JP3774482B2 - 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、硬化膜表面に極性溶媒を含むインクが吸収定着されて表示できる被膜(以下本被膜と略す)を形成しうる活性エネルギー線硬化型樹脂組成物(以下本組成物と略す)に関する。
【0002】
【従来の技術】
簡易に少量多品種の印刷をするための手段として、広く知られている印刷方式にインクジェット方式がある。インクジェット方式で使用されるインクは、プリンターノズルの詰まりを防ぐため乾燥しにくいように処方され、溶媒としては一般的に水やアルコール系の極性溶媒が使用されている。従って印字面が疎水性である場合には、インクをはじいたり、乾燥しにくいため指で擦ると容易にかすれを生じて実用上問題があった。このため、印字面を親水性にし、インク受容性を向上させることが検討されてきた。具体的にはポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、セルロース誘導体及びポリ(メタ)アクリル酸等の水溶性高分子からなる被膜を、疎水面上に形成させることが提案されている。しかし、これらの被膜は架橋されていないため、例えば湿度が高い場合にべたつきを生じる等、温度や湿度等使用環境が変化する中で、長期間にわたり安定した品質を維持するには不十分であった。また、第4級アンモニウム塩を付加してなる水溶カチオン性アクリル樹脂を活性エネルギー線により硬化する方法(特開昭57−98528号公報、特開昭59−5249号公報)や、エチレン性不飽和二重結合を含む官能基を有するポリビニルアルコール系樹脂を、電離放射線により硬化させる方法(特開平2−67177号公報)が提案されている。しかし、いずれも希釈剤として使用される水や親水性の溶剤を除去するための乾燥工程や、基材に対する接着性向上のための前処理工程等余分の工程を必要とした。これらの問題を解決する手段としてアクリロイルモルホリンを電子線により硬化する方法(特開平4−69277)が提案されているが、水により形成画像を消去できるという特徴を有する反面、温湿度が変化する中で安定した品質を維持するには不十分であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来の問題に鑑み、疎水面上に極性溶媒を含むインクにより一定の文字や図柄を容易かつ良好に描くことができ、また、インク定着後の温湿度変化に対する信頼性に優れ、さらに基材に対する密着性の優れた被膜を形成することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、水性インクの印刷性、印字後の温湿度変化に対する信頼性、及び基材に対する密着性の優れたインク受容被膜を得ることを目的に鋭意検討した結果本発明に到達した。
即ち本発明は、基材上に樹脂組成物を塗布し、次いで活性エネルギー線を照射した後に、極性溶媒を含むインクでの印字が可能となる被膜を形成する樹脂組成物において、該樹脂組成物が、溶媒を含有せず、かつ分子中に1個のラジカル重合性二重結合を有する親水性モノマー(A)成分、及び分子中に少なくとも2個のラジカル重合性二重結合を有するモノマー(B)成分を含み、かつ(B)成分を(A)成分の10〜200重量%含むことを特徴とする活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に関するものである。
【0005】
本発明において被膜とは、水性のインクを滴下し、3分後に手で触れてもインクがにじまない程度にそのインクを定着するのに充分な親水性を有する被膜をいう。即ち、インクの乾燥により単にインクが付着した状態ではなく、容易に消すことができない程度にインクが定着可能な膜をいう。本被膜上に印刷されたインクは、その付着面積を縮小することなく本被膜表面に定着する。
【0006】
このような被膜は、本発明の樹脂組成物を硬化させることにより得ることができる。本組成物は主として、分子中に1個のラジカル重合性二重結合を有する親水性モノマー(A)、および分子中に少なくとも2個のラジカル重合性二重結合を有するモノマー(B)から構成され、(A)成分としては、例えば、ポリエーテル変性モノ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド誘導体、アミノ基を有するモノ(メタ)アクリレート、水酸基を有するモノ(メタ)アクリレート、リン酸基を有するモノ(メタ)アクリレート、含窒素環状ビニルモノマーのうちから選択される少なくとも1種のモノマーが挙げられる。(B)成分は以下に記載するように、(A)成分の10〜200重量%含まれる。
