JP2002202218A - レンズの評価方法およびレンズ評価装置 - Google Patents

レンズの評価方法およびレンズ評価装置

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JP2002202218A JP2001280670A JP2001280670A JP2002202218A JP 2002202218 A JP2002202218 A JP 2002202218A JP 2001280670 A JP2001280670 A JP 2001280670A JP 2001280670 A JP2001280670 A JP 2001280670A JP 2002202218 A JP2002202218 A JP 2002202218A
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  • Lens Barrels (AREA)
  • Testing, Inspecting, Measuring Of Stereoscopic Televisions And Televisions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 レンズの解像度の評価を、プロジェクタの
機種や測定場所に影響されることなく、適正に行うこと
のできるレンズの評価方法を提供すること。 【解決手段】レンズの解像度を評価するために、解像度
測定用のテストパターン画像を撮像素子を用いた画像取
り込み装置で検出し、検出された輝度値に基づいて解像
度評価値を算出するレンズの評価方法は、テストパター
ンが形成されていないバックグラウンド部分の輝度値を
取得するバックグラウンド輝度値取得手順S7、テスト
パターン画像中の最大輝度値を取得する最大輝度値取得
手順S10、S13、最小輝度値を取得する最小輝度値
取得手順S10、S13、および各手順で得られた輝度
値に基づいて解像度評価値を算出する評価値算出手順S
14を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プロジェクタに用
いられるレンズの解像度を評価するために、解像度測定
用のテストパターンを含む画像光を、前記投写レンズを
介してスクリーン上に照射し、前記スクリーン上に前記
解像度測定用のテストパターンの画像を表示して、表示
されたテストパターン画像の輝度を撮像素子を用いた画
像取り込み装置で検出し、検出された輝度値に基づいて
解像度評価値を算出するレンズの評価方法、およびこの
評価方法を実行するためのレンズ評価装置に関する。
【0002】
【背景技術】従来より、複数の色光を画像情報に応じて
各色光ごとに変調する複数の液晶パネルと、各液晶パネ
ルで変調された色光を合成するクロスダイクロイックプ
リズムと、このプリズムで合成された光束を拡大投写し
て投写画像を形成する投写レンズとを備えたプロジェク
タが利用されている。このプロジェクタに用いられる投
写レンズは、その製造工程等のばらつきにより、画像解
像度、フレアおよび色収差の特性にもばらつきが生じる
ことがある。投写レンズの特性のばらつきは、プロジェ
クタによって表示される画像の品質に影響するため、レ
ンズメーカのレンズ出荷前及び、プロジェクタ組立投入
前には、レンズの画像解像度、フレアおよび色収差の特
性が評価されている。
【0003】具体的には、例えば、投写レンズの解像度
を評価する場合、評価シートに解像度測定用のテストパ
ターンを形成し、このテストパターンに光を照射して、
テストパターンを含む画像光を投写レンズに導入し、投
写レンズから照射された画像光をスクリーン上に投影す
る。そして、このスクリーン上に表示されたテストパタ
ーンの画像をCCD(Charge Coupled Device)等の撮
像素子を用いた画像取り込み装置で検出し、この装置で
検出した画像をコンピュータ等で画像処理を行うことに
よって投写レンズの解像度の評価が行われる。ここで、
一般的にレンズの解像度の評価を行うための解像度評価
値として、MTF(Modulation Transfer Function)値
が採用され、テストパターン画像中の検出輝度値の最大
値をImax、最小値をIminとすると、以下の数4により
求められる。
【0004】
【数4】
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た構成においては、このような数4で算出されるMTF
値は、計測する輝度が相対値となるため、画像の明るさ
の状態によってMTF値が変化してしまうという問題が
ある。そして、上述した投写レンズの解像度の評価にお
いて、投写レンズから照射されてスクリーン上に投影さ
れた画像光は、中央部分の光の強度が最も強く、周縁部
分に行くにしたがって弱くなる傾向にあるため、スクリ
ーン上に投影された画像の複数箇所で輝度値を取得して
MTF値を算出しても、同様の基準で評価をすることが
できないという問題がある。また、プロジェクタの機種
によって投写画像の明るさが異なる場合、各プロジェク
タのレンズのMTF値を同列で比較することができない
という問題がある。
【0006】本発明の目的は、レンズの解像度の評価
を、プロジェクタの機種や測定場所に影響されることな
く、適正に行うことのできるレンズの評価方法、および
レンズ評価装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明のレンズの評価方法は、レンズの解像度を評
価するために、解像度測定用のテストパターンを含む画
像光を、前記レンズを介してスクリーン上に照射し、前
記スクリーン上に前記解像度測定用のテストパターンの
画像を表示して、表示されたテストパターン画像の輝度
を撮像素子を用いた画像取り込み装置で検出し、検出さ
れた輝度値に基づいて解像度評価値を算出するレンズの
評価方法であって、前記テストパターンが形成されてい
ない、バックグラウンド部分の輝度値を、前記撮像素子
を用いた画像取り込み装置により取得するバックグラウ
ンド輝度値取得手順と、前記テストパターン画像中の最
大輝度値を、前記撮像素子を用いた画像取り込み装置に
より取得する最大輝度値取得手順と、前記テストパター
ン画像中の最小輝度値を、前記撮像素子を用いた画像取
り込み装置により取得する最小輝度値取得手順と、これ
ら各手順で得られたバックグラウンド輝度値、最大輝度
値、および最小輝度値に基づいて、解像度評価値を算出
する評価値算出手順とを備えていることを特徴とする。
【0008】ここで、解像度測定用のテストパターン
は、一般的な光学系の評価に用いられる所定の空間周波
数で明部、暗部が設定された解像度チャートを採用する
ことができ、空間周波数としては、20本/mm〜80本
/mmの間の複数の空間周波数を採用することができる。
具体的には、解像度測定用のテストパターンとして、平
行線型解像度チャートを用いることができ、空間周波数
は、20本/mm、25本/mm、30本/mm、50本/m
m、80本/mmに設定し、各空間周波数において、互い
に直行する2種類の平行線型解像度チャートを一組とし
てテストパターンを構成することができる。また、上述
した最大輝度値は、上記テストパターン画像中の最も明
るい部分の輝度値をいい、最小輝度値は、最も暗い部分
の輝度値をいい、撮像素子で撮像したテストパターン画
像において、パターンマッチング処理等の画像の輝度を
検出する画像処理を行うことで求めることができる。
【0009】さらに、本発明の評価方法は、出力側のレ
ベル0の値と入力側のレベル0との間にずれがあり、入
力側でレベル0の光を導入しても、出力側でレベル0の
光として出力されない、オフセット値が生じるような撮
像素子を用いた画像取り込み装置を採用した場合に好適
である。撮像素子としては、CCD、MOS(MetalOxi
de Semiconductor)センサ等の撮像素子が考えられ、画
像取り込み装置としては、これらの撮像素子からの出力
が入力され、コンピュータ用の画像信号に変換するビデ
オキャプチャボード等の画像データ化手段が考えられ
る。
【0010】このような本発明によれば、解像度評価値
を、バックグラウンド輝度値、最大輝度値、および最小
輝度値に基づいて算出しているため、スクリーン上に投
影された画像の明るさが異なっても、バックグラウンド
輝度値を加味して補正処理することにより、複数箇所で
取得したバックグラウンド輝度値、最大輝度値、最小輝
度値に基づいて算出された解像度評価値を同様の基準で
評価することができ、プロジェクタの機種、表示画像上
の場所等に影響されることなく、レンズの解像度を適切
に評価することができる。
【0011】以上において、評価値算出手順によって算
出される解像度評価値MTFは、バックグラウンド輝度
値をIo、最大輝度値をImax、最小輝度値をIminとす
ると、以下の数5で算出することができる。
【0012】
【数5】
【0013】この数5は、次のような手順で求められ
る。図1に示されるような平行線型の解像度測定用パタ
ーンC1の画像を撮像素子を用いて検出し、撮像素子で
検出されたパターンC1の明部、暗部の輝度値に解像度
の評価を行う場合、解像度の評価値MTFは、投写レン
ズに入射する画像光の入力コントラスト比となる入力レ
ベルと、CCDカメラ等の撮像素子で検出された画像の
出力コントラスト比となる出力レベルとの比で与えら
れ、数6の式により求められる。
【0014】
【数6】
【0015】ここで、数6における出力レベルは、(I
max−Imin)と置き換えられるので、数6は数7のよう
に書き換えることができる。
【0016】
【数7】
【0017】一方、入力レベルは、図2に示されるよう
に、(I100%−Imax)の値と、(Imin−I0%)の値が
等しいとすると、入力側のI0%が出力側と同じ値である
ことを条件として数8により求められる。
【0018】
【数8】
【0019】したがって、解像度評価値MTFは、背景
技術で説明したと同様に、数9に示される式に基づいて
求めることができる。
【0020】
【数9】
【0021】しかしながら、CCD等の撮像素子を用い
た画像取り込み装置で取得した画像から、入力レベルお
よび出力レベルの関係を調べると、図3に示されるよう
に、出力レベル側にオフセット値(I0%−ICCD0%)が
