JP2002200759A - 液体噴射記録ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

液体噴射記録ヘッドおよびその製造方法

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JP2002200759A
JP2002200759A JP2000400312A JP2000400312A JP2002200759A JP 2002200759 A JP2002200759 A JP 2002200759A JP 2000400312 A JP2000400312 A JP 2000400312A JP 2000400312 A JP2000400312 A JP 2000400312A JP 2002200759 A JP2002200759 A JP 2002200759A
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liquid
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Kenji Aono
賢治 青野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吐出安定性を向上した液体噴射記録ヘッドの
製造方法を提供する。 【解決手段】 型剤現像工程を強化現像とする。具体的
には 1.スカム(現像残さ)の大きさ規定 2.現像時間規定

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録液を微細な吐
出口から、微少液滴として吐出飛翔させて被記録媒体に
記録を行なう液体噴射記録ヘッドおよびその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】液体噴射記録方式(インクジェット記録
方式)に適用される液体噴射記録ヘッドは、一般に微細
な記録液吐出口(オリフィス)、液流路および該液流路
の一部に設けられる液体吐出エネルギー発生部を複数備
えている。そして、このような液体噴射記録ヘッドで高
品位の画像を得るためには、前記吐出口から吐出される
記録液小滴がそれぞれの吐出口より常に同じ体積、吐出
速度で吐出されることが望ましい。これを達成するため
に、特開平4−10940号〜特開平4−10942号
公報においては、インク吐出圧力発生素子(電気熱変換
素子)に記録情報に対応して駆動信号を印加し、電気熱
変換素子にインクの核沸騰を越える急激な温度上昇を与
える熱エネルギーを発生させ、インク内に気泡を形成さ
せ、この気泡の圧によりインク液滴を吐出させる方法が
開示されている。
【0003】このような方法を実現するためのインクジ
ェット記録ヘッドとしては、電気熱変換素子とオリフィ
スとの距離(以下、「OH距離」と称す。)は、正確
に、また再現良く設定できることが必要である。
【0004】従来、インクジェット記録ヘッドの製造方
法としては、特開昭57−208255号公報〜特開昭
57−208256号公報に記載されている方法、すな
わち、インク吐出圧力発生素子が形成された基体上にイ
ンク流路およびオリフィス部からなるノズルを感光性樹
脂材料を使用してパターン形成して、この上にガラス板
などの蓋を接合する方法や、特開昭61−154947
号公報に記載されている方法、すなわち、溶解可能な樹
脂にてインク流路パターンを形成し、該パターンをエポ
キシ樹脂などで被覆して該樹脂を硬化し、基板を切断後
に前記溶解可能な樹脂パターンを溶出除去する方法等が
ある。しかし、これらの方法は、いずれも気泡の成長方
向と吐出方向とが異なる(ほぼ垂直)タイプのインクジ
ェット記録ヘッドの製造方法である。そして、このタイ
プのヘッドにおいては、基板を切断することによりイン
ク吐出圧力発生素子とオリフィスとの距離が設定される
ため、インク吐出圧力発生素子とオリフィスとの距離の
制御においては、切断精度が非常に重要なファクターと
なる。しかしながら、切断はダイシングソー等の機械的
手段にて行うことが一般的であり、高い精度を実現する
ことは難しい。
【0005】また、気泡の成長方向と吐出方向とがほぼ
同じタイプのインクジェット記録ヘッドの製造方法とし
