JP2002198711A - 非放射性誘電体線路およびミリ波送受信器 - Google Patents

非放射性誘電体線路およびミリ波送受信器

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JP2002198711A
JP2002198711A JP2000393607A JP2000393607A JP2002198711A JP 2002198711 A JP2002198711 A JP 2002198711A JP 2000393607 A JP2000393607 A JP 2000393607A JP 2000393607 A JP2000393607 A JP 2000393607A JP 2002198711 A JP2002198711 A JP 2002198711A
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dielectric line
millimeter
wave signal
dielectric
line
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JP2000393607A
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Takehiro Oda
武廣 織田
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Original Assignee
Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 誘電体線路の平行平板導体に対する接着性に
優れ、高周波信号の伝送損失が小さく、従って信頼性が
高く低損失な非放射性誘電体線路を提供すること。 【解決手段】 高周波信号の波長の1/2以下の間隔で
配置した平行平板導体1,3間に高周波信号が伝送され
る誘電体線路2を介装して成る非放射性誘電体線路にお
いて、誘電体線路2は連続するように配置された複数の
誘電体線路部分2a〜2cから成るとともに平行平板導
体1に接着されており、各誘電体線路部分2a〜2cの
平行平板導体1との接着面積に対して各誘電体線路部分
2a〜2cの端面の接着面積が1/4以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばミリ波等の
高周波帯域で用いられる非放射性誘電体線路であって、
ミリ波集積回路等に好適に使用される非放射性誘電体線
路に関するものであり、また非放射性誘電体線路型のミ
リ波集積回路,ミリ波レーダーモジュール等のミリ波送
受信器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の非放射性誘電体線路(Nonradiati
ve Dielectric Waveguideで、以下、NRDガイドと
いう)S1の構成を図1に示す。図1のNRDガイドS
1は、使用周波数において空気中を伝搬する電磁波(高
周波信号)の波長λに対して、間隔dがλ/2以下であ
る一対の平行平板導体1,3の間に誘電体線路2を介装
することにより、その誘電体線路2に沿って電磁波が伝
搬でき、放射波は平行平板導体1,3の遮断効果によっ
て抑制されるという動作原理に基づいている。
【0003】このNRDガイドS1の電磁波伝搬モード
としては、LSMモード,LSEモードの2種類がある
ことが知られているが、損失の小さいLSMモードが一
般的に使用されている。また、NRDガイドの他のタイ
プとして、図2のような曲線状の誘電体線路14を設け
たNRDガイドS2もあり、これにより電磁波を容易に
曲線的に伝搬させることができ、ミリ波集積回路の小型
化や自由度の高い回路設計ができるという利点を持って
いる。
【0004】なお、図1および図2において、上側の平
行平板導体3は内部を透視するように一部を切り欠く
か、破線で示した。また、1は下側の平行平板導体であ
る。
【0005】また、従来、NRDガイドS1,S2の誘
電体線路2,14の材料としては、手軽に加工できると
いう簡便さと低損失という点で、テフロン(登録商
標),ポリスチレン等の比誘電率2〜4の樹脂材料が使
われており、誘電体線路2、14は平行平板導体1,3
の少なくとも一方に接着剤で固定する方法が一般的に用
いられてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
非放射性誘電値線路には次のような問題があった。
【0007】従来、誘電体線路2と平行平板導体1,3
は接着剤等により固定されるが、接着剤では高温や振動
の大きい環境下では誘電体線路2の固定に関する信頼性
に欠けるという問題があった。
【0008】特開平11−46103号公報には、誘電
体線路の金属平板への固定のために、一方の金属平板の
内側に、電磁波の波長の10分の1以下の厚さの誘電体
板を設けることにより、誘電体線路の金属平板への固定
や複数の誘電体線路の配置が容易になることが記載され
ているが、複数の誘電体線路を配置する場合、各々の誘
電体線路は工業製品である以上、製造公差による厚みば
らつきが生じることは避けられず、金属平板の内側の誘
電体板が、全ての誘電体線路に均一に接することは不可
能であり、その結果、誘電体線路の固定の信頼性は不十
分であることは明らかである。
【0009】特開平1−51202号公報にも、導体平
板と誘電体ストリップの間に誘電体層を介在させること
が開示されているが、上記公報と同様、誘電体線路の固
定の信頼性は不十分である。
【0010】従って、本発明は上記事情に鑑みて完成さ
れたものであり、その目的は、振動や機械的衝撃、熱サ
イクル、湿度に対する信頼性が高く、損失が小さい高性
能なNRDガイドを提供することである。また、このよ
うなNRDガイドを用いることにより、高周波信号の伝
送損失が小さく、小型化されたミリ波送受信器を提供す
ることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の非放射性誘電体
線路は、高周波信号の波長の1/2以下の間隔で配置し
た平行平板導体間に前記高周波信号が伝送される誘電体
線路を介装して成る非放射性誘電体線路において、前記
誘電体線路は連続するように配置された複数の誘電体線
路部分から成るとともに前記平行平板導体に接着されて
おり、前記各誘電体線路部分の前記平行平板導体との接
着面積に対して前記各誘電体線路部分の端面の接着面積
が1/4以下であることを特徴とする。
【0012】本発明のNRDガイドは、平行平板導体の
内面(誘電体線路に対向する平行平板導体の内部空間側
の面であり、以下、平行平板導体の内面ともいう)に接
着剤等によって複数の誘電体線路部分を連続するように
固定するが、その接着面積に対して、端面の接着面積が
1/4以下であることから、隣接する誘電体線路部分か
らの熱によって生じる応力の影響を受けず、接着層の剥
離や誘電体線路部分の脱離のない良好な接着状態を長期
間にわたり保持できるのである。
【0013】本発明において、好ましくは、前記各誘電
体線路部分の前記平行平板導体との対向面における線路
方向の長さをLとした場合、前記各誘電体線路部分の端
からL/20の長さにわたる前記対向面の端部が非接着
部であることを特徴とする。
【0014】本発明は、上記の構成により、各誘電体線
路部分の平行平板導体との対向面における線路方向の長
さをLとした場合、各誘電体線路部分の端面からL/2
0の長さにわたって対向面の端部に接着層が存在しない
ために、誘電体線路部分の端部に生じる熱による応力が
小さくなり、接着層の剥離や誘電体線路部分の脱離のな
い良好な接着状態を長期間にわたり保持できるのであ
る。
【0015】また、さらに伝送損失が少なく、かつ安価
で高い形状精度の誘電体線路を用いたNRDガイドを作
製できる。
【0016】本発明のミリ波送受信器は、ミリ波信号の
波長の2分の1以下の間隔で配置した平行平板導体間
に、高周波ダイオード発振器が一端部に付設され、前記
高周波ダイオード発振器から出力されたミリ波信号を伝
搬させる第1の誘電体線路と、バイアス電圧印加方向が
前記ミリ波信号の電界方向に合致するように配置され、
前記バイアス電圧を周期的に制御することによって前記
ミリ波信号を周波数変調した送信用のミリ波信号として
出力する可変容量ダイオードと、前記第1の誘電体線路
に、一端側が電磁結合するように近接配置されるかまた
は一端が接合されて、前記ミリ波信号の一部をミキサー
側へ伝搬させる第2の誘電体線路と、前記平行平板導体
に平行に配設されたフェライト板の周縁部に所定間隔で
配置されかつそれぞれ前記ミリ波信号の入出力端とされ
た第1の接続部,第2の接続部および第3の接続部を有
し、一つの前記接続部から入力された前記ミリ波信号を
