JP2000062339A - 優れた保存寿命を有する熱的平版印刷版前駆体 - Google Patents
優れた保存寿命を有する熱的平版印刷版前駆体Info
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- JP2000062339A JP2000062339A JP11200226A JP20022699A JP2000062339A JP 2000062339 A JP2000062339 A JP 2000062339A JP 11200226 A JP11200226 A JP 11200226A JP 20022699 A JP20022699 A JP 20022699A JP 2000062339 A JP2000062339 A JP 2000062339A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 コンピューターから版への方法、コンピュー
ターから印刷機への方法又はオン−プレスコーティング
法を用いることにより通常の平版印刷のための印刷マス
ターを作製するのに適しており、原価効率の良い方法で
製造することができ、処理を必要としないか又は淡水を
用いて処理することができる材料を提供すること。 【解決手段】 陽極酸化されたアルミニウム版などの金
属支持体を含み、その上に層又は層のスタックが設けら
れており、少なくとも1つの層が近赤外光吸収性化合物
を含み、それが該層の主成分であるネガティブ作用性非
−融触性平版印刷版前駆体を提供する。近赤外光吸収性
化合物以外の他の反応性化合物の量が20重量%未満な
ので、優れた保存安定性が得られる。非常に好ましい態
様の場合、層又は層のスタックは該他の反応性化合物を
実質的に含まない。該材料はコンピューターから版への
用途及びコンピューターから印刷機への用途に非常に適
しており、それは露出の後に直接印刷マスターとしてそ
れを用いることができ、淡水で濯ぐことにより処理でき
るからである。
ターから印刷機への方法又はオン−プレスコーティング
法を用いることにより通常の平版印刷のための印刷マス
ターを作製するのに適しており、原価効率の良い方法で
製造することができ、処理を必要としないか又は淡水を
用いて処理することができる材料を提供すること。 【解決手段】 陽極酸化されたアルミニウム版などの金
属支持体を含み、その上に層又は層のスタックが設けら
れており、少なくとも1つの層が近赤外光吸収性化合物
を含み、それが該層の主成分であるネガティブ作用性非
−融触性平版印刷版前駆体を提供する。近赤外光吸収性
化合物以外の他の反応性化合物の量が20重量%未満な
ので、優れた保存安定性が得られる。非常に好ましい態
様の場合、層又は層のスタックは該他の反応性化合物を
実質的に含まない。該材料はコンピューターから版への
用途及びコンピューターから印刷機への用途に非常に適
しており、それは露出の後に直接印刷マスターとしてそ
れを用いることができ、淡水で濯ぐことにより処理でき
るからである。
Description
【0001】
【発明の分野】本発明は近赤外光に感受性のヒート−モ
ード平版印刷版前駆体ならびにコンピューターから版へ
の(computer−to−plate)方法及びコ
ンピューターから印刷機への(computer−to
−press)方法で平版印刷マスターを作製するため
の方法に関する。
ード平版印刷版前駆体ならびにコンピューターから版へ
の(computer−to−plate)方法及びコ
ンピューターから印刷機への(computer−to
−press)方法で平版印刷マスターを作製するため
の方法に関する。
【0002】
【発明の背景】回転印刷機は印刷機の胴上に搭載される
印刷版などのいわゆるマスターを用いる。マスターは印
刷面のインキ受容領域により限定される画像を保有して
おり、該面にインキを適用し、次いでインキをマスター
から典型的に紙基質である基質上に転移させることによ
りプリントが得られる。通常の平版印刷の場合、本明細
書で平版印刷面と呼び、親油性(又は疎水性、すなわち
インキ受容性、水反発性)領域ならびに親水性(又は疎
油性、すなわち水受容性インキ反発性)領域から成るマ
スターの印刷面にインキならびに水性湿し液が供給され
る。
印刷版などのいわゆるマスターを用いる。マスターは印
刷面のインキ受容領域により限定される画像を保有して
おり、該面にインキを適用し、次いでインキをマスター
から典型的に紙基質である基質上に転移させることによ
りプリントが得られる。通常の平版印刷の場合、本明細
書で平版印刷面と呼び、親油性(又は疎水性、すなわち
インキ受容性、水反発性)領域ならびに親水性(又は疎
油性、すなわち水受容性インキ反発性)領域から成るマ
スターの印刷面にインキならびに水性湿し液が供給され
る。
【0003】印刷マスターは一般にいわゆるコンピュー
ターからフィルムへの方法により得られ、その方法では
活字書体選択、走査、色分解、スクリーニング、トラッ
ピング、レイアウト及び組付けなどの種々のプリプレス
段階がデジタル的に行われ、それぞれの色選択(col
our selection)がイメージセッター(i
mage−setter)を用いてグラフィックアート
フィルムに転移される。処理の後、フィルムを版前駆体
と呼ばれる画像形成材料の露出のためのマスクとして用
いることができ、版の処理の後、マスターとして用いる
ことができる印刷版が得られる。
ターからフィルムへの方法により得られ、その方法では
活字書体選択、走査、色分解、スクリーニング、トラッ
ピング、レイアウト及び組付けなどの種々のプリプレス
段階がデジタル的に行われ、それぞれの色選択(col
our selection)がイメージセッター(i
mage−setter)を用いてグラフィックアート
フィルムに転移される。処理の後、フィルムを版前駆体
と呼ばれる画像形成材料の露出のためのマスクとして用
いることができ、版の処理の後、マスターとして用いる
ことができる印刷版が得られる。
【0004】近年、いわゆるコンピューターから版への
方法が多くの興味を持たれてきた。ディレクト−ツウ−
プレート法(direct−to−plate met
hod)とも呼ばれるこの方法は、デジタル文献をいわ
ゆるプレート−セッター(plate−setter)
を用いて版前駆体に直接転移させるので、フィルムの作
製を飛び越えて行われる。そのようなコンピューターか
ら版への方法の分野では、現在以下の改良が研究されて
いる: (i)オン−プレス画像形成。特殊な型のコンピュータ
ーから版への方法は、印刷機中に組込まれたイメージ−
セッターを用い、版前駆体を印刷機の版胴上に搭載して
いる状態でそれを露出することを含む。この方法は「コ
ンピューターから印刷機へ」と呼ぶことができ、組込ま
れたたイメージ−セッターを有する印刷機はデジタル印
刷機と呼ばれることがある。デジタル印刷機の概覧は、
Proceedings of the Imagin
g Science & Technology’s
1997 International Confer
ence on Digital Printing
Technologies(Non−Impact P
rinting 13)に示されている。コンピュータ
ーから印刷機への方法は、例えば、EP−A 770
495、EP−A 770 496、WO 94001
280、EP−A 580 394及びEP−A 77
4 364に記載されている。最も良く知られた画像形
成法は融触に基づいている。融触性版に伴う問題は破片
の発生であり、それは除去が困難で、印刷機を撹乱し得
るか又は組込まれたイメージ−セッターの露出の光学系
を汚染し得る。他の方法はエレクトロニクス及び印刷機
の他の装置に損傷を与え得る化学品を用いる処理を必要
とする。 (ii)オン−プレスコーティング。版前駆体は通常シ
ート−様支持体及び1つ又はそれより多い機能性コーテ
ィングから成るが、画像通りに露出され、場合により処
理されると平版印刷面を形成することができる組成物を
印刷機の版胴の表面上に直接設けるコンピューターから
印刷機への方法が記載されている。EP−A 101
266は、版胴の親水性表面上に疎水性層を直接コーテ
ィングすることを記載している。融触により非−印刷領
域を除去した後、マスターが得られる。しかしながら上
記で議論した通り、コンピューターから印刷機への方法
では融触は避けるべきである。US−P 5,713,
287は、テトラヒドロ−ピラニルメチルメタクリレー
トなどのいわゆるスイッチ可能なポリマーを版胴の表面
上に直接適用するコンピューターから印刷機への方法を
記載している。スイッチ可能なポリマーは、画像通りの
露出により最初の水−感受性から反対の水−感受性に転
換される。後者の方法は硬化段階(curing st
ep)を必要とし、ポリマーは熱的に不安定で、したが
って合成が困難なために非常に高価である。EP−A
802 457は、印刷機の胴上に搭載された版支持体
上に機能性コーティングを設ける混成法を記載してい
る。この方法も処理を必要とする。 (iii)化学的処理の削除。処理を必要としないか又
は淡水で処理することができる機能性コーティングの開
発は、版の作製における別の主な傾向である。WO 9
0002044、WO 91008108及びEP−A
580 394は、そのような版を開示しているが、
すべて融触性版である。さらに、これらの方法は典型的
に多層材料を必要とし、それがその方法をオン−プレス
コーティングにあまり適さないものとしている。淡水を
用いて処理することができる非−融触性版は、例えば、
EP−A 770 497及びEP−A 773 11
2に記載されている。そのような版は、露出された版を
印刷機上に搭載した状態で水を用いて拭うことによるか
あるいは印刷の仕事の1回目の運転の間の湿し液による
オン−プレス処理も可能にする。 (iv)熱的画像形成。上記で言及したコンピューター
から印刷機への方法のほとんどは、いわゆる熱的材料、
すなわち吸収した光を熱に変換する化合物を含む版前駆
体又はオン−プレスコーティング可能な組成物を用い
る。画像通りの露出で発生する熱は、(物理−)化学的
プロセス、例えば融触、重合、ポリマーの架橋による不
溶化、分解又は熱可塑性ポリマーラテックスの粒子凝析
を起こさせる。次いでこのヒート−モードプロセスはイ
ンキ受容性及びインキ反発性領域から成る平版印刷面を
生ずる。上記で示した先行技術の材料及び方法のいくつ
