JP2002192197A - 塗料粕の再生処理方法 - Google Patents
塗料粕の再生処理方法Info
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Abstract
様々な分野において利用可能な再生品を安く得ることが
できるようにする。 【解決手段】 塗料粕を解砕工程において粉砕機1によ
り所定の大きさに解砕処理する。解砕処理した塗料粕
を、一次乾燥工程において攪拌乾燥機21Aにより大気
圧下で加熱しながら攪拌し、所定の含液率まで乾燥させ
る。一次乾燥工程において所定の含液率とした塗料粕
を、二次乾燥工程において攪拌乾燥機21Bにより真空
条件下で加熱しながら攪拌し、所定の含液率まで乾燥さ
せる。二次乾燥工程における乾燥処理が終了した後に、
真空状態を保持したまま散水して塗料粕を冷却する。冷
却した塗料粕を、遠心ミル31により所定の大きさに粉
砕する。
Description
方法に関し、特に、自動車等の塗装工場から排出される
塗料粕を再生処理するのに有効な塗料粕の再生処理方法
に関するものである。
は、塗装ブースでスプレー塗装等の塗装方法により被塗
装物の表面に塗装を施すことが行われる。そして、そこ
で発生する未塗着塗料の多くは循環水により捕集されて
一旦沈殿槽に集められる。沈殿槽に集められた塗料は、
時間の経過と共に大部分は沈殿し、一部は浮遊物とな
り、何れも柔らかい餅状又はおから状の大きな固まりと
なる。この固まりは塗料粕と呼ばれる廃棄物となる。
ク、べんがら等の無機系顔料、フタロシアニン、アゾ系
等の有機系顔料、アルキド、エポキシ、アクリル、塩化
ビニル等の合成樹脂、トルエン、キシレン等の炭化水素
系有機溶剤、アルコール系有機溶剤、ケトン系有機溶剤
等が混在している。
焼却処理があり、工場内のロータリーキルン等で自家焼
却処理されていた。しかし、近年の環境規制により焼却
が不可能となったり、焼却に制限が生じたため、塗料粕
を産業廃棄物として外部処理するか、或いは自家焼却設
備の大幅な改造が必要となり、何れの場合にも設備の維
持管理、外部支払い等の多大なコストが発生していた。
水分及び溶剤を除去して有効に活用する再生処理が試み
られているが、以下のような問題があるために実用化に
は至っていない(以下、「水分」というときには溶剤を
含むこととする。)。 (1)餅状の大きな固まりとなっている塗料粕は、小さ
く解砕しないと乾燥機に投入することができないが、粘
着力が強いために適当な粉砕機が見当たらないこと。 (2)人手による作業は悪臭が強いために不適当である
こと。 (3)乾燥する際に、水分の変化に伴って性状が著しく
変化するために、これに対応した効率の高い処理をする
ことが非常に困難であること。 (4)特に、乾燥初期の段階では、塗料粕全体が餅状と
なるために熱伝達率が悪く、乾燥速度を上げるためには
強制的な攪拌を必要とするが、非常に大きな攪拌動力を
必要とすること。 (5)有価物とするには、異臭を残さないようにするた
めに水分を2%以下とすることが好ましいが、これを達
成するためには150〜190℃の高温で処理すること
が必要なこと。 (6)有価物といっても高価なものではないので、設備
費用及び運転費用が経済的であり、なるべく人手を要し
ない処理が必要であること。
た問題点を解決したものであって、塗料粕を安定して効
率良く乾燥処理することが可能であって、様々な分野に
おいて利用可能な再生品を経済的に得ることができる塗
料粕の再生処理方法を提供することを目的とするもので
ある。
解決するためにこの発明は、塗料粕を粉砕機を用いて所
定の大きさに解砕する解砕工程と、解砕工程で解砕処理
