JP2002201893A - シールド掘進機及びシールドジャッキロック装置並びにシールド掘進方法 - Google Patents

シールド掘進機及びシールドジャッキロック装置並びにシールド掘進方法

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JP2002201893A
JP2002201893A JP2000402390A JP2000402390A JP2002201893A JP 2002201893 A JP2002201893 A JP 2002201893A JP 2000402390 A JP2000402390 A JP 2000402390A JP 2000402390 A JP2000402390 A JP 2000402390A JP 2002201893 A JP2002201893 A JP 2002201893A
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segment
jack
jacks
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JP2000402390A
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English (en)
Inventor
Yukio Haga
由紀夫 芳賀
Shuichi Hara
修一 原
Hiroyuki Matsufuji
広行 松藤
Yoshiharu Sakagami
義春 坂上
Yoshinori Iida
吉則 飯田
Takeshi Yoshida
竹志 吉田
Michiaki Morita
道明 森田
Setsuo Hanari
節男 羽成
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taisei Corp
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Penta Ocean Construction Co Ltd
Seiwa Kiko KK
Original Assignee
Taisei Corp
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Penta Ocean Construction Co Ltd
Seiwa Kiko KK
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Publication date
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  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】シールドジャッキのすべり荷重によるセグメン
トの破損を確実に防止し、トンネル構造物の耐久性を向
上する。 【解決手段】周方向に複数設けたシールドジャッキ15
でセグメントリングSに反力をとり推進するシールド掘
進機において、複数のシールドジャッキ15のうち隣接
するシールドジャッキ15,15間を選択的に連結・解
放可能なロック装置100を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カッタヘッドで地
山を掘削するシールド掘進機に関し、さらに詳しくは、
周方向に複数設けたシールドジャッキでセグメントに反
力をとり推進するシールド掘進機及びこれに用いるシー
ルドジャッキロック装置並びにシールド掘進方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】シールド掘進機は、通常、シールド本体
(スキンプレート)の前方に設けたカッタヘッドを回転
させることにより、カッタヘッドに設けたカッタビット
で切羽の掘削を行う。掘削された土砂は、隔壁により画
成されたカッタヘッドのすぐ後方にある掘削室内で撹拌
される。土圧式シールド掘進機では、必要に応じて掘削
土砂の塑性流動化を促進するための作泥材が注入され、
塑性流動化した土砂を、スクリューコンベア等の排土装
置によってシールド本体の後方へ排出する。また、泥水
式シールド掘進機では、掘削室内に送泥管等の注水手段
を用いて注水を行い、掘削土砂を泥水の状態として排泥
管等の排泥手段によりシールド本体の後方へ排出する。
【0003】このとき、シールド本体の後部にはエレク
タを設けており、このエレクタがトンネルを構築すべく
セグメントを順次組み立ててセグメントリングを構築し
ていく。またシールド本体内のエレクタよりやや前方側
に、シールド本体に掘進方向への推進力を与えるための
複数のシールドジャッキを環状に配設しており、これら
シールドジャッキを伸ばしそのロッド部先端に設けたス
プレッダ部でセグメントリングを軸方向に押し付けるこ
とによりシールド本体を前方へ推進させ、カッタヘッド
を切羽に押し付けるようになっている。セグメントリン
グの周囲にできる空洞部分には裏込め材が注入され、そ
の空洞部分が埋められる。
【0004】このようにして、シールド本体を推進させ
つつ前方側の切羽を掘削して掘進を行い、後方側にはセ
グメントリングによるトンネルを構築していく。シール
ド工法は、シールド掘進機を用いた以上のような作業を
繰り返すことにより、別途掘削した一の立坑(発進立
坑)から他の立坑(到達立坑)までの所定の地中区間に
トンネルを形成するものである。
【0005】ここで、通常、シールド掘進機では、シー
ルドジャッキのスプレッダ部はセグメントリングの配設
位置に対応する位置、すなわちシールド本体の内周側直
近に設けられる。これに対し、シールドジャッキ本体
(シリンダのロッド部及びボトム部)は、曲線施工を容
易にするためにシールド本体に設ける中折れ機構あるい
はセグメント外周に防水シートを密着して貼り付ける
(いわゆるラッピングシールド方式)ためのラッピング
機構との干渉を避ける必要がある等の理由に基づき、上
記スプレッダ部よりもさらに径方向内周側に設けられて
いる。そのため、シールドジャッキ本体の軸心位置と、
スプレッダ部の軸心位置(押圧中心位置)とが径方向に
ずれる(偏心する)こととなる。
【0006】スプレッダ部とシールド本体内周(テール
プレート)との間は、ほとんど隙間が生じないように設
計される場合でも、製作誤差等により、実際は、若干の
隙間が生じる場合が多い。この隙間が存在する結果、上
記のような偏心構造により、シールドジャッキがまだセ
グメントに接していない状態においては、スプレッダ部
の自重に基づく偶力モーメントによってロッド部が回転
し、これによってスプレッダ部も回転して位置が変わっ
てしまう可能性が生じる。
【0007】そこで、これに対応するために、例えば、
実用新案登録第2582461号公報に記載のように、
周方向に複数設けたシールドジャッキでセグメントリン
グに反力をとり推進するシールド掘進機において、前記
複数のシールドジャッキのうち隣接する2つのシールド
ジャッキずつを一対として、各対のシールドジャッキの
ロッド部(ピストンロッド)間を固定的に相互に連結す
る連結部材を設けた構成が提唱されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術には、以下のような課題がある。すなわち、この
従来技術は、前述したような偏心構造のため、シールド
ジャッキ伸長動作のときに、スプレッダ部からセグメン
トに、軸方向へ押圧する力に加え、セグメントを径方向
外周側へ押す力が作用する。この力による外周側への荷
重(すべり荷重)の大きさは、シールドジャッキが長い
ほど、又はシールドジャッキの推進力が大きいほど、あ
るいは上記偏心量が大きいほど大きくなり、このすべり
荷重の大きさが一時的あるいは局所的に過大となった場
合には、セグメントに破損を生じる可能性もある。セグ
メントリングは最終的にトンネル構造物を構築するもの
であるため、上記のようにセグメントに破損が生じる
と、トンネル構造物の耐久性が低下してしまう。
【0009】本発明の目的は、シールドジャッキのすべ
り荷重によるセグメントの破損を確実に防止し、トンネ
ル構造物の耐久性を向上できるシールド掘進機及びこれ
に用いるシールドジャッキロック装置並びにシールド掘
進方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明は、周方向に複数設けたシールドジャ
ッキでセグメントリングに反力をとり推進するシールド
掘進機において、前記複数のシールドジャッキのうち隣
接するシールドジャッキ間を選択的に連結・解放可能な
解結手段を設ける。
【0011】本発明のシールド掘進機においては、周方
