JP2002191795A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2002191795A
JP2002191795A JP2000396122A JP2000396122A JP2002191795A JP 2002191795 A JP2002191795 A JP 2002191795A JP 2000396122 A JP2000396122 A JP 2000396122A JP 2000396122 A JP2000396122 A JP 2000396122A JP 2002191795 A JP2002191795 A JP 2002191795A
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Shohachi Ugawa
詔八 鵜川
Yuichiro Sunaga
祐一郎 須永
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Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 的確な遊技進行を実行することが可能な遊技
機を提供する。 【解決手段】 送信しようとするコマンドの設定を行う
際には、CPU314は、INTデータによって、その
コマンドの送信先がランプ制御基板350または音制御
基板700であるか否か確認する。また、CPU314
は、MODEデータの内容によって、そのコマンドが変
動パターンコマンドであるか否か確認する。さらに、C
PU314は、権利発生状態フラグの状態によって、権
利発生状態中であるか否か確認する。上記の確認結果に
応じてコマンドを設定するか否かを決定する。よって、
権利発生状態中に、ランプ制御基板350および音制御
基板700に対して、変動パターンコマンドが送信され
てしまうことを防止することができる。従って、的確な
遊技進行が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊技者の操作に応
じて遊技が行われるパチンコ遊技機やスロットマシン等
の遊技機に関し、特に、可変表示装置における表示結果
があらかじめ定められた特定の表示態様となった場合に
実行された所定の遊技の結果が特定の遊技結果となった
ことに応じて所定の遊技価値が付与可能となる遊技機に
関する。
【0002】
【従来の技術】遊技機として、遊技球などの遊技媒体を
発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けら
れている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞する
と、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。
また、表示状態が変化可能な可変表示部が設けられ、可
変表示部の表示結果があらかじめ定められた特定の表示
態様となった場合に特定の領域に遊技球が入賞すると、
遊技者に対して遊技価値(有利な状態となるための権
利)を付与するものがある。この権利発生状態中は、大
入賞口が開放可能な状態となる。権利発生状態中に、遊
技球が所定の第3種始動口に入賞して第3種始動検出手
段によって検出されると、大入賞口が開放状態とされ、
所定の遊技価値(有利な状態)が遊技者に与えられるよ
うに構成される。このようなパチンコ遊技機は、一般に
第3種パチンコ遊技機と呼ばれる。
【0003】遊技価値とは、遊技機の遊技領域に設けら
れた可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者
にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利
な状態となるための権利を発生させたりすることや、景
品遊技媒体払出の条件が成立しやすくなる状態になるこ
とである。また、入賞等の所定の条件成立に応じて所定
量の遊技球やコインが付与されたり得点が加算されたり
する場合に、それらを価値または有価価値と呼ぶことに
する。
【0004】第3種パチンコ遊技機では、図柄(識別情
報)を表示する可変表示装置の表示結果があらかじめ定
められた特定の表示態様の組合せとなることを、通常、
「当り」という。当りが発生すると、例えば、所定の入
賞口が入賞しやすい状態となり、その入賞口に所定個数
の遊技媒体を入賞させることによって大当り遊技状態と
するための権利が付与される。権利を取得した遊技者が
所定の遊技を行うことによって特定可変入賞口が所定回
数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行す
る。そして、各開放期間において、所定個(例えば10
個)の特定可変入賞口への入賞があると特定可変入賞口
は閉成する。そして、権利が継続している限り、再度所
定の遊技を行うことによって大当り遊技状態に移行す
る。権利の継続は、特定可変入賞口の開放回数が所定回
数(例えば16ラウンド)を終えたときに消滅する。な
お、各開放について開放時間(例えば29.5秒)が決
められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過
すると特定可変入賞口は閉成する。なお、権利の継続中
に、再度権利を発生させる動作が行われた場合には、そ
の権利は消滅する。
【0005】また、「当り」の組合せ以外の「はずれ」
の表示態様の組合せのうち、複数の可変表示装置の表示
結果のうちの一部が未だに導出表示されていない段階に
おいて、既に表示結果が導出表示されている可変表示装
置の表示態様が特定の表示態様の組合せとなる表示条件
を満たしている状態を「リーチ」という。遊技者は、権
利をいかにして発生させて継続させるか、大当りをいか
にして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
【0006】第3種パチンコ遊技機における遊技進行
は、マイクロコンピュータ等による遊技制御手段によっ
て制御される。遊技制御手段は、遊技の進行の他、可変
表示装置の表示制御、ランプなどの発光体の制御、およ
びスピーカなどの音声出力制御などの遊技全体の制御を
実行する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、可変表示装置
に表示される識別情報の可変表示の態様を多岐に渡るよ
うな構成とすると可変表示制御に関するプログラムの容
量が大きくなる。従って、プログラム容量に制限のある
遊技制御手段のマイクロコンピュータで可変表示装置に
表示される識別情報等を制御することは困難である。音
声や発光体に関する制御についても同様のことが言え
る。
【0008】そこで、遊技制御手段のマイクロコンピュ
ータとは別の表示制御用のマイクロコンピュータ(表示
制御手段)などを用いることが得策であると考えられる
が、表示制御用のマイクロコンピュータなどを設けた場
合、遊技制御手段は、遊技制御状態と可変表示制御状態
などとの同期をとるために、遊技の進行に応じて適宜表
示制御用のマイクロコンピュータなどに制御信号を送る
必要がある。
【0009】しかし、第3種パチンコ遊技機では、権利
発生状態中であっても可変表示装置の可変表示処理が実
行されるため、可変表示制御状態と発光体や音声などの
状態との同期をとることが好ましくない場合がある。従
って、遊技制御手段のマイクロコンピュータとは別のマ
イクロコンピュータを用いて、表示、発光体および音声
の制御を実行する構成とすることが困難であった。
【0010】本発明は、遊技者に有利な遊技状態であっ
ても可変表示制御が実行される遊技機において、遊技制
御手段とは別に複数の演出制御基板を設ける構成として
も、的確な遊技進行を実行することが可能な遊技機を提
供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による遊技機は、
表示状態が変化可能な可変表示装置を備え、可変表示装
置の可変表示を開始した後に表示結果があらかじめ定め
られた特定の表示態様となったことを条件に遊技者に有
利な特定遊技状態(例えば、権利発生状態)に制御可能
となり、特定遊技状態に制御されている場合においても
可変表示装置の可変表示を行い表示結果を導出すること
が可能な遊技機であって、遊技の進行に関わる演出を行
うための演出用電気部品と、演出用電気部品を制御する
ための演出制御手段(例えば、ランプ制御手段、音制御
手段)と、可変表示装置を制御する表示制御手段と、遊
技の進行の制御を行い、可変表示の開始条件の成立に応
じて、可変表示開始信号(例えば、変動パターンコマン
ド)を表示制御手段に対して送信するとともに、可変表
示に関わる演出を開始するための演出開始信号(例え
ば、変動パターンコマンド)を演出制御手段に対して送
信することが可能な遊技制御手段とを含み、遊技制御手
段は、遊技状態が特定遊技状態になっている場合におい
て可変表示の開始条件が成立した場合は、表示制御手段
に対して可変表示開始信号を送信し、演出制御手段に対
して演出開始信号を送信しないことを特徴とするもので
ある。
【0012】遊技制御手段が、可変表示の停止条件の成
立に応じて、可変表示の停止を示す可変表示停止信号
(例えば、図柄停止コマンド)を表示制御手段に対して
送信するとともに、演出の停止を示す演出停止信号を演
出制御手段に対して送信可能であり、遊技制御手段は、
遊技状態が特定遊技状態になっている場合は、演出制御
手段に対して、演出停止信号を送信しないように構成さ
れていてもよい。
【0013】遊技制御手段が、表示制御手段または演出
制御手段を制御するための制御信号を送信する場合に、
送信する先を設定する送信先設定手段を含み、送信先設
定手段が、遊技状態が特定遊技状態になっている場合
は、可変表示の開始条件が成立した場合であっても、演
出制御手段を送信先として設定しないように構成されて
いてもよい。
【0014】また、本発明による遊技機は、表示状態が
変化可能な可変表示装置を備え、可変表示装置の可変表
示を開始した後に表示結果があらかじめ定められた特定
の表示態様となったことを条件に遊技者に有利な特定遊
技状態に制御可能となり、特定遊技状態に制御されてい
る場合においても可変表示装置の可変表示を行い表示結
果を導出することが可能な遊技機であって、遊技の進行
に関わる演出を行うための演出用電気部品と、演出用電
気部品を制御するための演出制御手段と、可変表示装置
を制御する表示制御手段と、遊技の進行の制御を行い、
可変表示の開始条件の成立に応じて、可変表示開始信号
を表示制御手段に対して送信するとともに、可変表示に
関わる演出を開始するための演出開始信号を演出制御手
段に対して送信することが可能な遊技制御手段とを含
み、遊技制御手段が、遊技状態が特定遊技状態になって
いる場合において可変表示の開始条件が成立した場合
は、表示制御手段に対して可変表示開始信号を送信する
とともに、演出制御手段に対して前記演出開始信号を送
信し、表示制御手段は、遊技状態が特定遊技状態となっ
ている場合であっても、可変表示装置について、遊技制
御手段からの可変表示開始信号にもとづく制御を実行
し、演出制御手段が、遊技状態が特定遊技状態となって
いる場合は、演出用電気部品について、遊技制御手段か
らの演出開始信号にもとづく制御を実行しないことを特
徴とするものである。
【0015】遊技制御手段は、遊技状態が特定遊技状態
となる場合に、演出制御手段に対して特定遊技状態開始
信号を送信し、特定遊技状態の終了に応じて特定遊技状
態終了信号を送信し、演出制御手段は、遊技制御手段か
らの特定遊技状態開始信号の受信によってセットされ、
遊技制御手段からの特定遊技状態終了信号の受信に応じ
てリセットされる遊技状態判定手段(例えば、権利発生
状態中フラグ)を備え、演出制御手段が、遊技状態判定
手段の状態に応じて、遊技状態が特定遊技状態に制御さ
れている期間中であるか否かを判定し、演出開始信号に
もとづく演出用電気部品の制御を行うか否かを決定する
ように構成されていてもよい。
【0016】遊技制御手段が演出制御手段に対して送信
する演出開始信号を含む制御信号は、制御信号の分類を
示すコマンドデータと、電気部品の制御内容を示すコマ
ンドデータとを含み、演出制御手段が、制御信号の分類
を示すコマンドデータにより演出開始信号であるか否か
を判定することにより、演出用電気部品の制御を行うか
否か決定するように構成されていてもよい。
【0017】演出制御手段には、遊技機に設けられてい
る音発生手段の制御を行う音制御手段が含まれていても
よい。
【0018】演出制御手段には、遊技機に設けられてい
る発光体の制御を行う発光体制御手段が含まれていても
よい。
【0019】遊技球を用いて遊技を行うことが可能な遊
技機であって、遊技者に有利な状態と遊技者に不利な状
態とに変化可能な可変入賞球装置と、可変入賞球装置を
遊技者に有利な状態とすることが可能な作動領域とを備
え、遊技状態が特定遊技状態となっている場合に、作動
領域に遊技球が入賞することにより、可変入賞球装置が
遊技者に有利な状態となるように構成されていてもよ
い。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチン
コ遊技機の全体の構成について説明する。この実施の形
態では、始動通過にもとづいて可変表示される図柄の停
止図柄が所定の図柄の組み合わせになると所定の電動役
物が開放し、その電動役物への入賞があると所定の権利
が発生または継続するパチンコ遊技機(第3種パチンコ
遊技機)について説明する。図1は第3種パチンコ遊技
機の遊技盤1を正面からみた正面図である。遊技盤1
は、パチンコ遊技機の本体に着脱可能に取付けられる。
なお、以下の実施の形態では、第3種パチンコ遊技機を
例に説明を行うが、本発明による遊技機はパチンコ遊技
機に限られず、例えばコイン遊技機等であってもよい。
【0021】図1に示すように、遊技盤の前面には、発
射された打球を誘導するための誘導レール2が設けられ
ている。また、遊技盤1の前面には、遊技領域3が設け
られている。遊技領域3の中央付近には、7セグメント
LEDによる可変表示装置10が設けられている。可変
表示装置10は、背面に形成されている取付基板11に
よって、遊技盤1の前面に取付けられている。可変表示
装置10は、「左」、「中」、「右」の3つの図柄表示
エリア12a〜12cがあるLCD表示器(液晶表示装
置)12が設けられている。取付基板11には、図柄表
示エリア12a〜12cを囲む窓枠を有する表示窓11
aが形成されている。取付基板11の上部には、入賞口
13と、センターランプ14と、飾りLED15,16
とが設けられている。また、取付基板11の左右両側に
は、それぞれ飾りLED17,18が設けられている。
さらに、取付基板11の下部には、4個のLEDからな
る通過記憶表示器19が設けられている。この例では、
4個を上限として、後述する始動球検出スイッチ5によ
る通過検出がある毎に、通過記憶表示器19は点灯して
いる表示部を1つずつ増やす。そして、可変表示装置1
0での可変表示が開始される毎に、点灯している表示部
を1つ減らす。
【0022】可変表示装置10の下部には、始動球通過
口4が設けられている。始動球通過口4を通過した打球
は、始動球通過口4に設けられた始動球検出スイッチ5
によって検出される。なお、この実施の形態では、始動
球検出スイッチ5が打球を検出したことに応じて、可変
表示装置10の図柄表示エリア12a〜12cが変動を
開始するように制御される。
【0023】可変表示装置10の右側には、回転体20
が配置されている。回転体20は、遊技盤1の前面に取
付けられる取付板を有し、その取付板の前面に包囲枠が
突設され、包囲枠の内側のモータによって時計回り方向
に回転駆動される構造をなしている。回転体20の外周
部には、1個の打球を受け入れる球受凹部21が形成さ
れている。球受凹部21は、回転体20が回転して包囲
枠の上部に形成される作動入賞口22から入った打球を
受け入れることが可能な構成とされている。球受凹部2
1に受け止められた打球は、取付板の背面に導かれ、作
動球検出スイッチ23によって検出される。作動球検出
スイッチ23が権利発生状態中(特定遊技状態の一例)
に打球を検出することで、後述する可変入賞球装置50
が開放制御される。
【0024】可変表示装置10の左側方には、可変入賞
球装置としての権利発生装置30が設けられている。図
2は、権利発生装置30を正面からみた正面図である。
図3は、権利発生装置30の断面を示す縦断面図であ
る。図2、図3に示すように、権利発生装置30は、遊
技盤1の前面に取付けられる縦長形状の取付基板31を
有している。取付基板31の上側部分には、普通可変入
賞口32が設けられている。この普通可変入賞口32に
は、左右一対の開閉片33a,33bが設けられてい
る。開閉片33a,33bは、遊技盤1の裏面に配され
たソレノイド34の駆動にもとづいて傾動位置と垂直位
置との間で変動自在とされる。また、垂直位置にある開
閉片33a,33bの上方には、普通可変入賞口32へ
の打球の入賞を阻止する障害釘35が設けられている。
これにより、開閉片33a,33bは、ソレノイド34
がオンしているときには普通可変入賞口32を開放する
傾動状態となり、ソレノイド35がオフしているときに
は普通可変入賞口32を閉鎖する垂直状態となる。な
お、普通可変入賞口32内には、普通可変入賞口32へ
の入賞球数を検出する入賞球検出スイッチ36が設けら
れている。
【0025】取付基板31の下部には、入賞空間37が
設けられている。入賞空間37には、普通可変入賞口3
2の下流端と連通するC字状の球通路38と、球通路3
8からの入賞球を1個だけ球受面39aに停留して上下
方向への移動が可能な可動部材39と、可動部材39の
移動における上端位置で球受面39aの停留球を右方向
に転送する転送路40とが設けられている。可動部材3
9の球受面39aは、右方向に下り傾斜しており、その
右側端部には、下方に突出した規制片39bが形成され
ている。また、転送路40の下方には、可動部材39の
球受面39a上を通った入賞球を一時的に貯留するため
の貯留空間40aが設けられている。可動部材39の可
動方向(上下方向)における遊技盤1の表面には、可動
部材39の移動を規制するための案内溝41が設けられ
ている。案内溝41の裏面側には、可動部材39の駆動
源となるモータ42が設けられ、モータ42の駆動軸4
2aには、その回転動作を可動部材39の進退動作に変
換するためのカム43が軸着されている。
【0026】入賞空間37には、余剰球受入口44が球
通路38の途中経路に形成され、入賞球受入口(普通領
域)45が案内溝41の下方に形成されており、さら
に、特定球受入口(特定領域)46が転送路40の下流
端部に形成されている。また、入賞空間37には、入賞
空間37内での入賞球の動きが視認可能な透明材料の前
面板37aと、遊技内容に応じた所定の遊技演出を行う
ためのLED47が設けられている。また、特定球受入
口46に入賞した打球を検出するとともに、この検出動
作にもとづいて権利発生状態を発生し得る特定球検出ス
イッチ48を有している。さらに、カム43との係合に
もとづいてモータ42の駆動をオン/オフし、結果とし
て可動部材39を移動の上端位置で所定時間停止させる
カムスイッチ49が設けられている。
【0027】ここで、権利発生装置30内での入賞球の
動作について説明する。図4は、権利発生装置30内に
おける遊技球の動きの例を示す説明図である。先ず、可
変表示装置10の表示結果が当り図柄となると、図4
(A)に示すように、開閉片33a,33bが所定時間
開放され、打球が容易に入賞可能な状態となり、矢印a
に示すように入賞空間37内に打球が導かれる。なお、
開閉片33a,33bが開放状態にあるときには、可動
部材39は、下端位置に停止した状態となっている。こ
のようにして打球が入賞すると、図4(B)に示すよう
に、入賞空間37内に導かれた1個目から3個目までの
各入賞球が、可動部材39の球受面39a上を通り、そ
れぞれ貯留空間40aに貯留される。すると、矢印bで
示す4個目の入賞球は、貯留空間40a内に貯留されて
いる入賞球によって球受面39a上の移動が規制される
ため、球受面39a上に停留されるようになる。なお、
貯留空間40a内での入賞球の貯留は、下端位置にある
可動部材39の規制片39bが入賞球受入口45に入賞
球が流入することを規制することによって行われてい
る。また、5個目以降の入賞球がある場合には、5個目
および6個目の入賞球は、球受面39a上に停留された
