JP2002194030A - 高分子化合物及びその製造方法 - Google Patents

高分子化合物及びその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶表示装置の視覚特性を改善する光学補償
シートに用いられる高分子化合物を得る。 【解決手段】 下記一般式(2)で表わされ、光異性化
し得る官能基及びアミノ基が高分子鎖に結合される高分
子化合物。 一般式(2) 【化1】 [式中、R11、R13及びR15は同一でも異ってもよく、
水素原子又はメチル基を表わす。R12はアルキル基又は
アリール基を表わす。X11およびX13は同一でも異って
もよく、酸素原子又はNR17を表わす。R17はアルキル
基を表わす。Φ11は1,4−フェニレンを形成するに必
要な原子群を表わす。Ar11はアリール基を表わす。W
11およびW12は同一でも異ってもよく、N又はCHを表
わす。m及びnは2〜20の整数を表わす。s、t及び
uは含率を示すものであり、sは0〜50、tは5〜7
0、uは25〜95の範囲にある。但し、s+t+u=
100である。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学補償シートに用い
られる有用な高分子材料に関し、特に表示コントラスト
及び表示色の視角特性を改善するために有用な光学補償
シートに用いられる有用な高分子材料に関する。
【0002】
【従来の技術】ワープロやパソコン等の表示装置におい
て、CRTに代えて、薄型軽量、低消費電力という大き
な利点をもった液晶表示素子が小型の機器を中心に広く
用いられている。現在普及している液晶表示素子(以下
LCDと称す)の多くは、ねじれネマティック液晶を用
いている。このような液晶を用いた表示方式としては、
複屈折モードと旋光モードとの2つの方式に大別でき
る。
【0003】複屈折モードを用いたLCDは、液晶分子
配列のねじれ角が90°以上ねじれたもので、急峻な電
気光学特性をもつため、薄膜トランジスタやダイオード
等の能動素子がなくても単純なマトリクス状の電極構造
のみで、時分割駆動により大容量の表示が得られる。し
かし、応答速度が数百ミリ秒と遅く、階調表示が困難と
いう欠点を持ち、能動素子を用いたTFT型、MIM型
の表示性能を越えるまでにはいたらない。
【0004】TFT型やMIM型には、液晶分子の配列
状態が90°ねじれた旋光モードの表示方式(TN型液
晶表示素子)が用いられている。この表示方式は、応答
速度が数十ミリ秒と速く、容易に白黒表示が得られ、高
い表示コントラストを示すことから他の方式のLCDと
比較して最も有力な方式である。しかし、ねじれネマテ
ィック液晶を用いているために、見る方向によって表示
色や表示コントラストが変化するといった表示方式の原
理上生じる視角特性があり、CRTの表示性能を越える
までにはいたらない。
【0005】特開平4−229828号、特開平4−2
58923号公報などに見られるように、一対の偏光板
とTN型液晶セルの間に、位相差フィルムを配置するこ
とによって視野角を拡大しようとする方法が提案されて
いる。
【0006】上記特許公報で提案された位相差フィルム
は、液晶セルの表面に対して、垂直な方向に位相差がほ
ぼゼロのものであり、真正面からはなんら光学的な作用
を及ぼさず、傾けたときに位相差が発現し、液晶セルで
発現する位相差を補償しようというものである。しか
し、これらの方法によってもLCDの視野角はまだ不十
分であり、更なる改良が望まれている。特に、車載用
や、CRTの代替として考えた場合には、現状の視野角
では全く対応できないのが実状である。また、特開平4
−366808号、特開平4−366809号、特開平
4−366808号公報には、光学軸が傾いたカイラル
ネマチチック液晶を位相差フィルムとして用いて視野角
を改良しているが、2層液晶方式となりコストが高く、
非常に重いものとなっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、液晶セル中
を伝搬する光の偏光状態が入射方向により異なることか
ら生じる狭い視野角特性を改善し、CRTに代替できる
ような広い視野角特性を、軽量且つ低コストで実現する
ことを課題とするものである。更にまた、シートの視野
角特性についての耐久性の向上を課題とするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、表示コントラ
スト及び表示色の視角特性を改善するために有用な光学
補償シートに用いられる有用な高分子材料である。 (1)下記一般式(2)で表わされ、光異性化し得る官
能基およびアミノ基が高分子鎖に結合されることを特徴
とする高分子化合物。 一般式(2)
【0009】
【化3】
【0010】[式中、R11、R13及びR15は同一でも異
ってもよく、水素原子又はメチル基を表わす。R12はア