生じるため、この状態で数9に基づいて入力レベルを算
出すると、オフセット値の倍の値が加算されることとな
り、真の入力レベル値よりも大きな値となってしまう。
また、上記CCD等の撮像素子におけるオフセット値
は、バックグラウンド輝度値が変化すると、オフセット
値も変化することがある。例えば、バックグラウンド輝
度値が暗くなるほど大きな値となるので、その結果とし
て算出される解像度評価値MTFは全体的に真の値より
も小さくなり、さらにバックグラウンド輝度が暗くなれ
ばなるほど小さな値となってしまう。
【0022】したがって、正しい解像度評価値MTFを
求めるには、CCD等の撮像素子を用いた画像取り込み
装置のオフセット分を除く補正が必要となる。このよう
なオフセット分を除くには、入力レベルを、図3に示さ
れる出力側の最大輝度値Imax、および最小輝度値Imin
と、入力側の最大輝度値I100%における出力側の輝度の
読み値Ioが判れば、以下の数10によって求めること
ができる。
【0023】
【数10】
【0024】ここで、解像度評価値MTFは、空間周波
数0、すなわちパターンがない状態で1となるので、テ
ストパターンのない部分の明るさ、つまりバックグラウ
ンド部分の輝度値を測定すればよい。また、この数10
は、CCD等の撮像素子で検出された輝度値の差分のみ
を加算することにより算出されるため、上記のオフセッ
ト分は相殺され、得られた入力レベルは、オフセット分
が除かれた値となる。以上より、CCD等の撮像素子を
用いた画像取り込み装置のオフセット分を除いた適正な
解像度評価値MTFは、以下の数11によって求められ
ることとなる。
【0025】
【数11】
【0026】このような本発明によれば、解像度評価値
MTFが数11で表される式に基づいて求められるた
め、正確な解像度評価値MTFを得ることができ、プロ
ジェクタの機種、表示画像上の場所等に影響されること
なく、投写レンズの解像度をより適正に評価することが
できる。
【0027】また、上述した撮像素子がCCDから構成
されている場合、CCDの輝度値に対する出力が比例関
係にある部分でバックグラウンド輝度値取得手順と、最
大輝度値取得手順と、最小輝度値取得手順とが実施され
るのが好ましい。すなわち、CCD等の撮像素子におい
て、画像光の輝度値に対する関係は、出力が明るすぎる
部分、暗すぎる部分で比例関係が失われてしまい、適切
な輝度値を取得することができない。そこで、CCD等
の撮像素子に入射する画像光の明るさを調整する絞り等
の光量調整手段を設けることより、撮像素子の直線関係
が維持される部分での測定を行うことができるので、評
価値算出手順でより正確な解像度評価値を算出すること
ができる。
【0028】また、前記レンズは、複数の集光素子を光
軸方向に沿って配置した組レンズとして構成され、各集
光素子相互の位置を変更することで投影像を拡大縮小す
るズーム機能を具備し、少なくともこのレンズの最小倍
率および最大倍率のそれぞれで前記バックグラウンド輝
度値取得手順、最大輝度値取得手順、最小輝度値取得手
順、および評価値算出手順が実施されることが好まし
い。すなわち、複数の集光素子を光軸方向に沿って配置
した組レンズにおいて、各集光素子相互の位置を変更す
ることで投写像を拡大縮小する際に、解像度評価値MT
Fは、拡大された投写像および縮小された投写像によっ
て異なる値を示す場合がある。そこで、解像度の評価と
して、少なくとも組レンズの最小倍率および最大倍率の
それぞれの状態で、各々の解像度評価値MTFを算出
し、レンズの評価を行う。したがって、このような評価
を行うことで、プロジェクタとしてこの組レンズを組み
込んだ時に、投影像を拡大縮小させた状態で生じる解像
度評価値MTFのずれを低減させたプロジェクタを提供
できる。
【0029】また、前記撮像素子が、前記スクリーン面
に沿って移動可能に構成されている場合、前記スクリー
ン上に投影された投写画像の外周端部に沿ってこの撮像
素子を移動させる撮像素子移動手順と、この撮像素子移
動手順による移動中に、所定の位置で前記投写画像の端
部画像を、前記撮像素子を用いた画像取り込み装置によ
り取得する端部画像取得手順と、この端部画像取得手順
で取得された前記投写画像の端部画像に基づいて、前記
投写画像の歪曲収差量を算出する歪曲収差量算出手順と
を備えていることが好ましい。
【0030】このような本発明によれば、撮像素子は、
スクリーン面に沿って移動可能であり、撮像素子移動手
順と、端部画像取得手順と、歪曲収差量算出手順とを備
えていることにより、スクリーン上に投影された投写画
像の外周端部に沿って撮像素子を移動させ、所定の位置
で端部画像を撮像素子を用いた画像取り込み装置により
取得することができる。したがって、投写画像の任意の
位置で端部画像を取得して、設計上の画像投写位置と対
比して歪曲収差を算出することができ、従来のような目
視検査にて行っていた評価精度の曖昧さを解消し、正確
にレンズの歪曲収差を評価することができる。
【0031】ここで、前記テストパターンが形成される
検査シートは、前記投写画像の形成領域の外周近傍に形
成される枠状部を備え、前記端部画像取得手順は、前記
スクリーン上に形成された枠状部の画像を取得すること
が好ましい。このような本発明によれば、検査シートが
投写画像の形成領域の外周近傍に形成される枠状部を備
えている場合、端部画像取得手順は、スクリーン上に形
成された枠状部外周形状に沿って、端部画像を取得する
ことにより、取得された枠状部の端部画像から該枠状部
の形状を容易にかつ高精度に特定することができ、より
高精度にレンズの歪曲収差を評価することができる。
【0032】さらに、前記バックグラウンド輝度値、前
記最大輝度値、および前記最小輝度値に基づいて入力レ
ベル値を算出する入力レベル値算出手順を備え、前記バ
ックグラウンド輝度値取得手順、前記最大輝度値取得手
順、前記最小輝度値取得手順、および入力レベル算出手
順が、前記投写画像内の複数の位置で実施されている場
合、前記投写画像のうち、これらの手順が実施された所
定位置における照度を取得する所定位置照度取得手順
と、前記所定位置における入力レベル値および照度と、
他の位置における入力レベル値とに基づいて、該他の位
置の照度を算出して前記投写画像全体の面内照度を算出
する面内照度算出取得手順とを備えていることが好まし
い。
【0033】このような本発明によれば、バックグラウ
ンド輝度値取得手順、最大輝度値取得手順、最小輝度値
取得手順、および入力レベル算出手順を投写画像内の複
数の位置で実施することにより、相対値である入力レベ
ル値を得ることができる。また、所定位置照度取得手順
および面内照度算出取得手順を実施することにより、所
定位置における照度と前記入力レベル値とに基づいて、
投写画像の面内照度分布を評価することができる。ここ
で、入力レベル値は、バックグラウンド輝度値、最大輝
度値、および最小輝度値に基づいて算出されていること
により、撮像素子を用いた画像取り込み装置に生じるオ
フセット値が相殺された評価値となり、所定位置におけ
る照度と入力レベル値とに基づいて算出された投写画像
の面内照度を同様の基準で評価することができる。した
がって、このようにして投写画像の面内照度分布を算出
しているため、従来のような、目視による検査精度の曖
昧さを解消し、正確な投写画像の面内照度分布を評価す
ることができる。
【0034】以上より、前記他の位置の照度Leは、該
位置における入力レベル値をIie、前記所定位置にお
ける入力レベル値をIio、該位置における照度をLo
とすると、
【0035】
【数12】
【0036】で与えられることが好ましい。
【0037】このような本発明によれば、他の位置の照
度が、数12に示すように計算された相対値である入力
レベル値の比と、絶対値である所定位置の照度との積に
よって求められるため、正確な照度を得ることができ、
これら複数の照度を比較することにより、投写画像の面
内照度分布を評価することができる。したがって、より
正確な投写画像の面内照度分布を評価することができ
る。
【0038】また、本発明のレンズ評価装置は、レンズ
の解像度を評価するためのレンズ評価装置であって、解
像度測定用のテストパターンが形成された検査シート
と、前記レンズから照射された画像光を投影するスクリ
ーンと、この撮像素子から出力される画像信号に基づい
て、解像度評価値を演算処理する解像度評価値算出手段
を含む信号処理部とを備え、前記撮像素子には、該撮像
素子に入射する光の光量を調整する光量調整手段が設け
られ、この光量調整手段は、前記信号処理部からの制御
信号に基づいて制御されることを特徴とする。ここで、
光量調整手段として、信号処理部から遠隔操作可能な自
動絞り調整機構のようなものを採用することができる。
【0039】このような本発明によれば、光量調整手段
を備えていることにより、CCD等の撮像素子に入射す
る光の光量を、スクリーン上の画像光の輝度のばらつき
に応じて調整することができるため、撮像素子に入力さ
れる光の光量を常に一定に保つことが可能となり、光量
を調整した画像から算出された解像度評価値を同様の基
準で評価することができる。さらに、解像度評価値算出
手段における解像度評価値は、上述したレンズの評価方
法と同様の手順により算出することができ、前記と同様
の作用および効果を享受することができる。そして、解
像度評価値算出手段は、コンピュータの動作制御を行う
OS(Operating System)上に展開されるプログラムと
して構成することができ、バックグラウンド輝度値取得
部、最大輝度値取得部、最小輝度値取得部、および評価
値算出部を含んで構成することができる。
【0040】また、本発明のレンズ検査装置は、前記撮
像素子を前記スクリーン面に沿って移動させる撮像素子
移動機構を備え、前記信号処理部は、この撮像素子を前
記スクリーン上に投影された投写画像の外周端部に沿っ
て移動制御する撮像素子制御手段と、この撮像素子制御
手段による撮像素子の移動中に、所定の位置で前記投写
画像の端部画像を、撮像素子を用いた画像取り込み装置
により取得する端部画像検出手段と、この端部画像検出
手段で取得された投写画像の端部画像に基づいて、前記
投写画像の歪曲収差量を算出する歪曲収差量算出手段と
を備えていることが好ましい。このような本発明によれ
ば、撮像素子をスクリーン面に沿って移動させる撮像素