入賞球によって余剰球受入口44の下流側の球通路13
に停留されるようになる。
【0028】そして、所定時間が経過すると、4個目の
入賞球を停留した可動部材39が上方に移動され、貯留
空間40a内の1個目から3個目のまでの各入賞球は、
図4(C)に示すように、規制片39bの規制解除に伴
って矢印cに示すように入賞球受入口45に流される。
なお、可動部材39の上方移動に伴って、権利発生装置
内に停留されていた5個目以降の入賞球も入賞球受入口
45に流される。4個目の入賞球は、可動部材39が上
端位置で停止すると、図4(D)に示すように、球受面
39a上から転送路40上に送られ、矢印dで示すよう
に特定球受入口46に入る。このようにして権利発生装
置内にて入賞球が動作し、特定球受入口46に入賞球が
入ることによって権利発生状態が発生する。
【0029】可変表示装置10の下方位置には、特別可
変入賞口51を備える可変入賞球装置50が設けられて
いる。特別可変入賞口51は、権利発生状態においてソ
レノイド52によって開状態とされる左右一対の開閉翼
片53a,53bが設けられている。この実施の形態で
は、開閉翼片53a,53bが特別可変入賞口51を開
閉する手段となる。特別可変入賞口51から遊技盤1の
背面に導かれた入賞球は、各入賞球検出スイッチ54
a,54bによって検出される。各入賞球検出スイッチ
54a,54bによって所定個数(例えば10個)の入
賞球が検出されると、開閉翼片53a,53bが閉成さ
れる。可変表示装置10には、入賞球検出スイッチ54
aによって検出される入賞球数を表示する7セグメント
LED55と、遊技演出を行うための飾りLED56〜
58と、左右の各入賞口59a,59bが設けられてい
る。
【0030】さらに、遊技盤1には、入賞口60が設け
られ、遊技球の入賞口60への入賞は、対応して設けら
れている入賞口スイッチによって検出される。遊技領域
3の左右周辺には、各サイドLED61a〜61eを内
蔵した左サイド遊技効果LED61、各サイドLED6
2a〜62eを内蔵した右サイド遊技効果LED62、
風車ランプ63aが内蔵されている左右の風車63、レ
ール飾りランプ64が設けられ、下部には、入賞しなか
った打球を吸収するアウト口65がある。また、図示は
しないが、遊技領域3の外側の左右上部には、効果音を
発する複数のスピーカが設けられている。また、遊技領
域3の外周には、図示はしないが、景品球払出時に点灯
する賞球ランプ、補給球が切れたときに点灯する球切れ
ランプ、遊技効果LEDなどの発光体が設けられてい
る。
【0031】打球発射装置から発射された打球は、誘導
レール2を通って遊技領域3に入り、その後、遊技領域
3を下りてくる。打球が始動球通過口4を通って始動球
検出スイッチ5で検出されると、図柄の変動を開始でき
る状態であれば、可変表示装置10の図柄表示部12a
〜12cに表示されている図柄(例えば、数字)が連続
的に変化する状態になる。図柄の変動を開始できる状態
でなければ、始動通過記憶を1増やす。
【0032】可変表示装置10内の画像の回転は、一定
時間が経過したときに停止する。停止時の画像の組み合
わせが権利発生図柄の組み合わせとなると、権利発生装
置30の開閉片33a,33bが、一定時間経過するま
で開放する。次いで、権利発生装置30の入賞空間37
内の特定球検出スイッチ48に打球が導かれると、権利
発生状態となる。権利発生状態が継続しているときに、
打球が回転体20の球受凹部21に入賞して作動球検出
スイッチ23をオンさせると、可変入賞球装置50の開
閉翼片53a,53bが開放される。そして、権利発生
状態が継続していれば、打球が回転体20の球受凹部2
1に入賞する毎に繰り返される(開放サイクル)。ただ
し、権利発生状態の継続は、権利発生状態中に再度入賞
空間37内の特定球検出スイッチ48に打球が誘導され
たとき、または、作動球検出スイッチ23において所定
個数(例えば、16個)の入賞球が検出されたことによ
って終了する。
【0033】なお、図示はしないが、可変表示装置10
の背面には機構板が配されている。この機構板には、遊
技制御用マイクロコンピュータ等が搭載された後述する
遊技制御基板(主基板)310、可変表示装置10を制
御する後述する表示制御基板800、遊技球の払出制御
を行う賞球制御用マイクロコンピュータ等が搭載された
後述する払出制御基板370が設置されている。さら
に、機構板の下部には、モータの回転力を利用して打球
を遊技領域3に発射する図示しない打球発射装置と、左
サイド遊技効果LED61、右サイド遊技効果LED6
2、風車ランプ63a、レール飾りランプ64などの発
光体を制御するための後述するランプ制御基板350、
効果音を発するスピーカの音声出力制御を行うための後
述する音制御基板700が設置されている。
【0034】図5は、主基板310における回路構成の
一例を示すブロック図である。なお、図5には、払出制
御基板370、ランプ制御基板350、音制御基板70
0、発射制御基板910および表示制御基板800も示
されている。主基板310には、プログラムに従ってパ
チンコ遊技機1を制御する基本回路311と、始動球検
出スイッチ5、作動球検出スイッチ23、入賞球検出ス
イッチ36、特定球検出スイッチ48および入賞検出ス
イッチ54a,54bからの信号を基本回路311に与
えるスイッチ回路316と、開閉片33a,33bを開
閉するソレノイド34および開閉翼片53a,53bを
開閉するソレノイド52等を基本回路311からの指令
に従って駆動するソレノイド回路317と、可動部材3
9の駆動源となるモータ42等を基本回路311からの
指令に従って駆動するモータ回路318とが搭載されて
いる。
【0035】また、基本回路311から与えられるデー
タに従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示
装置10の画像表示開始に利用された始動通過球の個数
を示す有効始動情報、権利発生状態が生じたことを示す
権利発生情報等をホール管理コンピュータ等のホストコ
ンピュータに対して出力する情報出力回路319を含
む。
【0036】基本回路311は、ゲーム制御用のプログ
ラム等を記憶するROM312、ワークメモリとして使
用される記憶手段の一例であるRAM313、プログラ
ムに従って制御動作を行うCPU314およびI/Oポ
ート部315を含む。この実施の形態では、ROM31
2,RAM313はCPU314に内蔵されている。す
なわち、CPU314は、1チップマイクロコンピュー
タである。なお、1チップマイクロコンピュータは、少
なくともRAM313が内蔵されていればよく、ROM
312およびI/Oポート部315は外付けであっても
内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部315
は、マイクロコンピュータにおける情報入出力可能な端
子である。
【0037】さらに、主基板310には、電源投入時に
基本回路311をリセットするためのシステムリセット
回路320と、基本回路311から与えられるアドレス
信号をデコードしてI/Oポート部315のうちのいず
れかのI/Oポートを選択するための信号を出力するア
ドレスデコード回路321とが設けられている。なお、
球払出装置から主基板310に入力されるスイッチ情報
もあるが、図5ではそれらは省略されている。
【0038】遊技球を打撃して発射する打球発射装置は
発射制御基板910上の回路によって制御される駆動モ
ータ911で駆動される。そして、駆動モータ911の
駆動力は、操作ノブ912の操作量に従って調整され
る。すなわち、発射制御基板910上の回路によって、
操作ノブ912の操作量に応じた速度で打球が発射され
るように制御される。
【0039】なお、この実施の形態では、ランプ制御基
板350に搭載されているランプ制御手段が、遊技盤1
に設けられているセンターランプ14、飾りLED15
〜18、通過記憶表示器19、LED47,55、飾り
LED56〜58、左サイド遊技効果LED61、右サ
イド遊技効果LED62、風車ランプ63aおよびレー
ル飾りランプ64の表示制御を行う。ここで、ランプ制
御手段は発光体制御手段の一例である。また、図柄を可
変表示する可変表示装置10のLCD表示器12の表示
制御は、表示制御基板800に搭載されている表示制御
手段によって行われる。
【0040】図6は、表示制御基板800内の回路構成
を、LCD表示器12、主基板310の出力ポート(ポ
ート0,2)315A,315Cおよび出力バッファ回
路322,322Aとともに示すブロック図である。出
力ポート(出力ポート2)315Cからは8ビットのデ
ータが出力され、出力ポート315Aからは1ビットの
ストローブ信号(INT信号)が出力される。
【0041】表示制御用CPU801は、制御データR
OM802に格納されたプログラムに従って動作し、主
基板310からノイズフィルタ807および入力バッフ
ァ回路805Bを介してINT信号が入力されると、入
力バッファ回路805Aを介して表示制御コマンドを受
信する。入力バッファ回路805A,805Bとして、
例えば汎用ICである74HC540,74HC14を
使用することができる。なお、表示制御用CPU801
がI/Oポートを内蔵していない場合には、入力バッフ
ァ回路805A,805Bと表示制御用CPU801と
の間に、I/Oポートが設けられる。
【0042】そして、表示制御用CPU801は、受信
した表示制御コマンドに従って、LCD表示器12に表
示される画面の表示制御を行う。具体的には、表示制御
コマンドに応じた指令をVDP(ビデオディスプレイプ
ロセッサ)803に与える。VDP803は、キャラク
タROM804から必要なデータを読み出す。VDP8
03は、入力したデータに従ってLCD表示器12に表
示するための画像データを生成し、R,G,B信号およ
び同期信号をLCD表示器12に出力する。
【0043】なお、図6には、VDP803をリセット
するためのリセット回路808、VDP803に動作ク
ロックを与えるための発振回路809、および使用頻度
の高い画像データを格納するキャラクタROM804も
示されている。キャラクタROM804に格納される使
用頻度の高い画像データとは、例えば、LCD表示器1
2に表示される人物、動物、または、文字、図形もしく
は記号等からなる画像などである。
【0044】入力バッファ回路805A,805Bは、
主基板310から表示制御基板800へ向かう方向にの
み信号を通過させることができる。従って、表示制御基
板800側から主基板310側に信号が伝わる余地はな
い。すなわち、入力バッファ回路805A,805B
は、入力ポートとともに不可逆性情報入力手段を構成す
る。表示制御基板800内の回路に不正改造が加えられ
ても、不正改造によって出力される信号が主基板310
側に伝わることはない。
【0045】なお、出力ポート315A,315Cの出
力をそのまま表示制御基板800に出力してもよいが、
単方向にのみ信号伝達可能な出力バッファ回路322,
322Aを設けることによって、主基板310から表示
制御基板800への一方向性の信号伝達をより確実にす
ることができる。すなわち、出力バッファ回路322,
322Aは、出力ポートともに不可逆性情報出力手段を
構成する。
【0046】また、高周波信号を遮断するノイズフィル
タ807として、例えば3端子コンデンサやフェライト
ビーズが使用されるが、ノイズフィルタ807の存在に
よって、表示制御コマンドに基板間でノイズが乗ったと
しても、その影響は除去される。なお、主基板310の
バッファ回路322,322Aの出力側にもノイズフィ
ルタを設けてもよい。
【0047】図7は、主基板310およびランプ制御基
板350における信号送受信部分を示すブロック図であ
る。この実施の形態では、ランプ制御基板350に搭載
されているランプ制御手段が、センターランプ14、飾
りLED15〜18、LED47,55、飾りLED5
6〜58、左サイド遊技効果LED61、右サイド遊技
効果LED62、風車ランプ63aおよびレール飾りラ
ンプ64の点灯/消灯を示すランプ制御コマンドが主基
板310からランプ制御基板350に出力される。ま
た、通過記憶表示器19の点灯個数を示すランプ制御コ
マンドも主基板310からランプ制御基板350に出力
される。
【0048】図7に示すように、ランプ制御に関するラ
ンプ制御コマンドは、基本回路311におけるI/Oポ
ート部315の出力ポート(出力ポート0,3)315
A,315Dから出力される。出力ポート(出力ポート
3)315Dは8ビットのデータを出力し、出力ポート
315Aは1ビットのINT信号を出力する。ランプ制
御基板350において、主基板310からの制御コマン
ドは、入力バッファ回路355A,355Bを介してラ
ンプ制御用CPU351に入力する。なお、ランプ制御
用CPU351がI/Oポートを内蔵していない場合に
は、入力バッファ回路355A,355Bとランプ制御
用CPU351との間に、I/Oポートが設けられる。
【0049】ランプ制御基板350において、ランプ制
御用CPU351は、各制御コマンドに応じて定義され
ているセンターランプ14、飾りLED15〜18、L
ED47,55、飾りLED56〜58、左サイド遊技
効果LED61、右サイド遊技効果LED62、風車ラ
ンプ63aおよびレール飾りランプ64の点灯/消灯パ
ターンに従って、点灯/消灯信号を出力する。点灯/消
灯信号は、センターランプ14などの該当する発光体に
出力される。なお、点灯/消灯パターンは、ランプ制御
用CPU351の内蔵ROMまたは外付けROMに記憶
されている。
【0050】入力バッファ回路355A,355Bとし
て、例えば、汎用のCMOS−ICである74HC54
0,74HC14が用いられる。入力バッファ回路35
5A,355Bは、主基板31からランプ制御基板35
0へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。
従って、ランプ制御基板350側から主基板310側に
信号が伝わる余地はない。たとえ、ランプ制御基板35
0内の回路に不正改造が加えられても、不正改造によっ
て出力される信号がメイン基板310側に伝わることは
ない。なお、入力バッファ回路355A,355Bの入
力側にノイズフィルタを設けてもよい。
【0051】また、主基板310において、出力ポート
315A,315Dの外側にバッファ回路322,32
3Aが設けられている。バッファ回路322,323A
として、例えば、汎用のCMOS−ICである74HC
250,74HC14が用いられる。このような構成に
よれば、外部から主基板310の内部に入力される信号
が阻止されるので、ランプ制御基板350から主基板3
10に信号が与えられる可能性がある信号ラインをさら
に確実になくすことができる。なお、バッファ回路32
2,323Aの出力側にノイズフィルタを設けてもよ
い。
【0052】図8は、主基板310における音制御コマ
ンドの信号送信部分および音制御基板700の構成例を
示すブロック図である。この実施の形態では、遊技進行
に応じて、遊技領域3の外側に設けられているスピーカ
の音声出力を指示するための音制御コマンドが、主基板
310から音制御基板700に出力される。
【0053】図8に示すように、音制御コマンドは、基
本回路311におけるI/Oポート部315の出力ポー
ト(出力ポート0,4)315A,315Eから出力さ
れる。出力ポート(出力ポート4)314Eからは8ビ
ットのデータが出力され、出力ポート315Aからは1
ビットのINT信号が出力される。音制御基板700に
おいて、主基板310からの各信号は、入力バッファ回
路705A,705Bを介して音声制御用CPU701
に入力する。なお、音声制御用CPU701がI/Oポ
ートを内蔵していない場合には、入力バッファ回路70
5A,705Bと音声制御用CPU701との間に、I
/Oポートが設けられる。
【0054】そして、例えばディジタルシグナルプロセ
ッサによる音声合成回路702は、音声制御用CPU7
01の指示に応じた音声や効果音を発生し音量切替回路
703に出力する。音量切替回路703は、音声制御用
CPU701の出力レベルを、設定されている音量に応
じたレベルにして音量増幅回路704に出力する。音量
増幅回路704は、増幅した音声信号をスピーカに出力
する。
【0055】入力バッファ回路705A,705Bとし
て、例えば、汎用のCMOS−ICである74HC54
0,74HC14が用いられる。入力バッファ回路70
5A,705Bは、主基板310から音制御基板700
へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。よ
って、音制御基板700側から主基板310側に信号が
伝わる余地はない。従って、音制御基板700内の回路
に不正改造が加えられても、不正改造によって出力され
る信号が主基板31側に伝わることはない。なお、入力
バッファ回路705A,705Bの入力側にノイズフィ
ルタを設けてもよい。
【0056】また、主基板310において、出力ポート
315A,315Eの外側にバッファ回路322,32
2Aが設けられている。バッファ回路322,322A
として、例えば、汎用のCMOS−ICである74HC
250,74HC14が用いられる。このような構成に
よれば、外部から主基板310の内部に入力される信号
が阻止されるので、音制御基板700から主基板310
に信号が与えられる可能性がある信号ラインをさらに確
実になくすことができる。なお、バッファ回路620,
67Aの出力側にノイズフィルタを設けてもよい。
【0057】次に遊技機の動作について説明する。図9
は、主基板310におけるCPU314が実行するメイ
ン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電
源が投入され、CPU314が起動すると、メイン処理
において、CPU314は、まず、必要な初期設定を行
う。
【0058】初期設定処理において、CPU314は、
まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割
込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、ス
タックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定
する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタ
の初期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス
(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)お
よびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステッ
プS5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定
する(ステップS6)。
【0059】この実施の形態で用いられるCPU314
は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回
路(CTC)も内蔵している。また、CTCは、2本の
外部クロック/タイマトリガ入力CLK/TRG2,3
と2本のタイマ出力ZC/TO0,1を備えている。
【0060】この実施の形態で用いられているCPU3
14には、マスク可能な割込(INT)のモードとして
以下の3種類のモードが用意されている。なお、マスク
可能な割込が発生すると、CPU314は、自動的に割
込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの
内容をスタックにセーブする。
【0061】割込モード0:割込要求を行った内蔵デバ
イスがRST命令(1バイト)またはCALL命令(3
バイト)をCPUの内部データバス上に送出する。よっ
て、CPU314は、RST命令に対応したアドレスま
たはCALL命令で指定されるアドレスの命令を実行す
る。リセット時に、CPU314は自動的に割込モード
0になる。よって、割込モード1または割込モード2に
設定したい場合には、初期設定処理において、割込モー
ド1または割込モード2に設定するための処理を行う必
要がある。
【0062】割込モード1:割込が受け付けられると、
常に0038(h)番地に飛ぶモードである。
【0063】割込モード2:CPU314の特定レジス
