JP2002188042A - ポリオレフィン基材用コーティング組成物およびその用途 - Google Patents

ポリオレフィン基材用コーティング組成物およびその用途

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JP2002188042A JP2000386409A JP2000386409A JP2002188042A JP 2002188042 A JP2002188042 A JP 2002188042A JP 2000386409 A JP2000386409 A JP 2000386409A JP 2000386409 A JP2000386409 A JP 2000386409A JP 2002188042 A JP2002188042 A JP 2002188042A
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acrylic
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meth
acrylate
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Katsumi Mizuguchi
克美 水口
Akihiro Kitamura
明弘 北村
Yoshihiko Saito
芳彦 斉藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非極性のポリオレフィン基材に対する優れた
密着性を有するとともに、耐侯性や塗膜外観等の塗膜性
能に優れ、貯蔵安定性をも備えた、ポリオレフィン基材
用コーティング組成物を提供する。 【解決手段】 本発明のポリオレフィン基材用コーティ
ング組成物は、アクリル変性ポリオレフィン(A)とア
クリル系樹脂(B)とを、(A):(B)=20:80
〜90:10(重量比)の割合で含有してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリオレフィン基
材用コーティング組成物およびこれを用いた成形品に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ポリオレフィン系樹脂は、成
形性、耐薬品性、耐熱性、耐水性、良好な電気特性など
多くの優れた性質を有し、かつ安価であることから、例
えば、家庭電化製品や自動車部品等の各種工業材料とし
て汎用されている。しかし、ポリオレフィン系樹脂は非
極性であるために、塗装や接着が困難であるという欠点
を有している。この欠点を解決するために、従来、ポリ
オレフィン系樹脂成形品に対して塗装や接着を行なう際
には、あらかじめその表面をプラズマ処理やガス炎処理
等によって活性化し、成形体表面の付着性を改良するこ
とが行なわれているが、処理工程が煩雑で多大な設備費
や時間的損失を伴ううえ、成形品の形状の複雑さや樹脂
中の顔料や添加物の影響により表面処理効果にバラツキ
が生じ、塗膜外観を損なうといった問題があった。
【0003】そこで、上述のように基材にプラズマ処理
やガス炎処理等を施すことなく、ポリオレフィン系樹脂
に対する密着性を改良する手段としては、プライマー処
理を施すことが考えられる。これまで、種々のプライマ
ー組成物が提案されているが、一般に、プライマー組成
物としては、非極性のポリオレフィン系樹脂との密着性
だけでなく、通常、極性を有する上塗りとの密着性も要
求されるため、非極性成分と極性成分とを併せ持つこと
が必要となる。ところが、両者は相溶しにくい傾向があ
るため、貯蔵時に両成分の分離が生じやすく、貯蔵安定
性や得られる塗膜外観を損なうこととなるといった問題
を招きやすかった。また、例えば、特公昭50−109
16号公報、特開昭57−36128号公報、特公昭6
3−36624号公報等には、ポリオレフィンに対する
密着性には優れる、塩素化変性ポリオレフィンを主成分
とする組成物が開示されているが、これら塩素化物から
なるプライマー組成物は、耐侯性等の塗膜物性に劣ると
いう共通した欠点があり、その用途が限定されるという
問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明が解決
しようとする課題は、非極性のポリオレフィン基材に対
する優れた密着性を有するとともに、耐侯性や塗膜外観
等の塗膜性能に優れ、貯蔵安定性をも備えた、ポリオレ
フィン基材用コーティング組成物を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決すべく鋭意検討を行った。その結果、アクリル変性
ポリオレフィンを特定の割合でアクリル系樹脂に配合す
ることにより、前記課題を解決しうることを見いだし
た。すなわち、アクリル変性ポリオレフィンは、そのポ
リオレフィン由来の成分により非極性のポリオレフィン
基材に対する密着性を向上させると同時に、アクリル由
