JP2002205525A - 車輌用空調装置の清掃方法及びその装置 - Google Patents

車輌用空調装置の清掃方法及びその装置

Info

Publication number
JP2002205525A
JP2002205525A JP2001001640A JP2001001640A JP2002205525A JP 2002205525 A JP2002205525 A JP 2002205525A JP 2001001640 A JP2001001640 A JP 2001001640A JP 2001001640 A JP2001001640 A JP 2001001640A JP 2002205525 A JP2002205525 A JP 2002205525A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cleaning
evaporator
vehicle
air
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001001640A
Other languages
English (en)
Inventor
Sadaji Usui
貞治 臼井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TAC Corp
Original Assignee
TAC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TAC Corp filed Critical TAC Corp
Priority to JP2001001640A priority Critical patent/JP2002205525A/ja
Publication of JP2002205525A publication Critical patent/JP2002205525A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cleaning By Liquid Or Steam (AREA)
  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エバポレータを取り外すことなくエバポレー
タ内のフィンコイルの洗浄・抗菌及びエアダクトの抗菌
・消臭などの清掃を行う。 【解決手段】 車輌用空調装置1は、通気路3内のファ
ン11により外気又は室内気を吸入して下流側のエバポ
レータ19に流入せしめ、フィンコイル17により冷却
された冷気がエアダクト33を介して車輌室内の吹出し
口から噴出される。エバポレータ19の外壁に設けた洗
浄操作孔から清掃用ノズル71,73を挿入し、清掃用
ノズル71,73より洗浄液を噴霧・噴射してエバポレ
ータ19及びフィンコイル17に付着した汚れが洗浄さ
れる。この洗浄時のドレン液はドレンホース37より回
収される。洗浄後に、ファン11を回転しながら洗浄操
作孔85から抗菌・消臭剤を噴霧するので、エバポレー
タ19及びエアダクト33内が満遍なく抗菌・消臭され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車輌用空調装置の
清掃方法及びその装置に関し、特に自動車などに搭載さ
れる車輌空調装置のエバポレータを車輌から取り外すこ
となく、洗浄・抗菌及びエアダクト(通気筒)の抗菌消
臭を行う清掃方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車に搭載されるカーエアコンなど車
輌空調装置は車内を清潔で快適な環境で過ごすために重
要な装置である。
【0003】ところが、3年から5年経つ車輌、若しく
は3万キロ以上の走行の車輌では、カーエアコンの臭い
や汚れはひどい状態になる。この汚れは多種の異物が混
ざっており、排気ガス・タバコのヤニ・車内マットのチ
リ・車外より入る枯草・砂等、色々な異物が付着し、カ
ビやバクテリア等の雑菌が繁殖し、喘息・アレルギー等
の病気の原因となっている。しかも、カーエアコンは屋
内用エアコンのような固定式とは違い、移動式であるの
で、車輌内外の汚れが一気に車内に吹き込んでくる。
【0004】カーエアコンには上記の汚れを濾過するた
めにエバポレータ内にフィンコイル(冷却機能部分)が
備えられており、清潔で快適な環境で車輌を運行するた
めには上記のフィンコイルを定期的に清掃することが必
要となるが、従来の清掃方法では、エバポレータを車輌
から取り外し、分解して洗浄するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の車輌
用空調装置の清掃方法においては、エバポレータを車輌
から取り外し、分解、洗浄、組立などの多くの工程を行
わなければならず、手間がかかるという問題点があっ
た。
【0006】しかも、現状ではカーエアコンの製造メー
カ及びカーディーラの指定したサービス店がカーエアコ
ン全体のクレーム及び補修時に洗浄サービスを行ってい
る。しかし、実際には指定サービス店がカーエアコンの
洗浄だけの目的で動くことは難しく、清掃工程には内装
の脱着、エバポレータの脱着、冷媒の放出・充填など、
膨大な時間と経費がかかるという問題点があった。
【0007】また、フィンコイル洗浄時に使用する液剤
には強アルカリ性の混合液(PH1200弱)が使用されて
おり、現状の洗浄方法では多数の問題点が発生してい
る。特に重大なトラブルは冷却用パイプ又はフィンコイ
ルにピンホールの穴開きが発生してガス漏れが生じると
いう問題点があった。その理由としては、完璧な洗浄が
行われないためにアルカリ液がエバポレータの内部に点
滴状に残留し、冷却用パイプやフィンコイルに付着し、
そのままの状態で放置された場合に多く発生する。
【0008】本発明は上述の課題を解決するためになさ
れたもので、その目的は、車輌用空調装置のエバポレー
タを装着したままの状態でエバポレータ内部のフィンコ
イルの洗浄・抗菌及びエアダクト(通気筒)の抗菌・消
臭などの清掃を行い得る車輌用空調装置の清掃方法及び
その装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1によるこの発明の車輌用空調装置の清掃方法
は、通気路内のファンにより外気導入口又は車輌の室内
気導入口からエアを吸入して下流側のエバポレータに流
入せしめ、このエバポレータ内のフィンコイルにより冷
却された冷気をエアダクトを介して車輌室内の吹出し口
から噴出せしめる車輌用空調装置の清掃方法において、
前記ファンとエバポレータとの間の通気路を反射水シャ
ッタにより遮断せしめ、エバポレータの外壁に設けられ
た洗浄操作孔から清掃用ノズルを挿入し、この清掃用ノ
ズルより洗浄液を噴霧・噴射してエバポレータ及びフィ