子移動機構を備え、信号処理部は撮像素子制御手段と端
部画像検出手段と歪曲収差量算出手段とを備えているこ
とにより、歪曲収差量算出手段におけるレンズの歪曲収
差量は、上述したレンズの評価方法と同様の手順により
算出することができ、前記と同様の作用および効果を享
受することができる。
【0041】さらに、本発明のレンズ検査装置は、前記
検査シートは、スクリーン上に投影される投写画像の形
成領域の外周近傍に形成される枠状部を備えていること
が好ましい。このような本発明によれば、検査シート
は、スクリーン上に投影される投写画像の形成領域の外
周近傍に形成される枠状部を備えていることにより、撮
像素子制御手段はこの枠状部の外周に沿って撮像素子を
移動させ、端部画像検出手段は枠状部の端部画像を所定
の位置で取得し、歪曲収差量算出手段は取得された端部
画像に基づいて投写画像の歪曲収差量を算出することが
できる。したがって、信号処理部は、容易に枠状部の端
部画像を取得し、歪曲収差量を算出することができ、迅
速かつ高精度にレンズの歪曲収差量を評価することがで
きる。
【0042】また、本発明のレンズ検査装置は、前記投
写画像中の所定位置の照度を検出する照度検出装置を備
えていることが好ましい。このような本発明によれば、
投写画像中の所定位置の照度を検出する照度検出装置を
備えていることにより、検出された照度を検査対象であ
る各レンズにおいて比較することで、レンズに起因する
照度の相違を評価することができる。
【0043】さらに、本発明のレンズ検査装置は、前記
解像度評価値算出手段は、前記バックグラウンド輝度
値、前記最大輝度値、および前記最小輝度値に基づい
て、入力レベル値を演算処理し、該解像度評価値取得手
段による入力レベル値の取得は、照度が検出される所定
位置を含む投写画像内の複数の位置で行われ、前記信号
処理部は、前記照度検出装置で検出された所定位置の照
度と、前記解像度評価値算出手段で算出された所定位置
の入力レベル値および他の位置の入力レベル値とに基づ
いて、他の位置の照度を算出して前記投写画像全体の面
内照度を算出する面内照度算出手段を備えていることが
好ましい。このような本発明によれば、信号処理部は面
内照度算出手段を備えていることにより、面内照度算出
手段における面内照度は、上述したレンズの評価方法と
同様な手順により算出することができ、前記と同様の作
用および効果を享受することができる。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を図
面に基づいて説明する。 [1.第1実施形態] (1)投写レンズが組み込まれるプロジェクタの構造 図4には、投写レンズが組み込まれるプロジェクタ10
0の構造が示されている。このプロジェクタ100は、
インテグレータ照明光学系110、色分離光学系12
0、リレー光学系130、電気光学装置140、色合成
光学系となるクロスダイクロイックプリズム150、お
よび投写光学系となる投写レンズ160を備えている。
【0045】前記インテグレータ照明光学系110は、
光源ランプ111Aおよびリフレクタ111Bを含む光
源装置111と、第1レンズアレイ113と、第2レン
ズアレイ115と、反射ミラー117と、重畳レンズ1
19とを備えている。光源ランプ111Aから射出され
た光束は、リフレクタ111Bによって射出方向が揃え
られ、第1レンズアレイ113によって複数の部分光束
に分割され、折り返しミラーによって射出方向を90°
折り曲げられた後、第2レンズアレイ115の近傍で結
像する。第2レンズアレイ115から射出された各部分
光束は、その中心軸(主光線)が後段の重畳レンズ11
9の入射面に垂直となるように入射し、さらに重畳レン
ズ119から射出された複数の部分光束は、電気光学装
置140を構成する3枚の液晶パネル141R、141
G、141B上で重畳する。
【0046】前記色分離光学系120は、2枚のダイク
ロイックミラー121、122と、反射ミラー123と
を備え、これらのミラー121、122、123により
インテグレータ照明光学系110から射出された複数の
部分光束を赤、緑、青の3色の色光に分離する機能を有
している。前記リレー光学系130は、入射側レンズ1
31、リレーレンズ133、および反射ミラー135、
137を備え、この色分離光学系120で分離された色
光、例えば、青色光Bを液晶パネル141Bまで導く機
能を有している。
【0047】前記電気光学装置140は、3枚の液晶パ
ネル141R、141G、141Bを備え、これらは、
例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として
用いたものであり、色分離光学系120で分離された各
色光は、これら3枚の液晶パネル141R、141G、
141Bによって、画像情報に応じて変調されて光学像
を形成する。前記色合成光学系となるクロスダイクロイ
ックプリズム150は、前記3枚の液晶パネル141
R、141G、141Bから射出された各色光ごとに変
調された画像を合成してカラー画像を形成するものであ
る。クロスダイクロイックプリズム150で合成された
カラー画像は、投写レンズ160から射出され、スクリ
ーン上に拡大投写される。
【0048】(2)投写レンズ評価装置 図5は、本発明の一実施形態にかかる投写レンズ評価装
置を示す説明図である。この装置は、図4のプロジェク
タ100に用いられる投写レンズ160を評価するため
の装置である。本実施形態にかかる投写レンズ評価装置
は、評価対象である投写レンズ160が搭載される投写
部400と、ミラー510と、スクリーン500と、測
定部600とを備えている。この装置において、投写レ
ンズ160は、取り外し可能であり、他の投写レンズに
容易に交換することができる。
【0049】投写部400から射出された画像光(画像
を表す光)は、ミラー510において反射され、スクリ
ーン500を照射する。スクリーン500は、画像光が
投写される投写面500aの裏面500b側から画像を
観察可能な透過型スクリーンである。測定部600は、
スクリーン500上に表示された画像を用いて、投写レ
ンズ160の解像度の評価を行う。なお、以下の説明で
は、図5に示すように、評価装置は、スクリーン500
の投写面500aと平行な面をXY平面とするXYZ直
交座標系で表される。また、投写レンズ160は、図示
しない保持部によって、XZ平面に対し所定の角度だけ
傾けて配置されている。このため、以下の説明では、投
写部400を、XYZ直交座標系をX軸を中心として上
記の所定の角度だけ回転させたSTU直交座標系で表
す。なお、投写レンズ160の中心軸n1はSU平面に
対し平行となっている。
【0050】図6は、図5の投写部400を+T方向か
ら見たときの様子を示す説明図である。図6に示すよう
に、投写部400は、投写レンズ160の他に、光源装
置410と、第1および第2のミラー430,442
と、投写レンズ検査シート450と、検査シート保持部
440と、検査シート保持部440の配置を調整するた
めの6軸調整部460と、ダミープリズム470とを備
えている。なお、検査シート保持部440は、第2のミ
ラー442に触れないように検査シート450を保持し
ている。図5では、図6に示す光源装置410と第1の
ミラー430とは、6軸調整部460と検査シート保持
部440とダミープリズム470と投写レンズ160よ
りも、+S方向(紙面奥手方向)に存在するため、便宜
上、図示を省略している。
【0051】なお、図6に示すように、投写部400
は、図4のプロジェクタ100において投写レンズが使
用される場合とほぼ同様な光が投写レンズ160に入射
されるように構成されている。すなわち、光源装置41
0は図4の光源装置111に対応し、投写レンズ検査シ
ート450は図4の液晶パネル141R、141G、1
41Bに対応し、ダミープリズム470は図4のクロス
ダイクロイックプリズム150に対応している。このよ
うな投写部400を備える評価装置を用いれば、プロジ
ェクタにおいて投写レンズを使用する場合と同じような
環境で、投写レンズを検査することができると考えられ
る。
【0052】図6の光源装置410は、光源ランプ41
2と放物面リフレクタ414とを備えている。放物面リ
フレクタ414は、その凹面が回転放物面形状となって
いる。光源ランプ412は、回転放物面形状の凹面の焦
点位置近傍に配置されている。この構成により、光源ラ
ンプ412から射出され、放物面リフレクタ414で反
射された光は、略平行な光線束となって光源装置410
から射出される。なお、光源ランプ412としては、メ
タルハライドランプや高圧水銀ランプなどが用いられ
る。また、放物面リフレクタ414としては、例えば、
ガラスセラミックスで形成された回転放物体の凹面上
に、誘電体多層膜や金属膜などの反射膜が形成されてい
るものが利用される。
【0053】第1および第2のミラー430、442
は、光源装置410から射出され、色光フィルタ420
を通過した色光を投写レンズ160に導くための導光手
段としての機能を有している。第1および第2のミラー
430、442としては、すべての色光を反射するよう
な誘電体多層膜が形成されたミラーや金属ミラーなどを
用いることができる。
【0054】投写レンズ検査シート450は、図7に示
される通り、ガラスなどの透光性であって所定厚み寸法
(例えば、1.1mm)の基材の正面に画像領域(テストパ
ターン)TPが形成されたものであり、基材の縦横が所
定寸法(例えば、14.6mm×18mmとされ、その内部には縦
横が所定寸法(例えば、10.8mm×14.4mm)の矩形状の画
像領域(テストパターン)TPが形成されている。この
テストパターンTPは、図8の正面図に示されるよう
に、複数の解像度測定用のテストパターン10Aを備
え、投写レンズ160からの射出光に基づく投写領域の
複数の箇所で解像度を測定できるようになっている。
尚、図示を略したが、このテストパターンTP中には、
投写レンズ160の他の光学特性を調べるためのテスト
パターンが複数形成されている。具体的には、投写レン
ズ160の他の光学特性を調べるテストパターンとして
は、フォーカス、アライメント調整用のテストパター
ン、フレア、色収差用のテストパターンがあり、各々、
目視検査用、自動検査用のテストパターンが設定されて
いる。
【0055】解像度測定用のテストパターン10Aは、
