JP2002200546A - 凹凸形状材の製造方法及び研削加工方法 - Google Patents

凹凸形状材の製造方法及び研削加工方法

Info

Publication number
JP2002200546A
JP2002200546A JP2000400614A JP2000400614A JP2002200546A JP 2002200546 A JP2002200546 A JP 2002200546A JP 2000400614 A JP2000400614 A JP 2000400614A JP 2000400614 A JP2000400614 A JP 2000400614A JP 2002200546 A JP2002200546 A JP 2002200546A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
grinding
ground
grindstone
rotation axis
protrusion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000400614A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoichi Akaha
庄市 赤羽
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SANSHIN SEIKI KK
Original Assignee
SANSHIN SEIKI KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SANSHIN SEIKI KK filed Critical SANSHIN SEIKI KK
Priority to JP2000400614A priority Critical patent/JP2002200546A/ja
Publication of JP2002200546A publication Critical patent/JP2002200546A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 凹凸形状材の軸芯部の端面研削加工における
研削加工量の精度の向上を図る。 【解決手段】 フェライトコア60には軸芯部62と軸
芯部62を平面円弧状に取り囲むヨーク部64とが設け
られている。フェライトコア60を基台10上に載置し
た状態で軸芯部62の軸線、すなわち回転軸線Bの周り
に回転させながら、回転軸線C周りに周回する円筒面形
状の研削面22aによって軸芯部62の端面62aを研
削する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は凹凸形状材の製造方
法及び研削加工方法に関し、例えば、フェライトコアの
研削に好適な加工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から通信機器に用いられる各種フィ
ルタやトランス等にフェライトコアが使用されている。
このフェライトコアは、図3に示すように、基部から突
出した軸芯部62と、基部周縁から軸芯部62と同方向
に突出するヨーク部64とを有し、これらの軸芯部62
とヨーク部64とが相互に基部の上方にて並列した断面
E字型の形状を備えている。フェライトコア60は、例
えばもう一つの同形若しくは異形のフェライトコアや磁
性板等の他の磁性部品と組み合わせて磁気回路を構成す
るためのものであって、その軸芯部62の端面62a及
びヨーク部64の端面64aと、上記磁性部品の端面と
が向かい合うように組みつけられた状態で使用される。
このとき、軸芯部62の端面62aと上記磁性部品の端
面との間には隙間、すなわちギャップが形成される場合
がある。このギャップの寸法はその微妙な相違によって
フィルタやトランスの特性に大きな影響を及ぼすので、
このギャップ寸法を高精度に得ることが重要である。
【0003】上記のギャップ寸法は、上記軸芯部62の
端面62aの高さが上記ヨーク部64の端面64aの高
さよりもやや低くなるように研削加工を行うこと(以
下、単に「ギャップ取り加工」という。)によって確保
される。このフェライトコアのギャップ取り加工は、図
3に示すように、上記フェライトコア60を基台10の
上に固定し、図示垂直の回転軸線Aの周りに回転する回
転砥石40を用いて、基台10を回転軸線Bの周りに回