フェライト板の面内で時計回りまたは反時計回りに隣接
する他の接続部より出力させるサーキュレータであっ
て、前記第1の誘電体線路の前記ミリ波信号の出力端に
前記第1の接続部が接合されるサーキュレータと、該サ
ーキュレータの第2の接続部に接合され、前記ミリ波信
号を伝搬させるとともに先端部に送受信アンテナを有す
る第3の誘電体線路と、前記送受信アンテナで受信され
第3の誘電体線路を伝搬して前記サーキュレータの第3
の接続部より出力した受信波をミキサー側へ伝搬させる
第4の誘電体線路と、前記第2の誘電体線路の中途と前
記第4の誘電体線路の中途とを近接させて電磁結合させ
るかまたは接合させて成り、ミリ波信号の一部と受信波
とを混合させて中間周波信号を発生させるミキサー部
と、を設けたミリ波送受信器において、前記第1〜第4
の誘電体線路のうち少なくとも一つが上記本発明の誘電
体線路から成ることを特徴とする。
【0017】また、本発明のミリ波送受信器は、ミリ波
信号の波長の2分の1以下の間隔で配置した平行平板導
体間に、高周波ダイオード発振器が一端部に付設され、
前記高周波ダイオード発振器から出力されたミリ波信号
を伝搬させる第1の誘電体線路と、バイアス電圧印加方
向が前記ミリ波信号の電界方向に合致するように配置さ
れ、前記バイアス電圧を周期的に制御することによって
前記ミリ波信号を周波数変調した送信用のミリ波信号と
して出力する可変容量ダイオードと、第1の誘電体線路
に、一端側が電磁結合するように近接配置されるかまた
は一端が接合されて、前記ミリ波信号の一部をミキサー
側へ伝搬させる第2の誘電体線路と、前記平行平板導体
に平行に配設されたフェライト板の周縁部に所定間隔で
配置されかつそれぞれ前記ミリ波信号の入出力端とされ
た第1の接続部,第2の接続部および第3の接続部を有
し、一つの前記接続部から入力された前記ミリ波信号を
フェライト板の面内で時計回りまたは反時計回りに隣接
する他の接続部より出力させるサーキュレータであっ
て、前記第1の誘電体線路の前記ミリ波信号の出力端に
前記第1の接続部が接続されるサーキュレータと、該サ
ーキュレータの第2の接続部に接続され、前記ミリ波信
号を伝搬させるとともに先端部に送信アンテナを有する
第3の誘電体線路と、先端部に受信アンテナ、他端部に
ミキサーが各々設けられた第4の誘電体線路と、前記サ
ーキュレータの第3の接続部に接続され、前記送信アン
テナで受信混入したミリ波信号を伝搬させるとともに先
端部に設けられた無反射終端部で前記ミリ波信号を減衰
させる第5の誘電体線路と、前記第2の誘電体線路の中
途と前記第4の誘電体線路の中途とを近接させて電磁結
合させるかまたは接合させて成り、ミリ波信号の一部と
受信波とを混合させて中間周波信号を発生させるミキサ
ー部と、を設けたミリ波送受信器において、前記第1〜
第5の誘電体線路のうち少なくとも一つが上記本発明の
誘電体線路から成ることを特徴とする。
【0018】このように、本発明の非放射性誘電体線路
をミリ波送受信器のミリ波伝送線路として用いれば、振
動や機械的衝撃、熱変化、湿度などの環境変化の大きい
装置、例えば自動車のエンジンルーム等に組み込んで、
車載用のミリ波送受信器として高い信頼性でもって利用
可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明のNRDガイドについて以
下に詳細に説明する。
【0020】本発明は、高周波信号の波長の1/2以下
の間隔で配置した平行平板導体間に高周波信号が伝送さ
れる誘電体線路を介装して成る非放射性誘電体線路にお
いて、誘電体線路は連続するように配置された複数の誘
電体線路部分から成るとともに平行平板導体に接着され
ており、各誘電体線路部分の平行平板導体との接着面積
に対して各誘電体線路部分の端面の接着面積が1/4以
下であることを特徴とするNRDガイドである。
【0021】本発明のNRDガイドの基本的な全体構成
は図1のものと同様であり、以下図1に基づいて説明す
る。同図はNRDガイドS1の斜視図であり、同図にお
いて、1,3は高周波信号の波長λの2分の1以下の間
隔dで配置した下側,上側の平行平板導体、2は平行平
板導体1,3間に介装、挟持された誘電体線路である。
なお、上記波長λは、使用周波数における高周波信号の
空気中での波長に相当する。
【0022】本発明のNRDガイドS1用の平行平板導
体1,3は、高い電気伝導度および加工性等の点で、C
u,Al,Fe,SUS(ステンレススチール),A
g,Au,Pt等からなり、鍛造法、鋳造法、ダイカス
ト法、研削法等で加工された金属板、あるいはセラミッ
クス,樹脂等から成る絶縁板の表面にこれらの導体層を
形成したものでもよい。
【0023】次に、本発明の接着部を図3〜5により説
明する。
【0024】図3は間隔dで配置した平行平板導体1、
3間に、複数の誘電体線路部分2a、2b、2cの端面
同士を対向配置して連続的に誘電体線路を構成したNR
Dガイドの模式的側断面図である。複数の誘電体線路部
分2a、2b、2cは平行平板導体1、3の内面の一方
または両方に接着剤等により接着されている。接着剤
は、エポキシ系、ポリイミド系、シリコン系など、また
はそれらを混合した樹脂系接着剤、さらにはセラミック
スやガラスを樹脂系接着剤に混合した接着剤が利用され
るが、いずれの接着剤であっても固定することが可能で
ある。
【0025】図4は図3の誘電体線路部分2a、2b、
2cと平行平板導体1との接着状態を示す、NRDガイ
ド内部の平面図である。誘電体線路部分2a、2b、2
cと平行平板導体1との接着部の面積は、誘電体線路部
分2a、2b、2cの平行平板導体1,3に対向する対
向面における接着面積であり、図4の斜線部の面積S
a、Sb、Scがそれぞれ誘電体線路部分2a、2b、
2cの接着面積に相当する。平行平板導体1、3の両方
の内面に接着された場合は、平行平板導体1との接着面
積と平行平板導体3との接着面積の合計した面積とす
る。また各誘電体線路部分2a、2b、2cの端面の接
着面積は、隣接する誘電体線路部分との接着面積であっ
て図5に示す斜線部103に相当する。なお、図5は誘
電体線路部分2a、2bの端面を示す図3のB部の断面
図であり、即ち線路方向(伝送方向)に垂直な面での断
面図である。
【0026】さて、図4において、誘電体線路部分2
a、2b、2cが平行平板導体1に接着剤によって固定
され、隣接する誘電体線路部分とは接着されていない場
合を考えると、熱サイクルにより、各誘電体線路部分2
a、2b、2cの各両端部(A部、B部、C部、D部)
には、平行平板導体1との熱膨張差による熱応力が発生
する。
【0027】次に、誘電体線路部分2bを基準に考えた
場合(平行平板導体1との接着面積をSbとする)、隣
接する誘電体線路部分2aまたは2cのどちらか一方、
この場合誘電体線路部分2aと、Sb/4を越える接着
面積で接着されているとする。誘電体線路部分2bと誘
電体線路部分2aは強固に接着されているため、誘電体
線路部分2aと誘電体線路部分2bの接着面積がSb/
4以下の場合よりもAまたはCには大きな熱応力が発生
する結果、AまたはCの一方または両方の接着部に大き
なクラックが発生する。その後、熱サイクルや振動、機
械的衝撃等によってクラックが進展し、誘電体線路部分
2bを固定している接着面積はSbより小さくなり、誘
電体線路部分2b、2aに作用する振動や衝撃応力等が
接着力を越えた場合、誘電体線路部分2b、2aが剥離
し、電磁波伝送線路として機能しなくなる。
【0028】また、端面での接着面積がSb/4以下の
場合、電磁波の伝送損失の原因となる端面の接着層が少
ないために、電磁波の伝送損失が小さくなり、伝送線路
として好ましい。
【0029】それぞれの誘電体線路部分2a〜2cの長
さが長い場合、誘電体線路部分2a〜2cの両端に発生
する熱応力が大きくなるため、各誘電体線路部分2a〜
2cの長さは20mm以下が好ましく、より好ましくは
8mm以下がよく、さらに好ましくは6mm以下がよ
い。一方、各誘電体線路部分2a〜2cの長さが3mm
以下では、誘電体線路2の不連続面が増えることによ
り、電磁波の伝送損失が大きくなるため、望ましくな
い。
【0030】誘電体線路2の幅と高さは、NRDガイド
として機能するための重要な因子であり、以下の式を満
足する範囲内であることが重要である。 (εr−1)1/2(t/λ0)<0.5 では λ0/
2>a>λg0/2 (εr−1)1/2(t/λ0)>0.5 では λg1
/2>a>λg0/2 aは誘電体線路2の高さ、tは誘電体線路2の幅、εr
は誘電体線路2の比誘電率、λ0は外部誘電体媒質(空
気)内での電磁波の伝搬波長、λg0、λg1は誘電体
線路2に沿って伝搬する電磁波の基本波TM0モードお
よび第1次高調波TM1モードの電磁波の波長である。
【0031】平行平板導体1、3と誘電体線路2との間
の接着層の厚みは0.1mm以下がよく、さらには0.
