JP2002188014A - 活性エネルギー線硬化性組成物 - Google Patents

活性エネルギー線硬化性組成物

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JP2002188014A
JP2002188014A JP2000385134A JP2000385134A JP2002188014A JP 2002188014 A JP2002188014 A JP 2002188014A JP 2000385134 A JP2000385134 A JP 2000385134A JP 2000385134 A JP2000385134 A JP 2000385134A JP 2002188014 A JP2002188014 A JP 2002188014A
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Japan
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energy ray
acrylate
meth
active energy
curable composition
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JP2000385134A
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English (en)
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Hiroaki Muratake
浩明 村竹
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価で、且つ、高度な耐傷性、耐摩擦性を要
求されるコーティング剤に用いることの出来る活性エネ
ルギー線硬化性組成物を提供する。 【解決手段】 活性エネルギー線硬化性化合物(A)、
無機粒子(B)、繊維状物質(C)を必須成分として含
有することを特徴とする活性エネルギー線硬化性組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐摩擦性に優れた
紙、プラスチック、ガラス、金属等の基材の表面を保護
するためのコーティング剤に関する。
【0002】
【従来の技術】紙、プラスチック、ガラス、金属等の基
材の表面には硬度、耐摩擦性、耐薬品性等の様々な機能
や意匠性を付加し、表面を保護するためにコーティング
が行われている。これらのコーティング剤において、耐
摩擦性を向上させるため各種の無機粒子が添加される場
合がある。これら無機粒子としてはアルミナなどが知ら
れている。たとえば特開平9−111159号公報で耐
擦傷性のあるコーティング用組成物が開示されている。
しかし、この中で用いられている無機粒子は、ある特定
の粒径を有する球状無機粒子である。これら球状無機粒
子は一般に高価で、耐摩擦性を発現させるためには一定
以上の添加量が必要であり、球状無機微粒子を用いたコ
ーティング用組成物も当然ながら高価になる。
【0003】また、一般にコーティング剤において耐摩
擦性を向上させるためには、無機粒子の添加量を増やす
ことが必要であるが、コーティング剤中の無機粒子の割
合が増えると、コーティング剤の粘度・チキソ性の上
昇、コーティング剤保存時の無機粒子の凝集・沈降、塗
膜外観の低下など、塗工適性が低下する。
【0004】一方、コーティング剤において、耐傷性や
耐摩擦性を向上させるため各種繊維が添加される場合が
ある。これら繊維としては、ガラス繊維、アルミナ繊
維、セラミック繊維等が知られている。しかし、これら
繊維のみの添加による耐傷性や耐摩擦性は、アルミナな
どの無機粒子を添加した場合に較べその向上度合が小さ
く、満足できるものではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、安価
で、且つ、高度な耐傷性、耐摩擦性を要求されるコーテ
ィング剤に用いることの出来る活性エネルギー線硬化性
組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討の
結果、コーティング剤に必須の成分として、活性エネル
ギー線硬化性化合物に無機粒子と繊維状物質を添加する
ことで、安価で、且つ、高度な耐傷性、耐摩擦性を発現
することを見出し、本発明に至った。すなわち本発明の
構成は、 1. 活性エネルギー線硬化性化合物(A)、無機粒子
(B)、繊維状物質(C)を必須成分として含有するこ
とを特徴とする活性エネルギー線硬化性組成物、 2. 無機粒子(B)の平均粒径(b)が3〜100μ
mであり、繊維状物質(C)の平均繊維長(c)が20
〜1000μm、繊維状物質(C)のアスペクト比(c
/平均繊維径d)が5〜500である前記1記載の活性
エネルギー線硬化性組成物、 3. 無機粒子(B)の新モース硬度が9以上である前
記1又は2に記載の活性エネルギー線硬化性組成物、 4. 無機粒子(B)がアルミナ、ジルコニア及びこれ
らの共融混合物から選ばれる1種以上である前記1〜3
の何れかに記載の活性エネルギー線硬化性組成物、5.
