JP2002191350A - ごま焼酎の製造方法 - Google Patents

ごま焼酎の製造方法

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JP2002191350A JP2000395381A JP2000395381A JP2002191350A JP 2002191350 A JP2002191350 A JP 2002191350A JP 2000395381 A JP2000395381 A JP 2000395381A JP 2000395381 A JP2000395381 A JP 2000395381A JP 2002191350 A JP2002191350 A JP 2002191350A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 味の調和した、旨いごま焼酎の製造方法を提
供する。 【解決手段】 ごま焼酎の製造過程において、1次仕込
に使用する酵母を連続的に培養を繰り返し、酒母中の酵
母を順化、安定させたものを用いてごま焼酎を製造す
る。また、ごま焼酎の製造過程において、3次原料であ
るごまの脂質を15%以下に調整されたものを用いてご
ま焼酎を製造する。更に、ごま焼酎の製造過程におい
て、1次仕込に使用する酵母を連続的に培養を繰り返
し、酒母中の酵母を順化、安定させたものを用いると共
に3次原料であるごまの脂質を15%以下に調整された
ものを用いてごま焼酎を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ごま焼酎の製造方
法に関し、更に詳しくは、ごま焼酎の製造過程における
酵母の使用方法と、及び/又は脂質を調整したごま原料
を用いることによってできる、味の調和した、旨いごま
焼酎の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ごまを原料としたごま焼酎
は、風味が豊かであり、健康趣向にマッチした焼酎とし
て好評を博しているものである。従来におけるごま焼酎
の製造方法としては、例えば、本願出願人による特公昭
55−104949号公報及び特公平6−102009
号公報で記載したように、ごま焼酎を製造するには、先
ず、米こうじを製造する製麹工程を行った後、この米こ
うじに、水と「さしもと」(種菌)を加えて、1次仕込
を行っている。
【0003】この時、使用する「さしもと」は、日本醸
造協会誌(1992年、9月号)、あるいは、本格焼酎
製造技術(1991年12月10日発行)に記載されて
いるように、仕込当初の、もろみ数本は、純粋培養酵母
を用い、以後は、3〜4日目の1次もろみを種酵母とし
ている。一般に、「さしもと」は、20〜30仕込続け
た後、再び純粋培養酵母で仕込むというパターンが、通
常であった。
【0004】また、3次仕込に用いるごま原料は、特
に、脂質を制限していないものを使用するのが通常であ
った。
【0005】このような方法で、製造したごま焼酎は、
1次仕込に使用する「さしもと」の培養回数が少なく、
酒母での揮発酸、電導度が安定せず、もろみでの揮発
酸、電導度が高く、そのため、このもろみを常法どおり
減圧蒸留しても、香味のバランスが若干悪く、あらくな
り、若干雑味のある焼酎になっていっている点に若干の
課題がある。また、従来においては、3次仕込に添加す
るごまの脂質を制限していないため、脂質の多いごまを
使用した場合、もろみでの脂質の浸出が多くなり、油臭
が強く、このもろみを常法どおり蒸留しても、ごま香の
おもい、油臭のある焼酎になって、品質が一定せず、濾
過工程、ブレンド工程での管理に多くの時間を費やす点
に課題があるものである。
【0006】一方、日本人の食生活やライフスタイルが
多様化、変化するに従って、健康によい、いろんな飲み
方ができるなどの理由で、本格焼酎の消費量が年々増加
している。他方で、焼酎のおいしさ、味、質を更に追求
する消費者が多くなってきているのが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の課題及び現状に鑑み、これを解消しようとするもの
であり、ごまの香味が更に調和した、本格的で、おいし
いごま焼酎の製造方法を提供することを第1の目的とす
るものである。また、第二の目的は、蒸留後の焼酎の濾
過工程、ブレンド工程を簡素化して、品質の一定したご
ま焼酎の製造方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
技術の課題等について鋭意検討した結果、ごま焼酎の製