タ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出
力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合
成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。す
なわち、割込番地は、上位アドレスが特定レジスタの値
とされ下位アドレスが割込ベクタとされた2バイトで示
されるアドレスである。従って、任意の(飛び飛びでは
あるが)偶数番地に割込処理を設置することができる。
各内蔵デバイスは割込要求を行うときに割込ベクタを送
出する機能を有している。
【0064】よって、割込モード2に設定されると、各
内蔵デバイスからの割込要求を容易に処理することが可
能になり、また、プログラムにおける任意の位置に割込
処理を設置することが可能になる。さらに、割込モード
1とは異なり、割込発生要因毎のそれぞれの割込処理を
用意しておくことも容易である。上述したように、この
実施の形態では、初期設定処理のステップS2におい
て、CPU314は割込モード2に設定される。
【0065】そして、電源断時にバックアップRAM領
域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の
停電発生NMI処理)が行われたか否か確認する(ステ
ップS7)。この実施の形態では、不測の電源断が生じ
た場合には、バックアップRAM領域のデータを保護す
るための処理が行われている。そのような保護処理が行
われていた場合をバックアップありとする。バックアッ
プなしを確認したら、CPU314は初期化処理を実行
する。
【0066】この実施の形態では、バックアップRAM
領域にバックアップデータがあるか否かは、電源断時に
バックアップRAM領域に設定されるバックアップフラ
グの状態によって確認される。この例では、図10に示
すように、バックアップフラグ領域に「55H」が設定
されていればバックアップあり(オン状態)を意味し、
「55H」以外の値が設定されていればバックアップな
し(オフ状態)を意味する。
【0067】バックアップありを確認したら、CPU3
14は、バックアップRAM領域のデータチェック(こ
の例ではパリティチェック)を行う。不測の電源断が生
じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域の
データは保存されていたはずであるから、チェック結果
は正常になる。チェック結果が正常でない場合には、内
部状態を電源断時の状態に戻すことができないので、停
電復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実
行する。
【0068】チェック結果が正常であれば(ステップS
8)、CPU314は、遊技制御手段の内部状態と表示
制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電源断時の
状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う(ステップS
9)。そして、バックアップRAM領域に保存されてい
たPC(プログラムカウンタ)の退避値がPCに設定さ
れ、そのアドレスに復帰する。
【0069】初期化処理では、CPU314は、まず、
RAMクリア処理を行う(ステップS11)。また、所
定の作業領域(例えば、図柄判定用乱数カウンタ、図柄
判定用バッファ、払出コマンド格納ポインタなど)に初
期値を設定する初期値設定処理も行われる。さらに、サ
ブ基板(ランプ制御基板350、払出制御基板370、
音制御基板700、表示制御基板800)を初期化する
ための処理を実行する(ステップS13)。サブ基板を
初期化する処理とは、例えば初期設定のためのコマンド
を送出する処理である。
【0070】そして、2ms毎に定期的にタイマ割込が
かかるようにCPU314に設けられているCTCのレ
ジスタの設定が行われる(ステップS14)。すなわ
ち、初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ
(時間定数レジスタ)に設定される。そして、初期設定
処理のステップS1において割込禁止とされているの
で、初期化処理を終える前に割込が許可される(ステッ
プS15)。
【0071】この実施の形態では、CPU314の内蔵
CTCが繰り返しタイマ割込を発生するように設定され
る。この実施の形態では、繰り返し周期は2msに設定
される。そして、タイマ割込が発生すると、図11に示
すように、CPU314は、例えばタイマ割込が発生し
たことを示すタイマ割込フラグをセットする(ステップ
S12)。
【0072】初期化処理の実行(ステップS11〜S1
5)が完了すると、メイン処理で、タイマ割込が発生し
たか否かの監視(ステップS17)の確認が行われるル
ープ処理に移行する。なお、ループ内では、表示用乱数
更新処理(ステップS16)も実行される。
【0073】CPU314は、ステップS17におい
て、タイマ割込が発生したことを認識すると、ステップ
S21〜S31の遊技制御処理を実行する。遊技制御処
理において、CPU314は、まず、スイッチ回路31
6を介して、始動球検出スイッチ5、作動球検出スイッ
チ23、入賞球検出スイッチ36、特定球検出スイッチ
48および入賞検出スイッチ54a,54b等のスイッ
チの状態を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ
処理:ステップS21)。
【0074】次いで、パチンコ遊技機1の内部に備えら
れている自己診断機能によって種々の異常診断処理が行
われ、その結果に応じて必要ならば警報が発せられる
(エラー処理:ステップS22)。
【0075】次に、遊技制御に用いられる図柄判定用の
乱数等の各判定用乱数を示す各カウンタを更新する処理
を行う(ステップS23)。CPU314は、さらに、
停止図柄の種類を決定する乱数等の表示用乱数を更新す
る処理を行う(ステップS24)。
【0076】図12は、各乱数を示す説明図である。各
乱数は、以下のように使用される。 (1)ランダム1:当りを発生させるか否か決定する
(当り判定用=図柄決定用) (2)ランダム2−1〜2−3:左右中のはずれ図柄決
定用 (3)ランダム3:当り時の図柄の組合せを決定する
(当り図柄決定用=図柄判定用) (4)ランダム4:リーチ時などの変動パターンを決定
する(変動パターン決定用)
【0077】なお、遊技効果を高めるために、上記
(1)〜(4)の乱数以外の乱数も用いられている。ス
テップS23では、CPU314は、(1)の当り判定
用乱数および(3)の当り図柄判定用乱数を生成するた
めのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すな
わち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が
表示用乱数である。
【0078】さらに、CPU314は、図柄プロセス処
理を行う(ステップS25)。図柄プロセス制御では、
遊技状態に応じてパチンコ遊技機を所定の順序で制御す
るための図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選
び出されて実行される。そして、図柄プロセスフラグの
値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
【0079】次いで、CPU314は、図柄に関する表
示制御コマンドをRAM313の所定の領域に設定して
表示制御コマンドを送出する処理を行う(表示制御コマ
ンド制御処理:ステップS27)。
【0080】さらに、CPU314は、例えばホール管
理用コンピュータに供給される権利発生情報、大当り情
報、始動情報などのデータを出力する情報出力処理を行
う(ステップS29)。
【0081】また、CPU314は、所定の条件が成立
したときにソレノイド回路317に駆動指令を行う(ス
テップS30)。ソレノイド回路317は、駆動指令に
応じてソレノイド34,52を駆動し、開閉片33a,
33bまたは開閉翼片53a,53bを開状態または閉
状態とする。なお、CPU314は、所定の条件が成立
したときにモータ回路318に駆動指令を行う。モータ
回路318は、駆動指令に応じてモータ42を駆動して
可動部材39に所定の動作をさせる。
【0082】そして、CPU314は、各入賞口への入
賞を検出するためのスイッチ54a,54bなどの検出
出力にもとづく賞球数の設定などを行う賞球処理を実行
する(ステップS31)。具体的には、入賞検出に応じ
て払出制御基板370に払出制御コマンドを出力する。
払出制御基板370に搭載されている払出制御用CPU
は、払出制御コマンドに応じて球払出装置を駆動する。
【0083】以上の制御によって、この実施の形態で
は、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。
なお、この実施の形態では、タイマ割込処理では例えば
割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなさ
れ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるが、
タイマ割込処理で遊技制御処理を実行してもよい。
【0084】また、メイン処理には遊技制御処理に移行
すべきか否かを判定する処理が含まれ、CPU314の
内部タイマが定期的に発生するタイマ割込にもとづくタ
イマ割込処理で遊技制御処理に移行すべきか否かを判定
するためのフラグのセット等がなされるので、遊技制御
処理の全てが確実に実行される。つまり、遊技制御処理
の全てが実行されるまでは、次回の遊技制御処理に移行
すべきか否かの判定が行われないので、遊技制御処理中
の全ての各処理が実行完了することは保証されている。
【0085】以上に説明したように、この実施の形態で
は、CTCやPIOを内蔵するCPU314に対して、
初期設定処理で割込モード2が設定される。従って、内
蔵CTCを用いた定期的なタイマ割込処理を容易に実現
できる。また、タイマ割込処理をプログラム上の任意の
位置に設置できる。また、内蔵PIOを用いたスイッチ
検出処理等を容易に割込処理で実現できる。その結果、
プログラム構成が簡略化され、プログラム開発工数が低
減する等の効果を得ることができる。
【0086】図13は打球が始動球通過口4を通過した
ことを判定する処理を示すフローチャートである。この
処理は、例えば特別図柄プロセス処理において実行され
る。打球が遊技盤1に設けられている始動球通過口4を
通過すると、始動球検出スイッチ5がオンする。例えば
特別図柄プロセス処理において、図13に示すように、
CPU314は、スイッチ回路316を介して始動球検
出スイッチ5がオンしたことを判定すると(ステップS
41)、始動通過記憶数が最大値である4に達している
かどうか確認する(ステップS42)。始動通過記憶数
が4に達していなければ、始動通過記憶数を1増やし
(ステップS43)、当り判定用乱数等の各乱数の値を
抽出する。そして、それらを始動通過記憶数の値に対応
した乱数値格納エリアに格納する(ステップS44)。
なお、始動通過記憶数が4に達している場合には、始動
通過記憶数を増やす処理を行わない。すなわち、この実
施の形態では、最大4個の始動球通過口4を通過した打
球数が記憶可能である。
【0087】CPU314は、ステップS25の特別図
柄プロセス処理において、図14に示すように始動通過
記憶数の値を確認する(ステップS51)。始動通過記
憶数が0でなければ、始動通過記憶数=1に対応する乱
数値格納エリアに格納されている値を読み出すとともに
(ステップS52)、始動通過記憶数の値を1減らし、
かつ、各乱数値格納エリアの値をシフトする(ステップ
S53)。すなわち、始動通過記憶数=n(n=2,
3,4)に対応する乱数値格納エリアに格納されている
各値を、始動通過記憶数=n−1に対応する乱数値格納
エリアに格納する。
【0088】そして、CPU314は、ステップS52
で読み出した値、すなわち抽出されている当り判定用乱
数の値にもとづいて当たり/はずれを決定する(ステッ
プS54)。ここでは、当り判定用乱数は0〜299の
範囲の値をとることにする。図15に示すように、低確
率時には例えばその値が「3」である場合に「当り」と
決定し、それ以外の値である場合には「はずれ」と決定
する。高確率時には例えばその値が「3」,「7」,
「79」,「103」,「107」のいずれかである場
合に「当り」と決定し、それ以外の値である場合には
「はずれ」と決定する。
【0089】当りと判定されたときには、当り図柄決定
用乱数(ランダム3)を抽出しその値に従って当り図柄
を決定する(ステップS55)。この実施の形態では、
抽出されたランダム3の値に応じた当り図柄テーブルに
設定されている図柄番号の各図柄が、当り図柄として決
定される。当り図柄テーブルには、複数種類の当り図柄
の組み合わせのそれぞれに対応した左右中の図柄番号が
設定されている。また、ステップS52で読み出した
値、すなわち抽出されている変動パターン決定用乱数
(ランダム4)の値にもとづいて図柄の変動パターンを
決定する(ステップS56)。
【0090】はずれと判定された場合には、CPU31
4は、当りとしない場合の停止図柄の決定を行う。この
実施の形態では、ステップS52で読み出した値、すな
わち抽出されているランダム2−1の値に従って左図柄
を決定する(ステップS57)。また、ランダム2−2
の値に従って中図柄を決定する(ステップS58)。そ
して、ランダム2−3の値に従って右図柄を決定する
(ステップS59)。ここで、決定された中図柄が左右
図柄と一致した場合には、中図柄に対応した乱数の値に
1加算した値に対応する図柄を中図柄の停止図柄とし
て、当り図柄と一致しないようにする。
【0091】さらに、CPU314は、左右図柄が同じ
になった場合には、すなわちリーチが成立することに決
定された場合には、ステップS52で読み出した値、す
なわち抽出されている変動パターン決定用乱数(ランダ
ム4)の値にもとづいて図柄の変動パターンを決定する
(ステップS60)。
【0092】高確率状態であるときに、はずれ時の変動
パターンとして変動時間が短縮されたものも使用される
場合があるが、このような場合には、CPU314は、
通常のはずれ時の変動パターンを用いるか短縮された変
動パターンを用いるのかを、例えば所定の乱数等を用い
て決定する。
【0093】以上のようにして、始動通過にもとづく図
柄変動の表示態様が当りとするか、リーチ態様とする
か、はずれとするか決定され、それぞれの停止図柄の組
合せが決定される。なお、この実施の形態では、遊技状
態が権利発生状態に制御されている場合であっても、可
変表示装置10のLCD表示器12での可変表示が実行
されて当り/はすれの判定がなされる。従って、図13
および図14に示した処理は、遊技状態が権利発生状態
に制御されている場合であっても実行される。
【0094】図16は、上述した遊技制御処理における
スイッチ処理(ステップS21)の一例を示すフローチ
ャートである。スイッチ処理において、先ず、CPU3
14は、権利発生状態中か否か確認する(ステップS2
1a)。この確認は、権利発生状態フラグの状態によっ
て行われる。権利発生状態フラグは、権利発生状態に移
行したときにセットされ、権利発生状態が終了したとき
にリセットされる。ステップS21aにて権利発生状態
中でなければ、CPU314は、特定球検出スイッチ4
8がオンしたか否か確認する(ステップS21b)。な
お、ステップS21bに確認は、特定球検出スイッチ4
8が有効となっているか否かの確認も含む。特定球検出
スイッチ48は、図柄が当りになってから所定期間有効
にされる。有効期間以外に特定球検出スイッチ48に遊
技球が導かれた場合には、権利は発生しない。特定球検
出スイッチ48がオンしたことを確認した場合には、C
PU314は、権利発生状態フラグをセットする(ステ
ップS21c)。
【0095】ステップS21aにて権利発生状態中であ
れば、CPU314は、大当り回数や各スイッチなどを
監視することで、権利発生状態が終了したか否かを確認
する(ステップS21d)。なお、権利発生状態は、権
利発生状態中に作動球検出スイッチ23が所定回数入賞
球を検出し、特別可変入賞口51が所定回数開放された
ことによって予め定められた大当りの継続回数が消化さ
れたときに終了する。また、権利発生状態は、権利発生
状態中にさらに権利を発生させるような動作が実行され
たとき(この例では特定球検出スイッチ48がオンした
とき)にも終了する。権利発生状態が終了したことを確
認した場合には、CPU314は、権利発生状態フラグ
をリセットする(ステップS21e)。そして、例えば
入賞検出スイッチ54a,54bなどの他のスイッチの
状態を確認し、その状態に応じた処理(例えば、該当す
るフラグのセット/リセット)を実行する(ステップS
21f)。
【0096】次に、主基板310から表示制御基板80
0に対する表示制御コマンドの送出について説明する。
図17は、主基板310から表示制御基板800に送信
される表示制御コマンドの信号線を示す説明図である。
図17に示すように、この実施の形態では、表示制御コ
マンドは、表示制御信号D0〜D7の8本の信号線で主
基板310から表示制御基板800に送信される。ま
た、主基板310と表示制御基板800との間には、ス
トローブ信号を送信するための表示制御INT信号の信
号線も配線されている。
【0097】この実施の形態では、表示制御コマンドは
2バイト構成であり、図18に示すように、1バイト目
はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はE
XT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭
ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータ
の先頭ビット(ビット7)は必ず「0」とされる。な
お、図18に示されたコマンド形態は一例であって他の
コマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御
コマンドが2つの制御信号で構成されていることになる
が、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であって
もよいし、3以上の複数であってもよい。
【0098】図19は、表示制御基板800に対する制
御コマンドを構成する8ビットの制御信号とINT信号
(ストローブ信号)との関係を示すタイミング図であ
る。図19に示すように、MODEまたはEXTのデー
タが出力ポートに出力されてから、所定期間が経過する
と、CPU314は、データ出力を示す信号であるIN
T信号をオン状態にする。また、そこから所定期間が経
過するとINT信号をオフ状態にする。
【0099】なお、ここでは、表示制御コマンドについ
て説明したが、他のサブ基板に送出される各制御コマン
ドも、図18および図19に示された形態と同一であ
る。
【0100】図20は、表示制御基板800に送出され
る表示制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。
図20に示す例において、コマンド8000(H)〜8
0XX(H)は、図柄を可変表示する可変表示装置10
における図柄の変動パターンを指定する表示制御コマン
ドである。なお、変動パターンを指定するコマンドは変
動開始指示も兼ねている。
【0101】コマンド8F00(H)は、電源投入時に
送出される図柄電源投入時指定コマンドである。表示制
御手段は、図柄電源投入時指定コマンドを受信すると、
初期表示を行う制御を開始する。
【0102】コマンド91XX(H)、92XX(H)
および93XX(H)は、図柄の左中右の停止図柄を指
定する表示制御コマンドである。また、コマンドA0X
X(H)は、図柄の可変表示の停止を指示する表示制御
コマンド(確定コマンド、図柄停止コマンド)である。
【0103】コマンドBXXXは、権利発生状態中に送
出される表示制御コマンドである。なお、コマンド80
XXやコマンド9XXXなどの他のコマンドも、権利発
生状態中であっても送出される。また、コマンドCXX
Xは、図柄の変動および権利発生状態中の遊技に関わら
ない可変表示装置10の表示状態に関する表示制御コマ
ンドである。
【0104】表示制御基板800の表示制御手段は、主
