JP2002202203A - 光波長測定装置 - Google Patents
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Abstract
アルタイムに測定する。 【解決手段】 入力光を二つに分波し再び合波する二光
束干渉計1を備えた光波長測定装置であり、合波偏波状
態から、被測定光波長を測定する。
Description
光の波長を測定する光波長測定装置に関し、特に、被測
定光の波長を干渉計を用いて高速に測定する光波長測定
装置に関する。
を図22(a)、(b)に示す。図22(a)に示す光
波長計101は、被測定光及び波長が既知である基準光
が入力される光路上に配置されるビームスプリッタ10
2と、ビームスプリッタ102により二つの光に分波さ
れる一方の光の光路上に固定して配置される固定鏡10
3と、ビームスプリッタ102により二つの光に分波さ
れる他方の光の光路上に移動可能に配置される移動鏡1
04とを備えて概略構成される。
定光及び波長が既知である基準光がビームスプリッタ1
02へ入力され、固定鏡103及び移動鏡104へ入力
される。固定鏡103及び移動鏡104へ入射された各
々の光は、折り返されて再びビームスプリッタ102へ
入射され、分波された二つのビームが再び合波される。
移動鏡104を移動すると、合波された基準光Rと被測
定光Sは、図22(b)に示す波形のように、正弦波状
にパワーが変化する。
光路の長さの差)をx、屈折率をn、入力光の波長をλ
とすると、合波された光パワーには、cos(nx/
λ)の干渉光成分を生じる。
をクロスする波数kを、基準光Rおよび被測定光S各々
について計数し、この波数の比および既知である基準光
波長の値から被測定光の波長を計算し、その計算結果を
出力している。
計101では、移動鏡104を所定距離移動し、基準光
と被測定光の干渉縞の波数比を求める必要があるため、
移動鏡104の移動完了後にはじめて測定結果が得られ
ることになる。
移動鏡104を移動するための時間が必要不可欠である
ため、測定時間を短縮できないという欠点があった。
は、移動鏡104が移動した時のみならず、入力光波長
が変化した場合においても図24に示すように正弦波状
に変化する。
おいても、測定時間を短縮する目的から、移動鏡104
を固定し、入力光波長の変化に伴う干渉光パワーの変化
を検出することにより、入力光波長の変化量を測定する
事が考えられる。
えば点Aに示す波長においては短波長方向に波長が変化
した場合でも長波長方向に波長が変化した場合でもどち
らの場合でもパワーは小さくなる。逆に、点Bに示す波
長においては短波長方向に波長が変化した場合でも長波
長方向に波長が変化した場合でもどちらの場合でもパワ
ーは大きくなる。その結果、波長がどちらに変化してい
るのかが区別できないという欠点がある。
されたものであり、移動鏡を移動しなくても、波長がど
ちらにどれだけ移動したかをリアルタイムに測定するこ
とができる光波長測定装置を提供することを第一の目的
とし、さらに、第一の目的を達成するにあたって生ずる
各々の問題点を解消することができる光波長測定装置を
提供するものである。
め、請求項1の発明は、入力光を二つに分波し、この分
波された光を再び合波して出力する二光束干渉計を備え
た光波長測定装置において、前記二光束干渉計が、分波
されてから再び合波されるまでの二光束間の光路差が固
定されており、且つ、少なくとも1つ以上の出力光が互
いに異なる偏波状態を有する二光束の合波光である事を
特徴とし、更に、前記合波光の偏波状態を検出する偏波
状態検出手段を備え、前記偏波状態から、前記入力光の
波長を出力することを特徴とする。
装置において、前記二光束干渉計の分波後から合波され
るまでの2光路中のうち少なくとも一方の光路中に、入
力された光を異なる偏波状態に変換する光学素子が挿入
されていることを特徴とする。
2の光波長測定装置において、前記二光束干渉計に用い
られている光合波/分波器が、偏光ビームスプリッタで
あることを特徴とする。
かの光波長測定装置において、光波長測定装置を構成す
る各光学部品は、前記二光束干渉計により分波されてか
ら合波されるまでの光路の間に密着して配置されてお
り、前記各光学部品の温度を一定に保つ温度調節機構を
備えたことを特徴とする。
かの光波長測定装置において、波長が安定化された基準
波長光を被測定光とほぼ同様の光路にて該被測定光と同
時に前記二光束干渉計に入力し、前記二光束干渉計から
出力される被測定光の合波光と共に基準光の合波光の偏
波状態を検出する偏波状態検出手段を備え、前記偏波状
態から、被測定光偏波状態に含まれる光路長変動量を補
正することを特徴とする。
装置において、前記二光路のうち少なくとも一方の光路
長をわずかに変化せしめるアクチュエータと、前記アク
チュエータ駆動回路を備え、波長が安定化された基準波
長光を被測定光とほぼ同様の光路にて該被測定光と同時
に前記二光束干渉計に入力し、二光束干渉計から出力さ
れる基準光および被測定光の合波光のうち、どちらか一
方の偏波状態あるいは干渉光成分を前記アクチュエータ
駆動回路へフィードバック制御することを特徴とする。
項6のいずれかの光波長測定装置において、入力された
光のうちある特定波長の光を吸収する光吸収セルを有
し、前記特定波長にロックされた光を前記基準波長光と
して出力する基準波長光源を備えたことを特徴とする。
装置において、前記基準波長光源は、前記特定波長にロ
ックされた状態で出力光が周波数変調をかけられてお
り、前記光路長を可変制御するための各回路の周波数応
答が、前記変調周波数よりも十分に低い周波数に設定さ
れていることを特徴とする。