02mm以下であることが接着強度向上の面から好まし
い。
【0032】また、誘電体線路部分2a〜2c同士の距
離は、誘電体線路部分2a〜2c同士の接着強度を低下
させて応力を小さくするためには大きい方が良いが、電
磁波の伝送損失を増大させない観点から、0.2mm以
下がよく、さらには0.1mm以下であることが好まし
い。誘電体線路部分2a〜2c同士の接着層(端面間の
接着層)は、平行平板導体1、3に対して幾何学的に対
称な形状が望まれることから、誘電体線路2の伝送方向
に垂直な断面の中心部に、平行平板導体1、3に対して
幾何学的に対称な形状で存在することが好ましい。
【0033】次に、誘電体線路2が連続するように配置
された複数(図3では3つ)の誘電体線路部分2a,2
b,2cから成るとともに、平行平板導体1,3に接着
されており、各誘電体線路部分2a,2b,2cの平行
平板導体1,3との接着面積に対して各誘電体線路部分
2a,2b,2cの端面の接着面積が1/4以下であ
る、本発明のNRDガイドの製造方法について説明す
る。
【0034】誘電体線路部分2a、2b、2cの平行平
板導体1、3への接着方法は、平行平板導体1、3の少
なくとも一方の接着部位に接着剤を塗布し、誘電体線路
部分2a、2b、2cを所定の位置に配置させ、加重を
かけながら接着剤を固化させる。または、誘電体線路部
分2a、2b、2cに接着剤を塗布してから平行平板導
体1、3に接着させても良い。この固化前の段階に、誘
電体線路部分2a、2b、2cの端面間に毛細管現象に
よって接着剤が浸透し、端面の接着面積が平行平板導体
1、3との接着面積の1/4以上になる場合がある。従
って、接着剤が浸透しにくいように、接着剤の塗布時の
粘度を50Pa・s以上、さらには100Pa・s以上
とすることが好ましい。接着剤が低粘度であれば、上記
粘度になるよう冷却しながら塗布すればよい。
【0035】また、接着剤の塗布量は、毛細管現象によ
る端面間への浸透を抑えるためには、10×10-5g/
mm2以下がよく、さらには2×10-5g/mm2以下と
することが好ましい。また、誘電体線路部分2a〜2c
の端面の算術平均粗さRaは、接着剤の端面に対する濡
れ性をある程度低下させるとともに接着力を維持するに
は、5.0μm以下がよく、より好ましくは1.0μm
以下が良い。以上のようにして、室温から200℃の温
度で接着剤を固化させることが重要である。
【0036】次に、各誘電体線路部分2a〜2cの平行
平板導体1、3との対向面における線路方向の長さをL
とした場合、各誘電体線路部分2a〜2cの端面からL
/20の長さにわたって対向面の端部に非接着部を形成
することがよく、その構成について図6を用いて説明す
る。
【0037】図6は、本発明の誘電体線路部分2a、2
b、2cと平行平板導体1との接着状態を示す、NRD
ガイド内の平面図である。図6の接着剤部104、10
5、106において、斜線部が各誘電体線路部分2a、
2b、2cとの接着部分である。接着部分は誘電体線路
部分2a、2b、2cの長さをそれぞれLa、Lb、L
cとしたとき、各誘電体線路部分2a、2b、2cの端
面からLa/20、Lb/20、Lc/20の部位に、
平行平板導体1との間に非接着部を形成している。図3
を用いてすでに説明したように、熱サイクルにより、各
誘電体線路部分2a、2b、2cの各両端部(A部、B
部、C部、D部)には平行平板導体1との熱膨張差によ
る熱応力が発生するが、端面からLa/20、Lb/2
0、Lc/20の部位、より好ましくは端面からLa/
10、Lb/10、Lc/10の部位に接着層が存在し
ないことにより、端面部の熱応力が低減し、熱サイクル
や振動、機械的衝撃等に対してさらに強度の向上したN
RDガイドを得ることができる。また、各誘電体線路部
分2a、2b、2cの対向面の端部に接着剤が存在しな
いため、誘電体線路部分2a、2b、2c同士の端面間
に接着剤が侵入しにくくなる。
【0038】製造手順、条件は前述に従うことができる
が、端面からLa/20、Lb/20、Lc/20に相
当する平行平板導体1、3の部位に接着剤が塗布されな
いように、スクリーン印刷する、または予めテープ等で
マスキングし接着剤塗布後にテープを除去する、または
位置プログラミング接着剤塗布装置で塗布する等の方法
がある。また、接着剤を塗布した直後に接着剤の流動性
により塗布面積が広がる可能性があるので、チクソトロ
ピー性を有する接着剤を使用する方が好ましい。その
後、誘電体線路部分2a、2b、2cを配置し、加重を
かけて固化させるため、固化前に接着剤を塗布した領域
より広がるので、固化後の非接着部より50%程度広め
に塗布時に非接着部を確保することが好ましい。
【0039】本発明の誘電体線路2は、使用周波数60
GHzでのQ値が1000以上である、Mg,Al,S
iの複合酸化物を主成分としたセラミックスを用いるの
がよい。上記のセラミックスは比誘電率が4.5〜8程
度である。比誘電率が4.5未満の場合、上記したよう
にLSMモードの電磁波のLSEモードへの変換が大き
くなるからである。また、比誘電率が8を超えると、5
0GHz以上の周波数で使用する際、誘電体線路2の幅
を非常に細くしなければならず、加工が困難になって形
状精度が劣化し、強度の点でも問題が生じる。また、使
用周波数60GHzでのQ値が1000以上である、M
g,Al,Siの複合酸化物を主成分としたセラミック
スの場合、これは、近年におけるマイクロ波帯域,ミリ
波帯に含まれる60〜77GHzで使用される誘電体線
路として、十分な低損失性を実現するものである。
【0040】そして、誘電体線路2の組成および組成比
は、モル比組成式をxMgO・yAl23・zSiO2
と表した時に、x=10〜40モル%,y=10〜40
モル%,z=20〜80モル%,x+y+z=100モ
ル%を満足する、Mg,Al,Siの複合酸化物を主成
分とするものである。
【0041】即ち、xを10〜40モル%としたのは、
10モル%未満では良好な焼結体が得られず、また40
モル%を超えると比誘電率が大きくなるからである。特
にxは、60GHzでのQ値を2000以上とするとい
う点から15〜35モル%が好ましい。
【0042】また、yを10〜40モル%としたのは、
yが10モル%よりも小さい場合には良好な焼結体が得
られず、40モル%を超えると比誘電率が大きくなるか
らである。yは、60GHzでのQ値を2000以上と
するという点から17〜35モル%が好ましい。
【0043】zを20〜80モル%としたのは、zが2
0モル%よりも小さい場合には比誘電率が大きくなり、
80モル%を超えると良好な焼結体が得られずQ値が低
下するからである。zは、60GHzでのQ値を200
0以上とするという点から30〜65モル%が好まし
い。
【0044】これらMgO,Al23,SiO2のモル
%を示すx,y,zは、EPMA(Electron Probe M
icro Analysis)法,XRD(X−ray Diffraction:
X線回折)法等の分析方法で特定できる。
【0045】また、本発明の誘電体線路2用のセラミッ
クスは、主結晶相がコーディエライト(2MgO・2A