ンコイルに付着した汚れを洗浄することを特徴とするも
のである。
【0010】したがって、エバポレータ及びフィンコイ
ルに付着したゴミや汚れは、エバポレータ本体が車輌か
ら取り外されることなく洗浄操作孔から挿入された清掃
用ノズルから噴霧・噴射される洗浄液により洗い流され
る。しかも、エバポレータの洗浄時に、ファンとエバポ
レータの間の通気路が反射水シャッタにより遮断される
ので、重大な問題点となる送風源であるファンの駆動部
分が洗浄時の反射水から保護される。
【0011】請求項2によるこの発明の車輌用空調装置
の清掃方法は、通気路内のファンにより外気導入口又は
車輌の室内気導入口からエアを吸入して下流側のエバポ
レータに流入せしめ、このエバポレータ内のフィンコイ
ルにより冷却された冷気をエアダクトを介して車輌室内
の吹出し口から噴出せしめる車輌用空調装置の清掃方法
において、エバポレータの外壁に設けられた洗浄操作孔
から清掃用ノズルを挿入し、この清掃用ノズルより洗浄
液を噴霧・噴射してエバポレータ及びフィンコイルに付
着した汚れを洗浄し、前記ファンを回転しながら前記洗
浄操作孔又は外気導入口から抗菌・消臭剤を噴霧してエ
バポレータ及びエアダクト内の抗菌・消臭を行うことを
特徴とするものである。
【0012】したがって、エバポレータ及びフィンコイ
ルに付着したゴミや汚れは、エバポレータ本体が車輌か
ら取り外されることなく洗浄操作孔から挿入された清掃
用ノズルから噴霧・噴射される洗浄液により洗い流され
る。しかも、洗浄後に、ファンを回転しながら抗菌・消
臭剤が洗浄操作孔から通気路内に噴霧されるので、エバ
ポレータ及びエアダクト内が満遍なく容易に抗菌・消臭
される。
【0013】請求項3によるこの発明の車輌用空調装置
の清掃方法は、請求項2記載の車輌用空調装置の清掃方
法において、前記エバポレータの洗浄時に、前記ファン
とエバポレータとの間の通気路を反射水シャッタにより
遮断せしめることを特徴とするものである。
【0014】したがって、エバポレータの洗浄時に、フ
ァンとエバポレータの間の通気路が反射水シャッタによ
り遮断されるので、重大な問題点となる送風源であるフ
ァンの駆動部分が洗浄時の反射水から保護される。
【0015】請求項4によるこの発明の車輌用空調装置
の清掃方法は、請求項1又は3記載の車輌用空調装置の
清掃方法において、反射水シャッタが、通気路内を遮断
せしめる防水膜と、この防水膜の対向する両端縁に取り
付けた巻き取り用シャフトと重り用シャフトとからな
り、前記防水膜を巻き取った状態の巻き取り用シャフト
を、前記ファンとエバポレータとの間の通気路の外壁の
上部に設けたシャッタ挿入用穴内に挿入し、前記巻き取
り用シャフトを回転せしめて前記防水膜を垂下せしめる
ことにより、前記通気路を遮断することを特徴とするこ
とを特徴とするものである。
【0016】したがって、防水膜を巻き取った状態の巻
き取り用シャフトが容易にシャッタ挿入用穴内に挿脱可
能であるので、エバポレータの洗浄時のみに防水膜が用
いられて通気路が遮断される。抗菌・消臭作業の時は防
水膜が外される。
【0017】請求項5によるこの発明の車輌用空調装置
の清掃方法は、請求項2記載の車輌用空調装置の清掃方
法において、前記エバポレータの洗浄時に、前記ファン
を車輌の電源外の外部電源により回転速度を調整駆動せ
しめ、洗浄液を噴霧するときに弱風にして洗浄液の反射
水を防ぎ、洗浄液を噴射するときに強風にして反射水を
防ぐことを特徴とするものである。
【0018】したがって、ファンにより送風せしめるこ
とによって洗浄時の反射水がファンの駆動部に流入しな
いようにできる。このとき、車輌の電源を一切使用せず
に外部電源からの電源によりファンの駆動部を回転せし
めるので、コンピュータ搭載車に対する電装回路に異常
が発生する危険がない。
【0019】請求項6によるこの発明の車輌用空調装置
の清掃方法は、請求項1〜3、5のうちのいずれか一つ
に記載の車輌用空調装置の清掃方法において、洗浄操作
孔が、エバポレータの外壁に備えられた各種機器を取り
外して得られる開口部、又はエバポレータの外壁に設け
た貫通孔であることを特徴とするものである。
【0020】したがって、エバポレータにモータレジス
タなどの各種機器が取り付けられている場合は、各種機
器が外されることにより洗浄操作孔としての開口部が容
易に得られる。また、そうでない場合はエバポレータの
外壁に洗浄操作孔としての貫通穴が設けられることによ
り、上記の開口部あるいは貫通穴から清掃用ノズルが挿
入される。
【0021】請求項7によるこの発明の車輌用空調装置
の清掃方法は、請求項1〜3、5、6のうちのいずれか
一つに記載の車輌用空調装置の清掃方法において、洗浄
液が、洗浄剤・抗菌剤からなる剤液と、洗浄水との2種
類からなり、前記剤液を前記清掃用ノズルから噴射して
洗浄後、前記洗浄水を前記清掃用ノズルから噴射して洗
浄することを特徴とするものである。
【0022】したがって、洗浄液が、洗浄剤・抗菌剤・
消臭剤からなる剤液と、洗浄水との2種類あるので、ま
ずエバポレータ及びフィンコイルの汚れは剤液により洗
浄され、その後、洗浄水によりエバポレータ及びフィン
コイルに付着した剤液が洗い流される。
【0023】請求項8によるこの発明の車輌用空調装置
の清掃方法は、請求項1〜3、5〜7のうちのいずれか
一つに記載の車輌用空調装置の清掃方法において、前記
エバポレータの洗浄時のドレン液をエバポレータに設け
た排水口より回収し、前記洗浄時のドレン液をペーハ検
査し、このペーハ値が飲料水程度になるまで浄化せしめ
ることを特徴とするものである。
【0024】したがって、洗浄時のドレン液のペーハ値
が飲料水程度になるまで洗浄水により洗い流されるの
で、強アルカリ性の剤液がエバポレータの内部に点滴状
に残留しないようにされる。その結果、冷却用パイプ又
はフィンコイルにおける剤液によるピンホールの発生が
防止される。
【0025】請求項9によるこの発明の車輌用空調装置
の清掃装置は、通気路内のファンにより外気導入口又は
車輌の室内気導入口からエアを吸入して下流側のエバポ
レータに流入せしめ、このエバポレータ内のフィンコイ
ルにより冷却された冷気をエアダクトを介して車輌室内
の吹出し口から噴出せしめる車輌用空調装置の清掃装置
において、前記エバポレータ内部のフィンコイルに付着
した汚れを洗浄すべく洗浄液を噴射せしめ且つこの洗浄
液の噴射圧力を複数段階に切替可能な電動ポンプを設
け、この電動ポンプから洗浄液を供給する送水管を設け
ると共に前記洗浄液を噴射する放射角度が異なる複数種
類の清掃用ノズルを前記送水管に交換自在に設け、前記
清掃用ノズルが洗浄液を噴射並びに噴霧状態に調整可能
であることを特徴とするものである。
【0026】したがって、エバポレータ及びフィンコイ
ルに付着したゴミや汚れを洗浄する際に、清掃用ノズル
から噴射される洗浄液の圧力が電動ポンプにより複数段
