JP2002198101A - 非水電解液二次電池 - Google Patents

非水電解液二次電池

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JP2002198101A JP2000394023A JP2000394023A JP2002198101A JP 2002198101 A JP2002198101 A JP 2002198101A JP 2000394023 A JP2000394023 A JP 2000394023A JP 2000394023 A JP2000394023 A JP 2000394023A JP 2002198101 A JP2002198101 A JP 2002198101A
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佳正 小石川
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Kensuke Hironaka
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高容量、高出力でありながらも、極めて安全
性の高い非水電解液二次電池を提供する。 【解決手段】 円筒形リチウムイオン電池20は、電池
蓋に所定圧で開裂する開裂弁11を有している。捲回群
6の正極板を、正極活物質として一次粒子径約1〜2μ
m、二次粒子径約20μm、Li/Mn比0.52のマ
ンガン酸リチウム粉末と、平均粒子径18μmの鱗片状
黒鉛と、ポリフッ化ビニリデンと、の配合比を重量%で
83:12:5とし、正極活物質合剤層W2の集電体片
面あたりのマンガン酸リチウムの塗着量を80g/
、正極活物質合剤層W2の厚さ73μm、正極板の
長さを434cmとし、負極板の負極活物質としてMC
MBを用い、負極活物質合剤層W4の厚さを53μm、
長さを446cmとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は非水電解液二次電池
に係り、特に、平均粒径0.1μm乃至2μmの一次粒
子の集合体で形成された二次粒子からなるリチウムマン
ガン複酸化物と導電材とを含む正極活物質合剤が帯状集
電体の両面にほぼ均等量塗着された正極と、充放電によ
りリチウムイオンを吸蔵・放出可能な負極と、をセパレ
ータを介して捲回した電極捲回群を、所定圧で内圧を開
放する内圧開放機構を有する電池容器内に収容した非水
電解液二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】非水電解液二次電池を代表するリチウム
イオン二次電池は、高エネルギー密度であるメリットを
活かして、主にVTRカメラやノートパソコン、携帯電
話等のポータブル機器の電源に使用されている。この電
池の内部構造は、通常以下に示されるような捲回式とさ
れている。電極は正極、負極共に活物質が金属箔に塗着
された帯状であり、セパレ−タを挟んで正極、負極が直
接接触しないように断面が渦巻状に捲回され、捲回群を
形成している。この捲回群が電池容器となる円筒形の電
池缶に収納され、電解液注液後、封口されている。
【0003】一般的な円筒形リチウムイオン二次電池の
寸法は、18650型と呼ばれる、直径が18mm、高
さ65mmであり、小形民生用リチウムイオン電池とし
て広く普及している。18650型リチウムイオン二次
電池の正極活物質には、高容量、長寿命を特徴とするコ
バルト酸リチウムが主として用いられており、電池容量
は、おおむね1.3Ah〜1.7Ah、出力はおよそ1
0W程度である。
【0004】一方、自動車産業界においては環境問題に
対応すべく、排出ガスのない、動力源を完全に電池のみ
にした電気自動車と、内燃機関エンジンと電池との両方
を動力源とするハイブリッド(電気)自動車の開発が加
速され、一部実用化の段階にきている。
【0005】電気自動車の電源となる電池には当然高出
力、高エネルギーが得られる特性が要求され、この要求
にマッチした電池としてリチウムイオン電池が注目され
ている。電気自動車の普及のためには、電池の低価格化
が必須であり、そのためには、低コスト電池材料が求め
られ、例えば、正極活物質であれば、資源的に豊富なマ
ンガンの酸化物が特に注目され、電池の高性能化を狙っ
た改善がなされてきた。また、電気自動車用電池には、
高容量だけではなく、加速性能などを左右する高出力
化、つまり電池の内部抵抗の低減が求められる。電極反
応面積の増大を狙って、正極活物質として比表面積の大
きなマンガン酸リチウムとすることでこの要求に対応す
ることができる。
【0006】具体的に比表面積を大くするには、マンガ
ン酸リチウムの粒子径を小さくすることである。しか
し、小さな粒子径では、電極製作時に粉体が飛散した
り、集電体両面に塗布するのためのスラリ化がしにくい
などの弊害が生じる。これを改善するために、小さな粒
子径である一次粒子を凝集させた二次粒子を形成したマ
ンガン酸リチウムとすることで対処可能である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、リチウ
ムイオン電池の場合、高容量、高出力になればなるほど
安全性が低下する傾向にあり、特に上述したような、高
出力化を狙ったマンガン酸リチウムを用いた場合には、
電池が異常状態に陥ったときの現象がやや激しくなる傾
向が見られる。電気自動車用電源に用いられるような高
容量、高出力の電池ともなると、大電流充電、大電流放