繊維状物質(C)がガラス繊維、炭素繊維、アラミド
繊維、セラミック繊維、アルミナ繊維、ホウ酸アルミニ
ウム繊維〜選ばれる1種以上である前記1〜4の何れか
に記載の活性エネルギー線硬化性組成物、 6. 無機粒子(B)の平均粒径(b)と繊維状物質
(C)の平均繊維長(c)の比c/bが、5〜20であ
る前記1〜5の何れかに記載の活性エネルギー線硬化性
組成物、 7. 無機粒子(B)の含有量に対する繊維状物質
(C)の含有量が1/25〜1/2である前記1〜6の
何れかに記載の活性エネルギー線硬化性組成物である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の活性エネルギー線硬化性
組成物は活性エネルギー線硬化性化合物(A)と無機粒
子(B)および繊維状物質(C)とを必須成分とする活
性エネルギー線硬化性組成物であり、それは活性エネル
ギー線硬化性化合物(A)、無機粒子(B)および繊維
状物質(C)とを適宜混合することにより調製すること
ができる。以下に、本発明の各構成要件について詳細に
述べる。
【0008】本発明の活性エネルギー線硬化性化合物
(A)としてはインキおよび塗料に使用されている一般
的な公知のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物を
用いることができる。例えば(メタ)アクリロイル基を
有するモノマー、オリゴマー等が挙げられる。
【0009】すなわち1官能性モノマーとしてはラウリ
ル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレ
ート 、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレー
ト、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メ
タ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレー
ト、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、イソボ
ルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリ
レート、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエ
チル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリ
コール(メタ)アクリレート、フェノキシテトラエチレ
ングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシ
エチル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシテトラ
エチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジ
エチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジ
エチレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシエ
チル(メタ)アクリレート、ブトキシトリエチレングリ
コール(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルポリ
エチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェ
ニルポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、
メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレー
ト、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレ
ート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、
ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エピ
クロロヒドリン(以下ECHと略記)変性ブチル(メ
タ)アクリレート、ECH変性フェノキシ(メタ)アク
リレート、エチレンオキサイド(以下EOと略記)変性
フタル酸(メタ)アクリレート、EO変性コハク酸(メ
タ)アクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノ
エチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノ
エチル(メタ)アクリレート、モルホリノ(メタ)アク
リレート、EO変性リン酸(メタ)アクリレート等が挙
げられる。
【0010】又、2官能性モノマーとしては、1、3−
ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−
ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペン
チルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキ
サングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリ
コールジ(メタ)アクリレ−ト、ポリエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、EO変性ネオペンチルグリコー
ルジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイドサイ
ド(以下POと略記)変性ネオペンチルグリコールジ