階に切り替えられ、また、洗浄液の噴射角度の異なる複
数種類の清掃用ノズルが備えられているので、剤液によ
る洗浄作業、洗浄水による水洗い作業、汚れ具合に応じ
て容易に使い分けられ、エバポレータ及びフィンコイル
に付着した汚れが容易に洗い流される。
【0027】請求項10によるこの発明の車輌用空調装
置の清掃装置は、通気路内のファンにより外気導入口又
は車輌の室内気導入口からエアを吸入して下流側のエバ
ポレータに流入せしめ、このエバポレータ内のフィンコ
イルにより冷却された冷気をエアダクトを介して車輌室
内の吹出し口から噴出せしめる車輌用空調装置の清掃装
置において、床上を走行自在な装置本体の上面に各種工
具を載置可能な工具棚を設け、前記装置本体の内部上段
に、前記エバポレータ内部のフィンコイルに付着した汚
れを洗浄すべく洗浄液を噴射せしめ且つこの洗浄液の噴
射圧力を複数段階に切替可能な電動ポンプを設け、前記
装置本体の内部下段に、剤液を収容する剤液用タンクと
洗浄水を収容する洗浄水タンクと前記剤液用タンク内に
剤液を補充せしめる原液を入れる原液タンクとを設け、
前記電動ポンプにより剤液用タンク又は洗浄水タンクか
ら各洗浄液を吸水するための吸水管を設け、前記電動ポ
ンプから洗浄液を供給する送水管を設けると共に前記洗
浄液を噴射する放射角度が異なる複数種類の清掃用ノズ
ルを前記送水管に交換自在に設けてなることを特徴とす
るものである。
【0028】したがって、装置本体の内部には上段に電
動ポンプと下段に洗浄液の各種タンクが備えられている
ので、各種タンクには洗浄水が容易に補充される。さら
に、装置本体の上面の工具棚には噴射角度の異なる複数
種類の清掃用ノズルや各種工具が備えられて、装置本体
には必要な装置が一式備えられており、しかも装置本体
が車輌の近くへ容易に移動自在であるので、車輌用空調
装置の清掃が容易に行われる。
【0029】また、エバポレータ及びフィンコイルに付
着したゴミや汚れを洗浄する際に、清掃用ノズルから噴
射される洗浄液の圧力が電動ポンプにより複数段階に切
り替えられ、また、洗浄液の噴射角度の異なる複数種類
の清掃用ノズルが備えられているので、剤液による洗浄
作業、洗浄水による水洗い作業、汚れ具合に応じて容易
に使い分けられ、エバポレータ及びフィンコイルに付着
した汚れが容易に洗い流される。
【0030】請求項11によるこの発明の車輌用空調装
置の清掃装置は、請求項10記載の車輌用空調装置の清
掃装置において、前記装置本体の側面に、装置本体を移
動せしめる移動用ハンドルと、前記送水管を引っ掛ける
フックとを設けてなることを特徴とするものである。
【0031】したがって、作業者は移動用ハンドルによ
り装置本体を容易に車輌の近くへ移動でき、送水管はフ
ックに引っ掛けてコンパクトにまとめられる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の車輌用空調装置の
清掃方法及びその装置の実施の形態について図面を参照
して説明する。
【0033】図1を参照するに、車輌用空調装置として
の例えばカーエアコン1の概略を説明すると、カーエア
コン1は通気路3が車輌の乗員室の前方のグローブボッ
クス及び前面パネルの奥部に位置して設けられている。
【0034】上記の通気路3内には外気導入口5、室内
気導入口7、ベンチレータ9と、外気導入口5又は室内
気導入口7からの空気を吸引するファン11とこのファ
ン11を回転駆動するファンモータ13とを備えた送風
室15と、フィンコイル17を備えた冷却機能部分とし
てのエバポレータ19と、暖房機能部分としてのヒータ
コイル21と、このヒータコイル21とエバポレータ1
9との間に設けた冷暖房混合及び切替ドアとしてのエア
ミックスベンチレータ23とが設けられている。
【0035】さらに、乗員室の前方上部に冷気又は暖気
を吹き出すための左吹出し口25、センタ吹出し口2
7、右吹出し口29と、乗員室の前方下部の足下又は後
部座席側に冷気又は暖気を吹き出すための吹出し口31
とが、エバポレータ19及びヒータコイル21にエアダ
クト33(通気筒)を介して連通するように設けられて
いる。
【0036】なお、エバポレータ19にはフィンコイル
17に高低圧ガスを循環せしめる配管35が設けられて
おり、エバポレータ19の下部に排水口としての例えば
ドレンホース37が連通されている。また、ヒータコイ
ル21にはラジエータの温水を循環せしめる配管39が
設けられている。
【0037】上記構成により、ファン11が回転される
と、外気または室内気が吸引され、エバポレータ19に
送風される。フィンコイル17にて冷却された冷気、あ
るいはヒータコイル21にて過熱された暖気、あるいは
冷暖房混合気は通気路3を経て左吹出し口25、センタ
吹出し口27、右吹出し口29、足下又は後部座席側の
吹出し口31から吹き出される。
【0038】図2を参照するに、本実施の形態に係わる
清掃装置41は、直方体形状の装置本体43がキャスタ
45により床面上を移動可能に設けられている。大きさ
は消防法でも認可される小型のもので、移動も作業活動
も容易である。装置本体43の上面には機能工具を載置
し整理整頓して容易に作業に取りかかれるよう工具棚と
しての例えば枠材47により仕切られて棚状になってい
る。装置本体43の前面には図4にも示されているよう
に入力用電源コード49を引っ掛けるためのフック51
が設けられている。
【0039】図3を参照するに、装置本体43の内部の
上段には、所望の条件に即座に対応できるように電動式
変圧ポンプ53が装着されている。この電動式変圧ポン
プ53は、対向2連型プランジャー式で、吸水13.2リッ
トル/minで、最高圧力2.5Mpa(25hgt/cm)の能力を有す
る電動モータ付3段圧力切替式ポンプである。
【0040】なお、上記の電動式変圧ポンプ53を用い
た主な目的は、カーエアコン1のエバポレータ19の内
部のフィンコイル17に付着した汚れと異臭の状態に応
じて、上記の電動式変圧ポンプ53の圧力を変化せしめ
て洗浄することにある。始めに低圧にて噴霧し、次に中
圧、高圧にて洗浄する。
【0041】また、装置本体43の下段には2基の15
リットルタンクが装着されており、図3において左側の
剤液用タンク55には洗浄剤、抗菌剤を化学的に混合
(ブレンド)した剤液が入っており、図3において右側
の洗浄水タンク57には15リットルの洗浄水が入って
おり、最終クリーニングの条件に対応可能に準備されて
いる。
【0042】また、左右のタンク55,57の中間に位
置する原液タンク59には、剤液用タンク55で使用さ
れる剤液の原液が入っている。
【0043】上記構成により、装置本体43の内部の上
段に電動式変圧ポンプ53が備えられ、下段に洗浄液の
各種タンク55,57が備えられているのでコンパクト
にまとめられ、しかも下段の各種タンク55,57には