転させながら行われる。回転砥石40は平担な研削面4
2aを有する砥石部42を備えており、フェライトコア
60の軸芯部62の端面62aは、この研削面40aに
よって研削される。このとき、研削面42aによって端
面62a全体をほぼ均等に研削するために、回転砥石4
0の回転軸線Aを軸芯部62の軸線に対して図示のよう
にずらした状態で研削が行われる。軸芯部62の研削加
工量としては例えば1〜10μm程度とする場合があ
り、いずれにしても研削加工量を高精度に得ることが要
求される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のギャップ取り加工においては、研削すべき軸芯部6
2の端面62aがヨーク部64の内側に形成されている
ので、研削面40aによる端面62aの研削加工時にヨ
ーク部64の端面64aが研削されないように回転砥石
40の外形を小さくする必要があり、このために、研削
面40aの面積は限定され、例えば図示例では端面62
aの面積よりも小さくなっている。したがって、ギャッ
プ取り加工時における回転砥石40の摩耗量が大きくな
ることから、回転砥石40の降下量を制御して所望の研
削加工量を得ようとすると、回転砥石40の磨耗量及び
そのばらつきにより研削加工量の精度が悪化するという
問題点がある。
【0005】また、上記回転砥石としてダイヤモンド砥
石を用いる場合、一般的に研削面の周速1300〜18
00m/分の範囲内で使用されるので、上記のように小
さな外径(フェライトコアの形状によっては直径4〜8
mm程度になる。)を有する回転砥石40によって研削
を行うと、上記の研削面40aの周速を得るには回転砥
石40をきわめて高速に回転させる必要があるが、この
ように回転砥石40を高速に回転させると、回転砥石4
0を回転駆動するスピンドル部の回転ぶれが発生し易く
なるとともに、高速回転によってスピンドル部が発熱し
各部の熱膨張等(特にスピンドル軸の径方向の熱膨張)
によって回転砥石40の位置精度が大きく悪化するの
で、このことによっても研削加工量の精度が低下すると
いう問題がある。
【0006】そこで本発明は上記問題点を解決するもの
であり、その課題は、上記フェライトコアのような並列
した第1突出部と第2突出部とを有する凹凸形状材等に
対して、第1突出部の端面に対する研削加工量を高精度
に制御することのできる加工工程を有する凹凸形状材の
製造方法を提供することにある。また、各種の被削体に
対する研削加工量を高精度に制御することができ、研削
加工量のばらつきを低減できる研削加工方法を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の凹凸形状材の製造方法は、並列した第1突出
部及び第2突出部を有する凹凸形状材に対して前記第1
突出部の端面を研削加工する工程を有する凹凸形状材の
製造方法において、回転軸線周りに周回する面形状の研
削面を有する回転砥石を用いて前記第1突出部の端面を
研削することを特徴とする。
【0008】この発明によれば、前記第1突出部の端面
を回転軸線周りに周回する面形状の研削面により研削す
るので、従来方法よりも第1突出部と第2突出部の間隔
に起因する回転砥石の外径に対する制約が少なくなり、
従来の平坦形状の研削面を用いる場合に比べて研削面の
面積を大きくすることができるので、研削面の磨耗量
(所定の研削加工量を得るために必要な砥石部分の磨耗
深さ)を低減させることができるとともに、回転砥石の
回転速度を低減することが可能になるために回転砥石の
回転ぶれやスピンドルの発熱を抑制できるので回転砥石
の位置精度を向上させることができ、研削加工量の精度
を高めることが可能になる。特にスピンドル軸の熱膨張
は回転砥石の回転軸線方向の位置精度を大きく悪化させ
るが、回転砥石の径方向の位置精度にはあまり影響しな
いので、本発明のように回転砥石の回転軸線周りに周回
状の研削面を有する場合には、スピンドル軸の熱膨張に
よる直接的な研削加工量の精度悪化が生じにくい。
【0009】ここで、上記の回転軸線周りに周回する面
形状を有する前記研削面は、例えば円筒面や円錐面で構
成することができる。特に、研削面を円筒面とすること
によって円錐面にする場合よりも研削面の面積をさらに
大きくすることができる。研削面を円筒面で構成した場
合には、回転砥石の回転軸線が第1突出部の端面と平行
になる状態で研削が行われ、研削面を円錐面で構成した
