213/5.
0284=0.838、MgO(a)×2/ホパイト(a)=8.426/10.6067
=0.794でミスフィットは−16.2%、−20.6%となる(M
gOは立方晶なのでa軸のみ)。このようにミスフィット
が大きく、エピタキシーが異なる比較例では表面調整効
果が無いことが確認された。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】
【表4】
【0050】
【発明の効果】前述した通り本発明によって、従来品の
欠点であった経時安定性や様々な条件で使用できないと
いう問題が解決され、また表面調整効果を有する様々な
物質を容易に選択できる技術が提供される。従って、本
発明の表面調整剤は従来品と比較して経済的に有利であ
り、かつ従来品と同等以上の性能を与えることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】LaMer図を表面調整剤に当てはめた概念図
(結晶成長過程)を示す。
【図2】ホパイト(リン酸亜鉛)及びリン酸水素マグネ
シウムの単位結晶格子を示す。
【図3】ホパイトの単位結晶格子を並べたものを(02
0)面に垂直な方向から見たものが格子状の実線部分で
ある。この格子上にリン酸水素マグネシウムの単位結晶
格子を並べたものが点線部分である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高木 靖 東京都中央区日本橋一丁目15番1号 日本 パーカライジング株式会社内 Fターム(参考) 4K026 AA02 AA07 AA09 AA12 AA25 BA03 BA04 BA05 BA11 BB06 CA24 EA07 EA08 EA10 EA13

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホパイト[Zn3(PO4)2・4H2O]及び/又
    はホスホフィライト[Zn2Fe(PO4)2・4H2O]、ショルタ
    イト[CaZn2(PO4)2・2H2O]及びヒューリオライト[Mn
    5(PO4)2[PO3(OH)]2・4H2O]から選ばれる1つのリン酸塩
    皮膜の結晶格子と、2次元のエピタキシーが3%以内の
    ミスフィットで一致する結晶であって、平均粒径が5μ
    m以下である結晶を0.1g/L以上配合して得られる
    リン酸塩処理用水性表面調整剤。
  2. 【請求項2】 リン酸塩皮膜が主としてホパイト及び/
    又はホスホフィライトよりなり、前記結晶がリン酸水素
    マグネシウム[MgHPO4・3H2O]、酸化ジルコニウム[Zr
    O2]、シュウ酸亜鉛[Zn(COO)2]、シュウ酸コバルト[Co(C
    OO)2]、オルトケイ酸鉄[Fe2SiO4]、メタケイ酸鉄[FeSiO
    3]及びホウ酸マグネシウム[Mg3(BO3)2]から選ばれる1
    種又は2種以上である、請求項1記載のリン酸塩処理用
    水性表面調整剤。
  3. 【請求項3】 リン酸塩皮膜が主としてショルタイトよ
    りなり、前記結晶が無水リン酸コバルト[Co3(PO4)2]、
    無水リン酸亜鉛[γ-Zn3(PO4)2]、無水リン酸亜鉛コバル
    ト[γ-Zn2Co(PO4)2]、無水リン酸亜鉛マグネシウム[Zn2
    Mg(PO4)2]及び無水リン酸亜鉛鉄[γ-Zn2Fe(PO4)2]から
    選ばれる1種又は2種以上である、請求項1記載のリン
    酸塩処理用水性表面調整剤。
  4. 【請求項4】 リン酸塩皮膜が主としてヒューリオライ
    トよりなり、前記結晶がオルトケイ酸カルシウム[Ca2Si
    O4・H2O]、メタリン酸カルシウム[Ca3(PO3)6・10H2O]及
    びメタリン酸マンガン(II)[Mn3(PO3)6・10H2O]から
    選ばれる1種又は2種以上である、請求項1記載のリン
    酸塩処理用水性表面調整剤。
  5. 【請求項5】 金属材料の表面を請求項1〜4のいずれ
    か1項に記載のリン酸塩処理用水性表面調整剤と1秒以
    上接触させることを特徴とする金属材料の表面調整方
    法。
JP2001001885A 2001-01-09 2001-01-09 リン酸塩処理用水性表面調整剤及び表面調整方法 Pending JP2002206176A (ja)