各洗浄液を補充することが容易である。
【0044】なお、電動式変圧ポンプ53には吸水管と
しての例えば吸引用ホース61と循環用ホース63を介
して剤液用タンク55に連通されており、電動式変圧ポ
ンプ53により供給される液剤を外部へ送水するように
送水管としての例えば送水用高圧ホース65が図3にお
いて右側の側壁面から外部へ出ている。
【0045】図4を参照するに、装置本体43の左側面
が図示されており、この左側面の上部には、装置本体4
3を移動するための移動用ハンドル67と、ノズル付の
送水用高圧ホース65と、この送水用高圧ホース65を
引っ掛けるためのフック69と、入力用電源コード49
の出口が設けられている。
【0046】なお、上記の送水用高圧ホース65には、
本実施の形態では2種類の洗浄液噴霧用ノズル71と、
1種類の水洗浄高圧用ノズル73との合計3種類のノズ
ルが交換可能に連結されるように構成されている。
【0047】洗浄液噴霧用ノズル71としては、図7に
示されているように、屈折角度θが20度で先端穴径1
mmで噴射・噴霧を調整可能な弱噴霧用ノズル75と、
屈折角度θが45度で先端穴径2mmで中噴霧用ノズル
77である。なお、この洗浄液噴霧用ノズル71の機能
的な特徴としては、エバポレータ19の内部が車輌ごと
に異なっており、低高圧パイプとエキスパンションバル
ブ(ガス膨張弁)が狭い室内に装着されているために、
それらの異型の形状により均等な散布や洗浄が妨げられ
る場合が多く、これを優位にするために屈折角度θによ
り噴霧角度を変化できる。
【0048】また、先端穴径1mmにより洗浄液を気体
状、霧状、雨粒状に変化せしめ、主にフィンコイル17
の汚れを柔らげるために使用される。
【0049】水洗浄高圧用ノズル73は、図8に示され
ているように屈折角度θがフレキシブルに調整可能で先
端穴径2mmで直射噴霧調整可能である。なお、この水
洗浄高圧用ノズル73の機能的な特徴としては、エバポ
レータ19の内部のフィンコイル17に付着した汚れの
異常差と内容状態によっては、低圧にて洗浄剤を噴霧
し、その後、高圧にて水洗浄することにある。
【0050】また、先端穴径2mmにより中、高圧力を
状況に応じ変化せしめ、予め洗浄液噴霧用ノズル71に
よって柔らげられたフィンコイル17の汚れを落とすこ
とが主な使い方となる。
【0051】図5を参照するに、装置本体43の右側面
が図示されており、上部左側の位置に電動式変圧ポンプ
53を回転駆動する電動モータの電源スイッチ79(ス
ナップでON/OFF)が取り付けられている。また、
右側上部には図6の拡大図にて示されている圧力切替ノ
ッチ81により低・中・高の3段階の圧力切替バルブを
手動操作するための開口部が設けられており、この開口
部は装置本体43の内部の電動モータを保護するために
ゴム製のカバー83で被蓋されている。
【0052】電動式変圧ポンプ53が3段圧力切替式で
あるので、エバポレータ19の内部のフィンコイル17
の汚れは低圧にて洗浄液が噴霧されて洗浄される。そし
て、フィンコイル17の汚れ具合に応じて、洗浄液の圧
力が中・高圧に切り替えられる。中圧でも完璧に付着物
が落ちない場合は、高圧に切り替えて洗浄される。高圧
では特に異常な汚れを洗浄し落とすために用いられる。
【0053】上記の清掃装置41により、まず、剤液用
タンク55には、洗浄剤・抗菌剤・消臭剤を化学的に混
合(ブレンド)した剤液が投入される。なお、車輌1台
当り2リットルであり、剤液用タンク55には約7台分
の剤液が入ることになる。
【0054】装置本体43の左側面の電源スイッチ79
をONして電動モータが始動される。3段階切替バルブ
が使用用途に基づいて設定され、電動式変圧ポンプ53
の吸引用ホース61より剤液用タンク55の剤液が吸引
されて作業に入る。
【0055】これと同時に、図3において左側の循環用
ホース63により逆流も開始される。その理由は、電動
モータの稼動中に送水用高圧ホース65の流水が停止状
態になると、電動式変圧ポンプ53の機能に異常な負担
がかかるので、この異常な負担を軽減させるために循環
水が逆流するように構成されている。したがって、吸引
用ホース61と循環用ホース63は同回路に束ねられて
いる。
【0056】また、噴霧、洗浄作業に入る前に、3リッ
トル以上の排水受けトレイ(図示省略)がカーエアコン
1のドレンホース37の下部に設置される。これは、排
水の垂れ流しを防止することと、車輌オーナが確認でき
るようにするためである。
【0057】また、エバポレータ19の内部に上記の各
種ノズル71,73を挿入するための洗浄操作孔が必要
となる。エバポレータ19の壁面に各種機器としての例
えばファンモータ13用のレジスタ(抵抗器)が装着さ
れている場合は、このレジスタを取り外して得られる開
口部が洗浄操作孔とされる。
【0058】上記のような開口部がない場合は、エバポ
レータ19の外壁に新たに洗浄操作孔としての例えばノ
ズル挿入用穴85の貫通穴が設けられる。そのために、
エバポレータ19の内部を確認するために、エバポレー
タ19の側部に取り付けられているレジスタ、温度セン
サを取り外し、あるいはエバポレータ19の取り付けビ
スを外して差込み隙間を開ける。この差込み隙間又はレ
ジスタ、温度センサの取付穴からファイバスコープが差
し入れられて内部が確認される。
【0059】エバポレータ19のフィンコイル17は車
輌ごとに異なっているので、冷媒の通路である低高圧パ
イプとエキスパンションバルブ(膨張弁)の位置が確認
された上で、ノズル挿入用穴85がエバポレータ19の
外壁面に開けられる。ノズル挿入用穴85は洗浄液噴霧
用ノズル71を挿入し、洗浄剤を噴霧・噴射し、洗浄す
ることも容易に出来るような洗浄スペースを充分に取れ
る位置に、本実施の形態では例えば、図1においてエバ
ポレータ19の外壁面の下方側にホルソーで約φ30の
ノズル挿入用穴85が開けられる。
【0060】また、エバポレータ19の外壁面に例えば
図1において上方側にはホルソーで約φ20のシャッタ
挿入用穴87が対向する位置に2箇所設けられる。この
シャッタ挿入用穴87は反射水シャッタとしての例えば
反射水防護膜89を挿入するためのものである。
【0061】図10(A),(B)を参照するに、反射
水防護膜89は、大径の巻き取り用シャフト91と、図
1に示されている送風室15とエバポレータ19とを連
通する通気路3を塞ぐのに十分の大きさの防水膜93
と、小径の重り用シャフト95と、から構成されてい
る。防水膜93は薄物布又はネット物などの布地からな
る四角形状をなしており、防水膜93の一端縁に巻き取
り用シャフト91が設けられており、この巻き取り用シ
ャフト91を取り付けた側に対向する防水膜93の他端
縁に重り用シャフト95が設けられている。
【0062】上記構成により、通常は図10(A)に示