した塗料粕を攪拌乾燥機を用い、大気圧状態で加熱しな
がら攪拌して乾燥させて所定の含液率とする一次乾燥工
程と、一次乾燥工程で乾燥処理した塗料粕を攪拌乾燥機
を用い、真空状態で加熱しながら一次乾燥工程よりも高
速で攪拌して乾燥させて所定の含液率とする二次乾燥工
程とを備える手段を採用したものである。また、二次乾
燥工程における乾燥処理温度を150℃以上とする手段
を採用したものである。さらに、二次乾燥工程で乾燥処
理が終了した後、真空状態を保持したまま散水して塗料
粕を冷却する冷却工程を備える手段を採用したものであ
る。さらに、前記粉砕機は、粉砕室と、該粉砕室へ塗料
粕を投入するホッパーと、前記粉砕室内に固定された状
態で設けられる固定刃と、前記粉砕室内に回転可能に設
けられるとともに、表面に前記固定刃と常時噛合する凸
部が設けられ、かつ凸部の一部が切欠されるローター
と、該ローターの切欠部に設けられるとともに、前記固
定刃と噛合可能な回転刃と、前記粉砕室内に設けられる
とともに、塗料粕を前記ローターの方向に押し付けるプ
ッシャーとを備え、前記ローターが回転して前記回転刃
が前記固定刃と噛合しようとする直前に、前記ローター
の凸部の切欠されている部分により、前記ローターと前
記固定刃との間に塗料粕を押し込む空隙が形成されるよ
うに構成した手段を採用したものである。さらに、乾燥
処理が終了した塗料粕を所定の大きさに粉砕する粉砕工
程を備える手段を採用したものである。
より、塗料粕は、解砕工程において粉砕機により所定の
大きさに解砕される。そして、解砕工程において解砕処
理された塗料粕は、一次乾燥工程において攪拌乾燥機に
より大気圧状態で加熱されながら攪拌されることによ
り、所定の含液率まで乾燥させられることになる。そし
て、一次乾燥工程において乾燥処理された塗料粕は、二
次乾燥工程において攪拌乾燥機により真空状態で加熱さ
れながら一次乾燥工程よりも高速で攪拌されることによ
り、所定の含液率まで乾燥させられることになる。さら
に、両乾燥工程を経て乾燥処理された塗料粕は、冷却工
程において真空状態を保ちながら散水されることにより
冷却されることになる。さらに、両乾燥工程を経て乾燥
処理され、冷却工程を経て冷却処理された塗料粕は、粉
砕工程において所定の大きさに粉砕され、所定の大きさ
の再生品に形成されることになる。
(6)の問題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、
塗料粕の解砕に適した粉砕機を見つけ出すとともに、塗
料粕の複雑な乾燥特性を解明し、攪拌乾燥機を処理条件
の異なる2段階で用いる新しい乾燥方法を発明し、更に
乾燥後の冷却手段や粉砕手段に工夫を加えることによ
り、総合的な再生システムを完成するに至った。
解砕工程、一次乾燥工程、二次乾燥工程、冷却工程、粉
砕分級工程の5つの工程を備えている。以下、各工程に
ついて詳しく説明する。
で解砕する工程である。解砕処理した塗料粕は、コンベ
ア等の搬送装置で搬送され、攪拌乾燥機へ定量投入され
ることになる。
か状の大きな塊であり、高粘度で靭性も高いため、高速
回転ミル、メディア攪拌ミル等のような微粉砕機では粉
砕が困難である。また、粗中粉砕機であるジョークラッ
シャ、ハンマーミル等の衝撃式の粉砕機でも切断が困難
であったり、切断しても粉砕機へ付着してしまう等の問
題が生じる。このため、従来は、塗料粕の解砕及び搬送
装置への積載を人手により行い、積載量を人為的に加減
して搬送装置が過負荷になることを防いでいたが、本発
明においては、特殊な粉砕機を用いて塗料粕を解砕し、
同時に物理的に脱水も行うことにより、塗料粕を数cm
程度の大きさの塊に解砕することができるようになっ