装置において、前記基準波長光源は、前記特定波長にロ
ックされた状態で出力光が周波数変調をかけられてお
り、前記吸収セルから出力される光を検出する光検出器
と、該光検出器の出力信号、あるいは、該出力信号の微
分信号が、ある特定レベルと一致したときにトリガを発
生するトリガ発生回路を備え、該トリガ発生と同期して
測定光波長を出力することを特徴とする。
れかの光波長測定装置において、前記二つの光路の少な
くとも一方の光路の光路長を可変する光路長可変機構を
備え、前記光路長を規定距離だけ変化させたときに生じ
る前記合波光の偏波状態変化量、及び、前記光路長を固
定した時の前記被測定光波長変化に伴う前記合波光の偏
波状態変化量より、前記被測定光の絶対波長をリアルタ
イムに測定することを特徴とする。
ずれかの光波長測定装置において、入力された光を互い
に垂直な偏光成分に分離させる複像偏光素子が、前記二
光束干渉計の入射部に設置されており、前記複像偏光素
子により分離された前記二光束干渉計からの出力光の偏
波状態から、前記被測定光の波長を測定することを特徴
とする。
長測定装置のブロック図である。
る光波長測定装置は、二光束干渉計1、偏波状態検出部
2、電気回路3を備えて概略構成される。二光束干渉計
1は、被測定光を入力光とし、この入力信号光を二つに
分波し合波させて干渉信号を得るものである。偏波状態
検出部2は、二光束干渉計1から出力された干渉光の偏
波状態を電気信号に変換し出力するものである。電気回
路3は、この電気信号を受け、入力光の波長に変換し出
力している。
し、合波光偏波状態から、被測定光波長を計算し出力し
ている。
態変化について従来の光波長計でも用いられているマイ
ケルソン干渉計を用いて説明する。
スプリッタ(BS)に入力された入力光は光路1及び光
路2へ各々分波され、折り返しミラー1および2により
再びビームスプリッタ(BS)へ入力され合波される。
波特性を有しており、ここでは、例えば反射率がPおよ
びS偏光成分で各々20%、80%のビームスプリッタ
を仮定し、入力光として方位45°の直線偏光が入射さ
れた場合について考える。また、簡単のため、反射/透
過に伴う位相変化量は、P/S成分共に等しく、損失は
ないものと仮定する。
れる光について注目する。最初に、BSにて2回の反射
された光路1からの光の偏波状態を考える。この光は、
P偏光成分が入射時パワーの4%、S偏光成分は入射時
パワーの64%、となる。両偏光成分間の位相差は等し
く、入射光が45度直線偏光であるので、この光の偏波
状態は76°の直線偏光状態となる。
からの光について考える。この光は、前述の光とは逆
に、P偏光成分が64%、S偏光成分は4%となるた
め、方位14°の直線偏光状態となる。
これら光路1および光路2からの各光パワーは共に等し
い。
偏光状態は、二光束間の位相差Δθ(P/S両偏光成分
に共通する位相差であり、以下、「Δθ=光路1からの
光の位相−光路2からの光の位相」と定義する)によっ
て変化する。
5度の元の直線偏光状態に戻る。位相差Δθが90度で
ある場合は、方位角45度で楕円率角31度の右回り楕
円偏光状態となる。
タS={I Q U V}を用い表現すると、下記式1
のようになる。
直線偏光の被測定光パワーである。図4に位相差Δθと
合波光偏光状態の関係を示す。式1及び図4から判るよ
うに、位相差Δθの変化に伴い、合波光の偏波状態は、
UV平面上の楕円軌道を描き、合波光パワー(原点から
の距離)も位相差Δθの変化と共に変化する。
二光束干渉計の光路長差により生じるため、Δθ=2π
(n・x)/λ…(式2)なる関係式が成り立つ。
波長λの関数である。すなわち、入力光波長λの変化に
伴い、二光束の位相差Δθが式2に基づき変化する。位
相差Δθが変化すると、マイケルソン干渉計の出力ポー
ト2から出力される合波光偏光状態がUV平面上にて楕
円の軌道を描きながら変化する事となる。
ート1から出力される合波光は、光路1および光路2か
らの光が共に同一の偏波状態(45度直線偏光)である
ため、入力光波長が変化した場合においても、偏波状態
は変化せず、パワーが変化するのみである。
わち、互いに偏波状態が異なる任意の二光束の合波光に
ついて、位相差Δθの変化と偏波状態について考える。
偏波状態が互いに異なる任意の二つの光1および光2の
ストークスパラメータをS1={I1 Q1 U1 V
1 }およびS2 ={I2 Q2 U2 V2 }、I成分
にて各々規格化した単位ベクトルをベクトルk1 ={Q
1 /I1 U1 /I1V1 /I1 }およびベクトルk2
={Q2 /I2 U2 /I2 V2 /I2 }と定義す
る。ここで、ベクトルk1 +ベクトルk2 の絶対値≠0
の場合(二光束が互いに直交していない場合)に、下記
式3の3つの直交する単位ベクトルを行成分とする行列
R(下記式4)を用いると、合波光のストークスパラメ
ータS12={I12、Q12、U12、V12}は、下記式5と
表される。
ルk1 (あるいはベクトルk2 )の成す角であり、0<
Δβ≦π/2の値をとる。また、光1と光2が互いに直
交する偏波状態の場合には、ベクトルkvに垂直な任意
な単位ベクトルをベクトルkqと定義すると、式5が適
用できる。行列Rは原点を中心とする回転変換である。
Δβ及び行列Rは、二光束干渉計および入力光偏波状態
により決定される定数(あるいは定数を成分とする行
列)である。
異なる任意の二光束の合波光偏波状態は、位相差Δθの
変化に伴い、{Q U V}空間内のある平面上に楕円
状の軌跡を描く。この様子を図3に示す。
2 、ベクトルkq、ベクトルku、及びベクトルkvの
関係を示した図である。図3(a)は、S1 、S2 、お