Priority Applications (8)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001001885A JP2002206176A (ja) 2001-01-09 2001-01-09 リン酸塩処理用水性表面調整剤及び表面調整方法
TW090131602A TW538136B (en) 2001-01-09 2001-12-20 Aqueous surface conditioner and surface conditioning method for phosphate coating
KR1020010088166A KR20020060058A (ko) 2001-01-09 2001-12-29 인산염 처리용 수성 표면 조정제 및 표면 조정방법
MXPA03005894A MXPA03005894A (es) 2001-01-09 2002-01-08 Un acondicionador acuoso de superficies y un metodo de acondicionamiento superficial para el tratamiento con fosfato.
EP02714695A EP1368508A4 (en) 2001-01-09 2002-01-08 AQUEOUS SURFACE PREPARATION AGENT AND SURFACE PREPARATION METHOD FOR PHOSPHATION
US10/250,527 US20040112471A1 (en) 2001-01-09 2002-01-08 Aqueous surface conditioner and surface conditioning method for phospating treatment
PCT/US2002/000273 WO2002061176A1 (en) 2001-01-09 2002-01-08 Aqueous surface conditioner and surface conditioning method for phosphating treatment
CA002434306A CA2434306A1 (en) 2001-01-09 2002-01-08 Aqueous surface conditioner and surface conditioning method for phosphating treatment

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001001885A JP2002206176A (ja) 2001-01-09 2001-01-09 リン酸塩処理用水性表面調整剤及び表面調整方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002206176A true JP2002206176A (ja) 2002-07-26

Family

ID=18870468

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001001885A Pending JP2002206176A (ja) 2001-01-09 2001-01-09 リン酸塩処理用水性表面調整剤及び表面調整方法

Country Status (7)

Country Link
EP (1) EP1368508A4 (ja)
JP (1) JP2002206176A (ja)
KR (1) KR20020060058A (ja)
CA (1) CA2434306A1 (ja)
MX (1) MXPA03005894A (ja)
TW (1) TW538136B (ja)
WO (1) WO2002061176A1 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006183144A (ja) * 2004-11-30 2006-07-13 Honda Motor Co Ltd アルミニウム合金の表面処理方法
JP2009280845A (ja) * 2008-05-20 2009-12-03 Nissan Motor Co Ltd 金属表面の処理方法、及び該処理方法による金属表面を有する摺動部品
JP2016503836A (ja) * 2012-12-27 2016-02-08 ポスコ 亜鉛または亜鉛系合金めっき鋼板用リン酸塩溶液及びそれを用いた亜鉛または亜鉛系合金めっき鋼板
JP2021101042A (ja) * 2015-05-07 2021-07-08 フォスファン エルティーディー 超微細リン酸塩化成結晶質コーティングを適用する方法

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100741567B1 (ko) * 2006-08-30 2007-07-23 한국화학연구원 수분산형 망간계 표면조정 조성물
EP2503025B1 (de) 2011-03-22 2013-07-03 Henkel AG & Co. KGaA Mehrstufige korrosionsschützende Behandlung metallischer Bauteile, die zumindest teilweise Oberflächen von Zink oder Zinklegierungen aufweisen
KR101653688B1 (ko) * 2015-05-27 2016-09-02 김영량 자동차 부품용 친환경 인산-망간계 표면 조정제 조성물 및 이를 이용한 화성처리 방법
CN105568272B (zh) * 2015-12-18 2018-06-01 山东大学 一种利用pH值调控纯钛表面锌钙转化膜物相的方法
CN107572827B (zh) * 2017-10-20 2020-06-02 桂林电子科技大学 一种微晶玻璃基板材料及其制备方法
WO2022002792A1 (en) * 2020-07-01 2022-01-06 Chemetall Gmbh Improved activation agent for manganese phosphating processes