向に分割したセグメントを順次組み立ててセグメントリ
ングを構築し、シールド掘進機の周方向に複数設けたシ
ールドジャッキで前記セグメントリングに反力をとり推
進する。このとき、隣接するシールドジャッキ間を選択
的に連結・解放可能な解結手段を設けていることによ
り、各セグメントを順次組み付けてセグメントリングを
形成した後、セグメントリングに押し付け力を作用させ
るとき、複数の隣接シールドジャッキ間を連結し、それ
ら複数のシールドジャッキが連結し一体となった状態で
伸長動作を行わせることができる。
【0012】このように複数のシールドジャッキを連結
することで、それら全体が部分環状あるいは略環状構造
物を構成するとともに、各シールドジャッキ間の距離を
一定に拘束することとなるため、すべり荷重の大きさが
一時的あるいは局所的に過大となりスプレッダ部がセグ
メントリング表面を外周側にすべろうとしても、そのす
べり動作が拘束されることとなる。したがって、すべり
荷重によるセグメントの破損を確実に防止することがで
き、これによってトンネル構造物の耐久性を向上するこ
とができる。
【0013】また、通常、シールド掘進機を用いたシー
ルド工法においては、上述のようにセグメントを順次組
み付けていくとき、トンネル構造物の強度を十分に確保
する観点から、周方向隣接セグメント同士を締結固定す
る周方向位置を軸方向において常に同一とせず、軸方向
ある段の各セグメントの周方向締結位置と次の段の各セ
グメントの周方向締結位置とを順次異ならせる(いわゆ
る千鳥配列とする)。そのため、新たなセグメントリン
グを組み立てる都度、すなわち軸方向に1リング分進ん
だ位置にセグメントを組み立てる都度、セグメントの配
置パターンが変化することとなる。この結果、ある軸方
向位置でシールドジャッキをバラバラに伸縮させつつセ
グメントを組み付けるときに行うシールドジャッキの伸
縮動作パターンも、新たなセグメントリングを組み立て
る都度変化することとなる。本発明においては、解結手
段で、複数のシールドジャッキのうち隣接するシールド
ジャッキ間を選択的に連結・解放可能であることによ
り、どのようなシールドジャッキの伸縮動作パターンに
も対応し、どの位置においても適宜連結・解放を行うこ
とができる。これにより、どのようなセグメントの千鳥
配列に対しても自在に対応可能となるので、最適な千鳥
配列を確実に実現し、トンネル構造物の強度を確保する
ことができる。
【0014】(2)上記(1)において、好ましくは、
前記解結手段は、前記隣接するシールドジャッキのロッ
ド部又はスプレッダ部同士を連結する。 (3)上記(1)又は(2)において、また好ましく
は、前記解結手段は、前記隣接するシールドジャッキの
スプレッダ部同士の回転を防止する。このようにスプレ
ッダ部同士の回転を防止することにより、各スプレッダ
部の受圧面積が減少するのを防止でき、また受圧位置が
ずれるのを防止し一定に維持できる。
【0015】(4)上記(1)又は(2)において、ま
た好ましくは、前記解除手段は、互いに隣接する一方の
シールドジャッキに設けた第1係合手段と、互いに隣接
する他方のシールドジャッキの前記第1係合手段に対向
する位置に設けられ前記第1係合手段と係合する第2係
合手段とを備える。
【0016】(5)上記(4)において、さらに好まし
くは、前記第2係合手段は、前記第1係合手段に対し、
係合状態を維持するための所定の係止力を付与する係止
力付与手段を備える。
【0017】(6)上記(5)において、さらに好まし
くは、前記第1係合手段は、凹部を設けた略プレート状
部材を備え、前記第2係合手段は、弾性力によって前記
凹部に貫入し係合状態を形成するピストン部材を備え
る。
【0018】(7)また、上記目的を達成するために、
本発明のシールドジャッキロック装置は、セグメントに
対して反力を採るシールドジャッキの周方向一端部に設
けられ、複数の凹部を有するプレート部材で構成される
第1係合手段と、この第1係合手段を備えたシールドジ
ャッキに隣接するシールドジャッキの前記第1係合手段
に対向する位置に設けられ、前記複数の凹部に貫入し係
合状態を形成する一対のピストン部材を複数有する第2
係合手段とからなる。
【0019】(8)さらに、上記目的を達成するため
に、本発明のシールド掘進方法は、周方向に分割したセ
グメントを順次組み立ててセグメントリングを構築し、
シールド掘進機の周方向に複数設けたシールドジャッキ
で前記セグメントリングに反力をとり推進するシールド
掘進方法において、各シールドジャッキを隣接するシー
ルドジャッキに連結し、全シールドジャッキを一体とし
た状態で、前記セグメントリングに反力をとり推進す
る。
【0020】(9)また、上記目的を達成するために、
本発明は、周方向に分割したセグメントを順次組み立て
てセグメントリングを構築し、シールド掘進機の周方向
に複数設けたシールドジャッキで前記セグメントリング
に反力をとり推進するシールド掘進方法において、前記
セグメントの組立順序に応じて対応する位置のシールド
ジャッキを伸縮させ、その伸縮動作に応じて隣接するシ
ールドジャッキ間を選択的に連結・解放する。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面を参照しつつ説明する。
【0022】図1は、本発明のシールド掘進機の一実施
の形態の全体構造を表す側断面図である。この図1にお
いて、本実施の形態によるシールド掘進機は、シールド
掘進機の胴体でありかつ後述する中折れを可能とするた
めに掘進方向最前部に位置する前胴1A及びその後方側
に隣接する後胴1Bを折り曲げ可能に連結した構造とな
っているシールド本体1と、前記前胴1Aをさらにフー
ド部1Aaとガータ部1Abに区分するように設けら
れ、前記前胴1A内部を掘削室P(後述)内の泥水から
隔離する隔壁2と、前記前胴1Aの掘進方向前方側(図
1中左側)に設けられ、地山の切羽(図示せず)を掘削
して掘削室P(後述)へ取り込むカッタヘッド3と、こ
のカッタヘッド3を回転駆動するカッタ駆動装置(例え
ば電動モータや油圧モータ)4と、前記の隔壁2に取り
付けられ、カッタ駆動装置4からの駆動力を前記カッタ
ヘッド3に伝達する回転伝達機構5と、前記のカッタヘ
ッド3のすぐ後方に形成される掘削室P内に取り込まれ
た掘削土砂に対し注水を行うための送泥管6と、その掘
削室P内で注水された掘削土砂を泥水の状態で吸い込
み、前記後胴1Bの掘進方向と反対側(図1中右側)に
搬送し排出する排泥管7と、前記後胴1B内に設けら
れ、トンネル(図示せず)の内面を覆工するセグメント
リングSを順次組み立てるエレクタ装置9と、前記回転
伝達機構5を介し前記隔壁2に回転自在に支持されるセ
ンターシャフト10とを有している。
【0023】前記の前胴1Aと後胴1Bとの間には、そ
れらを互いに摺動可能に連結する中折れ機構11が設け
られている。すなわち、後胴1Bの前胴側端部には、外
周面がほぼ球面状の摺動部11aが設けられており、前
胴1Aの後端部にはその摺動部11aに摺接し摺動部1
1aと前胴1A後端部との間をシールする(土砂、地下
水の浸入を防止する)略リング状のシール部材11bが
設けられており、これら摺動部11aとシール部材11
bとで中折れ機構11を構成している。
【0024】そしてこのとき、前胴1A内部の前方側に
設けた中折れジャッキブラケット12と後胴1Bの最前
部(詳細には前記摺動部11aの内周側)に設けたリン
グガーダ13の前方側部分13Aに取り付けた中折れジ
ャッキブラケット13aとの間に、周方向に複数本(例
えば8本)の中折れジャッキ(前胴推進ジャッキ)14
が設けられ、これら中折れジャッキ14の伸縮動作によ
り前記中折れ機構11を介して前胴1Aと後胴1Bとを
折り曲げ、それらのなす角度を変化させて掘進方向を変
えられるようになっている。
【0025】また、後胴1Bに設けた前記のリングガー
ダ前方側部分13Aには、シールドジャッキブラケット
13bを介して周方向に複数本(この例では16本、後
述の図2参照)のシールドジャッキ15が取り付けられ
ている。このシールドジャッキ15は、ロッド部15a
(後述の図4等参照)及びボトム部からなる油圧シリン
ダを内蔵したシールドジャッキ本体15Aと、セグメン
トリングS側に設けられるスプレッダ部15Bとを備え
ており、シールドジャッキ本体15Aは、掘進方向前端
部15Aaと掘進方向後端部15Abとを備えている。
前記掘進方向前端部15Aaは、例えば前記シールドジ
ャッキブラケット13b内に設けたピン(図示せず)を
介しシールドジャッキブラケット13bに回動自在に結
合されている。また、前記スプレッダ部15Bは、例え
ば球面軸継手29を介し前記掘進方向後端部15Abに
回動自在に接続されている。なお、シールドジャッキ本