ルキル基又はアリール基を表わす。X11およびX13は同
一でも異ってもよく、酸素原子又はNR17を表わす。R
17はアルキル基を表わす。Φ11は1,4−フェニレンを
形成するに必要な原子群を表わす。Ar11はアリール基
を表わす。W11およびW12は同一でも異ってもよく、N
又はCHを表わす。m及びnは2〜20の整数を表わ
す。s、t及びuは含率を示すものであり、sは0〜5
0、tは5〜70、uは25〜95の範囲にある。但
し、s+t+u=100である。] (2)下記スキームに従って、下記のモノマー(A)、
(B)及び(C)を共重合させた後に、5員環イミドの
脱保護を行うことを特徴とする(1)項記載の高分子化
合物の製造方法。
【0011】
【化4】
【0012】[式中、Zは5員環イミドを形成するに必
要な原子群を表わす。R11、R12、R 13、R15、R17
11、X13、Φ11、Ar11、W11、W12、m、n、s、
t及びuは、請求項1記載の一般式(2)について定義
したものと同義である。但し、モノマー(A)は重合反
応に用いられなくともよい。]
【0013】以下、図面を用いてTN型液晶表示素子を
例にとり本発明を説明する。図1、図2は、液晶セルに
しきい値電圧以上の十分な電圧を印加した場合の液晶セ
ル中を伝搬する光の偏光状態を示したものである。コン
トラストの視野角特性には、特に電圧印加時の光の透過
率特性が大きく寄与するため、電圧印加時を例にとり説
明する。図1は、液晶セルに光が垂直に入射した場合の
光の偏光状態を示した図である。自然光L0が偏光軸P
Aをもつ偏光板Aに垂直に入射したとき、偏光板Aを透
過した光は、直線偏光L1となるため、偏光板Bによっ
てほぼ完全にL1は遮断される。
【0014】TN型液晶セルに十分に電圧を印加した時
の液晶分子の配列状態を、概略的に1つの液晶分子で示
すと、LCのようになる。液晶セル中の液晶分子LCの
分子長軸が光の進路と平行な場合、入射面(光の進路に
垂直な面内)での屈折率の差が生じないので、液晶セル
中を伝搬する常光と異常光の位相差が生じずLCセルを
通過した直線偏光は液晶セルを透過しても直線偏光のま
ま伝搬する。偏光板Bの偏光軸PBを偏光板Aの偏光軸
PAと垂直に設定すると、液晶セルを透過した直線偏光
は偏光板Bを透過することができず暗状態になる。
【0015】図2は、液晶セルに光が斜めに入射した場
合の光の偏光状態を示した図である。入射光の自然光L
0が斜めに入射した場合偏光板Aを透過した偏光光L1
は偏光板の特性により楕円偏光になることもあるが、ほ
ぼ直線偏光になる。この場合、液晶の屈折率異方性によ
り液晶セルの入射面において屈折率の差が生じ、液晶セ
ルを透過する光L2は楕円偏光して偏光板Bで遮断され
ない。この様に斜方入射においては暗状態での光の遮断
が不十分となり、コントラストの大幅な低下を招き好ま
しくない。
【0016】本発明は、この様な斜方入射におけるコン
トラストの低下を防ぎ、視角特性を改善しようとするも
のである。図3に本発明の化合物を用いた光学異方素子
による構成の一例を示す。偏光板Bと液晶セルとの間に
液晶セルの法線方向から傾いた光学軸をもつ光学異方素
子RFが配置されている。この光学異方素子RFは光学
軸に対して光が入射する角度が大きくなる程大きく偏光
する複屈折体である。この様な構成の液晶表示素子に図
2の場合と同様に光が斜方入射し液晶セルを透過した楕
円偏光した光L2は、光学異方素子RFを透過する時の
位相遅延作用によって楕円偏光が元の直線偏光に変調さ
れ、種々の斜方入射においても同一な透過率が得られる
視角依存性のない良好な液晶表示素子が実現できる。
【0017】本発明によって、液晶表示素子の視野角を
大幅に向上できたことについては以下のように推定され
る。TN−LCDの多くは、ノーマリーホワイトモード
が採用されている。このモードにおける視野角特性は、
視角を大きくすることに伴って、黒表示部からの光の透
過率が著しく増大し、結果としてコントラストの急激な
低下を招いていることになる。黒表示は電圧印加時の状
態であるが、この時には、TN型液晶セルは、光学軸
が、セルの表面に対する法線方向から若干傾いた正の一
軸性光学異方体とみなすことができる。又、中間階調の
場合にはその光学軸は更に、LCセルの法線方向から傾
いていくものと思われる。液晶セルの光学軸が液晶セル
の表面に対する法線方向から傾いている場合、光学軸が
法線方向にある光学異方体では、その補償が不十分であ
ることが予想される。又、液晶セルが正の一軸性光学異
方体とみなせるのであれば、それを補償するためには負
の一軸性光学異方体が好ましい。このような理由から本
発明における、光学軸が法線方向から傾いた負の一軸性
光学異方体によって大幅な視野角特性が改善されたもの
と推定する。
【0018】以下、本発明について具体的に説明する。
本発明における光異性化し得る官能基とは、光により立
体異性化または構造異性化を起こすものであり、好まし
くは、さらに別の波長の光または熱によってその逆異性
化を起こすものである。これらの光異性化し得る化合物
として一般的には、構造変化と共に可視域での色調変化
を伴うものは、フォトクロミック化合物としてよく知ら
れているものが多く、具体的には、アゾベンゼン系化合
物、ベンズアルドキシム系化合物、アゾメチン系化合
物、スチルベン系化合物、スピロピラン系化合物、スピ
ロオキサジン系化合物、フルギド系化合物、ジアリール
エテン系化合物、ケイ皮酸系化合物、レチナール系化合
物、ヘミチオインジゴ系化合物等が挙げられる。
【0019】また、本発明の光異性化しうる官能基を有
する化合物は、光異性化基が主鎖中でも側鎖中でも同様
の機能を発揮できる。また、ポリマーはホモポリマーで
も、コーポリマーでも良く、コーポリマーの共重合比は
光異性化能、Tg等のポリマー物性を適切に調節すべく
適宜好ましい値で用いられる。また、これらの光異性化
しうる官能基を有する化合物が同時に後述する液晶化合
物であってもよい。すなわち、液晶化合物の分子中に光
異性化しうる官能基を含んでいてもよい。これらについ
ては、高分子、41、(12)、(1992年)p88
4、「クロミック材料と応用」(シーエムシー編)p2
21、「メカノケミストリー」(丸善編)p21、「高
分子論文集147巻10号」(1991年)p771等
にも具体的に記載されている。
【0020】また、これらの光異性化し得る化合物は、
例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、ア
リール基、複素環式基、シアノ基、カルボキシル基、カ
ルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキ
シカルボニル基、アシル基、ハロゲン原子、アミノ基、
アルキルアミノ基、アリールアミノ基、アシルアミノ
基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニル
アミノ基、ウレイド基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、アシルオキシ基アルキルスルホニルオキシ基、アリ
ールスルホニルオキシ基、アルキルチオ基、アリールチ
オ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、
スルホ基、スルファモイル基などの置換基を有していて
も良い。これらの置換基の置換位置は、光異性化分子の
長軸方向に置換することが好ましいが、特に制約はな
い。以下に、本発明に用いられる光異性化基を含む化合
物の例を低分子化合物の形として挙げる。しかし、本発
明の光異性化物質の構造は、特にこれらに限定されるも
のではない。
【0021】
【化5】
【0022】
【化6】
【0023】アミノ基としては1級および2級のものが
好ましく、2級のものでは、炭素数1ないし10、好ま
しくは炭素数1ないし5のアルキル置換アミノ基が好ま
しい。例えば、アミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、
2−ヒドロキシエチルアミノ、2−メトキシエチルアミ
ノ、n−ペンチルアミノが挙げられる。高分子主鎖に対
して光異性化し得る基とともにアミノ基を設けることに
より、本発明の化合物を用いた光学補償シートの視野角
特性の向上についての耐久性を向上することができる。
【0024】前記光異性化基およびアミノ基は高分子鎖
に結合されて含まれることが好ましい。本発明に用いら
れる高分子の主鎖としては例えば、ポリスチレン、マロ
ン酸ポリエステル、ポリアクリレート、ポリメタアクリ
レート、ポリシロキサン、ポリアクリルアミド、ポリメ
タアクリルアミド、ポリオキシアルキレン、テレフタル
酸ポリエステル、ポリアリルアミン、ポリジカルボン酸
アミド、ポリウレタン、ポリオキシフェニレン、ポリビ
ニルアルコール、ポリコ(塩化ビニリデン)(メタクリ
レート)が挙げられる。
【0025】本発明における光異性化基およびアミノ基
を前記高分子主鎖に連結させるには、直接あるいは2価
の基(いわゆる連結基)を用いることで可能であるが、
連結基としては、例えば以下のものが挙げられる。
【0026】
【化7】
【0027】更にこれらの官能基は同一の高分子鎖に結
合されていることが好ましく、特に前記一般式(2)で
表わされるものが好ましい。
【0028】以下、一般式(2)について詳しく述べ
る。R12で表わされるアルキル基としては炭素数1ない
し20のものが挙げられ、好ましくは炭素数1ないし1
0、更に好ましくは炭素数1ないし6であり、直鎖状、
分岐状、環状のいずれであってもよい。具体例としては
例えば、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブ
チル、t−ブチル、ペンチル、t−ペンチル、ヘキシ
ル、シクロヘキシルが挙げられる。これらは置換基を有
していてもよく、例えば2−メトキシエチル、2−フェ