図9に示すように、縦横が所定寸法(例えば、795μm
×1074μm)の矩形状に形成され、さらに、解像度測定
領域WAおよびフレア検査領域WBに区画されている。
解像度測定領域WAは、2種類の解像度測定用のパター
ンPT1、PT2を複数備えている。パターンPT1
は、垂直方向に延びる遮光領域PTVを間隔を設けて配
列して構成され、隣接する遮光領域PTVの間は透光領
域PTSとされる。一方パターンPT2は、水平方向に
延びる遮光領域PTHを間隔を設けて配列して構成さ
れ、パターンPT1と同様に、遮光領域PTHの間が透
光領域PTSとされている。
【0056】これらパターンPT1、PT2は、その上
部に形成される数字PTNの大きさに応じた寸法になっ
ている。数字PTNは、目視検査を行う際の解像度の指
標を表すものであり、具体的には、その下方に配置され
るパターンPT1、PT2の空間周波数を表している。
例えば、「20」の下方に配置される2つのパターンP
T1、PT2は、空間周波数が20本/mmのパターンで
あり、数字「30」の下方にあるパターンPT1、PT
2は、空間周波数が30本/mmとなる。このようなパタ
ーンPT1、PT2により目視で解像度を検査する場
合、検査者が投写レンズ160から照射され、スクリー
ン500上に形成されたパターンPT1、PT2を観察
し、遮光領域および透光領域の境界が判別できる限界の
空間周波数を解像度の指標として用いることとなるが、
撮像素子を用いて画像処理を行う場合については後述す
る。
【0057】フレア検査領域WBは、縦横が所定寸法
(例えば、330μm×340μm)の矩形状に形成され、そ
の内部に略円形の透光領域である4種類の小孔パターン
PHa〜PHdが含まれている。小孔パターンPHa〜
PHdは直径寸法がそれぞれ異なるものであり、例え
ば、小孔パターンPHaは直径が26μmであり、小孔
パターンPHbは直径が19μmであり、小孔パターン
PHcは直径が10μmであり、小孔パターンPHdは
直径が5μmである。このフレア検査領域WBは、投写
レンズ評価装置の自動測定を行う場合に用いられ、各小
孔の孔径と透過した光の画像面積との差からフレア量を
特定する。
【0058】図6において、検査シート保持部440
は、6軸調整部460に固定されており、6軸調整部4
60を制御することによって、検査シート保持部440
の配置が調整される。6軸調整部460は、図中、S方
向,T方向,U方向の平行移動、および、S軸,T軸,
U軸を中心とする回転の可能な6つの可動ステージが組
み合わされたものである。この6軸調整部460を制御
することにより、検査シート保持部440に保持された
検査シート450の空間的な配置を調整することができ
る。換言すれば、6軸調整部460の制御によって、テ
ストパターンTPの空間的な配置が調整される。
【0059】ダミープリズム470は、前述したよう
に、図4のプロジェクタ100のクロスダイクロイック
プリズム150を模擬するために設けられている。図4
に示すクロスダイクロイックプリズム150では、3つ
の液晶パネル141R,141G,141Bから射出さ
れた光を合成するために「X」字状の薄膜が内部に設け
られている。しかし、本評価装置においてはこの薄膜は
不要なため、クロスダイクロイックプリズム150と同
じ立方体形状のガラス体に反射防止コーティングを施し
たものが、ダミープリズム470として用いられてい
る。測定対象である投写レンズ160は順次取り替えて
評価装置に実装される。
【0060】以上の投写部400の構成により、光源装
置410(図6)から射出された光は、第1および第2
のミラー430,442で反射される。第2のミラー4
42で反射された光は、検査シート450を通過するこ
とによって、画像領域TPの画像を表す画像光となって
射出される。この画像光は、ダミープリズム470を通
過した後、投写レンズ160によって投写される。
【0061】ところで、図5に示すように、本実施例の
投写部400では、投写レンズ160の中心軸n1と、
検査シート450の中心を通る法線n2とが、所定の距
離だけずれている。これは、プロジェクタにおける「あ
おり投写」の状態を模擬するためである。投写レンズ1
60は、このようなあおり投写状態において、歪みのな
い画像を投写表示するように設計されている。なお、投
写レンズ160の中心軸n1と検査シート450の中心
を通る法線n2とが一致しないような投写は、通常、
「あおり投写」と呼ばれている。
【0062】図5の測定部600は、処理部610と、
スクリーン500の四隅の近傍に配置された4つの調整
用CCDカメラ620a〜620dと、1つの測定用C
CDカメラ640とを備えている。処理部610は、調
整用CCDカメラ620a〜620dおよび測定用CC
Dカメラ640と電気的に接続されているとともに、投
写部400の6軸調整部460とも電気的に接続されて
いる。処理部610は、調整用CCDカメラ620a〜
620dによって得られる画像データを解析し、その解
析結果に基づいて、6軸調整部460を制御する。な
お、上述したように、6軸調整部460を制御すること
によって、画像領域TPの空間的な配置が調整され、こ
れによって画像のフォーカス状態が調整されることとな
る。また、処理部610は、測定用CCDカメラ640
によって得られる画像データを処理して、投写レンズの
特性値を算出する機能を有している。
【0063】この説明からも分かるように、本実施例の
処理部610が本発明における信号処理部に相当し、測
定用CCDカメラ640が撮像素子に相当する。尚、図
示を略したが、調整用CCDカメラ620a〜620d
および測定用CCDカメラ640は、受光量を調整する
光量調整手段を具備している。そして、投写画像の明る
い部分では、光量調整手段の絞りを小さくして受光量を
少なくして測定を行い、投写画像の暗い部分では、光量
調整手段の絞りを大きくして受光量を多くして測定を行
う。また、この光量調整手段は、CCDカメラ620a
〜620d、640の入射光の輝度値と出力信号との直
線関係を維持するための調整手段としても機能する。
【0064】図10は、スクリーン500を+Z方向か
ら見たときの調整用CCDカメラ620a〜620d、
および測定用CCDカメラ640の配置を示す説明図で
ある。図示するように、4つの調整用CCDカメラ62
0a〜620dは、スクリーン500の四隅にそれぞれ
が設けられており、図示しない移動機構によってXY平
面内で移動可能である。また、測定用CCDカメラ64
0は、スクリーン500の中央付近に設けられており、
図示しない移動機構によってXY平面内で移動可能であ
る。ただし、測定用CCDカメラ640は、図5に示す
ように、各調整用CCDカメラ620a〜620dから
+Z方向にずらして配置されているので、各調整用CC
Dカメラ620a〜620dと干渉しないように移動さ
せることができる。また、調整用CCDカメラ620a
〜620d、および測定用CCDカメラ640は、後述
する処理部610を含むコンピュータと、ビデオキャプ
チャボード(図示略)を介して接続されている。スクリ
ーン500上に表示された画像領域TPの画像は、CC
Dカメラ620a〜620d、640で撮像され、この
ビデオキャプチャボードによりコンピュータ用の画像信
号に変換され、コンピュータによって処理される。
【0065】解像度評価値算出手段としての処理部61
0は、CPU(Central ProcessingUnit)およびハード
ディスクを備えたコンピュータのCPUを制御するOS
上に展開されるプログラムとして構成され、図示を略し
たが、本例では、バックグラウンド輝度値取得部、最大
輝度値取得部、最小輝度値取得部、および評価値算出部
を備えている。そして、この処理部610では、前記調
整用CCDカメラ620a〜620dからの画像データ
に基づいて、調整用CCDカメラ620a〜620dの
光量調整手段に制御信号を送り、調整用CCDカメラ6
20a〜620dの受光量の調整を行ったり、測定用C
CDカメラ640で検出された画像データに基づいて、
制御信号を出力して測定用CCDカメラ640の受光量
調整を行ったり、解像度の評価値を算出する。
【0066】(3)投写レンズの評価方法 次に、上述した投写レンズ評価装置を利用した投写レン
ズ160の解像度の評価方法について説明する。前記評
価装置による解像度測定に先立ち、スクリーン500上
の投写画像の位置調整およびフォーカス調整を行う必要
がある。この投写画像の位置調整およびフォーカス調整
は、投写レンズ検査シート450の四隅部分に形成され
た位置調整用のパターン(図8では図示略)に応じてス
クリーン500上に形成された画像を、調整用CCDカ
メラ620a〜620dで撮像し、処理部610でフォ
ーカス調整処理および位置調整処理をする。このフォー
カス調整および位置調整が終了して、スクリーン500
の所定位置に合焦状態の画像が形成されたら、この画像
に基づいて、解像度の測定を行う。
【0067】解像度の測定は、図11に示されるフロー
チャートにしたがって実行され、具体的には、以下のよ
うな手順で行われる。 (1) 処理部610からの制御信号に基づいて、測定用
CCDカメラ640を解像度測定用のテストパターン1
0Aの画像を検出できる位置に移動させ(処理S1)、
測定用CCDカメラ640の焦点を合わせるとともに
(処理S2)、測定用CCDカメラ640内部の撮像素
子に入射する光の光量を調整する(処理S3)。尚、光
量調整は、CCDカメラ640の検出輝度値に対する出
力が比例関係にある部分で測定するために行うものであ
る。
【0068】(2) 次に、処理部610は、解像度評価
値を算出するためのパターンPT1を特定する(処理S
4)。特定は、画像処理の一手法であるパターンマッチ
ング処理により行われ、図12に示すように、測定用C
CDカメラ640で撮像された画像D1内に表示される
複数のパターンPT1のうち、ハードディスクに記憶さ
れた基準パターンBPと同様のものを探し出す。 (3) 基準パターンBPには、パターン中心B0の位置
と、このパターン中心B0に基づく領域B1が設定され
ていて、パターンマッチング処理の結果として、基準パ
ターンBPのパターン中心B0に相当するパターンPT
1の中心座標A0の位置が返され、これに基づいて、解
像度評価値を求める測定領域A1が設定される(処理S
5)。
