JPH07168020A - 光学補償シート及びその製造方法並びにそれを用いた液晶表示素子 - Google Patents

光学補償シート及びその製造方法並びにそれを用いた液晶表示素子

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JPH07168020A
JPH07168020A JP5315419A JP31541993A JPH07168020A JP H07168020 A JPH07168020 A JP H07168020A JP 5315419 A JP5315419 A JP 5315419A JP 31541993 A JP31541993 A JP 31541993A JP H07168020 A JPH07168020 A JP H07168020A
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JP
Japan
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liquid crystal
optical compensation
group
optical
compensation sheet
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Application number
JP5315419A
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English (en)
Inventor
Masaki Okazaki
正樹 岡崎
Hideyuki Nishikawa
秀幸 西川
Yoji Ito
洋士 伊藤
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】液晶表示装置の視覚特性を改善する光学補償シ
ートおよび、液晶表示装置を得る。また、該シートの着
色を低減させる。 【構成】少くとも1種のアゾベンゼン部および少くとも
1種のスチルベン又はベンジリデンアニリン部を含む高
分子から成る光学異方性を有する光学補償シートおよび
その製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学補償シート及びそ
の製造方法、並びにそれを用いた液晶表示素子に関し、
特に表示コントラスト及び表示色の視角特性を改善する
ために有用な光学補償シート及びそれを用いた液晶表示
素子に関する。また、それに用いる有用な高分子材料に
関する。
【0002】
【従来の技術】ワープロやパソコン等の表示装置におい
て、CRTに代えて、薄型軽量、低消費電力という大き
な利点をもった液晶表示素子が小型の機器を中心に広く
用いられている。現在普及している液晶表示素子(以下
LCDと称す)の多くは、ねじれネマティック液晶を用
いている。このような液晶を用いた表示方式としては、
複屈折モードと旋光モードとの2つの方式に大別でき
る。
【0003】複屈折モードを用いたLCDは、液晶分子
配列のねじれ角が90°以上ねじれたもので、急峻な電
気光学特性をもつため、薄膜トランジスタやダイオード
等の能動素子がなくても単純なマトリクス状の電極構造
のみで、時分割駆動により大容量の表示が得られる。し
かし、応答速度が数百ミリ秒と遅く、階調表示が困難と
いう欠点を持ち、能動素子を用いたTFT型、MIM型
の表示性能を越えるまでにはいたらない。
【0004】TFT型やMIM型には、液晶分子の配列
状態が90°ねじれた旋光モードの表示方式(TN型液
晶表示素子)が用いられている。この表示方式は、応答
速度が数十ミリ秒と速く、容易に白黒表示が得られ、高
い表示コントラストを示すことから他の方式のLCDと
比較して最も有力な方式である。しかし、ねじれネマテ
ィック液晶を用いているために、見る方向によって表示
色や表示コントラストが変化するといった表示方式の原
理上生じる視角特性があり、CRTの表示性能を越える
までにはいたらない。
【0005】特開平4−229828号、特開平4−2
58923号公報などに見られるように、一対の偏光板
とTN型液晶セルの間に、位相差フィルムを配置するこ
とによって視野角を拡大しようとする方法が提案されて
いる。
【0006】上記特許公報で提案された位相差フィルム
は、液晶セルの表面に対して、垂直な方向に位相差がほ
ぼゼロのものであり、真正面からはなんら光学的な作用
を及ぼさず、傾けたときに位相差が発現し、液晶セルで
発現する位相差を補償しようというものである。しか
し、これらの方法によってもLCDの視野角はまだ不十
分であり、更なる改良が望まれている。特に、車載用
や、CRTの代替として考えた場合には、現状の視野角
では全く対応できないのが実状である。また、特開平4
−366808号、特開平4−366809号、特開平
4−366808号公報には、光学軸が傾いたカイラル
ネマチチック液晶を位相差フィルムとして用いて視野角
を改良しているが、2層液晶方式となりコストが高く、
非常に重いものとなっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、液晶セル中
を伝搬する光の偏光状態が入射方向により異なることか
ら生じる狭い視野角特性を改善し、CRTに代替できる
ような広い視野角特性を、軽量且つ低コストで実現する
ことを課題とするものである。更にまたシートの着色の
低減を課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、高分子からな
る光学補償シートである。 (1) 一般式(1)および一般式(2)で表わされる基の
それぞれを少くとも一種ずつ部分構造として含む高分子
から成ることを特徴とする光学補償シート。 一般式(1) −Φ1 −N=N−Ar1 式中、Φ1 は1,4−フェニレンを形成するに必要な原
子群を表わす。Ar1はアリール基を表わす。
【0009】一般式(2) −Φ2 −(W1 =W2)m −Ar2 式中、Φ2 は1,4−フェニレンを形成するに必要な原
子群を表わす。Ar2はアリール基を表わす。W1 およ
びW2 はNまたはCHを表わす。但し、同時にNである
ことはない。mは0または1を表わす。
【0010】(2) 一般式(1)および一般式(2)で表
わされる基が、(メタ)アクリル酸由来のカルボニル基
にアミド結合またはエステル結合を介して連結されてい
ることを特徴とする前記(1)に記載の光学補償シー
ト。
【0011】(3) 該高分子が一般式(3)で表わされる
ことを特徴とする前記(1)記載の光学補償シート。 一般式(3)
【0012】
【化2】
【0013】式中、R31、R33およびR34は同一でも異
ってもよく、水素原子およびメチルを表わす。R32はア
ルキル基およびアリール基を表わす。Φ31およびΦ32
1,4−フェニレンを形成するに必要な原子群を表わ
す。Ar31およびAr32はアリール基を表わす。W31
よびW32は同一でも異ってもよく、NおよびCHを表わ
すが、同時にNであることはない。l、nは2ないし2
0の整数を表わす。m3は0または1を表わす。p、q
およびrは含率を示すものであり、pは0ないし50、
qは15ないし90、rは10ないし85の範囲にあ
る。但し、p+q+r=100である。
【0014】(4) 光学補償シートが負の一軸性を有する
と共に光学軸がシート面に対して、直角以外の角度で交
わることを特徴とする前記(1)ないし(3)のいずれ
かに記載の光学補償シート。
【0015】(5) シートに対して光を照射することによ
り、光学異方性を発現させることを特徴とする前記
(1)ないし(3)のいずれかに記載の光学補償シート
の製造方法。
【0016】(6) シートに対して直線偏光を斜めに照射
することにより、光学軸の角度を制御することを特徴と
する前記(1)ないし(3)のいずれかに記載の光学補
償シートの製造方法。
【0017】(7) 2枚の電極基板間に液晶を挟持してな
る液晶セルと、その両側に配置された2枚の偏光素子
と、該液晶セルと該偏光素子の間に前記(1)ないし
(3)のいずれかに記載の光学補償シートを少くとも一
枚配置した液晶表示素子。
【0018】以下、図面を用いてTN型液晶表示素子を
例にとり本発明を説明する。図1、図2は、液晶セルに
しきい値電圧以上の十分な電圧を印加した場合の液晶セ
ル中を伝搬する光の偏光状態を示したものである。コン
トラストの視野角特性には、特に電圧印加時の光の透過
率特性が大きく寄与するため、電圧印加時を例にとり説
明する。図1は、液晶セルに光が垂直に入射した場合の