【0007】
前記(A)成分について好ましくは、ジメチルアクリルアミド、ポリエチレングリコール単位をもつモノ(メタ)アクリレート、アルキル置換(メタ)アクリルアミド、アルコキシ変性(メタ)アクリルアミド、メチロール変性(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、多価アルコールジグリシジルエーテルモノ(メタ)アクリレート、アルキレンオキサイド変性リン酸モノ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性リン酸モノ(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、N−ビニルオキサゾリドン、N−ビニルサクシイミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタムのうちから選択される少なくとも1種のモノマーが挙げられる。
【0008】
(A)成分の具体例としては、ブレンマーAE−350〔日本油脂(株)〕、ブレンマーPME−400〔日本油脂(株)〕のようなポリエチレングリコール単位をもつモノ(メタ)アクリレート、N−MAM〔日東化学工業(株)〕、DMAA〔興人(株)〕、NIPAM〔興人(株)〕等の(メタ)アクリルアミド誘導体、DMAEA〔興人(株)〕やライトエステルDE〔共栄社化学(株)〕等のアミノ基をもつ(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチルアクリレートやヒドロキシプロピルメタクリレート、デナコールアクリレートDA−100〔ナガセ化成工業(株)〕等の水酸基をもつ(メタ)アクリレート、AR−100やMR−260〔いずれも(株)大八化学工業所〕のようなアルキレンオキサイド変性リン酸モノ(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、N−ビニルピロリドン等の含窒素環状ビニルモノマーが挙げられる。
【0009】
また、(B)成分の具体例としては、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、フォトマー4061−SN、フォトマー4127−SN、ノプコマー4270、ノプコマー4510〔いずれも、サンノプコ(株)〕等の多価アルコール及びそのアルキレンオキサイド付加物の(メタ)アクリル酸エステル類、デナコールアクリレートDA−212〔ナガセ化成工業(株)〕やエポキシエステル40EM〔共栄社化学(株)〕のような多価アルコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中でも親水性のものが水性インクの印字性の点で特に好ましく、ポリエチレングリコール200ジアクリレート、フォトマー4158〔サンノプコ(株)〕、ニューフロンティアBPE−10〔第一工業製薬(株)〕、エポキシエステル400EA〔共栄社化学(株)〕等が挙げられる。
【0010】
本樹脂組成物中、(B)成分は(A)成分の10〜200重量%含まれることが好ましく、さらに好ましい含有量は15〜100重量%である。(B)成分が(A)成分の200重量%を越えると、水性インクの印字性及び基材に対する密着性が不良となり、一方10重量%未満では、印字後の温湿度変化に対する信頼性や硬化性が低下する。
【0011】
また、本樹脂組成物は、前記(A)成分と(B)成分の配合物に可溶の親水性高分子や、さらには粒径1nm〜20μmの無機または有機顔料を含むことが好ましい。
【0012】
(A)成分と(B)成分の配合物に可溶で電離放射線硬化性のエチレン性不飽和基を有さない親水性高分子の例としては、例えば、ポリエチレンオキサイド、ケトンホルムアルデヒド、スチレン/無水マレイン酸共重合物、セラック、デキストリン、ポリ(アクリル酸ピロリドニルエチルエステル)、ポリアクリル酸及びその金属塩、ポリアミン、ポリアクリルアミド、ポリエチレングリコール、ポリジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ポリヒドロキシスチレン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルキルエーテル、ポリビニルヒドロキシベンゾエート、ポリビニルピロリドン、ポリフタル酸、酢酸セルロースヒドロキシジエンフタレート、例えば幹鎖がメチルメタクリレートで側鎖がN−メチロールアクリルアミドからなるLH−40〔綜研化学(株)〕のようなグラフトプリマー類、水溶性アルキッド、水溶性ポリエステル、水溶性ポリエポキシ、ポリアミド、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルホルマール、ポリ酢酸ビニルのケン化物、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩、メチルセルロース、アラビアガム、グアガム、アルギン酸ソーダ等を挙げることができる。これら親水性高分子の配合量は、1〜50重量%が好ましく、さらに好ましくは5〜20重量%である。50重量%を越えると耐水性や作業性が低下し、1重量%未満ではインクの濡れ性が悪くなり、印刷後のかすれが生じやすくなる。
【0013】
無機または有機顔料の具体例としては、無機または有機物で表面処理したシリカ、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、酸化チタン、亜鉛華、コロイダルシリカ、カーボンブラック、ベンガラ、アクリル酸ビニルアルコール共重合体〔スミカゲルSP−510:住友化学工業(株)〕等を挙げることができる。これら顔料は粒径1nm〜20μmのものが好ましく、粒径1nm〜5μmのものがさらに好ましい。1nm未満では、ファインラインを良好に描くことができるものの、ベタに印刷した場合にかすれを生じることがある。一方、20μmを越えるとファインライン、ベタ印刷ともににじみが発生しやすくなる。さらにこれらの顔料は、本組成物の印刷適性や本被膜形成の際の作業性等を改善したり、本被膜を不透明または着色して美観の向上をはかる効果もある。
【0014】
本発明の組成物は、紫外線や電子線のような活性エネルギーによって硬化させることができるが、このうち紫外線によって硬化させる場合は、あらかじめ光開始剤または光開始剤と増感剤とを組合せたものを添加しておく必要がある。光開始剤としては、2,2−ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンのようなアセトフェノン類、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、o−ベンゾイル−メチルベンゾエートのようなベンゾフェノン類、イソプロピルベンゾインエーテルのようなベンゾインアルキルエーテル類、2−クロロチオキサントンのようなチオキサントン類、ベンジル、2−エチルアントラキノン、メチルベンゾイルホルメート、ジアセチル等が例示できる。
また、増感剤としては、トリエチルアミン、トリエタノールアミンのようなアミン類、ピペリジン、o−トリルチオ尿素、N,N−ジメチル−アミノベンゾニトリル、トリブチルホスフィンオキサゾリン化合物等が挙げられる。
これら光開始剤と増感剤の添加量は、(A)成分及び(B)成分の合計量に対し、通常1〜15重量%、好ましくは2〜6重量%である。1重量%未満では、充分な硬化性が得られないし、15重量%を越えると余分な量が多すぎて被膜強度や密着性が低下したり、硬化塗膜が黄変する恐れがある。
【0015】
また、別に分子中に少なくとも1個のラジカル重合性二重結合を有するオリゴマーを配合することもできる。これらオリゴマーの例としては、商品名アロニックスM−6100〔東亜合成化学工業(株)〕、カヤラッドDPCA−120〔日本化薬(株)〕等のポリエステルの(メタ)アクリレートオリゴマー類、ビスフェノールA型エポキシ樹脂のアクリレート、ノボラック型エポキシ樹脂のアクリレート等のエポキシ基を有する化合物の(メタ)アクリレートオリゴマー類、ポリイソシアネートとポリオールからなる末端イソシアネートプレポリマーとヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートとの反応物であるウレタン樹脂の(メタ)アクリレートオリゴマー類が挙げられる。
【0016】