場合には、回転砥石の回転軸線が第1突出部の端面に対
して斜めになる状態で研削が行われる。
【0010】本発明において、前記回転砥石の前記回転
軸線に対して前記凹凸形状材を第1突出部の略軸線周り
に相対的に回転させながら研削することが好ましい。こ
の発明によれば、前記回転砥石の回転軸線に対して前記
凹凸形状材を相対的に第1突出部の略軸線周りに回転さ
せながら研削するので、前記第1突出部の端面に対する
研削面の接触部位(研削部位)が当該端面上で回転する
こととなるため、前記第1突出部の端面を全体として均
等に研削することが可能になる。例えば、上記端面に対
する研削面の接触部位が直線状であれば、上記端面を平
坦に研削することができる。
【0011】本発明において、前記研削面の前記回転軸
線方向の幅が前記第1突出部の前記回転軸線方向の幅
(例えば第1突出部が円柱形状若しくは円筒形状である
場合にはその直径)以上であることが好ましい。この発
明によれば、前記第1突出部の端面に対して研削面を回
転軸線方向全体に亘って接触させることが可能になるの
で、端面全体をより均一に研削加工することが可能にな
るとともに研削速度を向上させることができる。ここ
で、研削面の回転軸線方向の幅が、第1突出部の端面を
研削加工している際に第2突出部に抵触しない範囲内に
制限されていることが好ましい。より具体的には、第1
突出部の両側に共に第2突出部の部分が配置されている
場合に、研削面の回転軸線方向の幅が対向する前記第2
突出部の部分間の間隔よりも狭くなっていることが望ま
しい。
【0012】本発明において、前記第1突出部の端面に
対応する位置に開口部を有する研削基準板に前記第2突
出部の端面を当接させて前記凹凸形状材の位置決めをす
ることが好ましい。この発明によれば、研削基準板に前
記第2突出部の端面を当接させて前記凹凸形状材の位置
決めをするので、前記第2突出部の端面位置を基準とし
た第1突出部の端面の位置精度が要求される場合に、研
削基準板の位置を基準として回転砥石の位置を制御すれ
ばよいので、原点位置の設定等が不要になり、必要な加
工精度を容易に得ることができる。
【0013】本発明において、前記開口部の開口縁の外
面には、前記開口部に向けて前記研削基準板の厚さが漸
減するように構成されたテーパー面が設けられているこ
とが好ましい。この発明によれば、前記開口部の開口縁
の外面に設けられた、前記開口部に向けて前記研削基準
板の厚さが漸減するように構成されたテーパー面によっ
て、回転砥石の研削面に対する抵触が防止され、前記研
削基準板の厚さに起因する回転砥石の外径への制約を低
減することができる。
【0014】また、本発明の研削加工方法は、回転砥石
を用いて被削体の端面を研削加工する研削加工方法であ
って、前記回転砥石は、前記回転砥石の回転軸線周りに
周回する面形状の研削面を有し、前記回転砥石の回転軸
線と前記被削体とを前記端面の法線周りに相対的に回転
させながら前記研削面により前記端面を研削することを
特徴とする。この発明によれば、回転砥石の研削面がそ
の回転軸線周りの周回形状に形成されているので、研削
面と被削体の端面との接触部位が限定される場合であっ
ても回転砥石の外径を大きくすることができ、研削面の
面積を増大させることが可能になるから、研削面の磨耗
量を低減できるとともに、回転砥石の回転速度を低減す
ることが可能になるため、研削加工量の精度を向上させ
ることができる。なお、この研削加工方法は、上記いず
れの凹凸形状材の製造方法にも適用できる。また、この
研削加工方法に対して上記いずれの特徴点を付加するこ
とも可能である。
【0015】上記各発明の製造方法における加工対象で
ある凹凸形状材としては、並列する第1突出部及び第2
突出部を有する磁性材、例えばU字形状やE字形状の断
面部を一部に有する磁性材が挙げられる。本発明は、特
にフェライトコア等の磁心材を加工対象とし、その軸芯
部の端面を加工する場合に効果的である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る凹凸形状材の
製造方法の実施形態について添付図面を参照して詳細に
説明する。
【0017】[第1実施形態]まず、図1及び図4を参
照して、本発明に係る第1実施形態の製造方法及び研削
加工方法について説明する。この実施形態は、図4
(a)に示す磁心材であるフェライトコア60を研削加
工する加工工程を有するものである。このフェライトコ
ア60は、例えば、酸化鉄などの原料粉末を圧縮成形し