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0717788B1 (en) * 1993-09-17 1997-07-30 Brent International Plc. Pre-rinse for phosphating metal surfaces
US6214132B1 (en) * 1997-03-07 2001-04-10 Henkel Corporation Conditioning metal surfaces prior to phosphate conversion coating
JP3451334B2 (ja) * 1997-03-07 2003-09-29 日本パーカライジング株式会社 金属のりん酸塩皮膜化成処理前の表面調整用前処理液及び表面調整方法
JPH116076A (ja) * 1997-06-13 1999-01-12 Nippon Parkerizing Co Ltd 鉄鋼材料のりん酸塩処理方法
JP3451337B2 (ja) * 1998-07-21 2003-09-29 日本パーカライジング株式会社 金属のりん酸塩被膜化成処理前の表面調整用処理液及び表面調整方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006183144A (ja) * 2004-11-30 2006-07-13 Honda Motor Co Ltd アルミニウム合金の表面処理方法
JP2009280845A (ja) * 2008-05-20 2009-12-03 Nissan Motor Co Ltd 金属表面の処理方法、及び該処理方法による金属表面を有する摺動部品
JP2016503836A (ja) * 2012-12-27 2016-02-08 ポスコ 亜鉛または亜鉛系合金めっき鋼板用リン酸塩溶液及びそれを用いた亜鉛または亜鉛系合金めっき鋼板
US9957619B2 (en) 2012-12-27 2018-05-01 Posco Phosphate solution for zinc or zinc-based alloy plated steel sheet, and zinc or zinc-based alloy plated steel sheet using the same
JP2021101042A (ja) * 2015-05-07 2021-07-08 フォスファン エルティーディー 超微細リン酸塩化成結晶質コーティングを適用する方法
JP7105004B2 (ja) 2015-05-07 2022-07-22 フォスファン エルティーディー 超微細リン酸塩化成結晶質コーティングを適用する方法

Also Published As

Publication number Publication date
KR20020060058A (ko) 2002-07-16
EP1368508A4 (en) 2009-11-25
TW538136B (en) 2003-06-21
EP1368508A1 (en) 2003-12-10
CA2434306A1 (en) 2002-08-08
WO2002061176A1 (en) 2002-08-08
MXPA03005894A (es) 2005-02-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3451334B2 (ja) 金属のりん酸塩皮膜化成処理前の表面調整用前処理液及び表面調整方法
CA2497610C (en) Concentrated solution for preparing a surface conditioner, surface conditioner and method of surface conditioning
EP1930475A1 (en) Surface-conditioning composition, method for production thereof, and surface conditioning method
JP3451337B2 (ja) 金属のりん酸塩被膜化成処理前の表面調整用処理液及び表面調整方法
US6214132B1 (en) Conditioning metal surfaces prior to phosphate conversion coating
GB2420565A (en) Surface conditioner and zinc phosphate treatment agent for aluminium alloys
JP3545974B2 (ja) 金属材料のりん酸塩化成処理方法
JP2002206176A (ja) リン酸塩処理用水性表面調整剤及び表面調整方法
US5868873A (en) Pre-rinse for phosphating metal surfaces
CN101376970B (zh) 一种用于锰系磷化处理前的表面调整液、制备方法及应用
US20040112471A1 (en) Aqueous surface conditioner and surface conditioning method for phospating treatment
KR20010074527A (ko) 아연함유 도금강판의 인산염 화성처리 방법
US4957568A (en) Composition and process for activating metal surfaces prior to zinc phosphating and process for making said composition
KR100609482B1 (ko) 금속 표면 상에 인산염층을 형성시키기 전의 전처리에 사용되는 조정액 및 조정 방법
JP3544634B2 (ja) りん酸塩被膜化成処理用表面調整処理液の管理方法
JP2003119572A (ja) 金属のりん酸塩被膜化成処理前の表面調整用処理液及び表面調整方法
JPH01316467A (ja) チタン無含有活性化剤、その製造方法、および金属表面の活性化方法
WO2002031223A1 (fr) Agent de traitement de surface pour materiau metallique presentant une tres bonne aptitude au formage a la presse et aux traitements chimiques, et procede de traitement
JP4338375B2 (ja) 金属のりん酸塩皮膜化成処理前の表面調整用前処理液及び表面調整方法
JP2007224426A (ja) 金属のりん酸塩皮膜化成処理前の表面調整用前処理液及び表面調整方法
JP2003160882A (ja) 金属のりん酸塩皮膜化成処理前の表面調整用前処理液及び表面調整方法
JP2003119571A5 (ja)
JPH04228581A (ja) リン酸亜鉛処理用活性化剤の製造方法
MXPA01000609A (en) Conditioning metal surfaces before phosphating them
MXPA99008172A (en) Conditioning metal surfaces prior to phosphate conversion coating

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050315

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060501

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060516

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060926