【0069】(4) 処理S5で設定された測定領域A1
内における画像の輝度値の取得を開始する(処理S
6)。尚、本実施形態の処理部610における画像処理
は、画像の輝度を256階調で表現しており、一番暗い
部分が0、一番明るい部分が255の値とされている。 (5) まず、検査シート450をわずかに移動させて、
パターンPT1を測定領域A1の外側にずらし、この状
態でバックグラウンド部分の測定領域A1内の画像を測
定して、バックグラウンド部分の輝度値Ioを取得する
(処理S7:バックグラウンド輝度値取得手順)。尚、
輝度値Ioの取得は、測定領域A1内のすべての測点の
輝度値を平均した値を代表値とすることにより行われ、
輝度値Ioは処理部610を構成するメモリに格納され
る。
【0070】(6) 次に、パターンPT1を測定領域A
1内に戻して、測定用CCDカメラ640で撮像された
パターンPT1の画像中の輝度値を測定する(処理S
8)。具体的には、図12に示されるパターンPT1の
輝度値を取得する場合、遮光領域PTVの延出方向に沿
った1画素ラインで検出される輝度値を積算し、積算し
た画素数でこの積算値を割って平均化して、遮光領域P
TVの延出方向に沿った1画素ラインにおける輝度値の
代表値とする。そして、これを遮光領域および透光領域
PTSの配列方向、つまり図12におけるL方向に繰り
返し、測定領域A1内の遮光領域PTV、および遮光領
域PTV内の透光領域PTSにおける輝度値の代表値を
取得する。
【0071】(7) 処理部610は、得られた各ライン
における輝度値の代表値に基づいて、さらに、第2の補
正処理がいるか否かを判定する(処理S9)。すなわ
ち、測定領域A1内のバックグラウンドの明るさが均一
な場合、遮光領域PTVおよび透光領域PTSの配列方
向に沿った輝度値の分布は、図13のグラフに示される
ように、最大輝度値Imaxおよび最小輝度値Iminは、均
一化されているため、補正処理を行うことなく、図13
のグラフ中の最大輝度値Imaxおよび最小輝度値Iminを
取得する(処理S10:最大輝度値取得手順、最小輝度
値取得手順)。
【0072】(8) 一方、測定領域A1内のバックグラ
ウンドの明るさが不均一な場合、輝度値の分布は、投写
画像の中心に向かうにしたがってバックグラウンド輝度
値が大きくなり、例えば、図14のグラフのように、測
定領域A1内でバックグラウンド輝度値の変化に伴って
最大、最小輝度値が徐々に大きくなっていく場合が考え
られる。この場合、上記のように最小最大輝度値をイの
範囲で規定するのは、バックグラウンド輝度値の変化を
無視することとなり、正確な最小、最大輝度値が得られ
ない。そこで、より適切なアの範囲で最小、最大輝度値
を取得するために、処理部610は、図15のグラフに
示すように、測定領域A1内を領域a〜eに分割し、最
小輝度値を含む領域a、c、eにおける最小輝度値Iam
in、Icmin、Ieminを取得し(処理S11)、最大輝度
値を含む領域b、dにおける最大輝度値Ibmax、Idmax
を取得する(処理S12)。
【0073】(9) 各領域a〜eにおける最小輝度値Ia
min、Icmin、Iemin、最大輝度値Ibmax、Idmaxを取
得したら、処理部610は、数13、数14に各領域に
おける最小、最大輝度値の値を代入して、最大輝度値I
max、最小輝度値Iminを取得する(処理S13:最大輝
度値取得手順、最小輝度値取得手順)。
【0074】
【数13】
【0075】
【数14】
【0076】尚、数13および数14における分母の数
は、分割された領域a〜e内の最大輝度値を含む領域
と、最小輝度値を含む領域の数に応じて設定され、解像
度測定用のパターンPT1の空間周波数の変化に伴って
分母および分子の値は適宜変化する。
【0077】(10) 以上のようにして、バックグラウン
ド輝度値Io、最大輝度値Imax、および最小輝度値Im
inが取得されたら、処理部610は、数15に基づい
て、解像度評価値MTFを算出する(処理S14:評価
値算出手順)。
【0078】
【数15】
【0079】(11) 上記と同様の手順でパターンPT2
についての輝度値の測定、および解像度評価値の算出を
行い(処理S15)、さらに、図7に示されるテストパ
ターンTP中のすべてのテストパターン10Aについ
て、同様の測定および評価値算出を繰り返す。
【0080】(4) 実施形態の効果 前述のような本実施形態によれば、次のような効果があ
る。 (1) 本実施形態のレンズの評価方法が、バックグラウ
ンド輝度値取得手順S7、最大輝度値取得手順、最小輝
度値取得手順S10、S13を備えていることにより、
解像度評価値MTFをバックグラウンド輝度値Io、最
大輝度値Imax、および最小輝度値Iminに基づいて算出
できる。そして、スクリーン500に投影された画像の
明るさが異なっても、バックグラウンド輝度値Ioを加
味して補正処理することにより、複数箇所で取得した最
大輝度値Imax、最小輝度値Iminに基づいて算出された
解像度評価値MTFを同様の基準で評価することができ
る。したがって、評価対象となる投写レンズ160の種
類、スクリーン500に表示された解像度測定用のテス
トパターン10Aの位置等に影響されることなく、投写
レンズ160の解像度を適切に評価することができる。
【0081】(2) 解像度評価値MTFが数15で表さ
れる式に基づいて求められるため、正確な解像度評価値
MTFを得ることができる。バックグラウンド輝度値の
変化に伴う解像度評価値MTFの変化を従来の場合と比
較すると、図16に示すように、数15に基づいて求め
た解像度評価値MTFの変化は、グラフG1のようにな
り、バックグラウンド輝度値の変化に影響されないこと
が判る。これに対して、数16に示される従来の解像度
評価値MTFの算出方法では、グラフG2のようにな
り、バックグラウンド輝度値の変化に伴い、解像度評価
値MTFの値が大きく変動することが判る。
【0082】
【数16】
【0083】(3) 調整用CCDカメラ620a〜62
0d、測定用CCDカメラ640に光量調整手段が設け
られているため、CCDカメラ620a〜620d、6
40に入射する光の光量を、入力される輝度値に対する
CCDの出力が比例関係にある部分で測定することがで
き、最大輝度値Imax、最小輝度値Iminを正確に取得で
き、解像度評価値MTFをより正確に算出することがで
きる。 (4) 輝度値の取得において、第2の補正処理ともいえ
る処理S11および処理S12を備えているため、測定
領域A1内でバックグラウンド輝度値Ioに変化が生じ
ても、この変化に影響されにくい最大輝度値Imax、最
小輝度値Iminを取得できるので、解像度評価値MTF
の算出を一層正確に行うことができる。
【0084】[2.第2実施形態]次に、本発明の第2
実施形態を説明する。以下の説明では、前記第1実施形
態と同様の構造および同一部材には同一符号を付して、
その詳細な説明は省略または簡略化する。前記第1実施
形態における投写レンズの評価装置では、検査シート4
50に形成された解像度測定用のテストパターン10A
を用いて、バックグラウンド輝度値取得部、最大輝度値
取得部、および最小輝度値取得部により構成される処理
部610の解像度評価値算出手段によって、投写レンズ
160の解像度評価値MTFの算出が行われていた。こ
れに対して、本実施形態における投写レンズの評価装置
では、投写レンズの解像度評価の他に、投写レンズの歪
曲収差の評価、投写画像の面内照度分布の評価を行える
点が相違する。
【0085】このため、処理部710は、図17に示さ
れるように、端部画像検出手段711と、撮像素子制御
手段712と、歪曲収差量算出手段713と、面内照度
算出手段714と、6軸調整部制御手段715と、蓄積
手段716と、解像度評価値算出手段717とを備えて
いる。具体的には、端部画像検出手段711は、調整用
CCDカメラ620a〜620dおよび測定用CCDカ
メラ640で撮像された投写画像の端部画像を、画像取
り込み装置を介して、コンピュータに適合する画像信号
として検出する部分であり、検出された画像信号を歪曲
収差量算出手段713に出力するとともに、撮像素子制
御手段712に投写画像の境界領域が判定できた旨の信
号を出力する。
【0086】撮像素子制御手段712は、調整用CCD
カメラ620a〜620dを投写画像に対応した初期位
置に移動制御し、また、投写画像の外周端部に沿って測
定用CCDカメラ640を移動制御する部分であり、端
部画像検出手段711による画像信号の検出が終了した
ことをトリガとして、投写画像の外周縁に沿って測定用
CCDカメラ640を順次移動させる。尚、CCDカメ
ラ640の移動機構はパルスモータを備えていて、撮像
素子制御手段712は、このパルスモータに対して、移
動量に応じたパルスステップ数の制御信号を加えること
により、測定用CCDカメラ640を所定の位置に移動
させることができるようになっている。
【0087】歪曲収差量算出手段713は、端部画像検
出手段711からの画像信号に対して投写画像の歪曲収
差量を算出する部分である。具体的には後述するが、端
部画像検出手段711からの画像信号について、端部画
像検出手段711で検出された部分の投写領域とそれ以
外の部分の境界線を取得し、この境界線の位置から投写
領域の外周形状を特定し、投写画像の設計上の境界位置
との差を取ることにより、歪曲収差を求めることができ
る。
【0088】6軸調整部制御手段715は、投写された
画像がぼけている場合に、6軸調整部460に制御信号
を出力し、検査シート550の位置調整を行う部分であ
り、調整用CCDカメラ620a〜620dによって撮
像される画像をパターンマッチングによって検査シート
550に形成されたテストパターンを探索する。撮像さ
れた画像データからテストパターンの特定の指標値(エ
ッジ強度)を用いることによって合焦点状態か否かを判
断し、フォーカス状態の良否を調べることができる。
【0089】解像度評価値算出手段717は、図示を略
したが、バックグラウンド輝度値取得部、最大輝度値取
得部、最小輝度値取得部に加え、入力レベル算出部を備
えている。入力レベル算出部は、バックグラウンド輝度
値取得部、最大輝度値取得部、および最小輝度値取得部
で取得された輝度値に基づいて、入力レベルを算出する
部分である。具体的には、入力レベル算出部は、以下の