光の偏光状態を示した図である。自然光L0が偏光軸P
Aをもつ偏光板Aに垂直に入射したとき、偏光板Aを透
過した光は、直線偏光L1となるため、偏光板Bによっ
てほぼ完全にL1は遮断される。
【0019】TN型液晶セルに十分に電圧を印加した時
の液晶分子の配列状態を、概略的に1つの液晶分子で示
すと、LCのようになる。液晶セル中の液晶分子LCの
分子長軸が光の進路と平行な場合、入射面(光の進路に
垂直な面内)での屈折率の差が生じないので、液晶セル
中を伝搬する常光と異常光の位相差が生じずLCセルを
通過した直線偏光は液晶セルを透過しても直線偏光のま
ま伝搬する。偏光板Bの偏光軸PBを偏光板Aの偏光軸
PAと垂直に設定すると、液晶セルを透過した直線偏光
は偏光板Bを透過することができず暗状態になる。
【0020】図2は、液晶セルに光が斜めに入射した場
合の光の偏光状態を示した図である。入射光の自然光L
0が斜めに入射した場合偏光板Aを透過した偏光光L1
は偏光板の特性により楕円偏光になることもあるが、ほ
ぼ直線偏光になる。この場合、液晶の屈折率異方性によ
り液晶セルの入射面において屈折率の差が生じ、液晶セ
ルを透過する光L2は楕円偏光して偏光板Bで遮断され
ない。この様に斜方入射においては暗状態での光の遮断
が不十分となり、コントラストの大幅な低下を招き好ま
しくない。
【0021】本発明は、この様な斜方入射におけるコン
トラストの低下を防ぎ、視角特性を改善しようとするも
のである。図3に本発明による構成の一例を示す。偏光
板Bと液晶セルとの間に液晶セルの法線方向から傾いた
光学軸をもつ光学異方素子RFが配置されている。この
光学異方素子RFは光学軸に対して光が入射する角度が
大きくなる程大きく偏光する複屈折体である。この様な
構成の液晶表示素子に図2の場合と同様に光が斜方入射
し液晶セルを透過した楕円偏光した光L2は、光学異方
素子RFを透過する時の位相遅延作用によって楕円偏光
が元の直線偏光に変調され、種々の斜方入射においても
同一な透過率が得られる視角依存性のない良好な液晶表
示素子が実現できる。
【0022】本発明によって、液晶表示素子の視野角を
大幅に向上できたことについては以下のように推定され
る。TN−LCDの多くは、ノーマリーホワイトモード
が採用されている。このモードにおける視野角特性は、
視角を大きくすることに伴って、黒表示部からの光の透
過率が著しく増大し、結果としてコントラストの急激な
低下を招いていることになる。黒表示は電圧印加時の状
態であるが、この時には、TN型液晶セルは、光学軸
が、セルの表面に対する法線方向から若干傾いた正の一
軸性光学異方体とみなすことができる。又、中間階調の
場合にはその光学軸は更に、LCセルの法線方向から傾
いていくものと思われる。液晶セルの光学軸が液晶セル
の表面に対する法線方向から傾いている場合、光学軸が
法線方向にある光学異方体では、その補償が不十分であ
ることが予想される。又、液晶セルが正の一軸性光学異
方体とみなせるのであれば、それを補償するためには負
の一軸性光学異方体が好ましい。このような理由から本
発明における、光学軸が法線方向から傾いた負の一軸性
光学異方体によって大幅な視野角特性が改善されたもの
と推定する。
【0023】以下、本発明について具体的に説明する。
前記一般式(1)および一般式(2)で表わされる基を
部分構造として含む高分子として本発明に用いられる高
分子の主鎖としては例えば、ポリスチレン、マロン酸ポ
リエステル、ポリアクリーレト、ポリメタアクリレー
ト、ポリシロキサン、ポリアクリルアミド、ポリメタア
クリルアミド、ポリオキシアルキレン、テレフタル酸ポ
リエステル、ポリアリルアミン、ポリジカルボン酸アミ
ド、ポリウレタン、ポリオキシフェニレン、ポリビニル
アルコール、ポリコ(塩化ビニリデン)(メタクリレー
ト)が挙げられる。
【0024】前記一般式(1)および一般式(2)で表
わされる基を前記高分子主鎖に連結させるには、直接あ
るいは2価の基(いわゆる連結基)を用いることで可能
であるが、連結基としては、例えば以下のものが挙げら
れる。
【0025】
【化3】
【0026】以下、一般式(1)および一般式(2)に
ついて詳しく述べる。Φ1 およびΦ2 により形成される
1,4−フェニレンは、置換されていても縮環されてい
てもよく、具体例としては例えば下記のものが挙げられ
る。
【0027】
【化4】
【0028】Ar1 およびAr2 で表わされるアリール
基は、炭素数6ないし25のものが挙げられ、好ましく
は炭素数6ないし15、更に好ましくは炭素数6ないし
11であり、置換基を有していてもよい。具体例として
は例えば、フェニル、2−メチルフェニル、3−ブロモ
フェニル、4−メトキシフェニル、4−フェニルフェニ
ル、3−メトキシカルボニルフェニル、4−シアノフェ
ニル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−アントリルが
挙げられる。
【0029】本発明における高分子として好ましいもの
は、前記一般式(1)および一般式(2)で表わされる
基が(メタ)アクリル酸由来のカルボニル基にアミド結
合またはエステル結合を介して連結されたもの、すなわ
ち(メタ)アクリル酸アミド誘導体または(メタ)アク
リル酸エステル誘導体を起源とする形で高分子鎖中に導
入されているものが挙げられる。具体例としては例えば
下記のものが挙げられる。
【0030】
【化5】
【0031】
【化6】
【0032】
【化7】
【0033】
【化8】
【0034】更に好ましくは前記一般式(3)で表わさ
れる高分子である。以下、一般式(3)について詳しく
述べる。
【0035】R32で表わされるアルキル基としては炭素
数1ないし20のものが挙げられ、好ましくは炭素数1
ないし10、更に好ましくは炭素数1ないし6であり、
直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよい。具体例
としては例えば、メチル、エチル、プロピル、i−プロ
ピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、t−ペンチル、
ヘキシル、シクロヘキシルが挙げられる。これらは置換
基を有していてもよく、たとえば2−メトキシエチル、
2−フェニルエチル、3−アセチルアミノプロピルが挙
げられる。
【0036】R32で表わされるアリール基は、前述のA
1 およびAr2 と同義である。Φ 31およびΦ32で表わ
される1,4−フェニレンを形成するに必要な原子群は
前述のΦ1 およびΦ2 と同義である。Ar31およびAr
32で表わされるアリール基は前述のAr1 およびAr2
と同義である。lおよびmは2ないし20の整数を表わ
すが好ましくは2ないし12であり、更に好ましくは2
ないし8である。
【0037】pの好ましい範囲は10ないし45、更に
好ましくは30ないし45である。qの好ましい範囲は
15ないし70、更に好ましくは15ないし45であ
る。rの好ましい範囲は20ないし85、更に好ましく
は20ないし80である。以下、本発明の一般式の化合
物につき具体例を示す。但し、本発明の範囲はこれらの
みに限定されるものではない。
【0038】
【化9】
【0039】
【化10】
【0040】
【化11】
【0041】
【化12】
【0042】
【化13】
【0043】
【化14】
【0044】これらの化合物は、重合可能な単量体分子
を合成し、それを高分子化する方法に従って合成するこ
とができる。高分子化反応は、例えば溶液重合法、沈殿
重合法、懸濁重合法、プラズマ重合法、蒸着重合法など
の方法で行うことができ、好ましくは溶液重合法であ
る。重合の開始において重合開始剤を用いることができ
る。目的の重合反応に適当な重合開始剤の選択について
は、日本化学会編、新実験化学講座19巻、高分子化学
(I)第2章(丸善、1978年)を参照とすることに
より可能である。好ましくはラジカル重合開始剤であ
る。本発明の高分子の合成は、前記新実験化学講座19
巻および日本化学会編、第4版実験化学講座28巻、高
分子合成(丸善、1992年)を参考にして行なうこと
ができる。
【0045】以下に、これらの化合物の合成例を具体的
に示す。 合成例1(化合物1の合成) 1)4−(4−シアノフェニルアゾ)フェノールの合成 フェノール185.1g(1.97mol)、NaOH25
6.1g(6.36mol)および水1.2リットルを温度
計および攪拌機を備えた5リットル三ッ口フラスコに入
れ0℃に冷却した。これにp−シアノアニリン232.
