JP2002196329A - 液晶表示装置およびその光源素子 - Google Patents

液晶表示装置およびその光源素子

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JP2002196329A
JP2002196329A JP2000395356A JP2000395356A JP2002196329A JP 2002196329 A JP2002196329 A JP 2002196329A JP 2000395356 A JP2000395356 A JP 2000395356A JP 2000395356 A JP2000395356 A JP 2000395356A JP 2002196329 A JP2002196329 A JP 2002196329A
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light source
liquid crystal
incident
front surface
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JP2000395356A
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Tomoko Tano
朋子 田野
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Casio Computer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】液晶素子の前側に吸収偏光板を配置し、後側に
反射偏光板を配置した液晶表示装置として、外光を利用
する反射表示と、光源からの照明光を利用する透過表示
との両方の表示を行なうことができ、しかも前記反射表
示のときも、透過表示のときも、良好なコントラストを
得ることができるものを提供する。 【解決手段】液晶素子1の前側と後側に吸収偏光板10
と反射偏光板11を配置し、前記反射偏光板11の後側
に、面光源15と、この面光源15からの出射光を屈折
させて面光源15の前面の法線に対して斜めに傾いた方
向に出射する光屈折手段16と、前記光屈折手段16か
ら出射した光を複数の光束出射面20aからそれぞれ面
光源15の前面の法線に対する角度が小さくなる方向に
屈折させて出射する導光手段19と、前記導光手段19
の複数の光束出射面20aの間の前面全体に設けられた
光吸収層21とからなる光源素子14を、前記面光源1
5の前面を前記液晶素子1の前面とほぼ平行にして配置
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、液晶表示装置お
よびその光源素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置として、表示の観察側であ
る前側の基板とこの前側基板に対向する後側基板との内
面にそれぞれ電極が設けられ、これらの基板間に液晶層
が設けられた液晶素子と、前記液晶素子の前側に配置さ
れ、入射光の互いに直交する2つの偏光成分のうち、一
方の偏光成分の光を吸収し、他方の偏光成分の光を透過
させる吸収偏光板と、前記液晶素子の後側に配置され、
入射光の互いに直交する2つの偏光成分のうち、一方の
偏光成分の光を反射し、他方の偏光成分の光を透過させ
る反射偏光板とを備えたものがある。
【0003】この液晶表示装置には、その使用環境の光
である外光を利用して表示する反射型のものと、光源か
らの照明光を利用して表示する透過型のものとがあり、
反射型液晶表示装置は、前記反射偏光板の後側に光吸収
層を設けた構成となっており、透過型液晶表示装置は、
前記反射偏光板の後側にEL(エレクトロルミネッセン
ス)パネル等の面光源を配置した構成となっている。
【0004】前記反射型液晶表示装置は、その前側から
入射した外光のうち、一方の偏光成分の光を前記吸収偏
光板により吸収し、他方の偏光成分の光を前記吸収偏光
板を透過させて直線偏光として前記液晶素子に入射さ
せ、この液晶素子を透過して前記反射偏光板に入射した
光のうち、一方の偏光成分の光を前記反射偏光板により
反射させて前側に出射し、他方の偏光成分の光を前記反
射偏光板を透過させてその後側の光吸収層により吸収す
るものであり、前側から入射し、前記吸収偏光板と液晶
素子とを透過した入射光が前記反射偏光板により反射さ
れて前側に出射する領域の表示が明表示となり、前記入
射光が前記反射偏光板を透過して前記光吸収層により吸
収される領域の表示が暗表示となる。
【0005】また、前記透過型液晶表示装置は、前記面
光源からの照明光のうち、一方の偏光成分の光を前記反
射偏光板により後側に反射し、他方の偏光成分の光を前
記反射偏光板を透過させて直線偏光として前記液晶素子
に入射させ、この液晶素子を透過して前記吸収偏光板に
入射した光のうち、一方の偏光成分の光を前記吸収偏光
板により吸収し、他方の偏光成分の光を前記吸収偏光板
を透過させて前側に出射するものであり、前記光源素子
から出射し、前記反射偏光板と液晶素子とを透過した入
射光が前記吸収偏光板を透過して前側に出射する領域の
表示が明表示となり、前記入射光が前記吸収偏光板によ
り吸収される領域の表示が暗表示となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記反射型液晶表示装
置は、外光を利用して表示するものであるため、面光源
を備えた透過型液晶表示装置に比べて消費電力が少ない
が、充分な明るさの外光が得られない環境下では、画面
が暗くて表示画像を視認することができない。
【0007】すなわち、反射型の液晶表示装置には、液
晶素子の前側と後側とにそれぞれ吸収偏光板を配置し、
後側の偏光板の背後に半透過反射板を配置するととも
に、この半透過反射板の背後に補助光源を配置したもの
もあり、この液晶表示装置の場合は、充分な明るさの外
光が得られない環境下でも、前記補助光源を点灯させて
透過表示を行なうことができる。
【0008】しかし、上記のように液晶素子の前側に吸
収偏光板を配置し、後側に反射偏光板を配置するととも
に、前記反射偏光板の後側に光吸収層を設けた反射型液
晶表示装置は、前記反射偏光板の後側に光吸収層がある
ため、その背後に補助光源を配置して透過表示を行なえ
るようにすることはできない。
【0009】一方、液晶素子の前側に吸収偏光板を配置
し、後側に反射偏光板を配置するとともに、前記反射偏
光板の後側に面光源を配置した透過型液晶表示装置は、
構造的には、前記面光源を消灯させることにより、外光
を利用する反射表示を行なうことが可能ではあるが、外
光を利用する反射表示では、コントラストが低くて表示
