JP2002195379A - ロックアップダンパー装置 - Google Patents

ロックアップダンパー装置

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JP2002195379A
JP2002195379A JP2000394179A JP2000394179A JP2002195379A JP 2002195379 A JP2002195379 A JP 2002195379A JP 2000394179 A JP2000394179 A JP 2000394179A JP 2000394179 A JP2000394179 A JP 2000394179A JP 2002195379 A JP2002195379 A JP 2002195379A
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clutch plate
outer peripheral
plate
damper device
lock
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JP2000394179A
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English (en)
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Masanori Sato
正典 佐藤
明博 ▲高▼橋
Akihiro Takahashi
Susumu Shinozaki
進 篠崎
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Valeo Kapec Japan KK
Original Assignee
Valeo Unisia Transmission KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホールドプレート製造時の歩留まりの悪化
と、クラッチ板に対する圧入によるうねり変形が生じて
いる。 【解決手段】クラッチ板21の外周部側に固定されたホ
ールドプレート23を、円周方向のほぼ60度の角度位
置から6つに分割形成した。この各分割部材26の内周
側基部26aに形成されるリベット挿通用の長孔30、
30を、クラッチ板21の半径方向線Pと平行に形成し
た。また、各分割部材26の外周嵌合部26bをクラッ
チ板の外周部21aの内面に前記長孔を介して径方向か
ら当接させて、クラッチ板によって各分割部材を強固か
つ確実に支持するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車用自動変
速機のロックアップクラッチに用いられるロックアップ
ダンパー装置、とりわけホールドプレートを分割形成し
たロックアップダンパー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のロックアップダンパー装置として
は、例えば、特開平2−218751号公報などに記載
されているものがある。
【0003】図16に基づいて概略を説明すれば、この
装置は、トルクコンバータのフロントカバー1とタービ
ンハウジング2との間に軸方向へ摺動自在に配置され
て、外側面に前記フロントカバー1の内周面に圧接する
円環状の摩擦フェーシング4を有するクラッチ板(ピス
トン)3と、前記タービンのハブ8にかしめ固定され
て、クラッチ板3と相対回転可能に設けられたドリブン
プレート5と、クラッチ板3の円周方向に沿って複数設
けられて、クラッチ板3とドリブンプレート5とを弾性
的に連結するトーションスプリング6と、前記クラッチ
板3の外周側にリベット固定されて、前記各トーション
スプリング6を保持するホールドプレート7とを備えて
いる。
【0004】前記ホールドプレート7は、円環状に形成
され、ほぼL字形状に折曲された外周部に前記各トーシ
ョンスプリング6を収容保持するばね収容部9が形成さ
れていると共に、このばね収容部9の円周方向の一端部
に、トーションスプリング6の一端部を受ける第1支持
部10が一体に設けられている。一方、前記ドリブンプ
レート5には、前記トーションスプリング6の他端部を
受ける第2支持部11が設けられている。
【0005】したがって、エンジンのクランクシャフト
からの回転トルクが、フロントカバー1からクラッチ板
3を介してホールドプレート7に出力され、さらに第
1、第2支持部10、11と各トーションスプリング6
を介してドリブンプレート5及びタービン2に出力され
るが、このとき、トーションスプリング6の圧縮変形に
よってエンジンからのトルク変動や捩り振動トルクが吸
収されてタービン2への伝達が十分に阻止されるように
なっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のロックアップダンパー装置にあっては、前述のよう
に、各トーションスプリング6によってエンジンからの
トルク変動や捩り振動を効果的に低減できるものの、ホ
ールドプレート7が円環状に形成されているため、該ホ
ールドプレート7の製造時においてプレス機によって円
板状の母材の中央を打ち抜き、打ち抜かれた残材を廃棄
してしまうため材料の歩留まりが悪く、コストの悪化を
招いている。
【0007】また、他の従来例として、同じ円環状のホ
ールドプレートを用いたものでも、かかるホールドプレ
ートの回転強度を補強するために、該ホールドプレート
の外周部をクラッチ板の外周部の内面に径方向から圧入
するようになっているものも提供されている。しかし、
この場合は、該クラッチ板の外周部に圧入時における偏
荷重負荷が掛り、摩擦フェーシングにうねり変形が発生
して、フロントカバーの内周面と肩当りが発生してトル
ク伝達効率が低下すると共に、異常摩耗などが起こるお
それがある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記従来のロ
ックアップダンパー装置の技術的課題に鑑みて案出され
たもので、請求項1に記載の発明は、フロントカバーと
タービンとの間に軸方向へ摺動自在に設けられ、前記フ
ロントカバーに圧接する摩擦フェーシングを有するクラ
ッチ板と、前記タービンに連結されて、前記クラッチ板
と相対回転自在に設けられた出力部材と、前記クラッチ
板と出力部材とを円周方向から弾性的に連結する複数の
トーションスプリングと、前記クラッチ板の外周側に配
置されて、前記トーションスプリングを収容するばね収
容部を有するホールドプレートとを備えたロックアップ
ダンパー装置であって、前記ホールドプレートを、円周
方向の所定位置から径方向に沿って複数に分割形成する
と共に、該各分割部材の外周部側の外面を、前記クラッ
チ板の外周部の内面に半径方向から当接させて固定した
ことを特徴としている。
【0009】したがって、この発明によれば、ホールド
プレートを分割形成することにより、製造時における材
料歩留まりの悪化を防止できると共に、各分割部材の外
周部側の外面をクラッチ板の外周部内面に半径方向から
当接させることにより、ホールドプレートに作用する回
転トルク及び該回転トルクによる大きな遠心力をクラッ
チ板の外周部で支持させることができるため、回転方向
の強度を高めることができる。
【0010】請求項2に記載の発明は、前記各分割部材
を、クラッチ板の外周側に固定用ピンによって固定する
と共に、前記各分割部材の内周側に形成されたリベット
孔を、半径方向線に平行に伸びる長孔に形成したことを
特徴としている。
【0011】この発明によれば、固定用ピンによりクラ
ッチ板に対する各ホールドプレートの結合強度が大きく
なることは勿論のこと、特にリベット孔(長孔)を単に
半径方向ではなく半径方向線に対して平行な線に沿って
形成したため、クラッチ板に対するホールドプレートの
組立時において、該ホールドプレートを長孔の形状に沿
って移動させてクラッチ板の外周部内面に当接させる。
【0012】請求項3に記載の発明は、前記長孔に係入
してかしめられる前記固定用ピンを、クラッチ板のホー
ルドプレート側の内面に一体に設けたことを特徴として
いる。
【0013】したがって、スライドを許容したホールド
プレートの長孔隙間を介してクラッチ板外方向への作動
油のリークを確実に防止できる。
【0014】請求項4に記載の発明は、前記固定用ピン
の軸心位置を、前記長孔のホールドプレート外周側寄り
に配置したことを特徴としている。
【0015】したがって、クラッチ板に対するホールド
プレートの結合時において、固定用ピンをかしめると、
各ホールドプレートは長孔の形状に沿ってクラッチ板の
軸心側から外径側へ移動して、該各外周面の全体をクラ
ッチ板の外周部内面に対して均一圧で当接させることが
できる。
【0016】請求項5に記載の発明は、前記各分割部材
の内周側両側縁部を、前記長孔の長手方向と直交する方
向に切り欠かれた直線状に形成したことを特徴としてい
る。
【0017】請求項6に記載の発明は、前記各分割部材
の前記ばね収容部が位置する外周部に、前記クラッチ板
のほぼL字形状の折曲外周部内面に嵌合するほぼL字形
状の嵌合部を形成したことを特徴としている。
【0018】請求項7に記載の発明は、前記クラッチ板
の外周部に係合部を形成する一方、前記ホールドプレー
ト外周部に前記係合部に半径方向から係止する係止部を
設けたことを特徴としている。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わるロックアッ
プダンパー装置の各実施形態を図面に基づいて説明す