よび、位相差Δθの変化に伴う合波光S12の楕円状軌跡
の関係を示している。楕円の中心は、ベクトルS1 、S
2 の和が示す点であり、この点を通りベクトルkvに垂
直な平面H上に楕円軌道が存在する。楕円の長軸は、ベ
クトルkqに平行な方向で、振幅が2(I1 ・I2 )
1/2 である。楕円の短軸は、ベクトルkuに平行な方向
で、振幅が2(I1 ・I2 )1/2 sinΔβである。
の二光束の合波光は、位相差Δθの変化に伴い、{Q、
U、V}空間にて楕円状の軌道を描きながらその偏光状
態を変化させることを説明した。
を考えると、使用している光学部品の偏波特性により、
容易に「互いに異なる偏波状態の2光束の合波光」を得
られる事が判る。
変動量測定を実現している。すなわち、互いに異なる偏
波状態の2光束の合波光を出力する二光束干渉計の出力
光偏波状態を、偏波状態検出部2により検出し、前記楕
円軌道上での角度を電気信号に変換する。電気回路3に
おいては、前記電気信号を積分し、初期位相差からのト
ータルの位相差として計算し、この値を前記式2に適用
し被測定光波長に変換する。このようにして、従来の波
長計の様に移動鏡を移動させる事なく、波長変化量をそ
の変化方向も含めリアルタイムに測定することができ
る。
波長測定装置の具体的な構成について説明する。図5は
実施例1における光波長測定装置を示している。二光束
干渉計1には、前述のマイケルソン干渉計(図2)を使
用する。
にて設置された偏光子により、被測定光は、45度の直
線偏光に変換される。
の合波光は、偏波状態検出部2へ入力される。偏波状態
検出部2は、必ずしも完全なストークスアナライザであ
る必要がなく、実施例1においては、1/4波長板、偏
波ビームスプリッタ(PBS)、及び三つの受光器によ
り概略構成される。
れる合波光は、偏波状態検出部2内の1/4波長板にて
偏光状態の変化を受ける。この1/4波長板は方位45
度にて設置されており、入力光は、ポアンカレ球上にて
U軸周りに90度の回転(Q軸をV軸方向に回す方向)
を受ける。よって、1/4波長板からの出力光のストー
クスパラメータは下記式6となり、QU平面上の楕円軌
道に変換される。
直線偏光成分と垂直直線偏光成分に分岐され、受光器1
および受光器2により各々電気信号に変換され、電気回
路3へ出力される。
出力された光は、偏波状態検出部2内の受光器3により
電気信号に変換され電気回路3へ出力される。
から入力された電気信号が、アナログ/デジタル変換部
によりデジタル信号に変換され、制御部により読みとら
れる。
各々Ia、Ibとすると、下記式7のようになる。
ると、エネルギー保存則からIa+Ib+Ic=Iin
だから、行列を用いて書き直すと、下記式8のようにな
る。但し、下記式9となる。
て、下記式10と解く事ができる。
電気信号からIa、Ib、Icを求め、上記演算式10
及び逆正接関数(tan-1)をもちいて、Δθ/2πの
小数部分を随時計算する。
らかじめ制御部内に保存されている値(あるいは、ユー
ザにより入力された被測定光の初期波長λiniを計算
式をλini/(2π・n・x)を用いて計算した初期
位相差の整数部分の値)が用いられる。そして、入力光
波長変化に伴う小数部分のオーバーフローまたはアンダ
ーフローに対応して、整数部分のカウント値が+1また
は−1され、位相差が積分される。この整数部分は先の
少数部分と合わせられ、トータルの位相差Δθが、随時
計算される。
1を計算し、被測定光の波長を出力する。なお、屈折率
n及び光路差xは、既知の値として、制御部内にデータ
が保存されている。
/出力の動作は、極短時間にて終了する。
定装置によれば、被測定光波長を、リアルタイムに測定
することが可能となる。
したマイケルソン干渉計に限らず、マッハ・ツェンダー
干渉計など他のあらゆる二光束干渉計を用いる事もでき
る。この場合、前記説明の通り「少なくとも1つ以上の
出力光が、偏波状態が互いに異なる二つの光束を合波す
る事により得られた合波光である」という条件を満たし
ておれば良い。
した限りではない。例えば波長板の位相差は必ずしもλ
/4である必要はなく、方位角も45度に限った訳では
ない。PBSの設置方位角も、0度に限らず他の角度で
も差し支えない。また、PBSを用いなくとも、図6に
示す様に、安価なビームスプリッタにて光を2分岐した
後、互いに異なる方位角に設置した二つの検光子を用い
て、異なる偏波方向の光パワーを測定する構成でも良
い。偏波状態検出部2の構成において必要な条件は、位
相差Δθを算出する前記演算式8における行列Mの逆行
列が存在する事である。
スアナライザを用いると、前記条件を満たすあらゆる二
光束干渉計に対応できる。すなわち、ストークスアナラ
イザにより得られたストークスパラメータS12={I12
Q12 U12 V12}を式5に適用して解いた下記式1
2において、行列RおよびΔβは、二光束干渉計固有の
既知の値であるため、上式12から位相差Δθを計算す
ることができる。
おいては、二光束干渉計に使用されている光学部品の偏
波特性を利用している為、被測定光の波長によっては精
度良く波長測定ができない欠点がある。すなわち、式1
2において、Δβの値が0に近い場合や、合波されるパ
ワーの比率=(I1 −I2 )/(I1 +I2 )の絶対値
が小さい場合には、測定誤差が大きくなる。
波長測定装置では、上述した問題を解消するため、二光
束干渉計の分波されてから合波されるまでの二光路中の
少なくとも一方の光路中に、入力された光を異なる偏波
状態に変換する光学素子を挿入することにより、二光束
の偏波状態を積極的に互いに異なる様にすることがで
き、従って、測定波長精度を高く維持することを可能と