た。これにより、搬送装置への積載も定量することが容
易となり、解砕工程を人手に頼ることなく自動化が可能
となり、塗料粕を効率的に処理して次工程へ投入するこ
とができるようになった。
の粉砕機1は、内部に粉砕室3が設けられるとともに、
上部に粉砕室3内へ塗料粕を投入するホッパー4が設け
られる本体2と、粉砕室3内に固定された状態で水平に
設けられるとともに、断面三角形状の山部6及び谷部7
が全長に渡って交互に設けられる固定刃5と、粉砕室3
内の固定刃5に対向する部分に水平かつ回転可能に設け
られるとともに、表面に固定刃5の山部6及び谷部7と
常時噛合する断面三角形状で環状をなす谷部9及び凸部
である山部10が全長に渡って交互に設けられるロータ
ー8と、ローター8の各山部10に設けられるととも
に、固定刃5の谷部7と噛合可能な回転刃11と、ロー
ター8を回転駆動させるモーター等の駆動源12と、粉
砕室3内のローター8に対向する部分に設けられるとと
もに、ローター8の方向に前進後退可能であって、前進
時に塗料粕をローター8の方向に押し付けるプッシャー
13と、プッシャー13を動作させるための油圧シリン
ダー、油圧ユニット等の駆動源14とから構成されてい
る。
ローター8の各山部10にそれぞれ取り付けられるよう
になっている。各回転刃11の回転方向前方側の面は凹
面に形成されるようになっている。各回転刃11の回転
方向前方側に位置する各山部10の部分、及び回転方向
後方側に位置する各山部10の部分はそれぞれ所定の深
さ、長さで切欠され、その部分にそれぞれ所定の深さ、
長さの切欠部10a、10bが形成されるようになって
いる。そして、前方側の切欠部10aにより各回転刃1
1が固定刃5の谷部7と噛合する直前に、固定刃5とロ
ーター8との間に塗料粕を押し込む空隙(図示せず)が
形成されるものである。
ーター8を回転させて、ホッパー4から粉砕室3内に塗
料粕を投入し、プッシャー13を前進させて塗料粕をロ
ーター8の方向へ押し付けると、回転刃11と固定刃5
との協働により塗料粕は順次削り取られ、所定の大きさ
に解砕される。この場合、ローター8の駆動源12の負
荷を検出し、電流が設定値以上になった時点でプッシャ
ー13を一旦後退させ、ローター8の駆動源12の負荷
を抑える。後退の所要時間をタイマーで設定しておき、
所定の時間が経過したのち、再度プッシャー13を前進
させ、ローター8に塗料粕を押し込み、負荷をかける。
このようなプッシャー13の前進後退の繰り返しによ
り、ローター8の駆動源12の過負荷を防止しながら塗
料粕の粉砕が進行する。そして、プッシャー13は所定
の位置までの前進が完了すると、自動的に最初の定位置
まで後退し、再びホッパー4内の塗料粕をローター8に
押し付け始める。これらの一連の動きはホッパー4が空
になるまで繰返し継続され、過負荷を防止しながら粉砕
を続けることができる。
は、工作機械の切削作業の如く処理物を回転刃11と固
定刃5との協働により「順次削り取る」作用によるもの
であるので、比較的低い動力で処理物が粗大物であって
も処理することができる。そして、この「削り取り」作
用を効率的かつ効果的に実施するために回転刃11に凹
面型のものを使用している。凹面型の回転刃11は、高
粘度或いは靭性の高い処理物であっても食い込みが良
く、かつ効率的に削り取ることができて多量処理を可能
にしている。
固定刃5の谷部7、山部6とは常時噛合し、回転刃11
と固定刃5の谷部7とは噛合可能となっており、しか
も、それらの間のギャップは非常に小さく設定されてい
るので、塗料粕のショートパスはなく、ローター8への
塗料粕の巻き付きも発生しない。