造過程において、1次仕込に使用する酵母として特定の
酵母を用いること、及び/又は、3次原料であるごまの
脂質を特定値以下に調整したものを用いることにより、
上記目的のごま焼酎の製造方法が得られることを見い出
し、本発明を完成するに至ったのである。すなわち、本
発明は、次の(1)〜(3)に存する。 (1) ごま焼酎の製造過程において、1次仕込に使用する
酵母を連続的に培養を繰り返し、酒母中の酵母を順化、
安定させたものを用いてごま焼酎を製造することを特徴
とするごま焼酎の製造方法。 (2) ごま焼酎の製造過程において、3次原料であるごま
の脂質を15%以下に調整されたものを用いてごま焼酎
を製造することを特徴とするごま焼酎の製造方法。 (3) ごま焼酎の製造過程において、1次仕込に使用する
酵母を連続的に培養を繰り返し、酒母中の酵母を順化、
安定させたものを用いると共に3次原料であるごまの脂
質を15%以下に調整されたものを用いてごま焼酎を製
造することを特徴とするごま焼酎の製造方法。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。本発明の第1発明は、ごま焼酎の製造過
程において、1次仕込に使用する酵母を連続的に培養を
繰り返し、酒母中の酵母を順化、安定させたものを用い
てごま焼酎を製造することを特徴とするものであり、第
2発明は、ごま焼酎の製造過程において、3次原料であ
るごまの脂質を15%以下に調整されたものを用いてご
ま焼酎を製造することを特徴とするものであり、第3発
明は、ごま焼酎の製造過程において、1次仕込に使用す
る酵母を連続的に培養を繰り返し、酒母中の酵母を順
化、安定させたものを用いると共に、3次原料であるご
まの脂質を15%以下に調整されたものを用いてごま焼
酎を製造することを特徴とするものである。以下におい
て、「本発明方法」という場合、上記第1発明〜第3発
明を含むものである。
【0010】本発明方法において、ごま焼酎を製造する
場合、先ず、精白米より米こうじを製造する。この製麹
過程では、精白米を水洗、浸漬、水切りして、浸漬米と
し、これを蒸して、蒸米を製造する。この蒸米に種こう
じを添加混合して、製麹機に引込み、30〜35℃、4
4〜45時間程度で製麹を行い、米こうじとする。次
に、この米こうじに、水と酵母(さしもと)を添加、混
合して5〜7日間で酒母を育成する。従来、この1次仕
込に使用する「さしもと」は、連続的に培養を繰り返し
たものでないものであった。
【0011】本第1及び第3発明では、この「さしも
と」を連続的に17回以上、好ましくは、20回以上培
養を繰り返したものを用いて、強健な酒母を育成するこ
とにある。2次仕込は、この1次もろみに、通常精白大
麦を水洗、浸漬、水切りした、浸漬大麦を蒸した蒸麦と
水を添加、混合して発酵させる。2次発酵が終了後、3
次仕込は、従来どおり、搾油して油を除去した後のご
ま、焙煎後搾油して油を除去したごま及び焙煎して摺り
潰したごまよりなる郡より選んだ、少なくとも1種を使
用していたが、ごまの脂質には制限がなかった。本第2
及び第3発明では、このごまの脂質を15%以下に、好
ましくは、7〜12%、更に好ましくは、8〜9%に調
整したものを添加して、発酵させ、常法どおり減圧蒸留
することにより、ごま焼酎が製造されることとなる。
【0012】本発明方法では、通常の「さしもと」を用
いて、1次発酵を行った場合、酒母での揮発酸、電導度
が高く、この酒母を用いて、2次発酵を行っても、もろ
みでの揮発酸、電導度は高いものであった。この揮発
酸、電導度の高いもろみを常法どおり、減圧蒸留して
も、香味のバランスが若干悪く、あらく、若干雑味のあ
る焼酎になっているものであった。従って、本第1及び
第3発明では、連続的に17回以上、好ましくは、20
回以上酵母の培養を繰り返した同一の「さしもと」を、
1次仕込に用いることにより、酒母での揮発酸、電導度
を減少させ、安定した熟成酒母を育成することにある。
この酒母を用いて、2次発酵を行うと、下記表1のよう
に2次もろみでの揮発酸、電導度が大幅に減少して、従
来よりも更に果実香のする香の良いもろみとなる。な
お、17回以上、好ましくは、20回以上培養を繰り返
した「さしもと」は、以後も継続して使用することがで
きる。
【0013】
【表1】
【0014】次に、本第2及び第3発明で、3次仕込に
添加するごまの脂質を15%以下に調整したものを用い
ることにより、もろみでの脂質の浸出を抑え、更に、香
味のバランスのとれたもろみとなる。脂質が多いと、油
臭の原因となる。このもろみを常法どおり減圧蒸留する
と、油臭のない、果実香とごま香の調味された、更に雑
