JP2002205337A - 天然繊維系部材へ合成樹脂クリップを接合する方法及びその方法に用いる合成樹脂クリップ - Google Patents

天然繊維系部材へ合成樹脂クリップを接合する方法及びその方法に用いる合成樹脂クリップ

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JP2002205337A
JP2002205337A JP2001002314A JP2001002314A JP2002205337A JP 2002205337 A JP2002205337 A JP 2002205337A JP 2001002314 A JP2001002314 A JP 2001002314A JP 2001002314 A JP2001002314 A JP 2001002314A JP 2002205337 A JP2002205337 A JP 2002205337A
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Masashi Futo
正志 傅刀
Toshinori Kakehi
敏則 筧
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Nippon Pop Rivets and Fasteners Ltd
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Nippon Pop Rivets and Fasteners Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 設備を少なくし且つ作業工数を減少させる、
天然繊維系部材に合成樹脂クリップを接合することにあ
る。 【解決手段】 天然繊維系部材2へ合成樹脂クリップ1
を接合する方法は、クリップ接合面に、天然繊維系部材
表面に向けて突出するピンを複数形成した、合成樹脂ク
リップを用意するステップと;天然繊維系部材2を成形
可能な温度まで加熱する加熱ステップ(図7(A))
と;加熱した天然繊維系部材を金型(21、22)の所
定位置に配置するとともに、合成樹脂クリップを接合面
が天然繊維系部材の所定位置にある状態に配置する配置
ステップ(図7(B))と;金型によって、加熱された
天然繊維系部材を加圧プレス成形機19で成形するとと
もに、天然繊維系部材の熱によって合成樹脂クリップの
接合面をピンを含めて溶融し且つ該部材面に固着する成
形及び固着ステップとから成る。天然繊維系部材の成形
と合成樹脂クリップの固着とが同時に行われるので、成
形及び接合のための設備が少なくて済み、また、作業工
数も少なくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、天然繊維を合成樹脂バ
インダーによって結合した天然繊維系部材へ合成樹脂ク
リップを接合する方法並びにその接合方法に用いる合成
樹脂クリップに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のドアトリム等の装飾部材は、軽
量化が求められ、またコストダウンも求められるため
に、天然繊維を合成樹脂バインダーで結合した天然繊維
系部材が多く用いられている。この天然繊維系部材を用
いて装飾部材に成形するには、その天然繊維の含有率が
70重量%にもなるほどに多いため、射出成形ではな
く、加圧プレス成形の一種であるスタンピングが用いら
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ドアトリムには、ドア
への取付けのための取付け用クリップが成形されねばな
らない。ドアトリムが合成樹脂で形成される場合には、
クリップは一体成形等によってドアトリムの成形のとき
に一体的に固着されるが、ドアトリムが天然繊維系部材
である場合は、クリップはドアトリムとは別体に成形さ
れるので、ドアトリムへの固着が必要になる。固着に
は、超音波溶着や接着剤による固着等の様々な方法が用
いられる。このため、ドアトリム等を天然繊維系部材で
成形する場合には、天然繊維系部材の成形作業及び設備
の他に、クリップの取付けのために、超音波溶着や接着
固定等の固着作業や専用の設備を必要とし、更に作業工
数も増加する。
【0004】特開昭63−212532号公報(特公平
4−51341号公報)には、自動車の天井材等の基材
裏面にブラケット状のクリップを取付ける方法が開示さ
れている。基材裏面に接合するクリップの接合面にはピ