電がなされるために、18650型リチウムイオン電池
に一般に採用されているような、異常時の電池内圧上昇
に応じて作動する電流遮断機構(一種の切断スイッチ)
を電池構造内に設けることは実質的に不可能である。
【0008】人を乗せて走る電気自動車の場合、充電制
御システムが故障してしまった場合の過充電時、不慮の
衝突事故の場合に遭遇する可能性のある電池のクラッシ
ュ時あるいは、異物突き刺し時、外部短絡時等の電池自
体の安全性を確保することは、最低限必要な、非常に重
要な電池特性である。なお、電池の安全性とは、電池が
異常な状態にさらされた場合の電池の挙動が、人に身体
的損害を与えないことは当然のことながら、車両への損
傷を最小限の抑えることを意味する。
【0009】本発明は上記事案に鑑み、高容量、高出力
でありながらも、極めて安全性の高い非水電解液二次電
池を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、平均粒径0.1μm乃至2μmの一次粒
子の集合体で形成された二次粒子からなるリチウムマン
ガン複酸化物と導電材とを含む正極活物質合剤が帯状集
電体の両面にほぼ均等量塗着された正極と、充放電によ
りリチウムイオンを吸蔵・放出可能な負極と、をセパレ
ータを介して捲回した電極捲回群を、所定圧で内圧を開
放する内圧開放機構を有する電池容器内に収容した非水
電解液二次電池において、前記リチウムマンガン複酸化
物の前記集電体片面あたりの塗着量が80g/m乃至
160g/mであり、かつ、前記正極活物質合剤に含
有される導電材量が8重量%乃至16重量%であること
を特徴とする。
【0011】本発明では、高容量、高出力の非水電解液
二次電池を確保するために、平均粒径0.1μm乃至2
μmの一次粒子の集合体で形成された二次粒子からなる
リチウムマンガン複酸化物と導電材とを含む正極活物質
合剤が帯状集電体の両面にほぼ均等量塗着された正極
と、充放電によりリチウムイオンを吸蔵・放出可能な負
極と、が用いられている。高容量、高出力の非水電解液
二次電池では、異常状態に陥ったときに、大電流充電又
は大電流放電状態が維持され、非水電解液と活物質合剤
との化学反応により電池容器内で急激かつ大量のガスが
発生し、電池容器の内圧を上昇させる。一般に、非水電
解液二次電池では、電池容器内の内圧上昇を防止するた
めに、電池容器に所定圧で内圧を開放する内圧開放機構
を有しているが、リチウムマンガン複酸化物の集電体片
面あたりの塗着量が80g/m乃至160g/m
し、かつ、正極活物質合剤に含有される導電材量を8重
量%乃至16重量%とすることにより、内圧開放機構か
らのガス放出が極めて穏やかに行われる。このため、本
発明によれば、高容量、高出力でありながらも、極めて
安全性の高い非水電解液二次電池を実現することができ
る。
【0012】この場合において、導電材に黒鉛と無定型
炭素との混合物を用いれば、より高出力の非水電解液二
次電池とすることができる。このとき、黒鉛の平均粒径
を二次粒子の平均粒径の0.2倍乃至0.8倍及び/又
は無定型炭素をアセチレンブラックとすれば、更に高出
力の非水電解液二次電池を得ることができる。また、リ
チウムマンガン複酸化物のLi/Mn比を0.55乃至
0.60とすれば、容量の低下を伴うことなく出力維持
率を向上させることができる。更に、負極の活物質に非
晶質炭素を用いれば、高出力、高容量、かつ、安全性に
一層優れた非水電解液二次電池とすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る非水電解液二次電池を電気自動車用電源の円筒形リチ
ウムイオン電池に適用した実施の形態について説明す
る。
【0014】(正極板の作製)図1に示すように、正極
活物質としてのマンガン酸リチウム(LiMn
粉末と、導電材として後述する所定の炭素と、結着剤と
してポリフッ化ビニリデン(PVDF)と、を所定混合
比で混合し、これに分散溶媒のN−メチル−2−ピロリ
ドン(NMP)を添加、混練したスラリを、厚さ20μ
mのアルミニウム箔W1(正極集電体)の両面に塗布し
た。このとき、正極板長寸方向の一方の側縁に幅30m
mの未塗布部を残した。その後乾燥、プレス、裁断し
て、幅82mm、所定長さ、活物質合剤塗布部所定厚さ
の正極板を得た。正極活物質合剤層W2のかさ密度は
2.65g/cmとした。上記未塗布部に切り欠きを
入れ、切り欠き残部を正極リード片2とした。隣り合う
正極リード片2を50mm間隔とし、正極リード片2の
幅を5mmとした。
【0015】(負極板の作製)所定の炭素粉末92質量
部に結着剤として8質量部のポリフッ化ビニリデンを添
加し、これに分散溶媒のN−メチル−2−ピロリドンを
添加、混練したスラリを厚さ10μmの圧延銅箔W3
(負極集電体)の両面に塗布した。このとき、負極板長
寸方向の一方の側縁に幅30mmの未塗布部を残した。
その後乾燥、プレス、裁断して、幅86mm、所定長
さ、活物質塗布部所定厚さの負極板を得た。負極活物質
合剤層W4の空隙率が約35%となるように負極板を圧
縮した。上記未塗布部に正極板と同様に切り欠きを入
れ、切り欠き残部を負極リード片3とした。隣り合う負
極リード片3を50mm間隔とし、負極リード片3の幅
を5mmとした。
【0016】(電池の作製)上記作製した正極板と負極
板とを、これら両極板が直接接触しないように幅90m
m、厚さ40μmのポリエチレン製セパレータW5と共
に捲回した。捲回の中心には、ポリプロピレン製の中空
円筒状の軸芯1を用いた。このとき、正極リード片2と