味のない、旨味のあるごま焼酎を製造することができる
こととなる。本第2及び第3発明において用いる3次原
料であるごまの脂質が15%以下、好ましくは、7〜1
2%、更に好ましくは、8〜9%となる、ごまであれ
ば、ごまの種類、処理態様等は特に限定されるものでな
いが、搾油して油を除去した後のごま、若しくは、焙煎
後搾油して油を除去したごま、または、焙煎して摺り潰
したごま等の脂質を調整したものが挙げられる。
【0015】本第2及び第3発明において、3次原料で
あるごまの脂質を15%以下に調整する方法としては、
例えば、ごまを加熱焙煎し、エキスぺラ(圧搾機)にか
け、2段階で圧搾すると、脂質が15%以下のものが得
られる。なお、最終的にごまの脂質が15%以下に調整
できるものであれば、上記方法に限定されるものではな
い。
【0016】本発明方法では、上述の如く、1次仕込に
使用する酵母は、酒母のなかで連続的に17回以上、好
ましくは、20回以上培養を繰り返した、順化、安定し
た「さしもと」を用いること、及び/又は、3次仕込に
用いるごま原料のごまの脂質を、15%以下に調整し
て、その所望量を添加し、発酵させ、常法どおり減圧蒸
留すると、本発明の目的を達成できることとなり、上記
特定の「さしもと」及び/又は、ごまの脂質を特定値以
下のものを使用する以外の製造工程等は通常のごま焼酎
の製造工程と同様である。このように構成される本第1
発明では、ごま焼酎の製造過程において、1次仕込に使
用する酵母を連続的に培養を繰り返し、酒母中の酵母を
順化、安定させたものを用いてごま焼酎を製造すること
により、香味のバランスが更に良好となり、雑味のない
ごま焼酎となる。また、本第2発明では、ごま焼酎の製
造過程において、3次原料であるごまの脂質を15%以
下に調整したものを用いてごま焼酎を製造することによ
り、油臭のない、果実香とごま香の調味された、更に雑
味のない、旨味のあるごま焼酎となる。更に、本第3発
明では、上記第1発明と第3発明を併合したごま焼酎が
提供されるので、香味のバランスが更に良好となり,果
実香とごま香の調味された、更に雑味のない、旨味のあ
るごま焼酎となる。また、3次原料であるごまの脂質を
15%以下に調整したものを用いたものは、蒸留後の焼
酎の工程管理(濾過工程、ブレンド工程)も簡素化さ
れ、更に、品質の一定のごま焼酎を提供できることとな
る。
【0017】
【実施例】次に、本発明を実施例により、更に詳細に説
明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではな
い。
【0018】実施例1〜4で用いた「さしもと」、ごま
原料は下記のものを用いた。 〔実施例1〜4で用いた「さしもと」〕実施例1は培養
回数37回目のもの、実施例2は培養回数38回目のも
の、実施例3は、培養回数5回目のもの、実施例4は、
培養回数32回目のものを夫々用いた。
【0019】〔実施例1〜4及び比較例1で用いたごま
原料〕実施例1〜3で用いたごま原料は、共にごまの脂
質を8〜9%に調整したごまを、実施例4は焙煎したご
まの脂質が50%の搾油していないものを用いた。
【0020】(実施例1) <製麹過程> 精白米3,000kgを水洗し、18℃で8分間水
に浸漬し、水切して、浸漬米とした。この浸漬米を連続
蒸米機で50分蒸し、水分35.1%の蒸米を得た。この蒸
米に種こうじ3kgを添加、冷却し、33.5℃で製麹機に引
込む。製麹時間44時間30分、切返し時の品温35℃で、自
動制御通風により品温を35℃〜30℃に保ち、米こうじを
製造した。この米こうじの分析値は水分24.2%、酸度
5.8(分析は国税庁所定分析法による)であった。 <1次仕込過程> 米こうじに、水4,000リットル、さし
もと5リットルを加えて、1次仕込液(6,592リット
ル)とした。1次発酵を6日間行い、1次もろみ6,420
リットルを得た。1次発酵の最高温度は、20.5℃であ
った。
【0021】<2次仕込過程> この1次もろみを2次発
酵槽に移動し、精白大麦6,000kgを水洗、18℃、30分、
水に浸漬して、水切した浸漬大麦を、連続蒸米機で60分
蒸して冷却した蒸麦(水分36.0%)と、水9,000リッ
トルを加えて2次仕込を行った。仕込温度22.4℃、数
量23,180リットルであった。2次発酵の最高温度は2
3.6℃であった。 <3次仕込過程> 2次発酵を10日間行った後、脂質を
9%に調整したごま2,300kg(添加時の品温23.2℃、
容量22,959リットルであった。)を添加して、3次仕
込とした。3次発酵期間は、4日で、熟成もろみ23,027
リットルを得た。この熟成もろみは、アルコール分18.