る。
【0020】すなわち、図6、図7は本発明の第1の実
施形態を示し、この装置は、エンジンのクランクシャフ
トに連結された図外のフロントカバーと、トルクコンバ
ータのタービンハウジング19との間に配置されてお
り、このタービンハウジング19の中央部に有する図外
のクラッチハブに円板状のクラッチ板21が軸方向へ摺
動自在に支持されていると共に、このクラッチ板21の
外周側に複数のトーションスプリング22が円周方向の
等間隔位置に配置されている。また、前記クラッチ板2
1の外周部21a側に、外周側でトーションスプリング
22を保持するホールドプレート23が複数のリベット
20をかしめることにより固定されている一方、前記フ
ロントカバーのクラッチ板21側の外面に、トーション
スプリング22を介して入力側からの回転力をタービン
ハウジングに伝達する出力部材であるドリブンプレート
24が固定されている。さらに、前記クラッチ板21と
ホールドプレート23との間には、トーションスプリン
グ22のクラッチ板21側の外周面が当接するシート部
材25が設けられている。
【0021】前記クラッチ板21は、図7に示すよう
に、外周部21aが横断面ほぼL字形状に折曲されてい
ると共に、該外周部21aの外側面に前記フロントカバ
ーと適宜圧接する円環状の摩擦フェーシング40が設け
られている。
【0022】前記ホールドプレート23は、図1〜図
4、図6にも示すように、円周方向の60度の角度位置
で6つに分割形成され、該各分割部材26はそれぞれが
円弧状に形成されて、円周方向で微小隙間をもって隣接
して全体として円環状に形成されている。また、この各
分割部材26は、各内周側基部26a両側がクラッチ板
21に2つのリベット20、20によって固定されてい
る一方、嵌合部である各外周部26bの一部に、内部に
各トーションスプリング22を収容する8つのばね収容
部27がそれぞれ形成されていると共に、このばね収容
部27の側部に各トーションスプリング22の一端部を
受ける第1支持部28が一体的に形成されている。
【0023】前記各ばね収容部27は、ホールドプレー
ト23の外周縁からほぼコ字形状に折曲されて、各トー
ションスプリング22の外周面を覆う形に構成されてい
ると共に、前端縁27aが軸方向へ所定位置まで延出さ
れている。また、ばね収容部27は、基部から内方へほ
ぼく字形状に切り起こされて各トーションスプリング2
2の内周側外周面を支持する舌片27aを有している。
【0024】また、前記第1支持部28は、ばね収容部
27よりも小さなほぼコ字形状に折曲形成されて、前端
縁28aが前記ばね収容部27の前端縁とほぼ同一径の
位置に配置されている。
【0025】前記各トーションスプリング22は、図6
に示すように、内外2重に形成されて、ホールドプレー
ト23の円周方向へ等間隔に6個が配置されていると共
に、両端部が前記第1支持部28と後述するドリブンプ
レート24の第2支持部24aに挟持状態に支持されて
おり、両支持部24a、28を介してクラッチ板21と
タービンハウジングとが弾性的に連結するようになって
いる。
【0026】前記ドリブンプレート24は、内周基部が
タービンハウジング19のタービンハブにリベット41
によって固定されていると共に、図7に示すように外周
部の一部がほぼL字形状に内方に折曲されて、この折曲
部位が第2支持部24aとして構成されている。
【0027】前記シート部材25は、図7に示すように
前記各ばね収容部27内でのトーションスプリング22
の大きな外径を確保するために比較的薄肉に形成されて
いると共に、クラッチ板21の円環形状に沿ってほぼ円
弧状に形成されている。また、このシート部材25は、
前記クラッチ板21の外周部21aの内側面とホールド
プレート23の外周部背面との間に挟圧状態に支持され
ている。
【0028】そして、前記ホールドプレート23の各分
割部材26は、図1及び図2に示すように前記各外周部
26bがばね収容部27に位置する部位に、前記クラッ
チ板21の外周部21a内面に径方向から緊密に当接嵌
合するようにほぼL字形状に折曲形成されている。ま
た、前記内周側基部26aには、図1〜図3に示すよう
に、前記リベット20、20が挿通されるリベット孔で
ある長孔30、30が形成されていると共に、基部26
aの内周側両側縁部31、31が直線状に形成されてい
る。
【0029】すなわち、前記各長孔30、30は、ほぼ
楕円状に形成されて、図4及び図5にも示すように、そ
れぞれがクラッチ板21の半径方向線Pとほぼ平行な線
P1に沿って延設されていると共に、長手方向の中央域
30a,30aが直線状に形成されている。また、この
各長孔30、30は、図5に示すように、リベット2
0、20によりクラッチ板21に結合させる際に、各分
割部材26の外周部26bをクラッチ板21の外周部2