かの欠点の他に、既知の非−融触性熱的材料のすべてに
伴う主な問題は限られた保存寿命である。これらの材料
はすべて、1種もしくはそれより多い反応性化合物を含
有しているので、安定性は保存の間の温度及び/又は湿
度条件に非常に依存している。
方法が多くの興味を持たれてきた。ディレクト−ツウ−
プレート法(direct−to−plate met
hod)とも呼ばれるこの方法は、デジタル文献をいわ
ゆるプレート−セッター(plate−setter)
を用いて版前駆体に直接転移させるので、フィルムの作
製を飛び越えて行われる。そのようなコンピューターか
ら版への方法の分野では、現在以下の改良が研究されて
いる: (i)オン−プレス画像形成。特殊な型のコンピュータ
ーから版への方法は、印刷機中に組込まれたイメージ−
セッターを用い、版前駆体を印刷機の版胴上に搭載して
いる状態でそれを露出することを含む。この方法は「コ
ンピューターから印刷機へ」と呼ぶことができ、組込ま
れたたイメージ−セッターを有する印刷機はデジタル印
刷機と呼ばれることがある。デジタル印刷機の概覧は、
Proceedings of the Imagin
g Science & Technology’s
1997 International Confer
ence on Digital Printing
Technologies(Non−Impact P
rinting 13)に示されている。コンピュータ
ーから印刷機への方法は、例えば、EP−A 770
495、EP−A 770 496、WO 94001
280、EP−A 580 394及びEP−A 77
4 364に記載されている。最も良く知られた画像形
成法は融触に基づいている。融触性版に伴う問題は破片
の発生であり、それは除去が困難で、印刷機を撹乱し得
るか又は組込まれたイメージ−セッターの露出の光学系
を汚染し得る。他の方法はエレクトロニクス及び印刷機
の他の装置に損傷を与え得る化学品を用いる処理を必要
とする。 (ii)オン−プレスコーティング。版前駆体は通常シ
ート−様支持体及び1つ又はそれより多い機能性コーテ
ィングから成るが、画像通りに露出され、場合により処
理されると平版印刷面を形成することができる組成物を
印刷機の版胴の表面上に直接設けるコンピューターから
印刷機への方法が記載されている。EP−A 101
266は、版胴の親水性表面上に疎水性層を直接コーテ
ィングすることを記載している。融触により非−印刷領
域を除去した後、マスターが得られる。しかしながら上
記で議論した通り、コンピューターから印刷機への方法
では融触は避けるべきである。US−P 5,713,
287は、テトラヒドロ−ピラニルメチルメタクリレー
トなどのいわゆるスイッチ可能なポリマーを版胴の表面
上に直接適用するコンピューターから印刷機への方法を
記載している。スイッチ可能なポリマーは、画像通りの
露出により最初の水−感受性から反対の水−感受性に転
換される。後者の方法は硬化段階(curing st
ep)を必要とし、ポリマーは熱的に不安定で、したが
って合成が困難なために非常に高価である。EP−A
802 457は、印刷機の胴上に搭載された版支持体
上に機能性コーティングを設ける混成法を記載してい
る。この方法も処理を必要とする。 (iii)化学的処理の削除。処理を必要としないか又
は淡水で処理することができる機能性コーティングの開
発は、版の作製における別の主な傾向である。WO 9
0002044、WO 91008108及びEP−A
580 394は、そのような版を開示しているが、
すべて融触性版である。さらに、これらの方法は典型的
に多層材料を必要とし、それがその方法をオン−プレス
コーティングにあまり適さないものとしている。淡水を
用いて処理することができる非−融触性版は、例えば、
EP−A 770 497及びEP−A 773 11
2に記載されている。そのような版は、露出された版を
印刷機上に搭載した状態で水を用いて拭うことによるか
あるいは印刷の仕事の1回目の運転の間の湿し液による
オン−プレス処理も可能にする。 (iv)熱的画像形成。上記で言及したコンピューター
から印刷機への方法のほとんどは、いわゆる熱的材料、
すなわち吸収した光を熱に変換する化合物を含む版前駆
体又はオン−プレスコーティング可能な組成物を用い
る。画像通りの露出で発生する熱は、(物理−)化学的
プロセス、例えば融触、重合、ポリマーの架橋による不
溶化、分解又は熱可塑性ポリマーラテックスの粒子凝析
を起こさせる。次いでこのヒート−モードプロセスはイ
ンキ受容性及びインキ反発性領域から成る平版印刷面を
生ずる。上記で示した先行技術の材料及び方法のいくつ
かの欠点の他に、既知の非−融触性熱的材料のすべてに
伴う主な問題は限られた保存寿命である。これらの材料
はすべて、1種もしくはそれより多い反応性化合物を含
有しているので、安定性は保存の間の温度及び/又は湿
度条件に非常に依存している。
【0005】先行技術において開示されているほとんど
の熱的材料に伴う別の問題は、これらの材料が内部ドラ
ムイメージ−セッター(すなわち典型的に高出力短時間
露出)又は外部ドラムイメージ−セッター(すなわち比
較的低出力長時間露出)のいずれかを用いる露出に適し
ていることである。当該技術分野において既知のこれら
の型のレーザー装置の両方において満足な結果を以て露
出することができる普遍的な材料を与えることは、満た
すのが困難な要求である。
の熱的材料に伴う別の問題は、これらの材料が内部ドラ
ムイメージ−セッター(すなわち典型的に高出力短時間
露出)又は外部ドラムイメージ−セッター(すなわち比
較的低出力長時間露出)のいずれかを用いる露出に適し
ていることである。当該技術分野において既知のこれら
の型のレーザー装置の両方において満足な結果を以て露
出することができる普遍的な材料を与えることは、満た
すのが困難な要求である。
【0006】EP−A084444は、画像形成材料と
して珪酸アルミニウムを含む印刷版前駆体を開示してい
る。レーザー露出すると珪酸アルミニウムはより親油性
形態に転換される。しかしながら、露出された領域と露
出されない領域の間の親油性の差はいくぶん小さく、露
出された領域を優先的に濡らし、その上に付着する有機
親油性相及び露出されない領域を優先的に濡らし、その
上に付着する水相を含むコーティングを適用することが
必要である。この系は処理が必要でないという要求を満
たさない。
して珪酸アルミニウムを含む印刷版前駆体を開示してい
る。レーザー露出すると珪酸アルミニウムはより親油性
形態に転換される。しかしながら、露出された領域と露
出されない領域の間の親油性の差はいくぶん小さく、露
出された領域を優先的に濡らし、その上に付着する有機
親油性相及び露出されない領域を優先的に濡らし、その
上に付着する水相を含むコーティングを適用することが
必要である。この系は処理が必要でないという要求を満
たさない。
【0007】DE−A−19814877は、親水性酸
化ジルコニウムセラミックを露出して親油性相に変換す
る印刷部品につき記載している。この系は低い感度を特
徴とし、非常に強力なQスイッチNd:YAGレーザー
の使用が必要であり、従って、普遍的に露出可能である
という要求を満たさない。
化ジルコニウムセラミックを露出して親油性相に変換す
る印刷部品につき記載している。この系は低い感度を特
徴とし、非常に強力なQスイッチNd:YAGレーザー
の使用が必要であり、従って、普遍的に露出可能である
という要求を満たさない。
【0008】
【発明の概略】本発明の目的は、コンピューターから版
への方法、コンピューターから印刷機への方法又はオン
−プレスコーティング法を用いることにより通常の平版
印刷のための印刷マスターを作製するのに適しており、
原価効率の良い方法で製造することができ、処理を必要
としないか又は淡水を用いて処理することができる材料
を提供することである。本発明の特定的な目的は、近赤
外光に感受性であるが、優れた安定性も特徴とし、それ
により長い保存寿命を保証するヒート−モード材料を提
供することである。本発明のさらに別の目的は、内部な
らびに外部ドラムイメージ−セッターを用いて露出する
ことができる普遍的な材料を提供することである。上記
の目的は、請求項1に規定した材料により実現される。
本発明の材料の好ましい態様を本明細書末尾の本発明の
主たる特徴及び態様において規定する。
への方法、コンピューターから印刷機への方法又はオン
−プレスコーティング法を用いることにより通常の平版
印刷のための印刷マスターを作製するのに適しており、
原価効率の良い方法で製造することができ、処理を必要
としないか又は淡水を用いて処理することができる材料
を提供することである。本発明の特定的な目的は、近赤
外光に感受性であるが、優れた安定性も特徴とし、それ
により長い保存寿命を保証するヒート−モード材料を提
供することである。本発明のさらに別の目的は、内部な
らびに外部ドラムイメージ−セッターを用いて露出する
ことができる普遍的な材料を提供することである。上記
の目的は、請求項1に規定した材料により実現される。
本発明の材料の好ましい態様を本明細書末尾の本発明の
主たる特徴及び態様において規定する。
【0009】本発明の他の目的は、上記の有利な性質を
特徴とする材料から印刷マスターを作製するための方法
を提供することである。この目的は請求項2及び3に規
定した方法により実現される。この方法の好ましい態様
を本明細書末尾の本発明の主たる特徴及び態様において
規定する。
特徴とする材料から印刷マスターを作製するための方法
を提供することである。この目的は請求項2及び3に規
定した方法により実現される。この方法の好ましい態様
を本明細書末尾の本発明の主たる特徴及び態様において
規定する。
【0010】本発明のさらなる利点及び実施態様は以下
の記載から明らかになるであろう。
の記載から明らかになるであろう。
【0011】
【発明の詳細な記述】吸光性化合物が光から熱への変換
物質として用いられ、露出すると発生する熱が反応性化
合物に(物理−)化学的反応を開始させるヒート−モー
ド材料は先行技術に記載されている。反応性化合物が存
在するので、材料の長い保存寿命を保証するために保存
条件に関して注意しなければならない。そのような材料
において、近赤外光吸収性化合物は支持体以外の材料中
のすべての化合物に対して1〜10重量%という典型的
な量で存在する。
物質として用いられ、露出すると発生する熱が反応性化