5%、純アルコールは4,259.99リットルであった。 <蒸留過程> この熟成もろみを、4回に分けて80Torr、
沸点43.5℃〜46.1℃で減圧蒸留して、製品(アルコー
ル分44.1%、収得量8,642リットル、純アルコール3,
811.12、蒸留歩合89.46%)を得た。この焼酎の分析
値は、酸度0.72、pH4.56、電導度6.3μm/cmで
あった。このもろみの発酵経過と分析値を下記表2に示
す。
【0022】
【表2】
【0023】(実施例2) <製麹過程> 精白米3,000kgを実施例1と同様に蒸し、
35.5%の蒸米を得、冷却後、種こうじ3kgを添加、混合
し、製麹機に引込む。引込時の品温34℃であった。製麹
時間44時間30分、切返し時の品温35℃で、自動制御通風
により、品温を35℃〜30℃に保ち、米こうじを製造し
た。米こうじの分析値は、水分24%、酸度7.4(分析は
国税庁所定分析法による)であった。 <1次仕込過程> 米こうじに水4,000リットル、さしも
と5リットルを加えて、1次仕込液(6,492リットル)
とした。1次発酵を6日間行い、1次もろみ6,317リッ
トルを得た。1次発酵の最高温度は20℃であった。 <2次仕込過程> この1次もろみを2次発酵槽に移動
し、精白大麦6,000kgを実施例1と同様に蒸麦(水分3
5.5%)としたものと、水9,000リットルを加えて2次
仕込を行った.仕込温度は21.4℃、数量22,929リット
ルであった。2次発酵の最高温度は、22.9℃であった。
【0024】<3次仕込過程> 2次発酵を11日間行った
後、脂質を8%に調整したごま2,300kg(添加時の品温2
2.1℃、容量22,895リットルであった。)を添加し
て、3次仕込とした。3次発酵期間は2日で、熟成もろ
み23,048リットルを得た。熟成もろみのアルコール分
は、18.6%、純アルコールは4,286.92リットルであ
った。 <蒸留過程> この熟成もろみを4回に分けて80Torr、沸
点41.6℃〜46.3℃で減圧蒸留して、製品(アルコール
分44.1%、収得量8,715リットル、純アルコール3,84
3.31リットル、蒸留歩合89.65%)を得た。この焼酎
の分析値は、酸度0.72、pH4.61、電導度6.5μm/
cmであった。このもろみの発酵過程と分析値を下記表
3に示す。
【0025】
【表3】
【0026】(実施例3) <製麹過程> 精白米3,000kgを水洗し、18℃で5分間水に
浸漬し、水切して、浸漬米とした。この浸漬米を連続蒸
米機で50分蒸し、水分36%の蒸米を得た。この蒸米に種
こうじ3kgを添加、冷却し、33.5℃で製麹機に引込む。
製麹時間44時間30分、切返し時の品温35℃で、自動制御
通風により品温を30℃〜35℃に保ち、米こうじを製造し
た。この米こうじの分析値は水分24.5%、酸度7.1(分
析は国税庁所定分析法による)であった。 <1次仕込過程> 米こうじに、水9,000リットル、さし
もと5リットルを加えて、1次仕込液(6,586リットル)
とした。1次発酵を6日間行い、1次もろみ、6,438リッ
トルを得た。1次発酵の最高温度は、23.6℃であった。
【0027】<2次仕込過程> この1次もろみを2次発
酵槽に移動し、精白大麦6,000kgを水洗、18℃、20分、
水に浸漬して、水切した浸漬大麦を、連続蒸米機で50分
蒸して冷却した蒸麦(水分34%)と、水9,000リットル
を加えて2次仕込を行った。仕込温度20.7℃、数量22,5
85リットルであった。2次発酵の最高温度は22.1℃であ
った。 <3次仕込過程> 2次発酵を9日間行った後、焙煎し搾
油した脂質9%のごま2,300kg(添加時の品温17.7℃、
容量22,926リットルであった。)を添加して、3次仕込
とした。3次発酵期間は、6日で、熟成もろみ22,790リ
ットルを得た。この熟成もろみは、アルコール分18.7
%、純アルコールは4261.73リットルであった。 <蒸留過程> この熟成もろみを、4回に分けて80Torr、
沸点41.8℃〜46.5℃で減圧蒸留して、製品(アルコール
分44.1%、収得量8,546リットル、純アルコール3768.78
リットル、蒸留歩合88.43%)を得た。この焼酎の分析
値は、酸度1.0、pH4.55、電導度7.1μm/cmであっ
た。このもろみの発酵経過と分析値を下記表4に示す。
【0028】
【表4】
【0029】(実施例4) <製麹過程> 精白米1,000kgを水洗し、18℃で5分間水に