来の成分により耐侯性等の塗膜性能や上塗りとの密着性
を発揮するのに必要なアクリル樹脂との相溶性を高め、
塗膜外観や貯蔵安定性を向上させることができるのであ
る。本発明はこれらの知見に基づき完成した。
【0006】すなわち、本発明にかかるポリオレフィン
基材用コーティング組成物は、アクリル変性ポリオレフ
ィン(A)とアクリル系樹脂(B)とを、(A):
(B)=20:80〜90:10(重量比)の割合で含
有してなるものである。また、本発明にかかるポリオレ
フィン成形品は、前記ポリオレフィン基材用コーティン
グ組成物でコーティングされてなるものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の一形態に
ついて詳しく説明する。本発明においては、アクリル変
性ポリオレフィン(A)とアクリル系樹脂(B)とを、
(A):(B)=20:80〜90:10(重量比)の
割合で含有してなることが重要である。好ましくは
(A):(B)=30:70〜60:40(重量比)で
あるのがよい。アクリル変性ポリオレフィン(A)が前
記範囲より少ないと、言い換えればアクリル系樹脂
(B)が前記範囲より多いと、ポリオレフィン基材との
密着性が不良となり、本発明の効果を発揮しえない。一
方、アクリル変性ポリオレフィン(A)が前記範囲より
多いと、言い換えればアクリル系樹脂(B)が前記範囲
より少ないと、例えば、塗料とした場合の顔料分散性能
やプライマーとした場合の上塗りとの密着性に劣ること
となる。
【0008】前記アクリル変性ポリオレフィン(A)
は、例えば、i)α,β−不飽和酸無水物で変性したポ
リオレフィンに、酸無水物基と反応する活性水素含有重
合性モノマーを反応させた溶液中で、アクリル系モノマ
ーをアクリル重合する方法、ii)ポリオレフィンもし
くはα,β−不飽和酸無水物で変性したポリオレフィン
の溶液中で、水素引抜き効果の高い過酸化物系の重合触
媒を用いて、アクリル系モノマーをアクリル重合する方
法、等により得ることができるが、これらの製法によっ
て得られたものに限定されるものではない。本発明にお
けるアクリル変性ポリオレフィン(A)としては、特
に、前記i)の方法、とりわけ、無水マレイン酸変性ポ
リオレフィンに活性水素含有重合性モノマーを反応させ
た後、アクリル系モノマーを重合させて得られるもので
あることが好ましい。
【0009】前記アクリル変性ポリオレフィン(A)を
構成するポリオレフィンとしては、例えば、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、
エチレン−プロピレン−ブテン共重合体、スチレン−ブ
タジエン−イソプレン共重合体、およびエチレンやプロ
ピレン等の炭素数が8以下の不飽和アルキルのうち1つ
以上を用いた共重合ポリオレフィン等が挙げられる。ま
た、前記アクリル変性ポリオレフィン(A)を構成する
ポリオレフィンとしては、上記ポリオレフィンが、例え
ば、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水イタコン
酸等の酸無水物により0〜10%、好ましくは1〜8%
の割合で変性されたものであってもよい。10%を超え
る変性は、実質的に困難であると同時に、耐水性が低下
する恐れがある。なお、前記酸無水物は、炭素数が1〜
5のアルキルアルコールでエステル化されたものであっ
てもよい。前記アクリル変性ポリオレフィン(A)を構
成するポリオレフィンとしては、これらのうちの1種ま
たは2種以上であってよい。
【0010】前記ポリオレフィンの重量平均分子量は、
5,000〜200,000であるのが好ましく、より
好ましくは15,000〜80,000であるのがよ
い。ポリオレフィンの重量平均分子量が5,000未満
であると、ポリオレフィン基材との密着性が低下し、一
方、200,000を超えると、ハンドリング性が悪く
なる傾向がある。本発明においては、特に、ポリプロピ
レンを主成分とするポリオレフィンによって構成された
アクリル変性ポリオレフィン(A)が好ましい。前記ア
クリル変性ポリオレフィン(A)を構成するアクリル系
モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸;メチ
ル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、n−プロピル(メタ)アクリレート、t−ブチル
(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリ
レート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、ラウリル
(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレー
ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロ
ヘキシル(メタ)アクリレート等の炭化水素置換基を有