てから高温で焼成して構成され、必要に応じて、軸芯部
62の端面62a及びヨーク部64の端面64aを両端
面が共に平坦になるように、また、両端面が相互に同じ
高さになるように、研削若しくは研摩したものである。
フェライトコア60は、図示のように、平面視長方形状
に形成された基部66と、この基部66の中間部前端寄
り位置から上方へ突出する円柱形状の軸芯部62と、基
部66の周縁部から上方へ突出し、切り欠き部分を除い
て軸芯部62を平面視略半円弧状に取り囲むように形成
されたヨーク部64とから構成されている。
【0018】本実施形態では、このフェライトコア60
を上記のように成形した後、軸芯部62の図示点線で示
す上端部を研削して除去し、軸芯部62の端面62aが
ヨーク部64の端面64aに対して所望量(例えば1〜
10μm程度、場合によっては数十μm)低くなるよう
に加工する研削加工(ギャップ取り加工)を行う。この
研削加工を行うのは、圧縮後の焼成処理によって寸法精
度がばらつきやすい上記成形工程では、軸芯部62の端
面62aに要求される高い位置精度を得ることが困難だ
からである。
【0019】図1(a)は、上記研削加工工程における
加工状態を示す部分断面図であり、図1(b)は、図1
(a)の視線方向と直交する方向から見た様子を示す部
分断面図である。ギャップ取り加工においては、基台1
0と、回転砥石20とが用いられる。基台10はフェラ
イトコア60を載置する載置面を有するとともにその下
部において上下方向に伸びる回転軸15に接続され、回
転軸線Bの周りに回転駆動されるように構成されてい
る。ここで、基台10の上記載置面上には、ワークを保
持固定するための公知の真空吸着機構を設けることが好
ましい。
【0020】回転砥石20は回転軸25の先端に取り付
けられ、図示しないスピンドル部を介して回転軸線Cの
周りに回転駆動されるようになっている。回転砥石20
は全体として円盤状に形成され、その外周部に砥石部2
2が形成されている。砥石部22の外周面は、回転軸線
Cの周りに周回する円筒面状の研削面22aとなってい
る。砥石部22は、砥粒が埋め込まれた公知の電着砥
石、ボンド砥石等からなる。この回転砥石20は常に基
台10の上方に配置され、回転砥石20及び回転軸25
は、これらを回転駆動する図示しないスピンドル部とと
もに、基台10の載置面に対して接近若しくは離反する
ように構成されている。
【0021】上述のフェライトコア60は、その軸芯部
62の軸線が上記回転軸線Bと一致するように基台10
の上記載置面上に載置され、図示しない真空吸着機構に
よって保持固定される。この状態で、基台10は回転軸
線B周りに回転させられ、その上方から回転砥石20を
回転軸線C周りに回転させながら、図示しないスピンド
ル部を降下させて、砥石部22の研削面22aをフェラ
イトコア60の軸芯部62の端面62a上に接触させ、
回転砥石20の研削面22aによって端面62aを研削
加工する。
【0022】ここで、回転砥石20の回転軸線C方向の
幅、すなわち研削面22aの軸線方向の幅は軸芯部62
の端面62aの直径よりもやや大きく形成されており、
図示のように、研削面22aが端面62aの回転軸線C
方向の全幅に亘って接触した状態で研削加工が行われる
ようになっている。研削面22aは円筒面状に構成され
ているので、研削加工時においては、研削面22aと端
面62aとは直線状の接触部位を有することとなり、こ
の直線状の接触部位が基台10の回転によって回転する
ことによって端面62aが均一かつ平坦に研削される。
【0023】研削加工は、回転砥石20を軸支する図示
しないスピンドル部を下方にあるフェライトコア60に
向けて所定の圧力で押圧した状態で行われ、当該スピン
ドル部が所望量(例えば1〜10μm)降下したときに
研削加工が終了する。スピンドル部の位置制御は、例え
ば基台10の載置面を基準にして行ってもよいし、基台
10上に載置された研削加工前の軸芯部62の端面62
aの位置若しくはヨーク部64の端面64aの位置を測
定し、この測定値に基づいて設定された原点位置を基準
として行ってもよい。
【0024】この第1実施形態において、回転砥石20
にはその外周に沿って円筒状の研削面22aが設けら
れ、この研削面は回転軸線Cの周りに周回した形状とな
っているので、軸芯部62の端面62aの研削加工時に
研削面22aが周囲のヨーク部64の端面64aに抵触
しない範囲内であっても、回転砥石20の外径、すなわ
