JP2002192676A - 防湿性防音材 - Google Patents

防湿性防音材

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JP2002192676A
JP2002192676A JP2000396332A JP2000396332A JP2002192676A JP 2002192676 A JP2002192676 A JP 2002192676A JP 2000396332 A JP2000396332 A JP 2000396332A JP 2000396332 A JP2000396332 A JP 2000396332A JP 2002192676 A JP2002192676 A JP 2002192676A
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moisture
proof
layer
compressor
resin film
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JP2000396332A
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Takashi Yoshida
吉田  隆
Takayoshi Ishino
卓由 石野
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Achilles Corp
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Achilles Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空調装置のコンプレッサー、あるいは配管に
使用するポリウレタン系樹脂発泡体を使用した防音材で
あって、特に結露の発生を防止し得る特性を発揮する防
湿性防音材の提供。 【解決手段】 ポリエステル系樹脂フィルムまたはポリ
アミド系樹脂フィルムからなる非透湿性の防湿層、ポリ
ウレタン系樹脂発泡体からなる吸音層、および面密度が
1.5〜3.5g/cmの値を有する遮音層を順次積
層した積層体からなり、結露の発生を防止する特性を発
揮することを特徴とする防湿性防音材であり、さらに遮
音層に繊維質基材からなる補強層を積層させることもで
き、コンプレッサーまたは配管に使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空調装置のコンプ
レッサーあるいは、空調装置の配管等、冷たい気体や液
体を通すための配管に好適な防音材であって、特にコン
プレッサーあるいは配管に対して結露の発生を防止し得
る特性を発揮する防湿性防音材に関する。
【0002】
【従来の技術】建物等の給排水装置や空調装置などの配
管等に対する騒音対策として、配管にポリウレタン系樹
脂発泡体あるいは塩化ビニル系樹脂スポンジ体の一体成
型品等の防音材を被覆することが行われてきている。こ
のなかで、塩化ビニル系樹脂スポンジ体は、被覆層、ス
ポンジ層の成型コントロールが難しく、遮音性能、吸音
性能のバランスが悪いうえ、重量が重いものとなり、あ
まり好ましいものとはいえない。これに対して、ポリウ
レタン系樹脂発泡体は、その吸音効果が優れている点よ
り、吸音材として広く使用されてきている。
【0003】一方、職場作業環境の向上のために空調装
置が完備してきており、また、精密機器・器具等を使用
する関係の仕事においては、より密閉系の室内で作業す
ることが求められており、それと共に空調装置から発生
する騒音が、職場環境における騒音対策上、問題となり
つつある。
【0004】しかしながら、そのなかでも、空調装置の
コンプレッサー自身については、あまり騒音対策が講じ
られていないのが現状である。事実、工場等の作業場に
おいては、空調装置のコンプレッサーが、作業場近くに
設置される場合もあり、その騒音を防止することは、職
場環境の快適性を求める点では必須のものといえる。
【0005】ところで空調装置のコンプレッサーあるい
は配管は、冷房や暖房に使用される場合に、その外部が
熱くなったり、冷たくなったりする。特に、冷たい部分
は、外気温との差異のため、あるいは環境湿度等によ
り、その周りに結露が発生しやすい。したがって、コン
プレッサーあるいは配管に対する騒音対策としてポリウ
レタン系樹脂発泡体を被覆したとしても、ポリウレタン
系樹脂発泡体は連通気泡構造を有しているため、外気に
含まれている湿気が発泡体を通過して、コンプレッサー
や冷たい液体が通過する配管の表面に結露を生じさせ、