されているように防水膜93が巻き取り用シャフト91
に巻き取られており、この状態では上記のシャッタ挿入
用穴87に十分に挿入可能な太さである。この巻き取ら
れた状態の反射水防護膜89がシャッタ挿入用穴87に
挿入されて、巻き取り用シャフト91の両端がシャッタ
挿入用穴87に掛けられる。そして、巻き取り用シャフ
ト91を回転せしめることにより、図10(B)に示さ
れているように防水膜93が重り用シャフト95の重り
により下方へ垂れ下がり、送風室15とエバポレータ1
9間の通気路3が遮断されることになる。反射水防護膜
89をシャッタ挿入用穴87から取り出すときには、上
記動作の逆を行ない、防水膜93を重り用シャフト95
に巻き取ってから引き出せばよい。
【0063】実際の洗浄作業においては、3段階切替バ
ルブが低圧に設定され、屈折角度θが45度又は20度
の洗浄液噴霧用ノズル71が使用される。上記の反射水
防護膜89により送風室15とエバポレータ19間の通
気路3が塞がれた後に、洗浄液噴霧用ノズル71がレジ
スタの開口部又はノズル挿入用穴85から挿入され、剤
液が霧状にされてフィンコイル17に向けて約2分間噴
霧される。つまり、フィンコイル17の上部から下部へ
向けて順次噴霧される。なお、洗浄液の使用量は約1リ
ットルである。
【0064】このときの反射水は上記の反射水防護膜8
9の防水膜93により遮断されるので、送風室15内に
入水する恐れが確実になくなる。
【0065】なお、フィンコイル17の汚れの状態に応
じては、屈折角度θが45度の洗浄液噴霧用ノズル71
が使用され、3段階切替バルブが中圧・高圧に切替えら
れて洗浄液噴霧用ノズル71から剤液がフィンコイル1
7の全面に噴射される。
【0066】その後、フィンコイル17は約5分間、状
態放置される。
【0067】図11を参照するに、他の実施の形態にお
ける送風室15のファンモータ13を保護する方法とし
ては、洗浄作業時に車輌のファンモータ13を回転せし
めて送風することにより、反射水がモータ部分に流入し
ないようにすることができる。
【0068】しかし、この方法を実施するために車輌エ
ンジンを稼動して作業する場合は、現在ではコンピュー
タ搭載車が拡大しているので、もしコンピュータ搭載車
に対して電装回路の変更や変動が行われると、イグニッ
ション系統、インジェクション系統、エアバッグ系統に
異常が発生する危険があるという問題点がある。
【0069】本実施の形態では、車輌の電源を一切使用
せずに作業を実施することとし、外部電源97からの電
源によりファンモータ13を回転せしめるファンモータ
駆動用電源回路99を開発した。このファンモータ駆動
用電源回路99には、ファンモータ13の入力用カプラ
2Pは車種によって異形があるので、車種多様なファン
モータ13に対して全機種共通で使用できるように入力
電源ソケット101(カプラ)を設け、可変抵抗器10
3〔D.C.スライダック(変圧器)〕を回路に導入し
た。
【0070】したがって、車輌の電源を一切使用せず、
外部電源97から供給される電流が可変抵抗器103の
調整によりファンモータ13の回転が弱風から強風まで
アジャストされるので、反射水がモータ部分に流入しな
いように作業可能となる。例えば、洗浄剤を噴霧する工
程では弱風にして剤液の逆流が防止され、洗浄工程では
強風にして作業が行われる。なお、ファンモータ駆動用
電源回路99を用いることにより作業の安全性が高ま
る。
【0071】次に、水洗い洗浄作業が行われる。上述し
た洗浄作業時の液剤には強アルカリ性の混合液(PH1200
弱)が使用されているので、フィンコイル17(アルミ
製)を保護するために水洗い洗浄作業が行われる。
【0072】まず始めに、前述した要領でマグライト又
はファイバスコープを用いてフィンコイル17の汚れが
確認される。確認後、吸引用ホース61と循環用ホース
63が洗浄水タンク57へ入れ替えられ、3段階切替バ
ルブが中圧に設定される。そして、屈折角度θが45度
の洗浄液噴霧用ノズル71が使用される。この洗浄液噴
霧用ノズル71がレジスタの開口部又はノズル挿入用穴
85から挿入され、フィンコイル17の上部から下部へ
向けて洗浄水が噴射され、汚れが洗い流される。なお、
汚れがひどい場合は3段階切替バルブが高圧に設定され
て洗浄される。
【0073】なお、水洗い洗浄作業のときは、フィンコ
イル17を保護するために、完璧な洗浄を行って強アル
カリ性の剤液を完全に取り除く必要があるので、本実施
の形態では、洗浄時にドレンホース37より排水されて
きたドレン液に対してペーハテスタにより数回のチェッ
クを行ない、ドレン液のペーハ(PH)の数値が飲料水
(PH0.83〜0.85)程度になるまで浄化される。
【0074】ちなみに、ペーハテスタの仕様としては、
測定範囲が0.0〜14.0PHで、検出単位が0.1PHで、精度が
±0.3PHで、周囲温度範囲は0℃〜50℃である。
【0075】以上のことから、完璧な洗浄が行われるた
めにアルカリ液がエバポレータ19の内部に点滴状に残
留することがないので、従来より課題となっている冷却
用パイプ又はフィンコイル17にピンホールの穴開きが
生じるという重大なトラブルが解消される。
【0076】次に、エアダクト33(通気筒)の抗菌・
消臭を行うための抗菌処理作業が行われる。
【0077】カーエアコン1の悪臭の発生の根源は、第
一にフィンコイル17に付着した雑菌やカビを含む無数
のゴミにあるが、第二にエアダクト33のカビや雑菌に
もある。いずれに対しても洗浄・抗菌・消臭を行ってカ
ビや雑菌を駆除をする必要がある。
【0078】そこで、本実施の形態では、前述したよう
にフィンコイル17の全ての洗浄工程を終了後、車輌の
エンジン又は全ての作動機能を停止した状態にして、カ
ーエアコン1を送風のみの状態にし、最大風圧により抗
菌・消臭剤を霧状にし、約1分間ほど通気路3内に噴霧
する。
【0079】このとき、洗浄工程にて取り付けられてい
た反射水防護膜89は、予めシャッタ挿入用穴87から
取り出しておく必要がある。
【0080】より詳しくは、エバポレータ19の洗浄終
了後、図9に示されているようにエア遮断マット105
が洗浄操作孔(レジスタの開口部又はノズル挿入用穴8
5)を塞ぐように取り付けられる。エア遮断マット10
5は、例えば厚さ5mmのゴム製で予め3種類の大きさ
のものが作成され、この中から洗浄操作孔に適合するも
のが使用される。なお、エア遮断マット105のほぼ中
央にはφ2mmの注入孔107が設けられている。
【0081】次いで、カーエアコン1の空気循環は"室
内循環"に切り替えられ、風力が"中"にセットされてエ
アがカーエアコン1の通気路3に流通する。そして、抗
菌剤、消臭剤の噴霧用ノズル付スプレー缶を用いて、こ
のスプレー缶の抗菌剤、消臭剤がエア遮断マット105
の注入孔107より噴霧される。なお、抗菌消臭剤の成