する。
計の例を示す。図7(a)〜(c)は、入力された光を
異なる偏光状態に変換する光学素子として波長板、偏光
子、傾斜して設置したガラス板を用いた二光束干渉計の
例である。この例の様に、出力される偏光状態が元の偏
光状態と異なっていれば、どのような光学素子を用いて
も良い。図7(d),(e)には、光カップラを用いた
マッハ・ツェンダー干渉計の例が示されている。図7
(d)は、コイル状に巻いたSMファイバにより、ファ
イバコアに発生する応力によって偏波状態が変化する事
を利用した例である。図7(e)は、片方の光路中に偏
波保持ファイバを用いることにより、偏波状態を異なる
様にした例である。
光の光パワーを有効に利用し、最大の測定精度を得るた
めには、前記Δβが90度で、且つ、前記パワー比率が
0の場合である。請求項1及び2の発明に係わる光波長
測定装置においては、光学素子の波長特性により、広い
波長範囲にわたってこの条件を維持することは困難であ
る。請求項3の発明に係わる光波長測定装置において
は、上記問題を解決するため、二光束干渉計に用いられ
ている合/分波器として、広い波長範囲にわたって偏波
特性が維持されている偏波ビームスプリッタを用いるこ
とを特徴とする。図8に例を示す。図8に示すとおり、
45度直線偏光の被測定光が入力され、パワーの等しい
水平および垂直直線偏光に分波され、再び合波される。
合波光は1つのみとなり、位相差Δθの変化に伴い、合
波光の偏光状態はUV平面上の原点を中心とした円周上
を周回する。式12は、下記式13となり、全パワーを
測定に寄与させる事ができ、従って、広い波長範囲にお
いて精度の高い波長測定を実現できる。
置について説明する。
測定装置では、以下の様な問題点がなお存在する。式2
に示すように、偏波状態検出部にて検出される位相差Δ
θは、被測定光の波長のみならず、二光路中の屈折率n
及び光路長差xの関数でもある。従って、これらの値が
変化すると、波長測定において誤差が発生する問題が存
在する。下記(1)、(2)に、屈折率n及び光路長差
xの変動に起因する波長測定への影響を各々説明する。
動が測定値に影響を与える。例として、光路差に相当す
る部分が全て空気である場合を考える。
℃、1気圧の乾燥空気)の波長1.30μm(真空中の
値)の光に対する屈折率は1.0002735であるか
ら、標準空気中では約0.36nm程度波長が短くな
る。気圧が0.1気圧変化すれば、0.36nmの約1
0%、すなわち、0.036nmの測定誤差が生じる事
となる。0.1気圧の変動は、通常の気象現象として頻
繁に生じるものである。
系においては、気圧変化は測定値にほぼ影響を与えなく
なる。しかしながら、光学部品の熱膨張が及ぼす影響は
避けることができない。
×10-6/℃程度の線膨張率を有しており、温度が1℃
変化すると、測定結果に8〜10ppm程度の影響を与
える。
装置では、前述した請求項1〜3の発明に係る光波長測
定装置において、入力光が分波されてから合波されるま
での光路の間に、空気層ができるだけ少なくなるよう
に、各々の光学部品を密着して配置するとともに、各光
学部品の温度を一定に保っている。
置の一構成例を示している。
すなわち、分波器4及び合波器5をなすビームスプリッ
タBSと位相子6(6a、6b)との間、位相子6(6
a、6b)と内部反射用コーティングを施した折り返し
光学系28(28a、28b)との間にマッチングオイ
ル(光学部品の屈折率に等しいグリス)を挟み込み、光
路差となる部分が全てガラスなどの固体で充填されるよ
うに各光学部品を密着配置している。
の不要な反射光が防止できるとともに、気圧変化に伴う
空気の屈折率変化による測定誤差を低減することができ
る。
学部品を一定温度に保つための温度調節機構30を備え
ている。この温度調節機構30は、電流―熱変換素子で
あるペルチェ素子31、サーミスタ素子32、増幅器3
3、駆動回路34を有している。そして、分波から合波
に至る全ての光学部品はペルチェ素子31上に設置さ
れ、温度によって抵抗値が変化することを利用したサー
ミスタ素子32をもちいて光学部品の温度をモニタし、
このモニタ時の検出信号(増幅器33により所定の増幅
度で増幅された信号)に基づいてペルチェ素子31に与
える電流を駆動回路34によりフィードバック制御して
いる。これにより、各光学部品が一定温度に保たれ、光
学部品の熱膨張が及ぼす影響を防ぐことができる。
が、空気中の気圧変化等に起因する屈折率変動を防止す
る他の方法として、二光束干渉計全体を気密封止する方
法が考えられる。しかしながら、気圧変動が及ぼす測定
誤差が問題となる様な、高精度波長測定を目的とする二
光束干渉計においては、ある程度光路差を長くする必要
から、干渉計の大きさが大きなものとなり、従って、気
密封止を行う上で、技術的困難が発生する。
動を防止する他の方法として、熱膨張係数の小さい材質
の光学部品を用い二光束干渉計を構成する方法が考えら
れる。しかしながら、そのような材質を用いた光学部品
は一般的に高価であり、コスト面で問題となる。
項6の発明に係る光波長測定装置は、前述の請求項4に
係る光波長測定装置とは別の方法により、二光束干渉計
光路中の屈折率変動および光路差の変動が及ぼす波長測
定誤差を解決するものであり、波長が安定化された基準
波長光を被測定光と共に二光束干渉計に入力する事を特
徴とする。
置について説明する。
定装置の実施例として、マイケルソン干渉計の一方の光
路中に位相子を挿入した例を示す。二光束干渉計1に
は、波長が安定化された基準波長光を、被測定光とほぼ
同様の光路にて入力し、各々の合波光が偏波状態検出部
2へ出力される。偏波状態検出部2においては、前記両