ニルエチル、3−アセチルアミノプロピルが挙げられ
る。
【0029】R12で表わされるアリール基としては、炭
素数6ないし25のものが挙げられ、好ましくは炭素数
6ないし15、更に好ましくは炭素数6ないし11であ
り、置換基を有していてもよい。具体例としては例え
ば、フェニル、2−メチルフェニル、3−ブロモフェニ
ル、4−メトキシフェニル、4−フェニルフェニル、3
−メトキシカルボニルフェニル、4−シアノフェニル、
1−ナフチル、2−ナフチル、2−アントリルが挙げら
れる。
【0030】光異性化し得る官能基としては前述のもの
が挙げられるが、中でも一般式(2)に示されたアゾ
基、アゾメチン基、エテン基が好ましい。更にはアゾ基
が好ましい。R17で示されるアルキル基は前述のR12
表わされるアルキル基と同義である。
【0031】Φ11により形成される1,4−フェニレン
は、置換されていても縮環されていてもよく、具体例と
しては例えば下記のものが挙げられる。
【0032】
【化8】
【0033】Ar11で表わされるアリール基は、R12
表わされるアリール基と同義である。nの好ましい範囲
は2ないし12であり、より好ましくは2ないし8であ
る。pおよびsの好ましい範囲は10ないし45、更に
好ましくは30ないし45である。qおよびtの好まし
い範囲は5ないし50、更に好ましくは5ないし25で
ある。rおよびuの好ましい範囲は30ないし85、更
に好ましくは30ないし65である。
【0034】前記高分子は、熱による架橋反応の可能な
官能基を有する高分子と併せ用いることにより、光学補
償シートとしてより好ましい性質を発現できる。
【0035】熱による架橋反応の可能な官能基として
は、例えば山下晋三、金子東助編、「架橋剤ハンドブッ
ク」大成社(1981年刊)を参考にして選ぶことがで
き、例えば、下記の部分骨格をもつものを挙げることが
できる。
【0036】
【化9】
【0037】とりわけ、特願平5−242969号明細
書に記した一般式(1)あるいは一般式(2)で示され
る高分子が好ましい。
【0038】本発明の一般式(2)で表される化合物
は、光学異方性を有しうる。
【0039】以下、本発明の一般式の化合物につき具体
例を示す。但し、本発明の範囲はこれらのみに限定され
るものではない。なお、下記の化合物(A−13)〜
(A−16)は、参考例として示す。
【0040】
【化10】
【0041】
【化11】
【0042】
【化12】
【0043】
【化13】
【0044】
【化14】
【0045】これらの化合物は、前記した一般式(2)
の化合物を製造する方法に従って合成することができ
る。モノマー(A)、(B)及び(C)を共重合する高
分子化反応は、例えば溶液重合法、沈殿重合法、懸濁重
合法、プラズマ重合法、蒸着重合法などの方法で行うこ
とができ、好ましくは溶液重合法である。重合の開始に
おいて重合開始剤を用いることができる。目的の重合反
応に適当な重合開始剤の選択については、日本化学会
編、新実験化学講座19巻、高分子化学(I)第2章
(丸善、1978年)を参照とすることにより可能であ
る。好ましくはラジカル重合開始剤である。本発明の高
分子の合成は、前記新実験化学講座19巻および日本化
学会編、第4版実験化学講座28巻、高分子合成(丸
善、1992年)を参考にして行なうことができる。共
重合反応は、モノマー(A)を用いずにイミドモノマー
(B)とアゾモノマー(C)の2成分のみによって行っ
てもよい。
【0046】5員環イミド(好ましくはフタルイミド)
の脱保護は酸またはアルカリによる加水分解あるいはヒ
ドラジンによる分解が可能であるが、ヒドラジンによる
方法が好ましい。この方法についてはS.R.サンドラ
ーおよびW.カロー( S.R.Sandler, W.Karo )著、オー
ガニック ファンクショナル グループ プレパレーショ
ンズ(Organic Functional Group Preparations ) 第3
章331ページ〜333ページ(アカデミックプレス社
ニューヨーク、ロンドン1968年刊)を参考にする
ことができる。
【0047】以下に、これらの化合物の合成例を示す。 合成例1(化合物A−17の合成) 1)N−(6−ヒドロキシヘキシル)フタルイミドの合
成 フタルイミドカリウム18.5g(0.1モル)、6−
クロロヘキサノール15.0g(0.11モル)および
N,N−ジメチルホルムアミド100mlを攪拌機、温度
計および空気冷却管を備えた300ml三ツ口フラスコに
入れ、100℃で4時間攪拌した。反応混合物を放冷
後、500mlの氷水に注ぎ攪拌した。当初油状であった
ものが次第に結晶化した。結晶を濾取し水洗した後、室
温にて減圧乾燥し融点40℃以下の白色結晶として目的
物が得られた。収量20.7g(収率83.7%)CD
Cl3 中で 1H−nmrを測定し以下の結果を得た。 δ 1.3〜2.0(9H、m)、3.5〜4.9(4