ては、特開昭58−8658号公報に記載されている方
法、すなわち、基体とオリフィスプレートとなるドライ
フィルムとをパターニングされた別のドライフィルムを
介して接合し、フオトリソグラフィーによってオリフィ
スを形成する方法や、特開昭62−264975号公報
に記載されている方法、すなわち、インク吐出圧力発生
素子が形成された基体と電鋳加工により製造されるオリ
フィスプレートとをパターニングされたドライフィルム
を介して接合する方法等がある。しかし、これらの方法
では、いずれもオリフィスプレートを薄く(例えば20
μm以下)かつ均一に作成することは困難であり、たと
え作成できたとしても、インク吐出圧力発生素子が形成
された基体との接合工程はオリフィスプレートの脆弱性
により極めて困難となる。そこで、以下に説明する製造
方法が考案されている。図面に、本発明に係わるインク
ジェット記録ヘッドの構成とその製作手順の一例が示さ
れている。
【0006】まず、本態様においては、例えば図2に示
されるような、ガラス、セラミックス、プラスチックあ
るいは金属等からなる基板1が用いられる。
【0007】このような基板1は、液流路構成部材の一
部として機能し、また、後述のインク流路およびインク
吐出口を形成する材料層の支持体として機能し得るもの
であれば、その形状、材質等に特に限定されることなく
使用できる。上記基板1上には、電気熱変換素子あるい
は圧電素子等の吐出エネルギー発生部2が所望の個数配
置される。このような、吐出エネルギー発生部2によっ
て記録液小滴を吐出させるための吐出エネルギーがイン
ク液に与えられ、記録が行われる。ちなみに、例えば、
上記吐出エネルギー発生部2として電気熱変換素子が用
いられる時には、この素子が近傍の記録液を加熱するこ
とにより、記録液に状態変化を生起させ吐出エネルギー
を発生する。また、例えば、圧電素子が用いられる時
は、この素子の機械的振動によって、吐出エネルギーが
発生される。
【0008】なお、これらの吐出エネルギー発生部2に
は、これら素子を動作させるための制御信号入力用電極
(不図示)が接続されている。また、一般にはこれら吐
出エネルギー発生部の耐用性の向上を目的として、保護
層等の各種機能層が設けられるが、もちろん本発明にお
いてもこのような機能層を設けることは一向に差し支え
ない。
【0009】図2において、インク供給口部4を基板1
上に予め設けておき、基板後方よりインクを供給する形
態を例示した。該インク供給口部4の形成においては、
基板1に穴を形成できる手段であれば、いずれの方法も
使用できる。例えば、ドリル等機械的手段にて形成して
も構わないし、レーザー等の光エネルギーを使用しても
構わない。また、基板1にレジストパターン等を形成し
て化学的にエッチングしても構わない。もちろん、イン
ク供給口を基板1に形成せず、樹脂パターンに形成し、
基板1に対してインク吐出口と同じ面に設けてもよい。
【0010】次いで、図3(図2のA−A’断面図)に
示すように、上記吐出エネルギー発生部を含む基板1上
に、溶解可能な樹脂にてインク流路パターン9を形成す
る。最も一般的な手段としては感光性材料にて形成する
手段が挙げられるが、スクリーン印刷法等の手段にても
形成は可能である。感光性材料を使用する場合において
は、インク流路パターンが溶解可能であるため、ポジ型
レジストか、あるいは溶解性変化型のネガ型レジストの
使用が可能である。
【0011】レジスト層の形成の方法としては、基板上
にインク供給口を設けた基板を使用する場合には、該感
光性材料を適当な溶剤に溶解し、PETなどのフィルム
上に塗布、乾燥してドライフィルムを作成し、ラミネー
トによって形成する。
【0012】また、インク供給口4に後工程で除去可能
な充填物を配置し通常のスピンコート法、ロールコート
法等で被膜を形成しても構わない。上記被覆された層
は、マスクを介して露光が行われ、所定の現像液を用い
て、現像が行われ、流路形成材料がパターニングされ
る。
【0013】このように、インク流路をパターニングし
た溶解可能な樹脂材料層9上に、図4に示すように、さ
らに被覆樹脂層2を通常のスピンコート法、ロールコー
ト法等で形成する。ここで、該樹脂層2を形成する工程
において、溶解可能な樹脂パターンを変形せしめない等
の特性が必要となる。すなわち、被覆樹脂層2を溶剤に