合波光を電気信号に変換後、位相差信号として各々出力
する。
r、同波長をλr、被測定光より得られた位相差をΔθ
s、同波長をλsと各々定義すると、前記式2より下記
式1となり、光路長差xを消去できる。
r 時のnは、被測定光波長および基準光波長における、
二光束干渉計光路の屈折率である。
方法にて、基準光および被測定光の位相差を各々求め、
上記式14により被測定光波長を計算し、出力する。
ものを選ぶと、λ=λs時のn/λ=λr 時のn=1と
近似して、両位相差の比と基準光波長との積より被測定
光波長を得ることができる。また、前記近似誤差が無視
できない場合においては、ある条件下(例えば標準空気
中)の屈折率比λ=λs時のn/λ=λr 時のnの値を
用いる。この場合、実際の測定条件が仮定と異なって
も、各々の屈折率の変化率はほぼ同じであり、屈折率比
は変化せず、従って、測定誤差が生じない。この様にし
て、請求項5の発明に係る光波長測定装置では、基準光
を用いることにより、屈折率変化や光路長差の変動の影
響を受けることなく、高精度の波長測定が可能となる。
置について説明する
請求項5の発明に係る光波長測定装置において、二光束
干渉計の少なくとも一方の光路長をわずかに変化させう
るアクチュエータを備えている。
定装置の実施例を示す。この実施例は、アクチュエータ
として、印可電圧に応じて厚みを変化させるピエゾ素子
を使用したものである。
差信号Δθrの変動は、二光束干渉計の光路中の屈折率
変化および光路差変化に対応する。そこで、電気回路3
は、この信号Δθrの変動を光路長変動補正信号として
ピエゾ素子ドライバへ出力する。ピエゾ素子ドライバ
は、前記補正信号をピエゾ素子駆動信号に変換し、ピエ
ゾ素子へ出力する。ピエゾ素子は、前記駆動信号に従
い、素子の厚みを変化させ、従って、二光束干渉計の光
路長差が変化する。光路長差が変化すると、先のΔθr
も変化する。前記光路長補正信号は、検出したΔθrの
変化をうち消す方向に加えられる。このフィードバック
ループによりΔθrが変動しないように制御され、よっ
て、光路差と屈折率の積が一定値に保たれる。
様の方法により、被測定光位相差信号から被測定光波長
を計算し出力する。
定装置では、前記フィードバック制御により、屈折率n
と光路長差xの積は一定に保たれ、従って、高精度の波
長測定が可能となる。
号Δθrをピエゾ素子へフィードバックしているが、被
測定光合波光より得られる被測定光位相差信号Δθsを
ピエゾ素子へフィードバックしても良い(不図示)。こ
の場合、電気回路3は、式14中の被測定光位相差Δθ
sが既知である一定値として同式をもちいて被測定光波
長を計算する。
て、合波光パワー(干渉光パワー)を用いることが可能
である(不図示)。この場合、干渉光パワーの極大値あ
るいは極小値となる位相以外の位相となるように、フィ
ードバック制御を行う。フィードバック制御の周波数応
答を十分に高くすることにより、極大値あるいは極小値
を飛び越え、異なる位相にロックされることを防ぐこと
ができる。
波光(基準光合波光あるいは被測定光合波光)は、偏波
状態検出部にて位相差を検出し、被測定光波長の測定に
使用される。
光パワーあるいは被測定光パワー)が変化する場合に
は、入力光パワーと干渉光パワーの比をフィードバック
信号として使用する。
ワーを用いる実施例では、両方の偏波状態を検出する前
記実施例と比較して、受光器の数を少なくすることが可
能である。
置について説明する。請求項7の発明に係る光波長測定
装置は、前述した請求項5または請求項6の発明に係る
光波長測定装置において、基準光を得るための光源装置
として、入力された光のうちある特定波長の光を吸収す
る吸収セルを有し、前記特定波長にロックされた光を基
準波長光として出力する基準波長光源を用いたものであ
る。
いる。図12に示すように、基準波長光源61は、半導
体レーザダイオード62、吸収セル63、光検出器6
4、駆動回路65を備えて構成される。吸収セル63
は、例えば1.53μmに吸収波長帯を持つアセチレン
ガスが封入されたものである。吸収セル63は、半導体
レーザダイオード62の一方の出力面から光が入射され
ると、吸収波長の光成分を吸収し、他の波長成分の光を
通過させる。光検出器64は、吸収セル63を通過して
入射される光を受光検出し、その検出信号を電気信号に
変換して駆動回路65に出力している。駆動回路65
は、光検出器64からの電気信号に基づき、吸収セル6
3の吸収波長(特定波長)にロックされた出力光を基準
波長光として半導体レーザダイオード62の他方の出射
面から出射されるべく、半導体レーザダイオード62の
バイアス電流を制御している。
波長光源を用いる場合、以下に説明するような問題があ
る。
は、図13の様な吸収スペクトラムを有している。そし
て、このような吸収スペクトラムを有する吸収セルを備
えた基準波長光源では、出力光波長が吸収セルのある特
定の吸収線のピークに一致するように制御される。
の吸収線のピークにロックさせる手法としては、次のよ
うな方法が一般的に用いられている。なお、図12に示
す基準波長光源61も同様の方法が採用されている。
収セルを通過した光パワーを光/電気変換器にて電気信
号(電圧)に変換し、この信号をさらに微分回路に通し
た信号を考えると、光源の出力波長がピーク波長となる
タイミングにおいて0ボルトとクロスする(符号が反転
する)事が図14から判る。吸収セルを用いた波長安定
化光源では、この微分回路の出力電圧の平均値が0ボル
トとなるように、光源のバイアスを制御している。
光源は、半導体レーザダイオードからの出力光波長を特
定の吸収線にロックさせるために、該出力光に周波数変