体15Aの中間部分は、リングガーダ後方側部分13B
に設けた貫通孔16(後述の図2参照)内を貫通するよ
うに配置されている。
【0026】そして、これらシールドジャッキ15は、
等間隔に環状に配置されており(後述の図2参照)、そ
れらを伸長させて掘進方向後端部15Abに接続された
スプレッダ15Aを既設のセグメントリングSに押し付
けることにより、その押し付け反力が、リングガーダ1
3、中折れジャッキ14、中折れジャッキブラケット1
2、隔壁2、回転伝達機構5、及びセンターシャフト1
0を介してカッタヘッド3に掘進方向前方側へ推進力と
して与えられる。これにより、掘進中においてカッタヘ
ッド3を地山の切羽に押し付けるようになっている。
【0027】なお、図1に示すように、シールドジャッ
キ15のスプレッダ部15Bは、セグメントリングSの
配設位置に対応する位置、すなわちシールド本体1(詳
細には後胴1B)の内周側直近に設けられている。これ
に対し、シールドジャッキ本体15Aは、前記中折れ機
構11との干渉を避ける必要から上記スプレッダ部15
Bの径方向位置よりもさらに径方向内周側に設けられて
いる。この結果、通常のこの種のシールド掘進機と同
様、シールドジャッキ本体15Aの軸心位置と、スプレ
ッダ部15Bの軸心位置(押圧中心位置)とが径方向に
ずれる(偏心する)構造となっている。
【0028】前記のカッタヘッド3は、径方向中央部
(内側)に位置し前記センターシャフト10の掘進方向
前方側の先端部に固定された略円盤構造の面板27と、
この面板27のさらに掘進方向前方側に固定されたセン
ターカッタ28とを備えている。
【0029】前記の面板27は、多数のカッタビット
(図示せず)を備えており、これによって、カッタヘッ
ド3が回転すると外径が前記シールド本体1の外径にほ
ぼ等しい円形断面形状を掘削できるようになっている。
【0030】なお、面板27には、公知のコピーカッタ
(オーバカッタ)30が設けられており、トンネルの曲
線部分を施工する時にこのコピーカッタ30でカーブ内
側側面の掘削及び土砂取り込みを行うことにより、より
広い範囲を余堀りしてシールド掘進機の通過する通路を
確保できるようになっている。但し、前記の中折れジャ
ッキ14による前胴1Aと後胴1Bとの中折れ動作によ
って、このコピーカッタ30による余堀り量の低減が図
られている。
【0031】前記の送泥管6及び排泥管7の先端側は、
前記シールド本体1内側から前記隔壁2を貫通して前記
掘削室Pに露出しており、それぞれ先端部分に送泥口6
a及び吸込口7aを備えている。送泥管6の送泥口6a
は前記掘削室Pの上部に開口しており、また排泥管7の
吸込口7aは前記掘削室Pの下部に開口している。
【0032】また、送泥管6及び排泥管7の後端側は、
前記後胴1Bからさらに後方(すなわちシールド掘進機
外)へと延設されている。このとき、排泥管7の後端は
所定箇所に設けた吸込ポンプ(図示せず)に接続されて
おり、この吸込ポンプの吸い込み力によって、前記のよ
うに掘削室P内の泥水を吸込口7aから吸い込み、排泥
管7を介して掘進方向と反対側(図1中右側)に搬送す
るようになっている。この搬送されてきた泥水は、最終
的に、トンネル坑外に設けられた泥水処理設備(図示せ
ず)で所定の処理(例えば浄化処理)された後、前記送
泥管6に接続された送泥ポンプ(図示せず)の吐き出し
力によって送泥管6を介し再びシールド掘進機内へと送
り込まれ、先端の前記送泥口6aから再び掘削室P内へ
と還流させられる。なお、17は、バイパスバルブを備
えたバイパス管であり、掘進開始前等の所定の場合に、
送泥ポンプから送泥管6を介し導かれてきた水を送泥口
6aから掘削室P内に送り込まず直接排泥管7へとバイ
パスさせシールド本体1内で還流させるときに使用する
ものである。
【0033】なお、後胴1Bの最後端部には、複数のテ
ールパッキン8aを備えたテールシール部8が設けられ
ており、これによって、前進していくシールド掘進機の
シールド本体1の後端部と前記セグメントリングSとの
間のシールを行い、シールド掘進機外から機内への止水
及び土砂浸入防止を図るようになっている。
【0034】前記のエレクタ装置9は、前記後胴1Bの
内周に沿って配置されたガイドローラ(図示せず)によ
り案内され、後胴1Bに装備された旋回用モータ(同)
によって旋回駆動されるエレクタリング18と、このエ
レクタリング18から後方側に向けて突出した左・右1
対のエレクタアーム19と、これらエレクタアーム19
に設けられた押付ジャッキ(図示せず)によって前記エ
レクタリング18の径方向に摺動させられる略門型形状
の吊りビーム21と、この吊りビーム21に設けられ前
記エレクタアーム19をそれぞれ貫通する左・右2本の
ガイドロッド22,22と、前記吊りビーム21の中央
部にスライダガイド(図示せず)を介して支持されたス
ライダ24と、前記吊りビーム21に装備された前後摺
動ジャッキ25と、前記スライダ24に設けられ前記摺
動ジャッキ25により前記エレクタリング18の軸線方
向に摺動させられるセグメント把持部26とを有する。
【0035】上記構造により、エレクタ装置9は、前記
セグメントリングSの分割ピースを構成するセグメント
So(後述の図9参照)を1つずつ吊り上げ、所定の組
立位置に搬送し、軸方向(掘進前後方向)に隣接する既
設セグメントリングS及び周方向に隣接する既設セグメ
ントに順次ボルト締結してセグメントリングSを組み立
てるようになっている。
【0036】なお、上記セグメントSoとしては、この
例では、後述の図13に示すように、軸方向隣接セグメ
ントリングとの接続用のリング継手(ダウエル)を備え
たいわゆるコネックスセグメントを使用している。但
し、本発明の適用はこれに限られるものでなく、セグメ
ントリング間を凹凸ほぞのかみ合わせで係合させるいわ
ゆるほぞ付きセグメントや、あるいはその他通常のセグ
メントを使用してもよいことは言うまでもない。
【0037】以上のような基本構成の本実施の形態のシ
ールド掘進機において、最も大きな特徴は、前述したよ
うに周方向16箇所に設けたシールドジャッキ15に対
し、隣接ジャッキ間を選択的に連結・解放可能なロック
装置100を設けたことである。
【0038】図2は、そのロック装置100の配置状態
を表す図1中II−II断面による横断面図である。なお、
煩雑を防止するために、送泥管6、排泥管7、及びエレ
クタ装置9等の図示を省略している。また、図中S付き
の数字は、後述のジャッキ符号を表したものである。
【0039】この図2において、前述したように、周方
向16箇所にほぼ等間隔でシールドジャッキ15が設け
られており、相互に隣接する各シールドジャッキ15,
15間に16個の前記ロック装置100がそれぞれ設け
られている。
【0040】図3は、図2中A部拡大図にほぼ相当する
図であり、図4は図3中B方向から見た矢視上面図であ
る。これら図3及び図4において、各シールドジャッキ
15のスプレッダ部15Bは、その周方向両側にそれぞ
れブラケット31a,31bをそれぞれ備えている。前
記ロック装置100は、隣接する2つのシールドジャッ
キ15のうち一方側シールドジャッキ15の前記ブラケ
ット31aに固定される雌側係合部100Aと、この雌
側係合部と係合する雄側係合部100Bとから構成され
ている。
【0041】図5は、これら雌側係合部100A及び雄
側係合部100Bの詳細構造を表す図4中C部拡大図で
あり、図6は、図5中D方向から見た矢視図(但し煩雑
を避けるためにスプレッダ部15Bの図示を省略)であ
る。
【0042】これら図5及び図6において、雄側係合部
100Bは、略平板状の略プレート状部材32と、この
略プレート状部材32を固定支持するとともにボルト3
3を介し前記ブラケット31bに取り付けられる取付け
部34とを備えている。このとき、前記プレート部材3
2は、シールド掘進方向(図5中上下方向)を軸方向と
する長穴形状の各上下一対の凹部35a,35b,35
c,35dを備えている。それら4つの凹部35a〜d
のうち、対角線状に配置される凹部35a,35d、及
び凹部35b,35cがそれぞれ同一形状となってお
り、凹部35a,35cのほうが凹部35b,35dよ
りも軸方向長さがより長くなっている。
【0043】一方、雌側係合部100Aは前記雄側係合
部100Bに対向する位置に設けられており、弾性力に
よって前記凹部35a及び35dに上下一対のピストン
部材36を貫入させ雄側係合部100Bと係合状態を形
成するばねピストン機構37A,37Bと、これらばね
ピストン機構37A,37Bを支持する上下一対の略ハ
ート型の取付板38と、これら上下一対の取付板38を
固定支持するとともにボルト39を介し前記スプレッダ
