JP2002203971A - 半導体装置 - Google Patents
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Abstract
きる縦型へテロMOSFET構造を提供することを目的
とする。 【解決手段】 SiGeソース/ドレイン層、ひずみG
eチャネル層、SiGeソース/ドレイン層を積層し、
側壁にゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する。チ
ャネル層となるひずみGe層を用いることにより、縦方
向(キャリアの走行方向)に格子の伸びた結晶層をチャ
ネルに利用でき、より高速の移動度が期待できる。さら
に、伝導帯、価電子帯ともにソース部がチャネル部に対
して高いエネルギーとなるため、電子・正孔ともに加速
した電荷をチャネルに注入できる構造が実現でき、同一
の材料系で容易に超高速のCMOSFETを作製するこ
とが可能となる。
Description
し、より詳細には、高速、低消費電力のトランジスタ、
特にひずみSiGe(シリコン・ゲルマニウム)または
ひずみGe(ゲルマニウム)をチャネルとして有する縦
型電界効果トランジスタに関する。
ると、バンド構造が変調され電子や正孔の移動度が向上
する。応力が殆ど負荷されず格子緩和したSiGe結晶
上に形成した歪Si層では、電子移動度、正孔移動度共
に2倍以上の向上が期待される。
ide-Semiconductor Feild Effect Transistor)の高速
化や高性能化は素子寸法を縮小することにより実現され
てきている。しかし、この場合にはリソグラフィーによ
るゲート加工精度が成功の鍵を握るため、リソグラフィ
技術により寸法の下限が制限されていた。
子を実現するために、縦型構造を採用するという方策が
ある。この縦型素子に歪を導入することにより、キャリ
アの移動度向上の効果を取り入れることができる。
DM(1999) p.63)は、Si基板の上に薄膜成長した、格
子緩和していない(縦方向すなわち層厚方向に結晶格子
が伸びている)SiGe層を柱状に加工し、この柱の側
壁にSi結晶を成長させ、このSi結晶の表面を酸化し
てゲート電極をつけ、柱の上部と裾野にソースとドレイ
ンを形成したMOSFET構造を提案している。この構
造ではSiGe層の厚さをゲート長とすることができ、
ゲート長が50nm以下の極微細素子も可能となる。ま
た、縦方向に格子が伸びたSiGe結晶に接して歪Si
結晶層が形成されるため、平面内に形成していた従来構
造のように格子緩和したSiGe結晶を用意する必要が
無い。
層を形成してソースとし、その上にチャネル部となる歪
Si層、ドレイン部となるSiGe層を順次積層した縦
型MOSFETも提案されている(特開平10‐225
01)。この構造では、ソース/チャネル部分のバンド
構造をみたときに、伝導帯のエネルギーがソース側で高
くなるため、エネルギーの高い(加速された)電子をチ
ャネルに導入できることができる。その結果として、特
にチャネル長の短いFETの場合に、加速された電子の
速度が低下する前にソースに到達させることができ、歪
Si層の効果と合わせて、従来の限界を超えた高速のス
イッチング素子が期待できる。
ための要素材料技術として、絶縁膜上に格子緩和したS
iGe層を直接形成する手法が提案されている。酸化膜
上の緩和SiGeバッファ層の製造方法として、(1)
薄膜SOI(Silicon on Insulator )上にSiGeを
エピタキシャル成長する方法( A.R.Powell et al.,App
l. Phys. Lett. 64, 1856 (1994))、(2) Si基板
上に形成した酸化膜と、Si基板上にエピタキシャル成
長したSiGeの積層構造を対向してはりあわせ、後に
SiGe積層構造の一部を除去する方法(特許第303
7934号、特許第2908787号)、(3)SiG
e層に酸素イオン注入を施し、高温アニールを経てSi
Ge層中に埋め込み酸化膜を形成する方法などが提案さ
れている。