する(メタ)アクリル酸エステル類;アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル等のエチレン性不飽和ニトリル
類;N−メトキシメチルアクリルアミド、N−エトキシ
メチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルア
ミド等のN−アルコキシ置換アミド類;ジメチルアミノ
エチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル
(メタ)アクリレート等のエチレン性不飽和塩基性単量
体類;グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシ
ジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘ
キシル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテ
ル等のエポキシ基含有単量体類;等が挙げられる。ま
た、前記アクリル変性ポリオレフィン(A)を構成する
アクリル系モノマーとして、上記例示のモノマーととも
に、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等
のスチレン系モノマーを併用してもよい。前記アクリル
変性ポリオレフィン(A)を構成するアクリル系モノマ
ーとしては、これらのうちの1種または2種以上であっ
てよい。
【0011】前記アクリル変性ポリオレフィン(A)に
おいて、前記ポリオレフィンと前記アクリル系モノマー
との割合は、ポリオレフィン:アクリル系モノマー=1
0:90〜80:20(重量比)であることが好まし
い。ポリオレフィンが前記範囲より少ないと、言い換え
ればアクリル系モノマーが前記範囲より多いと、ポリオ
レフィン基材との密着性が低くなる傾向があるので好ま
しくない。一方、ポリオレフィンが前記範囲より多い
と、言い換えればアクリル系モノマーが前記範囲より少
ないと、アクリル系樹脂(B)との相溶性が低下する傾
向があるので好ましくない。
【0012】前記アクリル変性ポリオレフィン(A)を
構成する前記活性水素含有重合性モノマーとしては、例
えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
ブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル
(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メ
タ)アクリレート等のヒドロキシアルキル基を有する
(メタ)アクリレート類;2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート等へのε−カプロラクトン開環付加
物;4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、p−ヒドロ
キシスチレン等の水酸基含有ビニル系単量体類;等が挙
げられる。前記活性水素含有重合性モノマーとしては、
これらのうちの1種または2種以上であってよい。
【0013】前記アクリル変性ポリオレフィン(A)の
重量平均分子量は、6,000〜250,000である
のが好ましく、10,000〜100,000であるの
がより好ましい。アクリル変性ポリオレフィン(A)の
重量平均分子量が6,000未満であると、塗膜物性が
低下する傾向があり、一方、250,000を超える
と、塗装時の作業性を損なう恐れがある。本発明におけ
るアクリル系樹脂(B)としては、例えば、(メタ)ア
クリル酸;メチル(メタ)アクリレート等の炭化水素置
換基含有(メタ)アクリレート類;2−ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレートや2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレートへのε−カプロラクトンの開環付加物
等のヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート類、グリ
シジル(メタ)アクリレートやメチルグリシジル(メ
タ)アクリレート等のエポキシ基含有(メタ)アクリレ
ート類などの(メタ)アクリル酸のエステル誘導体;ス
チレン;から選ばれる1種の単独重合体もしくは2種以
上の共重合体等が挙げられる。また、これらアクリル系
樹脂(B)は、必要に応じて、ポリエステル、ポリウレ
タン、ポリエポキシ樹脂等で変性されていてもよい。
【0014】前記アクリル系樹脂(B)は、従来公知の
方法によって得ることができ、例えば、重合開始剤を用
いて通常の溶液重合法で得ることができる。また、重合
温度や重合時間など重合の際の反応条件や、重合開始剤
など重合の際の添加物についても、特に制限はなく、適
宜設定すればよい。前記アクリル系樹脂(B)の重量平
