JP2002187879A - ポリメチン化合物、その製造方法及び用途 - Google Patents

ポリメチン化合物、その製造方法及び用途

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JP2002187879A
JP2002187879A JP2001275938A JP2001275938A JP2002187879A JP 2002187879 A JP2002187879 A JP 2002187879A JP 2001275938 A JP2001275938 A JP 2001275938A JP 2001275938 A JP2001275938 A JP 2001275938A JP 2002187879 A JP2002187879 A JP 2002187879A
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compound
alkyl group
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JP2001275938A
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Nobuaki Sasaki
宣明 佐々木
Sayuri Wada
小百合 和田
Shigeo Fujita
繁雄 藤田
Yasuhisa Iwasaki
泰久 岩崎
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Yamamoto Chemicals Inc
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Yamamoto Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 900〜1100nmに発光領域を持つYA
Gレーザー光に対して高い感度を示し、光熱変換効率の
高い近赤外線吸収剤、これを用いたダイレクト製版用印
刷原版及びこれらに使用できる新規な化合物を提供す
る。 【解決手段】 下記一般式(1)のポリメチン化合物及び
該化合物を含有することを特徴とする近赤外線吸収剤。 【化1】 (式中、R、R3は、それぞれ独立に置換基を有しても
よいアルキル基、炭素数5〜7のシクロアルキル基また
は置換基を有してもよいアリール基を示し、R、R4
は、それぞれ独立に置換基を有してもよいアルキル基ま
たは置換基を有してもよいアリール基を示し、R5、R
は、それぞれ独立に水素原子、置換基を有してもよい
アルキル基または置換基を有してもよいアルコキシ基を
示し、Lは環状構造を形成するのに必要な、置換基を有
してもよい炭素数2〜4のアルキレン基を示し、Xは水
素原子、ハロゲン原子または置換アミノ基を示し、Zは
電荷中和イオンを示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なポリメチン化合
物、該化合物の製造方法及び該化合物を含有する近赤外
線吸収剤に関する。本発明のポリメチン化合物は900
〜1100nmの近赤外領域に吸収を有し、レーザー光
を利用した画像記録に用いられる近赤外線吸収剤とし
て、例えばレーザー光を利用した製版用途やレーザー感
熱記録材料用途の近赤外線吸収剤として利用できるほ
か、電子写真やハロゲン化銀写真用の分光増感色素、光
ディスク用色素、プラズマディスプレイ等の近赤外線吸
収フィルター用色素等としても利用することができる。
【0002】
【従来の技術】近年、レーザー技術の発達に伴い、高速
記録や高密度、高画質記録を目的にレーザー光を利用し
て画像を記録する方式、例えばレーザー光を熱に変換し
て記録する方式として、レーザー感熱記録材料、レーザ
ー熱転写記録材料等の画像形成方法が検討されている。
また、コンピューターの普及やデジタル画像処理技術の
変革におけるエレクトロニクスの急速な発展を背景に、
デジタルデータからダイレクトに印刷原版を作製する、
所謂コンピューター・ツー・プレート技術(CTP製版
技術)の開発が活発に検討されている。
【0003】レーザー光を熱に変換して画像を記録する
方式(レーザーサーマル記録方式)においては、レーザー
の波長に合った光吸収剤を使用し、吸収した光を熱に変
換し画像を形成することが行われているが、レーザーの
出力を相当大きくしないと画像形成に必要な熱エネルギ
ーが得られず、光熱変換効率のよい光吸収剤の開発が望
まれている。
【0004】レーザー感熱記録材料においては、一般に
750〜850nmの近赤外域に発光領域をもつ半導体
レーザーや900〜1100nmの近赤外域に発光領域
を持つYAGレーザーが使用されている。
【0005】CTP製版技術においては、製版方法から
分類すると、レーザー光を照射する方法、サーマルヘッ
ドで書き込む方法、ピン電極で電圧を部分的に印加する
方法、インクジェットでインキ反撥またはインキ着肉層
を形成する方法などが知られている。なかでも、レーザ
ー光を用いる方法は解像度、および製版速度の面で他の
方式よりも優れており、種々の画像形成方法が検討され
ている。
【0006】レーザー光を利用するダイレクト製版とし
ては、感光性タイプ及び感熱性タイプがある。感光性タ
イプの版材としては、有機半導体(OPC)を用いる電子
写真方式、銀塩を用いる銀塩方式等があるが、これらの
版材は、その製造装置が大型かつ高価であり、版価格が
従来のPS版(pre sensitized plate)に比べ割高であ
る。また、現像液の廃棄処理問題も有する。
【0007】感熱性タイプの版材は、感光性タイプの版
材に比べ感度が低い事が欠点であるが、通常の室内(明
室)で取り扱えることから、750〜850nmの半導
体レーザーや900〜1100nmのYAGレーザーが
製版する際の露光光源として精力的に検討されている。
【0008】感熱性タイプの版材は、いずれも光を熱に
変換するための光熱変換層を必要とする。この光熱変換
層は、光熱変換剤、例えば近赤外線吸収剤を含有する
が、この光熱変換剤は使用するレーザー光を吸収するこ
とが必須であり、感度を向上させるためには、使用する
レーザー光の吸収能力及び光熱変換効率がより高いこと
が必要である。
【0009】光熱変換剤としては、顔料タイプ及び染料
タイプの物質があり、顔料タイプの物質としては、通常
カーボンブラックが用いられているが、染料タイプの物
質に比べ一般に吸収がブロードで特定のレーザー光に対
する吸収能力が低いため、使用量を多くしなければなら
ない。また、画像形成成分、樹脂バインダー等の他の成
分と混練するための高度な分散技術が必要となる。
【0010】染料タイプの物質は、使用レーザー光に対
する吸収能力が高く、画像形成成分、樹脂バインダー等
の他の成分との相溶性や使用する溶剤への溶解性が良い
ものを選択可能である。
【0011】感熱性タイプの版材としては、高速刷版対
応のものが検討されており、高出力のYAGレーザーに
対応する染料タイプの化合物が特に求められている。染
料タイプの物質としては、900〜1100nmに吸収
を有する有機化合物として、例えばフタロシアニン系化
合物、ナフタロシアニン系化合物、ジチオレン金属錯体
化合物、アミニウム系化合物、インモニウム系化合物が
知られている。しかしながら、吸光係数が小さく、可視
領域に吸収を有し、溶剤溶解性が低い等の問題を有して
いる。
【0012】ポリメチン化合物は、吸収極大の吸光係数
が大きいことなどから銀塩写真用感光色素、電子写真用
感光色素、レーザー記録用色素、レーザー発振用色素等
多くの分野で利用されている。しかしながら、YAGレ
ーザーにマッチングする化合物はあまり知られていな
い。
【0013】このように、実用レベルにおいて、900
〜1100nmの領域に吸収を有するYAGレーザー対
応の有機化合物は、ほとんど知られていないのが実状で
ある。一方、電子機器業界では、大画面のフラットディ