さらに、湿潤剤、消泡剤、表面張力調整剤、増粘剤、重合禁止剤等の添加剤を適量添加することも可能である。アニオン系またはノニオン系の公知の湿潤剤としてノプコ2272R−SN、ノプコウエット50、ノプコウエットSN20T〔いずれもサンノプコ(株)〕、消泡剤としてノプコ8034、デヒドラン1620〔いずれもサンノプコ(株)〕、表面張力調整剤として、ペレノールS43、ペレノールS5〔いずれもサンノプコ(株)〕、ポリエチレンイミン〔日本触媒化学工業(株)のSP103)、増粘剤としてアエロジル200〔日本アエロジル(株)〕、ポリビニルピロリドン、ジベンジリデンソルビトール、酸化ワックス、エチレンビスステアリルアミド、水素添加ヒマシ油、アルミニウムステアレート、ベントナイト等、重合禁止剤としてハイドロキノン、4−メトキシフェノール等を例示することができる。
【0017】
本組成物の製造方法としては、任意の方法をとることができる。例えば親水性モノマー、重合性アクリレート及び親水性高分子を混合溶解後、顔料を添加して撹拌混合する方法や、これらの成分を一度に混合撹拌する方法等が挙げられる。光重合開始剤等必要に応じて添加される成分は、任意の段階で添加できる。
混合撹拌設備としては、通常、羽型撹拌機、ディゾルバー、ボールミル、ニーダー、サンドミル、三本ロール、超音波分散機等が使用できる。なお、混合の温度は、ゲル化を防ぐために常温〜60℃が好ましい。
【0018】
本発明の被膜は、プラスチック、有機塗料、紙、木材、ガラス、セラミック等の基材に適用可能である。
【0019】
本組成物の塗布方法としては、例えばグラビア印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷、インクジェット方式等各種の印刷方式、ハケ塗り、浸漬塗り、スピンコーティング、スプレー塗装、ロールコーティング等公知の方法を用いることができる。
【0020】
本組成物を硬化させる際に用いる活性エネルギー線としては、紫外線及び電子線等があり、いずれを用いてもよい。紫外線の光源としては、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ等が使用される。
【0021】
【作用】
本発明の被膜では、印刷インクの定着性が良好になり、特に水やアルコールのような極性溶媒を含む水性インクを用いる筆記手段によっても、任意且つ良好に文字や図柄を描くことができる。もちろん油性インクや紫外線硬化型インク等他のインクを用いる筆記手段によることも可能である。また、本組成物は、基材に対する優れた密着性を有すると共に、水や有機溶剤等の希釈剤を特に必要とすることなく良好に塗工できる。
このような本被膜は、前述したように、分子中に1個のラジカル重合性二重結合を有する親水性モノマー(A)、および分子中に少なくとも2個のラジカル重合性二重結合を有するモノマー(B)を主要な構成成分とし、且つ(B)を前記モノマー(A)の10〜200重量%使用した樹脂組成物により達成し得る。同時に、本組成物は高温高湿下における被膜の安定性、硬化性、硬化被膜強度等を良好なものとすることができる。
【0022】
本組成物は、水や有機溶剤を必要とせず、活性エネルギー線で硬化できるため生産性が極めて高く、また、熱乾燥や熱硬化を必要とする従来の手段に比較して基材に余計な熱を与えることが無いため、熱に弱いプラスチック基材に対しても使用できる。
また、前記(A)成分と(B)成分との配合物に可溶の親水性高分子や、粒径1nm〜20μmの無機または有機顔料を含むことにより、塗工適性や印刷した場合のにじみやかすれの程度を調整することができる。
【0023】
【実施例】
以下実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
表1、2に示す割合で各種樹脂を配合し、ボールミルを用い24時間かけて分散し、実施例1〜6に示される各種の本組成物を得た。また、同様の方法にて比較例1〜3に示される組成物を得た。
【0024】
【表1】
Figure 0003774482
【0025】
*1 ポリエチレングリコールモノアクリレート(n=6〜8)〔日本油脂(株)〕
*2 2−アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート〔(株)大八化学工業所〕
*3 エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレート〔第一工業製薬(株)〕
*4 エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート〔サンノプコ (株)〕
*5 エポキシ系ジアクリレートオリゴマー〔サンノプコ(株)〕
*6 粉末ポリビニルピロリドン〔ISPテクノロジーズInc.)