画像が見にくい。
【0010】すなわち、この透過型液晶表示装置に外光
を利用する反射表示を行なわせる場合は、前側から入射
し、前記吸収偏光板と液晶素子とを透過した入射光が前
記反射偏光板により反射されて前側に出射する領域の表
示が明表示となり、前記入射光が前記反射偏光板を透過
してその後側に出射する領域の表示が暗表示となるが、
前記反射偏光板の後側に出射した光が前記面光源により
反射されて前側に出射するため、その光により前記暗表
示の暗さが浮き上がり、コントラストが低くなる。
【0011】そのため、この透過型液晶表示装置は、常
に面光源を点灯させて表示するしかなく、したがって消
費電力が多い。
【0012】この発明は、液晶素子の前側に吸収偏光板
を配置し、後側に反射偏光板を配置した液晶表示装置と
して、外光を利用する反射表示と、光源からの照明光を
利用する透過表示との両方の表示を行なうことができ、
しかも前記反射表示のときも、透過表示のときも、良好
なコントラストを得ることができるものを提供するとと
もに、その光源素子を提供することを目的としたもので
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明の液晶表示装置
は、表示の観察側である前側の基板とこの前側基板に対
向する後側基板との内面にそれぞれ電極が設けられ、こ
れらの基板間に液晶層が設けられた液晶素子と、前記液
晶素子の前側に配置され、入射光の互いに直交する2つ
の偏光成分のうち、一方の偏光成分の光を吸収し、他方
の偏光成分の光を透過させる吸収偏光板と、前記液晶素
子の後側に配置され、入射光の互いに直交する2つの偏
光成分のうち、一方の偏光成分の光を反射し、他方の偏
光成分の光を透過させる反射偏光板と、前記反射偏光板
の後側に配置された光源素子とを備え、前記光源素子
は、前面から光を出射する面光源と、前記面光源の前面
に設けられ、前記面光源からの出射光を屈折させて前記
面光源の前面の法線に対して斜めに傾いた方向に出射す
る光屈折手段と、前記光屈折手段の前側に配置され、前
記光屈折手段からの光の出射方向に向き合う斜め下向き
の入射面と前記面光源の前面に対して垂直に近い角度の
斜め前向きの複数の光束出射面とを有し、前記光屈折手
段から出射して前記入射面から入射した光を前記複数の
光束出射面からそれぞれ前記面光源の前面の法線に対す
る角度が小さくなる方向に屈折させて出射する導光手段
と、前記導光手段の前記複数の光束出射面の間の前面全
体に設けられた光吸収層とからなっており、前記光源素
子が、前記面光源の前面を前記液晶素子の前面とほぼ平
行にして配置されていることを特徴とするものである。
【0014】この液晶表示装置は、充分な明るさの外光
が得られる環境下では前記光源素子の面光源を消灯させ
て外光を利用する反射表示を行なうものであり、この反
射表示のときは、液晶表示装置の前側から入射した外光
のうち、一方の偏光成分の光が前記吸収偏光板により吸
収され、他方の偏光成分の光が前記吸収偏光板を透過
し、直線偏光となって前記液晶素子に入射する。そし
て、前記液晶素子に入射した光は、この液晶素子を透過
する過程で液晶層による複屈折作用を受けて前記反射偏
光板に入射し、その光のうち、一方の偏光成分の光が前
記反射偏光板により反射されて前側に出射し、他方の偏
光成分の光が前記反射偏光板を透過してその後側に出射
し、前記光源素子の導光手段の前面の光吸収層により吸
収される。
【0015】すなわち、反射表示のときは、前側から入
射し、前記吸収偏光板と液晶素子とを透過した入射光が
前記反射偏光板により反射されて前側に出射する領域の
表示が明表示となり、前記入射光が前記反射偏光板を透
過して前記光吸収層により吸収される領域の表示が暗表
示となる。
【0016】この場合、前記光源素子は上記のような構
成であるため、その前側から見たときの前記導光手段の
複数の光束出射面の幅が極く小さく、したがって、前側
から入射した光のほとんどを、前記複数の光束出射面の
間の前面全体に設けられた光吸収層により吸収すること
ができる。
【0017】そして、前記光源素子は、前記面光源の前
面を前記液晶素子の前面とほぼ平行にして配置されてい
るため、反射表示のときは、液晶表示装置の前側から入
射し、前記吸収偏光板と液晶素子とを透過した入射光の
うち、前記反射偏光板を透過してその後側に出射した光
のほとんどが、前記光源素子の導光手段の前面の光吸収
層に入射してこの光吸収層により吸収される。
【0018】そのため、前記反射偏光板の後側に出射し
た光が前記光源素子の面光源により反射されて前側に出
射することによる暗表示の暗さの浮き上がりをほとんど
無くし、良好なコントラストを得ることができる。
【0019】また、この液晶表示装置は、充分な明るさ
の外光が得られない環境下では前記光源素子の面光源を
点灯させて前記光源素子からの照明光を利用する透過表
示を行なうものであり、この透過表示のときは、前記光
源素子から出射した光のうち、一方の偏光成分の光が前
記反射偏光板により後側に反射され、他方の偏光成分の
光が前記反射偏光板を透過し、直線偏光となって前記液
晶素子に入射する。そして、前記液晶素子に入射した光
は、この液晶素子を透過する過程で液晶層による複屈折
作用を受けて前記吸収偏光板に入射し、その光のうち、
一方の偏光成分の光が前記吸収偏光板により吸収され、
他方の偏光成分の光が前記吸収偏光板を透過して前側に
出射する。
【0020】すなわち、この透過表示のときは、前記光
源素子から出射し、前記反射偏光板と液晶素子とを透過
した入射光が前記吸収偏光板を透過して前側に出射する
領域の表示が明表示となり、前記入射光が前記吸収偏光
板により吸収される領域の表示が暗表示となる。
【0021】この場合、前記光源素子は上記のような構
成であるため、面光源からの出射光を、前記光屈折手段
により屈折させて前記面光源の前面の法線に対して斜め
に傾いた方向に出射するとともに、その光を前記導光手
段にその入射面(斜め下向き面)から入射させ、この導
光手段の複数の光束出射面(面光源の前面に対して垂直
に近い角度の斜め前向きの面)からそれぞれ、前記面光
源の前面の法線に対する角度が小さくなる方向に屈折さ
せて出射することができる。
【0022】すなわち、この光源素子は、面光源からの
出射光を、複数の光束に分けて前記導光手段の複数の光
束出射面からそれぞれ出射するものであり、前記面光源
からの出射光は、前記光屈折手段により屈折されて前記
導光手段にその入射面から入射し、この導光手段の複数
の光束出射面からそれぞれ前記面光源の前面の法線に対
する角度が小さくなる方向に屈折されて出射するため、
前記面光源からの出射光を効率良く光源素子の前側に向
けて出射することができる。
【0023】そして、前記光源素子は、上述したように