H、m)、7.6〜8.0(4H、m)
【0048】2)N−(6−メタクリロイルオキシヘキ
シル)フタルイミドの合成 前記ヒドロキシ誘導体7.41g(0.030mol)、
トリエチルアミン12.5ml(0.090mol)およびア
セトニトリル70mlを温度計および攪拌機を備えた30
0ml三ツ口フラスコに入れ0℃に冷却した。これに塩化
メタクリロイル5.9ml(0.060mol)とアセトニト
リル7mlとからなる溶液を5℃以下で滴下した。滴下終
了後0℃で1時間攪拌した。反応混合物を氷水に注ぎ生
じた沈殿を濾取し、水洗、風乾により目的の化合物を得
た。収量7.12g(収率75%)CDCl3 中で 1
−nmrを測定して、以下の結果を得た。 δ 1.4〜1.8(8H、m)、1.95(3H、
s)、3.65(2H、t)、 4.15(2H、
t)、5.55(1H、s)、6.10(1H、s)、
7.70(2H、m)、7.85(2H、m)
【0049】3)化合物A−17のフタルイミド前駆体
の合成 前記フタルイミドモノマー1.89g(6.0mmol)、
アゾモノマー2.35g(6.0mmol)、アゾビスイソ
ブチロニトリル(AIBN)0.10g(0.6mmol)
および1,2−ジメトキシエタン20mlを還流冷却管を
備えた50mlのナスフラスコに入れ、窒素雰囲気下2日
間70℃で加熱した。室温まで放冷した後、n−ヘキサ
ンを加えた。デカンテーションにより上澄を除き、残渣
にジクロロメタンを加えた後、n−ヘキサンを加えた。
再びデカンテーションにより上澄を除き、再度同様の操
作を行った。樹脂状物を吸引乾燥し、目的物を得た。収
量3.17g(収率75%)
【0050】CDCl3 中で 1H−nmrを測定したと
ころ、メタクリレート基由来のビニルプロトン(δ5.
5〜6.1ppm)が消失しシグナルがブロード化してい
た。重合反応が進行し、高分子化したことが明らかであ
る。N−CH2 −(δ3.6ppm)および−O−CH2
(δ4.0ppm)由来のシグナル強度より、フタルイミド
部とアゾ部との比を求めたところ、その値は47:53
であった。GPCにより測定したスチレン換算重量平均
分子量は17,000であった。DSCで測定したTg
は45℃であった。
【0051】4)化合物A−17の合成 前記ポリマー2.5g、抱水ヒドラジン5.0mlおよび
1,2−ジメトキシエタン30mlを還流冷却管を備えた
100mlのナスフラスコに入れ1時間加熱還流した。室
温まで放冷した後、溶媒を減圧下除去し、残渣をジクロ
ロメタンで抽出した。溶媒留去後、希塩酸水溶液に溶か
し、次いで炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、アルカリ
性にした。生じた不溶物をジクロロメタンで抽出し、そ
の後溶媒を留去することにより目的物を得た。収量1.
77g
【0052】CDCl3 中で 1H−nmrを測定したと
ころ、フタルイミド由来の芳香族プロトン(δ7.7〜
7.9ppm)が消失し、また>N−CH2 −(δ3.6pp
m)由来のシグナルが高磁場にシフト(δ2.7ppm)して
いた。加水分解して、1級アミンが生じたことが明らか
である。DSCで測定したTgは61℃であった。
【0053】同様に共重合による高分子化およびフタル
イミドの脱保護を行ない、表1に示した化合物を得た。
【0054】
【表1】
【0055】本発明における負の一軸性とは、光学異方
性を有するシートの3軸方向屈折率をその値が小さい順
にnα、nβ、nγとしたとき、nα<nβ=nγの関
係を有するものである。従って光学軸方向の屈折率が最
も小さいという特性を有するものである。ただし、nβ
とnγの値は厳密に等しい必要はなく、ほぼ等しければ
十分である。具体的には、|nβ−nγ|/|nβ−n
α|≦0.2であれば実用上問題ない。又、TFT、T
N型液晶セルの視野角特性を大幅に改良する条件として
は、光学軸はシート面の法線方向から5度〜50度傾い
ていることが好ましく、10度〜40度がより好まし
く、10度〜30度が最も好ましい。更に、シートの厚
さをDとしたとき、100≦(nβ−nα)×D≦40
0nmの条件を満足することが好ましい。
【0056】次に、本発明の化合物を用いた光学補償シ
ートの製法について説明する。まず最初に、光異性化物
質を少なくとも一種含むシートを形成する。本発明にお
けるシートは一般にシートと称されるもの以外に、フイ
ルム、膜状物、板状物、他の支持体上の塗布膜等の多く
の形態のものを含む。厚さは好ましくは、300μm以
下であり、100μmがより好ましく、20μm以下が
最も好ましい。シートの形成方法は特に制限はなく、一
般的に知られている溶液流延法、溶融製膜法、塗布法な
どが好適に利用される。また、本発明におけるシート
は、光異性化物質のみで形成されていても、他の素材と
混合されていてもよい。ただし、形成されたシートの光
透過率は好ましくは70%以上、更に好ましくは85%
以上である。