ンが複数立設されている。合成樹脂製ボードである基材
の所定位置にクリップ接合部を配置するように、高周波
溶着装置又は超音波溶着装置の上型及び下型に位置決め
し、高周波溶着装置又は超音波溶着装置を動作させて、
基材及びクリップを加圧しつつ振動させると、クリップ
のピン先端から溶融し始めクリップの接合面が基材裏面
に接合する。このクリップの取付は、別体の基材へ専用
の設備(高周波溶着装置又は超音波溶着装置等)を用い
て行うもので、接合のための設備や作業工数を必要とす
る。また、上記公報は、合成樹脂製のクリップを合成樹
脂製基材に取付けるものであり、天然繊維系部材への取
付けを示唆するものではない。
【0005】特開昭63−278821号公報(特公平
5−79220号公報)は、自動車のサイドバイザー等
の合成樹脂製品にクリップ等の部品を接合する方法を開
示している。合成樹脂製品に接合するクリップの接合面
には突起が多数設けられている。合成樹脂製品の所定位
置にクリップ接合部を配置して、クリップの接合面及び
合成樹脂製品の接合面を超音波加熱等の加熱手段によっ
て加熱して接合する。このクリップの取付は、別体の合
成樹脂製品へ専用の設備(超音波加熱装置等)を用いて
行うもので、接合のための設備や作業工数を必要とす
る。また、この特開昭63−278821号公報は、合
成樹脂製のクリップを合成樹脂製品に取付けるものであ
り、天然繊維系部材への取付けを示唆するものではな
い。
【0006】実開平2−124131号公報は、木質系
芯材すなわち天然繊維系部材に合成樹脂クリップを取付
ける取付構造を開示している。クリップを天然繊維系部
材に取付けるため、クリップの接合面には接合部分を厚
くする板状部が形成され、更に、天然繊維系部材にもそ
の成形のときに接合部分を厚くする板状部が設けられて
いる。天然繊維系部材の成形(及び厚板部分の成形)
後、クリップが天然繊維系部材に配置されて、クリップ
と天然繊維系部材が超音波加熱されて天然繊維系部材へ
クリップが溶着される。このクリップの取付けは、別体
の合成樹脂製品へ専用の設備(超音波加熱装置等)を用
いて行うもので、接合のための設備や作業工数を必要と
する。また、実開平2−124131号公報は、天然繊
維系部材へクリップを固着する点を示すものの、天然繊
維系部材に厚板部分を成形することを必要とする。上記
の幾つかの公報に記載の方法は、天然繊維系部材に合成
樹脂製クリップを接合するには、改良の余地がある。
【0007】従って、本発明の目的は、天然繊維系部材
に合成樹脂クリップを接合する方法であって、設備を少
なくし且つ作業工数を減少させる、天然繊維系部材に合
成樹脂クリップを接合する方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、天然繊維を合成樹脂バインダーによって
結合した天然繊維系部材へ合成樹脂クリップを接合する
方法を提供する。本発明の方法は、前記天然繊維系部材
へ接合する合成樹脂クリップの接合面に、天然繊維系部
材表面に向けて突出するピンを複数形成した、合成樹脂
クリップを用意するステップと;前記天然繊維系部材を
成形可能な温度まで加熱する加熱ステップと;前記加熱
した天然繊維系部材を金型の所定位置に配置するととも
に、前記合成樹脂クリップを前記接合面が前記天然繊維
系部材の所定位置にある状態に配置する配置ステップ
と;前記金型によって、加熱された天然繊維系部材を加
圧プレス成形するとともに、該天然繊維系部材の熱によ
って前記合成樹脂クリップの接合面を前記ピンを含めて
溶融し且つ該部材面に固着する成形及び固着ステップ
と;から成ることを特徴とする。本発明によれば、天然
繊維系部材の成形と合成樹脂クリップの固着とが同時に
行われるので、成形及び接合のための設備が少なくて済
み、また、作業工数も少なくなる。
【0009】本発明においては、前記配置ステップにお
いて、天然繊維系部材が金型の下型に配置され、合成樹
脂クリップが金型の上型に保持される。また、前記配置
ステップにおいて、合成樹脂クリップが金型の下型の凹
部にその接合面を上にして配置され、天然繊維系部材は
該合成樹脂クリップ上に、その接合面が天然繊維系部材
の所定位置にある状態に配置されてもよい。この場合、
前記天然繊維系部材上に更に表皮部材が配置され、該表
皮部材が前記成形及び固着ステップにおいて天然繊維系
部材に接合される。これとは別に、金型の上型に、表皮
部材が天然繊維系部材を覆う位置に保持され、該表皮部
材が前記成形及び固着ステップで天然繊維系部材に接合