結果として、その防音効果を阻害することがある。すな
わち、これまでには結露の発生を防止し得る防音材の検
討は、積極的になされていなかったのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明は、
上記問題点を解決した、ポリウレタン系樹脂発泡体を使
用した防音材であって、特に、結露の発生を防止し得る
特性を発揮する防湿性を有し、コンプレッサーならびに
配管に使用しうる防音材を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めの本発明は、その基本的態様として、ポリエステル系
樹脂フィルムまたはポリアミド系樹脂フィルムからなる
非透湿性の防湿層、ポリウレタン系樹脂発泡体からなる
吸音層、および面密度が1.5〜3.5g/cmの値
を有する遮音層を順次積層した積層体からなり、結露の
発生を防止し得る特性を発揮する防湿性防音材である。
【0008】すなわち本発明が提供する防湿性防音材
は、コンプレッサーあるいは配管に対して直接被覆する
部分に、外気との接触を防止させ、結露の発生を防止す
るための防湿層となる、非透湿性のフィルムを設けた点
に特徴を有するものである。
【0009】この場合において本発明は、コンプレッサ
ーの使用特性を考慮し、上記の防湿性樹脂フィルムとし
て、ポリエステル系フィルムあるいはポリアミド系フィ
ルムを使用するものでもある。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明が提供する、結露の
発生を防止し得る特性を発揮する防湿性防音材につい
て、その積層構造を構成する各層部分の特性を説明する
ことにより、明らかにしていく。
【0011】本発明が提供する防湿性防音材は、上記し
たようにその基本的層構造は、非透湿層としてポリエス
テル系樹脂フィルムまたはポリアミド系樹脂フィルム
層、吸音層としてポリウレタン系樹脂発泡体の層、およ
び面密度が1.5〜3.5g/cmの値を有する遮音
層からなる層を順次積層し、一体化した積層体であり、
コンプレッサーあるいは配管に被覆して、その結露発生
を防止すると共に、騒音防止用として使用される。
【0012】上記の構成を有する本発明の防湿性防音材
が、コンプレッサーあるいは配管に被覆された場合に
は、直接コンプレッサーあるいは配管に接触する非透湿
層は、コンプレッサー等が熱くなる部分があるために、
耐熱性・遮熱性を有するものが好ましく使用される。か
かる特性を考慮した場合、従来から使用されているポリ
エチレンフィルムやポリプロピレンフィルムでは耐熱性
がなく、そのためアルミ箔等の金属箔層を積層させ、遮
熱性をもたせなければならず、厚い金属箔を使用するこ
とより、結果的にコスト高となり好ましいものとはいえ
ない。
【0013】これに対して、本発明で使用するポリエス
テル系樹脂フィルムあるいはポリアミド系樹脂フィルム
にあっては、耐熱性があることより、特に金属箔等によ
り遮熱性を付与する必要はない。そのなかでも特に、軟
化点が150℃〜400℃の範囲内にあるポリエステル
系樹脂フィルムあるいはポリアミド系樹脂フィルムを使
用するのがよい。軟化点が150℃よりも低いと、防湿
層の耐熱性が十分でなく、コンプレッサー等の防音対象
が熱くなった場合に防湿層が変形したり、溶けて穴が開
いてしまい、防湿層としての機能が低下する場合があ
る。また、軟化点が400℃よりも高いと、フィルムに
成形することが難しく、ピンホール等ができてしまい、
防湿層の機能を低下する場合がある。
【0014】そのような具体的ポリエステル系樹脂フィ
ルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)
フィルム、ポリブチレンテレフタレート(PTMT)フ
ィルム等が挙げられる。また、ポリアミド系樹脂フィル
ムとしては、いわゆる各種のナイロンフィルム(例え
ば、ナイロン−6;ナイロン−11;ナイロン−12;
ナイロン−6,6等のフィルム)を挙げることができ
る。そのなかでも、本発明で使用する非透湿性のフィル
ムとしては、PETフィルムを使用するのがよい。
【0015】この非透湿性フィルムであるポリエステル
系樹脂フィルム、あるいはポリアミド系樹脂フィルムの
厚みは、5〜100μm程度の厚みを有するものが好ま
しい。厚さが5μm未満の薄いフィルムでは積層構造と
する場合の作業性が悪くなる場合があり、また100μ
mを超える厚みを有するものにあっては、コスト高にな
る傾向がある。
【0016】本発明の防湿性防音材の吸音層となるポリ
ウレタン系樹脂発泡体としては、軟質ポリウレタンフォ
ームが好ましい。かかる軟質ポリウレタンフォームは、