スプレイの本命としてプラズマディスプレイ(以下、P
DPと略す)が開発され、実用化の段階となっている。
PDPはプラズマ発光による電磁波放出を伴い、このた
め電磁波(近赤外線)による他の家電製品の遠隔操作に誤
動作を生ずる恐れがある。このような他の機器の誤作動
を防止するため、ディスプレイに近赤外線吸収フィルタ
ーを使用し近赤外線(750〜1200nm)を遮断する
ことが検討され、実用化されている。通常、750〜1
200nmの波長域に高い吸収を持ち、可視域の光の吸
収が小さい色素を含有した樹脂フィルムが使用されてお
り、耐久性が良好で、吸光係数が高く、使用する樹脂と
の相溶性が高い色素が要望されている。
【0014】ポリメチン化合物としてはすでに多くの化
合物が知られており、耐久性を向上する手段としてメチ
ン鎖の一部に環状構造を導入した化合物が知られてい
る。例えば、本発明の化合物と部分的に類似の置換基を
有する化合物として(化合物A)、特開平1−15375
3号公報、65頁の具体例60において両側がビスイン
ドリル基であるヘプタメチン化合物が公知である。
【0015】
【化5】
【0016】しかし、この化合物は、本願の化合物より
メチン鎖の短い異なる化合物であり、最大吸収波長が7
96nmにある。このため、現在使用が検討されている
1064nmに安定な発光領域を持つ高出力なYAGレ
ーザーに対する吸収をほとんど持たない。即ち、上記レ
ーザーを光源として利用する近赤外線吸収剤としての感
度が低く、使用できるものではない。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、可視
域の光の吸収が小さく、高出力で安定なレーザー光源で
あるYAGレーザーの発振域に良好な吸収を有し、溶剤
溶解性が高く、かつ光安定性に優れ、レーザーサーマル
記録材料やダイレクト製版用印刷原版等の光熱変換層に
用いられる近赤外線吸収剤として好適なポリメチン化合
物を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】前記した課題を解決する
ために種々検討した結果、本発明者らは、新規なポリメ
チン化合物が、可視域の光の吸収が小さく、900〜1
100nmに発振域を有するYAGレーザーに対する感
度が良好で光熱変換効率が高く、種々の用途への加工が
容易な近赤外線吸収剤として使用し得ることを見いだ
し、本発明を達成することができた。
【0019】本発明の第一の発明は、下記一般式(1)で
表わされるポリメチン化合物である。
【0020】
【化6】 (式中、R、R3は、それぞれ独立に置換基を有しても
よいアルキル基、炭素数5〜7のシクロアルキル基また
は置換基を有してもよいアリール基を示し、R、R4
は、それぞれ独立に置換基を有してもよいアルキル基ま
たは置換基を有してもよいアリール基を示し、R5、6
は、それぞれ独立に水素原子、置換基を有してもよいア
ルキル基または置換基を有してもよいアルコキシ基を示
し、Lは環状構造を形成するのに必要な、置換基を有し
てもよい炭素数2〜4のアルキレン基を示し、Xは水素
原子、ハロゲン原子または置換アミノ基を示し、Zは電
荷中和イオンを示す。)
【0021】本発明の第二の発明は、一般式(2)で表さ
れるインドリルエチレン化合物と、下記一般式(3)で表
されるジホルミル化合物または下記一般式(4)で表され
るジアニル化合物とをアルカリ金属塩の存在下、脱水性
有機酸を用いて縮合させることを特徴とする前記一般式
(1)のポリメチン化合物の製造方法である。
【0022】
【化7】 (式中、R、R3は、それぞれ独立に置換基を有しても
よいアルキル基、炭素数5〜7のシクロアルキル基また
は置換基を有してもよいアリール基を示し、R、R4
は、それぞれ独立に置換基を有してもよいアルキル基ま
たは置換基を有してもよいアリール基を示し、R5、R6
は、それぞれ独立に水素原子、置換基を有してもよいア
ルキル基または置換基を有してもよいアルコキシ基を示
す。)
【0023】
【化8】 (式中、Xは水素原子、ハロゲン原子または置換アミノ
基を示し、Lは環状構造を形成するのに必要な、置換基
を有してもよい炭素数2〜4のアルキレン基を示す。)
【0024】
【化9】 (式中、X、Lは前記と同じものを示す。) 本発明の第三の発明は、上記第一の発明のポリメチン化
合物を含有することを特徴とする近赤外線吸収剤であ
る。
【0025】本発明の第四の発明は、支持体上に光熱変
換層を設けてなるダイレクト製版用印刷原版において、
光熱変換層中に上記第一の発明のポリメチン化合物を含
有することを特徴とするダイレクト製版用印刷原版であ
る。
【0026】本発明の第五の発明は、上記第四の発明の
ダイレクト製版用印刷原版に、光源として900〜11
00nmに発光領域を持つYAGレーザー光を照射して
印刷版を作成する方法である。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳しく説明
する。 [ポリメチン化合物]まず、本発明の第一の発明である
下記一般式(1)で表されるポリメチン化合物について以
下に説明する。
【0028】
【化10】 (式中、R、R3は、それぞれ独立に置換基を有しても
よいアルキル基、炭素数5〜7のシクロアルキル基また
は置換基を有してもよいアリール基を示し、R、R4
は、それぞれ独立に置換基を有してもよいアルキル基ま
たは置換基を有してもよいアリール基を示し、R5、R6
は、それぞれ独立に水素原子、置換基を有してもよいア
ルキル基または置換基を有してもよいアルコキシ基を示
し、Lは環状構造を形成するのに必要な、置換基を有し
てもよい炭素数2〜4のアルキレン基あり、Xは水素原
子、ハロゲン原子または置換アミノ基を示し、Zは電荷
中和イオンを示す。)
【0029】R、Rが置換基を有さないアルキル基
であるものとしては、炭素数1〜18の直鎖或いは分岐
のアルキル基が好ましく、炭素数1〜8の直鎖或いは分
岐のアルキル基が特に好ましい。例としてメチル基、エ
チル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、イソブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル
基、イソペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル
基、イソヘキシル基、sec−ヘキシル基、2−エチル
ブチル基、n−ヘプチル基、イソヘプチル基、sec−
ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、
n−デシル基、n−ドデシル基、n−ペンタデシル基、
n−オクタデシル基が挙げられる。
【0030】R、Rが置換基を有するアルキル基で
あるものとしては、アルコキシアルキル基、スルホアル
キル基、カルボキシアルキル基が好ましく、アルコキシ
アルキル基である場合は、総炭素数2〜8のものが特に
好ましい。例として2−メトキシエチル基、3−メトキ
シプロピル基、4−メトキシブチル基、2−エトキシエ
チル基、3−エトキシプロピル基、4−エトキシブチル
基、2−n−プロポキシエチル基、2−iso−プロポ
キシエチル基、3−n−プロポキシプロピル基、4−n
−プロポキシブチル基、2−(2−メトキシエトキシ)エ
チル基、2−(2−エトキシエトキシ)エチル基が挙げら
れる。
【0031】R、Rがスルホアルキル基であるもの
としては、炭素数1〜18の直鎖或いは分岐のスルホア
ルキル基が好ましく、炭素数1〜8の直鎖或いは分岐の
スルホアルキル基が特に好ましい。また、これらスルホ
アルキル基であるR、Rの少なくとも一つがアルカ
リ金属イオンまたはアルキルアンモニウムイオンと塩を
形成しているものが好ましい。例として2−スルホエチ
ル基、3−スルホプロピル基、3−スルホブチル基、4
−スルホブチル基、4−スルホ−3−メチルブチル基、