5g(1.97mol)、濃硫酸105ml(1.97mol)お
よび水0.5リットルにNaNO2 149.4g(2.
17mol)と水0.7リットルとからなる溶液を滴下する
ことにより調製された、ジアゾニウム塩を滴下した。滴
下終了後、0℃で1時間攪拌した。反応混合物を塩酸で
中和し、生じた結晶を濾取し水洗、風乾により目的の化
合物を得た。収量417g(収率95%) CDCl3 中で 1H−nmrを測定して、以下の結果を
得た。 δ5.40(1H、brs)、6.98(2H、d)、
7.80(2H、d)、7.92(2H、d)、7.9
5(2H、d)
【0046】2)6−〔4−(4−シアノフェニルア
ゾ)フェノキシ〕−1−ヘキサノールの合成 前記フェノール誘導体6.07g(0.027mol)、6
−クロロ−1−ヘキサノール3.7ml(0.033mo
l)、炭酸カリウム、およびDMF50mlを還流冷却管を
備えた200mlのメスフラスコに入れ、4時間100℃
で加熱した。反応混合物を室温まで放冷し、氷水に注ぎ
生じた結晶を濾取し水洗、風乾により目的の化合物を得
た。収量7.45g(収率85%) CDCl3 中で 1H−nmrを測定して、以下の結果を
得た。 δ1.35−1.95(8H、m)、3.70(2H、
q)、4.08(2H、t)、7.02(2H、d)、
7.80(2H、d)、7.95(4H、d)
【0047】3)6−〔4−(4−シアノフェニルア
ゾ)フェノキシ〕−1−ヘキサノイル=メタクリラート
の合成 前記ヒドロキシ誘導体9.12g(0.028mol)、ト
リエチルアミン7.8mlおよびアセトニトリル70mlと
温度計および攪拌機を備えた300ml三ッ口フラスコに
入れ0℃に冷却した。これに塩化メタクリロイル4.1
ml(0.042mol)とアセトニトリル7mlとからなる溶
液を5℃以下で滴下した。滴下終了後0℃で1時間攪拌
した。反応混合物を氷水に注ぎ生じた沈澱を濾取し、水
洗した。風乾後、再結晶(EtOH:acetone =6:
1)を行い目的物を得た。収量7.12g(収率65
%) CDCl3 中で 1H−nmrを測定して、以下の結果を
得た。 δ1.4−1.9(8H、m)、1.95(3H、
s)、4.05(2H、t)、4.17(2H、t)、
5.55(1H、s)、6.10(1H、s)、7.0
1(2H、d)、7.79(2H、d)、7.94(4
H、d)
【0048】4)4−(4−シアノベンジリデンアミ
ノ)フェノールの合成 p−アミノフェノール10.9g(0.1mol)、p
−シアノベンズアルデヒド13.1g(0.1mol)
およびEtOH70mlを還流冷却管を備えた300mlの
ナスフラスコに入れ、10分間加熱還流した。反応混合
物を室温まで放冷し、生じた結晶を濾取、洗浄(EtO
H)することにより目的の化合物を得た。収量19.0
g(収率86%) DMSO−d6 中で 1H−nmrを測定して、以下の結
果を得た。 δ6.85(2H、d)、7.28(2H、d)、7.