ち研削面22aの周回径を従来方法の回転砥石の外径よ
りも大きく(例えば本実施形態ではフェライトコア60
のヨーク部64の内径よりも大きく)形成することがで
きる。したがって、本実施形態の研削面22aの面積
を、従来方法の回転砥石40の平面形状の研削面の面積
に比べて大幅に大きくすることが可能になり、その結
果、砥石部22の摩耗量を低減させることができるの
で、砥石部22の磨耗量及びそのばらつきによる研削加
工量の誤差を低減することができる。
【0025】また、上述のように回転砥石20の外径を
大きくすることができるので、従来方法と同じスピンド
ル回転速度であっても研削面20aの周速を従来方法の
研削面の周速よりも高くすることができる。換言すれ
ば、従来方法と同様の研削面の周速を確保しても、研削
加工に必要なスピンドル部の回転速度を小さくすること
ができる。したがって、スピンドル部の高速回転に伴う
回転ぶれやスピンドル部の加熱に起因する部品の熱膨張
等による寸法誤差の発生を抑制することができるから研
削加工量の誤差を低減させることができる。ここで、ス
ピンドル部の温度が上昇してスピンドル軸が熱膨張を起
こしても、本発明の回転砥石の場合には従来方法とは異
なりスピンドル軸の回転軸線方向の伸びが直接に研削加
工量の精度に影響を及ぼすことは少なく、回転砥石の研
削面の位置が径方向に変化した場合にのみ研削加工量が
直接に影響を受けるに過ぎず、また、スピンドル部の温
度変化はスピンドル軸の回転軸線方向の長さには大きく
影響するが、スピンドル軸の径方向の位置にはほとんど
影響を与えないので、従来方法に較べれば、スピンドル
部の温度変化に基づく回転砥石の位置精度の悪化に起因
する研削加工量の精度低下は大幅に低減される。
【0026】なお、本実施形態の研削加工の対象となる
被削体は、上記フェライトコア60に限られるものでは
なく、他の形状を有するフェライトコアであってもよ
い。また、フェライトコアに限らず、その他の任意の物
品であっても構わない。図4(b)及び(c)には、上
記フェライトコア60以外の他の形状を有するフェライ
トコアの概略斜視図を示す。図4(b)に示すフェライ
トコア70は、基部76の中央から上方へ突出する軸芯
部72と、基部76の周縁の対向する2箇所からそれぞ
れ上方へ突出する一対のヨーク部74とを備えており、
軸芯部72の端面72aと、一対のヨーク部74の端面
74aとが共に平坦に、しかも相互に同じ高さに形成さ
れたものである。一対のヨーク部74は、それぞれ略く
の字(円弧)状の平面形状を有し、軸芯部72の両側に
対向配置されている。
【0027】また、図4(c)に示すフェライトコア8
0は、基部86の中央から上方へ突出する軸芯部82
と、基部86の周縁部からそれぞれ上方へ突出する一対
のヨーク部84とを備えており、軸芯部82の端面82
aと、一対のヨーク部84の端面84aとが共に平坦
に、しかも相互に同じ高さに形成されたものである。こ
こで、軸芯部82には軸孔82bが形成されている。ま
た、一対のヨーク部84はそれぞれ円弧状の平面形状を
備えている。
【0028】図4に示すように、上記フェライトコア等
の被削体の形状が、基部から第1突出部(上記軸芯部に
相当する。)と第2突出部(上記ヨーク部に相当す
る。)とが同方向(例えば上方)に突出し、この第1突
出部と第2突出部とが並列した状態に配置されたもので
ある場合に、本発明は特に効果的である。ここで、基部
の平面形状は長方形状でも円状でも良く、任意の形状で
構わない。また、第1突出部の形状は任意であり、上記
のような円柱形状や円筒形状以外に、角柱形状や角筒形
状でも良い。さらに、第2突出部は第1突出部と並列配
置されていれば形状及び数は問わず、その平面形状も上
記の略くの字形状や略円弧形状に限られない。
【0029】[第2実施形態]次に、図2(a)及び図
2(b)を参照して、本発明に係る第2実施形態の製造
方法及び研削加工方法について説明する。図2(a)は
本実施形態の研削加工時の様子を示す部分断面図であ
る。図2(b)は図2(a)の視線方向と直交する方向
から見た様子を示す部分断面図である。この実施形態に
おいて、研削加工の対象である被削体は上記と同様のフ
ェライトコア60であり、また、基台10及び回転砥石
20もまた第1実施形態と同一であるので、同一部分に
ついては同一記号を付し、その説明を省略する。
【0030】本実施形態においては、研削加工時にフェ
ライトコア60を位置決めするための研削基準板30を