されてもよい。
【0010】合成樹脂クリップのピンは、中空の筒状に
形成されている。これとは別に、合成樹脂クリップのピ
ンは、むくの棒状に形成されていてもよい。更に、合成
樹脂クリップのピンは、薄肉の板状に形成されていても
よい。成樹脂クリップは、前記天然繊維系部材のバイン
ダー合成樹脂と同じ材料で形成されている。これとは別
に、合成樹脂クリップは、前記天然繊維系部材のバイン
ダー合成樹脂と異なる合成樹脂材料であって、該バイン
ダー合成樹脂より高い流動特性を有し且つ高い硬度の合
成樹脂材料で形成されていてもよい。これによって更に
接合強度を高くできる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について図
面を参照しながら説明する。図1において、合成樹脂ク
リップ1は、ドアトリム等に成形される天然繊維系部材
2に接合されて、成形後の部材2を自動車ドア等の被取
付部材へ取付けるのに利用される。天然繊維系部材2
は、多数の天然繊維が合成樹脂バインダーによって相互
に結合されて成る。その天然繊維の量は、70重量%ほ
どもあり、軽量化及びコストダウンに貢献する。また、
合成樹脂バインダーとしては、ポリプロピレン(PP)
が代表的なものである。
【0012】合成樹脂クリップ1は、例えばドアトリム
等に成形後の天然繊維系部材2を、例えば自動車ドアに
取付けるためのもので、基部3と基部3のおもて面に形
成された係止部5と基部3の裏面側の接合面6とを有す
る。係止部5は、例えば、図2にも示すように、ドアに
固着されたTスタッドを受入れて係止する形状に形成さ
れる。この係止部5は、ドアに設けられた係止手段に合
わせて他の任意の形状に形成できる。更に、接合面6に
は、複数のピン7が天然繊維系部材2に向けて立設され
ている。ピン7は、例えば、図3に示すように、基部3
の接合面6に等間隔に多数設けられている。このピン7
の大きさ、その数及び位置は、スタンピングの際、天然
繊維系部材2の繊維間の隙間に進入して、効率よく溶融
し、溶融した部分が天然繊維系部材2の繊維間の隙間に
含浸するように、任意に形成される。各ピン7は、クリ
ップ1を天然繊維系部材2へ押圧するとき、その押圧力
では折れ難い強度を有するとともに、天然繊維系部材2
からの熱によって溶融し易い形状に形成される。
【0013】各ピンの形状は、種々の形状に形成でき
る。図4〜図6に代表的な形状の例を示す。これらの図
において、各ピンの上端は接合面につながる部分であ
り、下端が天然繊維系部材の繊維間隙間に進入して接触
するピン先端部分である。図4は中空の筒状体に形成さ
れた幾つかのピンの例を示している。図4(A)のピン
7Aには筒状体の中間部に穴9Aが複数形成されてい
る。図4(B)のピン7Bには筒状体の中間部から先端
部に連続する切欠き9Bが複数形成されている。図4
(C)のピン7Cは、単純な筒状体として形成されてい
る。これらの筒状ピンの厚さは、クリップを天然繊維系
部材へ加圧する力では折れ難い強度を有するとともに、
天然繊維系部材からの熱によって溶融し易い形状に形成
される。なお、これらの筒状ピンは、肉厚と上記の穴の
形成によって、溶融時の流動性を高く制御できるので好
ましい。更に、筒状体を薄肉に形成することによって、
クリップを天然繊維系部材へ加圧する力では折れ難いが
座屈できる程度にすることができ、繊維間隙間へ進入し
たピンが座屈することによって拡膨して機械的連結効果
も出る利点がある。
【0014】図5はむくの棒状体として形成された幾つ
かのピンを示している。図5(A)のピン10Aには、
棒状体の中間部に直径方向に延びる穴11Aが形成され
ている。図5(B)のピン10Bには、筒状体の中間部
から先端部に連続し且つ直径方向に延びる切欠き11B
が複数形成されている。図5(C)のピン10Cは、単
純なむくの棒状体として形成されている。これらの棒状
ピンの太さは、クリップを天然繊維系部材へ加圧する力
では折れ難い強度を有するとともに、天然繊維系部材か
らの熱によって溶融し易い形状に形成される。図6は、
薄肉の板部材を組み合わせて、横断面が十字(図6の
(A))の形状にしたピン13Aと、横断面がH字(図
6の(B))の形状にしたピン13Bとを示す。これら
のピンも、クリップを天然繊維系部材へ加圧する力では
折れ難い強度を有するとともに、天然繊維系部材からの
熱によって溶融し易い形状に形成される。
【0015】合成樹脂クリップ1の材料は、天然繊維系
部材2の繊維間隙間に含浸し易いように、溶融による流