1a内面に当接嵌合した時点で、その形成位置が前記リ
ベット20、20の軸心X,Xが長孔30、30の外周
端30b,30b寄りとなるようにその形成位置が設定
されている。
【0030】一方、前記両側縁部31、31は、前記半
径方向線P、つまり各平行線P1,P1に対して垂直と
なるように形成されている。
【0031】したがって、この実施形態によれば、エン
ジンの作動中にクランクシャフトからクラッチ板21に
入力された回転トルクは、所定回転以上になると、クラ
ッチ板21の表裏の圧力差によって摩擦フェーシング4
0がフロントカバーに圧接し、該フロントカバーが各ト
ーションスプリング22を介してタービンと直結され
る。
【0032】この直結状態時に、エンジン側からコンバ
ータ側に入力されるトルク変動や捩り振動を各トーショ
ンスプリング22の伸縮による吸振作用によって効果的
に低減することができる。
【0033】また、前記各トーションスプリング22
は、その内外周がホールドプレート23のばね収容部2
7内に保持されているため、前記各トーションスプリン
グ22の伸縮作動中には、該各トーションスプリング2
2の外周面がばね収容部27の外周側内面とシート部材
25の内面にほぼ線接触状態で摺動する。このため、ク
ラッチ板21の外周部21a内周面との摺動が回避され
て、該外周部21aの内周面の摩耗の発生が防止され
る。この結果、クラッチ板21の耐久性が向上する。
【0034】さらに、前記シート部材25のホールドプ
レート23に対する取り付けを、クラッチ板21とホー
ルドプレート23との間に挟持することによって取り付
けるようにしたため、取り付ける際に、シート部材25
が円周方向や径方向など(平面方向)へ比較的自由に移
動できる。この結果、該シート部材25のうねり変形の
発生が防止されて原形状の状態で取り付けることができ
る。
【0035】したがって、前記トーションスプリング2
2の伸縮変形時における部分的な摺動摩擦抵抗の増加が
防止されて過度なヒステリシスの発生が防止される。ま
た、摩耗の発生が防止されて、耐久性の低下を抑制でき
る。
【0036】そして、この実施形態によれば、前記ホー
ルドプレート23を6つの分割部材26に分割形成した
ため、従来のような全体を円環状一体に形成した場合に
発生する製造時の歩留まりの悪化を防止することがで
き、コストの低廉化が図れる。
【0037】しかも、各構成部品の組立時において、各
分割部材26をクラッチ板21にリベット20によって
結合する場合には、まず、分割部材26の内周側両側縁
部31、31に、所定の治具を図1の矢印に示すように
直角方向から当てがってそのまま外径方向へ押出すと、
該両側縁部31、31が平行線P1,P1に垂直になっ
ていることから、分割部材26の嵌合部26cがクラッ
チ板21の外周部21a内面に対して全体が均一な力で
当接する。
【0038】その後、各リベット20、20をクラッチ
板21のリベット孔と分割部材26の長孔30、30の
それぞれに貫通挿入して、かしめ加工を行なうと、各リ
ベット20、20の軸心X,Xが、各長孔30、30の
外周端30b,30b寄りに位置していることから、か
しめ加工により各リベット20、20が圧縮変形する
と、この変形拡径力が外周端30b,30bに先に作用
して分割部材26をクラッチ板21の外周部21a方向
へ押出し移動させて外周部26b全体を外周部21aの
内面に均一に押し付ける。
【0039】このとき、長孔30、30が前述したよう
に半径方向線Pに平行に形成されていることから、分割
部材26はこの長孔30、30に沿ってクラッチ板21
の外周方向に平行移動する。このため、外周部26b
は、その全体が外周部21aの内面に対して均一圧力で
当接する。したがって、各分割部材26をクラッチ板2
1の外周部21a内面に適正かつ確実に当接させながら
結合させることが可能になる。
【0040】この結果、ホールドプレート23の捩りト
ルクの強度は勿論のこと、回転トルクの強度も十分に向
上する。このため、前記製造時における歩留まりの良好
化を図りつつ、クランクシャフトからタービンへのトル
ク伝達性能と耐久性が向上する。
【0041】また、クラッチ板21の外周部21a内面
に対して外周部26bを圧入するのではなく、単に当接
嵌合させるだけであるから、外周部21aの変形が抑制
されて摩擦フェーシング40のとフロントカバーとの片
当りや異常摩耗などの発生が防止される。
【0042】図8及び図9は第2の実施形態を示し、ク
ラッチ板21の外周部21aの先端部が軸方向に水平に
延出されていると共に、該先端部の先端縁に矩形状の係
合部である係合溝32が形成されている。この各係合溝
32は、図8に示すように、前記ばね収容部27と第1
支持部28のそれぞれの周方向のほぼ中央位置に形成さ
れている。
