JP2002191458A - 理美容椅子の起動停止時のショック防止装置 - Google Patents

理美容椅子の起動停止時のショック防止装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 交流誘導電動機を駆動源とする理美容椅子の
場合には高価な周波数変換装置を組み込まないと、速度
の台形波制御等によるスロースタート、スローストップ
が行われず、その結果、起動時と停止時にショックが発
生し、着座している被施術者に不快な思いや恐怖心を与
えるという問題があった。 【解決手段】 交流誘導電動機を駆動源とする理美容椅
子において、背凭れの起伏や座部の昇降の開始時に印加
する交流電圧の実効値を徐々に上げるように制御し、ま
た、停止時には印加する交流電圧実効値を徐々に下げる
ように制御するようにした理美容椅子の起動停止時のシ
ョック防止装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は理美容椅子におい
て、背凭れの起伏および座部の昇降時における起動時や
停止時に、緩やかに起動および停止して着座している被
施術者にショックを与えないようにするための理美容椅
子における起動停止時のショック防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、理美容椅子における背凭れの起伏
や座部の昇降を行う駆動源としては交流誘導電動機を使
用している。この交流誘導電動機はインバータ等による
周波数制御を行わないと速度制御が行えないものである
が、低価格の理美容椅子にあっては、コストを押さえる
ためにコストの高い周波数変換装置が組み込まれていな
いものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記したような周波数
変換装置を組み込まないと、速度の台形波制御等による
スロースタート、スローストップが行われず、その結
果、起動時と停止時にショックが発生し、着座している
被施術者に不快な思いや恐怖心を与えるという問題があ
った。
【0004】本発明は前記した問題点を解決せんとする
もので、その目的とするところは、電圧制御によって交
流誘導電動機の速度を低減することにより、起動時と停
止時とのショックを低減して、着座している被施術者に
対して不快な思いや恐怖心を与えることのない理美容椅
子の起動停止時のショック防止装置を提供せんとするに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の理美容椅子の起
動停止時のショック防止装置は前記した目的を達成せん
とするもので、その手段は、交流誘導電動機を駆動源と
する理美容椅子において、背凭れの起伏や座部の昇降の
開始時に印加する交流電圧の実効値を徐々に上げるよう
に制御し、また、停止時には印加する交流電圧実効値を
徐々に下げるように制御するようにしたものである。
【0006】また、交流電源のゼロクロスを検出するゼ
ロクロス検出手段と、背凭れの昇降や座部の昇降を行わ
せるための操作スイッチと、該操作スイッチが操作され
ると前記ゼロクロス検出手段によって検出された交流電
圧のゼロクロス点からの位相角を徐々に0度に変化さ
せ、および、前記交流電圧のゼロクロス点から位相角を
徐々に180度に変化させるタイミング作成手段と、該
タイミング作成手段によって得られた位相角で前記交流
電源から理美容椅子を制御する交流誘導電動機に印加さ
れる電圧を制御するサイリスタとを具備したものであ
る。
【0007】さらに、前記背凭れの伏倒停止時および座
部の下降停止時にブレーキングが必要な場合に、前記交
流誘導電動機の主捲線および副捲線に同位相で電圧実効
値が徐々に上昇する半波整流電圧を印加してショックの
少ないブレーキングを行うようにしたことを特徴とす
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る理美容椅子の
起動停止時のショック防止装置の実施の形態を図1の回
路ブロックと共に説明する。図において、1は交流電
源、2は交流誘導電動機、3は前記交流電源1と交流誘
導電動機2との間に接続された双方向サイリスタ、4は
前記交流電源1の電圧のゼロクロス点を検出するゼロク
ロス検出器、5は前記ゼロクロス検出器4よりの検出信
号が入力されると前記双方向サイリスタ4の点弧タイミ
ング(図2に示す通電開始時点)を作成するタイミング
作成部である。
【0009】6はスイッチにして、例えば、背凭れの起
伏を行うためのスイッチや座部の昇降を行うためのスイ
ッチである。なお、前記したゼロクロス検出器4やタイ
ミング作成部5は実際的にはマイコンによって処理され
る。
【0010】次に、前記した回路ブロックについて動作
を説明する。先ず、背凭れの起伏、あるいは、座部の昇
降を行わせるために操作スイッチ6を操作すると、ゼロ
クロス検出器4が交流電源1における波形の180度毎
のゼロクロス点を検出する。
【0011】また、タイミング作成部5は交流誘導電動
機2の回転を開始しない点弧位相角αから徐々に位相角