ブラケット31aに取り付けられる取付け部40とを備
えている。
【0044】前記ばねピストン機構37A及び37B
は、互いにほぼ同様の構造である。それら2つのばねピ
ストン機構37A,37Bのうち、ばねピストン機構3
7Aを例にとってその詳細構造を以下に説明する。
【0045】図7(a)〜(f)は、ばねピストン機構
37Aの詳細構造を表す、図5中VII−VII断面による横
断面図にほぼ相当する図である。これら図7(a)〜
(f)において、ばねピストン機構37Aは、前記上下
一対のピストン部材36,36と、前記取付板38に設
けた貫通孔38aに挿入固定され、前記ピストン部材3
6,36を上下方向摺動可能にそれぞれ収納する上下一
対のピストンケース41,41と、それらピストンケー
ス41,41の入口部(上端面又は下端面)をそれぞれ
塞ぐ上下一対の蓋部材42U,42Lと、それら蓋部材
42U,42Lと前記ピストン部材36,36との間に
配置され、ピストン部材36,36を蓋部材42U,4
2Lから離間する方向へ付勢する上下一対のばね(皿ば
ね)43,43(但し煩雑を避けるため図7(a)及び
図7(d)のみに図示)とを備えている。
【0046】このとき、前記の上蓋部材42U及び下蓋
部材42Lの外周部には図示しないネジ山が形成されて
おり、これに対応して前記ピストンケース41,41の
入口部内周側にもネジ山が形成されており、そのピスト
ンケース41に上下蓋部材42U,42Lがねじ込まれ
ることにより固定されるようになっている。
【0047】図8(a)は、前記の上蓋部材42Uの詳
細構造を表す上面図であり、図8(b)は、前記の下蓋
部材42Lの詳細構造を表す下面図であり、図8(c)
はそれら上蓋部材42U及び下蓋部材42Lの締め付け
器具44の構造を表す側面図である。
【0048】図8(a)において、上蓋部材42Uは、
径方向中央部に略正方形状の角穴42Uaが形成されて
いる。なおこの角穴42Uaの大きさは、後述の締め付
け器具44の凸係合部44a及び中間部44bよりも十
分に大きく、締め付け器具44が回転しても干渉しない
ようになっている。そして、上蓋部材42Uを前記ピス
トンケース41に取り付けるときに、図示しない上蓋用
締め付け器具の凸係合部を上蓋部材角穴42Uaに係合
させて回転させることにより、適宜上蓋部材42Uとピ
ストンケース41とのネジ結合を締結・緩解することが
できる。そしてこれにより、上蓋部材42Uに端部を接
するばね部材43の付勢力(押圧力)を適宜調整できる
ようになっている。
【0049】また図8(b)において、下蓋部材42L
は、径方向中央部に略正方形状の角穴42Laが形成さ
れ、さらにその奥(図7(a)〜(f)参照)には、そ
の角穴42Laより大径(前記上蓋部材角穴42Uaと
ほぼ同径)の円孔42Lbが設けられている。このと
き、図8(c)に示す前記締め付け器具44の下端部
に、前記角穴42Laに係合する角筒状の凸係合部44
aが設けられている。またこのとき、前記締め付け器具
44の上端部には、図示しない調整工具(レンチ)の角
筒状の凸係合部に係合する角穴44bが設けられてい
る。そして、下蓋部材42Lを前記ピストンケース41
に取り付けるときには、上方から前記締め付け器具44
を上蓋部材42Uの上記角穴42Ua内に貫通させ、さ
らに下蓋部材42Lの上記円孔42Lb内に貫通させ
て、前記締め付け器具凸係合部44aを下蓋部材角穴4
2Laに背面側から係合させる。そして、前記締め付け
器具角穴44bに前記調整工具(レンチ)の凸係合部を
係合させて回転させることにより、上記同様、適宜下蓋
部材42Lとピストンケース41とのネジ結合を締結・
緩解することができ、これによって下蓋部材42Uに端
部を接するばね部材43の付勢力(押圧力)を適宜調整
できるようになっている。
【0050】上記のような構造により、ばねピストン機
構37Aは、図5及び図6に示すような略プレート状部
材32の前記凹部35aへの係合状態において、その係
合状態を維持するための所定の係止力(=前記ばね部材
43の付勢力)を付与するようになっている。
【0051】なお、以上はばねピストン機構37Aを例
にとって説明したが、特に図示しないが前述のようにも
う一方のばねピストン機構37Bもほぼ同様の構造であ
り、図5及び図6に示すような略プレート状部材32の
前記凹部35dへの係合状態において、その係合状態を
維持するための所定の係止力(=前記ばね部材43の付
勢力)を付与するようになっている。
【0052】ここで、前記の図7(a)〜(f)は、ば
ねピストン機構37Aの略プレート状部材凹部35aと
の係合状態に至るまでの係合挙動の一例を表したもので
ある。
【0053】まず最初に、図5において左側に示すシー
ルドジャッキロッド部15aが、当初右側に示すシール
ドジャッキロッド部15aよりも相対的に下方(言い換
えればシールド掘進機後方側)にあり、これによって図
5中左側のシールドジャッキロッド部15aに接続され
た略プレート状部材32は、図5中右側のシールドジャ
ッキロッド部15aに接続されたばねピストン機構37
Aの上下ピストン部材36,36と接することなく離れ
ている(図示せず)。
【0054】この状態から、図5中左側のシールドジャ
ッキ15が縮短(又は図5中右側のシールドジャッキ1
5が伸長、以下同様)すると、略プレート状部材32の
一方側の縁部32aがまず上下ピストン部材36,36
の押圧力に打ちかってそれらの間隙に貫入しはじめ(図
7(a)の状態)、さらにそれら上下ピストン部材3
6,36間の間隙を上下方向に押し広げながら略プレー
ト状部材32が進んでいく(図7(b)の状態)。
【0055】その後、上下ピストン部材36,36が略
プレート状部材32の前記縁部32aを乗り越え、凹部
35cへ係合する。但し、この係合は、主として図5及
び図6に示す最終的な凹部35aへの係合へのガイドと
しての役割であり、図5より明らかに類推できるよう
に、この時点ではもう一方のばねピストン機構37Bは
略プレート状部材32と離間している。
【0056】さらに図5中左側のシールドジャッキ15
が縮短すると、略プレート状部材32の凹部35c,3
5a間に位置する中間縁部32b1が上下ピストン部材
36,36の間隙に貫入しはじめ(図7(d)の状
態)、さらに中間縁部32b1がそれら上下ピストン部
材36,36間の間隙を上下方向に押し広げながら略プ
レート状部材32が進んでいく(図7(e)の状態)。
【0057】そして、上下ピストン部材36,36が略
プレート状部材32の前記中間縁部32b1を乗り越
え、凹部35cへと係合する。この係合と同時に、もう
一方のばねピストン機構37Bの上下ピストン部材3
6,36も、略プレート状部材32の前記縁部32aを
乗り越え、前記凹部35dに係合し、これによって図5
及び図6に示す最終的な係合状態(言い換えれば、2つ
のシールドジャッキ15,15の連結状態)が実現す
る。
【0058】なお、図5及び図6に示す係合状態から、
図5中左側のシールドジャッキ15を伸長(又は図5中
右側のシールドジャッキ15を縮短)させて上記と逆向
きの挙動を行わせることにより、当初の非係合状態(係
合前の状態、言い換えれば2つのシールドジャッキ1
5,15の非連結解放状態)に戻すことができることは
言うまでもない。
【0059】一方、特に詳細な図示を省略するが、図5
において左側に示すシールドジャッキロッド部15aが
当初右側に示すシールドジャッキロッド部15aよりも
相対的に上方(言い換えればシールド掘進機前方側)に
あった場合は、まず、その状態から、図5中左側のシー
ルドジャッキ15が伸長(又は図5中右側のシールドジ
ャッキ15が縮短、以下同様)して、略プレート状部材
32の他方側の縁部32cがばねピストン機構37Bの
上下ピストン部材36,36の間隙に貫入し押し広げな
がら進む。その後、ばねピストン機構37Bの上下ピス
トン部材36,36が前記縁部32cを乗り越え、凹部
35bへ係合するが、この時点ではばねピストン機構3
7Aは略プレート状部材32の前記縁部32c側に離間
している。
【0060】さらに図5中左側のシールドジャッキ15
が伸長すると、略プレート状部材32の凹部35b,3
5d間に位置する中間縁部32b2が上下ピストン部材
36,36の間隙に貫入し上下ピストン部材36,36
間の間隙を上下方向に押し広げながら進み、上下ピスト
ン部材36,36が略プレート状部材32の前記中間縁
部32b2を乗り越え、凹部35dへと係合する。この
係合と同時に、もう一方のばねピストン機構37Aの上
下ピストン部材36,36も、略プレート状部材32の
前記縁部32cを乗り越え、前記凹部35aに係合す
る。
【0061】この係合状態から、上記と逆向きの挙動を
行わせることにより、当初の非係合状態(係合前の状