より塗料粕をローター8へ押し付けたり、回転刃11と
固定刃5との協働により塗料粕を切断したりすることに
より、物理的に塗料粕の脱水処理も合わせて行われるこ
とになる。
は、乾燥経時による性状の変化及び乾燥特性変化が顕著
であるので、この変化に合わせて一次乾燥工程と二次乾
燥工程の2段階に分けて処理することにした。この2工
程を同じ攪拌乾燥機つまり1台で行うのか、或いはこの
2工程をそれぞれ別々の攪拌乾燥機つまり2台で行うの
かについては、コスト面或いは工程面を考慮して都度決
定する必要がある。2台で行う場合には、それぞれ最適
なモーターを選定することができ、また、両工程の処理
時間をほぼ等しくすることにより、継続して効率的な処
理を行うことができる。
攪拌乾燥機21A、21Bを図4〜図6に示す。この攪
拌乾燥機21A、21Bは、縦型円筒型のタンク22を
有し、タンク22の天井部には投入口23が設けられ、
側壁底部には排出口24が設けられ、排出口24にはエ
アー駆動の排出弁25が設けられ、タンク22の外周は
ジャケット26で覆われ、タンク22の底部には上下2
段に攪拌羽根27、28が回転可能に設けられている。
攪拌羽根の段数、形状は多種多様であり、都度適合した
組み合わせを選択することができる。
投入され、ジャケット26にスチームを通しながら上下
2段の攪拌羽根27、28を回転させることにより乾
燥、粉砕される。その後に、攪拌羽根27、28を回転
させたまま、排出口24に設けられた排出弁25を開く
ことにより、処理された塗料粕はタンク22外へ排出さ
れる。なお、この際に発生する気化成分はコンデンサ等
により液化、凝縮し、回収することが好ましい。
は、数cm程度の大きさの塊に切断されてはいるが、性
状には大きな変化はなく、依然として餅状或いはおから
状であり、液分を40〜60%程度含んでいるために、
通常の高速回転では極端に負荷が増大し、攪拌羽根2
7、28は回転不能になる。また、タンク22内を大気
圧状態で処理する場合と真空状態で処理する場合とを比
較すると、真空状態での処理の方が乾燥時間は短いが、
負荷のかかり方は著しく大きくなる。したがって、一次
乾燥工程では、タンク22内を大気圧状態に保ちながら
攪拌羽根27、28の回転速度を5〜10m/sの低速
とする運転を行い、熱源としてジャケット26内部に1
50〜170℃のスチームを通して塗料粕の処理を行
う。
であり、乾燥効率は良い。乾燥の初期段階では、ジャケ
ット26からの加熱により塗料粕は昇温しながら低沸点
溶剤および水分の蒸発により乾燥する。しかし、100
℃付近で液分(ほとんどは水分である。)の多量の蒸発
による蒸発潜熱のために温度上昇は止まり、一定値を維
持しながら乾燥していく。その後、再び、塗料粕の昇温
が始まる。ここまでが恒率乾燥状態であり、この昇温近
傍で一次乾燥工程を終了させる。この昇温近傍では、塗
料粕の含液分は10%程度に減少している。
時点で塗料粕は既に粒状となり、含液分は10%程度と
なっている。したがって、二次乾燥工程においては、攪
拌抵抗は著しく小さくなるので、攪拌乾燥機21Bの負
荷にも十分余裕ができるようになる。
乾燥工程と同じような処理方法では乾燥効率が悪くなる
のは明らかである。したがって、乾燥の効率を上げるべ
く、攪拌羽根27、28を12〜20m/sの高速回転
とし、さらに真空時の低沸点効果を利用した運転とする
ことにより減率乾燥に対応した。
をクリアしなければ、異臭を発生するという問題点にお
いて、再生品として利用することは不可能である。その
ためには高沸点の溶剤も蒸発させることを考慮しなけれ
ばならず、処理物の温度を検討した結果150℃以上と
の結論に達した。
内部に150〜170℃のスチームを通しているが、こ
れだけでは到底達成することができない温度であり、こ
の加熱源の温度を上げることも考えたが、しかし、実際
はタンク22内で攪拌羽根27、28を高速回転するこ
とにより大量の攪拌摩擦熱が発生し、その摩擦熱により
塗料粕が昇温されることにより、十分塗料粕を150℃
以上に到達させることができた。
真空状態で行ったことが功を奏し、生成された塗料粕の
含液率が1質量%以下にまで下がり、さらにほぼ全量の
粒径が1mm以下となった。この二次乾燥工程では、再
生品の異臭防止の点から塗料粕の温度を高め、含液率を
可能な限り減少させることを目指した。
に昇温された処理物を冷却するには、別途冷却機を設け
たり、ジャケット26に冷却水を流し込む方法も考えら
れたが、これらの方法では設備費がかかること、或いは
冷却時間を多大に要することなど、費用面と工程面にお
いて大きな損失を生じる。したがって、本発明では、こ
れらの点を考慮して検討した結果、最も単純で冷却効率
が良い方法である塗料粕に直接散水する方法を採用する
ことにした。
分を吸収してしまうことになりかねない。そこで、二次
乾燥造粒工程で行われているタンク22内の真空状態を
そのまま利用することにした。
下する。つまり、タンク22内を真空状態にし、その中
で散水を行い、塗料粕の温度を水の沸点以下に下げない
ようにした。そうすることにより、理論上、散水された
水の全量が蒸発し、塗料粕の含液量を増加させずに温度
を下げることができる。
れに対応する水の沸点は約52℃である。150℃以上
の塗料粕に対してこの真空下で散水冷却して60〜70
℃まで温度を下げたとしても、理論上においては、散水
した水の全量が蒸発するために塗料粕の含液率が増加す
ることにはならない。
タンク22内に直接散水を行いながら塗料粕を均等にし
かも短時間で冷却するために、攪拌羽根27、28を1
2〜20m/sの高速で回転し、冷却水の分散をはかっ
ている。
径1mm以下に処理されたものを粉砕し、各用途にした
がって、分級する。
を終了してできあがった樹脂系の処理物をメディア型或
いは衝撃型の粉砕機で粉砕すると、粉砕熱で処理物が硬
化して粉砕が大変難しいために、鋭い多数の刃の剪断力
により処理物を切り取っていく粉砕方法が良く、この方
法を利用した遠心ミル31(図7参照)等を用いること
ができる。
粉砕室33を有する筒状のケーシング32と、ケーシン
グ32に回転可能に取り付けられる駆動軸34と、粉砕
室33内に設けられるとともに、駆動軸34に連結され
て駆動軸34と一体に回転可能な回転ディスク35と、
粉砕室33内に固定された状態で設けられるとともに、
回転ディスク35と所定の間隔をおいて垂直面上で或い
は円周面上で相対向する固定ディスク36とを備え、回
転ディスク35と固定ディスク36との間に粉砕領域を
形成するとともに、ケーシング32の駆動軸34と相対
する側面の中心部を貫通して粉砕領域に連通する処理物
の供給口37と、ケーシング32の外周側の部分におい
て、粉砕室33内外を連通する排出口38を備えてい
る。
合せには下記のものがある。これらの多種の組合せは処
理物の性状により都度決定する。 (1)放射状に配置された回転刃を備えた回転ディスク
とその回転刃の外周上におろし金状の出っ張りを有する
スクリーン或いは波板状に多数の刃を有するトラックを
備えた固定ディスクとで構成されている。処理物は、回
転刃と固定されたスクリーン或いは波板状の刃の間で剪
断力、摩擦力により粉砕される。 (2)駆動軸に数本のアームが取り付けられ、そのアー
ムの先端に回転刃が取り付けられた回転ディスクと、そ
の回転刃の外周上におろし金状の出っ張りを有するスク