2−(3−スルホプロポキシ)エチル基、2−ヒドロキシ
−3−スルホプロピル基、3−スルホ−2−(2−エト
キシ)エトキシプロポキシ基、5−スルホペンチル基、
6−スルホヘキシル基、8−スルホオクチル基、6−ス
ルホ−2−エチルヘキシル基が挙げられ、アルカリ金属
イオンまたはアルキルアンモニウムイオンと塩を形成し
ていてもよい。
【0032】R、Rがカルボキシアルキル基である
ものとしては、総炭素数2〜18の直鎖或いは分岐のカ
ルボキシアルキル基が好ましく、総炭素数2〜9の直鎖
或いは分岐のカルボキシアルキル基が特に好ましい。ま
た、これらカルボキシアルキル基であるR1、R3の少な
くとも一つがアルカリ金属イオンまたはアルキルアンモ
ニウムイオンと塩を形成しているものが好ましい。例と
して2−カルボキシエチル基、3−カルボキシプロピル
基、3−カルボキシブチル基、4−カルボキシブチル
基、4−カルボキシ−3−メチルブチル基、2−(3−
カルボキシプロポキシ)エチル基、2−ヒドロキシ−3
−カルボキシプロピル基、3−カルボキシ−2−(2−
エトキシ)エトキシプロポキシ基、5−カルボキシペン
チル基、6−カルボキシヘキシル基、8−カルボキシオ
クチル基、6−カルボキシ−2−エチルヘキシル基が挙
げられ、アルカリ金属イオンまたはアルキルアンモニウ
ムイオンと塩を形成していてもよい。
【0033】R、Rが炭素数5〜7のシクロアルキ
ル基であるものとしては、シクロヘキシル基、シクロペ
ンチル基が好ましく、特にシクロヘキシル基が好まし
い。
【0034】R、Rが置換基を有さないアリール基
であるものとしては、フェニル基、ナフチル基が挙げら
れるが、フェニル基が好ましい。
【0035】R、Rが置換基を有するアリール基で
あるものとしては、置換基として炭素数1〜4の直鎖の
アルキル基または炭素数1〜4のアルコキシ基を有する
フェニル基が好ましく、特に置換基としてメチル基、エ
チル基、メトキシ基またはエトキシ基を有するフェニル
基が好ましい。例として4-メチルフェニル基、4−メ
トキシフェニル基、4−エチルフェニル、4−エトキシ
フェニル基が挙げられる。
【0036】R、Rとしては、炭素数1〜18のア
ルキル基、総炭素数2〜8のアルコキシアルキル基、炭
素数1〜18のスルホアルキル基、総炭素数2〜18の
カルボキシアルキル基、シクロヘキシル基、フェニル基
または炭素数1〜4のアルキル基あるいは炭素数1〜4
のアルコキシ基を有するフェニル基が好ましい。
【0037】R、Rが置換基を有さないアルキル基
であるものとしては、炭素数1〜8の直鎖或いは分岐の
アルキル基が好ましく、炭素数1〜4の直鎖或いは分岐
のアルキル基が特に好ましい。例としてメチル基、エチ
ル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、イソブチル基、sec−ブチル基、n−オクチル基
が挙げられる。
【0038】R、Rが置換基を有するアルキル基で
あるものとしては、アルコキシアルキル基が好ましく、
総炭素数2〜8のものが特に好ましい。例として2−メ
トキシエチル基、3−メトキシプロピル基、4−メトキ
シブチル基、2−エトキシエチル基、3−エトキシプロ
ピル基、4−エトキシブチル基、2−n−プロポキシエ
チル基、2−iso−プロポキシエチル基、3−n−プ
ロポキシプロピル基、4−n−プロポキシブチル基、2
−(2−メトキシエトキシ)エチル基、2−(2−エトキ
シエトキシ)エチル基が挙げられる。
【0039】R、Rが置換基を有さないアリール基
であるものとしては、フェニル基、ナフチル基が挙げら
れるが、フェニル基が好ましい。
【0040】R、Rが置換基を有するアリール基で
あるものとしては、置換基として炭素数1〜4の直鎖の
アルキル基または炭素数1〜4のアルコキシ基を有する
フェニル基が好ましく、特に置換基としてメチル基、エ
チル基、メトキシ基、エトキシ基を有するフェニル基が
好ましい。例として4-メチルフェニル基、4-メトキシ
フェニル基、4-エチルフェニル基、4-エトキシフェニ
ル基が挙げられる。
【0041】R、Rとしては、炭素数1〜8のアル
キル基、総炭素数2〜8のアルコキシアルキル基、フェ
ニル基または炭素数1〜4のアルキル基あるいは炭素数
1〜4のアルコキシ基を有するフェニル基が好ましい。
【0042】R、R6が置換基を有さないアルキル基
であるものとしては、炭素数1〜8の直鎖或いは分岐の
アルキル基が好ましく、炭素数1〜4の直鎖或いは分岐
のアルキル基が特に好ましい。例としてメチル基、エチ
ル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、イソブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル
基、イソペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル
基、イソヘキシル基、sec−ヘキシル基、2−エチル
ブチル基、n−ヘプチル基、イソヘプチル基、sec−
ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基が
挙げられる。
【0043】R、R6が置換基を有するアルキル基で
あるものとしては、置換基としては、アルキルオキシ
基、アルキルチオ基、水酸基、ハロゲン原子等が挙げら
れるが、アルキルオキシ基が好ましい。R、R6がア
ルキルオキシ基を置換基として有するアルキル基即ちア
ルコキシアルキル基としては、特に総炭素数2〜8のも
のが好ましい。例として2−メトキシエチル基、3−メ
トキシプロピル基、4−メトキシブチル基、2−エトキ
シエチル基、3−エトキシプロピル基、4−エトキシブ
チル基、2−n−プロポキシエチル基、2−iso−プ
ロポキシエチル基、3−n−プロポキシプロピル基、4
−n−プロポキシブチル基、2−(2−メトキシエトキ
シ)エチル基、2−(2−エトキシエトキシ)エチル基が
挙げられる。
【0044】R、R6が置換基を有さないアルコキシ
基であるものとしては、炭素数1〜8の直鎖或いは分岐
のアルコキシ基が好ましく、炭素数1〜4の直鎖或いは
分岐のアルコキシ基が特に好ましい。例としては、メト
キシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ
基、iso−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、n−ペ
ントキシ基、n−オクチルオキシ基、2−エチルヘキシ
ルオキシ基、2−メトキシエトキシ基、2−エトキシエ
トキシ基が挙げられる。
【0045】R、R6が置換基を有するアルコキシ基
であるものとしては、置換基としては、アルキルオキシ
基、アルキルチオ基、水酸基、ハロゲン原子等が挙げら
れるが、特にアルキルオキシ基が好ましい。R、R6
がアルキルオキシ基を置換基として有するアルコキシ基
即ちアルコキシアルコキシ基であるものとしては、特に
総炭素数2〜8のものが好ましい。例として2−メトキ
シエトキシ基、3−メトキシプロポキシ基、4−メトキ
シブトキシ基、2−エトキシエトキシ基、3−エトキシ
プロポキシ基、4−エトキシブトキシ基、2−n−プロ
ポキシエトキシ基、2−iso−プロポキシエトキシ
基、3−n−プロポキシプロポキシ基、4−n−プロポ
キシブトキシ基、2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ
基、2−(2−エトキシエトキシ)エトキシ基が挙げられ
る。
【0046】R、R6としては、水素原子、炭素数1
〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素
数1〜8のアルコキシアルキル基または総炭素数2〜8
のアルコキシアルコキシ基が好ましい。
【0047】Lは置換または無置換の炭素数2〜4のア
ルキレン基であり、Xと結合する炭素原子及びその両側
の計3個の炭素原子と共に環を形成する。