【0057】シートの形成を塗布法で行う場合、少なく
とも一種の光異性化物質を含む溶液を作製し光透過率が
70%以上の支持体上にワイヤーバー、ギーサなどを使
ったコーターで塗布をすることが可能である。この場
合、支持体素材は光透過率が良好であることに加えて、
光学的等方性に近いことが好ましい。従って、ゼオネッ
クス(日本ゼオン)、ARTON(日本合成ゴム)、フ
ジタック(富士写真フイルム)などの商品名で売られて
いる固有複屈折値が小さい素材から形成された支持体上
に塗布することが好ましい。しかし、ポリカーボネー
ト、ポリアリレート、ポリスルホン等の固有複屈折値が
大きい素材であっても製膜時に分子配向を抑制すること
によって光学的等方向的な支持体を形成することも可能
であり、それらも好適に利用できる。
【0058】負の一軸性であって、光学軸がシート法線
方向から傾斜した屈折率特性は、具体的には、光異性化
物質を少なくとも一種含むシートに直線偏光をシート面
に対して斜入射で照射することによって発現させること
ができる。かつ、斜入射角度を制御することで光学軸を
任意に制御することが可能である。このことを更に詳細
に説明すると、光異性化物質を少なくとも一種含むシー
ト内に直線偏光が伝搬するとき、偏光の振動方向に光学
軸が形成されることが判明した。これは、偏光軸に直交
する面内にどの方向にもほぼ均一に光異性化能を有する
部分が放射状に配列しているものと予想される。また、
その光学軸の方向はあくまでシート内での伝搬方向に対
する振動方向であって、シートに入射する直線偏光の振
動方向とは異なるが、入射直線偏光の伝搬方向とシート
内での伝搬方向はスネルの屈折の法則にしたがっている
ため、入射直線偏光の伝搬方向を制御することによって
光軸の方向制御が可能である。
【0059】本発明の光異性化物質の直線偏光による再
配向化の過程については、以下の様に考えられる。すな
わち、本発明における光異性化物質とは、光により立体
異性化または構造異性化を起こすものであり、好ましく
は、別の波長の光または熱によってその逆異性化を起こ
すものである。アゾ色素を例に取ると、光照射及び熱に
よってシス−トランスの異性化が頻繁に繰り返される。
その照射光が直線偏光の場合、その振動方向に吸収軸を
もった配向状態にあるアゾ基はその光を吸収し、異性化
を繰り返すが、その過程で偶然に光の振動方向に対し、
垂直方向またはそれに近い方向に配向したアゾ基は殆ど
あるいは全く光を吸収できなくなるため、ほぼその位置
で配向が固定されることになる。これが再配向化の過程
である。
【0060】具体例として、光異性化物質がアゾベンゼ
ンの場合について説明する。図4に示すようにトランス
形アゾベンゼン(A)の光吸収軸とほぼ一致した直線偏
光が照射されると光異性化によりシス形(B)になる。
(B)は熱の作用により(A)または(C)のトランス
形に変化する。(C)の吸収軸は直線偏光とほぼ直交す
るため(C)は光の作用を受けなくなり安定化する。安
定化する位置は直線偏光の軸に対して直交する平面内な
らどの部分も等しく可能性があるため偏光軸が光軸と一
致する光学異方体となる。また、主鎖方向より側鎖のア
ゾベンゼンの光吸収軸の方向が屈折率が大きいため負の
一軸性になるものと思われる。
【0061】つまり、統計的に等方的な配向状態にある
アゾ色素を含むシートに直線偏光を照射すると、時間と
共に直線偏光の振動方向に対して垂直な方向に配向する
アゾ基が増加する。この再配向化の方向とは、直線偏光
の振動方向に対して垂直な平面であり、該平面内ではア
ゾ基はランダムな配向状態(面配向状態)にある。この
再配向後のシートは、入射直線偏光の振動方向に直交す
る面にアゾ基が面配向するために、その垂直方向(光の
振動方向)は低い複屈折性、すなわち負の一軸性が誘起
されると考えられる。
【0062】直線偏光の光源に関しては、光異性化が起
こる波長が素材によって異なるが、波長領域が広い水銀
ランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ等は好適に利
用できる。また、照射直線偏光強度(照度)は、光異性
化物質による量子化収率や照射時のシート温度などに大
きく影響するためそれぞれのシートの特性に応じて適宜
選定することが好ましいが、可視光強度としては、50
0ルクス以上が好ましく5000ルクス以上が更に好ま
しい。偏光照射時のシート温度に関しては、シートを形
成しているポリマーのTg(ガラス転移点)より極端に
低い温度域での照射では、分子運動が抑制されているた
め、光異性化が抑制され、複屈折が発現しにくい。ま
た、Tgよりかなり高い温度域では、分子の熱運動によ
る緩和の寄与が大きくなるため複屈折が発現しにくくな
る。そのため、偏光照射時のシート温度は、Tg近傍、
具体的には、(Tg−30℃)<(照射時のシート温
度)<(Tg+50℃)が好ましい。
【0063】本発明においては、光照射によって得られ