前記面光源の前面を前記液晶素子の前面とほぼ平行にし
て配置されているため、前記面光源の前面の法線の方向
は前記液晶素子の前面の法線方向とほぼ平行であり、し
たがって、前記光源素子の導光手段の複数の光束出射面
からそれぞれ前記面光源の前面の法線に対する角度が小
さくなる方向に屈折されて出射した光のほとんどが、前
記液晶素子の後側に配置された反射偏光板にその後面か
ら入射する。
【0024】そのため、透過表示のときは、前記光源素
子の面光源が出射する光を効率良く前記反射偏光板にそ
の後面から入射させることができ、また、透過表示のと
きは、前記光源素子から出射し、前記反射偏光板と液晶
素子とを透過した入射光が前記吸収偏光板により吸収さ
れる領域の表示が暗表示になり、前記入射光が前記吸収
偏光板を透過して前側に出射する領域の表示が充分な明
るさの明表示になるため、良好なコントラストを得るこ
とができる。
【0025】なお、前記透過表示は、外光を利用する反
射表示では表示画像をほとんど視認することができない
低照度の環境下で行なわれるため、透過表示のときに外
光が前側から入射し、その光のうちの一方の偏光成分の
光が前記反射偏光板により反射されて前側に出射して
も、その光による暗表示の暗さの浮き上がりはほとんど
無い。
【0026】したがって、この発明の液晶表示装置によ
れば、光を利用する反射表示と、前記光源素子からの照
明光を利用する透過表示との両方の表示を行なうことが
でき、しかも前記反射表示のときも、透過表示のとき
も、良好なコントラストを得ることができる。
【0027】また、この発明の光源素子は、前面から光
を出射する面光源と、前記面光源の前面に設けられ、前
記面光源からの出射光を屈折させて前記面光源の前面の
法線に対して斜めに傾いた方向に出射する光屈折手段
と、前記光屈折手段の前側に配置され、前記光屈折手段
からの光の出射方向に向き合う斜め下向きの入射面と前
記面光源の前面に対して垂直に近い角度の斜め前向きの
複数の光束出射面とを有し、前記光屈折手段から出射し
て前記入射面から入射した光を前記複数の光束出射面か
らそれぞれ前記面光源の前面の法線に対する角度が小さ
くなる方向に屈折させて出射する導光手段と、前記導光
手段の前記複数の光束出射面の間の前面全体に設けられ
た光吸収層とからなることを特徴とするものであり、こ
の光源素子によれば、上述したように、前記面光源の消
灯時は、前側からの入射光を吸収し、前記面光源を点灯
させたときは、この面光源からの出射光を効率良く前側
に向けて出射することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】この発明の液晶表示装置は、上記
のように、液晶素子の前側に吸収偏光板を配置し、前記
液晶素子の後側に反射偏光板を配置するとともに、前記
反射偏光板の後側に、面光源と、前記面光源からの出射
光を屈折させて前記面光源の前面の法線に対して斜めに
傾いた方向に出射する光屈折手段と、前記光屈折手段か
らの光の出射方向に向き合う斜め下向きの入射面と前記
面光源の前面に対して垂直に近い角度の斜め前向きの複
数の光束出射面とを有し、前記光屈折手段から出射して
前記入射面から入射した光を前記複数の光束出射面から
それぞれ前記面光源の前面の法線に対する角度が小さく
なる方向に屈折させて出射する導光手段と、前記導光手
段の前記複数の光束出射面の間の前面全体に設けられた
光吸収層とを備えた光源素子を、前記面光源の前面を前
記液晶素子の前面とほぼ平行にして配置することによ
り、外光を利用する反射表示と、前記光源素子からの照
明光を利用する透過表示との両方の表示を行なうことが
でき、しかも前記反射表示のときも、透過表示のとき
も、良好なコントラストを得ることができるようにした
ものである。
【0029】この発明の液晶表示装置においては、前記
液晶素子と前記反射偏光板との間に光拡散層を配置する
のが望ましい。
【0030】また、この発明の光源素子は、上記のよう
に、面光源と、前記面光源からの出射光を屈折させて前
記面光源の前面の法線に対して斜めに傾いた方向に出射
する光屈折手段と、前記光屈折手段からの光の出射方向
に向き合う斜め下向きの入射面と前記面光源の前面に対
して垂直に近い角度の斜め前向きの複数の光束出射面と
を有し、前記光屈折手段から出射して前記入射面から入
射した光を前記複数の光束出射面からそれぞれ前記面光
源の前面の法線に対する角度が小さくなる方向に屈折さ
せて出射する導光手段と、前記導光手段の前記複数の光
束出射面の間の前面全体に設けられた光吸収層とを備え
ることにより、前記面光源の消灯時は、前側からの入射
光を吸収し、前記面光源を点灯させたときは、この面光
源からの出射光を効率良く前側に向けて出射することが
できるようにしたものである。
【0031】この発明の光源素子において、前記光屈折
手段は、前記面光源の前面に対向する入射面と、前記入
射面に対して一方向に傾斜する出射面とを有し、前記面
光源の前面に沿わせて密に並べて配置された複数の高屈
折率プリズムと、前記複数のプリズムの出射面と前記導
光手段との間に設けられた低屈折率層とにより構成する
のが好ましい。
【0032】また、この光源素子において、前記導光手
段は、前記面光源の前面に設けられた前記光屈折手段か
らの光の出射方向に沿って傾斜する複数の導光板からな
り、これらの導光板の一側面が光屈折手段からの光の出
射方向に向き合う斜め下向きの入射面とされ、他側面が
前記面光源の前面に対して垂直に近い角度の斜め前向き
の光束出射面とされるとともに、前記複数の導光板が、
隣り合う一方の導光板の前記入射面の前側縁と他方の導
光板の前記光束出射面の後側縁とを近接させて配置され
た構成とし、前記複数の導光板の前面全体にそれぞれ光
吸収層を設けるのが好ましい。
【0033】
【実施例】図1はこの発明の一実施例を示す液晶表示装
置の側面図であり、この実施例の液晶表示装置は、液晶
素子1と、この液晶素子1の前側に配置された吸収偏光
板10と、前記液晶素子1の後側に配置された反射偏光
板11と、前記反射偏光板11の後側に配置された光源
素子14とを備えている。
【0034】図2は前記液晶素子1の一部分の拡大断面
図であり、この液晶素子1は、表示の観察側である前側
の透明基板2と、この前側基板2に対向する後側の透明
基板3との内面にそれぞれ透明な電極4,5が設けら
れ、これらの基板2,3間に液晶層9が設けられた構成
となっている。
【0035】この液晶素子1は、例えばアクティブマト
リックス方式のものであり、その一方の基板、例えば後
側基板(図2において下側の基板)3の内面に設けられ
た電極5は、行方向および列方向にマトリックス状に配
列する複数の画素電極、前側基板2の内面に設けられた
電極4は、前記複数の画素電極5に対向する一枚膜状の