溶解し、これをスピンコート、ロールコート等で溶解可
能な樹脂パターン9上に形成する場合、溶解可能な樹脂
パターン9を溶解しないように溶剤を選択する必要があ
る。
【0014】次に、本発明に用いる被覆樹脂層2につい
て説明する。被覆樹脂層2としては、インク吐出口6を
フォトリソグラフィーで容易にかつ精度よく形成できる
ことから、感光性のものが好ましい。このような感光性
被覆樹脂層2は、構造材料としての高い機械的強度、基
板1との密着性、耐インク性と、同時にインク吐出口の
微細なパターンをパターニングするための解像性が要求
される。構造材料として優れた強度、密着性、耐インク
性を有し、かつ樹脂が常温にて固体状であれば、優れた
パターニング特性を有することがわかっており、使用さ
れる材料としては、エポキシ樹脂のカチオン重合硬化物
が用いられる。
【0015】まず、エポキシ樹脂のカチオン重合硬化物
は、通常の酸無水物もしくはアミンによる硬化物に比較
して高い架橋密度(高Tg)を有するため、構造材とし
て優れた特性を示す。また、常温にて固体状のエポキシ
樹脂を用いることで、光照射によりカチオン重合開始剤
より発生した重合開始種のエポキシ樹脂中への拡散が抑
えられ、優れたパターニング精度、形状を得ることがで
きる。
【0016】溶解可能な樹脂層上に被覆樹脂層を形成す
る工程は、常温で固体状の被覆樹脂を溶剤に溶解し、ス
ピンコート法で形成することが望ましい。
【0017】薄膜コーティング技術であるスピンコート
法を用いることで、被覆樹脂層2は均一にかつ精度良く
形成することができ、従来方法では困難であった吐出エ
ネルギー発生部7と吐出口間の距離を短くすることがで
き、小液滴吐出を容易に達成することができる。また被
覆樹脂層2とインク流路パターン(型剤)の間に、更に
処理層を形成してもよい。
【0018】ここで、被覆樹脂層2は溶解可能な樹脂層
9上にフラットに形成されることが望ましい。これは下
記の理由による。
【0019】・オリフィス面に凸凹があると凹部に不要
なインク溜を生じること、 ・被覆樹脂層2にインク吐出口を形成する際に加工が容
易であること。
【0020】そもそもスピンコート法により塗布を行う
場合は、塗布剤の粘度を10〜3000cpsとする必
要がある。これは粘度が低過ぎる時には塗布剤が流れ出
してしまい、粘度が高すぎる場合は塗布剤が均等にゆき
わたってくれないからである。したがって、被覆樹脂含
有溶液の粘度が上述の濃度において所望の粘度となるよ
うに溶剤を適宜選択することが必要である。
【0021】本発明に用いる固体状のエポキシ樹脂とし
ては、ビスフェノールAとエピクロビドリンとの反応物
のうち分子量がおよそ900以上のもの、含ブロモスフ
ェノールAとエピクロビドリンとの反応物、フェノール
ノボラックあるいはo−クレゾールノボラックとエピク
ロビドリンとの反応物、特開昭60−161973号公
報、特開昭63−221121号公報、特開昭64−9
216号公報、特開平2−140219号公報に記載の
オキシシクロヘキサン骨格を有する多感応エポキシ樹脂
等があげられるが、もちろん本発明はこれら化合物に限
定されるわけではない。
【0022】上記エポキシ樹脂を硬化させるための光カ
チオン重合開始剤としては、芳香族ヨードニウム塩、芳
香族スルホニウム塩[J.POLYMER SCI:S
ymposium No.56 383−395(19
76)参照]や旭電化工業株式会社より上市されている
SP−150、SP−170等が挙げられる。
【0023】また、上述の光カチオン重合開始剤は、還
元剤を併用し加熱することによって、カチオン重合を促
進(単独の光カチオン重合に比較して架橋密度が向上す
る。)させることができる。ただし、光カチオン重合開
始剤と還元剤を併用する場合、常温では反応せず一定温
度以上(好ましくは60°C以上)で反応するいわゆる
レドックス型の開始剤系になるように、還元剤を選択す
る必要がある。このような還元剤としては、銅化合物、
特に反応性とエポキシ樹脂への溶解性を考慮して銅トリ
フラート(トリフルオロメタンスルフォン酸銅(II)が
最適である。また、アスコルビン酸等の還元剤も有用で
ある。
【0024】さらに上記組成物に対して必要に応じて添
加剤など適宜添加することが可能である。例えば、エポ
キシ樹脂の弾性率を下げる目的で可撓性付与剤を添加し