95(2H、d)、8.07(2H、d)、8.75
(1H、s)、9.68(1H、s)
【0049】5)6−〔4−(4−シアノベンジリデン
アミノ)フェノキシ〕−1−ヘキサノールの合成 前記フェノール誘導体6.66g(0.03mol)、
6−クロロ−1−ヘキサノール4.1ml(0.036m
ol)、炭酸カリウム、およびDMF50mlを還流冷却
管を備えた200mlのナスフラスコに入れ、4時間15
0℃で加熱した。反応混合物を室温まで放冷し、氷水に
注ぎ生じた結晶を濾取し水洗、風乾し、シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーにより目的の化合物を得た。収量
5.2g(収率54%) CDCl3 中で 1H−nmrを測定して、以下の結果を
得た。 δ1.3−1.9(8H、m)、3.36(2H、
t)、4.00(2H、t)、6.97(2H、d)、
7.28(2H、d)、7.75(2H、d)、8.0
0(2H、d)、8.52(1H、s)
【0050】6)6−〔4−(4−シアノベンジリデン
アミノ)フェノキシ〕−1−ヘキシル=メタアクリラー
トの合成 前記ヒドロキシ誘導体4.67g(15mmol)、ト
リエチルアミン6.1mlおよびジクロロメタン25mlと
温度計および攪拌機を備えた100ml三ッ口フラスコに
入れ0℃に冷却した。これに塩化メタクリロイル2.8
ml(30mmol)とジクロロメタン3mlからなる溶液
を5℃以下で滴下した。滴下終了後0℃で1時間攪拌し
た。反応混合物をジクロロメタンで希釈し、飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液で洗浄した。有機溶媒を減圧留去し
た後、洗浄(ヘキサン=2:1)を行ない目的物を得
た。収量2.48g(収率44%) CDCl3 中で 1H−nmrを測定して、以下の結果を
得た。 δ1.4−1.9(8H、m)、1.95(3H、
s)、4.00(2H、t)、4.18(2H、t)、
4.18(2H、t)、5.55(1H、s)、6.1
0(1H、s)、6.95(2H、d)、7.30(2
H、d)、7.75(2H、d)、8.00(2H、
d)、8.55(1H、s)
【0051】7)1の合成 前記モノマー1.17g(3.0mmol)、アゾモノ
マー1.17g(3.0mmol)、アクリル酸メチル
0.54ml(6.0mmol)、アゾビスイソブチロニ
トリル(AIBN)0.10g(0.6mmol)およ
び1,2−ジメトキシエタン20mlを還流冷却管を備え
た50mlナスフラスコに入れ窒素雰囲気下3日間70℃
で加熱した。室温まで放冷した後、n−ヘキサンを加え
た。再びデカンテーションにより上澄みを除き、再度同
様の操作を行なった。樹脂状物を吸引濾過し、目的物を
得た。収量2.02g(収率70%) CDCl3 中で 1H−nmrを測定したところ、アクリ
レートおよびメタクリレート基由来のビニルプロトン
(δ5.6−6.5ppm)が消失しシグナルがブロー
ド化していた。重合反応が進行し、高分子化したことが
明らかである。−O−CH3 (δ3.6ppm)、N=
CH−(δ8.5ppm)およびアゾベンゼンの芳香族
プロトン(δ7.6−8.0ppm)由来のシグナル強
度より、p:q:r比を求めたところ、その値は44:
32:24であった。GPCにより測定したスチレン換
算重量平均分子量は21,000であった。DSCで測
定したTgは45℃であった。
【0052】合成例2 2の合成 1)4−ヒドロキシ−4′−ニトロスチルベンの合成 4−ヒドロキシベンズアルデヒド12.2g(0.1m
ol)、4−ニトロフェニル酢酸18.1g(0.1m
ol)およびピペリジン8.0mlを100mlのフラスコ
に秤量し、100℃に加熱した油浴にて1時間加熱攪拌
した後、140℃で更に2時間加熱した。放冷後、酢酸
エチルを加え、得られた結晶を濾取した。粗結晶をアセ
トニトリルとメタノールの混合溶媒より再結晶し目的物
を得た。収量15.8g(収率65.6%)
【0053】2)4−(6−ヒドロキシヘキシルオキ
シ)−4′−ニトロスチルベンの合成 合成例1−5)と同様に行ない88%の収率で目的物を
得た。DMSO−d6 中で 1H−nmrを測定して以下
の結果を得た。 δ1.2〜1.6(6H、m)、1.72(2H、
m)、3.40(2H、dd)、3.98(2H、
t)、4.33(1H、t)、6.99(2H、d)、
7.26(1H、d)、7.49(1H、d)、7.6
0(2H、d)、7.81(2H、d)、8.20(2
H、d)
【0054】3)4−(6−ヒドロキシヘキシルオキ
シ)−4′−ニトロスチルベンのメタアクリラートの合
成 ヒドロキシ体2.5g(7.3mmol)、トリエチル
アミン3.2mlおよびモレキュラーシーブにて一夜乾燥
したN,N−ジメチルホルムアミド75mlをフラスコに
秤量し、寒剤にて冷却しながらこれに0〜5℃になるよ
う塩化メタクリル1.53g(14.6mmol)とア
セトニトリル5mlとからなる溶液を滴下した。滴下終了
後氷冷下更に1時間攪拌した。反応混合物を氷水に注
ぎ、酢酸エチルにて抽出し無水硫酸ナトリウムにて乾燥
した。溶媒を減圧留去し、酢酸エチルとn−ヘキサンと
の混合溶媒にて結晶化させ濾取した。収量2.03g
(収率68.0%) CDCl3 中で 1H−nmrを測定して以下の結果を得
た。 δ1.3〜1.9(8H、m)、1.95(3H、
s)、4.00(2H、t)、4.15(2H、t)、
5.53(1H、s)、6.09(1H、s)、6.9
0(2H、d)、6.98(1H、d)、7.21(1
H、d)、7.45(2H、d)、7.55(2H、
d)、8.20(2H、d)
【0055】4)2の合成 前記モノマー0.50g(1.22mmol)、アゾモ
ノマー0.48g(1.22mol)、アクリル酸メチ
ル0.22ml(2.44mmol)、アゾビスイソブチ
ロニトリル(AIBN)0.04g(0.24mmo
l)および1,2−ジメトキシエタン7mlを還流冷却管
を備えた50mlナスフラスコに入れ窒素雰囲気下2日間
70℃で加熱した。室温まで放冷した後、n−ヘキサン
を加えた。再びデカンテーションにより上澄みを除き、
再度同様の操作を行なった。樹脂状物を吸引濾過し、目
的物を得た。収量0.86g(収率72%) CDCl3 中で 1H−nmrを測定したところ、アクリ
レートおよびメタクリレート基由来のビニルプロトン
(δ5.6−6.5ppm)が消失しシグナルがブロー
ド化していた。重合反応が進行し、高分子化したことが
明らかである。−O−CH(δ3.6ppm)、スチル
ベンの芳香族プロトン(δ8.15ppm)およびアゾ
ベンゼンの芳香族プロトン(δ7.6−8.0ppm)
由来のシグナル強度より、p:q:r比を求めたとこ
ろ、その値は45:29:26であった。GPCにより測定し
たスチレン換算重量平均分子量は23,000であっ
た。DSCで測定したTgは47℃であった。
【0056】合成例3 3の合成 1)4−ヒドロキシ−4′−シアノスチルベンの合成 (4−シアノベンジル)トリフェニルホスホニウムクロ
ライド14.85g(35.9mmol)、18−クラ
ウン−60.48g(1.8mmol)および乾燥TH
F30mlを還流冷却管を備えた100mlの三ッ口フラス
コに入れ、20分間室温で攪拌した後、0℃に冷却し、
t−ブトキシカリウム6.05g(53.9mmol)
を加え30分間攪拌した。次に、50℃に加熱し、p−
シアノベンズアルデヒド4.38g(35.9mmo
l)と乾燥THF10mlからなる溶液を滴下した。滴下
終了後50℃で3時間攪拌した。反応混合物をセライト
で濾過し、濾液を酢酸エチルで抽出した。有機溶媒を減
圧留去した後、ジクロロメタンを加え、生じた結晶を濾
取することにより目的の化合物を得た。収量2.52g
(収率32%) DMSO−d6 中で 1H−nmrを測定して、以下の結
果を得た。 δ6.80(2H、d)、7.10(1H、s)、7.
40(1H、s)、7.50(2H、d)、7.72
(2H、d)、7.81(2H、d)、9.73(1
H、s)
【0057】2)4−(6−ヒドロキシヘキシルオキ
シ)−4′−シアノスチルベンの合成 前記フェノール誘導体3.09g(14.0mmo
l)、6−クロロ−1−ヘキサノール1.9ml(16.
