JP2002204651A - 冷凍卵加工品の製造法 - Google Patents

冷凍卵加工品の製造法

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JP2002204651A
JP2002204651A JP2001002812A JP2001002812A JP2002204651A JP 2002204651 A JP2002204651 A JP 2002204651A JP 2001002812 A JP2001002812 A JP 2001002812A JP 2001002812 A JP2001002812 A JP 2001002812A JP 2002204651 A JP2002204651 A JP 2002204651A
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JP
Japan
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egg
texture
frozen
processed product
processed
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JP2001002812A
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English (en)
Inventor
Yasushi Nakamura
靖 中村
Kazunobu Tsumura
和伸 津村
Wataru Kugimiya
渉 釘宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Oil Co Ltd
Original Assignee
Fuji Oil Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、加熱調理済みの冷凍卵加工
品を凍結解凍した際に生じる食感のスポンジ化と離水を
防止し、限り無く凍結前の食感に近い卵加工品を提供す
ることにある。 【解決手段】 大豆蛋白中の7S及び11S成分を別途に
加水分解して得られるポリペプチドを有効成分として原
料配合に添加し加熱調理を行うこと並びに増粘多糖類及
び/又は澱粉類を併用添加し加熱調理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍卵加工品の製
造に関し、詳細には加熱調理済みの冷凍卵加工品を冷凍
した場合に生じる冷凍障害を抑制した冷凍卵加工品を製
造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】出し巻き卵、薄焼き卵、厚焼き卵、オム
レツ、スクランブルエッグ等の焼成により加工した卵加
工品或いは卵丼、卵とじ、茶わん蒸し等の蒸煮により加
工した卵加工は、一般家庭以外に外食においても出現頻
度の高い食材となっている。特に外食産業の発展にとも
ない前述した卵加工品は、加熱調理済みの冷凍形態とな
って使用される場合が多くなってきている。しかしなが
ら、冷凍された卵加工品は、その冷凍保存中に氷結晶の
成長による組織の損傷や蛋白の凍結変性によるスポンジ
化などの冷凍障害が起こってくる為、解凍後の食感低下
や解凍時の離水が生じるなどの問題を有している。この
冷凍障害を引き起こす主原因は、卵加工品中の自由水が
氷結晶化する為と考えられている。過去、食感の低下や
離水防止を目的に澱粉やデキストリン、増粘剤、蔗糖脂
肪酸エステル等を単独叉は組み合わせて卵液に添加した
り、凍結速度、解凍方法等の調整による氷結晶化の抑制
や蛋白変性を抑制する試みが行われているが、離水防止
には有効ではあるものの卵独特の本来の滑らかな食感は
得られず、食感と離水防止を同時に満足できる品質レベ
ルには至っていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、加熱調理済
みの冷凍卵加工品を凍結解凍した際に生じる食感のスポ
ンジ化と離水を防止し、凍結前の食感に近い卵加工品を
提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決する為の手段】本発明は、以上の点に鑑み
鋭意研究した結果、冷凍を目的とした加熱調理済みの冷
凍卵加工品を製造する際、大豆蛋白中の7S及び11S成
分を別途に加水分解して得られるポリペプチドを有効成
分として原料配合に添加することで凍結解凍後の食感低
下を著しく抑制し、卵本来の滑らかな食感を維持できる
こと、増粘多糖類及び/又は澱粉類を併用することで更
に解凍時の離水を低減できることを見い出し、本発明を
完成するに至った。すなわち、本発明は加熱調理済みの
冷凍卵加工品の製造に関し、原料配合物に大豆蛋白中の
7S及び11S成分を別途に加水分解して得られるポリペ
プチドを有効成分として添加することを特徴とする冷凍
卵加工品の製造法である。さらに、ポリペプチドの他に
増粘多糖類及び/又は澱粉類を併用した製造法である。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明について説明する。
本発明において加熱調理済みの冷凍卵加工品とは、出し
巻き卵、薄焼き卵、厚焼き卵、オムレツ、スクランブル
エッグ等の焼成により加工した卵加工品或いは卵丼、卵
とじ、茶わん蒸し等の蒸煮により加工した卵加工など、
卵を使用して加熱調理し、これを凍結処理した食品全般
を言う。本発明で述べる蛋白素材は、大豆蛋白中の7S
及び11S成分を別途に加水分解して得られるポリペプ
チドであり、以下のような物理化学的性質を有したもの
がよい。 1)ポリペプチドの構成成分がメルカプトエタノールを
含むSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動法による分析
で、分子量35,000〜5,000の範囲にあるポリペ
プチドの混合物が主体である。 2)ポリペプチドのゲルろ過法により主ピーク分子量が
約8,000で、分子量範囲30,000〜5,000が
全ピークエリア面積の70%以上であり、分子量範囲
5,000以下が全ピークエリア面積の20%以下であ
る。 3)0,22MTCA可溶率で30〜90%である。大豆蛋
白中の7S及び11S成分を別途に加水分解して得られる