たり、あるいは基板との更なる密着力を得るためにシラ
ンカップリング剤を添加することなどがあげられる。ま
た溶剤としては、ケトン系、エーテル系の溶剤が一般に
用いられる。次いで、上記化合物からなる感光性被覆樹
脂層2に対して、図5に示すように、マスク10を介して
パターン露光を行う。本態様の感光性被覆樹脂層2は、
ネガ型であり、インク吐出口を形成する部分をマスクで
遮蔽する(むろん、電気的な接続を行う部分も遮蔽す
る。図示せず。)。
【0025】パターン露光は、使用する光カチオン重合
開始剤の感光領域に合わせて紫外線、Deep−UV
光、電子線、X線などから適宜選択することができる。
【0026】ここで、これまでの工程は、すべて従来の
フォトリソグラフィー技術を用いて位置合わせが可能で
あり、オリフィスプレートを別途作成し基板と張り合せ
る方法に比べて、格段に精度をあげることができる。こ
うしてパターン露光された感光性被覆樹脂層2は、必要
に応じて反応を促進するために、加熱処理を行ってもよ
い。ここで、前述のごとく、感光性被覆樹脂層は常温で
固体状のエポキシ樹脂で構成されているため、パターン
露光で生じるカチオン重合開始種の拡散は制約を受け、
優れたパターニング精度、形状を実現できる。
【0027】次いで、パターン露光された感光性被覆樹
脂層2は、適当な溶剤を用いて現像され、図6に示すよ
うに、インク吐出口を形成する。ここで、未露光の感光
性被覆樹脂層の現像時に同時にインク流路を形成する溶
解可能な樹脂パターン9を現像することも可能である。
(図7参照) このようにして形成したインク流路およびインク吐出口
を形成した基板に対して、インク吐出圧力発生素子を駆
動するための電気的接合(不図示)を行ってインクジェ
ツト記録ヘッドが形成される。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記従来
の製法により作成したヘッドで、まれに吐出不良が発生
してしまうことがあった。発明者らが、不良ヘッドを詳
細に観察したところ、微少な異物が、ノズル内にあり、
それがオリフィス部に付着することで、印字でのよれが
生じていることがわかった。そのため記録ヘッド製造時
は当然として、ヘッド使用中にも、観察される異物等の
発生を抑える必要がある。本発明の目的は、吐出安定性
に優れるヘッドを、精度よく形成することである。具体
的には、印字していくとまれに観察されるノズル内異物
の発生をおさえたインクジェット記録ヘッドを提供する
ことである。
【0029】
【課題を解決するための手段】上記の課題は以下に示す
手段によって達成される。すなわち本発明は、電気熱変
換素子の形成された基板上に、これに対応して除去可能
な液流路型を形成し、前記液流路型上に、感光性を有す
る液流路形成材料を塗布した後、感光性を活性化せしめ
るエネルギーを部分的に照射して、吐出口を形成し、型
材を除去して液流路を形成する液体記録ヘッドの製造方
法において、完成後のヘッドの液流路に液体を充填した
際、観察されるスカム(現像残さ)の短手方向の幅が、
液流路形成部の液流れ方向に垂直に断面でみて液流路形
成部のテーパ部の底辺長以下でとすること、あるいは前
記液流路型を形成する工程の現像に要する時間の6倍以
上の時間をもって液流路型を形成する工程の現像を行う
工程を含むことを特徴とする液体噴射記録ヘッドの製造
方法を開示するものである。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に実施例を示し、本発明を詳
細に説明する。
【0031】<実施例1>図面を用いて詳細に説明す
る。
【0032】図2に示すように液体吐出エネルギー発生
部7として電気熱変換素子を形成した基板上1に、感光
性樹脂としてポジ型レジストをスピンコートし、プリベ
ークを行った後、液流路のマスクパターンを介してマス
クアライナーにより4.2J/cm2の露光量にて、露光を行
い、その後現像処理を浸せき480秒行い、液流路となる
型を形成した。(図3)続いて、次工程にて用いる液流
路形成材料と型との相溶防止層を処理した後、図4のよ
うにスピンナーを使用してケトン系溶剤を含む感光性エ
ポキシ樹脂からなる液流路形成材料で型を被覆し、プリ
ベークを行った後、吐出口のマスクパターンを有するマ