歪SiGe層の側面に歪Si層を形成してチャネルとす
る手法は、従来の横方向のFETと比べた場合に、構造
を縦型にしたことが特徴である。これに対して、緩和S
iGe層の上の歪Si層をチャネルとする縦型MOSF
ETでは、高いエネルギーの電子を注入できるため、よ
り高性能の素子が期待できる。
i(チャネル)に高いエネルギーのキャリアを注入でき
るのは、ソース側の伝導帯の位置が高くなる電子につい
てであり、価電子体ではバンド構造が逆転するために、
高いエネルギーの正孔をチャネルに注入することはでき
ない。そのため、この構造では、相補型のMOSFET
(CMOSFET)を作製することは容易ではないとい
う問題がある。
されたものであり、その目的は、高エネルギーのキャリ
アを注入できるヘテロ構造を有する縦型へテロMOSF
ETであって、より高性能でかつCMOSFETを容易
に実現できる構造を有する半導体は装置を提供すること
にある。
め、本発明においては、絶縁膜上に高Ge濃度のSiG
eバッファ層とひずみGeチャネルとを積層した構造を
採用する。
導体からなる第1の半導体結晶と、前記第1の半導体結
晶の上に積層されたIV族半導体からなる第2の半導体結
晶と、前記第2の半導体結晶の上に積層されたIV族半導
体からなる第3の半導体結晶と、前記第2の半導体結晶
の側壁を被覆するゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜を
介して前記第2の半導体結晶の側壁上に設けられたゲー
ト電極と、を備え、第1及び第3の半導体結晶の少なく
ともいずれかは、電子に対する伝導帯のポテンシャルが
前記第2の半導体結晶の電子に対する伝導帯のポテンシ
ャルよりも高く、且つ正孔に対する価電子帯のポテンシ
ャルが前記第2の半導体結晶の正孔に対する価電子帯の
ポテンシャルよりも高く、前記ゲート電極に印加する電
圧に応じた電界効果により前記第2の半導体結晶の側部
に反転層を誘起して前記第1の半導体結晶と前記第3の
半導体結晶との間の電子あるいは正孔の流れを制御する
ことを特徴とする。
1の半導体結晶よりも大きな格子定数を有する半導体か
らなり、前記第2の半導体結晶は、前記第1の半導体結
晶との積層面に対して平行な方向に生ずる圧縮応力によ
る圧縮ひずみを有するものとすることができる。
か一方は、電子に対する伝導帯のポテンシャルが前記第
2の半導体結晶の電子に対する伝導帯のポテンシャルよ
りも高く、且つ正孔に対する価電子帯のポテンシャルが
前記第2の半導体結晶の正孔に対する価電子帯のポテン
シャルよりも高く、第1及び第3の半導体結晶のいずれ
か他方は、伝導帯のポテンシャルと価電子帯のポテンシ
ャルが前記第2の半導体結晶と略同一であるものとする
ことができる。
型のチャネル領域と、第2導電型のドレイン領域とを有
するものとすることができる。
%以上のゲルマニウム(Ge)を含有するシリコン・ゲ
ルマニウム(SiGe)からなり、前記第2の半導体結
晶は、ゲルマニウム、または前記第1の半導体結晶より
も高い濃度のゲルマニウムを含有するシリコン・ゲルマ
ニウムからなるものとすることができる。
(C)を含有するものとすることができる。
ば、絶縁膜上に形成されたGe濃度が高い、格子緩和し
たSiGe層の上に、チャネル層となる歪Ge層を積層
することにより、縦方向(キャリアの走行方向)に格子
の伸びた結晶層をチャネルに利用でき、より高速の移動
度が期待できる。
ともにソース部がチャネル部に対して高いエネルギーと
なるため、電子・正孔ともに加速した電荷をチャネルに
注入できる構造が実現でき、同一の材料系で容易に超高
速のCMOSFETを作製することが可能となる。
実施の形態について説明する。
成を例示する概念図である。すなわち、本発明の半導体
装置は、(001)Si基板1の上に、埋め込み酸化膜
2、SiGeバッファ層(第1のソース/ドレイン部)
3、ひずみGeチャネル層4、SiGeキャップ層(第
2のソース/ドレイン部)5が積層され、ひずみGeチ
ャネル層4の側壁を中心としてゲート絶縁膜6、ゲート
電極7が形成された構造を有する。