対向電極である。
【0036】なお、図2では省略しているが、前記後側
基板3の内面には、前記複数の画素電極5にそれぞれ接
続された複数のTFT(薄膜トランジスタ)と、各行の
TFTにそれぞれゲート信号を供給するための複数のゲ
ート配線と、各列のTFTにそれぞれデータ信号を供給
するための複数のデータ配線とが設けられている。
【0037】さらに、この液晶素子1の前側基板2の内
面には、前記複数の画素電極5と前記対向電極4とが互
いに対向する複数の画素領域にそれぞれ対応させて、複
数の色、例えば赤、緑、青の3色のカラーフィルタ6
R,6G,6Bが設けられており、前記対向電極4は、
前記カラーフィルタ6R,6G,6Bの上に形成されて
いる。
【0038】そして、前記前側基板2と後側基板3は、
その周縁部において図示しない枠状のシール材を介して
接合されており、これらの基板2,3間の前記シール材
により囲まれた領域に液晶層9が設けられている。
【0039】この液晶層9の液晶分子は、前記一対の基
板2,3の内面に前記電極4,5を覆って設けられた配
向膜7,8によりそれぞれの基板2,3の近傍における
配向方向を規制され、一対の基板2,3間において所定
の初期配向状態に配向している。
【0040】また、前記液晶素子1の前側に配置された
吸収偏光板10は、入射光の互いに直交する2つの偏光
成分のうち、一方の偏光成分の光を吸収し、他方の偏光
成分の光を透過させる特性を有する偏光板であり、この
吸収偏光板10は、互いにほぼ直交する方向に吸収軸と
透過軸とをもっており、入射光の互いに直交する2つの
偏光成分のうち、吸収軸に沿った振動面を有する偏光成
分(以下、吸収軸に沿った偏光成分という)の光を吸収
し、透過軸に沿った振動面を有する偏光成分(以下、透
過軸に沿った偏光成分という)の光を透過させる。
【0041】一方、前記液晶素子1の後側に配置された
反射偏光板11は、入射光の互いに直交する2つの偏光
成分のうち、一方の偏光成分の光を反射し、他方の偏光
成分の光を透過させる特性を有する偏光板であり、この
反射偏光板11は、互いにほぼ直交する方向に反射軸と
透過軸とをもっており、入射光の互いに直交する2つの
偏光成分のうち、反射軸に沿った振動面を有する偏光成
分(以下、反射軸に沿った偏光成分という)の光を反射
し、透過軸に沿った振動面を有する偏光成分(以下、透
過軸に沿った偏光成分という)の光を透過させる。
【0042】図3は、前記液晶素子1の液晶層9の液晶
分子の初期配向状態と、前記吸収偏光板10の透過軸1
0aの向き(吸収軸は図示せず)と、前記反射偏光板1
1の反射軸11sおよび透過軸11pの向きを示してい
る。
【0043】この実施例の液晶表示装置は、TN(ツイ
ステッドネマティック)型のものであり、前記液晶素子
1の前側基板2の近傍における液晶分子の配向方向(配
向膜7の配向処理方向)と、後側基板3の近傍における
液晶分子の配向方向(配向膜8の配向処理方向)とを互
いにほぼ90°ずらし、液晶層9の液晶分子を、両基板
2,3間において図に破線矢印で示したようにほぼ90
°のツイスト角でツイスト配向させている。
【0044】そして、この実施例では、前記吸収偏光板
10を、その透過軸10aを図3のように液晶素子1の
前側基板2の近傍における液晶分子の配向方向2aとほ
ぼ平行にするか、またはほぼ直交させて配置し、前記反
射偏光板11を、その透過軸11pを前記吸収偏光板1
0の透過軸10aとほぼ平行にして配置している。
【0045】また、この実施例では、図1に示したよう
に、前記反射偏光板11の後面に、前記反射偏光板11
の前側から入射してこの反射偏光板11を透過した光
(反射偏光板11の透過軸に沿った偏光成分の光)が前
記反射偏光板11の後面で内面反射するのを防ぐための
内面反射防止層12を設けている。
【0046】なお、前記反射偏光板11の後面での内面
反射は、前記反射偏光板11の後面と外気である空気層
との界面での全反射によるものであり、その内面反射率
は、前記空気層に対する前記反射偏光板11の屈折率の
差が大きいほど大きい。
【0047】そのため、この実施例では、前記内面反射
防止層12を、前記反射偏光板11の屈折率よりも若干
小さい屈折率を有する透明樹脂により形成している。
【0048】さらに、この実施例では、図1に示したよ
うに、前記液晶素子1と前記反射偏光板11との間に、
光拡散層13を配置している。この光拡散層13は、例
えば光散乱粒子を分散させた透明樹脂フィルムからなっ
ている。
【0049】なお、前記吸収偏光板10は前記液晶素子
1の前面に図示しない透明な粘着剤(両面粘着フィルム
でのよい)により貼付けられており、前記光拡散層13
は前記液晶素子1の後面に図示しない透明な粘着剤によ
り貼付けられ、前記反射偏光板11は前記光拡散層13
の後面に図示しない透明な粘着剤により貼付けられ、さ
らに前記内面反射防止層12は前記反射偏光板11の後
面に図示しない透明な粘着剤により貼付けられている。
【0050】次に、前記反射偏光板11の後側に配置さ
れた光源素子14について説明する。図4は前記光源素
子14の一部分の拡大側面図である。
【0051】この光源素子14は、図1および図3に示
したように、面光源15と、前記面光源15の前面に設
けられた光屈折手段16と、前記光屈折手段の前側に配
置された導光手段19と、前記導光手段19の前面に設
けられた光吸収層21とからなっている。
【0052】前記面光源15は、その前面全体から照明
光を出射するものであり、例えば白色に近い光を発する
有機EL(エレクトロルミネッセンス)パネルからなっ
ている。
【0053】前記面光源15の前面に設けられた光屈折
手段16は、前記面光源15からの出射光を屈折させて
面光源15の前面の法線に対して斜めに傾いた方向に出
射するものであり、この光屈折手段16は、前記面光源
15の前面に対向する入射面17aと、前記入射面17
aに対して一方向に傾斜する出射面17bとを有し、前
記面光源15の前面に沿わせて密に並べて配置された直
角三角形状の断面形状を有する複数の高屈折率プリズム
17と、前記複数のプリズム17の出射面17bと前記
導光手段19との間に設けられた低屈折率層18とから
なっている。
【0054】前記高屈折率プリズム17は、面光源15
の前面の横幅または縦幅全体にわたる長さの細長プリズ
ムであり、前記面光源15の前面全体にわたって、互い
に平行に並べて配置されている。なお、図では前記プリ
ズム17を単独の部材のように示したが、前記複数のプ
リズム17は、それぞれの入射面17aが連続する1枚
のプリズムシートに形成されており、前記面光源15の
前面に図示しない透明な粘着剤(両面粘着フィルムでの
よい)により貼付けられている。
【0055】前記高屈折率プリズム17は、屈折率が