負極リード片3とが、それぞれ捲回群6の互いに反対側
の両端面に位置するようにした。また、正極板、負極
板、セパレータの長さを調整し、捲回群6の直径を38
±0.1mmとした。
【0017】正極リード片2を変形させ、その全てを、
捲回群6の軸芯1のほぼ延長線上にある正極集電リング
4の周囲から一体に張り出している鍔部周面付近に集
合、接触させた後、正極リード片2と鍔部周面とを超音
波溶接して正極リード片2を鍔部周面に接続した。一
方、負極集電リング5と負極リード片3との接続操作
も、正極集電リング4と正極リード片2との接続操作と
同様に実施した。
【0018】その後、正極集電リング4の鍔部周面全周
に絶縁被覆を施した。この絶縁被覆には、基材がポリイ
ミドで、その片面にヘキサメタアクリレートからなる粘
着剤を塗布した粘着テープを用いた。この粘着テープを
鍔部周面から捲回群6外周面に亘って一重以上巻いて絶
縁被覆とし、捲回群6をニッケルメッキが施されたスチ
ール製の電池容器7内に挿入した。電池容器7の外形は
40mm、内径は39mmである。
【0019】負極集電リング5には予め電気的導通のた
めの負極リード板8が溶接されており、電池容器7に捲
回群6を挿入後、電池容器7の底部と負極リード板8と
を溶接した。
【0020】一方、正極集電リング4には、予め複数枚
のアルミニウム製のリボンを重ね合わせて構成した正極
リード9を溶接しておき、正極リード9の他端を、電池
容器7を封口するための電池蓋の下面に溶接した。電池
蓋には、円筒形リチウムイオン電池20の内圧上昇に応
じて開裂する内圧開放機構としての開裂弁11が設けら
れている。開裂弁11の開裂圧は、約9×10Paに
設定した。電池蓋は、蓋ケース12と、蓋キャップ13
と、気密を保つ弁押え14と、開裂弁11とで構成され
ており、これらが積層されて蓋ケース12の周縁をカシ
メることによって組立てられている。
【0021】非水電解液を所定量電池容器7内に注入
し、その後、正極リード9を折りたたむようにして電池
蓋で電池容器7に蓋をし、EPDM樹脂製ガスケット1
0を介してカシメて密封することにより円筒形リチウム
イオン電池20を完成させた。
【0022】非水電解液には、エチレンカーボネートと
ジメチルカーボネートとジエチルカーボネートの体積比
1:1:1の混合溶液中へ6フッ化リン酸リチウム(L
iPF)を1モル/リットル溶解したものを用いた。
なお、円筒形リチウムイオン電池20には、電池内圧の
上昇に応じて電気的に作動する、例えば、PTC(Posit
ive Temperature Coefficient) 素子等の電流遮断機構
は設けられていない。
【0023】
【実施例】次に、本実施形態に従って作製した円筒形リ
チウムイオン電池20の実施例について説明する。な
お、比較のために作製した比較例の電池についても併記
する。
【0024】(実施例1)下表1に示すように、実施例
1では、正極活物質として一次粒子径約1〜2μm、二
次粒子径約20μm、LiとMnの原子比(Li/Mn
比)0.52のマンガン酸リチウム(LiMn
粉末と、平均粒子径18μmの鱗片状黒鉛と、ポリフッ
化ビニリデンと、の配合比を重量%で83:12:5と
し、正極活物質合剤層(活物質塗布部)W2の集電体片
面あたりのマンガン酸リチウムの塗着量を80g/
、正極活物質合剤層(活物質塗布部)W2の厚さ
(集電体厚さは含まない。)を73μm、正極板の長さ
を434cmとした。LiMn の二次粒径に対す
る鱗片状黒鉛の平均粒径は0.9倍である。一方、負極
板には、負極活物質としてメソフェーズ系球状黒鉛であ
るMCMBを用い、負極活物質合剤層(活物質塗布部)
W4の厚さ(集電体厚さは含まない。)を53μm、長
さを446cmとした。なお、鱗片状黒鉛の平均粒子径
は、篩分けによって調整することができる。
【0025】
【表1】
【0026】なお、作製した電極板は、捲回したとき
に、捲回最内周では捲回方向に正極板が負極板からはみ
出すことがなく、また最外周でも捲回方向に正極板が負
極板からはみ出すことがないように負極板の長さは正極
板の長さよりも12cm長くなるようにした。また、捲
回方向と垂直方向においても正極活物質塗布部W2が負
極活物質塗布部W4からはみ出すことがないように、負
極活物質塗布部W4の幅は、正極活物質塗布部W2の幅
よりも4mm長くした(以下の実施例及び比較例におい
ても同じ。)。
【0027】(実施例2)表1に示すように、実施例2
では、マンガン酸リチウムの塗着量を120g/m
し、正極活物質合剤層(活物質塗布部)W2の厚さ(集
電体厚さは含まない。)を109μm、正極板の長さを
342cm、負極活物質合剤層(活物質塗布部)W4の
厚さ(集電体厚さは含まない。)を79μm、負極板の
長さを354cmとした以外は実施例1と同様に電池を
作製した。
【0028】(実施例2−2〜2−5)表1に示すよう
に、実施例2−2〜実施例2−5では、マンガン酸リチ
ウムのLi/Mn比をそれぞれ、0.55、0.58、
0.60、0.61とした以外は実施例2と同様に電池
を作製した。
【0029】(実施例3)表1に示すように、実施例3
では、マンガン酸リチウムの塗着量を160g/m
し、正極活物質合剤層(活物質塗布部)W2の厚さ(集
電体厚さは含まない。)を146μm、正極板の長さを
282cm、負極活物質合剤層(活物質塗布部)W4の
厚さ(集電体厚さは含まない。)を106μm、負極板
の長さを294cmとした以外は実施例1と同様に電池
を作製した。
【0030】(実施例4)表1に示すように、実施例4
では、実施例1と同様のマンガン酸リチウム粉末と、平