での格子定数は、Geチャネル層4よりも小さい。そし
て、膜厚の厚いバッファ層3の上に膜厚が薄いチャネル
層4がエピタキシャル積層されている。その結果とし
て、バッファ層3の格子は緩和すなわち殆どひずみを有
さず、チャネル層4は格子定数の差に応じてひずみを有
する。
対して平行な方向に圧縮応力が負荷される。その結果と
して、チャネル層4の結晶格子は、積層面に対して平行
な方向に圧縮され、積層面に対して垂直な方向に延伸さ
れる。ここで、GeあるいはSiGeにおいては、結晶
格子がひずみにより延伸すると、その延伸方向に沿って
キャリアの移動度が増大するという効果がある。つま
り、本発明においては、縦型FETにおいて、チャネル
方向に沿って延伸ひずみを生じさせることによりキャリ
アの移動度を増大させ、より高速な動作を実現すること
ができる。
成は70原子%以上であることが望ましい。これは、バ
ッファ層3のGe組成が70原子%以下の場合、ひずみ
Geチャネル層4を50nm以上積層すると、チャネル
層4に転位などの結晶欠陥が生じる可能性があるからで
ある。これは、バッファ層3のGe組成70原子%に対
するGeの熱力学的臨界膜厚が50nmだからである。
更に望ましいGe組成の範囲は、70原子%以上80原
子%以下である。この上限値80原子%は、ひずみによ
る正孔移動度の増大の効果を享受するための設定値であ
る。すなわち、Ge組成が80原子%以下であると、G
eチャネル層4に加えられるひずみの影響で、正孔のフ
ォノン散乱移動度が、無ひずみのGeに対する移動度の
2倍以上になる。
に、Siを含有したひずみSi1− xGex(0.8<
x<1)チャネル層を用いても同様の効果を得ることが
可能である。
ルコニウム)シリケート/ZrO2膜を用いることがで
きる。これは、シリケート:SiO2中に、Zr、 H
f(ハフニウム)、La(ランタン)などの金属が固溶
した物質である。
n型にドーピングされた多結晶Si(ポリSi)または
多結晶SiGe(ポリSiGe)を用いることができ
る。
について説明する。
部製造工程を表す工程断面図である。
板1、埋め込み酸化膜2、SOI膜11、SiGe層1
2、Siキャップ層13からなる積層構造を形成する。
具体的には、例えば、Si基板1、埋め込み酸化膜2、
SOI膜3(厚さ約20nm)からなるSOI(silico
n on insulator)基板10の上に、UHV−CVD(ul
tra-high vacuum chemical vapor deposition)法また
はMBE法またはLP−CVD法などの方法により、S
i0.9Ge0.1膜12を約150nm、Siキャッ
プ層13を約5nm成長する。この時形成する各層の各
膜厚は成長温度における臨界膜厚を下回っているため、
ミスフィット転位は生じない。
膜14を形成する。具体的には、このウェーハを酸化炉
に投入し、例えば、窒素で50%に希釈した酸素ガスを
用いて約1000℃において、SiGe層3の膜厚が2
5nmになるまで酸化を進行させる。この酸化の過程に
おいては、埋め込み酸化膜2(下層)と熱酸化膜14
(上層)とにはさまれたSiGe層3の内部においては
Ge原子は十分に拡散できるが、上下の酸化膜をGe原
子は透過することはできない。このために、熱酸化の進
行とともない、SiGe層3の厚さが薄くなるととも
に、そのGe濃度は70原子%程度まで濃縮される。
点を超えないように注意しなければならない。本具体例
の場合、Ge濃度が70原子%のSiGe層3を得るた
めには、最終的な酸化温度は1025℃以下にしなけれ
ばならない。SiGe層を溶融させることなく酸化時間
を短縮するためには、SiGe層中のGe濃度に応じた
融点を超えない範囲で、始めは温度を高く設定し、徐々
に、あるいは段階的に温度を下げていくのが有効であ
る。
膜14を剥離し、ウェーハ全面に5×1015cm−2
程度のドーズ量で砒素(As)をイオン注入する。その
後アニールを施し、注入層を低抵抗化する。
を積層する。具体的には、表面洗浄の後、再びUHV−
CVD法、MBE法またはLP−CVD法などの方法に