8mmol)、炭酸カリウム、およびDMF20mlを還
流冷却管を備えた100mlのナスフラスコに入れ、5時
間150℃で加熱した。反応混合物を室温まで放冷し、
氷水に注ぎ生じた結晶を濾取し水洗、風乾し、再結晶
(イソプロパノール)により目的の化合物を得た。収量
3.36g(収率75%) CDCl3 中で 1H−nmrを測定して、以下の結果を
得た。 δ1.3−1.9(8H、m)、3.65(2H、
t)、3.98(2H、t)、6.90(2H、d)、
6.95(1H、s)、7.15(1H、s)、7.4
5(2H、d)、7.55(2H、d)、7.62(2
H、d)
【0058】3)4−(6−ヒドロキシヘキシルオキ
シ)−4′−シアノスチルベンのメタクリラートの合成 前記ヒドロキシ誘導体3.13g(9.75mmo
l)、トリエチルアミン2.7mlおよびジクロロメタン
20mlと温度計および攪拌機を備えた100ml三ッ口フ
ラスコに入れ0℃に冷却した。これに塩化メタクリロイ
ル1.43ml(14.6mmol)とジクロロメタン3
mlからなる溶液を5℃以下で滴下した。滴下終了後0℃
で1時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタンで希釈
し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。有機溶
媒を減圧留去した後、再結晶(アセトニトリル)を行な
い目的物を得た。収量2.77g(収率73%) CDCl3 中で 1H−nmrを測定して、以下の結果を
得た。 δ1.4−1.9(8H、m)、1.95(3H、
s)、4.00(2H、t)、4.17(2H、t)、
5.55(1H、s)、6.10(1H、s)、6.9
0(2H、d)、6.95(1H、s)、7.15(1
H、s)、7.47(2H、d)、7.55(2H、
d)、7.61(2H、d)
【0059】4)3の合成 前記モノマー0.58g(1.5mmol)、アゾモノ
マー0.59g(1.5mmol)、アクリル酸メチル
0.27ml(3.0mmol)、アゾビスイソブチロニ
トリル(AIBN)0.07g(0.3mmol)およ
び1,2−ジメトキシエタン7mlを還流冷却管を備えた
50mlナスフラスコに入れ窒素雰囲気下2日間70℃で
加熱した。室温まで放冷した後、n−ヘキサンを加え
た。再びデカンテーションにより上澄みを除き、再度同
様の操作を行なった。樹脂状物を吸引濾過し、目的物を
得た。収量1.18g(収率82%) CDCl3 中で 1H−nmrを測定したところ、アクリ
レートおよびメタクリレート基由来のビニルプロトン
(δ5.6−6.5ppm)が消失しシグナルがブロー
ド化していた。重合反応が進行し、高分子化したことが
明らかである。−O−CH3 (δ3.6ppm)、スチ
ルベンの芳香族プロトン(δ7.3−7.6ppm)お
よびアゾベンゼンの芳香族プロトン(δ7.6−8.0
ppm)由来のシグナル強度より、p:q:r比を求め
たところ、その値は44:26:30であった。GPC
により測定したスチレン換算重量平均分子量は49、0
00であった。DSCで測定したTgは61℃であっ
た。
【0060】合成例4 6の合成 1)6−〔4−(4−シアノフェニル)フェノキシ〕ヘ
キシル=メタアクリラートの合成 合成例1−5)と同様に合成したヒドロキシ誘導体2.
95g(10mmol)、トリエチルアミン4.2mlお
よびジクロロメタン20mlと温度計および攪拌機を備え
た100ml三ッ口フラスコに入れ0℃に冷却した。これ
に塩化メタクリロイル1.5ml(15mmol)とジク
ロロメタン3mlからなる溶液を5℃以下で滴下した。滴
下終了後0℃で1時間攪拌した。反応混合物をジクロロ
メタンで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄
した。有機溶媒を減圧留去した後、再結晶(EtOH)
を行ない目的物を得た。収量2.95g(収率81%) CDCl3 中で 1H−nmrを測定して、以下の結果を
得た。 δ1.4−1.9(8H、m)、1.95(3H、
s)、4.03(2H、t)、4.17(2H、t)、
5.55(1H、s)、6.10(1H、s)、6.9
8(2H、d)、7.50(2H、d)、7.62(2
H、d)、7.70(2H、d)
【0061】2)6の合成 前記モノマー0.73g(2.0mmol)、アゾモノ
マー0.78g(2.0mmol)、アクリル酸メチル
0.36ml(4.0mmol)、アゾビスイソブチロニ
トリル(AIBN)0.07g(0.4mmol)およ
び1,2−ジメトキシエタン15mlを還流冷却管を備え
た50mlナスフラスコに入れ窒素雰囲気下2日間70℃
で加熱した。室温まで放冷した後、n−ヘキサンを加え
た。再びデカンテーションにより上澄みを除き、再度同
様の操作を行なった。樹脂状物を吸引濾過し、目的物を
得た。収量1.41g(収率75%) CDCl3 中で 1H−nmrを測定したところ、アクリ
レートおよびメタクリレート基由来のビニルプロトン
(δ5.6−6.5ppm)が消失しシグナルがブロー
ド化していた。重合反応が進行し、高分子化したことが
明らかである。−O−CH3 (δ3.6ppm)、ビフ
ェニルの芳香族プロトン(δ7.4−7.7ppm)お
よびアゾベンゼンの芳香族プロトン(δ7.7−8.0
ppm)由来のシグナル強度より、p:q:r比を求め
たところ、その値は43:26:31であった。GPC
により測定したスチレン換算重量平均分子量は26,0
00であった。DSCで測定したTgは35℃であっ
た。
【0062】本発明における負の一軸性とは、光学異方
性を有するシートの3軸方向屈折率をその値が小さい順
にnα、nβ、nγとしたとき、nα<nβ=nγの関
係を有するものである。従って光学軸方向の屈折率が最
も小さいという特性を有するものである。ただし、nβ
とnγの値は厳密に等しい必要はなく、ほぼ等しければ
十分である。具体的には、|nβ−nγ|/|nβ−n
α|≦0.2であれば実用上問題ない。又、TFT、T
N型液晶セルの視野角特性を大幅に改良する条件として
は、光学軸はシート面の法線方向から5度〜50度傾い
ていることが好ましく、10度〜40度がより好まし
く、10度〜30度が最も好ましい。更に、シートの厚
さをDとしたとき、100≦(nβ−nα)×D≦40
0nmの条件を満足することが好ましい。
【0063】次に、光学補償シートの製法について説明
する。まず最初に、本発明の高分子を少なくとも一種含
むシートを形成する。本発明におけるシートは一般にシ
ートと称されるもの以外に、フイルム、膜状物、板状
物、他の支持体上の塗布膜等の多くの形態のものを含
む。厚さは好ましくは、300μm以下であり、100
μmがより好ましく、20μm以下が最も好ましい。シ
ートの形成方法は特に制限はなく、一般的に知られてい
る溶液流延法、溶融製膜法、塗布法などが好適に利用さ
れる。また、本発明におけるシートは、本発明の高分子
のみで形成されていても、他の素材例えば特願平5−2
42969に開示された高分子と混合されていてもよ
い。ただし、形成されたシートの光透過率は好ましくは
70%以上、更に好ましくは85%以上である。
【0064】本発明の高分子を溶液とする場合には、大
気圧下の沸点30℃ないし100℃の溶媒を用いること
が好ましく、例えば脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、
アルコール、エーテル、エステル、ハロゲン化炭化水素
ケトンから選ぶことができる。更に好ましくは前記沸点