スク10を介してマスクアライナーにより3.0J/cm2の露光
量にて、露光を行う(図5)。続いて、現像処理を行
い、型およびノズルが形成される液流路構成材料の一部
を除去する(図6)。その後本硬化を行い、液流路形成
部2を形成する(図7)。最後にチップ大に切断、チッ
プを組み立て液体噴射記録ヘッドを完成した。
【0033】<実施例2>図面を用いて詳細に説明す
る。図2のように液体吐出エネルギー発生部7として電
気熱変換素子を形成した基板上1に、感光性樹脂として
ポジ型レジストをスピンコートし、プリベークを行った
後、液流路のマスクパターンを介してマスクアライナー
により4.2J/cm2の露光量にて、露光を行い、その後現像
処理を浸せき480秒行い、液流路となる型を形成した
(図3)。次に図4のように型をスピンナーを使用して
エーテル系溶剤を含む液流路形成材料で被覆し、プリベ
ークを行った後、吐出口のマスクパターンを有するマス
ク10を介してマスクアライナーにより3.0J/cm2の露光
量にて露光を行う(図5)。その後現像処理を行い、型
およびノズルが形成される液流路構成材料の一部を除去
する(図6)。その後本硬化を行い、液流路形成部2を
形成した。最後にチップ大に切断、チップを組み立てる
ことで液体噴射記録ヘッドを完成した(図7)。
【0034】<実施例3>図面を用いて詳細に説明す
る。図2のように液体吐出エネルギー発生部7として電
気熱変換素子を形成した基板上1に、感光性樹脂として
ポジ型レジストをスピンコートし、プリベークを行った
後、液流路のマスクパターンを介してマスクアライナー
により4.2J/cm2の露光量にて露光を行い、その後現像処
理を浸せき480秒行い、液流路となる型を形成した(図
3)。次に図4のように型をスピンナーを使用してエー
テル系溶剤に溶解させた液流路形成材料で被覆し、プリ
ベークを行った後、吐出口のマスクパターンを有するマ
スク10を介してマスクアライナーにより3.0J/cm2の露
光量にて露光を行う。
【0035】(図5)その後現像処理を行い、型および
ノズルが形成される液流路構成材料の一部を除去する
(図6)。その後本硬化を行い、液流路形成部2を形成
した。最後にチップ大に切断、チップを組み立てること
で液体噴射記録ヘッドを完成した。
【0036】<比較例1>液体吐出エネルギー発生部3
として電気熱変換素子を形成した基板上1に、感光性樹
脂としてポジ型レジストをスピンコートし、プリベーク
を行った後、液流路のマスクパターを介してマスクアラ
イナーにより4.2J/cm2の露光量にて露光を行い、その後
現像処理を浸せき70秒行い、液流路となる型を形成し
た。続いて次工程にて用いる液流路形成材料と型との相
溶防止層を処理した後、スピンナーを使用して液流路形
成材料で型を被覆し、プリベークを行った後、吐出口の
マスクパターンを介してマスクアライナーにより3.0J/c
m2の露光量にて露光を行う。その後70秒現像処理を行
い、型およびノズルが形成される液流路構成材料の一部
を除去し、本硬化を行うことで、図7に示すような液体
噴射記録ヘッドを完成した。
【0037】<比較例2>液体吐出エネルギー発生部3
として電気熱変換素子を形成した基板上1に、感光性樹
脂としてポジ型レジストをスピンコートし、プリベーク
を行った後、液流路のマスクパターを介してマスクアラ
イナーにより4.2J/cm2の露光量にて、露光を行い、その
後現像処理を浸せき370秒行い、液流路となる型を形成
した。続いて次工程にて用いる液流路形成材料と型との
相溶防止層を処理した後、スピンナーを使用して液流路
形成材料で型を被覆し、プリベークを行った後、吐出口
のマスクパターンを介してマスクアライナーにより3.0J
/cm2 の露光量にて、露光を行う。その後70秒現像処理
を行い、型およびノズルが形成される液流路構成材料の
一部を除去し、本硬化を行うことで、図7に示すような
液体噴射記録ヘッドを完成した。
【0038】続いて、本発明に基づき液流路形成部を形
成した液体噴射記録ヘッドと比較例に示す従来の手法に
より液流路構成部を形成した液体噴射ヘッドについてそ
れぞれの特性を評価、比較を行った。前記実施例に記載
した構成を有する液体噴射ヘッドに、クリアインクを注
入し、ノズル内異物の観察を行った。実施例に示すヘッ
ドは、異物の発生はみられなかったが、比較例に示すヘ