(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)ア
クリレート、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アク
リレート、ECH変性ビスフェノールAジ(メタ)アク
リレート、EO変性ビスフェノールSジ(メタ)アクリ
レート、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグ
リコールジアクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキ
シピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリ
レート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプ
ロパンジ(メタ)アクリレート、ステアリン酸変性ペン
タエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペ
ンテニルジアクリレート、EO変性ジシクロペンテニル
ジ(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリロイルイソ
シアヌレート等が挙げられる。
【0011】又3官能性モノマーとしては、トリメチロ
ールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリス
リトールトリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチ
ロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性ト
リメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EC
H変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ECH変性グリセロールトリ(メタ)アクリレー
ト、トリス(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレ
ート等が挙げられる。
【0012】多官能アクリレートとしてはジトリメチロ
ールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリ
スリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリ
スリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレー
ト、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタアクリ
レート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリ
レート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘ
キサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0013】オリゴマーとしては、ビスフェノールA
型、ノボラック型、多価アルコール型、多塩基酸型、ポ
リブタジエン型のエポキシ(メタ)アクリレート、ポリ
エステル型、ポリエーテル型のウレタン(メタ)アクリ
レート等が挙げられる。
【0014】その他のエチレン性不飽和二重結合を有す
る化合物としては、例えばN−ビニルピロリドン、N−
ビニルカルバゾール、スチレン、4−メチルスチレン、
α−メチルスチレン、1,4−ジビニルベンゼン、ジア
リルフタレート、特開平11−124403号公報、特
開平11−124404号公報記載のマレイミド化合物
等が挙げられる。
【0015】また、活性エネルギー線硬化性化合物
(A)としては塗料等に使用されている一般的な公知の
カチオン重合性を有する化合物、例えばエポキシ化合
物、オキセタン化合物、ビニルエーテル化合物等が挙げ
られる。
【0016】脂肪族エポキシ化合物としては、ヘキシル
グリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシ
ジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジル
エーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテ
ル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルな
どが挙げられる。
【0017】芳香族エポキシ化合物としてはクレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂などが挙げら
れる。
【0018】脂環式エポキシ化合物の具体的例として
は、以下のものが挙げられる。
【0019】
【化1】
【0020】
【化2】
【0021】
【化3】
【0022】
【化4】
【0023】
【化5】
【0024】オキセタン化合物の具体的例としては、以
下のものを挙げることができる。
【0025】
【化6】
【0026】ビニルエーテル化合物の具体例としては、
ブチルビニルエーテル、エチレングリコールモノビニル
エーテル、ブタンジオールモノビニルエーテル、エチレ
ングリコールブチルビニルエーテル、シクロヘキサンジ
メタノールモノビニルエーテル、シクロヘキシルビニル
エーテル、2−ジエチルアミノエチルビニルエーテル、
ジエチレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオー
ルジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビ
ニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、