より厚さ30nmのGeチャネル層4、厚さ100nm
のSi0.3Ge0.7層5(上部ソース・ドレイン
部)を形成する。このとき、Si0.3Ge0.7層5
(上部ソース・ドレイン部)は高濃度のn型ドーピング
が施されていることが望ましいが、エピタキシャル成長
後に再度イオン注入を施してもよい。
ーニングを施す。具体的には、ウェーハ表面に図示しな
いフォトレジストパターンを形成し、このレジストパタ
ーンをマスクとしてn型Si0.3Ge0.7層5及び
Geチャネル層4をRIE(reactive ion etching)法
を用いて島状にエッチング加工する。レジストパターン
はエッチング加工終了後に剥離する。
ハ表面に厚さ3nm程度の薄い絶縁膜16をCVD法な
どにより形成する。この絶縁膜16の一部はゲート絶縁
膜6となる。
ト電極用に、厚さ20nm程度の多結晶Si層17をウ
ェーハ全面に堆積し、リン(P)を5×1015cm
−2程度のドーズ量でイオン注入し、さらにアニールを
施して、多結晶Si層17を高濃度のn型とする。
電極を形成する。具体的には、異方性エッチングにより
多結晶Si層17を上方からエッチバックする。このよ
うにして、島状突起Pの側面にn型多結晶Si層を残置
させてゲート電極7を形成する。ここで、異方性エッチ
ングによるエッチバックの前に、ウェーハの表面をCM
P(chemical mechanical polishing:化学機械研磨)
により研磨して、島状突起Pの上面の多結晶Si層17
を除去しておいてもよい。
により、上部及び下部のソース・ドレイン電極を形成し
て、本発明のトランジスタの要部が完成する。
ための別の方法について説明する。
ある。
する。具体的には、Si基板1の上に厚さ1μm程度の
傾斜組成Si1−xGex層21(ここで、組成xは、
基板1から離れるに従って0から0.1程度まで増加す
る)、厚さ1.5μm程度のSi0.9Ge0.1層2
2、厚さ20nm程度のSiキャップ層23を積層す
る。積層方法としては、前述したようなUHV−CV
D、MBE法またはLP−CVD法などを用いることが
できる。
み酸化膜を形成する。具体的には、加速電圧160ke
V、ドーズ量4×1017イオン/cm2程度の条件で
酸素イオンを注入し、900℃で酸化処理することによ
りウェーハ表面に熱酸化膜24を10nm以上の厚みに
形成する。酸素イオンを打ち込むSiGe層22のGe
組成が10原子%と低いのは、連続的で均一な埋め込み
酸化膜を得るためである。Ge組成が30原子%以上で
は、この方法で連続的な埋め込み酸化膜を得ることは困
難となる(Y. Ishikawa et al., Appl. Phys. Lett., 7
5, 983 (1999))。
ルゴンガス雰囲気中で1300℃、4時間程度アニール
すると、SiGe層22の上面から約300nm程度基
板側に埋め込み酸化膜2が形成される。この埋め込み酸
化膜2からはGeが排除され、ほぼ純粋なSiO2とな
る。
ェーハを弗酸・硝酸混合液にてSiGe層2の層厚が約
23nmになるまでエッチングすると、図2(c)と同
様の構造が得られる。
材料として、W(タングステン)などの金属を用いるこ
とも可能である。また、ゲート絶縁膜6としては、Si
酸化膜(SiOx)はもちろん、Si窒化膜(Si3N
4)、Si酸化窒化膜(SiOxNy)、Al2O3,
Ta2O5, TiO2, Ya2O3等の高誘電体
絶縁膜も同様に用いることができる。
材料のほか、Ge窒化膜を用いることもできる。このG
e窒化膜は、CVDによる堆積の他、Ge表面を直接ア
ンモニアガスや窒素ガスを用いて窒化することによって
も得られる。
(001)だけではなく、他の面方位、例えば(11
1)基板、(110)基板などを用いても良い。
て説明する。
ャネル部分をひずみGe(ゲルマニウム)層4として、
その上下のソース・ドレイン部分をSiGe層3、5に
より構成したが、ドレイン部分は、Geにより構成して
もよい。このようにすると、キャリアのバリスティック
注入の効果をさらに高めることも可能となる。