動値が大きいのが好ましい。また、溶着後の強度が高く
なるように硬い材料であるのが好ましい。1つの代表的
な材料としては、天然繊維系部材2の合成樹脂バインダ
ーと同じ材料が挙げられる。例えば、バインダーが、ポ
リプロピレン(PP)であれば、クリップ1をポリプロ
ピレンで成形する。他の材料としては、天然繊維系部材
のバインダーとは異なる材料であっても、高い流動性を
有する材料で硬い材料であれば、高い接合強度を得るこ
とができる。特に、本発明においてクリップ1の接合面
6にピン7が複数設けられているので、該ピンの溶融に
よる投錨効果によって、バインダーと異なる材料を用い
ても高い接合強度が得られる。例えば、流動値の高いA
BS(アクリルニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂
あるいは AAS(アクリルニトリル・ラバー・スチレ
ン)樹脂等が挙げられる。流動特性値の大きな材料の合
成樹脂クリップを用いることによって、低加圧力での接
合が可能になり、天然繊維系部材への熱の悪影響や圧痕
等を出にくくできる。
【0016】上記の構成で成る合成樹脂クリップ1を、
天然繊維系部材2の成形とともに、天然繊維系部材2に
固着して、クリップ付き部材を得る、本発明に係る方法
を図7を参照して説明する。先ず、天然繊維系部材2へ
接合する合成樹脂クリップ1の接合面に天然繊維系部材
表面に向けて突出するピン7を複数形成した合成樹脂ク
リップ1(図1参照)を用意する。次に、天然繊維系部
材2は、図7の(A)に示すように、加熱装置15のコ
ンベヤ17に載置されて複数のヒータ18によって十分
に加熱される。この加熱は、スタンピングによって成形
できるのに十分な温度に加熱される。加熱された天然繊
維系部材2は、図7の(B)に示すように、プレス成形
機19に据え付けられた金型の下型21の上に、所定の
形状に形成される位置に位置決めされる。他方、クリッ
プ1は、金型の上型22に、その接合面が、天然繊維系
部材2の取付けられるべき所定位置にある状態に保持さ
れる。この保持のため、上型にはクリップ保持用凹部を
形成してもよい。
【0017】次に、プレス成形機19を動作させる。下
型21の上にある天然繊維系部材2は、上型22に加圧
されて所定の形状に加圧プレス成形によってスタンピン
グされる。このとき、加熱された天然繊維系部材2の上
に、合成樹脂クリップ1が押圧される。この力によっ
て、クリップ1の接合面6のピン7が天然繊維系部材2
の繊維間隙間に進入し、接合面6が天然繊維系部材2の
接合面に当接する。ピン7の部分は、天然繊維系部材2
からの熱によって、その表面及びその中の部分が溶融
し、それらの溶融部分が繊維間隙間に流れ出す。またク
リップ1の接合面6も天然繊維系部材2からの熱によっ
て加熱され、一部が溶融する繊維表面に流動する。溶融
及び流動したピン部分(及び接合面の一部)天然繊維系
部材2の温度の低下とともに固化する。繊維間隙間に入
ったピン7の溶融流動部分の固化によって各ピン7が天
然繊維系部材2の繊維に錨を降ろしたように固定して投
錨効果が得られる。そのため、クリップ1は成形後の天
然繊維系部材23に堅く固着する。このクリップ1が堅
く固着した成形後の天然繊維系部材23、すなわち成形
品が、図7の(C)に示すように、、プレス成形機19
から排出されて製品として出荷される。
【0018】図8は、ピン7に、図4(B)のピン7B
を適用した場合の副次的効果を示している。天然繊維系
部材2を加熱した後、金型の所定位置に配置するととも
に、合成樹脂クリップ1を所定位置に配置し、加熱され
た天然繊維系部材2をプレス成形機19によって加圧プ
レス成形するとともに、クリップ1を矢印25の方向に
天然繊維系部材2に押圧する。天然繊維系部材2の熱に
よってクリップ1の接合面6はピン7Bを含めて溶融さ
れるが、このときの加圧力と熱によって、ピン7Bは座
屈することができ、その座屈部分26は繊維間隙間に入
り込んだ状態で係合しており、機械的連結が得られる。
従って、ピン7Bの溶融及び流動による固着に加えて高
い連結強度を得ることができる。
【0019】図9は、本発明の別の実施例を示してい
る。この実施例では、表皮部材が天然繊維系部材に固着
される。先ず、天然繊維系部材2へ接合する合成樹脂ク
リップ1(又はリテーナであってもよい)の接合面に天
然繊維系部材表面に向けて突出するピンを複数形成した
合成樹脂クリップを用意する。次に、天然繊維系部材2
が加熱炉で所定の温度に加熱される。また、合成樹脂ク
リップも必要に応じて溶融温度より低い温度に暖めてお