た光学特性の耐久性を向上させるために、架橋反応の可
能な官能基を分子間あるいは分子内で反応させる事が好
ましく、分子配向後に反応させる事が更に好ましい。
【0064】また、光異性化物質は化学的な不活性化処
理によって、光学異方体の光学特性についての耐久特性
を向上させることができる。
【0065】光異性化物質は光の吸収によって異性化を
起こすものである。そのため、既に所望の光学特性が得
られたシートにおいても光が照射する環境下にあって
は、さらに異性化が進行し、光学特性が経時的に変化す
ることが有り得る。そのような現象を防ぐために、光を
吸収する部分即ち、アゾ基、イミノ基、ビニル基などの
共役鎖構造部分を、酸化、還元、反応による解裂等によ
って分解、あるいはシート外への溶出などによって化学
的に不活性化し耐久性能を向上することができる。以下
実施例によって詳細に説明する。
【0066】
【実施例】実施例1 合成例1に示した化合物A−17を塩化メチレンに溶解
し、20重量%溶液とした。該溶液をドクターブレード
でガラス板上に塗布し、厚さ5μmのシートを得た。該
シートに、図5に示す偏光照射装置を用いて油浴中にお
いて直線偏光を照射し、光学補償シートを得た。そのと
きの条件は以下の通りである。 油(屈折率=1.52):45℃ 光学補償シートへの光の入射角θ:80° 光学補償シート面での照度:20000ルクス 照射時間:1時間 偏光照射前のシートおよび偏光照射後の光学補償シート
について3軸方向屈折率及び光軸のシート法線方向から
の傾き角度をエリプソメーターAEP−100(島津製
作所製)を用い透過モードでのレターデーションの角度
依存性を求めその値から最適な3軸方向屈折率と光軸の
方向を計算によって求めた。結果を表2に示す。
【0067】実施例2 光学補償シートへの光の入射角を50°、照射時間を1
5分とした点を除いて実施例1と同様の操作を行い光学
補償板を作製し、実施例1と同様に3軸方向屈折率と光
軸の方向を求め、その結果を表2に示す。
【0068】実施例3 光学補償シートへの光の入射角を20°とした点を除い
て実施例2と同様の操作を行い光学補償板を作製し、実
施例1と同様に3軸方向屈折率と光軸の方向を求め、そ
の結果を表2に示す。
【0069】実施例4 実施例1の化合物A−17およびスチレン換算分子量が
2万5千の化合物B−1を重量比で1:1の割合とし、
塩化メチレンに溶解し20%溶液とした。該溶液をドク
ターブレードでガラス板上に塗布し、厚さ5μmのシー
トを得た。油浴の油の温度を160°、照射時間を40
分とした点を除いて実施例1と同様の条件で直線偏光を
該シートに照射し、光学補償シートを作製し、実施例1
と同様に3軸方向屈折率と光軸の方向を求め、その結果
を表2に示す。
【0070】
【化15】
【0071】比較例1 スチレン換算重量平均分子量が約2万のポリカーボネー
トを塩化メチレンに溶解し、20重量%溶液とした。該
溶液をドクターブレードでガラス板上に塗布し、厚さ1
5μmのシートを得た。実施例1と同様の条件で直線偏
光を該シートに照射し光学補償シートを作製し、実施例
1と同様に3軸方向屈折率と光軸の方向を求め、その結
果を表2に示す。
【0072】比較例2 スチレン換算重量平均分子量が約2万のポリカーボネー
トを塩化メチレンに溶解し、25重量%溶液とした。該
溶液をドクターブレードでガラス板上に塗布し、厚さ1
74μmのシートを得た。該シートを160℃で圧縮成
形することで厚さ150μmの光学補償シートを作製
し、実施例1と同様に3軸方向屈折率と光軸の方向を求
め、その結果を表2に示す。
【0073】比較例3 重量平均分子量が約12万のポリスチレンを塩化メチレ
ンに溶解し、25重量%溶液とした。該溶液をドクター
ブレードでガラス板上に塗布し、厚さ90μmのシート
を得た。該シートを115℃で延伸倍率45%の一軸延
伸することで厚さ74μmの光学補償シートを作製し、
実施例1と同様に3軸方向屈折率と光軸の方向を求め、
その結果を表2に示す。
【0074】比較例4 グリシジルアクリレートを含まず、メチルアクリレート
と前記アゾモノマーを47:53の比で含有するスチレ
ン換算重量平均分子量が20,000のポリマーを用
い、実施例1と同様に光学補償シートを作成し、同様に
屈折率等を求めた。結果を表2に示す。
【0075】
【表2】
【0076】また入射角と光軸の傾斜角の間には下記の
式1の関係があることも判明した。これは入射直線偏光
がスネルの法則に従っていること及び光軸と偏光軸が一
致することを裏づけている。
【0077】
【数1】
【0078】実施例5 液晶の異常光と常光の屈折率の差と液晶セルのギャップ
サイズの積が470nmでねじれ角が90度のTN型液
晶セルに実施例及び比較例で得た光学補償シートを装着
し、液晶セルに対して0V/5Vの30Hz矩形波を与
えた場合のコントラストの角度依存性を視野角測定装置
(LCD−5000(大塚電子製))によって測定し