合物に(物理−)化学的反応を開始させるヒート−モー
ド材料は先行技術に記載されている。反応性化合物が存
在するので、材料の長い保存寿命を保証するために保存
条件に関して注意しなければならない。そのような材料
において、近赤外光吸収性化合物は支持体以外の材料中
のすべての化合物に対して1〜10重量%という典型的
な量で存在する。
【0012】本発明に従い、近赤外光吸収性化合物以外
の他の反応性化合物の存在が必須ではなく、金属支持体
を含み、その上に1つの層もしくは層のスタックが設け
られており、該層又は層のスタックが該層又は層のスタ
ック中に存在するすべての化合物に対して50重量%以
上の量で近赤外光吸収性化合物を含んでおり、該層又は
層のスタック中の他の反応性化合物の量が該層又は層の
スタック中に存在するすべての化合物に対して20重量
%以下であることを特徴とする材料を露出することによ
り印刷マスターが得られ得ることは驚くべきことであ
る。
の他の反応性化合物の存在が必須ではなく、金属支持体
を含み、その上に1つの層もしくは層のスタックが設け
られており、該層又は層のスタックが該層又は層のスタ
ック中に存在するすべての化合物に対して50重量%以
上の量で近赤外光吸収性化合物を含んでおり、該層又は
層のスタック中の他の反応性化合物の量が該層又は層の
スタック中に存在するすべての化合物に対して20重量
%以下であることを特徴とする材料を露出することによ
り印刷マスターが得られ得ることは驚くべきことであ
る。
【0013】この驚くべき効果に加え、本発明の材料は
処理を必要としないか又は淡水を用いて処理することが
できる。後者の性質はコンピューターから印刷機への方
法及びオン−プレスコーティング法のためにそれを非常
に適したものとしている。本発明の材料の他の主要な利
益は優れた安定性であり;それを100℃において2分
間トーニング(toning)(非−露出領域における
インキ受容)なしで保存することができ、上記の条件に
暴露すると有意なトーニングを示す通常の熱的平版印刷
版前駆体と対照的である。本発明のいくつかの材料、特
に近赤外光吸収性化合物として炭素を含む材料は150
℃において2分間、顕著なトーニングなしで保存するこ
とさえできる。
処理を必要としないか又は淡水を用いて処理することが
できる。後者の性質はコンピューターから印刷機への方
法及びオン−プレスコーティング法のためにそれを非常
に適したものとしている。本発明の材料の他の主要な利
益は優れた安定性であり;それを100℃において2分
間トーニング(toning)(非−露出領域における
インキ受容)なしで保存することができ、上記の条件に
暴露すると有意なトーニングを示す通常の熱的平版印刷
版前駆体と対照的である。本発明のいくつかの材料、特
に近赤外光吸収性化合物として炭素を含む材料は150
℃において2分間、顕著なトーニングなしで保存するこ
とさえできる。
【0014】本発明の材料の画像形成機構は未知である
が、近赤外光吸収性化合物と金属支持体の間の熱−誘導
相互作用によるかも知れない。例えば、陽極酸化された
アルミニウム支持体及び近赤外光吸収性化合物のみを含
む層から成る材料の表面から2nm上でスパッタリング
しながら(while sputtering awa
y)二次イオン質量分析法により測定されるアルミニウ
ムシグナルが、画像通りに露出されると、非露出領域に
おいて測定されるシグナルの50%又は10%にさえ低
下し、特定の値は用いられる近赤外光吸収性化合物の構
造に非常に依存していることが観察された。
が、近赤外光吸収性化合物と金属支持体の間の熱−誘導
相互作用によるかも知れない。例えば、陽極酸化された
アルミニウム支持体及び近赤外光吸収性化合物のみを含
む層から成る材料の表面から2nm上でスパッタリング
しながら(while sputtering awa
y)二次イオン質量分析法により測定されるアルミニウ
ムシグナルが、画像通りに露出されると、非露出領域に
おいて測定されるシグナルの50%又は10%にさえ低
下し、特定の値は用いられる近赤外光吸収性化合物の構
造に非常に依存していることが観察された。
【0015】特許請求の範囲において規定した本発明の
特徴は下記に示す通りに理解されるべきである。本明細
書で用いられる「画像形成材料」という用語は、シート
−様金属支持体及び1つ又はそれより多い機能性層を含
む版前駆体ならびに印刷機の胴上に直接適用することが
できる組成物を包含する。後者の態様の場合、胴は本発
明の材料の金属支持体である。本明細書において「画
像」という用語は、平版印刷の範囲内で、すなわち「親
油性及び親水性領域から成るパターン」として用いられ
る。本発明の材料はネガティブ作用性であり、それは光
に露出される領域が該露出の故に親油性そしてかくして
インキ受容性とされることを意味する。本発明の範囲内
で「ネガティブ作用性」という特徴は、「非−融触性」
(non−ablative)という特徴と同等である
と考えることができ、それは融触性材料の場合、画像通
りに露出されると機能性層が下の(親水性)金属支持体
から完全に除去されてポジティブ画像が得られるからで
ある(露出領域は親水性、インキ反発性である)。事
実、本発明の材料の露出領域の分析は、層又は層のスタ
ックが画像通りの露出で完全には除去されず、金属支持
体上で疎水性表面に変換されることを示した。非露出領
域は親水性であるか又は淡水で処理した後に親水性にな
る。
特徴は下記に示す通りに理解されるべきである。本明細
書で用いられる「画像形成材料」という用語は、シート
−様金属支持体及び1つ又はそれより多い機能性層を含
む版前駆体ならびに印刷機の胴上に直接適用することが
できる組成物を包含する。後者の態様の場合、胴は本発
明の材料の金属支持体である。本明細書において「画
像」という用語は、平版印刷の範囲内で、すなわち「親
油性及び親水性領域から成るパターン」として用いられ
る。本発明の材料はネガティブ作用性であり、それは光
に露出される領域が該露出の故に親油性そしてかくして
インキ受容性とされることを意味する。本発明の範囲内
で「ネガティブ作用性」という特徴は、「非−融触性」
(non−ablative)という特徴と同等である
と考えることができ、それは融触性材料の場合、画像通
りに露出されると機能性層が下の(親水性)金属支持体
から完全に除去されてポジティブ画像が得られるからで
ある(露出領域は親水性、インキ反発性である)。事
実、本発明の材料の露出領域の分析は、層又は層のスタ
ックが画像通りの露出で完全には除去されず、金属支持
体上で疎水性表面に変換されることを示した。非露出領
域は親水性であるか又は淡水で処理した後に親水性にな
る。
【0016】「該層又は層のスタックに対して50重量
%以上の量で存在する化合物」という特徴は、本明細書
において(該層又は層のスタックの)「主要化合物」と
簡単に言うことができ、両方の用語は同等であると考え
るべきであり、下記においては互換的に用いられる。近
赤外光吸収性化合物は金属支持体を除く材料のすべての
層におけるすべての化合物に対して主要化合物である。
好ましい態様では、近赤外光吸収性化合物の量は支持体
を除く材料の層に対して70重量%以上そしてさらに好
ましくは90重量%以上である。非常に好ましい態様の
場合、層又は層のスタックは本質的に近赤外光吸収性化
合物から成る。近赤外光吸収性化合物の混合物を用いる
こともでき、その場合、支持体を除く材料のすべての層
中のすべての化合物に対するすべての近赤外光吸収性化
合物の合計量は50重量%以上、より好ましくは70重
量%以上そしてさらにもっと好ましくは90重量%以上
である。
%以上の量で存在する化合物」という特徴は、本明細書
において(該層又は層のスタックの)「主要化合物」と
簡単に言うことができ、両方の用語は同等であると考え
るべきであり、下記においては互換的に用いられる。近
赤外光吸収性化合物は金属支持体を除く材料のすべての
層におけるすべての化合物に対して主要化合物である。
好ましい態様では、近赤外光吸収性化合物の量は支持体
を除く材料の層に対して70重量%以上そしてさらに好
ましくは90重量%以上である。非常に好ましい態様の
場合、層又は層のスタックは本質的に近赤外光吸収性化
合物から成る。近赤外光吸収性化合物の混合物を用いる
こともでき、その場合、支持体を除く材料のすべての層
中のすべての化合物に対するすべての近赤外光吸収性化
合物の合計量は50重量%以上、より好ましくは70重
量%以上そしてさらにもっと好ましくは90重量%以上
である。
【0017】層又は層のスタックは近赤外光吸収性化合
物に加えて他の化合物を含むことができるが、近赤外光
吸収性化合物以外の他の反応性化合物の量は、金属支持
体上に設けられる層又は層のスタック中のすべての化合
物に対して20重量%未満である。「反応性化合物」と
いう特徴は、画像通りの露出の間に発生する熱により
(物理−)化学的反応を行う化合物と理解されるべきで
ある。そのような反応性化合物の例は、熱可塑性ポリマ
ーラテックス、ジアゾ樹脂、ナフトキノンジアジド、フ
ォトポリマー、レゾール及びノボラック樹脂又は改質ポ
リ(ビニルブチラール)結合剤である。さらなる例は
J.Prakt.Chem.Vol.336(199
4),p.377−389に見いだすことができる。
物に加えて他の化合物を含むことができるが、近赤外光
吸収性化合物以外の他の反応性化合物の量は、金属支持
体上に設けられる層又は層のスタック中のすべての化合
物に対して20重量%未満である。「反応性化合物」と
いう特徴は、画像通りの露出の間に発生する熱により
(物理−)化学的反応を行う化合物と理解されるべきで
ある。そのような反応性化合物の例は、熱可塑性ポリマ
ーラテックス、ジアゾ樹脂、ナフトキノンジアジド、フ
ォトポリマー、レゾール及びノボラック樹脂又は改質ポ
リ(ビニルブチラール)結合剤である。さらなる例は
J.Prakt.Chem.Vol.336(199
4),p.377−389に見いだすことができる。
【0018】さらに好ましくは、該他の反応性化合物の
量は10重量%未満であり、そして最も好ましくは材料
は近赤外光吸収性化合物以外の反応性化合物を実質的に
含まない。「実質的に含まない」という用語は、近赤外
光吸収性化合物の他に無効の少量のそのような反応性化
合物が存在できることを意味すると理解されるべきであ
る。該無効の少量は、材料の画像形成プロセスに必須で
ないか又は有意に寄与しない。これは該少量の反応性化