均粒子径18μmの鱗片状黒鉛(LiMnの二次
粒径に対する鱗片状黒鉛の平均粒径:0.9倍)と、ポ
リフッ化ビニリデンとの配合比を、重量%で87:8:
5とし、正極活物質合剤層(活物質塗布部)W2の集電
体片面あたりのマンガン酸リチウムの塗着量を120g
/m、正極活物質合剤層(活物質塗布部)W2の厚さ
(集電体厚さは含まない。)を104μm、正極板の長
さを348cmとした。一方、負極板には、負極活物質
としてMCMBを用い、負極活物質合剤層(活物質塗布
部)W4の厚さ(集電体厚さは含まない。)を79μ
m、長さを360cmとして、電池を作製した。
【0031】(実施例5)表1に示すように、実施例5
では、実施例1と同様のマンガン酸リチウム粉末と、平
均粒子径18μmの鱗片状黒鉛(LiMnの二次
粒径に対する鱗片状黒鉛の平均粒径:0.9倍)と、ポ
リフッ化ビニリデンとの配合比を、重量%で79:1
6:5とし、正極活物質合剤層(活物質塗布部)W2の
集電体片面あたりのマンガン酸リチウムの塗着量を12
0g/m、正極活物質合剤層(活物質塗布部)W2の
厚さ(集電体厚さは含まない。)を115μm、正極板
の長さを336cmとした。一方、負極板には、負極活
物質としてMCMBを用い、負極活物質合剤層(活物質
塗布部)W4の厚さ(集電体厚さは含まない。)を79
μm、長さを348cmとして、電池を作製した。
【0032】(実施例6)表1に示すように、実施例6
では、実施例1と同様のマンガン酸リチウム粉末と、平
均粒子径18μmの鱗片状黒鉛(LiMnの二次
粒径に対する鱗片状黒鉛の平均粒径:0.9倍)と、ケ
ッチェンブラック(KB)と、ポリフッ化ビニリデンと
の配合比を、重量%で83:10:2:5とし、正極活
物質合剤層(活物質塗布部)W2の集電体片面あたりの
マンガン酸リチウムの塗着量を120g/m、正極活
物質合剤層(活物質塗布部)W2の厚さ(集電体厚さは
含まない。)を109μm、正極板の長さを342cm
とした。一方、負極板には、負極活物質としてMCMB
を用い、負極活物質合剤層(活物質塗布部)W4の厚さ
(集電体厚さは含まない。)を79μm、長さを354
cmとして、電池を作製した。
【0033】(実施例7)表1に示すように、実施例7
では、実施例1と同様のマンガン酸リチウム粉末と、平
均粒子径2μmの鱗片状黒鉛(LiMnの二次粒
径に対する鱗片状黒鉛の平均粒径:0.1倍)と、ケッ
チェンブラック(KB)と、ポリフッ化ビニリデンとの
配合比を、重量%で83:10:2:5とし、正極活物
質合剤層(活物質塗布部)W2の集電体片面あたりのマ
ンガン酸リチウムの塗着量を120g/m、正極活物
質合剤層(活物質塗布部)W2の厚さ(集電体厚さは含
まない。)を109μm、正極板の長さを342cmと
した。一方、負極板には、負極活物質としてMCMBを
用い、負極活物質合剤層(活物質塗布部)W4の厚さ
(集電体厚さは含まない。)を79μm、長さを354
cmとして、電池を作製した。
【0034】(実施例8)表1に示すように、実施例8
では、実施例1と同様のマンガン酸リチウム粉末と、平
均粒子径4μmの鱗片状黒鉛(LiMnの二次粒
径に対する鱗片状黒鉛の平均粒径:0.2倍)と、ケッ
チェンブラック(KB)と、ポリフッ化ビニリデンとの
配合比を、重量%で83:10:2:5とし、正極活物
質合剤層(活物質塗布部)W2の集電体片面あたりのマ
ンガン酸リチウムの塗着量を120g/m、正極活物
質合剤層(活物質塗布部)W2の厚さ(集電体厚さは含
まない。)を109μm、正極板の長さを342cmと
した。一方、負極板には、負極活物質としてMCMBを
用い、負極活物質合剤層(活物質塗布部)W4の厚さ
(集電体厚さは含まない。)を79μm、長さを354
cmとして、電池を作製した。
【0035】(実施例9)表1に示すように、実施例9
では、実施例1と同様のマンガン酸リチウム粉末と、平
均粒子径10μmの鱗片状黒鉛(LiMnの二次
粒径に対する鱗片状黒鉛の平均粒径:0.5倍)と、ケ
ッチェンブラック(KB)と、ポリフッ化ビニリデンと
の配合比を、重量%で83:10:2:5とし、正極活
物質合剤層(活物質塗布部)W2の集電体片面あたりの
マンガン酸リチウムの塗着量を120g/m、正極活
物質合剤層(活物質塗布部)W2の厚さ(集電体厚さは
含まない。)を109μm、長さを342cmとした。
一方、負極板には、負極活物質としてMCMBを用い、
負極活物質合剤層(活物質塗布部)W4の厚さ(集電体
厚さは含まない。)を79μm、長さを354cmとし
て、電池を作製した。
【0036】(実施例10)表1に示すように、実施例
10では、実施例1と同様のマンガン酸リチウム粉末
と、平均粒子径16μmの鱗片状黒鉛(LiMn
の二次粒径に対する鱗片状黒鉛の平均粒径:0.8倍)
と、ケッチェンブラック(KB)と、ポリフッ化ビニリ
デンとの配合比を、重量%で83:10:2:5とし、
正極活物質合剤層(活物質塗布部)W2の集電体片面あ
たりのマンガン酸リチウムの塗着量を120g/m
正極活物質合剤層(活物質塗布部)W2の厚さ(集電体
厚さは含まない。)を109μm、長さを342cmと
した。一方、負極板には、負極活物質としてMCMBを
用い、負極活物質合剤層(活物質塗布部)W4の厚さ
(集電体厚さは含まない。)を79μm、長さを354
cmとして、電池を作製した。
【0037】(実施例11)表1に示すように、実施例
11では、実施例1と同様のマンガン酸リチウム粉末
と、平均粒子径10μmの鱗片状黒鉛(LiMn
の二次粒径に対する鱗片状黒鉛の平均粒径:0.5倍)