を小さくし、最終的には位相角0度のタイミングを作成
して双方向サイリスタのゲートを制御するので、図2
(a)に示すように交流誘導電動機2は徐々に回転速度
が上昇し、従って、背凭れの起伏や座部の昇降は最初は
緩やかに起伏、昇降し、その後、高速で起伏、昇降する
こととなり、起動時において着座している被施術者に対
してショックを与えることがない。
【0012】一方、前記背凭れの起伏や座部の昇降を停
止させるために操作スイッチ6を操作すると、タイミン
グ作成部5は点弧位相角0度から交流誘導電動機2が回
転を続ける最大の位相角βに即時に変化した後、180
度に向かって徐々に変化する。
【0013】そして、前記βから180度の位相角に応
じたタイミング作成部5からの位相角の出力は双方向サ
イリスタ3のゲートに印加されるので、該双方向サイリ
スタ3は図2(b)に示すような位相角で交流誘導電鵜
動機2に通電するので、該交流誘導電動機2は高速から
徐々に減速されて停止し、従って、着座している被施術
者に対してショックを与えることがない。なお、図2に
おいてハッチングの部分が通電部分である。
【0014】なお、背凭れの伏倒動作や座部の下降動作
の停止時のようにブレーキングが必要な場合には、正転
用サイリスタと逆転用サイリスタを同時に半波で導通さ
せることで可能であり、この時のショックを低減させる
ためには、半波導通の点弧位相角を180度またはその
装置に見合った位相角から徐々に減らせばよい。
【0015】また、交流誘導電動機2の出力によって背
凭れや座部を駆動する手段しては、交流誘導電動機2の
回転力をギア等を介してそのまま背凭れや座部の駆動機
構に伝えるようにし、あるいは、交流誘導電動機2の回
転力によって油圧ポンプを回転させ、その油圧によって
背凭れや座部の駆動機構に伝えるようにしてもよい。
【0016】
【発明の効果】本発明は前記したように、背凭れの起伏
時や座部の昇降時に印加する交流電圧の実効値を徐々に
上げるように制御し、また、停止時に印加する交流電圧
実効値を徐々に下げるように制御するようにしたので、
背凭れの起伏開始時や停止時あるいは座部の昇降開始時
や停止時にショックが低減され、従って、着座している
被施術者に対して不快な思いや恐怖心を与えることがな
いものである。
【0017】また、背凭れの伏倒停止時および座部の下
降停止時にブレーキングが必要な場合に、交流誘導電動
機の主捲線および副捲線に同位相で電圧実効値が徐々に
上昇する半波整流電圧を印加してショックの少ないブレ
ーキングを行うことができる等の効果を有するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る理美容椅子の起動停止時のショッ
ク防止装置の一例を示す回路ブロック図である。
【図2】交流電圧を位相角制御した場合のモータへの印
加電圧波形図を示し、(a)は起動時を示し、(b)は
停止時を示している。
【符号の説明】
1 交流電源 2 交流誘導電動機 3 双方向サイリスタ 4 ゼロクロス検出器 5 タイミング作成部 6 操作スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B099 AA01 EA03 EA05 5H420 BB12 CC04 DD03 DD06 EA05 EB05 FF11

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流誘導電動機を駆動源とする理美容椅
    子において、背凭れの起伏や座部の昇降の開始時に印加
    する交流電圧の実効値を徐々に上げるように制御し、ま
    た、停止時には印加する交流電圧実効値を徐々に下げる
    ように制御するようにしたことを特徴とする理美容椅子
    の起動停止時のショック防止装置。
  2. 【請求項2】 交流電源のゼロクロスを検出するゼロク
    ロス検出手段と、背凭れの昇降や座部の昇降を行わせる
    ための操作スイッチと、該操作スイッチが操作されると
    前記ゼロクロス検出手段によって検出された交流電圧の
    ゼロクロス点からの位相角を徐々に0度に変化させ、お
    よび、前記交流電圧のゼロクロス点から位相角を徐々に
    180度に変化させるタイミング作成手段と、該タイミ
    ング作成手段によって得られた位相角で前記交流電源か
    ら理美容椅子を制御する交流誘導電動機に印加される電
    圧を制御するサイリスタとを具備したことを特徴とする
    理美容椅子の起動停止時のショック防止装置。
  3. 【請求項3】 前記背凭れの伏倒停止時および座部の下
    降停止時にブレーキングが必要な場合に、前記交流誘導
    電動機の主捲線および副捲線に同位相で電圧実効値が徐
    々に上昇する半波整流電圧を印加してショックの少ない
    ブレーキングを行うようにしたことを特徴とする請求項
    1および2記載の理美容椅子の起動停止時のショック防
    止装置。
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