合物がない材料を作製し、かくして得られる材料をそれ
でも印刷マスターを作製するために用いることができる
かどうかを確定することにより、容易に調べることがで
きる。近赤外光吸収性化合物以外の他の反応性化合物の
量をそれ未満で「効果がない」とみなし得る閾値は反応
性化合物の性質に依存する。
量は10重量%未満であり、そして最も好ましくは材料
は近赤外光吸収性化合物以外の反応性化合物を実質的に
含まない。「実質的に含まない」という用語は、近赤外
光吸収性化合物の他に無効の少量のそのような反応性化
合物が存在できることを意味すると理解されるべきであ
る。該無効の少量は、材料の画像形成プロセスに必須で
ないか又は有意に寄与しない。これは該少量の反応性化
合物がない材料を作製し、かくして得られる材料をそれ
でも印刷マスターを作製するために用いることができる
かどうかを確定することにより、容易に調べることがで
きる。近赤外光吸収性化合物以外の他の反応性化合物の
量をそれ未満で「効果がない」とみなし得る閾値は反応
性化合物の性質に依存する。
【0019】本発明に従うと、材料はさらに非−反応性
化合物、すなわち不活性成分、例えば結合剤、界面活性
剤、艶消剤又は充填剤を含むことができる。「不活性」
という用語は「非−機能性」の意味と理解されるべきで
はなく、それはこれらの不活性化合物をある種の物理的
性質、例えば表面粗さ、摩擦係数、粘度又は寸法安定性
を調節するために材料に加えることができるからであ
る。「不活性」という用語はむしろ「画像形成プロセス
に必須でない」という意味と理解されるべきであるが、
いくつかの不活性化合物は材料の感度及び画質に(小さ
い)影響を有し得る。
化合物、すなわち不活性成分、例えば結合剤、界面活性
剤、艶消剤又は充填剤を含むことができる。「不活性」
という用語は「非−機能性」の意味と理解されるべきで
はなく、それはこれらの不活性化合物をある種の物理的
性質、例えば表面粗さ、摩擦係数、粘度又は寸法安定性
を調節するために材料に加えることができるからであ
る。「不活性」という用語はむしろ「画像形成プロセス
に必須でない」という意味と理解されるべきであるが、
いくつかの不活性化合物は材料の感度及び画質に(小さ
い)影響を有し得る。
【0020】そのような不活性化合物の例は、親水性結
合剤、例えばカルボキシメチルセルロース、ビニルピロ
リドン、ビニルアルコール、アクリルアミド、メチロー
ルアクリルアミド、メチロールメタクリルアミド、アク
リル酸、メタクリル酸、ヒドロキシエチルアクリレー
ト、ヒドロキシエチルメタクリレートのホモポリマー及
びコポリマーあるいは無水マレイン酸/ビニルメチルエ
ーテルコポリマーである。層又は層のスタックにおける
親水性結合剤の量は好ましくは40重量%未満そしても
っと好ましくは5〜20重量%である。
合剤、例えばカルボキシメチルセルロース、ビニルピロ
リドン、ビニルアルコール、アクリルアミド、メチロー
ルアクリルアミド、メチロールメタクリルアミド、アク
リル酸、メタクリル酸、ヒドロキシエチルアクリレー
ト、ヒドロキシエチルメタクリレートのホモポリマー及
びコポリマーあるいは無水マレイン酸/ビニルメチルエ
ーテルコポリマーである。層又は層のスタックにおける
親水性結合剤の量は好ましくは40重量%未満そしても
っと好ましくは5〜20重量%である。
【0021】本発明の材料は層のスタックを含むことが
できるが、単層が好ましい。近赤外光吸収性化合物は該
スタックのすべての層に存在することができるかあるい
は該スタックの1つの層のみに局在することができる。
後者の態様に従う材料の場合、近赤外光吸収性化合物を
含む層を好ましくは金属支持体上に直接適用する。近赤
外光吸収性化合物を含む層は好ましくは非常に薄く、す
なわち1μm以下、好ましくは0.4μm以下そしてさ
らにもっと好ましくは0.1〜0.25μmの範囲の乾
燥層厚さを有する。0.1μm未満の層厚さでも満足で
きる結果を与えることができる。例えば近赤外光吸収性
化合物を含む0.1μmの層を設け、それを乾燥布で十
分に拭うことにより清浄化し、次いで画像通りに露出し
た陽極酸化アルミニウム支持体でも優れた印刷マスター
を与えることが観察された。
できるが、単層が好ましい。近赤外光吸収性化合物は該
スタックのすべての層に存在することができるかあるい
は該スタックの1つの層のみに局在することができる。
後者の態様に従う材料の場合、近赤外光吸収性化合物を
含む層を好ましくは金属支持体上に直接適用する。近赤
外光吸収性化合物を含む層は好ましくは非常に薄く、す
なわち1μm以下、好ましくは0.4μm以下そしてさ
らにもっと好ましくは0.1〜0.25μmの範囲の乾
燥層厚さを有する。0.1μm未満の層厚さでも満足で
きる結果を与えることができる。例えば近赤外光吸収性
化合物を含む0.1μmの層を設け、それを乾燥布で十
分に拭うことにより清浄化し、次いで画像通りに露出し
た陽極酸化アルミニウム支持体でも優れた印刷マスター
を与えることが観察された。
【0022】本発明で用いられる支持体は金属支持体で
ある。該金属支持体の好ましい例はスチール、特に研磨
されたステンレススチール及びアルミニウムである。燐
青銅(>90重量%の銅、<10重量%の錫及び少量の
燐を含む合金)も用いることができる。アルミニウム支
持体は好ましくは電気化学的に粗面化され且つ陽極酸化
されたアルミニウム支持体である。最も好ましくは該ア
ルミニウム支持体は硝酸中で粗面化され、より高い感度
を有する画像形成要素を与えている。陽極酸化されたア
ルミニウム支持体を処理してその表面の親水性を増すこ
とができる。例えばアルミニウム支持体を高められた温
度、例えば95℃において珪酸ナトリウム溶液を用いて
その表面を処理することにより、珪酸塩化することがで
きる。別の場合、燐酸塩処理を適用することができ、そ
れは酸化アルミニウム表面を燐酸塩溶液で処理すること
を含み、燐酸塩溶液はさらに無機フッ化物を含有するこ
とができる。さらに酸化アルミニウム表面をクエン酸又
はクエン酸塩溶液で濯ぐことができる。この処理は室温
で行うことができるかあるいは約30℃〜50℃という
わずかに高められた温度で行うことができる。さらなる
処理は、酸化アルミニウム表面を重炭酸塩溶液で濯ぐこ
とを含むことができる。さらに、酸化アルミニウム表面
をポリ(ビニルホスホン酸)、ポリ(ビニルメチルホス
ホン酸)、ポリ(ビニルアルコール)の燐酸エステル、
ポリ(ビニルスルホン酸)、ポリ(ビニルベンゼンスル
ホン酸)、ポリ(ビニルアルコール)の硫酸エステルな
らびにスルホン化脂肪族アルデヒドとの反応により生成
するポリ(ビニルアルコール)のアセタールで処理する
ことができる。これらの後処理の1つ又はそれより多く
を単独で又は組み合わせて行い得ることは明らかであ
る。
ある。該金属支持体の好ましい例はスチール、特に研磨
されたステンレススチール及びアルミニウムである。燐
青銅(>90重量%の銅、<10重量%の錫及び少量の
燐を含む合金)も用いることができる。アルミニウム支
持体は好ましくは電気化学的に粗面化され且つ陽極酸化
されたアルミニウム支持体である。最も好ましくは該ア
ルミニウム支持体は硝酸中で粗面化され、より高い感度
を有する画像形成要素を与えている。陽極酸化されたア
ルミニウム支持体を処理してその表面の親水性を増すこ
とができる。例えばアルミニウム支持体を高められた温
度、例えば95℃において珪酸ナトリウム溶液を用いて
その表面を処理することにより、珪酸塩化することがで
きる。別の場合、燐酸塩処理を適用することができ、そ
れは酸化アルミニウム表面を燐酸塩溶液で処理すること
を含み、燐酸塩溶液はさらに無機フッ化物を含有するこ
とができる。さらに酸化アルミニウム表面をクエン酸又
はクエン酸塩溶液で濯ぐことができる。この処理は室温
で行うことができるかあるいは約30℃〜50℃という
わずかに高められた温度で行うことができる。さらなる
処理は、酸化アルミニウム表面を重炭酸塩溶液で濯ぐこ
とを含むことができる。さらに、酸化アルミニウム表面
をポリ(ビニルホスホン酸)、ポリ(ビニルメチルホス
ホン酸)、ポリ(ビニルアルコール)の燐酸エステル、
ポリ(ビニルスルホン酸)、ポリ(ビニルベンゼンスル
ホン酸)、ポリ(ビニルアルコール)の硫酸エステルな
らびにスルホン化脂肪族アルデヒドとの反応により生成
するポリ(ビニルアルコール)のアセタールで処理する
ことができる。これらの後処理の1つ又はそれより多く
を単独で又は組み合わせて行い得ることは明らかであ
る。
【0023】本発明の非常に好ましい材料は陽極酸化ア
ルミニウム支持体を含み、その上に本質的に近赤外光吸
収性化合物から成り、実質的に他の反応性化合物を含ま
ない単一記録層が直接設けられている。該記録層の上に
水分、化学品、酸素、機械的衝撃などに対して記録層を
保護するための最上層を設けることができる。
ルミニウム支持体を含み、その上に本質的に近赤外光吸
収性化合物から成り、実質的に他の反応性化合物を含ま
ない単一記録層が直接設けられている。該記録層の上に
水分、化学品、酸素、機械的衝撃などに対して記録層を
保護するための最上層を設けることができる。
【0024】本発明で用いられる近赤外光吸収性化合物
は、近赤外光を熱に変換できる有機化合物又は炭素に基
づく化合物である。MoS2も許容され得る結果を与え
る。有用な有機化合物は、例えば、有機色素又はポリマ
ー、例えばポリピロールもしくはポリアニリンに基づく
ポリマー分散液である。「炭素に基づく」化合物という
用語は、分散された炭素(dispersed car
bon)、グラファイト、すす、フラーレン(full
erenes)又は木炭などの主に炭素原子から成るい
ずれの化合物をも意味する。分散された炭素及び表1に
挙げる赤外色素が非常に好ましい。
は、近赤外光を熱に変換できる有機化合物又は炭素に基
づく化合物である。MoS2も許容され得る結果を与え
る。有用な有機化合物は、例えば、有機色素又はポリマ
ー、例えばポリピロールもしくはポリアニリンに基づく
ポリマー分散液である。「炭素に基づく」化合物という
用語は、分散された炭素(dispersed car
bon)、グラファイト、すす、フラーレン(full
erenes)又は木炭などの主に炭素原子から成るい
ずれの化合物をも意味する。分散された炭素及び表1に
挙げる赤外色素が非常に好ましい。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【表3】