基板310の遊技制御手段から上述した表示制御コマン
ドを受信すると図20に示された内容に応じて可変表示
装置10のLCD表示器12の表示状態を変更する。
【0105】図21は、遊技の制御を行う主基板310
からランプ制御基板350に送出されるランプ制御コマ
ンドの内容の一例を示す説明図である。ランプ制御コマ
ンドもMODEとEXTの2バイト構成である。図21
に示す例において、コマンド80XX(X=4ビットの
任意の値)は、可変表示装置10のLCD表示器12に
おける図柄の変動パターンに対応したランプ・LED表
示制御パターンを指定するランプ制御コマンドである。
また、図示はしないが、コマンドA000は、図柄の可
変表示の停止時のランプ・LED表示制御パターンを指
示するランプ制御コマンドである。また、コマンドBX
XXは、権利発生状態中のランプ・LED表示制御パタ
ーンを指示するランプ制御コマンドである。そして、コ
マンド9001(H)は、客待ちデモンストレーション
時のランプ・LED表示制御パターンを指示するランプ
制御コマンドである。
【0106】なお、コマンド8XXX、9XXX,AX
XX、BXXXおよびCXXXは、遊技進行状況に応じ
て遊技制御手段から送出されるランプ制御コマンドであ
る。コマンド9101(H)は、遊技状態が権利発生状
態となったとき(具体的には、主基板310において権
利発生状態フラグがセットされたとき)に送出されるラ
ンプ制御コマンドである。コマンド9102(H)は、
権利発生状態が終了したとき(具体的には、主基板31
0において権利発生状態フラグがリセットされたとき)
に送出されるランプ制御コマンドである。ランプ制御手
段は、主基板310の遊技制御手段から上述したランプ
制御コマンドを受信すると図21に示された内容に応じ
てランプ・LEDの表示状態を変更する。なお、コマン
ド8XXX、9XXX,AXXX、BXXXおよびCX
XXは、表示制御コマンドや音制御コマンドと例えば共
通の制御状態において共通に用いられる。
【0107】コマンドE1XXは、記憶表示LED19
の点灯個数を示すランプ制御コマンドである。例えば、
ランプ制御手段は、記憶表示LED19における「X
X」で指定される個数の表示器を点灯状態とする。すな
わち、このコマンドは、保留個数という情報を報知する
ために設けられている発光体の制御を指示するコマンド
である。なお、記憶表示LED19の点灯個数に関する
コマンドが点灯個数の増減を示すように構成されていて
もよい。
【0108】図22は、遊技を制御する主基板310か
ら音制御基板700に送出される音制御コマンドの内容
の一例を示す説明図である。音制御コマンドもMODE
とEXTの2バイト構成である。図22に示す例におい
て、コマンド80XX(X=4ビットの任意の値)は、
図柄の変動期間における音発生パターンを指定する音制
御コマンドである。コマンドBXXX(X=4ビットの
任意の値)は、権利発生状態中の出力する音発生パター
ンを指定する音制御コマンドである。その他のコマンド
は、図柄の変動および当り遊技に関わらない音制御コマ
ンドである。コマンド9101(H)は、遊技状態が権
利発生状態となったとき(具体的には、主基板310に
おいて権利発生状態フラグがセットされたとき)に送出
される音制御コマンドである。コマンド9102(H)
は、権利発生状態が終了したとき(具体的には、主基板
310において権利発生状態フラグがリセットされたと
き)に送出される音制御コマンドである。音制御基板7
00の音制御手段は、主基板310の遊技制御手段から
上述した音制御コマンドを受信すると図22に示された
内容に応じて音声出力状態を変更する。
【0109】遊技制御手段から各電気部品制御基板(サ
ブ基板)に制御コマンドを出力しようとするときには、
コマンド送信テーブルの設定が行われる。なお、コマン
ド送信テーブルについては後で詳しく説明する。コマン
ド送信テーブルの設定は、例えば図柄プロセス処理など
の様々な処理において、必要に応じて設定される。この
実施の形態では、例えば権利発生状態などの所定の遊技
状態である場合には、変動パターンコマンドを所定のサ
ブ基板に対して送出しないようにするために、該当する
コマンドがコマンド送信テーブルに設定されないように
制御される。図23は、コマンド送信テーブル設定処理
の例を示すフローチャートである。この処理は、CPU
314が実行する各処理において、例えば、コマンド送
信テーブルの設定を行おうとする場合にコールされて実
行される。なお、変動パターンコマンドをコマンド送信
テーブルに設定する処理が実行される可能性のある制御
プログラムに、図23に示すコマンド送信テーブル設定
処理を組み込むようにしてもよい。
【0110】コマンド送信テーブル設定処理において、
CPU314は、先ず、コマンド送信テーブルに設定し
ようとしているコマンドの送信先のサブ基板がランプ制
御基板350または音制御基板700であるか否か確認
する(ステップS101)。この確認は、コマンド送信
テーブルに設定しようとしているコマンドのINTデー
タを参照することによって行われる(図26参照)。送
信先のサブ基板がランプ制御基板350または音制御基
板700であれば、CPU314は、設定しようとして
いるコマンドが変動パターンコマンドであるか否か確認
する(ステップS102)。本例では、MODEデータ
が80(H)またはA0(H)であるか否かによって確
認される。コマンド送信テーブルに設定しようとしてい
るコマンドが変動パターンコマンドであれば(MODE
データ=80(H)またはA0(H)であれば)、CP
U314は、権利発生状態中であるか否か確認する(ス
テップS103)。この確認は、権利発生状態フラグが
オンであるか否かによって行われる。権利発生状態中で
あれば、コマンド送信テーブルにコマンド(変動パター
ンコマンド)を設定することなく処理を終える。
【0111】ステップS101にて送信先のサブ基板が
ランプ制御基板350または音制御基板700でないと
判定された場合、ステップS102にてコマンド送信テ
ーブルに設定しようとしているコマンドが変動パターン
コマンドでないと判定された場合、または、ステップS
103にて権利発生状態中でないと判定された場合に
は、CPU314は、送出しようとしている制御コマン
ドをコマンド送信テーブルに設定する(ステップS10
4)。
【0112】このようにコマンド送信テーブル設定処理
を行うようにすることで、ランプ制御基板700および
音制御基板350に対する変動パターンコマンドが、権
利発生状態中に送信されてしまうことを防止することが
できるようになる。従って、この実施の形態では、権利
発生状態中には変動パターンコマンドが表示制御基板8
00に対してのみ送出されるので、可変表示装置10に
おける可変表示制御が実行されるとともに、発光体制御
や音出力制御に関しては権利発生状態中の制御が継続さ
れるようになる。よって、演出制御基板を複数設ける構
成としても、権利発生状態中における適切な制御を行う
ようにすることができる。
【0113】なお、後述するINTデータを設定する際
に、権利発生状態中であり、かつ、送信するコマンドが
変動パターンコマンド(80XX(H))または停止コ
マンド(A0XX(H))である場合には、ランプ制御
基板350および音制御基板700へコマンドを送信す
る旨を指すビット(図26参照)が設定されない(この
場合、該当ビットに「0」が設定される)ように構成し
てもよい。このように構成すれば、コマンドの送信時に
ランプ制御基板350および音制御基板700へのIN
T信号がONしないため、コマンドが送信されてしまう
ことを防止することができる。従って、権利発生状態中
には変動パターンコマンドが表示制御基板800に対し
てのみ送出されるので、可変表示装置10における可変
表示制御が実行されるとともに、発光体制御や音出力制
御に関しては権利発生状態中の制御が継続されるように
なる。よって、演出制御基板を複数設ける構成として
も、権利発生状態中における適切な制御を行うようにす
ることができる。
【0114】図24は、コマンド送信テーブルの一構成
例を示す説明図である。1つのコマンド送信テーブルは
3バイトで構成され、1バイト目にはINTデータが設
定される。また、2バイト目のコマンドデータ1には、
制御コマンドの1バイト目のMODEデータが設定され
る。そして、3バイト目のコマンドデータ2には、制御
コマンドの2バイト目のEXTデータが設定される。
【0115】なお、EXTデータそのものがコマンドデ
ータ2の領域に設定されてもよいが、コマンドデータ2
には、EXTデータが格納されているテーブルのアドレ
スを指定するためのデータ(バッファ指定データ)が設
定されるようにしてもよい。この実施の形態では、図2
5(A)に示すように、コマンドデータ2のビット7
(ワークエリア参照ビット)が0であれば、コマンドデ
ータ2にEXTデータそのものが設定されていることを
示す。なお、そのようなEXTデータはビット7が0で
あるデータである。また、図25(B)に示すように、
ワークエリア参照ビットが1であれば、他の7ビット
(図25(B)では、18種類のバッファをそれぞれ指
定する場合を想定しているため、ビット4〜ビット0が
使用され、ビット6およびビット5が未使用とされてい
る。)が、EXTデータが格納されているテーブルのア
ドレスを指定するためのオフセット(データの格納場所
を指定するための補償領域)であることを示す。なお、
上記18種類のバッファには、例えば図柄変動パターン
バッファ、図柄左図柄バッファ、図柄中図柄バッファ、
図柄右図柄バッファなどが含まれる。
【0116】図26はINTデータの一構成例を示す説
明図である。INTデータにおけるビット0は、払出制
御基板370に払出制御コマンドを送出すべきか否かを
示す。ビット0が「1」であるならば、払出制御コマン
ドを送出すべきことを示す。従って、CPU314は、
例えば賞球処理(メイン処理のステップS31)におい
て、INTデータに「01(H)」を設定する。また、
INTデータにおけるビット1は、表示制御基板800
に表示制御コマンドを送出すべきか否かを示す。ビット
1が「1」であるならば、表示制御コマンドを送出すべ
きことを示す。従って、CPU314は、例えば表示制
御コマンド制御処理(メイン処理のステップS27)に
おいて、INTデータに「02(H)」を設定する。I
NTデータのビット2,3は、それぞれ、ランプ制御コ
マンド、音制御コマンドを送出すべきか否かを示すビッ
トであり、CPU314は、それらのコマンドを送出す
べきタイミングになったら、この実施の形態では、例え
ば図柄プロセス処理等において上述したコマンド送信テ
ーブル設定処理(図23参照)をコールして、ポインタ
(例えば、図柄コマンド送信ポインタ)が指しているコ
マンド送信テーブルに、INTデータ、コマンドデータ
1およびコマンドデータ2を設定する。そして、コマン
ド送信テーブルに設定されたコマンドを送出するときに
は、INTデータの該当ビットが「1」に設定され、コ
マンドデータ1およびコマンドデータ2にMODEデー
タおよびEXTデータが設定される。
【0117】この実施の形態では、各制御コマンドにつ
いて、それぞれ複数のコマンド送信テーブルが用意さ
れ、使用すべきコマンド送信テーブルはコマンド送信前
に設定される。また、複数のコマンド送信テーブルを1
つのテーブルに設定してもよい。例えば、図27に示す
ように、複数の表示制御コマンドを格納することが可能
な複数のコマンド送信テーブルを含む1個のテーブルが
用意されている。従って、CPU314は、例えば、表
示制御コマンド制御処理において、ポインタが指してい
るコマンド送信テーブルから、INTデータ、コマンド
データ1およびコマンドデータ2を設定し、表示制御コ
マンドを送信する。そして、ポインタを更新する。その
後、ポインタが指定するコマンド送信テーブルが終了コ
ードを示すまで、表示制御コマンドの送信処理を繰り返
す。なお、各制御コマンドについて用意されるテーブル
の一部(例えば、払出個数指定コマンドが設定されるテ
ーブル)を、リングバッファ形式に構成するようにして
もよい。
【0118】図28は、図9に示された遊技制御処理に
おける表示制御コマンド制御処理(ステップS27)の
処理例を示すフローチャートである。表示制御コマンド
制御処理は、コマンド出力処理とINT信号出力処理と
を含む処理である。表示制御コマンド制御処理におい
て、CPU314は、まず、コマンド送信テーブルのア
ドレス(読出ポインタの内容)をスタック等に退避する
(ステップS331)。そして、読出ポインタが指して
いたコマンド送信テーブルのINTデータを引数1にロ
ードする(ステップS332)。引数1は、後述するコ
マンド送信処理に対する入力情報になる。また、コマン
ド送信テーブルを指すアドレスを+1する(ステップS
333)。従って、コマンド送信テーブルを指すアドレ
スは、コマンドデータ1のアドレスに一致する。
【0119】そこで、CPU314は、コマンドデータ
1を読み出して引数2に設定する(ステップS33
4)。引数2も、後述するコマンド送信処理に対する入
力情報になる。そして、コマンド送信処理ルーチンをコ
ールする(ステップS335)。
【0120】図29は、コマンド送信ルーチンを示すフ
ローチャートである。コマンド送信ルーチンにおいて、
CPU314は、まず、引数1に設定されているデータ
すなわちINTデータを、比較値として決められている
ワークエリアに設定する(ステップS351)。次い
で、送信回数=4を、処理数として決められているワー
クエリアに設定する(ステップS352)。そして、払
出制御信号を出力するためのポート1のアドレスをIO
アドレスにセットする(ステップS353)。この実施
の形態では、ポート1のアドレスは、払出制御信号を出
力するための出力ポートのアドレスである。また、ポー
ト2〜4のアドレスが、表示制御信号、ランプ制御信
号、音声制御信号を出力するための出力ポートのアドレ
スである。
【0121】次に、CPU314は、比較値を1ビット
右にシフトする(ステップS354)。シフト処理の結
果、キャリービットが1になったか否か確認する(ステ
ップS355)。キャリービットが1になったというこ
とは、INTデータにおける最も右側のビットが「1」
であったことを意味する。この実施の形態では4回のシ
フト処理が行われるのであるが、例えば、払出制御コマ
ンドを送出すべきことが指定されているときには、最初
のシフト処理でキャリービットが1になる。
【0122】キャリービットが1になった場合には、引
数2に設定されているデータ、この場合にはコマンドデ
ータ1(すなわちMODEデータ)を、IOアドレスと
して設定されているアドレスに出力する(ステップS3
56)。最初のシフト処理が行われたときにはIOアド
レスにポート1のアドレスが設定されているので、その
ときに、払出制御コマンドのMODEデータがポート1
に出力される。
【0123】次いで、CPU314は、IOアドレスを
1加算するとともに(ステップS357)、処理数を1
減算する(ステップS358)。加算前にポート1を示
していた場合には、IOアドレスに対する加算処理によ
って、IOアドレスにはポート2のアドレスが設定され
る。ポート2は、表示制御コマンドを出力するためのポ
ートである。そして、CPU314は、処理数の値を確
認し(ステップS359)、値が0になっていなけれ
ば、ステップS354に戻る。ステップS354で再度
シフト処理が行われる。
【0124】2回目のシフト処理ではINTデータにお
けるビット1の値が押し出され、ビット1の値に応じて
キャリーフラグが「1」または「0」になる。従って、
表示制御コマンドを送出すべきことが指定されているか
否かのチェックが行われる。同様に、3回目および4回
目のシフト処理によって、ランプ制御コマンドおよび音
制御コマンドを送出すべきことが指定されているか否か
のチェックが行われる。このように、それぞれのシフト
処理が行われるときに、IOアドレスには、シフト処理
によってチェックされるコマンド(払出制御コマンド、
表示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音制御コマン
ド)に対応したIOアドレスが設定されている。
【0125】よって、キャリーフラグが「1」になった
ときには、対応する出力ポート(ポート1〜ポート4)
に制御コマンドが送出される。すなわち、1つの共通モ
ジュールで、各電気部品制御手段に対する制御コマンド
の送出処理を行うことができる。
【0126】また、このように、シフト処理のみによっ
てどの電気部品制御手段に対して制御コマンドを出力す
べきかが判定されるので、いずれの電気部品制御手段に
対して制御コマンドを出力すべきか判定する処理が簡略
化されている。
【0127】次に、CPU314は、シフト処理開始前
のINTデータが格納されている引数1の内容を読み出
し(ステップS360)、読み出したデータをポート0
に出力する(ステップS361)。この実施の形態で
は、ポート0のアドレスは、各制御信号についてのIN
T信号を出力するためのポートであり、ポート0のビッ
ト0〜4が、それぞれ、払出制御INT信号、表示制御
INT信号、ランプ制御INT信号、音声制御INT信
号を出力するためのポートである。INTデータでは、
ステップS351〜S359の処理で出力された制御コ
マンド(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ
制御コマンド、音制御コマンド)に応じたINT信号の
出力ビットに対応したビットが「1」になっている。従
って、ポート1〜ポート4のいずれかに出力された制御
コマンド(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ラン
プ制御コマンド、音制御コマンド)に対応したINT信
号がオン状態になる。
【0128】次いで、CPU314は、ウェイトカウン
タに所定値を設定し(ステップS362)、その値が0
になるまで1ずつ減算する(ステップS363,S36
4)。この処理は、図19のタイミング図に示されたI
NT信号(制御信号INT)のオン期間を設定するため
の処理である。ウェイトカウンタの値が0になると、ク
リアデータ(00)を設定して(ステップS365)、
そのデータをポート0に出力する(ステップS36
6)。よって、INT信号はオフ状態になる。そして、
ウェイトカウンタに所定値を設定し(ステップS36
2)、その値が0になるまで1ずつ減算する(ステップ
S368,S369)。この処理は、1つ目のINT信
号の立ち下がりからEXTデータ出力開始までの期間を
設定するための処理である。
【0129】従って、ステップS367でウェイトカウ
ンタに設定される値は、1つ目のINT信号の立ち下が
りからEXTデータ出力開始までの期間が、制御コマン
ド受信対象となる全ての電気部品制御手段(サブ基板に
搭載されているCPU等)が確実にコマンド受信処理を
行うのに十分な期間になるような値である。また、ウェ
イトカウンタに設定される値は、その期間が、ステップ
S351〜S359の処理に要する時間よりも長くなる
ような値である。
【0130】以上のようにして、制御コマンドの1バイ
ト目のMODEデータが送出される。そこで、CPU3
14は、図28に示すステップS336で、コマンド送
信テーブルを指す値を1加算する。従って、3バイト目
のコマンドデータ2の領域が指定される。CPU314
は、指し示されたコマンドデータ2の内容を引数2にロ
ードする(ステップS337)。また、コマンドデータ
2のビット7(ワークエリア参照ビット)の値が「0」
であるか否か確認する(ステップS339)。0でなけ
れば、コマンド拡張データアドレステーブルの先頭アド
レスをポインタにセットし(ステップS339)、その
ポインタにコマンドデータ2のビット6〜ビット0の値
を加算してアドレスを算出する(ステップS340)。
そして、そのアドレスが指すエリアのデータを引数2に
ロードする(ステップS341)。
【0131】コマンド拡張データアドレステーブルに
は、電気部品制御手段に送出されうるEXTデータが順
次設定されている。よって、以上の処理によって、ワー
クエリア参照ビットの値が「1」であれば、コマンドデ
ータ2の内容に応じたコマンド拡張データアドレステー
ブル内のEXTデータが引数2にロードされ、ワークエ
リア参照ビットの値が「0」であれば、コマンドデータ
2の内容がそのまま引数2にロードされる。なお、コマ
ンド拡張データアドレステーブルからEXTデータが読
み出される場合でも、そのデータのビット7は「0」で