数17に基づいて、入力レベル値Iiを算出している。
【0090】
【数17】
【0091】面内照度算出手段714は、投写画像の面
内照度を算出する部分であり、照度検出装置650から
出力された信号から照度値を取得し、照度値を取得した
部分の入力レベル値と対応づけてメモリに格納するとと
もに、他の部分の入力レベル値から各位置の照度を算出
して、投写画像全体の面内照度を把握する。
【0092】蓄積手段716は、上記解像度評価値算出
手段717、歪曲収差量算出手段713、および面内照
度算出手段714によって算出された評価値を投写レン
ズの製造番号と対応づけて格納する実測データ蓄積部7
16Aと、予め各種投写レンズの設計データが格納され
ている設計データ蓄積部716Bとを備えている。設計
データとしては、例えば、検査対象となる各種投写レン
ズの焦点距離に対応した検査シート550の設計上の配
置位置、投写画像の設計上の配置位置、および各種投写
レンズにおける設計上の評価値等が含まれ、上記撮像素
子制御手段712および6軸調整部制御手段715は、
この設計上の配置位置を初期位置として調整を行い、解
像度評価値算出手段717、歪曲収差量算出手段713
および面内照度算出手段714は、この設計上の評価値
に基づいて投写レンズの良否を判断する。
【0093】また、本実施形態における投写レンズの評
価装置では、検査シート550は、図18に示されるよ
うに、略等間隔に配置された20カ所の解像度測定用テ
ストパターン10Aの他に、この20カ所の解像度測定
用テストパターン10Aを囲うように矩形枠状の遮光部
10Bを備え、スクリーン上の画像領域下縁中央には照
度検出装置650が配置される。また、検査対象となる
投写レンズ160は、図示しない複数の集光素子を光軸
方向に沿って配置した組レンズとして構成され、各集光
素子相互の位置を変更することで、投写される画像の大
きさをワイド(大)、ミドル(中)、テレ(小)の3段
階に変更することができる。具体的には、矩形状の遮光
部20Bは、画像領域の四隅角部に配置された4カ所の
テストパターンPA1〜PA4と、画像領域の矩形状輪
郭に沿って配置された12カ所のテストパターンPB1
〜PB12と、画像領域の矩形状輪郭に沿って配置され
た16カ所の見切り線Lとを備えて構成されている。
【0094】四隅角部に配置されたテストパターンPA
1〜PA4は、図19(a)に示されるように、略L字
状の遮光部であり、4つの調整用CCDカメラ620a
〜620dによってそれぞれの画像が検出される。処理
部710は、検出された4つの画像に基づいて遮光部2
0Bの四隅角部の位置を特定し、投写画像の歪みを評価
することができる。画像領域の矩形状輪郭に沿って配置
されたテストパターンPB1〜PB12は、図19
(b)に示されるように、正方形状の遮光部であり、測
定用CCDカメラ640によって、それぞれの画像が検
出される。処理部710は、検出された画像に基づいて
テストパターンPB1〜PB12の位置を特定し、上記
遮光部20Bの四隅角部の位置とともに遮光部20Bの
外形形状を特定することで歪曲収差量を算出することが
できる。また、照度検出装置650は、図20に示され
るように、スクリーン上の画像領域下縁中央、即ちあお
り投写する投写レンズ160の照明光軸中心に対応した
位置に配置され、この部分に表示される検査シート55
0のテストパターン10Aの照度を測定するものであ
る。照度検出装置650は、スクリーン上において測定
用CCDカメラ640に対して+Z方向にずれて配置さ
れ、測定用CCDカメラ640と干渉しないようになっ
ている。
【0095】以上のような構成において、投写レンズの
評価方法は、図21に示されるフローチャートにしたが
って実行され、以下のような手順で行われる。 (1) 解像度評価値算出手段717は、検査シート55
0に形成されたテストパターン10Aにおいて入力レベ
ルおよび解像度評価値の算出を行い、算出された評価値
をテストパターンの位置と対応づけて蓄積手段716の
実測データ蓄積部716Aに格納する。なお、入力レベ
ルおよび解像度評価値の算出手順としては、第1実施形
態と同様に図11に示されるフローチャートにしたがっ
て行われ、バックグラウンド輝度値Io、最大輝度値I
max、および最小輝度値Iminが取得されたら、解
像度評価値算出手段717は、数18に基づいて、入力
レベル値Iiを算出するとともに(処理SA1:入力レ
ベル値算出手順)、数19に基づいて解像度評価値MT
Fを算出する(処理SA2:評価値算出手順)。
【0096】
【数18】
【0097】
【数19】
【0098】(2) 作業者は、蓄積手段716の実測デ
ータ蓄積部716Aに格納された前記解像度評価データ
に基づいて、投写画像をワイド(大)、ミドル(中)、
テレ(小)の3状態から、初期のパラメーター設定で選
択された全ての状態で解像度評価を行っているか否かを
判定する(処理SA3)。全ての状態で解像度評価を行
っていない場合には、投写画像の変更を行い、さらに、
解像度評価値算出手段717にて、再度、解像度評価値
の算出を行う。なお、解像度評価値の算出は、ワイド
(大)、ミドル(中)、テレ(小)の順に行うものとす
る。
【0099】(3) 次に、歪曲収差量の算出を行う(処
理SA4)。具体的には、図22に示されるフローチャ
ートにしたがって実行される。 (3-1) 撮像素子制御手段712は、蓄積手段716の
設計データ蓄積部716Bに格納された設計データに基
づいて制御信号を出力し、調整用CCDカメラ620a
〜620dを初期位置に移動させる(処理SA41:撮
像素子移動手順)。 (3-2) 端部画像検出手段711は、画像領域の四隅角
部に形成されたテストパターンPA1〜PA4を特定
し、画像を検出する(処理SA42:端部画像取得手
順)。なお、テストパターンPA1〜PA4画像の特定
は、画像処理の一手法であるパターンマッチング処理に
より自動的に探すことにより行われる。 (3-3) 歪曲収差量算出手段713は、端部画像検出手
段711によって検出された画像の輝度値を取得する
(処理SA43)。輝度値の取得は、図19(a)に示
されるように、蓄積手段716の設計データ蓄積部71
6Bに格納された設計データに基づいて、X軸方向およ
びY軸方向にそれぞれ1画素ラインAX、AYで輝度値
の取得を行う。
【0100】(3-4) さらに、歪曲収差量算出手段71
3は、取得された輝度値から境界領域の判定を行う(処
理SA44)。境界領域の判定は、図23に示されるよ
うに、取得された輝度値と所定の輝度値に設定された閾
値とからテストパターンの遮光領域を算出し、その遮光
領域の中点に対応する座標を境界領域として特定し、こ
の座標をテストパターン位置と対応づけて蓄積手段71
6の実測データ蓄積部716Aに格納する。 (3-5) 次に、撮像素子制御手段712は、蓄積手段7
16の設計データ蓄積部716Bに格納された設計デー
タに基づいて制御信号を出力し、測定用CCDカメラ6
40を移動させ、上記と同様な手順でテストパターンP
Bの撮像、輝度値取得、および境界領域の判定を行う。
また、テストパターンPBの測定は、PB1〜PB12
の順で行われる。そして、歪曲収差量算出手段713
は、蓄積手段716の実測データ蓄積部716Aに格納
された前記テストパターンの座標データに基づいて、テ
ストパターンPB1〜PB12の全ての位置で境界領域
判定が行われているか否かを判定し(処理SA45)、
全ての位置で行われていない場合には、次の測定位置を
設定し、設定された移動量に基づいて撮像素子制御手段
712に制御信号が送られる。なお、テストパターンP
Bの輝度値取得は、図19(b)に示されるように、矩
形状の遮光部20Bの辺縁に直交する一画素ラインで取
得される。
【0101】(3-6) 次に、歪曲収差量算出手段713
は、蓄積手段716の実測データ蓄積部716Aに格納
された前記テストパターンPAおよびPB全ての座標デ
ータに基づいて、投写画像の歪み量および歪曲収差量を
算出する(処理SA46:歪曲収差量算出手順)。 具体的に、投写画像の歪み量は、図24に示すように、
四隅角部に形成されたテストパターンPA1〜PA4の
座標データに基づいて算出される。歪曲収差量算出手段
713は、蓄積手段716の実測データ蓄積部716A
に格納された四隅角部に形成されたテストパターンPA
1〜PA4の座標データを呼び出し、テストパターンP
A2で算出した座標とテストパターンPA3で算出した
座標との距離D23と、テストパターンPA1で算出し
た座標とテストパターンPA4で算出した座標との距離
D14とを算出し、数20で画像の歪み量ε1(%)を
求める。
【0102】
【数20】
【0103】また、歪曲収差量は、図25に示されるよ
うに、テストパターンPA1〜4およびテストパターン
PB1〜PB12で算出された全ての座標データに基づ
いて算出される。歪曲収差量算出手段713は、蓄積手
段716の実測データ蓄積部716Aに格納されたテス
トパターンPA1〜PA4およびPB1〜PB12の座
標データを呼び出す。そして、投写画像の辺縁毎に各5
点の座標データを用いて近似曲線C12、C23、C3
4、C41を算出し、さらに、テストパターンPA1〜
PA4の座標データに基づいて、直線L12、L23、
L34、L41を算出する。算出された4つの近似曲線
と4つの直線とによって形成される閉曲線で囲まれた面
積I1、I2、I3、I4を算出し、算出された4つの
面積と設計上の投写画像の面積I0に基づいて、数21
で歪曲収差量ε2(%)を求める。
【0104】
【数21】
【0105】ここで、図25に示されるような糸巻き型
歪曲である場合、歪曲収差量ε2(%)はマイナスの値
で算出され、反対に樽型歪曲の場合には、歪曲収差量ε
2(%)はプラスの値で算出される。
【0106】(3-7) 歪曲収差量算出手段713は、上
記によって算出された画像の歪み量と投写レンズ160
の歪曲収差量をレンズの製造番号に対応付けて蓄積手段
716の実測データ蓄積部716Aに格納する。 (4) 次に投写画像の面内照度を算出する(処理SA
5)。具体的には、図26に示されるフローチャートに
したがって実行される。 (4-1) 照度検出装置650は、画像領域下縁中央に位
置するテストパターン10Aの照度Loを測定する(処
理SA51:所定位置照度取得手順)。面内照度算出手