態)に戻すことができる。
【0062】なお、上記係合の際には、前記雄側係合部
100Bの略プレート状部材32に設けた凹部35a,
35b,35c,35dを長穴形状としたのは、係合時
に生じうるスプレッダ部15Bのヨーイングの反動で雄
側係合部100Bと雌側係合部100Aとの係合がはず
れないようにするためである。
【0063】以上において、ロック装置100が、各請
求項記載の複数のシールドジャッキのうち隣接するシー
ルドジャッキ間を選択的に連結・解放可能な解結手段を
構成し、そのうち雄側係合部100Bが、互いに隣接す
る一方のシールドジャッキに設けた第1係合手段を構成
し、雌側係合部100Aが、互いに隣接する他方のシー
ルドジャッキの前記第1係合手段に対向する位置に設け
られ前記第1係合手段と係合する第2係合手段を構成
し、ピストン機構37A,37Bが、前記第1係合手段
に対し、係合状態を維持するための所定の係止力を付与
する係止力付与手段を構成する。
【0064】次に、以上のように構成した本実施の形態
のシールド掘進機の動作及び作用を以下に説明する。
【0065】(1)シールド掘進機の概略動作 本実施の形態のシールド掘進機においては、カッタ駆動
装置4の駆動力でカッタヘッド3を回転駆動し、カッタ
ヘッド3の面板27A〜Dに設けた前記カッタビット2
9により地山の切羽を掘削する。このときのカッタヘッ
ド3への推進力は、前述したように、既設のセグメント
リングSを反力受けとしてシールドジャッキ15を掘進
方向に伸張させることにより与えられる。
【0066】掘削された土砂は、面板27のスリット
(図示せず)から掘削室P内に取り込まれた後、送泥管
6の送泥口6aから注水されて泥水状態とされ、この状
態で吸込口7aから吸い込まれ、排泥管7を介して搬送
排出される。
【0067】このようにして所定距離(例えばシールド
ジャッキ15の1ストローク分の距離)だけ掘削を行っ
た後、シールドジャッキ15を縮め、スプレッダ16と
既設のセグメントリングSとの間に生じたスペースに、
エレクタ装置9で新たなセグメントリングSを組み立て
て配置する。このとき、セグメントリングSの周囲にで
きる空洞部分には例えば図示しない注入手段で裏込め剤
が注入され、これによりこの空洞部分が埋められる。
【0068】そして、上記新たに配置したセグメントリ
ングSを再び反力受けとしてシールドジャッキ15を伸
び状態にしシールド本体1を前方へ推進させつつ、カッ
タヘッド3を回転させて再び地山の掘削を行っていく。
【0069】以上の手順を繰り返し、前述した円形断面
のトンネルを掘進する。なお、シールド掘進機が通過し
た後のセグメントリングSの周囲の土砂に対しては、例
えば図示しない注入手段で時効硬化する裏込め剤を注入
充填し、トンネル壁面を地山に固定する。
【0070】(2)シールドジャッキの推進動作 上記のような基本動作である本実施の形態のシールド掘
進機の詳細動作上の最も大きな特徴の1つは、前述した
地山切羽掘削時のシールドジャッキ15の推進動作にあ
る。
【0071】すなわち、前述したように、本実施の形態
のシールド掘進機においては、シールド掘進機の周方向
に16個設けたシールドジャッキ15でセグメントリン
グSに反力をとって推進する。このとき、軸方向(掘進
方向)のある段において周方向に分割したセグメントを
順次組み立ててセグメントリングSを構築した後、その
セグメントリングSに押し付け力を作用させる際、前記
ロック装置100を用いてすべての隣接シールドジャッ
キ15間を連結した状態(図2に示す状態)で全シール
ドジャッキ15を一体として伸長動作を行わせる。
【0072】このように全シールドジャッキ15を連結
することにより、それら全体が略環状構造物を構成する
とともに、各シールドジャッキ15間の周方向距離を一
定に拘束することができる。したがって、前述したよう
な偏心構造に基づきスプレッダ部15Bからセグメント
を径方向外周側へ押す力(すべり荷重)が作用すると
き、何らかの事情によってそのすべり荷重の大きさが一
時的あるいは局所的に過大となりスプレッダ部15Bが
セグメントリングS表面を外周側にすべろうとしても、
そのすべり動作が拘束されることとなる。したがって、
すべり荷重によるセグメントSoの破損を確実に防止す
ることができ、これによってトンネル構造物の耐久性を
向上することができる。
【0073】なお、必ずしも全シールドジャッキ15を
連結するのには限られず、複数(例えば3つ以上)のシ
ールドジャッキ15を連結すれば、それら全体が部分環
状構造物を構成するとともに、各シールドジャッキ15
間の周方向距離を一定に拘束できるので、上記同様の効
果を得ることができる。
【0074】(3)セグメントリングの組立動作 上記本実施の形態のシールド掘進機の詳細動作における
もう1つの特徴は、前述した掘削後シールドジャッキ1
5を縮めつつ行う新たなセグメントリングSの組み立て
動作にある。
【0075】この動作について、図9〜図13を用いて
説明する。一般に、シールド掘進機を用いたシールド工
法においては、上述のようにセグメントを順次組み付け
ていくとき、トンネル構造物の強度を十分に確保する観
点から、周方向隣接セグメント同士を締結固定する周方
向位置を軸方向(掘進方向)において常に同一とせず、
軸方向ある段の各セグメントの周方向締結位置と次の段
の各セグメントの周方向締結位置とを順次異ならせる
(いわゆる千鳥配列とする)。
【0076】図9(a)及び図9(b)は、本実施の形
態のシールド掘進機によるシールド掘進方法にて上記千
鳥配列を行うために採用されるセグメントリングSの配
置構造の一例を表す図である。この例では、セグメント
リングSを、6つのセグメント、すなわちセグメント符
号A,B1,B2,C1,C2,KのセグメントSo
(以下適宜、A−セグメント、B1−セグメント、B2
−セグメント、C1−セグメント、C2−セグメント、
K−セグメントと称する)に分割している。そして、千
鳥配列を行うために、それら6つのセグメントSoの配
置パターンを2つ設定している。
【0077】図9(a)は、その2つの配置パターンの
うち甲組と称する配置パターンを表すものであり、図示
のように、セグメントリングSの最下部(底部)近傍に
A−セグメントを配置し、それより上方側へ向かってB
2−セグメント及びC2−セグメント、B1−セグメン
ト及びC1−セグメントと順次隣接させて配置し、セグ
メントリングSの最上部(頂部)近傍に最も小さなK−
セグメントを配置するものである。
【0078】図9(b)は、もう一方の配置パターンで
ある乙組と称するパターンを表すものであり、図示のよ
うに、セグメントリングSの最下部(底部)近傍にA−
セグメント及びB2−セグメントを配置し、それより上
方側へ向かってC2−セグメント及びB1−セグメン
ト、C1−セグメント及びK−セグメントと順次隣接さ
せて配置するものである。
【0079】なお、前述したように、この例では、これ
らA−セグメント、B1−セグメント、B2−セグメン
ト、C1−セグメント、C2−セグメント、K−セグメ
ントはすべてコネックスセグメントであり、セグメント
本体から、軸方向隣接セグメントリングとの接続用のリ
ング継手(ダウエル)D(図示せず、後述の図13参
照)を複数個突出させた構造となっている。
【0080】本実施の形態のシールド掘進機では、上記
甲組及び乙組の配置パターンを、掘進方向に向かって交
互に行い、セグメントリングSを構築していく。そのた
め、新たなセグメントリングSを組み立てる都度、すな
わち軸方向に1リング分進んだ位置にセグメントを組み
立てる都度、セグメントSoの配置パターンが甲組→乙
組→甲組→乙組と交互に変化することとなる。この結
果、セグメントリングSを構築するべくセグメントSo
を組み付ける際のシールドジャッキ15の伸縮動作パタ
ーンも、甲組と乙組とで交互に変化することとなる。
【0081】図10〜図12は、上記セグメントSo組
み付け時のシールドジャッキ15の伸縮動作パターンの
一例を示した展開図であり、ある軸方向位置において甲
組配置パターンによるセグメントリングSの構築が終了
した後、次の段において乙組配置パターンによりセグメ
ントリングSを構築していくときの様子を順次表したも
のである。以下、その動作手順を順次説明する。
【0082】なお、これら図10〜図12においては、
シールド掘進機の全周にわたって設けた16個の前記シ
ールドジャッキ15の位置及びその動作挙動を展開図で
表しており、また16個のシールドジャッキ15それぞ
れをジャッキ符号S1〜S16にて表している(以下適
宜、シールドジャッキS1のように称する)。このと
き、図中左右方向中央部(シールドジャッキS16とシ
ールドジャッキS1との間)がセグメントリングSの最