た。コントラスト10の位置を視野角と定義し、上下左
右の視野角を求めた。結果を表3に示す。なお、この測
定におけるTN型液晶セルの偏光板の偏光軸、液晶セル
のラビング軸、光学補償シートの光軸の方向を、図6に
示す。
【0079】
【表3】
【0080】実施例6 実施例5で作製したLCDを80℃恒温槽中で強制テス
トを行った後、実施例5と同様に上下左右の視野角を求
めた。結果を表4に示す。表4よりわかるように本発明
の化合物を用いた光学補償シートの視野角特性の耐久性
が優れていることがわかる。本発明の化合物を用いた光
学補償シートの視野角特性の向上についての耐久性が向
上し視野角が変化しない理由については、まだ定かでは
ないが、本発明の化合物の分子配向が変化しないという
ことであり、これはアミノ基において水素結合を形成す
ることで架橋類似構造が生成しているものと推定され
る。
【0081】
【表4】
【0082】
【発明の効果】本発明の化合物によれば、TN型液晶表
示素子の視野角特性が改善され、視認性に優れる高品位
表示素子を提供することができる。また、本発明をTF
TやMIMなどの3端子、2端子の能動素子を用いたア
クティブマトリックス液晶表示素子に応用しても同様に
優れた効果が得られる。また、視野角特性の耐久性にも
優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のTN型液晶表示素子の構成図と表示面に
垂直に光が入射する場合の光の透過状態を説明する図で
ある。
【図2】従来のTN型液晶表示素子の構成図と表示図に
斜めに光が入射する場合の光の透過状態を説明する図で
る。
【図3】本発明の化合物を用いた液晶表示素子の構成の
実施例を説明する図である。
【図4】光異性化物質の偏光による再配列メカニズムを
示す図である。
【図5】光異性化物質を塗布したガラス基板に偏光を照
射する装置の図である。
【図6】本実施例に使用した液晶表示素子の構成を説明
する図である。
【符号の説明】
A、B 偏光板 PA、PB 偏光軸 RF 光学異方性素子 L0 入射光 L1 偏光板Aを通過した直線偏光 L2 TN型液晶セルを通過した偏光(主に楕円偏光) LC TN型液晶セル内の液晶を説明したもの θ 直線偏光入射角度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 5/30 G02B 5/30 G02F 1/13363 G02F 1/13363 Fターム(参考) 2H049 BA06 BA42 BB41 BC05 BC22 2H091 FA08X FA08Z FA11X FA11Z FB02 GA13 HA07 LA19 4J100 AL08P AL08Q AL08R AL74P AM21P AM21R AM23P BA02P BA05P BA05R BA10R BA29H BA30R BA40P BA40R BA45P BA46P BB01P BB03P BB03R BC43P BC43R BC44R BC48R BC49P BC49R BC58P BC66Q BD13P CA04 CA05 CA31 DA61 HA03 HC43 HD04 HE05 JA39

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(2)で表わされ、光異性化
    し得る官能基およびアミノ基が高分子鎖に結合されるこ
    とを特徴とする高分子化合物。 一般式(2) 【化1】 [式中、R11、R13及びR15は同一でも異ってもよく、
    水素原子又はメチル基を表わす。R12はアルキル基又は
    アリール基を表わす。X11およびX13は同一でも異って
    もよく、酸素原子又はNR17を表わす。R17はアルキル
    基を表わす。Φ11は1,4−フェニレンを形成するに必
    要な原子群を表わす。Ar11はアリール基を表わす。W
    11およびW12は同一でも異ってもよく、N又はCHを表
    わす。m及びnは2〜20の整数を表わす。s、t及び
    uは含率を示すものであり、sは0〜50、tは5〜7
    0、uは25〜95の範囲にある。但し、s+t+u=
    100である。]
  2. 【請求項2】 下記スキームに従って、下記のモノマー
    (A)、(B)及び(C)を共重合させた後に、5員環
    イミドの脱保護を行うことを特徴とする請求項1記載の
    高分子化合物の製造方法。 【化2】 [式中、Zは5員環イミドを形成するに必要な原子群を
    表わす。R11、R12、R 13、R15、R17、X11、X13
    Φ11、Ar11、W11、W12、m、n、s、t及びuは、
    請求項1記載の一般式(2)について定義したものと同
    義である。但し、モノマー(A)は重合反応に用いられ
    なくともよい。]
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