*7 平均粒径5.5μmの表面処理シリカ〔富士シリシア化学(株)〕
*8 平均粒径12nmの無水シリカ〔日本アエロジル(株)〕
*9 〔日本チバガイギー(株)〕
【0026】
【表2】
Figure 0003774482
【0027】
*10 メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(n=9)〔日本油脂(株 )〕
*11 2−ヒドロキシ−3−クロロプロピルアクリレート〔ナガセ化成工業(株)〕
*12 ウレタン 系ジアクリレートオリゴマー〔サンノプコ(株)〕
*14 〔日本チバガイギー(株)〕
【0028】
【表3】
Figure 0003774482
【0029】
*15 反応性ポリビニルアルコール〔日東化学工業(株)〕
【0030】
こうして得られた組成物を、厚さ50μmのPETフィルム上に300メッシュの版を用いてスクリーン印刷し、300mJ/cm2 の紫外線を照射することにより厚さ15μmの本被膜を形成した。ただし、実施例6は、2Mradの電子線を照射することにより同様の硬化被膜を得た。
その後、これら被膜について、温度70℃、湿度85%R.H.の雰囲気中に100時間放置し、本被膜の表面を確認した。一方、比較例1〜3についても同様の加速劣化試験を行った。
【0031】
さらに、インクジェットプリンターを用い、水性黒インクを用いて印刷し、インクジェット印刷性能(IJP性能)を調べた。すなわち、インクジェットプリンターによってファインラインとベタ印刷を行ない印刷性を確認するとともに、印刷3分後に指触試験を行なった。
また、本被膜表面にインクジェットプリンターで前述のようなIJP試験用の印字を行ない、温度70℃、湿度85%R.H.及び温度70℃で8時間の条件で100時間の加速劣化試験後の印字のかすみやにじみを確認した。
さらに、次の方法で剥離試験(ゴバン目試験)を行った。1cm四方に縦横各々10本、ゴバン目状に切れ目をいれ、その上にセロテープを貼付した後、該セロテープを引き剥して残存する塗膜のゴバン目の数を数え表4に示した。ここでまったく剥離しなかったものは○印で示した。
【0032】
【表4】
Figure 0003774482
【0033】
*1,4 ○:初期の状態と同等。×:部分的に溶けたような斑点が発生。
*2,3 ○:良好、△:少しかすれ、にじみ発生、×:かすれ、にじみの発生大
*5 ○:まったく剥離しなかったことを示す。
【0034】
【発明の効果】
本発明の組成物は、通常の水性インクや油性インクを用いて、各種基材の表面に一定の文字や図柄を容易かつ良好に書き込める被膜を形成することができる。また、インク定着後の温湿度変化に対する信頼性に優れ、さらに基材に対する密着性にも優れる。

Claims (5)

  1. 基材上に樹脂組成物を塗布し、次いで活性エネルギー線を照射した後に、極性溶媒を含むインクでの印字が可能となる被膜を形成する樹脂組成物において、該樹脂組成物が、溶媒を含有せず、かつ分子中に1個のラジカル重合性二重結合を有する親水性モノマー(A)成分、及び分子中に少なくとも2個のラジカル重合性二重結合を有するモノマー(B)成分を含み、かつ(B)成分を(A)成分の10〜200重量%含むことを特徴とする活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
  2. 前記(A)成分が、ポリエーテル変性モノ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド誘導体、アミノ基を有するモノ(メタ)アクリレート、水酸基を有するモノ(メタ)アクリレート、リン酸基を有するモノ(メタ)アクリレート、含窒素環状ビニルモノマーのうちから選択される少なくとも1種のモノマーである請求項1記載の樹脂組成物。
  3. 前記(A)成分が、ジメチルアクリルアミド、ポリエチレングリコール単位をもつモノ(メタ)アクリレート、アルキル置換(メタ)アクリルアミド、アルコキシ変性(メタ)アクリルアミド、メチロール変性(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、多価アルコールジグリシジルエーテルモノ(メタ)アクリレート、アルキレンオキサイド変性リン酸モノ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性リン酸モノ(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、N−ビニルオキサゾリドン、N−ビニルサクシイミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタムのうちから選択される少なくとも1種のモノマーである請求項1または2記載の樹脂組成物。
  4. 前記(A)成分と(B)成分の配合物に可溶で電離放射線硬化性のエチレン性不飽和基を有さない親水性高分子を、全体の1〜50重量%含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  5. 粒径1nm〜20μmの無機または有機顔料を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
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