調をかけ、時間平均の波長を安定化させている。このた
め、このような光を二光束干渉計の基準波長光源として
そのまま用いると、実際には変化していない光路長が変
化しているように検出されてしまうため、測定精度が劣
化するという欠点がある。
を用いた外部変調器を、半導体レーザダイオードと吸収
セルの間に配置し、半導体レーザダイオードから出力さ
れる光のうち吸収セルへ入力される光のみに周波数変調
を行う方式がある。この場合には、基準波長光源から出
力される出力光は、変調されていないため、前記欠点は
無い。しかしがら、この様なタイプの基準波長光源は、
一般に高価になる欠点がある。
光波長測定装置は、上記問題を解消するためになされた
ものである。
請求項6の発明に係る光波長測定装置の基準波長光源と
して、前述の欠点を抱える吸収セルの特定波長にロック
された光を用いたものであり、以下の方法により、前記
課題を解決している。すなわち、請求項6の発明に係る
光波長測定装置のアクチュエータ駆動に関するフィード
バックループの周波数応答が、前記基準波長光の変調周
波数よりも十分に低い周波数に設定されている。これに
より、基準波長光の周波数変調が二光束干渉計の光路長
制御に影響を及ぼさないようになり、従って、高精度な
波長測定を可能としている。(不図示)
置について説明する。
装置の具体的実施例を示す。基準波長光源内部の光検出
器の出力信号は、トリガ発生回路にて、ある基準レベル
と比較され、トリガ信号が電気回路3へ出力される。図
14に示すように、光検出器出力信号は、基準波長光源
の出力光波長に対応しており、従って、基準波長光源か
ら出力される出力光がある基準波長と一致した瞬間に、
トリガが発生される。電気回路3においては、トリガが
発生された時点での合波光位相差信号を用いて被測定光
波長を計算し出力する。この結果、常にある基準波長と
一致した基準波長光を用いることとなり、前記課題を解
消し、高精度の波長測定を可能としている。
14から判るように、光検出器出力信号を微分した信号
も、基準波長光源の出力波長に対応しているので、この
微分信号がある規定レベルと一致したときにトリガを発
生させる回路を用いることができる。(不図示)
発明に係る光波長測定装置においても、なお、次のよう
な問題がある。
定装置の実施例の説明では、合波光の位相差Δθを求め
る課程において、Δθ/2πの整数部分をあらかじめ制
御部内に保存されている値(あるいは、ユーザにより入
力された初期波長から求めた値)を使用するとしてい
る。従って、計算に用いたΔθ/2πの整数部分の値が
実際のものと異なる場合には、測定した波長も実際の波
長と異なることとなる。
イムに測定することが重要であり、絶対波長確度が重視
されない使用においては、上記測定誤差は問題とならな
い。しかしながら、波長変動量のリアルタイム測定と共
に、絶対波長確度も重視される使用においては問題とな
る。
波長測定装置は、上記課題を解消するものである。
測定装置の実施例を示す。
しミラー2が、光軸方向に直線移動可能な移動ステージ
上に設置されている。そして、基板上に設置された二つ
の位置検出器1及び2が、移動ステージの通過信号を電
気回路3へ送出する。
器1の場所の時にマイケルソン干渉計の光路差が0とな
る位置に設置されている。
器2の場所の時にマイケルソン干渉計の光路差が規定光
路差xとなる位置に設置されいる。
されるリニアモータが接続されており、電気回路3の駆
動信号に従い移動する。
受けると、移動ステージを位置検出器1の方向へ移動さ
せる。電気回路3には、Δθ/2πの整数部分をカウン
トするカウンタ(不図示)が内蔵されており、該カウン
タは、位置検出器1から出力される通過信号をトリガと
して0にリセットされる。電気回路3は、該カウンタが
リセットされたのを確認後、移動ステージを位置検出器
2の方向へ移動させる。
出部2から送出される合波光偏光状態を元に、Δθ/2
πの少数部分をリアルタイムに計算し、オーバーフロー
あるいはアンダーフローに従って、前記整数部カウンタ
のカウント値を+1あるいは−1させる。
号を受けると、移動ステージの移動を停止させる。Δθ
/2πの整数部分のカウント値およびリアルタイムにモ
ニタしている該少数部分の値結合してトータルの位相差
とし、これを式11に適用し、被測定光の絶対波長を随
時出力する。
り、移動ステージを位置検出器2の位置に正確に停止で
きない場合においては、位置検出器2から出力される通
過信号を受ける毎に移動ステージ移動方向を反転させ、
移動ステージが常に位置検出器2付近に位置するように
制御する。そして、該通過信号をトリガとしてラッチし
た、Δθ/2πの整数部分のカウント値、および、該少
数部分の値を用い、前記と同様に被測定光の絶対波長を
計算し、該トリガ受信毎に随時結果を出力する。
正確に測定し、従って、リアルタイムの高確度波長測定
を可能としている。
差が0の位置でない場合でも、その値が既知であれば問
題ない。この場合、移動ステージが位置検出器1の場所
にある時の光路差をx0 とすると、式11においてxの
代わりに(x−x0 )を適用し絶対波長を計算する。
においては、位置検出器の設置位置を高精度・高安定に
保つ必要があるが、次に示す請求項10の発明に係る光
波長測定装置の第二の実施例は、前記問題を解決したも
のである。
測定装置の第二の実施例を示す。
ソン干渉計において、先の実施例と同様に、折返しミラ
ー2が移動ステージ上に設置されており、リニアモータ
およびドライバ回路にて、光軸方向へ移動可能な構造と
なっている。
光は入力ポート2および入力ポート1から各々PBSへ
入射される。PBSは、P偏光成分が透過し、S偏光成