【0043】一方、前記各分割部材26の外周部26b
のほぼ中央位置に前記係止溝32に係合する矩形状の係
止部である係合突部33が上方へ折曲形成されている。
この各係合突部33は、各分割部材26の先端部の一部
を上方に切り起こして垂直に立ち上げることによって形
成されていると共に、これらが前記各係合溝32に径方
向から係入している。
【0044】したがって、この実施形態によれば、トー
ションスプリング22が圧縮変形して第1支持部28や
第2支持部24aに円周方向に相対的な荷重が作用する
と、この円周方向の荷重を各係合突部33を介して係止
溝32の内端縁で受ける、つまり、リベット20、20
に加えてクラッチ板21の外周部21aによっても受け
ることができるため、トーションスプリング22の円周
方向の支持剛性も高くなって、該各トーションスプリン
グ22の常時良好な伸縮変形が得られ、安定した伝達ト
ルクを確保できる。
【0045】図10〜図15は第3の実施形態を示し、
前記クラッチ板21の外周部21aの水平先端部の軸方
向のほぼ中央位置に矩形状の係合部である係止孔34が
形成されている一方、前記分割部材26の外周部26b
の円周方向中央位置に前記係止孔34に径方向から係入
して係止する係止部である係止突部35がそれぞれほぼ
コ字形状に形成されている。
【0046】また、前記クラッチ板21は、図12及び
図13に示すように外周側の前記リベット孔が形成され
ていた位置を一端面側からエンボス加工によって他端面
側にリベットに代えた複数の固定用ピン36が一体に突
設されている。この固定用ピン36は、図10にも示す
ように組立時に先端をかしめてクラッチ板21に各分割
部材26を結合させるようになっている。
【0047】したがって、この実施形態によれば、各構
成部品の組立時において、前記係止孔34に対して係止
突部35を径方向から係止させると、図11に示すよう
に該係止突部35の折曲外周側内端縁35aが係止孔3
4の外側孔縁に当接しかつ嵌合部26bの上面が外周部
21aの内面に当接して、クラッチ板21に対する各分
割部材26の径方向の位置決めを確実に行なうことがで
きる。
【0048】しかも、この両者35、36の係止作用に
よって前述と同じくトーションスプリング22の圧縮力
をクラッチ板21でも受けることから、トーションスプ
リング22の円周方向の支持剛性も高くなって、該各ト
ーションスプリング22の常時良好な伸縮変形が得ら
れ、安定した伝達トルクを確保できる。
【0049】また、クラッチ板21に前記固定用ピン3
6を一体に形成したことから、該クラッチ板21とター
ビンハウジング19との間に保持されている作動油の前
記長孔30、30からクラッチ板21外方へのリークを
確実に防止することができると共に、組立作業が容易に
なる。
【0050】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、請求項1
に記載の発明によれば、ホールドプレートを分割形成し
たことにより、製造時の歩留まりの悪化を防止できるこ
とは勿論のこと、各分割部材をクラッチ板の外周部に圧
入するのではなく、径方向から当接支持させるようにし
たため、クラッチ板外周部のうねり変形を防止しつつ各
分割部材の捩りトルク強度と回転トルク強度をクラッチ
板によって確保することが可能になる。
【0051】請求項2に記載の発明によれば、各分割部
材の各長孔を、クラッチ板の半径方向ではなく、該半径
方向線と平行に形成したため、各分割部材をクラッチ板
に組付ける際に各外周部全体を、クラッチ板の外周部方
向へ平行に移動させることができる。
【0052】請求項3に記載の発明によれば、クラッチ
板に固定用ピンを一体に設けたため、長孔からクラッチ
板外方への作動油のリークを確実に防止することができ
る。
【0053】請求項4に記載の発明によれば、固定用ピ
ンをかしめた際に、各分割部材を固定用ピンの圧縮変形
力によってクラッチ板の外周部側へ移動させることがで
きるため、クラッチ板の外周部内面に均一な力で当接さ
せることができる。この結果、クラッチ板への安定かつ
確実な当接状態を確保できる。これにより、前記各分割
部材の捩り回転トルクの強度を確保できる。
【0054】請求項5に記載の発明によれば、各分割部
材をクラッチ板に組み付ける際における該各分割部材の
外周部全体を、前記長孔の形状と相俟ってクラッチ板の
外周部に均一圧で当接させることができるため、クラッ
チ板に対する適正かつ確実な当接状態を確保できる。
【0055】請求項6に記載の発明によれば、L字形状
の嵌合部によってクラッチ板に対する強固な当接作用が
得られ、クラッチ板による各分割部材の確実な支持力を
確保できる。
【0056】請求項7に記載の発明によれば、係合部に
対する係止部の係止によって、各分割部材の径方向の位
置決めが容易になると共に、クラッチ板による各分割部