23・5SiO2)であり、他の結晶相としてムライ
ト(3Al23・2SiO2),スピネル(MgO・A
23),プロトエンスタタイト{メタ珪酸マグネシウ
ム(MgO・SiO2)を主成分とするステアタイトの
一種},クリノエンスタタイト{メタ珪酸マグネシウム
(MgO・SiO2)を主成分とするステアタイトの一
種},フォルステライト(2MgO・SiO2),クリ
ストバライト{珪酸(SiO2)の一種},トリジマイ
ト{珪酸(SiO2)の一種},サファリン(Mg,A
lの珪酸塩の一種)等が析出する場合があるが、組成に
よってその析出相が異なる。なお、本発明のセラミック
スではコーディエライトのみからなる結晶相であっても
よい。
【0046】本発明の誘電体線路2用のセラミックス
(誘電体磁器組成物)は、以下のようにして製造する。
原料粉末として、例えばMgCO3粉末,Al23
末,SiO2粉末を用い、これらを所定割合で秤量し、
湿式混合した後乾燥し、この混合物を大気中において1
100〜1300℃で仮焼した後、粉砕し粉末状とす
る。得られた粉末に適量の樹脂バインダを加えて成形
し、この成形体を大気中1300〜1450℃で焼成す
ることにより得られる。
【0047】原料粉末中に含まれるMg,Al,Siの
元素から成る原料粉末は、それぞれ酸化物,炭酸塩,酢
酸塩等の無機化合物、もしくは有機金属等の有機化合物
のいずれであってもよく、焼成により酸化物となるもの
であれば良い。
【0048】なお、本発明の誘電体磁器組成物の主成分
は、Mg,Al,Siの複合酸化物を主成分とし、60
GHzでのQ値を1000以上であるという特性を損な
わない範囲で、上記元素以外に、粉砕ボールや原料粉末
の不純物が混入したり、焼結温度範囲の制御、機械的特
性向上を目的に他の成分を含有させても良い。例えば、
希土類元素化合物、Ba,Sr,Ca,Ni,Co,I
n,Ga,Ti等の酸化物、ならびに窒化ケイ素等の窒
化物などの非酸化物である。これらは単独または複数種
が含まれていても良い。
【0049】本発明でいう高周波帯域は、数10〜数1
00GHz帯域のマイクロ波帯域およびミリ波帯域に相
当し、例えば30GHz以上、特に50GHz以上、更
には70GHz以上の高周波帯域が好適である。
【0050】さらに、誘電体線路2のその他の材料とし
て、テフロン,ポリスチレン,ガラスエポキシ樹脂等の
樹脂系のもの、アルミナセラミックス,ガラスセラミッ
クス,フォルステライトセラミックス等のものでもよい
が、誘電特性、加工性、強度、小型化、信頼性等の点で
コーディエライトセラミックスが好ましい。
【0051】本発明のNRDガイドは、無線LAN,自
動車のミリ波レーダ等に使用されるものであり、例えば
自動車の周囲の障害物および他の自動車に対しミリ波を
照射し、反射波を元のミリ波と合成して中間周波信号を
得、この中間周波信号を分析することにより障害物及び
他の自動車までの距離、それらの移動速度等が測定でき
る。
【0052】かくして、本発明は、誘電体線路の平行平
板導体に対する接着性が良好であり、長期間にわたり強
固な接着性を維持でき、また高周波信号の伝送特性に優
れたものとなる。したがって、信頼性が高く、高性能で
小型なNRDガイドを構成することができる。また、従
来のアルミナセラミックス等よりも低比誘電率のセラミ
ックスからなる誘電体線路を用いることができるため、
LSMモードの電磁波のLSEモードへの変換を少なく
でき、高周波信号の損失が抑えられる。
【0053】本発明のNRDガイドを用いたミリ波送受
信器について、以下に説明する。図7,図8は本発明の
ミリ波送受信器としてのミリ波レーダーを示すものであ
り、図7は送信アンテナと受信アンテナが一体化された
ものの平面図、図8は送信アンテナと受信アンテナが独
立したものの平面図である。
【0054】図7において、51は本発明の一方の平行
平板導体(他方は省略する)、52は第1の誘電体線路
53の一端に設けられた、高周波ダイオード発振器を有
する電圧制御型のミリ波信号発振部(電圧制御発振部)
であり、バイアス電圧印加方向が高周波信号の電界方向
に合致するように、第1の誘電体線路53の高周波ダイ
オード近傍に配置された可変容量ダイオードのバイアス
電圧を周期的に制御して、三角波,正弦波等とすること
により、周波数変調した送信用のミリ波信号として出力
する。
【0055】53は、高周波ダイオード発振器が一端部
に付設され、高周波ダイオード発振器から出力されたミ
リ波信号が変調された送信用のミリ波信号を伝搬させる
第1の誘電体線路、54は、第1,第3,第4の誘電体
線路53,55,57にそれぞれ結合される第1,第
2,第3の接続部54a,54b,54cを有する、フ
ェライト円板等から成るサーキュレータ、55は、サー
キュレータ54の第2の接続部54bに接続され、ミリ
波信号を伝搬させるとともに先端部に送受信アンテナ5
6を有する第3の誘電体線路、56は、第3の誘電体線
路55の先端をテーパー状等とすることにより構成され
た送受信アンテナである。
【0056】なお、送受信アンテナ56は、平行平板導
体51に形成された貫通孔を通して高周波信号を入出力
させ、平行平板導体51の外面に貫通孔に接続された金
属導波管を介して設置されたホーンアンテナ等であって
もよい。
【0057】また57は、送受信アンテナ56で受信さ
れ第3の誘電体線路55を伝搬してサーキュレータ54
の第3の接続部54cより出力した受信波をミキサー5
9側へ伝搬させる第4の誘電体線路、58は、第1の誘
電体線路53に一端側が電磁結合するように近接配置さ
れて、ミリ波信号の一部をミキサー59側へ伝搬させる
第2の誘電体線路、58aは、第2の誘電体線路58の
ミキサー59と反対側の一端部に設けられた無反射終端
部(ターミネータ)である。また、図中M1は、第2の
誘電体線路58の中途と第4の誘電体線路57の中途と
を近接させて電磁結合させることにより、ミリ波信号の
一部と受信波を混合させて中間周波信号を発生させるミ
キサー部である。
【0058】本発明のサーキュレータ54は、平行平板
導体51,51間に平行に配設された一対のフェライト
円板の周縁部に所定間隔、例えばフェライト円板の中心
点に関して角度で120°間隔で配置され、かつそれぞ
れミリ波信号の入出力端とされた第1の接続部54a,
第2の接続部54bおよび第3の接続部54cを有し、
一つの接続部から入力されたミリ波信号をフェライト円
板の面内で時計回りまたは反時計回りに隣接する他の接
続部より出力させるものである。また、平行平板導体5
1の外側主面のフェライト円板に相当する部位には、フ
ェライト円板を伝搬する電磁波の波面を回転させるため
の磁石が、磁力線がフェライト円板に対し略垂直方向
(略上下方向)に通過するように設けられる。なお、本
発明のフェライト板は円板状のもの限らず、多角形状等
のものでもよい。
【0059】また、本発明のミリ波送受信器の他の実施
形態として、送信アンテナと受信アンテナを独立させた
図8のタイプがある。同図において、61は一方の平行
平板導体(他方は省略する)、62は第1の誘電体線路
63の一端に設けられた、高周波ダイオード発振器を有
する電圧制御型のミリ波信号発振部であり、バイアス電