ある。
【0132】次に、CPU314は、コマンド送信ルー
チンをコールする(ステップS342)。従って、MO
DEデータの送出の場合と同様のタイミングでEXTデ
ータが送出される。その後、CPU314は、コマンド
送信テーブルのアドレスを復帰し(ステップS34
3)、コマンド送信テーブルを指す読出ポインタの値を
更新する(ステップS344)。読出ポインタの値が図
27に示すコマンド送信テーブル12の位置を超えた場
合には、読出ポインタの値が0に戻される。
【0133】さらに、コマンド送信テーブルにまだ未送
信の制御コマンドが設定されている場合には、ステップ
S331に戻る。なお、ステップS331に戻る場合に
は、連続して制御コマンドが送出されることになるの
で、制御コマンド間の間隔を空けるためにディレイタイ
ムをおく。また、未送信の制御コマンドが設定されてい
るか否かは、例えば、コマンド送信カウンタの値と読出
ポインタの値とを比較することによって判断される。
【0134】以上のようにして、1つの制御信号出力モ
ジュールであるコマンド制御処理モジュールによって、
2バイト構成の各制御コマンド(払出制御コマンド、表
示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音制御コマン
ド)が、対応する電気部品制御手段に送信される。電気
部品制御手段では、取込信号としてのINT信号の立ち
下がりを検出すると制御コマンドの取り込み処理を開始
するのであるが、いずれの電気部品制御手段について
も、取り込み処理が完了する前に遊技制御手段からの新
たな信号が信号線に出力されることはない。すなわち、
各電気部品制御手段において、確実なコマンド受信処理
が行われる。なお、各電気部品制御手段は、INT信号
の立ち上がりで制御コマンドの取り込み処理を開始して
もよい。また、INT信号の極性を図19に示された場
合と逆にしてもよい。
【0135】さらに、この実施の形態では、コマンド送
信テーブルに複数の制御コマンドが設定されている場合
には、1回のコマンド制御処理で全ての制御コマンドが
送出される。コマンド制御処理(例えば表示制御コマン
ド制御処理)は2msに1回起動されるので、結局、2
msのメイン処理起動周期において、全ての制御コマン
ドが送出される。また、この実施の形態では、各制御手
段への制御コマンド(表示制御コマンド、ランプ制御コ
マンド、音制御コマンド、払出制御コマンド)毎に、そ
れぞれ複数のコマンド送信テーブルが用意されているの
で、例えば、表示制御コマンド、ランプ制御コマンドお
よび音制御コマンドのコマンド送信テーブルに制御コマ
ンドが設定されている場合には、1回のコマンド制御処
理で全ての表示制御コマンド、ランプ制御コマンドおよ
び音制御コマンドを送出することも可能である。すなわ
ち、同時に(1メイン処理起動周期での意味)、それら
の制御コマンドを送出することができる。遊技演出の進
行上、それらの制御コマンドの送出タイミングは同時に
発生するので、このように構成されているのは便利であ
る。
【0136】図30は、表示制御用CPU801が実行
するメイン処理を示すフローチャートである。メイン処
理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設
定、また表示制御の起動間隔を決めるための2msタイ
マの初期設定等を行うための初期化処理が行われる(ス
テップS701)。その後、この実施の形態では、表示
制御用CPU801は、タイマ割込フラグの監視(ステ
ップS702)の確認を行うループ処理に移行する。そ
して、図31に示すように、タイマ割込が発生すると、
表示制御用CPU801は、タイマ割込フラグをセット
する(ステップS711)。メイン処理において、タイ
マ割込フラグがセットされていたら、表示制御用CPU
801は、そのフラグをクリアし(ステップS70
3)、以下の可変表示制御処理を実行する。
【0137】なお、この実施の形態では、タイマ割込は
2ms毎にかかるとする。すなわち、可変表示制御処理
は、2ms毎に起動される。また、この実施の形態で
は、タイマ割込処理ではフラグセットのみがなされ、具
体的な可変表示制御処理はメイン処理において実行され
るが、タイマ割込処理で可変表示制御処理を実行しても
よい。
【0138】可変表示制御処理において、表示制御用C
PU801は、まず、受信した表示制御コマンドを解析
する(コマンド解析実行処理:ステップS705)。次
いで表示制御用CPU801は、表示制御プロセス処理
を行う(ステップS708)。表示制御プロセス処理で
は、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状
態に対応したプロセスを選択して実行する。その後、ス
テップS702に戻る。
【0139】次に、主基板310からの表示制御コマン
ド受信処理について説明する。図32は、主基板310
から受信した表示制御コマンドを格納するためのコマン
ド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例
では、2バイト構成の表示制御コマンドを6個格納可能
なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いら
れる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンド
バッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そ
して、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示
すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受
信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずし
もリングバッファ形式でなくてもよく、例えば、図柄指
定コマンド格納領域を3個(2×3=6バイトのコマン
ド受信バッファ)、それ以外の変動パターン指定などの
コマンド格納領域を1個(2×1=2バイトのコマンド
受信バッファ)のようなバッファ構成としてもよい。音
制御手段や、ランプ制御手段においても同様に、リング
バッファ形式でないバッファ形式としてもよい。この場
合、表示制御手段、音制御手段、ランプ制御手段は、変
動パターンなどの格納領域に格納される最新のコマンド
にもとづき制御される。これにより、主基板310から
の指示に迅速に対応することができる。
【0140】図33は、割込処理による表示制御コマン
ド受信処理を示すフローチャートである。主基板310
からの表示制御用のINT信号は表示制御用CPU80
1の割込端子に入力されている。例えば、主基板310
からのINT信号がオン状態になると、表示制御用CP
U801において割込がかかる。そして、図33に示す
表示制御コマンドの受信処理が開始される。
【0141】表示制御コマンドの受信処理において、表
示制御用CPU801は、まず、各レジスタをスタック
に退避する(ステップS670)。なお、割込が発生す
ると表示制御用CPU801は自動的に割込禁止状態に
設定するが、自動的に割込禁止状態にならないCPUを
用いている場合には、ステップS670の処理の実行前
に割込禁止命令(DI命令)を発行することが好まし
い。次いで、表示制御コマンドデータの入力に割り当て
られている入力ポートからデータを読み込む(ステップ
S671)。そして、2バイト構成の表示制御コマンド
のうちの1バイト目であるか否か確認する(ステップS
672)。
【0142】1バイト目であるか否かは、受信したコマ
ンドの先頭ビットが「1」であるか否かによって確認さ
れる。先頭ビットが「1」であるのは、2バイト構成で
ある表示制御コマンドのうちのMODEデータ(1バイ
ト目)のはずである(図18参照)。そこで、表示制御
用CPU801は、先頭ビットが「1」であれば、有効
な1バイト目を受信したとして、受信したコマンドを受
信バッファ領域におけるコマンド受信個数カウンタが示
す受信コマンドバッファに格納する(ステップS67
3)。
【0143】表示制御コマンドのうちの1バイト目でな
ければ、1バイト目を既に受信したか否か確認する(ス
テップS674)。既に受信したか否かは、受信バッフ
ァ(受信コマンドバッファ)に有効なデータが設定され
ているか否かによって確認される。
【0144】1バイト目を既に受信している場合には、
受信した1バイトのうちの先頭ビットが「0」であるか
否か確認する。そして、先頭ビットが「0」であれば、
有効な2バイト目を受信したとして、受信したコマンド
を、受信バッファ領域におけるコマンド受信個数カウン
タ+1が示す受信コマンドバッファに格納する(ステッ
プS675)。先頭ビットが「0」であるのは、2バイ
ト構成である表示制御コマンドのうちのEXTデータ
(2バイト目)のはずである(図18参照)。なお、ス
テップS674における確認結果が1バイト目を既に受
信したである場合には、2バイト目として受信したデー
タのうちの先頭ビットが「0」でなければ処理を終了す
る。
【0145】ステップS675において、2バイト目の
コマンドデータを格納すると、コマンド受信個数カウン
タに2を加算する(ステップS676)。そして、コマ
ンド受信カウンタが12以上であるか否か確認し(ステ
ップS677)、12以上であればコマンド受信個数カ
ウンタをクリアする(ステップS678)。その後、退
避されていたレジスタを復帰し(ステップS679)、
割込許可に設定する(ステップS680)。
【0146】表示制御コマンドは2バイト構成であっ
て、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)と
は、受信側で直ちに区別可能に構成されている。すなわ
ち、先頭ビットによって、MODEとしてのデータを受
信したのかEXTとしてのデータを受信したのかを、受
信側において直ちに検出できる。よって、上述したよう
に、適正なデータを受信したのか否かを容易に判定する
ことができる。なお、このことは、払出制御コマンド、
ランプ制御コマンドおよび音制御コマンドについても同
様である。
【0147】図34は、コマンド解析処理(ステップS
705)の具体例を示すフローチャートである。主基板
310から受信された表示制御コマンドは受信コマンド
バッファに格納されるが、コマンド解析処理では、受信
コマンドバッファに格納されているコマンドの内容が確
認される。
【0148】コマンド解析処理において、表示制御用C
PU801は、まず、コマンド受信バッファに受信コマ
ンドが格納されているか否か確認する(ステップS68
1)。格納されているか否かは、コマンド受信カウンタ
の値と読出ポインタとを比較することによって判定され
る。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納さ
れていない場合である。コマンド受信バッファに受信コ
マンドが格納されている場合には、表示制御用CPU8
01は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み
出す(ステップS682)。なお、読み出したら読出ポ
インタの値を+1しておく。
【0149】読み出した受信コマンドが左図柄指定コマ
ンドであれば(ステップS683)、そのコマンドのE
XTデータを左停止図柄格納エリアに格納し(ステップ
S684)、対応する有効フラグをセットする(ステッ
プS685)。なお、左図柄指定コマンドであるか否か
は、2バイトの表示制御コマンドのうちの1バイト目
(MODEデータ)によって直ちに認識できる。
【0150】読み出した受信コマンドが中図柄指定コマ
ンドであれば(ステップS686)、表示制御用CPU
801は、そのコマンドのEXTデータを中停止図柄格
納エリアに格納し(ステップS687)、対応する有効
フラグをセットする(ステップS688)。読み出した
受信コマンドが右図柄指定コマンドであれば(ステップ
S689)、そのコマンドのEXTデータを右停止図柄
格納エリアに格納し(ステップS690)、対応する有
効フラグをセットする(ステップS691)。なお、左
中右停止図柄格納エリアは、表示制御基板800が備え
る例えばRAMに設けられている。
【0151】読み出した受信コマンドが変動パターンコ
マンドであれば(ステップS692)、表示制御用CP
U801は、そのコマンドのEXTデータを変動パター
ン格納エリアに格納し(ステップS693)、変動パタ
ーン受信フラグをセットする(ステップS694)。な
お、変動パターン格納エリアは、表示制御基板800が
備える例えばRAMに設けられている。そして、ステッ
プS692にて読み出した受信コマンドがその他の表示
制御コマンドである場合には、受信コマンドに対応する
フラグをセットする(ステップS697)。
【0152】次に表示制御手段以外の演出制御手段の動
作について説明する。まず、演出制御手段の一例である
ランプ制御基板350に搭載されたランプ制御用CPU
351を含む発光体制御手段としてのランプ制御手段の
動作を説明する。
【0153】図35は、ランプ制御用CPU351が実
行するメイン処理を示すフローチャートである。ランプ
制御用CPU351は、メイン処理において、まず、レ
ジスタ、ワークエリアを含むRAMおよび出力ポート等
を初期化する初期化処理を実行する(ステップS44
1)。次いで、主基板31から受信したランプ制御コマ
ンドを解析する(ステップS442:コマンド解析処
理)。また、受信したランプ制御コマンドの内容に応じ
て乱数を更新する処理を行う(ステップS443)。
【0154】次いで、ランプ制御用CPU351は、受
信したランプ制御コマンドに応じて、使用するランプデ
ータを変更する等の処理であるコマンド実行処理を行う
(ステップS444)。なお、主基板310からのラン
プ制御コマンドは、INT信号の入力に応じて起動され
る割込処理で取り込まれ、RAMに形成されている入力
バッファに格納される。
【0155】その後、この実施の形態では、ランプ制御
用CPU351は、タイマ割込フラグの監視(ステップ
S445)を行うループ処理に移行する。そして、図3
6に示すように、タイマ割込が発生すると、ランプ制御
用CPU351は、タイマ割込フラグをセットする(ス
テップS451)。メイン処理において、タイマ割込フ
ラグがセットされていたら、ランプ制御用CPU351
は、そのフラグをクリアするとともに(ステップS44
6)、ランププロセス更新処理およびポート出力処理を
行う(ステップS447,S448)。
【0156】この実施の形態では、遊技の進行に応じて
点滅制御されるランプ・LEDの点灯パターンは、RO
Mに格納されているランプデータに応じて制御される。
ランプデータは、制御パターンの種類毎に用意されてい
る(図21に示された変動パターン指定の種類を示す制
御コマンドおよび遊技進行状況に応じて遊技制御手段か
ら送出されるその他の遊技演出に関する制御コマンド毎
に用意されている)。ランプデータには、ランプ・LE
Dを点灯または消灯することを示すデータ、および点灯
または消灯の期間(プロセスタイマ値)を示すデータが
設定されている。すなわち、制御用データ領域には、発
光体の点灯パターンを示すデータが格納されている。
【0157】ランププロセス更新処理では、プロセスタ
イマ値に応じた値が初期設定されたタイマの値の減算処
理が行われ、そのタイマがタイムアウトすると、ランプ
データにおける次のアドレスに設定されているデータに
応じてランプ・LEDを消灯または点灯させることに決
定されるとともに、その決定結果に応じたプロセスタイ
マ値がタイマに設定される。また、プロセスタイマ値が
タイマに設定されたときには点灯/消灯の切替がなされ
たときであるから、ポート出力処理において、ランプ・
LEDを点灯または消灯のためのデータが該当する出力
ポートに出力される。
【0158】また、この実施の形態では、タイマ割込は
2ms毎にかかるとする。すなわち、ランププロセス更
新処理およびポート出力処理は、2ms毎に起動され
る。
【0159】ここで、ランプ制御基板350に搭載され
たROMのアドレスマップについて説明する。ROM領
域には制御用データ領域と制御プログラム領域とがあ
る。制御用データ領域には、レジスタ、RAMおよび出
力ポート等の初期化に際して用いられる初期化データテ
ーブルや、始動通過表示器19などの点灯/消灯制御に
際して用いられる記憶表示LED表示テーブルや、後述
するランプデータなどが格納されている。また、制御プ
ログラム領域には、メイン処理プログラムや、初期化処
理、コマンド認識処理、コマンド実行処理の各プログラ
ムが格納され、また、特定ランプ・LED処理、ランプ
プロセス更新処理、ポート出力処理、コマンド受信割込
処理、タイマ割込処理のプログラムが格納されている。
【0160】図37は、制御用データ領域に格納されて
いるランプデータの内容の一例を示す説明図である。こ
の実施の形態では、ランプ・LEDの点灯のパターンを
示すデータが制御用データ領域におけるランプデータに
格納されている。ランプデータに格納されているランプ
・LEDの点灯のパターンには、図37に示すようなラ
ンプ・LEDの点灯のパターンが、変動パターンコマン
ド(80XX(H))に対応して定められている。そし
て、メイン処理におけるランププロセス更新処理(ステ
ップS447)において、ランプデータを参照してラン
プ・LEDの点灯/消灯が制御される。
【0161】次に、演出制御手段の一例である音制御基
板700に搭載された音制御用CPU701を含む音制
御手段(音声制御手段)の動作を説明する。
【0162】図38は、音制御用CPU701が実行す
るメイン処理を示すフローチャートである。音制御用C
PU701は、メイン処理において、まず、レジスタ、
ワークエリアを含むRAMおよび出力ポート等を初期化
する初期化処理を実行する(ステップS461)。次い
で、主基板31から受信した音制御コマンドを解析する
(ステップS462:コマンド解析処理)。また、受信
した音制御コマンドの内容に応じて乱数を更新する処理
を行う(ステップS463)。
【0163】次いで、音制御用CPU701は、受信し
た音制御コマンドの内容に応じて、使用する音声データ
を変更する等の処理であるコマンド実行処理を行う(ス
テップS464)。なお、主基板31からの音制御コマ
ンドは、INT信号の入力に応じて起動される割込処理
で取り込まれ、RAMに形成されている入力バッファに
格納される。
【0164】その後、この実施の形態では、音制御用C
PU701は、タイマ割込フラグの監視(ステップS4
65)を行うループ処理に移行する。そして、図39に
示すように、タイマ割込が発生すると、音制御用CPU
701は、タイマ割込フラグをセットする(ステップS
471)。メイン処理において、タイマ割込フラグがセ
ットされていたら、音制御用CPU701は、そのフラ
グをクリアするとともに(ステップS466)、音声プ
ロセス更新処理およびポート出力処理を行う(ステップ
S467,S468)。
【0165】この実施の形態では、遊技の進行に応じて
スピーカから出力される音声パターンは、ROMに格納
されている音声データに応じて制御される。音声データ
は、制御パターンの種類毎に用意されている(図22に
示された変動パターン指定の種類を示す制御コマンドお
よび遊技進行状況に応じて遊技制御手段から送出される
その他の遊技演出に関する制御コマンド毎に用意されて
いる)。
【0166】また、音声合成回路702は、転送リクエ
スト信号(SIRQ)、シリアルクロック信号(SIC
K)、シリアルデータ信号(SI)および転送終了信号
(SRDY)によって制御される。音声合成回路702
は、SIRQがローレベルになると、SICKに同期し
てSIを1ビットずつ取り込み、SRDYがローレベル
になるとそれまでに受信した各SIからなるデータを1
つの音声再生用データと解釈する。
【0167】各音声データには、音声合成回路702に
出力されるシリアルデータ信号に応じたデータ、および
そのデータに応じて発生される音声の継続期間(プロセ
スタイマ値)を示すデータが設定されている。すなわ
ち、制御用データには、音発生手段(この例ではスピー
カ)からの出力パターンを示すデータが格納されてい
る。
【0168】音声プロセス更新処理では、プロセスタイ
マ値に応じた値が初期設定されたタイマの値の減算処理
が行われ、そのタイマがタイムアウトすると、音声デー
タにおける次のアドレスに設定されているデータに応じ