用いる。ここで、研削基準板30は板状に構成され、そ
の背面30cは平坦に形成されている。また、フェライ
トコア60の軸芯部62の端面62aに対応する位置
に、端面62aよりも一回り大きく形成された開口部3
0aが設けられている。開口部30aの開口縁の外面に
は、開口部30aに向けて研削基準板30の厚さが漸減
するように構成されたテーパー面30bが設けられてい
る。この研削基準板30は、図示しない支持構造によっ
て研削装置に対してその上下位置が固定されているとと
もに、基台10とともに回転軸線B周りに回転可能に構
成されている。また、本実施形態の基台10及び回転軸
15は、図示上下方向に移動可能に構成されている。
【0031】本実施形態では、予めやや下降した位置に
ある基台10上にフェライトコア60が載置され、その
後、基台10を上昇させてフェライトコア60のヨーク
部64の端面64aを図示のように研削基準板30の背
面30cに当接させ、その状態で基台10を固定する。
そして、フェライトコア60を間に挟んだ状態で、回転
軸線Bを中心にして基台10及び研削基準板30を回転
させ、上方から回転砥石20を降下させて、第1実施形
態と同様に研削面20aで軸芯部62の端面62aを研
削加工する。
【0032】このとき、回転砥石20を回転駆動する図
示しないスピンドル部は、研削基準板30の背面30c
を上下方向の位置基準として、その上下方向の位置が制
御されるようになっている。したがって、回転砥石20
の上下方向の位置が研削基準板30の背面30cを基準
としてスピンドル部を介して制御され、一方、研削基準
板30の背面30cがフェライトコア60のヨーク部6
4の端面64aに当接して当該端面64aの位置決めを
するように構成されているので、回転砥石20の研削位
置は、結果的にヨーク部64の端面64aの位置を基準
として制御されることとなる。
【0033】上記研削基準板30の有無を除いて、本実
施形態の研削加工時の状態は上記第1実施形態の状態と
同様である。この場合、回転砥石20による研削加工
は、研削面22aによる研削加工位置が研削基準板30
の背面30cの位置を基準として所望量(例えば1〜1
0μm)下降した時点で終了する。
【0034】この第2実施形態においては、研削基準板
30の背面30cをヨーク部64の端面64aに当接し
て位置決めをするので、新しいフェライトコア60の研
削加工を開始するたびに事前にその端面64aの位置を
確認して回転砥石20の位置制御の原点位置を設定する
必要がない。
【0035】また、研削基準板30において、軸芯62
の端面62aに対応する部分に設けられている開口部3
0aの開口縁の外面に、開口部30aに向けて研削基準
板30の厚さが漸減するように構成されたテーパー面3
0bが設けられているので、当該テーパ−面30bが形
成されていない場合に較べて回転砥石20の半径をより
大きくしても研削面22aが研削基準板30に抵触しな
いように構成することができることから、研削面22a
の面積をさらに増大させて、研削加工量のさらなる高精
度化を図ることができる。また、この効果は研削基準板
30の厚さに拘りなく得られるので、研削基準板30の
厚さを充分に確保してその剛性を高め、フェライトコア
60に対する位置決め精度の向上を期することも可能で
ある。
【0036】また、回転砥石20の研削加工位置は、複
数のフェライトコア60に対し共通の研削基準板30の
背面位置を基準としてそれぞれ制御されるので、複数の
フェライトコア60に対する研削加工量のばらつきを低
減することができる。
【0037】なお、本発明の凹凸形状材の製造方法及び
研削加工方法は、上述の図示例にのみ限定されるもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々
変更を加え得ることは勿論である。
【0038】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
回転砥石の摩耗量を低減させることができるとともに研
削面の周速を維持しつつ回転砥石の回転速度を低減する
ことが可能になるので、研削加工量の精度の向上を図る
ことができるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るフェライトコアの
製造方法において、回転砥石によってフェライトコアの
第1突出部を研削している様子を部分的に側面から示す
一部縦断面図(a)と正面から示す一部縦断面図(b)