く。クリップ1を、金型の下型28に形成された凹部2
7に、ピンを上向きに収容して所定位置に位置決め保持
させる。このクリップ1の上に、加熱した天然繊維系部
材2を、クリップ1に所定位置で被さるように配置す
る。更に、天然繊維系部材2の上に、表皮部材29が配
置される。表皮部材29は、例えば、ファブリックと呼
ばれる合成樹脂繊維や塩化ビニル等で形成される表面層
を成す。クリップ1と天然繊維系部材2と表皮部材29
とが下型にセットされた後、プレス成形機を動作させ
て、上型30を下型に押圧して、プレス成形と同時にク
リップ1を天然繊維系部材2に接合し、表皮部材29を
天然繊維系部材2に接合する。なお、表皮部材29は、
金型の上型30に、天然繊維系部材2を覆う位置に保持
されてもよい。保持された表皮部材が、成形及び固着ス
テップで天然繊維系部材に接合される。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、金型によって、加熱さ
れた天然繊維系部材を加圧プレス成形するとともに、天
然繊維系部材の熱によって合成樹脂クリップの接合面を
ピンを含めて溶融し且つ該部材面に固着しており、天然
繊維系部材の成形と合成樹脂クリップの固着とが同時に
行われるので、成形及び接合のための設備が少なくて済
み、また、作業工数も少なくなる。また、合成樹脂クリ
ップの接合面の形状及び材料を選定することによって、
高い接合強度を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1実施例に係る合成樹脂クリップ及
び天然繊維系部材を示す正面図である。
【図2】 図1のクリップの平面図である。
【図3】 図1のクリップの底面図である。
【図4】 (A)〜(C)は、筒状ピンの種々の例を示
す図である。
【図5】 (A)〜(C)は、棒状ピンの種々の例を示
す図である。
【図6】 (A)及び(B)は、板状ピンの種々の例を
示す図である。
【図7】 本発明に係る接合方法の1実施例を示す図で
あり、(A)は天然繊維系部材の加熱ステップを示して
おり、(B)はクリップと天然繊維系部材をプレス成形
機に配置して成形及び固着ステップを行う様子を示して
おり、(C)は成形後の製品を排出した状態を示してい
る。
【図8】 クリップに筒状ピンが設けられた場合の機械
的連結を説明する図である。
【図9】 本発明の他の実施例を示す、成形及び固着ス
テップ前の金型、クリップ、天然繊維系部材及び表皮部
材の図である。
【符号の説明】
1 合成樹脂クリップ 2 天然繊維系部材 3 クリップの基部 5 クリップの係止部 6 クリップの接合面 7、7A〜7C ピン 9A、9B 穴 10A〜10C ピン 11A、11B 穴 13A、13B ピン 15 加熱装置 17 コンベヤ 18 ヒータ 19 プレス成形機 21 金型の下型 22 金型の上型 23 成形後のクリップ付天然繊維系部材 29 表皮部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D023 BA01 BB08 BD03 BE05 BE24 BE31 4F211 AD19 AH18 TA06 TA08 TA14 TA15 TC20 TD14 TH01 TH02 TH06 TH18 TJ13 TJ30 TN29 TN72 TN75 TN87 TQ04

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天然繊維を合成樹脂バインダーによって
    結合した天然繊維系部材へ合成樹脂クリップを接合する
    方法であって、 前記天然繊維系部材へ接合する合成樹脂クリップの接合
    面に、天然繊維系部材表面に向けて突出するピンを複数
    形成した、合成樹脂クリップを用意するステップと、 前記天然繊維系部材を成形可能な温度まで加熱する加熱
    ステップと、 前記加熱した天然繊維系部材を金型の所定位置に配置す
    るとともに、前記合成樹脂クリップを前記接合面が前記
    天然繊維系部材の所定位置にある状態に配置する配置ス
    テップと、 前記金型によって、加熱された天然繊維系部材を加圧プ
    レス成形するとともに、該天然繊維系部材の熱によって
    前記合成樹脂クリップの接合面を前記ピンを含めて溶融
    し且つ該部材面に固着する成形及び固着ステップとから
    成ることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法であって、前記配