【0048】Lが置換基を有さないアルキレン基である
ものとしては、炭素数2〜4のアルキレン基が好まし
く、炭素数2〜3のアルキレン基が特に好ましい。例と
しては、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基が挙げ
られる。
【0049】Lが置換基を有するアルキレン基であるも
のとしては、炭素数2〜4のアルキレン基が好ましく、
置換基としては、炭素数1〜4の直鎖或いは分岐のアル
キル基が好ましい。特に置換基としてメチル基またはエ
チル基を有する炭素数2〜3のアルキレン基が好まし
い。例としては、2−メチルプロピレン基、2−エチル
プロピレン基、2、2−ジメチルプロピレン基が挙げら
れる。
【0050】Xは水素原子、F、Cl、Br、Iなどの
ハロゲン原子、エチルアミノ基、フェニルアミノ基、ジ
フェニルアミノ基が好ましく、Cl、Br、ジフェニル
アミノ基が特に好ましい。
【0051】Zは電荷中和イオンを表し、例えばF
Cl、Br、I、BrO 、ClO 、p−
トルエンスルホネート、CHSO 、BF 、C
CO 、CFCO 、PF 、Sb
、Na、K、トリエチルアンモニウムイオン
が挙げられ、特に、Cl、Br、I、Cl
、BF 、CFCO 、PF 、SbF
、CHSO 、p−トルエンスルホネート、N
、K、トリエチルアンモニウムイオンが好まし
い。
【0052】本発明の一般式(1)で表されるポリメチン
化合物の好ましい具体例を下記に示すが、その化合物の
範囲はこれらに限定されるものではない。
【0053】
【化11】
【0054】
【化12】
【0055】
【化13】
【0056】
【化14】
【0057】
【化15】
【0058】
【化16】
【0059】
【化17】
【0060】
【化18】
【0061】
【化19】
【0062】
【化20】
【0063】
【化21】
【0064】
【化22】
【0065】
【化23】
【0066】
【化24】
【0067】
【化25】
【0068】
【化26】
【0069】
【化27】 なお、上記具体例の化合物(1)〜(51)中、下記の一般
式(5)にて表記した化合物は、一般式(6)でも表すこと
ができる。
【0070】
【化28】
【0071】
【化29】 (式中、R〜R、X及びLは前記と同じものを示
し、MはNa、Kまたはトリエチルアンモニウムを表
す。) 例えば、具体例化合物(46)は
【0072】
【化30】 と表すこともできる。
【0073】[ポリメチン化合物の製造方法]本発明の
ポリメチン化合物は、例えば一般式(2)で表されるビス
インドリルエチレン化合物と、一般式(3)で表されるジ
ホルミル系化合物または下記一般式(4)で表されるジア
ニル系化合物とをアルカリ金属塩の存在下、脱水性有機
酸中にて縮合させることにより製造される。一般式(1)
におけるZは、使用したアルカリ金属塩の酸性残基に由
来する。また、上記縮合反応により製造した反応物を、
例えば、溶剤等に溶解した溶液に、等量以上のアルカリ
性物質を加えることにより酸性残基を中和し、更に、中
和した溶液に他の酸性物質を加える等の方法によって、
他の電荷中和イオンとイオン交換してZを変更すること
ができる。
【0074】
【化31】 (式中、R〜Rは、前記と同じものを示す。)
【0075】
【化32】 (式中、X及びLは前記と同じものを示す。)
【0076】
【化33】 (式中、X及びLは前記と同じものを示す。)
【0077】上記縮合反応において、アルカリ金属塩と
しては、例えば、KClO、KBF、p−トルエン
スルホン酸ナトリウム、メタンスルホン酸ナトリウム、
酢酸カリウム、プロピオン酸ナトリウム、NaI、KB
rが挙げられる。斯かるアルカリ金属塩は、一般式(2)
で表される化合物1モル当たり通常0.1〜5モル程
度、好ましくは1〜2.5モル程度使用する。
【0078】脱水性有機酸としては、無水酢酸、無水プ
ロピオン酸、無水酪酸、γ−ブチロラクトン等が挙げら
れる。
【0079】斯かる脱水性有機酸は、一般式(2)で表さ
れる化合物1モル当たり通常10〜100モル程度、好
ましくは20〜50モル程度使用する。
【0080】一般式(2)で表される化合物と一般式(3)
または(4)で表される化合物との使用割合は、通常前者
1モルに対し後者を0.2〜1.5モル程度、好ましくは
0.4〜0.7モル程度使用する。
【0081】上記反応は通常10〜150℃程度、好ま
しくは40〜120℃で好適に進行し、一般に数分〜3
時間程度で完結する。反応後、例えば、冷却した反応混
合物に水やメタノール、エタノール、n−プロパノー
ル、iso−プロパノール、n−ブタノール等の溶媒を
注入したり、あるいは冷却した反応混合物を水やメタノ
ール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパ
ノール、n−ブタノール等の溶媒へ排出するにより反応
混合物から目的物を容易に単離することができる。ま
た、得られた生成物は慣用の精製手段、例えば、再結
晶、カラム分離等により更に精製することができる。
【0082】一般式(2)で表される化合物は、相当する
インドール化合物と塩化アセチルを無水酢酸中50〜6
0℃で数時間反応することにより容易に合成することが
できる。
【0083】一般式(3)で表されるジホルミル系化合物
は、例えばJournal of Organic Chemistry,42,885-888
(1977)等に記載の方法で合成することができる。一般式
(4)のジアニル系化合物は一般式(3)のジホルミル系化
合物とアニリン塩酸塩を反応させることにより容易に合
成することができる。
【0084】[近赤外線吸収剤]本発明の近赤外線吸収
剤は、式(1)のポリメチン化合物以外にバインダー樹脂
等を含有してもよい。
【0085】また、一般式(1)のポリメチン化合物以外
に、本発明の目的を逸脱しない範囲で、公知の種々の近
赤外線吸収剤が併用できる。
【0086】併用できる近赤外線吸収剤としては、カー
ボンブラック、アニリンブラック等の顔料や『化学工業
(1986年、5月号)』の「近赤外吸収色素」(P.45
〜51)や『90年代 機能性色素の開発と市場動向』
シーエムシー(1990)第2章2.3に記載されている
ポリメチン系色素(シアニン色素)、フタロシアニン系色
素、ジチオール金属錯塩系色素、ナフトキノン、アント
ラキノン系色素、トリフェニルメタン(類似)系色素、ア
ミニウム、ジインモニウム系色素等、またアゾ系色素、
インドアニリン金属錯体色素、分子間型CT色素等の顔
料、染料系の色素が挙げられる。
【0087】バインダー樹脂としては、特に制限はない
が、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エ
ステル、メタクリル酸エステル等のアクリル酸系モノマ
ーの単独重合体または共重合体、メチルセルロース、エ
チルセルロース、セルロースアセテートのようなセルロ
ース系ポリマー、ポリスチレン、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラ
ール、ポリビニルアルコールのようなビニル系ポリマー
及びビニル化合物の共重合体、ポリエステル、ポリアミ
ドのような縮合系ポリマー、ブタジエン−スチレン共重
合体のようなゴム系熱可塑性ポリマー、エポキシ化合物
などの光重合性化合物を重合・架橋させたポリマーなど
を挙げることができる。
【0088】本発明の近赤外線吸収剤を光カード等の光
記録材料に用いる場合は、例えばガラス、プラスチック
樹脂等の基板上に、近赤外線吸収剤と有機溶剤を溶解し
た液をスピンコート法等の従来から種々検討されている
方法で塗布することにより作製できる。基板に使用でき
る樹脂としては、特に制限はないが、例えばアクリル樹
脂、ポリエチレン樹脂、塩化ビニール樹脂、塩化ビニリ
デン樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。スピ