分は反射される特性を持つとする。PBSにて反射され
た被測定光S偏光成分と、PBSを透過する基準光P偏
光成分は、光路1を通り、折返しミラー1にて再びPB
Sへ入射される。同様に、PBSを透過した被測定光P
偏光成分と、PBSにて反射された基準光S偏光成分
は、光路2を通り、折返しミラー2にて再びPBSへ入
射される。光路1および光路2における被測定光および
基準光の光束がぴったり重なるように、各光の入射位置
/角度が調整されている。
合波光および基準光合波光は、出力ポート2および1か
ら各々出力され、偏波状態検出部2へ入力される。偏波
状態検出部に入力された各合波光は、偏波状態が検出さ
れ、電気信号として電気回路3へ各々出力される。
令を受けると、移動ステージを光路差0付近へ移動さ
せ、偏波状態検出部から送られてくる基準光合波光パワ
ーの値を読みとる。
号波長成分以外のノイズ成分を有している。これによ
り、マイケルソン干渉計の光路差を変化させると、図1
9に示すように、光路差0の位置において、干渉光パワ
ー(基準光合波光パワー)が最大となる。
用のΔθ/2πの整数部分をカウントする整数部カウン
タ(不図示)が各々内蔵されており、該両カウンタは、
前記基準光合波光パワーが最大となった瞬間に、0にリ
セットされる。
最大となったのを確認後、基準光用位相差Δθrがある
規定の値となるまで、移動ステージを移動させる。
て、基準光および被測定光の位相差が少数部分も含めカ
ウントされる。
ると、電気回路3は、移動ステージの移動を停止させ、
引き続き両位相差をカウントする。
を式14に適用し、随時、被測定光絶対波長を計算し、
結果を出力する。
波長測定装置の第二の実施例を用いると、前記問題点を
解決し、高確度絶対波長測定をリアルタイムに行うこと
ができる。
装置の二つの具体的実施例を説明した。
例においては、得られた光路差と合波光偏光状態の関係
を電気回路3が逆フーリエ変換を行うことにより、被測
定光のスペクトラムを出力する事が可能である。
係る光波長測定装置においても、以下の様な課題があ
る。
置においては、入力光の偏波状態が変化する使用におい
ては、合波光偏光状態も変化し、測定誤差が生じる。二
光束干渉計の入射部に偏光子などを設置すれば、合波光
の偏光状態の変化を防止することができるが、該偏光子
の透過軸に対し垂直な偏光成分のみを有する光に対して
は、合波光パワーが0となり、測定不可能となってしま
う。
波長測定装置においては、前記課題を解決したものであ
る。
測定装置の二光束干渉計1の具体的実施例である。
束干渉計の入射部に設置されている。入射された入力光
は、互いに垂直な偏波成分の常光Poおよび異常光Pe
に分離され、PBSを分/合波器とするマイケルソン干
渉計へ入力される。
波方向が、水平及び垂直軸に対し±45度となる角度に
設置されている。マイケルソン干渉計から出力される常
光および異常光の合波光は、偏波状態検出部へ出力され
る。
光の合波光は、位相差変化に伴い原点を中心とするUV
平面上の円周軌道を180度の位相差を伴いながら描く
ように偏波状態が変化する。
す。
光は、方位45度の1/2波長板を通過し、常光合波光
と同一の偏波状態に変換され、常光合波光とともに方位
45度の1/4波長板によって、位相差変化に伴い原点
を中心とするQU平面上の円周軌道を描く偏波状態に変
換される。
向ビームスプリッタNPBSにより分波される。
45度に設置された検光子により検波され、光検出器に
て電気信号に変換される。
び合波光は各々の光束が重なり合わない距離を保ちつつ
光検出器へ入力され、従って、干渉によるパワー変動を
防止し、それぞれの光パワーの和が電気信号として出力
される。
光および異常光の光パワーは相補的に変化するため、光
検出器へ入力される光パワーは変化しない。
号は、電気回路3へ出力される。電気回路3において
は、請求項1の発明に係る光波長測定装置の実施例にて
説明した方法と同様の方法を用い、前記電気信号から被
測定光の波長を計算し、結果を出力する。
々の光検出器にて電気信号に変換後に、それらの和信号
を用いることもできる(不図示)。当然ながら、常光合
波光および異常光合波光を、各々別の偏波状態検出部に
て位相差を求め、光パワーの大きい方の位相差を用いて
入力光波長を求めることも可能である(不図示)。
置において、前記方法を基準波長光に対して適用すれ
ば、偏波状態が安定でない基準波長光を用いても、高確
度波長測定が可能となる(不図示)。
長測定装置においては、入力光の偏波状態変化に伴う波
長測定誤差を防止し、正確な波長測定を可能とする。
光波長測定装置によれば、従来のように移動鏡を移動し
なくても、波長がどちらにどれだけ移動したかをリアル
タイムに測定することができる。
ような波長の被測定光であっても、高精度の波長測定を
行う光波長測定装置を提供することができる。
波長範囲にわたって高精度の波長測定を行うことができ
る。
させた各光学部品の面での不要な反射光が防止できると
ともに、気圧の変化に伴う空気の屈折率の変化による測
定誤差を低減することができる。各光学部品が一定温度
に保たれるので、光学分品の熱膨張が及ぼす影響を防ぐ
ことができる。
束干渉計の屈折率変化や光路差の変動の影響を防ぐこと
ができる。
束干渉計の光路差を一定に保つことができ、被測定光の
高精度波長測定を可能とする。
波長光源出力光の周波数変調に影響されず、光路長差を
一定に保つことが可能となり、被測定光の高精度波長測
定を可能とする。
数変調された基準波長光源出力光がある特定の波長とな
ったときの合波光偏波状態を用いて、被測定光波長を計
算している。これにより、被測定光の高精度波長測定を
可能とする。