分としては、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、精
製水、香料、LPガスである。抗菌・消臭剤はLPガス
を用いて細かくされるので空気より軽い霧状となる。
【0082】次に、エアコンの空気循環が"外気導入"に
セットされ、噴霧用ノズル付スプレー缶の抗菌剤、消臭
剤が外気導入口5より噴霧される。
【0083】なお、上記の抗菌剤、消臭剤の噴霧時間は
合計で約1分間ほどであり、左吹出し口25、センタ吹
出し口27、右吹出し口29と、足下又は後部座席側へ
の吹出し口31は全開され、前記各吹出し口31から霧
状の抗菌液が吹き出していることを確認する。
【0084】以上のように、抗菌・消臭剤がカーエアコ
ン1の通気路3内を循環してフィンコイル17やエアダ
クト33に定着することにより、悪臭が排除される。
【0085】以上の全工程が終了後、設けられたノズル
挿入用穴85やシャッタ挿入用穴87はグロメットで塞
がれ、レジスタ、温度センサ、グローブボックスなどが
原位置に装着される。
【0086】なお、この発明は前述した実施の形態に限
定されることなく、適宜な変更を行うことによりその他
の態様で実施し得るものである。
【0087】
【発明の効果】以上のごとき発明の実施の形態の説明か
ら理解されるように、請求項1の発明によれば、エバポ
レータ本体が車輌から取り外すことなく洗浄操作孔から
挿入された清掃用ノズルから噴霧・噴射される洗浄液に
よりエバポレータ及びフィンコイルに付着したゴミや汚
れを洗い流すことができる。しかも、エバポレータの洗
浄時に、ファンとエバポレータの間の通気路が反射水シ
ャッタにより遮断されるので、重大な問題点となる送風
源であるファンの駆動部分が洗浄時の反射水から保護さ
れる。
【0088】請求項2の発明によれば、エバポレータ本
体が車輌から取り外すことなく洗浄操作孔から挿入され
た清掃用ノズルから噴霧・噴射される洗浄液によりエバ
ポレータ及びフィンコイルに付着したゴミや汚れを洗い
流すことができる。しかも、洗浄後に、ファンを回転し
ながら抗菌・消臭剤が洗浄操作孔から通気路内に噴霧さ
れるので、エバポレータ及びエアダクト内を満遍なく容
易に抗菌・消臭できる。
【0089】請求項3の発明によれば、エバポレータの
洗浄時に、ファンとエバポレータの間の通気路が反射水
シャッタにより遮断されるので、重大な問題点となる送
風源であるファンの駆動部分が洗浄時の反射水から保護
される。
【0090】請求項4の発明によれば、防水膜を巻き取
った状態の巻き取り用シャフトをシャッタ挿入用穴内に
容易に挿脱できるので、エバポレータの洗浄時のみに防
水膜を用いて通気路を遮断でき、抗菌・消臭作業の時は
防水膜を容易に外すことができる。
【0091】請求項5の発明によれば、ファンにより送
風せしめることによって洗浄時の反射水がファンの駆動
部に流入しないようにできる。このとき、車輌の電源を
一切使用せずに外部電源からの電源によりファンの駆動
部を回転せしめるので、コンピュータ搭載車に対する電
装回路に異常を生じないようにできる。
【0092】請求項6の発明によれば、エバポレータに
各種機器が取り付けられている場合は、各種機器を外す
ことにより容易に洗浄操作孔としての開口部を得ること
ができる。また、そうでない場合はエバポレータの外壁
に洗浄操作孔としての貫通穴を設けることにより、上記
の開口部あるいは貫通穴から清掃用ノズルを挿入でき
る。
【0093】請求項7の発明によれば、洗浄液が、洗浄
剤・抗菌剤からなる剤液と、洗浄水との2種類あるの
で、まず剤液によりエバポレータ及びフィンコイルの汚
れを洗浄でき、その後、洗浄水によりエバポレータ及び
フィンコイルに付着した剤液を洗い流すことができる。
【0094】請求項8の発明によれば、洗浄時のドレン
液のペーハ値が飲料水程度になるまで洗浄水により洗い
流されるので、強アルカリ性の剤液をエバポレータの内
部に点滴状に残留しないようにできる。その結果、冷却
用パイプ又はフィンコイルにおける剤液によるピンホー
ルの発生を防止できる。
【0095】請求項9の発明によれば、エバポレータ及
びフィンコイルに付着したゴミや汚れを洗浄する際に、
電動ポンプにより清掃用ノズルから噴射される洗浄液の
圧力を複数段階に切り替えることができ、また、洗浄液
の噴射角度が異なる複数種類の清掃用ノズルを備えてい
るので、剤液による洗浄作業や洗浄水による水洗い作業
や汚れ具合などに応じて容易に使い分けることができ
る。
【0096】請求項10の発明によれば、装置本体の内
部には上段に電動ポンプと下段に洗浄液の各種タンクを
備えているので、各種タンクに洗浄水を容易に補充でき
る。さらに、装置本体の上面の工具棚には噴射角度の異
なる複数種類の清掃用ノズルや各種工具を備えて、装置
本体には必要な装置を一式備えており、この装置本体を
車輌の近くへ容易に移動できるので、容易に車輌用空調
装置の清掃を行うことができる。
【0097】また、エバポレータ及びフィンコイルに付
着したゴミや汚れを洗浄する際に、電動ポンプにより清
掃用ノズルから噴射される洗浄液の圧力を複数段階に切
り替えることができ、また、洗浄液の噴射角度が異なる
複数種類の清掃用ノズルを備えているので、剤液による
洗浄作業や洗浄水による水洗い作業や汚れ具合などに応
じて容易に使い分けることができる。
【0098】請求項11の発明によれば、移動用ハンド
ルがあるので作業者は装置本体を容易に車輌の近くへ移
動でき、送水管をフックに引っ掛けてコンパクトにまと
めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の車輌用空調装置としての
カーエアコンの概略図である。
【図2】本発明の実施の形態における車輌用空調装置の
清掃装置の全体的な斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態における車輌用空調装置の
清掃装置の裏面図である。
【図4】本発明の実施の形態における車輌用空調装置の
清掃装置の左側面図である。
【図5】本発明の実施の形態における車輌用空調装置の
清掃装置の右側面図である。
【図6】図5における圧力切替ノッチの拡大図である。
【図7】本発明の実施の形態の洗浄液噴射用ノズルの斜
視図である。
【図8】本発明の実施の形態の水洗浄高圧用ノズルの斜
視図である。
【図9】本発明の実施の形態を示すもので、抗菌・消臭
工程の状態説明図である。
【図10】本発明の実施の形態の反射水防護膜を示すも
ので、(A)は防水膜を巻き取った状態図で、(B)は
防水膜を垂下せしめた状態図である。
【図11】本発明の実施の形態の概略的なファンモータ
駆動用電源回路図である。
【符号の説明】