ネル部CをひずみGeにより形成し、ソース部Sとドレ
イン部DをともにSiGeにより形成した場合のバンド
ダイアグラムを表す概念図である。すなわち、電子及び
正孔のいずれに対しても、ソース部S、ドレイン部Dの
両側でGeチャネル層(チャネル部)Cよりもポテンシ
ャルが高くなる。このようにすると、伝導帯、価電子帯
ともにソース部がチャネル部に対して高いエネルギーと
なるため、電子・正孔ともに加速した電荷をチャネルに
バリスティックに注入でき、同一の材料系で容易に超高
速のCMOSFETを作製することが可能となる。
し、ドレイン部Dはチャネル部Cと同様のひずみGeに
より形成すると、図5(b)に表したように、ドレイン
部Dでは電子と正孔のいずれに対してもポテンシャル障
壁が無くなる。
バリスティックなキャリアの注入のためには、ソース部
のポテンシャルがチャネル部よりも高いことが要求され
るが、ドレイン側のポテンシャルはいずれでも構わな
い。従って、ドレイン側のポテンシャルの設計、すなわ
ち材料の選定には、以下の点を考慮するとよい。
合は、チャネルとドレインとの境界はヘテロ接合とはな
らないため、ドーピングプロファイルの設計は容易とな
る。
格子定数が異なるGe層を成長するため、積層の厚みを
いわゆる臨界膜厚以下とする必要がある。さらに、複数
のFETを組み合わせてCMOSを形成する場合など
に、本発明のような縦型の構造においては、下側をソー
スにするかドレインにするかは自由に選択できると便利
である。つまり、ソースとドレインとが同様の材料から
なる対称形の構造のほうがインバータなどの回路を設計
する際に自由度が高くなる。
合は、チャネルとドレインとの境界がヘテロ接合とな
る。この場合は、ヘテロ界面とドレインへの不純物注入
のプロファイルが一致していることが望ましい。これに
対して、チャネルとドレインとの接合をずらして設ける
構造も考えられる。
合をひずみGe層の内部に設けた構造を例示する概念断
面図であり、図6(b)は、この構造のバンドダイアグ
ラムを表す概念図である。同図の構成においては、Si
Ge層51、ひずみGe層52、SiGe層53が順次
積層されているが、ひずみGe層52におけるドーピン
グプロファイルを調節することにより、チャネル部Cと
ドレイン部Dとの接合Jは、ひずみGe層52の内部に
形成されている。このようにすれば、チャネル・ドレイ
ン間のポテンシャル障壁をなくし、且つ上下対称に近い
縦型FETが得られる。
層とひずみGe層との組み合わせ、あるいはSiGe層
とひずみSiGe層との組み合わせについて説明した。
しかし、本発明は、これらに限定されるものではなく、
C(炭素)をSiGe結晶中に5%程度以下の濃度で添
加したSiGeC結晶を用いることも可能である。Cの
添加により、SiGeのバンドギャップを維持しながら
ひずみGe層あるいはひずみSiGe層との格子定数の
差を大きくすることが可能となる。
用いると、不純物の拡散を抑制できるという効果も併せ
て得られる。
ついて説明する。
の一例を表す概念図である。すなわち、同図のインバー
タは、共通のSi基板1、埋め込み酸化膜2の上に形成
されたnチャネルトランジスタ60Aと、pチャネルト
ランジスタ60Bとを有する。これらのトランジスタ
は、例えば、図1乃至図6に関して前述したような本発
明の構成を有する。具体的には、例えば、SiGeバッ
ファ層3A、3B、ひずみGeチャネル層4A、4B、
SiGeキャップ層5A、5Bの如くである。これらの
層は、nチャネルまたはpチャネルのいずれかに合わせ
て導電型及びキャリア濃度が調節されている。
1により接続されている。また、nチャネルトランジス
タ60Aのソース・ドレインのいずれか一方と、pチャ
ネルトランジスタ60Bのソース・ドレインのいずれか
他方とは共通出力配線W2により接続されている。さら
に、ゼロボルト入力配線W3と、プラス1ボルト入力配
線W4がそれぞれ、ソース・ドレインのいずれかに配線
され、トランジスタ60A、60Bが相補動作する。
形成する際には、砒素(As)の代わりに例えば硼素
(B)を添加不純物としてイオン注入すればよい。すな