上部に相当し、左右両側端(シールドジャッキS9とシ
ールドジャッキS8との間)がセグメントリングSの最
下部に相当している。すなわち、シールドジャッキS1
〜S16は、シールド掘進機後方側からみて、最上部や
や右側のシールドジャッキS1から、時計回りにシール
ドジャッキS2→S3→ … →S15→S16と配置
されていることになる。なお、前述の6種類のセグメン
トSo(セグメント符号A,B1,B2,C1,C2,
K)についても、その周方向位置を展開した形で併せて
示している(図2中S付きの数字で示したジャッキ符号
参照)。
【0083】まず、甲組配置パターンによるセグメント
リングSの組立終了後、全シールドジャッキS1〜S1
6を伸長させてセグメントリングSを押し付け、前述し
たようにその反力によってシールド掘進機を推進させ
る。このとき、前述したように、全てのシールドジャッ
キS1〜S16をロック装置100によって連結した状
態で推進させる(図10(a))。
【0084】その後、最下部近傍のA−セグメントを組
み付けるために、シールドジャッキS14,S15,S
16,S1,S2,S3,S4,S5,S6を伸長させ
た状態のまま(=これら9つはロック装置100で連結
した状態のまま)、残りのシールドジャッキS7,S
8,S9,S10,S11,S12,S13を同時に
(=これら7つを連結した状態のまま)縮短させる。但
し、このときの縮短距離は、前述したように各セグメン
トSoはすべてコネックスセグメントであり、図示しな
いリング継手が突出していることから、この突出寸法
(いわゆる挿入しろ)の分、A−セグメント本体部分の
掘進方向寸法より若干大きめの寸法が空くように大きめ
に縮短させる必要がある(図10(b)、後述の図13
も参照)。この動作により、シールドジャッキS13,
S14の間のロック装置100、及びシールドジャッキ
S6,S7の間のロック装置100の連結が解放される
ことになる。なお、全シールドジャッキS1〜S16を
一度に縮短させないのは、切羽土圧によるシールド本体
1の後退を防止するためである。
【0085】その後、前記エレクタ装置9によってA−
セグメントを組み付け、A−セグメントの位置に対応す
る3つのシールドジャッキS9,S10,S11をわず
かに伸長させ、A−セグメントに当接させる(図10
(c))。なお、このときの押し付け力は、上記のよう
に切羽土圧によるシールド本体1の後退を防止する程度
の力(突っ張る程度の力)で足り、前述のような推進時
の押し付け力よりもはるかに小さいもので足りる。この
動作により、シールドジャッキS11,S12の間のロ
ック装置100、及びシールドジャッキS8,S9の間
のロック装置100の連結が解放されることになる。
【0086】次に、同じく最下部近傍のB2−セグメン
トを組み付けるために、他のシールドジャッキの状態を
変えないまま、シールドジャッキS4,S5,S6を同
時に(=これら3つを連結した状態のまま)縮短させ、
既に縮短しているシールドジャッキS7,S8,S1
2,S13と同じ位置とする。この動作により、シール
ドジャッキS3,S4の間のロック装置100の連結が
解放された後、縮短位置にてシールドジャッキS6,S
7の間のロック装置100が再び連結されることになる
(図10(d))。ここでさらに、B2−セグメントを
組み付けるときの干渉を防止するために、シールドジャ
ッキS9のみを、シールドジャッキS9,S10の間の
ロック装置100の連結が完全に解放されない程度に
(図10(e))ごくわずかに(既に縮短しているシー
ルドジャッキS4,S5,S6,S7,S8,S12,
S13の位置より後方側となるように)縮短させる。な
おこのとき、シールドジャッキS8,S9の間のロック
装置100は連結されない。
【0087】その後、前記エレクタ装置9によってB2
−セグメントを組み付け、B2−セグメントの位置に対
応する3つのシールドジャッキS6,S7,S8をわず
かに伸長させてB2−セグメントに当接させる。これに
より、シールドジャッキS5,S6の間のロック装置1
00の連結が解放される。またこのとき、シールドジャ
ッキS9をごくわずかに伸長させて元の位置に戻し、A
−セグメントに再び当接させる。これにより、シールド
ジャッキS9,S10の間のロック装置100が再び連
結状態となる(図10(f))。
【0088】次に、A−セグメントの上方に隣接するC
2−セグメントを組み付けるために、シールドジャッキ
S14,S15,S16を同時に(=これら3つを連結
した状態のまま)縮短させ、縮短位置にあるシールドジ
ャッキS4,S5,S12,S13と同じ位置とする。
この動作により、シールドジャッキS16,S1の間の
ロック装置100の連結が解放された後、縮短位置にて
シールドジャッキS13,S14の間のロック装置10
0が再び連結されることになる(図11(a))。なお
図13はこの図11(a)中E部の詳細を表す部分拡大
図である。ここでさらに、C2−セグメントを組み付け
るときの干渉を防止するために、シールドジャッキS1
1のみを、シールドジャッキS10,S11の間のロッ
ク装置100の連結が完全に解放されない程度に(図1
1(b))ごくわずかに縮短させる。
【0089】その後、前記エレクタ装置9によってC2
−セグメントを組み付け、C2−セグメントの位置に対
応する3つのシールドジャッキS12,S13,S14
をわずかに伸長させてC2−セグメントに当接させ、併
せてシールドジャッキS11を伸長させて元の位置に戻
しA−セグメントに再当接させる。これにより、シール
ドジャッキS14,S15の間のロック装置100の連
結が解放されるとともに、シールドジャッキS10,S
11の間、及びS11,S12の間のロック装置100
が再び連結状態となる(図11(c))。
【0090】次に、B2−セグメントの上方に隣接する
B1−セグメントを組み付けるために、シールドジャッ
キS1,S2,S3を同時に(=これら3つを連結した
状態のまま)縮短させる。これにより、縮短位置にてシ
ールドジャッキS16,S1の間及びS3,S4の間の
ロック装置100が再び連結される(図11(d))。
さらにB1−セグメントとの干渉を防止するために、シ
ールドジャッキS6のみを、シールドジャッキS6,S
7の間のロック装置100の連結が完全に解放されない
程度に(図11(e))ごくわずかに縮短させる。。
【0091】その後、前記エレクタ装置9によってB1
−セグメントを組み付け、B1−セグメントの位置に対
応する3つのシールドジャッキS3,S4,S5を伸長
させてB1−セグメントに当接させ、併せてシールドジ
ャッキS6を伸長させてB2−セグメントに再当接させ
る。これにより、シールドジャッキS2,S3の間のロ
ック装置100の連結が解放されるとともに、シールド
ジャッキS5,S6の間、及びS6,S7の間のロック
装置100が再び連結状態となる(図11(f))。
【0092】次に、C2−セグメントの上方に隣接する
C1−セグメントを組み付けるときの干渉を防止するた
めに、シールドジャッキS14のみを、シールドジャッ
キS13,S14の間のロック装置100の連結が完全
に解放されない程度に(図12(a))ごくわずかに縮
短させる。。そしてさらに、シールドジャッキS15,
S16,S1,S2同時に(=これら4つを連結した状
態のまま)ごくわずかに伸長させ、シールドジャッキS
14と同じ位置とする。これにより、シールドジャッキ
S14,S15の間のロック装置100が連結される
(図12(b))。
【0093】その後、前記エレクタ装置9によってC1
−セグメントを組み付け、シールドジャッキS14,S
15,S16,S1を同時に(=これら4つを連結した
状態のまま)伸長させてC1−セグメントに当接させあ
るいはC2−セグメントに再当接させる。これにより、
シールドジャッキS1,S2の間のロック装置100の
連結が解放されるとともに、シールドジャッキS13,
S14の間のロック装置100が再び連結状態となる
(図12(c))。
【0094】次に、C1−セグメントとB−1セグメン
トとの間のK−セグメントを組み付けるときの干渉を防
止するために、シールドジャッキS1,S3をごくわず
かに縮短させ、シールドジャッキS2と同位置とする。
これにより、シールドジャッキS16,S1の間、及び
シールドジャッキS3,S4の間のロック装置100の
連結が解放されるとともに、シールドジャッキS1,S
2の間、及びシールドジャッキS2,S3の間のロック
装置100が再び連結される(図12(d))。そして
さらに、シールドジャッキS1,S2,S3を同時に
(=これら3つを連結した状態のまま)縮短させる(図
12(e))。
【0095】その後、前記エレクタ装置9によってK−