ンコートに用いる溶剤としては、特に制限はないが、例
えば炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類、
ケトン類、アルコール類、セロソルブ類が挙げられる
が、特にメタノール、エタノール、プロパノール等のア
ルコール系溶剤やメチルセロソルブ、エチルセロソルブ
等のセロソルブ系溶剤が好ましい。
【0089】本発明の近赤外線吸収剤を近赤外線吸収フ
ィルター、熱線遮断材、農業用フィルムに用いる場合
は、近赤外線吸収剤をプラスチック樹脂及び場合により
有機溶剤と混合し、射出成形法やキャスト法等の従来か
ら種々検討されている方法で板状若しくはフィルム状に
することにより作製できる。使用できる樹脂としては、
特に制限はないが、例えばアクリル樹脂、ポリエチレン
樹脂、塩化ビニール樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂等が挙げられる。用いる溶剤としては、
特に制限はないが、例えば炭化水素類、ハロゲン化炭化
水素類、エーテル類、ケトン類、アルコール類、セロソ
ルブ類が挙げられるが特に、メタノール、エタノール、
プロパノール等のアルコール系溶剤やメチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ系溶剤が好まし
い。この近赤外線吸収フィルターをPDP用として用い
る場合、通常透明基板上に近赤外線吸収フィルター層を
形成する。透明基板の材質としては特に制限はないが、
実質的に透明であって、吸収、散乱が大きくない材料で
あればよい。例えば、ガラス、ポリオレフィン樹脂、非
晶質ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカー
ボネート樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エステル樹脂、ポ
リ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリア
リレート樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂等が挙げられ
るが特に、非晶質ポリオレフィン樹脂、ポリカーボネー
ト樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エステル樹脂、ポリアリ
レート樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂等が好ましい。
上記樹脂には、かかる分野において通常用いられる添加
剤がいずれも配合されてよい。添加剤としては、酸化防
止剤、難燃剤、耐熱老化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、
帯電防止剤等が挙げられる。
【0090】本発明の近赤外線吸収剤をレーザー熱転写
記録材料、レーザー感熱記録材料等の記録材料に用いる
場合は、近赤外線吸収剤に発色成分または着色成分等を
配合して使用してもよいし、発色成分または着色成分等
を含有する層を別途設けてもよい。発色成分または着色
成分としては、昇華性染顔料や電子供与性染料前駆体と
電子受容性化合物、重合性ポリマー等の熱によって物理
的、化学的な変化で画像を形成するもので、従来から種
々検討されているものが使用できる。 例えば、レーザ
ー熱転写記録材料の着色成分としては、特に限定するも
のではないが、顔料タイプのものとして、二酸化チタ
ン、カーボンブラック、酸化亜鉛、プルシアンブルー、
硫化カドミウム、酸化鉄ならびに鉛、亜鉛、バリウム及
びカルシウムのクロム酸塩等の無機顔料やアゾ系、チオ
インジゴ系、アントラキノン系、アントアンスロン系、
トリフェノジオキサジン系、フタロシアニン系、キナク
リドン系等の有機顔料が挙げられる。染料としては、酸
性染料、直接染料、分散染料、油溶性染料、含金属油溶
性染料等が挙げられる。
【0091】レーザー感熱記録材料の発色成分として
は、特に限定されるものではないが、従来から感熱記録
材料に用いられているものを使用できる。電子供与性染
料前駆体としては、すなわちエレクトロンを供与してま
たは酸等のプロトンを受容して発色する性質を有するも
のであって、ラクトン、ラクタム、サルトン、スピロピ
ラン、エステル、アミド等の部分骨格を有し、電子受容
性化合物と接触してこれらの部分骨格が開環若くは開裂
する化合物が用いられる。例えば、トリフェニルメタン
系化合物、フルオラン系化合物、フェノチアジン系化合
物、インドリルフタリド系化合物、ロイコオーラミン系
化合物、ローダミンラクタム系化合物、トリフェニルメ
タン系化合物、トリアゼン系化合物、スピロピラン系化
合物、フルオレン系化合物等が挙げられる。電子受容性
化合物としては、フェノール性化合物、有機酸若くはそ
の金属塩、オキシ安息香酸エステル等が挙げられる。
【0092】[ダイレクト製版用印刷原版]本発明のポ
リメチン化合物は、ダイレクト製版用印刷原版の近赤外
線吸収剤として好適に用いることができる。ダイレクト
製版用印刷原版は、支持体上に光熱変換層を設けてな
る。また、光熱変換層上にシリコンゴム層を積層しても
よいし、更に、保護層等を積層してもよい。
【0093】光熱変換層を構成する成分としては、上記
の本発明のポリメチン化合物以外に、画像形成成分、バ
インダー樹脂等がある。あるいは画像形成成分を含む層
を光熱変換層の上に積層して設けてもよい。
【0094】画像形成成分としては、熱によって物理
的、化学的な変化で画像を形成するもので、従来から種
々検討されているものが使用できる。例えば、特開平3
−108588号公報に開示されているマイクロカプセ
ル化された熱溶融性物質と結着性樹脂等を含有するも
の、昭62−164049号公報に開示されている親水
性表面を有する支持体上に活性水素含有バインダーと共
にブロックイソシアネート等を含有するもの、特開平7
−1849号公報に開示されているマイクロカプセル化
された親油性成分と親水性バインダーポリマー等を含有
するもの、特開平8−220752号公報に開示されて
いる酸前駆体、ビニルエーテル基を有する化合物、及び
アルカリ可溶性樹脂等を含有するもの、特開平9−59
93号公報に開示されている水酸基を有する高分子化合
物とo−ナフトキノンジアジド化合物等を含有するも
の、特開平9−131977号公報に開示されているニ
トロセルロース等を含有するもの、特開平9−1462
64号公報に開示されている重合開始剤及びエチレン性
不飽和モノマー、オリゴマー、マクロモノマー等を含有
するもの等が挙げられ、特に制限はない。場合によって
は、特開平9−80745号公報、特開平9−1319
77号公報、特開平9−146264号公報等に開示さ
れているように光熱変換層(感光層または感熱記録層)上
にシリコンゴム層を積層し、露光後、シリコンゴム層を
密着または剥離することにより画像部を形成してもよ
い。
【0095】光熱変換層に用いられるバインダー樹脂と
しては、特に制限はないが、例えば、アクリル酸、メタ
クリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル
等のアクリル酸系モノマーの単独重合体または共重合
体、メチルセルロース、エチルセルロース、セルロース
アセテートのようなセルロース系ポリマー、ポリスチレ
ン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルピロ
リドン、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコール
のようなビニル系ポリマー及びビニル化合物の共重合
体、ポリエステル、ポリアミドのような縮合系ポリマ
ー、ブタジエン−スチレン共重合体のようなゴム系熱可
塑性ポリマー、エポキシ化合物などの光重合性化合物を
重合・架橋させたポリマーなどを挙げることができる。