ポリオールとイソシアネート化合物とを、発泡剤、整泡
剤、触媒、その他の助剤の存在下に反応させて得られる
ポリウレタンフォームであり、公知の各種ポリウレタン
フォームの配合組成を使用することができる。また、ポ
リウレタンフォームとしては、耐加水分解性、コスト、
柔軟性の点から、エーテル系ポリウレタン系樹脂発泡体
が好ましい。
【0017】そのような使用可能なポリオールとして
は、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ジプロピレングリコール、トリメチレングリコール、グ
リセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロ
パン、ソルビトール、ショ糖等の多価アルコールを開始
剤としたアルキレンオキシド付加物;ビスフェノールA
のような多価フェノール類のアルキレンオキシド付加
物;リン酸、ポリリン酸(例えば、トリポリリン酸およ
びテトラポリリン酸)などの多価ヒドロキシ化合物、フ
ェノール−アニリン−ホルムアレデヒド縮合生成物、エ
チレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレン
テトラアミン、メチレンビスオルソクロロアニリン、
4,4’−および2,4’−ジフェニルメタンジアミ
ン、2,4−トリレンジアミン、2,6−トリレンジア
ミンなどのポリアミン類、トリエタノールアミン、ジエ
タノールアミンなどのアルカノールアミン類にエチレン
オキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、テ
トラヒドロフラン、スチレンオキシドなどの1種または
2種以上を付加させて得られるポリエーテルポリオール
類;またはポリテトラメチレンエーテルグリコール等を
例示することができる。
【0018】また、エチレングリコール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ジプロピレングリコール、トリメチレングリコー
ル、1,3−および1,4−ブタンジオール、テトラメ
チレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキサメ
チレングリコール、デカメチレングリコール、グリセリ
ン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリット、ソ
ルビットなどの少なくとも2個以上のヒドロキシル基を
有する化合物の1種または2種以上とマロン酸、マレイ
ン酸、コハク酸、アジピン酸、酒石酸、セバシン酸、シ
ュウ酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸など
の少なくとも2個以上のカルボキシル基を有する化合物
の1種または2種以上から得られたポリエステルポリオ
ール、またはポリカプロラクトンなどの環状エステルの
開環重合体類等も使用することができる。
【0019】上記ポリオールのヒドロキシル価の好まし
い範囲は、20〜160mgKOH/g、より好ましく
は25〜80mgKOH/gであって、これらのポリオ
ールは単独または混合して使用することができる。ポリ
オールのヒドロキシル価が少なすぎても多すぎても、良
好な発泡安定性およびフォーム物性が得られにくい。
【0020】一方、イソシアネート類は公知のものを使
用することができ、特に限定されないが、芳香族系、脂
環族系、脂肪族系のポリイソシアネート、およびそれら
を変性して得られる変性ポリイソシアネートの1種また
は2種以上が、適宜選択されて使用される。
【0021】芳香族系ポリイソシアネートとしては、
2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレン
ジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート
と2,6−トリレンジイソシアネートの混合物、ジフェ
ニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネ
ート、トリフェニルメタントリイソシアネート、キシリ
レンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルジイ
ソシアネートなどが挙げられる。
【0022】脂環族系ポリイソシアネートとしては、シ
クロヘキシルメタンジイソシアネート、シクロヘキサン
ジイソシアネートなどが挙げられる。また、脂肪族系ポ
リイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシア
ネート、シクロヘキサンメタンジイソシアネートなどが
挙げられる。
【0023】上記したポリオール成分とイソシアネート
との反応によりポリウレタンフォームの製造に使用する
触媒としては、例えば、アミン系触媒や有機金属系触媒
等のウレタンフォームの発泡において公知のものを使用
することができ、特に限定されない。そのような触媒と
しては、例えば、アミン系触媒としては、トリエチレン
ジアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、ト
リイソプロパノールアミン、トリブチルアミン、トリオ
クチルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモル
ホリンなどが挙げられる。
【0024】また、有機金属系触媒としては、オクチル
酸錫、ラウリル酸錫、ジブチル錫ジラウレート等を挙げ
ることができる。
【0025】ポリウレタンフォームを製造する場合の発
泡剤としては、水、トリクロロモノフルオロメタン、ジ
クロロジフルオロメタン、メチレンクロライド、トリク
ロロフルオロエタン、トリクロロエタンなどの1種以上
の混合物が挙げられる。
【0026】また、整泡剤としては、従来から知られて
いるオルガノシリコーン系界面活性剤が使用される。そ
のようなオルガノシリコーン系界面活性剤としては、例
えば、日本ユニカー社製のL−520、L−532、L
−540、L−544、L−3550、L−5740
S、L−5740M、L−6202等;トーレシリコー
ン社製のSH−190、SH−192、SH−193、
SH−194、SRX−294、SRX−298等;信
越シリコーン社製のF−114、F−121、F−12
2、F−230、F−258、F−260B、F−31
7、F−341、F−601、F−606等を挙げるこ
とができる。
【0027】本発明が提供する防湿性防音材は、工場の
空調装置におけるコンプレッサーあるいは配管に使用す
る場合には、特に、難燃性が付与されていることが必要
となる。そのために、軟質ポリウレタンフォームに難燃
剤を添加しておくのが好ましい。
【0028】そのような難燃剤としては、トリクレジル
ホスフェート(TCP)、トリス(β−クロロエチル)
ホスフェート、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェー
ト、トリス(ジブロモプロピル)ホスフェート、ブロモ
ホスフェート等のリン酸エステル;塩素化パラフィン、
四臭化エチレン、塩化ビニル等のハロゲン化炭化水素;
ジンクボレート、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニ
ウム、三酸化アンチモン、酸化モリブテン、モリブテン
酸亜鉛等の無機系難燃剤;含リンポリオール、含臭素ポ
リオール、四塩化無水フタル酸、四臭化無水フタル酸、
メラミンシアヌレート等の反応性難燃剤等が使用でき
る。これらは単独で、また併用して使用することができ
る。なかでも三酸化アンチモンと塩化ビニルを使用する
のが好ましい。
【0029】なお、上記の軟質ポリウレタンフォームで
あるポリウレタン系樹脂発泡体の層厚は、1.0〜20
mm程度が好ましい。
【0030】一方、発明の防湿性防音材を構成する遮音
層としては、面密度が1.5〜3.5g/cmの値を
有するゴム系シートまたはアスファルト系シートが好ま
しく使用される。ゴム系シートを構成するゴムとして
は、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴ
ム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴ
ム(NBR)、エチレン−プロピレン共重合ゴム(EP
M)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム(EP
DM)、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)等
を挙げることができる。
【0031】これらのゴムは単独で、また複数の混合物
として使用することができる。そのなかでも、例えば、
ブタジエンゴム(BR)とエチレン−プロピレン−ジエ
ン共重合ゴム(EPDM)の混合物が好ましく使用され
る。なお、ゴムとしては、制振性能を確保する観点よ
り、未加硫ゴムを使用するのが好ましい。
【0032】この遮音層を構成するゴム系シートあるい
はアスファルト系シートにおいては、フィラー(充填
剤)を充填させることにより、その遮音層の遮音効果を
より一層向上させ、また層の弾性特性を確保し、さらに
遮音層の配合コストの低減を図ることが好ましい。その