テトラエチレングリコールジビニルエーテル、トリメチ
ロールプロパントリビニルエーテル等が挙げられる。
【0027】これら活性エネルギー線硬化性化合物
(A)は、各々単独で用いることもできるし、2種以上
混合して用いることもできる。
【0028】本発明で言う活性エネルギー線とは、電子
線、紫外線あるいはγ線の如き、電離性放射線や電磁波
などを総称するものである。また、紫外線を照射して硬
化させる場合には、必要に応じて、紫外線の照射により
ラジカルや酸を発生する光(重合)開始剤を活性エネル
ギー線硬化性化合物(A)100重量部に対して0.1
〜20重量部程度添加することが好ましい。
【0029】ラジカル発生型の光(重合)開始剤として
は、ベンジル、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、2
−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサン
トン等の水素引き抜きタイプ、ベンゾインエチルエーテ
ル、ジエトキシアセトフェノン、ベンジルメチルケター
ル、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒ
ドロキシ−2−メチルフェニルケトン等の光開裂タイプ
が挙げられ、これらの中でいずれも単独あるいは複数の
ものを組み合わせて使用することが出来る。
【0030】酸発生型の光(重合)開始剤の具体的例と
しては、PP−33(旭電化工業製)のようなアリルジ
アゾニウム塩、FC−509(3M社製)、UVE10
14(G・E.社製)、UVI−6974、UVI−6
970、UVI−6990、UVI−6950(ユニオ
ン・カーバイト社製)、SP−170、SP−150
(旭電化工業社製)などのアリルヨードニウム塩、アリ
ルスルフォニウム塩或いはCG−24−61(チバガイ
ギー社製)などのアレン−イオン錯体を挙げることがで
き、これらの中でいずれも単独あるいは複数のものを組
み合わせて使用することができる。
【0031】活性エネルギー線硬化性化合物(A)が
(メタ)アクリロイル基等を有するモノマー、オリゴマ
ー等の場合、光(重合)開始剤はラジカル発生型のもの
を組み合わせて用いる。
【0032】活性エネルギー線硬化性化合物(A)がエ
ポキシ化合物、ビニルエーテル化合物、オキセタン化合
物等の場合、光(重合)開始剤は酸発生型のものを組み
合わせて用いる。
【0033】活性エネルギー線硬化性化合物(A)が
(メタ)アクリロイル基等を有するモノマー、オリゴマ
ー等とエポキシ化合物、ビニルエーテル化合物、オキセ
タン化合物等の混合物の場合、光(重合)開始剤はラジ
カル発生型のものと酸発生型のものを共に組み合わせて
用いる。
【0034】また、このような光(重合)開始剤に、公
知慣用の光増感剤をも併用することができる。
【0035】本発明の無機粒子(B)としては、アルミ
ナ、炭化ケイ素、炭化ホウ素、ジルコニア、窒化アルミ
ニウム、窒化ケイ素、あるいはこれらの共融混合物で、
新モース硬度が9以上のものが挙げられる。その中で価
格と効果の面からアルミナ、ジルコニア、あるいはこれ
らの共融混合物が好ましい。
【0036】ここでいう新モース硬度とは鉱物関係で用
いられる硬さで、次の15種の鉱物を選定し、これで順
次ひっかいて傷が付けばその鉱物より硬さが低いとす
る。硬度の低い方から1.滑石、2.石膏、3.方解
石、4.蛍石、5.りん灰石、6.正長石、7.溶融石
英、8.水晶、9.黄玉、10.ざくろ石、11.溶融
ジルコニア、12.鋼玉、13.炭化ケイ素、14.炭
化ホウ素、15.ダイヤモンド、の順である。
【0037】無機粒子(B)の形状としては特に制限は
ないが、価格と効果の面から不定形が好ましい。
【0038】本発明の組成物における無機粒子(B)の
含有量は通常5〜40重量%、好ましくは10〜30重
量%である。無機粒子(B)の含有量が5重量%未満で
は耐摩擦性、耐傷性が不十分であり、40重量%以上で
は塗工適性の低下、塗工外観の不良が生じる。
【0039】無機粒子(B)の平均粒径は通常3〜10
0μm、好ましくは10〜40μmである。平均粒径が
3μm以下では耐摩擦性が不十分であったり、塗膜が不
透明になることがある。また、平均粒径が100μmを
超えると塗工適性の低下、塗工外観の不良が生じる。ま
た、無機粒子(B)の平均粒径(b)は塗膜の厚み
(t、μm)に対し、1/3t≦b≦3tとなることが
好ましい。
【0040】本発明の繊維状物質(C)としては、ガラ
ス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、セラミック繊維、ア
ルミナ繊維、ホウ酸アルミニウム繊維等が挙げられる。
その中で、価格と効果の面からガラス繊維、セラミック
繊維、アルミナ繊維が好ましい。
【0041】繊維状物質(C)の形状としては繊維、ウ
ィスカー、針状等が挙げられ、好ましくは繊維である。
【0042】繊維状物質(C)の平均繊維長は通常20
〜1000μm、好ましくは40〜500μmである。
平均繊維長が20μm未満では耐摩擦性、耐傷性が低下
する。平均繊維長が1000μmを超えると塗工適性の
低下、塗工外観の不良が生じる。
【0043】繊維状物質(C)の平均繊維径は通常0.
1〜10μm、好ましくは1〜5μmである。平均繊維
径が0.1μm未満では耐摩擦性、耐傷性が低下する。
平均繊維径が10μmを超えると塗膜の柔軟性が低下す
る。
【0044】繊維状物質(C)のアスペクト比(平均繊
維長/平均繊維径)は通常5〜500、好ましくは20
〜300である。アスペクト比が5未満では耐摩擦性、
耐傷性が低下する。アスペクト比が500を超えると塗
工適性の低下、塗工外観の不良が生じる。
【0045】本発明の組成物における繊維状物質(C)
の含有量は、通常0.1〜20重量%、好ましくは0.