【0096】本発明の印刷用印刷原版は通常の印刷機に
セットできる程度のたわみ性を有し、同時に印刷時にか
かる加重に耐ええるものでなければならない。すなわ
ち、用いる支持体としては、例えば、紙、プラスチック
(例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン
等)がラミネートされた紙、例えばアルミニウム(アルミ
ニウム合金も含む)、亜鉛、銅等のような金属の板、例
えば二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、酪酸セルロ
ース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポ
リスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリ
ビニルアセタール等のようなプラスチックフィルム等が
挙げられるが、代表的なものとして、コート紙、アルミ
ニウムのような金属板、ポリエチレンテレフタレートの
ようなプラスチックフィルム、ゴム、あるいはそれらを
複合させたものを挙げることができ、好ましくは、アル
ミニウム、アルミニウム含有合金及びプラスチックフィ
ルムである。支持体の膜厚は25μm〜3mm、好まし
くは100μm〜500μmである。
【0097】通常は、ポリメチン化合物、画像形成成
分、バインダー樹脂等を有機溶剤等に分散または溶解さ
せ支持体に塗布し、印刷用印刷原版を作製する。
【0098】ここで用いる溶剤としては、水、メチルア
ルコール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコ
ール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、ジア
セトンアルコール等のアルコール類、メチルセルソル
ブ、エチルセルソルブなどのセルソルブ類、トルエン、
キシレン、クロロベンゼンなどの芳香族類、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル酢酸イソアミル、プロピオン酸メチルな
どのエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン
類、塩化メチレン、クロロホルム、トリクロロエチレン
などの塩素系炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジオキ
サンなどのエーテル類、N,N-ジメチルホルムアミド、N-
メチルピロリドンなどの非プロトン性極性溶剤等を挙げ
ることができる。
【0099】支持体と光熱変換層との間には、接着性向
上や印刷特性向上のためのプライマー層を設けてもよい
し、支持体自身を表面処理してもよい。用いるプライマ
ー層としては、例えば、特開昭60−22903号公報
に開示されているような種々の感光性ポリマーに光熱変
換層を積層する前に露光して硬化せしめたもの、特開昭
62−50760号公報に開示されているエポキシ樹脂
を熱硬化せしめたもの、特開昭63−133151号公
報に開示されているゼラチンを硬膜せしめたもの、更に
特開平3−200965号公報に開示されているウレタ
ン樹脂とシランカップリング剤を用いたものや特開平3
−273248号公報に開示されているウレタン樹脂を
用いたもの等を挙げることができる。
【0100】光熱変換層またはシリコンゴム層の表面保
護としての保護膜には、透明なフィルム、例えば、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化
ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンテレ
フタレート、セロファン等をラミネートしたり、これら
のフィルムを延伸して用いてもよい。
【0101】本発明のダイレクト製版用印刷原版は、特
定発光領域を有するYAGレーザーに対応する。即ち、
この印刷原版を用いて印刷版(刷版)を作製するには、9
00〜1100nmに発光領域を有するYAGレーザー
光源を用いて、従来の公知の製版方法により原版にレー
ザー光の照射をおこない、画像部または非画像部を形成
することによりコンピューターなどのデジタルデータを
刷版として記録する。
【0102】
【実施例】以下に、実施例により本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0103】[実施例1] ポリメチン化合物(具体例
化合物(1)の合成) 一般式(2)で表されるインドリルエチレン化合物(R
=R=エチル基、R =R=フェニル基、R=R
=水素原子)2.00g、一般式(4)で表されるジアニ
ル化合物(L=プロピレン基,X=Cl)0.81g及び
過塩素酸カリウム1.28gを無水酢酸14mlに加
え、95〜100℃で30分攪拌した後、冷却した反応
混合物を水150mlへ排出した。析出した固形物を濾
過、水洗、乾燥後、メタノールで再結晶して、具体例化
合物(1)1.93gを得た。
【0104】この化合物の元素分析値、融点、吸収極大
波長(λmax)及びグラム吸光係数(εg)は以下の通りで
あった。 元素分析値(C7666Cl):MW=1170.3 C H N 計算値(%) 78.00 5.68 4.79 実測値(%) 78.02 5.71 4.77 融点(℃) :179〜181℃ λmax :1007nm(ジアセトンアルコール溶液) εg :1.18×10 ml/g・cm 得られた化合物のIRスペクトルを図1に示す。得られ
た化合物のVIS−NIR吸収スペクトルを図8に示
す。
【0105】[実施例2] ポリメチン化合物(具体例
化合物(2)の合成) 一般式(2)で表されるインドリルエチレン化合物(R
=R=エチル基、R =R=フェニル基、R=R
=水素原子)2.0g、一般式(4)で表されるジアニル
化合物(L=プロピレン基,X=Cl)0.72g及びホ
ウフッ化カリウム1.16gを無水酢酸14mlに加
え、95〜100℃で60分攪拌した後、冷却した反応
混合物を水150mlへ排出した。析出した結晶物を濾
別、水洗、乾燥後、メタノールで再結晶して、具体例化
合物(2)2.01gを得た。
【0106】この化合物の元素分析値、融点、吸収極大
波長(λmax)及びグラム吸光係数(εg)は以下の通りで
あった。 元素分析値(C7666BClF):MW=1157.6 C H N 計算値(%) 78.85 5.75 4.84 実測値(%) 78.89 5.77 4.81 融点(℃) :195〜197℃ λmax :1007nm(ジアセトンアルコール溶液) εg :1.21×10 ml/g・cm 得られた化合物のIRスペクトルを図2に示す。得られ
た化合物のVIS−NIR吸収スペクトルを図9に示
す。
【0107】[実施例3] ポリメチン化合物(具体例
化合物(17)の合成) 一般式(2)で表されるインドリルエチレン化合物(R
=R=エチル基、R =R=メチル基、R=R
=水素原子)1.47g、一般式(4)で表されるジアニル
化合物(L=プロピレン基,X=Cl)0.81g及び過
塩素酸カリウム1.28gを無水酢酸14mlに加え、
115〜120℃で2.5時間攪拌した後、冷却した反
応混合物を水150mlへ排出した。析出した結晶物を
濾別、水洗、乾燥後、メタノールで再結晶して、具体例
化合物(17)1.64gを得た。
【0108】この化合物の元素分析値、融点、吸収極大
波長(λmax)及びグラム吸光係数(εg)は以下の通りで
あった。 元素分析値(C5658Cl):MW=922.0 C H N 計算値(%) 72.95 6.34 6.08 実測値(%) 73.03 6.27 6.03 融点(℃) :161〜163℃ λmax :976nm(ジアセトンアルコール溶液) εg :1.29×10 ml/g・cm 得られた化合物のIRスペクトルを図3に示す。得られ
た化合物のVIS−NIR吸収スペクトルを図10に示
す。