均分子量は、2,000〜80,000であるのが好ま
しい。アクリル系樹脂(B)の重量平均分子量が2,0
00未満であると、塗膜物性が低下する傾向があり、一
方、80,000を超えると、塗装時の作業性を損なう
恐れがある。
【0015】なお、前記アクリル変性ポリオレフィン
(A)と前記アクリル系樹脂(B)とは、それぞれ、1
種のみ用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。本
発明のコーティング組成物には、さらに必要に応じて、
例えば、表面調製剤、レベリング剤、顔料、顔料分散
剤、溶剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難
燃剤、充填剤等の従来公知の添加物を、本発明の効果を
損なわない範囲で含有していても良い。なお、前記顔料
としては、具体的には、例えば、酸化チタン等の有機系
・無機系の着色顔料;硫酸バリウム、タルク等の体質顔
料;導電カーボン、アンチモンドープの酸化錫をコート
したウイスカー等の導電顔料;等が挙げられる。
【0016】本発明のコーティング組成物には、必要に
応じて、例えば、ポリエステル、メラミン樹脂、エポキ
シ樹脂等を含有させることもできる。本発明のコーティ
ング組成物は、極性である樹脂に対して良好な相溶性を
示すので、これらを含有させても、貯蔵安定性や塗膜外
観を損なうといった問題は生じない。なお、これらの配
合量は、特に制限されないが、好ましくはコーティング
組成物中20重量%以下とするのがよい。本発明のコー
ティング組成物は、ポリオレフィン基材に対する優れた
密着性を有するとともに、耐侯性や塗膜外観等の塗膜性
能に優れたものであるので、例えば、各種プラスチック
基材用プライマー、各種プラスチック基材用塗料、各種
プラスチック成形材料のコーティング剤として好適に用
いることができ、とりわけ、ポリプロピレンバンパー用
プライマー等としてその効果を発揮するものである。
【0017】本発明のポリオレフィン成形品は、前述の
本発明のポリオレフィン基材用コーティング組成物でコ
ーティングされてなるものである。本発明のコーティン
グ組成物をポリオレフィン基材にコーティングする手段
としては、特に制限はなく、従来公知の方法を採用すれ
ばよい。具体的には、エアースプレー塗装、エアレスス
プレー塗装のいずれで行なってもよい。塗布量は、特に
制限されないが、例えば、乾燥塗膜が2〜30μm、好
ましくは5〜20μmになるようにすればよい。乾燥塗
膜が2μm未満であると、薄すぎて連続的に均一な膜を
形成することができなくなることがあり、一方、30μ
mを超えると、耐水性や耐侯性が低下する場合がある。
塗布後、塗布膜を乾燥する際には、室温で乾燥してもよ
いが、作業性や物性を向上させるためには、例えば60
〜140℃の温度で加熱乾燥することが好ましい。な
お、加熱乾燥する場合には、基材の耐熱性を考慮して、
乾燥温度を、基材の熱変形が起こらない範囲で選択しな
ければならない。
【0018】
【実施例】以下、本発明にかかる実施例および比較例に
ついて説明するが、本発明は該実施例により何ら制限さ
れるものではない。 <製造例1(アクリル変性ポリオレフィン(1)の製
造)>攪拌羽根、温度計、温度制御棒、滴下ロートおよ
び冷却管を備えた1Lの反応装置に、無水マレイン酸変
性ポリオレフィン(日本製紙(株)製「X200S」)
60g、トルエン440g、および4−ヒドロキシルブ
チルアクリレート4.6gを入れ、110℃に加熱し、
1時間反応させた。続いて、メチルメタクリレート4
2.3g、n−ブチルアクリレート13.1g、および
t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネート5gを
滴下ロートに仕込み、温度を110℃に保ちながら2時
間かけて反応装置内に滴下し、滴下終了後1時間110
℃に保った。次いで、t−ブチルパーオキシ−2−エチ
ルヘキサネート0.6gとトルエン5.4gとを再度滴
下ロートに仕込み、30分間かけて反応装置内に滴下
し、滴下終了後1.5時間110℃に保った。その後、
冷却して反応生成物を取り出し、不揮発分(110℃で
3時間乾燥後の残分重量%、以下同様)21.4%のア
クリル変性ポリオレフィン(1)を得た。
【0019】<製造例2(アクリル変性ポリオレフィン
(2)の製造)>攪拌羽根、温度計、温度制御棒、滴下
ロートおよび冷却管を備えた1Lの反応装置に、無水マ
レイン酸変性ポリオレフィンの25%トルエン溶液(イ
ーストマンケミカル(株)製「AP−440−1」)3
36gと、トルエン188gとを入れ、100℃に加熱
した。続いて、メチルメタクリレート25g、2−エチ
ルヘキシルアクリレート11g、およびベンゾイルパー
オキサイド5gを滴下ロートに仕込み、温度を100℃
に保ちながら2時間かけて反応装置内に滴下し、滴下終
了後1時間100℃に保った。次いで、ベンゾイルパー
オキサイド0.6gとトルエン5.4gとを再度滴下ロ