5〜15重量%である。含有量が0.1重量%未満では
耐摩擦性、耐傷性が低下する。含有量が20重量%を超
えると塗工適性の低下、塗工外観の不良が生じる。
【0046】本発明の無機粒子(B)の平均粒径(b)
と、繊維状物質(C)の平均繊維長(c)の比(c/
b)は、好ましくは5〜20である。この比が5未満で
も20を超えても耐摩擦性、耐傷性が低下する。
【0047】無機粒子(B)の含有量に対する繊維状物
質(C)の含有量は、1/25〜1/2であることが好
ましい。
【0048】このようにして得られる本発明の活性エネ
ルギー線硬化性組成物に、さらに必要に応じて、本発明
の目的を逸脱しない範囲内で、各種の機能を付与するた
め、艶消し剤、着色剤、体質顔料、滑剤、可塑剤、消泡
剤、酸化防止剤、カップリング剤、有機溶剤及びキレー
ト剤などの添加剤を添加することができる。
【0049】本発明の活性エネルギー線硬化性組成物
は、紙、プラスチック、布、金属、あるいはこれらに印
刷が施されたもの、等の各種基材の表面に適用できる。
【0050】本発明における活性エネルギー線硬化性組
成物の塗布方法としては、オフセット印刷、フレキソ印
刷、ロールコート、グラビアコート、バーコート等の手
法を用いることが出来る。
【0051】本発明の組成物を塗工する際には、塗工適
性の面から低粘度であることが好ましい。粘度はコーテ
ィングに使用する温度において1000mPa・s以下
が好ましく、700mPa・s以下がより好ましい。
【0052】本発明における活性エネルギー線硬化性組
成物の硬化方法としては、電子線、紫外線、あるいはγ
線の如き電離放射線等を照射して硬化させる。
【0053】紫外線で硬化させる場合、高圧水銀灯、エ
キシマランプ、メタルハライドランプ等を備えた公知の
紫外線照射装置を使用することができる。硬化の際の紫
外線照射量は、好ましくは50〜1000mJ/cm2
である。照射量が50mJ/cm2未満では硬化が十分
ではなく、1000mJ/cm2を超えると塗膜の黄
変、熱による基材の損傷などが起こる可能性がある。
【0054】電子線で硬化させる場合、公知の電子線照
射装置を使用することができる。硬化の際の電子線照射
量は、好ましくは10〜100kGyである。照射量が
10kGy未満では硬化が十分ではなく、100kGy
を超えると塗膜、基材の損傷などが起こる可能性があ
る。
【0055】
【実施例】次に、本発明を、実施例を挙げて更に具体的
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。以下において特に断りのない限り、表中の数字は重
量部を表すものとする。
【0056】(実施例1,2および比較例1,2)表1
に示した組成となる様に活性エネルギー線硬化性組成物
を配合し、分散攪拌機にて各々調製した。次に、表中に
示す基材に塗膜厚が20μmとなるように塗布し、窒素
雰囲気下、電子線を加速電圧200kV、電子線照射量
30kGyの条件で照射し、塗膜を硬化させた。
【0057】得られた硬化塗膜に対し、下記に記載の方
法に従って試験を行い、その結果を表1に示した。 (1)摩耗試験 JIS K6902に従い、テーバー摩耗試験機を用い
て回転数200回での摩耗減量(mg)と、塗膜の取れ
具合(0(塗膜は全く取れない)−100(塗膜が全て
取れる))を評価した。 (2)塗工適性 塗膜表面の状態を目視で、5段階で評価した。5(良)
−1(悪)
【0058】
【表1】
【0059】尚、表1中に示した各組成の略号は、以下
の通りである。 ETA−300 :大日本インキ化学工業(株)製
EO変性トリメチロールフ゜ロハ゜ントリアクリレート KS−TPGDA :日本化薬(株)製 トリフ゜ロヒ゜レンク゛リ
コールシ゛アクリレート WA#500 :昭和電工(株)製 不定形アルミ
ナ 平均粒径35μm RF200/99 :東芝モノフラックス(株)製 セラミック繊維
平均繊維長200μm平均繊維径2〜4μm
【0060】(実施例3,4および比較例3,4)表2
に示した組成となる様に活性エネルギー線硬化性組成物
を配合し、分散攪拌機にて各々調製した。次に、表中に
示す基材に塗膜厚が25μmとなるように塗布し、紫外
線を、高圧水銀灯を用いて150mJ/cm2照射し、
塗膜を硬化させた。得られた硬化塗膜に対し、上記実施
例の方法に従って試験を行い、その結果を表2に示し
た。
【0061】
【表2】
【0062】尚、表2中に示した各組成の略号は、以下