セグメントを組み付け、シールドジャッキS1,S2,
S2を同時に(=これら3つを連結した状態のまま)伸
長させてK−セグメントに当接させる。これにより、シ
ールドジャッキS16,S1の間、及びS3,S4の間
のロック装置100が再び連結状態となる(図12
(f))。これにより、すべてのセグメントSo(セグ
メント符号A,B1,B2,C1,C2,K)の組付け
が終了してセグメントリングSが完成し、またすべての
シールドジャッキS1〜S16が各ロック装置100を
介して一体的に連結される。
【0096】このようにして乙組配置パターンによるセ
グメントリングSの組立終了後、先の図10(a)と同
様、全シールドジャッキS1〜S16を伸長させてセグ
メントリングSを押し付け、その反力によってシールド
掘進機を推進させる。
【0097】この後、詳細な説明は省略するが、乙組配
置パターンに関して図10(b)〜図10(f)、図1
1(a)〜図11(f)、及び図12(a)〜図12
(f)を用いて説明した手順と類似の手順を甲組配置パ
ターンに関しても行い、以降、乙組と甲組とを交互に繰
り返してセグメントリングSを延伸させていく。
【0098】以上の図示及び説明より明らかなように、
本実施の形態におけるロック装置100は、各セグメン
トSoの組立順序に対応した各シールドジャッキ15の
伸長・縮短動作に応じて、全シールドジャッキ15のう
ち隣接するシールドジャッキ15間を選択的に連結・解
放可能である。これにより、上記甲組、乙組以外の配置
パターンを含め、どのようなシールドジャッキ15の伸
縮動作パターンにも対応し、どの位置においても適宜連
結・解放を行うことができる。したがって、どのような
セグメントSoの千鳥配列に対しても自在に対応可能と
なるので、最適な千鳥配列を確実に実現し、トンネル構
造物の強度を確保することができる。
【0099】また、上記のように各シールドジャッキ1
5の伸長・縮短動作に応じ隣接するシールドジャッキ1
5間を連結・解放しながらセグメントSoを組み付けて
いくことは、以下のような効果もある。
【0100】すなわち、前述したようなシールドジャッ
キ本体15Aとスプレッダ部15Bとの偏心構造の結
果、ロック装置100のような連結構造がないままだ
と、シールドジャッキ15がまだセグメントに接してい
ない状態においては、スプレッダ部15Bの自重に基づ
く偶力モーメントによってシールド本体15Aのロッド
部15aが回転し、これによってスプレッダ部15Bも
回転してその位置が変わってしまう可能性がある。
【0101】本実施の形態においては、図10(a)〜
図10(f)、図11(a)〜図11(f)、及び図1
2(a)〜図12(f)を用いて上述したように、各セ
グメントSo組み付け手順において各シールドジャッキ
15はほぼ常時他のシールドジャッキ15に連結されて
おり、単独伸縮動作となる場面をなくすることができ
る。したがって、上記自重によるスプレッダ部15Bの
回転を十分に防止することができる。
【0102】以上説明したように、本実施の形態のシー
ルド掘進機によれば、推進時にセグメントリングSを押
し付ける際、ロック装置100を用いてすべての隣接シ
ールドジャッキ15間を連結した状態で全シールドジャ
ッキ15を一体として伸長させるので、外周側へのすべ
り荷重が一時的あるいは局所的に過大となっても、セグ
メントSoの破損を確実に防止することができ、トンネ
ル構造物の耐久性を向上することができる。
【0103】そしてこのとき、ロック装置100は、各
セグメントSoの組立順序に対応したどのようなシール
ドジャッキ15の伸縮動作パターンにも対応し、どの位
置においても適宜連結・解放を行うことができるので、
いかなるセグメントSoの千鳥配列パターンにも自在に
対応可能でき、トンネル構造物の強度を確保することが
できる。
【0104】また、各シールドジャッキ15はほぼ常時
他のシールドジャッキ15に連結されているので、自重
によるスプレッダ部15Bの回転を十分に防止すること
ができる。これにより、上記すべり荷重によるセグメン
トSo破損防止に加え、スプレッダ部15Bが回転しセ
グメントリングSとの接触面積(受圧面積)が少なくな
ることあるいは接触位置(受圧位置)がずれることによ
るセグメントSoの破損の可能性も防止できる。
【0105】なお、このスプレッダ部15Bの回転防止
のための構成については、本件出願人は、特願平11−
64178号(出願日:平成11年3月11日)にて、
隣接する2つのスプレッダを1対として、それら2つの
うち一方側のスプレッダに、係合用の凹部を備え他方側
スプレッダへ向けて突出した突出部材を固定し、他方側
のスプレッダに、前記凹部に係合する凸部材を備えた回
転拘束部材を固定し、前記凹部と前記凸部材とを係合さ
せるものを提唱した。
【0106】しかしながら、この先願発明では、1つの
突出部材の上下に設けた2つの凹部に上下1対の凸部材
を係合させるのみの構造であることから、ローリング方
向とピッチング方向、2つの方向の回転を同時に防止す
るという観点からは必ずしも十分とは言えず、改善の余
地があった。また、突出部材及び凸部材が摩耗等によっ
て交換する必要が生じた場合について特に配慮されてお
らず、それら突出部材及び凸部材がスプレッダに直接固
定されているため、交換時にはスプレッダ部ごと交換す
る必要があり、メンテナンスの容易性かつ迅速性の観点
から改良の余地があった。
【0107】これに対して、上記本発明の一実施の形態
においては、図5及び図6に示したように、雌側係合部
100Aにおいて、2つのばねピストン機構37A,3
7Bを斜めに設けていることにより、ローリング方向と
ピッチング方向、2つの方向の規制を同時に行い、どち
らの方向の回転も十分かつ確実に防止することができ
る。また、ロック装置100を構成する雌側係合部10
0A及び雄側係合部100Bともにブラケット31a又
は31bに対しボルト33又は39を介した取り付け構
造となっている。したがって、雌側係合部100Aや雄
側係合部100Bに摩耗、破損等が生じた場合であって
も、それら雌側係合部100Aや雄側係合部100Bの
みをブラケット31a,31bから取り外して交換すれ
ば足り、スプレッダ部15Bごと交換する必要はない。
すなわちメンテナンスを容易かつ迅速に行うことができ
る。
【0108】さらに、シールドジャッキ15のロッド部
15aが伸長した状態ではロッド部15aは長い寸法が
突出した状態となることから、その自重または推進反力
等によりロッド部15aにたわみが生じる可能性が考え
られなくもないが、上記本発明の一実施の形態は、隣接
シールドジャッキ15間を適宜数個〜全数(16個)連
結できるので、連結体としての全体の剛性を向上するこ
とができ、これによってたわみ発生を確実に防止でき
る。
【0109】なお、上記本発明の一実施の形態では、ロ
ック装置雌側係合部100Aに設けたピストン機構37
A,37Bのピストン部材36と、ロック装置雄側係合
部100Bの略プレート状部材32の材質について特に
規定しなかったが、これらの材質を互いに異なるものと
し、硬度差をつけることにより、いわゆる「かじり」を
防止することができ、よりスムーズな係合・脱係合動作
を得られる。この場合は、硬度の低い材質で構成したほ
うを適宜交換するようにすればよい。
【0110】また、上記本発明の一実施の形態では、ロ
ック装置100の雌側係合部100Aに設けたピストン
機構37A,37Bのピストン部材36にて、雄側係合
部100Bの略プレート状部材32を上・下から弾性的
に押圧することで係合させる構造としたが、これに限ら
れず、上側・下側のうち一方側を固定部材(例えば突起
部等)として、他方側の弾性的押圧手段にて略プレート
部材32を前記一方側の固定部材に押し付け係合させる
ようにしてもよい。この場合も同様の効果を得る。
【0111】さらに、上記本発明の一実施の形態におい
ては、セグメントのみでその外周部とのシールを行う通
常の工法であったが、これに限られず、セグメント外周
に防水シートを密着して貼り付けるいわゆるラッピング
シールド方式に適用してもよい。この場合、さらに以下
のような効果がある。
【0112】すなわち、防水シートを貼り付けるラッピ
ング機構は、通常、シールドジャッキスプレッダ部15
Bよりも掘進方向前方側、すなわちシールドジャッキ1
5とシールド本体1内周との間に設けられることが多
い。そして、このラッピング機構でセグメントリングS
外周側と同寸法の円筒形状に貼り合わせられ軸方向に溶
着された防水シートは、シールドジャッキ15によるシ
ールド本体1の前方への推進に伴い、スプレッダ部15
Bとシールド本体1内周との前記隙間をくぐり抜けて設
置個所へと出ていくことになる。そのため、もし前述の