1 カーエアコン(車輌空調装置) 3 通気路 5 外気導入口 7 室内気導入口 11 ファン 13 ファンモータ 17 フィンコイル 19 エバポレータ 37 ドレンホース 43 装置本体 53 電動式変圧ポンプ 71 洗浄液噴霧用ノズル 73 水洗浄高圧用ノズル 87 シャッタ挿入用穴 89 反射水防護膜(反射水シャッタ) 101 入力電源ソケット(カプラ) 103 可変抵抗器 105 エア遮断マット 107 注入孔

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通気路内のファンにより外気導入口又は
    車輌の室内気導入口からエアを吸入して下流側のエバポ
    レータに流入せしめ、このエバポレータ内のフィンコイ
    ルにより冷却された冷気をエアダクトを介して車輌室内
    の吹出し口から噴出せしめる車輌用空調装置の清掃方法
    において、 前記ファンとエバポレータとの間の通気路を反射水シャ
    ッタにより遮断せしめ、エバポレータの外壁に設けられ
    た洗浄操作孔から清掃用ノズルを挿入し、この清掃用ノ
    ズルより洗浄液を噴霧・噴射してエバポレータ及びフィ
    ンコイルに付着した汚れを洗浄することを特徴とする車
    輌用空調装置の清掃方法。
  2. 【請求項2】 通気路内のファンにより外気導入口又は
    車輌の室内気導入口からエアを吸入して下流側のエバポ
    レータに流入せしめ、このエバポレータ内のフィンコイ
    ルにより冷却された冷気をエアダクトを介して車輌室内
    の吹出し口から噴出せしめる車輌用空調装置の清掃方法
    において、 エバポレータの外壁に設けられた洗浄操作孔から清掃用
    ノズルを挿入し、この清掃用ノズルより洗浄液を噴霧・
    噴射してエバポレータ及びフィンコイルに付着した汚れ
    を洗浄し、前記ファンを回転しながら前記洗浄操作孔又
    は外気導入口から抗菌・消臭剤を噴霧してエバポレータ
    及びエアダクト内の抗菌・消臭を行うことを特徴とする
    車輌用空調装置の清掃方法。
  3. 【請求項3】 前記エバポレータの洗浄時に、前記ファ
    ンとエバポレータとの間の通気路を反射水シャッタによ
    り遮断せしめることを特徴とする請求項2記載の車輌用
    空調装置の清掃方法。
  4. 【請求項4】 反射水シャッタが、通気路内を遮断せし
    める防水膜と、この防水膜の対向する両端縁に取り付け
    た巻き取り用シャフトと重り用シャフトとからなり、前
    記防水膜を巻き取った状態の巻き取り用シャフトを、前
    記ファンとエバポレータとの間の通気路の外壁の上部に
    設けたシャッタ挿入用穴内に挿入し、前記巻き取り用シ
    ャフトを回転せしめて前記防水膜を垂下せしめることに
    より、前記通気路を遮断することを特徴とする請求項1
    又は3記載の車輌用空調装置の清掃方法。
  5. 【請求項5】 前記エバポレータの洗浄時に、前記ファ
    ンを車輌の電源外の外部電源により回転速度を調整駆動
    せしめ、洗浄液を噴霧するときに弱風にして洗浄液の反
    射水を防ぎ、洗浄液を噴射するときに強風にして反射水
    を防ぐことを特徴とする請求項2記載の車輌用空調装置
    の清掃方法。
  6. 【請求項6】 洗浄操作孔が、エバポレータの外壁に備
    えられた各種機器を取り外して得られる開口部、又はエ
    バポレータの外壁に設けた貫通孔である請求項1〜3、
    5のうちのいずれか一つに記載の車輌用空調装置の清掃
    方法。
  7. 【請求項7】 洗浄液が、洗浄剤・抗菌剤からなる剤液
    と、洗浄水との2種類からなり、前記剤液を前記清掃用
    ノズルから噴射して洗浄後、前記洗浄水を前記清掃用ノ
    ズルから噴射して洗浄することを特徴とする請求項1〜
    3、5、6のうちのいずれか一つに記載の車輌用空調装
    置の清掃方法。
  8. 【請求項8】 前記エバポレータの洗浄時のドレン液を
    エバポレータに設けた排水口より回収し、前記洗浄時の
    ドレン液をペーハ検査し、このペーハ値が飲料水程度に
    なるまで浄化せしめることを特徴とする請求項1〜3、
    5〜7のうちのいずれか一つに記載の車輌用空調装置の
    清掃方法。
  9. 【請求項9】 通気路内のファンにより外気導入口又は
    車輌の室内気導入口からエアを吸入して下流側のエバポ
    レータに流入せしめ、このエバポレータ内のフィンコイ
    ルにより冷却された冷気をエアダクトを介して車輌室内
    の吹出し口から噴出せしめる車輌用空調装置の清掃装置
    において、 前記エバポレータ内部のフィンコイルに付着した汚れを
    洗浄すべく洗浄液を噴射せしめ且つこの洗浄液の噴射圧
    力を複数段階に切替可能な電動ポンプを設け、この電動
    ポンプから洗浄液を供給する送水管を設けると共に前記
    洗浄液を噴射する放射角度が異なる複数種類の清掃用ノ
    ズルを前記送水管に交換自在に設け、前記清掃用ノズル
    が洗浄液を噴射並びに噴霧状態に調整可能であることを
    特徴とする車輌用空調装置の清掃装置。
  10. 【請求項10】 通気路内のファンにより外気導入口又
    は車輌の室内気導入口からエアを吸入して下流側のエバ
    ポレータに流入せしめ、このエバポレータ内のフィンコ
    イルにより冷却された冷気をエアダクトを介して車輌室
    内の吹出し口から噴出せしめる車輌用空調装置の清掃装
    置において、 床上を走行自在な装置本体の上面に各種工具を載置可能
    な工具棚を設け、前記装置本体の内部上段に、前記エバ
    ポレータ内部のフィンコイルに付着した汚れを洗浄すべ
    く洗浄液を噴射せしめ且つこの洗浄液の噴射圧力を複数
    段階に切替可能な電動ポンプを設け、前記装置本体の内
    部下段に、剤液を収容する剤液用タンクと洗浄水を収容
    する洗浄水タンクと前記剤液用タンク内に剤液を補充せ
    しめる原液を入れる原液タンクとを設け、前記電動ポン
    プにより剤液用タンク又は洗浄水タンクから各洗浄液を
    吸水するための吸水管を設け、前記電動ポンプから洗浄
    液を供給する送水管を設けると共に前記洗浄液を噴射す
    る放射角度が異なる複数種類の清掃用ノズルを前記送水
    管に交換自在に設けてなることを特徴とする車輌用空調
    装置の清掃装置。
  11. 【請求項11】 前記装置本体の側面に、装置本体を移
    動せしめる移動用ハンドルと、前記送水管を引っ掛ける
    フックとを設けてなることを特徴とする請求項10記載
    の車輌用空調装置の清掃装置。