と、アセチレンブラック(AB)と、ポリフッ化ビニリ
デンとの配合比を、重量%で83:10:2:5とし、
正極活物質合剤層(活物質塗布部)W2の集電体片面あ
たりのマンガン酸リチウムの塗着量を120g/m
正極活物質合剤層(活物質塗布部)W2の厚さ(集電体
厚さは含まない。)を109μm、長さを342cmと
した。一方、負極板には、負極活物質としてMCMBを
用い、負極活物質合剤層(活物質塗布部)W4の厚さ
(集電体厚さは含まない。)を79μm、長さを354
cmとして、電池を作製した。
【0038】(実施例12)表1に示すように、実施例
12では、正極活物質として一次粒子径約1〜2μm、
二次粒子径約20μm、LiとMnの原子比(Li/M
n比)0.55のマンガン酸リチウム(LiMn
)粉末と、平均粒子径10μmの鱗片状黒鉛(L
iMnの二次粒径に対する鱗片状黒鉛の平均粒
径:0.5倍)と、アセチレンブラック(AB)と、ポ
リフッ化ビニリデンとの配合比を、重量%で83:1
0:2:5とし、正極活物質合剤層(活物質塗布部)W
2の集電体片面あたりのマンガン酸リチウムの塗着量を
120g/m、正極活物質合剤層(活物質塗布部)W
2の厚さ(集電体厚さは含まない。)を109μm、長
さを342cmとした。一方、負極板には、負極活物質
としてMCMBを用い、負極活物質合剤層(活物質塗布
部)W4の厚さ(集電体厚さは含まない。)を79μ
m、長さを354cmとして、電池を作製した。
【0039】(実施例13)表1に示すように、実施例
13では、正極活物質として一次粒子径約1〜2μm、
二次粒子径約20μm、LiとMnの原子比(Li/M
n比)0.58のマンガン酸リチウム(LiMn
)粉末と、平均粒子径10μmの鱗片状黒鉛(L
iMnの二次粒径に対する鱗片状黒鉛の平均粒
径:0.5倍)と、アセチレンブラック(AB)と、ポ
リフッ化ビニリデンとの配合比を、重量%で83:1
0:2:5とし、正極活物質合剤層(活物質塗布部)W
2の集電体片面あたりのマンガン酸リチウムの塗着量を
120g/m、正極活物質合剤層(活物質塗布部)W
2の厚さ(集電体厚さは含まない。)を109μm、長
さを342cmとした。一方、負極板には、負極活物質
としてMCMBを用い、負極活物質合剤層(活物質塗布
部)W4の厚さ(集電体厚さは含まない。)を79μ
m、長さを354cmとして、電池を作製した。
【0040】(実施例14)表1に示すように、実施例
14では、正極活物質として一次粒子径約1〜2μm、
二次粒子径約20μm、LiとMnの原子比(Li/M
n比)0.60のマンガン酸リチウム(LiMn
)粉末と、平均粒子径10μmの鱗片状黒鉛(L
iMnの二次粒径に対する鱗片状黒鉛の平均粒
径:0.5倍)と、アセチレンブラック(AB)と、ポ
リフッ化ビニリデンとの配合比を、重量%で83:1
0:2:5とし、正極活物質合剤層(活物質塗布部)W
2の集電体片面あたりのマンガン酸リチウムの塗着量を
120g/m、正極活物質合剤層(活物質塗布部)W
2の厚さ(集電体厚さは含まない。)を109μm、長
さを342cmとした。一方、負極板には、負極活物質
としてMCMBを用い、負極活物質合剤層(活物質塗布
部)W4の厚さ(集電体厚さは含まない。)を79μ
m、長さを354cmとして、電池を作製した。
【0041】(実施例15)表1に示すように、実施例
15では、正極活物質として一次粒子径約1〜2μm、
二次粒子径約20μm、LiとMnの原子比(Li/M
n比)0.61のマンガン酸リチウム(LiMn
)粉末と、平均粒子径10μmの鱗片状黒鉛(L
iMnの二次粒径に対する鱗片状黒鉛の平均粒
径:0.5倍)と、アセチレンブラック(AB)と、ポ
リフッ化ビニリデンとの配合比を、重量%で83:1
0:2:5とし、正極活物質合剤層(活物質塗布部)W
2の集電体片面あたりのマンガン酸リチウムの塗着量を
120g/m、正極活物質合剤層(活物質塗布部)W
2の厚さ(集電体厚さは含まない。)を109μm、長
さを342cmとした。一方、負極板には、負極活物質
としてMCMBを用い、負極活物質合剤層(活物質塗布
部)W4の厚さ(集電体厚さは含まない。)を79μ
m、長さを354cmとして、電池を作製した。
【0042】(実施例16)表1に示すように、実施例
16では、実施例1と同様のマンガン酸リチウム粉末
と、平均粒子径10μmの鱗片状黒鉛(LiMn
の二次粒径に対する鱗片状黒鉛の平均粒径:0.5倍)
と、アセチレンブラック(AB)と、ポリフッ化ビニリ
デンとの配合比を、重量%で83:10:2:5とし、
正極活物質合剤層(活物質塗布部)W2の集電体片面あ
たりのマンガン酸リチウムの塗着量を120g/m
正極活物質合剤層(活物質塗布部)W2の厚さ(集電体
厚さは含まない。)を109μm、長さを342cmと
した。一方、負極板には、負極活物質として非晶質炭素
を用い、負極活物質合剤層(活物質塗布部)W4の厚さ
(集電体厚さは含まない。)を79μm、長さを354
cmとして、電池を作製した。
【0043】(実施例16−2〜16−5)表1に示す
ように、実施例16−2〜実施例16−5では、マンガ
ン酸リチウムのLi/Mn比をそれぞれ、0.55、
0.58、0.60、0.61とした以外は実施例16
と同様に電池を作製した。
【0044】(実施例17)表1に示すように、実施例
17では、実施例1と同様のマンガン酸リチウム粉末
と、平均粒子径10μmの鱗片状黒鉛(LiMn
の二次粒径に対する鱗片状黒鉛の平均粒径:0.5倍)
と、ポリフッ化ビニリデンとの配合比を、重量%で8