リーン或いは波板状に多数の刃を有するトラックを備え
た固定ディスクとで構成されている。処理物は、回転刃
とスクリーン或いは波板状の刃の間で衝撃、剪断、摩擦
により粉砕される。 (3)中空の円板上に波板状に多数の刃が配置された回
転ディスク及び固定ディスクを垂直面を境として対向さ
せて配置した構成とする。多数の刃を備えた回転ディス
クと固定ディスクに挟まれた処理物は、剪断力、摩擦力
により粉砕される。
以下の粒径の処理物を分級するが、この分級は、振動篩
等の分級機を用いることができる。本発明により製造さ
れた再生品の用途の一例としては、下記のものがある。 (1)100μm以下 ……下塗り塗料のPVC原料 (2)100μm超え400μm以下……メルシート(吸音材、クッション材) 原料 (3)400μm超え ……高炉原料
実施例を図1〜図9を参照しつつ説明する。まず、大き
なブロック状の塗料粕(含液分45%程度)250kg
を、粉砕機1(図1参照)に投入し、粉砕機1で15分
間処理し、約5cm程度の塊に解砕し、搬送コンベヤ4
0に積載した。積載された塗料粕は、搬送コンベヤ40
で攪拌乾燥機21A(図4参照)に送り込まれた(解砕
工程)。
1Aは、タンク22内を大気圧状態のまま、上下2段の
攪拌羽根27、28を7m/sの低速回転させて処理を
行った。この間、ジャケット26には150℃のスチー
ムを流し込んだ。このような状態で乾燥が開始されて1
00分間経過したところで、100℃の処理物の温度が
上昇し始めたため、この時点で一次乾燥工程を終了させ
た。一次乾燥工程終了後、サンプルを取り出して測定し
た結果、含液率は10%まで減率し、ほとんどが1〜3
mm程度の粒状物であった(一次乾燥工程)。
理物を攪拌乾燥機21B(図4参照)に送り込んだ。攪
拌乾燥機21Bは、タンク22内を100Torrの真
空状態にし、上下2段の攪拌羽根27、28を12m/
sの高速で回転させ、ジャケット26内に150℃のス
チームを流し込んで、処理を行った。このような状態で
90分間処理した結果、処理物は171℃まで上昇し、
含液率0.4質量%、粒径は一次乾燥工程終了時よりも
小さくなっていた(二次乾燥工程)。
止する以外は、二次乾燥工程時のタンク22内と同じ状
態においてタンク22内に散水し、処理物を冷却した。
この冷却を25分間継続させ、処理物の温度を65℃ま
で下げた。この時点で含液率0.9質量%となり多少増
えたが、目的とする含液率2質量%には十分達してい
た。処理物の粒径はほぼ全量が1mm以下となっていた
(冷却工程)。
駆動の排出弁25によりホッパー41に送り込んだ。ホ
ッパー41に送り込まれた処理物は、ロータリーバルブ
42によって定量的に排出され、ブロワー43による吸
引式空気輸送方式により、バルスエアー方式のバグフィ
ルターが備えられている乾燥品捕集ホッパー44に送り
込まれた。乾燥品捕集ホッパー44に送り込まれた造粒
物は、ロータリーバルブ45によって定量的に排出さ
れ、遠心ミル31(図7参照)に送り込まれた。遠心ミ
ル31で粉砕し、粉砕された処理物は、サイクロン46
に送り込まれ、ロータリーバルブ47によって定量的に
振動篩48に送り込まれた。振動篩48で400μmを
超えるもの、400μm以下100μmを超えるもの、
100μm以下のものに分級した(粉砕紛糾工程)。
より、解砕工程において特殊な粉砕機を用いることによ
り、高粘度、高靭性の塗料粕を所定の大きさ(攪拌乾燥
機に投入し得る大きさ)に容易に解砕することができる
ことになる。そして、解砕工程で解砕処理した塗料粕
を、一次乾燥工程において攪拌乾燥機により大気圧状態
で加熱しながら攪拌することにより所定の含液率まで乾