段714は、蓄積手段716の実測データ蓄積部716
Aに格納された入力レベルデータを呼び出し、前記テス
トパターン10A位置で算出された入力レベル値Iio
と照度Loを対応付ける(処理SA52)。 (4-2) 面内照度算出手段714は、その他の位置にお
ける照度Leを、該位置における入力レベル値Iie
と、テストパターン10Aの照度Loと入力レベル値I
ioとに基づいて、数22で算出する(処理SA53:
面内照度算出手順)。
【0107】
【数22】
【0108】(4-3) 面内照度算出手段714は、上記
によって算出された面内照度を投写レンズ160の製造
番号と対応付けて蓄積手段716の実測データ蓄積部7
16Aに格納する。
【0109】前述のような第2実施形態によれば、前記
(1)〜(5)と同様の効果の他、 (6) 本実施形態におけるレンズの評価装置は、処理部
710に端部画像検出手段711と、撮像素子制御手段
712と、歪曲収差量算出手段713とを備え、検査シ
ート550には複数のテストパターン10Aを全て囲う
ように矩形枠状の遮光部20Bが形成され、該遮光部2
0Bには矩形状輪郭に沿ってテストパターンPA、PB
が配置されていることにより、撮像素子制御手段712
は、調整用CCDカメラ620a〜620dおよび測定
用CCDカメラ640を移動制御し、端部画像検出手段
711は遮光部20Bの矩形状輪郭に沿って配置された
テストパターンPA、PBの画像を検出し、歪曲収差量
算出手段713は検出されたテストパターンPA、PB
画像に基づいて、投写画像の外形形状を特定して投写画
像の歪み量ε1および投写レンズ160の歪曲収差量ε
2を見積もることができる。したがって、迅速かつ高精
度に投写レンズ160の良否を判断できる。
【0110】(7) 投写レンズ160の歪曲収差量の算
出(処理SA4)において、輝度値の取得(処理SA4
3)は遮光部20Bに配置されたテストパターンPA、
PBを一画素ラインで輝度値を取得し、境界領域の判定
(処理SA44)は取得された輝度値と所定の輝度値に
設定された閾値とから遮光領域を特定し、遮光領域の中
点位置を境界領域としているので、遮光部20Bの形状
を高精度に特定することができ、歪曲収差量を適切に評
価することができる。 (8) 処理部710は、解像度評価値算出手段717と
面内照度算出手段714とを備え、スクリーン上の画像
領域下縁中央に照度検出装置650が配置されているの
で、面内照度算出手段714は、解像度評価値算出手段
717により算出された複数の入力レベル値Iieおよ
びIioと、照度検出装置650により測定された照度
Loとに基づいて投写画像の面内照度Leを算出するこ
とができる。ここで、解像度評価値算出手段717は入
力レベル値をバックグラウンド輝度値Ioを加味して補
正処理しているので、投写画像の面内照度Leを同様の
基準で評価することができる。したがって、評価対象と
なる投写レンズ160の種類、スクリーン500に表示
された解像度評価用のテストパターン10Aの位置等に
影響されることなく、投写レンズ160の面内照度を適
切に評価することができる。
【0111】(9) 検査対象となる投写レンズ160
は、図示しない複数の集光素子を光軸方向に沿って配置
した組レンズとして構成され、各集光素子相互の位置を
変更することで、投写される画像の大きさをワイド
(大)、ミドル(中)、テレ(小)の3段階に変更する
ことができ、投写レンズ160による投写画像をワイド
(大)、ミドル(中)、テレ(小)の3つの状態で解像
度評価値MTFを算出して投写レンズ160の良否を判
断するので、投写レンズ160をプロジェクタに組み込
んだ時に、画像の大きさを変更した場合に生じる解像度
評価値MTFのずれを低減させたプロジェクタを提供で
きる。 (10) 処理部710は、蓄積手段716を備えているこ
とにより、撮像素子制御手段712は蓄積手段716の
設計データ蓄積部716Bに格納された設計データに基
づいて、調整用CCDカメラ620a〜620dを投写
画像に対応した初期位置に移動させ、測定用CCDカメ
ラ640を所定の移動量で移動制御することができる。
また、解像度評価値算出手段717、歪曲収差量算出手
段713、および面内照度算出手段714によって算出
された投写レンズ160の評価値を製造番号に対応付け
て蓄積手段716の実測データ蓄積部716Aに格納し
ておくことができる。
【0112】(5) 実施形態の変形 本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、以
下に示すような変形も含むものである。上記実施形態で
は、CCDカメラ620a〜620d、640の光量調
整手段を、撮像素子への入射光の輝度値と出力信号との
比例関係を維持するために用いていたが、これに限られ
ない。すなわち、バックグラウンド輝度値に変化があっ
た場合、これに応じてCCDカメラ620a〜620
d、640の撮像素子に入射する光量を光量調整手段で
調整し、撮像素子に入射する光の光量をバックグラウン
ド輝度値によらず一定にするように構成してもよい。こ
の場合、撮像素子に入射する光の光量が一定になるた
め、従来の数16で表される式に基づいて解像度評価値
を求めても、同様の基準で評価することができる。
【0113】また、上記実施形態では、数15に表され
た式で解像度評価値MTFを求めていたが、これに限ら
れない。すなわち、要するに、解像度および照度測定に
際して、バックグラウンド輝度値、最大輝度値、および
最小輝度値に基づいて、解像度評価値を求めるものであ
ればよく、他の式を用いて解像度評価値を算出してもよ
い。さらに、上記実施形態では、投写レンズ160の評
価に本発明を用いていたが、これに限られない。すなわ
ち、プロジェクタを構成する他の光学系、プロジェクタ
以外の機器に使用される光学系に本発明を用いてもよ
い。そして、上記実施形態では、平行線型の解像度測定
用のパターンPT1、PT2を採用していたが、これに
限らず、濃淡が徐々に変化する正弦波応答関数に基づい
た解像度測定用のパターンに本発明を利用してもよく、
さらには、他の解像度用のパターンに本発明を利用して
もよい。
【0114】また、第2実施形態では、スクリーン上に
表示された遮光部10Bの辺縁毎にテストパターンP
A、PBの座標値から近似曲線C12、C23、C3
4、C41を算出し、テストパターンPAの座標値から
直線L12、L23、L34、L41を算出し、算出さ
れた4つの近似曲線および直線によって囲まれた面積I
1、I2、I3、I4に基づいて投写レンズ160の歪
曲収差量ε2を算出していたが、これに限らない。すな
わち、歪曲収差量の算出に際して、スクリーン上に表示
された検査シート450の遮光部10Bの形状、また
は、画像形成領域の外周形状に基づいて、歪曲収差量を
算出するものであればよく、他の方法を用いて歪曲収差
量を算出してもよい。また、第2実施形態では、照度検
出装置650をスクリーン上の画像形成領域下端の中央
に配置したが、これに限らない。解像度評価値を取得す
るテストパターン10Aの位置であればよい。あるい
は、移動機構を介して、投写画像面内の複数の位置で照
度を測定できるように構成してもよい。その他、本発明
の実施の際の具体的な構造および形状等は、本発明の目
的を達成できる範囲で他の構造等としてもよい。
【0115】
【発明の効果】前述のような本発明によれば、解像度評
価値を、バックグラウンド輝度値、最大輝度値、および
最小輝度値に基づいて算出しているため、スクリーン上
に投影された画像の明るさが異なっても、バックグラウ
ンド輝度値を加味して補正処理することにより、複数箇
所で取得した最大輝度値、最小輝度値に基づいて算出さ
れた解像度評価値を同様の基準で評価することができ、
プロジェクタの機種、表示画像上の場所等に影響される
ことなく、レンズの解像度を適切に評価することができ
る、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る解像度測定用のテストパターンの
模式図である。
【図2】本発明の作用を説明するためのグラフである。
【図3】本発明の作用を説明するためのグラフである。
【図4】本発明の実施形態に係る評価対象となる投写レ
ンズを含むプロジェクタの構造を表す模式図である。
【図5】前記実施形態におけるレンズ評価装置の構造を
表す模式図である。
【図6】前記実施形態におけるレンズ評価装置の構造を
表す模式図である。
【図7】前記実施形態における検査シートを表す側面図
である。
【図8】前記実施形態における検査シートを表す正面図
である。
【図9】前記実施形態における検査シートに含まれる解
像度測定用のパターンを表す正面図である。
【図10】前記実施形態におけるスクリーン上の撮像素
子の配置を表す正面図である。
【図11】前記実施形態におけるレンズの評価方法を説
明するためのフローチャートである。
【図12】前記実施形態におけるレンズの評価方法の測
定領域設定を説明するための模式図である。
【図13】前記実施形態におけるレンズの評価方法の解
像度評価値を求めるためのグラフである。
【図14】前記実施形態におけるレンズの評価方法の解
像度評価値を求めるためのグラフである。
【図15】前記実施形態におけるレンズの評価方法の解
像度評価値を求めるためのグラフである。
【図16】前記実施形態により求められた解像度評価値
と従来の方法で求められた解像度評価値とを比較するグ
ラフである。
【図17】前記第2実施形態における処理部の制御構造
を表すブロック図である。
【図18】前記第2実施形態における検査シートを表す
正面図である。
【図19】前記第2実施形態における検査シートに含ま
れるテストパターンを表す正面図である。
【図20】前記第2実施形態におけるスクリーン上の照
度検出装置の配置を表す正面図である。
【図21】前記第2実施形態におけるレンズの評価方法
を説明するフローチャートである。
【図22】前記第2実施形態における歪曲収差量の算出
を説明するためのフローチャートである。
【図23】前記第2実施形態における境界領域の判定を
説明するためのグラフである。
【図24】前記第2実施形態における画像の歪み量の算
出を説明するための図である。
【図25】前記第2実施形態におけるレンズの歪曲収差
量を算出するためのグラフである。
【図26】前記第2実施形態における面内照度の評価方