ートに仕込み、30分間かけて反応装置内に滴下し、滴
下終了後1.5時間100℃に保った。その後、冷却し
て反応生成物を取り出し、不揮発分22.0%のアクリ
ル変性ポリオレフィン(2)を得た。
【0020】<製造例3(顔料ペーストの製造)>攪拌
機を備えた容器に、アクリル樹脂(東レ(株)製「コー
タックスA−200」NV:60%)600g、酸化チ
タン顔料(石原産業(株)製「タイペークCR−9
5」)1000g、酢酸ブチル200g、およびメチル
イソブチルケトン200gを、順次、攪拌しながら添加
していき、全て添加後さらに1時間攪拌した。続いて、
ラボ用1.4Lダイノミルにてグラインドゲージで5μ
m以下になるまで分散させ、不揮発分68.0%の顔料
ペーストを得た。 <実施例1〜5および比較例1、2>攪拌機を備えた容
器に、製造例3で得た顔料ペーストを入れ、攪拌しなが
ら、アクリル樹脂(東レ(株)製「コータックスA−2
00」NV:60%または日本ペイント(株)製「AC
R−9013」NV:50%)を加え、続けて、製造例
1または2で得たアクリル変性ポリオレフィン(1)ま
たは(2)のいずれかを加え、最後に、溶剤(キシレン
および酢酸ブチル)を加えて、30分間攪拌し、コーテ
ィング組成物を得た。なお、各成分の配合量(g)は表
1に示す通りである。
【0021】
【表1】
【0022】得られたコーティング組成物について、下
記の評価を行なった。結果を表2に示す。 (貯蔵安定性) 得られたコーティング組成物200c
cを缶に密閉し、40℃で10日間保管後、その状態を
目視にて観察した。 (塗膜性能) 中性洗剤で洗浄したポリプロピレン基材
に、得られたコーティング組成物を乾燥膜厚10μmに
なるようにスプレー塗装し、80℃で10分間乾燥し
た。冷却後、該塗膜上にさらに、溶剤系1液メタリック
ベース塗料(日本ビーケミカル(株)製)を乾燥膜厚1
5μmになるようにスプレー塗装し、続いて、溶剤系2
液クリアー(日本ビーケミカル(株)製)を乾燥膜厚3
0μmになるようにスプレー塗装し、100℃で30分
間乾燥して、テストピースを作製した。
【0023】得られたテストピースの塗膜外観を目視に
て観察した。また、得られたテストピースについて、塗
料JIS−K−5400の8.5.2に記載の碁盤目テ
ープ法に準じて密着性を評価した。すなわち、カッター
ナイフで塗膜を100マスにカットした後、テープで引
き剥がし、碁盤目状態により下記のように評価した。 〇;欠損部の面積が3%以下である、×;欠損部の面積
が3%を超える さらに、得られたテストピースを40℃の温水中に10
日間浸漬した後取り出し、上記と同様にして、耐水後の
塗膜外観および密着性を評価した。
【0024】なお、正常な塗膜のテストピースが得られ
なかったものは、表2中「未測定」とした。
【0025】
【表2】
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、非極性のポリオレフィ
ン基材に対する優れた密着性を有するとともに、耐侯性
や塗膜外観等の塗膜性能に優れ、貯蔵安定性をも備え
た、ポリオレフィン基材用コーティング組成物を提供す
ることができる。また、該コーティング組成物を用いる
ことにより、基材にあらかじめプラズマ処理やガス炎処
理等を施すことなく、耐久性や意匠性等の優れた性能が
付与されたポリオレフィン成形品を提供することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 芳彦 大阪府枚方市招提大谷2丁目14番1号 日 本ビー・ケミカル株式会社内 Fターム(参考) 4J038 CG001 CG002 CP031 CP032 CP051 CP052 NA04 NA12 NA14 NA17 NA26 PB07 PB09 PC08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アクリル変性ポリオレフィン(A)とアク
    リル系樹脂(B)とを、(A):(B)=20:80〜
    90:10(重量比)の割合で含有してなる、ポリオレ
    フィン基材用コーティング組成物。
  2. 【請求項2】前記アクリル変性ポリオレフィン(A)を
    構成するポリオレフィンが、ポリプロピレンを主成分と
    するものである、請求項1に記載のポリオレフィン基材
    用コーティング組成物。
  3. 【請求項3】前記アクリル変性ポリオレフィン(A)
    が、無水マレイン酸変性ポリオレフィンに活性水素含有
    重合性モノマーを反応させた後、アクリル系モノマーを
    重合させて得られるものである、請求項1または2に記
    載のポリオレフィン基材用コーティング組成物。
  4. 【請求項4】請求項1から3までのいずれかに記載のポ
    リオレフィン基材用コーティング組成物でコーティング
    されてなる、ポリオレフィン成形品。
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