圧印加方向が高周波信号の電界方向に合致するように第
1の誘電体線路63の高周波ダイオード近傍に配置され
た可変容量ダイオードのバイアス電圧を周期的に制御し
て、三角波,正弦波等とすることにより、周波数変調し
た送信用のミリ波信号として出力する。
【0060】63は、高周波ダイオード発振器が一端部
に付設され、高周波ダイオード発振器から出力されたミ
リ波信号が変調された送信用のミリ波信号を伝搬させる
第1の誘電体線路、64は、第1,第3,第5の誘電体
線路63,65,67にそれぞれ接続される第1,第
2,第3の接続部(図7と同様であり図示せず)を有す
る、フェライト円板等から成るサーキュレータ、65
は、サーキュレータ64の第2の接続部に接続され、ミ
リ波信号を伝搬させるとともに先端部に送信アンテナ6
6を有する第3の誘電体線路、66は、第3の誘電体線
路65の先端をテーパー状等とすることにより構成され
た送信アンテナ、67は、サーキュレータ64の第3の
接続部に接続され、送信用のミリ波信号を減衰させる無
反射終端部67aが先端に設けられた第5の誘電体線路
である。
【0061】また68は、第1の誘電体線路63に一端
側が電磁結合するように近接配置されて、ミリ波信号の
一部をミキサー71側へ伝搬させる第2の誘電体線路、
68aは、第2の誘電体線路68のミキサー71と反対
側の一端部に設けられた無反射終端部、69は、受信ア
ンテナ70で受信された受信波をミキサー71側へ伝搬
させる第4の誘電体線路である。また、図中M2は、第
2の誘電体線路68の中途と第4の誘電体線路69の中
途とを近接させて電磁結合させることにより、ミリ波信
号の一部と受信波とを混合させて中間周波信号を発生さ
せるミキサー部である。
【0062】なお、送信アンテナ66および受信アンテ
ナ70は、平行平板導体61に形成された貫通孔を通し
て高周波信号を入力または出力させ、平行平板導体61
の外面に貫通孔に接続された金属導波管を介して設置さ
れたホーンアンテナ等であってもよい。
【0063】本発明では、図7において、第1の誘電体
線路53に第2の誘電体線路58の一端側を近接配置す
るかまたは一端部を接合するが、接合する場合、接合部
において、第1の誘電体線路53を直線状、第2の誘電
体線路58を円弧状となし、その円弧状部の曲率半径r
を高周波信号の波長λ以上とする。これにより、高周波
信号を損失を小さくして均等の出力で分岐させ得る。ま
た、接合部において、第2の誘電体線路58を直線状、
第1の誘電体線路53を円弧状となし、その円弧状部の
曲率半径rを高周波信号の波長λ以上としてもよく、こ
の場合も上記と同様の効果が得られる。
【0064】また、ミキサー59部において、第2の誘
電体線路58と第4の誘電体線路57とを接合すること
もでき、この場合、上記と同様に、これらの誘電体線路
58,57のいずれか一方の接合部を円弧状となし、そ
の円弧状部の曲率半径rを高周波信号の波長λ以上とす
るのがよい。また、第2の誘電体線路58と第4の誘電
体線路57とを電磁結合するように近接配置する場合、
その近接部において、第2の誘電体線路58と第4の誘
電体線路57との近接部の少なくとも一方を円弧状とす
ることにより、近接配置の構成とすることができる。
【0065】また好ましくは、上記の接合部の曲率半径
rは3λ以下が良く、3λを超えると接合構造が大きく
なり小型化のメリットが得られない。接合部の曲率半径
rを波長λより小さく設定すると、円弧状の接合部を有
する誘電体線路への分岐強度は小さくなる。
【0066】このような第1の誘電体線路53と第2の
誘電体線路58との接合構造、および第2の誘電体線路
58と第4の誘電体線路57との接合構造、並びに第2
の誘電体線路58と第4の誘電体線路57との近接配置
の構成については、図8の場合も上記と同様である。
【0067】そして、これらの各種部品は、ミリ波信号
の波長λの2分の1以下の間隔で配置した平行平板導体
間に設けられる。
【0068】図7のものにおいて、第1の誘電体線路5
3の中途にスイッチを設け、それをON−OFFするこ
とでパルス変調制御することもできる。例えば、図10
に示すような、配線基板88の一主面に第2のチョーク
型バイアス供給線路112を形成し、その中途に半田実
装されたビームリードタイプのPINダイオードやショ
ットキーバリアダイオードを設けたスイッチである。な
お、図10においてEは誘電体線路77内を伝搬する高
周波信号の電界方向を示す。
【0069】この配線基板88を、第1の誘電体線路5
3の第2の誘電体線路58との信号分岐部とサーキュレ
ータ54との間に、PINダイオードやショットキーバ
リアダイオードのパルス変調用ダイオードのバイアス電
圧印加方向がLSMモードの高周波信号の電界方向に合
致するように配置し、第1の誘電体線路53に介在させ
るものである。また、第1の誘電体線路53にもう一つ
のサーキュレータを介在させ、その第1,第3の接続部
に第1の誘電体線路53を接続し、第2の接続部に他の
誘電体線路を接続し、その誘電体線路の先端部の端面
に、図10のような構成のショットキーバリアダイオー
ドを設けたスイッチを設置してもよい。
【0070】図8のものにおいて、サーキュレータ64
をなくし、第1の誘電体線路63の先端部に送信アンテ
ナ66を接続した構成とすることもできる。この場合、
小型化されたものとなるが、受信波の一部が電圧制御発
振部(ミリ波信号発振部)62に混入しノイズ等の原因
となり易いため、図8のタイプが好ましい。
【0071】また、図8のタイプにおいて、第2の誘電
体線路68は、第3の誘電体線路65に一端側が電磁結
合するように近接配置されるか第3の誘電体線路65に
一端が接合されて、ミリ波信号の一部をミキサー71側
へ伝搬させるように配置されていてもよい。この構成に
おいても、図8のものと同様の機能、作用効果を有す
る。
【0072】この図8のものにおいて、第1の誘電体線
路63の中途に、図10に示したものと同様に構成した
スイッチを設け、それをON−OFFすることでパルス
変調制御することもできる。例えば、図10のような、
配線基板88の一主面に第2のチョーク型バイアス供給
線路112を形成し、その中途に半田実装されたビーム
リードタイプのPINダイオードやショットキーバリア
ダイオードを設けたスイッチである。この配線基板88
を、第1の誘電体線路63の第2の誘電体線路68との
信号分岐部とサーキュレータ64との間に、PINダイ
オードやショットキーバリアダイオードのバイアス電圧
印加方向がLSMモードの高周波信号の電界方向に合致
するように配置し、第1の誘電体線路63に介在させる
ものである。
【0073】また、第1の誘電体線路63にもう一つの
サーキュレータを介在させ、その第1,第3の接続部に
第1の誘電体線路63を接続し、第2の接続部に他の誘
電体線路を接続し、その誘電体線路の先端部の端面に、
図10のような構成のショットキーバリアダイオードを
設けたスイッチを設置してもよい。
【0074】また、これらのミリ波送受信器において、
平行平板導体間の間隔は、ミリ波信号の空気中での波長
であって、使用周波数での波長λの2分の1以下とな