3:12:5とし、正極活物質合剤層(活物質塗布部)
W2の集電体片面あたりのマンガン酸リチウムの塗着量
を120g/m、正極活物質合剤層(活物質塗布部)
W2の厚さ(集電体厚さは含まない。)を109μm、
長さを342cmとした。一方、負極板には、負極活物
質として非晶質炭素を用い、負極活物質合剤層(活物質
塗布部)W4の厚さ(集電体厚さは含まない。)を79
μm、長さを354cmとして、電池を作製した。
【0045】(実施例17−2〜17−5)表1に示す
ように、実施例17−2〜実施例17−5では、マンガ
ン酸リチウムのLi/Mn比をそれぞれ、0.55、
0.58、0.60、0.61とした以外は実施例17
と同様に電池を作製した。
【0046】(比較例1)表1に示すように、比較例1
では、マンガン酸リチウムの塗着量を75g/m
し、正極活物質合剤層(活物質塗布部)の厚さ(集電体
厚さは含まない。)を68μm、長さを450cmと
し、負極活物質合剤層(活物質塗布部)の厚さ(集電体
厚さは含まない。)を50μm、負極板の長さを462
cmとした以外は実施例1と同様の電池を作製した。
【0047】(比較例2)表1に示すように、比較例2
では、マンガン酸リチウムの塗着量を165g/m
し、正極活物質合剤層(活物質塗布部)の厚さ(集電体
厚さは含まない。)を150μm、長さを276cmと
し、負極活物質合剤層(活物質塗布部)の厚さ(集電体
厚さは含まない。)を109μm、負極板の長さを28
8cmとした以外は実施例1と同様の電池を作製した。
【0048】(比較例3)表1に示すように、比較例3
では、実施例1と同様のマンガン酸リチウム粉末と、平
均粒子径18μmの鱗片状黒鉛(LiMnの二次
粒径に対する鱗片状黒鉛の平均粒径:0.9倍)と、ポ
リフッ化ビニリデンとの配合比を、重量%で88:7:
5とし、正極活物質合剤層(活物質塗布部)の集電体片
面あたりのマンガン酸リチウムの塗着量を120g/m
、正極活物質合剤層(活物質塗布部)の厚さ(集電体
厚さは含まない。)を103μm、正極板の長さを34
9cmとし、負極活物質としてMCMBを用い、負極活
物質合剤層(活物質塗布部)の厚さ(集電体厚さは含ま
ない。)を80μm、負極板の長さを361cmとし
て、電池を作製した。
【0049】(比較例4)表1に示すように、比較例4
では、実施例1と同様のマンガン酸リチウム粉末と、平
均粒子径18μmの鱗片状黒鉛(LiMnの二次
粒径に対する鱗片状黒鉛の平均粒径:0.9倍)と、ポ
リフッ化ビニリデンとの配合比を、重量%で78:1
7:5とし、正極活物質合剤層(活物質塗布部)の集電
体片面あたりのマンガン酸リチウムの塗着量を120g
/m、正極活物質合剤層(活物質塗布部)の厚さ(集
電体厚さは含まない。)を116μm、正極板の長さを
334cmとした。一方、負極板には、負極活物質とし
てMCMBを用い、負極活物質合剤層(活物質塗布部)
の厚さ(集電体厚さは含まない。)を80μm、負極板
の長さを346cmとして、電池を作製した。
【0050】<試験・評価>次に、以上のようにして作
製した実施例及び比較例の各電池について、以下の一連
の試験を行った。
【0051】実施例及び比較例の各電池を、充電した後
放電し、放電容量を測定した。充電条件は、4.2V定
電圧、制限電流5A、3.5時間とした。放電条件は、
5A定電流、終止電圧2.7Vとした。
【0052】また、上記条件で充電状態の電池の放電出
力を測定した。測定条件は、1A、3A、6A、各放電
電流で5秒目の電圧を読み取り、横軸電流値に対して縦
軸にプロットし、3点を結ぶ近似直線が、2.7Vと交
差するところの電流値と、2.7Vとの積を出力とし
た。
【0053】更に、実施例、比較例の各電池を、上記条
件で充放電を100回繰り返した後、出力(容量)を測
定し、初期の出力に対する維持率を百分率で示した。当
然のことながら、この維持率が高いほうが寿命特性がよ
いことになる。
【0054】これら充電、放電、出力の測定は、いずれ
も環境温度25±1°Cの雰囲気で行った。
【0055】その後、作製した電池を、常温で、20A
定電流で連続充電し、電池挙動を観察した。その結果を
下表2に示す。現象は、開裂弁開裂の後、電解液の揮発
物からなるガス放出が起こる。このガス放出の程度を比
較するために、現象発生直後の電池表面温度を測定し
た。また、ガス放出後、電池容器の変形の有無を確認し
た。なお、表2において、「○」は電池容器の変形が全
く認められなかったもの、「△」は電池容器の若干の変
形が認められたもの、「×」は電池容器が大きく変形し
たものを示している。
【0056】
【表2】
【0057】表2に示すように、実施例1〜実施例5の
電池では、高容量、高出力な電池が得られ、かつ、連続
充電時の電池挙動も穏やかなものであった。このときの
電池の表面温度は、最高で150°C〜220°Cであ
った。マンガン酸リチウムの塗着量が80g/mを下
回った比較例1の電池では、高容量、高出力な電池が得
られるものの、連続充電時の電池挙動は、電池の変形を
伴った激しいものとなり、電池表面温度は、300°C
を超える結果となった。逆に、160g/mを上回っ
た比較例2の電池では、連続充電時の電池挙動は穏やか
であったが、出力の低下を伴い、電気自動車用電池とし
てはふさわしくない結果となった。同様に、比較例3の
電池は、正極導電材の黒鉛の量が8重量%を下回ってお
り、出力の低下を招く結果となった。一方、正極導電材
の黒鉛の量が16重量%を上回っている比較例4の電池
では、高容量、高出力な電池が得られるものの、連続充