の通りである。 M−310 :東亞合成(株)製 トリメチロールフ゜ロハ゜ンP
O変性トリアクリレート KS−TPGDA :日本化薬(株)製 トリフ゜ロヒ゜レンク゛リ
コールシ゛アクリレート イルガキュアー184 :チバガイギー社製 光ラジカ
ル発生剤 WA#400 :昭和電工(株)製 不定形アルミ
ナ 平均粒径40μm RF200/99 :東芝モノフラックス(株)製 セラミック繊維
平均繊維長200μm平均繊維径2〜4μm
【0063】(実施例5,6および比較例5,6)表3
に示した組成となる様に活性エネルギー線硬化性組成物
を配合し、分散攪拌機にて各々調製した。次に、表中に
示す基材に塗膜厚が20μmとなるように塗布し、窒素
雰囲気下、電子線を加速電圧200kV、電子線照射量
30kGyの条件で照射し、塗膜を硬化させた。得られ
た硬化塗膜に対し、上記実施例の方法に従って試験を行
い、その結果を表3に示した。
【0064】
【表3】
【0065】尚、表3中に示した各組成の略号は、以下
の通りである。 ETA−300 :大日本インキ化学工業(株)製
EO変性トリメチロールフ゜ロハ゜ントリアクリレート KS−TPGDA :日本化薬(株)製 トリフ゜ロヒ゜レンク゛リ
コールシ゛アクリレート M−8030 :東亞合成(株)製 多官能ホ゜リエステ
ルアクリレート WA#600 :昭和電工(株)製 不定形アルミ
ナ 平均粒径28μm RF200/99 :東芝モノフラックス(株)製 セラミック繊維
平均繊維長200μm 平均繊維径2〜4μm
【0066】
【発明の効果】本発明の組成物は、安価で、且つ、高度
な耐摩擦性、耐傷性を発現することができる。更に、同
程度の耐摩擦性を付与する場合、無機粒子単独よりフィ
ラー成分が減量でき、塗工適性を向上させることができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 CD001 CH031 CL062 DE096 DE146 DK007 DL007 DM007 FA042 FA047 FA086 FD012 FD016 FD017 4J011 PA07 PA13 PA14 PA15 PA96 PB04 PB06 PB22 PC02 QA03 QA09 QA11 QA12 QA13 QA19 QA22 QA23 QA24 QA38 SA01 SA21 SA31 SA51 UA01 WA02 WA05 WA06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性エネルギー線硬化性化合物(A)、
    無機粒子(B)、繊維状物質(C)を必須成分として含
    有することを特徴とする活性エネルギー線硬化性組成
    物。
  2. 【請求項2】 無機粒子(B)の平均粒径(b)が3〜
    100μmであり、繊維状物質(C)の平均繊維長
    (c)が20〜1000μm、繊維状物質(C)のアス
    ペクト比(c/平均繊維径d)が5〜500である請求
    項1に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  3. 【請求項3】 無機粒子(B)の新モース硬度が9以上
    である請求項1又は2に記載の活性エネルギー線硬化性
    組成物。
  4. 【請求項4】 無機粒子(B)がアルミナ、ジルコニア
    及びこれらの共融混合物から選ばれる一種以上の粒子で
    ある請求項1〜3の何れかに記載の活性エネルギー線硬
    化性組成物。
  5. 【請求項5】 繊維状物質(C)がガラス繊維、炭素繊
    維、アラミド繊維、セラミック繊維、アルミナ繊維、ホ
    ウ酸アルミニウム繊維から選ばれる一種以上である請求
    項1〜4の何れかに記載の活性エネルギー線硬化性組成
    物。
  6. 【請求項6】 無機粒子(B)の平均粒径(b)と繊維
    状物質(C)の平均繊維長(c)の比c/bが、5〜2
    0である請求項1〜5の何れかに記載の活性エネルギー
    線硬化性組成物。
  7. 【請求項7】 無機粒子(B)の含有量に対する繊維状
    物質(C)の含有量が1/25〜1/2である請求項1
    〜6の何れかに記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
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