て出力音声に変更することが決定されるとともに、その
決定結果に応じたプロセスタイマ値がタイマに設定され
る。また、プロセスタイマ値がタイマに設定されたとき
には出力音声の切替がなされたときであるから、ポート
出力処理(ステップS468)において、音声合成回路
702にデータを出力するための出力ポートを介して、
音声合成回路702に、新たな出力音声に対応したデー
タが出力される。
【0169】具体的には、音声制御用CPU701は、
ポート出力処理において、SIRQをオン(ローレベ
ル)にして、ROM(音声コマンドデータ領域)から読
み出したデータ(音声コマンド)をSICKに同期して
SIとして出力し、出力が完了したらSRDYをローレ
ベルにする。音声合成回路702は、SIによってデー
タを受信すると、受信したデータに応じた音声を発生す
る。
【0170】また、この実施の形態では、タイマ割込は
2ms毎にかかるとする。すなわち、音声プロセス更新
処理およびポート出力処理は、2ms毎に起動される。
【0171】ここで、音制御基板700に搭載されたR
OMのアドレスマップについて説明する。ROM領域に
は制御用データ領域と制御プログラム領域とがある。制
御用データ領域には、レジスタ、RAMおよび出力ポー
ト等の初期化を行う際に用いられる初期化データテーブ
ルが格納されている。また、制御用データ領域には、音
制御コマンドの上位バイト(MODEデータ)に応じた
処理が格納されているプログラムのアドレスと、MOD
Eデータに応じたアドレステーブルとが設定されている
コマンド上位バイトテーブルが格納されている。コマン
ド実行処理(ステップS464)において、受信した音
制御コマンドのMODEデータに従ってコマンド上位バ
イトテーブルの内容が参照され、対応する処理(プログ
ラム)が実行される。その処理では、アドレステーブル
と受信した音制御コマンドの下位バイト(EXTデー
タ)とに応じて、制御用データ領域においてコマンド上
位バイトテーブルの次に格納されている音声データ選択
テーブルにおけるデータが特定される。そして、特定さ
れたデータが指す音声データが選択される。
【0172】また、制御プログラム領域には、メイン処
理プログラムや、初期化処理、コマンド認識処理、コマ
ンド実行処理の各プログラムが格納されている。また、
音声アドレス選択処理のプログラムも格納されている。
さらに、制御プログラム領域には、音声プロセス更新処
理、ポート出力処理、コマンド受信割込処理、タイマ割
込処理が格納されている。
【0173】この実施の形態では、音声合成回路702
に与えられるデータすなわち出力音声を示すデータが制
御用データ領域における音声コマンドデータに格納され
ている。そして、メイン処理における音声プロセス更新
処理(ステップS469)において、音声データが参照
され、さらに音声コマンドデータを参照して出力音声が
制御される。図40は、制御用データ領域に格納されて
いる音声データの内容の一例を示す説明図である。この
実施の形態では、音声出力のパターンを示すデータ(音
声コマンドデータ)が制御用データ領域における音声デ
ータに格納されている。音声データに格納されている音
声出力パターンとして、図40に示すような音声出力の
パターンが、変動パターンコマンド(80XX(H))
に対応して定められている。そして、メイン処理におけ
る音声プロセス更新処理(ステップS467)におい
て、音声データを参照して音声出力が制御される。
【0174】図41は、この実施の形態における各演出
制御基板800,350,700に対する主基板310
からのコマンドの送出タイミングの一例を示すタイミン
グ図である。図41に示すように、始動球検出スイッチ
5による遊技球の検出があると(始動通過記憶がされて
いる場合は、新たな可変表示を実行させるタイミング
で)、主基板310は、各演出制御基板800,35
0,700に対して変動パターンコマンドを送出する。
次いで、表示制御基板800に対して停止図柄を指定す
るための表示制御コマンドを送出して、所定のタイミン
グで各演出制御基板800,350,700に対して各
演出の停止を指定するコマンドを送出する。
【0175】次いで、LCD表示器12の停止図柄が当
り図柄となり、可動部材39などの所定の動作が実行さ
れたあと、特定球検出スイッチ48にて遊技球が検出さ
れると、主基板310は、各演出制御基板800,35
0,700に対して権利発生状態の開始を指定するコマ
ンド(図20に示す権利発生状態表示指定コマンドな
ど)を送出し、権利発生状態に移行することが決定され
たことを所定期間報知させる。そして、主基板310
は、権利発生状態中の制御に移行するとともに、権利発
生状態中の演出の実行を指定するコマンド(例えば、表
示制御基板800に「右打!!」を表示させるためのコ
マンド)を、各演出制御基板800,350,700に
対して送出する。
【0176】権利発生状態中に始動球検出スイッチ5に
よる遊技球の検出があると、主基板310は、表示制御
基板800に対して変動パターンコマンドを送出する
が、ランプ制御基板350および音制御基板700に対
しては変動パターンコマンドを送出しない。そして、権
利発生状態中に特定球検出スイッチ48にて遊技球が検
出されると、権利を発生させるための動作が再度実行さ
れたこととなって権利が消滅(一般に、「パンク」と呼
ばれる)する。パンクが発生すると、主基板310は、
パンク時の演出を実行させるためのコマンド(例えば、
表示制御基板800に「残念!!」を表示させるための
コマンド)を、各演出制御基板800,350,700
に対して送出する。その後、通常時(非権利発生状態
時)の制御に移行する。
【0177】なお、権利の消滅(パンクに限らない)前
に特定球検出スイッチ48にて遊技球が検出された場合
であっても、始動通過記憶されていて権利消滅後に対応
した図柄変動制御が実行される場合には、主基板310
は、変動パターンコマンドを各演出制御基板800,3
50,700に対して送出する。
【0178】以上説明したように、権利発生状態中には
ランプ制御基板350および音制御基板700に対する
変動パターンコマンド(80XX(H))および図柄停
止コマンド(A0XX(H))をコマンド送信テーブル
に設定しないようにしたことで、遊技状態が権利発生状
態であるときに、変動パターンコマンドおよび図柄停止
コマンドがランプ制御基板350および音制御基板70
0に向けて送出されてしまうことを防止することができ
る。従って、権利発生状態中であっても表示制御基板8
00において変動パターンコマンドにもとづく可変表示
制御が実行される遊技機において、ランプ制御基板35
0および音制御基板700においても権利発生状態中に
変動パターンコマンドに応じた制御が実行されてしまう
ことを回避することができる。よって、ランプ制御基板
350および音制御基板700が、権利発生状中の遊技
状態に応じて実行される発光体制御や音声出力制御を適
切に実行することが可能となる。従って、権利発生状態
中であっても可変表示制御が実行される遊技機におい
て、権利発生状態中の演出を行うべき手段(例えばラン
プ制御基板350、音制御基板700)と、可変表示を
行うべき手段(例えば表示制御基板800)とを的確に
制御することが可能となる。
【0179】また、上述したように、権利発生状態フラ
グの状態によって権利発生状態中であるか否かを判定す
る構成としたことで、簡単な処理によって、所定のコマ
ンドについて送信すべきでない遊技状態であるのか否か
を迅速に決定することができるようになる。
【0180】また、上述したように、MODEデータの
内容によって変動パターンコマンド(80XX(H))
であるか否かを判定する構成としたことで、簡単な処理
によって、迅速に送信すべきコマンドであるか否かを決
定することができる。
【0181】なお、上述した各実施の形態では、ランプ
制御基板350および音制御基板700に対する変動パ
ターンコマンド(80XX(H))を、権利発生状態中
にはコマンド送信テーブルに設定しないようにしていた
が、例えば、権利発生状態中においては、コマンド送信
テーブルに設定されたランプ制御基板350および音制
御基板700に対する変動パターンコマンド(80XX
(H))を、コマンド送信処理において送信することな
く消去する構成としてもよい。この場合、例えば、図2
3に示したコマンド送信テーブル設定処理においてステ
ップS101〜ステップS103の判断を行うことなく
ステップS104の処理を行うようにする。そして、図
28に示したコマンド制御処理においてコマンド送信処
理(ステップS335)が実行される前に、図23のス
テップS101〜ステップS103の処理を実行(例え
ば、ステップS332において送信先を確認し、ステッ
プS334で変動パターンコマンドまたは図柄停止コマ
ンドか否か確認し、権利発生状態フラグによって権利発
生状態中か否か確認するようにすればよい)し、権利発
生状態中に送信しようとしている制御コマンドがランプ
制御基板350または音制御基板700に対する変動パ
ターンコマンドであることが確認された場合には、ステ
ップS335以降の処理を実行することなくその変動パ
ターンコマンドを廃棄(消去)するようにすればよい。
上記のような構成とした場合であっても、遊技状態が権
利発生状態であるときに、変動パターンコマンドがラン
プ制御基板350および音制御基板700に向けて送出
されてしまうことを防止することができる。
【0182】また、上述した各実施の形態では、ランプ
制御基板350および音制御基板700に対して、権利
発生状態中には変動パターンコマンド(80XX
(H))および図柄停止コマンド(A0XX(H))を
送信しない構成としていたが、ランプ制御基板350お
よび音制御基板700が、権利発生状態中には変動パタ
ーンコマンド(80XX(H))および図柄停止コマン
ド(A0XX(H))を制御に反映しない構成としても
よい。この場合、主基板310において、例えば図23
に示したコマンド送信テーブル設定処理においてステッ
プS101〜ステップS103の判断を行うことなくス
テップS104の処理が行われるようにして、コマンド
送信テーブルに設定された制御コマンドが順次送出され
るようにする。図42は、この実施の形態におけるラン
プ制御用CPU351によって実行されるコマンド解析
処理の例を示すフローチャートである。また、図43
は、この実施の形態における音制御用CPU701によ
って実行されるコマンド解析処理の例を示すフローチャ
ートである。
【0183】図42に示すランプ制御用CPU351に
よって実行されるコマンド解析処理によれば、ランプ制
御用CPU351は、先ず、受信コマンドバッファに格
納された主基板310からのランプ制御コマンドが格納
されているか否か確認する(ステップS442a)。格
納されているか否かは、コマンド受信カウンタの値と読
出ポインタとを比較することによって判定される。両者
が一致している場合が、受信コマンドが格納されていな
い場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが
格納されている場合には、ランプ制御用CPU351
は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す
(ステップS442b)。なお、読み出したら読出ポイ
ンタの値を+1しておく。
【0184】読み出した受信コマンドが権利発生状態開
始コマンド(図21参照)であれば(ステップS442
c)、ランプ制御用CPU351は、権利発生状態フラ
グをセットする(ステップS442d)。読み出した受
信コマンドが権利発生状態終了コマンド(図21参照)
であれば(ステップS442e)、ランプ制御用CPU
351は、権利発生状態フラグをリセットする(ステッ
プS442f)。なお、権利発生状態フラグは、権利発
生状態となったときにセットされ、権利発生状態が終了
するとリセットされるフラグであり、例えばランプ制御
基板350が備える例えばRAMに記憶されている。
【0185】読み出した受信コマンドが変動パターンコ
マンドであれば(ステップS442g)、ランプ制御用
CPU351は、権利発生状態フラグの状態によって権
利発生状態中であるか否か確認する(ステップS442
h)。権利発生状態中でなければ(権利発生状態フラグ
がオンでなければ)、ランプ制御用CPU351は、そ
の変動パターンコマンドのEXTデータを変動パターン
格納エリアに格納し(ステップS442i)、変動パタ
ーン受信フラグをセットする(ステップS442j)。
なお、変動パターン格納エリアは、ランプ制御基板35
0が備える例えばRAMに設けられている。ステップS
442hにて権利発生状態中であれば(権利発生状態フ
ラグがオンであれば)、ランプ制御用CPU351は、
EXTデータを格納することなくその変動パターンコマ
ンドを廃棄(消去)する(ステップS442k)。そし
て、ステップS442bにて読み出した受信コマンドが
その他のランプ制御コマンドである場合には、受信コマ
ンドに対応するフラグをセットする(ステップS442
l)。
【0186】図43に示す音制御用CPU701によっ
て実行されるコマンド解析処理によれば、音制御用CP
U701は、先ず、受信コマンドバッファに格納された
主基板310からの音制御コマンドが格納されているか
否か確認する(ステップS462a)。格納されている
か否かは、コマンド受信カウンタの値と読出ポインタと
を比較することによって判定される。両者が一致してい
る場合が、受信コマンドが格納されていない場合であ
る。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されて
いる場合には、音制御用CPU701は、コマンド受信
バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS46
2b)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+1し
ておく。
【0187】読み出した受信コマンドが権利発生状態開
始コマンド(図22参照)であれば(ステップS462
c)、音制御用CPU701は、権利発生状態フラグを
セットする(ステップS462d)。読み出した受信コ
マンドが権利発生状態終了コマンド(図22参照)であ
れば(ステップS462e)、音制御用CPU701
は、権利発生状態フラグをリセットする(ステップS4
62f)。なお、権利発生状態フラグは、権利発生状態
となったときにセットされ、権利発生状態が終了すると
リセットされるフラグであり、例えば音制御基板700
が備える例えばRAMに記憶されている。
【0188】読み出した受信コマンドが変動パターンコ
マンドであれば(ステップS462g)、音制御用CP
U701は、権利発生状態フラグの状態によって権利発
生状態中であるか否か確認する(ステップS462
h)。権利発生状態中でなければ(権利発生状態フラグ
がオンでなければ)、音制御用CPU701は、その変
動パターンコマンドのEXTデータを変動パターン格納
エリアに格納し(ステップS462i)、変動パターン
受信フラグをセットする(ステップS462j)。な
お、変動パターン格納エリアは、音制御基板700が備
える例えばRAMに設けられている。ステップS462
hにて権利発生状態中であれば(権利発生状態フラグが
オンであれば)、音制御用CPU701は、EXTデー
タを格納することなくその変動パターンコマンドを廃棄
(消去)する(ステップS462k)。そして、ステッ
プS462bにて読み出した受信コマンドがその他のラ
ンプ制御コマンドである場合には、受信コマンドに対応
するフラグをセットする(ステップS462l)。
【0189】図44は、上記の他の実施の形態における
各演出制御基板800,350,700に対する主基板
310からのコマンドの送出タイミングの一例を示すタ
イミング図である。図44に示すように、始動球検出ス
イッチ5による遊技球の検出があると(始動通過記憶が
されている場合は、新たな可変表示を実行させるタイミ
ングで)、主基板310は、各演出制御基板800,3
50,700に対して変動パターンコマンドを送出す
る。次いで、表示制御基板800に対して停止図柄を指
定するための表示制御コマンドを送出して、所定のタイ
ミングで各演出制御基板800,350,700に対し
て各演出の停止を指定するコマンドを送出する。
【0190】次いで、LCD表示器12の停止図柄が当
り図柄となり、可動部材39などの所定の動作が実行さ
れたあと、特定球検出スイッチ48にて遊技球が検出さ
れると、主基板310は、各演出制御基板800,35
0,700に対して権利発生状態の開始を指定するコマ
ンド(図20に示す権利発生状態表示指定コマンドな
ど)を送出し、権利発生状態に移行することが決定され
たことを、権利発生状態開始の演出パターン(ここで
は、表示パターン、発光体点灯/消灯パターン、音声出
力パターンを含む)に従って所定期間報知させる。そし
て、主基板310は、権利発生状態中の制御に移行する
とともに、権利発生状態中の演出パターンの実行を指定
するコマンド(例えば、表示制御基板800には、「右
打!!」を表示させるためのコマンド)を、各演出制御
基板800,350,700に対して送出する。
【0191】権利発生状態中に始動球検出スイッチ5に
よる遊技球の検出があると、主基板310は、各演出制
御基板800,350,700に対して変動パターンコ
マンドを送出するが、ランプ制御基板350および音制
御基板700は変動パターンコマンドにもとづく制御を
実行しない。そして、権利発生状態中に特定球検出スイ
ッチ48にて遊技球が検出されると、権利を発生させる
ための動作が再度実行されたこととなって権利が消滅
(一般に、「パンク」と呼ばれる)する。パンクが発生
すると、主基板310は、パンク時の演出パターンに従
って演出させるためのコマンド(例えば、表示制御基板
800には、「残念!!」を表示させるためのコマン
ド)を、各演出制御基板800,350,700に対し
て送出する。その後、通常時(非権利発生状態時)の制
御に移行する。
【0192】なお、権利の消滅(パンクに限らない)前
に特定球検出スイッチ48にて遊技球が検出された場合
であっても、始動通過記憶されていて権利消滅後に対応
した図柄変動制御が実行される場合には、主基板310
は、変動パターンコマンドを各演出制御基板800,3
50,700に対して送出する。
【0193】上記のように構成することで、ランプ制御
基板350および音制御基板700において、権利発生
状態中に受信した変動パターンコマンド(80XX
(H))または図柄停止コマンド(A000(H))に
もとづく制御が実行されないようにすることができる。
従って、権利発生状態中であっても表示制御基板800
において変動パターンコマンドにもとづく可変表示制御
が実行される遊技機において、遊技状態が権利発生状態
であるときに変動パターンコマンドがランプ制御基板3
50や音制御基板700に向けて送出されてしまった場
合であっても、ランプ制御基板350および音制御基板
700において権利発生状態中に変動パターンコマンド
に応じた制御が実行されてしまうことを回避することが
できる。よって、ランプ制御基板350および音制御基
板700が、権利発生状中の遊技状態に応じて実行され
る発光体制御や音声出力制御を適切に実行することが可
能となる。従って、権利発生状態中であっても可変表示
制御が実行される遊技機において、主基板310の処理
負担を増加させてしまうことなく、権利発生状態中の演
出を行うべき手段(例えばランプ制御基板350、音制
御基板700)と、可変表示を行うべき手段(例えば表
示制御基板800)とを的確に制御することが可能とな
る。
【0194】また、上述した他の実施の形態では、各演
出制御基板において権利発生状態フラグの状態によって
権利発生状態中であるか否かを判定する構成としたこと
で、簡単な処理によって、所定のコマンドについて制御
に反映すべきでない遊技状態であるのか否かを迅速に決
定することができるようになる。
【0195】また、上述した他の実施の形態では、MO
DEデータの内容によって変動パターンコマンド(80
XX(H))であるか否かを判定する構成としたこと
で、簡単な処理によって、迅速に制御に反映すべきコマ
ンドであるか否かを決定することができる。
【0196】なお、上述した他の実施の形態では、ラン
プ制御基板350および音制御基板700においては、
権利発生状態中に変動パターンコマンドを受信した場合
であっても制御に反映しないような構成としていたが、
権利発生状態中には変動パターンコマンドを受信しない