材の支持力が強化されることから、各分割部材の捩りト
ルクや回転トルク強度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に供されるホールドプ
レートの分割部材を示す正面図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】図1のB部拡大図。
【図4】本実施形態の要部断面図。
【図5】図4のC部拡大図。
【図6】本実施形態の正面図。
【図7】図6のD−D線断面図。
【図8】第2の実施形態を示す正面図。
【図9】図8のE−E線断面図。
【図10】第3の実施形態を示す正面図。
【図11】図10のF−F線断面図。
【図12】本実施形態に供されるクラッチ板を示す図1
3のG−G線断面図。
【図13】本実施形態に供されるクラッチ板の正面図。
【図14】本実施形態に供される分割部材の正面図。
【図15】図14のH−H線断面図。
【図16】従来のロックアップダンパー装置を示す断面
図。
【符号の説明】
20…リベット 21…クラッチ板 21a…外周部 22…トーションスプリング 23…ホールドプレート 24…ドリブンプレート 26…分割部材 26a…内周側基部 26b…嵌合部 27…ばね収容部 30…長孔 31…内周側両側縁部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 篠崎 進 神奈川県厚木市飯山2585番地 ヴァレオユ ニシアトランスミッション株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フロントカバーとタービンとの間に軸方
    向へ摺動自在に設けられ、前記フロントカバーに圧接す
    る摩擦フェーシングを有するクラッチ板と、前記タービ
    ンに連結されて、前記クラッチ板と相対回転自在に設け
    られた出力部材と、前記クラッチ板と出力部材とを円周
    方向から弾性的に連結する複数のトーションスプリング
    と、前記クラッチ板の外周側に配置されて、前記トーシ
    ョンスプリングを収容するばね収容部を有するホールド
    プレートとを備えたロックアップダンパー装置であっ
    て、 前記ホールドプレートを、円周方向の所定位置から径方
    向に沿って複数に分割形成すると共に、該各分割部材の
    外周部側の外面を、前記クラッチ板の外周部の内面に半
    径方向から当接させたことを特徴とするロックアップダ
    ンパー装置。
  2. 【請求項2】 前記各分割部材を、クラッチ板の外周側
    に固定用ピンによって固定すると共に、前記各分割部材
    の内周側に形成されたリベット孔を、半径方向線に平行
    に伸びる長孔に形成したことを特徴とする請求項1に記
    載のロックアップダンパー装置。
  3. 【請求項3】 前記長孔に係入してかしめられる前記固
    定用ピンを、クラッチ板のホールドプレート側の内面に
    一体に設けたことを特徴とする請求項2に記載のロック
    アップダンパー装置。
  4. 【請求項4】 前記固定用ピンの軸心位置を、前記長孔
    のホールドプレート外周側寄りに配置したことを特徴と
    する請求項2または3に記載のロックアップダンパー装
    置。
  5. 【請求項5】 前記各分割部材の内周側両側縁部を、前
    記長孔の長手方向と直交する方向に切り欠かれた直線状
    に形成したことを特徴とする請求項2〜4のいずれかに
    記載のロックアップダンパー装置。
  6. 【請求項6】 前記各分割部材の前記ばね収容部が位置
    する外周部に、前記クラッチ板のほぼL字形状の折曲外
    周部内面に嵌合するほぼL字形状の嵌合部を形成したこ
    とを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のロック
    アップダンパー装置。
  7. 【請求項7】 前記クラッチ板の外周部に係合部を形成
    する一方、前記ホールドプレート外周部に前記係合部に
    半径方向から係止する係止部を設けたことを特徴とする
    請求項1〜6のいずれかに記載のロックアップダンパー
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010013541A1 (ja) * 2008-07-28 2010-02-04 株式会社東郷製作所 ダンパ装置及びダンパスプリング
JP2010203563A (ja) * 2009-03-05 2010-09-16 Aisin Aw Industries Co Ltd ロックアップダンパ装置

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