1.5のアクリル樹脂からなっており、その入射面17
aに対する出射面17bの傾き角θ1は約40°であ
る。また、前記低屈折率層18は空気層であり、その屈
折率は1.0である。
【0056】また、前記導光手段19は、面光源15の
前面に設けられた前記光屈折手段16からの光の出射方
向に沿って傾斜する複数の高屈折率導光板20からなっ
ている。
【0057】前記導光板20は、光を散乱させること無
く高い透過率で透過させる透明板からなっており、その
一側面が前記光屈折手段16からの光の出射方向に向き
合う斜め下向きの入射面20aとされ、他側面が前記面
光源15の前面に対して垂直に近い角度の斜め前向きの
光束出射面20bとされている。
【0058】この導光板20は、例えば、外気である空
気層に対して充分に高い屈折率を有する超微粒子(屈折
率が2.8のチタニア等)を混入したガラスまたは透明
樹脂からなっており、その屈折率は1.9、面光源15
の前面に対する前記入射面20aと光束出射面20bの
角度θ2,θ3はそれぞれ、θ2=74°、θ3=10
5°である。
【0059】さらに、前記導光板20は、前記光屈折手
段16を構成する複数のプリズム17と同じ長さ(面光
源15の前面の横幅または縦幅全体にわたる長さ)の細
長板であり、前記光屈折手段16の前側領域の全体にわ
たって、前記複数のプリズム17のピッチと同じピッチ
で前記プリズム17と平行に並べられ、隣り合う一方の
導光板20の入射面20aの前側縁と他方の導光板20
の光束出射面20bの後側縁とを近接させて配置されて
いる。
【0060】また、前記光吸収層21は、例えば黒色顔
料が添加された樹脂からなる黒色の光吸収層であり、こ
の光吸収層21は、前記導光手段19を構成する複数の
導光板20の前面全体にそれぞれ、前記隣り合う一方の
導光板20の入射面20aの前側縁と他方の導光板20
の光束出射面20bの後側縁との隙間を塞ぐ厚さに設け
られている。
【0061】なお、前記複数の導光板20は、それぞれ
の導光板20の光束出射面20bの後側縁と隣り合う導
光板20の前面の光吸収層21の縁部とを図示しない接
着剤により接着することにより一体化されている。
【0062】そして、前記導光手段19は、その複数の
導光板20の入射面20aの後側縁を、前記光屈折手段
16を構成する複数のプリズム17の出射面17bの頂
縁に近接または当接させて、前記光屈折手段16の前側
に配置されている。
【0063】前記光源素子14は、前記液晶素子1の後
側に配置された反射偏光板11の後側に、前記面光源1
5の前面を前記液晶素子1の前面とほぼ平行にして配置
されている。
【0064】なお、図1では、前記光屈折手段16を構
成する複数のプリズム17および前記導光手段19を構
成する複数の導光板20を大きく誇張して示している
が、前記プリズム17および導光板20の幅は、前記液
晶素子1の複数の画素領域のピッチ(約100μm)の
数倍〜数十倍程度である。
【0065】この液晶表示装置は、充分な明るさの外光
が得られる環境下では前記光源素子14の面光源15を
消灯させて外光を利用する反射表示を行なうものであ
り、この反射表示のときは、液晶表示装置の前側(表示
の観察側)から入射した外光(非偏光光)の互いに直交
する2つの偏光成分のうち、吸収偏光板10の透過軸1
0aに対してほぼ直交する吸収軸(図示せず)に沿った
一方の偏光成分の光が、この吸収偏光板10により吸収
され、前記吸収偏光板10の透過軸10aに沿った偏光
成分の光が、この吸収偏光板10を透過して、直線偏光
光となって液晶素子1に入射する。
【0066】前記液晶素子1に入射した光は、この液晶
素子1を透過する過程で液晶層9による複屈折作用を受
けて前記液晶素子1の後側に出射し、光拡散層13によ
り拡散されて反射偏光板11に入射する。
【0067】そして、前記反射偏光板11に入射した光
のうち、前記反射偏光板11の反射軸11sに沿った一
方の偏光成分の光は、この反射偏光板11により反射さ
れ、前記光拡散層13により再び拡散された後、前記液
晶素子1と吸収偏光板10とを透過して前側に出射す
る。
【0068】一方、前記反射偏光板11に入射した光の
うち、前記反射偏光板11の透過軸11pに沿った他方
の偏光成分の光は、この反射偏光板10を透過するとと
もに、前記反射偏光板10の後面に設けられた内面反射
防止層12を透過してその後側に出射し、図4に実線矢
印で示したように、前記光源素子14の導光手段19の
前面の光吸収層21により吸収される。
【0069】すなわち、反射表示のときは、前側から入
射し、前記吸収偏光板10と液晶素子1とを透過した入
射光が前記反射偏光板11により反射されて前側に出射
する領域の表示が明表示となり、前記入射光が前記反射
偏光板11を透過して前記光吸収層21により吸収され
る領域の表示が暗表示となる。
【0070】なお、この実施例では、図3に示したよう
に、前記吸収偏光板10と反射偏光板11の透過軸10
a,11pを互いにほぼ平行にしているため、反射表示
はノーマリーホワイトモードの表示である。
【0071】この反射表示の場合、前記光源素子14
は、上記のような構成であり、その導光手段19の複数
の光束出射面20bが、前記面光源15の前面に対して
垂直に近い角度の斜め前向きの面であるため、その前側
から見たときの前記光束出射面20bの幅が極く小さ
く、したがって、前側から入射した光のほとんどを、前
記複数の光束出射面20bの間の前面全体に設けられた
光吸収層21により吸収することができる。
【0072】そして、前記光源素子14は、前記面光源
15の前面を前記液晶素子1の前面とほぼ平行にして配
置されているため、反射表示のときは、液晶表示装置の
前側から入射し、前記吸収偏光板10と液晶素子1とを
透過した入射光のうち、前記反射偏光板11を透過して
その後側に出射した光のほとんどが、前記光源素子14
の導光手段19の前面の光吸収層21に入射してこの光
吸収層21により吸収される。
【0073】そのため、前記反射偏光板11の後側に出
射した光が前記光源素子14の面光源15により反射さ
れて前側に出射することによる暗表示の暗さの浮き上が
りをほとんど無くし、良好なコントラストを得ることが
できる。
【0074】しかも、この実施例では、前記反射偏光板
11の後面に内面反射防止層12を設けているため、前
記反射偏光板11の前側から入射してこの反射偏光板1
1を透過した光が前記反射偏光板11の後面で内面反射
して前側に出射することによる暗表示の暗さの浮き上が
りも無くし、より良好なコントラストを得ることができ
る。
【0075】さらに、この実施例では、前記液晶素子1
とその後側に配置された反射偏光板11との間に光拡散
層13を配置しているため、前記反射偏光板11により