る。
【0075】また、図7,図8のミリ波送受信器はFM
CW(Frequency Modulation Cotinuous Waves)方
式であり、FMCW方式の動作原理は以下のようなもの
である。電圧制御発振部の変調信号入力用のMODIN
端子に、電圧振幅の時間変化が三角波等となる入力信号
を入力し、その出力信号を周波数変調し、電圧制御発振
部の出力周波数偏移を三角波等になるように偏移させ
る。そして、送受信アンテナ56,送信アンテナ66よ
り出力信号(送信波)を放射した場合、送受信用アンテ
ナ56,送信アンテナ66の前方にターゲットが存在す
ると、電波の伝搬速度の往復分の時間差をともなって、
反射波(受信波)が戻ってくる。この時、ミキサー5
9,71の出力側のIFOUT端子には、送信波と受信
波の周波数差が出力される。
【0076】このIFOUT端子の出力周波数等の周波
数成分を解析することで、Fif=4R・fm・Δf/c
{Fif:IF(Intermediate Frequency)出力周波数,
R:距離,fm:変調周波数,Δf:周波数偏移幅,
c:光速}という関係式から距離を求めることができ
る。
【0077】このように、自動車のミリ波レーダ等に適
用した場合、自動車の周囲の障害物および他の自動車に
対しミリ波を照射し、反射波を元のミリ波と合成して中
間周波信号を得、この中間周波信号を分析することによ
り障害物および他の自動車までの距離、それらの移動速
度等が測定できる。
【0078】本発明の高周波ダイオード発振器を用いた
電圧制御発振部52,62について以下に説明する。図
9,図10は本発明のNRDガイド型の高周波ダイオー
ド発振器を示し、これらの図において、81は一対の平
行平板導体、72はガンダイオード73を設置(マウン
ト)するための略直方体状の金属ブロック等の金属部
材、73はマイクロ波,ミリ波を発振する高周波ダイオ
ードの1種であるガンダイオード、74は金属部材72
の一側面に設置され、ガンダイオード73にバイアス電
圧を供給するとともに高周波信号の漏れを防ぐローパス
フィルタとして機能するチョーク型バイアス供給線路7
4aを形成した配線基板、75はチョーク型バイアス供
給線路74aとガンダイオード73の上部導体とを接続
する金属箔リボン等の帯状導体、77はガンダイオード
73の近傍に配置され高周波信号を受信し外部へ伝搬さ
せる誘電体線路(第1の誘電体線路53,63に相当す
るもの)である。
【0079】また図9において、チョーク型バイアス供
給線路74aは、幅の広い線路および幅の狭い線路の長
さがそれぞれ略λ/4であり、また帯状導体75の長さ
は略{(3/4)+m}λ(mは0以上の整数)であ
る。この帯状導体75の長さは略3λ/4〜略{(3/
4)+3}λが良く、略{(3/4)+3}λを超える
と帯状導体75が長くなり、撓み、捩じれ等が生じ易く
なり、個々の高周波ダイオード発振器間で発振周波数等
の特性のばらつきが大きくなるとともに、種々の共振モ
ードが発生して、所望の発振周波数と異なる周波数の信
号が発生するという問題が生じる。より好ましくは、略
3λ/4,略{(3/4)+1}λである。
【0080】また、略{(3/4)+m}λとしたの
は、{(3/4)+m}λから多少ずれていても共振は
可能だからである。例えば、帯状導体5を{(3/4)
+m}λよりも10〜20%程度長く形成しても良く、
その場合、帯状導体75の接するチョーク型バイアス供
給線路74aの1パターン目の長さλ/4のうち一部が
共振に寄与すると考えられるからである。従って、帯状
導体5の長さは{(3/4)+m}λ±20%程度の範
囲内で変化させることができる。
【0081】これらチョーク型バイアス供給線路74a
および帯状導体75の材料は、Cu,Al,Au,A
g,W,Ti,Ni,Cr,Pd,Pt等から成り、特
にCu,Agが、電気伝導度が良好であり、損失が小さ
く、発振出力が大きくなるといった点で好ましい。
【0082】また、帯状導体75は金属部材72の表面
から所定間隔をあけて金属部材72と電磁結合してお
り、チョーク型バイアス供給線路74aとガンダイオー
ド73間に架け渡されている。即ち、帯状導体75の一
端はチョーク型バイアス供給線路74aの一端に半田付
け等により接続され、帯状導体75の他端はガンダイオ
ード73の上部導体に半田付け等により接続されてお
り、帯状導体75の接続部を除く中途部分は宙に浮いた
状態となっている。
【0083】そして、金属部材72は、ガンダイオード
73の電気的な接地(アース)を兼ねているため金属導
体であれば良く、その材料は金属(合金を含む)導体で
あれば特に限定するものではなく、真鍮(黄銅:Cu−
Zn合金),Al,Cu,SUS(ステンレススチー
ル),Ag,Au,Pt等から成る。また金属部材72
は、全体が金属から成る金属ブロック、セラミックスや
プラスチック等の絶縁基体の表面全体または部分的に金
属メッキしたもの、絶縁基体の表面全体または部分的に
導電性樹脂材料等をコートしたものであっても良い。
【0084】また、誘電体線路77は、その材料は上記
の通りコーディエライト(2MgO・2Al23・5S
iO2)セラミックス(比誘電率4〜5)等が好まし
く、これらは高周波帯域において低損失である。ガンダ
イオード73と誘電体線路77との間隔は1.0mm程
度以下が好ましく、1.0mmを超えると損失を小さく
して電磁的結合が可能な最大離間幅を超える。
【0085】また、本発明の高周波ダイオードとして
は、インパット(impatt:impact ionisation avalan
che transit time)・ダイオード,トラパット(trap
att:trapped plasma avalanche triggered transi
t)・ダイオード,ガンダイオード等のマイクロ波ダイ
オードおよびミリ波ダイオードが好適に使用される。
【0086】以上のようなミリ波送受信器において、伝
送線路として使用される誘電体線路は、平行平板導体と
の接着性が良好であり、急激な熱サイクルや、振動、機
械的衝撃に対し高い耐久性を有しているため、熱帯地
方、寒冷地方、高温多湿地方、または輻射の強い都会の
アスファルト上などでの屋外で使用されても、何ら問題
のない耐久性を有している。従って、本発明の誘電体線
路、およびそれを用いたミリ波送受信器は、厳しい環境
下で使用されても十分な耐久性を有しており、例えば車
載用として使用しても何ら問題のない物である。
【0087】
【実施例】本発明の実施例を以下に説明する。
【0088】(実施例1)図1のNRDガイドS1を以
下のように構成した。誘電体線路2の材料として、本発
明のMg,Al,Siの複合酸化物を主成分としたセラ
ミックスであって、種々の組成比としたものを作製し
た。それらの比誘電率と周波数60GHzにおけるQ値
を表1に示す。
【0089】
【表1】
【0090】一対の平行平板導体1,3として、アルミ
ダイカスト法で加工した縦60mm×横60mm×厚さ
10mmの金属板を1.8mmの間隔で配置し、表1の
NO.24のコーディエライトセラミックスからなる誘
電体線路2を介装した。この誘電体線路2は、高さ1.