近赤外光吸収性化合物は既知のコーティング法を用いて
該化合物の溶液又は分散液をコーティングすることによ
り金属支持体上に適用することができる。炭素の水性分
散液又は有機色素の溶液の金属支持体上へのコーティン
グは本発明の方法の非常に好ましい態様である。別のコ
ーティング法としてジェット法を用いることができ、そ
れにより近赤外光吸収性化合物の均一な層を金属支持体
上にジェット−コーティングし、次いで画像通りに露出
するかあるいは近赤外光吸収性化合物を金属支持体上に
画像通りに適用し、次いで例えば赤外レーザー露出によ
る強力な全体的加熱によって疎水性とする。近赤外光吸
収性化合物、例えば炭素又は有機色素の乾燥粉末を金属
支持体にすり込むことによっても本発明の材料を作製す
ることができる。
該化合物の溶液又は分散液をコーティングすることによ
り金属支持体上に適用することができる。炭素の水性分
散液又は有機色素の溶液の金属支持体上へのコーティン
グは本発明の方法の非常に好ましい態様である。別のコ
ーティング法としてジェット法を用いることができ、そ
れにより近赤外光吸収性化合物の均一な層を金属支持体
上にジェット−コーティングし、次いで画像通りに露出
するかあるいは近赤外光吸収性化合物を金属支持体上に
画像通りに適用し、次いで例えば赤外レーザー露出によ
る強力な全体的加熱によって疎水性とする。近赤外光吸
収性化合物、例えば炭素又は有機色素の乾燥粉末を金属
支持体にすり込むことによっても本発明の材料を作製す
ることができる。
【0028】本発明の材料をコンピューターから版へ
(オフ−プレス露出)又はコンピューターから印刷機へ
(オン−プレス露出)の方法で用いることができる。該
材料をオン−プレスコーティングによって、すなわち近
赤外光吸収性化合物を主成分として含み、20重量%以
下の他の反応性化合物を含む組成物を回転印刷機の胴の
金属表面上に直接適用することによっても作製すること
ができる。回転印刷機の胴上に搭載された金属支持体上
に該組成物を適用することにより、該オン−プレスコー
ティングを間接的に行うこともできる。本発明のさらに
別の方法の場合、該組成物を金属スリーブ上に適用する
ことができ、画像通りの露出及び場合による処理の後、
次いでそれを回転印刷機の胴に転移させる。
(オフ−プレス露出)又はコンピューターから印刷機へ
(オン−プレス露出)の方法で用いることができる。該
材料をオン−プレスコーティングによって、すなわち近
赤外光吸収性化合物を主成分として含み、20重量%以
下の他の反応性化合物を含む組成物を回転印刷機の胴の
金属表面上に直接適用することによっても作製すること
ができる。回転印刷機の胴上に搭載された金属支持体上
に該組成物を適用することにより、該オン−プレスコー
ティングを間接的に行うこともできる。本発明のさらに
別の方法の場合、該組成物を金属スリーブ上に適用する
ことができ、画像通りの露出及び場合による処理の後、
次いでそれを回転印刷機の胴に転移させる。
【0029】本発明の材料は、発光ダイオード又はレー
ザー、例えば半導体レーザーダイオード、Nd:YAG
又はNd:YLFレーザーなどの光源により約700〜
約1500nmの範囲の波長を有する近赤外光に露出す
ることができる。必要なレーザー出力はレーザービーム
の画素滞留時間に依存し、それはスポット直径(spo
t diameter)(1/e2の最大強度における
新式プレート−セッターの典型的値:10〜25μ
m)、走査速度及び解像度(すなわち多くの場合にイン
チ当たりのドット又はdpiとして表される直線距離の
単位当たりの明確な画素の数;典型的値:1000〜4
000dpi)によって決定される。本発明の材料の主
な利益は、内部(ITD)ならびに外部ドラム(XT
D)イメージ−セッターによる露出に適した普遍的画像
形成材料としてそれを用いることができることである。
ITDイメージ−セッターは典型的に最高で500m/
秒という非常に速い走査速度を特徴とし、数ワットのレ
ーザー出力を必要とし得る。例えば0.1〜10m/秒
というもっと遅い走査速度で100mW〜500mWの
典型的レーザー出力を有するXTDイメージ−セッター
を用いることによっても満足できる結果が得られた。
ザー、例えば半導体レーザーダイオード、Nd:YAG
又はNd:YLFレーザーなどの光源により約700〜
約1500nmの範囲の波長を有する近赤外光に露出す
ることができる。必要なレーザー出力はレーザービーム
の画素滞留時間に依存し、それはスポット直径(spo
t diameter)(1/e2の最大強度における
新式プレート−セッターの典型的値:10〜25μ
m)、走査速度及び解像度(すなわち多くの場合にイン
チ当たりのドット又はdpiとして表される直線距離の
単位当たりの明確な画素の数;典型的値:1000〜4
000dpi)によって決定される。本発明の材料の主
な利益は、内部(ITD)ならびに外部ドラム(XT
D)イメージ−セッターによる露出に適した普遍的画像
形成材料としてそれを用いることができることである。
ITDイメージ−セッターは典型的に最高で500m/
秒という非常に速い走査速度を特徴とし、数ワットのレ
ーザー出力を必要とし得る。例えば0.1〜10m/秒
というもっと遅い走査速度で100mW〜500mWの
典型的レーザー出力を有するXTDイメージ−セッター
を用いることによっても満足できる結果が得られた。
【0030】本発明の材料の非露出領域は露出後の材料
を淡水を用いて拭うことにより容易に除去することがで
きる。この段階はオン−プレスで、すなわち露出された
版を印刷機の版胴上に搭載した後に行うことができる。
印刷の仕事の1回目の運転の間に適用される湿し液又は
インキにより非露出領域が容易に除去されるので、本発
明の材料を画像通りの露出の後に追加の処理なしで直接
印刷マスターとして用いることさえできる。
を淡水を用いて拭うことにより容易に除去することがで
きる。この段階はオン−プレスで、すなわち露出された
版を印刷機の版胴上に搭載した後に行うことができる。
印刷の仕事の1回目の運転の間に適用される湿し液又は
インキにより非露出領域が容易に除去されるので、本発
明の材料を画像通りの露出の後に追加の処理なしで直接
印刷マスターとして用いることさえできる。
【0031】
【実施例】下記において本発明をその好ましい実施態様
と関連させて記載するが、これらの実施態様に本発明を
制限することは意図していないことが理解されるであろ
う。
と関連させて記載するが、これらの実施態様に本発明を
制限することは意図していないことが理解されるであろ
う。
【0032】実施例1
メチルエチルケトン中の1重量%の上記の化合物1の溶
液を、1時間激しく撹拌することにより調製した。この
溶液を陽極酸化されたアルミニウム支持体上に20μm
の湿潤厚さでコーティングし、次いで50℃で20分間
乾燥した。赤外反射スペクトルは、版が830及び10
60nmにおいて光を吸収することを示した。イメージ
−セッターとしてXTDレーザーダイオード装置を用い
て露出した後(波長 830nm、出力 1.6W、走
査速度 3.2m/秒、スポットサイズ 11μm、ピ
ッチ 7μm)、版をさらなる処理なしで、Skinn
ex,BASFから入手可能なK+E 800インキな
らびに両者ともAnchorの商品名である3重量%の
Tame EC 7035及び4重量%のAquaAy
de 7022の水性希釈液を混合することにより得ら
れる湿し液を用い、Oliver 52印刷機(Sak
uraiの商品名)上でマスターとして用いた。トーニ
ング(非−画像領域におけるインキ受容)が低い優れた
プリントが得られた。Nd:YAGレーザー源を有する
ITD 42Tイメージ−セッターを用いて類似の結果
が得られた(1064nm、7100mW、183.5
m/秒、スポットサイズ 24μm、ピッチ 10
μ)。
液を、1時間激しく撹拌することにより調製した。この
溶液を陽極酸化されたアルミニウム支持体上に20μm
の湿潤厚さでコーティングし、次いで50℃で20分間
乾燥した。赤外反射スペクトルは、版が830及び10
60nmにおいて光を吸収することを示した。イメージ
−セッターとしてXTDレーザーダイオード装置を用い
て露出した後(波長 830nm、出力 1.6W、走
査速度 3.2m/秒、スポットサイズ 11μm、ピ
ッチ 7μm)、版をさらなる処理なしで、Skinn
ex,BASFから入手可能なK+E 800インキな
らびに両者ともAnchorの商品名である3重量%の
Tame EC 7035及び4重量%のAquaAy
de 7022の水性希釈液を混合することにより得ら
れる湿し液を用い、Oliver 52印刷機(Sak
uraiの商品名)上でマスターとして用いた。トーニ
ング(非−画像領域におけるインキ受容)が低い優れた
プリントが得られた。Nd:YAGレーザー源を有する
ITD 42Tイメージ−セッターを用いて類似の結果
が得られた(1064nm、7100mW、183.5
m/秒、スポットサイズ 24μm、ピッチ 10
μ)。
【0033】実施例2
1当量のトリエチルアミンを加えて撹拌することにより
化合物2を水に溶解した。この溶液を陽極酸化されたア
ルミニウム支持体上に200mg/m2の色素という被
覆率でコーティングし、次いで50℃で20分間乾燥し
た。この材料を実施例1に記載したと同じXTDイメー
ジセッターを用い、3.2及び8.0m/秒の走査速度
ならびに228及び305mWのレーザー出力を用いて
露出した(版の異なる領域上を4種の組み合わせで露
出)。次いで材料をさらなる処理なしで、Van So
nの商品名であるRubber Base Plus
VS2329 Universal Blackインキ
及びRotaprintの商品名であるRota−Ma
tic湿し液を用い、Heidelbergにより供給
されるGTO 46印刷機上でマスターとして用いた。
100コピーの印刷の仕事は版の領域全体に及んで高質
のプリントを与えた。化合物3を用いて類似の結果が得
られた。
化合物2を水に溶解した。この溶液を陽極酸化されたア
ルミニウム支持体上に200mg/m2の色素という被
覆率でコーティングし、次いで50℃で20分間乾燥し
た。この材料を実施例1に記載したと同じXTDイメー
ジセッターを用い、3.2及び8.0m/秒の走査速度
ならびに228及び305mWのレーザー出力を用いて
露出した(版の異なる領域上を4種の組み合わせで露
出)。次いで材料をさらなる処理なしで、Van So