ポリペプチドの添加量は、卵に加える出し汁の水分や砂
糖等の添加配合によって最適な添加量は変化するが、概
ね卵加工品全量に対して0.1〜10重量%、好ましくは0.
5〜5重量%添加するのが好適である。0.1重量%以下で
は、凍結解凍後の食感がぼそぼそとしてスポンジぽく感
じられ卵本来の滑らかな食感を得難く、10重量%以上の
添加ではスポンジ感は感じられないものの固い食感とな
り同様に卵本来の食感とは異なってくる為、好ましくな
くなる。
【0006】また、本発明においては大豆蛋白中の7S
及び11S成分を別途に加水分解して得られるポリペプ
チド単独使用にて冷凍解凍後の凍結障害が防止され、凍
結前の食感に近い食感が維持されるとともに解凍後の離
水も低減できるが、更に原料配合中に増粘多糖類や澱粉
類を0.5〜3重量%併用することでより良好な結果を得る
ことができる。すなわち、前述したように増粘多糖類及
び/又は澱粉類の添加のみでは、冷凍障害によるスポン
ジ化の抑制効果が少なく卵本来の滑らかな食感を維持す
ることは困難であるが、本発明で述べる大豆蛋白中の7
S及び11S成分を別途に加水分解して得られるポリペプ
チドと併用することで滑らかな食感の維持が可能とな
り、解凍後の離水防止も向上するのである。
【0007】増粘多糖類としては、キサンタンガム、ロ
ーカストビーンガム、グアガム、マンナン、ペクチン、
アラビアガム、寒天、カラギーナン、プルラン等があげ
られる。特に、キサンタンガムが併用素材としては好ま
しい。澱粉類としては、馬鈴薯澱粉、小麦澱粉、トウモ
ロコシ澱粉、その他の澱粉、あるいは加工澱粉、デキス
トリン等があげられる。
【0008】大豆蛋白中の7S及び11S成分を別途に加
水分解して得られるポリペプチドや増粘多糖類及び/又
は澱粉類の添加方法は、卵や出し汁を加えた卵に直接添
加してもよいが、ダマになりなすいので分散溶解するに
は卵生地を過度に撹拌する必要があり、加熱後の卵加工
品の食感が固くなる傾向になる。従って、卵を加える前
の出し汁や少量の水にあらかじめ分散溶解させてから、
卵を加える方法が最も良好な結果が得られ好ましい。本
発明の冷凍卵加工品の製造は、通常使用されている調理
方法のいずれもが使用でき、冷凍方法や条件も特に限定
されず、一般に−18℃以下の温度に冷凍されればよ
い。そして、本発明の冷凍卵加工品を食するために解凍
する場合は、通常の解凍方法に従えばよい。
【0009】
【実施例】以下、実施例により発明の実施様態を具体的
に説明するが、本発明の技術範囲がこれらによって限定
されるものではない。 (実験例1 オムレツ皮)表1に示した配合を用いて常
法に従いオムレツ皮を調製し、調製したオムレツ皮をレ
トルトパウチに入れ−35℃で凍結した。解凍は、ボイル
加熱(100℃、1分)により加熱解凍した。
【0010】
【表1】 そして、解凍後試料より染み出したレトルトパウチ内の
離水量を測定し、解凍前の重量から離水率(%)を求め
るとともにオムレツ皮の食感について官能評価を行っ
た。なお、実施例中、部および%はいずれも重量基準を
意味する。
【0011】
【表2】 表2の結果のように本発明で述べるポリペプチドを配合
することで、調製されたオムレツ皮の凍結解凍後の食感
低下が少なくかつ離水防止に効果が認められ、凍結障害
の抑制に有効な効果があった。
【0012】(実験例2 厚焼き卵)表3に示した配合
を用いて常法に従い厚焼き卵を調製し、調製した厚焼き
卵をレトルトパウチに入れ−35℃で凍結した。解凍は、
電子レンジにて加熱解凍した。
【0013】
【表3】 そして、解凍後厚焼き卵より染み出したレトルトパウチ
内の離水量を測定し、解凍前の重量から離水率(%)を
求めるとともに厚焼き卵の食感について官能評価を行っ
た。
【0014】
【表4】
【0015】表4の結果に示したように加工澱粉(比較
例3)やキサンタンガム(比較例4)単独使用の場合、凍
結解凍後の離水防止には効果は認められるものの蛋白の
凍結変性(スポンジ化)からくる食感のぼそぼそ感は残
っており食感面の問題は十分に改善できなかった。一
方、本発明で述べるポリペプチド(実施例5)は、凍結
解凍後の離水防止効果の点で加工澱粉やキサンタンガム
に比べてやや劣るもののソフトでなめらかな食感が維持
され、加工澱粉やキサンタンガムよりも有効な食感改善
効果があった。また更に、ポリペプチドと加工澱粉、キ
サンタンガムを併用した実施例6、実施例7の場合、より
その改善効果を高めることが可能であった。
【0016】
【発明の効果】本発明により、加熱調理済みの冷凍卵加
工品を凍結保存しても蛋白の凍結変性からくる食感の低
下が少なく、かつ凍結解凍時の離水も抑制することが可
能となり、品質の優れた加熱調理済みの冷凍卵加工品を
製造できるようになった。
フロントページの続き (72)発明者 釘宮 渉 茨城県筑波郡谷和原村絹の台4丁目3番地 不二製油株式会社つくば研究開発センタ ー内 Fターム(参考) 4B042 AC05 AC06 AD30 AD40 AH09 AK09 AK10 AP02 AP18

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料配合中に、大豆蛋白中の7S成分及
    び11S成分を別途に加水分解して得られるポリペプチ
    ドを添加することを特徴とする加熱調理済み冷凍卵加工
    品の製造法。
  2. 【請求項2】 原料配合中に、増粘多糖類及び/又は澱
    粉類を併用する請求項1記載の加熱調理済み冷凍卵加工
    品の製造法。
JP2001002812A 2001-01-10 2001-01-10 冷凍卵加工品の製造法 Pending JP2002204651A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006038413A1 (ja) * 2004-09-30 2006-04-13 Fuji Oil Company, Limited 卵食品素材若しくは卵加工製品

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006038413A1 (ja) * 2004-09-30 2006-04-13 Fuji Oil Company, Limited 卵食品素材若しくは卵加工製品

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