8mm、幅0.8mm、長さ5mmの誘電体線路部分を
伝送方向に順次8本並べて、擬似的に1本となるように
構成した。平行平板導体1,3と誘電体線路2は1液硬
化型のエポキシ樹脂接着剤で接着した。エポキシ樹脂接
着剤の塗布時の粘度は、70Pa・s(25℃)であ
り、固化温度は130℃、固化時間は1時間である。
【0091】以上のようにして作製したNRDガイドS
1について、熱衝撃試験(気相状態、環境温度−40℃
〜125℃、環境温度入れ替え時間2分以内、サイクル
数1000回、JASO(社団法人)自動車技術会−D
001−94−5−17準拠)投入後、機械的衝撃試験
(衝撃パルスの加速度ピーク値981m/s2、パルス
作用時間6ms、3軸各3回、JASO−D001−9
4−5−24、JAPIA(社団法人)日本自動車部品
工業会−EL−002−1990−05準拠)を行っ
た。その後、76.5GHzの高周波信号の伝送損失を
ネットワークアナライザーで評価したところ、0.18
dB/cmであり、実用上十分低損失であった。また、
誘電体線路2を機械的に剥離し、接着層の面積を測定し
たところ、8本とも平行平板導体1との接着面積は4m
2であったのに対し、誘電体線路部分の端面の接着面
積は全て1mm2以下であり、平行平板導体1との接着
面積に対し、1/4以下であった。
【0092】(比較例1)平行平板導体1,3と誘電体
線路2を上記実施例と同じ1液硬化型のエポキシ樹脂接
着剤で接着した。エポキシ樹脂接着剤の塗布時の粘度
は、作業温度を35℃としたため20Pa・sであり、
固化温度は130℃、固化時間は1時間であった。その
他の条件は上記実施例と同様に図1のNRDガイドS1
を構成した。
【0093】以上のようにして作製した、NRDガイド
S1を上記実施例と同様、熱衝撃試験投入後、機械的衝
撃試験を行った後、76.5GHzの高周波信号の伝送
損失をネットワークアナライザーで評価したところ高周
波信号の出力がなく、原因を調べたところ、誘電体線路
部分8本中連続する2本の脱離が認められた。脱離した
2本の誘電体線路部分の接着面積を測定したところ、平
行平板導体1との接着面積がいずれも4mm2であった
のに対し、この2本の誘電体線路部分の対向する端面の
接着面積は1.4mm2であり、平行平板導体1との接
着面積に対し、1/4を越えていた。
【0094】(実施例2)平行平板導体1と誘電体線路
2を実施例1と同じ1液硬化型のエポキシ樹脂接着剤で
接着した。エポキシ樹脂接着剤の塗布方法は、スクリー
ン印刷により8本の誘電体線路部分の端面部より0.5
mmの位置には接着層が塗布されないようにした。エポ
キシ樹脂接着剤の塗布時の粘度は、70Pa・s(25
℃)であり、固化温度は130℃、固化時間は1時間で
あった。その他の条件は実施例1と同様に図1のNRD
ガイドS1を構成した。
【0095】以上のようにして作製したNRDガイドS
1を実施例1と同様、熱衝撃試験投入後、機械的衝撃試
験を行った後、76.5GHzの高周波信号の伝送損失
をネットワークアナライザーで評価したところ0.10
dB/cmであり、実用上十分低損失であった。また、
誘電体線路2を機械的に剥離し、接着層を測定したとこ
ろ、平行平板導体1との接着面において、8本とも端面
から0.25mmに渡って接着層が存在せず、誘電体線
路部分の長さ5mmに対して端面から0.25mm(1
/20)の長さに渡って接着層が存在しなかった。さら
には誘電体線路部分同士の対向する端面には接着層が全
く存在せず、そのため伝送損失が実施例1よりも大幅に
小さかった。
【0096】(比較例2)平行平板導体1と誘電体線路
2を実施例1、2と同じ1液硬化型のエポキシ樹脂接着
剤で接着した。エポキシ樹脂接着剤の塗布方法は、スク
リーン印刷により8本の誘電体線路部分の端面部より
0.5mmの位置には接着層が塗布されないようにし
た。エポキシ樹脂接着剤の塗布時の粘度は、作業温度を
35℃としたため20Pa・sであり、固化温度は13
0℃、固化時間は1時間であった。その他の条件は上記
実施例1と同様にして図1のNRDガイドS1を構成し
た。
【0097】以上のようにして作製した、NRDガイド
S1を上記実施例1と同様、熱衝撃試験投入後、機械的
衝撃試験を行った後、76.5GHzの高周波信号の伝
送損失をネットワークアナライザーで評価したところ高
周波信号の出力がなく、原因を調べたところ、誘電体線
路部分8本中連続する2本の脱離が認められた。脱離し
た2本の誘電体線路部分の接着面積を測定したところ、
平行平板導体1との接着面において、2本とも端面から
0.25mmの位置にも接着層が侵入し、さらには2本
の対向する端面の接着面積は1.2mm2であり、平行
平板導体1との接着面積に対し、1/4を越えていた。
【0098】なお、本発明は上記実施形態および実施例
に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない
範囲内で種々の変更を行うことは何等差し支えない。
【0099】
【発明の効果】本発明は、高周波信号の波長の1/2以
下の間隔で配置した平行平板導体間に高周波信号が伝送
される誘電体線路を介装して成る非放射性誘電体線路に
おいて、誘電体線路は連続するように配置された複数の
誘電体線路部分から成るとともに平行平板導体に接着さ
れており、各誘電体線路部分の平行平板導体との接着面
積に対して各誘電体線路部分の端面の接着面積が1/4
以下であることにより、高い信頼性と低損失を両立させ
る高性能な非放射性誘電体線路とすることができる。
【0100】また、各誘電体線路部分の平行平板導体と
の対向面における線路方向の長さをLとした場合、各誘
電体線路部分の端からL/20の長さにわたる対向面の
端部が非接着部であることにより、さらに高い信頼性と
低損失を両立させる高性能な非放射性誘電体線路とする
ことができる。
【0101】本発明のミリ波送受信器は、送受信アンテ
ナを備えたタイプおよび送信アンテナと受信アンテナと
が独立したタイプにおいて、誘電体線路のうち少なくと
も一つの誘電体線路が上記本発明の誘電体線路であるこ
とにより、誘電体線路を伝搬するLSMモードの電磁波
のLSEモードへの変換が少なく、従って誘電体線路に
小さい曲率半径で使用周波数範囲が広い急峻な曲線部を
作製することができ、その結果ミリ波送受信器を使用周
波数範囲を広くして、小型化でき、しかも加工が容易で
作製の自由度の高いものとすることができる。さらに、
送信アンテナと受信アンテナとが独立したタイプでは、
送信用のミリ波信号がサーキュレータを介してミキサー
へ混入することがなく、その結果受信信号のノイズが低
減し探知距離が増大し、さらにミリ波信号の伝送特性に
優れたものとなる。
【0102】本発明のNRDガイドおよびミリ波送受信
器を車載用のミリ波レーダー等に利用すると、振動、衝