nの商品名であるRubber Base Plus
VS2329 Universal Blackインキ
及びRotaprintの商品名であるRota−Ma
tic湿し液を用い、Heidelbergにより供給
されるGTO 46印刷機上でマスターとして用いた。
100コピーの印刷の仕事は版の領域全体に及んで高質
のプリントを与えた。化合物3を用いて類似の結果が得
られた。
【0034】実施例3
Merckから入手可能なカチオン性界面活性剤である
1.5重量%のHyamine 1622、2重量%の
ポリビニルアルコール及び少量のホルムアルデヒドも含
有する10重量%の炭素(Printex U、商品
名、Degussaにより供給)の水性分散液を水で希
釈し、陽極酸化されたアルミニウム支持体上に40μm
の湿潤厚さでコーティングした。50℃で20分間乾燥
した後、200mg/m2の乾燥層被覆率を有する版前
駆体が得られた。この材料をNd:YAG XTDレー
ザー画像形成機(imager)(1064nm)を用
い、450mWの出力及び3m/秒の走査速度で露出し
た。版胴上に搭載した後、淡水で湿らせたスポンジを用
いて材料を清浄化した。実施例1の場合と同じ印刷機、
インキ及び湿し液を用いる印刷の仕事において優れたプ
リントが得られた。100mg/m2の層被覆率でコー
ティングされた類似の版は有意により低い質の印刷コピ
ーを与えた。
1.5重量%のHyamine 1622、2重量%の
ポリビニルアルコール及び少量のホルムアルデヒドも含
有する10重量%の炭素(Printex U、商品
名、Degussaにより供給)の水性分散液を水で希
釈し、陽極酸化されたアルミニウム支持体上に40μm
の湿潤厚さでコーティングした。50℃で20分間乾燥
した後、200mg/m2の乾燥層被覆率を有する版前
駆体が得られた。この材料をNd:YAG XTDレー
ザー画像形成機(imager)(1064nm)を用
い、450mWの出力及び3m/秒の走査速度で露出し
た。版胴上に搭載した後、淡水で湿らせたスポンジを用
いて材料を清浄化した。実施例1の場合と同じ印刷機、
インキ及び湿し液を用いる印刷の仕事において優れたプ
リントが得られた。100mg/m2の層被覆率でコー
ティングされた類似の版は有意により低い質の印刷コピ
ーを与えた。
【0035】実施例4
メチルエチルケトン中の0.75重量%の化合物4の溶
液を、30分間激しく撹拌し、続いて30分間超音波処
理することにより調製した。この溶液を陽極酸化された
アルミニウム支持体上にそれぞれ20μm及び40μm
の湿潤厚さでコーティングし、50℃で20分間乾燥す
ることにより2つの試料を作製した。830nmにおい
て738mWの出力及び3.2又は8.0m/秒の走査
速度(各版の異なる領域上で2種類の露出)を用いて画
像通りに露出し、次いで淡水で拭うことにより材料を処
理した後、これらの版前駆体の両方を印刷マスターとし
て用いることができた(実施例1の場合と同じイメージ
−セッター、印刷機、インキ及び湿し液)。
液を、30分間激しく撹拌し、続いて30分間超音波処
理することにより調製した。この溶液を陽極酸化された
アルミニウム支持体上にそれぞれ20μm及び40μm
の湿潤厚さでコーティングし、50℃で20分間乾燥す
ることにより2つの試料を作製した。830nmにおい
て738mWの出力及び3.2又は8.0m/秒の走査
速度(各版の異なる領域上で2種類の露出)を用いて画
像通りに露出し、次いで淡水で拭うことにより材料を処
理した後、これらの版前駆体の両方を印刷マスターとし
て用いることができた(実施例1の場合と同じイメージ
−セッター、印刷機、インキ及び湿し液)。
【0036】実施例5
10重量%の炭素(実施例3の場合と同様のPrint
ex U)の水性分散液を陽極酸化されたアルミニウム
支持体上にコーティングし、50℃で20分間乾燥させ
た。100及び200mg/m2の乾燥被覆率において
2つの試料を作製した。10重量%の炭素及び2重量%
のポリビニルアルコールを含有する水性分散液を用いて
類似の材料を作製した。これらの4つの版をXTD N
d:YLFレーザーを用い、364及び728mWの出
力ならびに3.2及び8.0m/秒の走査速度で露出し
た(同じ版の異なる領域において4種類の組み合わ
せ)。さらなる処理なしで版を、実施例1の場合と同じ
インキ及び湿し液を用い、GTO 46印刷機(Hei
delbergの商品名)上でマスターとして用いた。
ポリビニルアルコールを含有する版がより高い感度を有
し、364mWのレーザー出力を用いて満足できる結果
で露出できることが観察された。
ex U)の水性分散液を陽極酸化されたアルミニウム
支持体上にコーティングし、50℃で20分間乾燥させ
た。100及び200mg/m2の乾燥被覆率において
2つの試料を作製した。10重量%の炭素及び2重量%
のポリビニルアルコールを含有する水性分散液を用いて
類似の材料を作製した。これらの4つの版をXTD N
d:YLFレーザーを用い、364及び728mWの出
力ならびに3.2及び8.0m/秒の走査速度で露出し
た(同じ版の異なる領域において4種類の組み合わ
せ)。さらなる処理なしで版を、実施例1の場合と同じ
インキ及び湿し液を用い、GTO 46印刷機(Hei
delbergの商品名)上でマスターとして用いた。
ポリビニルアルコールを含有する版がより高い感度を有
し、364mWのレーザー出力を用いて満足できる結果
で露出できることが観察された。
【0037】実施例6
1当量のトリエチルアミンを加え、撹拌することにより
化合物2を水に溶解した。非−反応性親水性結合剤、す
なわちそれぞれポリビニルピロリドン、ポリビニルアル
コール及びカルボキシメチルセルロースの水溶液を加え
ることにより3種類のコーティング溶液を調製した。こ
れらの溶液をそれぞれ陽極酸化されたアルミニウム支持
体上にコーティングし、次いで50℃で20分間乾燥
し、200、300及び400mg/m2の乾燥被覆率
を有する種々の試料を得た。上記のポリマー、ポリビニ
ルピロリドン、ポリビニルアルコール及びカルボキシメ
チルセルロースの被覆率は合計の層被覆率に対して10
重量%であった。これらの版は、830nmにおいて3
00mWのレーザー出力及び3.2又は8.0m/秒の
走査速度を用いて露出し(各版の異なる領域上で2種類
の露出)、次いで淡水で版を拭った後、100コピーの
印刷の仕事において優れた印刷結果を与えた(実施例1
と同じイメージセッター、印刷機、インキ及び湿し
液)。
化合物2を水に溶解した。非−反応性親水性結合剤、す
なわちそれぞれポリビニルピロリドン、ポリビニルアル
コール及びカルボキシメチルセルロースの水溶液を加え
ることにより3種類のコーティング溶液を調製した。こ
れらの溶液をそれぞれ陽極酸化されたアルミニウム支持
体上にコーティングし、次いで50℃で20分間乾燥
し、200、300及び400mg/m2の乾燥被覆率
を有する種々の試料を得た。上記のポリマー、ポリビニ
ルピロリドン、ポリビニルアルコール及びカルボキシメ
チルセルロースの被覆率は合計の層被覆率に対して10
重量%であった。これらの版は、830nmにおいて3
00mWのレーザー出力及び3.2又は8.0m/秒の
走査速度を用いて露出し(各版の異なる領域上で2種類
の露出)、次いで淡水で版を拭った後、100コピーの
印刷の仕事において優れた印刷結果を与えた(実施例1
と同じイメージセッター、印刷機、インキ及び湿し
液)。
【0038】実施例7
化合物5、化合物6、化合物7及び化合物8をそれぞれ
1.0重量%の濃度でメタノールに溶解し、これらの溶
液を次いでそれぞれ陽極酸化されたアルミニウム支持体
上にコーティングし、次いで50℃で20分間乾燥さ
せ、100mg/m2の乾燥被覆率で4種類の試料を得
た。500mg/m2の乾燥被覆率で実験を繰り返し
た。830nmにおいて露出した後(300mW、3.
2又は8.0m/秒の走査速度、各版の異なる領域上で
2種類の露出)、版を淡水で湿らせた。ほとんどの版は
100回の運転の印刷の仕事において優れたコピーを与
えた(実施例1の場合と同じイメージ−セッター、印刷
機、インキ及び湿し液)。得られた質は露出の間に用い
た走査速度に依存した。
1.0重量%の濃度でメタノールに溶解し、これらの溶
液を次いでそれぞれ陽極酸化されたアルミニウム支持体
上にコーティングし、次いで50℃で20分間乾燥さ
せ、100mg/m2の乾燥被覆率で4種類の試料を得
た。500mg/m2の乾燥被覆率で実験を繰り返し
た。830nmにおいて露出した後(300mW、3.
2又は8.0m/秒の走査速度、各版の異なる領域上で
2種類の露出)、版を淡水で湿らせた。ほとんどの版は
100回の運転の印刷の仕事において優れたコピーを与
えた(実施例1の場合と同じイメージ−セッター、印刷
機、インキ及び湿し液)。得られた質は露出の間に用い
た走査速度に依存した。
【0039】実施例8
10重量%の炭素(実施例3の場合と同じPrinte
x U)及びDuPontから入手可能なテンサイド
(tenside)である1.2重量%のAlkono
l XCを含有する水性分散液を水で20倍に希釈し、
次いで陽極酸化されたアルミニウム支持体上にコーティ
ングした。50℃で20分間乾燥した後、200mg/
m2の乾燥被覆率を有する層が得られた。次いでポリビ
ニルアルコール(Polyviol VX 48 2
0、Wacker−Chemieの商品名)の0.12
5重量%水溶液を第1層の上にコーティングし、12.
5mg/m2の乾燥被覆率を有する保護層を得た。50
mg/m2の保護層を用いて実験を繰り返した。これら
の材料をNd:YLF XTDイメージ−セッター(1
060nm)を用い、660mWのレーザー出力ならび
に3.2及び8.0m/秒の走査速度で露出した(各版
の異なる領域上で2種類の露出)。すべての試料は実施
例1の場合と同じ印刷機、インキ及び湿し液を用いて優
れた印刷コピーを与えた。
x U)及びDuPontから入手可能なテンサイド
(tenside)である1.2重量%のAlkono
l XCを含有する水性分散液を水で20倍に希釈し、
次いで陽極酸化されたアルミニウム支持体上にコーティ
ングした。50℃で20分間乾燥した後、200mg/
m2の乾燥被覆率を有する層が得られた。次いでポリビ
ニルアルコール(Polyviol VX 48 2
0、Wacker−Chemieの商品名)の0.12
5重量%水溶液を第1層の上にコーティングし、12.