わち、イオン注入する領域に応じて、2回に分けてイオ
ン注入を行えば、nチャネルトランジスタとpチャネル
トランジスタとを同一の基板上に形成できる。
いても、SiGe層とひずみSiGeチャネル層とを組
み合わせた縦型FETを用いることができる。または、
炭素を添加したSiGeC層とひずみGeチャネル層
(または、ひずみSiGeチャネル層)とを組み合わせ
てもよい。
絶縁膜上に形成された格子緩和したSiGe層の上に、
チャンネル層となるひずみGe層またはひずみSiGe
層を積層し、さらにその上にSiGe層を形成すること
により、このひずみGe層をチャンネルに利用でき、よ
り高速の移動度の縦型MOSFETを実現できる。
概念図である。
断面図である。
断面図である。
方法を表す概略工程断面図である。
をひずみGeにより形成し、ソース部Sとドレイン部D
をともにSiGeにより形成した場合のバンドダイアグ
ラムを表す概念図であり、(b)は、ソース部SをSi
Geにより形成しドレイン部Dはチャネル部Cと同様の
ひずみGeにより形成した場合のバンドダイアグラムを
表す概念図である。
みGe層の内部に設けた構造を例示する概念断面図であ
り、(b)は、この構造のバンドダイアグラムを表す概
念図である。
概念図である。
Claims (6)
- 【請求項1】IV族半導体からなる第1の半導体結晶と、 前記第1の半導体結晶の上に積層されたIV族半導体から
なる第2の半導体結晶と、 前記第2の半導体結晶の上に積層されたIV族半導体から
なる第3の半導体結晶と、 前記第2の半導体結晶の側壁を被覆するゲート絶縁膜
と、 前記ゲート絶縁膜を介して前記第2の半導体結晶の側壁
上に設けられたゲート電極と、 を備え、 第1及び第3の半導体結晶の少なくともいずれかは、電
子に対する伝導帯のポテンシャルが前記第2の半導体結
晶の電子に対する伝導帯のポテンシャルよりも高く、且
つ正孔に対する価電子帯のポテンシャルが前記第2の半
導体結晶の正孔に対する価電子帯のポテンシャルよりも
高く、 前記ゲート電極に印加する電圧に応じた電界効果により
前記第2の半導体結晶の前記側壁付近に反転層を誘起し
て前記第1の半導体結晶と前記第3の半導体結晶との間
の電子あるいは正孔の流れを制御する、半導体装置。 - 【請求項2】前記第2の半導体結晶は、前記第1の半導
体結晶よりも大きな格子定数を有する半導体からなり、 前記第2の半導体結晶は、前記第1の半導体結晶との積
層面に対して平行な方向に生ずる圧縮応力による圧縮ひ
ずみを有することを特徴とする請求項1記載の半導体装
置。 - 【請求項3】第1及び第3の半導体結晶のいずれか一方
は、電子に対する伝導帯のポテンシャルが前記第2の半
導体結晶の電子に対する伝導帯のポテンシャルよりも高
く、且つ正孔に対する価電子帯のポテンシャルが前記第
2の半導体結晶の正孔に対する価電子帯のポテンシャル
よりも高く、 第1及び第3の半導体結晶のいずれか他方は、伝導帯及
び価電子帯のポテンシャルが前記第2の半導体結晶と略
同一であることを特徴とする請求項1または2に記載の
半導体装置。 - 【請求項4】前記第2の半導体結晶は、第1導電型のチ
ャネル領域と、第2導電型のドレイン領域とを有するこ
とを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の半
導体装置。 - 【請求項5】前記第1の半導体結晶は、70原子%以上
のゲルマニウム(Ge)を含有するシリコン・ゲルマニ
ウム(SiGe)からなり、 前記第2の半導体結晶は、ゲルマニウム、または前記第
1の半導体結晶よりも高い濃度のゲルマニウムを含有す
るシリコン・ゲルマニウムからなることを特徴とする請
求項1〜3のいずれか1つに記載の半導体装置。 - 【請求項6】前記第1の半導体結晶は、炭素(C)を含
有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに
記載の半導体装置。
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