(コマンド受信バッファに格納しない)構成としてもよ
い。この場合、権利発生状態フラグによって遊技状態を
把握し、権利発生状態中には、ランプ制御基板350お
よび音制御基板700は、MODEデータによって変動
パターンコマンドが主基板310から送出されてきたこ
とを確認した場合に、送信されてきたコマンドをコマン
ド受信バッファに格納することなく無視するように構成
すればよい。
【0197】また、上述した他の実施の形態では、ラン
プ制御基板350および音制御基板700においては、
権利発生状態中に変動パターンコマンドを受信した場合
であっても制御に反映しないような構成としていたが、
ランプ制御基板350および音制御基板700において
定義されていない変動パターンコマンドを各演出制御基
板800,350,700に送信するようにしてもよ
い。この場合、上述した変動パターンコマンド(80X
X(H))と同一の制御内容を指定する権利発生状態中
用の変動パターンコマンドを別個に設け、表示制御基板
800にのみ定義づけておくようにすればよい。このよ
うに構成すれば、権利発生状態中用の変動パターンコマ
ンドが各演出制御基板800,350,700に出力さ
れると、表示制御基板800においては正常に図柄制御
が実行され、ランプ制御基板350および音制御基板7
00においては未定義のコマンドが送信されてきたこと
になるため、受信した変動パターンコマンドを無視する
こととなる。
【0198】また、上述した他の実施の形態では、ラン
プ制御基板350および音制御基板700においては、
権利発生状態中に変動パターンコマンドを受信した場合
であっても制御に反映しないような構成としていたが、
一部の制御に反映させるようにしてもよい。この場合、
権利発生状態中に変動パターンコマンドを受信すると、
ランプ制御基板350および音制御基板700におい
て、変動パターンの特定および変動時間の計測をしてお
くようにする。例えば、制御対象である発光体や音出力
手段に対するポート出力を行うことなく、内部的に処理
を実行しておくようにすればよい。このように構成すれ
ば、例えば、変動パターンコマンドにもとづく変動表示
がされている途中で権利発生状態終了コマンドを受信し
た場合に、ランプ制御基板350および音制御基板70
0において、特定されている変動パターンと計測してい
る時間にもとづいて、どの段階から変動パターンにもと
づく制御を実行するかを判別することができるため、権
利消滅後直ちに表示の進行段階に同期した発光体や音の
演出を行うことができるようになる。例えば、権利消滅
時(権利発生状態終了コマンドを受信時)に表示制御基
板800がリーチ表示演出を行っている場合には、権利
発生状態中の制御の終了後速やかにポート出力を開始す
るだけで、そのリーチに対応した発光体制御および音声
出力制御を同期して実行することができるようになる。
【0199】また、上述した他の実施の形態では、表示
制御基板800、ランプ制御基板350および音制御基
板700を別個に設ける構成としていたが、単一の演出
制御基板を設ける構成としてもよい。この単一の演出制
御基板は、主基板310からの制御コマンドにもとづい
て表示、ランプ、および音声の制御を行う。
【0200】図45は、各演出制御基板800,35
0,700が単一の演出基板で構成された場合における
当該演出基板に対する主基板310からのコマンドの送
出タイミングの一例を示すタイミング図である。図45
に示すように、始動球検出スイッチ5による遊技球の検
出があると(始動通過記憶がされている場合は、新たな
可変表示を実行させるタイミングで)、主基板310
は、演出制御基板に対して変動パターンコマンドを送出
する。すると、演出基板は、変動パターンコマンドにも
とづいて表示、ランプ、および音声の制御を行う。次い
で、演出制御基板に、停止図柄を指定するための表示制
御コマンドを送出したあと、所定のタイミングで各演出
の停止を指定するコマンドを送出する。各演出の停止を
指定するコマンドを受信すると、演出制御基板は、指定
された図柄を確定表示させるとともに、ランプや音の制
御を停止する。
【0201】確定表示図柄が当り図柄となって可動部材
39などの所定の動作が実行されたあと、特定球検出ス
イッチ48にて遊技球が検出されると、主基板310
は、演出制御基板に対して権利発生状態の開始を指定す
るコマンドを送出し、権利発生状態に移行することが決
定されたことを、権利発生状態開始の演出パターン(こ
こでは、表示パターン、発光体点灯/消灯パターン、音
声出力パターンを含む)に従って所定期間報知させる。
そして、主基板310は、権利発生状態中の制御に移行
するとともに、権利発生状態中の演出パターンの実行を
指定するコマンドを出力する。権利発生状態中の演出パ
ターンの実行を指定するコマンドを受信すると、演出制
御基板は、例えば、「右打!!」の表示や、それに対応
したランプおよび音声の制御を実行する。
【0202】権利発生状態中に始動球検出スイッチ5に
よる遊技球の検出があると、主基板310は、演出制御
基板に対して変動パターンコマンドを送出する。しか
し、演出制御基板は、ランプおよび音声については権利
発生状態中の演出パターンにより制御を続行し、変動パ
ターンコマンドにもとづく制御は表示に関する制御しか
実行しない。そして、権利発生状態中に特定球検出スイ
ッチ48にて遊技球が検出されると、権利を発生させる
ための動作が再度実行されたこととなって権利が消滅
(一般に、「パンク」と呼ばれる)する。パンクが発生
すると、主基板310は、パンク時の演出パターンに従
って演出させるためのコマンドを演出制御基板に出力す
る。パンク時の演出パターンに従って演出させるための
コマンドを受信すると、演出制御基板は、例えば、「残
念!!」を表示させたり、それに対応したランプや音声
の制御を実行する。その後、通常時(非権利発生状態
時)の制御に移行する。
【0203】なお、権利の消滅(パンクに限らない)前
に特定球検出スイッチ48にて遊技球が検出された場合
であっても、始動通過記憶されていて権利消滅後に対応
した図柄変動制御が実行される場合には、主基板310
は、変動パターンコマンドを演出制御基板に対して送出
する。
【0204】上記のように単一の演出制御基板を設ける
構成した場合であっても、権利発生状態中に受信した変
動パターンコマンドにもとづいてランプおよび音声の制
御が実行されないようにすることができる。従って、権
利発生状態中であっても変動パターンコマンドにもとづ
く可変表示制御が実行される遊技機において、権利発生
状態中に変動パターンコマンドに応じたランプや音声の
制御が実行されてしまうことを回避することができる。
【0205】また、上述した各実施の形態では、権利発
生状態中には、ランプ制御基板350および音制御基板
700に対する変動パターンコマンドが制御に反映され
ることのない(例えば、主基板310が変動パターンコ
マンドを送信しない、演出制御基板350,700側が
変動パターンコマンドを受信しない、あるいは、演出制
御基板350,700側で変動パターンコマンドを受信
してもそれにもとづく制御を実行しない)ようにしてい
たが、他の遊技状態中にそのような制限を課すようにし
てもよい。例えば、権利発生状態中であって可変入賞球
装置50が開放中でない遊技状態の場合には可変表示制
御が行われない遊技機であって、可変入賞球装置50の
開放中には可変表示制御が実行されるような遊技機につ
いては、可変入賞球装置50の開放中にランプ制御基板
350および音制御基板700に対する変動パターンコ
マンドが制御に反映されることのないように構成するよ
うにしてもよい。
【0206】また、上述した各実施の形態では、普通図
柄タイプの第3種パチンコ遊技機を例にして説明した
が、判定図柄タイプの第3種パチンコ遊技機についても
同様の処理を実行することができる。以下、判定図柄タ
イプの第3種パチンコ遊技機の構成例を説明する。図4
6は判定図柄タイプの第3種パチンコ遊技機の遊技盤1
06を正面からみた正面図である。遊技盤106は、パ
チンコ遊技機の本体に着脱可能に取付けられる。
【0207】まず、遊技盤106の全体構成を図46を
参照して説明する。遊技盤106の前面には遊技領域1
07が設けられている。遊技領域107の中央上部付近
には、判定図柄を可変表示するためのLCD(液晶表示
装置)による可変表示器(判定図柄表示器)109を含
む可変表示装置108が設けられている。この実施の形
態では、可変表示器109には、「左」、「右」の2つ
の図柄表示エリアがある。なお、図柄表示エリアは、他
の数(例えば「左」、「中」、「右」の3つ)のエリア
を有するようにしてもよい。また、可変表示装置108
の上部には、4個のLEDからなる入賞記憶表示器(普
通電役用記憶表示器)110が設けられている。入賞記
憶表示器110の左右には、球検出有効ランプ111a
と球検出無効ランプ111bが設けられている。また、
遊技領域7の外側の左右上部には、効果音を発する2つ
のスピーカ29が設けられている。
【0208】遊技領域107の中央付近には、開閉動作
を行う普通可変入賞装置112が設けられている。普通
可変入賞装置112に入賞した遊技球は、球検出スイッ
チ113によって検出される。なお、球検出スイッチ1
13によって遊技球が検出されると、例えば5個の賞球
が払い出される。普通可変入賞装置112の下部には、
誘導領域の所定の誘導穴に落下した遊技球を振分装置1
15に誘導する誘導装置114が設けられている。誘導
装置114の下部には、誘導装置114によって誘導さ
れた遊技球が導かれる振分装置115が設けられてい
る。普通可変入賞装置112、誘導装置114、および
振分装置115の動作についてはあとで詳しく説明す
る。
【0209】普通可変入賞装置112の右側には、回転
体116が配置されている。回転体116は、遊技盤1
06の前面に取付けられる取付板を有し、その取付板の
前面に包囲枠が突設され、包囲枠の内側の図示しないモ
ータによって時計回り方向に回転駆動される構造をなし
ている。回転体116の外周部には、1個の打球を受け
入れる球受凹部117が形成されている。球受凹部11
7は、回転体116が回転して包囲枠の上部に形成され
る始動入賞口118から入った打球を受け入れることが
可能な構成とされている。球受凹部117に受け止めら
れた打球は、取付板の背面に導かれ、始動球検出スイッ
チ119によって検出される。始動球検出スイッチ11
9が権利発生状態中に打球を検出することで、後述する
大入賞口が開放制御される大当り状態が発生するように
なる。なお、始動球検出スイッチ119によって遊技球
が検出されると、例えば5個の賞球が払い出される。回
転体116の下部には、大当り遊技状態に開状態とされ
る開閉板120が設けられている。この実施の形態で
は、開閉板120が大入賞口を開閉する手段となる。開
閉板120から遊技盤106の背面に導かれた入賞球は
カウントスイッチ121で検出される。なお、カウント
スイッチ121が遊技球を検出すると、例えば15個の
賞球が払い出される。
【0210】遊技盤106には、普通可変入賞作動口1
22が設けられ、遊技球の普通可変入賞作動口122へ
の入賞は、対応して設けられている普通可変入賞作動ス
イッチ122aによって検出される。普通可変入賞作動
スイッチ122aによって遊技球が検出されると、例え
ば5個の賞球が払い出される。また、遊技盤には、複数
の入賞口(一般入賞口)123〜126が設けられ、遊
技球のそれぞれの入賞口123〜126への入賞は、対
応して設けられている入賞口スイッチ123a〜126
aによって検出される。入賞口123〜126の何れか
によって遊技球が検出されると、例えば15個の遊技球
が払い出される。普通可変入賞作動口122および各入
賞口123〜126には、それぞれ入賞ランプ122b
〜126bが設けられている。遊技領域107の左右周
辺には、遊技中に点滅表示されるサイドランプ127が
設けられ、下部には、入賞しなかった打球などを吸収す
るアウト口128がある。
【0211】図47は、遊技盤106に設けられている
普通可変入賞装置112、誘導装置114、および振分
装置115の構造を説明するための説明図である。な
お、普通可変入賞装置112、誘導装置114、および
振分装置115の所定の内部領域を、特定領域と呼ぶ。
遊技領域107に打ち出された打球が普通可変入賞作動
口122に入賞して、対応して設けられている普通可変
入賞作動スイッチ122aで検出されると、普通可変入
賞装置112に設けられている左右一対の開閉片132
a,132bが図示しないソレノイドの駆動にもとづい
て特定入賞口133を所定時間開放する傾動状態とな
る。開閉片132a,132bが傾動状態とされ、特定
入賞口133に遊技球が入賞すると、入賞球は、特定領
域の入口に設けられている球検出スイッチ113によっ
て検出されたあと誘導装置114に導かれる。誘導装置
114に導かれた遊技球は、誘導装置114内の誘導領
域134を流下して3穴クルーン135に至る。3穴ク
ルーン135には、遊技球を落下させるための3つの誘
導穴136a〜136cが形成されている。この例で
は、中央部分に設けられている誘導穴136aに落下し
た遊技球は振分装置115に誘導され、他の2つの誘導
穴136b,136cに落下した遊技球は遊技盤106
の後部から排出される構造をなしている。誘導穴136
b,136cに落下した遊技球は、遊技盤106の後部
に設けられている図示しない排出スイッチによって検出
される。本例では、誘導装置114の下部には、誘導装
置114によって誘導された遊技球が導かれる振分装置
115が設けられている。
【0212】誘導装置114の3穴クルーン135は、
振分装置115へ誘導される遊技球を抽選する役割の
他、複数の遊技球が連続して振分装置115に導かれて
しまうことを防止する役割を有する。複数の遊技球が連
続的に振分装置115に導かれてしまうと、後述する図
柄作動スイッチ138に連続して遊技球が導かれてしま
うおそれがある。誘導装置114の3穴クルーン135
は、そのようなことを防止するために、上部の皿状の部
分に遊技球がしばらく滞留されるように形成されてお
り、同一の誘導穴(誘導穴136a〜136cの何れ
か)に複数の遊技球が落下する場合には遊技球が順次1
個ずつ落下するような構造とされている。
【0213】3穴クルーン135の誘導穴136aに落
下した遊技球は、振分装置115に導かれ、遮蔽部材1
37が遮蔽状態でなければ、図柄作動スイッチ138で
検出されたあと、誘導部材139が備える1個の遊技球
を受け入れる球受け凹部139aに受け止められる。こ
の実施の形態では、図柄作動スイッチ138が設けられ
ている通過口を通過した遊技球を検出するようにしてい
るので、図柄作動スイッチ138の通過口内に遊技球が
停留しない構造とされている。従って、図柄スイッチ1
38内で遊技球が上下して複数回検出されてしまうよう
なことがなく、遊技球の誤検出を防止することができ
る。通過した遊技球を図柄作動スイッチ138が検出す
ると、可変表示器109の図柄表示エリアに表示された
図柄が回転を開始する。可変表示器109内の画像の回
転は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の画
像の組み合わせが当り図柄の組み合わせであると、遊技
盤106の背面に設けられている図示しないモータの駆
動によって誘導部材139が右回転を開始する。誘導部
材139が右回転していくと、球受け凹部139aに受
け止められていた遊技球が停留状態から開放されてV入
賞口(特別領域)140に誘導される。すると、V入賞
口140に導かれた遊技球がV入賞スイッチ141で検
出されて権利発生状態となる。
【0214】権利発生状態が継続しているときに、打球
が回転体116の球受凹部117に入賞して始動球検出
スイッチ119をオンさせると、大当り状態が発生して
大入賞口が所定時間開放される。大当り遊技状態に移行
する。すなわち、開閉板120が、一定時間経過するま
で、または、所定個数(例えば10個)の打球が入賞す
るまで開放する。そして、大当り状態は、権利発生状態
が継続していれば、打球が回転体116の球受凹部11
7に入賞して始動球検出スイッチ119で検出される毎
に繰り返される。ただし、権利発生状態の継続は、権利
発生状態中に再度V入賞スイッチ141で打球が検出さ
れたとき、または、始動球検出スイッチ119において
所定個数(例えば、16個)の入賞球が検出されたこと
によって終了する。
【0215】なお、3穴クルーン135のに誘導穴13
6aに落下して振分装置115に導かれた遊技球は、図
示しないソレノイドによって駆動される遮蔽部材137
が遮蔽状態である場合には、排出口142a,142b
に導かれて遊技盤106の後部より排出される。なお、
排出口142a,142bより排出された遊技球は、遊
技盤106の後部に設けられている図示しない排出スイ
ッチにより検出される。また、可変表示器109におけ
る停止時の画像の組み合わせが当り図柄の組み合わせで
なければ、遊技盤106の背面に設けられているモータ
の駆動によって誘導部材139が左回転を開始する。誘
導部材139が左回転していくと、球受け凹部139a
に受け止められていた遊技球が停留状態から開放されて
排出口(通常領域)143に誘導される。すると、排出
口143に導かれた遊技球は、排出スイッチ144で検
出されたあと、遊技盤106の後部より排出される。
【0216】なお、この実施の形態では、ソレノイドや
モータは、電源周波数に影響されることなく駆動される
例えばステッピングモータやロータリーソレノイドが用
いられる。従って、例えば東日本と西日本のように電源
周波数の異なる地域であっても、そのまま(設定などを
変えることなく)正常に使用することができる。
【0217】また、この実施の形態では、V入賞スイッ
チ141は、誤検出を防止するため、誘導部材139の
回転動作(ここでは、当りを示す確定図柄が表示された
あとに実行される動作に限る)が行われている期間中の
み、遊技球の検出が可能な有効状態とされる。従って、
例えば、遊技球を開放したあと誘導部材139が元の位
置に戻るまでの時間よりも、遊技球が開放されたあとV
入賞スイッチ141で検出されるまでの時間の方が短く
なるように、誘導部材139の駆動時間などが設定され
る。
【0218】上記のように、特定領域に入ってきた遊技
球は、特定領域の入口に設けられている球検出スイッチ
113によって検出される。また、誘導穴136b,1
36cに落下した遊技球、および遮蔽部材137が遮蔽
状態である場合に誘導穴136aに落下した遊技球は、
図示しない排出スイッチにより検出される。さらに、排
出口143に導かれた遊技球が排出スイッチ144で検
出され、V入賞口140に導かれた遊技球がV入賞スイ
ッチ141で検出される。このように、特定領域に入っ
た遊技球および特定領域を出た遊技球の全てが検出され
る構成とされている。従って、例えば、特定領域に入っ
た遊技球よりも排出された遊技球の方が多く検出された
場合などにエラーを報知するようにすれば、不正行為の
有無を確認することが可能となる。なお、誘導穴136
b,136cに落下した遊技球、遮蔽部材137が遮蔽
状態である場合に誘導穴136aに落下した遊技球、お
よび排出口143に導かれた遊技球を同一の排出スイッ
チ(例えば排出スイッチ144)で検出するようにして
もよい。
【0219】上述した振分装置115の遮蔽部材137
は、図柄作動スイッチ138に2個以上の遊技球が連続
して導かれることを防止するために設けられている。図
柄作動スイッチ138は、誤検出を防止するため、遊技
球を検出すると、確定図柄が表示されたあとの誘導部材
139の回転動作が終了するまで(元の位置に戻るま
で)は遊技球の検出を無効とする構成とされる。従っ
て、検出が無効となっている図柄作動スイッチ138を
遊技球が通過可能としておくと、遊技者等にスイッチ不
良等の誤解を与えるおそれがある。遮蔽部材137は、
所定期間中に遊技球が図柄作動スイッチ138へ導かれ
ることのないように遮蔽することによって、上記のよう
な弊害を防止する役割を有している。遮蔽部材137
は、例えば、図柄作動スイッチ138で遊技球が検出さ
れたときにシャッタが遊技領域107の前方に突出した
遮蔽状態となり、そのあと誘導部材139の回転動作が
終了するとシャッタが遊技盤106の内部に収納された
非遮蔽状態となるように駆動される。なお、遮蔽部材1
37は、球検出スイッチ113による検出があった場合
に、所定期間非遮蔽状態とされるようにしてもよい。こ
のようにすれば、停電などによる電源断状態となったあ