反射されて前側に出射する光を前記光拡散層13により
拡散し、視野角が広く、しかも表示観察者の顔等の外景
が前記反射偏光板11上に映って見えることの無い、良
好な反射表示を行なうことができる。
【0076】また、この液晶表示装置は、充分な明るさ
の外光が得られない環境下では前記光源素子14の面光
源15を点灯させて前記光源素子14からの照明光を利
用する透過表示を行なうものであり、この透過表示のと
きは、前記光源素子14から出射した光(非偏光光)が
反射偏光板11の後面に設けられた内面反射防止層12
を透過して前記反射偏光板11に入射し、その光の互い
に直交する2つの偏光成分のうち、前記反射偏光板11
の反射軸11sに沿った一方の偏光成分の光が、この反
射偏光板11により後側に反射され、前記反射偏光板1
1の透過軸11pに沿った偏光成分の光が、この反射偏
光板11を透過して直線偏光光となり、光拡散層13に
より拡散されて液晶素子1に入射する。
【0077】前記液晶素子1に入射した光は、この液晶
素子1を透過する過程で液晶層9による複屈折作用を受
けて前記液晶素子1の前側に出射して吸収偏光板10に
入射する。
【0078】そして、前記吸収偏光板10に入射した光
のうち、前記吸収偏光板10の図示しない吸収軸に沿っ
た一方の偏光成分の光は、この吸収偏光板10により吸
収され、前記吸収偏光板10の透過軸10aに沿った他
方の偏光成分の光が、この吸収偏光板10を透過して前
側に出射する。
【0079】すなわち、この透過表示のときは、前記光
源素子14から出射し、前記反射偏光板11と液晶素子
1とを透過した入射光が前記吸収偏光板10を透過して
前側に出射する領域の表示が明表示となり、前記入射光
が前記吸収偏光板10により吸収される領域の表示が暗
表示となる。なお、この透過表示はノーマリーブラック
モードの表示である。
【0080】この透過表示の場合、前記光源素子14は
上記のような構成であるため、面光源15からの出射光
を、図4に破線矢印で示したように、前記光屈折手段1
6の複数の高屈折率プリズム17の出射面17bと低屈
折率層(空気層)との界面により屈折させて、前記面光
源15の前面の法線に対して斜めに傾いた方向に出射す
るとともに、その光を前記導光手段19にその入射面
(斜め下向き面)20aから入射させ、この導光手段1
9の複数の光束出射面(面光源の前面に対して垂直に近
い角度の斜め前向きの面)20bからそれぞれ、前記光
束出射面20bと外気である空気層との界面により前記
面光源14の前面の法線に対する角度が小さくなる方向
に屈折させて出射することができる。
【0081】すなわち、この光源素子14は、面光源1
5からの出射光を、複数の光束に分けて前記導光手段1
9の複数の光束出射面20bからそれぞれ出射するもの
であり、前記面光源15からの出射光は、前記光屈折手
段16により屈折されて前記導光手段19にその入射面
20aから入射し、この導光手段19の複数の光束出射
面20bからそれぞれ前記面光源15の前面の法線に対
する角度が小さくなる方向に屈折されて出射するため、
前記面光源15からの出射光を効率良く光源素子14の
前側に向けて出射することができる。
【0082】そして、前記光源素子14は、上述したよ
うに前記面光源15の前面を前記液晶素子1の前面とほ
ぼ平行にして配置されているため、前記面光源15の前
面の法線の方向は前記液晶素子1の前面の法線方向とほ
ぼ平行であり、したがって、前記光源素子14の導光手
段19の複数の光束出射面20bからそれぞれ前記面光
源15の前面の法線に対する角度が小さくなる方向に屈
折されて出射した光のほとんどが、前記液晶素子1の後
側に配置された反射偏光板11にその後面から入射す
る。
【0083】そのため、透過表示のときは、前記光源素
子14の面光源15が出射する光を効率良く前記反射偏
光板11にその後面から入射させることができ、また、
透過表示のときは、前記光源素子14から出射し、前記
反射偏光板11と液晶素子1とを透過した入射光が前記
吸収偏光板10により吸収される領域の表示が暗表示に
なり、前記入射光が前記吸収偏光板10を透過して前側
に出射する領域の表示が充分な明るさの明表示になるた
め、良好なコントラストを得ることができる。
【0084】なお、前記導光手段19の複数の光束出射
面20bからそれぞれ出射する複数の光束のピッチは、
前記導光手段19を構成する複数の導光板20の幅と同
じ、つまり、液晶素子1の複数の画素領域のピッチ(約
100μm)の数倍〜数十倍程度であり、また、前記光
源素子14から出射し、前記反射偏光板11を透過した
光は、液晶素子1と前記反射偏光板11との間に配置さ
れた光拡散層13により拡散され、ほぼ均一な輝度分布
の光となって液晶素子1に入射するため、輝度むらが無
く、しかも視野角が広い、良好な透過表示を行なうこと
ができる。
【0085】また、前記透過表示は、外光を利用する反
射表示では表示画像をほとんど視認することができない
低照度の環境下で行なわれるため、透過表示のときに外
光が前側から入射し、その光のうちの一方の偏光成分の
光が前記反射偏光板11により反射されて前側に出射し
ても、その光による暗表示の暗さの浮き上がりはほとん
ど無い。
【0086】したがって、この液晶表示装置によれば、
外光を利用する反射表示と、前記光源素子14からの照
明光を利用する透過表示との両方の表示を行なうことが
でき、しかも前記反射表示のときも、透過表示のとき
も、良好なコントラストを得ることができる。
【0087】この実施例の液晶表示装置は、前記液晶素
子1が、その複数の画素領域にそれぞれ対応させて赤、
緑、青の3色のカラーフィルタ6R,6G,6Bを備え
ているため、前記反射表示のときも、透過表示のとき
も、前記液晶素子1の複数の画素領域から出射する光
は、赤、緑、青のいずれかの色に着色した光であり、そ
の赤、緑、青の出射光の組み合わせにより、フルカラー
画像等のカラー画像が表示される。
【0088】また、上記実施例の液晶表示装置は、吸収
偏光板10と反射偏光板11の透過軸10a,11pを
互いにほぼ平行にしたものであるため、反射表示を、よ
り明るい画面が得られるノーマリーホワイトモードとす
ることができる。
【0089】なお、上記液晶表示装置は、反射表示がノ
ーマリーホワイトモード、透過表示がノーマリーブラッ
クモードであるため、反射表示のときと透過表示のとき
とで表示画像の明暗が反転するが、液晶素子1の電極
4,5間に印加する電圧の強さを反射表示のときと透過
表示のときとで逆にすることにより、反射表示のときも
透過表示のときも、同じ明暗の画像を表示することがで
きる。
【0090】また、上記光源素子14は、前面から光を
出射する面光源15と、前記面光源15の前面に設けら
れ、前記面光源15からの出射光を屈折させて前記面光