法を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
10A テストパターン 20B 枠状部 160 投写レンズ(レンズ) 410 光源装置(光源) 500 スクリーン 610 処理部(信号処理部) 640 測定用CCDカメラ(撮像素子) 650 照度検出装置 711 端部画像検出手段 712 撮像素子移動手段 713 歪曲収差量算出手段 717 解像度評価値算出手段 Io バックグラウンド輝度値 Imax 最大輝度値 Imin 最小輝度値 MTF、MTFo、MTFe 解像度評価値 Ii 入力レベル値 Lo、Le 照度 S7 バックグラウンド輝度値取得手順 S10、S13 最大輝度値取得手順、最小輝度値取得
手順 S14、SA2 評価値算出手順 SA1 入力レベル算出手順 SA41 撮像素子移動手順 SA42 端部画像取得手順 SA46 歪曲収差量算出手順 SA51 所定位置照度取得手順 SA53 面内照度算出取得手順
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梅村 俊次 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2H044 AJ06 5C061 BB07 CC09

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レンズの解像度を評価するために、解像度
    測定用のテストパターンを含む画像光を、前記レンズを
    介してスクリーン上に照射し、前記スクリーン上に前記
    解像度測定用のテストパターンの画像を表示して、表示
    されたテストパターン画像の輝度を撮像素子を用いた画
    像取り込み装置で検出し、検出された輝度値に基づいて
    解像度評価値を算出するレンズの評価方法であって、 前記テストパターンが形成されていない、バックグラウ
    ンド部分の輝度値を、前記撮像素子を用いた画像取り込
    み装置により取得するバックグラウンド輝度値取得手順
    と、 前記テストパターン画像中の最大輝度値を、前記撮像素
    子を用いた画像取り込み装置により取得する最大輝度値
    取得手順と、 前記テストパターン画像中の最小輝度値を、前記撮像素
    子を用いた画像取り込み装置により取得する最小輝度値
    取得手順と、 これら各手順で得られたバックグラウンド輝度値、最大
    輝度値、および最小輝度値に基づいて、解像度評価値を
    算出する評価値算出手順とを備えていることを特徴とす
    るレンズの評価方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のレンズの評価方法におい
    て、 前記評価値算出手順によって算出される解像度評価値M
    TFは、バックグラウンド輝度値をIo、最大輝度値を
    Imax、最小輝度値をIminとすると、 【数1】 で与えられることを特徴とするレンズの評価方法。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載のレンズの
    評価方法において、 前記撮像素子は電荷結合素子であり、この電荷結合素子
    の輝度値に対する出力が比例関係にある部分で前記バッ
    クグラウンド輝度値取得手順と、前記最大輝度値取得手
    順と、前記最小輝度値取得手順とが実施されることを特
    徴とするレンズの評価方法。
  4. 【請求項4】請求項1から請求項3のいずれかに記載の
    レンズの評価方法において、 前記レンズは、複数の集光素子を光軸方向に沿って配置
    した組レンズとして構成され、各集光素子相互の位置を
    変更することで投影像を拡大縮小するズーム機能を具備
    し、 少なくともこのレンズの最小倍率および最大倍率のそれ
    ぞれで前記バックグラウンド輝度値取得手順、最大輝度
    値取得手順、最小輝度値取得手順、および評価値算出手
    順が実施されることを特徴とするレンズの評価方法。
  5. 【請求項5】請求項1から請求項3のいずれかに記載の
    レンズの評価方法において、 前記撮像素子は、前記スクリーン面に沿って移動可能に
    構成され、 前記スクリーン上に投影された投写画像の外周端部に沿
    ってこの撮像素子を移動させる撮像素子移動手順と、 この撮像素子移動手順による移動中に、所定の位置で前
    記投写画像の端部画像を、前記撮像素子を用いた画像取
    り込み装置により取得する端部画像取得手順と、 この端部画像取得手順で取得された前記投写画像の端部
    画像に基づいて、前記投写画像の歪曲収差量を算出する
    歪曲収差量算出手順とを備えていることを特徴とするレ
    ンズの評価方法。
  6. 【請求項6】請求項5に記載のレンズの評価方法におい
    て、 前記テストパターンが形成される検査シートは、前記投
    写画像の形成領域の外周近傍に形成される枠状部を備
    え、 前記端部画像取得手順は、前記スクリーン上に形成され
    た枠状部の画像を取得することを特徴とするレンズの評
    価方法。
  7. 【請求項7】請求項1から請求項6のいずれかに記載の
    レンズの評価方法において、 前記バックグラウンド輝度値、前記最大輝度値、前記最
    小輝度値に基づいて入力レベル値を算出する入力レベル
    値算出手順を備え、 前記バックグラウンド輝度値取得手順、前記最大輝度値
    取得手順、前記最小輝度値取得手順、および前記入力レ
    ベル値算出手順は、前記投写画像内の複数の位置で実施
    され、 前記投写画像のうち、これらの手順が実施された所定位
    置における照度を取得する所定位置照度取得手順と、 前記所定位置における入力レベル値および照度と、他の
    位置における入力レベル値とに基づいて、該他の位置の
    照度を算出して前記投写画像全体の面内照度を算出する
    面内照度算出取得手順とを備えていることを特徴とする
    レンズの評価方法。
  8. 【請求項8】請求項7に記載のレンズの評価方法におい
    て、 前記他の位置の照度Leは、該位置における入力レベル
    値をIie、前記所定位置における入力レベル値をIi
    o、該位置における照度をLoとすると、 【数2】 で与えられることを特徴とするレンズの評価方法。
  9. 【請求項9】レンズの解像度を評価するためのレンズ評
    価装置であって、 解像度測定用のテストパターンが形成された検査シート
    と、 この検査シートに光を照射して前記テストパターンを含
    む画像光を前記レンズに導入する光源と、 前記レンズから照射された画像光を投影するスクリーン
    と、 このスクリーンに表示されたテストパターンの画像を撮
    像する撮像素子と、 この撮像素子で撮像された画像を取り込んで画像信号を
    生成する画像取り込み部と、 この画像取り込み部から出力される画像信号に基づい
    て、解像度評価値を演算処理する解像度評価値算出手段
    を含む信号処理部とを備え、 前記撮像素子には、該撮像素子に入射する光の光量を調
    整する光量調整手段が設けられ、この光量調整手段は、
    前記信号処理部からの制御信号に基づいて制御されるこ
    とを特徴とするレンズ評価装置。
  10. 【請求項10】請求項9に記載のレンズ評価装置におい
    て、 前記解像度評価値算出手段は、前記検査シートのテスト
    パターンが形成されていない部分のバックグラウンド輝
    度値、前記テストパターン画像中の最大輝度値、および
    前記テストパターン画像中の最小輝度値に基づいて、前
    記解像度評価値を演算処理することを特徴とするレンズ
    評価装置。
  11. 【請求項11】請求項10に記載のレンズ評価装置にお
    いて、 前記解像度評価値算出手段は、解像度評価値MTFを、
    バックグラウンド輝度値をIo、最大輝度値をImax、
    最小輝度値をIminとすると、 【数3】 で算出することを特徴とするレンズ評価装置。
  12. 【請求項12】請求項9から請求項11のいずれかに記
    載のレンズ評価装置において、 前記撮像素子を前記スクリーン面に沿って移動させる撮
    像素子移動機構を備え、 前記信号処理部は、この撮像素子を前記スクリーン上に
    投影された投写画像の外周端部に沿って移動制御する撮
    像素子制御手段と、 この撮像素子制御手段による撮像素子の移動中に、所定
    の位置で前記投写画像の端部画像を、撮像素子を用いた
    画像取り込み装置により取得する端部画像検出手段と、 この端部画像検出手段で取得された投写画像の端部画像
    に基づいて、前記投写画像の歪曲収差量を算出する歪曲
    収差量算出手段とを備えていることを特徴とするレンズ
    評価装置。
  13. 【請求項13】請求項12に記載のレンズ評価装置にお
    いて、 前記検査シートは、スクリーン上に投影される投写画像
    の形成領域の外周近傍に形成される枠状部を備えている
    ことを特徴とするレンズ評価装置。
  14. 【請求項14】請求項12または請求項13に記載のレ
    ンズ評価装置において、 前記投写画像中の所定位置の照度を検出する照度検出装
    置を備えていることを特徴とするレンズ評価装置。
  15. 【請求項15】請求項14に記載のレンズ評価装置にお
    いて、 前記解像度評価値算出手段は、前記バックグラウンド輝
    度値、前記最大輝度値、および前記最小輝度値に基づい
    て、入力レベル値を演算処理し、 該解像度評価値取得手段による入力レベル値の取得は、
    照度が検出される所定位置を含む投写画像内の複数の位
    置で行われ、 前記信号処理部は、前記照度検出装置で検出された所定
    位置の照度と、前記解像度評価値算出手段で算出された
    所定位置の入力レベル値および他の位置の入力レベル値
    とに基づいて、他の位置の照度を算出して前記投写画像
    全体の面内照度を算出する面内照度算出手段を備えてい
    ることを特徴とするレンズ評価装置。
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