測定光の絶対波長を高確度にリアルタイムに測定するこ
とができる。
測定光の偏波状態の変動が、測定結果に影響を及ぼすこ
とを防止できる。
ク図
波状態を示す図
合波光の、位相差と偏波状態の関係を示す図、(b)式
3中の各ベクトルの関係を示す図
出力される合波光の、位相差と合波光偏光状態の関係を
示す図
(a)〜(c)偏光素子として波長板、偏光子、ガラス
平板を用いた例、(d)コイル状に巻いたSMファイバ
と光カップラを組み合わせたマッハ・ツェンダー干渉計
の例、(e)偏波保持ファイバと光カプラを組み合わせ
たマッハ・ツェンダー干渉計の例
例
例
準波長光源の一構成例を示す図
レンガスの吸収スペクトラムを示す図
半導体レーザダイオードの出力光波長をロックさせる際
の、出力光波長と光検出器電圧および同微分信号の関係
を示す図
施例
施例
二の実施例。
差と干渉光パワーの関係を示す図
光束干渉計の一構成例を示す図
波状態検出部2の一構成例を示す図
(b)合波された被測定光と基準光の波形図
ーを示す図
パワーの関係を示す図
路、4…分波器、5…合波器、6(6a,6b)…位相
子、7…受光器、8…偏光子、28(28a,28b)
…折り返し光学系、30…温度調節機構、31…ペルチ
ェ素子、32…サーミスタ素子、33…増幅器、34…
駆動回路、61…基準波長光源、62…半導体レーザダ
イオード、63…吸収セル、64…光検出器、65…駆
動回路。
Claims (11)
- 【請求項1】 入力光を二つに分波し、この分波された
光を再び合波して出力する二光束干渉計を備えた光波長
測定装置において、前記二光束干渉計が、分波されてか
ら合波されるまでの二光束間の光路の差が固定されてお
り、且つ、少なくとも1つ以上の出力光が互いに異なる
偏波状態を有する二光束の合波光であることを特徴と
し、更に、前記合波光の偏波状態を検出する偏波状態検
出手段を備え、前記偏波状態から、前記入力光の波長を
測定する光波長測定装置。 - 【請求項2】 前記二光束干渉計の分波後から合波され
るまでの2光路中のうち少なくとも一方の光路中に、入
力された光を異なる偏波状態に変換する光学素子が挿入
されていることを特徴とする請求項1記載の光波長測定
装置。 - 【請求項3】 前記二光束干渉計に用いられている光合
波/分波器が、偏光ビームスプリッタであることを特徴
とする請求項1または請求項2記載の光波長測定装置。 - 【請求項4】 前記二光束干渉計に用いられている光部
品が、分波されてから再び合波されるまでの光路の間に
密着して配置されており、前記各光学部品の温度を一定
温度に保つ温度調節機構を備えたことを特徴とする請求
項1〜3のいずれかに記載の光波長測定装置。 - 【請求項5】 波長が安定化された基準波長光を被測定
光とほぼ同様の光路にて該被測定光と同時に前記二光束
干渉計に入力し、前記二光束干渉計から出力される被測
定光の合波光と共に基準光の合波光の偏波状態を検出す
る偏波状態検出手段を備え、前記偏波状態から、被測定
光偏波状態に含まれる光路長変動量を補正することを特
徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光波長測定装
置。 - 【請求項6】 前記二つの光路のうち少なくとも一方の
光路の長さをわずかに変化せしめるアクチュエータと前
記アクチュエータ駆動回路を備え、波長が安定化された
基準波長光を被測定光とほぼ同様の光路にて該被測定光
と同時に前記二光束干渉計に入力し、二光束干渉計から
出力される基準光および被測定光の合波光のうち、どち
らか一方の偏波状態あるいは干渉光成分を前記アクチュ
エータ駆動回路へフィードバック制御することを特徴と
する請求項5記載の光波長測定装置。 - 【請求項7】 入力された光のうちある特定波長の光を
吸収する光吸収セルを有し、前記特定波長にロックされ
た光を前記基準波長光として出力する基準波長光源を備
えたことを特徴とする請求項5あるいは6のいずれかに
記載の光波長測定装置。 - 【請求項8】 前記基準波長光源は、前記特定波長にロ
ックされた状態で出力光が周波数変調をかけられてお
り、 前記光路長を可変制御するための各回路の周波数応答
が、前記変調周波数よりも十分に低い周波数に設定され
ていることを特徴とする請求項6記載の光波長測定装
置。 - 【請求項9】 前記基準波長光源は、前記特定波長にロ
ックされた状態で出力光が周波数変調をかけられてお
り、 前記吸収セルから出力される光を検出する光検出器と、
該光検出器の出力信号、あるいは、該出力信号の微分信
号が、ある特定レベルと一致したときにトリガを発生す
るトリガ発生回路を備え、該トリガ発生と同期して測定
光波長を出力することを特徴とする請求項7記載の光波
長測定装置。 - 【請求項10】 前記二つの光路の少なくとも一方の光
路の光路長を可変する光路長可変機構を備え、 前記光路長を規定距離だけ変化させたときに生じる前記
合波光の偏波状態変化量、及び、前記光路長を固定した
時の前記被測定光波長変化に伴う前記合波光の偏波状態
変化量より、前記被測定光の絶対波長をリアルタイムに
測定することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記
載の光波長測定装置。 - 【請求項11】 入力された光を互いに垂直な偏光成分
に分離させる複像偏光素子が、前記二光束干渉計の入射
部に設置されており、前記複像偏光素子により分離され
た前記二光束干渉計からの出力光の偏波状態から、前記
被測定光の波長を測定する請求項1〜10のいずれかに
記載の光波長測定装置。
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