である。
【図2】第2実施形態に係るフェライトコアの製造方法
において、回転砥石によってフェライトコアの第1突出
部を研削している様子を部分的に側面から示す一部縦断
面図(a)と正面から示す一部縦断面図(b)である。
【図3】従来のフェライトコアの製造方法において、回
転砥石によってフェライトコアの第1突出部を研削して
いる様子を部分的に側面から示す一部縦断面図である。
【図4】フェライトコアの種々の形状を示す概略斜視図
(a)〜(c)である。
【符号の説明】
10 基台 10a 載置面 15、25 回転軸 20、40 回転砥石 22、42 砥石部 22a、42a 研削面 30 研削基準板 30a 開口部 60 フェライトコア 62 軸芯部(第1突出部) 62a、64a 端面 64 ヨーク部(第2突出部) 66 基部 A,B,C 回転軸線

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 並列した第1突出部及び第2突出部を有
    する凹凸形状材に対して前記第1突出部の端面を研削加
    工する工程を有する凹凸形状材の製造方法において、回
    転軸線周りに周回する面形状の研削面を有する回転砥石
    を用いて前記第1突出部の端面を研削することを特徴と
    する凹凸形状材の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記回転砥石の前記回転軸線に対して前
    記凹凸形状材を第1突出部の略軸線周りに相対的に回転
    させながら研削することを特徴とする請求項1に記載の
    凹凸形状材の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記研削面の前記回転軸線方向の幅が前
    記第1突出部の前記回転軸線方向の幅以上であることを
    特徴とする請求項1又は請求項2に記載の凹凸形状材の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第1突出部の端面に対応する位置に
    開口部を有する研削基準板に前記第2突出部の端面を当
    接させて前記凹凸形状材の位置決めをすることを特徴と
    する請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の凹凸
    形状材の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記開口部の開口縁の外面には、前記開
    口部に向けて前記研削基準板の厚さが漸減するように構
    成されたテーパー面が設けられていることを特徴とする
    請求項4に記載の凹凸形状材の製造方法。
  6. 【請求項6】 回転砥石を用いて被削体の端面を研削加
    工する研削加工方法であって、前記回転砥石は、前記回
    転砥石の回転軸線周りに周回する面形状の研削面を有
    し、前記回転砥石の回転軸線と前記被削体とを前記端面
    の法線周りに相対的に回転させながら前記研削面により
    前記端面を研削することを特徴とする研削加工方法。
JP2000400614A 2000-12-28 2000-12-28 凹凸形状材の製造方法及び研削加工方法 Pending JP2002200546A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000400614A JP2002200546A (ja) 2000-12-28 2000-12-28 凹凸形状材の製造方法及び研削加工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000400614A JP2002200546A (ja) 2000-12-28 2000-12-28 凹凸形状材の製造方法及び研削加工方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002200546A true JP2002200546A (ja) 2002-07-16

Family

ID=18865176