源15の前面の法線に対して斜めに傾いた方向に出射す
る光屈折手段16と、前記光屈折手段16の前側に配置
され、前記光屈折手段16からの光の出射方向に向き合
う斜め下向きの入射面20aと前記面光源15の前面に
対して垂直に近い角度の斜め前向きの複数の光束出射面
20bとを有し、前記光屈折手段16から出射して前記
入射面20aから入射した光を前記複数の光束出射面2
0bからそれぞれ前記面光源15の前面の法線に対する
角度が小さくなる方向に屈折させて出射する導光手段1
9と、前記導光手段19の前記複数の光束出射面20a
の間の前面全体に設けられた光吸収層21とからなるも
のであるため、上述したように、前記面光源15の消灯
時は、前側からの入射光を吸収し、前記面光源15を点
灯させたときは、この面光源15からの出射光を効率良
く前側に向けて出射することができる。
【0091】しかも、上記実施例では、前記光屈折手段
16を、前記面光源15の前面に対向する入射面17a
と、前記入射面17aに対して一方向に傾斜する出射面
17bとを有し、前記面光源15の前面に沿わせて密に
並べて配置された複数の高屈折率プリズム17と、前記
複数のプリズム17の出射面17bと導光手段19との
間に設けられた低屈折率層(実施例では空気層)18と
により構成しているため、前記面光源15からの出射光
のほとんどを屈折させて前記面光源15の前面の法線に
対して斜めに傾いた方向に出射することができる。
【0092】さらに、上記実施例では、前記導光手段1
9を、前記面光源15の前面に設けられた前記光屈折手
段16からの光の出射方向に沿って傾斜する複数の導光
板20からなり、これらの導光板20の一側面が前記光
屈折手段16からの光の出射方向に向き合う斜め下向き
の入射面20aとされ、他側面が前記面光源15の前面
に対して垂直に近い角度の斜め前向きの光束出射面20
bとされるとともに、前記複数の導光板20が、隣り合
う一方の導光板20の入射面20aの前側縁と他方の導
光板20の光束出射面20bの後側縁とを近接させて配
置された構成とし、前記複数の導光板20面全体にそれ
ぞれ光吸収層21を設けているため、前記光屈折手段1
6から出射して前記入射面20aから入射した光を前記
複数の光束出射面20bからそれぞれ前記面光源15の
前面の法線に対する角度が小さくなる方向に屈折させて
出射することができる。
【0093】なお、上記実施例の液晶表示装置はTN型
のものであるが、この発明は、液晶素子の液晶層の液晶
分子を180°〜270°(通常は220°〜250
°)のツイスト角のツイスト配向させたSTN(スーパ
ーツイステッドネマティック)型の液晶表示装置、液晶
素子の液晶分子を一方向にホモジニアス配向させたホモ
ジニアス配向型液晶表示装置、強誘電性または反強誘電
性液晶表示装置等にも適用することができる。
【0094】また、前記液晶素子1は、アクティブマト
リックス方式のものに限らず、単純マトリックス方式や
セグメント方式のものでもよく、さらに、カラーフィル
タを備えないものでもよい。
【0095】なお、前記液晶素子1をカラーフィルタを
備えないものとする場合、前記光源素子14の光吸収層
21は、黒色の光吸収層でも、あるいは、可視光帯域の
うちの所定の波長帯域の波長光を吸収する着色された光
吸収層でもよく、前記光吸収層21が黒色の光吸収層で
ある場合は白黒画像を表示し、前記光吸収層21が着色
された光吸収層である場合は、その光吸収層の色と白ま
たは黒の単色画像を表示することができる。
【0096】なお、前記光源素子14は、液晶表示装置
に限らず、他の用途にも広く使用することができる。
【0097】
【発明の効果】この発明の液晶表示装置は、液晶素子の
前側に吸収偏光板を配置し、前記液晶素子の後側に反射
偏光板を配置するとともに、前記反射偏光板の後側に、
面光源と、前記面光源からの出射光を屈折させて前記面
光源の前面の法線に対して斜めに傾いた方向に出射する
光屈折手段と、前記光屈折手段からの光の出射方向に向
き合う斜め下向きの入射面と前記面光源の前面に対して
垂直に近い角度の斜め前向きの複数の光束出射面とを有
し、前記光屈折手段から出射して前記入射面から入射し
た光を前記複数の光束出射面からそれぞれ前記面光源の
前面の法線に対する角度が小さくなる方向に屈折させて
出射する導光手段と、前記導光手段の前記複数の光束出
射面の間の前面全体に設けられた光吸収層とを備えた光
源素子を、前記面光源の前面を前記液晶素子の前面とほ
ぼ平行にして配置したものであるため、外光を利用する
反射表示と、前記光源素子からの照明光を利用する透過
表示との両方の表示を行なうことができ、しかも前記反
射表示のときも、透過表示のときも、良好なコントラス
トを得ることができる。
【0098】この発明の液晶表示装置においては、前記
液晶素子と前記反射偏光板との間に光拡散層を配置する
のが望ましく、このようにすることにより、視野角が広
く、しかも外景が前記反射偏光板上に映って見えること
の無い良好な反射表示と、輝度むらが無く、しかも視野
角が広い良好な反射表示を行なうことができる。
【0099】また、この発明の光源素子は、面光源と、
前記面光源からの出射光を屈折させて前記面光源の前面
の法線に対して斜めに傾いた方向に出射する光屈折手段
と、前記光屈折手段からの光の出射方向に向き合う斜め
下向きの入射面と前記面光源の前面に対して垂直に近い
角度の斜め前向きの複数の光束出射面とを有し、前記光
屈折手段から出射して前記入射面から入射した光を前記
複数の光束出射面からそれぞれ前記面光源の前面の法線
に対する角度が小さくなる方向に屈折させて出射する導
光手段と、前記導光手段の前記複数の光束出射面の間の
前面全体に設けられた光吸収層とを備えたものであるた
め、前記面光源の消灯時は、前側からの入射光を吸収
し、前記面光源を点灯させたときは、この面光源からの
出射光を効率良く前側に向けて出射することができる。
【0100】この発明の光源素子において、前記光屈折
手段は、前記面光源の前面に対向する入射面と、前記入
射面に対して一方向に傾斜する出射面とを有し、前記面
光源の前面に沿わせて密に並べて配置された複数の高屈
折率プリズムと、前記複数のプリズムの出射面と前記導
光手段との間に設けられた低屈折率層とにより構成する
のが好ましく、このようにすることにより、前記面光源
からの出射光のほとんどを屈折させて前記面光源の前面
の法線に対して斜めに傾いた方向に出射することができ
る。
【0101】また、この光源素子において、前記導光手
段は、前記面光源の前面に設けられた前記光屈折手段か
らの光の出射方向に沿って傾斜する複数の導光板からな
り、これらの導光板の一側面が光屈折手段からの光の出
射方向に向き合う斜め下向きの入射面とされ、他側面が