5mg/m2の乾燥被覆率を有する保護層を得た。50
mg/m2の保護層を用いて実験を繰り返した。これら
の材料をNd:YLF XTDイメージ−セッター(1
060nm)を用い、660mWのレーザー出力ならび
に3.2及び8.0m/秒の走査速度で露出した(各版
の異なる領域上で2種類の露出)。すべての試料は実施
例1の場合と同じ印刷機、インキ及び湿し液を用いて優
れた印刷コピーを与えた。
【0040】実施例9
陽極酸化されたアルミニウム版の表面にそれぞれ化合物
1、化合物4又は化合物9を含む乾燥粉末をすり込むこ
とにより3つの版前駆体を作製した。試料を2m/秒の
走査速度で150mWの出力を有するXTD Nd:Y
LFレーザー(1060nm)を用いて画像通りに露出
した。かくして得られた版を実施例1の場合と同じ印刷
機、インキ及び湿し液を用いる印刷の仕事においてマス
ターとして用いた。版の表面全体に及んで層が均一な厚
さを有することを保証するための特別な手段はとらず、
版は、コーティング厚さが最高である中心部において、
その領域で版が露出されたか否かにかかわらず完全に疎
水性であることが観察された。層がもっとずっと薄い端
部においては非−露出領域におけるトーニングのない優
れた印刷の質が得られ、これらの近赤外光吸収性化合物
のためには低い層厚さが好ましいことを示した。
1、化合物4又は化合物9を含む乾燥粉末をすり込むこ
とにより3つの版前駆体を作製した。試料を2m/秒の
走査速度で150mWの出力を有するXTD Nd:Y
LFレーザー(1060nm)を用いて画像通りに露出
した。かくして得られた版を実施例1の場合と同じ印刷
機、インキ及び湿し液を用いる印刷の仕事においてマス
ターとして用いた。版の表面全体に及んで層が均一な厚
さを有することを保証するための特別な手段はとらず、
版は、コーティング厚さが最高である中心部において、
その領域で版が露出されたか否かにかかわらず完全に疎
水性であることが観察された。層がもっとずっと薄い端
部においては非−露出領域におけるトーニングのない優
れた印刷の質が得られ、これらの近赤外光吸収性化合物
のためには低い層厚さが好ましいことを示した。
【0041】実施例10
インキジェットカセットLexmark Schwar
z、4076型(Lexmarkの商品名)の内容物を
水で10倍に希釈し、陽極酸化されたアルミニウム支持
体上に40μmの湿潤厚さでコーティングし、次いで5
0℃で乾燥した。この材料をNd:YLF XTDイメ
ージ−セッター(1060nm)を用い、150mW又
は450mWのレーザー出力及び2又は4m/秒の走査
速度で露出した(版の異なる領域上で4種類の組み合わ
せ)。版を版胴上に搭載し、水で湿らせ、100コピー
の印刷の仕事において優れたプリントが得られた(実施
例1の場合と同じ印刷機、インキ及び湿し液)。
z、4076型(Lexmarkの商品名)の内容物を
水で10倍に希釈し、陽極酸化されたアルミニウム支持
体上に40μmの湿潤厚さでコーティングし、次いで5
0℃で乾燥した。この材料をNd:YLF XTDイメ
ージ−セッター(1060nm)を用い、150mW又
は450mWのレーザー出力及び2又は4m/秒の走査
速度で露出した(版の異なる領域上で4種類の組み合わ
せ)。版を版胴上に搭載し、水で湿らせ、100コピー
の印刷の仕事において優れたプリントが得られた(実施
例1の場合と同じ印刷機、インキ及び湿し液)。
【0042】実施例10A
10重量%の炭素(実施例3の場合と同じPrinte
x U)及びDuPontから入手可能なテンサイドで
ある1.2重量%のAlkonol XCを含有する水
性分散液を、非−反応性親水性結合剤としてのポリ(ビ
ニルピロリドン)(PVP)の20%分散液と混合し、
1:9という炭素対PVPの重量比を得た。0.5%の
合計濃度まで水を加え、次いで0.05%のセチルトリ
エチルアンモニウムブロミドを展着剤として加えた。こ
の溶液を陽極酸化されたアルミニウム支持体上にそれぞ
れ20及び40μmの湿潤厚さでコーティングし、次い
で50℃で20分間乾燥することにより、試料10−1
及び10−2を得た。試料10−1及び10−2の炭素
及びPVPの合計被覆率はそれぞれ100及び200m
g/m2であった。同じ方法に従って表2に示す炭素対
PVPの異なる重量比を有する他の試料を作製した。こ
れらの試料を実施例1の場合と同じイメージ−セッター
を用い、305mWのレーザー出力で露出し、実施例1
の場合と同じ印刷機、湿し液及びインキを用いて印刷の
仕事を開始した。版のいずれもトーニングを示さなかっ
た。印刷コピーの可視コントラストを版の疎水性領域に
対応する印刷領域の光学濃度の目視検査により確定し
た。該視覚コントラストを表2において0(可視の濃度
がない)から10(非常に高い濃度)の尺度上の数とし
て表す。表2から、50%より多い炭素を有する版が最
も良い結果を与えることが結論され得る。しかしながら
PVPを含まない版は9:1という炭素対PVP比を有
する版より低いコントラストを示し、少量の親水性結合
剤が有益であることを示している。
x U)及びDuPontから入手可能なテンサイドで
ある1.2重量%のAlkonol XCを含有する水
性分散液を、非−反応性親水性結合剤としてのポリ(ビ
ニルピロリドン)(PVP)の20%分散液と混合し、
1:9という炭素対PVPの重量比を得た。0.5%の
合計濃度まで水を加え、次いで0.05%のセチルトリ
エチルアンモニウムブロミドを展着剤として加えた。こ
の溶液を陽極酸化されたアルミニウム支持体上にそれぞ
れ20及び40μmの湿潤厚さでコーティングし、次い
で50℃で20分間乾燥することにより、試料10−1
及び10−2を得た。試料10−1及び10−2の炭素
及びPVPの合計被覆率はそれぞれ100及び200m
g/m2であった。同じ方法に従って表2に示す炭素対
PVPの異なる重量比を有する他の試料を作製した。こ
れらの試料を実施例1の場合と同じイメージ−セッター
を用い、305mWのレーザー出力で露出し、実施例1
の場合と同じ印刷機、湿し液及びインキを用いて印刷の
仕事を開始した。版のいずれもトーニングを示さなかっ
た。印刷コピーの可視コントラストを版の疎水性領域に
対応する印刷領域の光学濃度の目視検査により確定し
た。該視覚コントラストを表2において0(可視の濃度
がない)から10(非常に高い濃度)の尺度上の数とし
て表す。表2から、50%より多い炭素を有する版が最
も良い結果を与えることが結論され得る。しかしながら
PVPを含まない版は9:1という炭素対PVP比を有
する版より低いコントラストを示し、少量の親水性結合
剤が有益であることを示している。
【0043】
【表4】
実施例11
表3は10個の版の組成を示しており、そのいくつかは
本発明に対応し、他は近赤外光吸収性化合物以外にノボ
ラック又は熱可塑性ポリマーラテックスなどの他の反応
性化合物を含む比較実施例であり、すべての場合に近赤
外光吸収性化合物は炭素である。試料番号11−1、1
1−2、11−3及び11−4は炭素以外に他の反応性
化合物を含まなかった。近赤外光吸収性化合物以外の他
の反応性化合物の量は、試料番号11−5及び11−6
の場合に10%未満であり、11−7、11−8、11
−9及び11−10の場合に20%より多かった。
本発明に対応し、他は近赤外光吸収性化合物以外にノボ
ラック又は熱可塑性ポリマーラテックスなどの他の反応
性化合物を含む比較実施例であり、すべての場合に近赤
外光吸収性化合物は炭素である。試料番号11−1、1
1−2、11−3及び11−4は炭素以外に他の反応性
化合物を含まなかった。近赤外光吸収性化合物以外の他
の反応性化合物の量は、試料番号11−5及び11−6
の場合に10%未満であり、11−7、11−8、11
−9及び11−10の場合に20%より多かった。
【0044】試料は上記と同じコーティング法を用いて
作製した。表3に示す組成に加え、少量の界面活性剤を
展着剤としてコーティング溶液に加えた。これらの版の
すべてを表3に示す通りに熱処理に供し、次いで露出せ
ずに印刷マスターとして用いた。本発明の版はトーニン
グを示さず(熱処理の故のインキ受容なし)、それを表
3において「ok」と示す。炭素以外の他の反応性化合
物を含む版はトーニングを示す(いくらかのインキ受
容)かあるいは完全に疎水性でさえあり(版全体に及ぶ
非常に高いインキ受容)、表3で「X」と示した。
作製した。表3に示す組成に加え、少量の界面活性剤を
展着剤としてコーティング溶液に加えた。これらの版の
すべてを表3に示す通りに熱処理に供し、次いで露出せ
ずに印刷マスターとして用いた。本発明の版はトーニン
グを示さず(熱処理の故のインキ受容なし)、それを表
3において「ok」と示す。炭素以外の他の反応性化合
物を含む版はトーニングを示す(いくらかのインキ受
容)かあるいは完全に疎水性でさえあり(版全体に及ぶ
非常に高いインキ受容)、表3で「X」と示した。
【0045】
【表5】
【0046】
【表6】
(a)上記で限定した商品名。
(b)Degussaの商品名。
(c)平均寸法66nm及び分子量200 000の熱
可塑性ラテックス。 (d)フェノール/クレゾールホルムアルデヒド樹脂 (e)色素は以下の構造を有する:
可塑性ラテックス。 (d)フェノール/クレゾールホルムアルデヒド樹脂 (e)色素は以下の構造を有する:
【0047】
【化1】
(f)1998年4月20日出願のヨーロッパ特許出願
番号98201272に記載されているビニルアルコー
ル、酢酸ビニル、ビニルブチラール及びベンゼントリカ
ルボン酸のビニルエステルのコポリマー。
番号98201272に記載されているビニルアルコー
ル、酢酸ビニル、ビニルブチラール及びベンゼントリカ
ルボン酸のビニルエステルのコポリマー。
【0048】実施例12
Bayer AG(Germany)から入手可能な2
9重量%のHelioechtpapierschwa
rtz A Regal 400R及びBASFからの
アニオン性分散剤である1重量%のTamol NN9
401を含む水性炭素分散液を調製した。電気化学的に
粗面化され、陽極酸化されたアルミニウム支持体(厚さ
0.30mm)に、上記の炭素分散液を3.2体積%及
び5重量%のn−ポリオキシ−エチレン−エチル−ペル
フルオロ−オクタン酸アミド(エチレンオキシドの重合
度は17〜20である)を含む水溶液を2体積%含有す
る溶液をコーティングした。コーティングの間のアルミ
ニウム支持体の温度は40℃であった。コーティングさ
れた層を50℃で20分間乾燥した。コーティングされ
た層のそれぞれ0.1、0.2及び0.4μmという乾
燥厚さを有する3つの試料を作製した。
9重量%のHelioechtpapierschwa
rtz A Regal 400R及びBASFからの
アニオン性分散剤である1重量%のTamol NN9
401を含む水性炭素分散液を調製した。電気化学的に
粗面化され、陽極酸化されたアルミニウム支持体(厚さ
0.30mm)に、上記の炭素分散液を3.2体積%及
び5重量%のn−ポリオキシ−エチレン−エチル−ペル
フルオロ−オクタン酸アミド(エチレンオキシドの重合
度は17〜20である)を含む水溶液を2体積%含有す
る溶液をコーティングした。コーティングの間のアルミ
ニウム支持体の温度は40℃であった。コーティングさ
れた層を50℃で20分間乾燥した。コーティングされ
た層のそれぞれ0.1、0.2及び0.4μmという乾
燥厚さを有する3つの試料を作製した。
【0049】これらの試料を200ラインペア(lin
epair)/インチの網点画像を用い、738mWの
出力及び4m/秒の走査速度を有するXTD Nd:Y