浸漬し、水切して、浸漬米とした。この浸漬米を連続蒸
米機で50分蒸し、水分36.5%の蒸米を得た。この蒸米に
種こうじ1kgを添加、冷却し、32.5℃で製麹機に引込
む。製麹時間44時間30分、切返し時の品温35℃で、自動
制御通風により品温を30℃〜35℃に保ち、米こうじを製
造した。この米こうじの分析値は水分25%、酸度8.5
(分析は国税庁所定分析法による)であった。 <1次仕込過程> 米こうじに、水1,333リットル、さし
もと1.6リットルを加えて、1次仕込液(2,131リット
ル)とした。1次発酵を4日間行い、1次もろみ2,110リ
ットルを得た。1次発酵の最高温度は、22.7℃であっ
た。
【0030】<2次仕込過程> この1次もろみを2次発
酵槽に移動し、精白大麦2,000kgを水洗、18℃、25分、
水に浸漬して、水切した浸漬大麦を、連続蒸米機で50分
蒸して冷却した蒸麦(水分35.5%)と、水3,000リット
ルを加えて2次仕込を行った。仕込温度21.6℃、数量7,
558リットルであった。2次発酵の最高温度は25.6℃で
あった。 <3次仕込過程> 2次発酵を11日間行った後、焙煎した
脂質50%のごま345kg(添加時の品温25.2℃、容量7,458
リットルであった。)を添加して、3次仕込とした。3
次発酵期間は、2日で、熟成もろみ7,399リットルを得
た。この熟成もろみは、アルコール分18.5%、純アルコ
ールは1368.81リットルであった。 <蒸留過程> この熟成もろみを、80Torr、沸点41.9℃〜
46.4℃で減圧蒸留して、製品(アルコール分44.1%、収
得量2806リットル、純アルコール1237.44リットル、蒸
留歩合90.4%)を得た。この焼酎の分析値は、酸度0.7
8、pH4.6、電導度6.2μm/cmであった。このもろ
みの発酵経過と分析値を下記表5に示す。
【0031】
【表5】
【0032】上記で得られた実施例1〜4のごま焼酎に
ついて、試飲したところ、従来の製法により製造された
ごま焼酎に較べ、風味及び香りのバランスが良好であ
り、雑味がなく、旨味のある今までにない旨いごま焼酎
であることが判った。また、実施例1及び2のごま焼酎
と、実施例3及び4のごま焼酎とを、比較して官能評価
を行ったところ、実施例1及び2の方が風味及び香りの
バランスが更に良好であり、雑味がなく、更に旨味のあ
るごま焼酎であるものであった。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、風味及び香りのバラン
スが良好であり、雑味もなく、旨味のあるごま焼酎の製
造方法が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林田 博隆 福岡県浮羽郡田主丸町大字田主丸732 株 式会社紅乙女酒造内 (72)発明者 守谷 豊一郎 福岡県浮羽郡田主丸町大字田主丸1162−1 株式会社エイリン酒造内 (72)発明者 島田 豊明 福岡県浮羽郡田主丸町大字田主丸1162−1 株式会社エイリン酒造内 Fターム(参考) 4B015 NB01 NG02 NG17 NP01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ごま焼酎の製造過程において、1次仕込
    に使用する酵母を連続的に培養を繰り返し、酒母中の酵
    母を順化、安定させたものを用いてごま焼酎を製造する
    ことを特徴とするごま焼酎の製造方法。
  2. 【請求項2】 ごま焼酎の製造過程において、3次原料
    であるごまの脂質を15%以下に調整されたものを用い
    てごま焼酎を製造することを特徴とするごま焼酎の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 ごま焼酎の製造過程において、1次仕込
    に使用する酵母を連続的に培養を繰り返し、酒母中の酵
    母を順化、安定させたものを用いると共に、3次原料で
    あるごまの脂質を15%以下に調整されたものを用いて
    ごま焼酎を製造することを特徴とするごま焼酎の製造方
    法。
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JP2012055235A (ja) * 2010-09-09 2012-03-22 Suntory Holdings Ltd 新規焼酎の製造方法

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