ように自重によってスプレッダ部15Bが回転すると、
防水シートが前記隙間をくぐり抜けていく際にスプレッ
ダ部15Bと干渉して防水シートが破損し防水性が低下
する可能性がある。
【0113】本実施の形態のシールド掘進機では、前述
のようにロック装置100による連結によってスプレッ
ダ部15Bの回転を確実に防止できるので、ラッピング
シールド方式において上記防水性の低下を確実に防止で
きる。
【0114】また、上記本発明の一実施の形態では、ロ
ック装置100は隣接シールドジャッキ15のスプレッ
ダB同士を連結したが、これに限られず、他の部位、例
えばロッド部15a同士を連結するように構成してもよ
い。この場合も、同様の効果を得る。
【0115】さらに、以上は、いわゆる泥水シールド掘
進機を例にとって説明したが、これに限られず、掘削室
内の掘削土砂を塑性流動化させてスクリューコンベア等
の排土装置によってシールド本体の後方へ排出する土圧
式シールド掘進機に本発明を適用してもよい。この場合
も、同様の効果を得る。
【0116】
【発明の効果】請求項1〜9記載の発明によれば、解結
手段を介して複数の隣接シールドジャッキ間を連結し、
それら複数のシールドジャッキ全体で部分環状あるいは
略環状の構造物を構成することができる。したがって、
推進時においてシールドジャッキのすべり荷重によるセ
グメントの破損を確実に防止し、トンネル構造物の耐久
性を向上できる。また請求項3記載の発明によれば、ス
プレッダ部同士の回転を防止することにより、各スプレ
ッダ部の受圧面積が減少するのを防止でき、また受圧位
置がずれるのを防止し一定に維持できる。これにより、
上記受圧面積減少あるいは受圧位置のずれによるセグメ
ントへの偏荷重発生を防止できるので、この偏荷重によ
るセグメントの破損を防止できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシールド掘進機の一実施の形態の全体
構造を表す側断面図である。
【図2】本発明のシールド掘進機の一実施の形態を構成
するロック装置の配置状態を表す図1中II−II断面によ
る横断面図である。
【図3】図2中A部拡大図にほぼ相当する図である。
【図4】図3中B方向から見た矢視上面図である。
【図5】本発明のシールド掘進機の一実施の形態を構成
するロック装置の雌側係合部及び雄側係合部の詳細構造
を表す図4中C部拡大図である。
【図6】図5中D方向から見た矢視図である。
【図7】図5中VII−VII断面による横断面図にほぼ相当
する図である。
【図8】本発明のシールド掘進機の一実施の形態に設け
たばねピストン機構の上蓋部材の詳細構造を表す上面
図、下蓋部材の詳細構造を表す下面図、及び上蓋部材及
び下蓋部材の締め付け器具の構造を表す側面図である。
【図9】本発明のシールド掘進機の一実施の形態を用い
たシールド掘進方法にて千鳥配列を行うために採用され
るセグメントリングの配置構造の一例を表す図である。
【図10】本発明のシールド掘進機の一実施の形態を用
いたシールド掘進方法にて、セグメント組み付け時のシ
ールドジャッキの伸縮動作パターンの一例を示した展開
図である。
【図11】本発明のシールド掘進機の一実施の形態を用
いたシールド掘進方法にて、セグメント組み付け時のシ
ールドジャッキの伸縮動作パターンの一例を示した展開
図である。
【図12】本発明のシールド掘進機の一実施の形態を用
いたシールド掘進方法にて、セグメント組み付け時のシ
ールドジャッキの伸縮動作パターンの一例を示した展開
図である。
【図13】図11(a)中E部拡大図である。
【符号の説明】
15 シールドジャッキ 15a ロッド部 15B スプレッダ部 32 略プレート状部材 35a〜d 凹部 36 ピストン部材 37A,B ピストン機構(係止力付与手段) 100 ロック装置(解結手段) 100A 雌側係合部(第2係合手段) 100B 雄側係合部(第1係合手段) S セグメントリング So セグメント
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 000005522 日立建機株式会社 東京都文京区後楽二丁目5番1号 (72)発明者 芳賀 由紀夫 神奈川県横浜市戸塚区名瀬町344−1 大 成建設株式会社内 (72)発明者 原 修一 栃木県那須郡西那須野町四区町1534−1 五洋建設株式会社技術研究所内 (72)発明者 松藤 広行 東京都文京区後楽2丁目2番8号 五洋建 設株式会社内 (72)発明者 坂上 義春 東京都新宿区歌舞伎町二丁目16番9号 成 和機工株式会社内 (72)発明者 飯田 吉則 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 吉田 竹志 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 森田 道明 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 羽成 節男 茨城県土浦市鴉山五丁目2218−9 Fターム(参考) 2D054 AC02 AD02 AD33 AD35

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】周方向に複数設けたシールドジャッキでセ
    グメントリングに反力をとり推進するシールド掘進機に
    おいて、 前記複数のシールドジャッキのうち隣接するシールドジ
    ャッキ間を選択的に連結・解放可能な解結手段を設けた
    ことを特徴とするシールド掘進機。
  2. 【請求項2】請求項1記載のシールド掘進機において、
    前記解結手段は、前記隣接するシールドジャッキのロッ
    ド部又はスプレッダ部同士を連結することを特徴とする
    シールド掘進機。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載のシールド掘進機にお
    いて、前記解結手段は、前記隣接するシールドジャッキ
    のスプレッダ部同士の回転を防止することを特徴とする
    シールド掘進機。
  4. 【請求項4】請求項1又は2記載のシールド掘進機にお
    いて、前記解結手段は、互いに隣接する一方のシールド
    ジャッキに設けた第1係合手段と、互いに隣接する他方
    のシールドジャッキの前記第1係合手段に対向する位置
    に設けられ前記第1係合手段と係合する第2係合手段と
    を備えることを特徴とするシールド掘進機。
  5. 【請求項5】請求項4記載のシールド掘進機において、
    前記第2係合手段は、前記第1係合手段に対し、係合状
    態を維持するための所定の係止力を付与する係止力付与
    手段を備えることを特徴とするシールド掘進機。
  6. 【請求項6】請求項5記載のシールド掘進機において、
    前記第1係合手段は、凹部を設けた略プレート状部材を
    備え、前記第2係合手段は、弾性力によって前記凹部に
    貫入し係合状態を形成するピストン部材を備えることを
    特徴とするシールド掘進機。
  7. 【請求項7】セグメントに対して反力を採るシールドジ
    ャッキの周方向一端部に設けられ、複数の凹部を有する
    プレート部材で構成される第1係合手段と、この第1係
    合手段を備えたシールドジャッキに隣接するシールドジ
    ャッキの前記第1係合手段に対向する位置に設けられ、
    前記複数の凹部に貫入し係合状態を形成する一対のピス
    トン部材を複数有する第2係合手段とからなることを特
    徴とするシールドジャッキロック装置。
  8. 【請求項8】周方向に分割したセグメントを順次組み立
    ててセグメントリングを構築し、シールド掘進機の周方
    向に複数設けたシールドジャッキで前記セグメントリン
    グに反力をとり推進するシールド掘進方法において、 各シールドジャッキを隣接するシールドジャッキに連結
    し、全シールドジャッキを一体とした状態で、前記セグ
    メントリングに反力をとり推進することを特徴とするシ
    ールド掘進方法。
  9. 【請求項9】周方向に分割したセグメントを順次組み立
    ててセグメントリングを構築し、シールド掘進機の周方
    向に複数設けたシールドジャッキで前記セグメントリン
    グに反力をとり推進するシールド掘進方法において、 前記セグメントの組立順序に応じて対応する位置のシー
    ルドジャッキを伸縮させ、 その伸縮動作に応じて隣接するシールドジャッキ間を選
    択的に連結・解放することを特徴とするシールド掘進方
    法。
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