ような充填剤としては、炭酸カルシウム、タルク、酸化
マグネシウム、アルミナ、酸化チタン、バライト粉(硫
酸バリウム)、酸化鉄、酸化亜鉛、グラファイト等を挙
げることができる。その配合量は、50〜100重量部
程度が好ましい。
【0033】遮音層としての層厚は、0.5〜3.0m
m程度であればよく、0.5mm未満の場合には、遮音
性能を確保することができず、また3.0mmを超える
場合には、遮音性能は良好になるものの、重量が重くな
り、コンプレッサーあるいは配管に対する被覆作業が困
難のものとなり、好ましいものではない。
【0034】この遮音層を構成するゴム系シートあるい
はアスファルト系シートは、制振性能をも発揮するもの
であり、かかる制振性能は、上記した充填剤を適宜配合
することにより、一層高められることが判明した。
【0035】なお、発明が提供する防湿性防音材を構成
する上記の遮音層としてのゴム系シートまたはアスファ
ルト系シートは、その面密度が1.5〜3.5g/cm
の値を有するものが好ましい。面密度が1.5g/c
未満の場合には、あまりにも軽いものとなり、遮音
効果を確保しえず、また3.5g/cmを超える場合
には、重量が重くなり、コンプレッサーあるいは配管に
対する被覆作業が困難のものとなり、好ましいものでは
ない。
【0036】また本発明の防湿性防音材にあっては、上
記した遮音層としてのゴム系シートまたはアスファルト
系シートに、耐油性のための補強層として、繊維質基材
からなる層が積層することもできる。そのような繊維質
基材としては、合成樹脂製の不織布あるいは織布を挙げ
ることができる。例えば、一軸延伸体からなる延伸テー
プを直角あるいは斜方向に経緯織成、もしくは積層して
熱固定して得た織布、不織布を使用するのが好ましい。
【0037】以上の各層を順次積層し、一体化すること
により本発明が提供する防湿性防音材が構成されるが、
積層一体化に使用する接着剤としては、ゴム系接着剤、
例えば、スチレン−ブタジエンゴム系接着剤(SBR系
接着剤)、天然ゴム系接着剤、ブチルゴム製接着剤;酢
酸ビニル樹脂系接着剤;アクリル樹脂系接着剤;ポリウ
レタン樹脂系接着剤等を使用することができる。
【0038】以上により積層一体化された本発明の防湿
性防音材は、例えば、家庭用および産業用空調装置のコ
ンプレッサーまたは配管等を被覆し、結露の発生を防止
し得る特性を発揮する防湿性防音材である。その被覆の
ためには、マジックファスナー(登録商標)あるいはポ
リプロピレンバンド(P/Pバンド)により固定させる
ことも可能であり、さらにワッシャーバインド線で固定
させることも可能である。特にワッシャーバインド線に
よる固定は、燃え難いために好ましいものである。した
がって、本発明の防湿性防音材にあっては、ワッシャー
バインド線で固定するためのワッシャーを設けたものを
も提供するものである。
【0039】
【実施例】以下に、本発明を実施例によりさらに詳細に
説明する。
【0040】実施例:図1に記載する積層構造を有する
防湿性防音材1を、以下の方法により積層一体化して得
た。すなわち、防湿層2として、厚さ38μmを有する
ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを使用
し、吸音層3として、ポリエーテルポリオールとイソシ
アネート化合物、発泡剤、シリコーン系整泡剤を混ぜ合
わせ、発泡させることにより得た層厚7mmのエーテル
系軟質ポリウレタンフォームを使用し、両者をゴム系接
着剤4により積層させた。次いで吸音層3となる軟質ポ
リウレタンフォーム側に、遮音層5として厚さ2mmを
有する、ブタジエンゴム(BR)とエチレン−プロピレ
ン−ジエン共重合ゴム(EPDM)の混合物からなるゴ
ムシートをウレタン樹脂系接着剤6により積層させ、ゴ
ムシート側裏面に不織布7を張り合わせて本発明の防湿
性防音剤を得た。
【0041】以上のようにして得られた防湿性防音材
は、図2に示したように、コンプレッサーへの被覆を容
易にするために、ワッシャーバインド線で固定するため
のワッシャー8を、適当な間隔にて複数設けた。
【0042】得られた防湿性防音材の特異的な結露発生
を防止し得る特性を、以下のようにして確認した。すな
わち、空調装置のコンプレッサー3台について、そのう
ちの1台に上記で得た防音材を被覆し(巻き付け)、ワ
ッシャーバインド線にて固定した。別の1台のコンプレ
ッサーには、従来の軟質ポリウレタンフォームからなる
防音材を被覆した。一方、さらに別の空調装置のコンプ
レッサーには防音材の被覆を施すことなく、この状態で
各空調装置を同じ室内で4時間、冷房運転させ、その後