電時の電池挙動は、電池の変形を伴った激しいものとな
り、電池表面温度は、310°Cとなる結果となった。
【0058】正極導電材に黒鉛と無定型炭素を混合して
用いた実施例6〜実施例16−5の電池では、出力の高
い電池を得ることができた。無定型炭素にケッチェンブ
ラックを用いた実施例6〜10の電池では、正極活物質
のマンガン酸リチウムの二次粒子径に対する導電材黒鉛
の粒子径の比が、0.2〜0.8である実施例8〜実施
例10の電池が、中でもより高出力が得られている。マ
ンガン酸リチウムの二次粒子径に対する導電材黒鉛の粒
子径の比が、0.2を下回っている実施例7の電池で
は、連続充電時の電池表面温度が210°Cと、実施例
8〜10の電池と比べて若干高い。
【0059】無定型炭素にアセチレンブラックを用いた
実施例11〜実施例16−5の電池では、より高出力が
得られており、かつ、100回充放電後における出力維
持率も高い。
【0060】マンガン酸リチウムのLi/Mn比が、
0.55以上である実施例12〜実施例14、実施例2
−2〜実施例2−4、実施例16−2〜実施例16−
4、実施例17−2〜実施例17−4の電池は、出力維
持率が極めて高い。ところが、マンガン酸リチウムのL
i/Mn比が0.60を上回る実施例15、実施例2−
5、実施例16−5、実施例17−5の電池では、容量
の低下を伴う結果となり、Li/Mn比は、0.55〜
0.60の範囲が好ましいことがわかる。
【0061】負極板に非晶質炭素を用いた実施例16、
実施例16−2〜実施例16−5、実施例17、実施例
17−2〜実施例17−5の電池は、極めて高い出力、
かつ、極めて高い出力維持率、最も低い連続充電時の電
池表面温度が得られた。従って、これら実施例16、1
6−2〜16−5、17、17−2〜17−5の電池
は、高容量、高出力で、かつ、安全性に優れる、全体バ
ランスのとれた電池であるということができる。
【0062】以上のように、本実施形態の円筒形リチウ
ムイオン電池20は、電池が異常な状態にさらされた場
合の挙動が極めて穏やかで、安全性に優れた電池であ
る。このように、高容量、高出力で、極めて安全性の高
い電池は、特に電気自動車の電源に適している。
【0063】なお、本実施形態では、電気自動車用電源
に用いられる大形の二次電池について例示したが、電池
の大きさ、電池容量には限定されず、電池容量としてお
おむね3〜10Ah程度の電池に対して本発明は効果を
著しく発揮することが確認されている。また、本実施形
態では円筒形電池について例示したが、本発明は電池の
形状についても限定されず、角形、その他の多角形の電
池にも適用可能である。更に、本発明の適用可能な形状
としては、上述した有底筒状容器(缶)に電池上蓋がカ
シメによって封口されている構造の電池以外であっても
構わない。このような構造の一例として正負外部端子が
電池蓋を貫通し電池容器内で軸芯を介して正負外部端子
が押し合っている状態の電池を挙げることができる。
【0064】また、本実施形態では、絶縁被覆に、基材
がポリイミドで、その片面にヘキサメタアクリレートか
らなる粘着剤を塗布した粘着テープを用いた例を示した
が、例えば、基材がポリプロピレンやポリエチレン等の
ポリオレフィンで、その片面又は両面にヘキサメタアク
リレートやブチルアクリレート等のアクリル系粘着剤を
塗布した粘着テープや、粘着剤を塗布しないポリオレフ
ィンやポリイミドからなるテープ等も好適に使用するこ
とができる。
【0065】更に、本実施形態では、リチウムイオン電
池用の正極にマンガン酸リチウム、負極に非晶質炭素、
電解液にエチレンカーボネートとジメチルカーボネート
とジエチルカーボネートの体積比1:1:1の混合溶液
中へ6フッ化リン酸リチウムを1モル/リットル溶解し
たものを用いたが、本発明の電池には特に制限はなく、
また、導電材、結着剤も通常用いられているいずれのも
のも使用可能である。なお、一般に、マンガン酸リチウ
ムは、適当なリチウム塩と酸化マンガンとを混合、焼成
して合成することができるが、リチウム塩と酸化マンガ
ンの仕込み比を制御することによって所望のLi/Mn
比とすることができる。
【0066】また、本実施形態以外で用いることのでき
るリチウムイオン電池用極板活物質結着剤としては、テ
フロン(登録商標)、ポリエチレン、ポリスチレン、ポ
リブタジエン、ブチルゴム、ニトリルゴム、スチレン/
ブタジエンゴム、多硫化ゴム、ニトロセルロース、シア
ノエチルセルロース、各種ラテックス、アクリロニトリ
ル、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、フッ化プロピレ
ン、フッ化クロロプレン等の重合体及びこれらの混合体
などがある。
【0067】また更に、本実施形態以外で用いることの
できるリチウムイオン電池用正極活物質としては、リチ
ウムを挿入・脱離可能な材料であり、予め十分な量のリ
チウムを挿入したリチウムマンガン複酸化物が好まし
く、スピネル構造を有したマンガン酸リチウムや、結晶
中のマンガンやリチウムの一部をそれら以外の元素で置
換あるいはドープした材料を使用するようにしてもよ
い。
【0068】更にまた、本実施形態以外で用いることの
できるリチウムイオン電池用負極活物質も上記特許請求
範囲に記載した事項以外に特に制限はない。例えば、天
然黒鉛や、人造の各種黒鉛材、コークス、非晶質炭素な
どの炭素質材料等でよく、その粒子形状においても、鱗
片状、球状、繊維状、塊状等、特に制限されるものでは
ない。
【0069】また、非水電解液としては、一般的なリチ