撃、過酷な環境に強く、耐久性に優れた信頼性の高いも
のとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のNRDガイドの内部を透視した斜視図
である。
【図2】従来のNRDガイドの一例を示し、その内部を
透視した斜視図である。
【図3】平行平板導体間に、複数の誘電体線路部分の端
面同士を対向配置して連続的に構成した誘電体線路を有
するNRDガイドの模式的側断面図である。
【図4】誘電体線路の平行平板導体に対する接着面積を
示すNRDガイド内の平面図である。
【図5】隣接する誘電体線路部分間の接着面積を示すも
のであり、誘電体線路部分の端面部の断面図である。
【図6】本発明の誘電体線路部分の端部に非接着部が形
成された構成を示すNRDガイド内の平面図である。
【図7】本発明のNRDガイドを備えたミリ波送受信器
の一実施形態の平面図である。
【図8】本発明のNRDガイドを備えたミリ波送受信器
の他の実施形態の平面図である。
【図9】本発明のミリ波送受信器用のミリ波発振部の内
部透視斜視図である。
【図10】図9のミリ波発振部に組み込まれる可変容量
ダイオードを設けた配線基板の斜視図である。
【符号の説明】
1:下側の平行平板導体 2:誘電体線路 2a〜2c:誘電体線路部分 3:上側の平行平板導体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高周波信号の波長の1/2以下の間隔で配
    置した平行平板導体間に前記高周波信号が伝送される誘
    電体線路を介装して成る非放射性誘電体線路において、
    前記誘電体線路は連続するように配置された複数の誘電
    体線路部分から成るとともに前記平行平板導体に接着さ
    れており、前記各誘電体線路部分の前記平行平板導体と
    の接着面積に対して前記各誘電体線路部分の端面の接着
    面積が1/4以下であることを特徴とする非放射性誘電
    体線路。
  2. 【請求項2】前記各誘電体線路部分の前記平行平板導体
    との対向面における線路方向の長さをLとした場合、前
    記各誘電体線路部分の端からL/20の長さにわたる前
    記対向面の端部が非接着部であることを特徴とする請求
    項1記載の非放射性誘電体線路。
  3. 【請求項3】ミリ波信号の波長の2分の1以下の間隔で
    配置した平行平板導体間に、 高周波ダイオード発振器が一端部に付設され、前記高周
    波ダイオード発振器から出力されたミリ波信号を伝搬さ
    せる第1の誘電体線路と、 バイアス電圧印加方向が前記ミリ波信号の電界方向に合
    致するように配置され、前記バイアス電圧を周期的に制
    御することによって前記ミリ波信号を周波数変調した送
    信用のミリ波信号として出力する可変容量ダイオード
    と、 前記第1の誘電体線路に、一端側が電磁結合するように
    近接配置されるかまたは一端が接合されて、前記ミリ波
    信号の一部をミキサー側へ伝搬させる第2の誘電体線路
    と、 前記平行平板導体に平行に配設されたフェライト板の周
    縁部に所定間隔で配置されかつそれぞれ前記ミリ波信号
    の入出力端とされた第1の接続部,第2の接続部および
    第3の接続部を有し、一つの前記接続部から入力された
    前記ミリ波信号をフェライト板の面内で時計回りまたは
    反時計回りに隣接する他の接続部より出力させるサーキ
    ュレータであって、前記第1の誘電体線路の前記ミリ波
    信号の出力端に前記第1の接続部が接合されるサーキュ
    レータと、 該サーキュレータの第2の接続部に接合され、前記ミリ
    波信号を伝搬させるとともに先端部に送受信アンテナを
    有する第3の誘電体線路と、 前記送受信アンテナで受信され第3の誘電体線路を伝搬
    して前記サーキュレータの第3の接続部より出力した受
    信波をミキサー側へ伝搬させる第4の誘電体線路と、 前記第2の誘電体線路の中途と前記第4の誘電体線路の
    中途とを近接させて電磁結合させるかまたは接合させて
    成り、ミリ波信号の一部と受信波とを混合させて中間周
    波信号を発生させるミキサー部と、を設けたミリ波送受
    信器において、 前記第1〜第4の誘電体線路のうち少なくとも一つが請
    求項1〜2のいずれかに記載の誘電体線路から成ること
    を特徴とするミリ波送受信器。
  4. 【請求項4】ミリ波信号の波長の2分の1以下の間隔で
    配置した平行平板導体間に、 高周波ダイオード発振器が一端部に付設され、前記高周
    波ダイオード発振器から出力されたミリ波信号を伝搬さ
    せる第1の誘電体線路と、 バイアス電圧印加方向が前記ミリ波信号の電界方向に合
    致するように配置され、前記バイアス電圧を周期的に制
    御することによって前記ミリ波信号を周波数変調した送
    信用のミリ波信号として出力する可変容量ダイオード
    と、 第1の誘電体線路に、一端側が電磁結合するように近接
    配置されるかまたは一端が接合されて、前記ミリ波信号
    の一部をミキサー側へ伝搬させる第2の誘電体線路と、 前記平行平板導体に平行に配設されたフェライト板の周
    縁部に所定間隔で配置されかつそれぞれ前記ミリ波信号
    の入出力端とされた第1の接続部,第2の接続部および
    第3の接続部を有し、一つの前記接続部から入力された
    前記ミリ波信号をフェライト板の面内で時計回りまたは
    反時計回りに隣接する他の接続部より出力させるサーキ
    ュレータであって、前記第1の誘電体線路の前記ミリ波
    信号の出力端に前記第1の接続部が接続されるサーキュ
    レータと、 該サーキュレータの第2の接続部に接続され、前記ミリ
    波信号を伝搬させるとともに先端部に送信アンテナを有
    する第3の誘電体線路と、 先端部に受信アンテナ、他端部にミキサーが各々設けら
    れた第4の誘電体線路と、 前記サーキュレータの第3の接続部に接続され、前記送
    信アンテナで受信混入したミリ波信号を伝搬させるとと
    もに先端部に設けられた無反射終端部で前記ミリ波信号
    を減衰させる第5の誘電体線路と、 前記第2の誘電体線路の中途と前記第4の誘電体線路の
    中途とを近接させて電磁結合させるかまたは接合させて
    成り、ミリ波信号の一部と受信波とを混合させて中間周
    波信号を発生させるミキサー部と、を設けたミリ波送受
    信器において、 前記第1〜第5の誘電体線路のうち少なくとも一つが請
    求項1〜2のいずれかに記載の誘電体線路から成ること
    を特徴とするミリ波送受信器。
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