運転を中止して防音材を取り除き、コンプレッサー表面
上での結露の発生の有無を検討した。その結果、防音材
を被覆しないコンプレッサーには結露の発生が極めて大
きなものであった。また、単に軟質ポリウレタンフォー
ムのみを被覆したコンプレッサーにあっては、その表面
が濡れた状態であった。これに対し、本発明の防音材を
被覆したコンプレッサーには結露の発生は、全く認めら
れなかった。
【0043】また、コンプレッサーの騒音についてもあ
わせて検討したが、本発明の防音材を被覆したコンプレ
ッサーは、極めて良好にその騒音が軽減されていた。
【0044】
【発明の効果】以上のように、本発明の防湿性防音材
は、ポリエステル系樹脂フィルムまたはポリアミド系樹
脂フィルムからなる非透湿性の防湿層、ポリウレタン系
樹脂発泡体からなる吸音層、面密度が1.5〜3.5g
/cmの値を有する遮音層、および繊維質基材からな
る補強層を順次積層した積層体からなる結露発生防止用
の防湿性防音材であり、空調装置のコンプレッサーある
いは、空調装置の配管に使用する防音材であって、特に
コンプレッサーあるいは配管に対して結露の発生を防止
し得る、優れた特性を発揮する。
【0045】特に、コンプレッサーあるいは配管に対し
て直接被覆する部分に、外気との接触を防止し、結露の
発生を防止するための防湿層となる、非透湿性のフィル
ムを設けたことより、吸音効果の優れたポリウレタン系
樹脂発泡体を吸音材として使用することができる利点を
有する。
【0046】また、遮音層となる面密度が1.5〜3.
5g/cmの値を有するゴム系シートあるいはアスフ
ァルト系シートと、吸音層となるポリウレタン系樹脂発
泡体との両者を、適宜個別に選択し選定することがで
き、したがって、最適条件にあった防湿性防音材を設計
しうる利点を有する。
【0047】さらに、本発明の防湿性防音材には、ワッ
シャーバインド線で固定するためのワッシャーを設けた
ものであり、コンプレッサー等に対して簡単に被覆固定
し得る利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の防湿性防音材について、具体的実施
例に基づく積層構造を示した模式的断面図である。
【図2】 本発明の防湿性防音材について、ワッシャー
を設けた具体的実施例に基づく積層構造を示した模式的
断面図である。
【符号の説明】 1 本発明の防湿性防音材 2 防湿層であるPETフィルム 3 吸音層である軟質ポリウレタンフォーム層 4 ゴム系接着剤 5 遮音層であるBR/EPDMの混合物からなるゴ
ムシート 6 ウレタン系接着剤 7 補強層として不織布層 8 ワッシャー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F24F 5/00 F24F 5/00 N G10K 11/162 G10K 11/16 A 11/16 B Fターム(参考) 3L050 AA04 3L054 BC01 BC03 4F100 AK29 AK41A AK42 AK46A AK51B AK51G AK51J AK54 AK54J AK75 AL01 AL05 AM00C AN00C AN00G AR00C BA03 BA04 BA07 BA10A BA10C BA10D CB00 DG15D DJ01B EC15 GB51 JA04A JA13C JD04A JH01B JH01C JL07 5D061 AA06 AA26 EE18

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステル系樹脂フィルムまたはポリ
    アミド系樹脂フィルムからなる非透湿性の防湿層、ポリ
    ウレタン系樹脂発泡体からなる吸音層、および面密度が
    1.5〜3.5g/cmの値を有する遮音層を順次積
    層した積層体からなり、結露の発生を防止し得る特性を
    発揮することを特徴とする防湿性防音材。
  2. 【請求項2】 防湿層を構成するポリエステル系樹脂フ
    ィルムまたはポリアミド系樹脂フィルムの軟化点が15
    0℃〜400℃である請求項1記載の結露発生防止用の
    防湿性防音材。
  3. 【請求項3】 面密度が1.5〜3.5g/cmの値
    を有する遮音層が、ゴム系シートまたはアスファルト系
    シートである請求項1記載の結露発生防止用の防湿性防
    音材。
  4. 【請求項4】 ワッシャーバインド線で固定するための
    ワッシャーを設けた請求項1ないし3のいずれかに記載
    の結露発生防止用の防湿性防音材。
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