ウム塩を電解質とし、これを有機溶媒に溶解した電解液
が用いられる。しかし、用いられるリチウム塩や有機溶
媒は特に制限されない。例えば、電解質としては、Li
ClO4、LiAsF6、LiPF6、LiBF4、LiB
(C654、CH3SO3Li、CF3SO3Li等やこ
れらの混合物を用いることができる。非水電解液有機溶
媒としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボ
ネート、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキ
シエタン、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、
1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソ
ラン、ジエチルエーテル、スルホラン、メチルスルホラ
ン、アセトニトリル、プロピオニトニル等またはこれら
2種類以上の混合溶媒を用いるようにしてもよく、混合
配合比についても限定されるものではない。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
平均粒径0.1μm乃至2μmの一次粒子の集合体で形
成された二次粒子からなるリチウムマンガン複酸化物と
導電材とを含む活物質合剤が帯状集電体の両面にほぼ均
等量塗着された正極と充放電によりリチウムイオンを吸
蔵・放出可能な負極とを用いたので、高容量、高出力と
することができると共に、活物質合剤を、集電体片面あ
たりの塗着量が80g/m乃至160g/mとし、
かつ、導電材量を8重量%乃至16重量%としたので、
内圧開放機構からのガス放出が極めて穏やかに行われる
ため、高容量、高出力でありながらも、極めて安全性の
高い非水電解液二次電池を実現することができる、とい
う効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用可能な実施形態の円筒形リチウム
イオン電池の断面図である。
【符号の説明】
1 軸芯 2 正極リード片 3 負極リード片 4 正極集電リング 5 負極集電リング 6 捲回群(電極捲回群) 7 電池容器 8 負極リード板 9 正極リード 10 ガスケット 11 開裂弁(内圧開放機構) 12 蓋ケース 13 蓋キャップ 14 弁押え 20 円筒形リチウムイオン電池(非水電解液二次電
池) W1 正極集電体(集電体) W2 正極活物質合剤層 W3 負極集電体 W4 負極活物質合剤層 W5 セパレータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高塚 祐一 東京都中央区日本橋本町二丁目8番7号 新神戸電機株式会社内 (72)発明者 弘中 健介 東京都中央区日本橋本町二丁目8番7号 新神戸電機株式会社内 Fターム(参考) 5H029 AJ02 AJ03 AJ12 AK03 AL06 AL07 AL08 AL18 AM03 AM04 AM05 AM07 BJ02 BJ14 BJ27 CJ07 CJ22 DJ04 DJ07 DJ08 DJ16 DJ18 EJ04 HJ01 HJ02 HJ05 5H050 AA02 AA08 AA15 BA17 CA09 CB07 CB08 CB09 CB29 DA02 DA04 DA10 DA19 FA05 FA17 FA20 GA22 HA02 HA05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径0.1μm乃至2μmの一次粒
    子の集合体で形成された二次粒子からなるリチウムマン
    ガン複酸化物と導電材とを含む正極活物質合剤が帯状集
    電体の両面にほぼ均等量塗着された正極と、充放電によ
    りリチウムイオンを吸蔵・放出可能な負極と、をセパレ
    ータを介して捲回した電極捲回群を、所定圧で内圧を開
    放する内圧開放機構を有する電池容器内に収容した非水
    電解液二次電池において、前記リチウムマンガン複酸化
    物の前記集電体片面あたりの塗着量が80g/m乃至
    160g/mであり、かつ、前記正極活物質合剤に含
    有される導電材量が8重量%乃至16重量%であること
    を特徴とする非水電解液二次電池。
  2. 【請求項2】 前記導電材が、黒鉛と無定型炭素との混
    合物であることを特徴とする請求項1に記載の非水電解
    液二次電池。
  3. 【請求項3】 前記黒鉛の平均粒径が、前記二次粒子の
    平均粒径の0.2倍乃至0.8倍であることを特徴とす
    る請求項2に記載の非水電解液二次電池。
  4. 【請求項4】 前記無定型炭素はアセチレンブラックで
    あることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の非
    水電解液二次電池。
  5. 【請求項5】 前記リチウムマンガン複酸化物のLi/
    Mn比が、0.55乃至0.60であることを特徴とす
    る請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の非水電
    解液二次電池。
  6. 【請求項6】 前記負極の活物質は非晶質炭素であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に
    記載の非水電解液二次電池。
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