30℃ないし80℃のものが好ましく、特にエーテルお
よびハロゲン化炭化水素が好ましい。
【0065】シートの形成を塗布法で行う場合、本発明
の高分子を含む溶液を作製し光透過率が70%以上の支
持体上にワイヤーバー、ギーサなどを使ったコーターで
塗布をすることが可能である。この場合、支持体素材は
光透過率が良好であることに加えて、光学的等方性に近
いことが好ましい。従って、ゼオネックス(日本ゼオ
ン)、ARTON(日本合成ゴム)、フジタック(富士
写真フイルム)などの商品名で売られている固有複屈折
値が小さい素材から形成された支持体上に塗布すること
が好ましい。しかし、ポリカーボネート、ポリアリレー
ト、ポリスルホン等の固有複屈折値が大きい素材であっ
ても製膜時に分子配向を抑制することによって光学的等
方向的な支持体を形成することも可能であり、それらも
好適に利用できる。
【0066】負の一軸性であって、光学軸がシート法線
方向から傾斜した屈折率特性は、具体的には、光異性化
物質を少なくとも一種含むシートに直線偏光をシート面
に対して斜入射で照射することによって発現させること
ができる。かつ、斜入射角度を制御することで光学軸を
任意に制御することが可能である。このことを更に詳細
に説明すると、本発明の高分子を少なくとも一種含むシ
ート内に直線偏光が伝搬するとき、偏光の振動方向に光
学軸が形成されることが判明した。これは、偏光軸に直
交する面内にどの方向にもほぼ均一に光異性化能を有す
る部分が放射状に配列しているものと予想される。ま
た、その光学軸の方向はあくまでシート内での伝搬方向
に対する振動方向であって、シートに入射する直線偏光
の振動方向とは異なるが、入射直線偏光の伝搬方向とシ
ート内での伝搬方向はスネルの屈折の法則にしたがって
いるため、入射直線偏光の伝搬方向を制御することによ
って光軸の方向制御が可能である。
【0067】本発明の高分子の直線偏光による再配向化
の過程については、以下の様に考えられる。すなわち、
本発明における光異性化物質とは、光により立体異性化
または構造異性化を起こすものであり、好ましくは、別
の波長の光または熱によってその逆異性化を起こすもの
である。アゾ色素を例に取ると、光照射及び熱によって
シス−トランスの異性化が頻繁に繰り返される。その照
射光が直線偏光の場合、その振動方向に吸収軸をもった
配向状態にあるアゾ基はその光を吸収し、異性化を繰り
返すが、その過程で偶然に光の振動方向に対し、垂直方
向またはそれに近い方向に配向したアゾ基は殆どあるい
は全く光を吸収できなくなるため、ほぼその位置で配向
が固定されることになる。これが再配向化の過程であ
る。
【0068】具体例として、光異性化物質がアゾベンゼ
ンの場合について説明する。図4に示すようにトランス
形アゾベンゼン(A)の光吸収軸とほぼ一致した直線偏
光が照射されると光異性化によりシス形(B)になる。
(B)は熱の作用により(A)または(C)のトランス
形に変化する。(C)の吸収軸は直線偏光とほぼ直交す
るため(C)は光の作用を受けなくなり安定化する。安
定化する位置は直線偏光の軸に対して直交する平面内な
らどの部分も等しく可能性があるため偏光軸が光軸と一
致する光学異方体となる。また、主鎖方向より側鎖のア
ゾベンゼンの光吸収軸の方向が屈折率が大きいため負の
一軸性になるものと思われる。
【0069】つまり、統計的に等方的な配向状態にある
アゾ色素を含むシートに直線偏光を照射すると、時間と
共に直線偏光の振動方向に対して垂直な方向に配向する
アゾ基が増加する。この再配向化の方向とは、直線偏光
の振動方向に対して垂直な平面であり、該平面内ではア
ゾ基はランダムな配向状態(面配向状態)にある。この
再配向後のシートは、入射直線偏光の振動方向に直交す
る面にアゾ基が面配向するために、その垂直方向(光の
振動方向)は低い複屈折性、すなわち負の一軸性が誘起
されると考えられる。
【0070】直線偏光の光源に関しては、光異性化が起
こる波長が素材によって異なるが、波長領域が広い水銀
ランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ等は好適に利
用できる。また、照射直線偏光強度(照度)は、光異性
化物質による量子化収率や照射時のシート温度などに大
きく影響するためそれぞれのシートの特性に応じて適宜
選定することが好ましいが、可視光強度としては、50
0ルクス以上が好ましく5000ルクス以上が更に好ま
しい。偏光照射時のシート温度に関しては、シートを形
成しているポリマーのTg(ガラス転移点)より極端に
低い温度域での照射では、分子運動が抑制されているた
め、光異性化が抑制され、複屈折が発現しにくい。ま
た、Tgよりかなり高い温度域では、分子の熱運動によ
る緩和の寄与が大きくなるため複屈折が発現しにくくな
る。そのため、偏光照射時のシート温度は、Tg近傍、
具体的には、(Tg−30℃)<(照射時のシート温
度)<(Tg+50℃)が好ましい。
【0071】本発明においては、光照射によって得られ
た光学特性の耐久性を向上させるために、架橋反応の可
能な官能基を分子間あるいは分子内で反応させる事が好
ましく、分子配向後に反応させる事が更に好ましい。
【0072】また、光異性化物質は化学的な不活性化処
理によって、光学異方体の耐久特性を向上させることが
できる。
【0073】光異性化物質は光の吸収によって異性化を
起こすものである。そのため、既に所望の光学特性が得
られたシートにおいても光が照射する環境下にあって
は、さらに異性化が進行し、光学特性が経時的に変化す
ることが有り得る。そのような現象を防ぐために、光を
吸収する部分即ち、アゾ基、イミノ基、ビニル基などの
共役鎖構造部分を、酸化、還元、反応による解裂等によ
って分解、あるいはシート外への溶出などによって化学
的に不活性化し耐久性能を向上することができる。以下
実施例によって詳細に説明する。
【0074】
【実施例】
実施例1 合成例1の化合物1を塩化メチレンに溶解し、20重量
%溶液とした。該溶液をドクターブレードでガラス板上
に塗布し、厚さ5μmのシートを得た。該シートに、図
5に示す偏光照射装置を用いて油浴中において直線偏光
を照射し、光学補償シートを得た。そのときの条件は以
下の通りである。 油(屈折率=1.52) :45℃ 光学補償シートへの光の入射角θ:80° 光学補償シート面での照度 :20000ルクス 照射時間 :1時間 偏光照射前のシートおよび偏光照射後の光学補償シート
について3軸方向屈折率及び光軸のシート法線方向から
の傾き角度をエリプソメーターAEP−100(島津製
作所製)を用い透過モードでのレターデーションの角度
依存性を求めその値から最適な3軸方向屈折率と光軸の
方向を計算によって求めた。結果を表1に示す。
【0075】実施例2 合成例2の化合物2を用い実施例1と同様の操作を行な
い光学補償板を作製し、3軸方向屈折率と光軸の方向を
求めた。結果を表1に示す。
【0076】実施例3 合成例3の化合物3を用い実施例1と同様の操作を行な
い光学補償板を作成し、3軸方向屈折率と光軸の方向を
求めた。結果を表1に示す。
【0077】実施例4 合成例4の化合物6を用い実施例1と同様の操作を行な
い光学補償板を作成し、3軸方向屈折率と光軸の方向を
求めた。結果を表1に示す。
【0078】実施例5 光学補償シートへの光の入射角を50°、照射時間を1
5分とした点を除いて実施例1と同様の操作を行い光学
補償板を作製し、実施例1と同様に3軸方向屈折率と光
軸の方向を求めた。その結果を表1に示す。
【0079】実施例6 光学補償シートへの光の入射角を20°とした点を除い