LFレーザーを用いて露出し、次いで実施例1に記載し
たと類似の印刷機運転において印刷版として用いた。表
4は0.1及び0.2μmという層厚さを有する版がい
くらかのドットゲインを見せたことを示している。しか
しながら0.4μmという層厚さを有する版の網点再現
は許容されえないものであった。
epair)/インチの網点画像を用い、738mWの
出力及び4m/秒の走査速度を有するXTD Nd:Y
LFレーザーを用いて露出し、次いで実施例1に記載し
たと類似の印刷機運転において印刷版として用いた。表
4は0.1及び0.2μmという層厚さを有する版がい
くらかのドットゲインを見せたことを示している。しか
しながら0.4μmという層厚さを有する版の網点再現
は許容されえないものであった。
【0050】
【表7】
本発明の好ましい実施態様を詳細に記載してきたが、こ
こで添付の特許請求の範囲に定義する本発明の範囲から
逸脱することなく、多くの修正をその中で成し得ること
は当該技術における熟練者に明らかであろう。本発明の
主たる特徴及び態様は以下の通りである。
こで添付の特許請求の範囲に定義する本発明の範囲から
逸脱することなく、多くの修正をその中で成し得ること
は当該技術における熟練者に明らかであろう。本発明の
主たる特徴及び態様は以下の通りである。
【0051】1.金属支持体を含み、その上に層もしく
は層のスタックが設けられており、該層又は層のスタッ
クは該層又は層のスタック中に存在するすべての化合物
に対して50重量%以上の量で存在する近赤外光吸収性
化合物を含んでおり、該層又は層のスタック中の他の反
応性化合物の量は該層又は層のスタック中に存在するす
べての化合物に対して20重量%以下であり、該近赤外
光吸収性化合物が有機化合物又は炭素に基づく化合物で
あることを特徴とする平版印刷マスターの作製に適した
ネガティブ作用性非−融触性画像形成材料。
は層のスタックが設けられており、該層又は層のスタッ
クは該層又は層のスタック中に存在するすべての化合物
に対して50重量%以上の量で存在する近赤外光吸収性
化合物を含んでおり、該層又は層のスタック中の他の反
応性化合物の量は該層又は層のスタック中に存在するす
べての化合物に対して20重量%以下であり、該近赤外
光吸収性化合物が有機化合物又は炭素に基づく化合物で
あることを特徴とする平版印刷マスターの作製に適した
ネガティブ作用性非−融触性画像形成材料。
【0052】2.該他の反応性化合物の量が10重量%
以下である上記1項に記載の材料。
以下である上記1項に記載の材料。
【0053】3.層又は層のスタックが該他の反応性化
合物を実質的に含まない上記1項に記載の材料。
合物を実質的に含まない上記1項に記載の材料。
【0054】4.近赤外光吸収性化合物の量が70重量
%以上である上記1〜3項のいずれかに記載の材料。
%以上である上記1〜3項のいずれかに記載の材料。
【0055】5.近赤外光吸収性化合物の量が90重量
%以上である上記1〜4項のいずれかに記載の材料。
%以上である上記1〜4項のいずれかに記載の材料。
【0056】6.層又は層のスタックがさらに親水性結
合剤を含む上記1〜5項のいずれかに記載の材料。
合剤を含む上記1〜5項のいずれかに記載の材料。
【0057】7.近赤外光吸収性化合物が金属支持体に
最も近い層の主成分である上記1〜6項のいずれかに記
載の材料。
最も近い層の主成分である上記1〜6項のいずれかに記
載の材料。
【0058】8.金属支持体に最も近い該層が本質的に
近赤外光吸収性化合物から成る上記7項に記載の材料。
近赤外光吸収性化合物から成る上記7項に記載の材料。
【0059】9.支持体に最も近い層の厚さが0.4μ
m以下である上記7又は8項に記載の材料。
m以下である上記7又は8項に記載の材料。
【0060】10.金属支持体が陽極酸化されたアルミ
ニウム版である上記1〜9項のいずれかに記載の材料。
ニウム版である上記1〜9項のいずれかに記載の材料。
【0061】11.−上記1〜10項のいずれかに記載
の材料を近赤外光に画像通りに露出し; −場合により水を用いて組成物を拭う段階を含む平版印
刷マスターの作製方法。
の材料を近赤外光に画像通りに露出し; −場合により水を用いて組成物を拭う段階を含む平版印
刷マスターの作製方法。
【0062】12.−近赤外光吸収性化合物を含有する
ネガティブ作用性非−融触性組成物の層を金属支持体に
上に適用し; −組成物を近赤外光に画像通りに露出し; −場合により水を用いて組成物を拭う段階を含み、該組
成物は該組成物中に存在するすべての化合物に対して5
0重量%以上の量で近赤外光吸収性化合物を含んでお
り、該組成物中の他の反応性化合物の量は該組成物中に
存在するすべての化合物に対して20重量%以下であ
り、該近赤外光吸収性化合物が有機化合物又は炭素に基
づく化合物であることを特徴とする平版印刷マスターの
作製方法。
ネガティブ作用性非−融触性組成物の層を金属支持体に
上に適用し; −組成物を近赤外光に画像通りに露出し; −場合により水を用いて組成物を拭う段階を含み、該組
成物は該組成物中に存在するすべての化合物に対して5
0重量%以上の量で近赤外光吸収性化合物を含んでお
り、該組成物中の他の反応性化合物の量は該組成物中に
存在するすべての化合物に対して20重量%以下であ
り、該近赤外光吸収性化合物が有機化合物又は炭素に基
づく化合物であることを特徴とする平版印刷マスターの
作製方法。
【0063】13.金属支持体が陽極酸化されたアルミ
ニウム版である上記12項に記載の方法。
ニウム版である上記12項に記載の方法。
【0064】14.陽極酸化されたアルミニウム版を回
転印刷機の胴上に搭載する上記13項に記載の方法。
転印刷機の胴上に搭載する上記13項に記載の方法。
【0065】15.金属支持体がスリーブ又は回転印刷
機の胴である上記12項に記載の方法。
機の胴である上記12項に記載の方法。
フロントページの続き
(72)発明者 アウグスト・メイスターズ
ベルギー・ビー2640モルトセル・セプテス
トラート27・アグフア−ゲヴエルト・ナー
ムローゼ・フエンノートシヤツプ内
(72)発明者 リユク・レーンダース
ベルギー・ビー2640モルトセル・セプテス
トラート27・アグフア−ゲヴエルト・ナー
ムローゼ・フエンノートシヤツプ内
Claims (3)
- 【請求項1】 金属支持体を含み、その上に層もしくは
層のスタックが設けられており、該層又は層のスタック
は該層又は層のスタック中に存在するすべての化合物に
対して50重量%以上の量で存在する近赤外光吸収性化
合物を含んでおり、該層又は層のスタック中の他の反応
性化合物の量は該層又は層のスタック中に存在するすべ
ての化合物に対して20重量%以下であり、該近赤外光
吸収性化合物が有機化合物又は炭素に基づく化合物であ
ることを特徴とする平版印刷マスターの作製に適したネ
ガティブ作用性非−融触性画像形成材料。 - 【請求項2】 −請求項1に記載の材料を近赤外光に画
像通りに露出し; −場合により水を用いて組成物を拭う段階を含む平版印
刷マスターの作製方法。 - 【請求項3】 −近赤外光吸収性化合物を含有するネガ
ティブ作用性非−融触性組成物の層を金属支持体に上に
適用し; −組成物を近赤外光に画像通りに露出し; −場合により水を用いて組成物を拭う段階を含み、該組
成物は該組成物中に存在するすべての化合物に対して5
0重量%以上の量で近赤外光吸収性化合物を含んでお
り、該組成物中の他の反応性化合物の量は該組成物中に
存在するすべての化合物に対して20重量%以下であ
り、該近赤外光吸収性化合物が有機化合物又は炭素に基
づく化合物であることを特徴とする平版印刷マスターの
作製方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
EP98202382 | 1998-07-16 | ||
EP98202382.2 | 1998-07-16 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000062339A true JP2000062339A (ja) | 2000-02-29 |
Family
ID=8233935
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11200226A Pending JP2000062339A (ja) | 1998-07-16 | 1999-07-14 | 優れた保存寿命を有する熱的平版印刷版前駆体 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000062339A (ja) |
DE (1) | DE69912691T2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002187879A (ja) * | 2000-09-13 | 2002-07-05 | Yamamoto Chem Inc | ポリメチン化合物、その製造方法及び用途 |
JP2004075433A (ja) * | 2002-08-13 | 2004-03-11 | Sekisui Chem Co Ltd | 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス |
JP2004075400A (ja) * | 2002-08-09 | 2004-03-11 | Sekisui Chem Co Ltd | 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス |
JP2015203953A (ja) * | 2014-04-14 | 2015-11-16 | Necプラットフォームズ株式会社 | 自己診断回路、装置、自己診断方法およびプログラム |
-
1999
- 1999-06-23 DE DE69912691T patent/DE69912691T2/de not_active Expired - Fee Related
- 1999-07-14 JP JP11200226A patent/JP2000062339A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002187879A (ja) * | 2000-09-13 | 2002-07-05 | Yamamoto Chem Inc | ポリメチン化合物、その製造方法及び用途 |
JP2004075400A (ja) * | 2002-08-09 | 2004-03-11 | Sekisui Chem Co Ltd | 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス |
JP2004075433A (ja) * | 2002-08-13 | 2004-03-11 | Sekisui Chem Co Ltd | 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス |
JP2015203953A (ja) * | 2014-04-14 | 2015-11-16 | Necプラットフォームズ株式会社 | 自己診断回路、装置、自己診断方法およびプログラム |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
DE69912691T2 (de) | 2004-09-23 |
DE69912691D1 (de) | 2003-12-18 |
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