JP2001001640A 2001-01-09 2001-01-09 車輌用空調装置の清掃方法及びその装置 Withdrawn JP2002205525A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001001640A JP2002205525A (ja) 2001-01-09 2001-01-09 車輌用空調装置の清掃方法及びその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001001640A JP2002205525A (ja) 2001-01-09 2001-01-09 車輌用空調装置の清掃方法及びその装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002205525A true JP2002205525A (ja) 2002-07-23

Family

ID=18870256

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001001640A Withdrawn JP2002205525A (ja) 2001-01-09 2001-01-09 車輌用空調装置の清掃方法及びその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002205525A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007508997A (ja) * 2003-10-20 2007-04-12 ヌトソス、ミカエル 空調設備洗浄装置及び方法
JP2010014313A (ja) * 2008-07-02 2010-01-21 Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd 室外機ユニット凝縮器フィン清掃装置
JP2015145172A (ja) * 2014-02-03 2015-08-13 株式会社デンソー 車両用空調装置の洗浄方法、および車両用空調装置の洗浄器具
CN107379916A (zh) * 2017-07-21 2017-11-24 珠海金弘环境科技有限公司 车用空调净化方法
WO2018004472A1 (en) * 2016-06-27 2018-01-04 Kritsadativuth Pantasorn Cleaning mechanism of automatic air connditioner cleaner
CN107972632A (zh) * 2017-12-19 2018-05-01 河南师范大学 一种汽车空调风道清洗净化装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007508997A (ja) * 2003-10-20 2007-04-12 ヌトソス、ミカエル 空調設備洗浄装置及び方法
JP2010014313A (ja) * 2008-07-02 2010-01-21 Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd 室外機ユニット凝縮器フィン清掃装置
JP2015145172A (ja) * 2014-02-03 2015-08-13 株式会社デンソー 車両用空調装置の洗浄方法、および車両用空調装置の洗浄器具
WO2018004472A1 (en) * 2016-06-27 2018-01-04 Kritsadativuth Pantasorn Cleaning mechanism of automatic air connditioner cleaner
CN107379916A (zh) * 2017-07-21 2017-11-24 珠海金弘环境科技有限公司 车用空调净化方法
CN107972632A (zh) * 2017-12-19 2018-05-01 河南师范大学 一种汽车空调风道清洗净化装置
CN107972632B (zh) * 2017-12-19 2023-05-09 河南师范大学 一种汽车空调风道清洗净化装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
SE525908C2 (sv) Apparat och metod för rengöring av luftkonditioneringsanläggning
JP3028473U (ja) 車両空調装置用の補機構造
US5737937A (en) Accessory structure for spray cleaning a heat exchanger in a vehicle air-conditioner
CN207357660U (zh) 一种清洗杀毒系统及多功能空调清洁机
JP2002205525A (ja) 車輌用空調装置の清掃方法及びその装置
KR20080089922A (ko) 다용도 차량용 에어컨 증발기의 세척 및 살균장치
KR100761940B1 (ko) 자동차의 실내, 공기 및 공조유닛 자동 세정시스템
US20040065107A1 (en) Air conditioning system
KR102330846B1 (ko) 실내용 연무발생기
JP2001171338A (ja) 車両用空気調和装置
KR20090112343A (ko) 차량용 공조장치의 증발기 세척장치
CN107520160A (zh) 一种清洗杀毒系统及多功能空调清洁机
EP0816148A1 (en) Attachment for vehicle airconditioning apparatus
JP2974971B2 (ja) 車両空調装置用の洗浄装置
KR100218992B1 (ko) 자동차용 에어컨디셔너의 청정방법 및 그 장치
KR101645067B1 (ko) 자동세차기의 방향제 분사장치
JPH1123190A (ja) 自動車用空調装置の洗浄方法及びその装置
KR200404862Y1 (ko) 자동차의 공조 유니트 살균 세척장치
JP2000301939A (ja) 自動車用除菌消臭システム
KR101758135B1 (ko) 글러브박스 개방시 노출되는 차량용필터 위치에 교체사용하는 기능성패드장치
KR101550314B1 (ko) 자동차 에어컨 에바포레이터 세척 장치 및 그 방법
JP3031087U (ja) 車両空調装置用の付属構造
KR20130100508A (ko) 차량용 공기조화장치
KR20210036663A (ko) 자동차의 공조모듈 세척장치
KR102663638B1 (ko) 차량 공조시스템 에바포레이터 세척장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071227

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20081008