て実施例2と同様の操作を行い光学補償板をを作製し、
実施例1と同様に3軸方向屈折率と光軸の方向を求め
た。その結果を表1に示す。
【0080】比較例1 スチレン換算重量平均分子量が約2万のポリカーボネー
トを塩化メチレンに溶解し、20重量%溶液とした。該
溶液をドクターブレードでガラス板上に塗布し、厚さ1
5μmのシートを得た。実施例1と同様の条件で直線偏
光を該シートに照射し光学補償シートを作製し、実施例
1と同様に3軸方向屈折率と光軸の方向を求め、その結
果を表1に示す。
【0081】比較例2 スチレン換算重量平均分子量が約2万のポリカーボネー
トを塩化メチレンに溶解し、25重量%溶液とした。該
溶液をドクターブレードでガラス板上に塗布し、厚さ1
74μmのシートを得た。該シートを160℃で圧縮成
形することで厚さ150μmの光学補償シートを作製
し、実施例1と同様に3軸方向屈折率と光軸の方向を求
め、その結果を表1に示す。
【0082】比較例3 重量平均分子量が約12万のポリスチレンを塩化メチレ
ンに溶解し、25重量%溶液とした。該溶液をドクター
ブレードでガラス板上に塗布し、厚さ90μmのシート
を得た。該シートを115℃で延伸倍率45%の一軸延
伸することで厚さ74μmの光学補償シートを作製し、
実施例1と同様に3軸方向屈折率と光軸の方向を求め
た。その結果を表1に示す。
【0083】比較例4 スチレン換算分子量が約2万5千の化合物Aを用い実施
例1と同様の操作を行ない光学補償板を作成し、3軸方
向屈折率と光軸の方向を求めた。結果を表1に示す。
【0084】
【化15】
【0085】比較例5 スチレン換算分子量が約2万5千の化合物Aと化合物B
との等重量混合物を用い実施例1と同様の操作を行ない
光学補償板を作成し、3軸方向屈折率と光軸の方向を求
めた。結果を表1に示す。
【0086】
【化16】
【0087】比較例6 比較例5において化合物Bを化合物Cに替え、同様の操
作を行なった。結果を表1に示す。
【0088】
【化17】
【0089】比較例7 比較例5において化合物Bを化合物Dに替え、同様の操
作を行なった。結果を表1に示す。
【0090】
【表1】
【0091】
【化18】
【0092】実施例7 実施例1〜4および比較例4〜7で得られた光学補償板
の470nmでの吸光度を測定した。結果を表2に示
す。
【0093】
【表2】
【0094】また入射角と光軸の傾斜角の間には下記の
式1の関係があることも判明した。これは入射直線偏光
がスネルの法則に従っていること及び光軸と偏光軸が一
致することを裏づけている。
【0095】
【数1】
【0096】実施例8 液晶の異常光と常光の屈折率の差と液晶セルのギャップ
サイズの積が470nmでねじれ角が90度のTN型液
晶セルに実施例及び比較例で得た光学補償シートを装着
し、液晶セルに対して0V/5Vの30Hz矩形波を与
えた場合のコントラストの角度依存性を視野角測定装置
(LCD−5000(大塚電子製))によって測定し
た。コントラスト10の位置を視野角と定義し、上下左
右の視野角を求めた。結果を表3に示す。なお、この測
定におけるTN型液晶セルの偏光板の偏光軸、液晶セル
のラビング軸、光学補償シートの光軸の方向を、図6に
示す。
【0097】
【表3】
【0098】
【発明の効果】本発明によれば、TN型液晶表示素子の
視野角特性および着色が改善され、視認性に優れる高品
位表示素子を提供することができる。また、本発明をT
FTやMIMなどの3端子、2端子の能動素子を用いた
アクティブマトリックス液晶表示素子に応用しても同様
に優れた効果が得られる。また、耐久性にも優れてい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のTN型液晶表示素子の構成図と表示面に
垂直に光が入射する場合の光の透過状態を説明する図で
ある。
【図2】従来のTN型液晶表示素子の構成図と表示図に
斜めに光が入射する場合の光の透過状態を説明する図で
る。
【図3】本発明の液晶表示素子の構成の実施例を説明す
る図である。
【図4】光異性化物質の偏光による再配列メカニズムを
示す図である。
【図5】光異性化物質を塗布したガラス基板に偏光を照
射する装置の図である。
【図6】本実施例に使用した液表示素子の構成を説明す
る図である。
【符号の説明】
A、B…偏光板 PA、PB…偏光軸 RF…光学異方性素子 L0…入射光 L1…偏光板Aを通過した直線偏光 L2…TN型液晶セルを通過した偏光(主に楕円偏光) LC…TN型液晶セル内の液晶を説明したもの θ…直線偏光入射角度
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年5月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】上記特許公報で提案された位相差フィルム
は、液晶セルの表面に対して、垂直な方向に位相差がほ
ぼゼロのものであり、真正面からはなんら光学的な作用
を及ぼさず、傾けたときに位相差が発現し、液晶セルで
発現する位相差を補償しようというものである。しか
し、これらの方法によってもLCDの視野角はまだ不十
分であり、更なる改良が望まれている。特に、車載用
や、CRTの代替として考えた場合には、現状の視野角
では全く対応できないのが実状である。また、特開平4
−366808号、特開平4−366809号、特開平
4−366808号公報には、光学軸が傾いたカイラル
ネマチック液晶を位相差フィルムとして用いて視野角を
改良しているが、2層液晶方式となりコストが高く、非
常に重いものとなっている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】
【化3】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】
【化7】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0058
【補正方法】変更
【補正内容】
【0058】3)4−(6−ヒドロキシヘキシルオキ
シ)−4′−シアノスチルベンのメタクリラートの合成 前記ヒドロキシ誘導体3.13g(9.75mmo
l)、トリエチルアミン2.7mlおよびジクロロメタン
20mlを温度計および攪拌機を備えた100ml三ッ口フ
ラスコに入れ0℃に冷却した。これに塩化メタクリロイ
ル1.43ml(14.6mmol)とジクロロメタン3
mlからなる溶液を5℃以下で滴下した。滴下終了後0℃
で1時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタンで希釈
し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。有機溶
媒を減圧留去した後、再結晶(アセトニトリル)を行な
い目的物を得た。収量2.77g(収率73%) CDCl3 中で 1H−nmrを測定して、以下の結果を
得た。 δ1.4−1.9(8H、m)、1.95(3H、
s)、4.00(2H、t)、4.17(2H、t)、
5.55(1H、s)、6.10(1H、s)、6.9
0(2H、d)、6.95(1H、s)、7.15(1
H、s)、7.47(2H、d)、7.55(2H、
d)、7.61(2H、d)
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】変更
【補正内容】
【0060】合成例4 6の合成 1)6−〔4−(4−シアノフェニル)フェノキシ〕ヘ
キシル=メタアクリラートの合成 合成例1−5)と同様に合成したヒドロキシ誘導体2.