ッドは、異物の発生がみられるものがあった。続いて上
述液体噴射記録ヘッドを液体噴射記録装置に搭載して、
印字を行った。実施例に基づく記録ヘッドは、すべての
ものについて印字品位が良好であった。比較例に基づく
記録ヘッドは、不吐が起こるものがまれにあった。そこ
で本発明者らは、不良ヘッドを、入念に観察したとこ
ろ、印字不良のおきるヘッドでは、観察されるスカム
(現像残さ)の短手方向の幅が、液流路形成部の液流れ
方向に垂直に断面でみて液流路形成部のテーパ部の底辺
長より大きいことをみいだした。
【0039】なお本発明に記載したタイプ以外のもの、
記録紙の全幅にわたり同時に記録ができるフルラインタ
イプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッドを一体的にある
いは複数個組み合わせたカラー記録ヘッドにも本発明は
有効である。
【0040】また、本発明による記録ヘッドは、ある温
度以上で液化する固体インクにも好適に適用される。
【0041】
【発明の効果】以上のように、本発明に基づいて液流路
形成部を形成した液体噴射記録ヘッドは、ノズル内に微
少異物の発生がない。したがって、印字していくとまれ
に発生する不吐、ヨレ、ショボ等がなくなり、吐出安定
性を向上させることができる。本発明は、製法において
は、従来の製法と変わらずフオトリソによりパターニン
グを行うので、液体噴射ヘッドを精度よく形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による液体噴射記録ヘッドの概略構成
を図示する斜視図
【図2】 液体噴射記録ヘッドの製造工程を示す断面図
【図3】 液体噴射記録ヘッドの製造工程を示す断面図
【図4】 液体噴射記録ヘッドの製造工程を示す断面図
【図5】 液体噴射記録ヘッドの製造工程を示す断面図
【図6】 液体噴射記録ヘッドの製造工程を示す断面図
【図7】 液体噴射記録ヘッドの製造工程を示す断面図
【符号の説明】
1 基板 2 液流路形成部、被覆樹脂層 3 液室 4 インク供給口 5 天板 6 吐出口 7 吐出エネルギー発生郁 8 液流路 9 溶解可能な樹脂層で形成されたインク流路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気熱変換素子の形成された基板上に、
    これに対応して除去可能な液流路型を形成し、前記液流
    路型上に、感光性を有する液流路形成材料を塗布した
    後、感光性を活性化せしめるエネルギーを部分的に照射
    して、吐出口を形成し、型材を除去して液流路を形成す
    る液体記録ヘッドにおいて、完成後のヘッドの液流路に
    液体を充填した際、観察されるスカム(現像残さ)の短
    手方向の幅が、液流路形成部の液流れ方向に垂直に断面
    でみて液流路形成部テーパ部の底辺長以下であることを
    特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
  2. 【請求項2】 電気熱変換素子の形成された基板上に、
    これに対応して除去可能な液流路型を形成し、前記液流
    路型上に、感光性を有する液流路形成材料を塗布した
    後、感光性を活性化せしめるエネルギーを部分的に照射
    して、吐出口を形成し、型材を除去して液流路を形成す
    る液体記録ヘッドの製造方法において、前記液流路型を
    形成する工程の現像に要する時間の6倍以上の時間をも
    って液流路型を形成する工程の現像を行う工程を含むこ
    とを特徴とする液体噴射記録ヘッドの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1あるいは2に記載の液体噴射記
    録ヘッドの製造方法により製造され、吐出エネルギー発
    生部が熱エネルギーを発生する電気熱変換素子であるこ
    とを特徴とする液体噴射記録ヘッドの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1から3に記載の製造方法により
    製造された液体噴射記録ヘッド。
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