前記面光源の前面に対して垂直に近い角度の斜め前向き
の光束出射面とされるとともに、前記複数の導光板が、
隣り合う一方の導光板の前記入射面の前側縁と他方の導
光板の前記光束出射面の後側縁とを近接させて配置され
た構成とし、前記複数の導光板の前面全体にそれぞれ光
吸収層を設けるのが好ましく、このようにすることによ
り、前記光屈折手段から出射して前記入射面から入射し
た光を前記複数の光束出射面からそれぞれ前記面光源の
前面の法線に対する角度が小さくなる方向に屈折させて
出射することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す液晶表示装置の側面
図。
【図2】液晶素子の一部分の拡大側面図。
【図3】液晶素子の液晶分子の初期配向状態と、吸収偏
光板の透過軸の向きと、反射偏光板の反射軸および透過
軸の向きを示す図。
【図4】光源素子の一部分の拡大側面図。
【符号の説明】
1…液晶素子 2,3…基板 4,5…電極 6R,6G,6B…カラーフィルタ 7,8…配向膜 9…液晶層 10…吸収偏光板 10a…透過軸 11…反射偏光板 11s…反射軸 11p…透過軸 12…内面反射防止層 13…拡散層 14…光源素子 15…面光源 16…光屈折手段 17…高屈折率プリズム 17a…入射面 17b…出射面 18…低屈折率層(空気層) 19…導光手段 20…導光板 20a…入射面 20b…光束出射面 21…光吸収層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09F 9/00 313 G09F 9/00 313 324 324 Fターム(参考) 2H038 AA54 BA01 2H049 BA02 BA05 BA43 BB03 BC22 2H091 FA07Z FA08X FA08Z FA14Z FA21Z FA23Z FA31Z FA34Z FA41Z FD01 FD06 LA13 LA17 5G435 BB12 BB15 BB16 DD11 DD13 EE22 EE27 FF03 FF05 FF06 FF08 GG24 HH01 HH04 KK05 KK07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表示の観察側である前側の基板とこの前側
    基板に対向する後側基板との内面にそれぞれ電極が設け
    られ、これらの基板間に液晶層が設けられた液晶素子
    と、前記液晶素子の前側に配置され、入射光の互いに直
    交する2つの偏光成分のうち、一方の偏光成分の光を吸
    収し、他方の偏光成分の光を透過させる吸収偏光板と、
    前記液晶素子の後側に配置され、入射光の互いに直交す
    る2つの偏光成分のうち、一方の偏光成分の光を反射
    し、他方の偏光成分の光を透過させる反射偏光板と、前
    記反射偏光板の後側に配置された光源素子とを備え、 前記光源素子は、前面から光を出射する面光源と、前記
    面光源の前面に設けられ、前記面光源からの出射光を屈
    折させて前記面光源の前面の法線に対して斜めに傾いた
    方向に出射する光屈折手段と、前記光屈折手段の前側に
    配置され、前記光屈折手段からの光の出射方向に向き合
    う斜め下向きの入射面と前記面光源の前面に対して垂直
    に近い角度の斜め前向きの複数の光束出射面とを有し、
    前記光屈折手段から出射して前記入射面から入射した光
    を前記複数の光束出射面からそれぞれ前記面光源の前面
    の法線に対する角度が小さくなる方向に屈折させて出射
    する導光手段と、前記導光手段の前記複数の光束出射面
    の間の前面全体に設けられた光吸収層とからなってお
    り、 前記光源素子が、前記面光源の前面を前記液晶素子の前
    面とほぼ平行にして配置されていることを特徴とする液
    晶表示装置。
  2. 【請求項2】液晶素子と反射偏光板との間に光拡散層が
    配置されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶
    表示装置。
  3. 【請求項3】前面から光を出射する面光源と、前記面光
    源の前面に設けられ、前記面光源からの出射光を屈折さ
    せて前記面光源の前面の法線に対して斜めに傾いた方向
    に出射する光屈折手段と、前記光屈折手段の前側に配置
    され、前記光屈折手段からの光の出射方向に向き合う斜
    め下向きの入射面と前記面光源の前面に対して垂直に近
    い角度の斜め前向きの複数の光束出射面とを有し、前記
    光屈折手段から出射して前記入射面から入射した光を前
    記複数の光束出射面からそれぞれ前記面光源の前面の法
    線に対する角度が小さくなる方向に屈折させて出射する
    導光手段と、前記導光手段の前記複数の光束出射面の間
    の前面全体に設けられた光吸収層とからなることを特徴
    とする光源素子。
  4. 【請求項4】光屈折手段は、面光源の前面に対向する入
    射面と、前記入射面に対して一方向に傾斜する出射面と
    を有し、前記面光源の前面に沿わせて密に並べて配置さ
    れた複数の高屈折率プリズムと、前記複数のプリズムの
    出射面と導光手段との間に設けられた低屈折率層とから
    なっていることを特徴とする請求項3に記載の光源素
    子。
  5. 【請求項5】導光手段は、面光源の前面に設けられた光
    屈折手段からの光の出射方向に沿って傾斜する複数の導
    光板からなり、これらの導光板の一側面が前記光屈折手
    段からの光の出射方向に向き合う斜め下向きの入射面と
    され、他側面が前記面光源の前面に対して垂直に近い角
    度の斜め前向きの光束出射面とされるとともに、前記複
    数の導光板が、隣り合う一方の導光板の入射面の前側縁
    と他方の導光板の光束出射面の後側縁とを近接させて配
    置されており、前記複数の導光板の前面全体にそれぞれ
    光吸収層が設けられていることをことを特徴とする請求
    項3または4に記載の光源素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8049838B2 (en) 2005-09-26 2011-11-01 Samsung Electronics Co., Ltd. Direct light type backlight unit and color filterless liquid crystal display apparatus employing the same

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