【0109】[実施例4] ポリメチン化合物(具体例
化合物(18)の合成) 一般式(2)で表されるインドリルエチレン化合物(R
=R=エチル基、R =R=メチル基、R=R
=水素原子)1.47g、一般式(4)で表されるジアニル
化合物(L=プロピレン基,X=Cl)0.81g及びホ
ウフッ化カリウム1.16gを無水酢酸14mlに加
え、95〜100℃で1時間攪拌した後、冷却した反応
混合物を水150mlへ排出した。析出した結晶物を濾
別、水洗、乾燥後、メタノールで再結晶して、具体例化
合物(18)1.61gを得た。
【0110】この化合物の元素分析値、融点、吸収極大
波長(λmax)及びグラム吸光係数(εg)は以下の通りで
あった。 元素分析値(C5658BClF):MW=909.3 C H N 計算値(%) 73.97 6.43 6.16 実測値(%) 73.94 6.46 6.21 融点(℃) : 174〜176℃ λmax : 975nm(ジアセトンアルコール溶液) εg : 1.25×10 ml/g・cm 得られた化合物のIRスペクトルを図4に示す。
【0111】[実施例5] ポリメチン化合物(具体例
化合物(22)の合成) 一般式(2)で表されるインドリルエチレン化合物(R
=R=エチル基、R =メチル基、R=フェニル
基、R=R=水素原子)1.74g、一般式(4)で表
されるジアニル化合物(L=プロピレン基,X=Cl)
0.81g及びホウフッ化カリウム1.17gを無水酢酸
14mlに加え、95〜100℃で2.0時間攪拌した
後、冷却した反応混合物を水150mlへ排出した。析
出した結晶物を濾別、水洗、乾燥後、メタノールで再結
晶して、具体例化合物(22)1.62gを得た。
【0112】この化合物の元素分析値、融点、吸収極大
波長(λmax)及びグラム吸光係数(εg)は以下の通りで
あった。 元素分析値(C6662BClF):MW=1033.5 C H N 計算値(%) 76.70 6.05 5.42 実測値(%) 76.64 6.02 5.45 融点(℃) :192〜194℃ λmax :989nm(ジアセトンアルコール溶液) εg :1.09×10 ml/g・cm 得られた化合物のIRスペクトルを図5に示す。
【0113】[実施例6] ポリメチン化合物(具体例
化合物(28)の合成) 一般式(2)で表されるインドリルエチレン化合物(R
=R=ブチル基、R =R=メチル基、R=R
=水素原子)1.71g、一般式(4)で表されるジアニル
化合物(L=プロピレン基,X=Cl)0.81g及び過
塩素酸カリウム1.28gを無水酢酸14mlに加え、
95〜100℃で2.0時間攪拌した後、冷却した反応
混合物を水150mlへ排出した。析出した結晶物を濾
別、水洗、乾燥後、メタノールで再結晶して、具体例化
合物(28)1.51gを得た。
【0114】この化合物の元素分析値、融点、吸収極大
波長(λmax)及びグラム吸光係数(εg)は以下の通りで
あった。 元素分析値(C6474Cl):MW=1034.2 C H N 計算値(%) 74.33 7.21 5.42 実測値(%) 74.29 7.25 5.39 融点(℃) :161〜163℃ λmax :985nm(ジアセトンアルコール溶液) εg :1.11×10 ml/g・cm 得られた化合物のIRスペクトルを図6に示す。
【0115】[実施例7] ポリメチン化合物(具体例
化合物(51)の合成) 一般式(2)で表されるインドリルエチレン化合物(R
=R=エチル基、R =R=フェニル基、R=R
=水素原子)1.71g、一般式(4)で表されるジアニ
ル化合物(L=エチレン基,X=Cl)0.77g及びホ
ウフッ化カリウム1.16gを無水酢酸14mlに加
え、95〜100℃で2.0時間攪拌した後、冷却した
反応混合物を水150mlへ排出した。析出した結晶物
を濾別、水洗、乾燥後、メタノールで再結晶して、具体
例化合物(51)1.95gを得た。
【0116】この化合物の元素分析値、融点、吸収極大
波長(λmax)及びグラム吸光係数(εg)は以下の通りで
あった。 元素分析値(C7564BClF):MW=1143.6 C H N 計算値(%) 78.77 5.64 4.90 実測値(%) 78.71 5.66 4.87 融点(℃) :187〜192℃ λmax :1034nm(ジアセトンアルコール溶液) εg :1.08×10 ml/g・cm 得られた化合物のIRスペクトルを図7に示す。
【0117】[最大吸収波長]本発明のポリメチン化合
物と公知の化合物である化合物Aとのジアセトンアルコ
ール溶液中での最大吸収波長(λmax)の比較を表1に示
す。
【0118】
【表1】
【0119】[実施例8] 近赤外線吸収剤の製造 平均厚さ5μmのポリエチレンテレフタレート(PET)
フィルムにバインダーとしてデルペット80N(旭化成
工業(株)製;アクリル系樹脂);10g、具体例の化合
物(1);0.2gをトルエン/メチルエチルケトン(1/
1)混合溶媒90gに溶解した液を、ワイヤーバーで乾
燥後の膜厚が約5μmとなるよう塗布して近赤外線吸収
剤の試料を製造した。
【0120】波長1064nmの半導体励起YAGレー
ザーを用いて上記試料の表面でビーム径100μmとな
るよう配置した。表面に到達するレーザーのパワーを2
Wに調整し、20μsのパルス幅で単一のパルスを試料
に照射した。照射を完了した試料を光学顕微鏡で観察し
たところ、直径約100μmの貫通した孔が形成されて
いることが確認できた。
【0121】[実施例9〜18] 近赤外線吸収剤の製
造 実施例8における具体例の化合物(1);0.2gの代わ
りに、下記表2に示す具体例化合物;0.2gを用いた
以外は実施例8と同様の操作を行って、近赤外線吸収剤
の試料を製造した。また、こうして得られた近赤外線吸
収剤の試料に、実施例8における操作と同様にしてYA
Gレーザーの照射試験を行った。その結果、実施例9〜
18全てにおいて、直径約100μmの貫通した孔が形
成されていることが確認できた。
【0122】
【表2】
【0123】[実施例19] ダイレクト製版用印刷原
版の作製 (下塗り層の形成)厚さ175μmのポリエチレンテレフ
タレートフィルム上にプライマー層として、乾燥膜厚
0.2μmとなるようにゼラチン下塗り層を形成した。
【0124】(光熱変換層の形成)下記の成分で作成した
塗布液を前記のゼラチン下塗りポリエチレンテレフタレ
ート上に乾燥膜厚2μmとなるように塗布し、光熱変換
層を形成した。 具体例の化合物(1) 0.1重量部 クリスボン3006LV 5.0重量部 (大日本インキ化学工業(株)製ポリウレタン) ソルスパースS27000(ICI社製) 0.4重量部 ニトロセルロース(n−プロパノール30%含有) 4.2重量部 キシリレンジアミン1モル/グリシジルメタクリレート4モルの付加物 2.0重量部 エチルミヒラーズケトン 0.2重量部 テトラヒドロフラン 90 重量部
【0125】(シリコ−ンゴム層の形成)下記の成分で作
成した塗布液を前記の光熱変換層上に乾燥膜厚2μmと
なるように塗布し、シリコ−ンゴム層を形成した。 α,ω−ジビニルポリジメチルシロキサン(重合度約700)9.0重量部 (CH3)3-Si-O-(SiH(CH3)-O)-Si(CH3) 0.6重量部 ポリジメチルシロキサン(重合度約8000) 0.5重量部 オレフィン−塩化白金酸 0.08重量部 抑制剤 HC≡C-C(CH3)2-O-Si(CH3) 0.07重量部 アイソパーG(エッソ化学(株)製) 55 重量部
【0126】上記のようにして得られた印刷用原版に、
波長1064nmの半導体励起YAGレーザーを用い
て、ビーム径100μm、記録エネルギー0.75J/
cmで書き込みを行った。シャープなエッジのシリコ
ーン画像が形成できた。
【0127】[実施例20〜31] ダイレクト製版用
印刷原版の作製 実施例19における具体例化合物(1);0.1重量部の
代わりに、下記表3に示す具体例化合物;0.1重量部