とに図柄作動スイッチ138を通過して、図柄作動スイ
ッチ138で検出されていない遊技球が球受け凹部13
9aに停留されてしまうことを防止することができる。
【0220】なお、振分装置115の遮蔽部材137
は、権利が発生したあとの権利発生中に、権利が消滅し
てしまうことを防止する役割も果たしている。例えば、
権利発生状態中に図柄作動スイッチ138が遊技球を検
出したことにもとづいて判定図柄を変動させた結果、図
柄表示器109での停止図柄が当り図柄となった場合に
は、V入賞口140に導かれた遊技球がV入賞スイッチ
141で検出される(再度権利を発生させる動作を行
う)こととなり、権利が消滅(いわゆる「パンク」)し
てしまうという弊害を来たす。遮蔽部材137は、所定
期間中に遊技球が図柄作動スイッチ138へ導かれるこ
とのないように遮蔽することによって、上記のような弊
害をも防止する役割を有している。
【0221】上記のように、図柄表示器109の停止図
柄が当り図柄であれば誘導部材139が右回転を行い、
図柄表示器109の停止図柄がはずれ図柄であれば誘導
部材139が左回転を行う構成としているが、この場合
に、誘導部材139は、球受け凹部139aに受け止め
られていた遊技球が開放される位置まで回転して、遊技
球を開放したあとに逆回転して元の位置に戻るようにし
てもよく、遊技球が開放されたあとも同方向の回転を継
続して1回転して元の位置に戻るようにしてもよい。な
お、可変表示器109の停止図柄が当りとなったあと、
誘導部材139から開放された遊技球が経路を通ってV
入賞スイッチ141で検出されるまでが15秒以内であ
るのが望ましいとされているため、誘導部材139の駆
動時間は(例えば、当たり/はずれにかかわらず)15
秒以内に設定されることが望ましい。この実施の形態で
は、可変表示器109の停止図柄が当りである場合に
は、誘導部材139が駆動を開始したあと遊技球が開放
されるまでの時間よりも、遊技球が開放されたあと経路
を通ってV入賞スイッチ141で検出されるまでの時間
の方が短くなるように、誘導部材139の駆動時間が設
定されている。従って、本例では、誘導部材139とV
入賞スイッチ141が離れている場合には、例えば誘導
部材139の回転速度が遅く設定されるなどして調整さ
れる。なお、誘導部材139の回転速度(回転時間)は
一定でなくてもよく、例えば遊技球を開放する前と後と
で異なる回転速度となるようにしてもよい。
【0222】以上説明したような判定図柄タイプの第3
種パチンコ遊技機であっても、本発明を適用することが
でき、同様の効果を得ることができる。
【0223】また、上記の各実施の形態では特に説明し
ていないが、一般電役タイプのパチンコ遊技機であって
もよい。一般電役タイプのパチンコ遊技機では、先ず、
図柄の始動検出がされたあとの変動動作の結果、当り図
柄で停止すると、第1の可変入賞球装置が開放する。そ
の後の所定期間内に、第1の可変入賞球装置に所定数
(例えば5個)の遊技球が入賞すると、大当り遊技状態
に制御されるとともに、第2の可変入賞球装置が開放す
る。そして、第2の可変入賞球装置に遊技球が入賞する
と大入賞口開放抽選(一般的に、当選確率が高く設定さ
れる)が行われ、当選すると、大入賞口が開放する。大
当り発生状態中であれば、所定回数(例えば16ラウン
ド)大入賞口開放抽選および大入賞口の開放動作が繰り
返される。大当り遊技状態は、大入賞口開放抽選におい
て落選したときや、所定回数のラウンドを消化したとき
などに終了する。なお、この一般電役タイプのパチンコ
遊技機は、大当り遊技中であっても図柄変動制御が実行
されるが、図柄が当って第1の可変入賞球装置に所定数
(例えば5個)の遊技球が入賞すると、1ラウンド目か
ら大当り遊技状態が開始される。以上のような一般電役
タイプのパチンコ遊技機であっても、本発明を適用する
ことができ、同様の効果を得ることができる。
【0224】また、パチンコ遊技機に限られず、スロッ
ト機等の他の遊技機においても、本発明を適用すること
ができる。以下、他の遊技機の一例であるスロットマシ
ンについて説明する。スロットマシンは、遊技者がスタ
ートボタンを操作することにより図柄表示リールが回転
を開始し、停止操作により図柄表示リールが停止され、
全てのリールが停止したときに所定の図柄の組み合わせ
となっていれば所定の価値が付与される。全てのリール
が停止したときに例えば「7」が揃っていれば、遊技状
態がビッグボーナス状態に移行する。ビッグボーナス中
は、所定の小役図柄などが揃いやすい状態に制御されて
おり、所定の価値が付与される条件が通常の状態に比べ
て整いやすくなるように制御されている。その他、遊技
者に有利な遊技状態として、遊技者が所望の図柄を停止
させることができる(所定の図柄が揃わないようにリー
ルを停止する制御を実行しない状態)いわゆるCT(チ
ャレンジタイム)、リプレイ図柄が揃いやすくなるRT
(リプレイタイム)などがある。以上のような、遊技者
に有利な状態(特定遊技状態)において、リール(可変
表示装置)が回転している最中に、リール以外の、ラン
プ、LCD、音声など(演出用電気部品)をリールの回
転を演出するために用いる場合に本発明が適用できる。
【0225】さらに、上記の各実施の形態のパチンコ遊
技機は、始動通過にもとづいて可変表示される図柄の停
止図柄が所定の図柄の組み合わせになると開放する所定
の電動役物への入賞があると所定の権利が発生または継
続する第3種パチンコ遊技機であったが、始動入賞にも
とづいて可変表示部に可変表示される特別図柄の停止図
柄が所定の図柄の組み合わせになると所定の遊技価値が
遊技者に付与可能になる第1種パチンコ遊技機や、始動
入賞にもとづいて開放する電動役物の所定領域への入賞
があると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第2
種パチンコ遊技機であっても、例えば特定遊技状態中で
あっても可変表示部での可変表示制御を許容する構成と
されているものなどについては、本発明を適用できる。
【0226】
【発明の効果】請求項1記載の発明では、遊技制御手段
が、遊技状態が特定遊技状態になっている場合において
可変表示の開始条件が成立した場合は、表示制御手段に
対して可変表示開始信号を送信し、演出制御手段に対し
て演出開始信号を送信しないことを特徴とするので、特
定遊技状態中に、演出制御手段において演出開始信号に
もとづく制御が実行されてしまうことを防止することが
できる。
【0227】請求項2記載の発明では、遊技制御手段
が、可変表示の停止条件の成立に応じて、可変表示の停
止を示す可変表示停止信号を表示制御手段に対して送信
するとともに、演出の停止を示す演出停止信号を演出制
御手段に対して送信可能であり、遊技制御手段が、遊技
状態が特定遊技状態になっている場合は、演出制御手段
に対して、演出停止信号を送信しない構成とされている
ので、特定遊技状態中に、演出制御手段において演出停
止信号にもとづく制御が実行されてしまうことを防止す
ることができる。
【0228】請求項3記載の発明では、送信先設定手段
が、遊技状態が特定遊技状態になっている場合は、可変
表示の開始条件が成立した場合であっても、演出制御手
段を送信先として設定しないように構成したので、特定
遊技状態中に、可変表示の開始条件の成立に応じて出力
される演出開始信号を演出制御手段に送信しないように
することができる。
【0229】請求項4記載の発明では、遊技制御手段
が、遊技状態が特定遊技状態になっている場合において
可変表示の開始条件が成立した場合は、表示制御手段に
対して可変表示開始信号を送信するとともに、演出制御
手段に対して演出開始信号を送信し、表示制御手段が、
遊技状態が特定遊技状態となっている場合であっても、
可変表示装置について、遊技制御手段からの可変表示開
始信号にもとづく制御を実行し、演出制御手段が、遊技
状態が特定遊技状態となっている場合は、演出用電気部
品について、遊技制御手段からの演出開始信号にもとづ
く制御を実行しないことを特徴とするので、特定遊技状
態中に、演出用電気部品について演出開始信号にもとづ
く制御が実行されてしまうことを防止することができ
る。
【0230】請求項5記載の発明では、演出制御手段
が、遊技状態判定手段の状態に応じて、遊技状態が特定
遊技状態に制御されている期間中であるか否かを判定
し、演出開始信号にもとづく演出用電気部品の制御を行
うか否かを決定するので、演出制御手段において、特定
遊技状態とされているか否かを容易に把握することがで
きるようになる。また、遊技状態判定手段の状態を確認
する簡単な処理を行うことによって、遊技者に有利な遊
技状態とされているか否かを確認することができる。
【0231】請求項6記載の発明では、演出制御手段
が、制御信号の分類を示すコマンドデータにより演出開
始信号であるか否かを判定することにより、演出用電気
部品の制御を行うか否か決定するようにしたので、コマ
ンドの分類を確認する簡単な処理によって、遊技制御手
段では送信すべき信号であるか否かを判定することがで
き、演出制御手段では制御に反映させるか否かを判定す
ることができる。
【0232】請求項7記載の発明では、演出制御手段
に、遊技機に設けられている音発生手段の制御を行う音
制御手段が含まれるように構成したので、特定遊技状態
中に、演出開始信号に応じて音制御が実行されてしまう
ことを防止することができる。
【0233】請求項8記載の発明では、演出制御手段に
は、遊技機に設けられている発光体の制御を行う発光体
制御手段が含まれるように構成したので、特定遊技状態
中に、演出開始信号に応じて発光体制御が実行されてし
まうことを防止することができる。
【0234】請求項9記載の発明では、遊技状態が特定
遊技状態となっている場合に、作動領域に遊技球が入賞
することにより、可変入賞球装置が遊技者に有利な状態
となるので、遊技の興趣が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ遊技機の遊技盤を正面からみた例を
示す正面図である。
【図2】 権利発生装置を正面からみた例を示す正面図
である。
【図3】 権利発生装置の断面の例を示す縦断面図であ
る。
【図4】 権利発生装置内の入賞球の動きを示す説明図
である。
【図5】 主基板における回路構成の一例を示すブロッ
ク図である。
【図6】 表示制御回路の構成の一例を示すブロック図
である。
【図7】 ランプ制御基板内の回路構成を示すブロック
図である。
【図8】 音制御基板内の回路構成を示すブロック図で
ある。
【図9】 主基板におけるCPUが実行するメイン処理
を示すフローチャートである。
【図10】 バックアップフラグと遊技状態復旧処理を
実行するか否かとの関係の一例を示す説明図である。
【図11】 2msタイマ割込処理を示すフローチャー
トである。
【図12】 各乱数を示す説明図である。
【図13】 打球が始動球通過口を通過したことを判定
する処理を示すフローチャートである。
【図14】 可変表示の停止図柄を決定する処理および
変動パターンを決定する処理を示すフローチャートであ
る。
【図15】 当たり判定の処理を示すフローチャートで
ある。
【図16】 スイッチ処理の例を示すフローチャートで
ある。
【図17】 表示制御コマンドの信号線を示す説明図で
ある。
【図18】 制御コマンドのコマンド形態の一例を示す
説明図である。
【図19】 制御コマンドを構成する8ビットの制御信
号とINT信号との関係を示すタイミング図である。
【図20】 表示制御コマンドの内容の一例を示す説明
図である。
【図21】 ランプ制御コマンドの内容の一例を示す説
明図である。
【図22】 音制御コマンドの内容の一例を示す説明図
である。
【図23】 コマンド送信テーブル設定処理の一例を示
すフローチャートである。
【図24】 コマンド送信テーブルの一構成例を示す説
明図である。
【図25】 コマンドデータ2の一構成例および他の構
成例を示す説明図である。
【図26】 INTデータの一構成例を示す説明図であ
る。
【図27】 コマンド送信テーブルの一構成例を示す説
明図である。
【図28】 表示コマンド制御処理の処理例を示すフロ
ーチャートである。
【図29】 コマンド送信ルーチンを示すフローチャー
トである。
【図30】 表示制御用CPUが実行するメイン処理を
示すフローチャートである。
【図31】 タイマ割込処理を示すフローチャートであ
る。
【図32】 コマンド受信バッファの構成を示す説明図
である。
【図33】 コマンド受信割込処理を示すフローチャー
トである。
【図34】 コマンド解析処理を示すフローチャートで
ある。
【図35】 ランプ制御用CPUが実行するメイン処理
を示すフローチャートである。
【図36】 ランプ制御用CPUが実行するタイマ割込
処理を示すフローチャートである。
【図37】 ランプ制御基板に搭載されたROMのアド
レスマップにおけるランプデータを示す説明図である。
【図38】 音制御用CPUが実行するメイン処理を示
すフローチャートである。
【図39】 音制御用CPUが実行するタイマ割込処理
を示すフローチャートである。
【図40】 音制御基板に搭載されたROMのアドレス
マップにおける音声データを示す説明図である。
【図41】 主基板から各演出制御基板に送出されるコ
マンドおよび演出内容の例を示すタイミングチャートで
ある。
【図42】 他の実施の形態におけるランプ制御手段が
実行するコマンド解析処理の一例を示すフローチャート
である。
【図43】 他の実施の形態における音制御手段が実行
するコマンド解析処理の一例を示すフローチャートであ
る。
【図44】 他の実施の形態における主基板から各演出
制御基板に送出されるコマンドおよび演出内容の例を示
すタイミングチャートである。
【図45】 他の実施の形態における主基板から単一の
演出制御基板に送出されるコマンドおよび演出内容の例
を示すタイミングチャートである。
【図46】 他の実施の形態におけるパチンコ遊技機の
遊技盤を正面からみた例を示す正面図である。
【図47】 他の実施の形態におけるパチンコ遊技機の
普通電役装置と誘導装置と振分装置とを正面からみた例
を示す正面図である。
【符号の説明】
1 遊技盤 10 可変表示装置 12 LCD表示器 30 権利発生装置 310 主基板 314 CPU 350 ランプ制御基板 351 ランプ制御用CPU 700 音制御基板 701 音制御用CPU 800 表示制御基板 801 表示制御用CPU

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表示状態が変化可能な可変表示装置を備
    え、前記可変表示装置の可変表示を開始した後に表示結
    果があらかじめ定められた特定の表示態様となったこと
    を条件に遊技者に有利な特定遊技状態に制御可能とな
    り、前記特定遊技状態に制御されている場合においても
    前記可変表示装置の可変表示を行い表示結果を導出する
    ことが可能な遊技機であって、 遊技の進行に関わる演出を行うための演出用電気部品
    と、 前記演出用電気部品を制御するための演出制御手段と、 前記可変表示装置を制御する表示制御手段と、 遊技の進行の制御を行い、可変表示の開始条件の成立に
    応じて、可変表示開始信号を前記表示制御手段に対して
    送信するとともに、可変表示に関わる演出を開始するた
    めの演出開始信号を前記演出制御手段に対して送信する
    ことが可能な遊技制御手段とを含み、 前記遊技制御手段は、遊技状態が特定遊技状態になって
    いる場合において可変表示の開始条件が成立した場合
    は、前記表示制御手段に対して可変表示開始信号を送信
    し、 前記演出制御手段に対して前記演出開始信号を送信しな
    いことを特徴とする遊技機。
  2. 【請求項2】 遊技制御手段は、可変表示の停止条件の
    成立に応じて、可変表示の停止を示す可変表示停止信号
    を表示制御手段に対して送信するとともに、演出の停止
    を示す演出停止信号を演出制御手段に対して送信可能で
    あり、 前記遊技制御手段は、遊技状態が特定遊技状態になって
    いる場合は、前記演出制御手段に対して、演出停止信号
    を送信しない請求項1記載の遊技機。
  3. 【請求項3】 遊技制御手段は、表示制御手段または演
    出制御手段を制御するための制御信号を送信する場合
    に、送信する先を設定する送信先設定手段を含み、 前記送信先設定手段は、遊技状態が特定遊技状態になっ
    ている場合は、可変表示の開始条件が成立した場合であ
    っても、演出制御手段を送信先として設定しない請求項
    1または請求項2記載の遊技機。
  4. 【請求項4】 表示状態が変化可能な可変表示装置を備
    え、前記可変表示装置の可変表示を開始した後に表示結
    果があらかじめ定められた特定の表示態様となったこと
    を条件に遊技者に有利な特定遊技状態に制御可能とな
    り、前記特定遊技状態に制御されている場合においても
    前記可変表示装置の可変表示を行い表示結果を導出する
    ことが可能な遊技機であって、 遊技の進行に関わる演出を行うための演出用電気部品
    と、 前記演出用電気部品を制御するための演出制御手段と、 前記可変表示装置を制御する表示制御手段と、 遊技の進行の制御を行い、可変表示の開始条件の成立に
    応じて、可変表示開始信号を前記表示制御手段に対して
    送信するとともに、可変表示に関わる演出を開始するた
    めの演出開始信号を前記演出制御手段に対して送信する
    ことが可能な遊技制御手段とを含み、 前記遊技制御手段は、遊技状態が特定遊技状態になって
    いる場合において可変表示の開始条件が成立した場合
    は、前記表示制御手段に対して前記可変表示開始信号を
    送信するとともに、前記演出制御手段に対して前記演出
    開始信号を送信し、 前記表示制御手段は、遊技状態が特定遊技状態となって
    いる場合であっても、前記可変表示装置について、前記
    遊技制御手段からの可変表示開始信号にもとづく制御を
    実行し、 前記演出制御手段は、遊技状態が特定遊技状態となって
    いる場合は、前記演出用電気部品について、前記遊技制
    御手段からの演出開始信号にもとづく制御を実行しない
    ことを特徴とする遊技機。
  5. 【請求項5】 遊技制御手段は、遊技状態が特定遊技状
    態となる場合に、演出制御手段に対して特定遊技状態開
    始信号を送信し、特定遊技状態の終了に応じて特定遊技
    状態終了信号を送信し、 前記演出制御手段は、遊技制御手段からの特定遊技状態
    開始信号の受信によってセットされ、前記遊技制御手段
    からの特定遊技状態終了信号の受信に応じてリセットさ
    れる遊技状態判定手段を備え、 前記演出制御手段は、前記遊技状態判定手段の状態に応
    じて、遊技状態が特定遊技状態に制御されている期間中
    であるか否かを判定し、演出開始信号にもとづく演出用
    電気部品の制御を行うか否かを決定する請求項4記載の
    遊技機。
  6. 【請求項6】 遊技制御手段が演出制御手段に対して送
    信する演出開始信号を含む制御信号は、制御信号の分類
    を示すコマンドデータと、電気部品の制御内容を示すコ
    マンドデータとを含み、 演出制御手段は、前記制御信号の分類を示すコマンドデ
    ータにより演出開始信号であるか否かを判定することに
    より、演出用電気部品の制御を行うか否か決定する請求
    項4または請求項5記載の遊技機。
  7. 【請求項7】 演出制御手段には、遊技機に設けられて
    いる音発生手段の制御を行う音制御手段が含まれる請求
    項1ないし請求項6記載の遊技機。
  8. 【請求項8】 演出制御手段には、遊技機に設けられて
    いる発光体の制御を行う発光体制御手段が含まれる請求
    項1ないし請求項7記載の遊技機。
  9. 【請求項9】 遊技球を用いて遊技を行うことが可能な
    遊技機であって、 遊技者に有利な状態と遊技者に不利な状態とに変化可能
    な可変入賞球装置と、該可変入賞球装置を遊技者に有利
    な状態とすることが可能な作動領域とを備え、 遊技状態が特定遊技状態となっている場合に、前記作動
    領域に遊技球が入賞することにより、前記可変入賞球装
    置が遊技者に有利な状態となる請求項1ないし請求項8
    記載の遊技機。
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