燥させることができることになる。そして、一次乾燥工
程において乾燥処理した塗料粕を、二次乾燥工程におい
て攪拌乾燥機により真空状態で加熱しながら一次乾燥工
程よりも高速で攪拌することにより、所定の含液率まで
乾燥させることができることになる。この場合、両乾燥
工程における乾燥処理条件を異ならせているので、大き
な動力を必要とすることなく、塗料粕の乾燥経時による
性状の変化、乾燥特性の変化に十分に対応でき、効率的
に乾燥処理を行うことができることになる。さらに、二
次乾燥工程による乾燥処理が終了した後に、真空状態を
保持したまま散水して塗料粕を冷却する冷却工程を備え
たことにより、冷却に設備費がかかるようなことはな
く、冷却時間を多大に要するようなことはなく、効率良
く塗料粕を冷却することができることになる。そして、
乾燥処理、冷却処理が終了した後に、塗料粕を粉砕工程
において所定の大きさに粉砕することにより、所定の大
きさの再生品を得ることができることになる。したがっ
て、塗料粕を安定して効率良く乾燥処理することができ
ることになり、様々な分野において利用できる再生品を
経済的に得ることができることになる。
程に使用する粉砕機を示した概略図である。
る。
説明図である。
乾燥機を示した概略図である。
図である。
図である。
有効電力、含液率を示した説明図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 塗料粕を粉砕機を用いて所定の大きさに
解砕する解砕工程と、解砕工程で解砕処理した塗料粕を
攪拌乾燥機を用い、大気圧状態で加熱しながら攪拌して
乾燥させて所定の含液率とする一次乾燥工程と、一次乾
燥工程で乾燥処理した塗料粕を攪拌乾燥機を用い、真空
状態で加熱しながら一次乾燥工程よりも高速で攪拌して
乾燥させて所定の含液率とする二次乾燥工程とを備える
ことを特徴とする塗料粕の再生処理方法。 - 【請求項2】 二次乾燥工程における乾燥処理温度を1
50℃以上とする請求項1に記載の塗料粕の再生処理方
法。 - 【請求項3】 二次乾燥工程で乾燥処理が終了した後、
真空状態を保持したまま散水して塗料粕を冷却する冷却
工程を備える請求項1又は2に記載の塗料粕の再生処理
方法。 - 【請求項4】 前記粉砕機は、粉砕室と、該粉砕室へ塗
料粕を投入するホッパーと、前記粉砕室内に固定された
状態で設けられる固定刃と、前記粉砕室内に回転可能に
設けられるとともに、表面に前記固定刃と常時噛合する
凸部が設けられ、かつ凸部の一部が切欠されるローター
と、該ローターの切欠部に設けられるとともに、前記固
定刃と噛合可能な回転刃と、前記粉砕室内に設けられる
とともに、塗料粕を前記ローターの方向に押し付けるプ
ッシャーとを備え、前記ローターが回転して前記回転刃
が前記固定刃と噛合しようとする直前に、前記ローター
の凸部の切欠されている部分により、前記ローターと前
記固定刃との間に塗料粕を押し込む空隙が形成されるよ
うに構成した請求項1〜3の何れかに記載の塗料粕の再
生処理方法。 - 【請求項5】 乾燥処理が終了した塗料粕を所定の大き
さに粉砕する粉砕工程を備える請求項1〜4の何れかに
記載の塗料粕の再生処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000397279A JP2002192197A (ja) | 2000-12-27 | 2000-12-27 | 塗料粕の再生処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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