95g(10mmol)、トリエチルアミン4.2mlお
よびジクロロメタン20mlを温度計および攪拌機を備え
た100ml三ッ口フラスコに入れ0℃に冷却した。これ
に塩化メタクリロイル1.5ml(15mmol)とジク
ロロメタン3mlからなる溶液を5℃以下で滴下した。滴
下終了後0℃で1時間攪拌した。反応混合物をジクロロ
メタンで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄
した。有機溶媒を減圧留去した後、再結晶(EtOH)
を行ない目的物を得た。収量2.95g(収率81%) CDCl3 中で 1H−nmrを測定して、以下の結果を
得た。 δ1.4−1.9(8H、m)、1.95(3H、
s)、4.03(2H、t)、4.17(2H、t)、
5.55(1H、s)、6.10(1H、s)、6.9
8(2H、d)、7.50(2H、d)、7.62(2
H、d)、7.70(2H、d)
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0079
【補正方法】変更
【補正内容】
【0079】実施例6 光学補償シートへの光の入射角を20°とした点を除い
て実施例2と同様の操作を行い光学補償板を作製し、実
施例1と同様に3軸方向屈折率と光軸の方向を求めた。
その結果を表1に示す。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のTN型液晶表示素子の構成図と表示面に
垂直に光が入射する場合の光の透過状態を説明する図で
ある。
【図2】従来のTN型液晶表示素子の構成図と表示図に
斜めに光が入射する場合の光の透過状態を説明する図で
ある。
【図3】本発明の液晶表示素子の構成の実施例を説明す
る図である。
【図4】光異性化物質の偏光による再配列メカニズムを
示す図である。
【図5】光異性化物質を塗布したガラス基板に偏光を照
射する装置の図である。
【図6】本実施例に使用した液晶表示素子の構成を説明
する図である。
【符号の説明】 A、B…偏光板 PA、PB…偏光軸 RF…光学異方性素子 L0…入射光 L1…偏光板Aを通過した直線偏光 L2…TN型液晶セルを通過した偏光(主に楕円偏光) LC…TN型液晶セル内の液晶を説明したもの θ…直線偏光入射角度

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)および一般式(2)で表わ
    される基のそれぞれを少くとも一種ずつ部分構造として
    含む高分子から成ることを特徴とする光学補償シート。 一般式(1) −Φ1 −N=N−Ar1 式中、Φ1 は1,4−フェニレンを形成するに必要な原
    子群を表わす。Ar1はアリール基を表わす。 一般式(2) −Φ2 −(W1 =W2)m −Ar2 式中、Φ2 は1,4−フェニレンを形成するに必要な原
    子群を表わす。Ar2はアリール基を表わす。W1 およ
    びW2 はNまたはCHを表わす。但し、同時にNである
    ことはない。mは0または1を表わす。
  2. 【請求項2】 一般式(1)および一般式(2)で表わ
    される基が、(メタ)アクリル酸由来のカルボニル基に
    アミド結合またはエステル結合を介して連結されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の光学補償シート。
  3. 【請求項3】 該高分子が一般式(3)で表わされるこ
    とを特徴とする請求項1記載の光学補償シート。 一般式(3) 【化1】 式中、R31、R33およびR34は同一でも異ってもよく、
    水素原子およびメチルを表わす。R32はアルキル基およ
    びアリール基を表わす。Φ31およびΦ32は1,4−フェ
    ニレンを形成するに必要な原子群を表わす。Ar31およ
    びAr32はアリール基を表わす。W31およびW32は同一
    でも異ってもよく、NおよびCHを表わすが、同時にN
    であることはない。l、nは2ないし20の整数を表わ
    す。m3は0または1を表わす。p、qおよびrは含率
    を示すものであり、pは0ないし50、qは15ないし
    90、rは10ないし85の範囲にある。但し、p+q
    +r=100である。
  4. 【請求項4】 光学補償シートが負の一軸性を有すると
    共に光学軸がシート面に対して、直角以外の角度で交わ
    ることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載
    の光学補償シート。
  5. 【請求項5】 シートに対して光を照射することによ
    り、光学異方性を発現させることを特徴とする請求項1
    ないし3のいずれかに記載の光学補償シートの製造方
    法。
  6. 【請求項6】 シートに対して直線偏光を斜めに照射す
    ることにより、光学軸の角度を制御することを特徴とす
    る請求項1ないし3のいずれかに記載の光学補償シート
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 2枚の電極基板間に液晶を挟持してなる
    液晶セルと、その両側に配置された2枚の偏光素子と、
    該液晶セルと該偏光素子の間に請求項1ないし3のいず
    れかに記載の光学補償シートを少くとも一枚配置した液
    晶表示素子。
JP5315419A 1993-12-15 1993-12-15 光学補償シート及びその製造方法並びにそれを用いた液晶表示素子 Pending JPH07168020A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6320634B1 (en) 1994-04-04 2001-11-20 Rockwell International Corporation Organic polymer O-plate compensator for improved gray scale performance in twisted nematic liquid crystal displays
JP2012077228A (ja) * 2010-10-04 2012-04-19 Kumamoto Univ 新規な液晶高分子およびそれを用いた光学素子

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6320634B1 (en) 1994-04-04 2001-11-20 Rockwell International Corporation Organic polymer O-plate compensator for improved gray scale performance in twisted nematic liquid crystal displays
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