    置ステップにおいては、天然繊維系部材が金型の下型に
    配置され、合成樹脂クリップが金型の上型に保持される
    ことを特徴とする方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の方法であって、前記配
    置ステップにおいては、合成樹脂クリップが金型の下型
    の凹部にその接合面を上にして配置され、天然繊維系部
    材は該合成樹脂クリップ上に、その接合面が天然繊維系
    部材の所定位置にある状態に配置されることを特徴とす
    る方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の方法であって、前記天
    然繊維系部材上に更に表皮部材が配置され、該表皮部材
    が前記成形及び固着ステップにおいて天然繊維系部材に
    接合されることを特徴とする方法。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の方法であって、金型の
    上型に、表皮部材が天然繊維系部材を覆う位置に保持さ
    れ、該表皮部材が前記成形及び固着ステップで天然繊維
    系部材に接合されることを特徴とする方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の方
    法であって、前記合成樹脂クリップのピンは、中空の筒
    状に形成されていることを特徴とする方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の方
    法であって、前記合成樹脂クリップのピンは、むくの棒
    状に形成されていることを特徴とする方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の方
    法であって、前記合成樹脂クリップのピンは、薄肉の板
    状に形成されていることを特徴とする方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか1項に記載の方
    法であって、前記合成樹脂クリップは、前記天然繊維系
    部材のバインダー合成樹脂と同じ材料で形成されている
    ことを特徴とする方法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜8のいずれか1項に記載の
    方法であって、前記合成樹脂クリップは、前記天然繊維
    系部材のバインダー合成樹脂と異なる合成樹脂材料であ
    って、該バインダー合成樹脂より高い流動特性を有し且
    つ高い硬度の合成樹脂材料で形成されていることを特徴
    とする方法。
  11. 【請求項11】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の
    方法に用いる合成樹脂クリップであって、該合成樹脂ク
    リップのピンは、棒状に形成されていることを特徴とす
    る合成樹脂クリップ。
  12. 【請求項12】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の
    方法に用いる合成樹脂クリップであって、該合成樹脂ク
    リップのピンは、中空の筒状に形成されていることを特
    徴とする合成樹脂クリップ。
  13. 【請求項13】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の
    方法に用いる合成樹脂クリップであって、該合成樹脂ク
    リップのピンは、薄肉の板状に形成されていることを特
    徴とする合成樹脂クリップ。
  14. 【請求項14】 請求項1〜8のいずれか1項に記載の
    方法い用いる合成樹脂クリップであって、前記天然繊維
    系部材のバインダー合成樹脂と同じ材料で形成されてい
    ることを特徴とする合成樹脂クリップ。
  15. 【請求項15】 請求項1〜8のいずれか1項に記載の
    方法に用いる合成樹脂クリップであって、前記天然繊維
    系部材のバインダー合成樹脂と異なる材料であって、該
    バインダー合成樹脂より高い流動特性を有し且つ高い硬
    度の合成樹脂材料で形成されていることを特徴とする合
    成樹脂クリップ。
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