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000400614A Pending JP2002200546A (ja) 2000-12-28 2000-12-28 凹凸形状材の製造方法及び研削加工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002200546A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013026499A (ja) * 2011-07-22 2013-02-04 Sumitomo Electric Ind Ltd 圧粉磁心及びその製造方法、並びにコイル部品
CN103143998A (zh) * 2013-03-20 2013-06-12 常熟市信立磁业有限公司 罐形铁氧体磁芯磨削装置
JP2016018864A (ja) * 2014-07-07 2016-02-01 住友電気工業株式会社 圧粉磁心の製造方法、圧粉磁心、及びコイル部品
CN113400187A (zh) * 2021-07-21 2021-09-17 合肥麦可一科技有限公司 一种ep型铁氧体磁芯中柱研磨装置及砂轮进刀控制方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013026499A (ja) * 2011-07-22 2013-02-04 Sumitomo Electric Ind Ltd 圧粉磁心及びその製造方法、並びにコイル部品
CN103143998A (zh) * 2013-03-20 2013-06-12 常熟市信立磁业有限公司 罐形铁氧体磁芯磨削装置
JP2016018864A (ja) * 2014-07-07 2016-02-01 住友電気工業株式会社 圧粉磁心の製造方法、圧粉磁心、及びコイル部品
CN113400187A (zh) * 2021-07-21 2021-09-17 合肥麦可一科技有限公司 一种ep型铁氧体磁芯中柱研磨装置及砂轮进刀控制方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4986568B2 (ja) ウエーハの研削加工方法
JP5352331B2 (ja) ウェーハの面取り加工方法
JP5988765B2 (ja) ウェーハの面取り加工方法、ウェーハの面取り加工装置および砥石角度調整用治具
KR101273729B1 (ko) 판상체의 연마 방법 및 그 장치
JP6528527B2 (ja) ツルーアーの製造方法および半導体ウェーハの製造方法、ならびに半導体ウェーハの面取り加工装置
JP2008042081A (ja) ウエーハ研削装置
JP2022000325A (ja) ツルーイング方法及び面取り装置
JP5112703B2 (ja) ウェーハ面取り加工方法およびその装置
JPH09168953A (ja) 半導体ウェーハのエッジ研摩方法及び装置
JP2002200546A (ja) 凹凸形状材の製造方法及び研削加工方法
JP2000167753A (ja) 研磨方法、研磨装置及び砥石の作製方法
JP2007030119A (ja) ウェーハ面取り装置及びウェーハ面取り方法
JP2021094693A (ja) 面取り基板の製造方法及びそれに用いられる面取り装置
WO2008059930A1 (fr) Procede de fabrication de substrat de disque
TWM588349U (zh) 去角研削裝置
JP2004138145A (ja) トラクションドライブ用転動体の製造方法
JP2004243422A (ja) 外周研削合体ホイル
JP2003231044A (ja) 情報記録媒体用ガラス基板の面取加工方法及び面取加工装置
JP2007044853A (ja) ウェーハ面取り方法及びウェーハ面取り装置
JP2655218B2 (ja) 弓形焼結磁石の面取り方法
JPH0758068A (ja) ウェーハ研削装置と研削方法
JP2005111632A (ja) 角柱素材の加工方法及び装置
JP2003136385A (ja) 端面加工方法および装置
JP2009160714A (ja) 金型の製造方法
KR20230175103A (ko) 트루어 성형방법

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051024

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051026

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060301