を使用した以外は実施例19と同様の操作を行って、印
刷用原版を作製した。また、こうして得られた印刷用原
版に、実施例19における操作と同様にしてYAGレー
ザーの書き込みを行った。その結果、実施例20〜31
全てにおいて、シャープなエッジのシリコーン画像が形
成できた。
【0128】
【表3】
【0129】[比較例1]実施例8において、具体例の
化合物(1);0.2gの代わりに特開平1−15375
3号公報に記載されている下記構造式のポリメチン化合
物(化合物A);0.2gを用いた以外は実施例8と同様
の操作を行って、ワイヤーバーで乾燥後の膜厚が約5μ
mとなるよう塗布して近赤外線吸収剤の試料を製造し
た。この試料に、波長1064nmの半導体励起YAG
レーザーを用いて上記試料の表面でビーム径100μm
となるよう配置した。表面に到達するレーザーのパワー
を2Wに調整し、20μsのパルス幅で単一のパルスを
試料に照射した。照射を完了した試料を光学顕微鏡で観
察したところ、レーザーのパワーが2W時においては貫
通した孔は形成されなかった。
【0130】
【化34】
【0131】
【発明の効果】一般式(1)のポリメチン化合物は、可視
域の吸収が小さく、900〜1100nmに発光領域を
持つYAGレーザーに対して非常に高い感度を有し、光
安定性、耐久性に優れ、種々の溶剤に対する溶解性や各
種樹脂との相溶性が高いため、近赤外線吸収剤として極
めて有用性の高い化合物である。また、このポリメチン
化合物は、このような特性を有するため塗工液が調整し
やすく、均一な光熱変換層を形成できるため、YAGレ
ーザー対応のダイレクト製版用印刷原版の製造に特に適
している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1のポリメチン化合物のIR吸収スペ
クトルである。
【図2】 実施例2のポリメチン化合物のIR吸収スペ
クトルである。
【図3】 実施例3のポリメチン化合物のIR吸収スペ
クトルである。
【図4】 実施例4のポリメチン化合物のIR吸収スペ
クトルである。
【図5】 実施例5のポリメチン化合物のIR吸収スペ
クトルである。
【図6】 実施例6のポリメチン化合物のIR吸収スペ
クトルである。
【図7】 実施例7のポリメチン化合物のIR吸収スペ
クトルである。
【図8】 実施例1のポリメチン化合物のジアセトンア
ルコール溶液のVIS−NIR吸収スペクトルである。
【図9】 実施例2のポリメチン化合物のジアセトンア
ルコール溶液のVIS−NIR吸収スペクトルである。
【図10】 実施例3のポリメチン化合物のジアセトン
アルコール溶液のVIS−NIR吸収スペクトルであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C09B 23/00 C09B 23/00 L (72)発明者 藤田 繁雄 大阪府八尾市弓削町南1丁目43番地 山本 化成株式会社内 (72)発明者 岩崎 泰久 大阪府八尾市弓削町南1丁目43番地 山本 化成株式会社内 Fターム(参考) 2H025 AA01 AA11 AB03 AC08 CC13 FA10 2H096 AA06 EA04 EA23 2H114 AA04 AA24 BA01 BA10 DA21 DA41 EA01 EA08 FA18 GA01 4C204 AB01 BB05 CB03 DB07 DB11 DB13 EB03 FB03 GB01 GB03 4H056 CA02 CA05 CB01 CC06 CC08 CE03 DD03

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表されるポリメチン化
    合物。 【化1】 (式中、R、R3は、それぞれ独立に置換基を有しても
    よいアルキル基、炭素数5〜7のシクロアルキル基また
    は置換基を有してもよいアリール基を示し、R、R4
    は、それぞれ独立に置換基を有してもよいアルキル基ま
    たは置換基を有してもよいアリール基を示し、R5、R6
    は、それぞれ独立に水素原子、置換基を有してもよいア
    ルキル基または置換基を有してもよいアルコキシ基を示
    し、Lは環状構造を形成するのに必要な、置換基を有し
    てもよい炭素数2〜4のアルキレン基を示し、Xは水素
    原子、ハロゲン原子または置換アミノ基を示し、Zは電
    荷中和イオンを示す。)
  2. 【請求項2】 R、R3が炭素数1〜18のアルキル
    基、総炭素数2〜8のアルコキシアルキル基、炭素数1
    〜18のスルホアルキル基、総炭素数2〜18のカルボ
    キシアルキル基、シクロヘキシル基、フェニル基、また
    は炭素数1〜4のアルキル基あるいは炭素数1〜4のア
    ルコキシ基を有するフェニル基である請求項1のポリメ
    チン化合物。
  3. 【請求項3】 R、R4が炭素数1〜8のアルキル
    基、総炭素数2〜8のアルコキシアルキル基、フェニル
    基または炭素数1〜4のアルキル基あるいは炭素数1〜
    4のアルコキシ基を有するフェニル基である請求項1ま
    たは2のポリメチン化合物。
  4. 【請求項4】 R5、Rが水素原子、炭素数1〜8の
    アルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、総炭素数2
    〜8のアルコキシアルキル基または総炭素数2〜8のア
    ルコキシアルコキシ基である請求項1〜3いずれかのポ
    リメチン化合物。
  5. 【請求項5】 Lが置換基を有さない炭素数2〜4のア
    ルキレン基である請求項1〜4いずれかのポリメチン化
    合物。
  6. 【請求項6】 XがH、Cl、Brまたはジフェニルア
    ミノ基である請求項1〜5いずれかのポリメチン化合
    物。
  7. 【請求項7】 ZがCl、Br、I、Cl
    、BF 、CFCO 、PF 、SbF
    、CHSO 、p−トルエンスルホネート、N
    、Kまたはトリエチルアンモニウムイオンである
    請求項1〜6いずれかのポリメチン化合物。
  8. 【請求項8】 下記一般式(2)で表されるインドリルエ
    チレン化合物と、下記一般式(3)で表されるジホルミル
    化合物または下記一般式(4)で表されるジアニル化合物
    とをアルカリ金属塩の存在下、脱水性有機酸を用いて縮
    合させることを特徴とする請求項1のポリメチン化合物
    の製造方法。 【化2】 (式中、R、R3は、それぞれ独立に置換基を有しても
    よいアルキル基、炭素数5〜7のシクロアルキル基また
    は置換基を有してもよいアリール基を示し、R、R4
    は、それぞれ独立に置換基を有してもよいアルキル基ま
    たは置換基を有してもよいアリール基を示し、R、R
    は、それぞれ独立に水素原子、置換基を有してもよい
    アルキル基または置換基を有してもよいアルコキシ基を
    示す。) 【化3】 (式中、Xは水素原子、ハロゲン原子または置換アミノ
    基を示し、Lは環状構造を形成するのに必要な、置換基
    を有してもよい炭素数2〜4のアルキレン基を示す。) 【化4】 (式中、X、Lは前記と同じものを示す。)
  9. 【請求項9】 請求項1記載のポリメチン化合物を含有
    することを特徴とする近赤外線吸収剤。
  10. 【請求項10】 支持体上に光熱変換層を設けてなるダ
    イレクト製版用印刷原版において、光熱変換層中に請求
    項1のポリメチン化合物を含有することを特徴とするダ
    イレクト製版用印刷原版。
  11. 【請求項11】 請求項10のダイレクト製版用印刷原
    版に、光源として900〜1100nmに発光領域を持
    つレーザー光を照射して印刷版を作製する方法。
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